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東京都、2015年度消費生活相談 健食ECの相談急増

東京都が健康食品のネット販売に対する警戒を強めている。6月6日に都が公表した「2015年度消費生活相談」では、ネット取引で健食に関する相談が最も多く、前年度比2・4倍に増えた。中でも10代の未成年者からの相談が同3・9倍に急増。「未成年者への健食の販売に問題意識を持っている」(東京都)としている。

 都の消費生活相談センターに寄せられた相談件数は同1・1%減の12万7646件となり、前年から減少している。ただ、「インターネット取引」の占める割合は同5・3%増の3万5924件。約3割を占め、過去最高だった。

 中でも、都が注視するのは健食に関する相談の増加。前年の357件から839件(年齢が不明なものを除く、不明者を含む相談件数は899件)に増加している。年代別では、「10代」が27件から104件と同3・9倍に急増。「20~30代」も同91%増の342件、「40~50代」が163%増の342件、「60代以上」が122%増の69件といずれも大きく増加している。

 問題視するのは、SNSなどを使って未成年者にアプローチする「お試しサプリ」。"モニターコース初回100円お試し"などの表示でダイエットサプリを購入したものの、「実際は定期購入になっており、1万円の高額商品を買わされた。販売会社に解約を申し出ても『規定回数に達していない』と拒否された」といった相談事例が多いという。

 一方、高齢者の健食に関する相談は減少傾向にある。60歳以上の高齢者からの相談は同1・1%減の約3万8000件で全体の約3割を占めた。ただ、商品では13年度に2366件で1位だった健食が14年度には745件。15年度は931件と増加に転じたものの、減少傾向にある。

 「インターネット取引」における商品別の相談は、「健康食品」が899件でトップ。以下「紳士・婦人用バッグ」(前年度比約33%減の372件)、「運動靴」(同約38%減の309件)、「靴」(同約43%減の258件)、「基礎化粧品」(前年度ランク外、231件)などと続く。

 健康食品は、けがや病気との関係が疑われる危害件数でもトップだった。危害件数自体は13年度をピークに減少傾向にあり、15年度は1743件。ただ、商品別では「健康食品」が最も多く前年度の52件から130件に増加。「美容医療」は同172件から110件、「エステ」は同102件から106件、「基礎化粧品」は同78件から67件と推移した。化粧品はほかに「頭髪用化粧品」が同32件から23件、「その他化粧品」が同23件から33件となった。

 契約形態では、ネット以外の「店舗購入など」が同3・4%減の約9万2000件。店舗購入で相談の多かった商品・役務は、賃貸アパート(7189件)やインターネット接続回線(3771件)。健食に関する相談は、同19%増の1492件だった。

 「インターネット取引」のうち、「ネットオークション」に関わる相談は、約3%(1017件)に留まった。ただ"連絡先が分からない""商品が届かない"など「詐欺的なインターネット通販」の割合は、約1万件(約14%)。前年度より減少したものの、13年度以降、急増して高止まりの傾向にある。

積み残し課題検討会 現行制度の不満噴出で「範囲拡大」議論足踏み

 機能性表示食品制度の「対象範囲拡大」を議論する消費者庁の積み残し課題検討会では、「機能性関与成分が不明確な食品」の取扱いを議論した。ただ、消費者、学術サイドの委員からは現制度に対する問題点が噴出。改善を求める声が多数で、範囲拡大の議論は足踏みしている。

 5月26日の第5回会合では、合田幸広委員が、「機能性関与成分」の定義を整理することを求めた。すでに届出されている商品の中にも「機能性関与成分が不明確な食品」に類するものがあると考えられるため。これに「(現制度に)問題残っているのにさらに範囲を広げるのは時期尚早」(赤松利恵委員)など消費者サイドの委員も同調した。

 事後チェック制度に対する問題点も指摘された。「機能性関与成分がきちんと入っているか、第三者が確認できる分析法が担保されているかが重要」(梅垣敬三委員)、「成分が不明確な食品で果たして客観的に検証できるか」(佐々木敏委員)など、製品の分析法が非開示であることを指摘。「分析法が公開されないのは事後チェックとして欠陥がある」(森田満樹委員)、「品質担保の観点で分析法が確立した上で(成分が不明確な食品など)次の議論にいくべき」(山本万里委員)など多くの委員が現制度の改善を求めた。

 検討会の発足当初、消費者庁は、現制度の問題点について「あくまで意見聴取のみ」(赤﨑暢彦食品表示企画課課長)としていた。ただ、結果的に現制度への不満から範囲拡大に「時期尚早」との見方が広がっている。

現行制度の検証事業結果も報告

 検討会では、消費者庁による機能性表示食品の検証事業の結果も報告された。
 一つは「システマティックレビュー(SR)」の検証事業。昨年10月までに届出が公表された122件のうち、51件について、「『PRISMA(プリズマ)声明』との整合性」や「論文検索の適正性」「科学的根拠の評価の適正性」などを検証した。

 消費者庁では近く詳細を公表。問題のあるものがあることからSRの適正な記載方法に関する留意点をまとめ、質の向上を図る。

 「機能性関与成分」に関する検証事業も行われた。届出の質の向上と事後監視を行うために必要な課題の整理を目的とするもの。機能性関与成分の分析方法の問題点や機能性関与成分含有量の検証を行う調査は、昨年9月末までに届出された146件の164成分を対象に実施。定性確認が困難なものが27件(16%)、届出情報が不十分で定量確認の方法を第三者が自分で調べる必要があるものが47件(29%)あった。消費者庁は届出情報が不十分である場合は追加資料を求めることを検討する。

 「買上調査」も行った。機能性関与成分含有量を分析し、表示の妥当性を調べるもの。17件を調べたが、同一製品でも含有量にばらつきが多いなど品質の問題があった。届出の分析法の記載の修正を求めることを検討する。

 第5回検討会では、消費者庁による検証結果の報告もあり、委員による現制度への問題点の指摘に拍車がかかった。
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国民生活センター、失禁パンツをテスト、「吸収量」表示で改善要望

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国民生活センターは5月19日に、失禁パンツの商品テスト結果を公表した。12銘柄を調査した結果、広告に記載している吸収量よりも大幅に少ない量で外側の衣服までしみ出す可能性があることが分かった。消費者庁に対し、景品表示法上の問題があるとして指導するよう求めた。過去に、失禁パンツの「吸収量」表示ついて景品表示法の措置命令が下されていた。通販での取り扱いが多く、商品テストの影響がありそうだ。

商品テストは複数の消費者センターの商品テスト依頼行ったもの。2002年に失禁パンツに関する商品テストを実施して以降も、年間数件の依頼があったという。

 失禁パンツに関する消費者相談件数は2011年度以降156件。購入形態は「通販」が131件で84%を占め、店頭が10件で6・4%。相談内容は吸水性や肌触り、返品に関するものが多かった。相談のピークは失禁パンツで措置命令が出た14年度で49件。15年度は29件と減少したが、商品に起因する相談があり、表示が分かりにくいことなどを踏まえてテストを行うことにした。

 商品テストは12銘柄を対象に実施。立位では吸収量の表示があった6銘柄で表示量以下の量でしみ出し、3銘柄で表示量までしみ出さない個体があった。吸収量表示がない3銘柄でも10~35ミリリットルでしみ出した。洗濯を繰り返すと新品よりも少量でしみ出した。

 座位でのテストでは、しみ出さない個体があった3銘柄と表示吸収量のない3銘柄を対象に実施した。3銘柄が表示吸収量よりも少ない量で染み出した。表示吸収量の表示がない銘柄は立位より少ない量で染み出した。

 失禁パンツを扱う事業者は今回の商品テストについて、「『吸収量』の表示がターゲットになったのではないか」と指摘する。テスト対象の9銘柄で商品包装やサイト上に「吸収量」を表示。さらに、参考品におむつ型紙パンツなどを選んだ。

 失禁パンツを巡っては2014年に消費者庁が新光通販に対して措置命令を下した。表示された吸収量を下回る量で尿が漏れ出すとして景品表示法違反にあたるとされた。これ以降、各社で「吸水量」の表示を見直し、失禁の程度を示す「軽失禁」や「軽度の尿失禁」などの表示に変更する動きが広がっていた。

 先の事業者は「表示の変更を決める前に、商品を媒体に掲載することが決まった。変更前の商品が一部で販売されており、これがテストの対象になった」という。通販向け卸を行う別の事業者は「パンフレットでは失禁の程度の説明に変えたが、通販サイトでは『吸収量』を勝手に表示する取引先がある」とした。

JADMA調査15年度通販市場  1.6%増の1兆5626億円

 
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 日本通信販売協会(JADMA)の売上高月次調査集計によると、対象約140社の2015年度(15年4月~16年3月)の総売上高は前年同期比1・6%増の1兆5626億8300万円だった(=表参照)。「衣料品」「家庭用品」「通信教育・サービス」がマイナスだったものの、「雑貨」や「食料品」が好調だったことから前年を上回った。



カテゴリー別に見ると「衣料品」が同6・9%減の3042億1700万円となり、4月を除いたすべての月でマイナスとなるなど全カテゴリーの中で最も減少。「家庭用品」は同5・7%減の2316億9000万円で、6~7月を除いてマイナスだった。

  「雑貨」全体は同8・1%増の6956億5000万円。すべての月でプラスとなり、二桁成長も4回記録するなど好調に推移した。このうち、「文具・事務用 品」は同12・8%増の2999億6600万円で、年間を通じてすべての月でプラス成長。12月以外のすべてで二ケタ成長を記録するなど好調に推移し、全 カテゴリーの中でも最大の増加率となっている。「化粧品」は同6・9%増の1891億9200万円で、同じくすべての月でプラスとなった。両項目を除いた 「雑貨」は同2・9%増の2065億4200万円だった。

 「食料品」全体は同3・8%増の2647億8900万円と好調に推移。このうち、「健康食品」は同3・6%増の1897億2500万円で、すべての月でプラスとなった。健食以外の「食料品」は同4・3%増の750億6400万円だった。

 「通信教育・サービス」は同6・9%減の366億100万円となり、「衣料品」と並び、全カテゴリーの中で最も減少。2、3月は16%以上のマイナスを連続で記録するなど低調だった。「その他」は同7・8%増の297億3600万円だった。


3月は2・4%増

 なお、2016年3月度(単月)の主要140社の通販総売上高は、前年同月比2・4%増の1356億9100万円だった。「通信教育・サービス」「衣料品」などが低調だったものの、「雑貨」が好調だったことにより全体ではプラスとなっている。

 項目別に見ると、「衣料品」が同8・1%減、「家庭用品」が同5・5%減。「雑貨」全体は同11・1%増、このうち「文具・事務用品」は同12・6%増で全項目の中で最も増加した。「化粧品」は同8・0%増で、両項目を除いた「雑貨」は同12・1%増だった。

  「食料品」全体は同0・6%増で、このうち「健康食品」は同2・2%増、健食以外の「食料品」は同4・9%減。「通信教育・サービス」は同16・1%減と なり全項目を通じて最も減少。「その他」は同10・6%増だった。また、1社当たりの平均受注件数は8万1062件(回答107社)だった。

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積み残し課題検討会 宮島氏が「法制化」提言、枝葉末節の議論に大所高所から反論

 消費者庁で検討が進む機能性表示食品制度の「対象範囲拡大」が"ゼロ回答"となる恐れが出てきた。4月末の第4回会合も反対派のペースで議論が進行。もっとも市場性のある「ビタミン・ミネラル」が対象とならない可能性がある。よくて「脂質」や「糖質・糖類」まで。ただ、これは昨年4月の制度開始時の設計上のミスを正す、いわば微修正に過ぎない。否定的見解で一貫する消費者サイドに序盤戦で議論が煮詰まる中、日本通信販売協会から検討会に参加する宮島和美理事から法整備を求める意見が飛び出した。

〝ゼロ回答〟の恐れ

 検討会は序盤戦を終え、業界は明らかに劣勢だ。対象化の議論が進むのは、「食事摂取基準に規定される栄養成分等(ビタミン・ミネラル、糖質・糖類、脂質、たんぱく質等)」。ただ、ビタミン・ミネラルの過剰摂取に関する懸念を示した食品安全委員会の「いわゆる『健康食品』に関するメッセージ」で示された安全面の懸念、食事摂取基準を前提に整備された「栄養機能食品」との混同の恐れなど整合性の観点から対象化は時期尚早との意見が強い。

「座長」も反対派?

062.jpg "劣勢"は当然の結果でもある。検討会メンバーは17人。このうち昨年の食事摂取基準改定に関わった委員が2人(寺本民生座長、佐々氏敏氏)、「メッセージ」策定に関わった委員が6人(梅垣敬三座長代理、合田幸広氏、吉田宗弘氏、河野康子氏、迫和子氏、戸部依子氏)。

 業界サイドを除き過半を占め、検討会を仕切る座長、座長代理からして対象化に懸念を持つ陣容だ。これら委員に自らが関与した「メッセージ」の自己批判を求め、対象化をめざすこと自体無理がある。

 第4回会合では「糖質・糖類」の一部は「一定の条件下で対象化も可能では」(吉田委員)といった意見も出た。ただ、「糖質」等は本来、制度導入の段階で"栄養素との作用の違い"を前提に制度に使用可能な成分(表㊨)にされるべきだったもの。「範囲拡大」の成果とは言い難い。

反対派を追認


061.jpg 消費者庁の狙いも透けてみえる。第4回会合では「議論にあたっての基本的な考え方」と題する3項目の留意点を提示。その中で「関連諸制度や関連行政機関の知見との整合性を考慮すべき」と触れた。「関連する諸制度」とは栄養機能食品のこと、「関連行政機関の知見」は「メッセージ」などを指す。反対派の意見を追認するような内容に「これでは(範囲拡大を)やりませんと言っているのと同じ」と傍聴者の一人は落胆する。

「法制化で合意を」

 そんな中、第4回会合では、宮島委員から「(個々の栄養成分の精査など)各論も大事だが『サプリメント法』が制定されるべきと思う。きちんとした法律のもとで運用されることが大事」との発言があった。その真意を巡り、さまざまな声があがっている。

 ある傍聴者は「突然の発言で真意が分からなかった」と漏らす。

 一方、別の傍聴者は「法律がないから46通知などさまざまな規制との整合性が度々俎上に上がる。『届出制』にも関わらず実質『審査』のような運用もされる。その都度ひと悶着起こり遅々として制度が浸透しない。検討会で法制化の合意を形成すべき」と、同調する。

 実際、届出を行った企業は「以前は通った届出文言が今では通らない」など、消費者庁の判断基準のあいまいさを指摘する。運用実態が「審査」に傾くのも法整備が不十分で裁量が入り込む余地が大きいからだ。

                                ◇

 「法制化」という大局的な視点は、その突破口になる可能性がある。

 政府は、制度の目的にを「健康長寿社会の延伸」と「成長産業の育成」の両立と明確にしている。だが検討会の議論はこれに逆行。「栄養機能食品」との整合性など枝葉末節にこだわり、新制度の確立に向けた議論は一向に進まない。

 「法制化」議論の中で国の健康・栄養政策を明確にし、これまで場当たり的に整備してきた諸制度の見直しを進める必要があるのではないか。法制化の合意形成で継続的な議論の土台をつくる必要がある。


規制改革会議の森下竜一氏に聞く「検討会の行方と新制度の評価」

「対象拡大」が大前提、〝どう入れるか〟を議論すべき

063.jpg 機能性表示食品制度導入のキーマンとして規制改革会議委員を務める森下竜一大阪大学大学院教授に新制度の評価を聞いた。(聞き手は本紙記者・佐藤真之)

――「対象成分の範囲」を議論する消費者庁の積み残し課題検討会をどう見ている。

 「当然、範囲を拡大するべきだと考えている」


――消費者サイドの反発も根強い。

 「消費者サイドの反発は、あまり認識していない。もともと範囲を拡大する観点での検討会だと認識している。消費者の理解をえられるように、どのように制度に入れるかが議論のポイントのはずだ。『関与成分が不明確なもの』は漢方も同じ。医薬品として品質管理できているものを入れない理由が分からない」

――漢方や「栄養機能食品」(栄機)で扱えばよいという意見もある。

 「『機能性表示食品』はあくまで健康の維持増進の立場から扱うものであるし、漢方の新規承認として、という話とは全く筋が違う。また、国が管理し、厳密な機能性評価で定型文を表示する『栄機』とは設計が異なる。新たな知見、根拠が得られているのであれば企業責任で表示すればいい。それに実態として『栄機』は自主認証で全体の把握が難しい。届出を行い、情報公開される新制度の方が透明性は高い。消費者にとっても、そちらの方がメリットは大きい」

――規制改革会議としてこれまでの議論をどう見ている。

 「(範囲拡大とならなければ)当然、会議でも議論させてもらう。ただ今の会議体は7月まで(※)。メンバーの留任・変更は決まっていないが、いずれにしても重点的なフォローアップ案件として申し送りしたい」

――改善すべき点は。

 「生鮮食品の受理はわずか3商品。もう少しスムースに届出が行えるよう次回の制度改定でサプリメントと別枠にして、実情に応じた制度にすべきだと考えている」

――制度の評価は。

 「産業界、消費者サイドともウィンウィンになったのではないか。企業は機能が表示でき、情報公開されることで消費者団体はその内容をチェックできる。透明性が増したのは間違いない。議論を行う素地ができた」

 「ただ今の制度運用は届け出のはずなのに、実質『審査』になっていないか危惧している。判断基準もあいまいに思える。しかも受理にかかる時間が遅い点は危惧している。制度の本来の趣旨である『企業責任』のベースに基づいて考えるべき」

――「チアフル酵母」の届出撤回を巡る問題の見解は。

 「(届出の撤回が)仕方ないとは思わない。食品に含まれる成分でもあり、46通知の規制対象から新制度は除外されている。46通知の『専ら医薬品リスト』から外すことを検討してもよい成分もあり、次の規制改革会議では食薬区分の見直しも申し送り事項としたい。制度の狭間の問題を解決しないといけない」

――受理件数(300件)に対する評価は。

 「少なすぎる。年内に1000商品は必要ではないか」

 ※規制改革会議は、7月の参院選後、新たな会議体として発足する予定。


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