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媒体研究(ネット・モバイル) Archive

「PCボンバー」、売上減も店舗閉鎖などコスト削減で増益確保

051.jpg 家電、パソコンなどを取り扱う通販サイト「PCボンバー」の売上高が落ち込んでいる。2013年2月期の約277億円をピークに年々減少しており、16年2月期は約140億円となったもようだ。近年はこれまで出店していなかった仮想モールに店舗を開設するなど、販路を拡大。17年2月期は売上高の回復を目指す。

 PCボンバーは、価格比較サイト「価格.com」からの集客が中心。安値戦略で業績を拡大してきた。エコポイント商戦のあった10年以降も売り上げを伸ばしていたが、13年2月期をピークに売り上げが減少。近年、業績が低迷する家電メーカーは生産台数を絞っており、同店のようなネット専業に流れる安価な商品の台数が減っている。また、価格.comにおける、1クリックあたりに発生する課金の単価が上がっていることも響いている。

 そのため同店では、管理コストの見直しを進めた。通販サイトで注文した商品の店舗受け取り拠点としていた、東京都台東区の本社にあった実店舗を閉店。本社も同区内の別のビルに移転した。また、以前は大阪や仙台、博多といった各地の営業所ごとに通販サイトを開設、拠点で独自に仕入れた商品の価格情報を価格.comに掲載していたが、これも取りやめた(商品の仕入れは継続)。現在は、PCボンバーのほか、クレジットカード決済に対応した「PCボンバーSMART」に絞っている。

 また、販路を拡大するために仮想モールへの出店を開始。まず、14年4月にはアマゾンジャパンの「アマゾンマーケットプレイス」に店を出した。さらには楽天の「楽天市場」、ヤフーの「ヤフーショッピング」、リクルートライフスタイルの「ポンパレモール」にも出店している。この中でも、アマゾンについては、価格.comユーザーとは毛色の違うユーザーが取り込めており、一定の成果が挙がっているようだ。

 物流でもコスト削減を進めた。以前は都内の自社倉庫から出荷していたが、現在は社外の倉庫にアウトソーシングしている。「これまで固定費だった部分が変動費になったことで、人件費がかなり削減できている」(同店今井浩和常務)。

 16年2月期の売り上げについては、約140億円で、前期から減収となったもよう。ただし、利幅の大きい商品の取扱や、コストを削減したことなどにより利益率は向上し、増益となっている。17年2月期については「増収増益を目指したい」(同)という。

 同店では、中古商品も取り扱っており、買い取り価格の検索や買い取り依頼ができるサイト「買取けんさく君」(=画像)を運営している。ただ、大手の中古家電買い取りサービスに比べると、ユーザーの認知度はまだ低いのが実情。買い取り価格での優位性を確立することで、周知を進めたい考えだ。中古の販売は新品販売に比べて利幅が大きいことから、今後も強化していく考え。

 また、年内には通販サイトに新システムを導入する予定。現在、スマートフォン向けサイトはパソコン向けサイトを自動で変換しているだけだが、専用サイトを用意する。また、仮想モールとの在庫自動連携も導入することで効率化を進める。現在実施していない、通販サイトで注文した商品の店舗受け取りについても、仕組みは新システムにも組み込む予定で、「いずれは店舗受け取りを復活させたい」(今井常務)とする。


イケア・ジャパン  東京23区で通販開始、船橋店の商品をメールで受注

 5-1.jpgスウェーデンのインテリア販売企業イケアグループの日本法人であるイケア・ジャパンは4月24日、実店舗の「IKEA船橋」(千葉県船橋市)において千葉県と東京23区を対象とした通販サービスを開始した。

 開始したのはメールで注文できる「メールショッピングサービス」(=画像は利用イメージ)で、購入対象商品は同店舗で取り扱う食料品を除いた家具や生活雑貨など合計8900種類。顧客が同社のウェブサイトで商品を選びショッピングリストを作成して、PDF形式に保存したリストを専用の申し込みサイトを使って送信する仕組み。

 受注から発送までのオペレーションに関して当面は既存の部署で行う予定。同店の「カスタマーリレーション部門」を中心に注文メールに対応し、その後実店舗での購入・配送手続き代行などを手がける「ピックアップ代行サービス」のスタッフが倉庫から注文商品をデリバリー部署に回して発送するという。利用料金は商品代金とオーダー手数料の500円、配送料金など。部屋搬入や組み立て、カーテン加工のサービスは別途料金が必要となる。

 同サービスは2014年に福岡県内の「IKEA福岡新宮」店舗で福岡、佐賀、長崎、大分、熊本、宮崎、鹿児島、山口(離島を除く)を配送対象に開始し、翌15年には仙台市内の「IKEA仙台」店舗でも東北6県および北海道を対象に始めていた。今回は4月24日のIKEA船橋のリニューアルに伴って開始したもので、千葉県と東京23区が対象となる。

 物量の多い首都圏で開始するのは今回が初めてとなるが「これまでも新生活シーズンで多くの物量を捌いていたのでまったく問題ない。商圏にいる顧客に対して、買い忘れた際の再来店といった手間がなく気軽に購入できる仕組みとしてスタートした」(同社)としている。

大地を守る会、動画活用で拡販へ

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大地を守る会は4月11日から、自社通販サイトの販促で動画の活用を開始した。社歴の長い社員が登場して、商品の魅力やメリットを語る内容となる。顧客にとって商品を身近に感じてもらうことで売り上げの拡大を目指す。

動画は「スーパー大地宅配」で、毎週月曜日の午後1時半に配信する。1本あたり約3分の動画を作成し、週に1回の定期配信を予定する。動画は約30秒に編集し、SNSでの配信も予定している。

 内容は店長と店員が登場し、顧客が商品を購入した場合に得られるメリットや体験を訴求。商品説明や生産者の紹介などテキストベースのコンテンツとは異なり、個人の感想に寄った情報を発信する。

 商品を紹介するのは、店員役で登場する営業戦略チームのスタッフ。約20年の社歴を持ち、実際の利用者でもあることから適任と判断した。今まで伝えきれていない商品の魅力を語り、顧客が購入後に得られるメリットや体験について理解を深めていく。

 紹介する商品は、店員役のスタッフが「熱く紹介したい商品」を基準に選定する。売上規模や取り扱い頻度などにかかわらない方針で、まずは3カ月の配信を行って反応を見ていく考え。今後は販促施策とあわせて商品選定を行っていくことも検討しているとした。

 初回は「おにぎり用焼き海苔」を紹介。初の試みとなるため特徴が分かりやすく、語りやすい商品を選んだという。動画では商品特徴として、半分に切れており中袋で分かれている使い勝手の良さを説明。また、味についても、「傷や破れの有無などの見た目ではなく、生産者が"味"で選んだもの」と紹介した。

 おすすめの食べ方として、「お浸し」や「海苔のお吸い物」を提案した。海苔のお吸い物は実際にレシピを紹介して試食を行い、海苔の味わいを紹介。疲れた時など味噌汁を作れない時に代用できるとして説明した。

 動画は自社通販サイトのトップページや商品ページで紹介する。また、ユーチューブの公式チャンネルで公開する。

 今後は、野菜についても動画を活用する考えで、企画「野菜男子」の制作をスタートしているという。

オーマイグラスの清川忠康社長に聞く「眼鏡通販の成長戦略とは?」

 5-1.jpg眼鏡の通販サイトを運営するオーマイグラスは実店舗の出店を進めている。今期(2016年6月期)は4店舗を開設し、首都圏を中心に直営店を5店舗とした。通販サイトと実店舗による直営事業に加え、BtoB事業として眼鏡店向けの販促支援サービスも開始。昨秋からは試験的に海外展開も着手している。順調に成長を遂げている同社の成長戦略などについて清川社長に聞いた。
(聞き手は本紙記者・比木暁)



――通販サイト「オーマイグラス東京」の商品数は。

 「商品数は現在、約470ブランド、1万種類以上扱っている。全体として商品を絞っており、ここ1年くらいは1SKUあたりの売上高を伸ばそうと取り組んでいる。全社的に売り上げの約3割はプライベートブランド(PB)の『オーマイグラス東京』と『タイプ』が占めている。実店舗はその割合がもっと高い。PBの商品力が付いてくるとリアル店舗の出店を行う際にも有利に働く。対お客様だけでなく、対ディベロッパー様にも訴求できる。Eコマースについても安定して成長している。大体、毎年およそ50~100%増で推移している

――通販サイトと店舗でMDも変えているのか。

 「MDは全然違う。店舗はPB主体で、残りのNBも商業施設の場所に合ったものをセレクトしている。当社で『ダイナミックマーチャンダイジング』と呼んでいる手法を使って、定期的に商品を入れ替えている。当社の場合、店はSKUが少ないため、売れない商品は売れ筋とどんどん入れ替えることでMDを最適化している

――ネットとリアルを合わせた直営事業の規模感は。

 「まだ月商で数千万円程度。ただ、来期(16年7月~17年6月)は月商1億円までもっていく。黒字化も見えてきている。月商1億円を突破した後も安定的に成長させていくつもりだが、一方でBtoB事業を成長させていきたい

――現状のBtoB事業の内容は。

 「3、4カ月前から部分的に実施しているが、当社でタブレット端末を用意して眼鏡店に置いてもらい、来店したお客様にタブレットを使って通販サイトの『オーマイグラス東京』で商品を選んでもらうという取り組みを行っている。サイトでは5本までであれば取り寄せて試着できるサービスを提供しており、提携している眼鏡店でも取り寄せることができるようにしている。お客様は取り寄せた商品を気に入れば買ってもらうという仕組み

――眼鏡店側のメリットは。

 「レンズを売って、儲けを得る。当社はフレームを販売し、度数データも頂戴する。最初は30店舗程度の規模で開始し、マイナーチェンジをしながら提携する店を首都圏中心に100店舗まで増やした。関西も10店舗程ある。まだ試験運用中だが、今後このサービスが進化するとお店が仕入れにも使えるようになる。眼鏡業界は小規模で経営をしている個店が多いが、そうした店のEC化を支援するためのECプラットフォームの提供も構想している

――海外の取り組みは。

 「昨秋から香港と台湾に進出している。地元の眼鏡のセレクトショップ10カ所で当社のPB商品を扱ってもらっている

――卸のような形か。

 「そういうやり方のほうがやりやすいので、現地のパートナーに協力してもらいながら取り組んでいる。今は試験的に行っており、月商でおよそ100万円の規模。今後本格的に海外展開する方法を模索しているところだ

――今期の全体の売上高は。

 「数億中盤くらいで着地するだろう

――来期は10億円程度の見込みか。

 「それくらいはいくと思う。店舗を増やしているので、その規模まで行かないとダメだろう。先行投資が終わって単月黒字化までは、Eコマースと店舗の国内直営事業に注力する。その後はBtoB事業と海外にもリソースを割り振って、スケールさせていきたい

「引き出物しょっぷ」  "不安感"解消し、売り上げ増に

 5-1.jpg結婚式の引き出物をネットで購入する消費者が増えているが、縁起物だけにミスやトラブルがないかどうかを不安に思うことも多いようだ。オガワが運営する「引き出物しょっぷ」では、こうした消費者の不安感を解消するための取り組みが功を奏し、仮想モール「楽天市場」において売り上げを伸ばしている。今年は東海・北陸地区の「ショップ・オブ・ジ・エリア(SOA)2015」を受賞しており、SOA受賞はこれで6年連続となる。

 同社は当初、ギフト専門店などに漆器の卸販売を行っていた。ネット販売を始めたのは2003年のこと。「当時の会長が卸売業の将来に懸念を抱き、参入を指示した」(楽天市場店を担当する谷口昌見店舗運営責任者)。社内では「卸業者が小売りをするのはどうか」など、懸念する声はあったものの、当時の会長が押し切ったという。

 当初は漆器が中心だったが、カタログギフトも扱っていたことが早期の売り上げ増につながった。現在はカタログギフトがメイン商材だ。ただ、「月商300万円まではすぐだったが、そこから成長するのに苦労した」(谷口氏)。当時の会長発案で始めた事業であることから、全社で取り組んでおり、人員補充もスムーズだったほか、ネット販売を始めたばかりの会社にありがちな「上層部との意見が合わない」といったこともなく、売り上げ増に注力できたのが再成長の要因だ。また、楽天のECコンサルタントに相談できたことも大きかったという。

 谷口氏は営業出身のため、ギフト専門店の応援販売や結婚式場のブライダルフェアなどを経験する機会が多かった。「購入するシチュエーションや購入者の気持ち、さらには接客対応については十分に心得ていたが、それをネット販売にまで落としこむのは、ある程度の規模になるまでは難しかった」(同)。ギフトは何か問題が発生すると、贈り主の家族にまで迷惑をかけかねない。ギフト商材特有ともいえる敏感な問題を踏まえてスタッフを教育することが重要という。

 とはいえ、規模の小さい頃は問題を起こすケースもあった。「引き出物を届けて、購入者が袋詰めをしようと思ったら包装紙が破れていたとか、熨斗(のし)の字が間違っていたということもあった」(同)。商品を交換するために直接出向いたことも多かったという。スタッフを増やすことでこうしたミスもなくなった。谷口氏は「きちんとした組織ができると、その部署で先輩が後輩を教育する仕組みもできる。そうなってからはレビューの評価が良くなり、売り上げもどんどん増えていった」と話す。

 引き出物は式場やホテルで買った場合、ほぼ定価に近い価格となる。ディスカウントできるのが外部で購入する理由となるため、価格は重要だ。ただ、近年は引き出物を扱う実店舗がネットにも進出、価格競争が激しくなっている。「価格だけで勝負するのは厳しいので、安心・安全を強みとしている」(同)。例えば、カタログギフトのはがきを紛失した場合でも、同社負担で必ず商品を贈ることを前面に出しているという。

 また、熨斗についても、種類が用途と合っているかどうか不安に思うユーザーは多い。プルダウンメニューから種類を選べるようにはしているが、「間違っているのでは」と感じた場合は、同社からメールで確認を取るなど慎重を期している。こうした取り組みが功を奏し、リピート率は非常に高いという。

 今後については、「引き出物ショップとしてお勧めできる商品を打ち出し、商品ページもより充実させたものに作り込んでいきたい」(同)という。

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