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ドゥクラッセ、店舗事業の好調要因は? 旗艦店の購買客数が2倍に

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DoCLASSE(ドゥクラッセ)は、東西の大型店を中心に店舗事業が好調だ。

 商品力強化に加え、カタログや新聞広告、ウェブからの送客効果もあり、5月単月の既存店売り上げは前年同月比15%増、購買客数は同60%増、客単価は約25~30%下落したものの織込み済みで、「今春は1点単価を落として来客数、購買客数を増やす"勝ちパターン"を作れた」(岡田峰昌COO=写真)とする。

 中でも旗艦店であるドゥクラッセ大丸梅田店(大阪市北区)の5月売上高は同44%増の5000万円となり、単店で年商6億円を狙える規模感に成長。購買客数も同106%増となった。

 百貨店の1階という好立地のためフリー来店客が多いのに加え、既存顧客の来店頻度が増えている。同店ではVMD(ビジュアルマーチャンダイジング)をほぼ毎週、壁面ディスプレー(写真)も月1回変えるなど、見え方を早いサイクルで変化させ、店頭の鮮度を保つことが来店頻度の向上につながっているようで、同店は6月も売上高が20%増の4700万円、購買客数も70%増と好調だ。

 同旗艦店は2014年2月の開設後、苦戦した時期もあったが、紙媒体からの送客や、自社スタッフによる販売体制を強化したことなどもあって昨年春頃を境に売り上げが好転。それ以降は好調を維持しており、足もとでは大丸梅田店に入る婦人服167店の中で断トツ1位の売り上げを獲得しているようだ。

 関東では1号店のドゥクラッセ日比谷シャンテ店(東京都千代田区)を2月に改装し、5月の売上高が3500万円となった。同店の最高売り上げは11年9月のオープン時の3700万円のため、今回の改装効果が出ている。同店は商業施設の2階にあり、目的買いがほとんどだが、5月の購買客数は前年同月比60%増と好調だ。

 また、4月22日に開設した関東最大の売り場面積を持つドゥクラッセwando(ワンド)自由が丘店(東京都世田谷区)については5月の売上高が1600万円、6月が1400万円と出だし好調。7月は2000万円弱という目標を達成する見込みで、大丸梅田店と日比谷シャンテ店、ワンド自由が丘店の3店が核となって店舗ビジネスをけん引している。

 同社の場合、カタログや新聞広告といった集客装置を持つのが強みで、「従来は掲載された商品を見に来る場所だったが、1年くらい前から購入する場所に変わった」(岡田COO)としており、今後はこうした集客ルートの最大活用を図る。
期中に売価変更

 同社は「ドゥクラッセ」ブランドの店舗売上高を15年7月期の24億円に対し、18年7月期には115億円への拡大を目指しており、店舗数は現在の2倍となる50店体制を計画しているが、出店スピードが追いついていないようで、「人材の採用と育成も課題」(岡田COO)という。継続的な事業の発展を目指して、今春からは初の新卒採用をスタート。職種にかかわらず、最初は顧客と直接触れ合う実店舗に配属する方針だ。

 店舗出店を加速することで在庫が増えるため、今春からは期中の売価変更に着手している。鮮度の高いうちに商品を提供するためにも期中の値下げに踏み切り、シーズンの終わりには在庫をゼロにしたい考えで、足もとの在庫量は昨年の同じ時期に比べて原価ベースで1億円以上の削減ができているという。その分、期中の粗利率は下がっているものの、在庫減によってトータルの粗利は改善されているようだ。

 従来からカタログや通販サイトでは期中の売価変更を実施しており、通販チャネルのノウハウを活用しながら精度を高め、店頭でも効率のいい売価変更を追求していくことにしている。

 来期(17年7月期)は引き続き首都圏を中心に14店舗程度をオープンして約40店体制とする。駅ビルやファッションビル、地下街といった店前通行量の多い店舗がとくに好調のため、来期も同様の立地を中心に店舗を増やす。

 その翌年からは店舗の大型化に着手する。現在の売り場面積は平均115~130平方メートルだが、230平方メートル程度の売り場に出店する。そのため、出店先はショッピングセンターが中心となり、レディースだけでなくメンズ商材も扱う店を増やすことになるという。

ユーキャンのココチモ事業 上期は防災セットがヒット、被災者の声を商品に反映

041.jpg ユーキャンの通販ブランド「ココチモ」は、今年の目玉商材のヒットや強化カテゴリーで新規客開拓が進んでいることなどから、ココチモ事業部の今上期(2016年1~6月)売上高は計画値を大幅に上回る見込みだ。

 同社では今年1月、2年前に大ヒットした「まんが日本昔ばなしDVD10巻セット」(一括価格、税込3万240円)を再度提案。4ページカラーの新聞折り込みチラシを東京、大阪に限定して配布したところ、一定の成果が得られた。

 2年前は折り込みチラシを全国展開して約11万セットを売った大型企画となったため、当時と比べると販売数量は少ないものの、エリアを絞って2回目の提案としては予想以上の注文を受けたという。また、当該商品の購入者には、続編DVDのDMを送付するクロスセルの手法を実施するなどしており、日本昔ばなしのファン層に響いたようだ。

 3月には、今年の目玉である「防災セット」(画像=同、同3万650円)を販売。全国規模で4ページカラーの新聞折り込みチラシを配布したほか、テレビCMも放映し、既存顧客にはDMでも訴求した。

 ユーキャンでは7~8年前から防災セットを販売しており、防災商品の進化に合わせてセット内容の改良を重ねてきた。今年は東日本大震災から5年目に当たり、自然災害への意識の高まりも考慮して全国展開したところ、計画以上の申し込みがあったという。そのため、営業面では成功したものの、一部在庫切れを起こして出荷が遅れたのは反省材料で、追加生産をかけて6月までに全注文分の配送を完了した。

 阪神淡路大震災や新潟県中越地震、東日本大震災の震災経験者1000人の声から生まれた同防災セットは、"災害時3日間を乗り切る!"をテーマに開発。防災専門家の意見も取り入れ、オリジナルカート付きリュックサックやウォータータンク、簡単トイレセット、アルファ米セット、多機能ラジオライトなど16点が詰まったセットだ。リュックは取り外し可能なカート付きで、付属のウォータータンクや重たい物を運ぶのに役立つ。ラジオライトは、ラジオはもちろんLED懐中電灯や卓上ライト、スマートフォン・携帯電話の充電器としても利用できる多機能性が特徴だ。

 「防災セット」の購入者に対しても、同セットに入っていないヘルメットや別の保存食などを紹介する防災グッズ特集のカタログを送付しており、東日本大震災のあった3月と防災の日の9月には情報発信を強める。

アパレルや食品でも顧客開拓へ

 昨年3月に立ち上げたファッションブランド"着心地のいい服"については、前期は種まきの時期と位置付け、全5段カラーの新聞広告を中心に訴求して2万5000人程度の顧客リストを獲得。「今期は採算ラインに乗せるサイクルができ始めた」(手島篤志ココチモ事業部長)という。

 天然素材と日本製へのこだわりが新聞広告で展開する競合との差別化につながっており、アパレル購入者のリピート率も高いことなどから、昨年は3回だったカタログ発刊を今年は4回とするほか、カタログ発刊のない時期にはファッショングッズなどをDMで提案。こちらも一定の成果を得はじめているようだ。

 アパレルブランドでは2月下旬の1週間、名古屋と山形、長崎、鹿児島の4地区の地上波で60秒のインフォマーシャルを放映。100人の消費者に集まってもらい、アパレル商品を試着した感想を話してもらう内容で、カタログ請求につなげるインフォマーシャルとしたが、請求者数が予想を上回ったのに加え、その後の購入にもつながったようだ。

 一方、「ココチモ」の食のブランドは、昨年は比較的高価格帯の商材に特化したカタログ「極みグルメ」を展開したが、コンセプトを一新。健康や作り手の想い、味わいの3つにこだわった食品を全国から厳選したカタログ「おいしい食卓」として再スタートを切ったところだ。今後は、農薬や添加物をできるだけ使っていない食品や国産の食品を扱うなど、差別化ポイントをより明確にすることでブランド力を高めたい考え。

 ココチモ事業部の下期は、来年以降に展開する大型商品の開発・育成に向けた仕込みの時期とし、仕入れや商品のアレンジだけでなく、自社開発にも挑戦したい意向だ。また、紙媒体の受け皿としてもEC強化に本腰を入れていく考え。

篠原淳史社長に聞く・ショップチャンネルの現状と今後① 19期連続で増収維持

 4-1.jpg通販専門放送を行うジュピターショップチャンネル(JSC)の前期(2016年3月)決算は売上高が創業来、19期連続で増収を達成し、最終利益も過去最高額を更新した(前号2面で既報)。創業20周年を向かえる今期からは新たな株主体制の下で、さらなる業績拡大を図っていく同社の篠原淳史社長にショップチャンネルの現状と今後の方針や戦略などについて聞いた。

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ユナイテッドアローズ、リアルとネットの連携で成果

ユナイテッドアローズは"オムニチャネル"や"O2O"をキーワードにした取り組みで成果をあげている。

 UAの2016年3月期の自社ECと他社ECモール経由を含むEC売上高は前年比14・3%増の162億7500万円となり、計画比で4・8%上ブレした。このうち、自社ECの売上高は同6・1%増となり、堅調を維持している。

 同社はリアルとネットの連携強化に向け、早くから自社ECの商品詳細ページで実店舗の在庫状況を表示したり、店舗取り置き(試着予約)をサービス化したり、着こなしの参考になるスタッフスタイリングを掲載するなどしてきたことが実を結んでいるという。

 店舗取り置きは対象を全ブランド、全店舗に拡大。ワンクリックで取り置き依頼ができる利便性と確実に商品が手にとれる安心感などから、前期の利用件数は前年に比べて10%以上増えるなど利用頻度が高まっているのに加え、購入にもつながっているようだ。

 自社ECの欠品時に店頭在庫を引き当てる取り組みも昨年から全ブランドでテストを実施しており、今期から本格化。機会ロスの低減を目指す。現状、店頭在庫をECで販売する際の売り上げ計上の仕方や評価制度は、ブランドごとにルールを決めているという。

 前期は、自社ECでのパーソナル接客も強化。昨年夏にレコメンドエンジンを実装し、嗜好の近いユーザーをセグメント化するなどデータに基づいたレコメンドを始めた。同社では同エンジンに売り上げ規模の大きい実店舗のPOS情報も反映させることでレコメンドの精度を高めている。

 昨年10月にはウェブ接客ツールも導入し、特定のセグメントに向けてさまざまなアナウンスをポップアップ画面で表示している。ただ、レコメンドやウェブ接客ツールを見た顧客のサイト滞留時間は伸びているものの、売り上げに直結していないことから、さらに精度を高めたい考え。

 また、同社ではEC限定品や予約販売品も強化中だ。どちらも人気ブランドの「ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ」や「ユナイテッドアローズ グリーンレーベルリラクシング」などで展開している。

 EC限定品は少ない生産ロット数で展開できるメリットを生かして"当たる"商品の確率を高めており、ウェブで売れた商品は店頭で販売するケースもある。予約販売は自社専用品だけでなく、仕入れ品でも展開。とくに人気商材を確実に手に入れたい消費者は多く、前期の予約販売品の売り上げ構成比は前年比1・2ポイント増の9・8%に拡大したという。

 一方、ECチャネルにおける機会ロス率の高さがさらなる成長のボトルネックとなっていることから、今期の経営方針としてEC投入量の拡大を掲げる。自社ECでは店頭在庫の活用に着手しているが、中期的なECの成長速度に合わせて投入量自体を増やす。

 17年3月期のEC売上高は前年比20・3%増の195億円強を計画。「積極的に再入荷リクエストに応えることで自社ECも前年比20%増を目指したい」(高田賢二執行役員)とする。

 8月1日にはハウスカード会員とEC会員を統合してポイントを共通化するほか、ハウスカードアプリとECアプリもひとつにする。

 海外でのEC展開については7月4日、台湾子会社を通じて現地で自社ECを開始。店舗を構える「ユナイテッドアローズ」と「ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ」を販売。認知向上と売り上げ拡大を図る。

ハーバー研究所 カタログ見直しなど事業再構築で顧客育成を強化

041.jpg ハーバー研究所は、事業基盤の再構築を進めている。前期はカタログの見直しやコールセンターの顧客対応の充実を進め、顧客育成を強化。新規顧客が稼働顧客に転換するまでのリードタイムが3カ月から半月に短縮するなど一定の成果が出ている。今期は、店舗の活用を積極化し、通販との連携を進める。

 事業基盤の再構築に着手した昨年は、「正しい使い方を分かってもらうモデルを作った」(末広社長)。カタログの刷新やコールセンターのトーク、新規客獲得商材の見直しを行い、同社が提唱する「スクワラン美容」の案内を徹底。これにより、顧客が実践することで、効果実感を得られるようになり継続率の向上に貢献。客単価が上がり、年間購入金額1万5000円以上を購入する顧客の増加につながった。

 まずは着手したカタログの見直しでは季刊発行の「無添加通信」に加え、月刊発行の「ハーバーの美容手帖」の2媒体を展開。「無添加通信」で季節の悩みに合わせた特集を組み、ターゲットや使い方を丁寧に説明。特集した商品は「ハーバーの美容手帖」でしっかりと訴求し連動させた。

 新規客獲得の手法を変更し、新規客獲得商材はオイル美容液「スクワラン」に加えて、化粧水や洗顔のサンプルのセット商品に変更。顧客に使ってほしいラインアップでセットを組んだ。今期からは、美白美容液の「薬用ホワイトレディ」などの戦略商品も加えている。

 また、インフォマーシャルの放送回数を月間300本から5本程度に削減。顧客の獲得チャネルをあらかじめ分かった上で対応できるようにし、顧客対応の効率化を図った。電話対応の最後に洗顔の後にたっぷりの化粧水とスクワランを使用する方法を説明し、効果実感を得られるようにした。「スクワラン美容を理解して実践した顧客は離脱しない」(同)という。

店舗と通販の連携強化

 今期は、地域エリアに密着しテレビCMや新聞、チラシ、イベントの開催などのメディアミックス戦略を進める。店舗商圏内の顧客には店舗を案内し、商圏外の顧客には通販に誘導することで、広告宣伝費の効率化につなげる狙い。

 このため、今期は組織変更を行い「通信販売部」と「店舗販売部」を「営業本部」として統括した。部門ごとに目標が示されていた縦割り組織を変更し、全社で目標達成の施策を進めることが可能になる。

 具体的には、通販が行っていたテレビCMやチラシなどを使って店舗への集客を強化。また、店舗商圏内の通販顧客に、店舗を案内するDMを送付するなど新しい試みも進めていくようだ。「ユーザーのストアロイヤリティが上がれば、店舗への来店頻度が高まる」(同)としている。

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