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【エニグモの須田将啓CEOに聞く】 顧客のアクティブ化を推進

 5-1.jpgエニグモは運営するCtoC仮想モール「バイマ」について、昨年度にテレビをはじめとする大規模プロモーションで獲得した顧客に対して、今期はアクティブ化に向けたアプローチを強化していく。他社とも連携した集客スキームを構築するとともに顧客のパーソナライズ化を図る。今後の戦略について須田将啓CEOに話を聞いた。

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田中順一WEB営業部長に聞く「アダストリアのEC成長戦略」㊦

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前号に引き続き、アダストリアの田中順一WEB営業部長にECの成長戦略などについて聞いた。

 ウェブの海外販路については。

 「すでに一部で始まっているが、今期からの新3カ年計画では自社ECでの進出や現地ECモールへの出店も含めて本気で取り組む。年内に中国の『Tモール』に出店する準備をしている。ECは中国の方が進んでいるが、日本で取り組んできた当社の得意な部分として、例えば商品画像などは提供し、現地任せにはせずに二人三脚で取り組む。中国でリアル店舗を展開するブランドはすべてウェブ上にも売り場を構えることで、EC売り上げだけでなく海外事業全体の拡大につなげていきたい」

 440万人を超えた会員へのサービス提供のあり方は。

 「今年3月から『ドットエスティ・ユー』というパーソナライズメールのサービスを始めた。会員がカートに入れたままにしている商品や、お気に入り登録した商品の在庫が少なくなったとき、値下げしたときなどにメールで知らせる。4月からは『ドットエスティ・ユー』と『LINEビジネスコネクト』を連動させ、『ドットエスティ・ユー』のLINE公式アカウントのトーク画面を通じてリアルタイムでのコミュニケーションが図れるようになった。機会ロスも軽減でき、自社EC売り上げの底上げにつながっている」

 ビジネスコネクトとの連動状況は。

 「現時点で会員IDとLINEアカウントを連携している顧客は会員全体の10%程度だが、日々、連携数は増えている」

 次のフェーズは。

 「いま、メールやLINEでおススメするスタイリングや商品の精度を高めるためのアルゴリズムを開発していて、これが完成すれば、より各会員の好みに合った情報が送れるようになる。Aという商品の在庫が少なくなったタイミングでメールなどを自動配信するときに、『ちなみにBという商品はいかがですか』とレコメンドするBの提案精度も高めたい」

 会員数が伸びているが、「ドットエスティ」として心がけるのは。

 「自社ECで販売する各ブランドをしっかり育てるという考え方は変えないが、『ドットエスティ』のスケールメリットを生かす戦略についても考えていく。主役はあくまでブランドで、『ドットエスティ』はプラットフォーム基盤という立ち位置だ。その基盤にどういう武器を持たせれば各ブランドがさらに生きるかを考えていく。マルチブランドを持ち、リアル店舗がある強みを生かした会員メリットをさらに作り込む。その上で、すべてのサービスの見直しを図りたい」

 新しい集客モデルの構築については。

 「従来型の広告投下によるアプローチではなく、会員増に伴うCRMデータを蓄積し分析することで、自社のSNSなどを有効活用して導線を強化したり、他社との協業体制による集客なども考えられる。また、『ドットエスティ』は静的だが、ウェブのインタラクティブ化の流れもあり、もっとエモーショナルなサイト、衝動買いをしたくなるサイトに進化させたい。さらなる成長に向けてはこれまでとは違う視点が必要で、そういう意味ではタッグを組む企業も変わってくるだろう」

 他社ECモールの位置づけや役割は。

 「他社ECモールへの商品供給はこれまでに選択と集中を実施し、いまはほとんど『ゾゾタウン』で展開している。自社ECと他社モールでは顧客層も違うし、モールはメディアと位置付けて活用する。『ゾゾタウン』のランキング上位に自社ブランドのアイテムが掲載されれば宣伝にもなるため、モールでは売る商品を明確にし、縦に積んで売っていく」

 今後のEC成長率については。

 「新3カ年の計画としては19年2月期にEC売上高300億円以上を掲げているが、常に30%以上の成長を目標に取り組んでいる」 (おわり)

田中順一WEB営業部長に聞く「アダストリアのEC成長戦略」㊤

051.jpg3年で海外展開に本腰、店頭在庫のEC活用も視野

 アダストリアは、2016年2月期の自社ECと他社モール経由を含むEC売上高が前年比38・6%増の210億円となり、13年2月期の90億円から3カ年で約2・3倍に伸ばした。14年11月に旧ポイントと旧トリニティアーツのECを統合・刷新して誕生した自社通販サイト「.st(ドットエスティ)」の舵取りやECの成長戦略などについて、同社の田中順一WEB営業部長に聞いた。
(聞き手は本紙記者・神崎郁夫)


――前期までの3カ年でEC売上高が大きく伸びた理由は。

 「ECを伸ばすには、『ブランド力』と『開発力』『運用力』の3つが必要で、どれが欠けても数字は作れない。『ブランド力』は実店舗を含めた各ブランドの成長性で、ブランドに力がないとECも伸びない。『開発力』は自社ECに新しい機能を実装したり、インターフェイスを改善したりすること。『運用力』はそれらを生かすための"魂"とも言え、常にブランドの状態と開発状況に気を配りながらPDCAを回すことだ」

――3つの力の掛け算がECの成長には欠かせないということか。

 「商品をしっかり売るという観点で3つの掛け算は正解だった。合併したトリニティアーツのブランドを『ドットエスティ』のプラットフォームの中でPDCAをしっかり回す運用体制を組んでみて、各ブランドのEC売り上げが飛躍的に伸びたことからも、ショッピング機能としての方向性は正しかった」

――前期、自社ECの売り上げ拡大に貢献した取り組みは。

 「前期の自社ECは前年比約30%増だったが、例えば、開発面ではサイトのユーザビリティーを改善したり、決済手段を追加した。また、ウェブとリアルの会員制度統一などにも取り組んだ。運用面では、予約販売やヒット商品をさらに縦に売る仕組みを構築したり、自社ECで扱う17ブランドそれぞれの特性に合わせて商品写真を作り込んだりした」

――先行予約品やヒット商品を縦に積んで売るときのポイントは。

 「ウェブの特性を考慮すれば、早く商品を見せることと、企画ページを作り込むことで商品の価値を高めることが大切だ。そのふたつをセットにして取り組むことで、とくにおススメの商品をより多く購入してもらうことにつながる。最近では企画ページに動画をとり入れたりもしている」

――新規客の開拓と、既存客の定着化施策の現状は。

 「実店舗というタッチポイントがあることや、会員制度を統一したことで、新規ユーザーは店頭から入ってきている。また、新規顧客にリピートしてもらうためにも、購入後にスタイリング提案のフォローメールを送ったり、会員が保有する特典やポイント、クーポンなどの期限が切れそうなタイミングに確実にお知らせする仕組みなど、フォロー対策を強化している」

――今期からスタートした3カ年計画で重視する取り組みは。

 「新3カ年では、オムニチャネル化をテーマに実店舗と一体化したサービス提供に努めたい。また、ウェブの販路も国内にとどまらず、海外市場にも挑戦する。同時に、前期末の会員数が440万人を超え、リーチできる消費者が大幅に増えているため、『ドットエスティ』の会員メリットをもっと高めたい。3カ年の最終年に当たる19年2月期には会員数600万人以上が目標で、新たな集客モデルを構築していきたい」

――オムニチャネル施策の現状は。

 「実店舗とECのどちらで商品を購入してもポイントが貯まったり、過去の購入商品とサイズ比較ができる機能やレビュー投稿機能など、基本的にリアルとネットのどちらでも見られたり、参加できたり、使えるという機能を重視してきた。今後は、返品対応や自社EC欠品時の店頭在庫の引き当てなど、会員サービスの向上策と併せて質の向上に取り組んでいきたい」

――足もとの欠品対策は。

 「ウェブに投入する在庫量自体はECの成長に伴って増えている。自社EC欠品時の対策としては年初から、ある指数を決めた上でセンター在庫を引き当てる取り組みを始め、受注全体の約3%をカバーしている。消費者の『欲しい』という気持ちにできる限り応えることが大事だ。まずは取り組みやすいセンター在庫から手をつけた。店頭在庫の活用も視野にあるが、その時は売り上げ計上の仕方や評価制度も含めて構築する必要がある。ただ、消費者の方が先にオムニ化していて、顧客が求めるサービスは実現したい」(つづく)


《通

ルミネ  お急ぎ便の利用は約1割に、店頭在庫のEC活用も開始

 5-1.jpgルミネは、2018年3月期を最終年度とする中期経営計画においてEC売上高100億円を目標に掲げ、実店舗との連携を深めながら通販サイト「アイルミネ」(=画像)の強化に本腰を入れている。

 前期(16年3月期)の取り組みとしては、実店舗を持つ強みを生かした施策を実施。昨年4月に主要取引先のアーバンリサーチとタッグを組み、ECの欠品対策として店舗在庫を引き当てる「店舗お取寄せ」を始めたほか、通販サイトで気になった商品をリアル店舗で試着できる「店頭取り置きサービス」をスタートした。

 両サービスは「アーバンリサーチ」のルミネ池袋店でテストし、利用状況や運用面を検証して昨年8月に新宿店と有楽町店に広げ、11月からはルミネ全館を対象に、「アーバンリサーチロッソ」や「KBF」などアーバンリサーチがルミネで展開する全ブランド約20ショップに拡大した。

 「店舗お取寄せ」は売り上げを店頭に計上することでショップの協力を得ており、受注件数も順調に推移していることから、ルミネではアーバンリサーチ以外のブランドにも広げたい考え。一方の「店頭取り置きサービス」は当初、1週間の取り置き期間を設けていたが、利用者が来店せずに売り逃しにつながるケースもあることから、期間を3日間に短縮。ブランド側と相談して今後の方向性を決めるという。

 配送面では、昨年4月に送料無料ラインを従来の1万円から3000円に引き下げたほか、前日の午後1時~翌朝5時59分までの注文分をその日の午後6時~9時に届ける「お急ぎ便」を始めた。「お急ぎ便」は首都圏のアイルミネ会員限定のサービスで、350円の利用料を期間限定で無料化したが、顧客満足度を高める目的などから無料化を継続中で、現状、出荷件数の約1割が同サービスを利用している。

 ECの新客開拓に向けては館と連携し、ルミネカードの新規入会時に「アイルミネ」で使えるクーポンを付与したり、ルミネのLINE公式アカウントの友だち限定で、ECに新規会員登録するとクーポンをプレゼントするキャンペーンを展開したこともあり、EC会員は1年間で約12万人を獲得して53万人(16年3月末)に拡大した。

 優良顧客向けの施策でも今年2~3月にクーポンを配布。7万人を対象にクーポンの金額や利用期間などを細かくセグメント分けして付与したところ、40%以上が利用するなど効果が高い販促施策となった。

 こうした取り組みにより、前期のEC売上高は前年比20・6%増の48億6000万円となったが、当初計画の50億円には若干届かなかった。

 今期は訪問者数および顧客数、アイテム数、各ショップの売り上げの拡大などに努める方針だ。

 訪問者数の拡大に向けては基本的なウェブマーケティングを強化するほか、クーポン施策などでメルマガ会員を増やしてパーソナルメールからの集客増を図る。また、LINEアカウントとECの会員IDを連携したユーザーへのメッセージ配信システムを導入。顧客接点の拡充に加え、サイト上の行動分析に基づいたメッセージ配信を行っていく。

 MD面では、主要顧客層である30代~40代女性の満足度を高めるため、当該層向けファッションブランドの取り扱いを強化する。同時に、リピート購入が期待できる商材としてコスメに着目。実店舗ではルミネカード会員向けの10%オフキャンペーンに合わせてコスメを購入する顧客が多いことから、ECでも強化商材としてとり込む。

 アイテム数は前期末の約5万点に対し、今期は7万5000点、来期は10万点を目標とする。EC売上高は中計最終年(18年3月期)の100億円達成に向け、今期は70億円規模を目指す。

TSIグループのEC戦略は?㊦ TSIECストラテジー、各ブランドでアプリを展開

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TSIホールディングス傘下のTSIECストラテジーは今期(2107年3月期)、グループの経営戦略に沿ってオムニチャネル化を加速するほか、海外展開にも本格着手する。

 オムニチャネル化については、6月中に同社管轄でECを展開する各ブランドの通販サイト(O2Oサイト)が出そろう予定で、次のステップではブランドごとのスマホアプリをスタートする。

 展開ブランドの顧客は30代後半から40歳くらいの層が多いものの、すでにEC売上高に占めるモバイル比率は60%程度で、80%近くに上るブランドもあるという。そのため、前期はスマホサイトの利便性改善などに努めることでも売り上げを伸ばしており、今期はスマホファーストの開発・運用を加速。各ブランドのアプリはECだけでなく、ポイントカード機能やブランドサイトの役割も担うことになる。

 アプリは6月から順次、スタートし、ファストメディアが開発した、専門的な知識がなくても簡単にアプリを制作できるサービス「yappli(ヤプリ)」などを採用。今期中に10~15ブランドでリリースを予定する。

 アプリにはチャット機能も実装しており、ECでも店頭でもアプリがコンタクトポイントになるほか、店頭受け取りや問い合わせを含めてアプリひとつで完結するため、顧客の利便性も高まるという。

 アプリ運用に際しては、グループのブランドの中でも突出してEC化率が高く、アプリも先行する「ナノ・ユニバース」の事例も共有している。

 また、オムニチャネル化の推進に合せてマーケティングオートメーションを導入し、顧客ごとにより緻密な接客を徹底する。前期からモール型の自社通販サイト「ミックスドットトウキョウ」ではウェブ接客ツール「カルテ」などをテストしており、成果のあるツールはO2Oサイトにも実装していく。

 一方、O2Oサイトで先行実施するケースもある。欧米で普及しているソーシャルメディアの画像プラットフォーム「オラピック」を今春夏シーズンに「プロポーションボディドレッシング」や「フリーズマート」など4ブランドに実装する計画で、店頭スタッフのスタイリング画像を商品詳細ページに反映させるツールとして活用するほか、顧客の投稿画像をアップできるようにすることも検討しているようだ。

海外展開に着手

 また、今期は自社ECやモールを活用した海外展開にも乗り出す。

 前期の後半からはグローバル展開を前提に、クラウド型のグルーバルECプラットフォーム「デマンドウェア」を、サンエー・インターナショナルが手がけるブランド「ジルスチュアート」や「ヒューマンウーマン」「ヴィヴィアンタム」など5ブランドのO2Oサイトに採用している。

 同ECプラットフォームは運用上の安定度が高いほか、グローバル展開の際に国ごとの事情をシステムに反映できるため、開発のスピードやコスト面で有利という。また、運用にウェブ制作会社を介さなくて済むこともメリットとなる。

 TSIECストラテジーでは、デマンドウェアを使った直営EC(O2Oサイト)での海外展開に加えて、現地のECモールへの出店を計画。パイロットブランドを数ブランド設定して出店し、テストを行う。

 すでに、中国の富裕層向けECモールの「SECOO(セクー)」では前期末にトライアルを開始。「ナチュラルビューティー」や「ピンキー&ダイアン」など4ブランドの商品を卸しており、初速としてはまずまずの状況という。

 今夏には、中国の大手ECモール「天猫国際(Tモールグローバル)」に出店するとともに、直営での越境ECを並行して展開する考え。(おわり)

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