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waja "イヴァンカ特需"再び、来日に合わせてウェブ広告強化

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 イヴァンカ・トランプ米大統領補佐官の来日フィーバーが巻き起こった11月初旬、"特需"沸いたのが海外ファッションのネット販売を手がけるwajaだ。
 ドナルド・トランプ米大統領の娘でもあるイヴァンカ氏は、自身の名を冠したファッションブランド「イヴァンカ・トランプ」をプロデュースしており、日本でも昨年の大統領選で同ブランドが話題に上り、一気に知名度が高まった。

 日本では同ブランドを扱う店が非常に少ないが、通販サイト「waja」は海外在住のバイヤーが買い付けた日本未入荷のインポート商品や未上陸のレアブランドを販売しているのが強みで、「イヴァンカ・トランプ」の商品も2012年に取り扱いを始めている。

 「waja」では国内の倉庫に在庫があり、話題のブランドをすぐに販売できたほか、通販サイトがテレビ番組にも取り上げられたことで、大統領選直後の昨年11月には同ブランドの注文が合計170点、約208万円(前年同月比約16倍)となった。米国で同ブランドの非売運動が始まって再び注目を集めた今年2月には注文が合計474点、約567万円(同約109倍)に急拡大。アパレル閑散期の2月に販売を伸ばしたことでwaja全体の同月の売り上げは過去最高となった。

 今回、イヴァンカ氏の来日が決まると、同社ではリスティング広告を強化してサイト誘導を図ったほか、wajaのバイヤーも商品確保に奔走。また、翌月に付与される高還元率のクーポンも同ブランドの商品に付けた。加えて、テレビ番組では「イヴァンカ・トランプ」の特徴をしっかりと伝える報道が増えたことも追い風となり、イヴァンカ氏の来日期間(3日間)を含む11月1~8日までのアクセス数が約22万4000PVとなり、2月(1カ月間)と比べてもアクセス数は約10倍に拡大した。注文点数も8日間で592点、約739万円となり、11月中に注文数800点程度まで伸びると見ている。

 同社によると、「イヴァンカ・トランプ」は手の届きやすい価格帯ながら品質の高さに定評があり、主力のワンピースは女性らしいエレガントなデザインとシルエットが働く女性に人気で既存顧客との親和性が高い。

 同ブランドを目当てにサイト訪問した新規ユーザーにとっても「waja」の品ぞろえを気に入ってもらえているようで、11月のサイト全体のアクセス、注文数を押し上げている。

 また、海外ブランドの服を扱う他の通販サイトでは「イヴァンカ・トランプ」のワンピースが2~4万円程度で販売されることが多い中、「waja」では海外在住のバイヤーが現地のセール期に商品を仕入れ、一度に大量の商品を日本に発送して送料を抑えるなど努力をしているため、1万円~1万2000円程度と現地価格と変わらない価格帯で提供できるのも強みという。

 同社では、クーポンを付与する12月の再来訪にも期待しており、対象者にはメルマガでも情報を発信するのに加え、同時期のトップページでは「イヴァンカ・トランプ」を含めてテイストの近いブランドもとり上げることで、「イヴァンカ」ファンの定着化を図る。

三井不動産 ファッションECモールを新設

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 三井不動産は11月1日、同社グループが運営する商業施設と連動させたファッションECモール「アンドモール」を開設した。今後10年後をめどに、年間商品取扱高で1000億円を目指す考え。同モールは同社が運営する「ららぽーと」や「ラゾーナ」といった大型ショッピングセンターに出店するファッションテナントの商品を取り扱うもの。約200ショップでスタートし、今後1年間で倍増の約400ショップまで拡大する予定。

 同モールではシステム連携により、店舗在庫もテナントが持つ倉庫在庫も同モールで販売することが可能で、テナントの実店舗の売り上げ向上にも寄与する仕組みを持っている。

 リアルとモールとの相互送客を促す仕組みとしては、テナントの実店舗にタブレットを配置して顧客が希望する商品の在庫がない場合はスタッフがタブレットから同モールへ誘導。購入商品は後日、自宅に配送する流れで、物流はテナント側の配送網を活用。基本送料は税込378円(ショップごとに3000円以上の購入は無料)となる。

 一方、モールで検索した商品の実物を確かめたい顧客に対しては、サイト上の「店頭在庫」チェックからリアルでの取り扱い店舗を表示して来店意欲を喚起させる。

 また、テナントの実店舗スタッフのモチベーション向上に向けた施策として、店内タブレット接客から販売した売り上げは実店舗の評価として集計。加えて、サイト内で掲載している実店舗スタッフのコーディネート提案ページから販売につながった商品は、どのスタッフの提案を見て決めたか閲覧ログが残るため、個人の販売評価の指標として取り入れることができる。

 なお、サイト内のコンテンツとしては、ウェブマガジンの「ハニカム」の元代表兼編集長を務めた鈴木哲也氏が監修する編集部を立上げて特集ページを運営。アパレルだけではなく小物や雑貨などを含めた幅広いライフスタイルを提案する読み物企画として、定番ファッションから最新トレンドまで、平日毎日の頻度で更新する。また、ファッションジャンルに特化したインフルエンサーを「&mallers(アンドモーラーズ)」として集め、彼らが選んだコーディネートやお勧めアイテム情報なども発信する。

 集客に関しては1000万人規模を有する「三井ショッピングパークポイント会員」の顧客基盤を活用していく考えで、リアルとモールのどちらでもポイントを貯めて使うことができるようにしている。今後はグループが運営するマンションやオフィス施設の利用者に対してのアプローチも行う計画。

 そのほか、コンビニ受け取りといった付帯サービスの拡充や、ファッション以外の商材を取り扱うことなども強化していく。

 11月1日に都内で開催した事業発表会では、広川義浩常務執行役員が「リアルでは物量に限りがあって機会損失が生じているという話がある中、解決するのがデベロッパーとしての責務という思いがあった」と開始の経緯を説明。

 次いで行われたパネルディスカッションでは主な出店者による同モールのメリットを紹介。ナノ・ユニバースの濱田博人社長は「我々のブランドのことを比較的理解されている顧客が1000万人もいるので、そうした人たちのトラフィックが期待できるのは非常に大きい」と語った。

 また、発表会には当日から放送されるテレビCMに出演するタレントの森星さんとバービーさんも登場。実際にタブレットを使って購入ページや特集コンテンツを確認するといったパフォーマンスを行った。

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【森政治&mall事業室長が語る、アンドモールの差別化策とは?

リアルとEC双方の価値高める

 2年ほど前からリアル施設とECを融合させ、双方が価値を高めあえる仕組みを考えていた。「アンドモール」はリアル施設と同様に当社が事業主体となって仕組みを開発して投資を行い、実際のサイト運営はグループの三井不動産商業マネジメントが担っていく。

 200ショップが出店して始動したが、当社施設の主要テナントは約1000ショップあるため、まだ2割程度だ。今後1年で400ショップに参加してもらえるようにする。

 ささげと物流機能はテナント側のインフラを活用する。大半のテナントさんは自社ECを展開し、物流機能やささげデータを持っているため、当社がコストをかけて倉庫を構えたり、写真撮影をし直すというのは効率が悪い。ただ、ECに必要なフルフィル機能を持たないテナントさんにはオプションサービスとして外注先で商品を預かったり、写真を撮ったりする機能は用意している。

 収益モデルは他のファッションECモールと同様、売り上げに応じて販売手数料(システム利用料)をテナント側から受け取る。

 ファッションECモールでは後発のため、事業化構想初期の段階から店舗連動の仕組みを差別化ポイントに掲げてきた。

 店頭の欠品商品を「アンドモール」で購入できるタブレット接客の導入店舗はまだ100店舗と少ないが、ECがなければ発生していた機会損失をカバーできる。この機能はテナントさんからの声もあったし、色・サイズが欠品していて購入をあきらめたことのある施設利用者が多かったこともアンケートから判明していた。アパレルではとくに欠品しやすい商品や色・サイズが出てくる。

 また、「アンドモール」とシステム連携することで受注商品を店舗から出荷できる仕組みも用意した。こちらもまだ60店舗だが、空き時間に受注商品を箱に詰めて配送伝票を貼り、「アンドモール」のスタッフに手渡すというシンプルな設計だ。

 サイト上で実店舗の在庫を確認できるが、実際に手にとってみたい場合はウェブに表示される各店舗の連絡先に電話して取り置き依頼をしてもらうことになる。従来の電話取り寄せと同じだ。今後、取り寄せ機能の要望が多ければ検討するが、まずはテナントさんの業務負荷を考慮した。

 価格競争に陥らないためにも消費意欲を刺激し、旬の商品を買ってもらえる特集コンテンツやコーディネート提案を高頻度で発信していく。こうしたコンテンツは施設のウェブサイトにも使ったり、特集内容に対応して館内の売り場演出を展開することもでき、リソースの有効活用の側面や消費者への認知の面でも有効だ。

 今後はリアル施設での取引先を優先して出店交渉を行う。ネット専業企業もリアルに進出してきており、出店対象になり得るが、「アンドモール」全体の価値を下げないように、安心して購入してもらえるショップさんというのが前提になる。

 KPIは利益面というよりも、出店ショップ数やタブレット接客の導入店舗数、店頭出荷対応店舗数の拡大といったプラットフォームとしての普及・拡大を重視する。


「セシール」 低身長女性向け服の専用ページ、独自サイズを展開へ

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 「"細見"でなく、"低い身長"に似合う服を」。ディノス・セシールは10月26日から、セシール事業の通販サイト内に身長150センチ前後の身長の低い女性に向けた独自衣料品を販売する専用ページ「プチサイズプロジェクト」(=画像)を立ち上げた。

 「セシール」ではこれまでも通販サイト上で"細見"の女性に向けて「5号」や「SS」など小さめサイズの洋服を集めた「小さいサイズSHOP」を展開してきたが、既存の服の場合、158センチを平均身長としたサイズ展開で小さめサイズでも身長に関係なく、全体的に細見のサイズとなっており、例えば「身長は低いが、お腹やバスト周りはふっくらしている人」などはそうしたサイズではフィットしにくく、その場合はLサイズなど大きめサイズを選んだ上で、袖や裾などをロールアップすることになったり、本来は膝下丈のボトムスがフルサイズになってしまったりなど不都合なこともあった。

 今回、「小さいサイズSHOP」内に立ち上げた「プチサイズプロジェクト」では"低い身長"の女性向けに特化した洋服を展開する。150センチを平均身長に設定し、通常の「5・7・9・11号」にあたる「5P・7P・9P・11P」と通常の「SS・S・M・L」にあたる「PSS・PS・PM・PL」というオリジナルサイズを展開し、146センチから154センチの背の低い女性に対し、細見からゆったりめのサイズを用意した。

 「従来品をリ・サイズしたのではなく、"低身長の女性"がおしゃれに見えるようにすべてオリジナルでデザインした」(同社)とし、特にジャストサイズが基本で、ロールアップしたりなどの着こなしの工夫がしにくい通勤用や外出時に着用する"キレイめスタイル"のアウターやニット、セットアップ、ワンピース、ボトムス、靴など19点をまずは展開した。

 例えば低身長の女性の場合、これまでは手元をロールアップしなければならなかったり、重く見えがちになるなど合わせにくかったカチっとしたブルゾンについても、袖丈の工夫や重心を上に見せるコンパクトな丈感で重く見えないようにした「カットソーベロアブルゾン」(税抜4990円)や縦にボリュームをもたせたシルエットでスタイルをよく見せる「ハイウエスト裾フリンジワイドデニムパンツ」(同3990円)など税抜3770~7990円までの価格帯の商品を販売する。

 11月以降も順次、展開商品を拡充していく考え。OL向けの通勤用の服やパーティードレス、セレモニースーツなど"キレイめスタイル"をメインに新商品を投入していく予定。「背が低い人向けに服を展開したり、対応しているメーカーが少ない。我々は『プチサイズプロジェクト』を通じてお客様の悩みを解決したい」(同社)としており、ニッチだが確実にニーズがある低身長向けアパレルの需要の取り込みを狙う。売上目標については「『プチサイズプロジェクト』を加えることで、『小さいサイズSHOP』全体の2017年の秋冬シーズンの売上高を前年同期比で15%増まで伸ばしたい」(同社)としている。

ヤフーの仮想モール ライブ動画で商品紹介、リアルタイム性で訴求

視聴画面イメージ.png ヤフーは運営する仮想モール「ヤフーショッピング」で販売する商品を紹介する動画をライブ配信する試みを11月上旬から開始する。希望する出店者らが自らスマートフォンで撮影、テレビショッピングさながらに商品の特徴などを紹介し、販売できる仕組み。出店者が顧客に直接、アプローチできる新たな手段を提供し、各出店者のファン作りや売り上げ拡大につなげていきたい考え。

 「Yahoo!ショッピングLIVE」は「ヤフーショッピング」のアプリのトップページに設ける「ライブチャンネル」というコーナーで毎日、リアルタイム配信する商品紹介動画。なお、「Yahoo!ショッピングLIVE」は「ヤフーショッピング」のiOS版アプリで11月上旬から配信をスタートし、アンドロイド版アプリへの配信は来年3月までに実施予定。ウェブ版はその後、対応していくという。

 ライブ動画配信を希望する「ヤフーショッピング」の出店者は、11月上旬にもヤフーが配信を始める外出先などでも売り上げの確認などができる法人出店者向けのストア管理用アプリ「店長アプリ」をダウンロード後、同アプリから動画配信時間である午後6時から11時までの間で、1回の持ち時間となる30分枠を予約し、スマートフォンで当該時間に販売したい商品を紹介する動画を撮影、配信できるもの。1回のライブ配信で最大10商品まで紹介、販売が可能。なお、事前に収録した動画は配信できない。ヤフーは利用料や配信料は徴収せず、出店者は無料で同機能を利用できる。

 動画配信画面の下部のストアボタンをタップすると、紹介中の商品の価格や星によるユーザー評価など簡単なスペックが表示され、さらにそれをタップすると当該商品の販売ページに遷移する仕組み。また、ライブ配信画面にはユーザーからのリアルタイムのコメント表示や「いいね」投稿などを受け付ける機能も実装しており、例えば「産地はどこか」などの問いかけにすぐ答えたり、「裏地はどうなっているのか」などコメントに対し、デモンストレーションの内容を臨機応変に変えて裏地を見せるなどユーザーの質問や疑問点にすぐに対応できるという。

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 「Yahoo!ショッピングLIVE」開始の狙いについて「配信後のアーカイブ視聴には今のところ対応していないため、その時しか見ることができない。また、お客様との双方向なやり取りができるというリアルタイム性が大きな売りだ。我々はポイント施策などで『ヤフーショッピング』に多くのお客様に来て頂いたが、そうしたお客様を今度は『ストアのファン』になってもらうことにも注力したい。これまでストアがお客様にアプローチする手段はメールなどに限られていたが、『ライブ動画』も活用頂き、"リアルのお店でお買い物をしている感覚"を影響して、訴求力アップやファン作りに役立ててもらいたい」(ショッピングカンパニー・畑中基営業本部長)とする。

 当初、ライブ配信に親和性の高いファッションやキッチン用品、食品、化粧品など7カテゴリーを販売する出店者の中から一定の売上規模を持つ上位出店者である約3000店に限定して「Yahoo!ショッピングLIVE」の配信を受け付ける。すでに家庭用品などの実演販売を得意とするコパ・コーポレーションが所属する実演販売士による商品紹介動画の配信を11月11日に実施するなど複数社の参加は決定しているという。

 なお、ライブ動画は原則、出店者が自由に商品を紹介できるが、配信中に問題のある言動や行動を繰り返したり、ライブ動画画面上の「通報ボタン」で視聴者からクレームが寄せられ、それをヤフーが問題だと判断した場合はヤフー側で当該動画配信を強制終了することもあるという。また、動画配信後にも動画を確認し、問題のある言動や行動を行った出店者には指導を行い、その後も改善が見られない場合、当該出店者は動画配信ができなくなるようなペナルティなども課すようだ。

 「ライブ動画の出演や撮影はハードルが高いと感じている出店者はいると思うが、しっかりした番組でなくとも、例えばテーブルの上に商品を並べて紹介していくようなラフな内容でもよいと思う。それもライブコマースの1つの形だ。国内大手の仮想モールとしては初実装の機能で出店者も我々も初めて。トライアンドエラーを繰り返しながらよりよいものにしていく」(同)としている。

セブン&アイHD 生鮮品のネット販売開始へ、アスクルと組み「時短調理」「待たない配送」で訴求


sub1.jpg セブン&アイ・ホールディングス(=7&i)は11月28日から、新たに生鮮品のネット販売事業を開始する。調理しやすいカット野菜や温めるだけで食べられるレトルト食品など5000点を展開し、また、協業するアスクルが展開する1時間刻みの時間指定配送サービスを活用して、主なターゲットの有職女性や子育て中の女性に"時短調理"や"待たない配送"などの利便性で訴求し、展開中のネットスーパー事業で取り込めなかった層などを獲得していく。まずは都内2区でスタートし、来年には東京23区全域まで拡大したい考え。

 7&iは11月28日に、アスクルが運営する日用品通販サイト「LOHACO(ロハコ)」が昨秋から実施している他の事業者が出店して商品を販売できる「マーケットプレイス」に生鮮品をネット販売する「IYフレッシュ」を出店、30~40代の働く女性や子育て世代をメインターゲットに展開していく。利用にあって月額費などは徴収しない。なお、商品購入時に付与するポイントについては7&iグループが展開する「nanaco」ではなく、「ロハコ」に出店する形となるため、「ロハコ」が採用する「Tポイント」を購入額100円に付き、1ポイントを付与する。

 「IYフレッシュ」ではイトーヨーカ堂のネットスーパーで展開しているような実店舗で販売するほぼすべての生鮮品を扱うのではなく、「鮮度にこだわり、ニーズのあるカテゴリーや商品に絞り込んだ」(井阪社長)とし、カット野菜や加工肉、魚の切り身、また、プライベートブランド「セブンプレミアム」のレトルト食品や総菜、弁当など約5000SKUを販売する。なお、「(イトーヨーカ堂の)リアル店舗やネットスーパーでは今まで取り扱ってこなかった商品を品ぞろえしたい」(井阪社長)とし、展開商品のうち、1割にあたる500SKUは「IYフレッシュ」用に開発した商品のようで料理に必要な食材一式をセットにした「料理キット」など独自開発商品も取り扱う。

 「IYフレッシュ」のサイトでは「野菜」や「果物」「お肉」などの食材別のほか、カット野菜などを紹介する「簡単調理」やレトルト食品を紹介する「温めるだけ」、惣菜や弁当を紹介する「そのまま食べられる」といった切り口でも商品を検索できる導線とするほか、「働く女性の悩み事である日々の献立を考えるお手伝いができれば」(同)とし、"豚のしょうが焼き"の作り方などを1分間の動画で解説する「1分レシピ動画」をアップして、当該レシピの食材をまとめて購入できる機能もつける(画像=イメージ)。なお、「IYフレッシュ」のページ作りやレシピ動画の制作はアスクルが請け負う形となる。制作料などは明らかにしていないが、有償となるもよう。

 商品の配送はアスクルが代行する。アスクルは昨夏から物流子会社のアスクルロジストの配送員が直接、配達を担う形で1時間刻みで時間指定配送に対応する「ハッピー・オン・タイム」を展開しているが、同配送サービスを活用し、「IYフレッシュ」の商品を配送する。当日午後2時までの受注分は翌日9時~翌々日午後10時まで、当日午後2~11時までの受注分は翌日午後4時~翌々日午後10時まで、午前9時~午後10時の間で1時間単位で指定された時間に配送する。配送料は税込350円だが、1回の受注額が税込4500円を超える場合は別途、配送料は徴収しない。

 なお、通常は「ロハコ」のマーケットプレイス出店者の商品は、アスクルの直販分とは別のショッピングカートとなり、決済や配送も別々となるが、「IYフレッシュ」では初めてアスクル直販分とショッピングカートを共有し、「ロハコ」の顧客が「IYフレッシュ」とアスクルが販売する商品を一緒に1度に注文できるようにしており、利便性を高めたほか、日々、使う日用品が多いアスクル直販商品と注文額が合算できることで、"送料無料ライン"を越えやすくしている。

 「IYフレッシュ」の生鮮品は「ハッピー・オン・タイム」の配送員が、イトーヨーカ堂が東京・荒川区内に構えるネットスーパー専用店舗「ネットスーパー西日暮里店」に受注商品を取りに行き、保冷剤などを使いながら鮮度を保ちつつ、配送する。アスクルの直販商品も同時に注文された場合は、アスクルの物流センターから出荷された直販商品と都内にある配送デポで荷合わせし、箱は別々となるが一緒に配送する流れとなるようだ。

 なお、アスクル直販商品を配送する場合の「ハッピー・オン・タイム」では午前9時までの受注分は当日配送を行っていたり、早朝や深夜での時間指定対応、「置き配」や宅配ボックス配送なども行っているが、「IYフレッシュ」での配送時にはこれらに対応しない。また、「ロハコ」でのアスクルの直販商品は通常配送の場合、1回の注文額が税込1900円以上で送料無料とし、「ハッピー・オン・タイム」の1時間指定枠配送の利用時では同3000円以上で無料となるが、「IYフレッシュ」とアスクルの直販商品を同時に注文した場合、「IYフレッシュ」の規定が適応されることになる。

 まず、「IYフレッシュ」は都内の新宿区と文京区の2区のエリアを対象に事業を開始する。具体的な売り上げ目標については明らかにしていないが「食事や買い物に困っているお客様の役に立てるかどうかが最初の勝負だ。エリア内のイトートーカ堂の食品売り上げに10%前後の増収効果をもたらしたい」(井阪社長)としており、2区での結果を踏まえて、来年5月ころをメドに東京23区の西部および北部にサービスエリアを拡大。来年中には23区全域、2020年までに首都圏に拡大させる計画のようだ。

 7&iではこれまでも傘下のイトーヨーカ堂が展開する「イトーヨーカドーのネットスーパー」で生鮮品のECを展開してきたが、豊富すぎる品ぞろえによる廃棄ロスやハンドリングの難しさのほか、各店舗から商品をピッキングして配送する仕組みが主流のため、ピーク時には車が足りなくなり、顧客が希望する時間帯に配送ができないなど販売機会の損失を起こすこともあり、思うように売り上げを伸ばせずにいたようだ。ネットスーパーの弱点を意識した売れ筋に絞り込んだ商品展開やアスクルと協業したサービス設計などで生鮮品ECの拡大につなげていきたい狙いのようだ。

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