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媒体研究(ネット・モバイル) Archive

楽天の「楽天市場」 「文字多い画像」禁止に、違反点数制度の対象、ユーザーの変化に対応

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 楽天の仮想モール「楽天市場」では、モール内で販売する商品画像のガイドラインを必須化する。ガイドラインは商品の第1画像(検索結果に出てくる商品画像)を対象としたもので、商品画像に書き込むテキスト要素を減らすことなどを求めている。ガイドラインは今年1月に新設したもので、これまでは守らなくてもペナルティーはなかったが、10月以降はルール違反を犯した際に点数を付与し、累積点数によって罰則を課す「違反点数制度」の対象とする。

 10月以降、商品画像に書き込むテキスト要素について、画像面積のうち21%以上にすることを禁止。さらに「黄色い枠で囲んで画像目立たせる」といった手法を使う店舗もあるが、枠線を利用することを禁止する。他にも、商品画像の背景に幾何学模様やデジタルパターン、目立たせるために奇抜な色の背景色を使うことを禁止。商品画像の背景は、写真背景か単色白背景のみが認められる。「商品が探しにくい」というユーザーからの声に対応したものだ。

 楽天市場における商品画像はテキストを書き込んでいることが多く、具体的には商品の特徴を入れたり、「送料無料」や価格、ポイント増量、「ランキング◯位」など、さまざまな宣伝文句を強調したりしているものもみられる。上記画像は楽天市場において「エアコン」で検索した際のものだが、文字が入った商品画像が多いことが分かる。これは、モール内検索からの誘導を狙ったもので、こうした手法はこれまで、ECコンサルタントなど、楽天が推奨していた経緯がある。

 ただ、楽天によれば、近年はユーザー動向に変化がみられ、テキストを書き込んだ画像と、何も書き込みがない画像を比較した場合、ユーザーは後者を選ぶ傾向が強いという。今年1月の本紙取材に対し、同社の野原彰人執行役員は「店舗には『いかにユーザーの目を引くか』という視点で『こうやると売れますよ』と教えてきたが、トレンドにあわなくなってきている。『この商品を買った』などと、そのままインスタグラムに投稿できるような画像にした方が売り上げは伸びる」と方針転換の理由を説明していた。

 今年1月にガイドラインを新設したものの、「あくまで推奨とのことなので対応していなかった」という店舗の声があるように、画像を変えない店舗が多かったことから、禁止に踏み切ったものとみられる。違反点数制度に関しては、違反した際の点数は未定。年内は猶予期間として、来年1月から加点対象とする。ただ、店舗からは「多数のアイテムを扱っており、対応期間としては短い」、「新たな撮影に時間とコストがかかるし、画像編集ができるスタッフが手一杯になる」といった声が挙がっている。

 ガイドラインを必須化することについては「店舗独自の見せ方を出せるところが楽天市場の良いところだったので残念」、「楽天らしさが薄れてきた」といった声のほかにも、「型番商品は競合他社との差別化が難しくなるし、機能系商品はどのような機能があるか、ユーザーの判断が困難になる」、「結局同じような画像が並ぶわけで、ユーザーからみて選びやすさや買いやすさが向上するとは思えない」など、自店の売り上げへの影響を懸念する声も出ている。

 楽天では必須化の理由について「これまでの調査やA/Bテストなどからも、新しい画像スタイルは、よりユーザーに受け入れやすいという結果が出ている」(コマースカンパニーEC広報課)と説明。その上で、作業負担を軽減する仕組みとして「画像が問題ないかどうかを判定できるツールや、画像加工の関連サービス紹介など、各種サポートも用意していく」という。来年1月以降は違反点数制度の加点対象となるが、実際の運用については「個別の状況を鑑みながら、柔軟に対応したい」としている。

(※8月3日追記)
 楽天では店舗からの声を受けて8月2日、新たな対応を打ち出した。9月中にも全店舗に向けて、商品画像の判定レポートを送付する。各店舗で取り扱う商品の第1画像について、問題はないのか、差し替えが必要なのかを同社側が判定したものだ。

 商品画像に書き込むテキスト要素に関して、判定レポートでは、テキスト要素0~20%を「OK」とし、さらには同21~30%を「要改善」、31%以上を「NG」とする。枠線についても、明確に枠線で囲ったものは「NG」だが、画像をおしゃれにふちどったものなど「枠線に近い表現」を「要改善」と判定。背景画像は「白背景べた塗り」、「白を基調とした写真背景」は「OK」、「要改善」は、「白基調以外で、写真背景と合成背景の見分けが難しいもの」、「NG」は合成背景となる。

 商品画像が「問題なし」と判定されるには、3要素すべてを「OK」とする必要がある。1つでも「要改善」がある場合は総合でも「要改善」、1つでも「NG」がある場合は差し替え対象だ。

 来年1月時点で、「要改善」画像が残っていたとしても、違反点数制度の加点対象外とする。「NG」の画像は加点対象のため、店舗はレポートで差し替えを求められた画像を優先的に修正しなければならない。将来的には「要改善」画像もなくしていく。当初はガイドラインに反する画像は、来年1月までにすべて修正しなければいけなかったが、段階を踏んで楽天市場内の商品画像をガイドラインに沿ったものに変える方針とした。

 現在、楽天では店舗向けに画像の判定ツールを提供しているが、人力で対応しなければいけないため、非常に手間がかかっていた。そこで、まずは楽天側が問題ないかどうかを判定したレポートを送付することで店舗の負担を減らす。また、今後は店舗向けの自動判定ツールの提供も予定している。

アマゾン 音声ECを外部に解禁へ、AIスピーカー介し日赤が寄付募集、近くEC事業者にも?

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 アマゾンの音声認識サービスを使ったEC、アマゾン以外の通販事業者にも解禁か。日本赤十字社は7月30日から、アマゾンが独自開発した人工知能(AI)の「アレクサ」を搭載したAIスピーカー「アマゾンエコー」を介して、寄付を受け付ける試みを始めた。日赤が「スキル」と呼ばれる「アレクサ」で利用できる音声サービスを独自に開発し、同スキルを"有効化"した利用者は「アレクサ、赤十字で100円を寄付して」などとエコーなどアレクサ搭載端末に呼びかけると事前に登録したクレジットカードで決済して寄付する仕組み(画像)。1回で寄付可能な金額は100円から50万円まで。集まった寄付金は西日本豪雨の被災地に日赤が送金する。

 今回の日赤の「スキル」は音声サービス経由でアマゾンのアカウントに登録されているクレジットカード番号などの顧客情報を利用してそのまま決済できるアマゾンの決済サービス「アマゾンペイ」を利用し、決済まで完結するという日本では初めての「アマゾンペイ対応スキル」となる。これまでもアマゾンのAIスピーカーを介してアマゾンの通販サイトの商品については音声でショッピングすることが可能だったが、アマゾン以外のEC事業者の商品には対応していなかった。今回の「日赤の寄付のスキル」のように通販事業者が自社商品のECに対応する「アマゾンペイ対応スキル」を開発すれば仕組みとしてはアマゾンのAIスピーカーなどを介して音声で商品選びから決済まで完結する音声ECが可能になるわけだが、「日赤の『スキル』は特別に対応したもので、(EC事業者など)様々な企業に広く(アマゾンペイ対応スキルの開発を可能にする情報などを)公開しているわけでは現状ない」(AmazonPay事業本部の井野川拓也本部長)としており、外部のEC事業者がアマゾンのAIスピーカーを経由してECが可能になるのはまだ先になりそうだが、米アマゾンでは今年5月から外部のEC事業者らに「アマゾンペイ対応スキル」が開発できるよう開発情報の一般公開に踏み切っており、すでに一部のEC事業者では音声ECを開始している。日本でも近く解禁する可能性もあり、EC事業者は注視しておく必要がありそうだ。

楽天 「遠隔スタイリング」を実験、会津大と「イーザッカ」共同で

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 楽天グループの研究開発機関である楽天技術研究所と会津大学の共同研究で、楽天技術研究所が開発した「遠隔スタイリング支援システム」を搭載する電気自動車「リモートファッションコミュニケーションビークル」を用いて、デジタルサイネージ(電子看板)を活用した次世代型の買い物体験を提供する実証実験を、7月23日に行った。

 実証実験は、電気自動車後部に設置するスタイリングルームにユーザーが入り、デジタルサイネージを通じて遠隔でショップ店員がスタイリング提案を行うというもの。ユーザーはデジタルサイネージ上に表示されるQRコードを読み込むことで、気に入った商品を仮想モール「楽天市場」で購入することができる。

 楽天技術研究所では、これまでインターネットを活用した新しい店舗システムのプロトタイプ開発および実店舗での実証実験に取り組んでおり、その研究成果として「遠隔スタイリング支援システム」を開発。研究の一環として、IT技術を用いて地域課題の解決に取り組む会津大学との共同研究を今年5月に開始し、実証実験を行った。

 実施にあたっては、楽天市場に出店するレディースファッション店舗「イーザッカマニアストアーズ」(運営はズーティー)の協力を得るとともに、同店舗と会津大学との議論で挙げられた、「オフラインのショッピング体験における地域的制約(地域によるファッション体験の格差)」、「物理的制約(店舗スペースによる在庫や品揃えの確保の困難)」、「心理的制約(利用客が店員からスタイリング提案される際に感じる不安)」という3つの課題の解決を目指した。また、売り手側の就業環境について、育児や介護の都合で、店頭に出られないスタッフが在宅で勤務できるようにするなど、新しい働き方の実現を図ることも目的としている。

ミドルフィールド 車のパーツ販売で成長、海外市場開拓も視野

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 スタートアップ企業のミドルフィールドは、これまで買いづらかった車のアフターパーツをウェブで探しやすく、買いやすくして急成長しているようだ。

 同社は、トヨタ系のレーシングチームでレースのスポンサー営業やグッズ販売の事業部を立ち上げた中山翔太氏(写真(左))と、スバルの自動車開発に従事しレーサー経験もある片岡伶介氏(写真(右))が意気投合し、"モータースポーツを盛り上げたい"という共通の思いで立ち上げた会社で、片岡氏の実体験から車のアフターパーツは買いづらく、ネットで買いやすい環境を整えればニーズがあると判断してアフターパーツを中心としたECに参入した。

 アフターパーツはウェブ上の情報が極端に少なく、気になるパーツがあっても自分の車に適合するのかが分かりづらいため、ミドルフィールドでは昨年4月に通販サイト「ガレージ」(※今年2月に「モタガレ」に名称変更)を開設した際に商品データベースを一から構築。メーカーが販売するパーツごとに商品詳細や材質、塗装の色などの情報とともに適合車種を表示することで利用者の不安解消に努めたのに加え、最寄りのパーツ取り付け店を紹介するほか、問い合わせにも24時間以内に返答できる体制を整備するなど、ユーザビリティーの高いサイトとして総合ECモールなどとの差別化を図っている。

 パーツメーカーは全国に1500社程度あり、「モタガレ」は約800社、商品数で約2万パーツを取り扱うサイトに成長しているが、手間のかかるデータベース登録の自動化にもメドをつけており、今年中には取り扱いメーカーと商品数の拡充を図り、10万点の品ぞろえを目指す。また、今後は取り付け店をウェブ上で予約できる仕組みも構築して利用者メリットを高める考え。

 カー用品の国内市場は1兆2000億円規模と見られるが、EC化率は3%未満と低く、市場は人口減もあって縮小傾向にあるものの、ECチャネルは伸びる余地が大きいという。

 市場開拓に向けては車好きのヘビーユーザーだけでなく、普段はカー用品チェーン店を利用するライトユーザーもターゲットとし、商品面では主力のドレスアップ用やチューニング用パーツの強化に加え、カーナビやドリンクホルダー、アパレルなども充実させる。

 集客面では、平日はミドルフィールドで働き、休日はモーターレースに出場する社員もいるため、社内でインフルエンサーを育てる。運営する車とバイクのウェブメディア「モーターズ」ではユーチューブ企画などを始めており、自社スタッフや関係性の深いレーシングドライバーに出演してもらうこともあるようで、話題となるコンテンツを充実させて通販サイトへの導線強化につなげる。

 一方で、「車は世界に通用するコンテンツのひとつ」(中山翔太CEO)とし、海外展開を見据える。日本の中古車輸出がアジアを中心に伸びており、日本車に適合するパーツの需要も拡大しているが、海外から簡単に購入できる方法がないため、ミドルフィールドでは日本のパーツメーカーとより強固な協力関係を築いた上で、アジアやハワイを含む米国市場などへの販路拡大を目指しており、海外進出の際は自社でパーツの取り付け店を開発する計画もあるという。

 また、足もとではカスタムカーやデモ用車の販売もスタートする。近年、車自体の価格が上がっていることもあり、以前のように自分で一から車をカスタムするよりもカスタムカーを購入する人が増えているため、取引先のパーツメーカーなどが仕入れた中古車にパーツを付けたカスタムカーの販売に乗り出す。同社では、「ゆくゆくはベースとなる車両とさまざまパーツを選んで自分好みのカスタムカーが買えるようにできればいい」(片岡伶介COO)とする。

 これまでモータースポーツにたずさわってきた経営陣だけに、最終目標は"レース用の車を作ること"としているが、まずは「モタガレ」を軸に機能とサービスの強化や海外市場に挑戦し、ファーストステップとして売上高100億円を目指す。

アダストリア おすすめコーデの定期便、販売員などが毎月商品選定、着ない服は返品可能に

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 大手アパレルのアダストリアは7月10日、自社通販サイト「ドットエスティ」で、顧客一人ひとりの趣向に合わせたファッションアイテムを毎月届けるスタイリングサービスのβ版アプリをローンチした。半年後をメドに本格サービス化を予定しており、販売スタッフなどファッションのプロがパーソナルレコメンドすることで顧客満足度を高めるとともに、LTVの向上につなげる狙い。

 新サービスの「ドットスタイリスト」は、20以上のブランドを手がけるアダストリアのノウハウを生かし、顧客が登録した好みのカラーや柄、服のシルエットやサイズなどの情報を元に、同社の社員やプロのスタイリストが顧客ごとにお薦め商品をセレクトして毎月届ける。

 顧客は気に入った商品があればそのまま買い取り、気に入らなかった商品はまとめて返品できる仕組みだ。自宅でゆっくり試着をし、手持ちの服や靴とのコーディネートをチェックしながら商品を選べるため、失敗のない購買体験ができるとしている。代金は購入アイテム分のみで、スタイリング料と送料は無料となる。

 スタイリングの対象ブランドは「グローバルワーク」や「ニコアンド」「ローリーズファーム」「ベイフロー」など同社の人気13ブランドで、1回当たり6点(2~3スタイリング)を届ける。送付時期は、初回は申し込みから2週間程度で、以降は月1回となる。

 サービスを利用するには専用アプリのダウンロードと通販サイト「ドットエスティ」の会員登録が必要で、まずはβ版のため定員を設けて展開。定員に達した場合は順次、案内する。

 同社では仕事や子育てなどで忙しく、買い物の時間を有効に使いたい人や、自分の選ぶ服に飽きを感じて新しい発見を求めている人などをサービス利用者として想定。半年後をメドに本格展開する計画で、メンズについても多くの要望があることから、検討していくという。

 今後、同サービスの利用者が増えた場合、専任スタッフの配置も検討するが、国内1300店舗超にファッションのプロである販売スタッフがいることが強みのため、「販売員の経験やノウハウを活用して顧客一人ひとりの満足度を高めることが差別化の大きな要素になる」(同社)としている。

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