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官庁・団体 Archive

JADMA 阿部会長が再任、「消費者の信頼」獲得図る

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 日本通信販売協会(=JADMA)は、オルビス顧問の阿部嘉文氏が会長に再任された。6月22日開催の定時総会で承認を得た。再任を受けたあいさつで阿部会長は、協会に対する「消費者の信頼」を入会メリットにしていくと話した。このため、新たに迎えた任期で地方の行政官庁との連携を強化し中小事業者と接点を築く。ただ、「消費者の信頼」は2016年就任時も掲げたもの。昨年には「ジャドマ倶楽部」も発足したが、加入は「一ケタ」(事務局)。協会の信頼と認知向上は険しい道のりとなりそうだ。


ジャドマ倶楽部入会「一ケタ」 

 協会は、発足から35年を迎えた。通販は生活になくてはならない社会インフラになりつつある。

 一方、会員数は、前年比(昨年3月)15社減の462社(今年6月時点)。減少に歯止めがかからない。明確な入会メリットを打ち出せず、存在感が希薄化していることが原因だ。

 再任にあたり、阿部会長は「利益誘導型の"業界団体"は社会に受け入れられなくなっている。協会の果たすべき役割を考える中、自主規制の取り組みなどで消費者の信頼を勝ち得、これを加盟各社の信頼につなげたい」と話し、新たな協会のあり方を模索する。ただ、同様の目標は前任期でも掲げていた。成果について「正直大きな成果につながっていない」とする。こうした中、今任期で地方の行政官庁との連携を強化する。

 昨年は、売上高2億円未満の中小の通販実施企業支援を目的に「ジャドマ倶楽部」を発足。セミナー開催や法律相談を通じ接点を築き、将来的な入会を期待する。

 3年前から東京都と連携して産直品を扱う事業者向けのセミナーや商談会も開催。開催は、静岡、熊本など地方自治体にも広がりつつある。一方、成人年齢引き下げなどを受けて自治体からの講師派遣の要請も増えており、自治体との接点は増加している。これら機会を認知向上や企業との接点に活かす。就任後の懇親会では、「地方でビジネスをするとなるとまず通販。支援を種まきに、『ジャドマ倶楽部』、入会につなげたい」と話した。来賓の消費者庁の川口康裕次長は「特商法に基づく自主規制団体として一層の努力、役割を果たしてもらいたい」とあいさつした。

 定時総会で決定した新任役員は、副会長の塙雄一郎氏(三井物産)と、理事の津村昭夫氏(TBSホールディングス)。




  川口次長「制度は事後チェックありき」


      機能性「グラブリジン問題」

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 機能性表示食品に対する景品表示法に基づく調査をめぐり、消費者庁の川口康裕次長は「制度は、『事前届け出』『事後チェック』であることは各所で説明してきた。『機能性―』はない、というのは違う」と、調査が行われる可能性に言及した。「グラブリジン」を含む機能性表示食品に対する調査(本紙1659号既報)を受けたもの。日本通信販売協会の総会後の懇親会で「個別案件には答えられない」との前提に立った上で触れた。

 事後チェックで明らかになった要件の不備に、健康増進法など他法令で対処する可能性には「それもそうだが、(景表法で問題視するか否かとは)別の問題」とした。

 「グラブリジン問題」をめぐり、同庁表示対策課、食品表示企画課はともに「個別案件に答えることはできない」と口をつぐむ。

 食品表示企画課では、一般論として届出された科学的根拠の疑義が明らかになった場合、「届出要件を満たしていないとして『撤回(もしくは変更)』を促す」とする。ただ、あくまで「撤回」の判断は、届出を行った事業者側にある。強制はできず、「指示・命令等の執行権限を持っているのは表示対策課になる」とする。「グラブリジン」をめぐる調査の経緯の詳細は不明だが、届出側の「撤回」の有無の判断が影響した可能性はあるかもしれない。

 「弁明書」はすでに提出されているが、処分の判断はこれから。複数の関係筋の話を総合すると調査を受けたのは、明確に否定する1社を除く「4~5社」とされる。前号掲載までに回答が得られなかった健康食品の製造・販売を行うファインは「消費者庁から指摘を受け、『弁明の機会』があり合理的根拠を説明しているところ」と調査の事実を認めた。

 ただ、調査をめぐっては行政関係者から「指導で十分」といった声があがる。制度を活用するある上場企業関係者からは「経営上、(ほかの事業に影響を与える)リスクも高く、活用をやめるべき」といった声があがっていると話す。


アマゾンとNITE 製品安全で協定締結、顧客からの情報共有し事故防止

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 アマゾンジャパンと製品評価技術基盤機構(=NITE)は6月13日、製品安全に関する協力で協定を締結した。アマゾンが顧客や販売事業者などから提供を受けた製品安全に関する情報を共有し、必要に応じてNITEが情報を分析しアマゾンへ結果の提供と助言を行う。アマゾンが公的な団体と製品安全に関する協定を結ぶのは米国はじめ海外で事例がなく初めてで、またNITEにとってもEコマース事業者との協定締結は初事例となる。

 NITEは製品事故に関する情報を収集し、原因究明・分析して事故防止やリスクの低い製品開発に向けて必要な情報を発信している。そのNITEとアマゾンが情報共有することによりアマゾンの顧客へより安全に製品を利用できる情報を提供する。アマゾンは「顧客の安全を守るというのはアマゾンにとって最需要なこと」(アマゾンのジェフ・ハヤシダ氏)とし、協定によりサービスの品質向上を図れるように努めるという。またNITEはアマゾンとの情報共有で製品安全に関する分析結果についてアマゾンの了承を得て広く一般に周知するための広報活動に利用していく。

 アマゾンは昨年12月、「Amazonあんしんメール」を試験的に開始。その最初のメール配信に関する情報はNITEがプレスリリースした電気ストーブに関するもので、同様の情報などの提供をより積極的に行っていくために今回の協定締結になったという。

 ネット販売の特性から製品を過去に購入した顧客を特定でき、またその顧客へメールで注意喚起でるという強みを生かす。アマゾンは顧客からメールや電話、また顧客レビューで製品に関する情報について数多く提供を受けており、そのような情報をNITEと共有していく。

 情報の共有は月1回程度、アマゾン側からNITEに提供する。内容は誤使用などによる"ヒヤリハット"(危険な目に遭いそうになって、ひやりとしたり、はっとしたりすること)情報が中心になるという。共有する情報の製品についてはNITEが範疇とする家電や生活用品、キッチン用品などになるとしている。

<JADMA調べ 17年度会員売上高> 前年比0.3%減の1兆3331億円、食料品や通教などが不調

 日本通信販売協会(=JADMA)が実施した理事社・監事社を中心とした会員企業115社を対象とした売上高調査(確定値)によると、2017年度は前年度比0・3%減の1兆3331億2400万円だった。食料品や通信教育・サービスといった分野での落ち込みが響き、前年度割れとなった。上半期(4~9月)のみで見ると同0・2%減、下半期(10~3月)は同0・4%減で推移した。

 商品分類別で見てみると、「衣料品」が同0・5%減の2511億7500万円で、10月には同10・1%減のマイナスとなるなど低調だった。「家庭用品」は同1・3%増の2138億9700万円で、1月は同12・1%減、2月には同13・8%減と2カ月連続で二桁マイナスを記録している。

 「雑貨」全体は同0・4%増の6144億5000万円。3月には同11・9%増となったものの、それ以外でのマイナスが響き、ほぼ横ばいだった。「文具・事務用品」は同2・8%増の3305億500万円。二桁成長の月が3回あるなど好調を維持した。また、全項目を通じて最も増加幅の大きかった「化粧品」は同3・5%増の1091億4600万円。10月と12月を除いたすべての月で前年同月を上回るなど年度を通じて好調だった。両項目を除いた「雑貨」は同5・7%減の1747億9900万円となった。

 「食料品」全体は同2・4%減の2159億900万円。中でも、構成比の大きい「健康食品」は同4・6%減の1503億7500万円で前年度割れとなり、月によっては二桁マイナスも見られた。「健康食品を除いた食料品」は同3・3%増の655億3400万円だった。

 また、「通信教育・サービス」は同6・7%減の198億6000万円で、二桁マイナスの月も4回あるなど不調に終わった。全項目を通じて最も減少幅が大きかった「その他」は同8・9%減の178億3300万円。2月を除いたすべての月で前年同月を下回ったほか、1月には20%を超えるマイナスも記録している。

消費者庁 トクホDB改修へ、情報公開に向け通知改正も

 消費者庁が、特定保健用食品(トクホ)のデータベースを改修する。データベースを運営するのは、国立健康・栄養研究所。予算編成に改修費用を盛り込む考え。データベースで公開する安全性、有効性関連の情報の範囲などを整理し、今年度中にリニューアルに向けた調整を行う。現在、トクホ製品の情報公開は、国立栄研の求めを受けた企業側が任意で対応している。今後、通知改正などで公開が必要な情報を明記し、義務化していくとみられる。

 トクホの許可申請の詳細は、「特定保健用食品の表示許可等について」(次長通知)に規定されている。通知内「特定保健用食品の審査等取扱い及び指導要領」では、許可後の企業の義務等を示している。この通知を改正し、国立栄研への製品情報の登録などを盛り込むとみられる。登録すべき内容は、今後検討していく。

 企業側はこれまで、国立栄研の求めを受け、任意で協力してトクホの製品情報を提供していた。得られた情報をもとに国立栄研が登録。ただ、終売品の把握や更新には対応していなかった。掲載内容も関与成分や試験の詳細、根拠論文など専門家向けの内容だった。

 今後は、国立栄研の負担軽減も視野にネット上で企業側が登録する手続きを想定している。企業が登録しやすいよう、マニュアルやQ&Aも整備する考え。

 改修では、栄養士や薬剤師など専門家だけでなく、消費者にも分かりやすいデータベースにすることを目指す。消費者向けに製品情報やトクホの趣旨を簡潔に説明した「概要ページ」と、専門家向けに論文情報等を掲載した「詳細ページ」の二層構造にする考え。トクホの製品情報を拡充するほか、制度の狙い、基本概念の説明も行い、制度の正しい理解を促していく。職能団体や業界団体との連携でデータベースの認知向上に向けた取り組みも行う。

 データベースの改修は2016年、消費者委員会が策定したトクホ制度の見直しに関する建議の中で触れられていた。公開情報の充実と公開の義務化を求めるもの。これを受け、消費者庁では昨年度に調査事業を実施。5月末に「特定保健用食品の安全性・有効性に係る情報公開の拡充に向けた調査事業報告書」を公開した。報告書の内容をもとに「予算に限りがあるが、可能な限り対応する」(食品表示企画課)としている。

国土交通省 EC・宅配の連絡会、「再配達削減」テーマに議論

 EC市場拡大に伴う宅配便の数量増加を受け、EC・宅配事業者が連絡会を立ち上げた。双方の連携により、事業の生産性やサービス向上に向けた議論を目的にするもの。5月28日、国土交通省で行われた初会合では、「再配達削減」が第1のテーマにあげられた。だが、宅配便をめぐる問題は「再配達」に集約されるものではない。EC事業者の負担軽減など双方の課題を広く探り、連携に向け議論を発展させることができるか。初回から意義を問われる展開になった。

 「宅配事業とEC事業の生産性向上連絡会」は、国交省に設置。経済産業省、環境省も参加する。

 冒頭あいさつに立った国交省の重田雅史物流審議官が掲げた課題は3つ。「再配達削減」、「人手不足」、CO2削減など「省エネ社会」の実現に向けた取り組みだ。宅配便の小口化・多頻度化が進む中、一方では、ドライバーなど労働力不足、高齢化が進む。政府は現在16%ほどある再配達を2020年に13%まで減らす目標を掲げており、EC・宅配事業者の連携により双方の生産性・サービス向上を図る意見交換を行うのが目的だ。

 連絡会は9月下旬まで月1回のペースで開催。10月をめどに「再配達削減」等に向けた取り組み事例集を公表する。以降も定期開催を予定する。

 参加は、EC事業者からアスクル、アマゾンジャパン、オルビス、スタートトゥデイ、千趣会、ファンケル、ヤフー、楽天、リンベルの9社。宅配事業者は、佐川急便、日本郵便、丸和運輸機関、ヤマト運輸の4社が参加した。このほか、日本通信販売協会がオブザーバーとして参加した。



「国交省主導」に懸念の声 【解説】


 「再配達削減」「人手不足」。つまるところ、連絡会の第1回会合で示された課題は、荷主サイドの課題解決に向けた道筋を探る点に絞られている。だが、連絡会は、EC・宅配事業者の「サービス」の向上を図る目的もある。宅配サイドだけでなく、EC事業者の負担にも目を向ける必要がある。

 宅配便の荷受量増加が顕在化して以降、EC事業者の負担は増している。大手物流はそろって「運賃値上げ」の要請に乗り出し、通販各社は送料無料サービスなどを見直した。その負担は、顧客にもしわ寄せがきている。

 「運賃値上げ」の機運に乗じた宅配事業者の要請はこれにとどまらない。一部大手は「荷受量抑制」の方針を打ち出した。ほかに「集荷の時間帯切り上げを要請された」という通販企業も複数社に上る。これら要請は、時間帯指定枠の削減、配送リードタイムの遅れなど顧客の利便性低下にもつながるもの。EC・宅配事業者の連携が必要で難しい問題ではあるものの、「再配達削減」のみに焦点をあてた議論では解決できない。

 連絡会が国土交通省で開かれ、仕切りが"国交省マター"であることも、今後の議論のバランスを取る上で注目すべき点だ。行政サイドの出席は、国交省、経済産業省、環境省。国交省が審議官クラスを臨席させているのに対し、経産省の出席は室長クラス。冒頭あいさつに立った重田物流審議官は「再配達削減」を第一の課題として挙げたが、そこにこの連絡会の企図が見てとれる。業界関係者からは「宅配サイドの負担軽減を念頭に議論が進むのでは」との懸念の声が上がる。業界団体として参加する日本通信販売協会も"オブザーバー"としての参加にとどまる。

 EC事業者は「運賃値上げ」の要請を受けながら、「再配達削減」に向け、すでに置き配や宅配ボックスの設置、配送通知、梱包の工夫など独自の企業努力で「サービス品質」の維持に取り組む。国交省はすでに15年に「再配達削減」に向けた検討会を行い、配達日時等に関する顧客とEC・宅配事業者のコミュニケーション強化、宅配ボックスの設置などインフラ整備に向けた一定の方向性を示している。今回、取り組み事例集の公表にとどまるものでは連絡会の意味をなさない。

 連絡会は原則非公開。新たに発足し、継続的に議論するのであれば、成長領域を担うEC事業者の事業を圧迫する問題とセットに、これをどこまで解消できるか、本音の議論を行うべきだ。今後、連絡会は"何を議論するか"を問われることになる。

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