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消費者庁のセカンドオピニオン事業、専門家集団を組織

消費者庁は来年度、新規事業として健康食品の機能性に関する「セカンドオピニオン事業」を行う。目的の一つは、執行の迅速化。臨床系や医学系、薬学系、栄養系、化学系など各専門分野による専門家集団を組織することでこれを可能にする。今年度に1200万円の予算を投じる。来年度は約2000万円の予算を要求している。

 これまでも景品表示法違反など健食の表示に関する合理的根拠について、専門家の意見をうかがうことはあった。ここ数年、ダイエット関連の表示に強気の執行を連発する背景にも、著名な専門家による「食事制限と運動抜きに痩身効果は得られない」という確定的な見解があるとされる。2013年秋以降、ダイエット関連の処分は11件に上る。健食の大半はダイエットに関するものだ。

 一方で課題となっていたのが、行政と意見を聞く学識経験者との関係性だ。一般的に専門的見地からの意見を聞く場合、謝礼などが発生するのが当然だ。ただ、多くは大学教授などなんらかの組織に所属しており、これまでのように事案のたびにその分野の専門家に意見を尋ねる形では、「組織(行政)」対「組織(大学)」といった正式な依頼関係をとりづらく、謝礼を受け取ってもらえないケースもあったという。結果的に「対個人」という形でボランティアとして依頼せざるを得なかった。その都度の、こうした手続きの調整に時間もとられていた。

 「セカンドオピニオン事業」では、食品表示の監視を担う消費者庁食品表示対策室が、専門的意見を聞く専門家集団を正式な形で組織することで、手続きの手間が省け、執行スピードも上がることが予想される。

 新事業では、違反の蓋然性が高い事案を受けて意見を聞くだけでなく、積極的にある特定の成分に関する「研究レビュー」も行う。初年度は「事件調査」で30件、「研究レビュー」で30件を予定。国立健康・栄養研究所が運用する「健康食品の安全性・有効性データベース」に情報提供し、消費者にフィードバックする。

 特定の成分の機能に統一的な見解が示されることになれば、ダイエットだけでなく、ほかの成分の機能や健康増進効果に対する規制も強まってくることが予想される。

 インターネット上の健食に関する虚偽誇大広告の監視も来年度に前年比約2倍の予算を要求している。ネット上で虚偽誇大の疑いのある広告を含むサイト抽出業務を委託することで、ネット監視のモニタリング件数の拡充を図る。

 違反の蓋然性が高い広告の選定にも健康食品のアドバイザリースタッフなど、専門的な知見を持つ者の知見を活かす。これにより改善要請のスピードをあげていく。

消費者庁の食品EC調査 8割がサイトで情報提供、表示メリット「ない」7割に

 消費者庁は9月13日に、食品のインターネット販売における情報提供について事業者向け調査の結果を公表した。事業者の8割が、商品の原材料や保存方法、賞味・消費期限などの義務表示項目のネットでの情報提供に取り組んでいた。一方で、このうち7割以上で、義務表示項目の表示メリットを実感していないことが分かった。

 義務表示事項に関する情報提供の取り組む事業者のうち、表示範囲について、「商品ラベルと同等の表示をしている」が55・6%、「商品ラベルの一部の情報を提供している」が29・3%。「特にしていない」は15・1%だった。

061.jpg 情報提供の内容は、「商品名称」が89・8%、「原材料」が88・6%、「内容量」が96・6%。「保存方法」は84・1%で、「消費・賞味期限」が79・2%で、「アレルゲン表示」は64・8%。

 義務表示事項に関する消費者からの問い合わせについては、「ない」が45・3%。「ある」と回答した54・7%のうち、問い合わせ内容は「原産地表示」や「アレルゲン」、「消費・賞味期限」に関する内容が多かった。

 情報提供方法は「まとめて記載する」が66・7%と最多。表示方法は「手入力」が76・9%、「自動表示」が13・6%、「メーカーの商品ページへのリンクを貼る」が2・7%だった。

 ただ、義務表示項目の表示メリットに関する設問では、「特にない」と回答したのが73・0%だった。メリットがあるとした事業者のうち「問い合わせが減った」が19・0%、「良い評価や意見をもらった」が5・5%だった。

 一方で、義務表示項目の情報提供を行っていない15・1%にその理由を問うと、「仕組みの見直しが必要」が45・7%、「掲載できる情報量に制限がある」が33・3%、「人手不足」が22・5%、「手元に情報がない」が18・1%となった。「システム連携をしない限りは転記作業なので、作業ミスの懸念がある」など課題を指摘する意見が寄せられた。

 調査結果は同日に開催した、食品ネット販売の情報提供に関する検討会で公表。委員からは「メリットを得られる仕組みを考えるべき」、「仕入れ先から情報を流通させる仕組みが必要」などの意見が出ていた。

 消費者庁は「食品のインターネット販売における情報提供のあり方懇談会」で、事業者向けにアンケートを実施。宅配やネットスーパー、お取り寄せ、仮想モール運営者と出店者など321社から回答を得た。

サニーヘルス  適格団体が「優良誤認」指摘、視覚改善で一部表示を削除

 6-1.jpg健康食品通販を行うサニーヘルスが適格消費者団体から健食の広告表示の改善を求められた。指摘を受けたのは、ボイセンベリーというベリーの一種を使った健康食品の表示。全国消費生活相談員協会(全相協)が景品表示法の優良誤認にあたる可能性を指摘し、サニーヘルスではすでに一部の表示を改善している。

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消費者庁がオークローンマーケティングに措置命令、フライパン「セラフィット」の耐摩耗テスト表示などを問題視

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消費者庁は9月1日、テレビ通販大手のオークローンマーケティング(OLM)が販売するフライパンの広告表示が景品表示法違反だとして、同社に措置命令を下した。インフォマーシャルなどでセラミックコーティング加工を施した当該商品の本体表面を金属で擦り、「傷つかない」と訴求した後に、「耐摩耗テスト50万回クリア」などとしていたが、テストはナイロン製調理器具によるものだった。消費者庁では「表示は連続性があり、一般消費者はテストは金属で擦ったものだと考えるのが自然」とし、優良誤認にあたると判断、再発防止の徹底などをOLMに命じた。

消費者庁が問題視したのはOLMが通販展開するセラミックコーティング加工を施したフライパン「セラフィット」(画像㊤=消費者庁の資料より)のインフォマーシャルや同社通販サイト上で配信する動画広告における広告表示。同庁によればインフォマーシャルなどで当該商品の丈夫さを訴求すべく、フライパン表面をコインで擦ったり、大量の釘を炒めたりし「傷が付かない」「コーティングが剥がれない」などと訴求した後に「耐摩耗テスト50万回クリア」(画像㊦=消費者庁の資料より)との映像とともに「セラフィットは50万回擦っても傷まないことが証明されました」とし、その後も金属製のフライ返しやトングを使った調理シーンを流していたという。

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 しかし、耐摩耗テストの「50万回クリア」との結果は"ナイロン製調理器具"で行ったもので金属で行ったテストではなかった。「確かに『耐摩耗テスト50万回クリア』と表示する画面には『当社基準にて実施』との表示があるが、全体の映像と合わせて考えればこのテストは一般消費者からみれば金属製調理具で行ったものだという印象を受けるのが自然」(表示対策課の山本慎上席景品・表示調査官)だと判断。さらに消費者庁では第三者機関に依頼し、当該商品の耐摩耗テストを金属製品で実施したところ、「50万回を大きく下回る回数、約5000回前後で(コーティングが削れて)素地が露出した」(同)という。

 また、インフォマーシャルなどで「ダイヤモンドの次に硬いセラミックを使用」と謳っていた当該フライパンの表面処理加工に用いた「セラミック」の強度についても、消費者庁が同じく第三者機関に依頼して調査した結果、「確かにダイヤモンドの次に硬いセラミックも世の中に存在するようだが、本件では相当程度下回る強度であり、ダイヤモンドに次ぐ強度を持つルビーなどの鉱物に比べても到底及ばない硬さだった」(同)とする。

 消費者庁では「フライパンは表面が傷つくと焦げやすくなったり、劣化が進みやすくなるため、耐摩耗性は消費者にとって重要な消費選択の要素の1つだが、これが表示と実際に大きな乖離があったこと。当該商品の販売開始から問題の表示が終了した約1年半(2014年5月~2015年11月=対象表示期間)までに約76万セットを販売し、約127億円を売り上げるなどかなりの数量、売上額となっており、一般消費者に与える影響が非常に大きいこと。(インフォマーシャルの)放送回数も(1年半の期間中で地上波・BS・CS放送合わせて)1万2000回と消費者の目に多く触れていたこと。これらを勘案すると措置命令が相当だと判断した」(山本調査官)とした。その上でOLMに今後、同様の表示を行わないことや再発防止策を講じることなどの措置をとるように命じた。

 OLMでは「ご指摘を重く受け止めるともに、お客様をはじめ多くの関係者の方々にご心配とご迷惑をおかけいたしましたことは誠に申し訳なく、深くお詫びを申し上げる。二度とこのような事態を起こすことのないよう、再発防止に向けて全社を挙げて取り組む」(同社)としている。

 誤認して当該商品を購入した顧客への対応については「まずはお客様相談センターにお問い合わせいただけますようご案内をしている。当社では24時間365日受付のコールセンターを運営しているが、今回の指摘を真摯に受け止め、お客様がストレスを感じることがないよう、専用のサポート体制をつくって、不安や不明点にお答えしていきたい」(同)とした上で「お客様の購入時のお話やご利用状況をお聞かせいただいた上で個別に対応する」(同)としている。

 なお、問題の表示はすでに修正しており、セラフィットの今後の販売についても今回の処分は商品の品質に対するものではないことから引き続き販売を続けていくとしている。また、今後、発売を計画していた「セラフィット」の廉価版と高級版の展開予定については「現在のところ、影響はない」(同)としている。

JADMA調査「15年度通販市場」 5.9%増の6兆5100億円、モールやBtoBなどけん引

061.jpg 日本通信販売協会(JADMA)が8月25日に発表した2015年度(15年4月~16年3月)の通販市場売上高(速報値)は前年度比5・9%増の6兆5100億円となった(表参照)。金額ベースでは前年度比で3600億円の増加。マイナス成長を記録した1998年度以後、17年連続で増加傾向が続いており、直近10年間での平均成長率は6・9%となっている。

 15年度は14年度の伸び率の前年度比4・9%増を1・0ポイント上回っており、依然として高い成長率を維持した。JADMAによると近年は楽天やアマゾン、スタートトゥデイといった仮想モール・大手ネット販売事業者がネット販売市場をけん引しており、さらに実店舗を有する企業の通販参入やB〓B通販市場の拡大も大きく影響したという。加えてマーケティングツールからフルフィルメントサービスまで周辺企業による通販支援サービスの充実も市場拡大を後押ししていると見られている。

 同調査の売り上げの数値は衣料品や雑貨、化粧品、健食などの物販が中心で、保険やデジタルコンテンツは一部に含まれている。また、会員情報に加えて、同協会会員475社(調査時点)を対象に実施した「通信販売企業実態調査」から得た回答の売り上げ部分を先行集計したものと、各種調査から推計できる有力非会員約190社の売り上げなどを加えて算出している。

 なお、JADMAの会員企業138社を対象とした売上高調査によると、2015年度は前年度比1・6%増の1兆5530億2600万円だった。上半期(4~9月)は前年同期比3・8%増、下半期(10~3月)は同0・3%減で推移している。

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