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まくら 取扱商品絞り込みへ、中国向けは好調

 寝具ネット販売のまくらでは、通販サイトで取り扱う商品を絞ることで運賃値上げに対応する。同社は年間20程度のオリジナル商品を開発、通販サイトで販売しており、今年に入ってからは、寝ながらのスマートフォン操作が快適にできる枕などがヒット。秋にはヤマト運輸の運賃値上げが控えているが、オリジナル商品を中心に、利益率の高い商品に絞って販売することで経費増をカバーする方針だ。

 同社では自社サイトのほか、楽天の「楽天市場」やヤフーの「ヤフーショッピング」、アマゾンの「アマゾンマーケットプレイス」など各社の仮想モールに出店しており、枕を中心に寝具を取り扱っている。

 近年はオリジナル商品の取り扱いを強化。販路としては仮想モールの比率が高いが、河元智行社長は「最近は社内における商品の企画開発が主力事業で、売り場の一つが仮想モールという認識に変わってきている」と話す。出店店舗も絞っており、例えばヤフーショッピングについては複数出店していたものを1店舗に統合。同モールの広告「PRオプション」についても、一時期は出稿していたものの、費用対効果を考えて利用をやめたという。

 多くのオリジナル商品を開発・販売しているが、今年に入ってからは「スマホ枕」(税込3980円)がヒット。これは、あおむけ時だけではなく、うつ伏せ、横向き、さらには座りながらなど、さまざまな姿勢でのスマートフォン操作を想定し、リラックスできるようにした枕。スマホ専用の収納ポケットがあるため、スマホをどこかに置き忘れたり、踏みつけたりすることもないというものだ。ツイッターなどで話題となり、現在は品切れとなっている。

 8月10日には、ヒットしたオリジナル商品をカタログギフトにした「枕のカタログギフト ピローチェ」(=写真、価格は税込1万800円)の販売を開始。受け取り手がカタログ内の全79種類(50品目)の枕から好きな商品を選べるというもので、大人用枕のほかに、キッズ・ベビー用の枕、抱き枕やサポート枕なども用意。枕は人によって好みが異なるため、カタログを受け取った人が幅広いジャンルから枕を選べるようにした。

 業績は堅調に推移しており、2017年2月期の売上高は前期比11%増の6億5500万円、営業利益は同8%増の1億5900万円だった。ただ、今秋にはヤマト運輸の運賃が30~40%上がるため、業績への影響が懸念される。河元社長は「顧客には転化しない。(仕入れ商品など)利益の取れない商品は取り扱いをやめるしかない」と話す。オリジナル商品など、利益率高いものに絞ることで、取扱商品数は半分程度減る見通しだ。

 自社販売の売り上げ減をカバーするために、オリジナル商品の卸売りやOEMに力を入れる。卸については、すでに「ディノス」のカタログに採用されている。OEMについても「引き合いはかなりある」(河元社長)という。

 7月には、アリババの越境ECモール「天猫国際」に出店、枕や抱き枕などの枕ブランド「王様シリーズ」を販売している。出店には高いハードルのある同モールだが、日本での販売実績が評価され実現したという。

 出店にあたって、寝具類の販売に強いパートナー企業を選定。また、同社でも中国人スタッフを雇用した。モデルの写真選定や商品名の付け方(商品名に日本語を入れると効果的)など、パートナー企業やスタッフの意見を取り入れて、サイトを中国人の好みにあわせたものにした。

 売れ行きについては「1年間の販売目標を1カ月で達成」(河元社長)するなど好調。11月には「独身の日」も控えており、河元社長は「今後は中国向け越境ECの売り上げがかなり大きくなるだろう。いずれは日本向け売り上げを上回る可能性もある」と期待する。

メルカリ ブランド品特化のアプリ開始

 5-1.jpg個人間取引アプリの開発を行うメルカリは8月21日、ブランド品に特化した個人間取引アプリの配信を開始した。出品したい商品を自動で査定し、売れやすい価格を表示する仕組み。商品情報はAIを使ってブランド名や柄、ライン名を画像から判別し自動入力し、出品の手間を軽減する。ブランド品の個人間取引は適正な取引価格や正式名称が不明で取引機会のロスにつながっていた。35歳以上の女性をターゲットに、流通総額は3年以内に1200億円を目指す。

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アリババ、美容機器5社と提携 データ活用し新商品開発

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アリババグループは8月3日、運営する越境ECサイト「天猫国際」において、MTGや日立製作所など、日本の美容機器メーカー5社と提携したと発表した。アリババの保有するビッグデータや、中国消費者の消費行動・習慣データをメーカーに提供し、共同で中国向けの新製品開発を行い、天猫国際で販売する。

提携したのは2社のほか、ヴォーグインターナショナル、アーティスティックアンドシーオー、ヤーマンの計5社。天猫国際で販売されている提携企業の商品は、より充実したアフターサービスを提供するようにしていくほか、「アジア美容機器研究室」を設立、アリババのビッグデータを活用することで、より中国消費者のニーズに合致した美容機器製品を開発する。

 天猫国際ゼネラルマネージャーの劉鵬氏は「中国における1億人の『新中間層』は美容や健康、観光などに興味がある。これに伴い、日本からの越境ECのトレンドにも変化があり、これまで人気だった粉ミルクや紙おむつだけではなく、高級美容機器、生鮮食品、ワイン、ペットフードなどが新たな人気商品となっている」と越境ECの現状を説明。天猫国際における美容機器の昨年1年間の売り上げは、前年比6・4倍となっており、特にMTGの「リファ」は中国人女性に絶大な人気があるという。

 こうした中で、日本の人気美容機器の代理購入や並行輸入も目立っている。「これら販路の商品は正規品ではなくアフターサービスもないため、消費者に不安を与えている。天猫国際では、消費者に安心・安全な商品を提供できる環境づくりに努めている。メーカーとともに市場を守り、消費者のニーズを研究することでより良い商品を提供していく」(劉鵬氏)。

 また、MTGの中島敬三常務取締役は「リファとMDNAスキンの2ブランドは、天猫国際を独占ECチャネルとして販売している。天猫国際との取り組みを開始したことで、海外売り上げは前年比400%、中国売り上げは同1600%まで伸びた。同時に模倣品との戦いも続いているが、天猫国際との今回との取り組みを通じて、正規品を買うことが重要だということを消費者に訴えていきたい。美容機器は大きな可能性を秘めており、アジアだけではなく北米や欧州でも喜んでもらえるはずだ」などと述べた。

 メーカーでは、天猫国際の強みについて「ナンバー1であること、ブランド・顧客育成を重視している点」(MTG中島敬三常務)、「規模と顧客データの分析力はずば抜けている」(日立家電中国の香月隆志社長)などとみており、アリババの持つデータを活かすことで中国向けのMDを強化したい考えだ。

コーエン 着こなし画像が購入を後押し、ドメイン統合で売上2倍に

 カジュアルウエアを展開するコーエンのEC事業が好調だ。2017年1月期の自社ECと他社モール経由の販売を含めたEC売上高合計は前年比約30%増に、自社通販サイト「コーエンオンラインストア」単体の売上高は同1・5倍程度に拡大している。

 他社モールについては、とくに「ゾゾタウン」や「楽天ブランドアベニュー」「dファッション」が大きく伸びた。昨今はクーポン施策などで売り上げを伸ばすブランドが多い中、コーエンは買いやすい価格帯の商品を展開しているため、定価販売を重視。EC利用者の嗜好を反映した商品作りを昨年から今年にかけて強化していることで、他社モールでのヒット率が高まったようだ。

 自社ECでは、昨年8月に実店舗と顧客情報を統合し、ポイントも共通化。これまで店頭ではポイントプログラムがなかったことや、両チャネルの会員統合によってメールでアプローチできるユーザー数が増えたこともあり、店頭顧客のEC利用につながった。

 また、会員統合と同時に、会員証機能とEC機能を備えたネイティブアプリをスタート。ダウンロード数が順調に伸びているのに加え、プッシュ通知での情報発信が可能になったことで、リピート率も着実に高まっているという。

 実店舗との連携面では、従来から自社ECで店頭在庫を確認できるが、気になる商品を近くの店舗に取り寄せて試着できるサービスの導入などもオムニチャネルの観点から検討している。

 また、同社では店頭販売員が新作の着こなしなどを紹介する人気コンテンツの「スタッフスタイリング」が自社ECのコンバージョン率上昇に一役買っている。同コンテンツはテスト段階で、全店舗が運用に参加しているわけではないが、ECではサイズ感に不安を感じる消費者も多いため、スタッフの身長と着用サイズも記載することで、EC利用者の背中を押す効果もあるようだ。

 今年4月には、それぞれ異なっていた自社ECとブランドサイト、ブログ、採用サイトのドメインを統合。分散していたトラフィックがひとつになったことでセッション数が大きく伸びており、統合後の自社通販サイトの売上高は前年比2倍で推移するなど想定以上の効果が出ている。

 ドメイン統合に合わせて、自社通販サイトでは送料無料ラインを従来の7200円から5000円に引き下げたほか、予約品以外のゲスト購入も可能にするなど、サービス水準を高めた。

 今後、自社ECでは画像やコンテンツのさらなるブラッシュアップに加え、オムニチャネル施策を推進するための機能強化やスタッフ教育の充実、デジタル上でのユーザーアプローチ強化と中身の精査、ウェブ・SNS上での露出増などに取り組む考え。今期(18年1月期)のEC売上高合計は前年比30%超の成長を計画しているが、自社ECの好調推移もあって達成の確度は高そうだ。

クラウンジュエルの宮澤高浩社長に聞く 「ゾゾユーズド」急成長の背景は㊦

 5-1.jpg前号に引き続き、クラウンジュエルの宮澤高浩社長(=写真)に急成長の背景などを聞いた。


──査定業務の効率化も大事になる。

 「査定のノウハウを持つスタッフもいるが、経験がない人でも判断できるように独自の自動査定システムを運用していて、アルバイトの査定スタッフを増やして買い取りの増加に対応している

──昨年11月に「買い替え割」を始めた。
 
 「『ゾゾタウン』で商品を購入する際、過去に購入した商品から『下取りに出したいアイテム』を選択すると、その場で下取り金額分を割り引くサービスで、利用者は購入商品と一緒に届く下取りアイテム送付用のバッグに、下取り商品を詰めて送るだけだ
 
──新品と古着を同じ売り場で販売するサイトならではの発想だ。
 
 「『ゾゾタウン』で一次流通に取り組む強みを生かしている。新品の販売時期や定価、当時の人気度合、売れた数などさまざまなデータがあるため、買い替え割では利用者から古着が届く前に買い取り価格を提示できる。従来は買い取りバッグを開けるまで何が入っているか分からなかったが、買い替え割は『これを買い取ります』というオファー式で、『ゾゾユーズド』で販売が見込める商品だけを対象に価格を提示している。そのため、引き取った時点で利益を確保できることが大きい
 
──新品の販促にもつながりそうだ。
 
 「買い取り割は『ゾゾユーズド』の仕入れをしつつ、『ゾゾタウン』の新品が値引きになるため、消費者にとってはもちろん便利だし、商品が売れやすくなるという意味では『ゾゾタウン』やブランドさんにとっても価値があるのではないか
 
──買い替え割の利用状況はどうか。
 
 「『ゾゾユーズド』の買い取り商品のうち、買い替え割経由の買い取り分が4割程度になっている。実際の商品を確認する前に下取り価格を提示しているが、サービス開始前にしっかりとテストを行い、未回収率や買い取り品のコンディションによるロス率も加味して値決めをしている
 
──買い替え割は商品の見せ方も違う。
 
 「『ゾゾユーズド』のサイトでは、例えばトップスはハンガー掛けの画像とモデル着用画像の2種類があるが、モデル着用画像を使っているのは買い替え割の商品で、『ゾゾタウン』で新品を販売したときの商品情報とコーディネートを含む画像を再利用しつつ、新品の発売時期や定価、商品のコンディションなどを記載している。これまで古着で実現できなかった着用画像のハードルを越えられるのは大きい
 
──新品の画像を再利用することで購入者からクレームはないのか。
 
 「『このアイテムは古着商品です』という注意書きはもちろん、各商品のコンディションについて、数回使用した程度のきれいな商品は『A』、使用感が少ない商品は『B』などと記載しており、トラブルは生じていない。新品の画像を使うことで古着のコンディションが伝わらないのではという議論が社内でもあったが、問題は起きていない
 
──買い替え割以外の商品についても業務フローが変わる可能性も。
 
 「変えていかないといけない。買い替え割の商品と同様にコーディネート画像を付けることなどはあり得る
 
──急成長で倉庫の保管能力などに余裕はあるのか。
 
 「千葉県内の物流施設『プロロジスパーク習志野3』の4階1フロアを利用しているが、まだ拡張できる。古着は縦積みで売る商売ではなく、回転率が大事だ。また、買い替え割は撮影やデータ入力の手間が省けるため、効率化につながっている。必要な業務は検品くらいだ。買い替え割経由の買い取り商品のシェアが増えれば増えるほど物流は軽くなる
 
──18年3月期の売上高は4割増しの180億円を見込んでいる。
 
 「けっこう攻めた数字だと思っている。よく、『ゾゾタウンと一緒に展開していれば自然成長するでしょ?』と言われるが、『ゾゾタウン』に売り場があることで新客を開拓できたのは最初の2年くらいの話。今は討って出ないと新客は獲得できない。その背景には、フリマアプリの登場もあるだろうし、『ゾゾタウン』ユーザーの属性も昔とは変わってきた。以前は本当にファッション好きが集まっていたと思うが、今はマス化している
 
──中長期的なターゲットや新たな挑戦は。
 
 「リユースファッションが当たり前になるようにしたいという思いで、お客様に喜んでもらえることにはどんどんチャレンジしていきたい。当社として500億円くらいは目指したいという思いはある」    (おわり

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