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官庁・団体 Archive

トクホ 「新たな知見」報告義務化、年1回は関与成分の分析も

061.jpg 日本サプリメントのトクホ問題を受け、消費者庁が特定保健用食品(トクホ)の運用を見直す。企業に「新たな知見」を得た際の報告義務を課すほか、定期的な関与成分の分析も求める。3月17日付で、トクホの許可申請に関する内閣府令、次長通知を一部改正した。同月21日の消費者委員会で消費者庁が報告。消費者委は「建議の取り組みが前進したことを高く評価したい」(河上正二委員長)とコメントした。

 「新たな知見」が生じた場合、30日以内に消費者庁に報告することを求める。これまでも安全性や有効性に関する知見の報告は求めていたが、義務化されていなかった。

 報告を求める範囲も「特定保健用食品の表示許可等について」(次長通知)に明記した。安全性や有効性に加え、新たに「相互作用」「品質管理」に関する知見も加えた(=表)。消費者庁は、報告を受けて再審査の是非を検討する体制も整える。

 関与成分の定期的な分析結果の報告も義務化する。少なくとも1年に1回は第三者機関で許可試験と同等の試験を行い、結果の報告を求める。過去1年間の販売実績も報告させる。

 昨年9月、企業に依頼したトクホの調査では約1300の許可品目のうち、市場に流通するトクホが366品目、失効予定品目が196品目(1件はのちに販売を継続に変更)だった。同年11月に失効届の提出を依頼。すでに191品目がこれに応じている。販売実績も報告させることで、長期間売られていない商品は販売の意向を事業者に確認、トクホの実態把握につなげる。

買上調査、35品目継続的に実施へ

 トクホの「買上調査」も実施していく。日本サプリメントのトクホ問題を受け、来年度に行う予定だった買上調査は今年度に前倒して実施。現在、成分分析の時期が古いものや、自社で分析したものを中心に7品目の関与成分量の分析試験を第三者機関に依頼している。

 来年度はその対象を販売数の約1割に拡大。無作為に35品目ほど選び分析する。18年度以降も買上調査は続ける。

 結果の公表方法は今後詰める。関与成分量が規定値に満たないなど不適切な商品があった場合は調査を行い、場合によって行政処分で対応する。健康増進法に基づく許可取り消しや虚偽誇大広告の禁止、景品表示法の優良誤認にあたる可能性がある。

 来年度に、トクホに関する情報公開の範囲を検討するための調査事業も行う。現在、国立健康・栄養研究所のデータベースで一部公開されているが、分かりにくさが課題。調査事業を通じて消費者ニーズを把握。「消費者向け」「専門家向け」の公開情報、事業者に求める公開基準を検証する。調査事業を受け、18年度に情報公開の基準を定め、次長通知の再改正を予定している。

 府令と通知改正を受け、トクホの許可に関する質疑応答集も「新たな知見に関する報告」「定期的な報告」に関する部分を加えた。

消費者庁 「アイケア」で初処分、だいにち堂に措置命令

 6-1.jpg消費者庁は3月9日、健康食品通販を行うだいにち堂に景品表示法に基づく措置命令を下した。健食で、あたかも目の症状を改善する効果が得られるかのような表示が「優良誤認」にあたると判断された。アイケア関連の健食に対する処分は初めて。だいにち堂は、処分を不服として「法的措置も検討する」としている。

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消費者庁 「水素水」3社に措置命令、病者の試験で表示根拠認めず

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消費者庁は3月3日、水素水を販売する3社に措置命令を下した。水素水の広告でダイエット効果や炎症の抑制をうたった表示が優良誤認にあたるとした。2社は資料を提出したものの、病人や動物を使った試験評価で、健常者に対する広告の表示の根拠にならないとした。水素水を巡っては、昨年12月に国民生活センターが商品テストを実施。消費者庁に水素水の表示改善の対応を求めていた。

措置命令を受けたのはマハロ、メロディアンハーモニーファイン、千代田薬品工業の3社。不当表示期間が課徴金導入前のため、3社に対する課徴金納付命令は下されない。

 不当表示の指摘を受けたのは、マハロの水素水「ビガーブライトEX」の通販サイトの表示。2015年7月から同年11月までの期間に「水素水でダイエット効果もある!?」、「水素水が身体の代謝を上げるまで」などとして水素水の働きを示すイラストとともに「太りにくい身体へ変わることができます」などと表示していた。昨年7月から11月までの売上高は約7000万円だった。

 メロディアンハーモニーファインの水素水「水素たっぷりのおいしい水」の通販サイトでは、14年10月から昨年3月までの期間、「水素が脂質代謝を促進!血糖値の上昇も抑制」、「やせやすい体質へサポートとする効果が期待されています」などと表示していた。同社は昨年4月から今年3月末までの売上高について約6億円を見込んでいた。

 千代田薬品工業の水素含有の健康食品「ナチュラ水素」は13年6月から15年5月まで、自社通販サイトで「炎症を抑える効果で肩こりや筋肉痛を軽減」、「肌トラブルの解消に有効」などの表示を行っていた。昨年3月から今年2月末までの売上高は約5000万円だった。

 消費者庁は3社に対し、合理的根拠を示す資料の提出を求めた。根拠資料の評価は、あらかじめ組織した専門家集団に意見を求める「セカンドオピニオン事業」(別記事参照)で行った。同事業は今年度から開始しており、これを活用して処分を行うのは初めて。メロディアンハーモニーファインと千代田薬品工業の2社から提出された資料は、病者や動物、細胞を対象にしたもので、表示根拠として認められないと判断した。マハロからの資料の提出はなかった。

 国民生活センターは昨年12月に行った水素水の商品テストを行い、消費者庁に対応を要望していた。容器入り水素水6銘柄と、水素生成器7銘柄で健康増進効果をうたった表示が行われていた。今回の措置命令を受けたメロディアンハーモニーファインは商品テストの対象だった。消費者庁は、パイオネットで水素水の相談件数が増加していたことなどを問題視し、3社をまとめて処分した。

「セカンドオピニオン」の狙いは?

「ダイエット」「水」の次は? アイケア、関節で景表法指導も

 消費者庁が水素水でダイエットや疾病の予防効果をうたう3社に措置命令を下した。ここ数年、水素水ブームで消費者の関心が高まる中、行き過ぎた表示を行う企業への処分で、釘を刺す狙いだろう。「ダイエット健食」「機能水」の次は何がターゲットになるのか。

 今回、消費者庁は初めて「セカンドオピニオン事業」を使った。医学や薬学、栄養学で専門的知見を持つ学識経験者で組織。企業が提出した「根拠」と「表示」の整合性を判断してもらうものだ。事案ごとに依頼する従来の体制では謝礼を含めた調整が難しく、あらかじめ体制を整備することで、処分の迅速化を図る目的がある。

 事業にはもう一つ目的がある。巷にある健食素材の機能について主体的に「研究レビュー」を行うものだ。得た評価は国立健康・栄養研究所が運用する「健康食品の安全性・有効性データベース」に提供。事件調査の参考にもする。

 現在、データベースに載っているのは861素材。消費者庁は、すでに一定の評価がある素材の再評価も行う。新たに評価する素材も増やしていく。

 ここ数年、食品関連の処分といえば「ダイエット健食」だった。背景には、著名な専門家による「食事制限と運動抜きに痩せない」という確定的な見解があるとされる。「機能水」も処分は2件目。警視庁が薬機法違反で逮捕した事案もあり、監視が強まっていた。

 次は何か。機能性表示食品制度の開始により、さまざまな機能を表示する食品は増えている。企業の自己責任による届出でデータの蓄積も進む。特定の素材に一定の評価が下されれば、これを背景に処分事例が出てくるかもしれない。実際、景表法の運用も水面下ではすでにアイケアや関節対応をうたう健食に指導が行われている。

 消費者庁は、データベースについて「広告をする際にどういった素材がどういう特徴を持つか。事
業者に理解してもらう意味もある」と確認を促す。

 今回、事業者から提出されたのは「病者対象の試験データ」「動物・試験管内試験データ」。いずれも新制度では根拠論文になり得ないものだ。仮に制度を使わずアイケアや関節対応の健食を販売するにしても、データを揃えておく必要がある。




埼玉県 定期トラブルで国に要請、消費者庁「執行強化で対応」

 健康食品や化粧品通販の定期購入を巡るトラブルで埼玉県が2月20日、国に対応を求める要望書を提出した。16年度の県の相談件数は、5年前の約10倍に増加する勢い。特定商取引法の法改正やガイドラインでの対応を求めている。自治体が、定期トラブルを巡り国に要望するのは初めて。国の対応によっては全国知事会で賛同を求め、全国に要望を広げていくことも視野に入れている。一方、消費者庁は「まずは現行法の適切な執行で対応する」(取引対策課)としている。

 自治体による国への要望は、春と秋の年2回、予算の拡充など定例的に行っている。今回の要望はこれとは別。相談件数の急増を受けた異例の要望になる。

 要望は、松本純内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全、防災担当)宛て。

 特商法で定められている表示事項「商品もしくは権利の販売価格または役務の対価」(第11条第1号)について、定期購入の場合を考慮し「総額」を明記することを求めている。また、注文内容を最終的に確認する画面で、定期購入の総額を表示することを特商法の施行規則やガイドラインの改正で対応することを要望している。

 「法改正にすぐ持ち込むのは難しいため、ガイドラインで対応するのが現実的」(県消費生活課)とする。近く、具体的な改正の方法論について国に説明を行う予定。「他県に先駆けての要望だが、ほかの県でも同様のトラブルは増えている」(同)としており、必要な措置に結びつかない場合、全国知事会で賛同を求めていくことも検討する。

 一方、消費者庁は要望に対し、「問題意識は分かるので注視する」としつつ、「現行法で対応可能」と、法律やガイドライン改正は行わない意向を示した。特商法にも景表法の有利誤認と同様に表示を規制する規定(第12条、誇大広告の禁止)があり、これを運用していく。「総額」表示は「定期購入は期間(4~6回など)に一定の定めのある場合の方が少ないため、総額表示を求めるのは難しい」として否定的な見方を示した。

 県によると定期縛りを巡る相談件数は、5年前の11年度に97件。15年度は483件に増え、16年度は9カ月間(昨年12月末)で約8倍となる797件まで増えた。SNSなどを通じた広告で「お試し」「送料のみ負担」などと表示。1回だけの購入のつもりが定期購入になっており、中途解約を拒否されるトラブルが増えている。

 定期縛りのトラブルを巡っては、これまで消費者団体が企業に表示改善の申し入れを行って対応するケースが多かった。埼玉県内の適格団体もこれらトラブルで申し入れを実施。「申し入れを行っていることは把握しているが、消費者団体から直接(法改正等を求める)要望はきていない」(同)としている。

GMOメイクショップ 元社員が店舗情報持ち出し、HDDにデータをコピー

 通販サイト構築パッケージ「メイクショップ」を提供するGMOメイクショップは2月16日、元社員がメイクショップを利用して通販サイトを構築した企業の情報を含む3万2800件と営業関連データを無断で社外に持ち出していたことが分かったと発表した。

 同社によると、元社員が同社退職後に個人で業務を請け負っていた会社の関係者から、元社員が同社で知り得た顧客情報と営業関連データを持ち込んでいる可能性があるとの通報を受けた。調査したところ、元社員は顧客情報などを自分のハードディスク(HDD)に記録し、業務を請け負っていた会社の貸与したノートパソコンに保存していたことが分かった。GMOメイクショップでは、ノートパソコン内の顧客情報などを確認して削除した。また、元社員がデータをコピーしたHDDは同社が管理している。

 持ち出された情報は、店舗の運営者情報2万8001件(ショップID、企業名、住所、電話番号、運営者名、メールアドレス)。このうち、1万3495件の店舗で、売り上げに関する情報(ショップID、商品数、平均商品単価、ショップ会員数、月間流通額、月間注文数)が持ち出されていた。また、代理店の担当者情報4579件(企業名、住所、電話番号、担当者名)、同社主催セミナー参加者情報220件(企業名、住所、電話番号、氏名)も含まれている。

 同社では元社員と面談し、持ち出したデータの不使用と拡散禁止の誓約書を取得。情報を持ち出したHDD以外にはデータは保存されておらず、情報は拡散していないという。同社では2月3日、渋谷警察署に今回の事件について相談。また、6日には外部専門機関に依頼し、HDDのフォレンジック調査(解析ソフトを使った調査)を開始している。

 同社では今回の事件を受けて、従業員教育の徹底、より一層の個人情報の管理の強化、個人情報マネジメントシステム運用の見直しなど、セキュリティー強化を進めるとしている。また、外部の第三者を加えた懲罰委員会を組織し、懲罰委員会の決定に基づいて処分を行う予定。

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