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ソフトバンク子会社 早朝・夜間配送サービスを展開する専門子会社を設立

スキャッチ.jpg 「早朝・夜間の配送、請け負います」。ソフトバンググループで新規事業を手掛けるSBイノベンチャー(SBI)は5月24日、ネット販売事業者を対象に、早朝や夜間に注文商品を顧客に配送するサービスを展開する専門子会社を新設した。当該サービスは約2年前から着手しており、分社・独立させることで規模拡大などを狙う考え。早朝や夜間の配送は一定ニーズがありそうだが、一般的な配送業者は対応していない。通販事業者が同サービスを導入することで顧客に「早朝や夜間も配送可能」と訴求でき利便性向上や競合他社との差別化を図ることもできそう。すでに昨夏から導入するアスクルは運営する日用品通販サイト「ロハコ」で早朝・夜間の配送対応を始めているが、今後は他のネット販売事業者などにも導入先を広げていきたい考え。

 通販サイト運営者向けの早朝・夜間の配送サービス「Scatch!(スキャッチ)」は5月24日付で新設した子会社のMagicalMove(=マジカルムーブ、本社・東京都港区、武藤雄太社長)が実施する。当該サービスはいわゆる利用運送事業で、同サービスを導入する通販サイトの顧客から指定された早朝および夜間の時間帯に購入商品を提携する軽貨物業者が配送する仕組み。

 導入先サイトの顧客は午前6~9時、夜間では午後9時から午前12時までそれぞれ1時間の幅で配送時間を指定できる。「スキャッチ」の会員登録を別途、行った導入サイトの顧客には配送計画が決定した段階で、利用者があらかじめ指定した1時間幅の商品配送予定時間の中から、さらに30分幅とした商品到着時刻の通知や配送直前に「もうすぐお届け」という確認をメールで通知したり、配送状況の確認、指定日時の変更、担当ドライバーへの連絡などにも対応する。現状、配送先は現状、都内23区および大阪市内在住者のみとなっている。

 「スキャッチ」を導入する通販サイトなどから早朝・深夜帯での配送指定受注を受けると、マジカルムーブと提携する軽貨物事業者が当該通販事業者の倉庫に商品を取りに行き、最短で受注当日中に配送する。そうした流れのため、現時点では東京23区に配送する場合は連携する軽貨物事業者がカバーできる東京・神奈川・千葉・埼玉といった関東圏内に倉庫を持つ企業、大阪市内への配送では大阪周辺に物流倉庫を構える企業のみが当該サービスを利用できる。

 対応可能商品は目安として30キログラム以内の重量のもので現状、冷蔵・冷凍商品は対象外としているが、冷蔵品に関しては今後、対応していく考えのようだ。利用料金の詳細は明らかにしていないが「大手配送業者を利用する場合の料金並みの費用」(同社)としている。

 当該サービスを導入したい通販事業者は「スキャッチ」が公開するAPIに合わせてシステム連携の準備が必要で1カ月程度の時間がかかるもようだ。

 「スチャッチ」は同事業のモデルを考案し、今回の新会社の社長に就任したソフトバンクの武藤氏が中心となり、一昨年夏から、新規事業としてSBI内でスタート。当初は利用者宅にネット販売購入商品を深夜や早朝に配達、または指定時間にピンポイントに配送する一般消費者向けのサービスだったが、昨年からは「スキャッチ」の仕組みを通販事業者に向けて提供する試みをスタート。導入通販サイトは自社顧客に対し、早朝・夜間の時間帯への配送対応ができるようになることを"売り"に導入を進めていた。

 昨年5月にはアスクルがSBIに業務委託する形で運営する日用品通販サイト「ロハコ」で展開を始めた都内など一部地域限定で行う小刻み時間指定配送サービス「ハッピー・オン・タイム」において導入。同サービスの配送は基本的には物流子会社のアスクルロジストが担うが、同社では対応できない時間帯である早朝の午前6時から8時および夜間の午後10時から午前12時の配送を請け負い、現在も東京および大阪で当該時間帯の配送を担っているようだ。

 アスクルからの業務委託をきっかけに一般消費者向けのサービスから撤退し、法人向けにサービスの舵を切った「スキャッチ」だが、さらに同事業を分離・独立させることで事業拡大を図っていくもようだ。アスクルとの試みのような業務委託の形のほか、通販事業者が自社の配送サービスに「スキャッチ」を加え、現状の配送対応時間に、「早朝」や「夜間」も加えるようなよりライトな形の導入を増やしていく考えだ。

 配送サービスを巡っては料金の値上げや配送員の人手不足などでこれまでの「行き過ぎたサービス」を問題視する風潮があるものの、通販にとって配送サービスは非常に重要で重視すべきものであることは間違いない。一定の需要があるはずの早朝・夜間の配送対応は通販企業とっては検討してみる価値はありそうだ。

ヤッホーブルーイング×メルカリ  成長2社の組織作りとは

 7-1.jpgヤッホーブルーイングとメルカリは5月11日、トークイベント「メルカリ×ヤッホーブルーイング ビアトーク~"バリュー"が誰にも真似できない会社をつくる~」を開催した。ヤッホーブルーイングの井手直行社長(㊨画像=以下、井手)とメルカリの小泉文明社長兼COO(㊦画像=以下、小泉)が登壇。モデレーターをリンクアンドモチベーションの麻野耕司執行役員が務め、成長を続ける2社の組織作りをテーマに「ミッション」や「バリュー」について語った。



 井手 「主力商品『よなよなエール』などのクラフトビールを製造販売している。経営理念の上位概念に『ミッション』を置き、『ビールに味を人生に幸せを』を定めた。ミッションを受けて、あるべき姿として『ビジョン』置き、これを支える『文化』『価値感』『バリュー』を設けた。バリューは3つあり、『革新的行動』『顔が見える』『個性的な味』だ
 
 7-2.jpg小泉 「CtoCアプリ『メルカリ』を運営している。ミッションは『新たな価値を生み出す世界的なマーケットプレイスを作る』とし、世界を意識した組織作りを行っている。バリューは『GoBold(大胆にやろう)』、『All for One(すべては成功のために)』、『BeProfessional(プロフェッショナルであれ)』の3つを定めた
 
──両社のバリューはいつ、どのような方法で決めたのか。
 
 井手 「ミッションは08年に作った。97年に創業して、クラフトビールのブームとともに順調に売上が伸びていた。ただ、ブームが終わると何をやってもうまくいかない。そうすると、社内が険悪な雰囲気が広がり、社員が減るなど苦労した時代があった。当時は経営理念がなく、社員が同じ方向を見なかったのでこれを解消するために、08年にミッションを作り、同年に2020年のビジョンを決定。その後、文化・価値感・バリューを作った。08年に策定したビジョンは半分ほど達成したので14年に見直している。
 バリューの策定は、会社が大きくなる中で、支持される理由が見えにくくなった。その不安を解消するために、顧客の声を分析し、米国クラフトビールメーカーを調査した。そこで洗いだしたものを絞りに絞った。バリューを守っていれば、世界に出ても支持されるものになっている

 
 小泉 「ミクシィのCFOを務めていた経験を踏まえると、強いプロダクトがあれば経営陣とは関係なく会社は成長する。一方で、プロダクトのライフサイクルが下がると、会社の求心力も下がってしまう。社員それぞれが持つ勝手なイメージで語られるようになる。
 メルカリに参画して最初の仕事は、ミッションとバリューを作ることだった。会社の未来を語ってミッションを作り、達成すべき行動をポストイットで貼り出して分類。徹底的に減らして、人が覚えられる3つにした

 
──理念を作ったが浸透していない会社は多い。浸透させる秘訣は。

 井手 「うまくいくかは1つで、トップがあきらめないこと。研修を行い、ミッションやビジョンを壁に張り出す。バリューを覚えていないチームには覚えてもらって発表してもらう施策もある。徹底していたら浸透しないはずはない
 
 小泉 「まったく同じ。メルカリはバリューを英語で定めているため、日本語でサポートし、イメージがぶれないようにした。さらにそれを見える化し、例えば会議室の名前にしたり、Tシャツを作ったりした。社員が口に出す機会を増えると浸透しやすい
 
 井手 「理念が浸透すると社員が自ら意識するようになる。会社が大きくなる中で新しい人が増えたときに社員が勝手に『日めくりカレンダー』を作ったことがある。ユーモアのあるビジュアルを撮影し、解説を加えたものだった。遊びを入れたことが良かった
 
 小泉 「社員同士で言葉遊びを始めるようになれば、社員にとって消化していることになる

アスクル、「ロハコ」の受注制限解除

アスクルは物流拠点の火災の影響で運営する日用品通販サイト「LOHACO(ロハコ)」で東日本エリアの顧客に対して実施していた注文時間の制限および「ヤフーのIDでログイン」した利用者のみの注文を受けるという受注条件を解除した。

2月に発生した埼玉の大型物流拠点の火災により商品の出荷能力が落ちたことで受注する時間と条件を設けていたが、4月20日から埼玉・日高市に「ロハコ」専用の新物流拠点「アスクルバリューセンター日高」を開設させたほか、3月から4月にかけて埼玉の所沢、八潮、東京の新砂、平和島のBtoB用仮センターが稼働を始め、既存拠点の「アスクルロジパーク横浜」でのBtoB向け商品の作業量を軽減し、「ロハコ」の出荷を優先させたことなどで出荷能力が向上したことを受けたもの。

 物流センター火災後は東日本エリアからの受注時間は午後6時以降から数時間のみに制限された。その後、段階的に注文受付時間を伸ばし、4月下旬までは午後6時から同11時、その後は午後6時から翌朝9時までとしてきたが、5月9日からは東日本エリアの顧客からも24時間受注を受け付けることにした。また、同じく火災発生後の2月下旬以降、受注条件を設けて、「Yahoo!JAPAN ID」でログインした顧客のみ注文を受け付けてきたが、5月12日からは火災前と同様に受注条件を設けず、ヤフーIDの有無にかかわらず、全顧客から受注を受け付けるようにした。

 なお、火災発生後、東日本エリアで受注から最大10日程度かかっていた配送リードタイムも現状ではほぼ正常化しており、火災前と同様、対象地域であれば最速、受注日の翌日の配送に対応している。なお、受注日当日の配送についても最近になって始めていたようだが、「LOHACOの配送パートナーからの申し出」(同社)により別途、東京や大阪の一部で展開中の自社配送による小刻み時間指定サービス「ハッピー・オン・タイム」をのぞき、5月16日から当日配送を当面、休止している。

ヤマト運輸 宅急便事業見直し、前年度比8000万個抑制で大口1000社と交渉へ

071.jpg ヤマト運輸は4月28日、デリバリー事業を見直す「2017年度『デリバリー事業の構造改革』」を発表した。宅急便の一般向け基本運賃を平均約15%値上げするほか、大口顧客の割引率の引き上げや荷受け量の抑制を進めていくことを明らかにした。大口顧客は採算性を検証した上でリストアップした約1000社と重点的に交渉を進めていく。荷受け総量の抑制では大口顧客の荷物を対象に17年度に前年度(約18億6756万個)比8000万個の減少を目指すとしており、市場が拡大している通販・ネット販売の事業者の配送サービスにも大きく影響しそうだ。

 デリバリー事業見直しは「将来にわたり高品質なサービスを維持していくとともに社員がいきいきと働けるように再設計する」(長尾社長)のが目的。主な内容として「社員の労働環境の改善と整備」「宅急便の総量コントロール」「宅急便ネットワーク全体の最適化」「ラストワンマイルネットワークの強化による効率向上」「宅急便の基本運賃と各サービス規格の改定」を挙げた。

 総量コントロールに関しは、割引率の改定などともに大口荷主との交渉を進める。既にアマゾンジャパンなどとも着手しており、約1000社との交渉を上半期中には完了する考え。この1000社については、宅急便取扱量の約9割を占める法人のうち、その半数にあたる取扱量となる大口で法人営業支店が管轄する一定量以上の取り扱いがある取引先という。

 また大口取引先に対しては、割引率や荷受け量の抑制に加え、繁忙期の出荷調整や届け先への複数荷物のまとめ配送の仕組みの構築、個人会員「クロネコメンバーズ」とのデータ連携により届け先への事前通知など集配効率の向上、再配達削減への協力を要請する。

 同時に「法人顧客プライシングシステム」の導入も検討。取引先の契約運賃の決定プロセスを精緻化・均一化し、荷受け量だけでなく、届け先エリア、サイズ、集荷方法はじめ、燃料費・時給単価の変動などの外部環境変化に伴うコスト変動も組み込んだ輸配送のオペレーションコストを総合的に反映するシステムを構築する考え。

 宅急便ネットワーク全体の最適化は、大型ターミナル「関西ゲートウェイ」が今年10月稼働予定で、既に稼働している関東と中部のゲートウェイとの多頻度幹線輸送により実現を図り長距離ドライバーの郎度環境の改善とコスト削減につなげる。関西が新たに加わることで中部を介した関東・関西間の中距離輸送網を構築し、24時間運行や大型車両の導入も予定している。さらに最新設備による省人化や人を介さない搬送などを大型集配センターに限らず可能にしていくという。

 ラストワンマイルネットワーク強化は、宅配ロッカーの設置を前倒しで進めていく。18年3月までに1都3県を中心に累計3000台に拡充する考えで、同設置台数は22年度をめどに5000台とした目標数の過半数となる。同時に6月からはネット配売での注文時に受取先を宅配ロッカーを直接指定できるようにするほか、下半期からは宅配ロッカーに宅急便の発送機能も持たせる。また配送ではITを活用した集配作業の高度化へのとりくみとして、配送指定時間データなどを基にリアルタイムでのコースナビゲーションを行う「自動ルート組み機能」を活用していく。

 受取人の利便性向上を図ることでのラストワンマイルネットワークの効率向上策にも取り組む。クロネコメンバーズへの会員登録を簡単に行えるようにし、ネット販売サイトでの初回購入時からすぐに届け日時の変更ができるサービスの提供なども検討している。

 一方、基本運賃の値上げは9月中に、60サイズと80サイズを現行運賃に一律140円加算した料金に変更。同じく100・120サイズが160円を、140・160サイズが180円を加算した料金に改定する。付加サービスの料金はクール便やタイムサービスなどは変更なし。

 値上げを実施する一方で、割引制度を拡充する。営業所での自動送り状を発行するネコピット送り状の利用で50円のデジタル割引を始めるほか、100円の割引となる営業所などのへ持ち込み割引ではクロネコメンバーズの場合に50円追加の150円に割引幅をアップする。新料金で60サイズを関東から関西へ配送した場合の基本運賃は111円だが、最大で301円の割比となり、旧運賃と比べても差がないという。このほか届け先を自宅でなく、営業所といった直営店(宅急便センター)への直送をした場合、荷物1個につき50円低額化するサービスも開始する。新たな割引制度が加わることで額面では15%の値上率だが、実質は10%程度の値上げになるという。

ヴィジャパン サイト離脱防止ツールで成果、成約数2.4倍に拡大も

 7-1.jpgVeJapan(ヴィジャパン)のサイト離脱防止ツール「ヴィパネル」が導入企業から支持されているようだ。

 昨年6月に本格始動した「ヴィパネル」は、サイト訪問者がブラウザを閉じようとしたり、アドレスバーやブックマークから他サイトへ移ろうとするときに、キャンペーン情報などの訴求メッセージと、割引クーポンや閲覧アイテムと関連性の高い商品、閲覧履歴などが組み込まれたパネルをブラウザ画面の右側からスライドして表示し、サイト滞在を促すツールだ。

 通販サイトはレコメンド商品やランキング情報などがページの下部に配置されることが少なくないため、利用者に情報を伝えきれない場合もあるが、「ヴィパネル」ではキャンペーン情報なども含めた訴求内容をメニューバーのように簡潔に表示できる。また、従来の押し出しイメージが強いポップアップ型の離脱防止ツールとは異なり、サイトに組み込まれた機能として動作することで、自然な表現でサイト離脱を抑制し、コンバージョンの改善に貢献するという。

 実際、昨年4~5月のテストでは、サントリーマーケティング&コマースが運営するワイン通販サイト「カーヴ・ド・ヴァン」への導入ツールをポップアップ型の「ヴィプロンプト」から「ヴィパネル」に切り替え、表示内容もサービス訴求文を中心としたクリエイティブから、訴求文に加えて関連商品や閲覧履歴のリストを表示(=画像)した結果、コンバージョン数は2・4倍に、コンバージョン率は3・4%から5・3%に改善したという。

 また、複数サイトで同様の検証を行ったところ、あるアパレル通販サイトではコンバージョン数が2・7倍に、また、あるアイウエア通販サイトでもコンバージョン数が3倍になったという。

 ヴィジャパンは離脱防止に特化したサービスを展開しており、すでにウェブ接客ツールを実装する通販サイトもターゲットに導入先を開拓する。

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