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【マガシーク ECソリューション事業の現状は?】 取引先のオムニ展開も支援、連携モール拡充へ

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 マガシークは、ファッションブランドなどの公式通販サイトの開設・運営支援などを行うECソリューション事業が好調だ。2012年にサービス提供を始めて以来7年連続で成長しているが、前期(18年3月期)は同社がEC運営を受託する取引先ブランドの自社EC売上高合計が前年比約2・3倍となる14億円強での着地を見込んでいる。

 同社は、運営する「マガシーク」および「dファッション」の在庫と取引先ブランドの自社EC在庫を共有化して品ぞろえの強化につなげるとともに、大手百貨店のECや外部ECモールとも在庫連携し、複数サイトで同時販売することで消化率を高められる"サテライト戦略"が強み。

 事業環境としても、昨今はアパレル企業の自社EC強化の気運が高まっているのに加え、自社ECを開設して一定期間が経過した企業が多く、システムや物流面などでの課題が表面化する時期であることもEC支援を手がけるマガシークにとっては追い風だ。

 前期は、同社が運営支援する、高級婦人服を手がけるレリアンの通販サイト「レリアン オフィシャル オンラインストア」が予想以上に好調だったことや、外資系人気ファッションブランドのサイト改修を受託したほか、既存の取引先ブランドもEC会員が増加し、成長期に入ったことで伸びたという。

 また、ブランドが自社EC強化に本腰を入れる中で、実店舗を含めたオムニチャネル施策に対するニーズが高まってきており、マガシークでもレリアンの自社ECには店頭在庫表示機能を先行して実装しているが、前期は店頭と自社ECの顧客・ポイント情報を一元管理できるようにした。

 昨年10月には、アスクルが運営する日用品の総合モール「ロハコ」のマーケットプレイスに「マガシーク ロハコ店」を開設した。同取り組みは、「ロハコ」がファッション領域強化に向け、同カテゴリーの核としてマガシークを誘致したもので、「ロハコ」内での認知拡大に伴って売り上げにつながっているという。

 マガシークはサテライト戦略に沿って、「ロハコ」との取り組みでも、商品在庫はマガシークの倉庫(神奈川県座間市)で管理している。

 今期(19年3月期)についても、サイト刷新や新規ECの運営受託など引き合いが多く、今期中に7つの新規通販サイトのオープンを予定。ミセス向けファッションや外資系ブランドなどの自社EC運営を受託しており、取引先ブランドの自社EC売上高合計は前年比約40%増の20億円以上を計画する。

 サテライト戦略の強化・拡充面では、8~9月をメドに競合ファッションECモールとの情報連携にも乗り出す計画で、取引先ブランドがマガシークに在庫を預けながら、他社モールでも販売できるようにしていく。

 また、今後は雑貨やインテリアメーカーなどにもターゲットを広げたい考えで、ファッションブランドに限らず自社ECの課題解決をサポートする。加えて、インタラクティブ動画のニーズも高まっているようで、自社倉庫でも動画撮影のトライアルを始めるという。

 マガシークによると、自社ECを受託するブランドからは預かる在庫量が多くなるため、結果的に「マガシーク」での売り上げ伸び率も大きく、相乗効果が見込めることから、「ECソリューション事業は今後も自社サイトの売り上げ拡大に貢献する形で伸ばしていきたい」(田中宏樹取締役ECソリューション事業本部長)としている。

GMOメイクショップ フルフィルメント事業を開始、初のM&Aで機能取得

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 通販サイト構築サービスを手がけるGMOメイクショップは4月25日、ファッション領域に特化したフルフィルメント支援事業に参入した。同社はサイト構築(ショッピングカート提供)を中心に展開してきたが、アパレル企業のニーズやファッションEC市場の拡大を受け、フルフィル業務で実績があるretro(レトロ)のEC受託事業を買収。商品撮影や在庫管理、顧客対応、販促施策などを含め、ファッションECの運営に必要な業務をワンストップで支援できる体制を整えた。

 新サービスの名称は「フルアウトソーシングforファッションbyGMO」。

 GMOメイクショップは、通販サイト構築ASP「メイクショップ」を中核サービスとして展開。2万2000超のショップが導入しており、導入サイトの昨年の年間総流通額は1480億円で、昨今は成長が続くファッション・アパレル分野を最重要カテゴリーに位置づけている。

 そうした中、メイクショップの導入企業からは、「サイト運営に手が回らない」や「何を改善すべきか分からない」などの声が上がっており、取引先企業の課題解決に加え、アパレルEC市場の拡大に貢献するためにはフルフィルを含めたEC運営のフルサポートが不可欠と判断。このほど、レトロのEC受託事業を買収し、当該事業の人員や導入先企業の受託業務を引き継ぐことで、「ワンストップサービスの垂直立ち上げが可能になった」(向畑憲良社長=顔写真)という。GMOメイクショップがM&Aを実施するのは今回が初めてだ。

 これにより、従来のサービス提供範囲であるサイト構築や商品アップ・サイト更新、ECコンサルに加え、レトロが持つ自社スタジオでのささげ業務や注文処理、在庫感知・商品発送、顧客対応、販促施策などEC運営にかかわる業務を一気通貫で提供していく。

 ファッションECのフルフィル業務は競合も多いが、「カートから参入した企業として、サイト構築のノウハウや短納期かつ廉価にフルサポートできる強みを生かす」(向畑社長)とし、新サービスで初年度3億円、3年後に20億円の売り上げを目標に掲げる。また、将来的にはアパレル以外の分野でも同様にフルフィル支援を行うことも視野にあるようだ。

ヤマト運輸とDeNA 自動運転の物流を実験、非有人運転により集荷・受渡し

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 ヤマト運輸とディー・エヌ・エー(=DeNA)は4月24日、神奈川県藤沢市で自動運転車両を用いた次世代物流の実験を行った。運転席にドライバーが着席した自動運転(ハンズフリー)と運転席にドライバーが着席しない自動運転(助手席にスタッフが着席)をそれぞれ実施。昨年4月から約1年間実施した有人運転のプロジェクト「ロボネコヤマト」の一環で、今回は有人運転でない車両で荷物の受け渡しや集荷などを行った。

 自動運転車両による実験は、まずヤマト運輸の藤沢辻堂東センターで荷物を集荷した後、ハンズフリーの状態(ドライバーが運転席に着席して自動運転)で辻堂海浜公園駐車場へ移動。ドライバーが運転席に着席しない状態により同駐車場内(封鎖環境内)で荷物の受け取りを実験した。

 その後にハンズフリーにより、エコで快適・安全・安心な街づくりを進めている「Fujisawa SST(フジサワサスティナブルスマートタウン)」へ移動して、初めに携帯電話網を用いた信号情報を自動運転車両へ送信する国内初の実験を実施した。自動運転車両は搭載したカメラで信号を確認できるが、信号機自体からの情報が携帯電話網を通じて自動運転車両へ送信することにより、一層安全性を高めるために行った。

 同所では続いて地域の2商店の商品をそれぞれ自動運転で集荷。そして、それらの商品の受け渡しを同所内の道路を封鎖したエリアで運転席にドライバーが着席せず(助手席にスタッフが着席)に行った。1年間行った「ロボネコヤマト」を実際に利用した利用客が今回の実験に参加し、自動運転車両が停車後に荷台のドアが自動に開き搭載したボックスから商店で集荷した商品を受け取った。
 なお、実験での公道での走行距離は約6キロメートルだった。

 実験後に会見したヤマト運輸の畠山和生設備管理部長は「『ロボネコヤマト』が3月末で終了し、今回の自動運転車両による実験の結果とともに検証し、今後、どのような実験、またどのエリアで行うかを両社で検討していきたい」と述べた。

アスクル ポイントで配送日誘導に成果、作業平準化でコスト減や遅配防止

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 アスクルが昨秋から実施している物流センターの出荷体制に余裕のある閑散日に配送日を指定した顧客にポイントを付与し、出荷量を平準化させる取り組みが成果を上げている。実施以前はセール日の翌日など出荷が集中した際は通常の出荷キャパシティを超えてしまい、対応のために庫内作業員を残業させたり、臨時の増員が必要となり、作業効率や生産性が低下していた。また、それでも遅配が発生し、顧客の離反の一因となっていたという。実施後は出荷量をコントロールできるようになり、関連コストの発生や遅配もほぼなくなったことに加えて、顧客が配送日指定を行う率が増したため、商品配送時不在持ち帰り率(不在率)も低減するなどの効果も出ているようだ。

 アスクルでは年々、増加する売上規模に伴う商品出荷量の増加に対応するために逐次、物流拠点の新設や設備投資などの対策は行ってきたが、2年ほど前から販促キャンペーンの実施日などの急激な出荷増への対応に苦慮しはじめていたという。例えば、運営する個人向けの日用品通販サイト「ロハコ」ではグループのヤフーが運営する仮想モール「ヤフーショッピング」で毎月5・15・25日に実施している購入者への付与ポイント増などを軸とした販促キャンペーン「5のつく日キャンペーン」に参加しているが、当該セール日の翌日などは出荷量が平常時の倍から3倍程度まで跳ね上がるという。物流センターの設備はそもそも出荷のピーク時に合わせた設備や人員としているわけでないため、繁忙期は作業時間や人員を増やしたりすることは一般的だが、ピーク時の出荷量が2年前と比較すると2・5倍となってしまい、センターの稼働時間を伸ばしたり、一時的な人員増にも限界が出てきたという。

 そうした中での対応ではコストもかかり、慣れていない人員では生産性も下がってしまう。また、それでも出荷が追い付かずに結局、遅配してしまうことも多々あった。また、遅配が発生するとコールセンターへの問い合わせも増え、オペレーションコストも増す。さらに「どうしても指定日に商品を届けて欲しい」という顧客には別便を仕立てるため、その分のコストも発生していた。「なにより、遅配はお客様への信用問題となり、離反の一因となっていた」(フューチャープラットフォームアーキテクチャ プロダクション本部の上村謙介プロダクトマネジメント統括部長)とし、「キャンペーンで売り上げは上がるが、コスト面や労務管理の面でも様々な問題を抱えていた」(同)という。

 そこでアスクルは「ロハコ」で商品注文時の配送日時指定画面で、出荷体制に余裕がある日、つまりアスクル側が指定して欲しい配送日に、共通ポイントのTポイント(※使用期間を制限し、かつ、ヤフーグループなどでしか使用できない「期間固定Tポイント」)を"追加ポイント"として付与することを表示(=画像)し、顧客がその日を選べば当該ポイントを付与するという試みを昨年10月から開始した。例えば、出荷体制にかなり余裕がある日には100ポイント、やや余裕がある日は50ポイントという具合にし、販促キャンペーンの実施日翌日などに集中する出荷・配送作業を、別日にずらす狙いからだ。

 まずは「どのくらいのポイントを付与すれば配送日を変えてもらえるか」などの条件を探るため、手動で付与ポイント数を変えてテスト。10ポイントを下限に最高150ポイント程度まで試した結果、40~50ポイント程度、場合によっては10~20ポイントでも意外に"動く"ことや、例えばある日を10ポイント、別の日を5ポイントとするとポイント付与数は低くても相対的に付与数が高い日に誘導できることなど「配送日を変える"条件"などをある程度、把握した」(上村部長)として、12月11日からは「5につく日」など受注が集中する日に当日の受注量や物流センターの出荷体制などから、付与できるポイントの予算を入力するだけで機械的に追加ポイントを付与する配送日やポイント量の設定、また、ポイント付与による配送日誘導の結果を受けて、リアルタイムに各日の付与ポイントを変えたり、なくしたりする仕組みを自動化し、運用を本格化させた。

 この結果、出荷作業を平準化できるようになり「現時点では無理な残業や臨時増員も少なく、キャンペーンがあっても生産性は下がらないし、ほとんど遅配も発生しない」(同)という。この試みには付与ポイントの原資負担など実施するために毎回、数十万円程度の費用がかかるとみられるが、仮に実施しなかった場合、庫内作業員の人件費や別便の手配のための費用、遅配に伴う入電増への対応コストなどに加え、離反客による機会損失で「恐らく数百万円程度の負担が発生していたはずで費用対効果としては十分に元が取れている」(同)という。

 また、この試みにより、配送時の不在率の低減にもつながっているという。「ロハコ」では顧客が注文する際、特に配送日時を指定しない場合、当日や翌日など最短出荷を行っているが、その場合、顧客側は配送日の意識がないが、この試みでは配送日および日時を指定するために「お届け日を覚えているお客様が間違いなく増えた」(同)結果、不在率が減り、配送効率の面でも寄与している模様だ。

 今後は自社配送や配送を委託する配送会社などと協力しながら"配送体制"も考慮して、同じように配送の繁忙期にポイントを付与して配送日をコントロールするなどの試みも視野に入れているようで、同試みを進化させていく考え。

ドコモ、KDDI、ソフトバンク 携帯電話キャリア3社が共通で新コミュニケーションアプリを配信 商用利用も実施で通販事業者の活用も

DSC02063.JPG NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社は5月9日から、新たなコミュニケーションアプリ「+(プラス)メッセージ」の配信を始める。各携帯電話キャリアをまたいで利用者同士がチャット形式で長文のメッセージの交換や写真・動画のやりとりができるもの。通信アプリ「LINE」に近い機能だが、ユーザー登録なしに"電話番号のみ"で利用できることが特徴。開始時点では個人間の利用のみだが、企業が個人にリーチするためなどの商用利用も実施していく考えで通販実施企業も顧客との接触ツールとして活用できる可能性もあり、注目されそうだ。

 「+メッセージ」(=写真=デモ画面)は大手携帯電話キャリア3社が共通の仕様、アイコン、ユーザーインターフェイスで配信するコミュニケーションアプリで従来から各社が展開してきた電話番号を使って文字をやりとりできるSMS(ショートメッセージサービス)の後継サービスで世界各国の携帯電話キャリアが導入しているRCS(リッチコミュニケーションサービス)と呼ばれる技術を導入して展開するもの。

 従来のSMSでは異なるキャリアにメッセージを送信する際の送信可能文字数が全角70字に制限されていたほか、機種によっては絵文字が文字化けするなどの使いにくさがあったが、「+メッセージ」では文字数は全角2730字まで送信できるようにしたほか、SMSではできなかった写真・動画や地図情報、音声メッセージの送受信をできるようにし、複数人と同時にメッセージのやり取りができるグループメッセージ機能なども付けた。また、「LINE」などと同様に専用スタンプ(イラスト)や既読を表示する機能、QRコードの表示・読み取りによる連絡先交換機能、迷惑メールをブロック・通報機能なども備えた。なお、課金方法も1通ごとに料金を徴収するSMSで採用する従量課金ではなく、パケット通信料とした。

 「SMSは電話番号だけでテキストが送れて便利という声が多い一方、お客様からは他社(他キャリア)には送りにくいとの要望が多くあった。相手がどこの携帯電話会社かということを意識することなく通信できることを当たり前にしたい」(NTTドコモ・藤間良樹コミュニケーションサービス担当部長)とし、SMSの機能を進化させるとともに、異例とも言える3社共通のサービス仕様で展開することにしたようだ。

 「+メッセージ」は当初は個人間のメッセージ交換のみの対応だが、事業者向けの商用利用も始めるよう。具体的な開始時期は未定だが、「LINE」などと同様に企業の公式アカウントの設置や企業スタンプの配布、企業からのメッセージ送信などを行えるようにするようだ。「イメージとしてはカスタマーサポートや飲食店などの予約確認、申込手続、リマインド通知など企業とそのお客様の円滑なコミュニケーションをサポートできる総合的なプラットフォームにしたい」(藤間部長)という。

 利用者数の目標については明らかにしていないが、5月9日から同アプリの無料配信を始め、「SMSをベースにしているため、(競合サービスのLINEのように)特にユーザー登録など必要がなく、電話番号を知っているだけで利用できる」(KDDI・金山由美子サービス企画部長)というメリットを生かし、ダウンロード数を増やし、現在、SMSを利用する30代以上の層の利用を促していくほか、5月以降からは各社から発売するスマートフォンおよびタブレットの各端末にはあらかじめ同アプリをインストールしておくことで利用者を増やす。また、今後、Android搭載のフィーチャーフォン(従来型携帯電話)への対応も検討するほか、MVMO(仮想移動通信事業者)などへの導入も進めていくとしている。

 通販実施企業でも「LINE」を介したマーケティングが進む中、今回のキャリア発の同サービスも後発ながら、一定の利用者数は見込めそうで、同じくマーケティングに活用できる可能性は高そうで進捗を注視しておく必要がありそうだ。

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