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ティーライフ 物流代行事業に参入

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 ティーライフは、物流代行事業に参入する。同社は静岡県袋井市に物流センターを設けており、本州の中央付近に位置することから、1カ所の倉庫で日本全国をカバーしたいという通販事業者からのニーズがあると想定。現在、数社をクライアントとして3PL事業を展開しており、これを拡大していきたい考えだ。

 同社の植田伸司社長(=画像)は「取引先からの要望もあって始まった事業であり、ニーズが大きいのであれば新規事業として拡大していきたい」とした。同社では2015年に袋井市内の物流センターを取得し、出荷業務を内製化した。以降は物流センターに設備投資を行っており、サービス向上や省人化を進めている。自社でセンターを保有していることから、投資がしやすい点を強みとすることで、物流代行事業で先行する他社に対抗したい考えだ。

 同社の2018年7月期における、健康食品通販や化粧品通販などを手掛ける小売事業の売上高は、前期比4・1%減の51億7100万円だった。定期購入の回数縛りを廃止したことにより、通常購入の比率が多くなり、投資回収効率が低下。その結果、新規顧客数も前年を下回り、減収となっている。

 定期購入の回数縛り廃止は、申し込みの最終確認画面において、購入総額や定期期間など取引条件を示していない場合、特商法違反になる可能性を消費者庁が示したことに対応したもの。植田社長は「細かい条件はカタログには書ききれないため、実質的に(定期縛りは)できなくなった。定期コースは今後も販売していくが解約率が上がり、回収効率が悪くなるのは避けられない。ただ、競合他社も同じ条件なので、『1回の購入でも定期コースに申し込める』といった宣伝文句など、ビジュアルを改善することで、消費者が定期コースに申し込みたくなるような工夫をしていきたい」と話した。

 同社では8月、ベビー用品や家具・雑貨などの通販サイトを運営するLifeit(ライフイット)を買収した。ティーライフでは、通販ノウハウや商品出荷・配送などのプラットフォームを提供。同社子会社であるアペックスやダイカイで扱う雑貨をライフイットで販売できるようにする。さらには、「ライフイットは雑貨がメイン商材であり、消耗品を扱いたいという要望がある」(植田社長)ことから、消耗品を扱うティーライフの企画・製造ノウハウを提供したり、仕入れ先を紹介したりすることで、ライフイットの売り上げ拡大につなげたい考えだ。

 海外事業については、現在台湾での事業を海外展開の軸としており、売れる商品や販売手法のテストを繰り返してきた。ノウハウが溜まってきたことから、今後は中国への進出を計画しており、子会社の設立を目指す。

再春館製薬所 顧客・社員の"聴こえ"改善、「聴覚」に優しいコールセンター構築へ

 再春館製薬所が「聴覚」に優しいコールセンター構築を目指す。会話支援システムの開発・販売を行うユニバーサル・サウンドデザインと、システムの共同開発に向けた業務提携を締結。コミュニケーターの"聴こえ"を改善することで、電話によるコミュニケーションで感じるストレスを軽減する。接客力の向上など顧客との関係強化にもつなげる。

会話支援システム、独自開発へ

 グループの再春館システムと3社共同で取り組むもの。今年11月をめどに試作機を自社コールセンターに導入するほか、将来的にグループでコールセンター代行事業を行うヒューマンリレーションへの導入も視野に入れる。

 新システムには、ユニバーサル・サウンドデザインが高齢者や難聴者との音声対話支援を目的に開発した独自技術「Sonic Brain(ソニックブレーン)」を活用する。音声情報を高精細化し、脳が認識しやすい音を実現するもの。声のこもりや音の抜けを減らし、クリアな音に変換する。この技術を使いつつ、新たなヘッドセット(マイクとイヤホン)、高波数音域を拾うなど周波数の調整などが行えるアンプも開発する。

ストレス軽減「働き方改革」に

 背景には、現状のテレマーケティングが社員の耳や脳への負荷につながっているとの課題認識がある。再春館製薬所は、電話によるコミュニケーションを重視。自社コールセンターでは、社員約1000人が働き、500回線の電話には1日7000件を超える電話が寄せられる。

 ただ、現状は通信網やマイクなど機器性能により周波数が限られる。

 一般的に、NTT公衆網を通じた音声は、音域が300~3400Hz(ヘルツ)。音質も下がり、例えば「佐藤」と「加藤」など、4000Hz以降の高周波数音域の子音を使った音声を捉えにくい。このことが電話による音声の聴きづらさにつながっている。

 加えて、コミュニケーターの多くは、会話をしながら情報入力や顧客情報の検索など複数の作業をこなす。このため、「(顧客の)声が聞き取りにくいことからヘッドフォンを押さえて会話を聞こうとしたり、聴こえづらさから会話の聞き深めができないという心理が働くなどストレスにつながるケースがある」(同社)という。自社調べでも9割近いコミュニケーターが聴こえづらいことによってなんらかのストレスを感じていた。社員がストレスを感じることなく働ける職場環境を整備することで働き方改革につなげる。

インフラ構築外部に提供も

 "聴こえ"に起因するストレスは、多くのコールセンターが同様の悩みを抱えているとみられる。再春館製薬所では、インフラ構築を背景に、開発した会話システムを外販していく。

 現在、加齢性難聴などに悩む65歳以上のシニア層は、男性で61%、女性で54%に上るとされる。聴こえづらさから人とのコミュニケーションを避けがちになるといった行動にもつながっている。今後、これらシニアのサポートもこれまで以上に強化していく。

京東集団 日本商品の仕入れ拠点新設、仕入高を1年で倍に

 中国大手のネット販売事業者で仮想モール事業なども手掛ける京東集団は日本商品の調達を強化する。都内に専用拠点となる「京東日本購買センター」を開設し、従来、中国で行っていた日本の事業者との商品買い付けを日本国内で直接行い、完結できる体制とした。あわせて購買システムを日本語化したり、販売支援体制を強化することで今後、1年間で日本商品の仕入高を現在の倍まで増やす考え。同社の越境ECサイトで人気の高い日本商品の品ぞろえの拡充で売り上げ拡大を目指す狙い。

 京東はおよそ3カ月前に東京・大手町の日本法人のオフィス内に新設した日本商品の仕入れ拠点「京東日本購買センター」を9月3日から本格稼働させる。京東はこれまでも約1年前に設置した日本法人で大手事業者を中心に仕入れ交渉や越境ECサイト「JDワールドワイド」への出店を促すなど営業を進めてきたが、日本法人の役割は営業窓口であり、人員も限られていた。また、商品の仕入れに関する契約は中国で行っており、当然、日本には買い付けを担当するバイヤーもいなかった。開設した「購買センター」には商品調達部門を移管し、複数のバイヤーを置き、日本国内で仕入れが完結できるようにした。あわせてこれまで中国語および英語のみの対応だった購買システムを日本語でも対応できるようにし、契約内容も日本にあわせた内容に改め、契約を結びやすくした。また、従来までの米ドル建てでなく日本円での決済ができるようになり、為替リスクなどがなくなるというメリットも出てくるようだ。

 加えて、販売支援体制も強化。「越境ECによる商品配送でも日本直送型や中国での保税倉庫ストック型など色々なパターンがあり、商品のジャンルや売れ行きに応じて最適な形がある。あるいは仕入れという形ではなく、『出店型』として当社サイトで商品を販売して頂く形もある。日本で直接、日本の事業者とコミュニケーションを取りながら販売形式ややり方などを相談し決めることができるようになることで、それぞれの事業者の要望や商品の特徴に合致した形での契約が可能になる。また、中国の消費者の嗜好に合わせた商品選びやプロモーションの最適な方法などの相談にも乗りやすくなる」(京東越境ECの総責任者・楊葉氏)という。

 今後、日本での取引拡大に応じて「購買センター」の規模を拡大していく意向で、ベビー・マタニティー用品や化粧品、サプリメントなど現状、中国で売れ筋となっているジャンルのさらなる調達強化に加えて、ファッション関連商品や食品、日本の伝統工芸品などの調達も進めたい意向。1年後には日本からの仕入量を現状の倍まで拡大させたい考え。「『JDワールドワイド』の取扱商品の20%を日本の商品が占めており、いかに中国の消費者が日本の商品を信じて好んでいるかが分かる。越境ECは中国ではものすごい勢いで伸びており、今後、5年間も年率50%以上の伸び率を保っていくと予想されている。我々のサイトの3億人のアクティブユーザーに高品質な日本の商品を提供していきたい」(王笑松高級副総裁)という。

 なお、京東では越境EC事業の拡大に向けて、海外での商品調達を強化しており、日本と同時期に韓国でも「購買センター」を設置しており、今後、米国や欧州でも仕入れ拠点の設置を検討しているようだ。

スクロール 茨城県内に物流センターを新設

 スクロールは8月29日、茨城県つくばみらい市に物流センターを新設すると発表した。関東圏に物流センターを設けるのは初めて。既存の浜松市・大阪市のセンターとあわせて、全国3大拠点の物流ネットワークを構築する。

 新たな物流センターの名称は「スクロールロジスティクスセンターみらい(仮称)」。開業は2020年4月を予定している。敷地面積は1万4976平方メートル、延べ床面積は約3万平方メートル。地上5階建てで投資額は約60億円となっている。

 新センターの建設により、ソリューション事業を手掛ける子会社スクロール360が展開する、通販事業者向け物流受託事業において、顧客企業における物流コスト低減、事業成長、配送リードタイム短縮、物流拠点の多極化によるBCP(事業継続計画)対策など、顧客企業からのニーズへの対応と新たなマーケティング支援が可能になるとしている。

 新センターには、当日入出荷ができる「クロスドックエリア」や、受注問い合せ処理やコールセンター機能を持たせた「インテリジェントエリア」を設けたほか、化粧品製造やささげ機能にも対応。スクロール360が提供するコンビニ受取りサービス「コトリ」の仕分け機能も配備している。

 これまでスクロール360は、浜松市内と磐田市内の物流センターで物流受託事業を行ってきたが、スクロールがミネルヴァ・ホールディングス(現ナチュラム)を買収したことで、グループとしては大阪市内にも物流センターを保有している。

 スクロールの鶴見知久社長は、今年2月の本紙インタビューで「これまで、本州の真ん中にある浜松市から出荷できることが強みとなっていたが、当日・翌日配送が当たり前になった今の状況を考えると、1拠点体制ではクライアントのニーズをすべて満たすことができない」などと述べていた。今後は3拠点で事業を展開し、さらなる拡大を狙う。また、3拠点間のシステム連携を図り、物流コストとリードタイムの最適化などのサービス改善を進める。

アマゾンジャパン 店舗向けスマホ決済に参入

DSC03989.JPG アマゾンジャパンが実店舗向けのスマートフォン決済事業に参入した。これまでオンライン上でEC事業者らに提供してきた決済サービスをベースにし、アプリ上でユーザー固有のQRコードを表示し、店舗側が専用のタブレット端末で読み取ることで決済する仕組み。膨大な顧客数を背景にネット上ではアマゾンの決済サービスの導入企業は急増しているようだが、実店舗の決済でもシェア拡大を進める。小規模店舗を中心に利用可能店を増やし、その後、大型店の決済ニーズも取り込んでいく狙いだ。

 アマゾンが8月29日から開始した実店舗向けスマホ決済サービスはスタート時点では決済関連事業を展開するNIPPON PAYと連携して行うもので、同社子会社が実店舗向けにレンタル料無料で配布する様々な事業者のQRコード決済やカード決済、通訳、免税書類作成サービスなどに対応するタブレット端末「NIPPON Tablet」の設置店で利用できるもの。

 利用の際はアマゾンで配信中のスマホ用アプリ「Amazonショッピングアプリ」を起動し、メニュー内にある「アマゾンペイ」をタップすることで当該顧客固有のQRコードが表示され、店側が「NIPPON Tablet」で決済額を打ち込んだ上で当該コードを読み取ることで決済が完了する。同仕組みはアマゾンが2015年5月からオンライン決済サービスとしてEC事業者向けに展開を始めたアマゾンユーザーが自身のアマゾンアカウントでログインして、すでに登録している配送先情報やクレジットカード情報をそのまま利用して決済ができる「アマゾンペイ」をリアル店舗向けにも対応させたもの。なお、スマホ上に表示されるQRコードは30秒で使用期限が切れる設定で、第三者がQRコードの撮影しての不正決済を防止している。

 実店舗向けにQRコードを使ったスマートフォン決済は後発となるが、オンライン上では膨大な顧客基盤を背景に開始から3年で数千社がすでに導入し、一定の成功を収めているのと同様に、リアルでも多くの顧客数を背景に潜在ニーズが高いことやスマートフォン経由でアマゾンを利用するユーザーが月間3700万人程度おり、実数は不明だが、そのうち、すでに多くのユーザーがQRコードを表示するために必要なアマゾンのアプリを使っていること。また、「アマゾンペイ」の決済手数料の店舗負担を2020年末までの最大2年3カ月間、無料とすることなどで、消費者側および店舗側両方の利用数拡大を進め、競合サービスに対抗していく考え。

 現状、対応タブレット端末は全国で約1万5000台を設置しているが、スタート時点でアマゾンの決済に対応する店舗は東京・早稲田や福岡市内の商店街の店舗など数十店舗。今後、NIPPON PAY側で告知を強化して、端末導入店にアマゾンペイの対応を促すほか、端末数についても外部の営業パートナーと連携し、今年末までに中小規模店舗を中心に5万6000店まで設置店を増やしていく考え。アマゾンペイの決済手数料が無料であることから設置店の大半がアマゾンペイに対応すると見ているようだ。

 アマゾンではまずNIPPON PAYと組んで、同社端末が主戦場とする中小個人店舗を軸に実店舗向けスマホ決済サービスの導入を進めていくが、コンビニやドラッグストア、家電量販店、百貨店といった大型店への導入に向けた取り組みについても「可能性自体は排除するものではない。将来的にはある」(AmazonPay事業本部の井野川拓也本部長)とした上で、「実際に大型店ではレジと連動させる必要があり、そのためにはさらに開発が必要。開発の工数とか期間などを総合的に判断しながらタイミングを考えたい」(同)とした。

 海外では広く普及しており、国内でも今後、普及の兆しを見せ、ビジネスチャンスとなり得る実店舗向けスマホ決済サービスではLINEやヤフーなど様々な事業者が参入し、決済手数料を無料とするなどシェア拡大へ向け攻勢を強めている。アマゾンでも米アマゾンでも運営する書店などで実施しているほか、ファッションショーで紹介した服をその場で購入するための決済手段として期間限定で一部の事業者に「アマゾンペイ」のリアル決済に対応しているが、今回のように自社店舗以外の多くの実店舗を対象としたスマホ決済サービスの展開は初めて。EC事業とのシナジーもあり、またこれから成長を遂げ、競合も踏み出した「宝の山」を前に異例とも言える日本独自の事業展開に乗り出したようだ。ECの巨人が群雄割拠する実店舗向けスマホ決済でもガリバーとなり得るか注目されそうだ。

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