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トライステージ データ活用の通販支援本格化、3カ年の新中期経営計画始動、利益率4.5%,売上高600億円へ

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 通販支援事業を行うトライステージが3カ年の新たな中期経営計画(中計)を始動させた。新たなグループビジョンに「ダイレクトマーケティングからダイレクトデータマーケティングへ」を掲げ、従来までのクライアントである通販実施企業の新客獲得を中心とした支援事業から、顧客情報や広告情報など各種データを組み合わせ分析し、電話やDMなどを活用したCRM施策を含めて総合的かつ最適なマーケティング施策が行えるような仕組みを整え、「CPO(1受注獲得当たりのコスト)だけでなく、獲得した顧客のLTV(顧客生涯価値)が継続的に高くなるよう総合的に(クライアント企業を)支援できる体制にしていく」(妹尾社長)という。これまでのテレビやラジオなどのメディア枠の販売を含む通販支援事業に加えて、今後、構築する新たな仕組みを導入し、費用対効果の高いCRM領域の様々なマーケティング施策をクライアント企業に合わせて提案していくことで業績拡大し、特に収益の改善を図る考え。

トライ②.jpg 同社の新中計で軸となる「ダイレクトデータマーケティング(DDM)」とは、クライアント企業が自社の通販システムや通販サイト、POSなどで収集する顧客情報や購入・購買履歴、アクセスログなどの「顧客情報」とトライステージが持つテレビ・ラジオなど放送局や各枠ごとの様々な情報や各ウェブサイトのレスポンスデータなどテレビ、ラジオ、ウェブの「広告情報」や協力コールセンターが持つ情報(購買履歴・コンタクト履歴)などをすべて合わせ、各クライアント企業ごとに個別にデータベースを構築してデータを分析、マーケティングオートメーション(MA)で費用対効果のよい新客獲得のためのテレビやラジオ、ウェブ広告展開の提案のほか、コールセンターをつかったアウトバウンドやチャット、ウェブサイトでのレコメンド、電子メールやダイレクトメール、SMSでのプッシュ通知など各種CRM施策についても各クライント企業にとって最適なマーケティング施策を提案するもの。

 まずは今期から有力クライアントなど数社で導入し、一定の成果を出してその効果を証明したのちに同社が取り引きする100社弱のクライアント企業に同仕組みを提案し、3年目には本格化させていきたい意向。

 これにより、ダイレクトマーケティング支援事業の中でも主力のTV事業や成長著しいDM事業の安定的な売り上げと収益力の改善を図り、一方で苦戦する海外事業の戦略見直しや子会社の日本ヘルスケアアドバイザーズが昨年3月から開始して「顧客数や受注数がのびてきており手ごたえを感じている」(同)という漢方薬の通販事業などもさらに強化し、新中計の最終年度となる2021年2月期決算に連結営業利益率を前期(2018年2月)比2・6ポイントアップの4・5%、連結売上高は同7・5%増の600億円を目指す。

 なお、3月30日に発表した前期(2018年2月)決算は売上高が前年比17・9%増の557億7500万円、営業利益は同26・0%減の10億3200万円、経常利益は同33・5%減の9億800万円、当期純利益は同49・3%減の3億8500万円だった。主力の通販支援事業はクライアント企業の出稿需要を読み間違え、仕入れすぎたメディア枠の一部を値引き販売せざるを得なくなったことや成果報酬型取引の顧客企業の売上高が目標を下回ったため、赤字取引などが発生するなどで不振だったが、子会社のメールカスタマーセンターが手掛けるダイレクトメールの発送代行事業が好調で取扱通数および売り上げを伸ばしたことに加え、昨年3月に買収したネット広告事業を手掛けるアドフレックスの売り上げが寄与し、増収となったが、利益面ではメディア枠の値引き販売などによる通販支援事業の粗利率の低下や粗利の低いDM事業の売り上げシェア増加などで減益だった。

 新中計の初年度となる今期(2019年2月)の業績はDDMの仕組みを構築し、展開をスタートさせる一方で、「中長期的な成長に向けた準備期間で少ししゃがむことになるが利益率を高め、1年をかけて筋肉質な体にしていく」(妹尾社長)とし、前期の利益率悪化の大きな一因ともなった一定の売上額を割り込んだ場合、同社がクライアントに相当額を補てんする形式の成果報酬型取引を通常取引に変更するようクライアント企業に働きかけていく考えで、それにより、当該企業の取引自体が売り上げベースで10~15億円程度、失注する可能性を考慮し、売上高は同1・8%減の547億8600万円、営業利益は同19・6%減の8億3000万円と減収減益を見込んでいる。


集英社 "雑誌購入で送料無料"が好評、実用書籍の扱い拡大も

7-1.jpg 集英社は主力のファッション通販サイト「フラッグショップ」で、衣料品と一緒に自社の雑誌や書籍を購入すると送料無料になる取り組みが好評を得ていることから、当面は継続的に実施するほか、取り扱い書籍の拡充も検討していく。

 同社は以前から、雑誌や書籍を一緒に買うと送料無料になるサービスをキャンペーン的に実施してきたが、昨年の運賃値上げを受け、消費者の送料に関する意識を把握するためにも同様の施策を1月10日から展開したところ、1月単月で「フラッグショップ」内の雑誌販売点数が従来に比べて約10倍に拡大するなど、消費者から支持されていることが分かったという。

 元々、通販顧客には集英社が発行するファッション誌の読者が多いこともあるが、最近は雑誌を定期的に購入していない読者が再度、雑誌を手にする機会につながっていると見ている。

 当該施策を実施して以降、通販サイトの人気ブランドランキングには、有名なアパレルブランドと肩を並べて、同社の雑誌・書籍を表す「集英社」のロゴが上位にきている。

 現状、同時購入されているのは幅広い年齢層に読まれている「LEE」などの雑誌が多いものの、通販サイトでは既存顧客が好みそうなインテリア本や料理本などの書籍も販売し、注文にもつながっていることから、女性向けの実用書籍やムック本などの品ぞろえを充実させたい考え。

 同社では、消費者から新聞の広告や書評に掲載された書籍に関する問い合わせが読者サービス室に入り、オンラインで購入したい要望があった場合、自社の書籍販売サイトを持たないため、アマゾンや楽天ブックスなどの他社サイトを紹介していた。こうした状況もあり、「フラッグショップ」での書籍販売点数を増やすことで、同サイトに誘導できるようにしたい意向だ。

 また、ファッション通販サイト市場では従来、「○○円以上の購入で送料無料」といった取り組みが標準化していたが、運賃値上げの影響などからスタートトゥデイやロコンドが購入額に関係なく送料を徴収するようになるなど、市場環境が変化しており、集英社としては送料無料ラインを設けない一方で、雑誌社ならではの取り組みで差別化を図る。

 なお、同社の同送料無料施策は「フラッグショップ」会員限定で、雑誌のみの注文には衣料品購入時と同様に一律540円の送料がかかる。

宣工社 薬事物流センター開設、バルク充填や流通加工を受託

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 DMの発送代行や物流事業などを手がける宣工社は3月に「川越事業所(薬事物流センター)」を開設し、4月から本格稼働させる。物流機能だけでなく、化粧品や医薬部外品などの流通加工に関する業務も一貫して請け負う施設となっている。

 同センターは4階建てとなっており、延べ床面積は6500平方メートル以上。関越自動車道の川越ICから約2キロメートルに位置しており、千葉、神奈川といった化粧品メーカーの製造拠点が多い地域とのアクセスでも優位性があるという。

 同センターの強みとなるのが、専用のバルク充填設備。元々、大手化粧品メーカーや受託製造元のOEM企業では大量生産する能力はあるものの、製造釜からそれぞれの容器に充填する小分け作業やラベル貼りといった細かい流通加工の工程にボトルネックを感じているケースが多かったという。そのため、同センターでは充填からラベル貼り、ロット印字、検品、アッセンブリ加工・箱詰め、発送までを一気通貫で行える体制を構築した。

 合計で7ラインを有しており、1日の生産能力は最大で4万2000本程度となる見込み。「元々、DMの発送代行を行っているので、同様の発想で化粧品などの薬事物流を一括して請け負うサービスとして展開する」(同社)としている。

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 また、センター内のクリーンルームは大手化粧品メーカーと比べても遜色ない規模と衛生レベルになっており、2フロアを完備。扱う商品内容に応じてラインを使い分けることもできる。

 そのほか、通常、化粧品の充填作業を行った後は、内容物に変化が起きていないかなどロットごとに検査を行う必要がある。そのため充填作業を外部で行っている場合は、一度製造元のクライアントに充填後の商品を戻して検査を受けるという手間が必要だった。しかし、同センターでは内部に検査機器を揃えて、クライアントが充填直後の商品をその場で検査できるための「フリー検査室」を開設。検査のためだけに商品をクライアントに輸送する手間や時間を大幅に省くことができるようだ。

 今後は既存サービスのDMなどを駆使したマーケティングプランなどもセットで提案することも視野に入れている。「バルク充填からの作業を当社に委託することで自社工場のラインに余裕が生まれ、新たな商品の製造・開発に専念することもできる」(同)とした。

ヤマトグループ キャパ拡大に向け改革、夜間配達専門担当の採用で

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 ヤマトホールディングスの山内雅喜社長(写真㊤)とヤマト運輸(同)の長尾裕社長(写真㊦)は3月9日、都内で会見しヤマトグループ全体で取り組んでいる働き方改革などの進捗状況について説明した。ヤマト運輸が受け持つ宅急便などのデリバリー事業については、夕方以降に配達を中心に担当する「アンカーキャスト」を採用し宅急便のキャパシティ拡充への対応を進めていくことや再配達抑制の取り組みなどを説明。労働需給の逼迫が続く中、グループ全体で働き方改革を最優先にした取り組みで社会インフラとしての宅配便事業に取り組むなどの方針を改めて示した。

 山内社長は冒頭、昨年9月28日に発表した中期経営計画「KAIKAKU 2019 for NEXT100」について言及。19年に創業100周年を迎えるが、続く次の100年の成長に向け「働き方改革」を中心に据えた上で(1)デリバリー事業の構造改革(2)非連続成長を実現するための収益・事業構造改革(3)持続的に成長していくためのグループ経営構造改革の3つの改革を推進。働き方改革を中核とするのは「良いサービスを提供する上で、それを支える社員が力を発揮できる環境を整えることが不可欠なため」と語った。

 山内社長は3つの改革のうち(2)と(3)について説明し、(2)は「バリュー・ネットワーキング構想」を進化させ、国内外のクライアントへクライアントのビジネスの伸長に寄与できるサービス機能を提供することを目指すとし、(3)では(1)と(2)を実現するための基盤と位置付け、いずれもITやAIなどにより業務効率化、集配ルートの最短化、ゲートウェイの最適な配車体制などに役立てていく方針を明かした。

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 次に長尾社長が(1)のデリバリー事業の構造改革の進捗状況について説明。昨年10月1日に基本運賃を値上げしたが、その事前段階として大口取引先の運賃改定交渉やサービス面の改革を実施し、業務量(取扱量)を従来より抑えたことにより、ヤマト運輸本来のキャパシティの水準に近づきつつあるとした。

 ただし、将来的に業務量を縮小し続けるわけでなく、クライアントの求めに応じキャパシティを拡充することが企業としての本来の姿勢とし、集配を担うセールスドライバー(SD)の労働環境改善や配達指定時間帯の見直しなどを行っているのもキャパシティ拡大に必要な施策になっているとした。

 SDの業務については、本来、営業から集荷、配達などの幅広い業務を担っているが、宅急便の受け取り希望として午前中と夕方以降の2ピークがあり、そして集荷のピークもあるとし、そのうち夕方以降の配達のピークを受け持つ配達特化型の「アンカーキャスト」を配置したラストワンマイを構築していくことでキャパシティ拡大を可能にするとの見解を示した。

 「アンカーキャスト」については1万人を確保することを中期経営計画発表時に表明したが、半数は内部で確保できる見通しという。パートやアルバイトのドライバー、ドライバーでない他業務の従事者を「アンカーキャスト」として宅急便の配達要員として担ってもらうという。

 また個人会員制度の「クロネコメンバーズ」の有効活用やコンビニ受け取り、宅配便ロッカー「PUDOステーション」設置拡大により1度での受け取りを促進することもキャパシティ拡大にとって不可欠な施策として取り組む。「クロネコメンバーズ」では、昨秋からネット販売サイトなどでID連携により簡単に利用できる取り組みをスタートし、毎月利用が伸び、それに伴い本登録も増えているという。このため再配達率の低下にも寄与する傾向が出てきており、4月からはこの動きを推し進めるためのメニューの提供も開始する計画という。

 また「PUDOステーション」は3月末までに累計3000台を目標にしているが、3月上旬時点で約2400カ所を達成。ほぼ目標に近い台数を実現できる見通し。

 さらに昨秋、「関西ゲートウェイ(GW)」が大阪で稼働開始したことにより、関東の厚木GW、中部GWと3大消費地間の多頻度幹線輸送が可能になり、キャパシティ拡大につなげる上での重要な役割を果たすものとした。

 長尾社長は大口取引先1100社との運賃交渉を行い値上げ要請したが、運賃について外部環境の変化も加味しプライシングを定期的に見直す「法人顧客プライシングシステム」について記者からの質問に回答する形で言及。同氏は「今回の(大口の)運賃改定は現時点で適正でないところも存在している。『今年度はここまで』などある程度のラインまでとしたり、『とりあえず今年度はここまで。来年度に再度検討』というようなケースがある。(荷主によっては)個別のオペレーションがあり、どうコストを試算し、リソースなどの調達価格もあり、その水準も変えていくとなれば、毎年交渉の場を設ける必要がある」と述べた。

天真堂 物流拠点を拡大へ、月60万個対応しコール代行も拡大

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 化粧品の企画、OEMを行う天真堂が物流代行の受託先増加に対応し、物流事業を拡大する。3月1日、都内に物流倉庫とコンタクトセンター一体型の新拠点を開設。月約60万個までの出荷量に対応する。コンタクトセンターの運営代行事業も拡大していく。

 新拠点(=画像、江東区新木場)は、延床面積約5000平方メートル。6階建て倉庫2階に入居する。マテハン機器やピッキングシステムを導入する。

 現在、本社4階と5階に構える物流センターは延床面積約1300平方メートル。月約12万個の出荷に対応していた。新拠点はピッキングや梱包の一部自動化でシステム管理を強化、また、独自に倉庫管理システムを開発、導入することで出荷精度をさらに高めていく。今年度中に月約30万個の出荷を目指す。

 天真堂の物流事業は、OEM事業との緊密な連携が強み。通常、販売企業は2~3カ月先の出荷を予測して生産の発注を行い、在庫を保管する。これに伴う保管料、入庫時の検品、出荷手数料が負担になる。天真堂は、OEM事業を行う強みを活かし、販売企業と連携して計画生産を実施。出荷分の商品代金と発送費用のみを請求する。これにより、より多くの経費をマーケティングに投下できるようサポートする。

 新拠点ではコンタクトセンターの機能も強化する。現在、本社内に十数席を配置するが、新拠点に55席を配置。年内にフル稼働を目指す。

 昨年開設したコンタクトセンターは、受注時のアップセルやクロスセルなどインバウンド業務を中心に運営する。また、化粧品や医薬部外品の企画、OEMを行う強みを活かし、薬剤師などの有資格者をオペレーターとして配置。化粧品原料の説明や処方、商品の機能性・安全性に関する専門知識を持つオペレーターが対応する。また、配送効率を高めるため、配送先の顧客に配送予定日を知らせる「ロジコール」といったサービスも提供する。

 物流業務を新拠点に移した上で、本社の倉庫スペースは、研究施設「TENLABO(テンラボ)」の拡大にあてる。現在、育毛剤や美白、アクネケアなど部外品の30種類以上の処方で承認を得るが、研究開発力を強化。年間15前後、新たな処方を開発していく。機能性表示食品など健康食品関連の独自処方開発も強化していく。

 天真堂は2016年、本社内に作業スペースを設け、取引先の在庫管理、出荷業務の代行事業に参入していた。

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