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媒体研究(ネット・モバイル) Archive

KDDIの仮想モール「Wowma!」 4月以降も月会費の"無料"継続、管理ツールの機能大幅強化へ

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 KDDIと子会社のKDDIコマースフォワード(KCF)が運営する仮想モール「Wowma!(ワウマ)」では、月会費の無料キャンペーンを継続する。2月23日に開催された出店者向けイベント「ワウマフォーラム2018」で、KCFの八津川博史社長が明らかにした。ワウマでは出店店舗数が昨年1年間で急増しており、無料キャンペーンを続けることで流通額のさらなる拡大を図る。

 ワウマでは昨年、商品が売れた際の手数料率を従来から値下げしたほか、今年3月31日までの期間限定として、月会費の無料キャンペーンを行った。また、ショッピングアプリの刷新や「au」との連携強化、モール内検索エンジン・レコメンドの強化、テレビCM放映などの施策を展開。アプリ経由の購入者数は1・5倍に、さらに検索・レコメンド強化の成果として、クリック率は2倍、コンバージョン率は2・2倍に伸びている。

 店舗数は昨年12月現在で、前年同月比2・7倍、商品数は同60%増となった。一方で17年の年間流通額は、前年比32%増にとどまった。八津川社長(=画像)は「主要仮想モールと比較すると、圧倒的に店舗数や商品数が足りていない状況だ。ユーザーからは『商品が少ない』『見つかりにくい』『価格が高い』といった声が出ている」と現状を分析。4月以降も無料キャンペーン継続をすることで、店舗数・商品数ともに底上げする。

 八津川社長は「流通額32%増という数字には満足していない。KDDIグループの総力を挙げて今年を飛躍の年にしたい」とした上で、「管理ツール『ワウ マネージャー』の進化」「ユーザーベースの拡大」「サービスレベルの向上」の3点を成長に向けたポイントに挙げた。

 「ワウ マネージャー」に関しては昨年、商品・在庫・受注・決済に関わる各種APIを完備することで店舗の自社システムとの連携を容易にするなど機能を拡充。今年はまず、集客・販促機能を強化する予定で、ショップ内カテゴリーの構築機能やセット販売、コンビニエンスストア受け取り、店頭受け取りなどに対応する。

 「ユーザーベースの拡大」では、下期以降に新たなテレビCMを放映するほか、SEOやSNS、アプリ、動画などでユーザーとの接点を拡大。ファッションイベント「東京ガールズコレクション」や、越境ECサービス「ワンドウ」、食のイベント「肉フェス」との連携で、新たなユーザー取り込みを狙う。

 さらには「ショップチャンネル」や「ビッグローブ」といったKDDIグループの他サービスとの連携強化や、「スマートフォンのパケット通信のデータ容量プレゼント」や「auショップでの販促」など、auサービス連携の強化も進める。

 「サービスレベルの向上」については、レコメンドや検索、カテゴリー、ランキングなどを改善するほか、タイムセールやポイント・クーポン付与、広告配信を最適化することで、商品とユーザーのマッチング精度を上げる。「KDDIグループの保有する膨大なデータをワウマとつなぎあわせていく」(八津川社長)ことで、販促しやすくする。また「店舗の在庫が追加された」「お気に入り商品で使えるクーポンが発行された」といったリアルタイムの情報が、アプリのタイムラインに表示される、などといった機能の開発も考慮している。

 KDDIでは4月、田中孝司社長が会長に就任し、通信以外の新事業を取りまとめてきた高橋誠副社長が社長に昇格する。KDDIライフデザイン事業本部コマースビジネス部の村元伸弥部長は「KDDIは通信企業からライフデザイン企業への変革を目指しているが、新経営体制でそれを加速していく。ワウマをauに次ぐ中核事業にしていきたい」と述べ、今後のバックアップを約束した。

 仮想モール事業を強化する理由について、村元部長は「コマースはユーザーと高い頻度で接点を持つことができるため」と説明。「auユーザー以外にも支持してもらえるサービスに育てて、いつかはライバル企業を追い抜きたい」と意気込んだ。

 なお、当日は「ベストショップ大賞」も開催され、グランプリには子供服の西松屋チェーンが選ばれた。同社の富田一範執行役員は、受賞理由について「大人向けのように何年も使う服ではないため、身体にあっている間は機能を果たすことを前提に、その分値段を安くしていることが消費者から支持された理由ではないか」と分析。今後については「スマートフォン経由の注文がさらに増えるのは確実なので、auユーザーと相性の良いワウマの拡大に期待したい」とした。

ストライプインターとソフトバンク 百貨店ECモール開始、高品質ブランドで差別化図る

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 「アースミュージック&エコロジー」などアパレルブランドを展開するストライプインターナショナルは2月15日、ソフトバンクと共同で百貨店アパレルを扱う仮想モールを立ち上げた。F2層をターゲットに百貨店向けの高品質ブランドを取りそろえ、他の仮想モールと差別化を図る。仮想モール内では試着やスタイリングなどによりオンライン上での接客サービスの充実を図る。ブランド数や店舗数の減少など地方の百貨店が抱える課題の解決を目指し、3年で取扱高100億円を計画する。

 立ち上げたのは「ストライプデパートメント」。開始時点で約600ブランド・6万点以上の商品を取りそろえる。レディース8割、メンズが2割で、取扱商品のうちアパレルが6割で、雑貨が4割という構成。大人向けの高品質・高感度ブランドを集めたという。今後はブランド数を拡充し、年内に1000ブランド、2年目には1500、3年目には2000ブランドにする計画。

 同モールでは接客面を強化する狙いから3つのサービスを提供。1つ目が「試着」でユーザーが自宅に商品を取り寄せて試着できるというもの。試着後に気に入った商品のみを購入し、それ以外は送料無料で返品できる。返却後に購入品だけを決済する。

 2つ目は「スタイリング」。アンケートやチャットを使い、ストライプインターのスタッフがスタイリングを提案。3つ目は「チャットボット」での対応。「IBMワトソン日本語版」を活用し、空色が提供するチャット接客システム「OK SKY」を導入して24時間問い合わせに対応する。回答結果を学習することで問い合わせの70%は即時回答できるようにしていく。

 データ活用も行う。顧客が持つ衣料品の情報を「クローゼットデータ」として登録できる機能を搭載。クローゼットデータをもとにスタイリングやレコメンドの精度を高める。同データは出店するブランド側にも提供することで、商品企画の精度向上などを支援する。

 また、コンテンツの充実も行う。ファッションコンサルタントやエディターらを起用し、ファッションに関する編集記事を定期的に掲載する。

 集客面ではソフトバンクのモバイル会員のうちF2層に向けたリーチを図るほか、3月にはヤフーと共同で広告キャンペーンも実施する。また、ストライプインターが運営する自社通販サイト「ストライプクラブ」の顧客を送客したり、ID連携も行う。

 会員獲得の広告のほかに、AIや物流などで100億円の投資を見込む。ただ、当面は画面デザインやオンライン接客といったオペレーションの向上を優先し、CMなどの大型の広告投資は来年以降に行っていく。

10年で取扱高1000億円

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 2月15日に都内で行われた記者発表の場でストライプインターの石川社長は新モール開設について、地方の百貨店の苦境を挙げた。取扱ブランド数の減少や、閉館に追い込まれるところもある中で「百貨店のファンの買う場所が減ってきているのが現状。それを解決したい」(石川社長)とし、「日本一のデパートメントECを作っていきたい」(同)と述べた。

 取扱高は今年で16億円、3年目には100億円を計画。将来的的には3000ブランドを取りそろえ、会員数300万人、取扱高1000億円を目標に掲げる。石川社長は取扱高1000億円達成の時期として「10年でやりきれるのではないか」とする。

 新モール開始に先だってストライプインターとソフトバンクは昨年2月に合弁会社「株式会社ストライプデパートメント」を設立。資本金は4億4000万円、ストライプインターが77・8%、ソフトバンクが22・2%出資。新会社の社長にはストライプインターの石川社長が就いている。ストライプインターがECの企画と運営を担い、ソフトバンクはデジタルマーケティングなどデジタルテクノロジー関連を手がけていく。

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写真は記者発表でソフトバンクの藤長国浩執行役員と握手を交わすストライプインターの石川康晴社長(中央)

ミニット・アジア・パシフィック シューケア品など売れ筋販売、靴修理もネットから受付

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 靴や鞄類などの修理事業を行うミニット・アジア・パシフィックではウェブチャネルでの顧客開拓を強化しており、シューケア用品などのネット販売のほか、今年からは靴の修理サービスのウェブ受注も開始した。実店舗だけではカバーしきれないエリアへのアプローチや、ブランド認知拡大に向けてのウェブ活用を進めている。

 同社は2011年にアマゾンでのネット販売を開始(画像)。実店舗でのラインアップから特に売れ筋商品に絞った形で展開しており、靴クリームや靴磨きブラシ、防水スプレーなどのシューケア用品をはじめ、インナーソールといったフットケア用品を合計36SKU取り扱っている。関東、関西など都市部を中心に約300カ所で展開する実店舗には来店できない地域の顧客に向けて認知拡大を図る狙いもある。

 ネットでの平均購入単価は1000円程度で、豚毛を使った2種類のブラシが入った「ツインセットブラシ」(税別価格1000円)や、専用スポンジが内蔵されている「靴クリーム」(同800円)などが売れ筋になっている。セット組みや付属など、それぞれ1つの商品で複数の役割をこなすことができる商品であることから、コストパフォーマンスの点でレビューの評価が高まり、リピート購入につながっているという。

 顧客層については実店舗が靴の修理サービスを中心に女性の利用者が多い一方で、ネット販売では男性向け商品の注文がやや多い傾向にある。

 集客に関しては特に広告やメルマガ配信などは行わず、自然検索やコーポレートサイトからの流入が多数を占めている。「日用品など日ごろから頻度高く買われる商材とは違って、長持ちするものが多い。しかし、購入目的がはっきりしている分、コンバージョン率は非常に高くなる」(同社)とする。

 同社の事業構成として、修理事業がメインであることから、店舗も含めた物販事業の割合は10%以下となっている。しかしながら、現状でのネット販売の売上高は前年比でプラス成長しており、今後も20%前後の成長を目指している。18年度は実店舗とネットそれぞれのチャネルでの商品販売の動向を見極める作業を本格的に行い、商品開発に反映させることも計画している。「比較的高額な商品が実店舗よりもネットで売れやすいというケースも見られた。それを踏まえて、例えば『シューツリー』などのカテゴリーを充実させるという可能性もあるのでは」(同)とした。

 また、新たな需要の刈り取りに向けて今年1月26日からは、アマゾンで6つのメニューから靴修理を受け付けるサービスも開始。修理依頼の靴が同社に到着してから、本社工場で2~3週間以内に修理を完了して顧客に発送する内容となっている。今後は修理内容や対応する商材の幅を広げていく考えで、ページ上で複数のメニューから選択できるような仕組みも考えている。

ヤフー 〝ビッグデータ〟で事業支援、企業や自治体研究機関対象に、19年度までに事業化へ

5-1.jpg ヤフーは運営するポータルサイト上で蓄積する「ユーザーの行動」などのいわゆるビッグデータを活用して外部の企業などの商品開発や販売促進などを支援する新規事業を開始する。現在、自動車や菓子、アパレルのメーカーや神戸市などの自治体などと実証実験を進めており、18年度までにビジネスのスキームを整備し、19年度にも事業化を目指す。同事業の目標売上規模は明らかにしていないが、今後の同社の収益の柱の1つに育てていく考え。

 2019年度までに事業化を目指すヤフーの新規事業「データソリューション事業」は同社が展開する検索サービスや仮想モール、ニュースや乗換案内など100以上のウェブサービスを通じて、日々、蓄積される膨大な「ユーザーの行動」などのいわゆるビッグデータを用いて、企業や自治体、研究機関の活動を支援するもの。

「ビッグデータは21世紀の原油と例えられる。成功しているビジネスではビッグデータが必ず使われている。ヤフーもビッグデータを分析して、多面的にユーザーのニーズや世の中の動きを理解し、我々のサービスを強化し、成果を上げつつあるが、これをヤフー内で活用するだけではもったいない。我々のビッグデータやAIを活用することで、多くの企業や自治体、研究機関の活動をサポートできる」(川邊健太郎副社長=写真㊨)とし、ヤフーの各種データと企業などが持つデータを組み合わせ、AI技術やスパコンなどを活用して分析することで、一般企業では商品開発や生産・物流の支援を、自治体では公共サービスの質の向上など、研究所ではより高い研究成果を生み出すことにつながるだろう、としている。

 昨年からすでに十数社の企業・自治体などと実証実験を開始させており、例えば日産とはヤフーの検索情報を活用した車の販売台数予想など、江崎グリコとは商品開発、Jリーグとはチケット販売支援など、神戸市とは都市再整備支援や稼働予想による救急車の増車・増員支援、名古屋大学と小児がんの早期発見の研究などを進めているよう。このほか、アパレルメーカーとの商品開発や値付けの最適化も行い、成果を上げつつあるようだ。

 今後、こうした実証実験のパートナー企業を募集しつつ、「1つの企業、1つの自治体という枠を超え、データから得られるインサイトを互いが使い合い、企業や自治体、研究機関が成長していく『データフォレスト構想』と呼称するエコシステムを目指している」(佐々木潔チーフデータオフィサー=写真㊧)とし、その中で成功事例のパターンを整理し、製品・サービス化し、横展開を進め、参加企業をさらに拡大させ、実証実験中は基本的には無償で行うデータソリューション事業を2019年度には有償サービスとして行う新規事業として展開したい考え。

 なお、事業化の際には「APIでの課金や当社の統計データがみられるダッシュボードのようなツールを用意してその使用料を頂く形などを想定している」(佐々木CDO)としているが、同事業の目標売上高などについては「実証実験段階のため、今のところは決めていない」(同)としている。ただ、今年度から「データの会社」への変貌を標榜している同社にとっては同事業を将来的な収益の柱として、育成していきたい考えのようだ。

楽天SOY 「ソウルベリー」が1位、ネット専業が上位に

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 楽天は1月29日、都内で「楽天市場」に出店する店舗を対象にした「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー(SOY)2017」の授賞式を開催した。総合グランプリは、「soulberry(ソウルベリー)」を運営するグァルダが初受賞となった。2位は「タマチャンショップ」の九南サービス(前回は7位)、3位はタンスのゲン(前回8位)で、いずれもネット販売専業。上位3位の顔ぶれは昨年から総入れ替えとなった。

同賞は売り上げやユーザーの人気投票などを基に選ばれた店舗を表彰するもの。総合賞のほか、各ジャンルのすぐれた店舗に贈られるジャンル賞と楽天市場の各サービスで活躍した店舗を表彰するサービス賞がある。

 アパレル販売のソウルベリーは昨年5位からのジャンプアップとなる。グァルダで商品企画部リーダーを務める井原広之氏は「一昨年7位、昨年5位で、今年はもう少し上に行けるかなと思っていたが、この順位は想像もしていなかった」と述べた。昨年は「売り上げを追うのではなく、顧客との絆を見直す年」と位置づけた同社。具体的には「CRMや1to1のような機械的なものではなく、対面販売的な接客を大切にした。ページにおける商品の並べ方からサイトに手を入れた。購入転換率やユニークユーザー数といった数字重視ではなく、『お客様にどれだけ響いているか』を追求した」(井原氏)という。こうした施策が功を奏し、売り上げが前年比10%ほど伸びただけではなく、顧客満足度向上につながり、総合グランプリに輝いた。

 競争激化に加えて、運賃値上げなど環境も厳しくなっているが、「他社にないものを生み出すことに注力している。商品だけではなく、接客やサービスまで他とは違うものにすることで、お客様に驚きを届けたい」(同)とした。

 2位に入った九南サービスの「タマチャンショップ」は宮崎県の会社で、自然食品や美容・健康関連食品などを販売。吹上郁恵営業部長は「健康に良い商品を試行錯誤して作ってきた。楽天やECコンサルタントと一緒に頑張ってきたかいがあった。これからも九州から体に良い商品を発信していきたい」と話した。受賞の理由は「リピート購入、定期購入してくれるコアなお客様のおかげ。ミックスナッツが特に売れている」と分析。昨年は甘酒や雑穀米など、オリジナル商品開発に注力したという。昨年の運賃値上げの影響は「かなりあったが、できるところまで価格据え置きで頑張ろうと思っている。日本郵便の『ゆうパケット』も活用し、経費を削減した」という。今年に関しては、大阪や九州で展開する実店舗との連動を推進。「『食品をネットで買うのは怖い』というお客様の不安を解消したい」(吹上営業部長)。

 3位は家具を販売するタンスのゲンが受賞した。販売部販売促進1課の石橋貴司課長は「総合3位は予想していなかったが、大変嬉しく思っている。お客様第一主義を掲げているので、お客様に寄り添った店舗運営をスタッフ一丸となって進めていきたい」と喜びを語った。毎朝、全社員で投稿されたレビューを確認し、問題点を共有。さらに、今年から楽天が試験的に始めたチャットサービスを導入した。電話と同様に午前10時~午後10時まで対応している。「画像や文章だけでは分かりにくい場合でもすぐに答えられるのは大きい。購入を迷っているときにリアルタイムで対応できれば、転換率向上につながるのではないか」(石橋課長)。MD面では昨年、中国に現地法人を立ち上げ、検品や商品開発を行っている。

 4位は「くらしのeショップ」の山善、5位は「オシャレウォーカー」のmighty、6位はヒマラヤ、7位は「モダンデコ」を運営するDe―Dream、8位は「A―PRICE」のMOA、9位は「アンド ハビット」のI―ne、10位は「ロウヤ」のベガコーポレーションだった。mighty以外の6社は前回ベスト10に入っていなかった。昨年1位の上新電機、同2位のエディオン、同3位のビックカメラはいずれもベスト10圏外だった。

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