Home > 官庁・団体 Archive

官庁・団体 Archive

ラストワンマイル協同組合 中小23社で通販宅配、1都3県対象に6月から

7-1.jpg
 1都3県(東京、千葉、神奈川、埼玉)の運送業者23社で組織するラストワンマイル協同組合が6月1日、ネット販売商品の宅配サービスを開始する。大手宅配便事業者が人手不足などから運賃を引き上げ、同時に荷受量を抑制する状況が続いている中、配送に課題を抱える通販企業へ宅配サービスを提供。料金はBtoBとBtoCの2系統を用意し、荷物量でなく仕分けや持ち込み先により各種割引を行い、2キログラム(60サイズ=3辺合計60センチ以内)の場合、最も低額な割引プランを利用すれば法人宛てが290円、個人宛てが345円で配送できる。

 協同組合は4月10日に設立した。理事長には東京・府中市の運送会社デリバリーサービスの志村直純社長(=写真)が就任。組合員となっている運送業者の大半が大手宅配会社から受託を受けて宅配サービスを行った経験を持っているとし、今回の宅配サービスもそのノウハウによって構築しているという。

 運賃は荷主と工程を棲み分けることで低額な設定を実現するという。一般的な宅配便の工程は、宅配便会社が集荷し複数の仕分けによって届けるが、ラストワンマイル協同組合の場合、荷主に荷物を拠点まで持ち込んでもらったり、事前に仕分けして持ち込んでもらったりすることで低額な料金で提供するという。

7-2.jpg
 運賃は荷主側の負担によって4つの割引プランを用意している。宅配サービスは「一次仕分けセンター」(京葉センター、中東京センター、埼神センターの3センター)で「二次仕分けセンター」(5デポ)向けに仕分け、さらに「二次仕分けセンター」で44カ所の営業所(最終拠点)向けに仕分けるといった流れで実施するが、BtoCでの「2kg(60サイズ)」の荷物の場合、最も割引率が小さい「割引プランA」(荷物を都道府県別に仕分けた上で一次仕分けセンターへの持ち込み)は603円、「同B」(配送受け持ち会社ごとに仕分けた上で一次仕分けセンターへの持ち込み)で517円、「同C」(営業所別に仕分けた上で二次仕分けた上でセンターへの持ち込み)が431円、「同D」(営業所別に仕分けた上で各営業所への持ち込み)では345円となる。

 志村理事長は4月18日に行った会見でサービスの上手な使い方として「急がない荷物は仕向けごとにある程度ストックし、月曜日は東京、火曜日は神奈川といったようにし、持ち込みの路線費用を軽減する方法」を挙げた。また3PLや代行の事業者が複数の通販企業から持ち込まれる荷物の仕分けの細分化を行った上で組合へ持ち込み、中間マージンを利益として取り込めるようにするのも推奨する活用方法とした。

 事業スタート時の荷主は3PL事業者や倉庫事業者からの荷物から取り扱いを始めて、実績を上げていくという。

 また、付加サービスとして「時間帯サービス」(8~14時、12~18時、18~20時の3時間帯)や「指定日配達」、「日曜・祝日配達」、「荷物追跡情報サービス」、「代引きサービス」などを用意。ただし、付加サービスの内容を絞ることが低運賃化への要件になるとしている。今後は電話受付による集荷のサービスも今後提供していく考え。

 当初は1都3県(東京、千葉、神奈川、埼玉)を対象にサービスを展開し、初年度が1日当たり3万個の貨物量に対応し、2年目には同5万個(年間1500万個)、3年目で同15万個(同4500万個)の取り扱いを目指す。さらに今後は茨城県、山梨県、長野県、静岡県の運送会社を賛助会員として募り、エリア拡大を図っていく考え。

 組合のデリバリーサービス以外の参加企業は、アトムロジスティクス、地区宅便、圏央運輸商事、日本軽貨物輸送連合会、H&R、クイックス、クオリティーサービス、プラウド、日本エリアデリバリー、AIコンツェルン、トータルサポート、プレンティー、翔和サービス、ワークステーション、プロキャリーサービス、ライフポーター、安房運輸、千葉通商、ドリームネット、ティーアンドティー、エース、WORKS。

健食懇 健康被害マニュアル策定へ、因果関係の評価手法を検討

 健康と食品懇話会(=健食懇)が健康食品による健康被害情報の収集・評価に関するマニュアルを策定する。健食の安全対策が強化される食品衛生法改正案の成立を前に取り組みを始めていたもの。今年度も情報収集に関する研究を進めるが、「ほぼ完成に近づいている」(谷口会長)としており、今年度中にも公開する可能性がある。団体が加盟する健康食品産業協議会とも共有し、会員に活用を促していく。

 健康被害情報の収集・評価に関する研究は、昨年度から検討を進めてきた。ツリー状の「因果関係スクリーニング票」を使った評価手法の検討を行う梅垣敬三氏(医薬基盤・健康・栄養研究所)らとともに検討してきたもの。今年度もこれを継続。協議会と共有した上で、消費者庁に提案していく。

 マニュアル策定は当初、機能性表示食品を念頭に始めた。ただ、健康食品への応用を含め、団体独自の取り組みとして体調変化に関する具体的な評価手法をまとめる。

 昨年度の検討では、「スクリーニング票」の活用で複数の課題があがった。現状は「摂取中止で有害事象が和らいだ」と評価すると、その時点で「因果関係の可能性が強くある」以上が確定してしまう。このため、摂取前後の経過時間や摂取量など詳細を聞き取る必要があるなど課題がある。

 また、申し出者から得られる情報に限界があることから「優先的な聞き取り項目」「軽微な健康被害の評価手法の確立」の必要性、「契約」と「健康被害情報」の分類の必要性も課題にあがった。客観的証拠として医療機関の検査の有無が重要である一方、申し出者の報告のみ反映された診断結果となることもあり、医療機関等との連携の必要性も触れた。

 今年度の会長会社は前年度と同じ明治、副会長会社も協和発酵バイオと花王の2社が再任された。

【終わらない「葛の花」事件】 KC's、適法性判断なく「圧力」、一方的な返金要求に不満蓄積 

 顧客に代わり損害賠償請求権限を持つ特定適格消費者団体(特定適格)の要請が強まっている。消費者支援機構関西(=KC's)は今年3月、「葛の花」の処分企業に顧客への返金を求める「申し入れ兼要請」を実施。顧客への通知や返金、返金状況の定期報告を求めた。だが、法適用の明確な司法判断もないまま、その権限が持つ「圧力」を背景にした要請に企業側の不満が蓄積している。

 KC'sの要請は、景品表示法で「不当表示」との判断が下された「葛の花」の痩身効果が、消費者契約法の「不実告知」にあたるとの前提に行われている。要請書でも「不実告知」であると断定。消費者への返金(契約無効に伴う返金)を求め、3月30日を期限に企業側に回答を依頼している。

 特定適格としての要請では、「葛の花」の購入顧客に「消契法上の不実告知にあたる旨」と「返金を求めることができる旨」の告知を求めている。

 返金の対象者や期間、方法も細かく定め、対象者は、違法認定を受けた表示期間と表示を止めて半年後までに購入した顧客。通知から1年は返金に応じることを求め、方法は「返金入力専用ウェブページ」を開設するなど消費者に負担のない方法の提供を要請している。また、通知や返金実施状況の定期報告も求める。

 こうした要請に応じ、返金している企業に対しては「提訴することはない」とする。一方、回答を拒否する企業には「何らかの対応を検討せざるを得ない」と提訴を匂わせる書面が届いている。

 ただ、違法性の判断を前に企業自らに消契法違反と認めさせようとする行為に「まるで景表法の調査段階で社告掲載を迫る消費者庁と同じ」「(権限付与の)趣旨を超えており違和感を覚える」といった声が相次いでいる。

 KC'sは、書面で特定適格ではなく、"いち消費者団体"としての立場からの要請も行っている。内容は「貴社以外の販売者(=他社)から商品を購入した消費者から返金を求められた時は、これに応じること」というもの。おそらく卸販売などを想定したとみられるが、これにも「そこまで要請されるいわれはない」「要請の意味が分からない」と不満がある。

 本紙掲載までに回答が得られたすべての企業は、顧客から申し出があった場合、返金に応じるとしている。ただ、判断が分かれるのは返金の「通知」。ある企業は「社告掲載時に"何かあれば問い合わせフォームへ"と手紙を出した。そこに返金に応じる旨も含まれる」と改めて通知をしない。

 一方、「社告掲載時は違反の事実とお詫びを伝えただけ」と捉える企業は改めて顧客に通知する。再通知にかかる費用は数百万円。だが、要請書では「通知に要請内容が十分反映されていると考える場合は『通知内容の写しを添付せよ』と書かれている」として応じる。「企業の対応に多少の差が出るのは仕方がないこと。ただ、自分達なりに通知もし返金にも誠実に応じているのに一言一句まで指定され、自らの考えに従わない企業に圧力をかけるのはおかしい」といった声も上がる。

 定期報告にも大半の企業が「応じる」としている。ただ、その期間や手法があいまいなため、「KC'sの回答待ち」という企業もある。

 要請に「完全無視」を決め込む企業もある。「適切な対応は行っており、法判断があいまいな段階で適格団体に介入されることが不快」というのがその理由。個々の顧客に通知し、返金の申し出にも応じているものの、団体への回答はしない考えを持っている。

消費者庁景表法運用速報 措置件数48社の50件、「葛の花」一斉処分で過去最高に

 消費者庁による2017年度の景品表示法に基づく措置命令件数が48社の50件に上った。消費者庁創設以来、過去最高の執行件数。前年度の27件から大幅に増加した。課徴金納付命令は17件だった。

 事件数(一斉処分も1件とカウント)は29件。このうち、通販関連は9件だった。「優良誤認」は9件、「有利誤認」は17件。このほか、特定の業種や事項6種を規制する景表法第7条第3号の「商品の原産国に関する不当表示」「おとり広告」が3件だった(1社に対する「優良・有利誤認」の認定など重複を含む)。

 地方自治体も措置命令件数を伸ばした。

 自治体への措置権限の移譲は14年末。15年度は3件、16年度は1件だったが今年度は8件(3月27日時点)に上った。調査ノウハウの習熟とともに増えており、措置命令件数も増える可能性がある。

 消費者庁が執行件数を伸ばしたのは13年度。空間除菌グッズを販売する17社に一斉処分が行われたことから処分件数は年間で45件に上った。17年度はこれを上回る規模。背景に昨年10月に行われた「葛の花由来イソフラボン」を含む機能性表示食品を販売する16社に対する一斉処分がある。

 一斉処分は、「内臓脂肪を減らすのを助ける」との表示で届出を行っていた「葛の花」を含む機能性表示食品に対するもの。摂取するだけであたかも容易に痩身効果が得られるかのように表示していたとして「優良誤認」を認定された。15年の機能性表示食品制度の導入以降、機能性表示食品に対する処分が下されたのは初めてだった。

 通販関連ではほかに昨年12月、不当な二重価格を行っていたとしてアマゾンジャパンに景表法に基づく「有利誤認」が認定された。実態の伴わない「参考価格」を表示、割引率を不当に吊り上げていたと指摘された。

 今年3月には、テレビ通販大手のジュピターショップチャンネル(JSC)に対する景表法に基づく「有利誤認」も認定された。テレビ通販番組で販売したテレビや、冷凍カニについて番組で紹介する当日から一定期間、「特別価格」で表示していた価格が不当な二重価格と判断された。二重価格表示の問題は、過去の販売実績と比較されるケースが大半だが、JSCに対する処分では、"将来の価格"(特別価格によるセール終了後)に「通常価格」で販売する期間が短く、不当と判断された。


事件調査の剛腕起用

"イケメン上席"はアマゾンから「一本」


【執行件数増加の背景は?

6-1.jpg
 消費者庁による景品表示法の執行件数は過去最高の50件に上った。「葛の花」の一斉処分も背景もあるが、件数増加の背景には執行体制の強化に向けた人事施策の面からも窺える。公正取引委員会で主に事件畑で鳴らしてきた大元慎二氏(写真㊤)の表示対策課課長の起用だ。一方で、もう一人気になるのが、ある"イケメン職員"の存在だ。

 その職員がおおやけの場に登場したのは、アマゾンの参考価格「サバ読み」事件の会見が最初とみられる。職員の名は、笠原慎吾氏(写真㊦)。表示対策課で上席景品・表示審査官を務める。「会見のニュースを見て、細眉の端正な顔立ちが気になり内容が頭に入ってこなかった」(業界関係者)。当時、そのイケメンぶりが気になった業界関係者も少なくない。

 そもそも「上席」とはどういう役職か。行政機構の上では、課長より下に位置するものの課長補佐よりは上。室長と並ぶ「初級管理職」の位置づけだ。

 公取の場合、独占禁止法の執行を担う審査局は第一審査から第五審査に分かれる。各審査に「審査長(課長級)」と「上席」を配置。それぞれ調査ユニットを持ち、事件規模によって構成人数の変動はあるものの各ユニットが調査にあたる。

 
6-2.jpg
消費者庁は「上席」の役職自体、創設間もなく設置されたというが、課長との役割分担はその都度変わる。会見で目にするようになったのはここ最近。報道発表は、事件を担当した班のトップが行うのが通例であり、「上席」が一つのユニットを持ち、事件調査にあたるようになったとすれば、当然、執行件数も増えるだろう。

 大元課長は、公取時代、景品表示監視室長を務め、独占禁止法の「カルテル」事件などを調査する審査局犯則審査部の第二特別審査長も経験している。「景表法の事件調査には絶対の自信を持っている」(公取関係者)というのがその人物評。「葛の花」の機能性表示食品初処分に踏み切り、これに絡み、「食品で痩せるはあり得ない」と断言した自信もそのあたりからくるのだろう。

 一方の笠原氏は、公取では数少ない国際畑出身ともいえる。その洗練されたイメージそのままに、ワシントンのアメリカ大使館にアタッシェとして赴任。米司法省やFTC(米国公正取引委員会)との連携、情報収集などを担当してきた。外資系のアマゾンの違法認定もその経験が活きたかもしれない。

JADMA 健康被害対応で指針、業界団体で初、運用もサポート

 日本通信販売協会(=JADMA)が「サプリメント摂取による体調変化に関する申し出対応マニュアル」を策定した。消費者からの申し出に適切に対応するために、企業が最低限整備すべき事項を定めたもの。3月22日に行った「サプリ塾」で公開した。これまで業界団体が具体的な対応マニュアルをまとめた例はなく、策定は健食業界で初めて。会員以外にも広く公開し、活用を促すことで企業の対応力の底上げを図る。

 「対応マニュアル」は、消費者からの申し出に対応する体制の整備や、対応窓口の告知、法令・行政対応、返金・返品対応など6項目についてまとめた。厚生労働省で医薬品の「重篤副作用疾患別対応マニュアル」の策定委員を務め、薬物性肝障害に詳しい神代龍吉久留米大学教授が監修。策定にあたり、厚労省や消費者庁、国民生活センター、消費者団体の助言も得た。

 整備すべき体制として、社内部門間の役割分担や、販売者と製造者が異なる場合の消費者対応、賠償に関わる責任の所在の明確化を求めた。また、学会報告など最新の知見に基づく判断を行うための情報収集、相談窓口担当者の教育訓練、専門的知識と持つ担当者や医師・薬剤師等の助言が得られる体制の構築など企業が平時に行うべき対応を整理。電話相談窓口の名称や電話番号などを製品パッケージに目立つよう記載することも求めた。体制整備を自社で確認できる31項目の「チェックリスト」も作成した。

 実際の対応面では、「本人・家族・医療従事者」など申し出者の確認や、症状の軽重を問わない摂取中止の案内など「ヒアリング項目」を整理。企業が行うべき申し出内容の記録や保存、評価など「対応フロー」や、「ヒアリング項目例」「記録フォーム例」も併せて示した。申出内容の重篤度や因果関係の評価は、医療機関や学会、行政機関の情報を参考にし、外部の専門家の監修を受けることが望ましいとした。

 申し出内容を評価する際に、重篤な体調変化や、拡大のおそれがある体調変化があった場合、医師等の専門家の意見を聞いた上で、必要に応じて保健所や消費者庁など行政機関に報告を行うことも求め、「重篤な健康被害」の具体的を示した。また、返金や返品の要求、治療費の請求に対する企業側の姿勢も触れた。

 ただ、申し出内容の重篤度は判断が難しい面もある。今後、JADMAでは実際の運用を通じて「対応マニュアル」の改定を行っていく考え。また、会員企業に寄せられた申し出に対し、医師等の専門家が所属する学会と連携して因果関係の客観的評価を適切に行うためのサポートを行う。行政機関への報告の必要性など判断に関するアドバイスも行う。これら協会の役割も明記した。

 今後もセミナーなどを通じて実際の相談業務における活用事例を示していく。学術団体と連携して、因果関係を客観的に判定する仕組みの構築も目指す。

< 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11

全ての記事一覧

Home > 官庁・団体 Archive

Amazon出品サービス
Search
Feeds

△ ページtopへ