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JPのオープンイノベーション 〝AIで配達最適化〟、最優秀賞にオプティマインド

 日本郵便とサムライインキュベートは2月1日、オープンイノベーションプログラム「ポスト・ロジテック・イノベーション・プログラム」の成果発表会を開催した。最優秀賞にAIで郵便や荷物の配送計画を行い効率化するビジネスモデルを提案したオプティマインドが受賞。同社のモデルは新人ドライバーでも最適な配達を行えることを可能にすることを狙ったもので、人手不足の中で配達員を底上げできる点など評価を得た。また一般来場者の投票による「観客賞」には紛失防止タグを用いた落し物の発見と所有者への返還を可能にする事業に取り組むマモリオが受賞した。

 オプティマインドは名古屋大学発のベンチャー企業で、今回のオープンイノベーションでは人手不足や複雑化、再配達が課題となっている荷物配送の効率化をテーマにした。ルート作成、集荷、配達の一連の過程において、新人ドライバーでも最適な作業が行えるシステムを提示した。

 同システムは最適化エンジン「Megan」を利用しルート作成などを行うもの。実証実験では通常新人配達員では44分、ベテランで14分を要するルート作成をAIツールにより6分で可能にした。配達も新人57分、ベテラン34分で両者間には大差があるが、同システムにより45分で可能にした。

 このような効率化の実現につなげることで、集配業務を行っている1070局での人員とコストの削減が可能になるとしている。3月末まで埼玉の草加郵便局で実証実験を続けるほか、今後主要局での実施も検討し、持続可能な物流の提供に寄与できるようにするという。

 同プログラムは105社から応募があり、4社を選定し実証実験などを行ってきた。最優秀賞と観客賞を受賞した2社以外では、空と陸との双方のドローンを活用して山間部や離島への配達に関する取り組みを行っているドローン・ヒューチャー・アビエイション、一般店舗などを手荷物の預かり場所として活用し同時に郵便局ネットワークの活用による荷物配送サービスを目指すエクボが成果を発表した。

楽天 出店者向けに独自配送、低運賃で提供、物流拠点も拡大

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 楽天が「楽天市場」出店者向けに同社独自の配送ネットワークを構築する。1月30日に都内で開催された出店者向けイベント「楽天新春カンファレンス2018」で三木谷浩史社長が明らかにした。出店者の物流業務を請け負う「楽天スーパーロジスティクス」を拡充。宅配会社よりも安い運賃で商品を届ける。ネット販売に特化した配送ネットワークを、2年以内に全国規模で構築するという。また、現在3カ所で展開している物流拠点についても、10カ所まで増やす計画だ。

 サービス開始時期や投資金額など、詳細については明らかにしていない。三木谷社長は「今年は当社にとっても店舗にとっても覚悟の年になる。楽天市場としては"ワンデリバリー"を実現しなければいけないと思っている」と述べた。

 自社配送を展開するにあたっては、小規模な配送事業者と提携する可能性もあるほか、大手私鉄との連携も視野に入れる。三木谷社長は「大手私鉄幹部と『沿線では(大手私鉄の)子会社が届ける』という話で合意している。ヤマト運輸や佐川急便、日本郵便よりも安い運賃が実現できる」と自信を見せた。

 再配達削減に向けては、人工知能(AI)を活用し、配送ルートの最適化を進める。「宅配会社は非効率的だと思っている。配送ルートも人間が計算している。当社であれば『この顧客は午前8~9時まで在宅している』といったデータを統合し、AIで最適な配送ネットワークが作れる」(三木谷社長)。また、すでに自社配送として「楽天エクスプレス」を展開、同社の書籍通販「楽天ブックス」では都内の一部で同サービスを利用している。SMSで配送予定を通知することで、再配達率が3分の1以下になっているという。玄関先や敷地内などへの「置き配」にも対応していく。さらには、楽天市場のアプリを通じて、ユーザーに配送状況をプッシュ通知する機能も導入する予定だ。

 受け取り場所も拡大する。現在、楽天市場ではコンビニエンスストア受け取りに対応した店舗と対応していない店舗があるが、今後は全店舗でコンビニ受け取り、郵便局受け取り、宅配ロッカー受け取りができるようにする。また、「出店者の実店舗で受け取れるようにしたり、出店者の社員が顧客宅まで届けたり、楽天の社員が届けたりといったことも考えている」(同)という。

 遠隔地への配送については、ドローン活用を本格的に開始。自動配送車やシェアリングエコノミーの活用も検討する。

 物流拠点についても、時期は未定だが10カ所まで拡大する。同社では一時期、全国5地域に8拠点の物流センターを設ける計画を立てていたが、2014年に撤回している。昨今の宅配会社による運賃値上げや荷物の総量規制を受けて方針を転換。三木谷社長は「昨年、当社の直販サービスも(総量規制で)出荷制限せざるを得なくなった。『(宅配会社は)何やってんの』という思いもあるが、残念ながら古いプラットフォームだ。新しい取り組みに挑戦しないと楽天市場、店舗の未来はない」と決意を述べた。

 その他、チャットツールの活用を進めることも明らかにした(1639号で既報)。ユーザーが商品に対する疑問や店舗に対する要望など、店舗とリアルタイムでやり取りすることができるというもの。試験導入している家具ネット販売のタンスのゲンによれば、チャットだけで1日100~200件やり取りがあり、購入転換率向上に貢献しているほか、顧客満足度も向上し、カスタマーサポートスタッフのモチベーションアップにもつながっているという。

 今後は簡単な質問についてはAIを活用して効率化を進める。三木谷社長は「店舗の皆さんにも準備をしてもらう必要があるが、今年は全店舗にチャット機能を導入する。巨大自動販売機であるアマゾンにどう対抗するかを考えなければいけない。当社のモットーは『ネット販売は自動販売ではない』。楽天市場は店舗とユーザーが楽しんでコミュニケーションしながらショッピングする場だ。また、楽天市場は出店時に店舗を選別しており、審査も厳しい。そこはヤフーショッピングと違うところだ」と競合への対抗心をあらわにした。

全日空商事 訪日客向けプロモ支援、帰国後も越境ECに誘導

 全日空商事は1月より、訪日外国人旅行者向けに自治体や国内企業がブランド認知を図るためのプロモーション支援サービスを開始した。訪日中の買い物需要促進だけでなく、帰国後も越境ECを通じてのリピート購入などにつなげることを目指す。

 同サービスは中国のSNSサービス「Wechat」「Weibo」でのANA公式アカウントや、Weibo Japanを通じて訪日前の中国人顧客に向けて日本に興味関心の高いフォローワーを抱えた中国人インフルエンサーによるキャンペーンなどを展開。クライアント企業や自治体のサービス、商品などを広くアピールしていく。

 訪日中にも「WINGSPAN」「SKY CHANNEL CM動画」といったANA機内媒体やWeiboでの告知を行い、日本国内ホテルでもリーフレットを配布。帰国後もファン化に向けて、再度Weibo Japanの協力の元、越境ECでのリピート購入につながるように中国人インフルエンサーによる商品情報拡散を図っていくという。

 まずは、第一弾として国内の大手メーカーのブランド認知向上と購買促進を目的に、中国の旧暦正月に当たる春節時期に訪日する中国の富裕層・上位中間層の個人旅行者を対象に1月15日よりキャンペーン特設ページを開設。ANAが推奨する商品6選としてコスメや美容家電などの商品情報を掲載し、3月31日まで公開する。

 今後も夏休みや国慶節など中国からの訪日客が多く見込めるタイミングに合わせて定期的なキャンペーンを実施する予定。訪日客に向けて確実にアプローチしたい企業や自治体のプロモーション活動をリアルとネットからサポートし、継続的なファン化につなげる。

本紙アンケート 送料無料は賛否分かれる、コスト上昇下でサービス継続

7-11.jpg通販新聞社はこのほど、通販実施企業を対象に物流に関するアンケート調査を実施した。宅配便事業者の運賃値上げに動く中、配送料の無料サービスについては「継続の維持が困難」として見直すなどと回答する通販企業が比較的多かったものの、「他社との競争上必要」なため今後とも継続するとの意見も見られた。販売促進として有効な施策ともなる送料無料サービスは賛否が分かれるテーマとなっている。

 アンケートは昨年12月に実施し、57社から有効回答を得た。

 送料無料サービスの取り組みについては、「不定期に送料無料期間を設けている」が16社(28・1%)で最も多く、2番目が「期限を設けずに送料無料キャンペーンを継続している」で11社(19・3%)だった。以下、「原則、送料無料施策は行わない」と「定額以上の購入で無料」が各7社(12・3%)、「いつでも全品送料無料」が6社(10・5%)、「原則、送料無料施策は行わない」と「その他」が各3社(5・3%)、無回答が4社(7・0%)となった。「原則、送料無料施策を行わない」と無回答の企業との11社を除く8割に当たる46社が何らかの送料無料サービスを実施している。

 多くの通販企業が取り組んできた送料無料サービスだが、そのサービスに対する意見を聞いた。「宅配便の値上げ要求があり収益で吸収できる度合いから掛け離れているため顧客負担を検討」(生活雑貨企業)、「今後は控えめに行う」(衣料品企業)、「単純に継続していくことは難しいと考える」(総合企業)、「根本的な改革が必要」(健食企業)とサービス継続が困難な状況になりつつあり見直しや中止を検討するところが多く見られる。

 一方、「顧客サービスとしては必須のものと考えており、実際のコストをどのように吸収していけるかといった計画立案とともに継続したいサービスという位置付け」(総合企業)と欠かせない施策と捉えるところがある。また「店舗がないためある意味当たり前のサービス」(化粧品企業)と店舗運営コストを必要としない分、送料無料が顧客側へメリットを提示できるものとの意見もあった。同様な意見として「顧客へのサービスとしては大きな効果がある」(宝飾品企業)とする企業もあった。
 コスト吸収が難しくなっている状況にありながら「中小は別途送料を徴収したいところだが、そうするとますます大手企業に顧客が集中する」(健食企業)ために送料無料を続けざるを得ない苦しい立場を吐露する企業も見られた。

 通販業界全体の動きに対する意見では「送料無料サービス提供企業は減る」(健食・食品企業)と予想する企業があった。この予想を補足する意見となるものとして「配送便業界の現状が社会問題化しており、消費者もある程度の配送料負担には理解を示す風潮があり、無理なサービスは必要ないと考えている」(音楽・映像ソフト企業)とするところもあった。

 ただ、「当然のサービスと考えている顧客が多く、有料化するとどれくらい売り上げに影響するか予測できずに(有料化に)踏み切れないところが多いのではないか」(健食企業)といように顧客に深く根付いているため、簡単に取りやめることも難しいサービスと捉える企業も少なくない。

 なお、アンケートでは昨年1年間に宅配便事業者を変更した企業と、顧客から徴収する配送量の改定の有無も聞いた。宅配便事業者の変更については7社が変更したと回答し、変更なしも7社(無回答43社)。顧客負担額の改定は17社が実施し、37が未実施と回答した(無回答3社)。


スタートトゥデイ 物流センターを拡張へ、つくば市に7万㎡賃借

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 スタートトゥデイは今後の商品取扱高の拡大を見込み、物流センター「ゾゾベース」を拡張する。茨城県つくば市の大型物流施設「プロロジスパークつくば1―B」の全フロアを新たに賃借。建物は4階建てで、延床面積が7万1000平方メートルになる予定。5月に工事を開始し、来年秋の本格稼動を目指す。昨年6月にはつくば市内に「プロロジスパークつくば1―A」の賃借を発表しており、「1―A」に隣接する形で「1―B」を賃借。2つの拠点の総延床面積は約14万平方メートルとなり、千葉県の拠点を含めたゾゾベース全体の延床面積は約32万平方メートルとなる見込み。

 同社はこれまで千葉県習志野市の「プロロジスパーク習志野4」の全棟(延床面積約10万平方メートル)と「プロロジスパーク3」の一部フロアをメインに12万平方メートル強の物流拠点を使っていたが、昨年7月から千葉県印西市の物流施設「プロロジスパーク千葉ニュータウン」の一部(同5万8000平方メートル)を賃借。今秋には「1―A」を稼動するなど物流体制の整備を進めている。各拠点の役割や「1―B」の賃借料などについては公表していない。

 同社の商品取扱高は前期(2017年3月期)が2120億円で、今期は前期比27%増の2700億円を計画している。

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