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媒体研究(ネット・モバイル) Archive

ロコンド 黒字体質が定着へ、3年ぶりにサイト刷新、百貨店と協業も

051.jpg ロコンドは、次の成長を目指して3年振りとなる大幅なサイト刷新を計画するほか、百貨店とタッグを組んだオムニチャネル施策を強化する。

 今上期(3~9月)については、3月に在庫管理システムを内製化したほか、4月には英国の人気ブランド「オールセインツ」の日本展開強化に合わせて同ブランドの自社EC運営支援や、実店舗で商品が欠品した際にロコンドの倉庫から購入者の自宅に届けるサービス「ロコチョク」などでサポートを開始した。6月には通販サイト「ロコンド」の利用者に対し、購入金額が送料無料ラインの5000円未満の場合に買い回りをすすめる機能を追加するなどした。

 財務面では、5年間の赤字期間を経て、昨年10月には単月黒字化を達成したが、今上期も順調に推移して利益面は大幅に改善。継続的な収益体質が整ったことから、下期は投資を増やして再び売り上げ重視の経営を行うという。

 下期の施策については、10月3日に「ロコンド」の大幅なリニューアルを3年ぶりに実施する。同サイトは第1四半期(3~5月)の平均商品単価が7000円強で、競合の大手ファッションECモールと比べて単価が高いことから、"アフォーダブル・ラグジュアリー(手に入る高級品)"をサイト刷新のコンセプトに、トーン&マナーをそろえて高級品をより買いやすいサイトを目指す。同時に「ロコンド」のロゴも刷新する予定だ。

 また、アウトレット品を扱う通販サイト「ロコレット」もリニューアルを実施。高い商品が安く買えるサイトというMDを改めて強化する。

 また、リニューアルに合わせて、ファッションECでも当たり前となっているポイント競争からは一定の距離を置き、レビュー投稿でポイントが当たる"おみくじ"が引けるようにするなど、ソーシャルの要素を強めてサイトの活性化につなげる考え。

 特設ページも見直す方針で、ファストファッションに特化したページでは、新コンセプトの"アフォーダブル・ラグジュアリー"の商品群と組み合わせやすいファストファッションのアイテムを提案する。高額ブランドを扱うプレミアムページもリニューアルするほか、チャイルド・ボディ・セラピストの蛯原英里さんとコラボしたママ向けサイトについても30~40代のママ層が求めるアイテムを強化して臨む。

 また、スマホ経由の販売比率が高まっていることを受け、「ロコンド」のスマホアプリを10月にスタートする計画で、年内には"すぐ見つかるアプリ"へのバージョンアップを目指すという。スマホ対策としては、LINEのIDでも購入できるようにするほか、LINEを通じたコミュニケーションを強化する。

 支援系のプラットフォーム事業については、新サービス「ロコチョクディー」を8月24日にスタート。「ロコンド」で扱う1000以上のブランドの商品を百貨店に取り寄せ、店頭決済で販売できる仕組みで、取り扱いブランドが限られる百貨店の中小型店でも品ぞろえを増やせるメリットがある。ブランド側にとっても販売員と在庫を百貨店に置かずに売り場が広がるとする。第1号案件としては、そごう・西武が西武船橋店と西武大津店、そごう徳島の3店舗で展開。店頭に約50型の靴を陳列するショーケースと、タブレット端末を設置して「ロコンド」のすべての取り扱い商品を確認できるようにしている(画像)。今後は他の百貨店への導入も進める。

 ロコンドによると、什器や設置場所を含めて改善点は多いようだが、17年8月までに百貨店50店舗への導入と、月商200万円(年商12億円)を目標に掲げ、中長期的には100店舗、年商12億円を計画する。

 また、17年3月には物流拠点「ロコポート」を現在の東京都江東区から千葉県八千代市の大型物流拠点に移転することが決まっており、倉庫面積はほぼ倍増となる約3万5310平方メートルに拡張する。入庫から返品対応まで全工程のフローを見直すほか、ロボットの導入も検討しているという。

ヤフーの仮想モール 出店者向けにCRMツール、リピーター育成を支援

 ヤフーは9月から、展開する仮想モール「ヤフーショッピング」の出店者向けに、購買情報などを分析して顧客ごとに最適な割引クーポンやセール情報など購買意欲を高める情報を表示できるようにする販促・分析ツールの提供を始める。出店者は優良客や離脱しそうな顧客などに絞って効率的な販促施策を実施することが可能になるという。同ツールの利用は無料だがヤフーの広告商品「PRオプション」への出稿が条件となる。精度の高いCRMツールを出店者向けに無償提供することで出店者のリピーター育成を支援してモール全体の流通総額拡大やそれに伴う広告出稿の増加を図る狙いだ。

 9月中旬をメドに出店者向けに提供を始める「STORE,s R∞(ストアーズアールエイト)」は昨冬にグループのバリューコマースが子会社化したデジミホが手がけるCRM支援ツール「R∞(アールエイト)」をベースとしたもので、商品購入を検討しているのか、情報を収集しているのかなどの顧客の行動情報や新規顧客・リピーター・特に売上貢献度の高い優良顧客・離反しそうな顧客などの顧客分類を把握した上で、顧客それぞれに最適なタイミングで"情報"を配信し、リピート率向上や離脱防止などが可能になるCRMツールだ。

 具体的には「ヤフーショッピング」の利用率が高い優良な見込み客であるヤフーの有料会員「ヤフープレミアム会員」に絞った割引クーポンや24時間限定の特別セールの情報などや、最終購入日からの一定の期間が経過して離反しそうな顧客に限定したポイント進呈キャンペーンなどを当該顧客が閲覧中の商品詳細ページ上にバナーで配信・表示することができる。

 既存の「アールエイト」は専門的なツールで利用事業者が様々な設定を行う必要があるが、「ストアーズアールエイト」では出店者側での導入作業は不要。また利用にあたって複雑なターゲットの設定をせずに利用できるよう専用の管理画面を用意。キャンペーンは目的別に「新規購入を増やしたい」「リピーターを増やしたい」「離反を防ぎたい」など事前設定から選択でき、その後に割引クーポンや特別セールなどの具体的な施策を設定すると、配信対象のターゲットも例えば「ヤフープレミアム会員」やハウスクレジットカード保有者である「Yahoo!JAPANカード会員」、当該月に誕生日を迎える「バースデー対象者」などが自動で選出され、出店者はその中から選択してその後に実施期間などを決めて簡単にキャンペーンをスタートすることができるという。また、施策の分析や効果検証時でも購入客の属性などがグラフで一覧できる専用画面を用意して結果が見やすいよう工夫した。

 「ストアーズアールエイト」は希望する出店者には無料で提供予定だが、一定の売上規模のある約1万店の出店者を対象に販売する広告商品でコンバージョン課金(実売後に事前に設定した料率から算出した広告料を徴収する方式)でモール内商品検索の結果画面や買い物カゴページ内など様々なページにレコメンドとして掲載される「PRオプション」の特典という位置付けのため、当該広告への出稿が条件となる。なお、「PRオプション」は特定商品に絞った設定や全商品の一律設定ができるが、「ストアーズアールエイト」の利用には「全商品設定」が必要となる。ヤフーとしては同ツールの提供を起点に「PRオプション」の出稿増を狙いたい考えもあるようだ。
 
 精度の高いCRMツールを出店者に無料で提供することで出店者のリピーター育成を支援して売上アップをサポート。「ヤフーショッピング」全体の流通額向上に寄与させ、それに伴う広告出稿アップによる収入増を狙う。なお、ヤフーによると仮想モール事業は出店者からの広告収入が増えており、今年度中には単月黒字化を見込んでいるとしている。

上田社長に聞くブックオフオンラインの今後の戦略、「今年度中にも商材拡大」

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ブックオフコーポレーションの子会社でネット販売を手掛けるブックオフオンラインの2016年3月期業績は、売上高が前期比15・1%増の55億9200万円、営業損益は2億8100万円の黒字(前期は1億7000万円の赤字)だった。在庫点数大幅拡大のために物流倉庫の増床を実施したほか、宅配買取サービスに加え、実店舗からの書籍在庫移動も始めている。6月に就任した上田宏之社長(ブックオフコーポレーション執行役員)に今後の戦略などを聞いた。

前期の増収要因を教えてほしい。

 「直営店全店舗における一定期間売れなかった在庫を、BOOで販売する仕組みに変えたことで、商品点数が増えた点が大きい。250万冊の在庫が1年で500万冊まで増えた。対象となるのは750円以上の書籍、いわゆるハードカバーの本で、滞留期間は店舗によって異なるが、平均すると半年売れなかった本をBOOに送る形だ。また、スマートフォン向けサイトのテコ入れ効果もある」

 「ただ、在庫こそ倍になったものの、商品アイテム増という点では思ったほど進まなかった。つまり、商品がダブってしまったということ。そのため、対象を750円以上から900円以上にしたり、店舗を絞ったりするなど、仕組みを変えることでダブりを減らす。送料をかけてBOOに送っているので、そのコストに見合った単価の書籍を選んで送るようにする」

 インターネット買い取りサービス「宅本便」で買い取った本について、BOOと店舗でシェアする形から、買い取った本はネットですべて売れる体制にしたいとのことだったが。

 「今も大型店などに宅本便で買い取った本を融通している状況だ。店舗では家電の取り扱いが始まったわけだが、書籍は自店の仕入れで自活できるような売り場サイズに変更し、空いたスペースで家電を売るという仕組みに変えようとしてきた。ただ、まだ施策が始まって1年なので、うまく行っている店とうまく行っていない店がある。もう少し時間がかかるだろう」

在庫はさらに増やしていくのか。

 「バーコードのないものなど、増やせるものはまだまだある。買い取りを強化していきたい」

書籍の単品管理は進んでいるのか。

 「直営店全店舗で行っている。ただ、仕入れと販売のみで、在庫管理はしていない」

ブックオフなどで買ってアマゾンマーケットプレイスやヤフオク!で転売する、いわゆる「せどり」をする個人の来店は減っているのか。

 「商品の状態に応じた値付けを進めることで、劇的に減った。新店オープン前にせどりの人たちが並び、開店と同時にダッシュして本を選ぶ光景もなくなってきた。せどりの人以外の来店者がリピートで購入してくれるようになり、滞留在庫についてはBOOに送り、ネットで販売する形になった。より正しい形で消費者に商品を渡せているのではないか」

営業損益が黒字に転換した。

 「売り上げ増による粗利増が大きい。コスト削減という観点では、在庫が増えたことで倉庫も増床したわけだが、ピッキングを効率的に行うことで、工数が減らせた」

楽天市場にも出店している。

 「売り上げは好調だ。楽天市場店も本店と同じ在庫で販売している。さらに今年1月からはヤフオク店を開設し、95万タイトル以上を出品している。現在は3サイトの販売傾向を分析しているところだ。ヤフオクは専門書などいわゆる1点ものが良く売れる。楽天市場はベストセラーなどが人気となっている」

3サイトの売上比率は。

 「楽天が20%、ヤフオクが7%、残りが本店だ」

商材拡大に向けた取り組みは。

 「まだ行っていないが、取り組む方針だ。私はもともと店舗担当で、6月にBOOへ異動したわけだが、そこを進めるのが私の役割だと思っている。ただ、やみくもに手を出すのではなく、本やCD・DVDに親和性の高い商材を扱う。今年度中には取り掛かりたい。20年3月期に売上高100億円を目標としているが、本・ソフトだけで達成するのは難しいだろう」

ホビー商材などを扱うのか。

 「まだ調査している段階。店舗の仕入れ金額のうち、ホビー商材の比率は1%弱。これを宅本便に当てはめた場合、どんな規模でやれるのか、どんなオペレーションを組まなければいけないのかを検討している」

アマゾンが買い取りを強化しているが、影響は。

 「現段階で仕入れへの影響はないが、あれだけの集客力があるので長い目で見ればやはり脅威ではないか。ただ、ブックオフグループの場合、持ち込む手間はかかるがその場でお金がもらえる店頭買取と、引き取ってもらうのは楽だが、お金が振り込まれるまで時間がかかる宅本便という2つのサービスを、消費者が使い分けできる点で強みがある」

今後の抱負など。

 「BOOが自社にとって最適なものを追い求めるというよりは、ブックオフグループの機能の一部として何ができるのかを考えていきたい。その機能を高めることでBOOの収益も自ずと高まってくるだろう。今後は店舗の在庫がすべてネットからも買える世界を実現したいと思っている。全国の店舗の在庫とBOOの在庫が自分のスマートフォンなどから確認できれば、絶対に自分の欲しい商品が見つかるはず。それには当然、在庫管理をしないといけないわけだが、店舗の売り上げの70%は関東圏なわけで、関東の直営店在庫をカバーするだけでも、やりたいことは十分実現できるだろう」

KABUKI VRでネット販売

051.jpg キュレーションメディア型の仮想モールを運営するKABUKIは8月下旬に、仮想現実(VR)を活用したネット販売を開始する。スマートフォンアプリを使って、ファッションショーや展示会を疑似体験しながら商品を購入できる仕組み。臨場感のある体験で共感を高める。まずはファッションやアウトドア、インテリアでスタートし、年末をメドに品ぞろえを増やす。

 開始したのは「VRショッピング ウィズ ボイスチャット」で、アプリをダウンロードしたスマートフォンをヘッドセットに装着して視聴するもの。スマホの傾きでカーソルを操作し、商品確認や決済まで行うことができる。

 VRコンテンツは技術開発を行う2501と業務提携し共同で開発。VR技術を活用してファッションショーや展示会を疑似体験できる仕組み。「ファッション」はトレンドアイテムでコーディネートした10体のマネキンがランウェイ上に登場する。気に入ったスタイルを選んで詳細を確認することが可能。マネキンを360度回転させて、拡大・縮小しながら細部を確認できる。

 あわせて、離れた友人同士で会話できる機能を実装。リアルに近い体験を音声を使って再現した。SNSを活用して、友人をサービスに誘導できる仕組みの導入を検討しているようだ。

 決済はアマゾンや仮想モールが提供するID決済を導入。プロモーション費用のほかに、購買に伴う手数料を徴収することを視野に入れる。

 同サービスは、キュレーションメディア型仮想モール「KABUKIペディア」のコンテンツとして展開するもの。生活スタイルの提案を通じて潜在需要を掘り起こす狙いで、疑似体験による共感で購買意欲を喚起する狙い。

 同サービスに対応する商品の記事ページに、VRショッピングに誘導するボタンを配置する。クリックするとアプリのダウンロードの有無やヘッドセットの所有を確認する画面が立ち上がる。ヘッドセットの購入を促し、ユーザーが視聴できるように促す。

 7月27日に都内で説明会を開催。大城CEOは「スマホを使って安価なヘッドセットで試聴できるようにし、誰でも簡単に利用できるようにした」とあいさつした。キュレーターとして起用する読者モデルや人気のSNS利用者を通じてくちコミを拡大する。今後、VRを活用して、インバウンド需要への対応を視野に入れ、観光体験ができるサービスの提供も計画する。

集英社  雑誌サイトからの集客効果、物流改革で利益面でも貢献へ

 5-1.jpg集英社は今期(2017年5月期)、通販売上高70億円強を目指して集客力強化や主力売り場の実店舗展開などに取り組む。

 通販サイト「フラッグショップ」(=画像)の集客策では、同社運営の女性向け情報サイト「ハッピープラス」および女性ファッション誌のウェブサイトからの導線を強める。現在進めている各雑誌サイトのリニューアルを機にEC連携を深める。例えば、雑誌「マリソル」のサイトを7月7日に刷新したが、オープン記念として同誌オリジナルブランドの「エムセブンデイズ」で体型をカバーしてくれるワンピースを商品化。雑誌サイトでも紹介してECへの集客と購買につなげた。

 雑誌「バイラ」と「モア」のウェブサイトでも、通販サイトの売れ筋ランキングや新着商品情報などのコンテンツを掲載。EC誘導する取り組みをスタートして成果が出始めているようで、今後は雑誌サイトに登場する人気ブロガーに商品を着用してもらって情報発信することも検討しており、若年層ショップの立て直しを図る。また、異業種との連動企画などで外部サイトからの集客も強め、新客開拓につなげる。

 主力通販誌「エクラプレミアム」については、雑誌「エクラ」の10月号(9月1日発刊)で表紙モデルが黒田知永子さんから富岡佳子さんに変更となることから、通販誌では過去のヒット商品やコーディネート写真などをまとめた黒田さん企画を展開する。ただ、これまでは黒田さんを前面に出すことで「エクラプレミアム」の売り上げを下支えしてきたため、黒田さんファンの離脱を防ぎながら、SNSフォロワーの多い富岡さんファンの開拓を進めるバランス感覚が求められそう。

 オリジナルブランド「トゥエルブクローゼット」などが好調な「LEEマルシェ」では、10周年企画の一環で秋冬シーズンに人気ブランドとのコラボ商品を販売するほか、大手百貨店や商業施設への出店も計画する。

 来年2月には通販サイト「フラッグショップ」も10周年を迎えることから、同サイト名を冠した実店舗の出店も検討しているという。

 また、取引先ブランドとの在庫・データ連携も推進。8~9月にはオンワードやユナイテッドアローズとの連携を開始する。キャリア女性に強いオンワードの主力ブランドに加え、初めてセレクトショップの商材が品ぞろえに加わる。

 一方、今期は経費削減にも取り組み、売上高だけでなく利益面での貢献も目指す。物流面では、関係会社で出版物流を手がける昭和図書と新たにタッグを組み、7月中をメドに従来のアパレル通販企業の倉庫から同社の倉庫(埼玉県戸田市)に移転する。

 これまで完全に外部委託していた倉庫内業務についても、100%子会社のプロジェクトエイトの物流専任者を移転先の倉庫に配置し、撮影業務も集約することでコスト削減を図るとともに、物流およびフルフィルメントを自社でコントロールできるようにする。同倉庫の保管面積は従来の約3割増となるが、ゆくゆくは2倍程度まで拡張可能という。

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