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消費者庁 青汁ECでシエルを処分、痩身効果表示で課徴金1億円超に

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 消費者庁は10月31日、健康食品通販を展開するシエルに対し、景品表示法に基づく措置命令を下した。販売する青汁飲料の表示について、あたかも摂取するだけで容易に痩身効果が得られるかのように表示していたとして「優良誤認」と認定した。合わせて、広告表示に関する「有利誤認」も認定。同時に課徴金納付命令も下した。課徴金対象期間は、約2年3カ月と長期間に渡っており、課徴金額は1億886万円。課徴金制度が導入されて以来、過去2番目の規模に上った。

 シエルは、2015年12月から今年1月末にかけて、自社ウェブサイトで販売する「めっちゃたっぷりフルーツ青汁」について、「海外でも大注目!日本版スムージーの"青汁"ダイエット」「おいしく飲んでスリムボディに!」「149種類の酵素で燃焼する体に」などと表示していた。

 消費者庁は「不実証広告規制」に基づき、表示の裏付けとなる合理的根拠の提出を求めたが、期間内にシエルから資料の提出はなかった。広告では、「※個人の感想で効果を保証するものではない」といった「打消し表示」を行っていたが、消費者庁は表示から受ける認識を打ち消すものではないと無効も判断した。

 また15年12月以降、ウェブサイトでは定期コースの表示を巡り、「毎月先着300名様限定」「先着順となっておりますので、毎月300名様に達しましたら終了とさせていただきます」と記載するなど、あたかも毎月限定された人数だけ定期購入に申し込めるかのように表示していた。だが、実際は、通常で月1000人前後、多い時で2万4000人の申し込みを受けつけており、「限定するつもりもなかった」(表示対策課)という。毎月の新規定期購入者数は300人を著しく超過したことから「有利誤認」にあたると判断した。

 課徴金の対象期間は、課徴金制度が導入された16年4月から今年7月末までの約2年3カ月。シエルは、この間に青汁約98万個を販売し、約36億3000万円を売り上げていた。

 シエルは10月16日、処分を前に新聞に不当表示を認める内容の社告掲載を行った。このため、消費者庁は、誤認排除措置の実施は求めず、再発防止策の役員、従業員への周知徹底などを命じた。

 シエルは「ご迷惑をかけて申し訳ないが個別取材には応じていない」とコメント。ただ、ホームページで今後の対応について処分を真摯に受け止め、広告表示の見直し、再発防止に向けた表示管理体制を構築すると説明している。

消費者庁 アイケアでまた処分、言歩木に措置命令、課徴金1800万円

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 消費者庁は10月25日、健康食品通販を行う言歩木(=ことほぎ)に対し、景品表示法に基づく措置命令を下した。ブルーベリー配合の健康飲料の表示で、あたかも目の症状を改善する効果が得られるかのような表示を行ったとし、「優良誤認」にあたると判断された。アイケア関連の健康食品に関する行政処分は2例目。言歩木は処分に「真摯に受け止め、再発防止に努める」としている。

 言歩木は、2016年5月から昨年5月にかけて、複数回に渡り行った新聞広告で販売する「山野醗酵酵素ブルーベリーDX」について、「視界爽快」、「小さな文字や画面もバッチリ!」などと表示していた。また、配合する酵素化したブルーベリーについて、「『かすみ』『ぼやけ』『ポタポタ』等...。加齢だけが原因ではなく、毛細血管の詰まりや減少により、繊細な目に必要な栄養が届かないため」「様々な成分を体内に摂り込むことで、全身の代謝酵素が活発になり、瞳と体に栄養成分が届き組織を再生」などと表示していた。

 消費者庁は「不実証広告規制」に基づき、表示の裏付けとなる合理的根拠の提出を要求。言歩木から資料は提出されたものの、表示の裏付けとなる根拠と認めず、商品を摂取するだけで含まれる酵素の働きにより視力の回復効果、「かすみ」「ぼやけ」といった目の症状の改善効果が得られるかのように表示していたと判断した。

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 ただ、今回、消費者庁は言歩木から提出された根拠資料について「答えていない」(表示対策課)と明らかにしていない。従来は、「配合成分に関する資料」などその概要を説明していたが「公表しない」(同)とした。言歩木は取材に「配合成分に関する資料や、(健常者ではないが)顧客数十人の長期飲用に伴うヒアリング調査の結果などを提出した」としている。

 措置命令に合わせ、消費者庁は課徴金命令も下した。対象期間は、16年5月末から昨年11月までの約1年5カ月間。この間に「山野醗酵酵素ブルーベリーDX」は約6億円を売り上げており、1814万円の課徴金の支払いを命じた。

 民間信用調査機関の調べによると、言歩木の17年7月期の売上高は前年比24%増の6億1400万円。大半をブルーベリー飲料の売り上げが占めていたとみられる。

 言歩木では昨年10月末の時点で処分の対象になったブルーベリー飲料の販売を終了。現在、リニューアルした商品で目の健康に関する機能評価に向けたヒト試験を行うことを検討している。

 アイケア関連の健食をめぐっては昨年3月、だいにち堂が景表法に基づく措置命令を受けた。販売する「アスタキサンチン アイ&アイ」で「ボンヤリ・にごった感じ」といった表示があたかも目の症状の改善効果が得られるかのような表示と判断された。だいにち堂は今年8月、これを不服として処分取り消しを求め消費者庁を提訴している。

消費者庁 ジャパネットに景表法違反で措置命令、不当な二重価格表示と判断

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消費者庁は10月18日、テレビ通販大手のジャパネットたかたが通販カタログなどで販売したエアコンやテレビの表示が景品表示法に違反するとして同社に措置命令を下した。同社は当該商品を各媒体で"値引き価格"などと紹介する際、「ジャパネット通常税抜価格」としてセール期間前の通常価格を併記していたが、エアコンの場合は通常価格での販売期間が13日と短く、また、テレビの場合は通常価格で最後に販売した日から38日間が経過しており、いずれも過去の販売価格を比較対照価格として二重価格表示を行うための要件を満たさない不当な二重価格表示となり有利誤認にあたると判断、再発防止の徹底などを同社に命じた。


 消費者庁が問題視したのはジャパネットたかたが既存顧客向けに昨年5月19日と同26日に分けてそれぞれ729万部と27万部を配布した通販カタログ、昨年6月3日と同9日に2001万部と703万部を配布した新聞折り込みチラシ、昨年6月5日に241万部を配布したダイレクトメール(DM)および昨年6月1日から同14日まで同社通販サイトで販売した6・8・10・14畳用の「シャープエアコン【G‐TDシリーズ】」と、昨年7月24日に253万部を配布したDMで販売した「シャープ50V型4K液晶テレビ『アクオス』(LC‐50U40)」を訴求する際の二重価格表示について。

 同庁によればジャパネットたかたはエアコンを紹介する際、例えば6月3日配布の新聞折り込みチラシでの6畳用エアコンの場合では「値引き後価格 衝撃価格! 59、800円」として販売する時に「ジャパネット通常税抜価格79、800円」と併記して、通常価格である「ジャパネット通常税抜価格」を比較対照価格として用いた二重価格表示を行っていたが、「ジャパネット通常税抜価格」で販売していた期間は5月19日から同31日までの13日間で、事業者が価格表示を行う上などで参考にする「価格表示ガイドライン」では過去の販売価格を併記して割引価格を表示する二重価格表示を行う際には過去の販売価格で販売していた期間が最低でも「2週間以上」と示されており、二重価格表示を行うために最低限必要な販売期間である14日間に満たなかった。

 また、DMでテレビを紹介する際、実売価格となる「値引き後価格 会員様特価109、800円」に併記して通常価格となる「ジャパネット通常税抜価格139、800円」と記載して二重価格表示を行っていたが、この場合は通常価格での販売期間は十分だったが、当該価格で最後に販売した日から38日が経過しており、「当該価格(※比較対照価格となる通常価格)で販売された最後の日から2週間以上経過している場合は『最近相当期間にわたって販売されていた価格とはいえない』」と同じく「価格表示ガイドライン」で示された二重価格表示の際に用いる比較対照価格に「ジャパネット通常税抜価格」が該当しないとし、「一般消費者に販売価格が安いとの誤認を与える不当表示に該当し有利誤認となる」(消費者庁・大元慎二表示対策課課長)とした。

 ジャパネットたかたでは「措置命令を受けたことを真摯に受け止め、再発防止に努めていく」(ジャパネットホールディングス)とした上で、「比較対照価格がどのような意味合いのものであるかが明確になるように表示方法を是正する。また、人為的なミスを防止するためにシステムをより強化するなどの措置を講じることで再発防止に努める」(同)とし、具体的な施策を挙げた。

 「表示方法の是正」については今回、消費者庁に問題視された表示のうち、5月19日と26日に既存顧客である会員に配布した通販カタログで紹介したエアコンの価格については、5月19日から当該カタログでは5万7800円、新規顧客など不特定多数の一般客向けの同社通販サイトでは7万9800円で販売していたという事実があり、二重価格表示ではなく「会員価格」と「非会員価格」を併記した意味合いだったと消費者庁に主張したものの、「『非会員価格』の意図で『ジャパネット通常価格』として価格を記載していたが消費者庁には『非会員価格』を指す表示であるとは認められず、該当金額での販売実績がないとして不当表示と評価された。弊社としては『会員価格』と『非会員価格』での販売を同時期に実施しており、より明確に差別化を図っていたが、消費者庁には一般消費者を誤認させると評価された」(同社)とし、表示の誤認を防ぐため、同社では非会員価格を意味していたという「ジャパネット通常税抜価格」という表示を今年7月から「非会員税抜価格」に改めた上で会員向け媒体では両価格をこれまで通り、併記する形とした。

 また、通販カタログ以外の媒体で販売していたエアコンやテレビの不当表示については販売期間や販売実績の確認ミスから発生したとして、「社内に専門部署を立ち上げてチェック機能を強化していく。具体的にはチェックマニュアルの作成や過去の表示価格が分かるようなシステムを構築する形での対応を進めていく」(同社)とした。なお、返金対応については「今回の措置命令は広告表示に関することで商品の品質や安全性に関することでないため今のところ予定していない」(同)という。また、広告の自粛も行なわないとしている。

公取委 プラットフォーマー調査か、問題意識も「何も決まってない」

 アマゾンやグーグルなど巨大IT企業による寡占化が進む中、公正取引委員会がこれら巨大IT企業の実態調査に乗り出す可能性が出てきた。公取委は、これに「具体的なことは何も決まっていない」(経済取引局)とする。ただ、「確かにそういう業種(プラットフォーマー)に対する問題意識は持っている」(同)とも話す。一部報道によると、調査は年明け。公取委の狙いは現段階で不明だが、調査内容によっては競争環境に影響を及ぼす可能性がある。

 一部報道では、任意の調査を前提とするものの、巨大IT企業は取引先と秘密保持契約を結んでいることがあり、強制的に内容を開示させることができる独禁法第40条に基づく強制調査も視野に入れているという。

 通常、経済取引局が行う実態調査は、特定の業種、業態の取引慣行に注意を促したり、実態を把握する目的で行われる。任意調査で行うのが通例で、条文に定めのある第40条を使うには、より明確に独禁法上の疑いがあるなど狙いを絞る必要がある。

 最近では、2016年、液化天然ガス(LNG)の取引慣行や契約条件の実態調査で約40年ぶりに適用した。この時も、不透明な取引慣行の実態がありながら、守秘義務から実態が把握しにくく、第40条に基づく強制調査で明らかにした。供給者が需要者に第三者への転売を制限する「仕向け地制限」(受け取り場所を指定することで結果的に転売できないようにする条項)などの契約を把握する狙いがあった。

 ただ、今回、まだ公取委の具体的狙いは見えてこない。「単にプラットフォーマーの契約実態に関心があるから、というのでは適用できない。企業の反発も招く。これまで40年使われてこなかったのも任意で十分で必要なかったということもある」と話す元公取関係者もいる。

 今年3月、公取委は、アマゾンジャパンに独禁法違反(優越的地位の濫用)の疑いがあるとして立ち入り検査を実施。現在も審査が続いている。巨大IT企業による寡占化に高い関心を持っていることは間違いないが、審査を担当するのは審査局。実態調査などを担う経済取引局と所管も異なり、実態調査を実際の立入検査につなげたケースもないとみられ、関連性は低い。今後、公取委が何に狙いを定め実態調査に乗り出すか、注視する必要がありそうだ。

ケフィア投資問題 かぶちゃん農園も破産、ケフィア破産で資金繰り悪化

 食品や健康食品の通販を行うかぶちゃん農園が10月1日付で東京地裁から破産手続きの開始決定を受けた。民間信用調査機関によると、負債総額は約21億8600万円。9月に主要取引先のケフィア事業振興会が破産。その影響から商品の販売先を確保できず、資金繰りが悪化した。

 破産の理由について、「主要取引先であるケフィア事業振興会の破産に伴う自社のブランド力の失墜により、甚大な影響を被った。資金繰りの悪化が厳しく、事業継続が困難と判断した」としている。

 7月末には、サーバーメンテナンスを理由に通販サイトにおける顧客サービスを停止。休眠状態にあった。当時、かぶちゃん農園は、「(ケフィア事業振興会と関係がある)ということではない」と関連を否定。今後も事業を継続する意向を示していた。

 かぶちゃん農園は2004年に設立。市田柿などの製造、通販による販売などを行ってきた。民間信用調査期間の調べによると、17年8月期の売上高は、前年比約21%増の32億5900万円だった。

 今年9月に破産が明らかになったケフィア事業振興会は、かぶちゃん農園と関係が深く、通販で商品を購入した顧客を対象に「オーナー制度」と呼ぶ買戻し特約付の売買契約を勧誘。干し柿やメープルシロップ、ヨーグルトなどの商品のオーナーを募集していた。ただ、昨年夏頃から、支払いが滞りはじめ、一部顧客が返金を求め提訴する事態に発展している。

 グループで会員数が200万人超に上ることから、被害総額は1000億円に達するとも言われている。太陽光発電事業を行うかぶちゃんメガソーラーなど関連3社を含む負債総額は1053億円、債権者は3万人超に上る。

 7月には、「ケフィアグループ被害対策弁護団」(団長=紀藤正樹弁護士)が結成。これまでに約1600人、84億円の被害を確認している(今年8月末時点)。消費者庁も支払い滞納が少なくとも約2万人、計340億円に達すると公表している。

 弁護団は、ケフィア事業振興会の関連会社が70社近くに上ることから「資産の隠匿が強く懸念される」として、関連会社を含め、資産の保全や事業実態の解明など調査を求めていく方針。また、「代表者の鏑木秀彌氏の長男である武弥氏の破産申し立てがなされておらず、個人として自ら責任を負うことが明らかにされていない」として、勧誘が出資法違反にあたる可能性にも言及。警視庁に刑事告訴も行う方針を示している。


被害最多は朝日読者?

通販広告で「勧誘リスト」


 被害総額が1000億円に達するとも言われるケフィア事業振興会(以下、ケフィア)による投資勧誘は、通販業界で過去最大の巨額被害事件だ。なぜ被害拡大を招いたか。

 「読売、朝日に取引状況が明らかでないとのことで掲載させてもらえなくなった。中日とは広告責任者と関係が深く、広告を載せ続けられた」。ケフィアの破産が明らかになった今年9月、元従業員を名乗る男性から電話が入った。

 後述するが、この男性の認識と実際の出稿実績は異なる。ただ、ケフィアは、通販広告を勧誘のためのターゲットリストを集めるための手段として活用していた。最後まで「甘い汁(広告収入)」を得ていたのはどこか。

 新聞大手各社にケフィア、もしくはかぶちゃん農園を広告主とする出稿実績を尋ねると、朝日新聞の「今年5月」(同社広報部)が最長。ケフィアは、システム障害を理由に6月頃から一部顧客への支払いが滞っていたとされるが、直前まで広告掲載していたことになる。これに続くのが中日新聞の「かぶちゃん農園の通販広告は昨年3月が最後」(東京本社広告局)。以降は、間隔がだいぶ開き「13年5月」(読売新聞グループ本社広報部)、「12年5月20日付けの別刷り『日曜くらぶ』」(毎日新聞社社長室広報担当)、「12年4月」(産経新聞社広報部)だった。

 「オーナー制度」など事業実態を把握していたかは「投資勧誘は把握していない」と明確に答えた毎日新聞社以外、不明だが、いずれも掲載は通販の広告。「個々の広告掲載の是非は、弊社の広告掲載基準に基づいて判断。掲載の経緯や判断理由など個々の取引の内容は公表していない」(朝日)、「(ケフィア)を含め通販広告として厳正に審査していた。広告原稿は今後も同様に厳正に審査する」(中日)、「広告掲載の経緯は従来、公表していないが、当社の広告掲載基準に従って適正に審査」(読売)、「広告は当社の掲載基準に従って掲載している。個別の広告に関することはお答えしていない」(産経)、「弊社広告掲載基準に則り、適切に審査している」(毎日)と答える。

 一連の事件をめぐっては、朝日新聞が「『オーナー商法』は過去に何度も社会問題になっており、規制の抜本的な見直しを求める声も上がる」(9月28日付)などと報じている。ただ、自らの広告掲載基準の厳格化など、事件を受けた見直しは各紙とも明言していない。

 いち早く広告掲載を止めた産経新聞は専門家の言を借り、「投資には必ずリスクが伴う。事前に企業の事業内容や評判を調べるなど事前手段を講じるよう訴える」(9月3日付)と伝えるが、一番聞かせたい相手は朝日新聞ではないか。通販を手段として悪用する企業が現れる中、新聞各紙も目先の利益を追わず、慎重さが求められる。

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