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官庁・団体 Archive

異論反論 通販業界① 「業界団体じゃない」 企業の代表放棄する「公益法人」

「ちーがーうー(違う)だーろーーーっ!」「違うだろ!!」。先日、「週刊新潮」(6月29日号)が報じた自民党国会議員・豊田真由子代議士のニュースは強烈なインパクトを与えた。"絶叫暴言"で自らの秘書を罵った代議士の行動は許されるものではないだろうが、世の中には「違うだろ」と思うことはまま、ある。本来、企業の利益を代表すべき団体がその役目を果たさずにいたり、行政の裁量判断が横行したり。通販企業を悩ませる「違うだろ」は何か。

うちは「公益」だから

 「公益法人であるため『業界団体』としての活動が行えない」。今年6月、業界を代表する2つの団体の会合で同じ言葉が聞かれた。一つは、2011年に公益財団化した日本健康・栄養食品協会(日健栄協)、もう一つは12年に公益社団化した日本通信販売協会(JADMA)だ。

 日健栄協は、上部団体として位置づけられる健康食品産業協議会の木村毅会長が6月のメディア懇談会で言及。JADMAは総会後の懇親会で、阿部嘉文会長が「やはり業界団体というより自主規制、公益法人としての色彩が濃い」と口にした。

 詳細の説明は省くが、公益法人は事業の半分が公益目的である必要がある。「権威づけ」「税制優遇」が得られる代わりに認定取り消しなど行政の監督を受け、手綱を握られることになる。こうした背景から両団体とも消費者を対象にしたセミナーや、会員企業以外を含む企業を対象にした活動など公益的な活動を行ってきたが、一方で公益法人が体のいい言い訳になりつつある。

メリットがない

 JADMAは、会員減に歯止めがかからない。500社超だった正会員数はすでにこれを割っている。地方の中小を取り込み会員増を図る狙いだが、問題はそこではない。公益事業に支障が出るとして会員に"メリット"が示せないのだ。

 かつては考査がスムーズであることがメリットだった。ただ、実績を積む大手であれば加盟の恩恵は少ない。「求められているのは消費者のための(業界の)健全性確保。例えば中国のビジネスとの橋渡し役になるなど、商売の斡旋といった事業は行いにくい。その辺りが痛しかゆし。ビジネス上のメリットだけで考えてほしくない」という阿部会長の言葉には、団体の位置づけに対する理解が進まない苦しさもある。

 準会員制度で中小の会員増も検討するが、やみくもな会員拡大で仮にコンプライアンスのレベルに問題がある会員が参加すれば、協会の信頼確保の面でしっぺ返しをくらいかねない。割くべきリソースが分散される可能性もあり、慎重な検討が必要だ。

山東会長参り

 ひどいのは日健栄協だ。日本サプリメントのトクホの品質管理問題を受け、消費者庁から全会員のトクホの調査を要請されると、行政の言われるがまま伝える。一方で「週刊新潮」が「トクホの大嘘」と銘打った特集企画を組んでも「コメントの予定はない」と黙して語らず。会員企業からは「消費者庁の下請け機関に成り下がった」「会員を守る気概は一切ない」といった声が絶えない。

 そもそも"公益"の看板を掲げるのであれば、いつまでも自民党の山東昭子議員が会長として鎮座しているのは違和感がある。今年5月、山東議員が都内で行った政治パーティーにも下田智久理事長をはじめ協会幹部がはせ参じていた。公益を掲げるのであれば特定の政党色を排するのは当然、配慮されるべき事柄だ。企業にメリットを提供できないのであれば、つまらぬ公益の看板など取り下げ、業界団体として存在感を発揮する道を選ぶべきではないか。
(つづく)

物流大綱の提言決定 新技術で〝強い物流〟 AIなどで効率化・高付加価値化を

601.jpg 国土交通省は6月15日、2017~20年度に適用する総合物流施策大綱に関する有識者検討会の第7回会合を開催し提言の最終案を決めた。ネット販売市場の拡大や物流を担う人材の不足などに対応し、物流を維持して経済成長を支えるよう生産性を高めた物流の構築を目指す内容。AIやIoT、ビッグデータ(BD)といった新しい技術を有効活用するなどで"強い物流"の実現に向けた取り組みを提示し、今後の物流施策に活かしていく。さらに今回は用語集を巻末に用意するなど、広く一般消費者への理解を促すようにしていく。

 今回の提言は、物流が果たす社会インフラとしての役割、物流を取り巻く社会構造の変化・ライフスタイルの変化、人口減少社会への対応、今後の社会構造やニーズの変化への対応など現行の大綱(13~17年度)策定後に生じた状況変化や今後の社会情勢の変化を見据え6項目に関し行っている。特にAIやIoTといった新技術は、隊列走行や自動運転の実現を早めるほどに進展していることなどから、委員や国交省関係者から早期実現への期待の声が上がった。

 提言は1つ目が「サプライチェーン全体の効率化・高付加価値を生みだす物流への変革」。"競争から共創へ"の副題を付けており、荷主、物流事業者など事業者間の連携・協働を図り無駄のない物流を実現することや、共同物流やモーダルシフトでの効率化の実現を訴えている。

 提言2では「物流の透明化・効率化とそれを通じた働き方改革の実現」を掲げ、サービスと対価との関係の明確化を図ることの推進などを掲げている。提言3の「ストック効果発現等のインフラの機能強化による効率的な物流の実現は、道路・海上・航空・鉄道の機能を強化し国内外でのシームレスな輸送の実現を図る内容とした。提言4は「災害等のリスク・環境問題に対応するサステイナブルな物流の構築」で、東日本大震災や熊本地震での教訓を踏まえて物流を巡る混乱の抑制策、物流インフラの老朽化対策、地球温暖化対策への備えを求めている。

 提言の5は「新技術(IoT、BD、AI等)の活用による"物流革命"」とした。現状でも進展し続けている新たな技術により、サプライチェーン全体の最適化をはじめ、隊列走行や自動運転による運送の飛躍的な効率化、ドローンの物流への導入、物流施設での生産性向上・省力化を図ることが可能になりつつあり、新技術を積極的に活用することの重要性を記載している。

 最後の提言6は「人材の育成・物流への理解を深めるための国民への啓発活動等」で、現場を支える人材の確保・育成とともに効率化・高付加化価値化に向けての提案力のある人材の育成も重要とした。同時にネット販売市場の拡大などから荷主でもある消費者へ物流が果たす役割や特性を理解して利用してもらうことが持続的かつ効率的な物流の提供に必要になるとし啓発などの場を増やしていくことが必要になるとしている。

 今回の提言を踏まえた総合物流施策大綱は今後、閣議決定を経た後、具体的な取り組みに関するプログラムづくりが行われる予定。そのプログラムは毎年度フォローアップされ、効果測定するという。

定期トラブルに包囲網、相談が4年で20倍に

 複数回の定期購入を条件とする"定期縛り"に対する包囲網が狭まっている。消費者契約法の改正議論では槍玉に上がり、今年6月には経済産業省が消契法上、違反となる事例を示した。同月、政府が公表した「消費者白書」も定期購入トラブルが過去4年間で約20倍に急増したことに言及している。

 経産省は6月5日、ネット販売などの法的問題点に対する考え方を示す「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」を改訂した。年1回改訂するもの。法的拘束力はないが、法律の執行方針の参考にするものにはなる。今年、そこに新たに盛り込まれたのが「自動継続条項と消費者契約法第10条」の関係性、いわゆる"定期縛り"に対する考え方だ。

 消契法第10条では、「消費者の利益を一方的に害する条項」があった場合、その契約を無効にできる。準則では、想定される"定期縛り"を例示し、消契法上の観点から解説した。

 健食の定期購入では、1年間の契約で消費者から申し出がない場合、さらに1年間、自動的に契約が更新される条項が利用規約に定められているケースがある。また、「お試し価格1カ月分100円」などと表示。実際は定期購入で2回目以降、1万円など通常価格が請求されるケースもある。

 これら契約条項を巡り、「申込み確認画面」における利用規約への同意や、規約の見やすい位置への配置で消契法上、契約が無効にならない可能性を示している。一方で「確認画面」等での表示が不十分である場合は無効になるとして、想定される事例を示してもいる。準則を背景に、行政による法執行や、景表法、消契法の差止請求権を持つ適格消費者団体の動きが活発化する可能性がある。

 実際、定期トラブルを巡る相談もここ数年で急増している。6月9日、政府が公表した「消費者白書」によると、「初回お試し価格○円」「送料のみ」などと1回のお試しのつもりが定期購入になっていたトラブルが昨年1年間で全国の消費生活センターに1万3129件寄せられていることが分かった。12年の同様のトラブルは658件。4年でじつに約20倍に急増している。

 定期トラブルの契約者の多くは女性。約8割を占める。また、10代、20代の若年層も約2割を占める。多くはSNSの広告などを見てスマートフォンで契約。「5カ月以上の購入が条件」といった表示がほかの情報より小さい文字で示されていたため認識できず、トラブルに発展している。

 商品で多いのは、酵素やダイエットサプリメントなどの「健康食品」(9678件)、青汁などの「飲料」(1258件)、ニキビケア等の「化粧品」(2193件)の3分野。それぞれ過去4年で10倍から30倍まで相談件数が増えているという。

 定期トラブルを巡る一連の動きは一本の線でつながれている。

 消契法の改正議論には、定期トラブルを問題視する適格消費者団体の関係者が確認できるだけで6人参加。検討委員の3分の1を占めている。準則の改訂を議論した経産省のワーキンググループの委員にも消契法の改正議論を行うメンバーが2人参加している。準則の改訂に関する議論が始まった当時、経産省は「影響はない」としていたが、問題意識が共有されていることは明らかだ。

 とはいえ、定期トラブルが急増しているのも事実。今年2月、埼玉県によるトラブル是正の要請に消費者庁は「(特商法で対応可能」との見方を示してもいる。いずれ法執行などで改善を迫られることになりそうだ。

総務省郵便ユニバサ現状課題WG、通教の第4種問題視

総務省は5月31日、郵便のユニバーサルサービスに係る課題等に関する検討会の「現状と課題等に関するワーキンググループ(WG)」第11回会合を開催した。これまでの討議内容を整理した資料内容について意見を交わし、多くの委員は改めて政策的な低廉料金サービスのうち通信教育や種子の送付に利用できる第4種郵便について、構造的に赤字となっている点を問題視。今後引き続き同郵便の値上げや必要性などを精査するべきなどの意見が挙がった。そのような内容も盛り込んだ上、6月中に開催予定の親会となる検討会で報告する。

同WGは第1・2種郵便、郵便法に定める認可・届出、政策的な低廉料金サービス(第3・4種郵便)、郵便局のネットワーク維持についての現状と改題について討議してきた。第2種郵便(ハガキ)は昨年12月22日に日本郵便が値上げを申請し、6月1日から20円の値上げを実施。認可・届出については3月31日に郵便法の省令改正により日本郵便が試行的な取り組みに柔軟に行えることになり、いずれも一部ながらも同WGの討議内容に沿ったものになったという。

 一方、低廉料金サービスは当初の政策的な意義と照らし、現状での必要性などに疑問との意見が多くの委員から寄せられた。また、各省庁をヒアリングしたところ、それぞれが管轄する通信教育などに関する利用数や郵便料金の負担に関する定量的なデータの提出が十分でないこともあることも問題視。毎年度11億円程度赤字になっているサービスで「一民間事業者である日本郵便に負担させることに問題はないか」との意見が出た。

 第4種郵便については同WGは最後の会合ながら、先々も引き続き検討課題として取り上げられるよう要望がなされた。郵便局ネットワークに関しては、車両などを用いた移動郵便局や自治体などとの連携での効率化の可能性について期待するなどの意見が挙がった。

 同WGは、5月24日が最終回だったコスト算定に関するWGとともに、討議内容を6月の親会となる検討会で報告予定。

機能性表示食品制度 制度改善〝緩和〟と〝強化〟で対応へ

 政府の規制改革会議は5月23日、機能性表示食品制度の改善を含む答申を安倍晋三首相に提出した。内容は、軽症者データの利用範囲拡大などを求めるもの。政府はこれをベースに6月、「規制改革実施計画」を閣議決定する。一方、同日の消費者委員会は、「消費者基本計画工程表」(改正素案)に健康食品の規制強化の具体策を盛り込むことを求めた。

「軽症者データ」利用の可否検討

 消費者庁は、今年度中に企業の要望が強い「軽症者データ」の取扱い範囲拡大の検討を進める。現在、制度における「軽症者データ」の活用はコレテロールや中性脂肪などトクホの試験方法に記載された範囲内にとどまる。使えるデータが少ないため、企業が有用な試験データを科学的根拠に活用できないといった指摘がある。今後、「アレルギー」や「尿酸値」「認知機能」などの分野でもデータが利用できるか検討を開始。来年度に調査事業を行い、これを踏まえて同年度内に結論を出す。

 試験データの活用を巡っては、18~19歳を含む試験データについて"妥当性が適切に考察されている場合"使えることも周知。また、サプリメントを除く加工食品や生鮮食品で利用可能な「観察研究データ」で可能な機能性の表現の考え方も今年度内に作成するQ&Aで示す。

 届出手続きのさらなる迅速化も図る。消費者庁は9月末をめどに不備指摘事項の差戻しにかかる「所要日数」の改善目標を設定。これを実現するための工程表を策定する。

 迅速化は、「届出書類の簡素化」と「業界団体との連携」で進める。業界団体から質問や相談を受けつける窓口を設置する一方、今年度中に業界団体が点検した書類について確認作業を迅速に進める仕組みを構築。来年度から運用を始める。団体が点検した届出商品は、外部からも分かるよう"見える化"の方策も検討する。

消費者委、健増法改正も求める

 一方、「消費者基本計画工程表」(15~19年度)に対しては、消費者委員会がトクホ、機能性表示食品、健食の規制強化を求めている。基本計画は着実な実施が求められているもの。年1回、消費者委の意見を受けて改定している。

 消費者委は、健食を含む食品に対し、健康増進法でこれまで以上の監視・指導を行うための方策の記載を求めている。消費者庁は昨年、健食のネット広告監視事業のみで336事業者を指導している。だが、現行以上に迅速な監視が行えない場合、健増法への「不実証広告規制」の導入など規制強化に向けた法改正の検討を行うことを求めた。

 トクホの買上調査や指導の件数の実績を具体的に記載することや、保健機能食品で問題がある商品が見つかった場合の対応ルールを明確にすることも求めている。

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