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官庁・団体 Archive

JADMA、自主規制を徹底へ、消費者の信頼高め入会促す

日本通信販売協会(JADMA)の阿部嘉文新会長(オルビス社長)は、自主規制団体としての協会設立の原点に立ち返り、会員企業への自主規制を徹底していく。新たにアウトバウンドに関する自主基準を策定。消費者からの信頼性を高めることで、非会員企業に入会メリットを打ち出していく。

通販市場で、会員企業の売上高が占めるシェアは年々下がり、協会の存在感が薄れている。市場拡大とともに増える消費者相談の増分の多くは非会員に対するもの。協会に寄せられる相談件数は非会員が10年で2倍の4000件となる一方、会員はここ10年、1000~1500件と横ばい推移する(15年は約1200件)。

 だが、協会マークを「利用の目安にする」という認知率が2割程度で推移する中、そこからくる悪影響を会員企業も一身に受ける。一方で入会メリットといえば、広告考査の面でプラスに働く程度。この悪循環を断ち切り、プラスの連鎖への転換をめざす。

 6月24日付で新会長に就任した阿部氏が同日の会見で打ち出した方針は、「自主規制の徹底」「非会員企業の加盟促進」「協会の認知向上」の3つ。自主規制で消費者からの信頼が高まれば、協会やマークの認知度も高まる。そうなれば非会員の入会メリットになる。加盟社が増えれば協会の存在感も高まる。

 まず具体化させるのは、昨年の特定商取引法の改正議論(5月に改正法が成立)で、消費者トラブルが問題視された「電話勧誘販売」に関する自主規制。通販でもアウトバウンドの一部がこれにあたるため、自主基準を策定する。「(サプリメント登録制のように業界外にアピールすることも)将来的には必要」(阿部会長)とする。

 消費者からの信頼を入会メリットに、メーカーや地場産品の企業、ネット販売、プラットフォーム事業者などの協会参加を促す。通販市場は、前年比約5%増の6兆円超(14年度)と16年連続で拡大するが、年々、会員企業の売上高で占めるシェアは下がる。景品表示法など会員向けの無料セミナーも充実。シェア拡大で行政に対する発言力を高める。

 非会員には会費がネックで入会しないものの適切に事業展開を行う事業者と、一発儲けを狙う悪質な事業者がいる。「自主規制で多少口うるさいと言われても、お客様から見た差別性を明確にして(前者の)入会を促していきたい」(同)とする。

 ただ、協会の存在価値の向上に向けた道筋は、これまで指摘されてきたものでもある。また、アウトバウンドの自主規制も通販における影響は一部。自主規制の効果も限定的だ。消費者から信頼を勝ち得るには、より通販トラブルそのものに踏み込んだ取り組みも求められる。阿部氏が社長を務めるオルビスでも「ライフスタイルブランドへの転換」という重責を担う中、協会の発展に道筋をつけられるか。協会へのより積極的な関わりと、実行力も求められる。

厚労省 「サミー」広告で調査、指導も視野「医薬品成分を強調」

061.jpg 厚生労働省が健康食品通販を行うナチュラルガーデンが行う関節対応の健食広告について、薬事法による指導も視野に東京都に情報提供と調査依頼を行う。「酵母(サミー含有)」と表示した広告が、「医薬品成分の強調にあたる可能性がある」(厚労省監視指導・麻薬対策課)と判断。ただ、事実確認の依頼は、ナチュラルガーデンが本社を置く千葉県ではなく東京都。商品を供給する日本天然物研究所に確認する。「商品広告も問題と思うがまず、商品供給元に出稿の経緯など都が事実確認した上で広告掲載の一義的責任がどちらにあるかなど判断する」(厚労省)としている。
 
062.jpg 物議を醸したのは「『サミー』がひざ痛を変える」と大書きされた意見広告。日本天然物研究所が6月17日付朝日新聞で"医薬品成分"に分類される「サミー」が持つ効果を説明していた。それだけならただの意見広告だが、翌18日にはナチュラルガーデンが「サミーウォーカー」という商品の広告を掲載。医薬品成分であるはずの「サミー」を含有していることを記載していた。これに、「薬事法上の問題に発展しそうな事案」「すんでのところで規制をかわしている」など業界関係者からさまざまな意見があがっていた。

 「サミーウォーカー」は、日本天然物研究所がナチュラルガーデンに供給していたもの。17日、18日の広告いずれも昨年11月末に発足した日本サミー協会の三井弘理事長が広告塔として登場している。住所は、日本天然物研究所と同じ。協会は今年4月にも全国で同様の意見広告を展開していた。

 薬事法上の医薬品は「成分本質(原材料)」など4点から判断される。「サミー」は食薬区分に例示されている専ら医薬品リストに掲載される医薬品原料。このため、商品と一緒に成分を強調すれば薬事法違反になる。「商品広告に『サミー』と書くだけでも"強調"にあたる」というのが厚労省の判断だ。

 一方、ナチュラルガーデンと日本天然物研究所の見解は異なる。

 ナチュラルガーデンは広告で「酵母(サミー含有)」と表記。「化学合成物としてのサミー(=S―アデノシルメチオニン)は医薬品成分のため駄目だが、原料は『清酒酵母』の中にサミー(と同じ構造の分子)が入っている形。2009年の『無承認無許可医薬品の指導取締りについて』に関する厚労省の判断も酵母の中に入った形であれば食品として使えるというものだった」(同)する。あくまで"酵母"としての表記であるため問題ないというものだ。

 日本天然物研究所の三井幸雄社長も全く問題ないとの見解。意見広告も「商品広告ではないから問題ない」(三井社長)。掲載の意図は「『サミー』のことをもっと知ってもらおうと思った。メーカーとしては健食として売りたい」と話している。

 今後についても「(朝日以外でも)読売でもこれからも徹底的に意見広告、商品広告ともやっていく」(同)と宣言。機能性表示食品の届出の準備も進めており、1年をめどに届出の受理をめざすとしていた。

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 そもそも「サミー」が話題になったのは、昨年11月末、健食通販を行うインマイライフより「S―アデノシルメチオニン(通称サミー)」で機能性表示食品として届出されたため。これが専ら医薬品リストに記載される医薬品成分であったため使用の可否を巡り注目された。

 「S―アデノシルメチオニン」は、同名で構造の異なる複数の成分があり、即時にこれを医薬品成分とするかには議論があるという。ただ、"医薬品成分を制度に活用可能"との混乱が広がることを避けてインマイライフでは届出を撤回している。いずれにしても強調した場合は、薬事法上の問題となる可能性がでてくる。

【消費者庁・消費者意識基本調査】 再配達削減で9割が「日時指定」

 6-1.jpg消費者庁は6月9日に「平成27年度の消費者意識基本調査」の結果を公表した。消費者の意識や行動に関して「宅配の受け取り」と、機能性表示食品などを含む「栄養機能食品」について調べた。再配達削減のために「配送日時を指定する」と回答したのは9割に上った。また、機能性食品制度について「知っていた」と回答したのは1割にとどまった。

 「消費者意識基本調査」では、宅配の受け取りについての調査を実施。再配達削減のためにできることとして89・7%が、「配達日時を指定する」と回答した。また「在宅確認のための直線の配送通知があれば利用する」が39・9%、「都合が悪くなった場合に変更の連絡をする」が39・4%とそれぞれ4割に上った。

 このほか、「コンビニや駅、配送センターでの受け取りを利用する」が20・5%、「1回の配達で受け取った場合に、料金を安くするなど特典があれば気を付ける」が20・1%と続いた。ただ、2・5%が「協力できる取り組みはない」と回答している。

 あわせて、配送頻度を増やす「即日配送」や「送料無料」についての意識も調査。「追加料金がかかるなら最速のタイミングで受け取らなくてもよい」と60・8%が回答した。最速のタイミングの受け取りについて32・8%が「品目や状況で使い分けたい」、5・4%が「追加料金がかかっても利用したい」とした。



 消費者庁は、特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品などの「保健機能食品」についても調査。制度について「知っていた」とするのが、トクホは46・5%で、栄養機能食品が20・8%、機能性表示食品が10・5%。「聞いたことがあるが分からない」はトクホが39・8%、栄養機能食品が43・6%、機能性表示食品が38・7%でそれぞれ約4割。「知らなかった」とするのは、機能性表示食品が49・4%、栄養機能食品が34・4%、トクホが13・3%だった。

 「知っていた」と「聞いたことがあるがわからない」と回答した人のうち、半年間の摂取経験が「ある」としたのはトクホが68・5%で、このうち11%が継続的に摂取しているとした。栄養機能食品ついて半年間で摂取経験が「ある」としたのは59・7%で、このうち継続的に摂取しているのは7・2%だった。「機能性表示食品」は44・5%で半年間に摂取経験が「ある」とし、このうち3・3%が継続的に摂取していると回答した。



 消費者庁は政策ニーズを把握し企画立案に生かすため、日常生活における意識や行動、消費者トラブルを調査した。有効回答数は6513人。性別は男性が46・8%で、女性が53・2%。調査期間は昨年11月5日~同月29日で、新情報センターが行った。

東京都、2015年度消費生活相談 健食ECの相談急増

東京都が健康食品のネット販売に対する警戒を強めている。6月6日に都が公表した「2015年度消費生活相談」では、ネット取引で健食に関する相談が最も多く、前年度比2・4倍に増えた。中でも10代の未成年者からの相談が同3・9倍に急増。「未成年者への健食の販売に問題意識を持っている」(東京都)としている。

 都の消費生活相談センターに寄せられた相談件数は同1・1%減の12万7646件となり、前年から減少している。ただ、「インターネット取引」の占める割合は同5・3%増の3万5924件。約3割を占め、過去最高だった。

 中でも、都が注視するのは健食に関する相談の増加。前年の357件から839件(年齢が不明なものを除く、不明者を含む相談件数は899件)に増加している。年代別では、「10代」が27件から104件と同3・9倍に急増。「20~30代」も同91%増の342件、「40~50代」が163%増の342件、「60代以上」が122%増の69件といずれも大きく増加している。

 問題視するのは、SNSなどを使って未成年者にアプローチする「お試しサプリ」。"モニターコース初回100円お試し"などの表示でダイエットサプリを購入したものの、「実際は定期購入になっており、1万円の高額商品を買わされた。販売会社に解約を申し出ても『規定回数に達していない』と拒否された」といった相談事例が多いという。

 一方、高齢者の健食に関する相談は減少傾向にある。60歳以上の高齢者からの相談は同1・1%減の約3万8000件で全体の約3割を占めた。ただ、商品では13年度に2366件で1位だった健食が14年度には745件。15年度は931件と増加に転じたものの、減少傾向にある。

 「インターネット取引」における商品別の相談は、「健康食品」が899件でトップ。以下「紳士・婦人用バッグ」(前年度比約33%減の372件)、「運動靴」(同約38%減の309件)、「靴」(同約43%減の258件)、「基礎化粧品」(前年度ランク外、231件)などと続く。

 健康食品は、けがや病気との関係が疑われる危害件数でもトップだった。危害件数自体は13年度をピークに減少傾向にあり、15年度は1743件。ただ、商品別では「健康食品」が最も多く前年度の52件から130件に増加。「美容医療」は同172件から110件、「エステ」は同102件から106件、「基礎化粧品」は同78件から67件と推移した。化粧品はほかに「頭髪用化粧品」が同32件から23件、「その他化粧品」が同23件から33件となった。

 契約形態では、ネット以外の「店舗購入など」が同3・4%減の約9万2000件。店舗購入で相談の多かった商品・役務は、賃貸アパート(7189件)やインターネット接続回線(3771件)。健食に関する相談は、同19%増の1492件だった。

 「インターネット取引」のうち、「ネットオークション」に関わる相談は、約3%(1017件)に留まった。ただ"連絡先が分からない""商品が届かない"など「詐欺的なインターネット通販」の割合は、約1万件(約14%)。前年度より減少したものの、13年度以降、急増して高止まりの傾向にある。

積み残し課題検討会 現行制度の不満噴出で「範囲拡大」議論足踏み

 機能性表示食品制度の「対象範囲拡大」を議論する消費者庁の積み残し課題検討会では、「機能性関与成分が不明確な食品」の取扱いを議論した。ただ、消費者、学術サイドの委員からは現制度に対する問題点が噴出。改善を求める声が多数で、範囲拡大の議論は足踏みしている。

 5月26日の第5回会合では、合田幸広委員が、「機能性関与成分」の定義を整理することを求めた。すでに届出されている商品の中にも「機能性関与成分が不明確な食品」に類するものがあると考えられるため。これに「(現制度に)問題残っているのにさらに範囲を広げるのは時期尚早」(赤松利恵委員)など消費者サイドの委員も同調した。

 事後チェック制度に対する問題点も指摘された。「機能性関与成分がきちんと入っているか、第三者が確認できる分析法が担保されているかが重要」(梅垣敬三委員)、「成分が不明確な食品で果たして客観的に検証できるか」(佐々木敏委員)など、製品の分析法が非開示であることを指摘。「分析法が公開されないのは事後チェックとして欠陥がある」(森田満樹委員)、「品質担保の観点で分析法が確立した上で(成分が不明確な食品など)次の議論にいくべき」(山本万里委員)など多くの委員が現制度の改善を求めた。

 検討会の発足当初、消費者庁は、現制度の問題点について「あくまで意見聴取のみ」(赤﨑暢彦食品表示企画課課長)としていた。ただ、結果的に現制度への不満から範囲拡大に「時期尚早」との見方が広がっている。

現行制度の検証事業結果も報告

 検討会では、消費者庁による機能性表示食品の検証事業の結果も報告された。
 一つは「システマティックレビュー(SR)」の検証事業。昨年10月までに届出が公表された122件のうち、51件について、「『PRISMA(プリズマ)声明』との整合性」や「論文検索の適正性」「科学的根拠の評価の適正性」などを検証した。

 消費者庁では近く詳細を公表。問題のあるものがあることからSRの適正な記載方法に関する留意点をまとめ、質の向上を図る。

 「機能性関与成分」に関する検証事業も行われた。届出の質の向上と事後監視を行うために必要な課題の整理を目的とするもの。機能性関与成分の分析方法の問題点や機能性関与成分含有量の検証を行う調査は、昨年9月末までに届出された146件の164成分を対象に実施。定性確認が困難なものが27件(16%)、届出情報が不十分で定量確認の方法を第三者が自分で調べる必要があるものが47件(29%)あった。消費者庁は届出情報が不十分である場合は追加資料を求めることを検討する。

 「買上調査」も行った。機能性関与成分含有量を分析し、表示の妥当性を調べるもの。17件を調べたが、同一製品でも含有量にばらつきが多いなど品質の問題があった。届出の分析法の記載の修正を求めることを検討する。

 第5回検討会では、消費者庁による検証結果の報告もあり、委員による現制度への問題点の指摘に拍車がかかった。
《通

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