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官庁・団体 Archive

トクホ調査会報告書案、規制一辺倒の提言

消費者委員会の「特定保健用食品(トクホ)等の在り方に関する専門調査会(以下、調査会)が、規制強化一辺倒の報告書案をまとめる方向で調整を進めている。健康増進法の改正に踏み込む提言について、2月に行われた第6回会合で寺本民生座長は「難しい」と明言していた。だが、報告書案では一転、健増法に「不実証広告規制」を導入すべきなど、法改正が必要な提言を盛り込んでいる。

報告書案は3月3日の第7回会合で示された。3月16日の次回会合で報告書案をまとめ、消費者委の了承を得た上で消費者庁にトクホ制度の見直しを要望する。

 報告書案は、大半を規制強化に向けた提言が占める。

 トクホの広告は、「許可表示」の一部を切り出した"言い切り型"のキャッチコピーで消費者に過度が期待を抱かせていると指摘。消費者意向調査もこれを裏付けているとした。「いわゆる健康食品」の広告も過度な期待を抱かせているとした。

 是正に向けた提言の一つが、健増法の見直し。「不実証広告規制」を導入すべきとした。また、4月から同法の「勧告・命令権限」が地方に移譲されることを受け、「著しく事実に相違する表示」の"著しい"に関する具体例を示し、判断基準を明確にすることも求めた。

 トクホ制度運用に関する通知である「特定保健用食品の審査等取扱い及び指導要領」(指導要領)の見直しも求めた。「許可表示」を超える効果をイメージさせる広告を一切禁止することなどを盛り込む考え。「容器包装」と「広告」のより厳密な一致を求めていくものとみられる。

 ほかに日本健康・栄養食品協会が運用する自主基準も「遵守に至っていない」と指摘。「公正競争規約」を設けるなど、今後の工夫を期待するとした。

 制度・運用面では、有効性や安全性が客観的に担保されたトクホの価値を高めるため、「条件つきトクホ」がトクホ制度として存在する必要性があるか、検討すべきとの提言を行う。

 「再審査制」は、消費者委による2011年の提言で、再審査手続きに対する取り組みが求められている。これを受け、事業者が収集すべき研究報告や健康被害情報といった知見、報告方法を示す文書を出した。だが、これまで事業者から届出はなく、再審査に至ったケースはない。報告書案では、再審査制が有効に機能しているか、早急に検証すべきとの提言を乗り込む。

 また、トクホの試験データの質向上を図ることを目的に「UMIN試験登録システム」への登録を明確に求めるよう「指導要領」の見直しを求める。

 一方、規制緩和につながるとみられるのは、規格基準型トクホに関する部分のみ。規格基準型の適用範囲を拡大に向け、定期的に検討する仕組みを確立すべきとの提言が盛り込まれただけだ。

経済産業省 カード情報非保持化へ、通販サイトの安全性強化

 経済産業省などによる「クレジット取引セキュリティ対策協議会」は2月23日、クレジットカード取引における、セキュリティーの強化に向けた実行計画を取りまとめた。これによると、ネット販売関連では、加盟店は通販サイトにカード情報を保持しないための取り組みを推進するほか、保持する事業者にはクレジットカードのセキュリティー基準である「PCI DSS」への準拠を求める。また、不正利用を防ぐために、加盟店は本人確認サービス「3Dセキュア」など、多面的・重層的な対策を導入する。

 同協議会は経産省のほか、通販関連では楽天やヤフー、カタログハウス、三越伊勢丹ホールディングス、ヨドバシカメラなどが委員となっている。

 まず、カード情報の保護については、加盟店のカード情報を非保持化する取り組みを進める。決済代行事業者(PSP)を利用するネット販売加盟店におけるカード決済システムは、カード情報が加盟店のサーバーを通過する「通過型」と、通過しない「非通過型」に分かれる。通過型は、加盟店のシステムにカード情報が保存されることがあるため、外部からの不正アクセスなどで情報を盗まれるリスクが高い。一方、非通過型はカード情報がPSPのサーバーを通過して処理されるため、加盟店からの情報漏えいが発生するリスクは低い。

 そのため、新規のネット販売加盟店には非通過型の決済システム導入を推奨するほか、すでに通過型システムを使っている加盟店については、自社サイトにカード情報を含む決済情報等のログが蓄積されるなど、システム的な課題を認知できていないケースもあることから、カード会社やPSPが加盟店に注意喚起し、システムログ等の消去や非通過型システムへの移行を求める。その上で、カード情報を保持する場合はPCI DSSへの準拠を要求する。

 実行計画では、通販サイトにおけるカード情報の非保持化や、保持する場合のPCI DSSへの準拠について、2018年3月末までに対応を求めている。該当する加盟店にとっては、セキュリティー対策に一定のコストが必要となる。

 また、窃取したカード番号による「なりすまし購入」対策については、加盟店が多面的な対策を導入する。3Dセキュアなど本人認証に関しては「セキュリティー対策の一つであり、義務付けるものではない」(協議会事務局の日本クレジット協会)として、それ以外にもセキュリティーコードの入力、過去の取引情報などに基づいた属性・行動分析による不正取引の判定、犯罪組織などの配送先情報をデータベース化することによる商品配送の防止など、さまざまな対策を行う。

 カード番号と有効期限を入力するだけで買い物ができる通販サイトはまだ多く残っており、加盟店契約業務会社(アクワイアラー)やPSPを通じて加盟店に対応を求める。「対策が事業者まかせになっていた部分もあるので、協議会において実行計画を推進するための進捗管理の体制を作る」(日本クレジット協会)。本人認証については、消費者がパスワードを失念した場合に購入機会を逸する恐れがあるほか、通販企業にとっては、そもそも支払いまでの工程が長引くため購入率が落ちる懸念がある。

 現在、国際ブランドでは「3Dセキュア2・0」が検討されており、一律のパスワード入力ではなく、属性・行動分析からリスクが高いと判断された買い物にだけ入力が求められる形式になるという。実行計画でも、「2・0」が開始された際には、早期に導入できるよう検討を進めることが明記された。

 加盟店における不正利用防止対策についても、18年3月末までに導入を求める。その際は、複数の対策導入が望ましいとする。「3Dセキュアを導入せず、犯罪組織などの配送先情報をデータベース化することで対策している事業者もあるが、さらなる対策を講じていただきたい」(同)という。

積み残し課題検討会 人選や議事進行に違和感、テーマ外れ制度批判に終始

 6-1.jpg消費者庁で始まった機能性表示食品制度の積み残し課題検討会。秋頃の報告書策定をめざし、「対象にする食品(成分)の範囲」をテーマに議論していくことになる。だが、2月の第2回会合は終始、反対派のペースで議論が進行。「健康長寿社会の延伸」と「成長産業の育成」の両立を目指す制度でありながら、早くも前途を不安視する声が多くの業界関係者から上がっている。制度導入の趣旨から外れ、「人選」から「議事進行」までおかしなことばかりの検討会を検証する。

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機能性表示食品制度、「食品・成分の範囲」への導入に慎重論相次ぐ

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消費者庁は2月16日、「機能性表示食品制度における機能性関与成分の取扱い等に関する検討会」(以下、検討会)を開いた。機能性表示食品制度の対象とする「食品・成分の範囲」について、消費者サイドの委員からは導入への慎重論が相次いだ。一方、機能性関与成分が不明確な食品にはテクニカルな面で導入に前向きな意見も出た。専門的見地から語る学術サイトと業界サイドに意見の隔たりもみられ、議事進行に課題を残した。

積み残し課題は、ビタミンやミネラルなど食事摂取基準に規定される栄養成分と、機能性関与成分が不明確な食品の取扱いについて。

 栄養成分の追加には、「新制度の位置づけが認識されない中での導入は消費者が混乱する」(森田満樹委員)、「栄養摂取の必要性が浸透している中で導入すれば、リスクを感じず多量に摂取してしまう」(河野康子委員)、「(栄養成分の)3次機能にばかり特化した広告が溢れる。今は不必要な商品を出すべきではなく、消費者に広告を正しく評価できる力をつけてもらうのが大事」(迫和子委員)など反対意見が多かった。

 学術サイドからも「(食事摂取基準が浸透していないのであれば)まずその普及から始めるべきで、3次機能はその次というのが筋」(佐々木敏委員)、「栄養機能食品と整合性がとれない。『骨の健康』といった時にカルシウムよりイソフラボンが先にきてしまう。優先順位がちぐはぐ」(赤松利恵委員)など慎重論が相次いだ。

 機能性関与成分が不明確な食品は、合田幸弘委員が導入の方法論を提案。「成分の特定が比較的容易なセンナ」「特定できるものの数千の機能性成分を含むカンゾウ」「機能性成分が不明であるものの、その原料特有の成分を含むローヤルゼリー」など3ケースに分け、必要な品質管理を行うことで、機能性関与成分が定量できなくとも導入は可能とした。

 ただ、「(原料栽培から製造まで)全行程でエビデンスと同一のものをつくるよう品質管理のレベルをすごく高くする必要がる」(合田委員)、「より高い安全性が求められる」(佐々木委員)などの意見があり、現行制度と異なる設計の必要性に触れた。

 業界サイドからは「知る権利、選ぶ権利を担保し、消費者がどう正しく判断できるようにするか(前向きな)方法論を議論すべき」など総論的な意見が聞かれた。

 制度導入の是非を議論した前回検討会と異なり、今回は、現行制度との整合性から導入の必要性
が問われ、議論もテクニカルな部分に寄りがちだ。ただ、そうした議論であるならば立場の異なる識者を集め、公の場で議論する必要はない。積み残しとなった2つのテーマについて、より「制度の対象とする意義」に焦点をあてた議論が必要になる。

 第3回会合は3月15日。事業者4団体からヒアリングを行う。

ネット3社に差止請求 ダイエット健食で自動定期4~6回、「100円で買える」で誘導

 適格消費者団体のひょうご消費者ネットは2月2日、ネット販売事業者3社の表示が景品表示法の有利誤認にあたるなどとして削除を求める差止請求書を送ったことを発表した。3社は、ダイエット訴求の健康食品などを展開。「100円で買える○○」など初回価格が100円から数百円であることを売り文句に定期コースに誘導していた。数回に渡る定期購入を条件に、結果的に1万円以上の購入を強制。ひょうご消費者ネットでは表示が改善されない場合、差止請求訴訟の提起も視野に入れる。

 今のところ3社から回答は得ていない。兵庫県内で、苦情が増えているとの情報を得て差止請求に踏み切った。「若者をターゲットに、ツイッターなどで"こういうダイエット健食があるよ"などと告知してサイトに誘導していた」(ひょうご消費者ネット)という。

 表示改善の要請を受けたのは、ビケンコ(本社・東京都港区、武川克己社長)、JBSコスメティック(同・東京都渋谷区、三馬みほこ社長)、クワンジャパン(同・沖縄県宮古島市、江口広太社長)。前2社はサイトの運営責任者が同姓同名であるため、「関連会社である可能性がある」(同)とする。また、3社とも都内の同じビルに拠点を持つ。

 広告手法は酷似している。ビケンコはなつぅみというモデルがプロデュースする青汁商品を展開。「100円10日分コース」などお試し価格で訴求する一方、本商品(税抜3980円)の定期4回分を条件とする。

 ひょうご消費者ネットでは、お試し価格を赤文字で強調する一方、定期条件を小さなフォントで表記していることが景表法の「有利誤認」、特定商取引法の「誇大広告の禁止」にあたるとしている。「18歳以上の未成年が購入した場合、保護者の同意を得ているとみなす」「未成年者の保護者は商品購入、利用に責任と負う」といった契約条項もあり、民法に定めた取消権を不当に奪うものとして消費者契約法に違反するとしている。

 JBSコスメティックも、松岡里枝というモデルがプロデュースする美容パックを展開。結果的に本商品(割引価格4980円)を6回定期購入することを条件にしていた。クワンジャパンも人気ブロガーのあいにゃんがプロデュースする健食「CUTE ME」など複数の商品を展開。同様の定期条件をつけていた。商品は、日本臨床試験協会(=JACTA)で痩身効果を確認したなどと表示している。

 今後の対応について、連絡の取れたビケンコから本紙掲載までに回答は得られなかった。

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