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【ジオシス・プライベート・リミテッド Qoo10新体制の現状と今後㊦】 新規出店の拡大路線へ、認知度向上へマーケティング強化

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 前号に引き続き、今年5月に米eBay(イーベイ)に買収されたジオシス・プライベート・リミテッド(旧・ジオシス)が運営する仮想モールのQoo10について、新たに戦略担当本部長に就任した滋炫具(写真=ジャヒョン・グ)氏に、今後の運営方針や日本のEC市場の展望などについて話を聞いた。

                    ◇

 ――日本のEC市場では楽天市場やアマゾンなど、既存の大手仮想モールが大きく先行している。対抗に向けては。

 「彼らと同じ戦略では無理だと思う。我々だけができるところ、今はまだシェアが小さいからこそできるようなところに集中していきたい。小さいだけに伸びしろは十分にあると考えている。

 特に我々の場合、韓国やアメリカにもプラットフォームがあり、Qoo10の取引高の数十%はすでに海外からのものとなっている。この割合は同業他社に比べても非常に高い数値だと思う」

 ――モールのレイアウトやUIなどを大きく変える予定は。

 「Qoo10はグローバルな会社で、プラットフォーム(の作り)について日本に十分なローカライズができていない部分もあったと思う。今後はUIやユーザーエクスペリエンスを日本の顧客視点に合わせた仕組みにする作業も必要になるだろう」

 ――今後、出店者に向けた施策でテコ入れしていく内容とは。

 「イーベイのブランドもありマーケティングも強化を図っていく中で、より大きい規模の企業の出店開拓を狙っていきたい。まず内部では営業部隊の組織を変えていく可能性がある。今までは既存の出店者の販売をどう伸ばすかにフォーカスしていたが、今後は『拡大』をキーワードに新規出店者を広げることに注力していく。

 また、これまではQoo10のブランドマーケティングはほとんど行っておらず、利用者以外の認知度が低かった。これからは積極的に行っていきたい」

 ――ブランド認知はどのような形で広げていくのか。

 「具体的な内容についてはまだ決まっていないが、例えば現在の韓国の『Gマーケット』では、K―POPの中でも特に人気の高い男性グループなどを起用してテレビやネットを通じた規模の大きなマーケティングを行っている。日本で同じ内容になるかは分からないが、ブランディングに力を入れないと新しい顧客を開拓することは難しいという認識がある」

 ――そのほか、組織構成などで変わっていく点などはあるか。

 「人数も社員も今年は大きく変わらないと思う。開発などにいるスタッフが増える可能性はあるが、そのほかのメンバーの数などは現状の日本にいるスタッフたちで行くと思う。とにかく今あるメリットをどう生かしていくかを最優先で考える時期なので、具体的なビジョンや目標などは来年以降に明確にできるだろう。方向性として『営業の拡大』と『マーケティングの強化』の2つが大きな柱となることは間違いない」(おわり)


【ジオシス・プライベート・リミテッド Qoo10新体制の現状と今後㊤】 日本EC市場の伸びに期待、若年女性起点にレンジ拡大

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 今年5月に米eBay(イーベイ)に買収されたジオシス・プライベート・リミテッド(旧・ジオシス)は、仮想モール「Qoo10」の新体制の構築に向けた準備を着々と進めている。同月にはイーベイ・コリアで現地最大手の仮想モール「Gマーケット」の運営にも携わっていた滋炫具(写真=ジャヒョン・グ)氏がQoo10の戦略担当本部長に就任。日本よりも先行してイーベイ傘下となった韓国のGマーケットでの成功体験をもとに、今後、日本で展開していく運営方針や取り組み計画について具氏に話を聞いた。

 ――イーベイのビジネスモデルとは。

 「オンラインマーケットプレイスとしてバイヤーとセラーをつなげている。昨年のグローバルでの取引高は約10兆円、この内アジアの割合は25~30%。これまで日本では輸出しか行っておらず、その規模はまだ中国などに比べて小さい。しかしながら成長率では毎年30~40%程度で伸びている」

 ――日本よりも先行している、韓国ではどのようなビジネスモデルを展開しているのか。

 「韓国ではGマーケットとオークションの2サイトを主に運営しており、2サイトの取扱高は約1兆5000億円。マーケットシェアは15~20%近くあり、現地最大手のEC企業となる。

 韓国は小売りに占めるECの割合が他国に比べて非常に高く、15~17%とも言われており、日本と比較して2倍程度の規模があると見られている。これはネットの普及が早かったことに加え、国土や人口集中といった要因からロジスティクスの環境でも非常に有利な条件にあったことがECが盛んになっている理由だと思う」

 ――韓国のEC市場での日本商品の評価は。

 「イーベイでは日本の仮想モールと提携して一部商品の輸出販売や個人企業の商品販売などを行っているが、統計を見ると日本のドラッグストアで扱っているコスメ、薬をはじめ、ファッションアイテム、ゴルフクラブ、スポーツウェア、食品などが売れている。食品ではこんにゃくゼリーのほか、醤油、ラー油といった調味料なども人気で、単価が高いものでもよく出ている」

 ――今回、イーベイが日本のQoo10事業を買収した理由は。

 「アジア市場展開の一つとして、日本に魅力を感じた。元々、ジオシスの株式の40%の持ち分があって、その残りを買い上げた形となる。現在の日本のEC化率は低いので、まだまだ伸びると思う。小売り市場全体の伸び率はそこまで高くはないが、EC市場は毎年10~20%程度ずつ伸びている。その中で一部のシェアを取るだけでもかなりの規模が見込める。

 Qoo10が今すぐメジャープレイヤーになれるということではないが、特定の顧客に対して特定のバリューを提供できるニッチプレイヤーとしての意味が今はあると思う。そこからシェアを徐々に伸ばしていくことでメジャープレイヤーへの道は開けていく。そのポテンシャルがあると考えて日本の市場に入った」

 ――今後の日本での戦略について。

 「Qoo10が持っている一番のメリットは20~30代の若い女性が顧客層の7割、8割を占めているということ。女性を顧客ベースに持っているのでそれを増やしていくと年齢のレンジも上げて行けるし、男性客も獲得することができる。これが反対だと難しいと思う。まずは今のコアターゲットに向けてどのようなバリューを提供できるかを考えていかなくてはならない。ファッション、コスメなど20~30代に人気のあるカテゴリーをより強化していく戦略をとることになると思う。

 ファッションの中でも色々なカテゴリーがあり、例えば既存のラインよりも高いブランド商品などに段階的に広げてアプローチしていく可能性もある。今までのように安価なアイテムを中心に売るというイメージからは離れたいとも思うが、それでも、良い商品が一番お得に手に入るというイメージはそのまま維持したい」  (つづく)

インスタグラム、ショッピング機能を導入 フィード投稿で商品画像に「価格」や「説明」など記載可能に 通販サイトへのリンクも

zozo.jpg 写真投稿型SNS「インスタグラム」は6月5日から、日本において「ショッピング機能」を導入した。同機能を導入したネット販売事業者らのインスタグラムではフィード投稿した商品の画像に「商品名」や「商品説明」「価格」が記載されるタグつけと当該商品を販売する通販サイトへのリンクをはることができるようになり、フォロワーをスムーズに当該商品の購入を促すことができるようになるという。なお、同機能の導入にあたって利用料は徴収しない。

  「ショッピング機能」はすでに米国では昨年3月から導入しているEC事業者向けの機能で、利用者はフィード投稿の商品画像に商品名や価格を表示でき、その場でユーザーに商品を訴求できることに加えて、フィードから直接、通販サイトに遷移させることもできるため、購入を促すことも可能になり、「インスタグラム」の活用がこれまでのブランディングから直接的な販促策としても活用できるようになるとみられる。
 
 6月5日からは運営するインスタグラムのアカウントが「ビジネスプロフィール」であり、実際にネット販売を行っている事業者であれば管理画面上の「設定」にある「ショッピング機能」を追加することで同機能が利用できるようになる。利用料金については「現状はマネタイズしていない」(同社)として無料で利用できるが、利用の際には実際にEC事業を行っているのかなどの審査があるようだ。
 
 同機能の本格導入にあたって、日本のユーザーの反応などを探るために、1~2週間前からスタートトゥデイやベイクルーズなど6社が各公式インスタグラムなどでテスト導入を始めており、順調な手ごたえを見せているようだ。
 
 スタートトゥデイでは「インスタグラムはブランディングの形成という位置付けだったが、ショッピング機能により、ひとつの販売チャネルとして活用できることを期待している。商品の詳細ページから購入リンクへの遷移率は思った以上で、ユーザーの購入モチベーションと、ショッピング機能のユーザビリティの高さを感じた」(ZOZOTOWN EC事業本部EC推進部・SNS担当の井上沙紀氏)などとしている。

船橋屋 ツイッターでドラマ配信、若年層開拓しEC送客へ

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 くず餅などを製造・販売する老舗和菓子屋の船橋屋ではSNSを活用した新規顧客の開拓が進んでいる。

 昨年12月初旬から今年1月にかけてPR関連会社と連携して実施したのが、船橋屋を舞台にしたツイッタードラマ「家族になれたら」の動画配信。毎週水曜日と土曜日の午後10時に、1回2分の全10話を5週間に渡って、同社や出演者のツイッターアカウント限定で公開したという。

 俳優の渡辺哲さんやてんちむさん、八木将康さんなどが出演しており、くず餅職人の親方とその娘との親子模様を描いた家族ドラマとなっている。船橋屋本店の製造現場や店舗などがそのままドラマの現場となっており、実際に同社の屋号やくず餅も様々なシーンで登場している。

 ドラマ宣伝に向けては実店舗でPOPを配置し、新たにフォローしてくれた顧客に対してのノベルティグッズプレゼントなどを実施していった。「制作スタッフも映画を撮っているような人たちで、ツイッターの中だけでは勿体ないような見ごたえのあるものだった」(同社)と語るように、そのクオリティの高さから大きな反響を呼び、再生回数は30万件以上を突破。

 同社のツイッターのフォローワー数も以前は月平均10人程度だったが、12月は1500人以上に増加し、コーポレートサイトの検索数も以前の150%まで拡大した。特にこれまで課題としていた若年層への認知拡大が進んだという。

 ECへの送客に向けた取り組みとして、ドラマと並行してツイッター内では通販サイトのURLなどを明記した広告配信を行ったほか、リツィートによるくず餅のプレゼント企画などを実施。結果的に通販サイトでは、放送開始翌月の1月の売上高が前年同月比6・7%増と伸長し、それ以降も数カ月間で前年同月以上の売り上げを記録することができた。

 今後のツイッタードラマの活用について、現時点では正式には決まっていないものの、今回とはまた別の切り口で活用することも模索。発酵食品であるくず餅には乳酸菌が含まれており、健康面から訴求できるような認知拡大の内容でもできると考えている。「若者に身近なツイッターからドラマを通じて行うくちコミ活用の最新版。出演者の方もフォローワーを多く抱えていて、今回それぞれのアカウントから配信して拡散できたので、当社を知らない層にも見てもらえることができた」(同)とした。

会社HPと通販サイトを統合へ

 また、今年上半期でのインスタグラムを活用した販促活動としても、バレンタインの特集企画を実施。合計5万6000人のフォローワーを抱えるインフルエンサー4人を起用したプロモーションでは、それぞれのアカウントでくず餅と、別ブランド「船橋屋こよみ」の限定商品であるチョコレート入りの最中の商品紹介を行った。その結果、通販サイトのバレンタイン特設ページの流入客数が前年同期比167%増、2商品合計の通販売上高は同36%増となった。

 そのほかにもフォトコンテストやクイズキャンペーンを実施し、投稿からの拡散効果が見られたようだ。

 なお、同社ではSNSを起点にブランド認知が進んだことで、特にコーポレートサイトへの訪問者数が増加している。これを通販集客に結びつけるため、今期中をめどに2つのサイトを統合して運営することも計画している。

【リクルートライフスタイル ポンパレモールの現状と展望㊦】 ポイント基軸に戦略設計、グループサービスとの連動強化

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 前号に引き続き、リクルートライフスタイルが運営する仮想モールの「ポンパレモール」における今後の戦略方針と仮想モール市場の行方などについて、運営責任者の山下隆太プロデューサー(写真)に話を聞いた。

          
 ――この5年間を振り返って見えてきた課題とは。

 「顧客目線で言うと、商品数が増えたこともあって欲しい商品に導くための検索機能はまだ強化が必要。ビックワード検索や商品が流行のタイミングで検索される場合に、実際にモール内で売られているにも関わらず検索されにくいケースもあるので、そこは改善していきたい。メルマガについてもモールの推奨商品などを掲載して配信しているが、今後はリクルートIDや購買履歴を元に顧客ごとに沿った情報もバランスよく提示できるようにする。

 出店者目線では、業務負荷の改善は引き続き行いながら、販促支援の仕組みを強化したい。ショップメルマガについてワンクリックで配信できるようにするなど様々なことが考えられる」

 ――これまで、ポンパレモール内で成功している出店者の共通項とは。

 「メルマガ、クーポンの活用に加えて、顧客対応が迅速だったり、誠実であることだと思う。それが結果的にその出店者自体のファン化につながっている印象」

 ――近年は様々な業種が通販市場に参入しているが、その流れをどう受け止めているか。

 「EC自体が基本的にそういう流れなので、それを止めることはまったくないし、むしろECの利用者が増えていけば我々としてもうれしい。その中でメーカーや小売の商材がどこでも買えるという状況を一緒に作ることができればと思う」

 ――各大手仮想モールが勝ち残りに向けて競い合う中で、今後重要になっていくテーマとは。

 「今は様々な消費の場面でポイントが付与されている。我々も(ポンタ)ポイントを大事にしているモールなので、その利用先として選択されるようにすることを一番に考えている。あとは、付与されたタイミングで使いたいと思える提案をできるかが重要になる。保有ポイント数や興味関心、購買状況によってそれぞれ提案の内容は変わってくる。

 例えば顧客がリクルートの各サービスを利用する際に、ポイントを『いつ』『何に使うべきか』という選択肢を広げて、我々は物販という形で色々な商品を提案することだと思う。単に『ポンパレモールで使えるポイント』と言うのではなく、顧客ごとにタイミング良く提案していく精度を上げる必要がある。顧客には『貯める』と『使う』の両面で良い体験と感じてもらえることを意識している」

 ――グループで運営している各種媒体などとの連携を強化するということか。

 「昨年度は(ゴルフ場予約サービスの)『じゃらんゴルフ』とそのクライアントのゴルフ場、出店者のアンファーさんとでコラボ販促企画も行った。今後はさらにポイントが貯まったり、消費できたり、タイミングよく利用できるように、顧客情報を最適化したい」

 ――具体的には。

 「例えば、じゃらんを通じて旅行予約した顧客が『沖縄旅行にいつから行く』という情報はこちらも持つことができるので、今後はそこに向けて水着やトランクなど必要とされそうなトラベルグッズを提案することなども考えられる。現時点でこれを行うことに技術的なハードルがあるわけでなく、リクルートの共通IDから顧客情報は取得できているので、システム的にはすぐにでもできる状態。あとは我々と出店者がどう活用していけるかだと思う」(おわり)


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