Home > 官庁・団体 Archive

官庁・団体 Archive

積み残し課題検討会 人選や議事進行に違和感、テーマ外れ制度批判に終始

 6-1.jpg消費者庁で始まった機能性表示食品制度の積み残し課題検討会。秋頃の報告書策定をめざし、「対象にする食品(成分)の範囲」をテーマに議論していくことになる。だが、2月の第2回会合は終始、反対派のペースで議論が進行。「健康長寿社会の延伸」と「成長産業の育成」の両立を目指す制度でありながら、早くも前途を不安視する声が多くの業界関係者から上がっている。制度導入の趣旨から外れ、「人選」から「議事進行」までおかしなことばかりの検討会を検証する。

Continue reading

機能性表示食品制度、「食品・成分の範囲」への導入に慎重論相次ぐ

6.jpg
消費者庁は2月16日、「機能性表示食品制度における機能性関与成分の取扱い等に関する検討会」(以下、検討会)を開いた。機能性表示食品制度の対象とする「食品・成分の範囲」について、消費者サイドの委員からは導入への慎重論が相次いだ。一方、機能性関与成分が不明確な食品にはテクニカルな面で導入に前向きな意見も出た。専門的見地から語る学術サイトと業界サイドに意見の隔たりもみられ、議事進行に課題を残した。

積み残し課題は、ビタミンやミネラルなど食事摂取基準に規定される栄養成分と、機能性関与成分が不明確な食品の取扱いについて。

 栄養成分の追加には、「新制度の位置づけが認識されない中での導入は消費者が混乱する」(森田満樹委員)、「栄養摂取の必要性が浸透している中で導入すれば、リスクを感じず多量に摂取してしまう」(河野康子委員)、「(栄養成分の)3次機能にばかり特化した広告が溢れる。今は不必要な商品を出すべきではなく、消費者に広告を正しく評価できる力をつけてもらうのが大事」(迫和子委員)など反対意見が多かった。

 学術サイドからも「(食事摂取基準が浸透していないのであれば)まずその普及から始めるべきで、3次機能はその次というのが筋」(佐々木敏委員)、「栄養機能食品と整合性がとれない。『骨の健康』といった時にカルシウムよりイソフラボンが先にきてしまう。優先順位がちぐはぐ」(赤松利恵委員)など慎重論が相次いだ。

 機能性関与成分が不明確な食品は、合田幸弘委員が導入の方法論を提案。「成分の特定が比較的容易なセンナ」「特定できるものの数千の機能性成分を含むカンゾウ」「機能性成分が不明であるものの、その原料特有の成分を含むローヤルゼリー」など3ケースに分け、必要な品質管理を行うことで、機能性関与成分が定量できなくとも導入は可能とした。

 ただ、「(原料栽培から製造まで)全行程でエビデンスと同一のものをつくるよう品質管理のレベルをすごく高くする必要がる」(合田委員)、「より高い安全性が求められる」(佐々木委員)などの意見があり、現行制度と異なる設計の必要性に触れた。

 業界サイドからは「知る権利、選ぶ権利を担保し、消費者がどう正しく判断できるようにするか(前向きな)方法論を議論すべき」など総論的な意見が聞かれた。

 制度導入の是非を議論した前回検討会と異なり、今回は、現行制度との整合性から導入の必要性
が問われ、議論もテクニカルな部分に寄りがちだ。ただ、そうした議論であるならば立場の異なる識者を集め、公の場で議論する必要はない。積み残しとなった2つのテーマについて、より「制度の対象とする意義」に焦点をあてた議論が必要になる。

 第3回会合は3月15日。事業者4団体からヒアリングを行う。

ネット3社に差止請求 ダイエット健食で自動定期4~6回、「100円で買える」で誘導

 適格消費者団体のひょうご消費者ネットは2月2日、ネット販売事業者3社の表示が景品表示法の有利誤認にあたるなどとして削除を求める差止請求書を送ったことを発表した。3社は、ダイエット訴求の健康食品などを展開。「100円で買える○○」など初回価格が100円から数百円であることを売り文句に定期コースに誘導していた。数回に渡る定期購入を条件に、結果的に1万円以上の購入を強制。ひょうご消費者ネットでは表示が改善されない場合、差止請求訴訟の提起も視野に入れる。

 今のところ3社から回答は得ていない。兵庫県内で、苦情が増えているとの情報を得て差止請求に踏み切った。「若者をターゲットに、ツイッターなどで"こういうダイエット健食があるよ"などと告知してサイトに誘導していた」(ひょうご消費者ネット)という。

 表示改善の要請を受けたのは、ビケンコ(本社・東京都港区、武川克己社長)、JBSコスメティック(同・東京都渋谷区、三馬みほこ社長)、クワンジャパン(同・沖縄県宮古島市、江口広太社長)。前2社はサイトの運営責任者が同姓同名であるため、「関連会社である可能性がある」(同)とする。また、3社とも都内の同じビルに拠点を持つ。

 広告手法は酷似している。ビケンコはなつぅみというモデルがプロデュースする青汁商品を展開。「100円10日分コース」などお試し価格で訴求する一方、本商品(税抜3980円)の定期4回分を条件とする。

 ひょうご消費者ネットでは、お試し価格を赤文字で強調する一方、定期条件を小さなフォントで表記していることが景表法の「有利誤認」、特定商取引法の「誇大広告の禁止」にあたるとしている。「18歳以上の未成年が購入した場合、保護者の同意を得ているとみなす」「未成年者の保護者は商品購入、利用に責任と負う」といった契約条項もあり、民法に定めた取消権を不当に奪うものとして消費者契約法に違反するとしている。

 JBSコスメティックも、松岡里枝というモデルがプロデュースする美容パックを展開。結果的に本商品(割引価格4980円)を6回定期購入することを条件にしていた。クワンジャパンも人気ブロガーのあいにゃんがプロデュースする健食「CUTE ME」など複数の商品を展開。同様の定期条件をつけていた。商品は、日本臨床試験協会(=JACTA)で痩身効果を確認したなどと表示している。

 今後の対応について、連絡の取れたビケンコから本紙掲載までに回答は得られなかった。

食品ネット表示検討会  事業者ヒアリング実施、情報の連携で課題浮上

 消費者庁は1月26日、「食品のインターネット販売における情報提供の在り方懇談会」の2回目の会合を開催した。メーカーやネットスーパー、ネット販売事業者などを招き、ヒアリングを行った。消費者が必要とする情報と提供方法を検討するものだが、ヒアリングでは、食品表示に関する消費者からの問い合わせが少ないことが分かった。正しい情報を表示するために、メーカーと流通の間の連携や商品情報の共有が進んでいない課題が浮上した。

Continue reading

消費者庁「関与成分」検討会、今秋めどに報告書

消費者庁が、機能性表示食品の積み残し課題の検討を始めた。テーマは、制度の対象とする「食品・成分の範囲」について。ビタミンやミネラルなど食事摂取基準に規定される栄養成分と、機能性関与成分が不明確な食品の取り扱いについて議論する。消費者庁では今秋をめどに報告書をまとめる。

「機能性表示食品制度における機能性関与成分の取扱い等に関する検討会」は1月22日、初会合を開いた。検討委員は、17人で構成。座長には、帝京大学臨床研究センター長の寺本民生氏が選ばれた。

 今後、月1回程度のペースで検討会を開き、計10回の会合を予定。今秋をめどに報告書をまとめる。

 検討のテーマは、栄養成分の取り扱いと、機能性関与成分が明確でない食品の取り扱いについて。2月16日に行う次回会合で消費者庁が論点を整理。第3回会合で関係する専門家等からヒアリングを実施する。以降、それぞれ、「安全性の確保」「機能性の表示」「国の関与」について3回の議論を予定している。

 食事摂取基準に規定される栄養成分は、タンパク質や食物繊維、n―3系脂肪酸、ビタミン、ミネラルなどがある。基準と異なる成分量、機能で摂取を推進すると過剰摂取の恐れがあり、国の健康・栄養政策と整合性がとれない可能性があるため制度化されなかった。機能性関与成分が特定できない食品も、安全性確保や販売後の監視の観点から導入が見送られていた。

 また、検討会では、すでに運用が始まっている機能性表示食品制度について、委員から運用改善に関する意見聴取を行うとしていた。第1回会合では、消費者サイドの委員から「公的機関が問題ありと判断した成分は受理しないようガイドラインの見直しを要望」「販売期間が短いものも食経験が認められ受理されている」といった意見が出ていた。

 ただ、消費者庁では「すぐに改善できるものは対応するがあくまで意見聴取であり、今回の検討会のテーマは(食品・成分の範囲に関わる)2つに絞られる」(食品表示企画課の赤﨑暢彦課長)としている。2014年に結論を得た機能性表示食品制度に関する検討会では、「制度の施行後2年をめどに運用状況を検討し、必要な措置を講ずる」と明記されており、制度の運用面の課題の改善に関する議論は17年以降に行われるとみられる。

2-1.jpg
JADMA・宮島和美理事発言要旨

「機能性表示食品制度における機能性関与成分の取扱い等に関する検討会」に、日本通信販売協会(JADMA)を代表して出席した宮島和美理事(写真)の発言要旨は以下の通り。
 宮島氏は、健康食品業界における通販の位置づけについて「約500の正会員企業のうち6割の企業がサプリメントを扱う。1兆2000億円超に上る健食市場のうち5割は通販が占める」と、主流を占める流通形態であることを説明した。

 2014年に行われた制度設計に関する検討会では、今回のテーマになっている「対象となる食品・成分の考え方」について「成分の範囲を広くとること」と要望。ほかに、構造機能表示やサプリメント法の制定を求め、一部はすでに実現している。一方、前回の検討会で感じた反省を今回の検討会で活かすことを求めた。

 一つは、サプリメントの利用者である"お客様目線"に立った議論。前回検討会の内容が真にお客様目線であったかを振り返り、「どういう働きがあるか、安全性や機能性の根拠がオープンになっていることを分かりやすい表示で伝える工夫が必要。お客様目線でなるほど、と分かりやすく、これまで以上にメリットを持たせていくものでなければならない」と指摘した。

 議事進行にも注文をつけた。制度は、「日本再興戦略」の中で触れられた「健康長寿社会の延伸」に寄与することを目的としている。また、安倍総理が成長戦略スピーチで、現行のトクホを例に"中小企業に事実上チャンスが閉ざされている"と問題点を明確にしたことを挙げ、「(JADMAの)加盟社も多くは中小企業だが、これら企業にチャンスを与え、健康長寿社会の延伸という目的を実現するための検討にしなければならない。そこから外れて物事の本質を見失い、枝葉末節の議論にこだわってはいけない」と、大局的な見地からの議論を求めた。

< 6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16

全ての記事一覧

Home > 官庁・団体 Archive

Amazon出品サービス
Search
Feeds

△ ページtopへ