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アダストリア おすすめコーデの定期便、販売員などが毎月商品選定、着ない服は返品可能に

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 大手アパレルのアダストリアは7月10日、自社通販サイト「ドットエスティ」で、顧客一人ひとりの趣向に合わせたファッションアイテムを毎月届けるスタイリングサービスのβ版アプリをローンチした。半年後をメドに本格サービス化を予定しており、販売スタッフなどファッションのプロがパーソナルレコメンドすることで顧客満足度を高めるとともに、LTVの向上につなげる狙い。

 新サービスの「ドットスタイリスト」は、20以上のブランドを手がけるアダストリアのノウハウを生かし、顧客が登録した好みのカラーや柄、服のシルエットやサイズなどの情報を元に、同社の社員やプロのスタイリストが顧客ごとにお薦め商品をセレクトして毎月届ける。

 顧客は気に入った商品があればそのまま買い取り、気に入らなかった商品はまとめて返品できる仕組みだ。自宅でゆっくり試着をし、手持ちの服や靴とのコーディネートをチェックしながら商品を選べるため、失敗のない購買体験ができるとしている。代金は購入アイテム分のみで、スタイリング料と送料は無料となる。

 スタイリングの対象ブランドは「グローバルワーク」や「ニコアンド」「ローリーズファーム」「ベイフロー」など同社の人気13ブランドで、1回当たり6点(2~3スタイリング)を届ける。送付時期は、初回は申し込みから2週間程度で、以降は月1回となる。

 サービスを利用するには専用アプリのダウンロードと通販サイト「ドットエスティ」の会員登録が必要で、まずはβ版のため定員を設けて展開。定員に達した場合は順次、案内する。

 同社では仕事や子育てなどで忙しく、買い物の時間を有効に使いたい人や、自分の選ぶ服に飽きを感じて新しい発見を求めている人などをサービス利用者として想定。半年後をメドに本格展開する計画で、メンズについても多くの要望があることから、検討していくという。

 今後、同サービスの利用者が増えた場合、専任スタッフの配置も検討するが、国内1300店舗超にファッションのプロである販売スタッフがいることが強みのため、「販売員の経験やノウハウを活用して顧客一人ひとりの満足度を高めることが差別化の大きな要素になる」(同社)としている。

【マガシークの井上社長に聞く ファッションECの成長戦略は?㊦】 試着サービスが好評に、ブランド自社EC支援も拡大、数年後に取扱高500億円へ

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 前号に引き続き、マガシークの井上直也社長(=写真)に、2018年3月期業績の総括や成長戦略などを聞いた。

                  ◇

 ――前期の「dファッション」以外の状況は。

 「前期のファッション通販サイト『マガシーク』はほぼ計画通りで着地できたが、既存顧客率が少し高いのが課題で、今期は新規顧客獲得の予算をかなり増やして臨んでいる。NTTドコモとの共同通販サイト『dファッション』が会社全体の成長をけん引しているが、『マガシーク』の在庫と共有しているため、ブランドさんから預かる在庫が増えれば『マガシーク』の伸びも期待できる。今期の『マガシーク』は前期の伸び率の4倍を計画している」

 ――アウトレット商材などを扱う「アウトレットピーク」については。

 「マーケット全体でセールが増え過ぎたこともあってアウトレット商材のお得感が出しづらく、前期の伸び率は2ケタを維持したが、計画値には届かなかった。お客様からすると、『アウトレットピーク』と『マガシーク』のセール品は何が違うのか分かりにくいのかもしれない。品ぞろえを工夫していく必要がある。今期の『アウトレットピーク』の売上高は微増を見込んでいる」

 ――「アウトレットピーク」では昨夏から古着の販売も始めた。

 「古着の商品点数はスタート時の1200型から8000型くらいに増えている。期待したほどの売り上げにつながっていないが、着実に伸びている。古着コーナーの入り口が分かりづらいため、UIを改善する。現状は『アウトレットピーク』最上部のタブにアイテムやショップ、価格、ランキングなどと並んで『古着』のタブを配置しているが、今後はブランド名を選ぶとアトレット商品と古着が同時に見られるようにし、古着の認知を高めたい」

 ――ブランド直営ECの運営支援などを行うECソリューション事業が好調だ。

 「ECソリューション事業はこの5年間で非常に成長した。百貨店ブランドのレリアンさんなどの自社EC支援で成果が出ていることで、次の案件獲得につながっており、今夏までに7ブランドの自社EC支援を新たにスタートする。事業部員も20人体制となり、受けられる案件の数も増えているため、もっと成長させたい。どのアパレル企業も自社ECを一番大事にしたいと思う一方で社内にECのプロがいなかったり、外部から採用しても人材が足りなかったりしており、当社のノウハウを含め、担当者がついて事例を示しながら二人三脚で伸ばしている。ECソリューション事業では既存取引先のEC売り上げが軒並み2倍以上成長していて、当社の利益面にも貢献している」

 ――自社EC支援はゾゾグループも再強化を表明し、ショップリストも本格参入する。

 「競争は激しいが、どこかの企業が独占できるような市場ではないため、当社の色をしっかり出していく。『dファッション』だけでなく、ECソリューション事業が好調なこともあって倉庫の拡張を今夏に前倒しする必要があった」

 ――「マガシーク」の新客開拓に向けては。

 「1円で返品ができる『おためし(試着)サービス』を昨年9月から実施していて、非常に好評だ。通常、商品が自分のイメージと違ったとか、サイズが合わないなど、顧客都合の返品の場合、返品時の送料はお客様に負担頂いているが、『おためしサービス』では当社が負担する形だ。本当は0円にしたかったが、システム上の問題で1円とした。今後、システムを改修して0円にしたい。自宅に気になる商品をたくさん取り寄せて試着してもらい、合わない商品は返品できるため、これをSNSで拡散してもらい、他のECモールを使っている人にも『マガシーク』を試してもらえたらいい」

 ――「おためしサービス」は井上社長の肝入りで始められたとか。

 「その通りだ。物流費が上がっている中、反対の声が多かったが、やってみたら作業は増えるものの、『おためしサービス』利用者の(返品前の)客単価は通常の約3倍で、最終的な購入額で見ても利益は出ている。『マガシーク』で利益を確保できたため、『dファッション』にも導入した」

 ――今夏にもロコンドと相互出店するが、御社のメリットは。

 「売り上げを伸ばす上では、いかに商品を確保するかが重要になる。ロコンドさんが取り扱っている規模の靴を当社が一から仕入れるのは大変だし、倉庫もさらに広げる必要が出てくる。ロコンドさんの持つ靴は当社で扱いのないものも多く、品ぞろえを補完できる」

 ――今期の優先課題と今後の目標は。

 「今期は『dファッション』と『マガシーク』を大幅に伸ばす計画で、倉庫の拡張を含めて早めに商品を確保できる体制を整備する。本業を伸ばすことを優先し、脇道にそれずに取扱高の拡大を図る。数年後に500億円を目指す」(おわり)

【マガシーク社長に聞く ファッションECの成長戦略は?】 前期の取扱高は約250億円に、dファッションが急成長をけん引、倉庫も前倒しで拡張へ

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マガシークは、親会社のNTTドコモと共同運営する通販サイト「dファッション」の高成長もあり、2018年3月期の商品取扱高は250億円程度まで拡大した。今後は「dファッション」独自の品ぞろえ強化に着手するほか、物流拠点も拡張し、数年後には取扱高500億円を目指す。「脇道にそれることなく本業を伸ばすことを最優先する」と語る井上直也社長(=写真)に、前期の総括や成長戦略などについて聞いた。



 ――商業施設の運営会社やアパレル大手によるファッションECモールの新設が相次いだ。

 「新しいECモールが立ち上ってきたということは、ファッションECの成長に対する期待の現れで、当社も今年から成長速度を大幅に加速しようとしている。マーケット全体が伸びているため、新規モールに対して数字的な脅威は感じていない。どちらかというと対ゾゾさんの観点からどれくらい当社がシェアを獲れるかが大事だ」

 ――運賃の上げ圧力も続いている。

 「物流業界の置かれている状況を考えれば運賃値上げはやむを得ないし、値上げを前提とした経営を行っていくしかない。ただ、工夫は必要で、大手3社以外の配送方法にも知恵を絞りたい。多くの企業が同じような悩みを抱えている中、共同配送便を作ったり、アスクルさんやヨドバシカメラさんのように独自の配送網を構築する動きも出てくるのではないか。当社も親会社のドコモに物流会社を作ってとお願いしている(笑)」

――前期の業績は。

 「18年3月期の売上高は計画値を達成し、前年比12・8%増の204億2500万円で着地した。取扱高ベースでは主力のECだけでなく、ブランドさんの自社EC支援や物流受託などの好調もあり、250億円程度まで拡大した。営業利益は2億9100万円、当期純利益が2億5500万円で、利益面は減益となったが、運賃など物流費の上昇が影響した」

 ――「dファッション」が引き続き好調だ。

 「前期も『dファッション』の伸び率が高く、成長をけん引した。ドコモが原資負担するプロモーションが効果的で、お客様の数が順調に増えていることが大きい。例えば、dポイント20倍キャンペーンなどを実施すると、普段は他社サイトで購入している人も、『dファッション』で買ってドコモポイントを貯める方がお得と考える」

 ――ポイントを使う場としても機能している。

 「『dファッション』でもかなりの方がポイントを使って買い物をしている。dカードゴールドのポイント還元率が非常に高く、貯まったポイントでビジネスシャツを買うといった男性客の購買行動も見られる。ポイントがたくさん付き、そのポイントでまた買い物をするという循環ができていて、ブランドさんからも在庫を想定以上に預けてもらえている」

 ――「dファッション」と「マガシーク」の売れ筋の違いなどは。

 「以前は『dファッション』では安いもの、お得なものが売れていたが、百貨店ブランドのゾーンくらいまで売れる商品の価格帯が広がってきていて、顧客層の広がりを感じる。百貨店ブランドは『マガシーク』が得意な領域で、『dファッション』はは弱かったが、徐々に売れるブランドが広がってきている」

 ――ひとつの商品を「マガシーク」と「dファッション」の両方で販売できる強みもあるが、品ぞろえで違いを出していくのか。

 「『マガシーク』は従来通り、ファッション感度が高い消費者向けのサイトとして品ぞろえを拡充するが、『dファッション』は独自の品ぞろえに踏み込んでいく。商品単価の高い百貨店ブランドだけでなく、楽天さんやヤフーさんといった総合モールに出店しているブランドも含め、かなり幅広く商品調達ルートを拡大して巨大ファッションモールにしていく。衣料品という大きなカテゴリーの中でシェア拡大を目指す」

 ――「dファッション」は次の成長を目指す上で、欠かせない売り場だ。

 「ドコモ経済圏の中に売り場があるのは大きな強みだ。『dファッション』なしでの戦略は立てづらく、大きくは『マガシーク』との2ブランドで成長を描いていく。ドコモからは今の『dファッション』の伸びでは満足できないと言われており、この1年でこれまでの3倍くらいの成長を期待されている。ただ、この時期にこういうプロモーションを実施すると目標をクリアできるという成功体験が増えてきていて、従来比3倍の成長率もいけると思っている。ドコモも『dファッション』を拡大させようという意志が強いため、当社もしっかり商品調達面などを強化していく」

 ――物流拠点の拡張も必要になりそうだ。

 「人員とスペース両面の確保が不可欠で、前倒しで手を打っている。神奈川県座間市内にある既存の物流センターは2万平方メートル強の面積だが、今夏までに約1万平方メートルの増床を近郊エリアで計画しており、現状の約1・5倍にする」

 ――想定よりもだいぶ早い増床か。

 「当初計画よりかなり早い時期での増床だ。ブランドさんとの在庫連携が増えており、倉庫の増床は少し先でも大丈夫だと思っていたが、お客様をお待たせしないために在庫連携しながら在庫を一定量預かるケースも多く、秋物商品が入ってくる前の7~8月には増床が必要になる」(つづく)


【張本貴雄社長に聞く 分社化、新体制での今後の戦略㊦】 CROOZ SHOPLIST 有店舗ブランド開拓進む、秋に倉庫新設で物流拡充

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 前号に引き続き、クルーズの子会社でファッションECモール「ショップリスト」を運営するCROOZ SHOPLISTの社長に就任した張本貴雄氏に、今期最優先で取り組むべきテーマや中長期的な展望などについて話を聞いた。

           ◇

 ――中長期ビジョンの「年間購入単価2万円」に向けて、年4回のメガセールで1回当たり5000円という購入額を一つの目安としているが、そこへの展開としては。

 「現状の年間購入額は約1万4000円。あとは1回5000円程度の買い物で2万円近くになる。5000円を年間購入者数160万人にかけるだけで80億円くらい変わる。ここが金脈となるところだが、そこに対して顧客に無理して買わせてしまうと絶対にLTVは続かない。

 1000円の商品を年間12回買う人もいれば1回に2万円分買う人もいるなど様々なので、あまり『2万円』や『購入回数』をドライバーにはしていない。明確に取り組んでいるのは欲しい商品にすぐ出会えてギャップを生じさせないというところ。確かにメガセールをやっているが、『ガンガン売っていく』ということではなく、一つのお祭りとして新規にとって買いやすい環境をつくるという狙いがある」

 ――では一番重視しているKPIとは。

 「購入単価ではなく、訪問者数とコンバージョンを見ている。訪問者数が500万人を超えていることは事実。この人たちが100%買ってくれるためにはどうするべきかということを一番に考えている」

 ――そのために今期取り組んでいくこととは。

 「とにかく、リアル店舗を持つブランドの出店開拓を進めること。以前(2016年秋)にフォーエバー21さんに出店していただけたが、それは(他の出店者誘致において)大きなフックにもなった。直近で言えば、ワールドさんやストライプインターナショナルさんにも出店していただいたが、こうした大手アパレルに出ていただけると動き出す企業が出てくる。

 今までショップリストはウェブブランドが集まるサイトと認識されており、リアルの会社にとって『数千億円の売り上げを持つアパレル企業がなぜ200億円規模のモールに出店するのか』ということを言われていた。しかし、実際にショップリストが成長しており、(アパレル企業の)EC化率が伸び悩む中で出店の判断をしてもらえるようになってきている。

 また新たに出店が決まっているところもあり、今期はかなりの数のリアルブランドが拡充できる。これはSEOの観点からも非常に良く、また顧客にとっても普段から使い慣れているブランドがあることで安心感も持てる。リアルのブランドだけに限らず、1年間で純増100ブランドというイメージで行ければ。もちろん『ファストファッション』という領域は崩さないでいく」

 ――そのほかに強化すべきポイントは。

 「やはり、買いやすさの部分。現状で130万SKUを扱っていて、約1万5000平方メートルの倉庫に約100万SKUを保管している。今年11月にはそこから車で10分程度の距離に約4万5000平方メートルの新しい倉庫を作る。旧倉庫もそのまま残すため、保管倉庫として使える。今後は保管スペースが何倍にもなって届くスピードも速くなるので、ユーザーギャップを埋めることができる。

 また、ブランドによってサイズの測り方も異なるので、自分たちの基準をしっかりと持って顧客に対して視覚的に分かってもらえるようにきっちりと整備していく。(オンライン試着サービスの)『バーチャサイズ』を導入したのもそうした理由からで、テクノロジーで担保している」

 ――集客面では、モールとも連動したウエブマガジン「LiSTA」を3月に創刊した。

 「幻冬舎さんと組んで行っているが、これからは1年に1回、紙媒体を出すことも決まっており、この秋冬のタイミングで出す予定。雑誌社のコンテンツを作る力というものはやはりすごい。今後は全部自前やるというよりかは、それぞれの世界でのトップランカーと一緒に組んでやるという考え方になる」

 ――他のファッションモールで力を入れているPBへの興味は。

 「中長期ビジョンの1000億円を達成するまでは全く考えていない。達成した時に、やるかやらないかを考えるだろう。やはり今の自分たちの規模ではPBを考える段階にないと思う。利益率も高いものなので良いとは思うが、今ではない。

 また、PBとは企業にとってのプライベートブランドであって、顧客にとってのプライベートではない。顧客にとってのPBとは、別に企業がオリジナルで作ることではなくて、適正な価格帯やデザイン、サイズ感で、買って本当に良かったと思えるもの。そうした商品と出会える確率を上げることが自分たちプラットフォームの役割だと思う。」 (おわり)

【張本貴雄社長に聞く 分社化、新体制での今後の戦略㊤】 CROOZ SHOPLIST、中長期で売上高1000億円へ、「ユーザー評価」を露出に反映

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 EC事業などを手がけるクルーズは3月14日に主力事業であるファッションECモールの「SHOPLIST(ショップリスト)」事業を会社分割して、100%子会社であるCROOZ SHOPLISTを新たに設立した。ファストファッションに特化して顧客開拓を図り、着実に成長曲線を描く同モールの今後の戦略について、新会社社長に就任した張本貴雄氏(写真)に話を聞いた。

 ――今回、子会社化したことでの変化やメリットとは。

 「基本的には変わらないというのが正直なところ。ただ、クルーズグループのビジョンとして100人の経営者を生み出していくミッションがあるので、自身もグループの役員として全うしなくてはいけない。ショップリストの中長期ビジョンは『500万人のユニーク購入者×年間購入単価2万円』で、売り上げ1000億円を目指している。実際に500万人以上の訪問者は来ているので、そこで100%購入してもらえれば確実に達成できる」

 ――昨年からショップリスト内で行っていた新規事業のEC支援サービスも本格化していく。

 「ショップリストのシステムをそのまま外部提供する新会社のCROOZ EC Partnersでは、他社のプロモーションから物流などすべてを支援している。自分たちが実際にサイトを運営していきたという強みがあり、また、これまで成長してきた中でフェーズごとに合わせたノウハウを提供することができる。この事業はこれからの柱になることが期待できる」

 ――ショップリストでスローガンとしていることとは。

 「立ち上げ当初から『世の中のインフラをつくる』ということをビジョンに掲げてきた。よく例えるのが『電車』で、決められた時間に来て乗れば確実に目的地に着けるが、そのことに対して人は特別な感謝などを抱かず当たり前に利用している。感謝を持たないということは日常的に使っていてそれが自身の生活の一部になっているということ。自分たちもそのような当たり前を作りたい」

 ――出店者向けのカンファレンスでは毎年キーワードを発表している。

 「まず、17年のキーワードが『ユーザーギャップゼロ』だった。これは開設5年でかなりのブランド数と売上高を作ることができた。その一方で売り上げ先行型で来た分、『写真と印象が違う』『サイズが合わない』といったユーザーギャップが起きることも一部であった。ECはいくら新規をとっても、既存の積み上げがないと成長しない。リピートを得るためにギャップを埋める作業が必要だと感じ、17年度は整備の年と位置付けた」

 ――具体的に取り組んだこととは。

 「この1年間、様々な指標をもとにユーザー評価を緻密に計算して見える化し、商品の露出頻度などを変えていった。結果、17年度は第3四半期までで2回目転換率がある程度改善できたので、第4四半期では広告宣伝を復活してまた売り上げを伸ばすことができた」

 ――ユーザー評価の仕組みとは。

 「様々な細かい指標から成り立っているが、例えば配送遅延率、欠品率、レビュー、新商品の投入型数などがあり、それらの項目をもとにユーザー評価を算出している。出店者にはその評価内容を毎月提示しており、最優先で改善すべき課題が分かるようにしている。やはり出店者も改善すべき内容が分かれば改善してもらえる。仮に配送遅延が起きるようであれば、『全SKUを1ピースずつでも当社の倉庫に入れておいてもらうことで改善しましょう』という形で一緒に解決していく。そうしていくことでユーザーギャップが埋まり評価が上がっていく」

 ――ユーザー評価が上がることのメリットは。

 「顧客が商品検索した際にユーザーギャップのない商品から上位に表示される仕組みがある。また、ユーザー評価が高い出店者はメルマガのほかにサイト上で発信している『ブランドニュース』という枠で新商品情報や商品づくりの背景などをアピールすることもできる。ショップリストは広告があるモールではなく、露出の枠をお金では買えないので、(露出機会を増やすためには)質を高めていってくださいという方針。実際にユーザー評価が上がった店舗は売り上げが大きく変わっている」

 ――今期は「サーチ×ファインド×バイ」をキーワードとしている。

 「現状25万型商品・130万SKUを展開しているが、今のECは画像で探す時代。『探しやすい体験を提供して好きな商品に最短で出会える』ということをテクノロジーで解決するということが今年のテーマ。AIを使った画像検索は7月頃から試験的に開始する予定。リアルで買い物している時に気に入った商品を撮影してその画像を使って(近い商品を)検索できるようなイメージ。

 当然、「ユーザーギャップゼロ」も並行して進めていく。『サーチ×ファインド×バイ』はあくまでも手段であり、時代と共に変わっていくもの。この両輪を上手く回して行けるプラットフォームになりたい」(つづく)


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