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官庁・団体 Archive
本紙アンケート調査・円高への影響は? 円高対策は不要?「影響ない」半数に
通販新聞社が昨年末、通販事業者を対象に実施したアンケート調査によると、約半分の事業者が「円高の影響はない」と考えていることが分かった。また、「影響がある」と考えている場合でも、多くの事業者が「特別な対策はしていない」と回答した。海外販売に大きな比重を置いている事業者には深刻な状況が続いているが、業界全体でみると、こうした傾向をそれほど重要視しているわけではないようだ。
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アンケートでは、まず初めに円高による通販事業への影響について質問。その結果、影響が「ある」と回答した事業者の占める割合は全体の約4分の1の26%だった(表参照)。「ない」と回答した事業者は最も多く44%を占め、「どちらともいえない」が30%を占める結果となった。
続けて、「ある」と回答した事業者に具体的にどのような影響が出ているか聞いたところ、圧倒的に多かったのが「海外製品・資材の輸入におけるコストメリットや仕入れ量の変化」だった。海外生産地の人件費や原材料費が上昇したマイナス分を円高のプラス分でカバーする、などのケースが分かりやすい例。また、ほかの影響としては、海外に商品を販売している事業者を中心に「海外販売数(輸出)の減少」という回答も少数だが得られた。
「今後の対策」については、ほとんどの事業者が「特に検討・実施していない」と回答。「影響がある」と回答した事業者も含め、多くの事業者が特別な対策は不要と判断しているようだ。
なお、具体的な対策の内容は「経済情勢のスピーディな情報収集と関係者との密なコミュニケーション」、「大きな仕入れなどの取引はないが動向を確認しながら対応している」などだった。
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国民生活センター、冷感タオルで注意喚起――皮膚炎起こす恐れも
国センによると「冷感タオル」の相談件数は2010年度に1件、11年度に11件それぞれ寄せられており、全てで「湿疹が出た」「腫れた」などの苦情相談だった。11年度に被害が拡大したことについては通販や店頭などでの取り扱いが拡大したためで、「中には年間100万個を販売したという事業者がいると聞いている」(国セン)という。
国センは消費者センターからの依頼を受けて昨年7月と10月に苦情のあった冷感タオルの商品テストを実施。タオルに含まれる防腐剤で、アレルギー性接触皮膚炎を引き起こす可能性がある「イソチアゾリノン系」の成分が使用されていることが分かった。
国センは節電意識の高まりで今後の需要が拡大すると分析。対象銘柄を「ひんやり」などのキーワードで検索して確認できた8銘柄に広げて再テストした。このうち7銘柄でイソチアゾリノン系の防腐剤「OIT」や「MI」「CMI」が検出された。「OIT」はアレルギー性接触皮膚炎を引き起こす原因物質として10年度に厚労省が通知を発出していた成分。事業者は国センに対し「OITの使用は知っていたが、量を減らしており問題ないと認識していた」と説明した。
また「MI」や「CMI」は化粧品などの防腐剤と使用されているが、一部でアレルギーを有する人がいるとの報告があるもの。事業者は国センに対し「シャンプーに使用されているため安全と思っていた」と説明した。事業者は国センに対し、表示を改善することで対応するとした。
今回のテスト結果を受けて国センは消費者庁に指導の徹底を要望。消費者政策課は「一元化の試行の中で消費者庁が国センと連携して行ったもので、国センを通じて事実上注意喚起している」とした。事業者が国センに対して表示改善すると説明したことを受け、今後の状況をみて対応を検討するとした。
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東京都 健食の輸入販売2社を指示、「ヘム鉄」の優良誤認表示で
指示を受けたのは、日本ダグラスラボラトリーズとネイチャーラボ。
日本ダグラスラボラトリーズは、「Ferro―C」という商品のパッケージやウェブサイトにおいて「動物性鉄(豚)」「ローズヒップ」「鉄(ヘム鉄)」「動物性鉄(魚類由来)」と表示していた。
ただ、遅くとも2008年12月以降に輸入・販売した商品では米国製造元の仕様変更により、原材料に「動物性鉄」は使用されておらず、別の鉄成分が使用されていた。
また、05年7月27日以降に製造された商品では、原材料が「ローズヒップ」から「L―アスコルビン酸」に変更されていたが、そのまま「ローズヒップ」と表示していた。
また、ネイチャーラボにOEM供給していた「MVP葉酸+ヘム鉄」という商品では、商品名として「ヘム鉄」と表示していた。ただ、08年4月25日以降に製造された商品では、原材料に「ヘム鉄」は使われていなかった。
ネイチャーラボは、日本ダグラスラボラトリーズから「MVP葉酸+ヘム鉄」のOEM供給を受けて販売していた。
食品中に含まれる鉄にはレバーやあさりなど動物性食品に多く含まれている「ヘム鉄」と、野菜など植物性食品に多く含まれる「非ヘム鉄」がある。体内吸収率が異なり、「ヘム鉄」は10~20%、「非ヘム鉄」は2~5%となっている。
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東京都と消費者庁 ダイエット健食、監視強化へ、 ウェブ上で注意喚起キャンペ
「昨年、消費者庁が健増法に基づく行政指導を実施して以降、ダイエット関連に関する広告表示を手控えている」。ダイエット系健食をネット販売するある事業者は、行政サイドの一連の動きにこう反応する。最近、"痩身効果"をテーマに、行政サイドの動きが慌ただしくなっているためだ。
東京都は1月からお笑いコンビのアジアンが出演する15秒のスポットCMを動画共有サイト「ユーチューブ」の東京都公式チャンネルで配信。併せて、「Yahoo!サービス」内で同様の内容のバナー広告を展開し始めた。
CMやバナー広告で発信されるメッセージは、「ダイエット用健康食品などによって健康被害が起こることがあります。体調不良を感じたら医師・薬剤師にご相談ください」というもの。ここからも痩身効果をうたう健食を対象にしていることは明らかだ。東京都も「ダイエット系の健食はネット販売で買われるケースが多い」と、今回、ネット上で広告展開した理由を話す。
さらに、バナー広告をクリックするとアンケート画面に切り替わり、「健食で健康被害が起こることを知っていたか」「体調不良を感じたことがあるか」「(その際)医師や薬剤師に相談しようと思ったか」といった設問が展開される。各設問には解説がついており、被害例の実態などを啓発する内容になっている。
東京都では約800万円の予算を投じ、1月1日から31日まで3000万回の表示を予定している。今回の広告出稿は、テスト展開の意味合いが強く、「ウェブ上のアンケート調査でどの程度の反応があるか検証する。結果を今後の施策に活かしていく」(東京都)としている。
ただ、気がかりなのは、ここ最近、痩身効果をうたう健食が度々、遡上に上がっていることだ。
消費者庁食品表示課では昨年7月から9月にかけて、「メタボリック改善」や「脂肪燃焼」などとうたう健食を調査。同11月に180事業者282商品に改善を要請した。また、同庁表示対策課も昨年11月、痩身効果をうたう健食を販売していた事業者2社に対し措置命令を下している。
措置命令を受けた2社は健増法による改善要請を受けた事業者には含まれておらず、関連性はない。国と東京都は「食品表示協議会」を通じて定期的に会合を持つが、主なテーマは食品衛生法やJAS法関連であり、「今回の施策は都独自のもの」(東京都)としている。
ただ、昨年から活発になりつつあるダイエット系健食を取り巻く状況は、単なる偶然の一致で片付けられるものではないだろう。事業者は広告表示の再考を迫られることになりそうだ。
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経済産業省 越境EC支援を本格化、被災事業者の復興策も
支援サイトでは、海外での事業展開を検討する企業向けに越境ECに関する基本的な情報を提供する。内容は、仮想モール等への出店方法やプロモーション、決済・物流など、越境ECを始めるプロセスのほか、越境ECに関する各国の法制度やトラブル対処法、越境ECの市場規模などで、越境ECを行う事業者の事例も紹介する。
すでに民間のネット関連事業者などの情報提供サイトとリンクを張り、多角的な情報が提供できるようにする一方、行政側が提供する情報として、日米中3国間における越境EC市場の現状や展望、海外の関連法規などに力を入れた。
経産省では、商工会議所や経済産業局にも協力を働きかけ、中小企業の利用を促進。サイトの運営は、野村総合研究所に委託し、来年度予算にサイト運営費用を計上する考えだが、ゆくゆくは民間事業者による運営に切り替えることを視野に入れる。
一方、震災復興に向けた越境EC支援事業でも、民間支援団体の募集を開始した。
内容は、海外向けECサイトの構築・運営費用などの半分を国が支援するというもので、11月下旬に成立した平成23年度第三次補正予算で1億5000万円を計上。東北6県および北関東3県と千葉県に所在する被災地関連商品を扱う事業者を対象に150~200社を支援する。
1月中旬頃をメドに民間の支援団体を決め、支援団体が支援希望企業を募集。今年度中に支援する企業を決定し、来年度から実際の支援を始める予定で、支援期間は6カ月間になる。
経産省では、この事業で収集した成功事例を民間支援団体によるセミナー等で共有し、各企業への越境ECの普及啓発を推進、被災地事業者の持続的な復興支援につなげる考え。
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JADMA 健食の登録制導入で消費者トラブルに迅速対応
JADMAでは消費者の健食利用が一般化する一方、一部の事業者によって消費者トラブルが絶えない状況に、自主規制を具体化させることで対抗する。
「サプリメント取扱登録制度」は、協会加盟企業の商品の把握だけでなく、広告表示や安全性のチェック体制、消費者からの相談対応の体制など、09年に公表した「サプリメントの取り扱いに関するガイドライン」の順守状況を把握することが目的。登録状況は毎年実施する実態調査を基に更新していく。
調査結果から、順守状況に不足のある企業に対しては研修会を行い、改善を促していく。万一、消費者トラブルが起こった際には、登録企業に迅速な対応が促すことができるよう、商品や取り扱い企業を特定できるシステムの開発も検討する。
2011年7月の調査開始からこれまでに登録を終えた企業は正会員518社のうち192社の5456品目。売上高合計は2667億円で、10年度の健食市場規模6445億円(民間調査機関調べ)の41%を占めた。
調査結果についてJADMAサプリメント部会の山田英生副部会長(山田養蜂場社長)は「これまで業界の実態を表した信頼のおける数字は非常に少なかった」と一定の評価を下しつつ、今後、より信頼性の高い調査とするため、行政や業界団体の意見を入れながら調査方法の改善も続けていくとした。定期的にセミナーも開催し、啓発を通じて今回参加しなかった企業の登録も促していく。
会見で成松義文部会長(ファンケル社長)は「消費者がより適切な形で健食を摂取できるようにしていくことが業界の使命。09年にガイドラインを公表したが、より具体的な活動をしていきたい」と、登録制を始めた主旨を説明。山田副部会長は、「これまで健食業界は機能性表示の規制撤廃など企業側の論理による権利の主張はしてきたが、消費者トラブルを起こす一部の事業者をどう自主的に規制していくかという議論はほとんどされてこなかった。ガイドラインや登録制の実施はこの反省のもとで実施した」と、業界の健全発展に賭ける決意を表明した。
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小売・流通の新団体――政策提言も
生団連は、食品スーパー大手、ライフ会長で、日本チェーンストア協会の会長も務める清水信次氏が発起人となり発足。日本チェーンストア協会、日本百貨店協会、日本フランチャイズチェーン協会など24の業界団体と3つの消費者団体(消費科学連合会、全国消費者団体連絡会、東京都地域婦人団体連盟)、454社が加盟する。
役員体制では清水氏が会長に就任。副会長に荒井伸也氏(オール日本スーパーマーケット協会会長)や阿南久氏(消団連事務局長)など12人が就任した。理事も44人選任され、JADMAの宮島和美会長も就任した。
生団連が他の経済団体と一線を画す性格を持つ点は、消費者団体が参加しているところ。これまで、経団連や日本商工会議所など多くの企業が加盟する団体は存在したが、消費者団体が加盟する団体は皆無だった。今後も、他の消費者団体の加盟を働きかけていくという。
発足の目的は、消費者目線に立った政策提言。当面、「少子高齢化・人口減少への対応」「個人消費と市場の縮小下での生活の質向上」「東日本大震災と原発事故からの復旧・復興」などをテーマとしていく。ただ、詳細はまだ確定しておらず、「産業別協議会(仮称)」を設置して、中長期的課題を整理していく方針。初年度は事務局機能の整備等にあたる。来年3月に事務局(東京都中央区)を開設する。
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ACCJ 健食に関する政策提言、保健機能食品の制度改革求める
利用目的は「健康維持・体調維持」(74・7%)が最も多く、「栄養素の補完」(39・5%)、「疲労回復」(30・3%)、「加齢・老化防止」(28・6%)「美容・美肌のため」(24・6%)が続いた。特に若年層に限るとダイエットや美容・美肌目的の利用が多く、高齢者は病気の予防や加齢・老化防止の目的が多かった。
よく利用しているサプリメントは「マルチビタミン/マルチビタミン&ミネラル」(30・6%)が最も多く、「ビタミンC」(27・1%)、「コラーゲン」(19・4%)、「ビタミンB」(19・1%)などと続いた。このほか、ブルーベリー、グルコサミン、ヒアルロン酸といった成分も10%を超える利用率があった。
また、併せて発表した「予防医療、早期発見を通じた疾病の経済的負担軽減のための政策提言(ヘルスケア白書)」では、調査報告を受け、病気や現行の医療制度に関わる27項目の分野に言及。健康食品についても「食品因子の利用による健康増進」の項で触れられている。
ここでは、トクホについて、「許可を得るために2億円異常の投資が必要であり、国内の中小企業や海外企業にとって参入障壁となっていること」「トクホ許可商品を持つ企業の約8割が資本金10億円以上の企業であること」を指摘。トクホを第三者認証または都道府県知事の許可事項にすることで法律上の要求事項を緩和すべきことを提言した。
また、栄養機能食品についても科学的根拠に基づき、栄養機能食品の範囲を拡大すべきと提言した。
ACCJは、今回の白書策定について「(医療制度改革について)政府に要望を伝える中で、違憲交換する議員や省庁から参考となる資料の作成を求められたため」としている。
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埼玉県立岩槻商業高校 「楽天市場」で職場体験、高校生がせんべいを販売
同講座を受講する高校生が6チームに分かれ、これまでの授業で学んだ知識を元にチョコレートをコーティングした煎餅やクリスマス向けの煎餅などそれぞれ工夫を凝らした独自企画の煎餅を開発して、実際に楽天市場内で販売するもの。
楽天では社会貢献活動の一環として全国の高校・大学を対象に、ネット販売ビジネスの基本やノウハウを約9カ月で教える「楽天IT学校」という出張授業を実施中。岩槻商業高校では昨年10月から実施しており、すでに1回目は今年2月に半年間のカリキュラムを終了。今講座は2回目となる。講座を通じ、若い世代でのネット販売ビジネスへの興味や開業を促し、未来の「楽天市場」の優良出店者の育成につなげたい狙いもあるようだ。
岩槻商業高校の情報処理科2年生37人は今年6月から、楽天の社員が講師を務め、ネットショップにおける販売戦略の立案やホームページ作成による売り場の構築、商品プロデュース、実際の販売の実践などを体感・学習できる「楽天IT学校」を受講中。同講座の総仕上げとして12月7日から、実際のネット販売を行うもの。
「楽天市場」に出店する「草加煎餅 ほりゐ」に協力を仰ぎ、同サイトで6チームに分かれた生徒たちが企画した煎餅や煎餅セットを販売する。「和の食べ物である煎餅にチョコをコーティングしたりと若者らしい斬新なアイデアが見られ、非常に面白い商品になった」(楽天)としている。来年1月には今回の実販売時の効果検証を行う授業を行い、2月には閉講する予定。
岩槻商業高校での講座開設は「学生が時間や場所の制限を受けず運営できるネットショップの将来性を実感することや、反応の早いネットユーザーとのコミュニケーションを通じ社会とのふれあいを実感することを期待」(同社)して昨年から実施し、第1回目は昨年9月から今年2月までの約半年の日程で実施。好評だったことから2回目である今回は今年6月から初回の授業とほぼ同様の内容で実施したもの。楽天では社会貢献活動の一環として08年から毎年5~6校のペースで同様の試みを実施中。「非常にたくさんの学校からお声がけ頂いている。今後もなるべく様々な地域の高校や大学で講座を開設していきたい」(同社)としている。
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消費者庁、痩身効果表示で措置命令、景表法4条2項を活用、提出資料くちコミなど
問題となったのは、痩身効果をうたった「黒痩減粒」(こくそうげんりゅう)と「ピュアスルー」のウェブサイト上の表示。リアル社は自社通販サイトで、ビューティーサイエンス社は自社通販サイトや仮想モールで商品を販売していた。
両社は昨年4月頃から今年9月頃にかけ、「黒痩減粒」について、「余分なブヨブヨを燃やして流す!Wのパワー!」など、「ピュアスルー」について「決して食事制限はしないでください このバイオ菌が 恐ろしいまでにあなたのムダを強力サポート」など、当該商品を摂取することで著しい痩身効果が得られるかのような表示を行っていた。
消費者庁では、消費者などからの情報提供で問題となる表示を認知し、両社に裏づけとなる資料の提出を要請。提出された資料の内容は、商品を利用した芸能人のコメントや仮想モールでの商品のくちコミなどで、当該表示の裏づけとなる合理的根拠とは認められないと判断したという。
不実証広告規制を使った場合、提出資料の科学的根拠などについて専門家の聞くため、調査が長引くこともあるが、今回のケースでは、調査開始から比較的短い期間で措置命令に至ったという。
また、両社は「黒痩減粒」について、通常価格1万2000円のところ、「インターネット特別価格」として2980円と表示。通常価格と併記することで買い得感を打ち出していたが、比較対象となる「通常価格」での販売実績がなく、有利誤認に当たると判断した。
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JADMA調査 上期通販売上0.9%増に、2桁増の「家庭用品」がけん引
カテゴリー別に見ると「衣料品」が同1・5%増の1605億9100万円となった。「家庭用品」は同10・6%増の1184億9000万円となり、唯一の2桁増で全項目の中で最も伸長した。単月でも4月以降は伸び率が2桁前後を記録するなど、上半期を通じてすべての月で前年度を上回る結果となった。
「雑貨」全体は同0・6%減の2816億6700万円となった。このうち、「文具・事務用品」が同4・2%増の1074億1200万円、「化粧品」は同3・9%減の763億2200万円で、5月以外はすべてマイナスだった。両項目を除いた「雑貨」は同2・9%減の979億3300万円となった。
「食料品」全体は同3・4%減の1105億6500万円となった。このうち、「健康食品」が同2・1%減の816億9500万円となった。健食以外の「食料品」は同6・8%減の288億7000万円で、7月は2桁減となるなど上半期を通じて低調だった。
「通信教育・サービス」は同3・1%減の182億1100万円となった。「その他」は同7・1%減の203億9400万円となり、全項目を通じて最も減少した。単月でも5月を除いたすべての月でマイナスとなっている。
加えて、2011年9月度の主要134社の通販総売上高は、前年同月比1・7%増の1175億9400万円となった。「その他」が同17・6%減、健康食品を除いた「食料品」が同7・6%減、「化粧品」が同7・0%減と大幅にマイナスとなったものの、「家庭用品」が同10・3%増、「通信教育・サービス」が同5・2%増となり、全体では前年をわずかに上回った。なお、1社当たりの平均受注件数は、7万6259件(回答104社)。
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代理収納協会、不正請求の問い合わせ窓口を試験設置
代理収納協では、不正請求について、購入していない商品・サービス代金の支払い請求やコンビニで代金を支払ったのに商品・サービスが提供されないケース、公序良俗に反するものや違法なものを販売し、代金をコンビニで支払うようになっていたケースの3パターンと定義する。
消費者からの不正請求に関する問い合わせは、メールおよびFAXで受け付ける仕組みを構想しており、現在、同協会のサイトでは、テスト的に問い合わせフォームを設置。入力内容は、問い合わせ者の氏名やメールアドレス、通販事業者など商品・サービスの販売会社名、代理代行事業者名、不正請求類型と内容の詳細などになる。
同協会によると、これまでに不正請求に関する問い合わせはないが、顧客から問い合わせがあった場合には、毎月開催する理事会で対応を検討。顧客への回答には2、3カ月程度かかる見込みとしており、本格展開への移行にあたっては、消費者への告知策として、払込票への問い合わせ窓口の連絡先の表示などを考えているようだ。
代理収納協では今年度、コンビニ本部と収納代行事業者、収納代行事業者と通販等のサービス利用企業間の契約書への代理受領の明記および消費者への周知、1次収納代行業者のサービスメニューを使い通販等の顧客企業を開拓する2次収納代行業者の組織化など、自主的なトラブル防止に取り組んでいる。
不正請求に関する問い合わせ窓口のテストも、この動きに付随したもので悪質なサービス利用企業の排除などの効果が期待できる。ただ、実際の運用を考えると、顧客の問い合わせから回答までに2、3カ月の期間を要するのは長い印象もある。案件によって回答までの期間が長くなることもあるだろうが、より迅速に回答できる仕組み作りを検討することも必要となっていきそうだ。
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消費者庁 海外通販の相談窓口、SBIベリトランスに委託
近年は海外の通販サイトを利用する消費者が増えているが、それに伴いトラブルも増加。日本通信販売協会の相談窓口「通販110番」でも海外通販のトラブルが急増している。
新たに設置したCCJでは、海外通販サイトの利用や、旅行中の買い物をめぐるトラブルに関する相談を受け付ける。アメリカとカナダ、シンガポール、台湾の消費者相談機関と提携しており、今後は提携する機関を増やしたい考えだ。
消費者への周知の手段としては、CCJのサイトを開設したほか、国民生活センターや全国の消費生活センターに海外での買い物に関する相談が寄せられた場合、CCJへ回す形とする。また、キーワード広告も展開していく。
SBIベリトランスによれば、開設から3日間で約20件の相談が寄せられており、「当初見通しよりも件数が多い」(事業開発部)という。相談内容は「通販サイトで購入した商品が届かない」といったものが多く、国別では欧米が多数。
CCJではこうしたトラブル相談を持ち込んだ消費者に対し、まずはカード会社との相談を勧めるなどのアドバイスを行い、それでも問題が解決しない場合は当該国の消費者相談機関などとの交渉を行う。また、提携関係のない国の事業者とのトラブルについても解決を進める。
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検証・悠香の自主回収⑧ 回収騒動の残した教訓、消費者に向き合う姿勢の重さ
手元に悠香から顧客に送られた手書き風の長文の手紙がある。内容から手紙が届けられたのは今年8月頃とみられる。
12枚に及ぶこの手紙の中で悠香は、「茶のしずく石けん」を開発するに至った契機、開発秘話を詳細に渡り説明。「今後もどうか大切なあなた様の美のパートナーとしてお役に立たせてくださいませ」と結んでいる。が、手紙はそこで終わらない。
「大切なお知らせがございます。次の便せんをどうぞご覧くださいませ」と続き、手紙をめくると「この度、キャンペーンにつきまして大変多くのご要望をいただいておりましたため、しばらくぶりに実施させていただきます」と始まる。
キャンペーンの内容は、8月16日~10月31日の期間限定で、「茶のしずく」と「シミ対策化粧水」「シミ対策クリーム」のまとめ買い割引キャンペーンを実施するというもの。回収の最中にあって顧客への感謝をつづる文面から一転、キャンペーンを告知する悠香の思考に理解は及ばない。
いずれにしろ悠香はこの時すでに事業を再開。最近では悠香を巡る報道の鎮静化を受け、悠香の社内からは「"あと2カ月ほど(9月時点)で広告宣伝を再開してもいいという指示を得た"との話を聞いた」(元社員)との声、また、別の関係者からは今年1月、広告制作部門を分社化して設立したグループ会社のジーナを通じ、健康食品事業の準備を進めているという話も聞こえてくる。
だが悠香を巡る状況は必ずしも好転していない。悠香は関連会社のジュールアンジュール(本社・福岡市中央区、中山慶一郎社長)を通じて化粧品通販を展開しているが、「関連会社ということもあり、悠香の先行き不透明感から広告出稿が難しい状況にある」(元社員)という。
さらにここにきて、新たな疑惑も浮上している。一つは、悠香が「茶のしずく」に配合する原料の安全性の懸念について認識した時期だ。
今年7月、悠香の回収を受けて日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会内に設けられた「化粧品中のタンパク加水分解物の安全性に関する特別委員会」で、悠香は別表のように処方変更したことを説明している。
ただ、「プロモイスWG―SP」に変更したのは、厚生労働省より「加水分解コムギ末」の安全性に対する懸念が通知された昨年10月以前。当然、「グルパール19S」が原因との疑いが明らかになる前のことだ(「グルパール19S」が原因として取沙汰されたのは今年5月の回収発表以降)。「社員には"より滑らかな泡立ちを実現させるため"という説明があった」(元社員)というが、処方変更時点ですでに「グルパール19S」に対する懸念を抱いていたとの見方もできなくはない。
もう一つは、「回収前にキャンペーンで旧製品の売り抜きを図ったのでは」との声が業界関係者から聞こえてきたことだ。
この点、前出の元社員は明確に否定する。だが一方で「茶のしずく」のまとめ買い制度が変更されたことを説明する。
「まとめ買いはもともと『5個』と『10個』があり、個数に応じて割引率が高くなる仕組みだった。けれど厚労省から通知が出される前、『5個』売りが廃止され、一方、(明確な数は覚えていないが)短期間に20~30個程度を大量購入することも禁止された」。
大量購入については「割引価格で買って転売すると利益が出るため無くした」と説明があったというが、5個売りは人気セットにも関わらず一切廃止の説明がなかったという。このため「顧客からすごいクレームがきた」(元社員)。
クレームを押してまで「5個」売りを廃止した理由は何か。仮に「10個」売りに引き上げることで旧製品を捌こうとしたとすれば、消費者に対する重大な背信行為となる。
悠香に処方変更やまとめ買い制度の変更理由を質問したが、「現在訴訟係属中につき、貴意に添いかねます」と回答があった。だが、悠香にはこうした疑問への回答、企業の考えを対外的に示す責務があるのではないか。
今の悠香について、別の元社員は「もう少し(組織体制を整備できる)時間があったらこうはならなかったのではとも感じる。ただ、日本一愛される会社になろうとしていた悠香が今どこにいるのか。この後始末もきちんとできなければ日本一にはなれない」と話す。
「日本一愛される会社」は単なるスローガンに終わるのか。悠香が単品通販の可能性を業界内外に示したのは言うまでもない。だが、一方で、単品への依存がリスクに対し余りに脆いことも示した。企業が持続的成長を目指す上で、まさに薄氷の上に立たされていることを改めて認識させるものだろう。
その上で企業に欠かせない品質保証と消費者に向き合う姿勢。今回の回収を巡る悠香の対応は、その重さを教訓として残したのではないだろうか。(おわり)
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オズ・インター、薬事違反で送検、法令順守甘い認識、「まじめにやっているのに捕まった」
警視庁によると、オズ・インターナショナル(以下、オズ)は、7~8月まで自社サイト「アイドラッグストアー」において「バイアグラ100ミリグラム(ED治療薬)」の商品名や効能、副作用を表示した上、"円高還元セール"などと標ぼうし、安価に販売する旨を表示していたことを薬事法違反(未承認医薬品の広告の禁止)に問われた。
周知の通り、「バイアグラ」は、「25ミリグラム」「50ミリグラム」のみ、医薬品販売の認可を持つ事業者による販売が認められており、「100ミリグラム」は国内での販売が禁じられている。
当然、個人輸入であれば「100ミリグラム」を手に入れることも可能だが、「バイアグラ」自体、数年前に規制が厳しくなり、雑誌等への広告掲載が難しくなったことから大半の事業者が市場から撤退。今では法人格を持たない個人がネットオークションなどで販売するケースが少なくない。今回の摘発も、その大半が個人、もしくは小規模な事業者による違反だった。
未承認医薬品の個人輸入代行事業者に対する行政の見方も厳しい。
厚生労働省は2002年、各都道府県知事宛て通知の中で、未承認医薬品の広告について「安易な個人輸入を助長する行為によって健康被害の恐れが危惧されると共に、薬事法上違法な行為である」として監視強化を要請。(1)顧客を誘引する意図が明確なこと、(2)特定医薬品等の商品名が明らかなこと、(3)一般人が認知できる状態にあることで広告と判断することを明示している。
厚労省はオズの違反に「商品名が確認でき、ネット等で認知でき、表示するだけで厳密に言えば販売の意図があると判断されるので薬事法に抵触する恐れがある」(監視指導・麻薬対策課)としている。要は表現うんぬん以前の問題ということだ。
オズに広告表示の管理体制を聞いたところ、「それは間違いですから。もう解決に向かっていますよ」と回答が返ってきた。
以下、まずオズとのやり取りを振り返りたい。
本紙:間違いというのは警視庁の発表が間違っているということですか。
「そう。でももうそれは解決に向かっている」
本紙:間違っているというと、書類送検がですか。
「逮捕されていませんよ」
本紙:確かに逮捕はされていませんが書類送検は。
「送検されていませんよ。警視庁はどう発表しているんですか」
本紙:御社の64歳の男性役員が送検されたと。
「僕は65歳ですよ」
本紙:当人でいらっしゃる。
「はい」
本紙:代表の方ですか。
その後、質問に答えることなく電話は切られた(後に複数回に渡る電話で相手が大関社長であることが分かった)。が、改めて大関社長から連絡があった。
大関社長:「あの時は頭が混乱していた。ニセ薬の問題はもっと根深い。ネット上には危険なニセ薬を扱う事業者が溢れている。今回の一斉摘発の狙いも本来はこうしたマジョリティを摘発すること。だが、こうした事業者は外国に所在地を置くなど責任追及が難しい。だからうちのように連絡先を明らかにし、まじめにやっているところが、捕まえやすいので捕まえられた」
本紙:そのマジョリティと一緒に名を連ねてしまったことが問題なのではないか。
確かに、オズの主張にも理解できる部分はある。ネットパトロールの活用により警察が摘発を量産する一方、悪質業者はPCから容易に違法行為の事実を掴みにくいモバイルや会員専用サイトなどを使い、規制の網をすり抜けている。摘発対象の「小物化」「素人化」は、「その傾向はある」(警察関係者)と警察自ら認めるところだ。
だが、警察の摘発傾向やネット販売業界に跋扈する悪質業者など業界が抱える問題と、企業として当然行うべき法令順守は全く別の問題。悪質事業者や個人に混じり、売上高35億円を誇る中堅企業が薬事法違反を犯した事実は重い。
折しも、警察庁主導の下で全国的にサイバー犯罪に対する人員強化が図られている中での今回の不祥事。オズは送検の事実がネット販売業界に対する消費者の信頼失墜を招きかねないことを認識する必要があるのではないか。
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検証・悠香の自主回収⑦ バランス欠く組織・同じベクトル、硬直的判断生む
悠香には、「思考規範―成果を出す考え方15カ条」と会社の考え方を示す「悠香マインド―日本一愛される会社を目指す15カ条」なるものがある。一般的に言えば社是・社訓のようなものだ。
多くの会社はその理念を示す、こうした規範を持っている。だが、全社員が常態的にその規範を意識し、これに基づく行動を強いられることは多くないように思える。
しかし、悠香の場合は異なる。マインドの一節に「できない理由を考えない、どうすればできるかを考える」という項目がある。共感を呼びそうな言葉ではあるが、その実践は徹底している。
例えばDM製作の一場面。入稿直前、上司から"内容を変えて"と言われたとする。担当社員からすれば危機的状況だが、そこで「できない理由を―」が頭をよぎる。"そうだ、先方に期限を延ばしてもらおう"。
それも1回ならまだいい。だが、さらに入稿直前、上司に改善を求められたとする。「もう絶対無理という状況はよくあります。でもマインドを受け継ぐ上司はそこで"さらに延ばし延ばしすることもできるんですよ。周りに迷惑をかけてもお願いすればできないことはないんだから"と言ってしまう」(元社員)。
会社として主体性を重視し、通常なら入社3、4年の社員がやる仕事を新人に任せるようなことも少なくない。だが結果としてできなかった場合、待っているのは"計画の立て方が悪かったんだね。だってできないことはないんだもの"という評価。またしても「できない理由を―」だ。
「すごく良い言葉だし、確かにどうすればできるか考えることはプラスになります。でも人によって、また使い方を間違えると(仕事の遅滞さえ許す)一つの言い訳になってしまう」(同)。これはマインドの実践を示す一例だが他の条項もエピソードには事欠かない。
◇
マインドに沿った行動ができているか、その評価も行う。端的な例が社員が周りの社員を評価する「360度評価」だ。前出の元社員が話す。
「360度評価では"悪口は言ってないか""守られた期限までに仕事をしているか"など(マインドを具体化した)とにかく細かい項目があり、自分が評価したい社員の名前を複数記載して点数で評価する。最後に自由記述でその社員のいい面、悪い面を書く。年によって内容や名称も変わり、最近受けたものは項目欄に社員名が書いてあり、『できているは○点』『まあまあできているは○点』といった形で会社が示す基準に沿って社員を評価し、コメントを残す形に変わっていた」。
詳細は省くが、このほかに社員が自らを評価する「悠香マインド評価」、部下と上司が評価し合う「上司・部下評価」など半期ごとに数多くの評価制度が存在する。
◇
だが、前出の元社員はこうした制度に疑問を投げかける。
「例えば(悠香)マインドの高い子は電話もすぐ走って取りに行くんですが、行かないと逆の評価をされてしまうかもしれない。中には、仕事ができても言い方がきつい人もいるじゃないですか。そんな人の評価はひどい。どこで粗探しされているか分からず、"密告制度"と呼ばれていました」。
自らの行動一つ一つを評価され、規範の順守が求められる。反発するような人間は他部署に異動となることもあるという。そうして「(トップに)何も言えない組織が出来上がり、結局同じような人しか残らない」(同)。
◇
こうした悠香のシステムについて、元社員は「それが今力になっている。確かに人を育てる力もある。でも人材を留めておく力がない」。また、「そもそも採用の時点で同じような素質の子しか取らないのではないか。みんな基本的に優しく、自分を犠牲にしても他人を立てることができる、似たような人が多い」と話す。
また、別の元社員は「普通ならば回収という事態に見舞われた時、大事に育てた商品を止めたくない社員がいたとしてもブレーキをかける勢力がある。ものづくりの難しさを知る多くの企業はそうした組織のバランスの上で成り立っていると感じる。でも悠香にはそうした人材を許容する土壌がない」と話している。
元社員らが話す悠香の組織実態は、回収を巡り進言するも聞き入れられず会社を去った社員がいたこと、また、リスクマネジメントを行う人間がいなかったと指摘する業界関係者の見方とも符合する。排他的組織となっていたことが回収という事態に硬直的判断しか下せなくさせていたのではないだろうか。
悠香に社内評価制度の目的などに関して質問したのが10月21日だったため、今号掲載までに回答は得られなかったが、悠香からは「ただいま社内にて検討中でございます。改めて連絡申し上げますのでお時間を頂けます様お願い申し上げます」と連絡があった。
(つづく)
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現代書林、「勾留は不当」と主張――薬事法違反事件で
弁護人が不当な勾留と主張する理由は、(1)捜査機関がすでに客観的な証拠を全て押収しており、容疑者らが容疑を否認していることから自白の獲得を目的とした逮捕・勾留であること、(2)広告とは新聞やテレビなど不特定多数が認知できる広告媒体を使ったものを指し、現代書林が発行した書籍は特定の商品を広く一般に知らしめるために製作されたものではない。にもかかわらず捜査機関は勝手な解釈で広告の範囲を広げ、処罰対象としているのは「罪刑法定主義」の観点から許されることではないこと、(3)被疑者らは販売に対するマージンを受け取るなどキトサンコーワ社と利害関係もなく、書籍は発行から約10年が経過している。昨年、キトサンコーワ社が行った書籍の発送について販売の幇助を示す証拠は一切ない。同事案の公訴時効は3年であり、すでに公訴時効が成立していることは明らかであることなどの観点から、4容疑者の勾留が不当であるとして取消しを求めた。
また、逃亡や証拠隠滅の恐れがあると疑うに足りる相当性があることから裁判所が現代書林の元社長である武谷紘之容疑者の勾留を認めていることには、(1)キトサンコーワ社の家宅捜索からすでに9カ月が経過しており、捜査機関は十分な証拠を収集していること、(2)72歳と高齢であることに加え、糖尿病などの持病を抱えており、過酷な逃亡生活を送ることは不可能であることなどから勾留の必要性がないと主張した。
これに対し、武谷容疑者は、「あまりよく眠れず、肉体的な倦怠感、焦点の定まらないものの考え方をしているのでできるだけ早く自宅に帰りたい」と意見陳述した。
このほか、現代書林の社員である川原田修容疑者、同元社員の萩原敏明容疑者、フリーライターの石田義孝容疑者についても同様に勾留理由開示公判が行われ、川原田容疑者は「当初、捜査協力のつもりで真摯に質問に答えていたが、今年4月末の段階で自ら被疑者になっていると知って驚いた。被疑者となった後も会社に出勤しており、逃亡は有り得ない」と意見を陳述した。萩原容疑者は「販売を幇助した認識は天地神明に誓ってない」、石田容疑者は「よく調べて判断してほしい」と話した。
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【現代書林元社長逮捕で広がる波紋】 神奈川県警の薬事法違反事件
神奈川県警(生活経済課)が10月6日、健康食品の"バイブル本"を発行して販売を幇助したとし、薬事法違反で現代書林(本社・東京都新宿区、坂本圭一社長)の元社長を逮捕した。バイブル商法に対する薬事法の摘発は、2005年に起きたミサワ化学と史輝出版の役員らの逮捕が思い起こされる。が、出版社が広告違反に問われた前回のケースと異なり、今回、現代書林はより刑罰が重くなる可能性がある「販売の幇助」にも問われている。逮捕の過程で現代書林が発行する約80冊のバイブル本も併せて押収されており、今後、これらを出版して販売に役立てていた販売会社にまで波紋が広がる可能性もある。
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検証・悠香の自主回収⑥ 騒動拡大に"読み"の甘さ
悠香の自主回収が度重なる行政機関からの注意喚起や、各種報道の都度、消費者をリマインドさせ、騒動が拡大していったことは記憶に新しい。その背景には、これまで説明してきた品質保証に対する認識の甘さと別に、刻々と変化するシナリオに対する"読み"の甘さが指摘できるのではないだろうか。では、その根底にある悠香の企業体質とはいかなるものなのか。今連載からは騒動拡大に至る企業体質を醸成させた背景について考えてみたい。
国センが発表するアレルギーやアナフィラキシー発症の件数(9月1日時点で「危害情報」614件、このうちアナフィラキシー125件)には相談者からの自己申告も含まれ、その数のみ一人歩きした感は否めない。
悠香も今年8月、本紙取材に「今も症例が相次いでいるかのような誤認を与えかねない報道、過去のことでお客様を不安に陥れるような報道には正直苦慮している」(商品部品質保証課・竹田典雄氏)と一部報道のあり方に対する不満を口にしていた。確かに、国センの相談件数発表を受けた報道も、その数ばかりが強調されていた側面はある。
ただ一方で、悠香のメディア対応に苦言を呈す声も聞かれた。ある化粧品大手の幹部が話す。
「サイトでも回収告知を前面に出して謝罪している感じもしないし、積極的に情報開示している姿勢は感じられない。回収に一丸となって取り組む話も通販新聞(注・本紙1326号既報)で報じられていたが、多少眉唾であってもリークされていれば消費者の中にもっと応援していこうかという見方も出てきたと思う。その意味でのメディアコントロールは一切なかった」
業種は異なるが花王は2009年、トクホの認可を受けた食用油「エコナ」に発がん性物質に変化する疑いのある成分が配合されていたことが分かった際、早い段階で販売を中止した。製品を自主回収しなかったことには、被害実態がなく、配合成分の安全性が黒ではなくグレーであったことに対する花王の意志も感じる。が、ともあれ販売を中止し、消費者団体との意見交換やメディア対応に積極的に応じている。
ジャパネットたかたは04年、顧客の個人情報が流出した際、即日、記者会見を開き謝罪すると共に通販の休止を決定。対策本部を設置し、逆に組織強化につなげるなど「マイナスをプラス広報に変えた」(通販のコンサルタント)。
リスクに備える上で企業には何が必要か。
前出の化粧品大手の幹部は、「製造部門を持たずとも技術責任者など製造に精通し、製造委託先に見識を持って意見が言える人は絶対必要。大手メーカーをリタイヤしてOEM会社幹部や通販企業の技術部長になったという人の話はよく聞くし、意外とそういう方はいる。後はその人がしっかりした人かどうか。大手から招聘するかは別としてそういうことをできる人材は必要」と話す。
別の化粧品大手幹部も「経営者はある意味で裸の王様。その下にきちんと方向づけできる人材がいることに尽きる。(悠香は)業界活動や皮膚科医らとの情報交換もしていなかったと思うし、横のつながりでリスクマネジメントをどうするか、シナリオを描ける人がいなかったのでは」と騒動拡大の背景を指摘する。
今回、皮膚科医からの指摘によって製品リスクが明らかとなったが、ある化粧品通販大手のマーケティング担当者は、皮膚科医との関わりについて「皮膚科医と共同研究したり、招いて社内勉強会をやったり。記者会見の際に補足するために招くこともある。通販会社にも『皮膚科医が勧める化粧品』みたいな売り出し方をしている会社もあるし、PR会社に言えば一杯紹介してくれる」としている。営利目的の皮膚科医と関係を築くことが必ずしも事業者のためになるとは思えないが、各方面に情報網を敷くことはリスク対策にプラスになる可能性はある。悠香はどうだったか。
悠香では昨年10月、厚労省が加水分解コムギ末の安全性に関する通知を出した際、"もっと大々的に告知しないと大きな問題になる"と進言した社員がいたにもかかわらず、その機会を逃したことはすでに触れた。
また、悠香自身も「業界や皮膚科医の先生方との付き合いもまだほとんどなかった」(竹田氏)としており、「皮膚科医から"なんで(原料を要求された時に)すぐ渡さなかったのよ。動きが悪い"と言われた」(同)と振り返っていた。
悠香にとって原料の安全性の懸念に対する対応を遅らせ、発表以降の対外的な対応のまずさを招くことになったであろう組織の脆弱性。ではそのような企業体質はどのように醸成されたのか。
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JASTA、ファッション商品の購入に関する調査㊦ 学生の大半がECに満足
前号に引き続き、日本衣料管理協会(JASTA=事務局・東京都港区、中島利誠会長)がまとめた「ファッション商品の購入に関する調査」(1102人の女子大生が回答)の結果を見ていく。
昨年1年間にインターネットを利用して衣料品・インテリアファブリックなどの繊維製品を購入した学生に「ネットで買い物をした理由(複数回答)」について聞いたところ、「好みに合うものがあった」が45・9%となり、「店舗に行かなくていい」(45・6%)や、「価格が納得できる」(43・1%)を抑えてトップだった。
また、昨今の衣料品通販では、消費者の利便性を考慮したサイト設計やサービスを重視していることなどもあり、「注文しやすい」(28・2%)や「限定品などが手に入る」(13・7%)、「商品がすぐに届く」(12・9%)などの回答も上位を占めた(図表を参照)。
一方、ネットでファッションアイテムを買うときの「平均購入価格」については、「2000円~5000円未満」が38・8%ともっとも多く、次いで「1000円~2000円未満」(21・4%)、「5000円~1万円未満」(16・9%)となった。「1万円以上」と「1000円未満」はともに1割程度にとどまった。
一方、「ネット購入の満足度」については、「まあまあ満足」が約半数(46・4%)とトップで、「かなり満足」(39・0%)を合わせると、大半の学生がネットでの購入に納得している結果となり、「少し不満」(5・2%)や「かなり不満」(1・6%)と答えたのは少数派だった。
また、ネット利用者に「商品を購入するときの情報源(複数回答)」について聞いたところ、「通販サイト」が51・8%で断トツのトップとなり、通販サイトは単なる"売り場"というだけでなく、商品情報などを発信するメディア機能の役割が定着していることが推察される結果となった。
2位は「検索エンジン」の16・5%、「通販カタログ」も10・1%と3位に入ったが、一般的なウェブ集客ツールである「メールマガジン」(7・3%)や「PCサイト内の広告」(6・6%)、「モバイルサイト内の広告(5・6%)は1割に満たなかったほか、昨今、利用者が増えてきている「ブログ・ツイッター・SNS」も7・0%にとどまった。(おわり)
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検証・悠香の自主回収⑤ 品質より原価優先か?
品質保証で重要な要素となる原料の安全性。これに対する悠香(本社・福岡県大野城市、中山慶一郎社長)の関心はどの程度のものか。この点、悠香が自主回収に対して現状「メディア対応を控える」としているため、本紙が6月に取材した時点で得られた"製造販売元として責任を負うようになり日が浅かった"とのコメントから想像するほかない。ただ「茶のしずく石けん」に使われた加水分解コムギ末「グルパール19S」のルーツを探るとその関心の程度がどのようなものだったか、一端が垣間見えてくる。
「グルパール19S」が、片山化学工業研究所(本社・大阪市東淀川区、片山博彦社長)の製造した原料であることは前回説明した。では、片山化学とはいったいどのような会社だったのか。
HPによると、片山化学は1908年、医薬品製造を行う会社として創業。現在の主たる事業は、ボイラー用水処理剤や排水処理剤など環境保全を目的とした各種製品の製造・販売となっている。
化粧品原料に着手したのは十数年前。ただ、取扱品目は「グルパール19S」のみ。同社で新規事業の開発を担う開発事業グループの担当者は、コムギ末に着目した理由を「広く使われている原料であり、厚生労働省に認可されているものであったため」と説明している。だが、いまだ新規事業の位置づけで、化粧品業界に身を置く関係者の多くがその存在を知らない。
だが、今回の回収に際し、原料の安全性がクローズアップされた際も、「石けんの用途としての知見は門外漢なので島根大学医学部にお願いしている。原料の性質も今年3月に同大から原料提供を求められ、調べた結果分かったこと。解明に役立ててほしいと提供したので島根大に聞いた方がいいかと思う」(片山化学)としており、自社での安全性確認に限界があったことを認めている。
さらには「(フェニックス社への原料供給は)昨年8月4日の出荷を最後に終了しております」と、悠香が処方変更に踏み切ったと同時に化粧品原料事業からも撤退している。
確かに片山化学が「グルパール19S」を扱い始めた当時はまだ国の認可に基づき原料が扱われており、全成分表示の導入により企業責任が重くなる01年より前になる。片山化学は厚労省の認可原料であることを安全性の拠り所としており、悠香も国が認可した原料である点は強調していた。
また、コムギ末でアレルギーが発症したのは新しい知見でもある。
ただ、時代の変遷や規制緩和、消費者意識の変化と共に企業責任は日々変化している。前段で示した事情を踏まえると、片山化学は化粧品原料を生業とし、これに精通する事業者とは言い難い。
別の健食のOEM会社の営業担当者は、「茶のしずく」の製品原価について「相当コストを安くするよう製造委託先(注・フェニックス)に働きかけていたと聞いている。原価は100円以下だったのでは」と語っている。あながち当てずっぽうとも思えないのは、悠香の内部事情に通じる関係者も「計算すると30~40円くらい」と推計していることだ。価格のみで品質を問うことはできないが、前段で示してきた背景を踏まえると、悠香はマーケティングの費用対効果や収益性を追う余り、品質保証への関心が薄かったとは言えないだろうか。
薬事法上義務付けられている品質管理はどう行われていたか。
「(自主回収への)対応は協議の上、悠香に一元化することになっているので回答ができない」
フェニックスの品質管理体制については悠香では答えられない面もある。
「基本的には『製造販売業』の業許可を取得しているので...。アレルギーの可能性を知ったのは悠香より後になるが、それ以外の質問は仙台で起きた訴訟(注・本紙1336号既報)で明らかになってくると思う」
悠香にも再度、回収の経緯を聞いたが「仙台で訴訟が提起され、これらの対応にも関係することになるので、(略)連絡を控えさせて頂きたい」と回答があった。
(つづく)
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JASTA「ファッション商品の購入に関する調査」㊤ 学生の通販利用、4割が「服」
JASTAでは毎年、注目度の高いテーマに沿ってトピックス調査を実施しており、今回は繊維・ファッション市場が縮小する中でも拡大基調にあるネット販売などについて調査した。
調査対象はJASTA会員の女子大に在籍する衣料管理士養成課程の学生で、37校1102人から回答を得た。調査実施期間は10年12月末~11年1月初旬。
調査では、昨年1年間にインターネットを利用して商品やサービスを予約、または購入したか聞いたところ、ネットで買い物をした学生は6割弱となる633人で、そのうち「衣料品・インテリアファブリックなどの繊維製品」を購入した割合は39・8%(252人)となり、「音楽・映像(CD・DVD・ダウンロード含む)」と同率でトップだった。
「雑誌・書籍」(28・9%)や「化粧品」(17・1%)といった通販の定番商材をはじめ、「観劇・観戦・鑑賞などのチケット類」(27・6%)、「航空券・乗車券・宿泊」(21・5%)など、いわゆる物販以外でネット利用が増えているカテゴリーも含めて3位以下に10ポイント以上の差をつけた。
また、衣料品・インテリアファブリックなどの繊維製品をネットで購入した女子学生が「1年間に購入した枚数(中古・オークション含む)」は総購入枚数が575枚で、1人当たり平均2・3枚を購入していることが分かった。
「ネットで購入した品目」については、トップが「スカート・パンツ類」の15・7%で、次いで「ワンピース」(15・5%)、「Tシャツ・ポロシャツ」(12・2%)の順番だった(図表を参照)。これらは学生がよく買う衣料品と重なることから、ネットでも普段購入することの多い商品を試していることがうかがえる。
また、調査項目が若干異なる部分もあるが、JASTAが昨年行った「衣料の使用実態調査」では、女子学生が1年間に購入する衣料品の枚数は1人当たり平均20枚弱のため、通販経験のある学生は10回に1回程度、ネットで服を購入している計算になる。
依然としてユニクロや外資、大手アパレルが展開するファストファッションに勢いがあるが、企業側もネット販売に力を入れていることもあり、学生のネット利用は徐々に増えていくことが予想される。(つづく)
《通販
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【検証・悠香の自主回収④】67症例全てが悠香示す、使用原料「グルパール19S」に原因?
まず今回問題となった加水分解コムギ末(以下、コムギ末)から説明したい。コムギ末はしっとり感など化粧品の使用感の調整や、泡立ちを良くする目的で使われる湿潤剤の一種。メーカーの有名どころでは、成和化成が穀物系の原料製造を得意とする企業として知られる。
一方、「茶のしずく石けん」に含まれていたコムギ末は、片山化学工業研究所が製造していた「グルパール19S」というものだ。2つの原料を例に挙げた場合、何が違うのか。
◇
まだ仮説の域を出ないが、小麦アレルギーの発症という観点から見た場合、分子量の違いが大きく関係していたとされる。
眼や鼻の粘膜は体の内側と外側の境界にあるためウイルスなどの外敵から身を守る免疫機能が発達しており、それだけにアレルギーを起こしやすい部位となる。今回のアレルギー発症は、アレルギーの原因であるコムギ末が洗顔の際に粘膜に付着。危険な成分として体が排除しようと反応した結果発症したとされるが、これは分子量が大きいために起こったのでは、との見解を島根大学医学部皮膚科学研究室の千貫裕子助教らが示している。
前出2社の分子量を比較すると、成和化成のコムギ末「プロモイスWG―SP」は平均分子量が約700なのに対し、片山化学の「グルパール19S」は「検証の結果、6万以上」(千貫助教)もあったとされる。分子量の大きさが化粧品の機能にどう影響したかは分からないが、日本化粧品工業連合会ではこの結果を受け、分子量5~6万を超えるコムギ末を化粧品・医薬部外品に配合しないよう通知している。
◇
では、なぜ悠香の製品のみ厚生労働省に67もの症例が寄せられたか。
これは、片山化学が販売代理店を通じ「グルパール19S」を供給していたのが、「『茶のしずく』の製造委託先であるフェニックス1社のみ」(片山化学)であったことから説明がつく。「茶のしずく」以外にもフェニックスが製造した「グルパール19S」配合の石けんの多くが今回の事態を受けて自主回収を行っているが、創業来、約4650万個(昨年12月の製品変更以前)の販売実績、という市場における圧倒的な流通量があったことから「茶のしずく」のみ症例が報告されたのだろう。
◇
自主回収発表以降、徐々にその背景が明らかにされ、小麦アレルギー発症の原因として「茶のしずく」に配合されていたコムギ末が話題に上った時のことだ。ある化粧品大手の幹部は、「コムギ末という原料は今回の件で初めて聞いた原料ではない。安全性に関する何らかの文献があったはず」と語っていた。同幹部はマーケティング担当であり、「製販業」に義務付けられている品質保証責任者ではない。だが、"聞いたことがある"という感覚であれ、このことは品質保証の重要な要素である原料の安全性情報を多くの社員が共有していたことを端的に示すものだろう。
通販大手の広報担当者は自社の品質保証体制について「原料の安全性には独自基準を設け、皮膚科医監修の下で行うテストなど、数段階に及ぶ各種テストを行う。取引先も製造規格など自社の判断基準に合致しなければ取引しない」と話す。品質保証は「製販業」の運用のみならず、取引先への要望、時には管理をもって実現するものだ。
この点、あるOEM会社の代表は「『茶のしずく』に配合していたコムギ末の原料メーカー(注・片山化学のこと)は化粧品原料製造を主たる業務にしていない。だから品質が悪いということではないが、原料業界は『化粧品原料基準(通称・粧原基)』廃止(※)以降、比較的参入が容易になっている。ただ参入が容易な反面、企業責任は重くなる。(悠香、原料メーカー共に)安全確認をどこまでやっていたのか」との見方を示している。
自社製品に使われている原料に対する悠香の関心はどの程度のものだったのか。(つづく)
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アマゾンのファッション通販強化策とは――ファッション産業人材育成機構の研究会から
財団法人ファッション産業人材育成機構(IFI)がこのほど開催した「繊維ファッションビジネス研究会」に同社のローレン川崎バイスプレジデントが登壇し、アマゾン全体のシューズ、ファッションの売り上げを今後10年で100億米ドルに引き上げる計画を明らかにした。
アマゾンのネット戦略は、「品ぞろえ」を最優先することでCS向上につなげ、トラフィックや売り手の拡大、低価格化への循環を構築してきたが、ファッションでも品ぞろえの強化を本格化させている。
従来は、丸井などが「出店」する形で販売していたが、2009年からはアマゾンが買い取り販売を開始。今年5月にはファッションカテゴリーのページを刷新し、世界で初めて当該カテゴリーを「レディースファッション」や「メンズファッション」「かばん・ラゲッジ」などに細分化したこともあって、取り扱いブランドは急速に増えているという。
バックヤード面では、昨年7月にファッションアイテムを集約した物流拠点を埼玉県川越市にオープン。モデル着用の画像を撮影するスタジオも作った。
シューズの撮影ブースでは、日本人女性の平均的な足のサイズを持つ「シンデレラ」と呼ばれるスタッフが1日中、試し履きをしてはサイト上に着用感などを反映させることで消費者の参考になるようにし、実際に返品率を改善する効果が出ているという。
行動分析を活用したレコメンド手法については、ファッションはほかの商材とは異なり、個々の消費者への商品提案は難しいとするものの、「データを蓄積していけば、間違いなく売り上げの拡大につながる」(ローレン川崎氏)と自信を見せる。
一方、「ECの集客にパーフェクトソリューションはない」(同氏)と断言。今後、アマゾンは利用者へ商品を届ける際に、ファッション商材の商品カタログ(冊子)を同梱したり、テレビCMの活用も検討。ウェブ以外での仕掛けも実施して同カテゴリーの販売につなげる。
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【検証・悠香の自主回収③】 「製造販売業」、形だけの運用か
悠香の自主回収に対し、化粧品OEM会社の社長は、「製造販売業(以下、製販業)の運用面に問題があったのでは」(本紙1333号既報)との見方を示しており、化粧品大手の幹部も「(研究部門など分社化して)会社としてのストラクチャー(機構)を作ろうとしていたのだろうけど」とコメントとしている。
まず「製販業」について説明したい。
「製販業」とは、化粧品の外装に「製造販売元」として表示される事業者のこと。2004年の薬事法改正により、従来の製造業が「製造を担う『製造業』」と、「市場への出荷責任を担う『製販業』」に分離されたことで生まれた。「製販業」の許可を受けていない販売会社の場合、「製造販売元」は製造委託先のOEM会社の名称となり、自らは「発売元」として外装に表示されることになる。
前段の説明から想像できるように、製造部門を持たない販売会社の「製販業」認可取得に対するモチベーションは非常に高い。というのも、化粧品が女性の心理に訴えかける製品であり、"自社で開発した"というイメージが強い訴求力も生むためだ。「製造販売元」に聞いたことのない企業名が表示されていては、女性の製品に対する信頼感にマイナスに作用する可能性がある。
それだけではない。事業者からしても「製販業」取得は大きな意味を持つ。
例えば、OEM先が不祥事を起こした場合。「製造販売元」としてOEM先の企業名が表示されていては、消費者の信頼低下など思わぬ打撃を受ける可能性がある。販売会社とOEM先はあくまでBtoBの関係であり、販売会社が企業体質にまで目を光らすことは難しい。
もう一つ、OEM先を変更しやすいという利点もある。成長過程では原料変更など製造コスト削減を理由にOEM先を変更する企業が少なくない。「製造販売元」として自らの企業名が表示されていれば、製品イメージはそのままに、顧客に悟られることなく製品を変更できる。
取得もそれほど難しくはない。製造設備など物的要件を満たす必要がある「製造業」に対し、「製販業」は人的要件さえ満たせば極端な話、自宅の庭先にあるプレハブ小屋ですら所在地として申請することもできるためだ。
人的要件は「安全管理責任者(通称・安責)」「品質保証責任者(同・品責)」「総括製造販売責任者(同・総括)」の3役を配置すること。だが、配置は容易でもその運用が難しい。その役割を先のOEM会社社長が話す。
「うちの場合月1回、『安責』が原料の安全性情報、特にネガティブなものを学会や技術情報誌の論文を巡回(注・調査すること)して集める。巡回頻度は月1回が一般的だが、収集できる情報量は会社の規模によって限界がある。うちの場合は国内情報が主。有害情報を探知した場合『総括』に報告して被害防止の対応にあたるなどマニュアルの作成も義務付けられている」。果たして悠香の場合、「製販業」はどう運用されていたか。
悠香が「製販業」を取得したのは昨年5月。以降、「茶のしずく石けん」に対する出荷責任を負うようになり、このため回収に伴う当事者も5月中旬の製造ロットを境にOEM先のフェニックスと悠香に分かれているが、その運用の難しさは悠香自身、今年6月に取材した時点で「販売が主体であり、04年の薬事法改正以降、『製造販売元』が市場に出て責任を負うようになっているが、それ(品質保証)をやろうとする中で日が浅かった」(商品部品質保証課・竹田典雄氏)と振り返っていた。
「茶のしずく石けん」にアレルギーが発症する可能性があるという67症例が報告されたのは新しい知見ではある。
ただ、前号で示したように相模原病院の担当医が製品リスクを指摘した後も対応に遅れがあったこと、また、同担当医が石けんの原料に使用されていた加水分解コムギ末について90年代以降、国内外に6つの文献があることを示していることを考えても「製販業」の運用が適切に行われていたとは考えにくい。
昨年5月に至りようやく「製販業」の認可を取得し、品質保証を意識し始めたのは、300億円超もの売上高を誇る企業にあっては遅すぎる対応といえる。この対応の遅れが、創業当時から内在していた潜在的リスクを放置することにもつながっていた。(つづく)
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グーグルなど 中小企業に無料でサイトを、ネット販売機能も搭載
サイト開設を希望する企業は「みんビズ」の専用サイトでドメイン名を決定後、「農業」など主要14業種向けに最適化された84のテンプレートの中から、好みのものを選びサイトを作成する仕組み。サイトの作成などでの不明点は電話やメールでサポートも行う。「テンプレートとは言っているが、すでに業種別にサイト内に置くべきコンテンツや参考文章、配置が最適化された『8割完成したサイト』だ。知識は必要なく、『クリックとタイプ』だけで簡単に作成できる」(KDDIウェブコミュニケーションズ・高畑哲平SMB事業本部長)という。なお、サイト開設後、1年間は無料だが次年度以降は月額1470円の料金が発生する。
作成されたサイトには販売可能商品数は15点(それ以上は別途、料金が発生)までだが、ネット販売機能も搭載、「ペイパル」で決済も可能。また、グーグルのウェブ解析ツール「グーグルアナリティクス」が標準搭載。このほか、スマホ表示用の自動変換機能や画像のアップやユーチューブを使った動画の組み込みも簡単に行える。
グーグルは「中小企業支援が目的。現時点では収益を上げようとは思っていない」(グーグル代表取締役・有馬誠氏=写真右)とするが、日本の企業の97%以上を占めるという中小事業者をオンライン上に誘導することで広告主の育成を図る狙いがあると見られる。KDDIは「ジンドゥー」の拡販などを狙う模様。
今後、グーグルはITコーディネーター協会などと組み、全国の商工会議所などで「みんビズ」の活用方法などのセミナーを開催(初年度は20カ所を予定)し、同サービスを告知、初年度で15万社の利用を見込むとしている。これまでネット上には存在しなかった新たな通販サイトが登場してきそうで、うまくいけば通販市場の底上げにも寄与しそうだ。
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「茶のしずく」危害情報 国セン、異例の再発表
国センが1回目の会見を行った7月14日以降、"報道やネットで製品自主回収の事実を知った"とする相談は40件前後に達していたという。
商取引に関する苦情や広告表示に対する苦情を含めた相談件数はこれまで1309件(9月1日時点)。このうち危害件数は614件に達している。今年7月の会見時は219件(11年度分)だったが、その後約1カ月半で約3倍にまで増加したことになる。
アレルギーが発症した中でも重篤な症状であるアナフィラキシーショックを発症した事例は125件(7月時点では55件)寄せられた。
危害内容は、「皮膚障害」が最も多く400件(構成比65・1%)、以下、「その他の傷病及び諸症状」が127件(同20・7%)、「呼吸器障害」が76件(同12・4%)と続く。
危害部位は「顔面」が276件(同45・0%)、「全身」が176件(同28・7%)、「気道」が52件(同8・5%)、「眼」が43件(同7・0%)。治療期間は、「1カ月以上」が197件(32・1%)、「1週間未満」が105件(同17・1%)、「1~2週刊」が46件(同7・5%)だった。アナフィラキシーと診断されたとの相談や、同症状で救急搬送されたという相談は危害内容で「呼吸器障害」、危害部位で「全身」や「気道」に多いが、明確な区分はない。
国センでは悠香に対し、直接の購入者だけでなく回収情報を広く周知させるため、新聞やテレビを通じた回収の告知を求めた。
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セシール、顧客情報3万5000件が流出、業務委託先が売却か、保険会社事件と関連も
セシールによると、9月2日夕に他社から顧客情報が名簿業者で売られているとの通報があり事件が発覚。名簿会社からデータを入手し照合した結果、保険関連業務の委託先だったグローバルホットラインが扱っていた自社の顧客情報だったという。
流出した顧客情報は、顧客の氏名や、住所、電話番号、生年月日、年齢、性別など。クレジット番号や銀行口座は含まれておらず、9月5日時点で、流出した顧客情報の不正使用の報告はないという。
情報が流出した顧客に対しては、書面で事情説明を行うとともに、不正使用があった場合の問合せ窓口の告知などを行うとしている。
保険関連の顧客情報流出事件については、8月頃から相次ぎ発覚。すでにアフラックやアメリカンホームなど保険会社4社で約2万5000件、信販会社のセディナでもカード会員情報約16万件が流出し、名簿業者などに売られていたと報じられている。
各事件で顧客情報の流出元とされているのは、業務受託先のインフォリッジ(2010年3月に倒産)やその関連会社の関係者だが、関係筋によるとインフォリッジは、セシールが保険関連で業務を委託していたグローバルホットラインの子会社だという。
セシールでは、2008年7月から09年10月にかけ、グローバルホットラインにアウトバウンドなどの保険関連業務を委託していたが、契約解消から数カ月後にグローバルホットラインは倒産。真相究明はこれからだが、保険会社等の事件との関連性などから、グローバルホットライン関係者が顧客情報を売却した可能性が高いというのがセシールの見方だ。
セシールでは、流出経緯などに関する調査を進める方針だが、グローバルホットラインが契約期間中に扱っていた顧客情報はおよそ20万件あり、流出した顧客情報がさらに増える可能性もあるとしている。今後、同様の事件が新たに発覚する可能性もあり、付帯サービスとして保険を扱う他の通販事業者でも、顧客情報の管理体制を再点検する必要がありそうだ。
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悠香・自主回収の行方(2)――"告知不十分"に反論、弁護団介入で対応にこじれ
弁護団の主張は、製造物責任法(PL法)と民法709条に定められる一般不法行為に対する賠償の観点に基づく。
PL法に免責事由があることは前回説明したが、これは問題となった『茶のしずく石けん』旧製品が市場に流通し始めた時点で予見できたか否かにまでさかのぼり争うことになるという。
この点に東京弁護団の中村忠史弁護士は、「悠香が知り得たかではなく、世界中の学会や文献に『加水分解コムギ末』の知見がみられたかが問題」としている。ただ、これは昨年、皮膚科専門医によって明らかにされた印象が強い。
もう一点は、民法709条について。これは「パロマ湯沸し器の死亡事故で指摘されたように、被害発生を知った時点からの被害防止に向けた行動が適切だったか」(同)というもの。これについては訴訟となった場合、告知が不十分な点などを主張し争っていくという。
一方、悠香はこれまで別表に示すように回収の周知に努めてきた。「顧客名簿を持つ通販だからこそリストを活かした回収手段を取っている。注意喚起の文書は厚生労働省に指導を仰ぎ、共同購入者にも伝えてもらうよう赤字で強調して書いた」(竹田氏)とし、一部に"テレビCMなどより広く告知を行うべき"という指摘があることには、「(一例として)8月1日に視聴率12%のNHK『あさイチ』で約10分間報道された際も窓口への反応はそれほどでもなかった。CMでどの程度効果が得られるかは疑問」(同)とする。
ただ、CMの大々的な展開が成長をけん引してきただけに、"テレビの力"を過小評価するのは若干の疑問も残る。
これについて悠香では、「DMは既存顧客とのコミュニケーションに使ってきたものであり、回収ツールとして使ったことで反響も大きかった。テレビCMの短い放送時間では、全く関心のなかった方にも間違った印象を与えかねないだけではなく、興味本位の電話が殺到すれば、本来対処すべき方の対応がおろそかになる。"そうであっても短時間内の最適な内容を検討すべき"との指摘もあるだろうと思う。ただ、保身ではなくDMという手段があり、それによって効率的に回収が進んできたため」(同)と説明する。
弁護団は見舞金による対応も懐疑的に捉える。
悠香が弁護団に送ったファックスでは、見舞金について「回収発表以来、アレルギー症状を訴えられるお客様に対し、些少ながらお見舞金をお支払いするなど、その対応に努めて参りました。しかしながら、発症されたお客様におかれましては、今後の生活にも支障を来されることが予想され、(略)そこで当面の検査費用、薬品代や通院交通費などを負担させていただき...」と触れられているが、東京弁護団では、「少額の見舞金で解決しようとしている。金額の幅もまちまち。今後も続くのかも不明」(中村弁護士)と指摘。サイト上で「悠香との交渉は慎重に」と題し、「いったん示談書や和解書を作成して示談金やお見舞金等を受け取ってしまうと、(略)賠償請求することが不可能になってしまうおそれがあります」と注意を呼びかけている。
ただ、これは悠香の顧客対応をこじらせるミスリードとなった可能性もある。弁護団は見舞金の真意を悠香に問い質していないためだ。
弁護団とすれば、"示談ではないのか"と不安を持つ相談者がいることを受け、けん制する意味があったのかもしれない。ただ、悠香は「実費負担という考え方は一律。今後も症状の経過を見て対応していく」として、示談書や和解書への合意は「求めていない」と強く否定している。
8月25日には4都府県に続き福岡弁護士会が電話相談会を実施。116件の相談が寄せられたことを受け、福岡弁護団(団長=平田広志弁護士)を結成した。
相談会を前に悠香の担当者と面会した平田弁護士は、「悠香は"社会的責任は感じているが法的責任があるとは思っていない"としている。『加水分解コムギ末』は広く一般に使用されているものであり、重篤な被害を起こす原因か判断できなかったためだ。ただ、そう簡単なことなのかと。製造段階や販売する中でおかしな点があれば検査できたのではないか。この点は今後、医師や悠香の話を聞いて判断していく」としている。
各県で高まる訴訟の機運。各弁護団は主張の一本化で、連携を深めつつある。両者にみられる見解の相違は溝を埋めることなく、法廷で決着をつけることになるのか。今後の動向を注視していく必要がある。(おわり)
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2010年度消費者相談、「通販」は3.1%減の24万件に、国センまとめ
国民生活センター(事務局・東京都港区、野々山宏理事長)がまとめた2010年度の消費生活相談で「通信販売」に関する相談件数は3・1%減の24万1334件となった。架空請求の減少が要因。国センによると物販についてはネット販売やネット競売、テレビ通販に関する相談が増加傾向にあるものの、カタログ通販やDMなどの相談件数は減少しているという。相談内容を見ると購入した商品が届かないとする苦情や、返品に関するトラブルが目立った。
通信販売のうち「ネット販売」に関する相談が11万6480件で、このうち約85%が情報サイトやデジタルコンテンツの架空請求となる。
物販では婦人服や靴など衣料品に関する相談が最多で698件だった。主な相談内容は「インターネット通販でスカートを注文。返品特約を確認し7日以内に申し出たが対応してくれない」や「1カ月前に注文したワンピースが届かない。解約したい」、「通販で購入したワンピースのウエストのゴムが伸びていた。交換を申し出たが在庫が無いとして応じてくれない」などがあった。
「テレビ通販」に関する相談件数は2238件。主な相談内容は「テレビ通販で購入した健康食品が効かない。定期購入を止めたいと伝えたが断られた」や、「テレビ通販でモップを購入したが宣伝と異なるため返品したい。過剰な宣伝を指導して欲しい」などがあった。
「ネット競売」に関する相談件数は4315件だった。主な商品は「四輪自動車」が327件、「かばん」が207件、「婦人洋服」が189件だった。「代金を支払った商品が届かない」、「届いた商品に不具合が見つかったため解約したい」とするケースが多いようだ。また、高額な落札手数料が請求されたとしてペニーオークションに関する苦情が増えた。
化粧品危害情報増え、3000件超に
国民生活センターがまとめた2010年度の危害・危険情報件数は前年度比7・4%増の1万2701件だった。身体に危害を受けた危害情報は同4・6%増の3595件で、危害が発生する恐れのある「危険情報」が同13・6%増の4106件。危害情報では「化粧品」が増加した一方で、「健康食品」は減少した。
危害情報のうち「化粧品」は前年度比1・7%増の649件だった。内訳は「化粧品セット」が94件、「化粧品クリーム」が70件、「化粧石けん」が67件だった。危害内容としては「皮膚障害」が538件で、「その他の傷病及び諸症状」が87件となった。
「健康食品」は前年度比7・8%減の423件。体調がすぐれない、気分が悪い、痛みがあるなどの症状がみられた。
危険情報が最も多かったのは「住居品」で、1637件だった。「電子レンジ」が前年度比8・0%減の115件、「テレビ」が17・7%増の113件だった。発煙や火花の発生が目立った。「家具類」は同21・1%増の103件で、破損や折損によるものが多かった。そのほか「自転車」が同26・1%増の111件で、破損などの危険情報があった。
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悠香・自主回収の行方(1)――集団訴訟に発展か
108件の相談を受けた大阪弁護士会には、「自己申告の段階だが、3分の1がアナフィラキシーや呼吸困難など全身症状を発症したという声だった」(大阪弁護団・日高清司弁護士)という。
顧客対応の面でも「ちゃんと電話に出てくれない」「金額面で交渉しているが納得できない」といった声も寄せられているよう。日高弁護士は、個人的な見解としつつ、「製品変更や自主回収発表までの経緯をみると、医師や厚生労働省の指摘があった後も販売を続けている。発症の危険性を十分認識して顧客に告知していたのか」と、悠香の対応のまずさを指摘する。
悠香では電話相談会を前に、各弁護士会に回収の経緯や今回の騒動に対する考え方を示すファックスを送っているが、267件の相談が寄せられた東京弁護士会も、「旧製品を使うなという告知が不十分。消費者の中には報道で知った人もおり、まだ知らない人もいる。ファックスで言い訳をする前に被害の拡大防止のため、勇気を持ってもっと告知しなさいと言いたい」(東京弁護団・中村忠史弁護士)と、回収を巡る対応への不満を口にする。
また、東京弁護団では、相談者の中に悠香から治療費の実費など5万~30万円の「お見舞い金」を受け取っている相談者がいることに対し、「少額の『お見舞い金』で解決しようとしているが、アレルギーが発症した消費者は長年悩まされる。金額の幅も去年や今年、むこう3年の治療費などまちまち。中には要求をはねつけられたケースもある。また、一回きりのものなのか今後も続くものなのかも不明。根拠や基準が極めて不十分であり、交渉の進め方がアンフェア」(同)として、立ち上げたサイト上で示談や和解交渉には慎重になるよう注意を呼びかけている。このほか、愛知で80件強、神奈川県で約20件の相談が寄せられた。
弁護団では、製造物責任法(PL法)、もしくは民法709条に定められている一般不法行為に対する損害賠償責任の有無で争っていく考え。
PL法では「過失」の有無は構成要件とはならないものの、製品の「欠陥」と損害の因果関係を原告サイドが立証する必要があるが、「悠香がどう判断するかは分からないが、皮膚科の専門医が因果関係を研究しており、その点は大きな争点にはならないと思う。個別商品に問題があったことは疑いようがない」(日高弁護士)としている。免責事由は、製品を販売した時点で科学・技術的知見によって欠陥が認識できない場合などだ。各都府県の弁護団は9月以降、6日(名古屋)、7日(大阪)、10日(東京)に説明会を予定する。
一方、悠香は弁護団が指摘する「見舞金」の拠出や消費者対応に対し、異なる見解を示している。(次回につづく)
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経産省、日中間のEC市場調査実施へ――中国当局と連携
EC分野を担当する経産省の情報経済課では当初、中国のECの制度整備等について、有店舗を担当する流通政策課と中国当局との協議の中に盛り込むことを構想。その布石として、今年3月下旬に流通政策課が中国側と協議を行う予定だったが、東日本大震災の発生により中止となっていた。
その後、特に中国側からもコンタクトがない状況が続いていたが、今秋にも流通政策対話が開かれる可能性が浮上。EC分野の独自テーマとして中国との連携によるEC市場調査を打診することを検討しているという。
テーマの検討に当たっては、ネット販売事業者とも話をしているが、EC分野独自のテーマとして「これといったものがなかった」(情報経済課)。事業者側の要望として多かったのは通関に関するものだが、これについては物流分野の政策対話での協議の方が話は進みやすい。「流通政策対話でいかに"実利"をあげるか」(同)を考えた結果、浮上したEC分野独自のテーマが日中連携による市場調査というわけだ。
経産省が6月に公表した日中の越境EC市場調査は、民間調査会社に業務を委託して実施したもの。現状の市場規模や今後の見通しのほか、現地消費者へのヒアリングなどを通じた購買実態など細かなデータを盛り込むが、情報経済課では中国当局との連携で、制度の運用状況などのデータを収集し、事業者側のニーズに対応した調査としたい考え。
流通政策対話の開催は、まだ確定してはないが、経産省としては日中連携の市場調査で取り組みの実績を作り、さらにECに関する制度整備の協議につなげる考えのようだ。
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インターネット連絡会 テーマ設定は見送り、事業者等との連携強化
消費者庁では、(1)誇大広告や不当表示等の問題を潜在的に起こし得るビジネスモデル、(2)消費者相談や苦情が増えている分野、(3)新技術やサービスの動向、(4)違法の疑いのある行為や生命・身体に危険を及ぼす可能性のある物品売買、(5)複数のプレーヤーが関与してサービスが構成されているためトラブル解決が困難なモデルなどをテーマに想定している。
考えられるのは、おせち問題のあったグルーポンのようなビジネスモデルやペニーオークション、アフィリエイト広告やドロップシッピングなど。ただ、ビジネスモデルの新規性のみに着目するのではなく、法執行強化によってもトラブル件数が減少せず、継続的に監視活動に取り組む事案も対象になり得るという。
非公開で行われるため、具体的な事業者名が取り上げられる可能性もあるが、「結果として処分につながることはあっても、処分の端緒とすることを目的としたものではなく、トラブルが顕在化しつつあるビジネスモデルに対してアンテナを張り、早期に把握することが目的」(同)としている。
テーマの設定は第2回会合を待つことになるが、会合は2~3カ月に一回のペースで開催。メンバーには警察庁、総務省、経済産業省、東京都のほか、事業者団体として日本通信販売協会、モバイル・コンテンツ・フォーラム、日本アフィリエイト交流振興会、消費者関連団体としてECネットワーク、東京都消費生活総合センター、オブザーバーとしてヤフーと楽天が参加した。テーマに応じてオブザーバーを招く。
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パルシステム 政府に要望書提出、放射能汚染の対策強化で
要望書「原発事故・放射能汚染対策に関する要望書」は菅首相のほか海江田万里経済産業大臣、細川律夫厚生労働大臣、鹿野道彦農林水産大臣、〓木義明文部科学大臣、江田五月環境大臣、細野豪志原発事故の収束及び再発防止担当大臣に提出した。
パルシステムは要望書の中で放射能のモニタリングの範囲の拡大と体制の抜本的な見直しを要請。モニタリングの範囲を広げ、加工食品の原材料や飼料原料、農業資材、土壌のほか、出漁前のモニタリングと水揚げ後の検査強化で放射能汚染食品の流通防止につながるとした。
また、暫定基準値の見直しを要望した。暫定基準値が設定されたままでは消費者の不安が解消されないとして、摂取量の多い米や飲料水、牛乳・乳製品の暫定基準値の引き下げを検討すべきとしている。
さらに生活環境の除染対策や被爆低減の注意喚起、健康維持のためのサポート体制の確立を要請。各地のホットスポットを調査し、正しい情報を提供することで、地域住民の健康を守る対策を進めるよう求めた。
加えて、生産者への賠償を早急に行うことを要望。農畜産物の出荷停止や価格下落で損害が発生しているとして、東京電力に対して迅速な賠償に応じるよう指導すると同時に、政府による賠償金の立て替えなど緊急措置を講じるよう求めた。生産者の除染対策などの費用についても東京電力や政府が負担するよう要望した。
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東京都 放射線対策の表示、ネット販売53社を景表法で指導
調査は、家庭用の放射性物質対策商品のインターネット広告表示を対象にしたもので、5月に実施。2400件の広告表示の中から、不当表示につながる可能性がある89事業者・102件の広告表示について、啓発メールを送信するとともに詳細調査を実施した。
詳細調査を行った広告表示の内訳は、浄水器が54件、健康食品が17件、放射線測定器が9件、メガネや防護服などその他が22件で、このうち放射性物質関連で浄水器36件、健食9件、放射線測定器5件、その他8件について指導を行った。
具体的な内容についてみると、浄水器では「放射性物質100%分解除去」「放射性物質(セシウム・ヨウ素)90~97%高効率除去!」などの表示があったが、いずれも事業者側が表示の根拠となる資料を保有していない状況だった。
健食では、「昆布に多く含まれるヨウ素は、体内に入る放射能を体外に排出する効果があります」「体内に入ってしまった放射性物質を吸収して排出するヨウ素...」などの表示があったが、都ではヨウ素を含んだ健食には医師が処方する「安定ヨウ素剤」のような効果は認められていないと指摘。また、体内に入った放射性物質を排出するなどの表示は、「薬事法」に抵触する可能性があるとし、都の薬事担当部署に情報提供を行ったとしている。
このほかに放射線測定器で「政府が認めた測定器」「中国軍特殊部隊装備品のハイレベルのガイガーカウンター」など、その他商材で「放射線・放射能・輻射を防ぐメガネ」「体内に既に入ってしまった放射能を汗と一緒に身体から除去」(スーツ)などの表示があったが、いずれも表示の根拠となる資料がなかったという。
いずれも広告表示を行う上での基本的な準備ができていない事例と言え、指導を受けた事業者は、ブームに乗じた安易な広告表示を行っていた観が強い。東京都でも消費者の放射線被爆などに対する不安につけこんだのではないかと見て問題視しているようだ。
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平成22年度宅配便取扱個数は2.6%増――通販関連荷物が拡大に寄与
このうち、トラックによる宅配便(主要26ブランド)の取扱個数は、31億9329万個で、前年比2・8%の増加だった。内訳としては、ヤマト運輸の「宅急便」が同7・0%増の13億4877個で全体の42・2%を占有。これに佐川急便の「飛脚宅配便」の11億9404個(前年比6・1%増、構成比37・4%)が続いており、依然、大手2社が順調に取扱個数を伸ばしている状況だ。
また、郵便事業会社の「ゆうパック」の取扱個数は、同31・4%増3億4682個。昨年7月、JPエクスプレスが運営していた「ペリカン便」の統合により大幅増となった。因みに、統合前の「ペリカン便」の取扱個数は、同75・6%減の4690万個。単純計算で、「ゆうパック」との合算取扱個数は前年比13・7%減の3億9372万個になる。
順調に拡大を続ける大手2社に対して、「ゆうパック」(ペリカン便との合算)は2桁のマイナスだが、統合までの混乱や、昨年7月の統合直後に発生した遅配問題で、通販など荷主企業の離脱が影響したもの見られ、こうした荷主企業をヤマト運輸と佐川急便が取り込んでいる面もあるようだ。
一方、メール便では、郵便事業会社の「ゆうメール」の取扱冊数が前年比3・2%増の26億2158万冊で、50・0%のシェアを占有。これにヤマト運輸の「クロネコメール便」の23億1219万冊(前年比2・2%増、構成比44・1%)、佐川急便の「飛脚メール便」の1億4924万冊(同8・5%減、同2・8%)が続く。
宅配便全体としては、ネットやテレビなど通販関連の荷物をけん引役に、取扱個数が伸長。宅配便各社でも、拡大が見込まれる通販関連荷物の取り込みに向け、決済など付帯サービスの拡充やB〓C荷物の集配インフラ整備などに取り組んでおり、運賃単価からサービス・配送品質の競争にシフトしつつある。
この部分ではヤマト、佐川の大手2社が先行しているが、一方で業界3番手の「ゆうパック」は収益改善のため、サービス内容を犠牲にした輸送体制の見直しとともに、荷主企業と運賃の引き上げ交渉を進めている状況。これが通販など荷主企業離れの要因となる可能性もあり、大手2社との格差がさらに広がることも考えられる。
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【医薬品通販規制の行方】JACDS ルール作りで主導権?
JACDSによると、今回の任意検討会は、厚労省などで医薬品通販のルール化に向けた協議の場が作りにくい状況を踏まえ、自ら立ち上げることにしたもの。厚労省などにも任意検討会を設けることを伝えている。
任意検討会の具体的な中身は、これから詰めていく段階だが、メンバーについては、医薬品や法律、インターネットに詳しい専門家で構成することを計画。ビジネスに直接関係する事業者を対象から外し、中立的な立場で協議を行うとしている。
一方、現在進めている事業者へのヒアリングは8月まで実施。これをもとに具体的な検討テーマを決めることになるが、俎上に上がる可能性がある事項として「(販売者の)責任の所在の明確化」(宗像守事務総長)と指摘。都道府県をまたがった医薬品通販で問題が生じた場合に備え、自治体の監視体制など整備が必要になるとの見方だ。
任意検討会では、半年以内に報告書をまとめ、厚労省などに提示するもよう。事業者を交えたルール化の協議については、厚労省が設けると見られる検討会に委ねる考えだ。
医薬品通販・ネット販売の規制を巡っては、ケンコーコムが国を相手取って提起した行政訴訟の控訴審判決が今夏中にも出される見込み。控訴審では1審の論点を軌道修正し、規制の妥当性を論点とする方針を打ち出しており、JACDSでは、控訴審判決を見た上でルール化の検討を進める考えだ。
ただ、医薬品ネット販売事業者で構成する日本オンラインドラッグ協会では、すでにケンコーコムやeビジネス推進連合などが医薬品ネット販売のルール化のたたき台を提示している状況下、JACDSが新たにルール化の案を出そうとすることに違和感を持っているようだ。
関係筋によると、地方のドラッグストアでは医薬品ネット販売をしたいというところもあり、JACDSとしては、ルール作りで存在感を示したい面もあるようだ。JACDSが立ち上げる任意検討会での協議は、医薬品ネット販売規制訴訟の控訴審判決によって方向付けられる部分もあるが、判決期日はまだ決まっておらず、場合によっては、任意検討会でのルール化の協議に入りに影響を及ぼすことも考えられる。
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7&iとNTT東 被災者の買い物支援開始、ネット環境・専用端末を無償提供
「光iフレーム」にはネットスーパー(イトーヨーカドー)や食事宅配(セブンミール)、総合通販サイト(セブンネットショッピング)など7&iのグループ会社が運営する通販サイトを簡単に利用できるアプリが登録されており、被災者はネット販売で簡単に生活必需品などを購入、商品が宅配される仕組み。「光iフレーム」では通販のほか、自治体による情報配信なども行う予定。
7&iとNTT東は今年1月からUR都市機構などと都内の賃貸住宅などに住む高齢者を対象に、「光iフレーム」を配布して、ネットを介した地域情報の提供や買い物支援など、被災者向けに今回、実施する支援策に近い形の実証実験を開始しており、そこでのノウハウなどを生かす考え。
7月下旬から、宮城・山元町のナガワ仙台工場内の仮設住宅118戸でスタート。今後は被災した県の自治体と調整した上で展開先を広げる。
両社はこのほか、セブンイレブンやイトーヨーカドー、そごう・西武、デニーズなどグループ店舗に光回線を引き公衆無線LANを提供、スマートフォンなど対応端末を使って店内でネット接続が可能となる「7&iの店舗のWi―Fi(無線LAN)拠点化」やセブンイレブン店舗に非常用電話設置や非常時に先の公衆無線LANを無償開放する「災害時のセブンイレブン店舗の『情報ステーション』化」、7&i店舗でNTT東のネット接続サービスの申込受付などを行う「販売連携・共同プロモーションの推進」でも連携していく。
7&iはNTT東との連携で通販子会社、セブンネットショッピングなどを介して、店内でネットを利用する客への電子クーポン券配信や楽曲などデジタルコンテンツ販売、店内客から収集した各種情報によるネット販売事業の強化などを進めたい狙い。
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消費者庁、トクホの広告ガイド示す、健食の表示規制にも影響か
「特定保健用食品の表示に関するQ&A」と題されたガイドラインは、トクホの定義に始まり、表示規制に対する考え方や対象となる表示物を説明する内容。虚偽・誇大表示の恐れがある表示については、許可の範囲を逸脱した強調表示や、恣意的な試験データ等の操作により誤認を与えかねない表示を例示している。
特に、試験結果やグラフを使用する場合やアンケートやモニター調査の結果として個人の体験談を使う場合の留意点にまで踏み込んで説明しており、試験結果やグラフを使う場合は、「極端なグラフのトリミング(スケール調整等)や作為的なデータ抽出を行ったもの」や「十分に試験全体の説明が行えないような短時間のテレビコマーシャル等の広告における試験結果やグラフの使用」などを虚偽・誇大表示の恐れがあるとしている。
また、個人の体験談も「特定の疾病を示し、予防・治癒効果があるかのような内容を記載したもの」や「医療関係者、大学教授など権威のある者による感想文や推薦文で効果を保証するような内容を記載したもの」などが虚偽・誇大表意の恐れがあるとしている。
ただ、このガイドライン自体、健増法の範疇で法解釈を示したものに過ぎない。テレビや新聞の考査への影響も「考査が厳しくなるというより、逆に参考にできるものが増えていいという印象。『体験談』が免罪符とならないのは今に始まったことではない」(テレビ関係者)、「トクホの表示ルールは以前から決まっており、これに配慮した形でCMは制作され、考査が行われている」(広告代理店)といった反応が多くを占める。
消費者庁としても「事前にテレビや新聞考査の関係者には説明している」(食品表示課)としており、ガイドラインが拡大解釈される恐れは少なそう。ただ、今後懸念されるのは、このガイドラインが健食の表示規制に影響を及ぼしかねないことだ。
消費者庁では「そのまま適用するわけではないが健増法の解釈を示したものであり、今後、健食(に対する健増法の運用)にも影響する」(同)としており、その可能性を排除していない。トクホだけでなく、健食の表示規制にも影響することになれば、テレビや新聞の考査担当者、さらには事業者にとってもガイドラインが示す意味はより重いものとなる。
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日本代理収納サービス協会、消費者保護策を本格化、5月総会で方針を決定、
コンビニ店頭での各種料金収納関連事業者で構成する日本代理収納サービス協会(代理収納協=事務局・東京都中央区、西村英彦会長)は今年度から、消費者保護や業界健全発展の取り組みを本格的にスタートさせる。既に、5月に開催した総会で取り組みの方向性を承認しており、今後、毎月の理事会で具体的な実施プランを決めながら、会員企業に二重弁済や不正請求の防止策などの周知・徹底を推進。2次収納代行事業者の組織化も進め、業界としての対応を強化していく構えだ。
代理収納協は、料金収納窓口となるコンビニ本部企業とコンビニ本部と直接収納委託契約を結ぶ収納代行事業者約40社で、昨年9月に設立された任意団体。08年頃に金融審議会のワーキンググループで、金融庁が収納代行に規制をかけようとしたことが同協会設置のきっかけとなっている。
代理収納協の活動は、金融審ワーキンググループで指摘された問題への対応が柱で、具体的には、収納代行が代理受領であることの明確化、消費者の二重弁済の防止、不正請求への対応、これに付随した問い合わせ窓口の設置などになる。
ポイントのひとつは二重弁済の防止策。これは消費者が通販等の商品代金を収納した後に収納代行事業者が破綻した場合、サービス利用企業から再度商品代金の請求がくる恐れがあるというもので、先の金融新WGで金融庁が問題点として指摘していた。だが、実際には収納代行は代理受領サービスで、消費者がコンビニ店頭で代金を支払った後は、収納代行事業者とサービス利用企業の処理となるため、消費者が二重請求されることは考えられない。
ただ、契約上では代理受領であることが必ずしも明確になっていないため、今年度からコンビニ本部と収納代行事業者、収納代行事業者と通販等のサービス利用企業間の契約書に代理受領であることを明記する取り組みを本格的に推進。すでに代理収納協として、契約書に記載する文言の案も提示しており、2013年3月末までに対応を完了させる考えだ。
さらに消費者に対する周知策として、収納票にコンビニ収納が代理受領であることを記載する取り組みも推進。自社で収納票を発行する通販事業者は、対応が必要になる。
また、不正請求については、消費者が購入していない商品代金の請求、代金を支払っても商品が届かない、商品が公序良俗に反するという3パターンを前提に対応していく意向で、代理収納協内に、消費者の問い合わせ窓口を設置。問い合わせはメールで受け付ける仕組みで、問い合わせ内容を毎月開催する理事会で審議し必要に応じて対応策を講じていく考え。
一方、今年度は1次収納代行業者のサービスメニューを使い顧客企業を開拓する2次収納代行業者の組織化にも取り組む。
2次以降の収納代行事業者については、審査体制が甘く、問題のある事業者の収納代行サービス利用の温床になっているとの指摘もある。これに対し代理収納協では、賛助会員的な位置付けで2次収納代行業者を組織化し、対応の徹底を図る考え。同協会の推計では2次収納代行事業者の数は50社程度。今年9月頃までに組織化を完了させたい意向だ。
このほかに同協会では、収納代行事業者が年1回、各コンビニ本部企業に通販などサービス利用企業の取扱実績を報告することを決定。一部コンビニ本部では決算期に年間の収納取扱件数や収納金額を開示しているが、細かな傾向は分からなかった。収納代行業者からの報告をコンビニ本部がどう活用するかは不明な部分もあるが、公金や通販などカテゴリー別の収納状況などが開示されるようになれば業界の透明化にもつながりそうだ。
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オイシックスなど 食品の新団体設立、被災生産者と企業を仲介
設立したのは「一般社団法人 東の食の会」。発起人はオイシックスの高島社長やカフェ・カンパニーの楠本社長のほか近藤洋介民主党衆議院議員、平将明自由民主党衆議院議員、松田公太みんなの党参議院議員など8人で、後援は農林水産省。被災した生産者と企業のマッチングのほか販促イベントの開催、連携団体を通じた資金の支援を行う。
また、食品の安心・安全を担保するため、簡易放射能検査の確立を目指す。食品の安全性の普及に注力し、悪質な風評被害の防止を図る。これら活動の中で把握した生産者のニーズを集約し、食品の安全性確保や復興支援、雇用の拡大などについて政策提言を行う。
マッチング事業では生産者と企業を結びつけるプラットフォームを構築する。生産者と企業はそれぞれ企業情報やニーズをデータベースに登録する。企業は生産者が登録した生産品目や量、事業計画、支援ニーズを閲覧しパートナーとなる生産者を探すことが可能。復興支援を通じて低コストで生産者や商品を開拓できるほか、商品と一緒に商品情報を入手することができる。
オイシックスではすでに同仕組みを利用して被災地の食品の取り扱いに着手。今秋には、仙台市若葉地区で生産された米「ササニシキ」の販促を強化し、被災した生産者の支援を行う方針。通販以外ではすでに東京の居酒屋で「福島夏メニュー」として福島の野菜の取り扱いが決まっており、とうもろこしやキュウリ、桃を使用したメニューを考案するという。
今後は「東の食の会」ブランドの立ち上げも計画。新商品の開発やパッケージデザイン、流通、マーケティングの全てを行い、経済効果の最大化を目指す。
団体の運営資金は会員の年会費でまかなう。特別会員と一般会員の年会費は10万円。東の食の会と事業を行うことができる特別会員は発足基金(100万円~)が必要になる。
6月24日に開催した、キックオフフォーラム「東の食のこれからを考える会」では通販事業者や小売事業者などが参加。宮城・気仙沼の食品加工業者は「津波で注ぎ足しながら使用してきたオリジナルのタレが流された。瓦礫の中から災害に備えて真空保存していたタレが見つかり、このタレを使用した商品で再スタートしたい。食品加工工場は以前の5分の1の規模に縮小するので出来ないことも多いが、みなさんの協力をいただきたい」と語った。
また、高島宏平代表理事は「多くの食品通販企業に参加してもらい、被災した生産者の復興支援につなげたい」とした。
今後は11月30日に、イベント「東の食の大収穫祭」の開催を計画。イベントを通じて復興支援につなげるほか、ツイッターなどを通じて生産者の情報を発信していく考えだ。
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経産省の越境EC市場調査から㊦ 中国消費者、チャットで価格交渉
日本ではあまり見られない海外消費者の購買行動のひとつと言えるのは価格交渉。越境ECでも同様の傾向が見られ、今回の調査では、中国消費者の77・6%、米国消費者も54・2%が価格交渉をしたことがあると回答。日本消費者の10・0%を大きく上回る水準で、海外消費者にとって価格交渉は当たり前ということがうかがえる。
また、中国消費者の価格交渉をしたことがあるという回答は、米国消費者よりも20ポイント以上高い。これについては、現地の通販サイトでチャットによる顧客の問い合わせ対応が定着していることも一因となっているもようで、こうした問い合わせ機能を活用しているという中国消費者の回答は6割以上。越境EC関連の問い合わせ内容としては、「商品の規格/仕様」や「機能」、「使用方法」など、実際の商品利用に関するものが多い。このほかに、商品の真贋、アフターサービスに関する問い合わせ(ともに4割以上)が日米より多いのが特徴だ。
また、決済手段で多く使われているのは、「クレジットカード」(50・7%)、アリペイ、ペイパルなどの「第三者支払サービス」(46・4%)、「代引き」(46・1%)の順。日米と比べ第三者支払サービスの利用が多いのが特徴で、商品購入後の行動についてみると9割以上がレビューサイトやくちコミサイトなどを通じ購入商品の評価情報を発信している。中国消費者は、商品認知などでレビューサイトやくちコミサイトを重視する傾向が強く、いかに高い商品評価を投稿してもらえるかがカギと言えそうだ。
日本の通販・ネット販売事業者としては、商品の購入に伴うトラブルとその対応が気になるが、越境ECの利用で何らかのトラブルの経験があるとする中国消費者は78・4%に達した。
内容としては、「商品配送・サービス提供の遅れ」(29・6%)、「梱包の変形・破損」(23・9%)、「商品が届かなかった・サービスを受けられなかった」(20・9%)など、商品配送に関するものが多い。これは現地の物流インフラの整備状況や配送品質などに起因しているようだ。こうしたトラブルに付随して、商品の返品をしたことがあると回答した中国消費者は53・7%と、日本消費者の2倍近い水準。日本の通販・ネット販売事業者としては、関税還付を伴う返品処理などのスキームをしっかりと構築することが必要と言えそうだ。
今回の調査では、中国消費者が越境ECの利用に前向きな傾向が見られたが、一方で越境ECに消極的、あるいは利用したことがないという層もいる。その理由についてみると、「サイトで表示されている言語が不得手/わからない」が61・7%、「配送料が負担」45・1%、関税が負担」39・5%の順で多い。越境ECの利用で不安に感じる点でもほぼ同じだが、日米の消費者が事業者や商品の信頼性への不安を理由とするのが多いのに対し、中国消費者は送料や関税などの付帯コストを問題視する傾向が強いと言える。
経産省では2020年の日本の中国向け越境EC市場規模について最大1兆2600億円になると予測。これは越境ECに消極的な層がユーザーに移行することを想定したものだ。その意味では楽観的な予測と言えるが、今後の市場拡大に向けては、国同士の協議による制度整備などを含め、中国消費者が抱える越境ECへの不安を払拭することがカギと言えそうだ。
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消費者庁、塩の通販業者に措置命令
今回問題となったのは日本緑茶センターが「セルリアンシーズ・シーソルト(顆粒)」の名称で通販サイトや実店舗などで販売していた食用塩。
消費者庁によると同社は2002年8月頃から09年10月頃までの間、同商品を「純粋さを追求するため海水を自然蒸発させて製造されます。自然塩ならではのまろやかな旨味をお楽しみください」と表示。09年11月頃からも「最初から最後まで塩田で天日の力を使い、結晶させた完全天日塩です」と天日塩と認識される表示をしていた。
本来、「天日塩」とは海水を太陽熱と風力によって自然乾燥させて結晶化させる方法により製造された塩であり、凝固防止剤も使用されていない。しかし、消費者庁が行った調査で、同商品は天日蒸発による海塩を溶解して洗浄した後、釜で乾燥させたものであることが判明。凝固防止剤も添加されていたという。そのため同庁は、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示すものと判断。景品表示法違反で同社に措置命令を下した。
同商品はアメリカの食塩メーカーから輸入しているもので、商品本体に添付したラベルや通販サイトなどの表示内容は同社が決定していた。
日本緑茶センターは「輸入元からは現在も天日塩として発売している『粗塩』と同じ正規の製法だと説明を受けていたが実際は違った。輸入の際にしっかり確認すべきだった」(同社)と説明した。現在までに4000本以上を自主回収しており、今後再発防止に向けて確認担当者を配置し、マニュアルを徹底させる方針。
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経産省の越境EC市場調査から㊤ 中国消費者、品質や安全が利用理由
まず、中国消費者の越境ECの利用状況を見ると、過去1年間に越境ECを利用したという回答が58・7%。これは日本消費者の18・9%、米国消費者の23・4%を上回る水準で、30代男女についてみると、6割超が過去1年間に越境ECを利用したと回答している。
また、越境ECを利用する理由で最も多いのは、(1)「求めている商品(ブランド)が国内で販売されていない」(72・4%)。これに(2)「国内で購入するよりも商品の品質が良い」(66・1%)、(3)「国内で購入するよりも価格が安い」(59・4%)、(4)「国内で購入するよりも取引の安全性が高い(偽物が少ないなど)」(38・7%)が続く。
特徴的なのは日米の消費者と比べ、(1)(2)(4)の回答が圧倒的に多いこと。商品の購入を判断する上で価格も重要な要素だが、(3)の回答は日米の消費者を下回る水準で、中国の消費者は、商品のブランドや品質といった付加価値を求め、国内よりも取引が安心な越境ECを利用している様子がうかがえる。この背景には、経済成長に伴う所得水準の向上などもあると見られるが、今後の越境ECの利用意向についても、「積極的に利用したい」「機会があれば利用したい」という回答が79・5%を占めるなど意欲的だ。
一方、日本企業の通販サイトの利用についてみると、1カ月に1回以上利用しているという回答が6割以上と、利用頻度は高い状況。過去1年間に購入した商品で多いのは、「衣料・アクセサリー」(40・6%)、「書籍・雑誌」(35・8%※ダウンロード除く)、「医薬・化粧品」「食品・飲料・酒類」(各24・4%)の順で、こうした購入商品からも、中国消費者がブランドや品質などの付加価値を求め、日本の越境ECを利用していることがわかる。
因みに、前年比の伸び率をみると、「衣料・アクセサリー」が23・6ポイント増、「書籍・雑誌」が26・6ポイント増、「医薬・化粧品」が同12・8ポイント増、「食品・飲料・酒類」が同14・5ポイント増と軒並み2桁増。中国市場に進出する日本企業の増加に伴い、日本の越境EC利用も急増しているようだ。
一方、中国消費者が商品を認知する媒体としては、「インターネット広告」(45・4%)、「TV広告」(40・8%)、「くちコミサイト」(30・7%)、「レビューサイト」(28・4%)、「雑誌・新聞広告・チラシ」(28・3%)の順となっており、日米と比べ「くちコミサイト」と「レビューサイト」での商品認知が多いのが特徴。重視する媒体としても「くちコミサイト」(34・8%)と「レビューサイト」(32・4%)が上位に入っており、中国の消費者は、情報収集や比較検討を十分に行った上で商品を購入するという傾向が強いようだ。
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東京都のネット広告監視 景表法で191社指導、JADMA会員10社も
10年度の調査の結果は、景品表示法(景表法)に抵触する恐れのある表示が191事業者で302件に上った。09年度の実績(136事業者・182件)を上回ったが、「課の検索ノウハウの向上が寄与したが、ネット上の違法表示は全く無くならない印象」(同)と、今後も改善指導した事業者の表示を注視する方針。指導した事業者には「日本通信販売協会(JADMA)会員社も「10社近く含まれた」(同)という。
商品別の内訳は、「健康食品」が100件、「石けん・洗剤」が44件、「除菌消臭商品」が42件、「健康美容用具」が30件、「害虫対策商品」が17件、「化粧品」が17件、「その他」が52件だった。
違反内容は、「優良誤認」が290件、「有利誤認」が58件。"新成分の力でお腹の脂肪が胸に移動する""たったの2週間でマイナス5キログラムを実現!?"など強力なダイエット効果があるかのような表示(いずれも優良誤認)や、"モニター特別価格80%オフ"として商品の値引きを強調しながら、"定価"とされる価格で販売事実がなく、常に特別価格で販売している商品の表示(有利誤認)などがみられた。
最近の傾向として「景表法を意識している事業者が少なく、仕入れ先から提供された商品情報を鵜呑みする事業者や、他の事業者の広告を参考に表示を行う事業者など、販売者として自覚・責任のない事業者が目立つ」(同)としている。
東京都では、消費者庁に監視指導の強化を要望したほか、日本広告審査機構、JADMAに表示の適正化に向けた取り組みの強化を要望。
消費者庁では、「二重価格などネット上で問題となる表示監視をより積極化する」(表示対策課)としている。
東京都は、月別に「健康食品」「化粧品」などテーマを決めて、関連する検索キーワードを設定。ヒットした2万件の広告から不当表示の疑いのある約1000件を絞り、詳細を調査、改善指導につなげている。
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JADMA今年度の取り組み、法律相談や広報強化を継続、8月にテレビCM放映も
JADMAがテレビのスポットCMを展開するのは初めて。今年3月の放映を予定していたが、震災の影響で放映時期の延期や内容の見直しが必要と判断。8月をめどに東京、大阪、福岡で放映を予定している。
また、「サプリメント部会」が中心となって進める健康食品の登録制は、8月にも会員各社から登録シートの回収を終えるスケジュールで進める方針。登録制は、会員企業の扱う商品名や安全性のチェック体制など所定の項目のデータベース化を進め、消費者トラブルが発生した際の対応の迅速化を図るもの。「(健食を巡る消費者トラブルについて)会員ではないが、昨今、販売上の問題を起こしている企業も多いように感じる。協会に所属する会員社が(これらアウトサイダーと)違うことを示す上でも確実にやっていきたいと思う」(宮島会長)と決意を表明した。
このほか、今秋には、「公益法人制度改革」の中で公益社団法人として認可申請も行う。これら新規事業に加え、セミナー事業の強化に力を入れ、入会メリットを協会内外に示していく。今年度は、総務部門やIR部門、広報部門の担当者を対象にした勉強会を予定。セミナー事業では、手薄となっているネット専業企業にも参加を働きかけ、入会につなげていく。
昨年度は、広報誌「JADMA NEWS」の機能強化に取り組んだ。電子ブック形式での閲覧を可能にしたほか、掲載内容やレイアウトの見直しに着手。メールマガジンの配信も始め、部数は大幅にアップした。
「法律相談」については昨年9月に専用電話を開設。景品表示法や特定商取引法などに関わる相談は、昨年9月~今年3月までに158件寄せられた。昨年度は月平均5~6件程度で推移していたことから大幅に増加した。法律相談のほか、消費者対応を含めた相談件数は、前年度比35・7%増の611件だった。
ただ、「告知が不十分で利用者が偏っている傾向がみられる」(宮島会長)としており、今年度も継続して会員各社への告知を強化していく考え。
年度末の会員数は正会員が534社(純増・24社)、賛助会員が197社(同1社)の計731社だった。
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国セン 「葉酸」の商品テスト実施、日健栄協と表示の改善へ
今回調査したのは医薬品メーカーやディーエイチシーなどの通販事業者などが販売する「葉酸」を含む栄養機能食品4銘柄と健康食品22銘柄の合計26銘柄。「葉酸」はこれまで機能性が期待できることから学会などで注目されている。また、厚労省でも妊婦に葉酸の積極的な摂取を呼びかけているが、食品に含まれる葉酸は体内で吸収される量が少ないため、吸収率の高い「モノグルタミン酸型の葉酸」を含む健康食品が増加傾向にあるとして調査した。
商品として問題があったのはネイチャーラボが販売する「MVP葉酸+ヘム鉄」の1銘柄。葉酸の含有量について栄養機能表示基準に定められた許容範囲を超えていた。その他に「栄養機能食品」に必要な表示がない銘柄や、栄養機能食品の上限値を超えているものがあった。
全銘柄において食品に含まれる葉酸と健食に使用する「モノグルタミン酸型葉酸」との違いに関する記載がなく、また1日の最大摂取量についての記載がなかった。葉酸の過剰摂取で胎児への影響が懸念されることから、消費者に適切な摂取量を守るよう注意喚起を行う必要があるとした。
消費者庁に対し、摂取の考え方や必要な摂取量などについて情報提供の方法を検討するように要望。さらに、健康増進法上の問題に対し適切な指導を行うよう求めた。
一方、日本健康・栄養食品協会へは健食に含まれた「モノグルタミン酸型の葉酸」は食事で摂取する葉酸とは異なる旨の説明を明記することなどを要望。国センは日健栄協と連携して事業者へルールに基づいた表示の徹底を促す考えだ。
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「背が伸びる」サプリ販売で社長逮捕――捜査員のネットパトロールで摘発
神奈川県警の調べによると、日本新光製薬は2009年4月の会社設立以降、11年1月までに全国の顧客約1万人に健食「HGH21プログラム」(税込1万2800円)を約5万6000箱販売。6億3000万円を売り上げていた。製品の仕入れ値は1600円だった。
逮捕に至る販売の事実は、09年8月から10年11月末までに県内在住の5人に対し、医薬品的効能効果を標ぼうした文書を添付して「HGH21プログラム」を計31箱、32万4800円で販売していたこと。パンフレットやネット上で「身長を伸ばす成長ホルモンを刺激するプログラム」などと医薬品的効果うたい、製品を紹介していた。
日本新光製薬の販売サイトでは診療クリニックへのリンクが貼られているが「販売への関与は認められない」として容疑は認められなかった。
また、製品開発チームとして小野田容疑者の父親や親類の写真も掲載されていたが、「父親は"話は聞いていたが、写真がどういう使われ方をするかの認識はなく、販売に関して具体的なことは知らなかった"としている」(同)として容疑は認められなかったとしている。
小野田壮志容疑者は、容疑について「間違いない」と供述、全面的に認めているという。
これまで県警が扱かった薬事法違反事件では、書類送検(09年・縄文健康研究所)で処理されたケースがある一方、組織犯罪処罰法による摘発(10年、東京総合販売、その後、薬事法違反で起訴)を受けたケースもある。
今回の事件は、「低身長症」など消費者の切実な悩みに付け入る販売手法を重く見たもよう。「悩みを持つ方は身長が伸びる物があれば飛びつくし、何か良い物があれば子供にやってあげたいという親心を逆手にとった」としている。
このほか、短期的に多額の売り上げをあげていたことや、「効果が無い」という購入者の声が大半であるのに、試験データを用い、あたかも効果があるかのように消費者を騙すような売り方がされていたことも問題視した。
県警ではネット上に氾濫する広告表示について「(ネットに)特化するわけではないが、店頭より販売が容易なことは間違いない。(薬事法を踏まえ)より厳格な姿勢で販売してもらいたい」(同)とした。
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国民生活センター見直しの行方、消費者庁に機能一元化
今回のタスクフォースで、示された中間整理の中で通販事業者に影響を与えるとみられるポイントは商品テスト体制が見直される可能性があることだ。これまでの商品テストでは事業者から「クレームが発生していないにも係らず、なぜ商品テストをしたのか分からない」「自社で調査したデータと異なる」などとの批判があった。
タスクフォースでも国センの商品テストに対する消費者庁の不満が露呈。これまでの議論で「商品テストのガバナンスに問題がある」(消費者庁)とし、国センに対しテスト体制の見直しの必要性を指摘。事前に事業者に告知しない進行方法や事業者のデータを活用しないテスト方法に対して「客観性や合理性で疑問がある」(同)としていた。
消費者庁は国センと一元することにより、相談処理を目的とした商品テストは設計図や仕様書など事業者のデータを活用するとした。また、商品テストで把握した問題点をもとにした政策提言や注意喚を行う際に「商品テストの実施理由や決定過程を明らかにする」(同)方針だ。
一方、通販事業者にとって注意すべきなのは、消費者庁の一元化で国センが実施してきた機能に「法的権限」が付与されること。国センの商品テストはこれまで、業界や行政に対し"要望"を出すことにとどまっていたが、「一般論として法的権限につなげていくことができるようになる」(福嶋消費者庁長官)とした。
中間整理では消費者庁長官が主催する「消費者政策レビュー会議(仮称)」の設立を盛り込んだ。国センの問題提議や政策提言機能を政策に反映していくための場として位置付けている。
だが、これまで商品テスト結果の公表について、消費者庁と国センの調整の中で商品テストの報告書に記載されていた法律改正などの行政への要望は、公表前に削除された経緯がある。消費者庁は「対等な部局同士の議論の場を設けることで摩擦は解消できる」とする。レビュー会議は国センが懸念する政策参加に配慮して設けられたものだが、"形だけ"の会議になる可能性もありそうだ。
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JADMA2010年度調査・主要130社合計売上高、売上規模1.0%減に
日本通信販売協会(JADMA)の売上高月次調査集計によると、対象約130社の2010年度の総売上高は前年度比1・0%減の1兆4834億円だった(表参照)。「食料品」や「文具・事務用品」「その他」などが前年度を上回ったものの、「通信教育・サービス」や「衣料品」「化粧品」の不調が響いた。また、震災の影響で3月はすべての項目がマイナスとなるなど特殊要因も重なり、全体では前年度割れとなった。
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医薬品ネット販売規制訴訟 控訴審結審、今夏判決へ
省令で医薬品ネット販売を規制するのは違憲などとし、ケンコーコムとウェルネットが国を相手取り当該省令の取り消しや医薬品ネット販売を行う権利の確認などを求めていた行政訴訟の控訴審が4月28日に結審した。国側の論点すり替えに翻弄され、原告全面敗訴となった1審判決に対し、控訴審では高裁側が提示した論点に基づき双方の主張を整理するよう指示。だが、国側は依然、論点をはぐらかした回答を続けているようだ。判決は、今夏をメドに出される見込みだが、高裁が国側の主張のごまかしをどう判断するかが焦点になる。
1審では、医薬品ネット販売を規制する明確な理由がないとして、規制の矛盾を突く戦略を採ったケンコーコム等の原告側に対し、被告の国側は原告側の主張への回答を巧みにはぐらかし、対面販売とネット販売の優劣論を展開するといった形で進展。結局、裁判所側は被告側の優劣論を重んじ、ネット販売は対面販売に劣ると結論付け、原告側全面敗訴の判決を下した。
ケンコーコム等は、この1審判決を不服として控訴したわけだが、控訴審では、昨年12月の第2回期日で高裁側が対面とネットの優劣論に終始した1審の方向性を修正。改正薬事法の施行に伴い、従来認められていた医薬品ネット販売が禁止される時系列的な流れを踏まえ、改正薬事法施行前後の問題点を比較し、医薬品ネット販売規制の合理性を検討する方針を打ち出していた。
これに基づき高裁側が提示した釈明事項は、(1)従来のネット販売で情報がうまく伝えられなかったのか(2)それにより副作用の危険性がどの程度あったのか(3)仮に副作用の危険性があるとすれば、どのような防止手段があるのか(4)このような全面規制でいいのか、といったもの。控訴人(ケンコーコム等)、被控訴人(国)双方に、釈明事項に基づき主張を整理した回答書の提出を求めていた。
高裁が改めて論点を提示したことを受け、被控訴人の国側も従来のようなはぐらかしは通じなくなったはずだが、今年2月に行われた第3回期日で被控訴人が提出した回答書は従来とほぼ変わらないごまかしに終始。双方の主張の概要は別表の通りだが、被控訴人側の回答は、高裁が提示した論点や控訴人の主張にへのまともな回答や反論がなく、中には回答そのものがない事項もあるという状況。このため、高裁側は釈明の趣旨に基づく主張の整理を双方に要求していた。
4月28日の第4回期日では、双方から準備書面の提出があり、控訴人側は、規制仕分けでの大塚耕平厚労副大臣の問題発言を盛り込む書面と、内閣法制局の審査をごまかすための戦略が採られたことを示す証拠文献を盛り込む書面を提出。三輪和雄裁判長は、双方の主張に食い違いがあるとの見方を示しながらも、控訴人側が早期の判決を望んでいることを踏まえ、第4回期日での結審を宣言した。また、判決期日については、計画停電に伴い使用できる法廷が決められないことから、追って通知するとしたが、夏休み前を目標に判決を出したい考えだ。
裁判を終え、会見に臨んだケンコーコムの後藤代表は、1審に続き控訴審でも高裁が提示した論点をはぐらかす国側の態度に「怒りすら感じる」と発言。「高裁には真実を見極め、判決を出してもらいたい」とした。
後藤玄利ケンコーコム代表、原子力行政にデジャブー
"村"をつくり利益を守る構図
後藤玄利ケンコーコム代表は、控訴審第4回期日終了後の会見で、次のような所感を述べた(以下、発言要旨)。
1審敗訴は、(地裁が)官僚の無謬性を盲目的に信じたためだと思う。1審に続き高裁が示した論点をはぐらかす国の態度には怒りすら感じる。
震災による原発事故を巡る原子力行政の問題を見ていると、デジャブーのようなものを感じる。原子力では業界と国、専門家が"原子力村"を作り、内輪の利益を守るために国民をないがしろにしているが、一般用医薬品でも同じことが起きている。"薬剤師村"の利益を守るために、ネット販売を危険とする理由がないのではないかという主張を切り捨て、対面は安全だと屁理屈をこねている。
先の規制仕分けでも、医薬品ネット販売規制を見直すべきとの結果が出た。高裁には真実を見極め、判決を出してもらいたい。
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消費者庁 国セン〝解散〟を提案、統合で内部部局化検討
消費者庁は今回のタスクフォースで国センの情報部門と商品テストを消費者庁の内部部局化する方針を示した。支援相談や研修、相談処理テストは「施設等機関」などと位置付け、内部部局化した商品テストとの連携を図っていくとした。
これにより消費者庁は国センの職員をプロパー職員として採用。各省庁からの出向や期限付き職員で構成していた消費者庁の人員を強化する。事業者から資料の提出を求めることができる権限を活用し、消費者への注意喚起につなげていく方針を示した。
これまでのタスクフォースで消費者庁は国センへの不満を露呈させていた。パイオネットの管理・運営について、「国センは守秘義務があるものの、公務員に課せられている守秘義務がなく、他の機関の調査や捜査に活用しにくい」と指摘。また商品テストについても、国からの事前関与を排した独立行政法人の特性上、「国が調査していた類似業務と連携した商品テストが困難で限界がある」としていた。
これに対し国センは「国センの機能を企画立案に生かすことに賛成だが、一体化することによる後退の懸念がある」と指摘した。これまで国センが主張してきた各機能の相互補完性や一体性に配慮し消費者庁は見直し案を示したものだが、「実現性の担保など、慎重な検討が必要」とし、次回意見を述べる方針だ。
林課長との一問一答・統合の狙いは?
国民生活センターを解散する方針を示した今回のタスクフォース。林俊行消費者庁地方協力課長との一問一答は以下の通り。
――消費者庁と国センの統合の狙いは。
「消費者庁の内部部局化することで、他の課題と結びつけた政策提言ができるようになる。国会や行政機関の大きな政策や世の中の動きの中で共通性があるものを提言できれば、制度化までの時間を短縮して効果を発揮することが可能だ。独立行政法人の性格上、他の行政機関との連携は難しかったが、内部部局化することでスムーズに制度化に結び付けることができるだろう」
――国センの機能が強化されるのか。
「国センに相当する内部部局にどういった権限を持たせるか、ということだ。トラブルが多発しているケースを情報として消費者へ提供するのはこれまでと変わらない」
――これまで消費者庁は商品テストの限界やパイオネットの活用の非効率性について課題を指摘してきた。消費者庁が国センの機能を統合することのメリットは。
「同じ行政組織の中で、トラブルの多い事業者や事故情報を共有できるようになる。権限を持つ組織にダイレクトに情報が入ればそれを1つの着眼点とすることができる。処分の調査が迅速化したり、今まで出来なかったものに手を付けられる可能性がある。ただ、消費者相談は一面的なので、相談情報をもとに事業者を調査しなければならない。処分の有無は調査した上で別の判断が必要になる」
――国センがこれまで実施してきた商品テストでは景品表示法や薬事法の監視指導に対する要望が多かった。今後、商品テストをもとにした指導が強化されるのか。
「個別案件については、厳しくなるとかやらないとか、どちらでもない」
――国センとの調整は進んでいるか。
「消費者庁としてはこれまでの議論を踏まえて真摯に考えて試案を出した。これまで厳しい意見も述べたが、実績や蓄積を正当に評価した内容になっている。次回、国センの意見を聞くことになる」
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昨年度景表法違反事例、措置命令は8件増の20件
国(消費者庁)による措置命令20件は、過去10年(公正取引委員会時代の排除命令含む)で3番目に低い水準。09年度の措置命令件数も12件と、前の年の52件を大きく下回る水準だったが、これは09年9月の消費者庁創設とともに、景品表示法が公正取引委員会から同庁に移管された直後で体制が十分に整っていなかったことに起因すると見られる。
各省庁からの寄り合い所帯であることは、今も変わりはないが、時間の経過とともに、部門間の連携強化や運用面でのノウハウ蓄積などが進んできたと見ていいだろう。
10年度に消費者庁が行った措置命令事件について見ると、水産関連や畜産関連食品の原材料産地表示に関するものが多い。これは消費者が食品に対する関心が高いことなどが背景にあるようだが、特に前年度は、ハチミツ製品の原材料表示に関するものが目立っており、消費者庁が兵庫県の製造事業者に措置命令を下したほか、栃木や新潟、岐阜などでも指示を行っている。
また、ネット広告関連の処分も目立ったが、その中で注目されるのは、新たな販売手法に対するものだろう。
今年2月、クーポン共同購入サイトの商品画像と実際の商品の内容が著しく異なるとして、サービス利用事業者の外食文化研究所に措置命令を出すとともに、運営事業者のグルーポン・ジャパンにも、景表法違反を倦起しないようなサイト運営を要請。また、3月には、多額の入札手数料が必要になるにも関わらず、著しく安い価格で商品を落札できるかのような表示を行っていたペニーオークションサイト運営事業者3社に措置命令を出している。
今後も、ネットを活用した新たな販売手法が出てくると見られるが、新サービスを提供する事業者およびサービス利用事業者は、広告表示への注意が必要になりそうだ。
一方、都道府県についてみると、10年度中に指示などの法的措置を行ったのは15都道府県。うち増加が10都道府県、増減なしが5県(他に減少が4県※10年度は執行なし)で、東京都の12件(前年比増減なし)が最も多く、これに栃木の6件(同5件増)、新潟の3件(同3件増)が続いた。
10年度の都道府県による法的措置の件数は、過去10年を遡っても最多の水準。地方でも消費者庁創設とともに体制整備が進み、法執行のノウハウも積みつつあると見られ、さらに広告表示の監視を強化してくる可能性がありそうだ。
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厚生労働省 医薬品通販の経過措置2年延長へ、パブコメ募集も開始
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ニュースの断層、改正放送法の省令施行へ、通販事業者への影響はいかに?
今回の省令で通販市場や通販事業者に影響を与えそうなポイントは前述のように大きく2点。
1つ目は放送法に規定されている「番組調和原則」(各ジャンルの番組をバランスよく放送し調和を保つことを求める規律)を担保すべく、テレビ局に「毎年4月から6カ月の期間ごとに、当該期間における各月の第3週の期間で放送された番組の種別を5つの区分(「教養番組」「教育番組」「報道番組」「娯楽番組」「その他の放送番組」)に分類し、速やかに当該期間の経過後に公表する」と規定したこと。
もう1つはこれまで法的には、その定義があいまいだった「通信販売番組」を「視聴者に商品またはサービスの内容、販売価格その他の条件を提示し、郵便、電話その他の方法により売買契約の申込みを受けて、当該提示した条件に従って当該商品またはサービスを販売することを目的とする放送番組」と総務省という公の行政組織が初めて明確に定義付けし、その上で「通信販売番組」の放送時間の公表を求めたことだ。
この結果、テレビ局各局は早速、今年の秋口をメドに自局で放送している番組の内容を教養・教育・報道・娯楽・その他の5つに分けて、それぞれの放送時間を公表。さらに「その他」の番組については「通販番組」と「それ以外の番組」に分け、それについても放送時間の公表が義務付けられることになる。
これによって何か起こるのか。「当面、大きな影響はないだろう」とある在京テレビ局の担当者は話す。一応、放送法上では総放送量のうち、教育番組を10%、教養番組を20%放送することが放送免許の条件だが、番組内容の区分はそれほど厳密なものではなく、また、他の区分について、それぞれ何%にしなければならないという決まりはない。つまり、番組の区分とそれぞれの放送時間を公表したところで特段、何の変化もない。だから、「通販番組」の放送時間の公表についても、それ自体は別に何かに規制をかけるわけでもなく、どこにも悪影響をもたらすのではないわけだ。
しかし、この「番組種別ごとの放送時間の公開」と「通販番組の定義付け」は今後、通販市場および通販事業者にとって、じわりじわりと悪い影響を与えることになる可能性があり、注意が必要かも知れない。それはテレビ局自身による「通販枠提供の自主規制」と行政サイドによる「通販番組の総量規制」につながる恐れがあるからだ。
(続きは「週刊通販新聞」の1314号5面に掲載、ご購読はこちら)
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消費者庁「国センのあり方タスクフォース」 パイオネット情報の公開検討、国センの管理に限界
第4回会合(画像)では有識者として福岡県の長澤正之消費生活センター長のほか、山口英昌美作大学大学院教授が参加。また村千鶴子東京経済大学現代法学部教授・弁護士や前野春枝千葉県消費者センター相談員が出席した。
今回の会合で消費者庁はパイオネットの情報化公開について提議。「現状、一般消費者には非公開だが、どこまで公開することが可能か」とした。これに対し有識者からは消極的な意見が出た。「大会社は問い合わせ件数も多く、件数だけで悪質とみられる可能性もある」、「消費者からの相談は氷山の一角。適切な公開の範囲は言いにくい」とした。
また消費者庁は「国センが管理運用する法的位置付けが不明確」とし、運用主体が国センである意義を検討する必要があるとした。有識者は「入力情報は相談支援として返ってくるため国センに信頼がある」とした。
消費者庁では「事前に公開して良いか消費者が了承を得ればよい」と対応策を提案。個人を識別する氏名や住所データが入力されないとして個人情報に当たらないと主張した。これに対し有識者からは「相談の現場では外部に漏らさないことを説明して対応する。公開する可能性を示せば相談事例が集まらない」と反発。また「消費者の相談は一方的な言い分だけで、それを国のデータベースに活用するのはどうか」とする声もあった。
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見えない具体化の道筋――ネット研究会が取りまとめ案
まず、「インターネット取引連絡会」(以下、連絡会)だが、継続的な議論のテーマはなく、定期会合も予定しない。従ってメンバーも「関係省庁や事業者団体、消費者団体等からその都度選ぶ」(政策調整課)形。形骸化の恐れもありそうだが、「次回会合が未定のまま終えることはない」(同)とする。
その役割は、行政の処分事例やネットを介した新たなビジネスモデルに関する情報共有や意見交換。「突発的な問題が起きたらテーマとして差し込む場合もある」(同)としており、グルーポンを通じて販売されたおせちの問題やペニーオークションにかかる問題など、ネットを巡る緊急性の高いトラブルへの対応策を検討する場としたいよう。ただ、当面は、取りまとめ(案)の中で来年度上半期に公表を予定する「広告表示で事業者が守るべき事項」「契約事項で消費者に分かりやすい記載のあり方」の表示例作成に活用するようだ。
だが、この表示例も順守する義務があるわけではない。まじめな事業者にとって広告表示や契約条項の記載に気を使うのが当然である一方、悪質事業者が法的拘束力のない表示例を守るとも思えない。誰を対象とするのか疑問が浮かぶが、「ネットは新規参入が容易なため、悪意はなくとも瑕疵がある」(同)とする。新規事業者や法的知識の乏しい事業者への注意喚起とするようだ。
続いて、決済代行事業者の「登録制度」の導入について。制度は事業者の社名や連絡先を登録簿としてまとめ、ネット上で公開するというもの。
ただ、これも法律で定めた制度でないため、登録は任意で行い、事業者の適法性審査もない。従って消費者庁では「事業者の信用性を担保したと取られかねない」(同)ことから、登録簿の管理も行わない。登録簿は、ネット関連団体「モバイル・コンテンツ・フォーラム」が運用。サイト上で公開するが、消費者庁はHP上で同団体サイトへリンクを貼るに留まる。
一方、気になるのは、取りまとめ(案)の中で広告表示や契約条項記載の違反に対し、「監視活動を強化するための体制を整備する」としている点だ。
だが、こうしたもっともらしい提言も研究会の議論の成果に拠るものとは言えそうにない。
体制整備の具体化について政策調整課は「各規制法の所管部署が行う」と、ノータッチを決め込む一方、「取りまとめ(案)は各課の合意を得たもの」とする。
だが、健康増進法などを所管する食品表示課は「昨年7月に終えた『健康食品の表示に関する検討会』の結論以上の変化はない」とコメント。すでに検討会を受けた監視強化策を打ち出しているが、研究会の結論を得る前からのものだ。
景品表示法を所管する表示対策課は、「これまでもネット取引にかかる表示は注視してきた。今後はクーポン共同購入サイトにおける二重価格表示、アフィリエイト広告など第3者による不適切な広告表示に対する法適用の可能性について実態調査したい」としたが、これも既知の課題であろう。
また、トラブルの未然防止に向けた取り組みと期待する「ノーアクションレター制度」(事業者によるいわゆる事前相談)の推進も同様だ。
食品表示課では現状を「専任の非常勤職員2人を配置。事業者にもこれまで丁寧に対応してきたつもり」と回答。表示対策課も「常時5~6人の非常勤職員が対応している」とする。何が変わるのか不明確だが、「これまで庁として公言したことはない。事業者には知らない方もおり、各課に意識を持ってもらう」(政策調整課)とその意味を強調する。
目的が判然としない連絡会や事業者団体に丸投げの登録制度など、今回の研究会の施策が通り一遍に留まる背景には、事務局を担う政策調整課の性格が影響しているといえそうだ。
同課は、消費者トラブルや"すき間事案"の放置を防ぎ、庁内外を問わず法執行部門に執行要請することを主な役割とする。それゆえ、明確な規制対象を持たない。
研究会発足直後、同課は「"何法の何条で対応できないので改正すべき"と、法律から紐解く手法は取り組みやすいが従来と変わらない。消費者が直面する問題からやれることを考えたい」と意欲を示していた。だが、結果として各課への"丸投げ"によって対応するほかなかったようだ。
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【ニュースの断層】JODA 規制仕分けの資料・発言で厚労省に撤回申し入れ
JODAが申入書でまず撤回を求めているのは、規制仕分けで厚労省が提示した、ネット販売での不適正な医薬品購入や、濫用を目的とした医薬品購入の事例。この中で厚労省は、中国製ダイエット用健康食品に医薬品成分が含まれ健康被害が発生したケース、ネットで麻薬を購入した件数や検挙件数などを挙げているが、正規の許可を受けた薬局・薬店によるものではない事例だ。
これまでの医薬品通販規制の議論は、正規の許可を受けた薬局・薬店の一般用医薬品の通販のあり方に関するものが本筋であるにも関わらず、厚労省は脱法ドラッグの事例など別次元の事例を引き合いに出し、ネットを危険視する主張を繰り返してきた。
厚労省は規制仕分けの場でも、同様の路線を踏襲しようとしたが、蓮舫行政刷新担当大臣が対象外の医薬品を混同するような議論は終結すべきと指摘。これに大塚耕平厚労副大臣も同意するという一幕もあった。これは厚労省側が本筋とは無関係の情報で悪戯にネット販売を危険視してきたことを認めたものと言え、JODA側としては、公の場で示された資料の撤回を求めた形だ。
またJODAは、規制仕分けの場で厚労省側が、「ネット販売を認めることで、開業許可のない人々が薬局を事実上運営するような状況になっては本末転倒」、「ネット上には不明確な情報をもとに医薬品を購入し被害があった場合、厚労省や国だけではなく、インターネットプロバイダーや通信回線事業者など誰が責任を負うのかも議論しなければならない」といった趣旨の発言をしたことについても撤回を要求。ネット販売も店舗販売と同様、適法な薬局等による承認医薬品の販売しか認められていないという事実から意図的に目を逸らさせようとするものとしている。
規制仕分けでは医薬品通販規制について、安全性確保策の設置を前提に規制見直しの方向性を打ち出している。JODAとしては、医薬品ネット販売の再開に向けた今後の議論も視野に入れ、錯綜を招きそうな要因を排除したい狙いもあるようだ。
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行政刷新会議、規制仕分け評価結果、医薬品通販規制見直し
行政刷新会議は3月6、7日の2日間にわたり都内で規制仕分けを開催し、医薬品通販規制について、安全性確保の要件設定を前提に規制見直しの方向性を打ち出すとともに、離島居住者などに第2類医薬品の通販を認める経過措置を延長すべきとする評価結果をまとめた。当日は仕分け人(評価者)と厚労省のほか、行政刷新会議双方の参考人を交え議論を展開。仕分け人側が厚労省の提示した資料の中身、規制根拠などを追求する場面も見られた。結果的には、10人の仕分け人すべてが「医薬品通販規制を見直すべき」との見解で一致。3月中に政務三役が省庁側と折衝を行い、その後閣議決定等で具体的な対応策を担保する見込みだ。
規制仕分けでは、厚生労働省の医薬品通販規制に関する概要説明を受け、仕分け人側が従前の通販で医薬品を入手できなくなった消費者が多く存在するなど、国民に不便を強いているとの問題点を指摘。ネットなどの医薬品通販を規制することが利用者の便益を比較考慮し必要最小限の規制と言えるのか、薬局・薬店が医薬品通販を行う場合の具体的な安全性確保策の検討、現行の医薬品の分類の妥当性、経過措置の延長といった論点を挙げた。
具体的な議論では、まず蓮舫行政刷新担当大臣が口火を切り、第2類医薬品の販売時の情報提供が「薬事法」で努力義務になっているのに対し、省令で対面販売以外禁止となっているのはなぜなのかを確認。これに対し厚労省側は、より安全を期すために法律よりも厳しい規制を課している回答した。
さらに対面販売の方が郵便やネット販売よりも副作用の発生が少ないとする根拠について追求。厚労省担当者は根拠となるデータがないとした上で、「データを取ろうとすると、壮大な実験をしなければならない」などと回答。さらに大塚耕平厚労副大臣が「薬害は起こしてはならないという責任意識から、対面販売の方が相対的に安全だと判断している」と、フォローする場面も見られた。
一方、厚労省が資料で提示したネット販売に関係した副作用事故の事例について、「薬事法」で規定された一般用医薬品とは異なる事例が多いとの仕分け人側の指摘に対し、厚労省はネットでは、正規の許可を受けた薬局等が販売しているのか分からないとする従来からの主張を展開した。
これに対し、蓮舫大臣は、議論しようとしている一般用医薬品の対象外の事例であるため、峻別すべきと指摘。大塚厚労副大臣は、「対面でないと本物でない医薬品を購入してしまうとすれば、こうした事象が生じるということを、老婆心ながら例示しているのかも知れない」としたが、蓮舫大臣が対象外の医薬品を混同するような議論は終結すべきと釘を刺し、大塚副大臣もそれに同意した。
今回の規制仕分けでも、厚労省側はネットが対面に劣るとのスタンスを見せたが、その根拠の脆弱さや論点のすり替えなどを追求された形だ。
一方、経過措置が切れる6月以降の対応についての質問もあったが、厚労省では、現在、実態調査を行っており、その結果に基づいて経過措置の延長などの対応を検討するとの考えを示した。
一連の議論を終えての仕分け人側の評価としては、10人全員が規制を見直すべきとの認識で一致。「安全性を確保する具体的な要件の設定を前提に、第3類医薬品以外についても薬局・薬店による郵便等販売の可能性を検討する」との規制改革の方向性をまとめ、「検討の結論が得られるまでの間、経過措置を延長するとともに、医薬品のリスク区分について不断の見直しを行う」とする留意点を挙げた。
規制改革会議が規制見直しや経過措置延長の方向性を示したことで、5月以降、第2類医薬品通販が継続できる可能性が出てきたが、規制仕分けを傍聴していたケンコーコムの後藤玄利代表は、今回の評価結果について、妥当なところに落ち着いたとの見方。医薬品ネット販売継続に向けては、「まだ一里塚でまだ詰めなければならないことが沢山ある。今の経過措置の中では、一刻も早く結論を出さなければならない話だが、既にたたき台も出しており、話し合いが始まれば、それほど時間を掛けずに結論は出せると思う」とした。
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ネット関連3団体 薬通販再開で政治働きかけ、法的ルール作りなど要望
今回の要望書は、他に玄葉光一郎特命担当相(科学技術政策担当)兼民主党政策調査会長や福山哲郎内閣官房副長官、岡田克也民主党幹事のほか、民主党の関係プロジェクトチームおよび委員会の座長・委員長などに提出している。
要望書では、経過措置の終了までに必要な安全策の法的なルールを設け、医薬品通販を継続できるようにすること、全ての医薬品を対象にした議論、規制仕分けでの医薬品通販規制に関する議論の実施などを求めており、その理由として、ネット関連事業者などに通販で医薬品が購入できなくなった消費者から、健康の維持に不安を感じる声が多数寄せられていることを例示。医薬品通販の再開を求める署名が150万件を超え、内閣府が募集している規制問題に関する国民の意見でも、医薬品通販規制に関するものが多いことなどを挙げている。
また、規制導入の検討過程で国民的な議論が不足しているとし、規制仕分けの場で国民に見える形で政策を決定すべきと指摘。医薬品業界から、経過措置終了後の医薬品供給体制が示されていないことなどを踏まえ、通販を含めなければ、国民が広く平等に医薬品を入手できる供給体制が構築できないとしている。
医薬品通販規制を巡っては、ケンコーコムなどが提起した行政訴訟の控訴審が進んでいるが、5月末の経過措置期限までに判決が出ない可能性が高い。2月17日の第3回期日終了後の会見で、ケンコーコムの後藤玄利代表は、薬害エイズ問題の際、当時厚労相だった管直人総理が陣頭指揮を執ったことを挙げ、医薬品通販規制でも政治のリーダーシップによる問題解決が必要との考えを提示。ネット関連3団体の要望書提出も、この考えを踏襲したものと言える。
3月初旬に開催される規制仕分けの対象となる項目については、2月末の段階では固まっていない状況だが、医薬品通販規制の問題も対象の候補に入っており、行政刷新会議側が厚労省と調整に入ったとも報じられている。ネット販売関連3団体としては、政治への働き掛けなどを通じ、規制仕分けの注目度を高め、国民的な議論の喚起を図る考えのようだ。
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2010年の通販売上高、0.3%減に――通販協調査
カテゴリー別に見ると「衣料品」が同4・4%減の3326億6900万円。4月は10%以上減少するなど、全体的にマイナスの月が目立った。「家庭用品」は同3・2%減の2318億1300万円で、6月が前年同月比10・8%減と最も落ち込んだ。
「雑貨」全体は前年比1・4%増の5944億200万円。年間を通じて大きな波はなく、ほぼ横ばいで推移した。このうち、「文具・事務用品」が同1・5%増の2067億7500万円、「化粧品」は同0・7%減の1861億1800万円、両項目を除いた「雑貨」は同3・2%増の2015億1000万円となった。
「食料品」全体は同6・5%増の2440億1400万円となり、年間を通じてすべての月で前年を上回った。このうち、「健康食品」は同6・6%増の1748億4800万円となり、全項目の中で最も伸長。9月以外のすべての月でプラスとなった。健食以外の「食料品」は同6・3%増の691億6700万円。9、10月は2カ月連続で2ケタ増となるなど好調を維持した。
「通信教育・サービス」は同11・2%減の458億4600万円となり全項目を通じて最も減少。4月を除いたすべての月で前年を上回ることがなく、不調に終わった。「その他」は同3・1%増の456億1800万円だった。
加えて、2010年12月度の主要133社の通販総売上高は、前年同月比3・1%増の1363億6500万円となった。「通信教育・サービス」については同20・3%減と大幅にマイナスとなったものの、「文具・事務用品」が同8・9%増、「家庭用品」が同8・1%増、健食以外の「食料品」が同7・2%増となり、全体では前年を上回る結果になった。
なお、1社当たりの平均受注件数は、8万8003件(回答104社)。
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医薬品通販規制訴訟、経過措置期限またぐ公算に
1審では、ケンコーコムなど控訴人の全面敗訴の判決が下ったが、控訴審で裁判所側は裁判の争点の軌道を修正。前回の第2回期日で都築弘裁判長がネットと対面の優劣比較に終始した1審の争点に疑問を呈し、規制そのものの合理性などを焦点とする方針を提示。あわせて5月末で経過措置が期限切れとなることを踏まえ、早期に結審する意向を示唆していた。
第3回期日では、人事異動に伴う裁判長の交代があり、三輪和雄裁判長が前回期日までの経緯を確認。規制の合理性等を争点とすることについて異論は出なかったが、裁判の進め方で控訴人のケンコーコム側と裁判所側の認識に食い違いが露見した。
具体的には、控訴人側が訴訟人と被控訴人の国の双方が同時に主張・反論をし合った上で結審すると認識していたのに対し、裁判所側は、控訴人が行った被控訴人への求釈明の回答に対し、控訴人が反論、さらに被控訴人の再反論を経て結審するというものだ。
控訴人側が行った求釈明は、裁判所が新たに提示した方針を受けて浮上した疑問点を被控訴人に問い、主張・反論の前に不明瞭な点を明確にすることを狙ったもの。これに対し、裁判所側は双方が同時に主張を行った場合、論点が噛み合わずかえって時間が掛かる可能性があるなどとしたが、協議の結果、控訴人と被控訴人に前回期日に提起した方針に沿って控訴理由、規制の合理性に関する主張の書面を提出するよう求めた。
一方、早期に結審するためには、書面の提出期限が重要になるが、控訴人側は、前回期日で裁判所から主張と反論を行うための準備をするよう求められていたことから、3月末にでも書面を提出する意向を表明。だが、被控訴人側は新たな主張や証拠を盛り込む可能性があり、書面の作成に時間が掛かるとした。
これに対し控訴人側は、前回期日で裁判所が主張・反論のための準備をするよう求めているほか、控訴人の求釈明にも回答し、書面を作成するための材料が揃っていることなどから、「(被控訴人も)3月末までには書面を提出できるはず」(控訴人訴訟代理人の阿部泰隆弁護士)と指摘。さらに、これまで機会があったにも関わらず、書面を作る段になって新たな主張等を盛り込むと言い出したことにも疑問を呈したが、控訴人に4月4日、被控訴人に同月15日までに書面を提出するよう指示した。
反論の期間を挟み、次回期日を4月28日と決めたが、そこで結審するかどうかは「協議の上決める」(三輪裁判長)という状況。ケンコーコムなど控訴人側は、法廷で再三にわたり早期の結審を求めてきたが、仮に次回期日で結審しても5月の経過措置切れまでに判決が出る可能性は極めて低いのが実情だ。
一方、控訴審で裁判所が規制の合理性などを焦点としたことで、被控訴人の国側も1審の時のような論点のすり替えが難しくなると見られていたが、控訴人側が行った求釈明では、「こちらの質問の回答になっていない」(控訴人訴訟代理人の関葉子弁護士)項目が目立つなど、依然、論点のすり替えを続けているもよう。こうした緩慢な対応が主張の書面作成を遅らせ、この期に及んで新たな主張を盛り込むと言い出す要因にもなっているようだ。
裁判終了後、会見に臨んだケンコーコムの後藤玄利代表は、国の対応について「こちらの求釈明にもまともに解答しておらず、官僚の説明責任を果たしていない」(後藤代表)と指摘。薬害エイズ問題の際、政治主導で理不尽な規制を打破したように政治のリーダーシップを求めるとともに、「裁判所も法の番人として、我々の最後の砦として、しっかりとした判断をしてもらいたい」とした。
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消費者庁7回目ネット研究会 ネット取引の"連絡会"設立へ
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日本代理収納サービス協会、二重・不正請求で対応策
収納代行事業者やコンビニ本部企業などで構成する日本代理収納サービス協会(事務局・東京都中央区、西村英彦会長)は、通販商品代金等のコンビニ収納代行サービスに関わる消費者保護ルール作りを進めている。収納代行事業者が破綻した場合の顧客に対する二重請求の可能性の指摘に対し、契約書等に代理受領であることを明記するほか、不正請求問題への対応策も検討。来年度から具体的な取り組みを始めたい考えだ。収納代行については一時、金融庁が金融規制を掛ける動きを見せていたが、業界として自主的に消費者保護を図ることで、規制議論の再燃を防ぐ構えだ。
収納代行を巡っては、2008年に金融審議会第2部会のワーキンググループ(WG)で金融庁が規制の必要性を指摘。コンビニ店頭で消費者から収納した各種料金が収納代行業者を通じ通販などのサービス利用企業に支払われる流れが銀行法で規定する為替取引の疑いがあるというもので、これに対し収納代行業者やコンビニ側は、収納代行は商取引に関わる代理受領であると主張。結局、WGでの議論は平行線を辿り、金融庁側も規制導入は見送ったが、報告書で収納代行に為替取引の疑義があると明記するなど、何らかの問題が生じた場合、規制議論を再燃させる構えを見せていた。
これに対し収納代行業者とコンビニ側は、経済産業省と連携する形で、金融庁などが指摘していた収納代行業者破綻時の消費者への料金二重請求の可能性、不正請求の問題などの対応策を検討。現在、日本代理収納サービス協会が進めている消費者保護ルール作りの取り組みは、こうした流れを受けたものになる。
まず、二重請求の問題への対応策については、収納代行の利用契約レベルで代理受領であることを明確化にする。もともと代理収納のコンビニ収納代行は店頭で各種料金の支払いが完了するため、収納代行業者が破綻しても消費者が委託事業者からの二重請求リスクを負うことはないが、事業者間の契約書では必ずしも代理受領によるサービスであることが明記されていないため、その徹底を図る。
コンビニ収納代行は、コンビニ本部と店頭での各種料金収納の委託契約を結ぶ収納代行業者が通販等の委託事業者にサービスを提供しているが、代理収納サービス協会によると、コンビニ本部と収納代行業者、収納代行業者と委託事業者のそれぞれで、コンビニ収納代行が代理受領であることを確認する覚書の取り交わしなどを行うことになるようだ。
大手総合通販事業者の場合、直接コンビニ本部と委託契約を結んでいるケースもあるが、これについては「コンビニ本部側から直接契約を結ぶ事業者に覚書の締結などを打診することになると思う」(西村会長)という。
また、消費者への周知策として、払込票にコンビニ収納代行が代理受領であることを明記する考
え。現在、同協会の分科会や理事会で記載する文言などを詰めている状況で、払込票を自社発行している通販事業者の場合、対応の検討が必要になりそうだ。
一方、不正請求については、定義として消費者が購入していない商品の代金請求と、代金を支払ったのに商品が届かないケース、商品自体が違法、公序良俗に反するものといった3パターンを設定し、問題が発生した際の対応策を検討している。
日本代理収納サービス協会では、年度末に当たる3月までに各施策の内容を固め、総会での承認を得た上で来年度から具体的な取り組みを始める意向。このほかに消費者からの問い合わせに対応する窓口の設置なども検討していく考えだ。
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行政刷新会議規制・制度分科会 薬通販規制緩和を重視、IT戦略本部と連携も
分科会は医薬品通販規制に対する基本的な考え方として、特に問題のなかった販売形態の規制により、消費者の利便性の毀損や事業者間の公平性の阻害が発生しているとするほか、対面による第1類医薬品購入時の情報提供が5割程度しかないという調査結果などから制度が定着していないと指摘。さらに「薬事法」施行当時は現在のようなITの進化は想像すらされていなかったとした上で、テレビ電話等を使い薬剤師等の専門家と意思疎通を図れる販売体制を確立すれば、医薬品が安全に販売できるとしている。
これを踏まえた規制改革案として、販売履歴の管理や購入量の制限など安全性を確保しながらネット等で医薬品を販売できるルールの制定、テレビ電話やファックス等を使いリアルタイムで専門家の情報提供を受けられる体制の確保を条件に、店舗の薬剤師や登録販売者の常駐義務を撤廃する内容を示している。
今後、分科会では規制改革案について関係省庁などと協議を行い、2月下旬をメドに開催される第16回行政刷新会議で「規制仕分け」の対象項目を決め、3月上旬に2日間の日程で「規制仕分け」を開催する予定だ。
医薬品通販規制が規制仕分けの対象になるかについて、行政刷新会議の規制・制度改革担当事務局(担当事務局)は、「厚労省との協議次第。規制緩和で合意すれば、仕分け対象にする必要はない」とする。
ただ、これまでの医薬販売制度に関する検討会や行政刷新会議が行った公開討論などで厚労省側が対面販売に固執する主張を繰り返してきた経緯などを考えると、何らかの抵抗をしてくることは必至と言え、医薬品通販規制が仕分け対象になる可能性は高そうだ。
医薬品通販規制を巡っては、仮想モール運営事業者がサイト上で顧客等から意見を募るほか、ケンコーコム等が国を相手取った行政訴訟を提起していることなどから注目度は高い。また、国民の生活に直結する問題という点から、「規制仕分け」の場で目玉になることは間違いないが、ネット販売事業者側では「現在の規制を見直す動きは歓迎するが、素案がそのまま通り、規制緩和につながるのかは不透明」(ケンコーコム)と慎重な見方だ。
一方、担当事務局側は医薬品通販規制について、「経過措置が今年5月で切れるため、来年度の手当てでは遅い」としており、厚生労働省側に規制緩和を強く求めていく意向を示唆。この問題を扱う内閣官房の高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT戦略本部)専門調査会と、厚労省と協議の進め方などに関する話し合いを行うこともあり得るとの考えを示している。
5月の経過措置の期限切れを前に、医薬品通販規制見直しの流れを作り出すことができるか、規制仕分けの行方が注目されるところだ。
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2011年メーリング業界の展望――「好転する」の声多く
まず、2011年の市場の展望について。「昨年より悪くなることはないと思う。ただ、価格競争は変わらず続くと思われるで、すぐに(結果に)跳ね返るわけではないだろう。差別化を図るためにいろいろな企画が出てくると思う」(アテナ)、「全般的に雰囲気が良く、引き合いも多いので昨年よりも多少ではあるが良くなるのでは。ただ、まだ業界的に需給のギャップがあり、勝ち残るために必要なレベルは高くなるだろう」(アドレス通商)、「昨年は厳しい一年だったが、今年は上がると思う。若干だが昨年の同時期に比べて仕事に動きは出ている」(東京メール)など、「昨年より状況は良くなる」という見解が多かった。優れたサービスでいかに差別化を図れるかがポイントとなるようだ。
また、各社の課題としては、「引き続きコスト削減しつつ、競争に参加していきたい」(アテナ)、「増える案件と減る案件にメリハリをつけて効率的に展開していきたい」(アドレス通商)、「今までになかった分野で、新しく生まれている仕事を特に積極的に取り込んでいきたい」(東京メール)などが挙がった。
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東京都、ネット販売企業など11社に景表法違反で指示
東京都では昨年7月から11月にかけ、生活安全課がネット販売で購入したカシミヤ製のジャケット・コート類53品目(価格5208~5万9850円)の商品テストを実施。このうち32・1%に当たる17品目で、カシミヤ100%とうたいながら実際の混用率極めてない少ないなどの不適正な表示が見つかった。
調査対象の商品のうち不適正表示があったのは、紳士用のジャケット・コートがともに42・9%だったのに対し、婦人用ジャケットが16・7%、婦人用コートが23・1%。婦人用商品の割合が低いことについて都では「女性の方が商品に対する見方が厳しいことがあるのではないか」(生活安全課)としている。
一方、東京都取引指導課では、この商品テストの結果を踏まえ、表示に疑義のある商品を販売していた事業者を調査。カシミヤ混用率の表示に景表法の規定に違反する事実が認められたとして、ネット販売を行っていた三京商会(本社・大阪府箕面市)、ミツヤ(同・愛知県豊川市)、H.M.A(同・新潟県上越市)、関西コンピュータマネージメント(同・兵庫県姫路市)、ヴァップス(同・高知県高知市)、ビービーエフ(同・東京都港区)、テイクアイ(同・神奈川県横浜市)、ティー・ファミリー(同・愛知県名古屋市)の8社に指示を実施。このうち2社については二重価格の問題もあった。このほかに製造・表示事業者として鷹岡(同・大阪市中央区)、大栄既製服(同・愛知県名古屋市)、オーティーエス(同・東京都江戸川区)の3社にも指示を行った。
混用率の不適正表示の要因等について都は、販売事業者の多くが製造事業者や卸事業者の説明をそのまま鵜呑みにして表示していたと指摘。これについては以前から言われていることだが、中小事業者の場合、取引先から出された商品説明の全てを確認した上で表示を行うのが難しいという問題が改めて浮き彫りとなった形だ。
一方、製造事業者については、商品製造前の生地の検査で適正な混用率が検出されていたが、製造・流通した商品の混用率が大きく異なっていたとしており、商品の品質管理や情報提供の面で問題があったようだ。
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消費者庁6回目ネット研究会 モール運営者、自主規制に消極的
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国センのあり方タスクフォース、事業別の役割や意義論点に
消費者庁は12月24日に、「国民生活センターのあり方の見直しに係るタスクフォース」の第1回会合を開催した。消費者庁では国センの「相談」「情報の収集・分析」など国センの機能ごとの論点を提示。国センは消費者行政強化を前提に議論する必要があるとし、今後消費者行政強化にどうつながるかを踏まえる必要があると指摘し、各事業の相互関係も含めた検討が必要とした。
今回のタスクフォースは12月7日に閣議決定した「独立行政法人の事務・事業の見直しの基本方針」を受けたもの。基本方針では他の機関と類似する相談業務や情報収集・分析業務を廃止・再編で他の機関や民間との重複を排除するとし、商品テストは可能な限り民間で実施するとした。
これに基づいて消費者庁では論点として「相談」について消費者庁と国センの役割や直接相談する意義、直接相談廃止後の人員活用などを、「情報の収集・分析」については民間との重複をどう評価するかなどを挙げた。
「商品テスト」については、消費者庁や国センの役割や施設を自前で保有する意義、実施体制のあり方などを論点とした。
国センは消費者庁が示した論点について「国センが担う役割と機能はセットになっている。事業を分断した検討で充分な議論は難しい」と反論した。
消費者庁はこれに対し「他の機関と連携可能か、また切り離せるかどうかを議論する。事業と組織のあり方で2段階の検討を行う」と説明した。
国センの野々山理事長は「国センのあり方を議論する上で、消費者庁が消費者行政強化をどう考えているか方向性が示されるべき」と主張。直接相談の廃止については「直接相談は消費者や事業者の声を知る窓口として必要。廃止は選択肢の一つと認識している。国センだけ廃止とすることに危惧する」としている。
これまで直接相談やパイオネットなどの情報分析、商品テストなどの各事業を連携し消費者トラブルのセンサーとして役割を果たしてきたとの自負をのぞかせる国セン。だが、事業仕分けでは消費者庁との役割分担が不明確などとその存在意義を問われていた。2回目以降の議論では、提示された論点についてそれぞれの見解を示す形で進行する。
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経済産業省、中国で衣料のテストマーケ、ネット販売など活用
経済産業省は昨年12月下旬から、日本企業が製造・販売する若年女性向け衣料や子供服、機能性衣料を対象に、中国・上海でテストマーケティング事業を始めた。日本の文化産業を海外にアピールする「クール・ジャパン」プロジェクトの一環として実施するもので、日本の21ブランド・企業が参画し、現地消費者向けの展示会やファッション雑誌と連携したネット販売など展開。効果的な商品の訴求方法などを検証し、日本のファッション関連企業の中国進出を後押しする考えだ。
今回のテストマーケティングは、「tokyoeye〓girls/kids/tech」と題して行うもので、対象の衣料品は、国際的に競争力があると見られる10~20代女性が日常で着こなすガールズファッション、デザイン・品質の高い子供服(kids)、発熱・保温などの素材を使用した機能性衣料(tech)。日本企業側はgirls分野で7ブランド、kids分野で8ブランド、tech分野で7社が参加している。
経産省によると、中国では日系のファッション雑誌の売れ行きが良く、若年女性の間で日本のファッションの人気も高いという。だが、商品の売り上げ規模は小さいのが実情で、「日本企業が中国に上手く入っていけていない」(クール・ジャパン室)と判断。今回のテストマーケティングを行うことにした。
実際の取り組みでは、リアル店舗やネットなどとのメディアミックスによるプロモーションに力を入れており、まずリアル店舗では日本ブランドを中心としたファッションビル「上海OPA准海店」でのオープニングキャンペーン(昨年12月27日から1月9日)を実施。上海のショッピングセンター「正大広場」では、ファッション雑誌との連動型セレクトショップ「mina collection shop」と協業するほか、商品の展示会、ファッションショーなども開催(1月6日~9日)している。
一方、ネット販売についても、日本の女性ファッション雑誌の現地ライセンス版である「mina」「ViVi(xinwei)」と連携し中国語通販サイトを開設。また、郵便事業会社が運営する中国消費者向け仮想モール「JapaNavi」内にも子供服の「tokyoeyekids」コーナーを設け、現地顧客が商品を購入できるようにしている。
テスト期間中のリアル店舗およびネット販売の利用者は約3万人、約1150万円の売り上げを見込む。
このほか、現地消費者に対しても中国の大手ポータルサイト「sina」に特設ページを設け、テストマーケティングの取り組みを告知。商品購入者へのインタビュー調査や通販サイトへの流入分析、メディアへの露出度測定などを行った上で、今年3月をメドに事業の検証結果を公表する予定だ。
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日本クレジット協会など 本人認証義務付けへ、カード不正使用を防止
2011年3月以降、新規に加盟店契約をして、通販サイトでクレジットカードを取り扱う場合は、セキュリティーコードや3Dセキュアによる本人認証を必須とする。この際、通販サイトがセキュリティーコードを保持することは禁止する。
すでに通販サイトでカード決済を実施している企業へのガイドライン適用に関しては、段階的に対応していく方針。また、3Dセキュアに未対応なブランドやカード会社、さらには3Dセキュアのない携帯電話についても、導入のインフラ整備を進める。
クレジットカード業界では、大手ネット販売企業などに本人認証の導入を呼びかけてきたものの、普及はあまり進んでいない。3Dセキュアの導入にはシステム開発や運用コストが必要なことや、パスワードを入力することで支払いまでの工程が長引くため、利便性が落ちることなどを理由として、導入に消極的な企業があったからだ。しかし近年、流失したクレジットカード番号を不正に使用し、買い物をするケースが後を絶たないことから、ガイドラインの策定を決めた。
ただ、コスト負担の問題もあるため、中小規模も含めた既存の通販サイトの間で、3Dセキュアの普及がどれだけ進むかは不透明な部分もある。
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日本百貨店協会「eビジネス白書」④ 通販強化には課題山積
百貨店24社にeビジネスの運営体制を聞いたところ、通販サイトは「EC推進などの部署が一機能として運営している」が92%で、「1つの店舗として運営している」と「各部署がそれぞれの担務を担い運営している」がともに4%だった。
また、ネット販売専任のバイヤーについては、「ネット担当者が関係部署と協議して商材を確保している」が59%と多く、「店舗のバイヤーがネット販売も兼任している」も33%となり、ネット販売専任のバイヤーが通販商材を確保するのは極めて少ないのが実情だ。
また、ウェブ掲載用の写真撮影(複数回答)は、「供給側から写真提供がある」企業が75%、「店頭で撮影している」企業が33%、「その他」と回答したのは42%で、内容は「紙媒体画像の流用」や「自社のスタジオや外部のスタジオを利用している」とする企業が多い。
商品の採寸(複数回答)では、「提供された情報を利用している」企業が92%と圧倒的だが、一方で「倉庫で独自に採寸している」企業も25%だった。少数派ながら、「既存媒体のデータ流用」や「店舗の売り場で採寸している」との回答もあった。
商品の原稿作成(複数回答)は、「提供された原稿をそのまま利用している」企業が58%で、「店頭スタッフが作成している」企業が54%、「ネット販売のスタッフが作成している」企業が46%となった。「提供された原稿を校正して利用する」ケースもあった。
一方、ネット販売の物流は、「既存の物流を利用している」企業が83%と圧倒的で、「一部の商品はネット販売独自の物流を持っている」企業も13%、「すべてを独自の物流で行っている」企業はごく少数だった。
この傾向は倉庫も同じで、「既存の倉庫を利用している」企業が67%だったのに対し、「一部の商品で独自の倉庫を持つ」企業が21%、「ネット販売用に独自の倉庫を持つ」企業は4%と少なかった。
これらを踏まえたネット販売の課題(複数回答)は、「独自の商品開発ができていない」が67%ともっとも多く、次いで「商材を確保する体制ができていない」の63%、「EC化するためのシステム・物流体制が整備されていない」が54%(図表を参照)。この3つは前々年、前年も上位3位を占めており、ネットを強化するほど同じ壁に当たっていることがうかがえる。
白書では、課題をクリアするために通販部門の増員や他部署との連携強化を前提に、ネット独自商品の開発や商材確保に向けた専任バイヤーの設置や、ギフト以外の商品開発を行い、他社との差別化を図る必要があると結んでいる。 (おわり)
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消費者庁のネット研究会、行動ターゲ広告に焦点
冒頭、消費者庁の羽藤秀雄審議官が、約30カ国が加盟する経済協力開発機構(OECD)で設けている「電子商取引に関する消費者保護ガイドライン」について、2015年をメドに改正に向けて各国行政が動いていることを説明。現在の論点としては、ネット販売での購買行動からニーズや関心、個人情報などが収集・保存され、行動ターゲティング広告目的に第三者に二次利用されている事例があることなどを挙げた。
主婦連合会の河村真紀子委員は「集めた消費者情報がどのように利用されているのか、消費者にも見られるような形をとるべき」と意見。さらに、ネット販売企業の広告手段について「消費者のためにはすべてオプトイン(ユーザーに許可を得た広告宣伝メール)が好ましい」と持論を展開した。弁護士の岡村久道委員はネットにおけるプライバシーポリシーに関して「国内では政府の『基本方針』が述べられているだけで、違反者への罰則が不明瞭」と指摘し、国内法の改善も検討するよう求めた。
これに対し、楽天の関聡司委員は「行動ターゲティング広告はマーケティングの一環であり、ネットに限らず実店舗でも同様のことが行われている」と反論。仮に新たなルールを設けるのであれば、実店舗も含めた規制内容になってしまうとの見解を示した。
越境取引トラブル
また、研究会では日本と海外でのネット越境取引に関するトラブルについても議論を展開。ECネットワーク理事の沢田登志子委員が、消費者から寄せられた「返品・返金交渉がうまく進まない」「解約ができない」「商品が届かない」といった相談内容を紹介。沢田委員は「政府内の議論だけでは対応できない問題。関係民間団体を招きワークショップを定期的に開く必要がある」とした。
さらに民間事業者の立場から、ヤフーの別所直哉委員は、中国の大手仮想モール「タオバオ」の出品商品を購入できる「ヤフーチャイナモール」の事例を説明。ヤフーでは日中の消費者の間に販売業者を設置することでリスク回避に努めているが、それでも未配送や返品などでトラブルが起きていることを挙げた。
別所委員は「日本の消費者はまず、中国との商習慣が違うことを念頭に置いてもらいたい」と強調。その上で、同社が事前に安全な取引ポイントをサイト内で告知したり、日本、中国それぞれに問い合わせ窓口を設置して対応していることを説明した。今後のグローバル取引の課題としては、翻訳エンジンの精度を上げることなどを考えている。
これらの意見に対して消費者庁は、越境取引の実態調査や各国・地域間での相談窓口連携体制の確立に取り組むことを来年度の強化事業として予算要求していることを明らかにした。次回の検討会は1月13日に開催する予定。これまでの議論の課題を整理し、意見集約に向けて必要な論点を抽出していく方針。
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日本百貨店協会「eビジネス白書」③ 平均会員数21%増の13万人
PC売り上げが前年比4・0%増だったのに対し、モバイルは12・8%増となり、百貨店がモバイル通販を本格化させ始めている傾向がうかがえる結果となった。ただ、依然として会員24社のうち、半数以上の14社がモバイル通販を実施していないことも分かった。
一方、通販サイトで顧客の会員化を行っている企業は87%と多く、会員数は10万人未満の企業が72%と大多数を占める一方、20万人以上とする企業も24%あり、会員数については二極化の傾向にある。
会員数の平均は、08年の10万8224人から20・9%増の13万804人で、71%の企業が前年比で「会員数が増加している」と回答。もっとも会員数の多い企業が50万人、もっとも少ない企業は800人だった。
PCの会員数が平均12万6613人と全体の97%を占めているのに対し、モバイル会員数は同3万1642人で、「1万人未満」が50%、「1万人以上5万人未満」が42%となった。
また、ツイッターのフォロワー数は実施企業数が5社と少ない状況ではあるが、平均で2940人。もっとも多い企業は1万人だった。
一方、「eビジネスの情報発信に関する課題」(複数回答)としては、「モバイルの活用ができていない」が前々年、前年に引き続き最も多く63%となった。また、「デザイン性が十分ではない」が54%、「情報発信に関する費用対効果を把握できない」が50%、「メールの活用が十分ではない」が46%などとなった。
中でも、「費用対効果を把握できない」と回答した企業は前年の42%からポイント増加しており、ネット販売売上高や会員数が伸び悩む中で、効果的な情報発信を行いたいと考えている企業が多いことがうかがえる。
また、「会員数が停滞している」とした企業は25%で前年の28%と同水準で、会員の獲得に壁を感じている企業も依然として多い。
同調査では、百貨店もモバイルを重要なチャネルとして捉ええる傾向が強まっており、モバイルを活用した情報発信の強化や販路としての基盤づくりが課題としている。 (つづく)
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【ニュースの断層】 エグゼクティブ会議、政治活動を再開
(1)については2008年に同会議が素案を発表しており、(2)は過去の薬事法改正で医薬品定義から削除された"食品は除く"の文言が、薬事法規制を受ける原因と捉え再改正をめざすものだ。
活動再開にあたっては、後援団体として日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)が新たに参加、共同歩調を取ることになる。また、年会費も10万円から2万円に引き下げ、講演会など個別活動ごとに参加費を徴収する。
同会議は08年末、「健康食品問題研究会」の解散を受けて活動の幅を縮小。ただ、10年以降も月1回幹事会を継続しており、消費者庁の「健康食品の表示に関する検討会」後に同庁が制度改革に着手したことを受けて活動を活発化させた。
講演会や懇親会には4人の議員が出席。あいさつでは、「怪しげな健食を排除する意味でも法整備は必要」(三井議員)、「健食に対する消費者ニーズと現行法にはズレがある」(樋口俊一議員)など力強い発言が飛び出しだ。また、細川律夫厚生労働大臣や牧義夫議員も祝辞を寄せた。
代表世話役の駒村氏も「消費者庁の検討会の結論がまとまり、業界として力を結集しなければならない」とあいさつ。消費者庁が11年に機能性表示の可能性を探る研究に予算要求したことに期待感ものぞかせた。
だが、検討会が業界に突きつけたのは、むしろ厳しい結論といえる。今の業界に求められているのは、業界団体による自主規制など信頼を獲得する地に足のついた事業活動であり、過去に幾度となく政治的アプローチを繰り返し、まとまりのない業界の姿をさらけ出してきたことを考えても、行政や消費者の頭ごなしに政治活動を展開することが得策と思えない。
また、これまでの活動の成果を検証することも必要だろう。同会議の中心となって活動してきたUBMメディア社の牧野順一氏は、「日本健康・栄養食品協会が団体一本化に踏み出したことで一つの役割は果たした」と評価する。だが、結果として"表示制度化"の本丸には切り込めていない。会費の改訂も、成果を示せない反省からくる消極姿勢と取れなくもない。
さらに、JACDSの参加による影響も不透明だ。背景には、樋口議員がドラッグストアチェーンを全国展開するヒグチ産業社長であることなども影響しているとみられるが、健食の販路は7~8割が通販、訪販が占めるとされる。これら事業者の多くは参加しておらず、"業界総意"を示せる段階にない。新しい団体の参加が、新たな軋轢を生む可能性もある。
講演会でも、その盛り上がりに反し、冷静な見方が少なくなかった。「期待感うんぬんよりやらなければ進まない」(受託製造事業者代表)といった意見はわずか。別の受託製造事業者代表は「JACDSの参加が吉と出るか分からない」と指摘。このほかにも「会を仕切るのはおなじみの顔ぶれ。若い力がなければまだまだ変わらない」(通販事業者)、「ぶれない姿勢が必要。(こうした会は)結局、自社の利益を追い、瓦解することが少なくない」(行政関係者)など厳しい意見が相次いだ。
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日本百貨店協会「eビジネス白書」② 店頭商材が売り上げけん引
前回に引き続き、日本百貨店協会がまとめた「2010年版百貨店eビジネス白書」から、09年度における百貨店24社のネット販売の状況をみていく。
百貨店各社が通販サイトに掲載している商品をカテゴリーごとにみると、「食料品」はすべての企業が扱っており、次いで「家庭用品」の75%、「化粧品」の63%と続き、これら3分野は前回同様に百貨店のネット販売で重要な商品となっている。「紳士服・洋品」と「婦人服・洋品」「子供服・用品」はそれぞれ54%と半数程度にとどまっているのが実情だ。
カテゴリーごとの商品展開点数は、「食料品」が平均2455点でもっとも多く、次いで「化粧品」の1960点、「婦人服・洋品」が1233点、「家庭用品」が1134点となっている。
また、カテゴリーごとの売り上げも、「食料品」が平均6億7085万円でもっとも高く、「その他」が3億3509万円、「家庭用品」が1億4560万円、「化粧品」が1億3006万円、「婦人服・洋品」が1億805万円と続く。
今後、通販サイトで充実させる商品については、やはり「食料品」が79%でトップ。次いで「化粧品」(67%)、「家庭用品」(58%)となり、現在の主力商品を引き続き強化させたい意向であることがわかる。
通販サイトの取り扱い商品をみると、各社とも「中元・歳暮などの商材」は100%扱っており、「店頭取り扱い商材」は92%と前回(84%)よりも取り扱う企業が増えている。一方の「ネット販売独自の商材」は29%と前回(36%)を下回った。
カテゴリー別の売上高シェアでも、「中元・歳暮などの商材」が60%、「店頭取り扱い商材」が20%で、これらでネット販売売上高全体の80%を占めており、「ネット販売独自の商材」は8%にとどまっている(図表を参照)。
また、通販サイトの商品調達については、「ネット販売独自の商材」の52%、「通販取り扱い商材」の29%がネット販売専任バイヤーによる調達で、物流では「ネット販売独自の商材」の66%、「通販取り扱い商材」の40%、「店頭取り扱い商材」の1%がネット販売専用の物流だった。
これらのことから、ネット販売専用商材や通販取り扱い商材の一部では選任のバイヤーや物流体制を整えているが、中元・歳暮の商材や店頭取り扱い商材では店頭バイヤーや既存の物流が主流ということがわかる。
白書では、中元・歳暮以外の商品取り扱いや、地場の特産品など独自性の確立、ネット販売用の商品開発を含めた魅力的なサイト構築と商材の拡充などにより、他社との差別化を図る必要があるとしている。 (つづく)
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IPサイマルラジオ協議会、ラジオネット配信で新会社
在京ラジオ7局と在阪ラジオ6局、電通などが会員となっている、IPサイマルラジオ協議会(宮原秀夫会長)は、AM・FM・短波ラジオがパソコンから聴取できる「IPサイマルラジオ」の実用化に乗り出す。12月1日付で新会社として「radiko(ラジコ)」を設立。社長には電通の岩下宏氏が就任する。来春以降に配信地域を拡大するほか、番組と連動したネット広告の配信も検討しており、利用者層の拡大で早期の収益化を目指す。
IPサイマルラジオ協議会では、今年3月にIPサイマルラジオ「radiko」の試験配信を開始した。パソコンのほか、iPhone、アンドロイド搭載のスマートフォンなどで聴ける。新会社は電通のほか、首都圏・関西の民放各局が出資する。
配信する放送局は首都圏が7局、関西が6局。聴取できる地域は限られており、これまで配信してきた首都圏の1都3県(東京、神奈川、千葉、埼玉)と関西の2府2県(大阪、京都、兵庫、奈良)に、12月1日からは茨城、群馬、栃木、滋賀、和歌山が対象地域として加わる。また、来春以降には札幌、名古屋、福岡の各局も配信を開始する予定だ。
今後は番組と連動したネット広告の配信も検討する。例えば、番組スポンサーのバナー広告を、radikoのプレーヤー下部に表示して、マウスカーソルを合わせると新商品を見られるようにしたり、放送するCMに合わせて同じ商品をバナー広告として表示したりといった展開が考えられるという。こうした広告商品を2011年度までに開発する。通販企業にとっても、radikoの普及が進めば、ラジオのメディアとしての価値に変化が出てきそうだ。
同協議会の調査によると、radikoの聴取者は20~40代の男性が中心で、平均は38・4歳。地上波のラジオ聴取者の平均47・7歳よりも約10歳若く、男性が多いのが特徴となっている。スマートフォンのみを利用して聴取するユーザーはさらに若く、平均は33・7歳。また、地上波よりも夕方・深夜に聴く利用者が多いのも特徴となっている。
民放各局では、radikoを地上波放送を補完するメディアと位置付け、新たな聴取者を取り込みたい考えだ。
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「Tsuhan2010より」ベガス味岡氏が語る〝心〟の掴み方、「売れる5か条」を伝授
私が実際に実践してきたことやこれまでの経験をもとに今日は「商品を売るツボとコツ」についてお話していきたいと思います。
私が思う商品を売るための条件、私は「売れる5か条」と呼んでいますが、まず「必ず売れるんだと勝手に決定」すること。売れると思い込むこと、自己暗示ですね。これは通販会社のバイヤーの方は絶対に必要なことだと思います。絶対に売れると思える商品を探すことが前提ですが。
次に「頭でしゃべらず、体でしゃべる」こと。「さあ、皆さんこんな良い商品なんです。見てください」という同じ文句を立ち止まって話すのと動きながら話すのでは、お客様への"温度"の伝わり方が違う。これは例えば通販専門チャンネルのトップセールスマンを見るとわかりますが、みんな動いていますよね。
次に「3発の法則」。要は同じ言葉を3回言うことです。聞いたところによると、人間は息を吐いている時にはあまり、言葉が頭に入ってこず、吸っている時に人の言葉が入ってくるそうです。ですから、私は強調したい言葉は3回言うようにしています。「安いんです、安いんです、本当に安いんです」「お得、お得、お得」とかね。これはテレビ通販に限ったことではなく、カタログでも強調したい言葉は3回入れるなどする効果があると思います。
あとは「脳みそが壊れるほどの商品知識」。私は通販番組の台本を読むのは苦手です(笑)が、商品に関すること、商品知識だけは誰よりも勉強していると思います。頭に商品知識を詰め込みに詰め込むと最終的にどうなるか。商品が自らしゃべり出すんですね、僕はここが良い特徴なんですよと。私はただ、その声を聞いて商品の代弁者になるんですね。
それと「抱きしめる」こと。"抱きしめる"というのは自分の子供を抱くように両手でしっかりと抱きしめることです。私はいつもそうしているんですが(売り上げが)ぜんぜん違います。以上が「売れる5か条」です。私の個人的な経験上、これを実践すると売り上げがアップするはすです。
この「売れる5か条」を踏まえつつ、我々のような通販企業や通販バイヤーが売るために大切にしなければならない"商品"について私の考えをお話します。
まずはお客様の声を聞くこと。"声品"ですね。これをしないと商品説明がズレます。私は必ず販売する商品をいくつか事前にもらって、スタッフや母親に使ってもらって、実際に生の感想を聞くようにしています。ここで声を聞き、正々堂々とお客様にお勧めできる正しい商品、"正品"かどうかを判断してください。その上で当該商品を販売すれば必ずその商品は商売で勝つ"勝品"となります。また、もう1つ重要なのはShow、演出という意味の"Show品"。規制の範囲内でビフォーアフターやディスプレイなど魅せる演出を考えると。そして最終的に我々もお客様も笑顔になる"笑品"になります。
通信販売はお客様に買う喜びや配送後に開ける喜び、そして使う喜びなどたくさんの喜びを提供できるすばらしいビジネスです。誇りを持ちつつ、私は皆さんとともに通販市場の拡大に貢献していければと思います。
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日本百貨店協会「eビジネス白書」① 24社のネット販売合計売上高は4.2%増の243億円
今回が4回目となる同白書は、日本百貨店協会の「百貨店eビジネス部会」会員企業24社(のれんベース)にアンケート調査を行い全社から回答を得た。
昨年、百貨店業界全体の売り上げは、既存店ベースで前年比10・1%減と過去に例を見ない落ち込みとなり、百貨店の不調を強く印象付けた。
一方、百貨店のウェブ活用については、従来は店頭イベントなどの"情報発信ツール"の側面が強かったが、昨年に発表された前回調査からは、ウェブ活用を"通販目的"とする企業が顕在化し、ネット販売売上高も前年から大きく伸びた。
今回の調査でも、ウェブ活用の重点分野を「商品・サービスの販売チャネルとして拡充させる」が全体の84%を占め、情報提供という位置づけから完全に移行している。
しかし、09年のネット販売売上高は前年比4・2%増と小幅な成長にとどまり、依然として百貨店総売上の1%にも達していないのが現状だ。
ネット販売が大きく伸びていない理由として、白書からは各社の基本的な戦略の欠如が浮かび上がっている。
例えば、「eビジネスの全社戦略上の課題」(複数回答)について聞いたところ、「全社的な戦略が明確になっていない」が前回の42%から63%に増えたほか、「世の中の状況を踏まえた戦略になっていない」も25%から50%に拡大。また、「経営層の関心が低い」が29%を占めるなど、事業拡大への前提条件すら整っていない企業が目立つ。
また、「eビジネスへの積極性」については、「積極的に拡大を図る」が54%と過半を占めたものの、「方向性の見極め段階で、現状維持もしくは微増を見込む」が21%、「ある程度の拡大は見込んでいるが積極的とはいえない」が17%、「現状維持」が8%と、積極的な拡大に慎重なケースもみられる結果となった。
各社に取り組み状況の違いはあるが、白書では組織面の整備を前提に、ネット販売選任バイヤーの設置や、関係部署との連携強化の必要性などを指摘している。
また、世の中の市場全体の状況を踏まえて、受注処理の円滑化などネット販売のシステムの改善や強化、モバイルも含めたマルチデバイスへの対応、配送リードタイムの短縮や送料体系の見直しなどの物流強化などが不可欠としている。
(つづく)
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消費者庁のネット研究会、モール運営企業の責任を議論
議論がモール運営事業者の責任に及んだのは、同庁食品表示課による健康食品等のネット広告の監視体制に話が及んだ時だ。
楽天の関聡司委員は「出店企業に対する指導は個別に行ってほしい」と要望。これまで食品表示課ではモール運営事業者を通じた指導を行ってきたが、健康増進法(健増法)による違反事由が明確でなく、民間企業同士の指導では限界があるためだ。
これに対し、主婦連合会の河村真紀子委員は「モールを運営して利益を上げているのであれば、責任の一端は運営事業者にもある。クレジットカード会社も同様に加盟店管理に責任を負っている」と指摘。連帯責任の必要性に言及した。関委員は「規約に基づいてモールを運営しており、法律に基づく指導であれば行政サイドが個別に行うべき」と応じ、議論は平行線を辿った。
明確な方向性を結論づけるまで至らなかったため、今後、議論が再燃することになるかは不透明だが、初めてモール運営事業者の責任について議論が及んだ。
健食等に関するネット上の広告表示を巡っては、厚生労働省時代から年1回、「がん」や「糖尿病」「肝炎」などキーワード検索による監視が行われており、消費者庁創設に併せて、同庁食品表示課が引き継いでいる。その後、今年7月に論点整理をまとめた「健康食品の表示に関する検討会」を受けて年4回、継続的に実施する方針に変更。従来、モールへの出店企業に対する指導は、運営事業者にも指導を要請してきたが、実効性の確保の面で課題となっていた。
このほか、ヤフーの別所直哉委員は「出店企業を対象にした広告表示の講習会を行ってほしい」と要望した。
ネット研究会では、海外の決済代行事業者を通じたカード決済を巡るトラブルの解決に向けた議論が争点の一つになっている。今会合においてもサイト上における代行事業者名の表示義務化や登録制の導入などの意見が出されたが、実効性確保の観点から賛否が分かれている。
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上期の通販市場規模は1.1%減に――日本通信販売協会調査
カテゴリー別に見ると「衣料品」が同5・2%減の1584億9000万円となった。「家庭用品」は同7・1%減の1066億7900万円となり、上半期を通じて前年度を上回った月がなく、不調に終わった。
「雑貨」全体は同0・7%増の2949億2800万円となった。このうち、「文具・事務用品」が同1・9%減の1007億8800万円、「化粧品」は同1・9%減の921億9100万円、両項目を除いた「雑貨」は同6・1%増の1019億5000万円となった。
「食料品」全体は同6・8%増の1173億1600万円となり、上半期を通じてすべての月で前年度を上回る結果となった。このうち、「健康食品」が同5・7%増の859億500万円となった。健食以外の「食料品」は同10・1%増の314億1200万円となり、唯一の2ケタ増で全項目の中でも最も伸長した。
「通信教育・サービス」は同8・4%減の188億200万円と全項目を通じて最も減少した。「その他」は同4・6%増の217億7600万円だった。
加えて、2010年9月度の主要133社の通販総売上高は、前年同月比3・6%減の1179億8800万円となった。健康食品を除いた「食料品」が同15・6%増と大幅に伸長したものの、「家庭用品」が同10・4%減、「衣料品」が同9・4%減と、ともに大幅にマイナスとなり、全体では前年割れとなった。なお、1社当たりの平均受注件数は、8万8035件(回答107社)。
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【健食表示規制の行方】 消費者庁、景表法で執行強化
背景には、健増法の使いにくさがある。現行の健増法は、地方自治体や保健所、国が改善指導を行い、これに従わない場合、国が「勧告」「命令」「罰則」などの措置をとる仕組み。自治体や保健所に処分権限はなく、違法表示の証明責任も行政サイドが負うことになる。このため、指導実績だけが蓄積され、表沙汰になるケースは稀だ。
加えて、執行を担う食品表示課では現在、健増法の専任スタッフがわずか1人。来年度に4人の定員要求を行っているものの、見通しは不透明といえる。このため、健増法単独による執行強化が困難と判断した。
一方、景表法は地方自治体と国が共に排除命令などの処分権限を持ち、事業者に合理的根拠を示す資料の提出を求めることができる。このため、食品表示課や保健所が悪質な表示を探知し表示対策課に情報を提供。最終的に景表法によって対処するのが効果的と判断した。その際、事業者が示す科学的根拠の検証においては、国立健康・栄養研究所など研究機関とネットワークを持ち、厚労省出身のスタッフを擁する食品表示課が後方支援する。
また、薬事法を所管する厚生労働省へ違法表示に関する情報提供を行うルールも定め、連携体制を構築する。
これまで年1回実施していたネット上の広告表示の監視についても年間を通じて継続的に実施。3カ月スパンで年4回行い、悪質な事例を公表していく。ここで得た知見は、来年度以降に予定する健食表示の広告ガイドライン策定に活かす。
一方、特定保健用食品(トクホ)制度については、検討会で①表示許可手続きの透明化、②許可後に生じた科学的知見の収集、③保健機能を適切に伝える表示・広告の方法が、消費者庁が早急に対応すべき課題となっていた。
①についてはすでに着手。「(被験者の人数など)過去の審査過程の中で判断の基準となっていた"相場"を見極め、年度内に統一した試験デザインの枠組み提示をめざす」(同)という。審査情報の公表の範囲の統一についても公表情報が最も多い食品安全委員会を基準とし、審査に関わる消費者庁、消費者委員会の3者で協議する。
②では年数回、事業者に報告義務を科す方針。③については、年度内にトクホ表示に関わる広告ガイドラインの公表をめざす。
規格基準型トクホの拡充については「中長期的課題」(同)として当面は難しいと判断した。
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松江市、通販が"町おこし"に一役 温泉PRかねた化粧品が好調
温泉街で土産物店を営む新宮氏がスキンケアブランド「姫ラボ」を立ち上げ、化粧品通販を本格化させたのが今年7月。通常、化粧品に使われる精製水の代わりに「玉造温泉」の温泉水を使い、石けんと美容クリームの2アイテムをラインアップした。
これまで積極的な広告宣伝は行なってこなかったが、「温泉の認知を全国に広めたいという方向性は一緒」(松江市観光協会玉造温泉支部)として、観光案内のフリーペーパーなどで商品を紹介。「玉造温泉」が出雲風土記にも登場する"薬湯"として知られ、パワースポットとして女性の人気を得てきたことも相乗効果となって徐々に販売数が伸びた。
具体的な売り上げは明らかにしていないが、関係者によると2アイテムとも月平均各1~2万個は出荷しているようだ。好調を受けて今年10月にはピーリングゲルと化粧水も発売。今後は、広告展開の強化も検討するという。
こうした自治体と企業の連携による町おこしを後方支援するのが化粧品の受託製造を行うサティス製薬(本社・埼玉県吉川市、山本智士社長)だ。同社は今年6月、農業や漁業を営む全国の生産者と協力し、生産過程で廃材となった素材などから化粧品原料を開発する「ふるさと元気プロジェクト」を発足。「姫ラボ」は、製品化が実現した初めての商品となった。
観光地を全国にPRする手段は物産展やアンテナショップなど数あるが、地方の一自治体が継続的に展開するのは容易ではない。初期投資が少なく、物流面でメリットのある通販だからこそ生まれた好例といえそうだ。
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大広の化粧品通販調査、6割が通販で購入、ネットでの情報収集傾向強く
調査は15歳から64歳の女性で、化粧水や美容液、乳液などの化粧品いずれかを、自分で使用するために1年以内に購入した人を対象に実施。現在の使用状況や肌の手入れ関心度合、商品の情報源などについて聞いた。
同調査によると、スキンケア化粧品を購入する女性の内、60・7%が現在でも通販を利用しており、かつて専門店などで購入していた割合は低下している。理由として同社では、スキンケア意識の高い女性はネットで商品情報を収集する傾向があり、その過程が通販の利用につながっていると分析している。
また、「月間の購入金額」では、通販ユーザーの平均金額が3477円なのに対して、非通販ユーザーの平均が805円低い2672円となっている(表参照)。「解決したい肌の悩み」については、通販、非通販ユーザーともに、「しみ・そばかす」「肌のたるみ」「ほうれい線」などが上位に挙がっている。
「化粧品の選び方」に関しては、通販ユーザーの52・4%が「ほぼ決まったブランド」で、次いで40・8%が「気に入っているブランドがあっても違うブランドも積極的に選ぶ」、6・8%が「買うたびに違うブランドを選ぶ」となっている。
「初めてのブランドを購入するまでの広告接触回数」は「何回か見てから買ったと思う」が59・5%、「見ていない」が19・4%、「1回だけ見たと思う」が7・1%という順になっている。
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eビジネス推進連合会「eビジネスに関する企業調査」、売上「上がった」が6割
60%の企業が対前年比でeビジネス関連売り上げが増加。
楽天やヤフーなどのインターネット企業で構成するeビジネス推進連合会(事務局・東京都品川区、三木谷浩史会長)は10月25日、会員企業を対象にしたeビジネスに関する調査の結果を発表した。それによると、回答企業のうち約6割が、eビジネス関連の売り上げが対前年比で「上がった」と回答。また、eビジネス関連の投資予定についても、6割以上の企業が「増やしたい」と考えているなど、各社のネット事業への期待の大きさや拡大している状況などが浮き彫りになった格好だ。
調査は、同連合会の会員企業1796件を対象に実施した。ウェブアンケートによる調査で、307件の回答が集まった。
景況感についての調査では、62%の企業が、eビジネス関連の売り上げが前年比で増加したと回答。また、eビジネス関連の人材採用や投資予定についても、それぞれ半数以上が「増やしたい・増やす予定がある」と回答した。人材採用、投資予定は企業規模が大きいほど割合は増加する傾向にあり、1000人以上の従業員を抱える企業の7割以上が「増やしたい」と回答している。将来展望については、企業規模に関わらず約9割の企業が今後、eビジネス関連事業を強化したい考えを示しており、今後も当分はネット販売などのeビジネス市場は拡大するものと見られる。
ツイッターに代表される「ミニブログ」の活用状況については、全体の約半数が「活用している」と回答。特に、規模が大きい企業ほど活用が進んでいる傾向にあるようだ。また、「活用を検討している」を合わせると割合は全体の85%を占めることから、今後、ネット販売企業でもよりツイッターなどの活用が進んでいくと見ることができそうだ。
海外展開については、企業規模の大きさによって回答が大きく異なる結果に。「すでに行っている」と回答したのは、1000人以上の従業員の企業では78%にまでのぼる一方、50人未満の企業は10%程度に留まった。対象地域は中国・韓国など東アジアが90%と飛びぬけており、以下38%の北米、33%の東南アジアが続いた(表参照)。
同連合会が会員企業を対象にした調査結果を公表するのは今回が初めて。今後も「定点的にこうした調査を実施していく」(eビジネス推進連合会事務局)という。こうした活動以外では、現在は会員向けの勉強会や「地域活性化に関するワーキンググループ」「薬事法に関するワーキンググループ」など3つのワーキンググループを展開。「アクティブなものは月に一回程度の頻度で動いている」(同)としている。
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国セン・個人情報相談まとめ 過去5年で相談減少、消費者の不安に配慮求める
個人情報保護法が完全施行した05年度以降過去5年間の相談合計は5万6416件だった。完全施行した05年度は1万3292件とピークだったが、年々減少する傾向にある。06年は前年度より827件減の1万2465件、07年度は12件減の1万2453件、08年度は2622件減の9831件で、09年度は1456件減の8375件だった。
国センでは個人情報に関する相談が減少傾向にあることについて、ガイドラインの見直しや説明会の開催などで個人情報保護法が定着しているためと分析する。
内容別にみると、「不正な取得」に関する相談が2万7069件で、全体の約半分にあたる48・0%を占有。アダルトサイトにアクセスした際に、「個人を特定する」と表示されたなどの相談が目立っている。
また「漏えい・紛失」については1万2135件で、21・5%を占有。事業者がメールアドレスを漏えいしたことについて「損害賠償を請求したい」とする相談があった。個人情報保護法では損害賠償について定めておらず、民法の不法行為責任などを問うことになると解説した。
「目的外利用」については7330件で、13・0%を占有。個人情報の削除時に免許証など本人確認書類を送って欲しいと言われたが理由が分からないといった相談あった。国センでは、本人確認書類が必要な理由を事業者は消費者に説明すべきとした。
そのほか、「同意のない提供」が7100件で、12・6%だった。クレジットカード会社からの電話で本人でないことを理由に用件が伝えられなかったことについて過剰反応ではないかというもの。国センでは同意のない第三者提供に当たる可能性があるとして事業者の対応はやむを得ないと説明した。
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JASTA、ファッションとエコに関する調査・その2
前号に引き続き、日本衣料管理協会(JASTA)がまとめた「ファッションとエコに関する調査」(女子大生と、その父母計1212人が回答)の結果を見ていく。
衣服の下取りセールについて、「利用したことがある」と答えたのは父親で14・7%、母親13・8%だったが、学生は6・3%と1割にも満たない。
ただ、「機会があれば利用したい」と回答した学生は全体の72・9%と高く、自身の衣服を売ることに抵抗感は少ないが、気軽に利用できる場が提供されていないという見方もできそう。
一方、前号でも触れた古着の購入経験がある消費者(学生62・3%、父親18・8%、母親33・8%)に購入品目を聞いたところ、学生ではスカート(60・5%)やワンピース(52・7%)が断トツで多かった。これらは、この1年間で所有していても着用しなかった品目の上位でもあり、なるべく安価に買い替えたいニーズが高いようだ。
また、古着の購入場所や方法については、すべての層で「古着専門店チェーン」がトップで、学生はほぼ半数(49・5%)が購入場所に選んでいる。
一方、インターネット(オークション含む)を介して購入したケースは学生、母親とも5・9%と低かったが、父親は15・3%となり、時間と手間をかけずに古着を購入するケースが多いことが分かった。
また、古着の購入金額については、父親が平均3825円、次いで母親の3511円、学生の同3020円となり、ジャケットやコート類の購入比率が高い父親がトップとなった。
購入した古着への満足度を聞いたところ、どの層でも「かなり満足」と「まあまあ満足」を合わせると約9割となり、ほとんどが満足していることが分かった。
これまで見てきたように、学生の多くは古着について、その経済性とファッション性を評価しており、自身の不用衣服の処分方法についても買取りを望む傾向が強いようだ。
今年に入って、大手の衣料品ネット販売専業が古着のマーケット拡大に目をつけて、ネットオークションや衣服の買取りサービスを行う企業に資本参加したり、提携して2次流通に参入するケースが目立っており、下取りセールや古着購入の意欲が高まっている学生世代にとって、利用しやすい場所となれるのか注目される。(おわり)
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消費者庁、第3回ネット研究会――景表法が論点に
消費者庁は10月14日、「インターネット消費者取引研究会」の第3回会合を開催した。前回の会合ではネット販売事業者が取り組む、ネット上での消費者トラブル回避策についてヒアリングを実施。今回は、トラブル発生が多いとされる景品表示法違反などに関して、行政側の視点から法執行や法制度の現状・課題について説明が行われた。
消費者庁表示対策課の笠原宏課長は、行政処理件数全体に占めるネット上の不正表示案件の割合が、近年は増加傾向にあることを説明。同庁では昨年度、電子商取引表示調査員から925件の報告を受け、その内、問題の恐れがある168サイト119事業者に対して、法令順守の啓発メールを送信した。その結果、半数以上のサイトで表示改善につながる成果を挙げた。
その一方で「啓発メールを送る際に、具体的な事実関係を細かく調べているわけではない」(笠原課長)とし、行政が行う調査活動や範囲に限界があることも明らかにした。
また、東京都生活局文化局消費生活部取引指導課の松下裕子課長は、都で独自に実施している違法ネット販売事業者への指導事例を報告した。昨年度は都内だけで、ネット販売に関する相談が2万件以上起きており、都では景品表示法違反の恐れがある広告の調査・監視を進め、直接指導による処分を強化。28件の処分と83件の指導を行ったとした。
松下課長は「ネット販売関連の広告は多様な事業者が介在するため、取引形態が複雑化し、法令上の責任の所在を確定することが難しくなっている」と指摘。商品製造業者が提供するセールス情報を、事実確認しないでそのまま広告に転記しているケースが多く見られることから、法令知識や責任感の希薄な事業者が気軽にネット販売事業に参入しているとの見方を示した。
これらの行政の報告に対して、弁護士の岡村委員は「景品表示法、特定商取引法、JAS法など各種法令の表示義務内容がバラバラになっていることが原因では」とし、現状のネット販売事業に対して法整備が追いついていないことを問題視した。
ECネットワーク理事の沢田登志子委員は「消費者から相談を受けた際、違法事業者の連絡先すらつかめない場合がある。(対応には)立法的な手当てが不可欠」とし、悪質な事業者に対応する手段として、警察も含めた関係機関との連携強化を求めた。
また、研究会ではアフィリエイトビジネスの不正行為や問題点についても議論。オブザーバーとして出席したリンクシェア・ジャパン(本社・東京都品川区、小宮山晋太郎、津田圭吾共同社長)の前川俊昌マーケティング部部長が、不正防止に向けた同社の取り組みやチェック体制について紹介。不正画像や不正語句チェックのパトロールなどを定期的に実施し、該当者には警告や排除処分をしていることを明らかにした。
これに対し、各委員からは、単一企業による個別の対策だけでなく、業界団体による包括的な監視体制の強化やガイドラインの策定などを求める意見が出た。
次回の検討会は11月11日に開催する予定。これまでの議論の課題を整理し、意見集約に向けて必要な論点を抽出していく方針。
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JASTA・ファッションとエコに関する調査、古着は個性的でおしゃれ
JASTAは、衣料管理士課程の学生とその父母を対象に、昨今、注目が高まっている「衣服とエコ」に関する調査を実施。09年12月~10年1月にかけて行ったアンケート調査で女子大生782人とその父親170人、母親260人の計1212人から回答を得た。
「不用になった衣服の処分」について聞いたところ、「衣服として使えなくても再資源化できるようにしたい」と答えたのが父親45・9%、母親45・0%とともに半数近くだったのに対し、学生は18・8%にとどまった。
一方、「衣服として再度使えるように他人に譲りたい」と答えたのは父親22・4%、母親25・8%に対し、学生は51・8%と過半を占めた。つまり、不用な衣服について、親世代はリサイクル(再資源化)を考え、学生はリユース(再利用)が念頭にあるようだ。
この違いは不用になった衣服(=古着)に対するイメージの違いから生じる部分が多いと見られ、「古着ファッションのイメージ」では、複数回答で4割以上となったのが、父親では「清潔感に欠ける」(47・1%)、母親は「経済的」(46・9%)、学生は「個性的」(63・0%)や「おしゃれ」(49・5%)、「味がある」(49・2%)と大きく分かれた(図表を参照)。
古着の再利用については、学生、父母ともに「衣服の種類によって抵抗感が違う」「気に入ったものがあれば利用したい」の順番で多いのは一緒だったが、「できるだけ利用したくない」と「絶対に利用したくない」を合わせた"非再利用派"は父親の47・5%(母親30・0%、学生18・5%)が断トツ。
実際、古着の購入経験についても、学生は62・3%と高く、母親(33・8%)、父親(18・8%)を大きく引き離した。
昨年、小売業で下取りセールがブームとなり、親世代が古着を持ち込むケースは増えたが、そこで得た原資で古着を買うという流通サイクルはほとんど整備されていないようだ。(つづく)
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消費者委 進まない健食表示議論、調整難航で審議開始は未定
論点整理を受け、消費者委で審議される課題は、(1)特定保健用食品(トクホ)の表示許可制度、(2)健食表示の効果的な規制と適切な情報提供の仕組みについて。
(1)では再審査手続きを行う際の判断基準の明確化や、表示許可の一時停止措置が行える仕組みを検討する。(2)では健康増進法や景表法など表示関連法の連携による執行力の強化や、消費者からの相談受付体制の整備、アドバイザリースタッフの活用体制の整備などだ。
これら検討課題について、松本委員長は「再審査手続きや一時停止措置に関するものなど、法改正につながる議論を優先する」としており、相談受付体制やアドバイザリースタッフの活用については、「早急に結論を出すべきテーマではない」(同)としていた。
また、審議の進め方は「個別テーマによって消費者委や各部会、調査会など審議する場を分ける」(同)としたほか、新たな調査会発足の可能性も示唆していた。再審査手続きの検討では、法律面からのアプローチと共に技術面からの議論も必要となるが、技術者が中心となって組織する「新開発食品調査部会」では、法律の専門家の不在など人事面で不安が残るためだ。
これを受け、10月の消費者委で(1)について言及。専門家からなる小規模のグループで調整の上、審議が可能な場合、専門の調査会を設置する意向を示した。
ただ、消費者委傘下ですでに7つの部会や調査会が運営されていることを考えると、運営スタッフの確保も難しい。何より問題なのは、長期に渡る議論が予想されるにも関わらず、今の消費者委の組織は来年8月末で一旦解散となること。現在のメンバーが再任される可能性はあるが、それまでに審議を始め、一定の結論を見出さなければならない。花王の「エコナ」問題以来、注目される健食の表示規制に関わる審議だけに、消費者委は早急にスケジュールを明らかにする必要がある。
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日本代理収納サービス協会、収納代行の利用環境整備へ、本格活動は来年度から
商品代金の決済手段として通販事業者にも馴染みのあるコンビニエンスストア店頭での収納代行サービス。その事業者団体となる日本代理収納サービス協会(事務局・東京都中央区)が9月27日、正式に発足を発表した。収納代行サービスに為替取引の疑義があるとする金融庁が規制導入の動きを見せたことをきっかけに発足したもので、事業者の自主的な取り組みで、消費者が安心してサービスを利用できる環境作りを目指す。これは通販事業者にもプラスと言えるものだが、具体的な活動内容が見えるまでには、まだ時間が掛かりそうだ。
日本代理収納サービス協会は、代理収納に関する調査・研究や広報、指針の策定などを主な事業としたもの。直接、コンビニ本部と代理収納(収納代行)契約を結ぶ1次収納代行業者の正会員、各種料金の収納窓口を担うコンビニ本部のリテール会員のほか、協力関係を結ぶ関連団体等のオブザーバー会員、1次収納代行業者のサービスを活用して事業を行う2次収納代行業者のグループ会員で構成する。
発足当初の構成は正会員26社、リテール会員13社、オブザーバー会員1団体の計40社・団体で、会長には電算システムの西村英彦ECソリューション事業部参与が就任。組織化の状況としては、協会加盟に関する社内稟議中の2社を含め「1次収納代行業者の全てが協会会員になる見込み」(西村英彦会長)だという。
一方、同協会が取り組むべき課題は多い。実際、金融審議会で指摘されていた消費者への二重請求防止策や預かった商品代金等の管理徹底、悪質なサービス利用事業者の排除、消費者からの問い合わせ対応体制の整備などが挙げられる。
協会としての具体的な活動テーマは、毎月行われる理事会で「これから決める」(同)段階だが、その中でポイントとなりそうなのが、2次収納代行業者の実態把握だ。
もともと収納代行サービスには明確な所管法令がなく、サービスを提供する事業者も、金融系やシステム系など業種が多岐にわたり、事業規模も様々。このため収納代行業界の全体像はつかめておらず、同協会でも「2次収納代行業者が何社程度あるのか、まだ把握できていない」(同)という。
無論、2次収納代行業者の多くは健全な事業運営を行っていると見られるが、中にはサービス利用事業者の審査や消費者対応などに問題のある業者がいる可能性もある。
このため同協会としても、正会員へのヒアリングなどを通じ2次収納代行業者の実態を捕捉していく意向だ。この2次収納代行業者をグループ会員として組織化し、サービス利用事業者の審査や消費者対応などの徹底を図れるかは大きなテーマのひとつになる。
金融庁の規制の枠から逃れた収納代行だが、依然同庁は、収納代行が為替取引に当たるとの見方を崩しておらず、何か問題が起きれば規制議論が再燃する可能性は高いのが実情だ。
仮に、収納代行に金融規制が導入されるようなことになれば、料金や利便性などの面で、サービスを利用する通販事業者やその顧客に影響が及ぶことは必至。こうした事態を避けるためにも、日本代理収納サービス協会の役割は重要になる。
同協会では、「今年度中にテーマを決め、来年度から本格的な活動を始める」(同)方針だが、さらに様々な業種を背景に持つ収納代行業者をいかにまとめ、ユーザー側の日本通信販売協会など関連団体とどのように連携してくかも、今後の事業活動を進める上でカギとなっていきそうだ。
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対馬市、フェリシモと提携、海産物をネット販売
水産流通会社の旬材(本社・大阪府吹田市、西川益通社長)が持つ流通システムを利用する。旬材では、卸売市場を通さない「市場外流通」と呼ばれる水産物を、小売店などに卸す仕組みを持っており、対馬で取れた水産物を現地の漁協からフェリシモの顧客にクール便で発送する。
魚が取れた翌日には発送できるため、鮮度の高さが強みとなるほか、価格も「通常よりも2~3割は安い」(フェリシモ・コーポレートコミュニケーショングループ)という。また、地元でしか出回らない珍しい魚も取り扱う。
フェリシモの通販サイトでは、詰め合わせの形で販売する。消費者は届けて欲しい日時を指定、シケなどで不漁だった場合を除き、その日に合わせてさまざまな鮮魚が発送される。季節によって取れる魚が変わることもあり、魚の種類は指定できないが、どんな魚が取れるかはサイト上で告知するという。
フェリシモでは、旬材の流通システムを使い、他市町村の漁協との連携を行うほか、食品事業全般を強化していく。また、対馬市は同社の販売網を活用することで、水産事業の振興や対馬の水産物の知名度向上を図る狙いがある。旬材も含めた3者では、水産加工品などの独自商品開発にも取り組む予定だ。
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ニュースの断層・尖閣衝突問題 現状、特に影響なし、物流の日中協議で経産省難しい舵取り
経産省は今年に入り、中国当局と電子商取引や物流、有店舗の流通分野などで協議の場を設けることで合意し、その準備作業を進めている。今回の中国漁船船長逮捕問題は、その最中に発生したものだが、事件発生後の一連の報道を見ると、丹羽宇一郎日本大使の休日深夜の中国外務省への呼び出し、閣僚級以上の交流停止など中国側の対応は、強硬なものばかり。
こうした中国側の対応は、経産省が中国と合意した電子商取引等の協議にも影響がありそうだが、現状はどうなのだろうか。
電子商取引分野の窓口となる経産省情報経済課では、今のところ協議会に関する中国側とのやり取りで直接的な問題はないとしており、近く中国から視察団を受け入れる予定とする。
同課は9月初旬、中国当局が外資系企業のネット販売規制を緩和するとの報道を受け、現地の日本大使館を通じて情報を収集にあたったが、9月24日までに回答を得られていない状況。これは、現地大使館が漁船衝突問題の対応に追われているためだという。
物流分野の窓口となる物流政策室でも、特に問題なく中国側と情報交換を行っているとする。ただ、漁船衝突問題を巡る一連の報道を受け、事業者から協議の立ち消えを懸念する問い合わせもある状況で、同課としても、何らかの動きがあった際に対応できるよう、「現地からの情報収集を慎重に進めている」(物流政策室)という。
事業者からの要望が多い、粗雑な通関手続きの見直しなどを求めたい日本と、制度作りやビジネス展開に関する日本のノウハウが欲しい中国。各分野の協議で焦点となるテーマは、ほぼ一致している。
ただ、今回の漁船衝突問題で、協議に向けた舵取りが難しくなったのは確か。経産省関係者は、「こちらの要望を出し過ぎれば、恐らく中国は協議に乗ってこない」と見るが、さらに日中関係が悪化すれば、協議自体が立ち消えになる恐れもある。
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消費者庁のネット研究会 行政の情報開示を要望、ネット販売トラブル対策検証
楽天の関委員は、取引の健全化に向けて同社で独自のルール・ガイドラインを整備していることを説明。同社では対出店者向けには出店審査の実施やルール違反店の排除などを徹底。対消費者向けにはヘルプページや原則24時間以内に一時回答する問い合わせ窓口の設置、苦情の際の仲介、セーフティーネットとしての補償制度などを設けている。
しかしその一方で、消費者保護が出店者の営業活動を過度に制限する恐れや、第三者による仲介には限界があることなどを課題に挙げた。
これに対して他の委員からは「もっと消費者目線に立てるのでは。(商取引の)場を提供することへの整備が、まだ十分ではないと感じる」(長田委員)という厳しい意見が寄せられた。一方、これまで詳細に公表されることが少なかった事業者の取り組み内容が具体的に分かり、参考になったという意見もあった。
また、ヤフーの別所委員は、民間で取り組む悪質事業者の対策には行政の後押しが必要とし、「事案分析や悪質事業者排除に向けた、積極的な行政の情報公開」を要望。これに対し消費者庁は「個人情報保護の問題もあるため、どのレベルまで情報を開示できるかが難しい」と、慎重な構えを見せた。
一方、今回の会合では、2011年に予定されているSIMロック解除で、ビジネス環境が大きく変わるモバイルについて各委員の意見が集中した。
これまではキャリアが一元的にトラブル管理の窓口となっていたが、SIMロック解除により、端末のトラブルはキャリア、コンテンツのトラブルはプロバイダーと、窓口が分かれる。これに伴い、消費者の混乱が起きることを懸念する声が出された。消費者庁の政策調整課は「世界的にはスタンダードなことだが、日本にとっては対応窓口が分かれることに慣れていない部分がある」と指摘。今後、総務省も含めて必要な対策を講じていく考えだ。
次回の検討会は10月14日に開催される予定で、今回民間事業者が挙げたトラブル対策の取り組みに対して、行政側が提供する支援や執行内容などについての意見交換が行われる。
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中国市場、環境整備の動き――経産省と中国商務部がネットや物流で協議
ネット販売に関する分野では、今年5月、「電子商取引政策協議会」の設置で直嶋正行経済産業大臣と陳徳銘中国商務部部長が覚書を締結。電子商取引に関する政策・制度、事業者レベルでの電子商取引の活用事例やネット関連技術等の研究・共有、関係機関による共同プロジェクト等の交流活動への協力などを目的としたもので、今年度中の第1回会合開催を目指す。
協議会の設置は、今年4月に中国側から打診があったもの。依然、市場の拡大が続く中国だが、一方で「産業振興と消費者保護のバランスをいかにとっていくかが課題になっている」(情報経済課)。このため、政策の立案などで経験を持つ日本との連携を強化し、ビジネス環境の整備につなげる狙いだ。
経産省では現在、第1回会合開催に向けた準備作業を進めている状況で、この一環として国内のネット販売事業者に中国での事業展開における問題点や要望などのヒアリングを行っているが、通関手続きや物流品質、決済などより実務に近い問題点の指摘が多い状況のようだ。
具体的には、通関手続きの時間短縮や決済面の負担軽減などで、決済の部分では、日本の顧客に中国製品を販売した場合、円で支払われた代金を中国で元に替えて現地事業者に支払おうとすると、正当な取引と証明するための資料作成等の負担が大きいなどの声が上がっているという。
これは、既に中国でネット販売を行う事業者の場合、現実的な課題への対応を求める傾向が強いことを表したものと言えるが、経産省は「中国で気になるネット販売の法制度も出てきている」(同)とする。
同省が指摘する中国の法制度とは、今年7月に施行された「インターネット商品取引および関連サービス行為に関する管理暫定弁法」。顧客から取得した個人情報の管理など、ネット販売に関するルールを規定したものだが、問題は「書き振りがあいまい」(同)なこと。例えば、個人情報データの保存に関する規定でも、データの定義が不明確で「事業者の負担する範囲がはっきりしない」(同)わけだ。
経産省では中国側は先にルールの大枠を作り、実際の運用で詳細を固めていくのではないかとの見方。施行からこれまで同法に関して特に大きな動きはないが、今後の動向を注視する構えだ。
日本および中国では、電子商取引以外にも物流分野や実店舗を伴う流通分野などで、協議の場を設置している。
日本が蓄積してきた政策や制度作り、民間レベルでの事業運営ノウハウなどを吸収したい中国側。これに対し、事業者からの要望が多い通関や検疫、決済等の手続き、商標権の取り扱い、外資規制などの問題への対応を求めていく構えの日本側だが、中国との協議は、難しい舵取りを迫られそう。現状、経産省では電子商取引分野を情報経済課、物流分野を物流政策室、流通分野を流通政策課が担当する形になっているが、通関手続きなど各分野に共通した課題も多く、各部署が連携した取り組みも重要になっていきそうだ。
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消費者委員会の松本恒雄委員長に聞く――健食表示制度改革の行方は
消費者委員会(委員会)では今後、審議をどう進めていくのか
。
「具体的な方法はまだ固まっていません。ただ委員会は2年目に何を行うか問われている時期でもあり、9月中に決めなければと考えています」
委員会で審議するのか、もしくは既存、新規の部会や調査会を活用するのか。
「委員会は任期が残り1年しかありません。来年8月末で部会や調査会を含めた今の組織は解散となり、メンバーも再任を除き入れ替わります。その間に一定の結論を示さねばならず、短期間でどこまでやれるか分かりませんが効率性を考慮して考えます」
引き継いで審議できないのか。
「中間報告を出すことは考えられますが、内閣が変わることと同じですから基本的にはありません。それを引き継ぐか全く新しい方針、組織編制で行うかは次の委員会が決めることです」
1年で行うには難しいテーマではないか。
「そうですね。ただ、消費者庁の検討会は、花王の『エコナ』を巡る問題がきっかけになっていますから、『トクホの表示許可制度』についてはある程度議論を深めなければいけない」
テーマに優先順位をつけるということか。
「論点整理は、法制度の整備に向けた論点と運用面の論点に大別されます。重視するのは法制度の整備に向けた部分。(表の)(5)や(6)については早急に結論を出すテーマではありません」
個別テーマについて伺いたい。トクホの表示許可制度についてはどう審議を進める。
「(1)と(2)は法改正につながる議論のため法律の専門家の参加が必要になりますが、一方で"どの程度のエビデンス(科学的根拠)を判断基準とするか"という技術的な問題も絡むため学識経験者の助言も必要になります」
既存の「新開発食品調査部会」を活用することも考えられる。
「確かに科学者を中心に構成されていますが、制度設計の専門の方がメンバーになっていません。『新開発食品調査部会』の下部組織として3つ目の調査会を作り、新たに法律家や技術の専門家を選任して行うことは考えられます」
「健食表示の効果的な規制や情報提供の仕組み」についてはどうか。
「(3)はむしろ消費者庁の『食品表示課』と『表示対策課』でいかに連携を図るか検討してもらったほうが良いと思う。ただ『(健康増進法などの)制度の拡充』という部分は法律論なので委員会で議論を深める必要があります」
「(4)は、『食品表示の一元的な法体系の検討と整合性をとりつつ』と書かれているが、そもそもこのテーマ自体、消費者庁でどう進むのか分からない。そちらの議論が進まなければ議論の行いようがありません」
「食品表示部会」を活用する方法はないか。
「『食品表示部会』はJAS法関連の表示が中心で、健食そのものに正面から取り組んでいるわけではありません。各法の連携や(4)のようなテーマを議論することは考えられますが、(健増法の)制度拡充となると難しい」
テーマごとに審議の場を分けるイメージか。
「その考えはあります。とにかく、あらゆるテーマを含むため一つの組織で議論するのは難しい」
新組織を立ち上げるとなるとスケジュールはどうなる。
「今から人選を始めて大臣の承認を得るとなれば審議開始は11月頃になってしまう。そうなると任期終了まで約半年。新たに組織をつくるより既存の枠組みを活用するほうが議論は早く進むとは思います」
予算の面からも新しい組織をつくることは難しい。
「予算より人事や運営スタッフの確保が大変ではないかと思う。今でさえ7つの部会等を運営している状態ですから」
新組織を発足する際の人選は。
「事務局の選んだ候補から選出する方と、大臣による政治任命という形があります」
委員会のメンバーは既存や新規の調査会に参加できるのか。
「担当委員という形で参加できます」
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医薬品通販規制訴訟、控訴審始まる "ネットは劣る"は思い込み
控訴人であるケンコーコム等の主な主張は、別表の通り。まずポイントとなるのは、別表1の「対面販売が優れているとする判断は恣意的で不合理」という主張だ。対面の場合、相手の顔を直接見られるためネットよりも優れているというのが原判決の判断理由だが、これに対し、控訴人側は科学的な証拠のない思い込みと指摘。控訴審では、コミュニケーション分野の専門家の意見を陳述書に盛り込み、より科学的に論証していく構えだ。
次のポイントは、別表2の原判決が一般用医薬品と医療用医薬品を区別していない等とする点。これについては、「薬事法」で一般用意客品に関し「人体に対する作用が著しくない」(25条1)ものとされていることから、予め消費者の判断で使用されることを予定したものと指摘。一般用医薬品の副作用が重大とした原判決は、この部分を見落としているとする。
また、副作用発生件数に対する捉え方についても、国側が年間二百数十件の副作用被害報告があるとしていたのに対し、控訴人側は発生頻度で捉えれば「1000万件に3件程度のレベル」(関葉子弁護士)と指摘。発生確率ではなく絶対数で捉えた原判決は、副作用リスクの重大性だけを誇張しネットが対面に劣ると判断したものとして、論証していく構えだ。
さらに、原判決は対面販売の情報提供に鷹揚である半面、ネット販売のハザードを極端に過大視した内容があり矛盾(ダブルスタンダード)が甚だしいとするほか、配置販売業や特例販売業に異常に甘く、ネット販売にだけ極端に厳しい医薬品販売制度は平等原則にも反するとした。
このほかにも控訴人側は、厚労省が今年6月に公表したドラッグストア等での医薬品購入時の情報提供に関する覆面調査で、副作用リスクが最も高い第1類医薬品で約20%、第2類医薬品で50%以上の店舗が情報提供を行っていなかった点などを突いていく考え。陳述でケンコーコムの後藤社長は、「国だから正しい、ではなく真に公正中立な立場からの説得力のある判断により正義が実現されることを願ってやまない」と述べた。
今回の医薬品通販規制を巡っては、事前の検討過程や厚労省の情報提供のあり方に問題があるのは明らかで、制度の中身、規制導入後の実情などを見ても多くの矛盾をはらんでいる。この背景にあるのは、既得権益者の利益保護、あるいはネットは何となく危険というイメージと言えるが、医薬品に限らず他のネット分野でも同様の構図で規制が加えられる可能性は十分に考えられる。
控訴審の第2回口頭弁論は12月2日に開かれる予定だが、ネット販売事業者は、この行政訴訟の行方を注視する必要がありそうだ。
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消費者庁のネット研究会、タイトな日程に"迷走"の懸念 「テーマ絞らず議論」
「具体的な政策提言を出さなければと考えているが、正直、結論ありきではない。テーマはあえて絞らず議論を進めながら考えていきたい」。研究会の事務局を務める政策調整課のこの言葉通り、研究会は初会合からさまざまな論点が示されている。出会い系サイトやワンクリック請求などネットの匿名性を悪用した詐欺商法、海外サイトを通じたオンラインショッピング、ドロップシッピングやネットオークション、仮想モールといった新たな取引形態の消費者トラブルなど一つの事案をとっても、複数回に渡る議論を必要とする案件ばかりだ。
政策調整課もこのことに「論点が分散する問題意識は持っている」としつつ、テーマを絞らない理由を「"何法の何条では対応できないので改正すべき"と、法令から紐解いていく手法は取り組みやすいが、それでは従来と変わらない。消費者がどのような問題に直面しているか、俯瞰的に見ながらやれることを考えていきたい」(同)とする。
政策調整課がこうした考えを示す背景には、同課の庁内における役割が影響している。
政策調整課は、消費者庁創設と共に制定された「消費者安全法」に基づく措置要求と、複数の省庁間にまたがる"すき間事案"でリーダーシップを発揮することを主な役割としている。これまで措置要求の実績はないが、最近では留学あっせんを行っていたサクシードの倒産に絡み、観光庁や外務省、文科省など省庁間にまたがる問題で情報共有化に向けた会合を調整した。
ただ、景品表示法や特定商取引法を担う「表示対策課」、健康増進法などを担う「食品表示課」など執行部門とは立場を異にする。法執行の実効性確保に向けたあり方、例えば法改正の必要性など明確な問題意識を持っておらず、このことが議論を散漫なものとしている一つの要因となっている。
では、研究会の狙いはどこにあるのか。
まず、ネット取引に関する消費者相談の国際ネットワークの構築に向けた検討だ。「欧米の取り組みなどを参考に、実証実験を行えるレベルまでいけば」(同)としており、次年度に4500万円を予算要求している。
ただ、これについては研究会と並行してすでに着手しているもの。これ以外では「消費者問題を類型化して整理し、その上で求められる具体的な方策を提示できるよう頑張りたい。理念が先行している部分はあるが、事業者による自主規制でどこまで行えるのか、もしくは規制的手法が必要なのか、均衡点を探りたい」(同)としている。課題抽出の上、消費者委員会などで継続審議することも「可能性はある」(同)とする。
とはいえ、当の事務局でさえ明確な方向性を示せていない研究会であることは、これまでの発言からもみてとれる。早々に論点を絞らなければ意味のない研究会になりかねず、研究会の行方を見守る消費者、事業者双方が持つ迷走の懸念は払拭されそうにない。
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ニュースの断層、ポスト投函のメール便返還問題、解決は長期化の様相
受け取り拒否などにより、誤って郵便ポストに投函にされるメール便の処理を巡る問題が長期化の様相を呈している。国土交通省が間に入り、解決策を模索してきたが、通販事業者等の荷送人に送り返すというJP(郵便事業会社)と、メール便を届けた事業者に返還すべきとする宅配便事業者との妥協点が見出せないまま1年以上が経過。仲介役の国交省では、メール便のポスト投函防止策等を講じることを両者に要請し、あとは当事者同士の協議に委ねた。近くJP側の主催で宅配便事業者との話し合いが行われる予定だが、メール便の返還方法で両者が納得できる結論を出すのは難しいのが実情。問題の解決までには、まだ時間が掛かりそうだ。
この問題の発端は、昨年5月にJPが、受け取り拒否等で受取人の消費者がポストに投函したメール便を受取人払いで荷送人に返還すると、宅配便事業者に通知したこと。
これに対し宅配便事業者側が反発。宅配便と同じ貨物に当たるメール便を所管するは国交省でも、受取人払いによるメール便の返還は、荷送人の配送料金の二重負担となり、「貨物自動車運送事業法」上の問題があるとして処分の対象になる可能性を指摘。仲介役として同省がJPと宅配便事業者の間に入ったという経緯がある。
その後JPは、無料で荷送人に返還するという案を提示したが、宅配便事業者側は、通販の場合、印刷会社等にメール便によるカタログ等の発送を委託するケースが多く、直接荷送人の通販事業者に送り返すと混乱するとして反発。全国配送網を持つ大手宅配便が中小宅配便事業者の取り扱い分も含め、ポストに投函されたメール便を回収するのに対し、JPは自社に対応できる仕組みがないなどとして、荷送人への直接返還を主張していた。
今年7月初旬に国交省の仲介で会合が設けられたが、関係者によると、両者の主張は依然平行線のまま。国交省では、メール便のポスト誤投函防止策講じること、消費者がメール便を返還しやすいよう宅配便事業者の連絡先等を入れることを要請し、「あとは民間事業者同士の話し合いで解決するということになった」(宅配便関係者)という。宅配便事業者側としては仲介役の国交省に期待していたが、JPが無償のメール便返還案を出したことで法律上の問題がなくなり、「トーンダウンしてしまった」(同)との見方だ。
メール便については、通販事業者もカタログの送付等で活用しているが、協議の行方次第では、新たな作業負担が生じる可能性もあり、今後の動向が注目される。
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消費者庁の健食表示制度改革、健食の機能性評価モデル事業へ、次年度予算8300万円計上
消費者庁の「健康食品の表示に関する検討会」が論点整理を終えて1カ月が経過し、徐々に特定保健用食品(トクホ)を含む健康食品の制度改革の方向性が明らかになってきた。まず次年度の予算計上と共に具体化したのが「食品(健食)の機能性評価に関するモデル事業」。消費者庁は、「本当に機能性があるのか否か、見極めるため」(食品表示課)としており、必ずしも健食の有効性を積極的に評価し、産業としての明確な位置づけを主たる目的とするものではない。が、今後の改革がどのように進められていくか、注目する必要がある。
「食品の機能性評価に関するモデル事業」について、消費者庁では次年度、8300万円の予算を計上する。
モデル事業は民間の事業者にマネジメントを委託。消費者庁では、複数の学者や技術者からなる「評価委員会(仮称)」を中心として、個別の成分について機能性を評価する「機能性評価専門チーム(同)」を設置する構想だ。
各チームは学術論文や研究機関のデータ収集、諸外国の実態把握などを行い、必要に応じて疫学調査も実施。チーム発足に伴う人件費や調査費を予算として計上した。
実際、機能性評価を行う成分は未定だが、「検討会資料や農林水産省が行っている『食に関する将来ビジョン(※1)』の審議内容、コーデックス(※2)の評価を参考に10成分程度を選ぶ」(食品表示課)。
海外ではDHAやEPAといった成分の有効性が、高い科学的根拠を持った例として示されているケースもあり、こうした中から成分が選ばれる可能性もある。消費者庁では来年4月から委託事業者の選定を始め、年度内に機能性評価について報告をまとめる。
このモデル事業は、検討会の論点整理における「一定の機能性表示を認める仕組みの研究」に基づいて行われるもの。検討会では当初、トクホ許可表示の要件緩和などが盛込まれていたが、消費者団体などの反発を受け、「機能表示を認める可能性があるかどうか引き続き研究を進める」と大きく後退した経緯がある。
そのため、事業の目的も「そもそも一定の機能性があるか否か、検討の必要性を探る前段階の研究。仮にトクホレベルでなくても一定の機能性が認められるのであれば、トクホとは別に新たな機能性表示の制度を検討する必要はある」(同)とするに留めている。
このほか、論点整理にはトクホや健食の広告についてガイドラインを作成や、トクホの表示方法の改善が盛込まれている。各課題の実施時期について「早いものは年内、遅くとも年度内には方向性を示す」(同)としているが、具体的なタイムスケジュールは明らかにされていない。
ただ、検討会においても、トクホの広告宣伝については、表示許可を受けた内容を越えるものが散見されることが複数の委員から指摘されおり、トクホの広告ガイドラインは、健康増進法(健増法)に法解釈を加えた内容となる見通し。
例えば、表示許可の範囲。健増法では、「容器・包装、添付文書」に留まるが、テレビCMなど広告は含まれておらず、表示を逸脱した内容の広告もみられる。こうした広告が健増法に抵触することなどを示すようだ。また、健食についても違法な広告の具体的な事例を示す。
一方、8月27日に行われた消費者委員会では、(1)トクホ表示許可制度(再審査手続きの判断基準など)、(2)健食の効果的な規制や適切な情報提供の仕組みについて、議論を継続することなど、論点整理の内容が報告された。
ただ、今後、どのような形で審議を行うかについては「できるだけ早く着手するが、(下部組織となる)専門調査会の設置の有無や業界団体からのヒアリングの必要性など審議の進め方、審議開始のタイミングや人選は未定」(事務局)として、全くの白紙。月2回開催される委員会で検討していくとしている。
※1=農林水産分野の新たな成長戦略を策定する目的で今年4月から行われている会合。健食(機能性食品)も新たなビジネスとして支援のあり方が議論の対象となった。
※2=国際連合食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)が共同で設立した合同食品規格委員会。
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JADMA調査 2009年度の通販市場規模は?4.1%増の4兆3100億円に
JADMA調査による通販業界全体売上高(JADMA会員と有力非会員約150社の売上高の合計)は前年度比4・1%増の4兆3100万円。JADMAの調査によると通販業界は毎年、成長を続けているが、市場成長率は05年度の10・5%増をピークに鈍化。08年度はネット販売事業者などを中心に不況下でも消費者の「巣ごもり需要」などを捉え、前年度比6・7%増(07年度の成長率は5・4%増)と成長力を回復させたものの、09年度は再び成長率が鈍化した。成長鈍化の理由についてJADMAでは、「不況で小売全体が伸び悩んでおり、通販にも影響が出てきたのでは」としている。
09年の通販業界全体売上高に占めるJADMA会員売上高は前年度比1・7%増の2兆9500万円で、全売上高の伸び率よりも大きく成長率を落とした。また、全売上高に占める占有率は同1・6ポイント減の68・4%で初めて占有率7割を割り込んだ。2000年度のJADMA会員売上高占有率は84・9%でこの10年で大きくシェアを落としたことになる。
これは紙媒体を軸とする既存通販実施企業が伸び悩んでおり、逆にJADMAに属さないネットを主力媒体として通販を行う新興通販企業が市場をけん引している現状を表していると言えそうだ。
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消費者庁のネット研究会 トラブル類型の整理へ、過度な規制、けん制する動きも
初会合では、消費者庁が音楽配信サイトやオンラインゲーム、出会 い系サイト、仮想モール、ドロップシッピングなど、ネット取引を巡るトラブル事例について示した。
これに対し、主婦連合会の河村真紀子委員は、「カード会社と契約できない中小の事業者が決済代行業者を利用しており、管理義務を課す必要がある」とし、代行業者を介在した取引がトラブルの温床となっていることを指摘。このほか、各委員からは海外との法規制の違いなど国境をまたぐ取引を巡るトラブルや、個人情報に関するトラブル、青少年や高齢者のネット利用を巡るトラブルなどが課題として示された。
一方、国民生活センターのPIO―NETに寄せられた「インターネット通販」と「インターネットオークション」に関する相談件数が約13万9000件(09年度)に上ることについては、「確かに多いが、圧倒的多数の取引は健全に行われている」(ECネットワーク・沢田登志子委員)、「ネット取引の発展は消費者利益につながる」(楽天・関聡司委員)、「規制一辺倒ではいけない」(北海道大学大学院・町村泰貴委員)といった意見が寄せられ、行政の過度な規制をけん制する動きが見られた。
ただ、トラブル類型が多岐に渡るため研究会の方向性を左右する論点について見解の一致は得られず、複数の委員よりトラブル類型を整理することが求められた。
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上期通販売上高、0.9%減に――JADMA調べ
上半期の通販売上高をカテゴリー別に見ると「衣料品」が同6・0%減の1645億6000万円で、上半期を通じて前年同月を上回る月がなく、不調だった。「家庭用品」は同5・0%減の1115億8600万円となった。「雑貨」全体は同1・1%増の2987億5100万円となった。このうち、「文具・事務用品」が同0・4%増の1029億1900万円、「化粧品」は同1・3%増の941億1100万円、両項目を除いた「雑貨」は同1・5%増の1017億2100万円となった。
「食料品」全体は同8・1%増の1151億9400万円、このうち「健康食品」が同9・4%増の871億4400万円となり、上半期を通じてすべての月で前年を上回り、全項目の中でも最も伸長した。健食以外の「食料品」は同4・2%増の280億5000万円となった。
「通信教育・サービス」は同9・9%減の301億6100万円と大幅に減少。「その他」は同5・0%増の226億3000万円だった。
なお、今年6月度の通販総売上高(加盟133社の通販売上高合計)は前年同月比1・3%減の1251億1200万円。「健康食品」が同8・7%増、「家庭用品」が10・8%減、「通信教育・サービス」が22・0%減などで、全体では前年割れとなった。なお、1社当たりの平均受注件数は、8万5542件(回答105社)。
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国センの09年度通販相談件数──物販は6万件超の横ばい
◇
全体の相談件数は89万9433件で、前年と比べて5・3%の減少となった。架空請求を含む「通販」全体の相談件数は前年比12・1%減の24万8726件で全体の27%を占める。架空請求の減少が貢献し通販全体の相談件数は減少傾向にある。なお、物販に関する相談は「通販」の約25%を占める。
09年度は全体的に「安全・品質」や「顧客対応」に関する相談が多かったという。通販に関する相談のうち「安全・品質」については前年と比べて2000件増加し、1万6000件だった。中でも「ノートパソコン」については、「購入した商品が壊れていた」などとして相談するケースがあった。
また「顧客対応」に関する相談のうち「通信販売」に関する相談は前年と比べて3000件増加し1万7000件となった。返品や返金、解約について消費者が満足な回答を得られなかったとして消費者センターに相談を寄せている。
また、ネット販売に関する相談件数は1万3166件だった。物販については「婦人洋服」に関する相談は前年と比べて400件増加した2000件となった。ネット販売に関する相談の0・8%を占め、相談の多い上位商品に挙がった。
アパレルやジュエリーのネット販売について「サイトのイメージと異なることを理由に返品や返金を求めたが、対応してもらえなかった」、「業者と連絡が取れない」などが目立つっているとした。
ネット競売に関する相談は6891件だった。主な商品は車や婦人洋服、かばん、二輪自動車などで、返金や解約のほかに、「料金を支払ったが連絡が取れない」や「商品が届かない」などの相談が寄せられている。
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消費者庁 ネット取引の研究会発足、モール巡るトラブルにメス
ネットの匿名性や非対面性を悪用し、違法な販売を行う事業者が後を絶たない。こうした事業者を市場から排除するため、消費者庁は研究会の発足を決めた。
検討課題の一つに挙げられるのが、アフィリエイト・ドロップシッピングやネットオークション、仮想モールなど、ネット市場の拡大と共に成長してきた新たな取引形態による消費者トラブル。これら取引は、複数の事業者が介在することがトラブル解決の制約となっていることが度々、指摘されてきた。
例えば、モールの出店事業者が違法な表示を行っているケース。行政サイドが運営者を通じて指導しようにも「一部の運営者は"個別の店舗に指摘してほしい"と、取り合わない事例も少なくない」(同庁政策調整課)という。また、個人が出品するオークションにおいても運営者が主導的役割を果たしているケースもある。行政サイドからすれば、中小の事業者がひしめき合い、社名変更を繰り返し違法な販売を続ける事業者が存在する中で、これまで打つ手がなかったのが実情だ。研究会では、こうしたネット取引を巡る諸問題について議論する。
研究会は、消費者庁長官の諮問機関との位置づけ。「呼称が異なるだけで『検討会』などと区別はない」(同)という。メンバーには弁護士や消費者団体関係者、学識経験者、ネット関連団体の関係者を選任。「他省庁の検討会の参加実績や論文、エッセイなどを参考に消費者問題、ネット関連問題に詳しい方を選んだ」(同)としている。
第1回会合は8月18日に開催。月1回程度会合を行い、来春をメドに検討結果を報告する。
検討課題として、仮想モール等を巡るトラブルのほか、ネットの匿名性を悪用した詐欺商法(出会い系サイトやワンクリック請求)、海外サイトを通じたオンラインショッピングなどの問題についても議論する。
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日健栄協・新理事に聞く、下田智久理事長、「会員数の増大図る」、安全性認証は初年度90件目指す
まず、今の健康食品業界に対する問題意識について伺いたい。
「実はまだ就任したばかりで健食事業に関わる事業者の方々が抱えている問題がどの辺りにあるのか把握できていません。ただ、会員数(今年7月時点で約780社)の減少は事実であり、これは会員ニーズに応えられていないことの表れだと考えています。今後、会員数の増大を図る施策は必要です」
厚生労働省の出身でもあり、健康食品に関わる問題に詳しいと聞いていましたが。
「確かに厚生労働省時代は、国民の健康づくりに関わる基本法がないことに問題意識を持っており、『健康増進法』を成立させました。ただ、現状、事業者の方々の悩みがどこにあるかは捉えきれていません」
今後、協会が求心力を発揮していく上で、核となるのが新事業として展開する健食の「安全性認証」であると思います。7月21日から申請受付を開始しましたが出足は。
「申請はまだありませんが、問い合わせは100件以上寄せられており、目標は達成できると考えています」
初年度の目標件数は。
「90件を見込んでいます。相当引き合いはあるので、容易に達成できるはずです」
健食の安全性認証を巡っては、健康食品・サプリメント情報センター(JAHFIC)が有効性と安全性を認証する「ハイクオリティ認証」を開始しています。連携を図られていくのでしょうか。
「それは難しい。有効性の評価は簡単なものではなく、JAHFICと共同で何かを行うということは今後もないと思います」
日健栄協傘下の8団体で組織する「健康産業協議会」は、有効性ガイドラインの策定を進めています。策定のメドはたっていますか。
「ガイドラインについては協会内に新たに委員会を設け、委員を選任して改めて検討を進めていきます」
求心力を発揮していく上では、他の業界団体と連携を強化することも必要です。「GMP認証」事業についても業界内には、日本健康食品規格協会(JIHFS)による認証制度があります。統一化が必要だと思いますが。
「これについては協会内に協議会を設け、協議を始める準備を進めています」
今回、理事長職は「非常勤、無報酬」を条件として選任され、これまでと異なります。なぜ引き受けられたのでしょうか。
「これまで理事長職を務められた方々はいずれも学識経験者でしたが、私は行政一筋でやってきました。期待されていることは行政とのパイプ役であり、これまでのキャリアを活かして協力していきたいと思います。また、理事長職を兼務する『ヒューマンサイエンス振興財団』は全国の学識経験者と太いパイプを持っています。学術ネットワークを形成する上でも協力できればと考えています」
◇
(下田智久新理事長の略歴)1944年生まれ。熊本大学医学部を卒業後、69年6月に厚生省(現・厚生労働省)に入省。埼玉県本庄保健所長、茨城県衛生部長、労働省労働基準局安全衛生部長、厚労省大臣官房技術総括審議官などを経て、2001年に厚労省健康局長に就任。同職を最後に退官後、社会福祉・医療事業団理事、福祉・医療機構理事、ヒューマンサイエンス振興財団理事長などを務める。
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健食検討会の論点整理(案) 健食表示の規制強化へ、消費者サイドの意見を反映
特定保健用食品(トクホ)では、「規格基準型トクホ」の審査の迅速化を図る目的から前回の会合では「要件緩和を検討すべき」との文言が盛込まれていたが、消費者サイドの強い反発を受け、論点整理(案)では「新たな基準を検討すべき」と記すに留めた。
健康食品の新たな機能性表示の枠組みについても「認められる機能性表示の類型(略)等について引き続き研究を進めるべき」としていたが、「認める可能性があるかどうかについて引き続き研究を進めるべき」と示すに留めた。
一方、健食の表示・広告規制については、効果的な規制を行うことを目的に虚偽・誇大な恐れのある表示の具体例を示したガイドラインの作成に着手。インターネット上の広告監視についても実施回数を増やし、改善指導を強化するとした。
検討会が設置される契機となったトクホ制度の見直しについては、(1)表示許可手続きの透明化、(2)許可後に生じた科学的知見の収集、(3)保健機能を適切に伝える表示方法の3点から制度改革を進める。
(1)では、バラつきのあった試験デザインの具体的枠組みの提示や、複数の機関を経て行なわれる審査過程について、公表すべき情報の範囲や審査基準の統一を図る。また、(2)は、最低でも年1回、事業者に定期的な報告を義務付ける方針。(3)では薬事法に抵触しない範囲で摂取条件(対象者や期間等)を記載するよう改善するほか、年内にもトクホの広告に関するガイドラインを作成する見通し。
今後、論点整理(案)を受けて消費者委員会では、トクホの再審査手続きや、表示許可の一時停止措置に関する判断基準について審議を行う。このほか、虚偽・誇大な表示の効果的な規制を行う観点から、健康増進法の制度的課題についても審議を継続する。
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J‐FEC 未着商品の代金を補償、消費者に「安心」を約束
新サービスの「J―FECお買い物補償」は、消費者に"安心"を約束するための仕組みで、同制度の導入企業のサイトで消費者が商品を注文し、商品代金を支払ったにもかかわらず商品が送られてこない場合、J―FECから消費者に支払済み代金と送料、振込手数料の合計額(最大30万円)を支払う。
同制度は2000円以上の物販に適用され、パソコンによるフォームからの注文に限る。デジタルコンテンツや無形のサービスなどは対象外。
導入の条件は同財団の会員企業で、事前の審査に合格する必要があるほか、過去に商取引に関連する法令や条例違反がないことが前提。認証された企業とその対象商品には、商品販売ページで認証マーク(画像)の使用を認める。通常、会員企業が申請してから1~2週間で審査し認定するという。
同財団によると、補償制度を開始して間もないため認定サイトは数件にとどまっているが、当該サイトの中には「売り上げ増につながった」とする声も出ているという。
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厚労省、「東京総合販売」の摘発受け自治体間連携強化
今回、県警が組犯法を適用したのは、「社名変更などを繰り返し、健食の違法な販売を続ける事業者を取り締まる」ため。
これに対し厚労省も「会社所在地が異なり、都道府県をまたがる事業者に対しては自治体間の横の連携を密接にして対処しなければならない」(監視指導・麻薬対策課)としている。
ただ、薬事法違反の疑いのある広告事例について、各都道府県から寄せられる情報が多い一方、厚労省で広告監視を行う専任スタッフは実質的に1人という。「(自治体をまたがり違法な販売を行う事業者の)各県の広告例をつき合わせれば類似点は必ず見出せるはずだが難しい」(同)としている。
これに対しては全国主要都市(北海道、東京都、愛知県、大阪府、福岡県)と厚労省で組織する「全国医薬品等広告監視協議会(六者協)」が年2~3回会合を開いているとしており、会合での情報交換を密接にする考えだ。
一方、県警が組犯法を適用した一因である刑罰の重さについては「違法な広告の取締りという観点からすれば薬事法は非常に重いもの」(同)と、異なる見解を示した。
今回、県警が適用した組犯法第10条(不法収益による事業経営の支配)は「5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金」。薬事法第68条違反(承認前医薬品の広告の禁止)の罰則規定である「2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金」と比較して重い。
ただ、広告という観点では景品表示法第4条(不当表示の禁止)などが「1年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金」、健康増進法第32条の2(誇大広告の禁止)が「6カ月以下の懲役もしくは100万円以下の罰金」、特定商取引法第12条(誇大広告等の禁止)に対する罰則は「100万円以下の罰金」と続いており、組犯法の適用は、悪質性の高い事業者を対象にした"特異なケース"との見方を持っているようだ。
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障害者郵便不正利用問題、厚労省が再発防止へ検討会
会議の冒頭、細川律夫厚生労働副大臣は「2度とこのような事件が起きないように再発防止に取り組む。証明書に使用された『公印』については管理を徹底し、横断的な見直しを図る」と宣言した。
検討会議では、事前に作成した再発防止策案として、(1)公印と文書の管理強化に加え、内部監査を実施して無断押印ができない環境を整備する、(2)障害者団体の活動事実確認が困難なものや、必要性が低いと判断されるものに関しては、証明書発行業務の廃止も検討する、(3)不正事案の早期発見、法令順守の徹底に向けて省内・省外の通報制度の周知を図る、ことなどを柱として挙げた。
会議に出席した外部有識者からは対策の実効性について質問が集中し、日本福祉大学教授の渡辺顕一郎氏は、「厚労省職員に対し、外からのプレッシャーがあって起きた問題ではないのか。議員との力関係もあるので(対策案どおり)できるのか」と指摘。また、日本弁護士連合会高齢者・障害者の権利に関する委員会委員の赤沼康弘氏からは「証明書申請・発行の履歴をチェックする体制づくりが必要。それにより外部から働きかけがあって問題が起きた時、担当職員を守ることにもつながるのでは」という意見が出された。
厚労省では、今会議で出た意見を踏まえて対策案を修正し、今後、最終的なとりまとめを行うとした。
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ニュースの断層 「ゆうパック」遅配問題、リスク認識の甘さ露呈
まず、JPのリスクに対する認識の甘さを表しているのは、遅配発生直後の初動対応だろう。鍋倉眞一社長の会見での発言などによると、「ゆうパック」の遅配が目立ち始めたのは「ペリカン便」統合翌日の7月2日。この時点で荷物の仕分けなどを行う対応拠点70カ所のうち、10カ所で遅配が発生していた。
本来なら、この時点で何らかの事態収拾策を講じるべきだが、鍋倉社長は翌3日、4日は荷物の減少する土日であったことから、この間に体制を立て直せるレベルと判断したとしている。
しかし、現場ではJP本体が考えていた以上の混乱が生じていた。データ入力など現場担当者の細かなミスが重なり、作業に遅れをきたしていたのだ。これについて鍋倉社長は、現場担当者が作業に不慣れだったとしているが、問題は事前の準備が万全だったのかだろう。
JPによると「ペリカン便」統合を受けた研修は統括支店やターミナルなど「ゆうパック」対応拠点の長を対象に4月中旬頃から始め、その後、6月下旬まで現場担当者の研修を実施。担当者にアンケートを行い、「不明な点などがあった場合には、再研修も実施していた」(JP広報)という。だが、結果的に一部の対応拠点でオペレーションが徹底しきれていなかったわけだ。
2日以降、遅配を起していた拠点は減少したが、遅配自体は週明け5日も続いた。遅配発生当初に現場の状況を正確に把握し、対応策を打てなかったことが問題を長引かせた一因であることは間違いないだろう。
さらにJPの対外的な遅配の事実公表も7月4日と遅れた。監督官庁の総務省によれば、この間、JPから正式な報告はなく、週明けの5日には、同省にも「消費者から消費者から遅配に関するクレームが数多く寄せられた」(郵政行政部)という。
こうした状況に行政も動き出し、原口一博総務相は6日、JPの鍋倉社長に対して「郵便事業株式会社法」に基づく報告(遅配の経緯、JPの危機管理体制、遅配公表の時期を決定した経緯、郵便業務への影響)を要請。
また、宅配便を所管する国土交通省でも、5日にJPから報告を受け、遅配の原因や対策などを報告するよう指示。同省では「利用者に影響が出ており『貨物自動車運送事業法』上問題がある」(貨物課)としており、今後の状況を見た上で改善命令等を出すかを検討する考えだ。
今回の遅配は通販事業者にも影響が出ており、産直の生鮮品を扱うところでは商品がダメになる事態も発生。JPによれば、一部の荷主通販事業者が他社宅配便に乗り換える動きも出ているという。他の宅配便事業者がサービス品質を競う中で、JPのリスクに対する認識の甘さを露呈した遅配問題は、今後、「ゆうパック」の展開拡大を図る上で足かせとなりそうだ。
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総務省とMCF、09年度のモバイル通販市場規模調査で「物販」は13%増の4248億円
「物販系」では、リアル店舗を中心に商品を販売している小売業者が、PCと同様、モバイルでも通販サイトを開設する動きが昨年に引き続き活発化。新たに参入する事業者は増加傾向にあり、こうした動きが市場拡大につながった。
また、リアル店舗をカタログやPCサイト、モバイルと複合的に組み合わせて展開する動きも多く、こうした動きが市場活性化に貢献していると見られる。
ただ、PCと同様に、モバイルでも通販サイトを開設する動きはもはや一般化しつつあるが、実際にモバイル通販サイトを開設している事業者間で「成功している事業者とそうでない事業者がはっきり分かれてきている」(MCF)傾向も。当然ながらPCとモバイルでは利用層、見せ方、向く商材などが異なるため、自社の戦略・商材に最適なサイト構築・運営を行うことが重要と言えそうだ。
利用者は、これまでと同様に若年層が多くを占めている模様。ただ、最近の傾向として「30代、40代の利用も増加している」(同)という。
同調査では、モバイルコマース市場を「物販系」「サービス系」「トランザクション系」の3タイプに分類。これら3タイプを合計した市場規模は前年比11・4%増の9681億円になった。
携帯電話での興行チケット、旅行チケット、鉄道チケットなどの販売を含めた「サービス系」は、同11・3%増の3891億円。近年の傾向として、レジャー目的の個人利用が拡大しているという。
証券取引手数料、オークション手数料、公営競技手数料の売り上げなどを含む「トランザクション系」は同8・4%増の1542億円。証券業界の売り上げの伸び悩みや手数料設定が安くなっていることなどが影響し、伸び率が減少したと見られる。
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ストップ・ザ・医薬品通販規制、ネット関連団体が政治への働き掛け積極化
ネット関連3団体が要望書を提出したのは、長妻昭厚生労働相、蓮舫行政刷新担当相、荒井聰消費者担当相、古川元久内閣官房副長官、枝野幸男民主党幹事長、大島理森自民党幹事長など。
要望書では、医薬品が通販で購入できなくなったことにより、健康の維持に不安を抱える消費者の声が事業者に寄せられている実情を説明。規制導入の過程で国民的な議論が不足しているとした上で、国民に平等かつ安全に医薬品を届けるには、通販も含む供給体制の構築が不可欠との見方を示し、所要の法令整備などを早急に行うよう求めた。
ネット関連団体側では、政治主導による医薬品通販規制見直しの動きを活発化させており、JODAでは7月2日、参院選立候補者(11日投開票)に対して行った改正薬事法に関する公開質問状の回答結果を公表している。
質問状を送付した参院選立候補者は194人。うち39人(回答率20・4%)が回答し、医薬品通販を規制する改正薬事法の省令を見直すべきかとの質問で「見直すべき」(72%)、「見直しを含め議論が必要」(15%)とする回答が87%を占めた。
医薬品通販規制を巡っては、ケンコーコム等が国を相手取り、当該省令の無効確認などを求める行政訴訟を提起しているが1審は全面敗訴。さらに行政刷新会議が6月にまとめた規制・制度改革に関する報告書の中から医薬品通販規制の見直しに関する記述が見送られるなど、医薬品を扱う通販・ネット販売事業者にとって厳しい情勢となっている。
これに対しネット関連団体側は、ケンコーコム等が提起した行政訴訟の控訴審が9月から始まることなどもあり、政治への働き掛けを積極化させ医薬品通販規制の見直議論を再度活発化させたいようだ。
今回の参院選では、与党・民主党が大敗し、マニフェストで医薬品ネット販売の拡大防止を謳う自民党が躍進。規制見直しの流れを作り出すには、依然厳しい状況だが、一方で、ネット関連団体側は、利用者のニーズや安全性に配慮した上で医薬品ネット販売を解禁する考えをマニフェストに明記するみんなの党が議席を獲得したことに、少なからず期待しているようだ。
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ニュースの断層、JADMA、「健康生活」入会に水際で"待った"
日本通信販売協会(JADMA=事務局・東京都中央区、宮島和美会長)の地道な調査が悪質業者入会を水際で防いでいた。入会保留を受けたのは薬事法違反で摘発を受けた東京総合販売の関連会社「健康生活」。JADMAでは、2008年末頃から東京総合販売周辺を探っており、島田則康容疑者を実質的オーナーとする法人が20超に上ることを把握していた。
健康生活(本社・熊本県甲佐町)は昨年9月に入会を申請。JADMAでは、倫理委員会における入会審査の前に事務局が予備審査を行うが、代表者である中川敏容疑者(東京都江東区)と会社所在地があまりに離れていることから「感覚的におかしなものを感じていた」(万場徹事務局長)という。最終的に誇大な広告表現を理由に入会を保留。今回の摘発に至った。
同社は、神奈川県警の調べによって、島田容疑者が上場をめざし設立したことが判明している。信用力を得るために入会を希望し、そのため他の関連会社と離れた土地に法人を登記して別会社を装っていたとみられるが、その点を感覚的とはいえ捉えていたことは慧眼といえるだろう。
そもそも東京総合販売を調べるきっかけになったのは08年末、一定期間に「商品の交換に応じてくれない」など同じパターンの相談が相次いだためだ。集約すると、社名は異なるものの(1)本社所在地が東京都豊島区周辺、(2)いずれも関連会社の一つ「ロジコム」という物流会社を使っていることが分かった。
その後、周辺の物流会社への聞き込みやネットの書き込みを参考に調べる中で、島田容疑者の会社が過去に公正取引委員会の排除命令や、脱税の疑いで東京地検に告発されていたことを確認。昨年9月には、複数の関連会社が埼玉県に特定商取引法違反で業務停止命令も受けていた。
JADMAは過去、サンヘルスやテレビショッピング研究所など正会員が薬事法違反で摘発されたこともある。今回、健康生活の入会を許せば、業界外に3例目となる汚点を晒すことになっていた。万場事務局長は、「経験や感覚的な部分に頼る面が多く、紙一重」としており、未然防止は困難な面もある。だが通販業界を代表する団体としての地位を確かなものとするため、今後もJADMAのファインプレーに期待したい。
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消費者庁がシップスに措置命令、景表法は表示主体が焦点?
販売サイトは"お咎めなし"
消費者庁は6月24日、衣料品販売大手のシップスが、スタートトゥデイの運営する通販サイトを通じて販売した婦人靴に景品表示法の規定(優良誤認)に違反する事実が認められたとして、シップスに措置命令を行った。サイト上の表示主体がシップスであるとして同社のみに措置命令が下ったが、今年3月には住金物産が製造し、QVCのテレビ通販で販売した商品に優良誤認が認められたケースでは両社に措置命令が下っており、商品の"表示主体"によって分かれる判断には業界から疑問の声が上がりそうだ。
問題の商品は、昨年6月25日から9月14日頃まで、スタートトゥデイの運営するファッション通販サイト「ゾゾタウン」で販売された婦人靴「ムートンモカシン」。
シップスは、米メーカーのミネトンカから輸入した当該商品について、サイト上で「天然の羊毛を使用し、じゅうたんの上を歩くような履き心地」などと紹介したが、実際の原材料は牛革とアクリル繊維だった。
シップスによると、米メーカーから婦人靴を仕入れる際、誤ってムートンを使用していない商品を発注したという。
当該商品はシップスが展開する実店舗でも販売しており、店頭で消費者に指摘されたことで発覚。販売した約800足のうち、290足が「ゾゾタウン」で販売されたものだった。
消費者庁では、「通販サイトに掲載された表示内容はシップスが全面的に決定しているため、同社にのみ措置命令を行った。店頭での販売分は『ムートン』の表示が確認できなかった」(表示対策課)とする。
今回、ネット販売で直接の販売事業者であるスタートトゥデイは商品表示の主体ではないと判断された。しかし、住金物産が中国の協力工場で製造し、QVCがテレビ通販で販売した掛け布団の素材が表示内容と異なっていた件では、今年3月末にQVCも景表法違反の措置命令を受けており、表示主体がメーカー側(仕入れ先)であれば販売事業者は"お咎めなし"と捉える企業も出てきそうだ。
なお、シップスは店頭およびネット販売分ともに、購入者に事情を説明して回収しており、「今後、仕入れから販売までの業務フローを見直し、チェック体制を強化する」(同)としている。
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健食の要望書めぐり 国民新党が激怒、「業界の熱心な態度見られない」
今回、二省庁に提出した要望書は、(1)特定保健用食品(トクホ)や健食のランクに応じた表示制度の確立、(2)規格基準型トクホの要件緩和や栄養機能食品の対象拡大、(3)国費負担による制度確立等を求めたもの。
だが一見して正式な要望書でないことが明らかだ。要望書には日付や宛名、提出者の記載がなく、協議会を主導して国民新党と意見調整した健食業界団体の一つ、アイファンの印鑑も押されていない。
当初、局長クラスに提出するとみられていた提出先も、消費者庁食品表示課と厚労省監視指導・麻薬対策課(監麻課)と担当課止まり。提出者も同党が「仲介しただけ」とすれば、アイファンは「要請を受けて業界の課題を示しただけ」と、判然としない。その結果、不可解な要望書提出と相成ったわけだ。
アイファンは、「特定の政党を応援できない。協議会にも連携して行動できないと言われ、個別団体の要望では意味がなかった」とコメント。参院選に国民新党から出馬するアイファン加盟会員がいたことから盛り上がりを見せた業界サイドだが、トーンダウンは明らかだ。背景には、自民党の山東昭子議員が日健栄協の名誉会長に就任していることも関係しているよう。
だが、一連の政治的アプローチは、国民新党の怒りを買う事態に発展している。
同党は「通常、党の方針として提出するのであれば印鑑を押し、所管の大臣に提出する。選挙準備に忙しい最中だが、アイファンの熱心な態度が見られなかった」とご立腹のようす。参院選を目前に控え煩雑な対応に追われる中、関係省庁の局長を呼びつけてまで意見調整をお膳立てしたことを思えば、怒りを買うのは無理からぬことでもある。
監麻課では「宛名のない要望書は珍しい。ただ、要望は消費者庁関連のもの」として具体的な対応はしない様子。消費者庁食品表示課は「要望書の中身は検討したい」とコメントしている。
安易に政治的アプローチに頼った業界団体のずさんな対応は、何の結果ももたらさないだけでなく、まとまりのない健食業界の姿を露呈させ、政治サイドの怒りを買うだけに終わった。
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メンズコスメ市場規模1077億円<富士経済調べ> 09年、通販は114億円で246%増
調査は、メンズシャンプー・リンス、メンズスタイリング剤、スカルプケア、シェービング化粧料、メンズフェイスケアの5商品で実施。中でもスカルプケアとメンズスタイリング剤の占有率が大きく、それぞれ全体の30%以上を占めている。
市場占有率34・6%のスカルプケアは、大半を占める男性用が低迷する中で女性の需要が増加。富士産業が女性をターゲットに展開する通販商品「リリィジュ」などが実績を伸ばした。
一方、市場全体の33・7%を占めるメンズスタイリング剤は、主流のワックスに代わる新しい整髪料として、資生堂フィティットがスプレータイプのローション「ウーノ フォグバー」を発売。新奇性と広告訴求などにより話題を集めヒット商品となった。しかし、流行のヘアスタイルに大きな変化がないことや低価格志向などの影響で全体では同2・4%減と前年割れになった。
メンズコスメ市場の中で通販がけん引する商品について、調査結果ではメンズシャンプー・リンスを挙げる。
同市場は長らく低迷が続いていたが08年に通販をメーンとするアンファーの「ヘアメディアカル薬用スカルプD」が積極的な広告展開で大幅に実績を拡大。08年の同市場は前年比10%以上の成長となった。
09年も「ヘアメディアカル薬用スカルプD」が、抜け毛予防の新成分配合などのリニューアルを行い、さらに実績を伸ばした。加えて、サンスターの「サンスタートニック」やツムラライフサイエンスの「モウガ」、マンダムの「ギャツビー」など各社が潜在需要の掘り起こしを行った結果、09年の同市場は同31・6%増の100億円に拡大した。
通販で見ると「ヘアメディアカル薬用スカルプD」を筆頭に通販ブランドが実績を伸ばしたことで、同市場の40%以上を占有、ドラッグストアを抜いてトップに躍り出た。
10年のメンズコスメ市場についてはスカルプケアやメンズシャンプー・リンスが男性だけでなく女性の頭皮ケア需要を獲得していることや、メンズフェイスケアで洗顔料やフェイシャルシートの使用が定着してきていることなどから、同0・9%増の1087億円を見込み、今後も年率1%前後の成長を予測している。通販チャネルも同42・8%増の163億円を見込んでいる。
調査結果によると、10年のメンズシャンプー・リンス市場は引き続き「ヘアメディアカル薬用スカルプD」がけん引し、前年比15%増の115億円、通販チャネルの市場占有率も50%を越えると予測。育毛効果に対する潜在需要は多く体感効果が高ければ高価格帯商品でも継続使用につながることから、調査結果では「今後も通販チャネルを中心に市場の拡大が予測される」としている
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ポスト投函のメール便問題③ーー問われる返還方法の根拠
問題の発端は、昨年5月にJPがメール便を扱う宅配便事業者に対し、ポストに誤って投函されたメール便を着払いの「ゆうメール」で通販事業者等の荷送人に返還すると通知したこと。管理上の問題から、全国約70カ所の統括支店にポストに投函されたメール便を集約する現行の対応をやめ、1000カ所ある集配局で返還対応、統一的なオペレーションにするというのがJPの狙いだ。
JPとしては、年々増加するポスト投函メールの、処理負担が大きくなっていたことから打ち出した施策だが、細かく見ていくと根拠に曖昧な部分が散見される。
まず、着払い返還とした場合の金額。JPでは当初、1通当り200円程度を試算していたという。当然、メール便の返還に掛かるコストとなどを勘案して決められるべきだが、実際には郵便物等のコストに含まれるものもあり、「厳密に切り分けて算出するのは難しい」(JP郵便事業部)という。だが、自社のコストが把握できない中で、はじき出された200円程度の料金は妥当性が疑われても仕方ない。
その後、国交省が荷送人着払いのメール便返還は法的に問題があり処分対象になり得るとの見解を示したことを受け、JPが宅配便事業者側に無料での返還案を通知した点でも、着払いでメール便を返還しなければならない理由には疑問があるのだ。
他にもJPの対応には不可思議な点がある。その一つは誤って投函する理由を分析し、未然防止策を検討しようとする宅配便事業者に応じようという姿勢を見せてこなかったことだ。
問題の根源は、消費者が民間業者のメール便を誤ってポストに投函してしまうこと。その理由を探りJPと宅配便事業者双方で対策を講じることは、ポストに投函されるメール便を減らし、JP側の処理負担の軽減にもつながる。しかし、JPでは原因調査等を行う考えはなく、「原因を究明するのなら、宅配便事業者返還されたメール便の送り先を一軒ずつ回り、ポストに投函した理由を聞くという方法もあるはず」(郵便事業部)というスタンス。問題の原因を究明し、改善策を講じるというのは民間の宅配便事業者側からすれば当たり前だが、JPの感覚とはズレがあると言える。
このほかにもJPでは、5月からポストへのメール便投函防止ステッカーの貼付を始めたが、関係筋によると、今後の協議に関係する事項であるにも関わらず、国交省に報告がなく、宅配便事業者側にも事実が知らされていなかったという。
JPと宅配便事業者の間で1年間にらみ合いが続いたメール便返還問題。関係筋によれば、国交省が宅配便事業者とJPに近く会合を開くことを告知したという。ただ、両者のスタンスには依然大きな隔たりがあるのが実情で、協議の先行きは不透明だ。 (おわり)
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行政刷新会議、医療品通販規制の見直しに関する記述見送り
行政刷新会議の規制・制度改革に関する分科会は今年3月に初会合を開催。環境関連のグリーンイノベーション、健康・福祉関連のライフイノベーション、農業分野の3ワーキンググループ(WG)を設け、各分野の検討テーマの選定や対処方針などを検討してきた。
医薬品通販規制の問題は、ライフイノベーションWGの検討項目にあげられ、同WGでは通販が対面販売に劣るというエビデンスがなく、外出困難者や僻地居住者の医薬品入手が困難になるなどとして規制は撤廃すべきとの考え方を明示。安全性を確保した形でのネット販売等のルール制定に向けた検討に着手する対処方針を打ち出していた。
だが、医薬品通販規制は必要とする厚労省との調整作業が難航。報告書案では、医薬品通販規制に関する対処方針は「調整中」とだけ記載されるにとどまり、6月15日の行政刷新会議でとりまとめられた報告書からは項目そのものが削除された。
これに対しJODAとeビジネス推進連合会では共同声明の中で、厚労省との調整がつけられないまま、報告書から医薬品通販規制に関する記述を見送ったことを問題視。国民の要望にこたえられるかという点から、「政治主導を標榜する民主党政権にとっての試金石になる非常に重要な問題」とし、政府に対して医薬品通販の再開に向けた取り組みを積極的に進めることを要望した。
医薬品通販の規制問題を巡っては、4月に民主党議員有志が議連を発足するなどの動きも見られたが、一方で、あるネット販売関係者は「期待はしたいが、政局が混迷しており参院選も控えている。どうなるかは分からない」と指摘。行政刷新会議の報告書への記述見送りは、この予想通りの結果となった形だ。
昨年6月に医薬品通販規制が導入されて以降、医薬品を扱う通販事業者の売り上げが減少し、僻地に居住する消費者等も不利益を被っている状況だが、さらに懸念事項として浮上しているのが、周囲の関心が薄れつつあることだ。ケンコーコムによれば、医薬品通販規制が導入当初に月間2500件程度あった問い合わせが現在では1500件程度になっているという。
7月の参院選、9月にケンコーコム等が国を相手取って起していた医薬品通販規制訴訟の控訴審が始まることもあり、ネット販売事業者側が医薬品通販規制問題に関する世論喚起の活動を活発化させてくる可能性もありそうだ。
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ポスト投函のメール便問題②、有料返還は処分対象、国交省見解にJPが修正案
国交省の仲立ちでJPと通知を受けた宅配便事業者等7社と全日本トラック協会、JPの間で初めて会合が持たれたのは昨年6月初旬。この際にJP側からメール便返還方法に関する説明があり、宅配便事業者側では荷送人ではなくメール便事業者に返還すること、ポスト投函の原因調査と改善策の要望などを行った。だが、同月下旬に行われた2回目の会合はJPが欠席し、電話で返還先は荷送人とし、原因調査も行う考えがないなどと回答。このため、国交省貨物課の担当者を交えて7月初旬に3回目の会合が開かれた。
3回目の会合では、ポストに投函されたメール便を荷送人に着払いで返還する考えであることを主張するJPに対し、宅配便事業者側は、受取人が誤ってメール便をポストに投函してしまうことに問題があり、まず未然防止策を講じることが必要と指摘。また、着払いで一律にメール便が返還された場合、荷送人の負担が大きいことなどから、宅配便事業者等に返還することを要望、全国配送網を持つ大手宅配便事業者が約1100カ所ある郵便支店へ各事業者のポスト投函メール便をまとめて受け取りに行くことなどを提案している。
いわば、着払いによる荷送人へのメール便返還に固執するJPと、それとは異なる方策を探る宅配便事業者側の意見が対立した形だが、これに対し国交省は、この会合で議論すべきテーマはメール便のポスト投函防止と滞留対策とする方向性を打ち出す。
この背景には、国交省自身、荷送人着払いでメール便を返還するというJPの案には法的に問題ありと見ていることがある。これは、一度運賃を払ってメール便を発送した荷送人に対し、JPが返送運賃を請求するのは、「貨物自動車運送事業法」の主旨である利用者の利便性保護の観点から認められないというもので、同会合でもJPに対し、業務改善命令の対象になり得るとの考えを示している。
結局3回目の会合は、メール便の集約に関するコストでJPが宅配便事業者に負担を求める金額、ポスト投函の未然防止策などの課題を各者で検討、結果を国交省に報告した上で次回会合を開くことを決め閉会した。
着払いによるメール便返還に対し、監督官庁の国交省が法律上問題ありとの見方を示したことで、JPも宅配便事業者側と一緒に対応策を考えざるを得なくなった。関係者の誰もがそう思っていた最中、JPは全く別の手段を選択する。今年1月、宅配便事業者側に対して郵便ポストに投函されたメール便を無料で荷送人に返送すると通知してきたのだ。
国交省が問題視するのは、有料のメール便を返送が荷送人から二重に運賃を徴収する形になる点。だが、無料で返送するとなると「国交省も処分はできない」(東京路線トラック協会・松永正大常務理事)。無論、宅配便事業者側は、この案にも反対。無料でメール便が返還されたとしても、便委託先への対応の指示など荷送人側に手間が掛かることに変わりはないためだ。
JP側の負担にも配慮した上で、ポスト投函の未然防止策などの検討する運びとなった中で、JPが打ち出した"処分逃れ"のようなメール便返還の修正案。直接協議に消極的とも言えるこうしたJPの姿勢が問題を長期化させる一因になっているようだ。(つづく)
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経産省EC実態調査、市場規模は6兆円──事業者の6割超が売上高100万未満
調査は08年4月から09年3月に実施したもの。対象事業者は5万6199社。2万7558社から有効回答を得た。
これによると回答企業の売上合計は3兆1487億円。回答率が約5割に留まることを踏まえ、市場規模は約6兆と推計した。このうち「小売業」は1兆2472億円(構成比39・6%)に上る。小売業に従事する事業者は1万2832社(同46・6%)で、3万7610人が従事する。
1事業者あたりの年間売上高は9721万円、従業員の平均は3人。
「小売業」を含む全事業者の年間売上高を規模別にみると、「1000万円未満」が1万7747事業者、「1000~3000万円未満」が4245事業者、「1~10億円未満」が1992事業者などと続く。
販売方法は、「ネット販売と店販」が1万3197事業者と約半数に上り、「ネット販売とカタログ販売」が3787事業者で1割強、「ネット販売のみ」が6540事業者約2割だった。
ネット上の出店形態は、「電子モール型」が1万920事業者(構成比39・9%)で約4割を占めた。「自社サイト」は9290事業者(33・9%)、「両方」が7177事業者(26・6%)だった。一方で、モール出店事業者の売上高総計は3190億円で、全体の1割程度に留まる。
また、取扱品目別の売上高は、「物品」が1兆5139億円。「サービス」が1兆4341億円、「デジタルコンテンツ」が2008億円だった。
物品(10品目)のカテゴリ別売上高は、「衣料品・アクセサリー」が3379億円(事業者数・5793)と最も多く、以下、「家電品・PC関連」が3230億円(同1499)、「食料品・飲料(健康食品を含む)」が2048億円(同7926)、「家具・雑貨」が1376億円(同3760)、「健康・美容関連商品(健康機器や化粧品など)」が2242億円(同1151)、「趣味(スポーツ用品・楽器)」が999億円(同2553)、「書籍・音楽・エンタテイメント系ソフト」が860億円(同1359)だった。
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ポスト投函のメール便問題①、水面下で続くにらみ合い、JPが依頼主負担の返還案
「日本郵便(郵便事業会社)で扱う次のもののみ投かんしてください」。最近、こんなステッカーが貼られた郵便ポストを見かけるようになった。このステッカー、転居や受取拒否などで受取人に届けられず、郵便ポストに投函される宅配便事業者等のメール便の扱いに苦慮した郵便事業会社(JP)が5月中にポストに貼付したものだ。郵便ポストに投函されるメール便の問題は、以前から指摘されていたもの。ようやく郵便事業会社が未然防止策を講じたわけだが、実は当初、JPはポストに投函されたメール便を受取人払いで通販事業者等の荷送人に送り返すとメール便を扱う宅配便事業者に通知していた。現状、JP側でも受取人払いの返送は見直しているが、宅配便事業者とJPの間で1年越しのにらみ合いが続いている。
受取人払いで依頼主に返す
そもそもの発端は、JPが昨年5月下旬、ヤマト運輸や佐川急便などメール便を扱う主要7社に対して、1通の通知を行ったことにある。その内容は、ポストに投函されるメール便の数が年々増加しており、処理負担が大きいため、一律に荷送人(発送元)の受取人払いで返送するというものだ。
誤ってポストに投函されたメール便は、全国の集配支店から約70カ所ある統括支店に搬送され、メール便事業者が定期的に回収するというのが基本的なパターン。メール便事業者の連絡先が不明瞭な場合には、発送元に連絡して返送するなどの処理を行っている。JPによると、平成18年度に行った調査で誤ってポストに投函されたメール便の数は約30万冊。その後も「毎年1、2割のペースで増えており、処理負担が大きくなっている」(JP事業統括本部郵便事業部・外薗博文課長)という。
また、統括支店では、メール便事業者ごとの区分棚を設けてポストに投函されたメール便を管理しているが、「すぐ隣に郵便物の仕分け棚もあり、誤ってメール便の区分棚に郵便物が混入する事故も起きていた」(同)ことから個人情報に関わる大量のメール便を統括支店に集めるのはやめ、集配支店等の段階で対処すべきと判断。そのためには統一的なオペレーションが必要になることから、一律に発送元の受取人払いで返送するという通知を出したわけだ。
許容範囲を超える通販事業者の負担
だが、ここで問題なのは、JPが誰を発送元と見ているかだ。通販事業者でも、カタログやDMの送付に宅配便事業者等のメール便を使っているが、印刷会社などに発送業務を委託しているケースが少なくない。つまり、実際にメール便の差し出しを行っているのは委託先の業者になる。
ところがJPが捉える発送元は、通販事業者など大もとの発送業務の依頼主なのだ。大手の場合、
複数の委託先を使っているケースもあり、JPとしては返送作業を簡素化する狙いから、大もとの依頼主に的を絞ったようなのだが、通販事業者からすればたまったものではない。ポストに投函されるメール便の絶対数は少ないにせよ、コスト負担が大きいためだ。
JPの試算では依頼主のコスト負担額は、「ゆうメール」の料金と受取人払い手数料を合わせて「一通当たり200円程度」(同)。通販事業者等の依頼主の許容範囲を超えるものであることは明らかだろう。
事業者が抗議国交省も動く
一方、突然の通知を受けた7社はJPに抗議したが、JP側は「会社のルール」(宅配便関係者)として取り合わず、宅配便事業者の団体である東京路線トラック協会でも抗議をしても、「門前払い」(東京路線トラック協会・松永正大常務理事)だったという。
宅配便事業者側がJPの通知に抗議した理由は、もともとはポストにメール便を投函する人の問題であり、まずポストに投函されないような措置を講じるべき、通販事業者等の依頼主にメール便を返送された通販事業者等の依頼主のコスト・作業負担が大きいなど多岐にわたる。だが、宅配便事業者等が最も問題視していたのは、メール便は宅配便と同じ貨物の扱いで、JPの通知の内容が関連法令に違反することが明らかなことだ。
このため、宅配便事業者側は、所管官庁の国土交通省に相談。国交省の仲立ちにより、協議の場が設けられることになったが、昨年6月の初会合では、JP、宅配便事業者側双方の意見が対立。その後、両者が協議の席についたのは1度だけで、双方が検討した対応策を国交省に報告するといった状況が今日まで続いている。
この間、宅配便事業者側は、ポスト投函の未然防止策として、メール便に貼付するラベルの文言の見直しを決定。JPも今年に入り、無料で依頼主にメール便を返送する案を出しているが、依然、問題をはらんでおり、宅配便事業者側の理解が得られていない状況だ。
(つづく)
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ニュースの断層、荒井議員が消費者庁担当相に
菅直人新首相は6月8日、新内閣の閣僚人事を発表した。健康食品業界として注目したいのは、社民党との連立解消以降、空席となっていた消費者担当相のポストに民主党の荒井聰議員が決まったことだ。荒井氏はかねてより健食業界と浅くはない関係を持っている。折りしも、消費者庁で「健康食品の表示に関する検討会」(検討会)の論点整理に向けた審議が続く最中の人事。業界に"福音"をもたらす可能性もある。
◇
荒井氏と健食業界との関係。そのルーツは北海道にある。
北海道といえば、思い起こされるのが以前、超党派の議員連盟「健康食品問題研究会」の会長を務め、健食法制化を業界と一体的に進めた石崎岳前議員(自民党)の存在だ。この石崎氏と昨年の衆院選・北海道3区で争ったのが荒井氏だった。
◇
さらにこの選挙区、健食素材の開発製造を行う「アミノアップ化学」が本拠を置く地でもある。
同社の小砂憲一会長は、北海道経済連合会(道経連)常任理事、北海道バイオ工業会代表理事会長、北海道バイオ産業クラスター・フォーラム会長などを兼任し、北海道庁と共に道内のバイオ産業振興に尽力する人物。荒井氏との関係も長い。「同郷という間柄で、荒井氏が北海道という土地柄もあって一次産業の振興策を重要政策に掲げることから関わりが深い」(健食業界関係者)という。
◇
また、荒井氏の経歴をみると、東京大学農学部を1970年に卒業後、農林水産省に入省。約20年に渡り農水官僚として勤め上げている。
一方、荒井氏が大臣に就く消費者庁は、当初、厚生労働省や農水省の出向組からなる寄り合い所帯でスタートした。しかし、今では農水官僚が庁の中枢をリードしており、「今年4月の人事異動で厚労官僚は閑職に追いやられ、農水官僚が要職を占めている」(行政に近い関係筋)という。実際、検討会事務局である食品表示課の相本浩志課長、平中隆司課長補佐ともに農水出身。こうした庁内の状況を踏まえれば、荒井氏が消費者庁の担当大臣に就任したことも納得できる。
◇
そして、"北海道"をキーワードに荒井氏や小砂氏とつながりが深いのが、健食を含む食品の機能性表示確立をめざす業界団体「新食品・機能性食品と農林畜水産業を語る会」(語る会)だ。アミノアップ化学は加盟企業の一つ。最近では全国に約300社の加盟企業を有する団体に成長したことからにわかに勢いを増している。
語る会は、これまで荒井氏や北海道バイオ工業会と食品の機能性表示や健食の法的位置づけについて意見交換を繰り返しており、政権交代を前に荒井氏と関係を深めてきた。
◇
今回の閣僚人事について、語る会の栗下昭弘専務理事は、「北海道庁も道経連も興味は持っている。ただ、そのことだけで健食の(表示)規制がそう簡単に動くとは考えていない。北海道の企業の大半は食品企業で健食関連はわずか。それぞれ思いも違えば、バランスを取ることも必要になる」と慎重な見方を示す。確かに今回の組閣は参院選に向けた暫定的な意味合いが強く、民主党が勝利しても今秋には代表選が控えている。
ただ、検討会の論点整理を目前に控え、健食業界と浅からぬ関係にある荒井氏が消費者・少子化担当相に就任したことは注目に値する。「(消費者庁をリードする)農水官僚はトクホを消費者庁の省益として育てようとしている」(前出の業界関係者)との見方もあるためだ。健食表示の問題に荒井氏がどのような手腕を発揮するか注目だ。
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国民新党、健食団体と意見交換会、表示制度化に向け政策調整
国民新党は、健食の表示規制と産業振興に関連する4省庁(農林水産省、厚生労働省、経済産業省、消費者庁)に提出する目的で要望書を作成。業界サイドと意見交換を行い、内容の調整を行った。
意見交換会が実現したのは、健康産業協議会(協議会)に参加する業界団体のAIFN(アイファン)会員が国民新党の公認を受けて参院選に出馬することが決定したため。国民新党では、「公約として示すことは難しいが、医療分野の政策集の中で健食表示に関するガイドラインを示すことを盛り込みたい」(森田高参議院議員)としている。
作成した要望書は「健康食品の信頼性確保と地域産業の育成(案)」。その中で食品の機能性表示に係る制度の見直しに触れ、(1)ウコンやノニ、黒糖など推奨可能な伝統食材について健康増進法上の「特別用途食品」として表示が行えるような施策の実施、(2)地域産業育成に向けた支援策の実施を関係省庁に求めていく方針を示した。
具体的に(1)では関係省庁に推奨可能な伝統食材のリストアップ(農水省)や特別用途表示の支援(厚労省と消費者庁)を、(2)では、国の費用負担による健食の科学的根拠確立に向けた研究事業の実施(農水省と経産省)を求めていく。
これに対し業界側からは「『特別用途食品』は、疾病予防の表示を行うもので、その改革まで踏み込むのは困難」「すでに消費者庁で検討会が行われており、これまでの流れを整理する必要がある」といった意見が出された。
一方、会に参加した下地幹朗衆議院議員は「(要望は検討会の結論が出る前に行政にインプットしなければならない。早急に業界の要望を整理してほしい」と応じ、6月中に消費者庁など関係省庁に要望書を提出する考えを示した。
意見交換会には、業界サイドから協議会の木村会長と加藤博事務局長、健康と食品懇話会の太田明一相談役、アイファンの橋本正史理事長、末木一夫専務理事、健食関連の業界紙「健康産業新聞」の牧野順一社長の6人が、国民新党からは下地議員、森田議員、参院選に出馬する江木佐織氏の3人が出席した。
江木氏は、健康維持に向けた知識の普及活動や独自の検定試験を行う健康生活推進協会の理事。同団体はアイファン加盟団体で、江木氏は今年4月、国民新党の公認を受けた。5月中旬から協議会とアイファンは下地議員らと水面下の調整を開始していた。
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日本通信販売協会、消費者庁検討会で健食規制をけん制
第九回会合で消費者庁が示した論点整理のたたき台は表に示すもの。JADMAの宮島和美副会長は改めて協会自主規制の取り組みに言及した。
まず、宮島会長は消費者庁が所管する特定商取引法、健康増進法、景品表示法、厚生労働省が所管する薬事法など重複して表示規制を受ける現状を説明。特商法の行政処分を例に「一年以内の業務停止処分が下されれば大半の事業者は立ち行かない。そのような厳しい処分が行われる可能性もある」と現行法の運用や手直しで十分対処できることを指摘。「新たな規制は必要ない」とした。
自主規制の取り組みでは、法令違反を犯した企業に対して除名のほか、協会マークの3―6カ月の使用禁止などの措置を講じていることを紹介。「マークがないことでテレビや雑誌、新聞の考査が受けられないケースがある」と、信頼確保に向け一定の成果を上げていることを説明した。
さらに消費者サイドから指摘が相次ぐ、インターネット上の誇大広告についても「通販、健食という括りのみで捉えるのではなく、(全体を含めた)違う問題解決の方法が必要」と指摘した。このほか、飲み合わせに関する対応や、品質確保に向け、GMP(適正製造規範)の導入など事業者の取り組みを紹介。消費者団体や行政を交え自主規制のあり方を検討する協議会設置の提案もされた。
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同文書院とJAHFIC 健食の認証事業開始、NMDBで有効性を評価
認証事業は、「ハイクオリティ認証」。同文書院が版権を持つNMDBを使い、今年3月に設立した日本健康食品・サプリメント情報センター(JAHFIC)が実際の認証作業を行う。
NMDBとは、欧米をはじめ世界40カ国の行政機関が健食情報のデータベースとして正式採用するもの。同文書院は独自に国内で販売されている健食約3万品目の情報や学術論文が追加している。国内では日本医師会が正式に採用しており、約17万人の医師会会員が閲覧できる状態になっている。
実際の認証過程は、①NMDBを用いた医薬品との相互作用など原材料の安全性確認、品質確認を行う「ハイクオリティ認証」、②NMDBに記載されている原料の有効性情報から素材ベースで評価する「有効性ハイクオリティ認証」、③独自素材を用いた個別製品を認証する「特定有効性ハイクオリティ認証」の3ケースで安全性・有効性評価を行う。審査・更新費用は1商品年額10万円、データベースの管理費用等は月額1万円。
認証を受けた製品にはQRコードを付帯させた認証マークを付与。製品を購入した消費者がQRコードを通じて、モバイルサイトから製品の安全性や有効性に関する情報を確認できるようにする。一方で、認証を受けていない製品は、認証製品と区別してデータベースに収載される。
同文書院は1929年に創業。2006年にNMDBの日本、中国、韓国における版権を取得した。
日本医師会では同年、NMDBを正式採用し、健康被害情報を集積する「食品安全に関する情報システム」のモデル事業を実施。今年から事業を本格化させる。
同文書院・宇野社長に聞く、有効性認証開始の狙い
消費者の信頼回復目指す
──認証事業開始の狙いは。
「数年前から医薬品との相互作用など消費者の関心の高い分野の情報を豊富に含むNMDBを有効活用すれば、健食に対する信用を取り戻せると考えたためだ。また、日本製品は海外から高い評価を受けている。世界40カ国の行政機関で採用されるNMDBを使えば、海外展開にも貢献できる。中国、韓国における版権も保有しており、すでに中国の行政当局にも採用を働きかけ実需を実感している」
──取得メリットは。
「日本医師会が正式採用しており、例えば、製品に"医師に相談して下さい"と表示すれば、医師を通じて消費者は有効性・安全性情報を得られる。認証商品はNMDB上の扱いも異なる」
──具体的には。
「個別商品で認証を取得した場合、有効性情報の欄に『商品名』が併せて掲載される。一方で認証を受けていない商品は、厚生労働省監視指導・麻薬対策課(監麻課)の指導による"注意書き"に同意した上で商品名を検索する仕組みだ」
──「ハイクオリティ認証」のプロジェクトについて行政サイドと話し合いはしているのか。
「数年前から、行政サイドと話し合いは行っている。ただ、始めは医師向けDBと消費者向けDBは異なる編集をする」
──というと。
「医師向けには個別商品の有効性評価のレベルを表示するが、消費者向けには公開しない。"科学的根拠がある"との表現に留める。効き目を表示しては医師の相談なく利用してしまうためだ」
──現状で医師会からのアクセス数は。
「1日最大1000件だ」
──認知向上には医師の利用促進が必要だ。
「今までは医療現場で患者から健食について聞かれることは少なかった。だが、ハイクオリティ認証が普及すれば徐々にコミュニケーションが深化し、医師も使うようになる」
──日健栄協も健食の安全性・有効性認証を行う計画がある。混乱を招く懸念はないか。
「事業者主導では(特に有効性評価で)消費者から『第三者認証』という理解を得られないのではないか。また、日本独自の制度では海外展開の障害になる」
──現状では何社が関心を寄せている。
「200社程度。ドラッグストアチェーンなど店販事業者やメーカー、通販事業者も多い」
──今後のスケジュールは。
「6月中に一般公募を開始する。幅広く商品を集めるため、第1期の募集は1成分1商品で行う」
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統合医療PT第2回会合 健食の利用実態調査へ、来年度に評価手法を検討
厚労省は、健康食品を含む代替医療分野について、実態把握と評価手法確立の両面から研究を進める。今年度中に統合医療について、(1)国民の利用実態、(2)医師の提供の実態の把握に向けた調査を実施。過去に同様の研究事業が行われた経緯もあるが、「過去の事業と整合性を図りつつ補完する形で進める」(医政局総務課)としている。
調査結果を受け、11年度以降、科学的根拠の評価手法や情報収集のあり方について検討を進める。これは「(統合医療は)科学的根拠を示す研究の研究デザインもさまざまで、妥当性の高い評価手法を見極めるため」(同)。12年度には、評価が可能な分野について、研究事業を拡充することを検討する。
調査対象となる代替医療分野は健食をはじめ30超に上る。ただ、実態調査、評価手法の確立に向け、健食は中心分野として扱われる可能性が高い。
第2回会合で日本統合医療学会(IMJ)が提出した資料によると、安全性や有効性に関する文献数は、他の分野に比べ健食分野の多さが際立っている。2008年に行われた厚生労働科学研究「統合医療による国民医療費への影響の実態把握研究」においても、過去1年間の受診状況で健食は約55%と最も多いためだ。
これについて厚労省も「すでに(科学的根拠が)蓄積しているものもあり、おそらく多いものを中心分野として扱うことになるだろうが、それは今後検討していく」(同)としている。
PTの第2回会合では日本東洋医学サミット会議(JLOM)とIMJの2団体から統合医療の有用性などについてヒアリングを実施した。
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国民生活センター ラドン・ラジウムを商品テスト、メーカーが反発「自社資料と結果異なる」
今回の調査は浴槽に入れて使用する鉱石やセラミックボールなどについて、地中から湧出するという温泉の定義から外れるため、「温泉になる」との表示が不適切であるとしテストを実施。ヤフー!ショッピングや楽天市場で購入した10銘柄を対象とした。
テストは、商品1個分を浴槽に入れて湯をかく拌、3カ所で採水したふろ水を調査し、濃度や放射線量を調べた。この結果、全銘柄において温泉法に定められたラドン濃度の基準を大幅に下回った。また、ラジウム濃度は基準の100分の1にも満たなかった。一方で、放射線量は1日1時間、1年間使用したとしても問題のないレベルだったとした。
国センでは、「温泉と同質の湯」と記載された商品の表示と、「温泉になる」とうたった通販サイトの広告表現に差があることも問題として指摘した。
国センは消費者庁と日本通信販売協会に、景品表示法上の問題があるとして、監視指導の徹底を要望。治療効果をうたった表示があったことから消費者庁を通じて、厚労省に情報を提供した。調査対象となったメーカーは「表示に対する認識が甘かった」として表示の改善で対応するようだ。
ただ、テスト結果については反発の声もある。テスト対象となった販売業者によると、「仕入れ先メーカーには、成分検査表を測定した商品の写真を一緒に納品してもらっている。国センの調査で使用した量は、当社がおすすめする使用量よりも少ないのではないか」という。
また、テスト対象メーカーの中には「国センのテスト結果が、自社で保有するデータと異なっている。大学に再度テストを依頼しており、結果を踏まえて、国センに意見を出す準備を進めている」とした。
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「保健機能食品制度」の表示枠拡大へ
機能性表示の枠拡大は、現行トクホの「規格基準型トクホ」と、「栄養機能食品」の枠組みの拡大によって対応するというもの。
検討会では、規格基準型トクホについて消費者サイドから、「増やすことが出来るのではないか」(宗林さおり委員)、「拡充の方向で考えても良い」(中下裕子委員)、「科学的根拠があるものは、『規格基準型』として拡大する」(山根香織委員)「『規格基準型』の拡張は一つの方法」(神田敏子委員)といった意見が相次いだ。
さらに、業界サイドの浜野弘昭委員は「『規格基準型』に加え、『栄養機能食品』の枠を拡大する方法もある」ことに言及。二制度の枠組み拡大で委員の見解は一致し、田中平三座長は「トクホに準ずるものについて、どの程度の科学的根拠を求めるか議論する必要がある」として、次回以降の検討課題を示した。
ただ、両制度の活用には、健食の安全性や、GMP(適正製造規範)による品質の確保といった問題も併せて議論する必要性も指摘されたほか、監視強化の面から「社名公表など健康増進法の罰則規定を強化すべき」(宗林委員)といった提言も示された。
解説・機能性表示の枠拡大は可能か?
「規格基準型トクホ」と「栄養機能食品」の枠拡大によって現実味を帯び始めた健康食品の表示制度化。これはポジティブリスト(表示可能な項目を列記すること)の活用により、機能性表示を可能にするものだ。だが、実際、円滑に運用できる制度とするためには現行制度の大幅な改革が不可欠といえる。
まず「規格基準型トクホ」について。これはトクホとして許可件数が百件を超え、十分に科学的根拠が蓄積したものをリスト化して簡単な手続きで利用できるもの。今は食物繊維やオリゴ糖関連で九種認められている。すでにコレステロールや中性脂肪関連で許可品目が相当数に達しているとみられ、今後、この分野で新たな許可品目が誕生する可能性がある。
ただ、「最終製品ベース」で許可するため、"既許可製品と同じ形状でなければならない"という制限がつく点に難がある。基本的に「素材(関与成分)ベース」でリスト化する欧米とこの点が違う。
一方の「栄養機能食品」。これは「素材(関与成分)ベース」でリスト化したもの。現在はミネラル五種とビタミン12種が認められている。検討会では、健食に使われる多くの成分をここにリスト化し、機能性表示を可能にする方向性が示されたわけだ。
ただ、問題は自己認証である点。リストの成分さえ使えばどんな設計の健食であれ「栄養機能食品」と名乗ることができ、"特別な健食"であるかのようなイメージを一部の悪質な事業者が巧みに利用してきた。
このため検討会でも「最終製品で評価するステップが必要」「現行制度のままでは無理がある」「登録制を検討する必要がある」といった意見が委員から指摘された。
さらにリスト化も容易ではない。現在、栄養機能食品で認められている成分は、科学的根拠が十分過ぎるほどある、いわば"トクホ以上"といえるもの。リスト化には健食に求められる科学的根拠のレベルを再度議論する必要がある。
また、リストに収載される成分の摂取上限量が「医薬部外品」を参考に設定されている点も難がある。部外品の許可成分であるビタミンは設定しやすいが、過去にミネラルとしてリスト化された銅や亜鉛は、参考にすべき部外品がなく、上限量の検討に半年以上の期間を要した。
科学的根拠が十分なこれら成分でさえ、長期間に渡る検討の末にリスト収載が認められたもの。制度を見直しても、約3万種あるとされる健食それぞれの成分をリスト化するには、どれほど時間を要するか"推して知るべし"といったところだ。
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食用塩公正取引協議会 「塩」の表示ルールを策定、「天然塩」「ミネラル豊富」は使用禁止
規約の対象になるのは、「塩化ナトリウム40%以上の包装された食用塩」の販売業者や製造業者、輸入業者。包装されていない塩や液体タイプの塩、「ごましお」や「塩こしょう」など混合塩は対象外となる。
対象となる表示は、JAS法や食品衛生法によって定められた「一括表示」と、自主ルールで定める「製法表示」やその他、商品パッケージやパンフレット、DM、チラシ、ネット上で使用される広告表現。
「一括表示」では、食用塩の名称を「食塩」「塩」に限定。原材料名は「海水」「海塩(天日塩)」「岩塩」「湖塩」の四種類に限定される。
また、自主ルールで定める「製法表示」は、製法を規約で定める16の工程から選択。原材料名は、前出四種類の表示と共に、原産国(国内産の場合は地名も可)の表示が必要になる。
さらに、商品名にも自主ルールを設けた。
例えば、原産地と加工地が異なる場合。同じならば問題はないが、メキシコ産の原料を使い、商品名で「赤穂の塩」など加工地を使うケースもありうる。この際は、商品名の近くに原産国を表示することで商品名に使うことができる。
商品説明の中で使う表現も制限する。
「天日塩」「焼き塩」「藻塩」「フレーク塩」といった表現は規約で定義づけており、これら表現は定義の範囲内で使うことができる。
一方、優良誤認を招く可能性のある表示は禁止する。「天然塩」「自然塩」など塩を直接修飾する表現や「太古」「最古」「古代」など根拠なく歴史性を強調する表現だ。
ただ、「特選・特級」といった表現は自社商品内に比較対象があれば表示することができる。
過去には別の公正競争規約の加盟企業に行政が直接指導したケースもあり、協議会加盟で景表法による指導を免れるものではない。ただ、協議会では問題発生時に調査委員会を設置し、消費者庁と連携して指導に当たるため、一定の緩衝材の役割を果たすことになる。
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消費者基本計画を閣議決定、食品関連が2割、関心高まる"食の安全"を意識
食品表示「一元化法」の制定
一元化法は、現在、消費者庁が抱える食品衛生法、JAS法、健康増進法など食品関連の法律を「食品表示法」(仮称)としてまとめるもの。10年度中に消費者庁で検討を開始し、11年度以降に何らかの措置を取る。
これまで消費者庁で検討が開始され、今も審議が継続する「健康食品の表示に関する検討会」や原料原産地表示に関する意見交換会、トランス脂肪酸の情報提供のあり方などがその布石といえるもの。ただ、「前倒しで措置を取る可能性もある」(消費者庁食品表示課)としており、全ての法律を一元的なものとするかは含みを持たせている。
「食品安全庁」の創設検討
続いてこれも10年度から検討を始める「食品安全庁」。民主党のマニフェストでも言及されており、農林水産省の食品安全局や厚生労働省の食品安全部、食品安全委員会など担当部局が分かれるリスク管理機関を統合して庁を創設する考えだ。消費者庁も「食の安全で司令塔的な役割を果たしていく」(同)として、関係省庁と共に議論に参加する。
ただ、「どこに設置するかも含めて今後検討することになる」(同)としており、構想が具体化するのはまだ先。製品の安全から「食の安全」のみ抜き出して管理する点も疑問が残る。
相次ぐ食品偽装で消費者の関心が高まっていることもあり、今回、マニフェストや基本計画に盛り込まれたものとみられる。
放送番組の公表制度
一方、総務省の検討案件として挙げられたのが、通販番組に関するもの。政府は今年3月に放送法の改正案を公表。放送事業者が放送番組の分類と放送時間を公表する制度を盛り込んでいる。
これは通販番組のみを対象にしたものではない。だが、改正案の検討段階では、通販番組を「広告」として分類することも検討しており、その場合、放送事業者は、日本民間放送連盟が示す広告の放送時間(週単位で18%以下)に基づき、大幅に番組編成の見直しを迫られる可能性があった。
総務省では「(法律の公布後、)番組種別の基本的な考え方を省令などで定めることも検討する」としており、公表制度の導入が将来的に、通販番組を「広告」に位置づけるか否かの議論再燃を招く可能性もある。
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医薬品ネット販売規制訴訟 東京地裁、原告訴え却下
判決理由で岩井裁判長は、対面販売の場合、薬剤師が顧客の顔色や体格などを見たりするなど健康状態を的確に把握できるが、ネットでは困難との見方を示し、「健康被害を防止するための規制として必要性と合理性が認められる」として、原告側の請求を全て却下。一方で、情報通信技術が進歩した場合には、規制の見直しが検討されるべきとし、恒久的な判決ではないとする付言を加えている。
岩井裁判長は、一連の裁判の過程で「重大な違憲事件」との認識を示すとともに、医薬品ネット販売事業者への配慮などから、審理を迅速に行う姿勢を見せていたが、判決理由は、国側の主張をほぼ全て踏襲した内容といわざるを得ないものとなった。
敗訴の判決を受けたケンコーコムの後藤社長は、判決後の記者会見で「国側の主張を全面的になぞっただけの極めて不当な判決。既存の業界を守り、新しい業界の台頭を妨げることに司法が加担している」とし、時折、語気を強めながら判決内容を批判した。
東京地裁が判決理由の中で「対面販売とネット販売を比べると情報提供の実現に優位な差がある」と断定したことについても真っ向から否定。「実際のドラッグストアでは『ポイントカードを持っているか』としか聞かれたことがない」と事例を挙げ、店舗で必ずしも適切な情報提供が消費者に行われていない状況を指摘した。
訴訟代理人の関葉子弁護士も「過去の判例に照らしても抽象的すぎる内容。『顔が見えないからダメ』では論拠にならない」との考えを示した。
改正「薬事法」および省令の施行以来、同社には消費者から販売に関する問い合わせが毎日のように寄せられている状況で、施行から約1年間で5億円程度の売り上げを失ったものと見ている。
判決結果が通販業界に与える影響について、後藤社長は「1番由々しきことは、対面販売よりも通販が劣ると司法が判断したこと。ネットに関するビジネスすべてが危機に陥る」と指摘、今後については「まだ第1ラウンドが終わったばかり。最後まで戦う」(同)として、控訴する考えを示している。
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日健栄協の安全性認証開始が6月に延期
「認証協議会」は3月2日に認証機関の公募を開始。同月5日に日健栄協が申請したが、同17日の審査では、認可が持ち越しとなっていた。今後、4月に協議会からのヒアリングなど再審査を経て認可取得をめざす見通し。
日健栄協では5月中旬に東京と大阪の2会場で安全性認証開始に伴う説明会の開催を予定。6月に企業から健食素材や最終製品の申請受付を開始する計画だ。
加盟企業の認証費用は、「健食素材」が50万円未満を予定。認証を受けた健食素材を用いた「最終製品」の場合、審査ステップや審査期間が半分程度になるため、費用も25万円未満になるという。非会員企業からの認証申請も受け付けるが、認証費用は加盟企業の1.5倍程度を予定している。
「安全性第三者認証制度」では、事業者は自社が取り扱う健食素材(もしくは最終製品)について、食経験情報などを収集する安全性自主点検評価シートや文献検索資料、毒性試験資料、GMP認証の証明書等を提出する必要がある。
審査は認証機関内に医学や獣医学、薬学、食品科学、栄養学、統計学等の専門知識を持つ有識者7名で組織する「審査委員会」で実施。認証の有効期間は3年で、更新制を取る。
また、認証を受けた企業には、安全性が確認されたことを製品に表示できる「認証マーク」を付与する。日健栄協では、適正製造規範「GMP認証制度」や、規格基準審査を行う「JHFA(ジャファ)認証制度」と合わせ、将来的に3マークを統合した"ニューJHFAマーク制度"も検討する。
健食の「安全性第3者認証制度」は2008年、厚生労働省の「安全性確保に関する検討会」の最終報告を受けて制度化が決定した。
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消費者庁の検討会開催、健食表示制度化へ前進
健食の表示適正化に向け、消費者サイド、事業者サイド双方から制度確立に向けた提言が出された。
消費者サイドからは「誇大広告が氾濫する背景に消費者の期待感もある。規制だけでなく、消費者が適切に利用できるように整理が必要。(健食は)エビデンス(科学的根拠)を複数の段階に分けて見せる制度などを目指さなければ現状から(議論が)進まない」(宗林さおり委員)といった意見が出された。
一方、事業者サイドは、「行政もしくは第三者機関の定めた表示ルールで誇大広告を未然に防止することができる」(林裕造委員)、「有効性表示をどう行うか議論する必要がある」(太田明一委員)、「(消費者が健食を懐疑的に見る)根底には選択基準がない問題がある。禁止だけではなく、基準を示すことが必要」(浜野弘昭委員)などの意見が出された。
ただ、実際、健食表示の枠組みを検討するためには課題も多い。現在、国際的に有効性が認められる試験デザインはRCT(無作為化比較試験)という試験のみ。これは特定保健用食品の許可取得にも使われる試験となっている。
これ以外の手法で健食の有効性を確認する手法については、「検証するのは不可能ではない」(林委員)、「(確実性の問題を)消費者に周知した上でやればできる可能性がある」(浜野委員)、「難しいがRCTしか認めないのは狭すぎる」(佐々木敏委員)との声が出た一方、「国際的に認められたRCT以外の手法で検証したものを国が保証できるのか」(田中平三座長)といった指摘もされ、制度設計に課題を残すことになった。
このほか、検討会では消費者サイドが持ち寄った誇大広告の事例を検討。「疾病名や症状が入った事例、商品そのものではなく配合成分の効能表示を謳うものがある。トクホも承認を受けた機能性以上に広告するものがあり、消費者に対する説明が足りない」(宗林委員)、「医薬品と混同している実態があり、注意表示は絶対必要」(山根香織委員)といった指摘がされ、委員からは業界の自主規制や健康増進法による監視強化を望む声が上がった。
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リコム騒動の舞台裏㊦ 露呈した「表示主体者」の死角
景表法運用の難しさ。その根幹には「表示主体者」の捉え方がある。要は"誰が表示を作成し、表示を行った責任者なのか"という点だ。この判断は個別の事案によって常に相違があり、一貫性はみられない。これは過去の事例にみてとれる。
例えば2004年、「ルーマニア製」のズボンを「イタリア製」と表示して販売していたケースでは、小売業者5社と共に卸元の八木通商もその責任を問われている。不当表示の背景に品質表示に関する八木通商の管理ミスがあったためだ。
ただ、この事案については卸元のミスによる誤表示にも関わらず、小売業者まで重い処分を受けるのはおかしいという趣旨で小売業者五社が審判請求を行っている。
一方で同年、レトルトカレーの産地表示を巡り、セシールとベルーナが排除命令を受けた事案では、表示主体者は小売業者とされ、卸元のジャルックスは不問に付されている。この件では、卸元にも注意責任があったとしてセシールが損害賠償を求める訴えを起こしてもいる。
このように個別の事案により分かれる「表示主体者」の判断が引き金となって紛争に発展するケースもあり、その判断は非常に難しいものであることがうかがえる。
今回のケースを振り返ると、処分を受けた事業者の中で公取委に異論を唱えた事業者はいない。
一方で、「表示主体者」ではないリコムは「処分を受けた7社に独自に追加試験を実施したところもあるだろうが、根幹には当社の試験データがあるはず」と、自社保有の試験データの正当性を主張して審判請求を行っている。過去に紛争に発展した事例があることを踏まえれば、企業としての信頼を回復するため、正当性を主張せざるを得なかった事情もあるだろう。
だが公取委は「排除命令はあくまで七社の提出資料を基に判断している」として、「表示主体者」ではないリコムの主張に対する判断を避けている。
これは景表法の問題点を改めて浮き彫りにしたものでもあるだろう。「表示主体者」の判断は個別の事案ごとの調査のレベルが影響しており、公取委の裁量に委ねられることを避けられない。これが景表法の運用を複雑にし無用な混乱を招く元になってもいる。
一方で、健食の販売事業者にとっても対岸の火事とはいえない。健食表示を行う際、製造元や卸元が示すデータを「根拠」とするケースは少なくないためだ。
昨年9月以降、景表法を所管する消費者庁は、「そもそも販売事業者は自らが扱う商品の根拠を持つ責任がある。(機能性を)第三者機関で確認していれば客観的な判断は可能なはず。(表示に根拠づけをするのではなく)裏付けに沿った表示をすれば問題は起きない」(表示対策課)と、審判請求を巡る騒動について話す。
今回の騒動は、小売業者に自らの取り扱う商品について、製造元や卸元に依存しないチェック体制の強化を強く求めている。一方で、景表法を運用する消費者庁に「表示主体者」を巡る問題について、前例を踏まえた対応を突きつけてもいる。
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リコム騒動の舞台裏㊤ 逃げを打った?公取委
まず、審判請求に至った経緯を振り返りたい。
「確かに公取委の言う通り、広告表現に行き過ぎはあったかもしれない。ただ、素材の機能性さえ否定する報道に反発を覚えて審判請求に踏み切りました」(リコム)という。
続いて審判について。処分を直接受けていないリコムの請求は、請求の適格性を争点に7月、10月の2回開かれる。
「公取委からは"適格性がない"と言われ、平行線を辿るまま"審決を出す"と言われた」(同)。
公取委が審判官を務め、"中立性に欠ける"と批判を受けて廃止が検討される審判制度。評判通り、公取委の論理で審判が進められ、リコムは門前払いを受けたというわけだ。
だがその後状況が一変する。
「審決から素材の機能性に関しては一歩引いてくれたと理解し、控訴を止めました。当然、長期間係争することによる事業への影響も考えたが」(同)というのだ。
どういうことか。
「"控訴をするのか"と問われ『(適格性を)認めないなら控訴を準備するほかない』と回答した。その後出た審決では『エキス自体の効果そのものは判断していない』と表現があったため、これ以上求めても仕方がないと納得した」というのだ。
公取委の審決を好意的に受け止め、「審判請求の適格性はないが、素材の機能性は排除命令によって妨げられない」といった内容のリリースを発表したリコムの理解が、公取委の見解と一致するかは分からない。
だが、公取委はこのリリースに対し「審決でも7社への処分と、リコムの主張に関係はないと述べている。同様に機能性の主張も妨げないとしているので主張は自由」(事務総局官房総務課審決訟務室)としている。今一つ判然としないが、根拠の信憑性を判断せず、淡白に応じる姿勢は前例のない審判請求に逃げを打ったと取れなくもない。当初から、排除命令の取消しを求めるリコムと正面から向き合わず、適格性を争点にしてもいるからだ。「根拠」の妥当性の判断を恐れている公取委。そこに公取委の判断を鈍らせた健食表示の問題点があった。(つづく)
※公取委は2009年2月、シャンピニオンエキスを配合し消臭作用を表示した健食販売七社に排除命令を下した。これに原料供給元のリコムが反発。処分取消しを求める審判請求を行った。審判は処分自体ではなく、処分を受けていないリコムが請求することの適格性を争点に進められた。
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東京都 DS業者に「特商法」初処分、9カ月の業務停止命令
業務停止命令を受けたのは、ネットとバイオインターナショナルの2社。東京都の発表によると各社は、実際にはそうした事実がないにも関わらず「今まで儲からなかった人は誰もいない」「価格比較際との最低価格よりも10%以上安く商品を卸せる」などとして消費者を勧誘(不実告知)していたほか、実際よりも有利と誤認させるような広告(誇大広告)の展開、契約書面の不交付(書面不交付)などの不適正取引行為を行っていたという。
東京都にも、当該事業者に関する消費者からの相談が過去3年間で55件(ネットが35件・平均契約額約120万円、バイオインターナショナルが20件・同約86万円)が寄せられている状況。都でも立入検査をしようとしたが、両社とも拒否をしたため、昨年12月に「東京都消費生活条例」に基づく社名公表を行っている。
都ではこうした経緯も踏まえ、両社が業務停止命令に違反した場合には、「特商法」に基づく罰金等の手続きを行う構えだ。
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消費者庁の泉政務官、健食検討会の延長明言
会」の継続審議を明言した。2月19日に開催した第5回検討会で複数の検討委員から期間延長の要望が出されていたことを受けたもの。検討会は健食の表示問題という極めて難しいテーマを設定していたため、かねてより全6回(開催期間中に1回追加)という日程を不安視する声が業界内外から上がっていた。具体的なスケジュールや検討メンバーの変更の有無は確定していないが、審議は年度をまたぎ、4月以降も行われる線が濃厚だ。
検討会はこれまで、関係団体からのヒアリングに加え、「虚偽・誇大広告の取り締まり実態」や「海外健食制度の動向」などをテーマに行われてきた。だが、いずれも現状把握に留まり、議論が深耕されることなく残り2回の会合で論点整理を行うに至った。
これに業を煮やした検討委員会から検討期間の延長を求める声が浮上。第5回会合の終了間際、複数の検討委員から「このまま論点整理を行うのは大変。準備段階となる議論が必要」、「これまでヒアリングで情報は入手した。次はディスカッションのステージに入るべきではないか」といった声が上がった。これを受けた田中平三座長は「次回会合で論点整理を行うのは無理がある。引き続き検討会を開催して議論を深めていく線で調整し、政務3役に決定を仰ぎたい」と応じ、4月以降も検討会を続ける考えを示した。
4月以降の審議について、消費者庁では「名称、メンバーの変更は行わない方針」としている。だが、健食の表示問題では、以前から食薬区分を巡る問題が横たわっており、厚生労働省所管の薬事法に踏み込んだ議論の必要性が複数の委員から指摘されていた。
これに厚労省では検討会の発足当初、「仮に薬事法の範疇に触れるのであれば事前に話があるが、消費者庁から話を聞いていない。このため薬事法違反にならない前提の下での議論と認識している」(監視指導・麻薬対策課)とし、「食薬区分が厳しすぎるという問題意識で行うのであれば、日本医師会などからも人選を行うのが通常」(同)としていた。
継続審議を行うのであれば厚労省との連携や検討委員の追加は不可欠。この点について泉政務官は「(日本医師会や日本薬剤師会から新メンバーを追加することも)検討してみる」としている。
健食表示を巡る幅広い議論を可能にするため、検討会は、その枠組みも含め見直す必要がある。
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消費者庁 地方の体制整備に本腰、法執行も強化の方向へ
プランは、地方自治体の消費者行政担当者等の意見をもとに、2009―11年度にかけての取り組みテーマをまとめたもの。主要テーマとして①消費生活相談体制の充実②法執行の強化③相談員の処遇改善④行政・担当職員の取り組みの強化⑤地域や地域を跨る連携、国との連携強化を挙げ、それぞれに地方に期待される対応と、消費者庁としての取り組み方針を打ち出している。
この中で、最も気になるのは法執行体制の強化だが、これについては、まず人材の強化など体制整備の必要性を指摘。特に執行までに綿密な調査が必要となることから、自治体に執行担当者の配置や専任化、組織内での位置づけの強化などを求めている。
一方、実際の執行実績は、自治体ごとにかなりのバラツキがあり、立入検査等のノウハウにも差があることから、執行実績が豊富な他の自治体との連携促進にも言及。消費者庁としても、自治体同士の連携の仲介役を担うほか、自治体の執行担当者を対象にした執行・法令研修の充実を図っていく考えだ。
このほかに、「特定商取引法」等の処分実績がない自治体に対し、国や国の出先機関が立ち入り検査に立ち会い、各都道府県警から職員・OBなどの受け入れによる実務ノウハウの吸収にも言及している。
また、消費者庁は今回のプラン策定に伴い、福島みずほ消費者行政担当大臣を本部長とする「地方消費者行政推進本部」を設置。地方自治体のプラン推進のための支援や、消費者庁および国民生活センターとしての取り組みの具現化などを目的としたもので、本部内に地方消費者行政活性化の基金の運用と、相談員の雇用形態・勤務体形等に関するワーキンググループを設ける。
これまでにも地方消費者行政の脆弱さが指摘されていたが、消費者庁では今回のプランを足掛かりに、各自治体の相談窓口体制や法執行レベルの底上げを推進。自治体による法執行も強化されるものと見られるだけに、通販事業者も注意を要するところだ。
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日本FC協会 収納代行の団体設置検討へ、2011年度中の設立視野
アンケートはJFAの金融為替法研究会座長名義で発出されたもので、不正請求の防止に必要な対策として、悪質加盟店の排除を図るために悪質な委託事業者に関する情報の業界内での共通の枠組み作り、代行契約の多重化に関する考え方と運用の統一化、消費者の問い合わせ窓口の設置、消費者からのクレームがあった際の返金処理等のルールを定め開示することなどを例示。さらに、業界としての自主的な取り組みを継続的に行うための組織設立を挙げ、各事業者の取り組み状況や組織設立の考え方に関する設問を設けている。
収納代行を巡っては、08年に金融審議会の「決済に関するワーキンググループ」で金融規制の導入議論が浮上。収納代行等の決済サービスを為替取引と見なし規制の編みに掛けようとする金融庁と、商取引に付随した代理受領と主張する事業者および経済産業省などが対立していた。
結局、この際には収納代行への規制導入は見送りとなったが、規制導入議論が再燃する可能性があったことから、JFAや収納代行業者側は消費者保護に関する自主ルールを設け対応の徹底を推進。並行して経産省とJFA等が定期的な会合を開いていた。
収納代行業者の団体設立案は、この会合の議論でコンビニと直接契約を結ぶ一次収納代行業者のスキームを使いサービスを提供する二次以降の業者の管理が課題となったことなどから浮上したもの。JFAでは昨年、収納代行業者を集め、口頭で業界団体を設けることに対する意見聴取を行っている。
今回発出したアンケートは、具体的な設立時期の目標を設定し、JFA主導で団体設置の検討作業を進める方針を打ち出したものだが、収納代行業者側でも「業界ルールの徹底を図る上で、何らかの組織は必要」(某システム系収納代行業者)としており、金融庁による規制回避のためにも、団体の設置には概ね賛成のようだ。
コンビニ収納代行サービスは、大手四チェーンの年間収納金額は既に6兆円規模に達する。通販商品代金の決済手段としても定着しているだけに、消費者保護の強化は望ましいものと言える。ただ、実際の作業では、金融系やシステム系、ガス・電力等の公共料金系など、多様な業種から成る収納代行業者の意見を、JFAがいかに取りまとめていくかが課題。また、団体が行政の天下り先として活用されることになれば、実質的な機能に支障をきたす懸念もある。
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インタビュー・泉健太内閣府大臣政務官 健食表示規制キーマンに聞く①
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日本ジュエリー協会上期相談状況 「表示」の相談が大幅増、特商法改正が背景に
09年度上期中にJJAの「お客様相談室」に消費者やジュエリー事業者などから寄せられたジュエリーに関する総相談件数は196件。相談者の内訳は事業者が82件で、一般消費者が66件だった。
前年度は上期単独の調査結果を公開していないため、詳細は不明だが、総相談件数はほぼ横ばいだった模様。ただ、相談内容は大きく変化。「地金・宝石の表示」「宝石の破損」「地金の変色・強度」「商品の価値」など商品に関する相談内容が大幅に増加した。前年上期は「商品に関する相談」は総相談件数の25%程度で、件数ベースでは50件前後と見られるが、今上期では全体の44.3%、件数ベースでは87件まで増えた。
中でも「地金・宝石の表示」に関する問い合わせは最も多く、総相談件数のうち、21%を占めた。表示に関する相談内容は「通販で『ロジウムめっき』の商品を〝プラチナ仕上げ〟と販売しているが間違いではないか」や「ネット競売で購入したプラチナネックレスが実際はプラチナではなく、オークションサイトに申し出たが返品に応じてもらえなかった」などが寄せられたという。
相談件数の増加の背景には消費者庁の創設や特定商取引法の改正などで消費者が「正しい表示や販売の際の説明責任に対する意識が高まっている」(JJA)と見ている。また、仮想モールに出店するジュエリーのネット販売事業者の中で「社名を変えて不当な表示を繰り返す悪質な事業者が増え、減らない。また、一部のモール運営者は我々が出店者に指導するように要望しても『個別にやってくれ』として対応してくれない」(同)ことなども背景にあったようだ。
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サービス産業生産性協議会・調査 通販は顧客満足度高い業界、27業界中トップクラスに
インターネット・モニターを用いた調査では、過去1年間に複数回に分けて実施。利用経験のある約9万5,000人から「顧客期待(利用前の期待)」「知覚品質(利用した際の品質評価)」「知覚価値(価格への納得感)」「クチコミ(他者への推奨度)」「ロイヤルティ(再利用意図)」の5つと、最終的な「顧客満足度」を聞き、100点満点で指数化した(図表を参照)。
この結果、通販業界は、大手企業の最高得点がレジャー業界に次ぐ第2二位(81.2点)の顧客満足度を獲得した。平均値も大手で73.5点、大手以外が77.1点となり、「ほかの業界に比べて高い水準にある」(同協議会)という。
大手企業の「知覚品質」と「知覚価値」もそれぞれ67.9点、73.4点と高く、これが顧客満足度を引き上げたようだ。
一方で、「クチコミ」と「ロイヤルティ」はそれぞれ61.2点、61.1点で、購買経験がそのまま継続的な利用につながりにくいことが伺える。
協議会によると、テレビ通販は大手が全体の評価を引き上げており、ネット販売は業界全体として評価が高いものの、商品を素早く安く買いたい消費者心理が影響して「ロイヤルティ」は低いようだ。
調査結果は最近調査した通販を含む9業界のみ数値を公表しており、全業界の平均値は明らかにされていない。
なお、今回の調査ではニッセン、千趣会、セシール、JSC、QVCジャパン、ジャパネットたかた、楽天、アマゾンなどの16社を通販業界の「大手」と位置づけて数値化している。
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消費者庁 第3回会合健食検討会、トクホ再審査制度にメス
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eビジネスの団体設立へ 楽天やヤフーなど参加、3月以降本格活動へ
設立する団体は「eビジネス推進連合会」。医薬品通販規制などに代表されるeビジネスへの法規制問題が近年増加していることを受け、「各社が一緒に声を上げたほうが有効」(設立準備事務局)と判断したもの。呼び掛け人は楽天の三木谷社長やヤフーの井上社長、ミクシィの笠原社長など86人で、会員はeビジネスを展開する法人・個人事業者が対象。現在の参加企業は上場企業が36社、非上場企業61社の計97社で、設立総会までに「300―500社程度、将来は1000社以上にしたい」(同)考えだ。
同連合会では、「経済分野」「地域活性分野」「政治行政分野」の3つを重点分野に設定。ITを中核としたあらゆる産業分野でのイノベーション・成長戦略の実現や、公正な競争環境の実現、eビジネスを活用した地域活性化やインフラ整備、行政プロセスの効率化や政策提言を通じた環境整備などを課題とする。
具体的な活動内容は、「eビジネスに関する政策提言」のほか、交流会・フォーラム等の開催や、「eビジネス白書(仮称)」の作成、相談窓口の設置などを行う「会員向け支援活動」、「eビジネスに関する調査・研究活動」などを検討。中核は「eビジネスに関する政策提言」で、「施策の(比重の)バランスは未定だが、政策提言は必ず行う施策」(同)とする。このほか、有識者や公的機関、議員を招いた「勉強会の開催」やメールを活用した「情報発信」、「各種ガイドラインの作成と配布」なども計画している。今後は、2月22日に設立総会を開催し、年間プランを発表。3月以降、本格的に活動していく予定だ。
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アスカコーポレーション 健食の不適正表示発覚、JAS法違反、農水省の改善指導に従わず
問題は09年7月に発覚。農水省の「食品表示110番」へ寄せられた1件の情報提供を受け、農水省は、08年8月6日に立ち入り調査を実施し、不適正表示を確認しシール対応などで改善するように口頭で指導した。アスカは「9月20日までには全ての商品で表示の改善が終わったと担当者から報告を受けた」(担当者)とするが、農水省が買上調査を行った結果、対象となった25品目中18品目で9月20日まで不適性表示の改善が行われず販売が継続されていた。また1品目について12月2日まで不適正表示を認識しながら販売が継続されていた。「改善するとしたのにきちんとやっていなかった。不適正表示の事実に加えてこれも問題点と認識している」(農水省)。
このため表示主体主のアスカと、アスカの要請でレシピを提案したジュポンを表示の内容を決定したとして社名を公表。不適正表示が行われていた健康食品25品目は合計39万9,821袋を販売した。
このうち2品目で格付けマークがないにも関わらず商品ブランドに「オーガニック」を使用。コラーゲンを使用した飲料など農畜産物加工品23品目で、有機原料をわずかしか使用していないにも関わらず商品名に「オーガニック」などと表示し内容物を誤認させた。また、「オーガニック原料を使用」とする強調表示や事実と異なる原料原産地表示があったほか、使用した「大麦」で禁止されている遺伝子組み換え表示を行っていた。
アスカは12月18日から商品の無償交換を実施。健康食品のほとんどをオーガニック名称で展開しており売上比率は7%を占める。交換に関するコストは「不明」(担当者)とした。
今回、JAS法に基づき容器包装を対象に改善を指示したが、農水省ではカタログや通販サイトでも「オーガニック」と表示して販売していることを確認。消費者庁や警察庁へ情報を提供した。健康志向やロハス傾向などで訴求力が高いとされる「オーガニック」表示なだけに、問題は拡大しそうだ。
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消費者庁 三陽商会に措置命令、「景表法」で2件目の処分
今回、問題となったのは、三陽商会が今年8月11日―9月25日に全国の百貨店で販売した「マッキントッシュ フィロソフィー」のニット3品番、計155点で、下げ札や品質表示タグの原材料表示に「カシミヤ25%」と記載していたが、実際にはカシミヤは使用されておらず、「綿25%」の誤りだった。
同社では、同ブランドの商標使用権を英社から得て販売しているが、企画・生産は自社でコントロールし、品質表示内容も自ら決定している。
三陽商会では商品の企画後、生産は指定工場に委託し、同時に下げ札などの品質表示は別企業に発注。この段階で「綿25%」と表記すべきところを人為的なミスで「カシミヤ25%」とした。
通常、製品が完成する前のテキスタイルを第3者機関で検査してデータと照合するが、納期に追われて検査前にゴーサインを出したようだ。この結果、チェック機能を素通りして店頭に出回った。
今年10月、同社は同件について家庭用品品質表示法を遵守していない表示があったとして自主回収を行う旨を消費者庁に申し出るとともに、購入者には個別連絡や店頭告知で回収を進め、連絡先が分からない十数人を除いて返金などで対応した。
同社では消費者庁からの措置命令を受け、「真摯に受け止めており、再発防止に全力を挙げる」(広報部)としている。
消費者は品質表示や産地表記などを頼りに購入しているため、誤表示はあってはならない。しかし、前回のファミリーマートについては事件発覚後に商品の販売が中止され、3カ月が経ってからの措置。今回も当該商品は店頭から撤去され、告知してから約2カ月が経過している。
景表法違反に関連する事例の中で、業界大手を狙い撃ちしたかのような措置命令の発動には通販関係者も神経を尖らせており、消費者庁の法執行のあり方を懸念する声は高まりそうだ。
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収納代行 審査基準業界統一化へ、年内に協議会設置
収納代行や代引き等の決済サービスへの規制議論は、昨年、金融審議会の「決済に関するワーキング・グループ」で浮上したもの。規制対応コストの負担問題などから、サービス提供事業者や通販事業者が反発し、結局、同WGでの議論をもとに金融庁が今通常国会で提出した「資金決済法」の対象から外れた。だが、金融庁側では、収納代行等が銀行法に抵触する可能性があるとの見方を崩しておらず、引き続き規制導入を検討する構えを見せていた。
一方、経済産業省でも産業構造審議会の中に小委員会を設け収納代行等への規制問題を議論。各決済サービスは、商取引に関わる代理受領に当たり規制の必要はないとの報告をまとめていたが、今回の収納再考業界統一ルール策定の動きは、この流れを汲んだものだ。
経産省では「資金決済法」の政令作りを進める金融庁と意見調整などに備え、小委員会の報告書取りまとめ後も、メンバーだった事業者や学者などを集め消費者保護の取り組みを協議する会合(非公開)を継続的に開催。関係者によると、不正請求等の防止策として、悪質な事業者やいかがわしい商品・サービスの販売事業者の排除策などが話し合われてきたという。
この中で問題の1つとなったのが、有力収納代行業者の収納代行の仕組みを使い、自社で顧客企業を開拓しサービスを提供する、いわゆる2次収納代行業者の管理。2次以下の収納代行事業者の審査が甘く悪質な事業者が紛れ込んでいる可能性があり、実際に収納窓口となるコンビニに顧客からの問い合わせもあるもよう。現状、収納代行を手掛ける事業者は多岐にわたり、その正確な数や審査体制が把握できていないことから、業界標準となる統一ルールを作り、収納代行業者各段階で悪質事業者を排除できるようにするという案が浮上したようだ。
この案については、11月下旬にコンビニが加盟する日本フランチャイズチェーン協会が有力収納代行数社を集め、概要を説明している。関係筋によると、当日は経産省の担当者も出席し、業界標準となる審査基準策定、払込用紙の見直し(いわゆるネットコンビニも含む)などの案が示されたが、収納代行業者側からは特に異論は出なかったという。
一方、この案の実現には、収納代行業者の全体像を把握し一定の管理を行う必要もあるが、コンビニおよび経産省側から収納代行の業界団体設置をどう考えるかという内容の発言があり、「明言はしなかったが、業界団体を設置したいというニュアンスが汲み取れた」(関係筋)という。
コンビニ店頭での収納代行は、ネット販売の拡大などを背景に利用が増え続けており、コンビニ大手四社合計の2008年度取り扱い状況は、収納件数で約7億9,400万件、収納金額で約6兆3,432億円となっている。消費者保護だけではなく、巨大市場を監督下に置きたいという行政側の思惑も垣間見える収納代行の制度整備の動き。コンビニ収納代行は通販の主要な決済手段として定着しているだけに、業界標準ルールの方向性が注目される。
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Zoom in 改正特商法 明瞭・分かりやすさ必須、返品特約の表示への対応徹底を
どのような表示をしなければならないかについては、経済産業省で「通信販売における返品特約の表示についてのガイドライン」や日本通信販売協会(JADMA)から「消費者が認識しやすい返品特約の表示」についての指針で具体的な事例を示している。
まず全ての広告媒体に共通した必須項目は、文字サイズと表示箇所が消費者に認識しやすい方法であること、返品特約以外の事項との区別が明確であること、返品の可否・返品条件、返品にかかる送料負担の有無を表示することなど。特に、返品の可否や条件に関する事項については、色文字や太文字の使用など、他の項目よりも明瞭で分かりやすい表示が求められる。
ちなみに、個々の商品に返品特約を記載するだけではなく、ショッピングガイド等の共通表示部分に返品特約をまとめて記載することもできる。この際も他の項目と明確に区別できるように標題などを設けることが必須。商品ごとに特約の内容が異なる場合などは、明確に分かるように表示することが必要だ。
媒体ごとに注意すべき点もある。例えば、体と共通表示部分が分冊化されているカタログ。共通表示部分の分冊が同梱されていない、あるいは分冊の大きさが小さく他の同梱物と紛れる恐れがある、カタログに共通表示部分が分冊されていることを明記していないと顧客が容易に認識できない表示方法と判断される恐れがある。同様に、ネットでは膨大な画面をスクロールしなければ返品条件の表示にたどり着けない場合、テレビでは価格や電話番号など注文を行うための情報を表示する画面に切り替わった際(あるいはその前後)に返品特約に関する表示がない場合などは、容易に認識できない表示方法と見なされる可能性がある。
今回の返品特約に関する表示の見直しは、返品トラブルの増加を受けたもの。返品トラブルは自社のイメージダウンにつながる恐れもあるだけに、通販企業側の対応の徹底が求められる。
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消費者庁と経産省 QVCの掛布団に誤表記、住金物産が中国で製造委託
問題の商品は、08年1月18日から09年9月11日までに計5日間、QVCジャパンで放映、販売された「2層式掛布団カシミヤ&メリノウール」で販売件数は計1,638点。
2層式掛布団に使用している中綿の素材を「上層ウール100%、下層カシミヤ80%、ウール20%」としていたが、実際には上下層ともにウール100%だった。
当該商品は、QVCジャパンから委託されて住金物産が供給した商品。消費者には住金物産の名前を出していないため、QVCが窓口となって購入者に告知し、返金対応を進めている。
今回の品質誤表記は、QVC側の商品検査によって明らかになった。最近の景表法違反問題からQVCは品質検査を実施し、当該商品の在庫分を調査したところ、表記とは異なることが判明。これを受けて住金物産でも検査し、販売した商品すべてでカシミヤが入っていない可能性が強まったとして、購入者に代金・送料の返金をすることになったという。
同社によると、問題の商品はすべて、07年に中国の協力工場で製造されたもの。工場側から提出された中綿のサンプルは検査したが、量産された製品自体の検査は行わなかったという。
住金物産は、まずは今回の原因を究明し、「今後は製品段階での検査を徹底する」としている。消費者庁では、景品表示法違反(優良誤認)の観点からも調査を行うとする。
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消費者庁 「景品表示法」で初の処分、ファミリーマートに措置命令
今回、問題となったのはFMが6月に発売したおにぎり「カリーチキン南蛮」。事件の内容は、当該商品の包装袋に貼付したシールに"国産鶏肉使用"と表示していたにもかかわらず、実際にはブラジル産鶏肉を使用していたというものだ。
事件認知の端緒は、FMが度重なる食品の産地偽装事件を受けて自主的に行った調査で、FMによると、当初使用する予定だった国産鶏ムネ肉をモモ肉に変更する際、米飯製造ベンダーがブラジル産のものに切り替えていたのを相互に確認をしないまま、商品に"国産鶏肉使用"と表示したシールを貼付していたという。
FMでは、事件発覚直後に農林水産省へ報告を行うとともに当該商品の販売を中止し、自社サイトで誤表示の事実を告知。この際、農水省の対応は注意のみで「特にお咎めはなかった」(FM広報部)が、九月になってから消費者庁の調査が入り「景表法」違反での措置命令に至ったとする。
消費者庁発足後初の「景表法」による行政処分となる今回の事件。同庁の法執行の方向性を占う上でも重要な事例だがが、表示問題に詳しい一部の関係者からは、疑問の声も上がっている。
その1つは、社名公表を伴う措置命令を出すほどの案件だったのかということ。消費者庁では、FMに措置命令を出した理由について、「本部が品質の高い商品を加盟店に供給しているという消費者の信頼感があり、影響は大きい」(表示対策課)とする。だが、表示問題に詳しい関係者は、「事件の発覚が3カ月前で既に商品の販売も中止されているため、措置命令を出しても消費者には何も影響がない」と指摘。同業他社に対する注意喚起効果があるとしても、「事件の内容からすると、過去に遡って措置命令を出す必要があったのかは疑問」とする。
また、今回の事件を受け、消費者庁執行部門各課の連携による摘発強化の懸念も浮上している。FMへの行政処分は、農水省からの情報提供を受けて摘発したもののようだが、関係者は「FMが農水省に報告した時期は、加工食品の原料原産地表示のあり方を検討している段階で処分のしようがなく、消費者庁に案件を回したのではないか」と指摘。同様に、消費者庁内でも、「景表法」や「特定商取引法」などを担当する執行各課が、自ら担当する法律では処分できない案件を融通し合い、行政処分につなげるのではないかという見方だ。これは事業者が最も懸念する事態だろう。
今回のFMのおにぎり表示事件については、インパクトのある実績を作るために、敢えて措置命令を出したとする見方がある一方、細かな事案でも厳格に対応するという消費者庁の姿勢の表れと捉える向きもある。その方向性が見え出すのは、これからと言えるが、通販等の事業者は、従来以上に表示への注意を払う必要がありそうだ。
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消費者委員会VS消費者団体 「エコナ」巡り場外バトル、過度な消費者保護視点に異論
「グレーゾーンでいながら国がお墨付きを与えている」。エコナを巡り、10月に行われた消費者委員会は、主婦連合会・佐野真理子委員のこの主張に引きずられた。後日、アサヒビールの池田弘一委員は「グレーゾーンなものは常に起こる可能性があり、これをどう判断するかは答えが出ない前提で議論しなければ返って不安を煽る」と述べたが、消費者目線を声高に叫ぶ委員を前に掻き消された。
一方、これに委員会の外から異論を述べたのがNACS。委員会に向けた提言で「『食品にリスクがある』ことは周知の事実で科学的知見に基づき健康に影響がない程度にリスク管理することが重要」と主張した。事業者からして至極全うなものであり、委員会に「消費者が正しい知識を習得する機会を失う」「消費者の過剰反応がみられ、事業者との健全な関係構築に問題がある」「リスクの程度が十分議論されないまま販売停止の主張が広まることに不安を感じる」と苦言を呈した。
そもそも主婦連の委員が過剰反応した裏には、同協会が長年に渡りエコナを目の敵にしてきたことがありそうだ。2005年、安全性が取沙汰されたエコナの販売停止を求める要望を厚生労働省に提出。今年に入り、改めてエコナに発がん性物質に変わる可能性のある成分があることが指摘されたためだ。
だが思い出してほしい。アガリクスの発がん性促進作用が取沙汰された06年、1商品に見られた"可能性"が、市場の崩壊をもたらし、安全性が確認されたのちも市場は回復しなかった。食品が常に"グレーゾーン"に位置することを消費者教育で浸透させ、消費者の「自立」を図るのが消費者庁や消費者委員会に課された役割でもある。"クロかシロか"を追求する過度な消費者保護は消費者の判断能力を奪い、利益さえ阻害することになりかねない。まもなく行われる「『トクホ』を含めた健康食品」の表示制度見直し議論でも、消費者委員会はその点を認識すべきだ。
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政府が郵政行政の方針転換 JPEXの宅配便統合に暗雲、通販業者の不安拡大
政府が打ち出した郵政行政見直しの概要は、郵便局ネットワークなど郵便事業に関するインフラを国民共有財産と位置付け、地域の行政拠点として活用するというもの。あわせて郵貯や簡保等をユニバーサルサービスとして提供するための法的な担保措置を講じ、日本郵政の下に郵便事業会社や郵便局会社など四事業会社がぶら下がる現在の経営体制も見直す内容で、既に「郵政行政改革の基本方針」として閣議決定されている。
いわば、収益性を重視した従来の郵政民営化の流れと決別するというもので、西川善文日本郵政社長が退任。代わって官僚出身の斉藤次郎氏が日本郵政社長に就き、経営陣も一新されるなど、既に経営体制の見直し作業が始まっている状況だ。
宅配便事業の統合を巡っては、総務省が準備不足を理由に事業計画を認可しない意向を示したことを受け、郵便事業会社が9月11日に統合延期を発表。同時に、総務省の理解を得るため、その後も同省に説明を行っていたもようだが、「郵政行政改革の基本方針」が出されたことで、同社および総務省とも、その成り行きを見なければ動きようがないのが実情だ。
一方、関係者の間では年内中にも宅配便統合の事業計画が認可されるのではないかという見方もあったが、仮に認可が下りるにしても、政府が来年の通常国会で提出を予定する郵政行政の見直し関連法案の成立以降になる可能性が浮上。このほかに、日本通運がJPEXの出資比率を引き下げ持分法適用子会社から除外したことを受け、郵便事業会社がJPEXを完全子会社化するのではないかという見方も根強い状況だ。
「ペリカン便」のみで宅配便事業を継続するJPEX。「ゆうパック」との統合を前提にした体制を急きょ見直した形での事業展開、想定していた統合メリットが得られないまま赤字を出し続けなければならないという現在の中途半端な状況が長引けば、通販事業者など顧客企業の不安を増長させることにもなる。
現状、亀井静香郵政改革・金融担当相、原口一博総務相とも、宅配便事業統合に関する方針を明確にしていないが、通販事業者等のユーザーへの影響を勘案すれば、統合時期などの方向性を早期に示す必要がありそうだ。
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医薬品通販の行政訴訟 法制局への説明が焦点、原告側〝審査すれば違憲〟
原告側の主張の柱は、省令で医薬品ネット販売を制限するのは事業者の職業選択の自由を奪い、憲法22条第1項に違反するというもの。この背景にあるのは、事業者に対して法的な規制を加える場合、その目的や必要性、制限の内容、程度を勘案し、緩やかな制限で立法目的が達成できるのであれば、それを採用すべきという判断を示した過去の「薬事法」の違憲性を巡る過去の最高裁判決だ。
今回のケースでは、改正省令が施行された6月以降、風邪薬などの第2類医薬品の取り扱いが制限されたネット販売事業者の売り上げは激減しており、ケンコーコムの場合、「毎日150―200万円の売り上げを失っている」(後藤玄利社長)状況。中小事業者の場合、経営問題に直結する強い規制で、ネット販売だけを規制する合理性もないというのが原告側のスタンスだ。
もう一つポイントとなる原告側の主張は「"対面の原則"は立法者の意志ではない」ということ。専門家が直接顧客に情報を提供して医薬品を販売する"対面の原則"がネット販売の規制論拠になっているが、「薬事法」の法文や国会の付帯決議にも一切記載されていない。仮に立法者が"対面の原則"を採用してネット販売を規制するのであれば、法文や国会の付帯決議に何らかの説明や記載があるはずで、原告側は厚労省が審議会等の発言を"立法者の意思"と決めつけているとする。
この点については裁判所も重視しているもようで、2回目の口頭弁論でネット販売の規制に関する付帯決議に触れたほか、3回目の口頭弁論でも内閣法制局の審査を受けたことを示す資料の有無について言及。後者について被告側は、資料があれば提出するとしている。
原告訴訟代理人の阿部弁護士は、厚労省が内閣法制局の審査を通すと違憲と判断されると認識し、省令で医薬品ネット販売を規制したのではないかとの見方を示していたが、"対面の原則"に基づくネット販売規制について、厚労省が内閣法制局に説明を行っていたのか、それを証明する資料があるのかが焦点になりそうだ。
一方、これまでの裁判の経緯を辿ると被告側の主張には、無理があると思われる点が少なくない。例えば、「薬事法」で第1類医薬品の店頭販売でも顧客が断れば情報提供は不要とされている一方で、ネット販売が認められないことに関する求釈明への回答。被告側は、顧客が情報提供を断っても、"漫然と情報提供を行わなかった場合"には法的に行政処分が可能としているが、何をもって"漫然"と判断するのかが明確ではない。
こうした点からも、"対面の原則"を論拠にした医薬品ネット販売規制には矛盾が多く、原告側では理論破綻していると見ている。
憲法論を持ち出し資料の提出期限を間延びさせようとする動きを見せる被告の国側に対し、原告側は規制の必要性と合理性を判断すれば済む話として裁判の迅速な進行のスタンスを崩さない原告側。6月の改正「薬事法」施行以降、売り上げの減少が続く医薬品ネット販売事業者の状況を考えれば、早期に結論を出さなければならないのは明らかだ。
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NHK「クローズアップ現代」の波紋 日健栄協声明に加盟社から不満、企業広告「鵜呑みにするな」は見当違い
まず、番組内容を振り返ってみたい。同日のテーマは「どうつきあうサプリメント 明らかになる"健康被害"」。「友人からダイエットに良いと勧められて...」とαリポ酸を含む健食を飲んだ女性の健康被害を説明する下りから始まる。
これを受けた司会者は、日本医師会に健康被害の症例が毎月報告されていると説明。医師会は「効能効果や相互作用の検証が必要だが野放しで宣伝されている」と懸念を示し、スタジオゲストとして登場した梅垣敬三氏(国立健康・栄養研究所)も「錠剤・カプセルの形状から医薬品と同じような印象を受け、治療に使うケースもある」と解説する。
最後に健食との付き合い方を問われ「バランスの取れた食事や運動が基本。商品情報を鵜呑みにせず冷静に受け止めてほしい」(梅垣氏)と締めた。
健食の受託製造を行うある事業者は「剤形が誤解を与え安全性が担保できないなら"表示制度を整備すれば良い"ということになってしまう。そうした本質的な議論に踏み込めないから『錠剤・カプセルが駄目』とお茶を濁している」と番組制作に不満を口にする。
だが、この放送は単なる番組批判に留まらず、通販各社は問合せ対応に追われた。ある健食通販事業者では「番組放送中から対応に追われ問い合わせは30件前後あった」とする。一方で「数件程度」(メーカー系健食通販)だったところも。ただこれは今年6月にNHKの「おはよう日本」で似たような放送がされたため。「前回多くの問合せを受けたため今回は反響がなかった」(同)とする。
番組を受けてNHKに寄せられた意見は288件。今月5日から11日の集計中トップだった。
一方、日健栄協はこの放送に対する声明を発表したが、これが事業者心理を逆なでする事態に発展している。
声明は放送や梅垣氏の発言を大筋認めた上で『企業広告を鵜呑みにせず、正しい選択と使い方をしてください』というもの。この対応に「広告が商業主義一辺倒で嘘を並べ立てていると言わんばかり」(前出の健食通販事業者)といった不満の声が上がっている。
一方で『不明な点は企業の相談室に問合せ下さい』と丸投げ。協会に声明の趣旨を問うと、「これまで協会は業界に対する指摘に沈黙してきたが、今後は加盟社のために対応するという意思表示」(健康食品部)という。だがこれでは"やぶへび"だ。
例えば『鵜呑みにしないで』という部分。「一部悪質業者による行き過ぎの面がある」(同)とするが、これでは加盟社に悪質業者が存在すると取られてもおかしくない。本来、加盟社への配慮を第一とすべきだが「他に言いたいこともあるが、反論すると色んな意見を持つ方がいて(問題になる)」という。
協会が言う"色んな方"が誰を指すのか、最後まで明快な答えはなかった。が、厚生労働省や国の研究機関で働く梅垣氏、日本医師会や大手マスコミの反発を恐れたことが背景に想像できないか。
NHKの放送に始まる一連の騒動を機に、事業者として健食の相互作用分野で顧客対応を強化することも必要だ。ただ、一方で事業者は協会を中心に形成されてきた"業界"意識を改める必要があるだろう。今回の対応は、現状で協会が業界総意を代表する団体になり得ず、健食に業界が存在しないことを認識させるものだからだ。
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花王の「エコナ」 消費者庁、今後の対応に課題、花王のトクホ失効届で区切り
特定保健用食品(トクホ)の許可を取得し花王が展開する食用油等の「エコナ」関連製品に発ガンの懸念がある物質が高濃度に含有されていた問題で、製造元の花王は10月8日、消費者庁に同製品のトクホ許可表示の失効届を提出した。消費者庁発足後初の、食品安全性に関わる大型案件で、同庁の今後の対応を占う試金石として注目されたが、花王が自ら事態を収拾した形だ。「エコナ」問題には区切りがついたが、トクホ許可取得製品の再審査中における表示の扱いや消費者への情報提供手段など、消費者庁の具体的な対応のあり方に課題が残されている。
今回、問題になった「グリシリドール脂肪酸エステル」は油脂製造の脱臭過程で生成される物質で、分解(消化)されることにより発ガン性物質に変わる可能性が指摘されている。同物質の安全性に関し、欧州を中心に議論が活発化していたことを受け、花王が「エコナ」製品の分析を行った結果、一般食用油と比べ「グリシドール脂肪酸エステル」が高濃度に含まれていたことから、9月16日に「エコナ」関連製品の出荷自粛を決め、消費者庁へ報告。これに対し、消費者庁では、「エコナ」関連製品問題の対応を検討するため、「食品SOS対応プロジェクト」(以下PT)を設置していた。
トクホ許可に関しては、「健康増進法」の一部移管に伴い、消費者庁が行う形となっているが、今回の問題で一つの焦点になったのは、トクホ許可を取得した食品について、新たな科学的知見が生じた場合の対応だ。
「エコナ」関連製品のケースでは、トクホ許可取得後の分析で発ガン性が疑われる物質が一般食用油よりも高濃度に含有されていたことがこれに当たるわけだが、PTでは、科学的知見の充実による許可の再審査を行うべき状況になったと指摘。消費者庁長官は再審査の手続きに入り、食品安全委員会および消費者委員会の意見をもとにトクホ許可の取り消しを判断すべきとした。
一方、消費者委員会は、10月7日の会合でこの問題を協議したが、委員からはトクホ許可の取り消しや停止が妥当とする意見が相次いだ。このため花王では同日に「エコナ」関連製品の販売を中止を決めトクホ許可表示の失効届を提出。今後、問題成分の含有量を一般食用油と同レベルにまで引き下げる技術を確立した上で、新生「エコナ」として再度トクホ許可を申請する考えだ。
消費者庁としては、トクホ許可の取り消しも視野に入れた対応は初めてのケースで、PTを通じ「エコナ」関連製品の事例をもとに、対応指針を検討してきたが、結果としては花王が失効届を出したことで一応の区切りがついた形だ。ただ一方では、再審査中におけるトクホ許可表示の扱いをどうするかという法的な課題も浮上しており、今後、消費者委員会でトクホ制度のあり方を検討していくことになるようだ。
また、もう一つ課題と言えるのは、消費者庁の情報提供のあり方。消費者の健康被害の未然防止といった観点からも、迅速な情報提供は重要だが、過度に不安を煽るような情報が流れれば、事業者側の経営に大きな影響を及ぼすことになる。
花王の場合も、「エコナ」関連製品年間売り上げ規模は200億円とされており、経営面への影響は小さくはない。さらに販売を停止する商品には、通販で展開するペットフード「花王ヘルスラボ」も含まれている。現状「売り上げは微々たるもの」(花王広報部)だが、これまで獲得してきた顧客の離脱の可能性などを考えれば、ペット関連通販事業の存続にも関わってくるはずだ。
「花王さんは、消費者庁のいい教材になってしまった」。メーカー等の関係者からは、こうした声も聞かれるが、今回の問題で浮き彫りとなったのは消費者を後ろ盾にした同庁の影響力。通販事業者も注意が必要だ。
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新連載・「デジタルダイレクト個人情報漏えい事件にみる、通販各社がとるべき安全対策とは?」① 事前対策は現実的に無理、コスト負担できるのは大手
海外からの不正アクセスにより、デジタルダイレクトの通販サイトから顧客の個人情報が漏えいした事件が発覚して約1カ月が経過した。この問題は「対岸の火事」ではなく、すべての通販企業に降りかかりうる業界全体の懸念事項と言える。この事件を教訓に「第2の情報漏えい事件」を防ぐにはどうすればいいのか。同事件の経緯やその対応、考え方などを踏まえて通販企業がとるべきセキュリティ対応の方向性について考察する。
「通販企業は消費者からの信頼を損ねないよう万全なセキュリティ対策を施すのは当然。情報漏えいなど、とんでもない」。今回のデジタルダイレクト(DD)の顧客の個人情報漏えいを受けての一般紙などの報道の論調はこうだ。同社のセキュリティ対策の甘さや漏えい発覚後の対応などについても厳しく断じている報道もあった。
ネット販売実施企業は日ごろからセキュリティ対策には万全を期し、不正なサイト攻撃には素早く対策してその芽を摘む。それでも個人情報が漏えいしてしまった場合は「漏えいの可能性があり」の時点で迅速に通販サイトを停止し、世間にその事実を公表。事後は素早く調査を行ない、問題点を洗い出し、顧客にはお詫びの金券などを配布。今後は2度と情報漏えいが起こらないようにさらにセキュリティ対策を強化する。
「外野」の意見をまとめるとこれらが模範的な通販企業のセキュリティ対策と事後の対応なのだろう。ただし、「外野」ではなく実際に商売を行なっている通販実施企業の多くは、これらが口で言うほど、簡単ではないことは分かるだろう。
そうした「模範的な対応」を阻む、または「したくてもできない」理由があるからだ。後述するがそれを無理にやろうとすれば、多くの企業にとってネットで商売ができなくなってしまう。とは言え、「できない」と立ち止まってしまえば、DDのようなケースは後を絶たず、ネット販売自体が信用を失い、市場全体が縮小してしまう危険性を孕む。
では、どうすることがベストなのだろうか。そのためにはまず、ネット販売実施企業にとって、個人情報の漏えいを防ぐ、または被害を最小限に食い止めることがいかに困難なものなのか。DDの事例を元にその「困難な現実」から見ていきたい。
◇
「個人情報が流出した以上、申し開きできる立場にないが、決してセキュリティ対策を軽視してきたわけではない」。顧客の個人情報の漏えいが発覚後、本紙の取材に応じたDDの重光社長は本紙の「これまでのセキュリティ対策が甘かったのでは?」との質問に対してこう話した。
重光社長が言うように、同社は決してセキュリティ対策を軽視していたわけではない。通販サイトのセキュリティ対策として、今回の不正アクセスで使用された「SQLインジェクション」と呼ばれる攻撃手法に対応したセキュリティソフトを使用してきた。また、昨年に同手法による被害が増え始めた際には、担当部署がサイト構築に使っているパッケージの供給元に安全性を確認するなどの情報収集は欠かさなかった。
ベストな対策としては、専門会社を定期的に入れて、常に最新の対策と情報を入手していくことやクレジットカード会社などが推奨するセキュリティ基準「PCI DSS」の準拠などが挙げられる。ただ、恐らく通常のネット販売実施企業のセキュリティ対策としては、DDのような対策が一般的なものではなかろうか。「個人情報漏えい」という事態が実際に起こらない限り、なかなかセキュリティ対策は打ちにくい。多額のコストがかかってくるからだ。
通販サイトには集客や販促などやらねばならないことが数多くある。これら優先事項とともに先の「PCIDSS」の準拠などのセキュリティ対策に多額のコストを投入できるネット通販実施企業はどれほど存在するのか。一部の大手企業ではあればそれも可能だが、ネット販売を支える数多くの中小サイトでは現実問題として拠出できる金額ではない。相次ぐ個人情報漏えい事件がきっかけに「万全なセキュリティ対策」が半ば通販サイトに強制される自体に陥れば、多くのサイトは商売ができなくなってしまうだろう。
いたずらに通販サイトに個人情報の流出を避けるために、セキュリティを強化せよ、というお題目を掲げても、前述したようにそれは無理な話だ。それには業界をあげて、何らかの対策を講じる必要があるだろう。
今回は事前に情報漏えいを防ぐ難しさを見てきたが次回は「情報流出の可能性がある」という一報を通販企業がカード会社等から受けた際の被害を最小限に食い止めるための「迅速な対応」の難しさについて、同じくDDの事例を踏まえながら見ていく。(次回以降の連載は本紙で掲載)
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ニュースの断層・消費者庁 情報提供内容に課題、問合わせ20日で約2千件も詳細未公表
消費者行政の司令塔の触れ込みで9月1日に発足した消費者庁。同庁によると、庁内に設けた「消費者情報ダイヤル」への問い合わせ件数が開設後約20日で2,300件を超え、同庁では「従来吸い上げ切れなかった情報まで上がってきているのではないか」(消費者情報課)と見る。消費者側からすると、問い合わせ窓口が明確になったことで相談がしやすくなったという効果はあるようだが、寄せられた情報の分析や、その開示方法などに物足らなさも感じられる。
消費者庁は、消費者被害に関する情報を一元的に収集する機能を持つ。同庁で情報収集を担う消費者情報課では、全国の消費生活センターから寄せられた情報を分析し、執行部門各課に伝達するほか、約40人の相談員を配置した「消費者情報ダイヤル」を設置。消費者からの直接の問い合わせも受け付けている。
9月1日から18日までの期間に「消費者情報ダイヤル」へ寄せられた相談や問い合わせの件数は2,306件。この内訳は、相談や苦情、提案等の「一般的内容」が1,836件、「法解釈」が292件、不当表示等の「情報提供」が413件(1件の問い合わせで複数の内容を含むことがあるため、総受付件数を上回る)。
因みに、「情報提供」の内訳としては、食品の異物混入やプリンターの発熱等の製品の「安全」、不当勧誘や解約トラブル等の「取引」、誇大広告や効能効果表示等の「表示」。消費者情報課では、「製品事故に関するものが多い」とするが、現状、各項目の件数等の詳細は公表しておらず、事業者側からすると問題となっている事項の傾向が分かりづらい面もある。
この理由には、消費者からの聞き取りのみで事実確認がされていないといったこともあるが、もう一つ重要なのが「マンパワーの問題」(消費者情報課)。寄せられた情報を分析する選任担当者も置くが、件数が多く、同課の職員全員が分析作業を兼務しているなど、多種多様な案件を分析・整理し、さらにより細かな情報を提供できる体制が十分に整っていないという面もあるようだ。
消費者行政の司令塔である消費者庁からのより具体的な情報がなければ、事業者側も表示等の改善策を講じることは難しい。消費者被害の未然防止といった点からも、体制整備と提供する情報内容の拡充が必要と言える。
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郵便事業会社、宅配便事業統合を見送り 顧客通販企業も動揺?他社乗換え懸念も
郵便事業会社は9月11日、子会社のJPエクスプレス(JPEX)が10月1日に予定していた「ゆうパック」と「ペリカン便」の統合を見送ると発表した。佐藤勉総務大臣が宅配便事業統合を認可しない意向を示していたことを受けたもの。JPEXは10月1日以降も、日本通運から移管した「ペリカン便」のみで宅配便事業を手掛けることになるが、「ゆうパック」との統合メリットに期待していた通販事業者が他の宅配便事業者に乗り換える可能性も考えられる。
今回の宅配便事業統合見送りは、9月8日の閣議後会見で佐藤総務相は、郵便局窓口の実務研修や宅配便事業の業績が不振だった場合の対応など、予てから再検討を求めていた問題に対する郵便事業会社の回答が具体性に欠けるとし、「現段階で、総務省として認可の判断を下せない」としていた。
郵便事業会社では、既に約7,700人の人員をJPEXに出向させているが、今回の宅配便事業統合見送りに伴い、9月1日付で異動した約7,000人を自社に戻すほか、10月1日付で予定していた約3,500人のJPEXへの異動も凍結する考え。
一方、JPEXでは、今回の宅配便事業統合見送りについて、「事業計画は親会社(郵便事業会社)が提出しているもので、当社から特にお話しすることはない」(経営企画部門)とする。ただ、佐藤総務相の発言があった9月8日に、「通販事業者からの問い合わせが営業部門に寄せられた」(同)など、通販事業者の間でも動揺があったようだ。同社では、現在のところ宅配便事業統合の見送りを理由にした顧客通販事業者の離脱はないとしているが、今後、他の宅配便事業者に乗り換える動きも出てきそうだ。
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医薬品通販規制訴訟 原告、規制の矛盾点追及 独自調査で店販の問題指摘、特例販売〝許可の範囲〟が焦点
6月1日の改正「薬事法」施行に伴い導入された医薬品通販の規制強化。スタートから3カ月が経過したが、ケンコーコム等が国を相手取って提起した行政訴訟などを通じ、規制の矛盾点や現場での混乱が浮き彫りになっている。9月1日に開かれた第2回口頭弁論後の会見でケンコーコム等の原告側は、独自の医薬品購入調査の結果を公表。日本薬剤師会幹部の運営薬局が新規客に医薬品通販を行っていたことを明らかにするとともに、特例販売業許可取得事業者が行う通販にも問題があるとの見方を示した。今後、法廷でも規制導入後の医薬品販売の実態を訴え、医薬品通販規制の矛盾を追及する考えのようだ。
規制推進派が規制を無視
医薬品通販規制導入後の状況については、既にドラッグストア等店頭での情報提供が十分に行われていないなどの指摘が出ているが、ケンコーコムでは、裁判の情報収集の一環として医薬品通販に関する実態調査を実施。会見で、その結果を公表した。
調査は、7月にネットを含む5店舗を対象に行ったもの。6月以降、新規顧客に第2類以上の医薬品通販が行えなくなっているが、広島県内の漢方薬局では、使用者の代理人がまず店頭で商品を購入した後、2度目の購入でやはり代理人が初回と同じ商品を電話注文し、郵送で商品を購入。「次回購入時に、初回の店頭購入で「次回以降は郵送で購入できる」店頭での初との説明があったという。
同薬局は、日本薬剤師会幹部が運営していたが、他の日本薬剤師会会員の運営薬局でも、同様に郵便等での購入ができるケースがあったとし、ケンコームの後藤玄利社長は、「規制を推進してきた薬剤師会が堂々と法令を無視しているのは不条理」と指摘。今回の医薬品通販規制の問題点として法廷の場でも、追求していく構えだ。
一方、日本薬剤師会では、ケンコーコムの調査結果公表を受け、9月1日付で都道府県薬剤師会会長向けに、改正「薬事法」の周知徹底を求める文書を発出。日本薬剤師会は、ネット販売では"対面の原則"が確保できないとして医薬品通販規制の導入を強力に推し進めてきただけに、今回の調査結果を重く見ているもようで、今後、徹底が不十分な場合には、「別の対応策を検討する」(広報担当)としている。
〝通販できる〟特例販売業で見解に相違
原告側は医薬品通販への規制について、他の販売制度との均衡にも欠けるとの見方をしており、特に特例販売業許可を駆け込み的に取得した事業者が2類相当の医薬品通販を継続していることを問題視。今回の裁判で厚労省に見解を求めている。
厚労省の回答は、特例販売業許可を取得した事業者が許可を受けた範囲を超えて郵便等販売のように広く医薬品販売を行う場合、同許可の範囲を超えるため、都道府県の判断に基づき、行政指導のほか、必要に応じて改善命令、業務停止等の対象になるというもの。
これについて原告側では、特例販売業が近隣に薬局等がない過疎地の対応策としての意味合いが強く、新聞広告等を使った広範な通販は"許可の範囲"を超えるのではないかという見方だが、全国伝統薬連絡協議会では、会員企業が特例販売業許可を取得して通販を行っていることについて、「脱法行為ではない」(事務局)とする。
特例販売業許可には、通常では入手しにくい医薬品の購入機会を確保するという目的があり、再春館製薬所も、この部分で熊本県から特例販売業許可を取得し医薬品通販を続けているという。このため、"許可の範囲"を超えて通販を行っているのではないというのが全国伝統薬連絡協議会の考え方だ。
では、実際に行政指導等を行うかの判断をする都道府県の見方はどうか。熊本県では、求釈明の回答にある"許可の範囲"が不明瞭なことなどから、「厚労省から通達等が出ない限り、今のところ行政指導等を行うことは考えていない」(健康福祉部薬務衛生課)とする。
やはり問題は、"許可の範囲"の解釈になるが、当の厚労省は「担当者が不在で回答できない」(医薬食品局総務課)状況。特例販売業の"許可の範囲"をどう解釈するかは、他の販売制度との不均衡を主張する原告側にとっても、焦点になりそうだ。
今回の裁判では、厚労省が原告側の憲法論の弱さを指摘しているが、原告側は「いかなる憲法論に立っても(今回の医薬品通販を規制する改正省令は)違憲だと思っている」(関葉子弁護士)と主張。規制導入後の医薬品販売の問題点を浮き彫りにしながら、違憲性を訴えていく構えだ。
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農水省、「国産」「外国産」と表記 加工食品の原料原産地表示
農林水産省と厚生労働省は8月28日、「第45回食品の表示に関する共同会議」を開き、報告書案をとりまとめた。加工食品の原料原産地表示の拡大については、「国産」「外国産」と大まかに示す「大くくり表示」を導入するほか、原産国が分からない輸入中間加工品については、加工した国を表示することで合意した。ウェブサイトやQRコードなど、容器包装以外で原料原産地の情報を提供する仕組みについては、引き続き「食品企業の商品情報開示のあり方の検討会」で検討する方針だ。
現行のJAS法では、食肉や海藻類など20食品群と4品目の加工食品に表示を義務付けており、重量の割合が50%以上である原料の原産国を表示していた。「大くくり表示」を導入することで、食品群と4品目以外の加工食品では、「国産」または「外国産」と表示される。
共同会議では、同じ加工品で複数産地の原料を利用している場合、切り替え産地を列挙する「可能性表示」についても検討してきたものの、実際には商品に使用されていない原料原産地が明記された場合、消費者の誤解を招きかねないことから「『表示』方法としては導入することは不適切」とした。
「大くくり表示」の場合、頻繁に原材料の産地の切り替えが行われる加工食品でも対応できるほか、限られたスペースでも情報提供が可能なため、包材のロスや表示確認のコストといった問題が小さいというメリットがある。
ただ、消費者からは加工食品の原産国名の開示を求める声も強いため、報告書案には「原料原産地表示は国名を表示するのが原則」「任意での表示を行う際には、原料原産地については国名を示すべきである」という文面を盛り込んだ。また、共同会議での議論を受けて設置された「食品企業の商品情報開示のあり方の検討会」では、引き続き食品の情報開示のルール作りを進める。
なお、JAS法の表示基準の企画立案や執行に関しては、消費者庁に移管されるため、共同会議の開催は最後となる。
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JADMA08年度売上高調査、業界全体で4兆円突破 会員社合計は2兆9000万円
日本通信販売協会(JADMA)が8月20日に発表した2008年度通販業界全体の売上高は、推定で4兆1,400億円となった。前年の3兆8,800億円に比べて2,600億円(6.7%増)の増加となり、99年からの10年間では4番目に高い伸び率を示した。会員企業の売上高は5.1%増の2兆9,000億円で、前年(3.4%増)に比べて伸び率は回復したものの、非会員の占める割り合いは全体の3割まで拡大した。
通販業界全体の売上高は、04年度からの3年間は平均して9.7%増という高い伸び率を示していたが、07年度は5.4%増と成長が鈍化。しかし、08年度は百貨店やスーパーなどが顧客を取りこぼす中、通販市場は消費者の「巣籠もり傾向」も手伝ってネット販売を中心に売り上げを伸ばしたようだ。
通販市場全体に占める非会員の存在が大きくなっている背景も、モバイルを含めたネット系の通販実施企業の成長が関係していると見られる。
一方、08年度の会員企業の伸び率は5.1%と、前年に比べて1.7ポイントアップした。そのうち、上位10社の売上高は約1兆2,600億円で、会員全体の43.4%を占めた。また、売り上げ規模別ではすべての階層で増加傾向がみられた。
中でも、年商10億―40億円未満の企業が前年比6.8%増ともっとも高く、次いで100億―300億円未満が5.9%増、300億円以上が4.9%増、40億―100億円未満が4.8%増となり、消費者の低価格志向や業界の競争激化などから上位企業は苦戦を強いられているようだ。
売上高調査の詳細は11月に発表する。
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「消費者庁」が9月1日に発足 政府が閣議決定 官僚主導人事に民主党反発 政権奪取で見直しも
政府は09年8月11日、「消費者庁」を9月1日付けで発足することを閣議決定した。初代長官に「消費者庁・消費者設立準備室」の内田俊一消費者庁設立準備顧問(三井住友海上火災保険顧問)を起用。次官には内閣府の田中孝文国民生活局長が就く人事も承認した。これにより、福田政権からの宿題だった消費者庁が動き出すことになるが、消費生活センターなど基盤となる地方の体制整備が不十分な中、衆院選直後(8月30日投票)の設置で現場が混乱する恐れがある。さらに同庁の人事を巡り野党が反発している状況で、選挙結果次第では、波乱の展開となりそうだ。
「消費者庁」は、消費者行政の司令塔として設置されるもので、消費者行政の企画・立案のほか、他省庁からの移管・共管により所管する約30の消費者関連法の執行などを手掛ける。通信販売事業者にも関係する「特定商取引法」や「景品表示法」などを所管し、「消費者安全法」に基づき関係省庁に措置要求ができるなど強力な権限を持つ。このため、「消費者委員会」を内閣府本府に置き同庁の監視を行う形になる。「消費者庁」と「消費者委員会」をセットにすることは、与野党協議の上で決定したものだが、人事面で野党・民主党が反発していた。
まず、消費者庁初代長官になる内田氏については、建設省(現国土交通省)出身で内閣府事務次官の経歴を持つ、いわゆる官僚OB。各省庁と折衝し消費者行政を強力に推し進める上で、同氏の経験が活かせるというのが政府側の説明だが、民主党としては、自らが標ぼうする"政治主導"からかけ離れた"官僚主導の人事"というわけだ。
また、「消費者委員会」の委員長人事についても「消費者委員会設立準備参与」に任命されている弁護士や消費者団体関係者、民間企業経営者など十人がそのまま委員に就き、委員長には検事出身の住田裕子弁護士が就く見込みだが、民主党では見直しが必要とのスタンス。他に地方の弁護士会や消費者被害の救済団体などが、消費者庁長官および消費者委員会委員長には、消費者事件の経験が豊富な人材を充てるべきとする声明を出している。消費者行政で絶大な権限を持ち影響力も大きい組織であるだけに各方面が慎重な人事を求めているのが実情だ。
人事問題でしこりを残し、地方の体制が整わない中で同庁の発足だけを急げば、現場が混乱し、消費者や事業者が迷惑を被るのは必至。政府・自民党が選挙前に自ら敷いてきた路線固め、あるいは"実行力"のアピールを狙いに「消費者庁」発足を急いだのであれば、リスキーな判断だろう。一方の民主党では、衆院選で政権を奪取した場合、長官人事等の見直しを示唆している。通販事業者にも影響を及ぼす「消費者庁」発足後の展開は未だに混沌とした状況だ。
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自民・民主に〝質問状〟 楽天の三木谷氏など60人連名、ネット規制を問う
「行政が今以上に過度に介入する仕組みは慎むべき」――。楽天の三木谷社長ほか、ネット販売実施企業の経営者など60人は8月10日、連名で自由民主党および民主党に対し、「eビジネス振興のための政策に対する質問状」を送った。
質問状は6つの質問からなるもので、ITおよびネット販売に対する政策のスタンスと意見を聞いたもの。質問の中には「最近、規制強化された一般用医薬品の通信販売規制についての今後の間変え方を教えてください」という踏み込んだ質問もあった。
楽天では「各政党よりマニフェストが発表されているがeビジネス振興のための政策が明確に謳われていないため、同質問状を提出した」という。質問状への回答期限は8月16日までに設定。各政党からの回答はネット等で公表する予定としている。
衆議院選挙のタイミングで各政党に回答を公開することを前提に質問状を送ることで、ネット規制について、有利な条件を引き出したい狙いがあるようだ。
「eビジネス振興のための政策に対する質問状」は別表の通り。楽天の三木谷氏のほか、「北国の贈り物」の加藤社長、「ケンコーコム」の後藤社長、セレクチャーの洞本社長などネット販売実施企業の経営者など60人が連名で両政党に送付したもの。
質問項目にはITの利活用による「eビジネスの振興についての政策」といった全般的なものから、「一般用医薬品の通販規制について」「青少年保護のための携帯電話ネットの規制のあり方」「通信・放送に関する規制強化」など具体的な規制に関する意見や方向性について意見を求めている。
これらの質問はネット販売を含む通販全般の今後に関わる重要な内容。各政党のITもしくはECの考え方をただし、ネットビジネスに有利な「約束」を取り付けたい狙いがあるようだ。
どの政党が第一党になるのか、現時点では分からないが、質問状にもあるように「過度な規制」は成長分野であるネット販売市場の拡大を阻む。各政党がどのような回答を示すのか。通販事業者は注視する必要がありそうだ。
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公正取引委員会、TV通販調査の余波は? いたずらに〝落ち度〟指摘、消費者庁見据えた「規制強化宣言」か
「支払いや返品の表示に十分な時間を割き、大きく見やすい文字にしてほしい」「購入後のメンテナンス費用等も具体的に説明してほしい」――。テレビ通販番組に関するこうした要望は、7月29日に公正取引委員会が発表した「テレビ通販の表示チェック体制に関する実態報告書」の中で、消費者モニターの意見として上げられていたものだ。この報告書は、消費生活センターに寄せられるテレビ通販の相談増加を背景に不当表示の未然防止に向けた取り組みを整理したもの。だがその内容は消費者モニターの声を根拠に番組の〝落ち度〟をいたずらに際立たせたものといえる。本来、こうした要望は注文の際の問い合わせで解決されるものではないだろうか。
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調査は今年1月―4月にかけて実施したヒアリング(放送事業者、通販事業者、番組制作事業者、広告代理店など41事業者、5事業者団体)と消費者モニターへのアンケート調査をもとに作成。不当表示を防止するためのチェック体制について考え方を示している。
公取委では過去の景品表示法違反事例から不当表示の要因に①販売事業者が根拠資料を製造業者に要求していない、②根拠資料の合理性を確認していない、③サンプル品のみの品質検査で販売商品の検査を怠った――ことを挙げ、チェック体制を持ちながら実効性を確保できていないと指摘。背景に、長年、取引関係にある事業者間の馴れ合いによる考査過程の省略や、チェック体制の周知徹底が進まないことがあるとした。
ヒアリングによる事業者の表示適正化に向けた取り組みには「表示チェックの程度や方法に大きな差異がある」とし、留意事項として①数量限定や受付時間の限定が強調されると商品内容や取引条件に注意を払えない、②視聴性や話題性に偏った番組制作では情報を伝えにくく、誤認が生じやすい、③不当表示は特定の用語の使用ではなく、商品内容や取引条件に関する消費者の認識と実態のかい離を踏まえて判断する必要がある――などの考えを示した。
また、事業者団体の取り組みの中で、日本通信販売協会には、カタログなど表示上の問題に関する検討委員会の開催をテレビ通販番組の表示まで拡大することが望ましいとした。
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今調査でチェック体制の不備ありきの論拠は、テレビ通販を利用しない消費者モニターの意見を背景としている。「メリットばかり繰り返し、効果の根拠が分からない」「効果のみ強調するため、材質や使用方法など商品内容が分からない」などなど。番組に対する批判は枚挙に暇がない。
だが、こうした意見は問い合わせを受ける事業者の消費者対応など一連の流れを含め判断されるべきもので、番組と視聴者の印象のみで結論づけられるものではない。事業者はこれら要望に応えうる相談窓口やコールセンターを有している場合も少なくない。
とはいえ、字体がつぶれるほどの大きさで表示を行う事業者が存在するのも事実。今調査について「年内にも創設される消費者庁を見据えた規制強化宣言」(テレビ通販支援を行う広告代理店)との見方もあり、事業者の適正表示に向けた取り組み強化は待ったなしの状況といえそうだ。
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リコムの審判請求、公取委が審判開始 表示責任の所在が争点に
シャンピニオンエキスの消臭作用を標ぼうし、健康食品を販売していた7社の「景品表示法」違反事件で、製造元のリコムが処分取り消しの審判請求をしていた問題について、公正取引委員会は7月17日、審判を始めた。審判はリコムの求めた「表示に対する合理的根拠の判断」など排除命令そのものに対してではなく、リコムによる「第三者申し立ての適否」を判断するもので、長期化の様相を呈している。だが今回の審判は「景表法」における〝表示主体者〟の解釈に踏み込む重要なものとなる。
「うちの製品は製造元が行った臨床試験に基づいて表示を行っているため安心」――。健食販売で製造元の資料を根拠に表示を行う事業者は少なくない。だが、表示責任は根本的に誰が責任を負うものなのか。この点に関しての判断はあいまいで、漠然と販売事業者が負うものと思っている。
今回の排除命令でも、処分対象は販売事業者。リコムが提供する資料に基づき表示を行っていたが、同社が直接の処分対象でないことが審判を複雑なものにしている。
他業種にみられる過去の処分事例はどうか。
例えば、メーカーや卸事業者の小売向け表示物が不当表示の原因になったケース。2002年、食肉製造の丸紅畜産に対する排除命令では、同社が包装に記載する原産国表示が不当表示とされた。最近でも家電製造の日立アプライアンスに対する排除命令では、小売事業者に表示物を提供していた同社が処分されている。
こうした処分の背景にあるのは「景表法」の〝表示主体者〟という概念。製造元の説明を鵜呑みにして小売業者が表示を行う場合があるため、製造元の責任が問われる場合がある。だが、この判断はこれまで公取委の裁量に委ねられてきた。
今処分ではなぜリコムが第三者となり、販売事業者が表示主体者となったのか。審決で明らかにされるであろう公取委の表示主体者に関する見解は、今後の表示規制に影響を及ぼすものとなる。
同日の審判では10月7日に次回審判を行うことで合意。公取委は次回までに第三者申し立ての妥当性を示す意見書の作成を求め、リコムでは「販売会社と利害関係があるため資格がある」(本郷亮弁護士)として、次回以降争っていく構えだ。- TrackBacks: 0
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