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官庁・団体 Archive

定期トラブルに包囲網、相談が4年で20倍に

 複数回の定期購入を条件とする"定期縛り"に対する包囲網が狭まっている。消費者契約法の改正議論では槍玉に上がり、今年6月には経済産業省が消契法上、違反となる事例を示した。同月、政府が公表した「消費者白書」も定期購入トラブルが過去4年間で約20倍に急増したことに言及している。

 経産省は6月5日、ネット販売などの法的問題点に対する考え方を示す「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」を改訂した。年1回改訂するもの。法的拘束力はないが、法律の執行方針の参考にするものにはなる。今年、そこに新たに盛り込まれたのが「自動継続条項と消費者契約法第10条」の関係性、いわゆる"定期縛り"に対する考え方だ。

 消契法第10条では、「消費者の利益を一方的に害する条項」があった場合、その契約を無効にできる。準則では、想定される"定期縛り"を例示し、消契法上の観点から解説した。

 健食の定期購入では、1年間の契約で消費者から申し出がない場合、さらに1年間、自動的に契約が更新される条項が利用規約に定められているケースがある。また、「お試し価格1カ月分100円」などと表示。実際は定期購入で2回目以降、1万円など通常価格が請求されるケースもある。

 これら契約条項を巡り、「申込み確認画面」における利用規約への同意や、規約の見やすい位置への配置で消契法上、契約が無効にならない可能性を示している。一方で「確認画面」等での表示が不十分である場合は無効になるとして、想定される事例を示してもいる。準則を背景に、行政による法執行や、景表法、消契法の差止請求権を持つ適格消費者団体の動きが活発化する可能性がある。

 実際、定期トラブルを巡る相談もここ数年で急増している。6月9日、政府が公表した「消費者白書」によると、「初回お試し価格○円」「送料のみ」などと1回のお試しのつもりが定期購入になっていたトラブルが昨年1年間で全国の消費生活センターに1万3129件寄せられていることが分かった。12年の同様のトラブルは658件。4年でじつに約20倍に急増している。

 定期トラブルの契約者の多くは女性。約8割を占める。また、10代、20代の若年層も約2割を占める。多くはSNSの広告などを見てスマートフォンで契約。「5カ月以上の購入が条件」といった表示がほかの情報より小さい文字で示されていたため認識できず、トラブルに発展している。

 商品で多いのは、酵素やダイエットサプリメントなどの「健康食品」(9678件)、青汁などの「飲料」(1258件)、ニキビケア等の「化粧品」(2193件)の3分野。それぞれ過去4年で10倍から30倍まで相談件数が増えているという。

 定期トラブルを巡る一連の動きは一本の線でつながれている。

 消契法の改正議論には、定期トラブルを問題視する適格消費者団体の関係者が確認できるだけで6人参加。検討委員の3分の1を占めている。準則の改訂を議論した経産省のワーキンググループの委員にも消契法の改正議論を行うメンバーが2人参加している。準則の改訂に関する議論が始まった当時、経産省は「影響はない」としていたが、問題意識が共有されていることは明らかだ。

 とはいえ、定期トラブルが急増しているのも事実。今年2月、埼玉県によるトラブル是正の要請に消費者庁は「(特商法で対応可能」との見方を示してもいる。いずれ法執行などで改善を迫られることになりそうだ。

総務省郵便ユニバサ現状課題WG、通教の第4種問題視

総務省は5月31日、郵便のユニバーサルサービスに係る課題等に関する検討会の「現状と課題等に関するワーキンググループ(WG)」第11回会合を開催した。これまでの討議内容を整理した資料内容について意見を交わし、多くの委員は改めて政策的な低廉料金サービスのうち通信教育や種子の送付に利用できる第4種郵便について、構造的に赤字となっている点を問題視。今後引き続き同郵便の値上げや必要性などを精査するべきなどの意見が挙がった。そのような内容も盛り込んだ上、6月中に開催予定の親会となる検討会で報告する。

同WGは第1・2種郵便、郵便法に定める認可・届出、政策的な低廉料金サービス(第3・4種郵便)、郵便局のネットワーク維持についての現状と改題について討議してきた。第2種郵便(ハガキ)は昨年12月22日に日本郵便が値上げを申請し、6月1日から20円の値上げを実施。認可・届出については3月31日に郵便法の省令改正により日本郵便が試行的な取り組みに柔軟に行えることになり、いずれも一部ながらも同WGの討議内容に沿ったものになったという。

 一方、低廉料金サービスは当初の政策的な意義と照らし、現状での必要性などに疑問との意見が多くの委員から寄せられた。また、各省庁をヒアリングしたところ、それぞれが管轄する通信教育などに関する利用数や郵便料金の負担に関する定量的なデータの提出が十分でないこともあることも問題視。毎年度11億円程度赤字になっているサービスで「一民間事業者である日本郵便に負担させることに問題はないか」との意見が出た。

 第4種郵便については同WGは最後の会合ながら、先々も引き続き検討課題として取り上げられるよう要望がなされた。郵便局ネットワークに関しては、車両などを用いた移動郵便局や自治体などとの連携での効率化の可能性について期待するなどの意見が挙がった。

 同WGは、5月24日が最終回だったコスト算定に関するWGとともに、討議内容を6月の親会となる検討会で報告予定。

機能性表示食品制度 制度改善〝緩和〟と〝強化〟で対応へ

 政府の規制改革会議は5月23日、機能性表示食品制度の改善を含む答申を安倍晋三首相に提出した。内容は、軽症者データの利用範囲拡大などを求めるもの。政府はこれをベースに6月、「規制改革実施計画」を閣議決定する。一方、同日の消費者委員会は、「消費者基本計画工程表」(改正素案)に健康食品の規制強化の具体策を盛り込むことを求めた。

「軽症者データ」利用の可否検討

 消費者庁は、今年度中に企業の要望が強い「軽症者データ」の取扱い範囲拡大の検討を進める。現在、制度における「軽症者データ」の活用はコレテロールや中性脂肪などトクホの試験方法に記載された範囲内にとどまる。使えるデータが少ないため、企業が有用な試験データを科学的根拠に活用できないといった指摘がある。今後、「アレルギー」や「尿酸値」「認知機能」などの分野でもデータが利用できるか検討を開始。来年度に調査事業を行い、これを踏まえて同年度内に結論を出す。

 試験データの活用を巡っては、18~19歳を含む試験データについて"妥当性が適切に考察されている場合"使えることも周知。また、サプリメントを除く加工食品や生鮮食品で利用可能な「観察研究データ」で可能な機能性の表現の考え方も今年度内に作成するQ&Aで示す。

 届出手続きのさらなる迅速化も図る。消費者庁は9月末をめどに不備指摘事項の差戻しにかかる「所要日数」の改善目標を設定。これを実現するための工程表を策定する。

 迅速化は、「届出書類の簡素化」と「業界団体との連携」で進める。業界団体から質問や相談を受けつける窓口を設置する一方、今年度中に業界団体が点検した書類について確認作業を迅速に進める仕組みを構築。来年度から運用を始める。団体が点検した届出商品は、外部からも分かるよう"見える化"の方策も検討する。

消費者委、健増法改正も求める

 一方、「消費者基本計画工程表」(15~19年度)に対しては、消費者委員会がトクホ、機能性表示食品、健食の規制強化を求めている。基本計画は着実な実施が求められているもの。年1回、消費者委の意見を受けて改定している。

 消費者委は、健食を含む食品に対し、健康増進法でこれまで以上の監視・指導を行うための方策の記載を求めている。消費者庁は昨年、健食のネット広告監視事業のみで336事業者を指導している。だが、現行以上に迅速な監視が行えない場合、健増法への「不実証広告規制」の導入など規制強化に向けた法改正の検討を行うことを求めた。

 トクホの買上調査や指導の件数の実績を具体的に記載することや、保健機能食品で問題がある商品が見つかった場合の対応ルールを明確にすることも求めている。

消費者庁「トクホ調査」 2品目で規定量以下、佐藤園と大正製薬が自主回収

 6-1.jpg消費者庁が来年度の予定を前倒して行った特定保健用食品(トクホ)の「買上調査」で2品目に問題があることが分かった。調査の対象は6社の7品目。このうち、佐藤園と大正製薬が販売するトクホで、関与成分量が申請時の規定量を満たしていなかった。両社は結果を受けて商品の自主回収を開始。一方の消費者庁は「品質管理の改善で再発防止が可能」として現時点でトクホ許可の取り消しを行っていない。

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消費者庁の健食ネット監視、336社389商品に指導

消費者庁が四半期ごとに行う健康食品のネット広告監視事業の運用を変えた。これまでは四半期ごとに「疾病の治療・予防関連」「ダイエット関連」など検索するテーマを設定してきたが、2016年度は年間を通じて複数のテーマで検索する運用に変更。健康食品を扱う336事業者の389商品の表示について改善指導を行った。今年度も同じ運用でネット監視事業を行う予定という。

ネット監視事業は、四半期ごとにロボット型全文検索システムを用いてキーワードによる検索を行うもの。期間中に検索した数千サイトを目視で監視。健康増進法に基づく「虚偽・誇大広告等の表示の禁止」の観点から改善指導を行う。

 これまでは、四半期ごとにテーマを変えていた。よく扱われるのは、「がん」や「動脈硬化」「糖尿病」など疾病の治療・予防を目的とする効果があるかのような表現、「疲労回復」「記憶力」「免疫力」など身体の組織機能の増強・増進を目的とする効果があるかのような表現、「ダイエット」や「発毛」「美白」など身体を美化したあり、皮膚や毛髪を健康に保つことに資する効果があるかのような表現など。16年度は、これら3テーマについて年間を通じてさまざまなキーワードを設定して監視した。ほかに「機能○○食品」など保健機能食品とまぎらわしい表示を行う商品の監視が行われるケースもある。四半期ごとのテーマ変更では、設定するキーワードによって監視件数にばらつきがでていたため運用を変えて平準化を図った。

 16年度の指導件数の内訳は、「いわゆる健康食品」が330商品。脂肪燃焼や新陳代謝の向上、女性ホルモンの活性化に働きかけて美白や美肌、更年期障害の軽減に関する表現があった。農産加工品など「加工食品」は32商品。活性酸素の働き抑制、抗酸化作用によるがんや動脈硬化の予防に関する表現があった。お茶など「飲料」は27商品。心臓病や動脈硬化、高血圧等の予防に関する表現、インフルエンザや花粉症に関する効果の表現などがあった。

 事業者が出店するショッピングモールの運営事業者にも表示適正化に向けた協力を要請。改善件数は264事業者の294商品(1~3月に指導した66事業者の89商品は要請中のため除く)。3事業者が扱う3商品は、要請後も改善がみられないため個別に調査を行っている。

 運用を変えたほか、検索キーワードが異なるため単純比較はできないが、15年度の指導件数は400事業者の501商品で、年間の指導件数は減少した。

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