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クラウンジュエルの宮澤高浩社長に聞く 「ゾゾユーズド」急成長の背景は㊦

 5-1.jpg前号に引き続き、クラウンジュエルの宮澤高浩社長(=写真)に急成長の背景などを聞いた。


──査定業務の効率化も大事になる。

 「査定のノウハウを持つスタッフもいるが、経験がない人でも判断できるように独自の自動査定システムを運用していて、アルバイトの査定スタッフを増やして買い取りの増加に対応している

──昨年11月に「買い替え割」を始めた。
 
 「『ゾゾタウン』で商品を購入する際、過去に購入した商品から『下取りに出したいアイテム』を選択すると、その場で下取り金額分を割り引くサービスで、利用者は購入商品と一緒に届く下取りアイテム送付用のバッグに、下取り商品を詰めて送るだけだ
 
──新品と古着を同じ売り場で販売するサイトならではの発想だ。
 
 「『ゾゾタウン』で一次流通に取り組む強みを生かしている。新品の販売時期や定価、当時の人気度合、売れた数などさまざまなデータがあるため、買い替え割では利用者から古着が届く前に買い取り価格を提示できる。従来は買い取りバッグを開けるまで何が入っているか分からなかったが、買い替え割は『これを買い取ります』というオファー式で、『ゾゾユーズド』で販売が見込める商品だけを対象に価格を提示している。そのため、引き取った時点で利益を確保できることが大きい
 
──新品の販促にもつながりそうだ。
 
 「買い取り割は『ゾゾユーズド』の仕入れをしつつ、『ゾゾタウン』の新品が値引きになるため、消費者にとってはもちろん便利だし、商品が売れやすくなるという意味では『ゾゾタウン』やブランドさんにとっても価値があるのではないか
 
──買い替え割の利用状況はどうか。
 
 「『ゾゾユーズド』の買い取り商品のうち、買い替え割経由の買い取り分が4割程度になっている。実際の商品を確認する前に下取り価格を提示しているが、サービス開始前にしっかりとテストを行い、未回収率や買い取り品のコンディションによるロス率も加味して値決めをしている
 
──買い替え割は商品の見せ方も違う。
 
 「『ゾゾユーズド』のサイトでは、例えばトップスはハンガー掛けの画像とモデル着用画像の2種類があるが、モデル着用画像を使っているのは買い替え割の商品で、『ゾゾタウン』で新品を販売したときの商品情報とコーディネートを含む画像を再利用しつつ、新品の発売時期や定価、商品のコンディションなどを記載している。これまで古着で実現できなかった着用画像のハードルを越えられるのは大きい
 
──新品の画像を再利用することで購入者からクレームはないのか。
 
 「『このアイテムは古着商品です』という注意書きはもちろん、各商品のコンディションについて、数回使用した程度のきれいな商品は『A』、使用感が少ない商品は『B』などと記載しており、トラブルは生じていない。新品の画像を使うことで古着のコンディションが伝わらないのではという議論が社内でもあったが、問題は起きていない
 
──買い替え割以外の商品についても業務フローが変わる可能性も。
 
 「変えていかないといけない。買い替え割の商品と同様にコーディネート画像を付けることなどはあり得る
 
──急成長で倉庫の保管能力などに余裕はあるのか。
 
 「千葉県内の物流施設『プロロジスパーク習志野3』の4階1フロアを利用しているが、まだ拡張できる。古着は縦積みで売る商売ではなく、回転率が大事だ。また、買い替え割は撮影やデータ入力の手間が省けるため、効率化につながっている。必要な業務は検品くらいだ。買い替え割経由の買い取り商品のシェアが増えれば増えるほど物流は軽くなる
 
──18年3月期の売上高は4割増しの180億円を見込んでいる。
 
 「けっこう攻めた数字だと思っている。よく、『ゾゾタウンと一緒に展開していれば自然成長するでしょ?』と言われるが、『ゾゾタウン』に売り場があることで新客を開拓できたのは最初の2年くらいの話。今は討って出ないと新客は獲得できない。その背景には、フリマアプリの登場もあるだろうし、『ゾゾタウン』ユーザーの属性も昔とは変わってきた。以前は本当にファッション好きが集まっていたと思うが、今はマス化している
 
──中長期的なターゲットや新たな挑戦は。
 
 「リユースファッションが当たり前になるようにしたいという思いで、お客様に喜んでもらえることにはどんどんチャレンジしていきたい。当社として500億円くらいは目指したいという思いはある」    (おわり

クラウンジュエルの宮澤高浩社長に聞く 「ゾゾユーズド」急成長の背景は㊤

 5-1-2.jpgスタートトゥデイ100%子会社のクラウンジュエルは、ファッション通販サイト「ゾゾタウン」内で展開するブランド古着専門店「ゾゾユーズド」が高成長を続けている。足もとでは、ユーザーがゾゾで新品を購入する際に古着の下取りを申し込むことで新品アイテムが割引となる「買い替え割」が仕入れ全体の約4割を占めるなど、調達面で貢献している。同社の宮澤高浩社長(=写真)に、事業環境や急成長の背景などについて聞いた。


──不用になったファッション商材を買い取ったり、販売するサービスが増えている。

 「フリマアプリの定着で古着の売買が大衆化してきているのは感じるし、新規参入もあるが、それぞれのサービスによってニーズの発生のさせ方が異なっている。当社のように古着を丸ごと買い取るサービスは"お片付け需要"に強い。片付けは誰もが喜んで行うものではないし、重たい思いをしてまで店舗に古着を持って行っても残念な値段を提示されることは少なくないが、『ゾゾユーズド』は自宅にいながら簡単に不用になった服を片付けられる

──他社サービスは。

 「フリマアプリは、どちらかというと不用な物がお金になるサービスで、しかも、けっこうカジュアルな商品まで手軽に売れるメリットがある。ブラケット創業者の光本さんが始めたサービス『キャッシュ』の場合はすぐにお金が欲しい人向けのサービスというように、同じ土俵にいるように見えて異なるサービスだ

──古着を買う消費者の視点ではどうか。

 「買う側からすると、『ゾゾユーズド』で買うのも『メルカリ』さんで買うのも楽天さんや店頭で買うのもそんなに差を感じないため、売り場としての勝負はし烈になるが、各社が切磋琢磨してサービス水準も上がればもっと便利になり、古着市場の拡大につながる

──どこまでが競合になるのか。

 「消費者が古着を買うことに抵抗がなくなると、価格帯が近いファストファッションと古着のどちらを選ぶかということになる。そのため、古着であってもしっかり価値を伝えたり、トレンドを押さえた服が入りやすい場づくりが大事になる

──「ゾゾタウン」の平均商品単価が下がっているが、古着のお得感は失われていないのか。

 「お客様は『ゾゾタウン』だけで買い物をしているわけではなく、ファストファッションも含めて世の中のブランドの価格帯をちゃんと分かっている。世の中のファッション商材と比べて『ゾゾユーズド』の価格や品ぞろえに価値を感じてもらえるかが重要だ

──前期の売上高は前年比61・8%増の128億円強となった。

 「リユースバッグを開発した15年以降、買い取りが非常に増えていることが増収の一番の理由だ。古着を買い取る際のキットを従来の段ボールからポストに入るサイズのバッグにした。利用者が家を空けていても受け取ることができ、梱包用のテープも使わずに服を詰めて送るだけという簡単なステップにした。前々期は、調達力を高めることに重点を置いて商品を集めるだけ集めたが、商品選定が不十分だった。前期は、買い取りの基準をどこに置くかに神経を使った。当たり前のことだが、お客様が欲しいと思う商品を買い取って、適正な値段を付けて販売するということを地道に続けた。商品力が高まれば、売り上げも伸びる

──ユーズドで売れる商品の特徴は。

 「基本的に、売れる商品は新品を扱う一次流通とほとんど変わらない。一次流通で売れたアイテムは二次流通でも売れるし、一次流通で売れなかった商品は二次流通でも売れない。当社としては売れる商品を仕入れ、それがいくらで、何日以内に売れたかということを突き詰めていくことが大事で、昨年はこのサイクルがうまく回った

──前期は利益面も大きく改善した。

 「前々期は経常損失、当期純損失ともに1億円強を計上したが、前期は経常利益が11億円強、当期純利益が7億円強となった。買い取りがものすごく伸びた前々期は、社内のスタッフだけでは間に合わず、一部で外部企業を使ったものの負荷がかかり過ぎて業務効率が悪化した。そのため、ユーザーからの買い取りを制限しながら、オペレーションを組み立て直した。前期はオペレーションの改善と、売れる商品を利益が出る水準で買い取ることに専念したことが利益に大きく貢献した」 (つづく)

フライミー 家具のECで売上倍増、地道な交渉でブランド開拓

 5-1-1.jpg家具のネット販売を展開するフライミーが好調だ。通販サイト上では多くのブランドのアイテムを取りそろえており、幅広いテイストや価格帯でのラインアップが評価され、直近数年は売り上げが倍増している。

 同社は自社通販サイト「フライミー」(=画像)を運営する。サイトを開設したのは2012年2月。同社によると、そもそも家具業界ではブランドイメージを損なうことなく商品を発表したり販売する場が少なかったようだ。同社では1社ずつまわってそうした課題を解消する新しい売り場として「フライミー」を提案した。

 地道な交渉の末、多くのブランドが直接取引に応じ、オープンの段階で肝になるブランドは集まっていたという。現在では取扱ブランド数は400以上にのぼり、2万点以上の商品を展開している。

 通販サイトでは同業他社が扱っていない商品を販売しているだけでなく、小売店には陳列されていないようなプロ仕様の商品も掲載。通販サイトの見せ方は一般消費者をにらんだBtoC向けだが、飲食店や宿泊施設、オフィスなどBtoB経由の受注も増えており、設計事務所や内装会社が同サイトをカタログ代わりに使うこともあるようだ。


"無色透明"でサイトを運営

 様々な商材の中でも家具は大きいため、店舗に陳列しても坪効率が悪く回転率も良くない。そのため家具業界では以前からカタログ販売が多かった。昨今ではウェブでも買いやすくなった。

 経済産業省の調査によると家具やインテリア業界のEC化率は15年時点で16%超と、衣料品の9%よりも高い。その意味では家具のネット販売市場にはポテンシャルがあると言えるかもしれない。

 もっとも、商品のテイストや価格帯が異なるブランドが互いに共存することは簡単ではない。にもかからず、「フライミー」には多くのブランドが正規の取引先として参加している。

 鍵は同サイトのデザインコンセプトにある。それは、整理整頓された"透明な箱"であるということ。各ブランドの世界観を表せるようにサイトは無色透明でカラーを打ち出さず、解釈は顧客に委ねるというスタンスに徹している。

 こうしたサイト運営の姿勢がブランド側からも支持され、豊富な品ぞろえにつながっている。その結果、通販サイトに訪れる顧客が増えるという好循環を生み出しているようだ。

【特別対談「ワウマの成長戦略とは」】 KCF八津川社長×mighty水戸取締役

 1月に刷新し、新たなスタートを切った、KDDIコマースフォワード(KCF)が運営する仮想モール「Wowma!(ワウマ)」。7月1日には新料金プランを導入しており、従来料金からの大幅な値下げで出店者数の急増が見込まれる。ワウマの成長戦略は。そして店舗にとってワウマの魅力とは。今回は特別企画として、KCFの八津川博史社長と、出店者を代表して、おしゃれなオリジナル服が人気の「オシャレウォーカー」を運営するmightyの水戸健晴取締役に対談してもらった。

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楽天、民泊事業に参入 ライフルと共同で 仲介サイトを開設

楽天とLIFULLは6月22日、共同で新会社を設立し、民泊事業に参入すると発表した。両社が共同出資する「RAKUTEN LIFULL STAY」の共同子会社として「楽天LIFULL STAY」を設立。民泊施設を提供したい人と、利用したい人をインターネットで結びつける仲介サイトを構築する。

来年1月にスタートする予定の宿泊仲介サービス(仮称‥Vacation Stay)では、空き家や空き部屋といった遊休資産の所有者が資産を活用する機会が得られるほか、旅行者にとっては幅広い宿泊の選択肢が得られる点がメリットとなる。楽天グループのIDや「楽天スーパーポイント」との連携もする計画。将来的には、40~80万件程度の物件を掲載する。

 LIFULLは約800万件を掲載する不動産・住宅情報サイト「ライフルホームズ」を運営しているほか、2万2000を超える不動産加盟店ネットワークを有している。

 9000万人の楽天会員や楽天が展開する多様なサービス、地方自治体との協業関係といった楽天の強みと掛け合わせることで、民泊事業を拡大していく。

 また、民泊施設を提供したい個人や法人が気軽に資産を活用できるように、施設の準備から運用までを包括的に支援するサービスの提供を予定するほか、施設の運用負担を軽減するために、外部パートナーとも連携した代行サービスを拡充する。

 同日、記者会見した楽天の山田善久副社長は「民泊が普及することで、宿泊の選択肢が幅広くなり、これまでにない消費行動が生まれて、日本全体の活性化につながるのではないか。また、民泊環境の整備はインバウンドのさらなる増加にもつながり、大きな経済効果も期待できる」などと述べた。

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