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官庁・団体 Archive

消契法専門調査会、「広告」の検討再開へ

消費者契約法の見直しで、「勧誘」要件のあり方を検討し、広告に勧誘を含むかどうかの議論を行う。広告が勧誘に当たるとされれば、消費者は広告を見て誤認したとして取消を主張できるようになる。論点を巡って、消費者委員会の消費者契約法専門調査会は11月7日の28回会合で議論し、参加した委員の合意があった。裁判例や消費者相談の分析や事業活動への影響などを踏まえ検討を行う。

検討課題については、契約締結の過程に関する規律について「勧誘要件の在り方」と「不利益事実の不告知」、「困惑類型の追加」に加え、「合理的な判断をすることができない事情を考慮して契約を締結させる類型」を挙げた。また、契約条項に関する規律では、「平均的な損害の額の立証責任」や「不当条項の類型の追加」、「条項使用者不利の原則」についての検討をすすめる。

 検討は裁判例や消費者相談の事例の収集と分析を行った上で問題点を明確にしていく。事業活動に対する具体的な影響を踏まえた上で検討を進める。事業者側からは「1つ1つの論点を丁寧に議論したい。改正する場合の条文を示してもらい、これに対して事業者としてどのような影響が出るのか述べたい」、「相談事例は量的なデータがある方が分析しやすいと思う」、「広く事業者の意見を聞くべき。影響を受ける業界がプレゼンを行うことも検討してほしい」などと、議論の進め方について要望した。

 一方で、消費者側の委員からは「事業者には事業活動への影響について、数字を出すなど消費者が納得する形で具体的に説明してほしい」とする声もあった。

 成人年齢引き下げに伴って「合理的な判断をすることができない事情を考慮して契約を締結させる類型」の見直しを求める声は多かった。もともと高齢者被害の救済を背景に検討課題となっていた経緯を踏まえ「対象が広くなる。トラブルの性質が異なる。高齢者被害の救済を念頭に置くべき」などとする意見があった。

 このほか、「消費者概念の在り方」や「断定的判断の提供」、など4項目については、検討の必要性を踏まえて判断する。

 次回は11月24日に開催する予定。今回挙げた論点を個別に議論する。

埼玉消費者被害をなくす会 モイストに申入れ、"定期縛り"表示の改善求める

 6-1.jpg健康食品や化粧品通販の一部企業でみられる"定期縛り"の手法に対する監視強化が進んでいる。10月6日には適格消費者団体の埼玉消費者被害をなくす会がこの手法をとるモイストに広告表示の削除を申し入れ。今年入ってすでに3団体が通販企業に同様の申し入れを行っている。9月に始まった消費者契約法の見直し議論でも"定期縛り"の問題は取り沙汰されており、適格消費者団体による圧力が強まっている。

 モイストに求めた2週間の回答期限を迎えているが、現段階で「回答は得られておらず、表示の改善は確認できていない」(なくす会、10月25日時点)。モイストは、「担当者から返答する」としたが本紙掲載までに回答は得られていない。
 
 なくす会が問題視したのは、モイストがネット販売するサプリメント「丸ごと熟成生酵素」の広告表示。なくす会は定期コースに関する条件の表示について消費者被害を確認。情報提供を受けて景品表示法の有利誤認にあたるとして削除を求めた。
 
 通販サイトでは、酵素サプリの広告について「今ならなんと30日分が実質無料!送料相当500円だけご負担ください」といった文言を強調して大きく表示。一方、4カ月間の契約継続を条件とすることは近くに表示していなかった。
 
 サイトの下部においても「お申込みの前に必ずご確認ください」といった表示とともに定期コース「トクトクコース」について説明。1回目は「実質無料(送料相当の500円負担)」としつつ、2~4回目の購入は「送料無料」「特別価格13%オフ!3960円」と表示していた。ただ、「※トクトクコースは4カ月の継続が条件になります」といった条件の表示は小さく表示するだけだった。
 
 なくす会は、「4回目まで各回3960円の負担を必ずしなければならない契約内容であるにもかかわらず、500円の負担のみで30日分の商品を購入できるとの誤認が生じる恐れが強い」と指摘。表示の削除を求めた。
 
 注文フォームの改善も求めている。注文フォームの確認画面では売買代金が「500円」と表示される。ただ、4回以上の購入で支払う負担総額の記載はなく、「4カ月の契約を条件とする以上、消費者が必ず負担しなければならない金額の総額の表示をして契約内容を生活に理解できるようにするべき」と指摘した。
 
 特定商取引法の観点からも「通信販売」の広告に義務づけられている「販売価格」の明示もなく、特商法違反であるとして、負担総額を消費者に分かりやすく表示することを求めた。
 
 通販における"定期縛り"を巡っては今年2月にひょうご消費者ネットが健食通販を行うビケンコとクワンジャパン、化粧品通販を行うJBSコスメティックなど3社に、9月には全国消費生活相談員協会が健食通販のビーボに同様の表示改善を求める申し入れを行っている。
 
 国民生活センターや、9月に消費者委員会で始まった消費者契約法の"積み残し課題"に関する議論でも、複数の委員がこうした手法を問題視。「広告」を「勧誘(行為)」とみなし、消契法上の契約の「取消権」を適用できるよう改正することを求めていこうとする動きがみられる。モイストの事例も消費者団体が問題視しているもの。同様の消費者被害事例の積み上げが、消契法の改正議論に影響を及ぼす可能性もある。

JAROと粧工連の化粧品ネット広告調査 85%に問題表示、適正化要請

6-1.jpg
日本広告審査機構(JARO)と日本化粧品工業連合会(粧工連)が共同で医薬部外品を含む化粧品のネット広告を調査した。300件の調査のうち85%(255件)が「医薬品等適正広告基準」に抵触する恐れがあると判断。結果を受け、会員に広告表示の適正化を求める要請文を出した。調査を行うのは初めて。近年、化粧品のネット広告比率が高まり、販路としても拡大していることから行った。来年以降も定期的に調査を行うかは検討中という。

調査は、7月から約1カ月、「スキンケア 化粧水」「スキンケア 美容液」などスキンケア関連の12のキーワードを検索して行った。対象は、リスティング広告とリンク先のランディングページ(LP)。医薬品等適正広告基準に照らして判断した。

 リスティング広告自体に抵触の恐れがある表示は約22%(67件)、LPに抵触の恐れのある表示は約83%(250件)だった。

 多かったのは、広告基準で禁止されている「効能効果、安全性の保証」(72%、216件)や「化粧品の効能効果の表現の範囲の逸脱」(約62%、187件)に関する表示。中でも多かったのは、体験談の中でこれに触れるもので約6割(179件)に上った。

 具体的には、「愛用者から『肌がプルプルになった』『ハリが出た』などの声が続々と寄せられています」(オールインワン化粧品)といった表現があった(『』部分がとくに問題視された点)。

 体験談以外でも「赤ちゃんや敏感肌の人にも『安全な』成分を使用」(化粧水)と安全性を保証するような表現、「『細胞再生』という新しいエイジングケア」(美容液)、「『大きなシミ』に悩む妻が日常的に使用、『確かに薄くなってきました』」(乳液・クリーム)など化粧品に認められた56項目の表現を逸脱したものがあった。

 商品別では、「美容液」が57件で最も多く、「セット商品」(52件)、「化粧水」(同)、「オールインワン」(38件)、「クリーム・乳液」(37件)と続いた。

 結果を受けて粧工連は、10月12日付で加盟する約1200社に「化粧品業界に対する消費者の信頼性を損ないかねない問題」としてネット広告の適正化に向けた表示の再確認を文書で要請した。また、厚生労働省の所管部署に報告したほか、日本通信販売協会など関連4団体にも適正化に向けた要請を行った。

 2団体は10月13日から11月17日にかけて全国主要5都市(東京、大阪、福岡、名古屋、札幌)で広告主や媒体社、広告代理店などを対象にした「化粧品に関する広告・表示セミナー」を行う。ネット広告の化粧品広告基準に関する啓発を図る。

加工食品の原産地表示 すべて対象に義務化の方針、「例外増える」懸念の声も

061.jpg 消費者庁と農林水産省は10月5日、すべての加工食品に原料原産地表示を義務化する方針を示した。重量割合が上位1位の原材料を対象に国別に産地を記載する。原材料の産地が頻繁に変わるなどの一定の条件下における例外を認め、使用する可能性のある産地や、「輸入」とする記載を認めることを提起した。ただ、あいまいな表示が増加し、これにより消費者の疑問を招く可能性があるなど、懸念を指摘する声があった。

 消費者庁と農水省は10月5日、「加工食品の原料原産地表示制度に関する検討会」の9回会合を開催した。すべての加工食品の原料原産地表示を義務付け、最も使用割合が多い原材料について国別に表示する。インストア加工の食品や試供品、容器包装に入れないバラ売りについては、表示を必要としない方針を示した。また、容器包装の表示面積が小さい場合には省略を認める。

 対象となる原材料について、複数の産地をブレンドして使用する場合や、頻繁に切り替える場合に容器包装の変更が生じるため、メーカーのコスト増加を指摘する声が出ていた。

 このため例外を認め、複数の産地から調達する場合に、使用する可能性のある産地を表示できるようにする。調達の可能性がある産地について、2か国を又はでつなぎ、3か国以上の場合は「その他」と表示できる。過去の取引実績や今後の調達計画をもとにしたことを説明する注意書きを行うことが求められるとした。また、3か国以上の産地表示について、「輸入」「国産」などと記載することも認める方針を示した。

 検討会では例外表示を巡って、懸念の声が相次ぎ、合意には至らなかった。「可能表示は使用されていない国を表示することになるし、『輸入』と記載できる大括り表示は消費者のニーズを満たせない」、「容器包装と中身が異なってしまう懸念がある」と反対の意見があった。これに対し、農水省は「消費者からの問い合わせに対し、企業は可能性のある産地を説明して消費者に納得してもらっていると聞いている」と反論した。

 また、「可能性表示であっても正しいかチェックが必要で、表示に伴うコスト増が商品価格に転嫁する恐れがある。あいまいな表示を求めるのかを消費者に問うべき」などとする意見があった。

 また、可能性表示を任意で表示する場合に優良誤認にあたるとする消費者庁見解があり、ルールの混乱を招くとする発言があった。消費者庁は、義務化によって違法性は認められないことを説明し、注意書きを要件とすることで合理的根拠を示すことになると解説した。

 次回は中間とりまとめに向けた検討を行う予定。今秋の中間とりまとめをめざし、共通認識の形成を図る。なお、食品のネット販売を巡っては、容器包装の情報提供のあり方についての議論を進めており、表示の義務化が示された今回の検討会の影響もありそうだ。

厚労省 「サミー」論争に決着、事務連絡で判断基準示す

 5-1.jpg厚生労働省が地方自治体の薬務主管課宛て事務連絡文書で「SAMe(サミー)」をはじめとする医薬品成分の表示に関する判断事例を示していたことが分かった。「サミー」は関節への作用が期待される成分。酵母などにも含まれ、酵母としてサプリメントなど食品にも含まれるケースがある。ただ、「専ら医薬品リスト」に収載される成分でもあり、その表示を巡って自治体間でも判断に微妙なズレがあった。

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