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媒体研究(ネット・モバイル) Archive

オーマイグラスの清川忠康社長に聞く「眼鏡通販の成長戦略とは?」

 5-1.jpg眼鏡の通販サイトを運営するオーマイグラスは実店舗の出店を進めている。今期(2016年6月期)は4店舗を開設し、首都圏を中心に直営店を5店舗とした。通販サイトと実店舗による直営事業に加え、BtoB事業として眼鏡店向けの販促支援サービスも開始。昨秋からは試験的に海外展開も着手している。順調に成長を遂げている同社の成長戦略などについて清川社長に聞いた。
(聞き手は本紙記者・比木暁)



――通販サイト「オーマイグラス東京」の商品数は。

 「商品数は現在、約470ブランド、1万種類以上扱っている。全体として商品を絞っており、ここ1年くらいは1SKUあたりの売上高を伸ばそうと取り組んでいる。全社的に売り上げの約3割はプライベートブランド(PB)の『オーマイグラス東京』と『タイプ』が占めている。実店舗はその割合がもっと高い。PBの商品力が付いてくるとリアル店舗の出店を行う際にも有利に働く。対お客様だけでなく、対ディベロッパー様にも訴求できる。Eコマースについても安定して成長している。大体、毎年およそ50~100%増で推移している

――通販サイトと店舗でMDも変えているのか。

 「MDは全然違う。店舗はPB主体で、残りのNBも商業施設の場所に合ったものをセレクトしている。当社で『ダイナミックマーチャンダイジング』と呼んでいる手法を使って、定期的に商品を入れ替えている。当社の場合、店はSKUが少ないため、売れない商品は売れ筋とどんどん入れ替えることでMDを最適化している

――ネットとリアルを合わせた直営事業の規模感は。

 「まだ月商で数千万円程度。ただ、来期(16年7月~17年6月)は月商1億円までもっていく。黒字化も見えてきている。月商1億円を突破した後も安定的に成長させていくつもりだが、一方でBtoB事業を成長させていきたい

――現状のBtoB事業の内容は。

 「3、4カ月前から部分的に実施しているが、当社でタブレット端末を用意して眼鏡店に置いてもらい、来店したお客様にタブレットを使って通販サイトの『オーマイグラス東京』で商品を選んでもらうという取り組みを行っている。サイトでは5本までであれば取り寄せて試着できるサービスを提供しており、提携している眼鏡店でも取り寄せることができるようにしている。お客様は取り寄せた商品を気に入れば買ってもらうという仕組み

――眼鏡店側のメリットは。

 「レンズを売って、儲けを得る。当社はフレームを販売し、度数データも頂戴する。最初は30店舗程度の規模で開始し、マイナーチェンジをしながら提携する店を首都圏中心に100店舗まで増やした。関西も10店舗程ある。まだ試験運用中だが、今後このサービスが進化するとお店が仕入れにも使えるようになる。眼鏡業界は小規模で経営をしている個店が多いが、そうした店のEC化を支援するためのECプラットフォームの提供も構想している

――海外の取り組みは。

 「昨秋から香港と台湾に進出している。地元の眼鏡のセレクトショップ10カ所で当社のPB商品を扱ってもらっている

――卸のような形か。

 「そういうやり方のほうがやりやすいので、現地のパートナーに協力してもらいながら取り組んでいる。今は試験的に行っており、月商でおよそ100万円の規模。今後本格的に海外展開する方法を模索しているところだ

――今期の全体の売上高は。

 「数億中盤くらいで着地するだろう

――来期は10億円程度の見込みか。

 「それくらいはいくと思う。店舗を増やしているので、その規模まで行かないとダメだろう。先行投資が終わって単月黒字化までは、Eコマースと店舗の国内直営事業に注力する。その後はBtoB事業と海外にもリソースを割り振って、スケールさせていきたい

「引き出物しょっぷ」  "不安感"解消し、売り上げ増に

 5-1.jpg結婚式の引き出物をネットで購入する消費者が増えているが、縁起物だけにミスやトラブルがないかどうかを不安に思うことも多いようだ。オガワが運営する「引き出物しょっぷ」では、こうした消費者の不安感を解消するための取り組みが功を奏し、仮想モール「楽天市場」において売り上げを伸ばしている。今年は東海・北陸地区の「ショップ・オブ・ジ・エリア(SOA)2015」を受賞しており、SOA受賞はこれで6年連続となる。

 同社は当初、ギフト専門店などに漆器の卸販売を行っていた。ネット販売を始めたのは2003年のこと。「当時の会長が卸売業の将来に懸念を抱き、参入を指示した」(楽天市場店を担当する谷口昌見店舗運営責任者)。社内では「卸業者が小売りをするのはどうか」など、懸念する声はあったものの、当時の会長が押し切ったという。

 当初は漆器が中心だったが、カタログギフトも扱っていたことが早期の売り上げ増につながった。現在はカタログギフトがメイン商材だ。ただ、「月商300万円まではすぐだったが、そこから成長するのに苦労した」(谷口氏)。当時の会長発案で始めた事業であることから、全社で取り組んでおり、人員補充もスムーズだったほか、ネット販売を始めたばかりの会社にありがちな「上層部との意見が合わない」といったこともなく、売り上げ増に注力できたのが再成長の要因だ。また、楽天のECコンサルタントに相談できたことも大きかったという。

 谷口氏は営業出身のため、ギフト専門店の応援販売や結婚式場のブライダルフェアなどを経験する機会が多かった。「購入するシチュエーションや購入者の気持ち、さらには接客対応については十分に心得ていたが、それをネット販売にまで落としこむのは、ある程度の規模になるまでは難しかった」(同)。ギフトは何か問題が発生すると、贈り主の家族にまで迷惑をかけかねない。ギフト商材特有ともいえる敏感な問題を踏まえてスタッフを教育することが重要という。

 とはいえ、規模の小さい頃は問題を起こすケースもあった。「引き出物を届けて、購入者が袋詰めをしようと思ったら包装紙が破れていたとか、熨斗(のし)の字が間違っていたということもあった」(同)。商品を交換するために直接出向いたことも多かったという。スタッフを増やすことでこうしたミスもなくなった。谷口氏は「きちんとした組織ができると、その部署で先輩が後輩を教育する仕組みもできる。そうなってからはレビューの評価が良くなり、売り上げもどんどん増えていった」と話す。

 引き出物は式場やホテルで買った場合、ほぼ定価に近い価格となる。ディスカウントできるのが外部で購入する理由となるため、価格は重要だ。ただ、近年は引き出物を扱う実店舗がネットにも進出、価格競争が激しくなっている。「価格だけで勝負するのは厳しいので、安心・安全を強みとしている」(同)。例えば、カタログギフトのはがきを紛失した場合でも、同社負担で必ず商品を贈ることを前面に出しているという。

 また、熨斗についても、種類が用途と合っているかどうか不安に思うユーザーは多い。プルダウンメニューから種類を選べるようにはしているが、「間違っているのでは」と感じた場合は、同社からメールで確認を取るなど慎重を期している。こうした取り組みが功を奏し、リピート率は非常に高いという。

 今後については、「引き出物ショップとしてお勧めできる商品を打ち出し、商品ページもより充実させたものに作り込んでいきたい」(同)という。

LINE、「LINE@」に通販機能、今夏にプラットフォーム解放も

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 LINEは3月24日、千葉県浦安市で事業戦略発表イベント「LINEカンファレンス・トーキョー2016」を開催した。同日付けで既存のLINEアカウントの機能拡張を実施したほか、企業向けに「LINE」のプラットフォームをオープン化する戦略などが発表された。また、独自ポイントの開始や、今夏をメドにMVNO(仮想移動体通信事業者)事業に参入することも明らかにした。

 LINEは企業が持つLINEアカウントの機能を拡張、3月24日から3つの新機能を追加した。

 1つ目がネット販売機能で、実店舗などを対象とした廉価版アカウントの「LINE@」内で通販サイトを開設できるというもの。月額料金やシステム利用料は不要で、販売・決済手数料4・98%を徴収する。LINE執行役員でプラットフォーム担当の杉本謙一氏によると「『LINE』でプッシュ通知ができる業界最安のスマートフォンコマース」という。

 2つ目の機能がクーポン。企業や店舗が「LINE」内のアカウントから配信しているクーポンを一元管理する。同機能により「企業は自社アカウントの『友だち』(フォロワー)以外にもクーポンを届けることができる」(杉本氏)。3つ目は「LINE」内でポイントやスタンプを集めて必要な時に利用できるショップカード機能で、現在地周辺の店舗を見つけたり、検索して対応店舗を探すことができる。

 企業向けにプラットフォームのオープン化も行う。LINEがニュースや動画配信など自社サービス向けに展開しているプラットフォームの仕組みを強化し、ウェブ関連のサービス運営事業者に開放。パートナー契約を結んだ企業が、自社のウェブサービスとLINEアカウントを連携させることで、ユーザーの行動を「LINE」上で完結させることができる。開始は夏頃を目指しており、現時点では「オイシックス」や「食べログ」、「アットコスメ」など40社以上の企業が参画する意向という。

 また、LINEのメッセージAPIを利用するには月額数百万円程度のアカウント費用とメッセージごとの従量課金が必要だが、フォロワー数10万人を上限に月額2万円でAPIによるメッセージ配信ができるお試しプランも開始する予定。

 決済面ではジェーシービー(JCB)と協業し決済サービス「LINEペイ」の残高をJCB加盟店の支払いに利用できるプリペイドカード「LINEペイカード」(入会金・年会費無料)の発行を3月24日に始めた。同カードの申込件数は受付開始から3日間で10万枚を突破したという。

 そのほか、同日付で「LINE」のプラットフォーム内で利用できるポイントサービス「LINEポイント」も開始。「LINEペイカード」での買い物などを通じてポイントを貯めることができる。貯まったポイントは1ポイント=1円としてLINEのオンラインショップで利用できるほか、1000ポイント以上で電子マネーに交換することができる。夏には外部企業のポイントプログラムや特典への交換開始も予定しているようだ。

 さらに、今夏をメドに「LINEモバイル」としてMVNO事業に参入する。利用料金は1カ月500円からを予定し、「LINE」に加え「フェイスブック」「ツイッター」の主要機能を使い放題にする。

山下プロデューサーに聞く・ポンパレモールの現状と今後㊦

リクルート インタビュー.JPG「Pontaポイント」を起点に、モール市場は物流が重要課題

 前回に続き、リクルートライフスタイルが運営する仮想モール「ポンパレモール」での今年の重点施策について「ポンパレモール」の責任者の山下隆太プロデューサーに聞いた。
                     

――2月に完全統合した「Pontaポイント」について、モール事業でのメリットは。

 「リクルートサービスを使って貯めたポイントが(コンビニなど)Pontaの提携店舗で利用でき、ポンパレモールもその使い先の一つとなった。まだ1カ月程度の期間だが、実際にPontaポイントを持っている顧客がリクルートIDを使って新たに(リクルートの)サービスを利用するというケースが増えている。多い時で過去の2倍ということもあるようなので、集客面での効果は大きい」

――ポイントをポンパレモールで使ってもらうための仕掛けは。

 「Ponta会員が閲覧する公式サイト上での露出がある。モールでのお得なクーポンや商品、セール情報などを掲載してそこから流入してもらうようにしている。ポイントが貯まった後に使える先として『ポンパレモールがある』ということを認知してもらうことからになるだろう。例えば他社ではファミリーマートなどで得た『Tポイント』をECで使うと考えた時、今では『ヤフーショッピング』がすぐに想起される。それと同じようにローソンなどで貯めたPontaポイントはポンパレモール、というようにすぐ想起される世界を目指したい」

――会員が増えたことで品ぞろえや訴求方法など何か運営面で変えていくことはあるか。

 「(既存の)Ponta会員が新たにモールに来るのは『この商品が欲しいから』という動機より、『このポイントを消化したいから』というシンプルな理由が多いだろう。そのため今後はポイントを切り口にした提案をしていくことも大事になる。例えば、一人ひとりの持っているポイント数に対してマッチした商品を個別に提案したり、よりポイントが貯まりやすいキャンペーンを最適のタイミングで案内する方法などがあると思う」

――統合で既存のリクルート会員がPontaの提携店舗先に流出してしまうデメリットは。

 「もちろん、出ていくこともあると思うがそれはあまり気にしていない。むしろリアルとネットのサービスでうまく顧客を循環させて活性化することの方がメリットは大きくなるだろう。いずれにしても今後はPontaポイントを1つの軸として戦略を立てていくことは間違いない」

――他のモールの動きや、今後の仮想モール市場の行方については。

 「あくまでも個人的な見解だが、アスクルの『LOHACO』がポンパレモールと同じ頃に始まったこともあり注目している。日用品ユーザーを非常にうまく取り込んでいる姿を一顧客の視点で感じる。

 やはり今年は物流面の改善が大きなテーマになるだろう。今は物流事業者でコンビニ受け取りや駅ロッカーの活用などオープン化に近い形での取り組みが進んでいる。ECを活性化させるためには物流面の顧客の負の解消というのは大きなテーマ。今の市場の流れがそこに向かって行っているので重要視している」

――物流施策で優先することとは。

 「まず、速さが大事だと思う。当社も昨年夏から翌日お届けサービスを開始した。いわゆる『即時配送』に関しては、当社がモールとして自前で倉庫を持っているわけではないので、どこかとアライアンスを組まない限り難しいだろう。ただ、別の形で物流面の改善はできると思うので、そこに注力したい」
  (おわり)→インタビューの前編はこちら

山下プロデューサーに聞く・ポンパレモールの現状と今後㊤

 5-1.jpg2月に「Pontaポイント」と「リクルートポイント」が完全統合されるなど、成長に向けた環境が整ってきたリクルートライフスタイル(本社・東京都千代田区、淺野健社長)の「ポンパレモール」。開設から3年を迎えた今年は、これまでに積み上げた顧客データを活かした集客施策など積極的な打ち手を考えている。昨年10月に「ポンパレモール」の責任者に就任した山下隆太プロデューサーに現状と今後の戦略を聞いた。

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