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媒体研究(ネット・モバイル) Archive

【有力企業の通販戦略 キャラアニ】 アニメグッズで女性開拓、リアルイベント参加も積極化

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 KADOKAWAグループでアニメ関連グッズやCD・DVDの通販などを手がけるキャラアニでは、前期のEC売上高がプラス成長するなど好調に推移している。

 同社の2018年3月期の通販売上高は前年比約5%増の83億3600万円。売り上げをけん引したのはテレビアニメ「名探偵コナン」のグッズ販売で、1万円を超えるようなスケールフィギュアや特典付き商品などが20~30代の女性を中心に好調だった。サイト内での送料無料企画とアニメの映画公開のタイミングが重なったこともあり、例年にはない売り上げを記録。加えて、昨年からは通販サイト内でショップインショップのような形で人気コンテンツごとにページを作り込んで展開したこともあって、外部からの顧客を集客することもできたようだ。

 一部の人気コンテンツの商品に関しては動画配信サイトの「ニコニコ動画」と連携して、ユーザーIDを持つ顧客のみを対象とした限定商品を販売することなども実施して集客を図った。

 さらに、一昨年前から販売を開始した女性ファンを多く抱えるコンテンツについては、登場キャラクターをモチーフにしたコスメ商品の売り上げが好調となり、結果的に昨年度は女性の顧客比率が3~4割程度を占めるようになるなど、以前までの男性中心とは違った層を開拓できている。

 物流では配送コストの上昇に伴い、8月1日より送料を140円値上げ。1カ月前から告知を進めていたこともあって、客足の離反などにはつながっていないもよう。

 昨年度からはリアルイベントでの露出にも力を入れている。従来からの都市部でのアニメ関連イベントだけでなく、原作の舞台となっているような地方で開催されているイベントやアニメの映画祭、アイドルのイベント会場など様々な形でブース出店して、グッズ販売を実施。昨年冬には集英社の雑誌主催のイベント「ジャンプフェスタ」にも初出店して、集英社版権商品の販売も行っている。

 並行して通販サイト上ではイベントと連動した内容の特設ページも展開していき、イベント期間中から終了後までをフォローすることができたという。「会場限定品が特に売れる。イベント参加は物販に加え当社を広める機会にもなる。昨年までは商品を作る部署で参加していたが、今年からは営業が中心になっていく」(同社)とした。

 今後については、自社オリジナル商品の比率拡大を重要課題と挙げている。中でも商品の見せ方として、ブログやSNSなどを使って商品の制作過程の段階から情報を露出して、ファンとのコミュニケーションを図り、完成する前から購買意欲を高めていくような仕掛けを取り入れて行くことも模索している。そのほか、通販サイトの刷新も計画しており、現状で顧客比率が6割程度を占めるスマホ向けをメインとしたユーザーインターフェースのテコ入れなどを図る考え。

KDDIとエブリー ライブコマースを開始、「ワウマ」店舗も活用可能に

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 動画サイト運営のエブリーとKDDIは8月9日、スマートフォン向けのライブコマースアプリの提供を開始した。配信される生放送のショッピング番組で出演者が商品を紹介、ユーザーはその場でコメントが可能なほか、ライブ中に商品を購入することもできる。当初は平日のみで、30分程度の番組を1日に6番組配信するが、数年以内には24時間365日配信するプラットフォームとする計画。

 両社は今年3月に資本業務提携を締結していた。エブリーの動画コンテンツ制作に関するノウハウと、KDDIの持つコマースサービス基盤を融合。KDDIが運営する仮想モール「Wowma!(ワウマ)」の商品ラインアップを番組で紹介するほか、KDDIのユーザー基盤や決済基盤を活用している。

 アプリの名称は「CHECK(チェック)」。エブリーの梶原大輔取締役は「これまでのライブコマースアプリは、ネット販売企業が自分でスマートフォンを使って配信しているケースが多かったが、新アプリは当社のスタジオからクオリティーの高い番組が配信できるため、より商品の情報や見栄えを重視することができる」と強みを説明する。

 また、ワウマとも連携しており、出店店舗向けの新たな販売チャネルとして位置づける。コミュニケーション機能については、当初はコメント機能のみだが、番組中に行われるアンケートやクイズに回答することでクーポンやポイントが付与される機能や、動画の同時視聴者数が多く集まるほど安く買い物できる共同購入の仕組みなども導入する予定。決済はアプリ内で完結する。

 番組については、スタート当初はエブリーが制作した「プレミアムコンテンツ」を配信。エブリーが調達した商品を販売する。扱うのは、レディースファッション、コスメ、ネイル、マタニティー、キッズ、メンズファッション、雑貨、ペット用品など。出演者は人気インスタグラマーやモデル、同社社員などとなっている。例えば夜8時からは「ダイヤモンドのように輝く女子になるためのアイテムや情報を曜日ごとに紹介する」というコンセプトで、若い女性向け番組「20時女子(ダイヤモンドタイム女子)」を配信する。
 今後はワウマの各店舗が自社商品を生放送で紹介できる仕組みを導入する。販売手数料は非公開だが、商品によって変わる。さらに、番組枠をメーカーや小売り企業、テレビ局などに販売していく予定。当初は1チャンネルのみの配信だが、ユーザーの増加にあわせて複数チャンネルの配信も考慮する。

 当初は、エブリーが運営する女性向けライフスタイル動画メディア「カロス」から送客するため、20~40代女性が想定する視聴者層となるが、今後は性別や年齢を問わず、さまざまなユーザーに閲覧してもらえるようなプラットフォームとする。

 KDDIでは今年1月、テレビ朝日と共同で、テレビ通販番組とインターネットのライブ配信を連動させた企画「イケメン通販騎士(ナイト)」を実施、一定の成果を得たことから、今回のライブコマースアプリの提供につながったという。今後はワウマアプリでの配信も行う予定。

 8月中旬からは、テレビCMやフェイスブック広告、インスタグラム広告など、大規模なプロモーションを開始。タレントを起用した目玉番組の配信も計画する。サービス開始当初の1日における動画閲覧数は1万を想定している。

楽天の「楽天市場」 「文字多い画像」禁止に、違反点数制度の対象、ユーザーの変化に対応

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 楽天の仮想モール「楽天市場」では、モール内で販売する商品画像のガイドラインを必須化する。ガイドラインは商品の第1画像(検索結果に出てくる商品画像)を対象としたもので、商品画像に書き込むテキスト要素を減らすことなどを求めている。ガイドラインは今年1月に新設したもので、これまでは守らなくてもペナルティーはなかったが、10月以降はルール違反を犯した際に点数を付与し、累積点数によって罰則を課す「違反点数制度」の対象とする。

 10月以降、商品画像に書き込むテキスト要素について、画像面積のうち21%以上にすることを禁止。さらに「黄色い枠で囲んで画像目立たせる」といった手法を使う店舗もあるが、枠線を利用することを禁止する。他にも、商品画像の背景に幾何学模様やデジタルパターン、目立たせるために奇抜な色の背景色を使うことを禁止。商品画像の背景は、写真背景か単色白背景のみが認められる。「商品が探しにくい」というユーザーからの声に対応したものだ。

 楽天市場における商品画像はテキストを書き込んでいることが多く、具体的には商品の特徴を入れたり、「送料無料」や価格、ポイント増量、「ランキング◯位」など、さまざまな宣伝文句を強調したりしているものもみられる。上記画像は楽天市場において「エアコン」で検索した際のものだが、文字が入った商品画像が多いことが分かる。これは、モール内検索からの誘導を狙ったもので、こうした手法はこれまで、ECコンサルタントなど、楽天が推奨していた経緯がある。

 ただ、楽天によれば、近年はユーザー動向に変化がみられ、テキストを書き込んだ画像と、何も書き込みがない画像を比較した場合、ユーザーは後者を選ぶ傾向が強いという。今年1月の本紙取材に対し、同社の野原彰人執行役員は「店舗には『いかにユーザーの目を引くか』という視点で『こうやると売れますよ』と教えてきたが、トレンドにあわなくなってきている。『この商品を買った』などと、そのままインスタグラムに投稿できるような画像にした方が売り上げは伸びる」と方針転換の理由を説明していた。

 今年1月にガイドラインを新設したものの、「あくまで推奨とのことなので対応していなかった」という店舗の声があるように、画像を変えない店舗が多かったことから、禁止に踏み切ったものとみられる。違反点数制度に関しては、違反した際の点数は未定。年内は猶予期間として、来年1月から加点対象とする。ただ、店舗からは「多数のアイテムを扱っており、対応期間としては短い」、「新たな撮影に時間とコストがかかるし、画像編集ができるスタッフが手一杯になる」といった声が挙がっている。

 ガイドラインを必須化することについては「店舗独自の見せ方を出せるところが楽天市場の良いところだったので残念」、「楽天らしさが薄れてきた」といった声のほかにも、「型番商品は競合他社との差別化が難しくなるし、機能系商品はどのような機能があるか、ユーザーの判断が困難になる」、「結局同じような画像が並ぶわけで、ユーザーからみて選びやすさや買いやすさが向上するとは思えない」など、自店の売り上げへの影響を懸念する声も出ている。

 楽天では必須化の理由について「これまでの調査やA/Bテストなどからも、新しい画像スタイルは、よりユーザーに受け入れやすいという結果が出ている」(コマースカンパニーEC広報課)と説明。その上で、作業負担を軽減する仕組みとして「画像が問題ないかどうかを判定できるツールや、画像加工の関連サービス紹介など、各種サポートも用意していく」という。来年1月以降は違反点数制度の加点対象となるが、実際の運用については「個別の状況を鑑みながら、柔軟に対応したい」としている。

(※8月3日追記)
 楽天では店舗からの声を受けて8月2日、新たな対応を打ち出した。9月中にも全店舗に向けて、商品画像の判定レポートを送付する。各店舗で取り扱う商品の第1画像について、問題はないのか、差し替えが必要なのかを同社側が判定したものだ。

 商品画像に書き込むテキスト要素に関して、判定レポートでは、テキスト要素0~20%を「OK」とし、さらには同21~30%を「要改善」、31%以上を「NG」とする。枠線についても、明確に枠線で囲ったものは「NG」だが、画像をおしゃれにふちどったものなど「枠線に近い表現」を「要改善」と判定。背景画像は「白背景べた塗り」、「白を基調とした写真背景」は「OK」、「要改善」は、「白基調以外で、写真背景と合成背景の見分けが難しいもの」、「NG」は合成背景となる。

 商品画像が「問題なし」と判定されるには、3要素すべてを「OK」とする必要がある。1つでも「要改善」がある場合は総合でも「要改善」、1つでも「NG」がある場合は差し替え対象だ。

 来年1月時点で、「要改善」画像が残っていたとしても、違反点数制度の加点対象外とする。「NG」の画像は加点対象のため、店舗はレポートで差し替えを求められた画像を優先的に修正しなければならない。将来的には「要改善」画像もなくしていく。当初はガイドラインに反する画像は、来年1月までにすべて修正しなければいけなかったが、段階を踏んで楽天市場内の商品画像をガイドラインに沿ったものに変える方針とした。

 現在、楽天では店舗向けに画像の判定ツールを提供しているが、人力で対応しなければいけないため、非常に手間がかかっていた。そこで、まずは楽天側が問題ないかどうかを判定したレポートを送付することで店舗の負担を減らす。また、今後は店舗向けの自動判定ツールの提供も予定している。

アマゾン 音声ECを外部に解禁へ、AIスピーカー介し日赤が寄付募集、近くEC事業者にも?

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 アマゾンの音声認識サービスを使ったEC、アマゾン以外の通販事業者にも解禁か。日本赤十字社は7月30日から、アマゾンが独自開発した人工知能(AI)の「アレクサ」を搭載したAIスピーカー「アマゾンエコー」を介して、寄付を受け付ける試みを始めた。日赤が「スキル」と呼ばれる「アレクサ」で利用できる音声サービスを独自に開発し、同スキルを"有効化"した利用者は「アレクサ、赤十字で100円を寄付して」などとエコーなどアレクサ搭載端末に呼びかけると事前に登録したクレジットカードで決済して寄付する仕組み(画像)。1回で寄付可能な金額は100円から50万円まで。集まった寄付金は西日本豪雨の被災地に日赤が送金する。

 今回の日赤の「スキル」は音声サービス経由でアマゾンのアカウントに登録されているクレジットカード番号などの顧客情報を利用してそのまま決済できるアマゾンの決済サービス「アマゾンペイ」を利用し、決済まで完結するという日本では初めての「アマゾンペイ対応スキル」となる。これまでもアマゾンのAIスピーカーを介してアマゾンの通販サイトの商品については音声でショッピングすることが可能だったが、アマゾン以外のEC事業者の商品には対応していなかった。今回の「日赤の寄付のスキル」のように通販事業者が自社商品のECに対応する「アマゾンペイ対応スキル」を開発すれば仕組みとしてはアマゾンのAIスピーカーなどを介して音声で商品選びから決済まで完結する音声ECが可能になるわけだが、「日赤の『スキル』は特別に対応したもので、(EC事業者など)様々な企業に広く(アマゾンペイ対応スキルの開発を可能にする情報などを)公開しているわけでは現状ない」(AmazonPay事業本部の井野川拓也本部長)としており、外部のEC事業者がアマゾンのAIスピーカーを経由してECが可能になるのはまだ先になりそうだが、米アマゾンでは今年5月から外部のEC事業者らに「アマゾンペイ対応スキル」が開発できるよう開発情報の一般公開に踏み切っており、すでに一部のEC事業者では音声ECを開始している。日本でも近く解禁する可能性もあり、EC事業者は注視しておく必要がありそうだ。

楽天 「遠隔スタイリング」を実験、会津大と「イーザッカ」共同で

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 楽天グループの研究開発機関である楽天技術研究所と会津大学の共同研究で、楽天技術研究所が開発した「遠隔スタイリング支援システム」を搭載する電気自動車「リモートファッションコミュニケーションビークル」を用いて、デジタルサイネージ(電子看板)を活用した次世代型の買い物体験を提供する実証実験を、7月23日に行った。

 実証実験は、電気自動車後部に設置するスタイリングルームにユーザーが入り、デジタルサイネージを通じて遠隔でショップ店員がスタイリング提案を行うというもの。ユーザーはデジタルサイネージ上に表示されるQRコードを読み込むことで、気に入った商品を仮想モール「楽天市場」で購入することができる。

 楽天技術研究所では、これまでインターネットを活用した新しい店舗システムのプロトタイプ開発および実店舗での実証実験に取り組んでおり、その研究成果として「遠隔スタイリング支援システム」を開発。研究の一環として、IT技術を用いて地域課題の解決に取り組む会津大学との共同研究を今年5月に開始し、実証実験を行った。

 実施にあたっては、楽天市場に出店するレディースファッション店舗「イーザッカマニアストアーズ」(運営はズーティー)の協力を得るとともに、同店舗と会津大学との議論で挙げられた、「オフラインのショッピング体験における地域的制約(地域によるファッション体験の格差)」、「物理的制約(店舗スペースによる在庫や品揃えの確保の困難)」、「心理的制約(利用客が店員からスタイリング提案される際に感じる不安)」という3つの課題の解決を目指した。また、売り手側の就業環境について、育児や介護の都合で、店頭に出られないスタッフが在宅で勤務できるようにするなど、新しい働き方の実現を図ることも目的としている。

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