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媒体研究(紙・電波) Archive

ヤマサキ、今秋からテレビ通販開始 新発売の育毛剤拡販へ

 ヘアケア商品の通販を行うヤマサキ(本社・広島市中区、山崎宏忠社長)は今秋、育毛剤通販に参入する。9月21日から海藻エキスを使用した育毛剤を発売し、10月以降にテレビ通販にも着手する予定。毛髪のダメージケア製品「ラサーナ」の新ラインとして位置付け、既存商品では開拓できなかった加齢による薄毛に悩む新規客層の開拓を狙う。初年度売上高はシリーズで1億円を計画し、来期の黒字化を予定する。


 新ラインは「エイジングヘアケアライン」で、第一弾商品として育毛剤「ラサーナ薬用地肌エッセンス」(2カ月分で税込価格は5250円)を発売する。来年1月には薬用のシャンプーやトリートメントを投入しシリーズ化し、3アイテムで毛髪環境の改善と毛髪の補修、育毛を提案する。

 育毛剤「ラサーナ薬用地肌エッセンス」は11種類の海藻エキスを配合し頭皮を保湿して柔らかく保つという。また、センブリエキスやニンジンエキスなどの生薬を配合し血行を促進するほか、大豆イソフラボンの働きで薄毛の原因となる乱れたホルモンバランスをサポートするとした。

 同社では、マッサージケアと食生活の改善を提案し、育毛効果の実感を促す。1回8プッシュで頭頂部に持ち上げるマッサージで、毛髪ケアを習慣化させ、継続率を高めたい考え。

 ターゲット層は薄毛の悩みが潜在化する40代以上の女性。8日間分の無料サンプルを5万個用意し、テレビ通販や新聞広告、折込チラシで拡販。育毛のメカニズムや海藻エキス、マッサージケアによる血行促進などで訴求し、薄毛やボリュームの無い髪に悩む新規客層の開拓につなげる考え。

シャプラニール、フェアトレード商品のカタログ展開、商品構成の見直しに着手

石けんやノートなど、リピート商材の開発強化

国際協力NGO団体のシャプラニール(市民による海外協力の会=事務局・東京都新宿区、中田豊一代表理事)は、フェアトレード商品を扱う通販カタログの商品構成を見直し、売り上げの拡大を目指す。

 同団体は、1972年に設立。南アジアの人々の生活向上につながる活動をバングラデシュ、ネパール、インドで展開しており、その一環として74年から現地の手工芸品の販売を「クラフトリンク(手工芸品でつながる)事業」として始めた。

 カタログについては78年に会報誌の中で商品をイラストで紹介したのが始まりだ。99年から年2回、春夏と秋冬シーズンに合わせて発刊するようになったほか、04年には「楽天市場」にも出店して一般消費者へのリーチを広げており、「一番身近な海外協力の手段」(小松豊明クラフトリンクチーフ)として訴求している。

 発刊する通販カタログ「クラフトリンク南風」(写真=A4判・36ページ)では、衣料品や家庭雑貨、バッグ、玩具、紙類(ノート)など幅広い商品を扱っており、"手作り"だからこそ出る商品の味わいや、作り手の個性が魅力のひとつだ。

 発行部数は春夏号、秋冬号ともに4万部。会員や寄付者、卸向けの取引先などに送付するほか、国際団体などの事務所でも配布している。

 この数年、クラフトリンク事業(卸、イベント販売など含む)は拡大基調にあったものの、前期(10年3月)は雑貨需要の減退もあり3年前の水準まで落ち込んだ。

 このため、今期は商品構成の見直しに着手する。石けんやノートなど継続的な購入が見込まれる生活消費財の開発を強化し、外部の専門家の協力を得て、品質管理も徹底する。

 一方、単価の高い衣料品の拡充や、台所などで使用する実用品の強化も課題だ。この一環として、食器類の販売にも力を入れる。

 8月下旬に発刊したカタログ「クラフトリンク南風」の最新号では、これまでの衣料品を巻頭に配置する見せ方を改め、陶器のプレートと木製の手作りスプーンを掲載。日用品の取り扱いを強化する姿勢を前面に出した。

 ページ数は前号と変わらないが、掲載点数を春夏の250SKUから230SKUに絞り、その分、生産背景など1商品当たりの情報を厚くした。また、「読み物としても面白い誌面にしたい」(小松チーフ)とし、漫画家の西原理恵子さんへのインタビュー「働くことが希望になる」を掲載している。

 今期は、クラフトリンク事業全体で前年比2桁増が目標。チョコレートや紅茶、コーヒーなど比較的、フェアトレード商品として馴染みのある食品分野の取り扱いは今後の課題となりそうだ。

 なお、同団体では、これまでは自前の倉庫で対応していたが、8月中旬に埼玉県内に倉庫を持つ物流企業に倉庫業務を委託。物流費の削減に加え、10日~2週間かかっていた配送スピードの改善に努める。


千趣会、50代向けカタログ創刊、「大人の服」顧客基盤拡充へ

千趣会(本社・大阪市北区、行待裕弘社長)は、新カタログ「大人の服 kurasufuku」を創刊した。40代後半から50代の"アラウンド・フィフティ"女性をターゲットにしたもので、子育てがひと段落した層や仕事のキャリアを積み上げてきた層に、おしゃれや暮らし方をより自由に楽しめるような商品を提案する。同社の主要顧客は40代女性だが、同カタログの展開で、年齢を重ねる既存顧客の受け皿とするとともに、新たな客層の開拓を推進。初年度8億円の売り上げを目指す。

今回発刊した「大人の服」は、春夏、夏、秋冬の年3回発行する。創刊号となる2010年秋冬号は、A4判・164ページで発行部数は約100万部になる。

 掲載商品は、衣料やインナー、バッグ、雑貨など3200品番で、中心価格帯はニット類が6000円前後、カットーソー類が4000円前後、ボトム類が6000円前後になる。衣料については、肌触りのよい高品質な素材を使用するほか、ターゲット層の体型を考慮したパターンを強化し全体的にすっきりと見えるようにしたオリジナル商品を中心に展開する。

 創刊号では、巻頭でモデルの黒田智永子さんと作ったオリジナルのシックカジュアルブランド「10carat(テンカラット)」を紹介。商品は、「テーラードジャケット」や「ブラックシャツドレス」、「ボーイフレンドデニム」など10品目(税込3990~1万3800円)で、モデルには黒田さん自身を起用。商品写真を大きめに使い、機能や特徴を説明している。

 また、アラウンド・フィフティ女性の興味や生活に密着した読み物的な要素も取り入れており、秋の行楽シーズンに因み、仲良し3人組みが益子焼の里(栃木県芳賀郡益子町)へ旅行に行くという設定の企画ページも掲載。目的地で別行動をとり3人それぞれが訪れる場所や個性をイメージした商品を掲載し、企画ページの最後で旅行関連商品も紹介する。

 このほかに着まわす、重ねるといった着かた、着映えや素材などの切り口でナチュラルテイストの衣料品や普段着を紹介するなどニーズに応じた商品提案を行っている。


有力通販企業のイベント戦略 ニッセン ユーストリームで生中継、消費者参加コンテスト

042.jpg ニッセンは8月21日、都内渋谷区で、消費者参加型のコーディネートコンテスト「nissen BEST STYLING CONTEST 2010」を開催した。今期の重点施策であるブランド再構築の取り組みの一環となるもので、コンテスト応募者100人がモデルとして出演。同社のイメージキャラクターで女優・モデルの香里奈さんが審査委員長として出席した。当日は、コンテストの様子を「ユーストリーム」で生中継。マスコミ関係者が多数参集し、話題づくりという点では成果があったようだ。

 ニッセンでは、ブランド再構築の取り組みの第1弾として今春に香里奈さんを起用したテレビCMを放映。今回のコンテストは、一般消費者との双方向性を持たせた第2フェーズの施策と位置付ける。消費者が考えた同社の商品を使ったコーディネートを披露することで、ターゲットとするF1層に広く商品を知ってもらい、顧客とともにブランドを作っていくという姿勢を訴求するものだ。

 コンテストの来場者はマスコミ関係者や応募者の家族や支援者などで、応募者100人は、ナチュラル、スパークリング、スイート、クールの4部門(各25人)に分かれ、自ら考えたコーディネートの服を着てランウェイをウォーキング。グランプリは、クール部門にエントリーしwebの人気投票で最多得票数を獲得した今井美穂さんが受賞した。

 043.jpgのサムネール画像今回の取り組みは、モデル100人が出演し、香里奈さんと同じランウェイをウォーキングするという話題性をフックにしたものだが、それ以外にも、21日から放映を開始した新CMの発表および香里奈さんによる撮影秘話の披露、プロのモデルが秋カタログ掲載の商品を着用してランウェイをウォーキングするといった内容も盛り込んだ。「ユーストリーム」と「ツイッター」を連携させた形で生中継も行い5000人が視聴したという。

 一方、企業としてのニッセンの理解深耕も図り、佐村社長が前身の染物工場から現在に至るまでの沿革を説明するほか、9月上旬にリリースする注文機能や在庫確認機能などを持たせた「iPad」用の電子カタログ(アプリ)も紹介。10月頃にバーチャルのマネキンを使った着せ替え機能を持たせ、商品をコーディネートし購入できるようにすることなどを明らかにした。

 これまで若い女性向けの商品はありながら、F1層にリーチしきれていなかったニッセン。ブランド再構築の取り組みとして今春に展開した香里奈さんを起用したテレビCM等では、「お客様からはいいイメージになったという声を頂いている」(佐村社長)。

 今回のコンテストでは、顧客との双方向性を打ち出すとともに、スポーツ紙やテレビ等のメディアの活用、さらに「ユーストリーム」や「ツイッター」を通じたくちコミで、自社の商品や新たな試みを広くアピールした形だが、同社では「(周囲の反応は)いいのではないかと思う」(同)とする。今後は、「iPad」など新たなメディアを活用した商品提案でF1層女性の取り込みを進める考えのようだ。


イマージュ ドラマとコラボCM、テレ東系「モテキ」書店での販促も

041.jpg イマージュはテレビドラマ「モテキ」とのコラボレーションCMを、同番組内で放送する。ドラマに出演する女優・野波麻帆さんを起用。野波さん自身がコーディネートした、同社のファッションアイテムを着用する。ドラマとコラボレートしたCMを放送するのは初の試み。CMと連動する形で特設サイトを設けたほか、ドラマの特設コーナーを設けた書店では、原作コミックと一緒に同社の秋冬カタログを並べるなどの販促を展開する。

  ドラマ「モテキ」は、7月からテレビ東京系で金曜深夜に放送されている。原作は講談社の人気コミックで、30代間近の主人公に突然女性との縁が重なる「モテ期」が訪れるという内容。同ドラマの放映枠の視聴者は20~30代男性が中心だが、モテキに関しては「20~30代女性の視聴者もかなり多い」(イマージュ事業本部販売促進課)という。

 CMには、ドラマの登場人物である、土井亜紀役の野波麻帆さんを起用。「女の子にもモテキが到来しますように!」をコンセプトに、「ツイード風カットソーカーディガン」(税込2079円)など、野波さん自身がコーディネートした、イマージュのファッションアイテムを紹介する。CMはドラマの内容に合わせたもので、土井亜紀がイマージュのアイテムを購入し、休日に着用しているというイメージにした。

 秋冬カタログの発売日でもある、8月20日の放送日に第1弾のCMを放送。27日にも同じCMを流すほか、第2弾のCMを9月3日と10日に放送する。

 特設サイトでは商品紹介のほか、CMを閲覧できるようにした。別のページでは、同じく野波さんが選んだ、CMとは違うコーディネートのアイテムを購入可能にしている。また、書店での販促も展開しており、POPを使った宣伝のほか、モテキの特設コーナーでは原作コミックと一緒にカタログを並べることで、「書店でのカタログ消化率を高めたい」(イマージュ)という。

ピーチ・ジョン、新カタログでアウターの品揃え強化

 ピーチ・ジョンは8月16日、カタログ「pj」秋号を発刊した。アウターの品ぞろえを強化し、アパレルブランドとしての認知度を高める狙い。表紙に吉川ひなのさんを起用し、巻頭で特集を組んだほか、カタログ撮影の裏側を紹介するテレビ番組も放送する。

 発刊したカタログ「pj」秋号は180万部を発刊。秋号カタログではアウターを強化し、アパレルブランドとしての「pj」を確立する。これまでルームウエアが中心だった従来の品ぞろえから、ジャケットやハット、シューズなどアパレルアイテムの充実を図った。

 秋号のアウターの主力としてカットソーなどの下に着用する「BABA」を提案。チェック柄やレース、レオパード、ボーターなどを提案しトップスとしても着用できるデザインとした。表紙ではラムレザー素材の「ライダースジャケット」と組み合わせたコーディネートを紹介した。

 また、見せ方も工夫。これまで"かわいい"などのテーマ別にカタログを制作していたが、今号では"ボヘミアン"などのファッションスタイル別に紹介。起用モデル数は増やす傾向にあるとしており、メロディー洋子さんやMALIAさんのほか、竹下玲奈さんなどを登場させた。

 巻頭では10ページにわたり、吉川ひなのさんの撮影風景を紹介した特集を組んだ。ムック本で好評だった吉川ひなのさんの露出を増やしニーズを喚起するもよう。

 グラビア撮影時に動画を撮り、"動くグラビア"として通販サイトで配信する。また、MTVに表紙撮影の裏側を紹介する30分の番組を放送。8月14日から4回放送する予定で、番組内に30秒のテレビCMを放送する。交通広告は従来どおりに行うが、地上波でのテレビCMは行わない。

ニッセン F1層開拓へブランド再構築、第2フェーズは双方向性

 ニッセンは、設立40周年(※現ニッセンホールディングス)に当たる今期、ブランドの再構築に取り組んでいる。この一環として、今春から女優の香里奈さんを起用したテレビCMの放映などで、"ニッセン"ブランドのイメージアップを図ってきたが、第2フェーズの取り組みとして、ファッションショー形式の消費者参加型イベントを開催。顧客とともに新たなブランドを"共創"する姿勢を打ち出す。
 

 ニッセンが進めているブランド再構築の取り組みは、従来なかなかリーチできなかったF1層女性の獲得を狙ったもの。同社の場合、品質と価格競争力のある商品を開発してきたが、関係者によると、ブランドイメージの兼ね合いから若年層顧客には"チープ"と受け止められがちだったという。このため同社は40周年を機に大規模なブランド再構築の施策に着手。社内に戦略プランニング本部を設置し、従来の商品に対する"チープ"というイメージを"リーズナブル"というイメージへと転換させ、F1層のファンを開拓していくことにした。
 
 まず、同社が着手したのは、若い女性に人気のある女優の香里奈さんをイメージキャラクターに起用したテレビCM等の展開。同社の場合もともと商品力はあり、あとは買う前のイメージをいかに作り上げるかになる。
 
 夏カタログの展開にあわせて今年4月に投入したテレビCMでは、サイトで提案しているコーディネートの商品を着用した香里奈さんが登場するCMを5パターン制作。通販サイトで紹介するコーディネート番号を表示するといったネット誘導の仕掛けを盛り込むほか、4月11日夕方の同一時刻に系列各局で5パターンのCMを全国一斉放映するなど、インパクトのある展開も行っている。
 
 このテレビCMの展開は、いわばニッセンから消費者に働き掛けたイメージアップ策だが、さらに第2フェーズとして打ち出したのが、消費者と一緒に新たなブランドを"共創"するという双方向性を持たせた施策。具体的には、8月21日に都内で開催する消費者参加型イベント「nissen BEST STYLING CONTEST2010」になる。
 
 同イベントは、一般消費者からニッセンの商品を取り入れたコーディネートを募り、第2次審査をパスした入賞者100人がモデルとして参加できるというもの。参加者がコンテストに出席する香里奈さんと同じランウェイを歩けるというのが売りだ。また、通販サイト等で上位入賞者のコーディネートを紹介する形で消費者と新たなブランドを作るという姿勢を打ち出していく。
 
 因みに、コンテストの応募者は約300人。自社サイトやファッション誌での告知のほか専門学校等でのチラシ配布、モデルのブログでの紹介などを行っており、20代を中心にスタイリストや子供を持つ主婦など幅広い層から応募があったという。
 
 すでにコンテストに参加できる入賞者100人の選出を終え、21日の本番を待つ段階だが、都内に設置する自社プレスルームでのコンテスト開催前の商品展示、コンテスト終了後の上位入賞者のコーディネート展示などを通じ、新たなブランドイメージの浸透を図る考え。一連の取り組みを通じ、F1層の取り込みができるか、動向が注目される。

主婦の友Dの三浦雅彦新社長に聞く、今後の通販戦略は?

 4-1.jpg主婦の友ダイレクトの新社長にJALUXで通販企画部長を務めていた三浦雅彦氏が就任した。同社では2月に通販サイトを刷新し商品数を充実させるなど「ネットへの移行」を進めているが、こうした取り組みをより加速させると共に、親会社であるJALUXとの連携を強化。独自商品の開発や新たな層へのアプローチなどを積極化する方針を立てているようだ。三浦社長に今後の通販戦略について聞いた。
(聞き手は本紙記者・河鰭悠太郎)



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出版社の通販戦略、主婦の友社、コラボ企画で差別化、人気ブランドと商品共同開発

ブランドとのコラボレーション企画が好評を博しているのが主婦の友社(本社・東京都千代田区、荻野善之社長)だ。同社では、編集部と人気ブランドの連携によるコラボ商品の開発・販売を雑誌やサイトなどで積極的に展開。「(記事が)面白く、売り上げも上がる」(主婦の友社・渡部伸執行役員デジタルビジネス部部長)人気企画として、同社の通販の"鉄板"の仕掛けとなっている。また、直近では新たな取り組みとして、読者層と合致する雑誌連動のゴルフサイトも開設。ゴルフウェアの販売などをサイト限定で行うもので、今後、様子を見つつ収益を上げられる企画に育てていく考えだ。


 主婦の友社の通販モデルは、自社通販はリスクが大きいとの考えから「委託型」が基本だ。商材ごとにそのジャンルに強い通販企業と組むやり方で、例えば育児やインテリア分野などは主婦の友ダイレクト、ファッション関係はマガシークやスタイライフ、ナッティなどと組んで展開している。

 現在通販を実施している媒体はレギュラーで15誌ほど。それに季刊誌や不定期のムックなど数誌が加わる。育児などは誌上通販も行っているが、ファッション関係は「ネット販売のみ」(同)の通販展開となっている。

 同社の通販の最大の特徴は、雑誌との連動による「コラボ企画」にある。通常、店頭に並ばず読者が限定される通販カタログとのコラボレーションに対してメーカーの反応は鈍い。だが、知名度のある一般の雑誌とのコラボには参加してもらいやすい傾向があるため、そこで自社発行の雑誌を持つ強みが活きてくるわけだ。

 昨年は出産・育児関連雑誌の「コモ」と10~20代女性に人気のブランド「X―girl(エックスガール)」とのコラボを展開。最近では子供服のセレクトショップ「ストンプ・スタンプ」と育児雑誌「ベビモ」とのコラボなどを展開した。編集部とメーカー、主婦の友ダイレクトが3社で共同商品を開発する企画で、「ベビモ」ではオリジナルのトートバッグを開発し、即、品切れになるなど「大反響だった」(主婦の友ダイレクト・柿崎富久専務取締役)という。「サイトが活性化する」(渡部氏)取り組みとして、今後も引き続き力を入れて展開していく方針だ。

 こうしたコアな取り組みと並行して、2010年の4月からはファッション誌「ジゼル」と連動する、ゴルフウェアに特化したサイト「ジゼルゴルフ」を開設した。サイトのみの試みで、「ジゼル」読者のファッション感度の高い女性を対象に、お洒落なゴルフウェアをネット販売で提案する。まだ様子見の段階だが、今後、状況を見つつ強化していく考えだ。


ヤーマン、直販と卸で一斉販促、美容機器3商品、テレビ通販も計画

ヤーマン(本社・東京都江東区、山﨑貴三代社長)は今秋、新たに投入する3つの美容機器の販促に注力する。新商品用にイメージキャラクターを用意し、女性誌やウェブ広告への出稿を行うほか、通販や家電量販店などへの卸販売も展開。長尺と短尺のインフォマーシャルの放送も計画する。今秋冬シーズンで新商品3アイテムを合わせて、16万台の販売を計画する。
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9月1日から発売するのは「プラチナエステ」シリーズで、フォトフェイシャルとミストで乾燥をケアする小型美容機器「プラチナホワイトフォトミスト」と、アイケアが可能な超音波とイオン導入器「プラチナホワイトソニック」。浴室で使用可能なEMS痩身機「プラチナホワイトスリム」の3アイテム。

 9月1日の発売に合わせて、女性誌やウェブなどで広告を出稿し自社通販を実施。また、通販企業への卸販売ではOEMでオリジナルカラーを展開し差別化する。加えて、家電量販店やバラエティショップなどの店頭で一斉に販売を開始する。

 自社でのテレビ通販は29分と30秒、60秒のインフォマーシャルを計画する。内容は3人の外国人女性をイメージキャラクターに起用し「プラチナガールズ」として登場。リズミカルな歌と音楽に合わせて踊り、シリーズ3アイテムの特徴を紹介する内容とした。

 「プラチナガールズ」は女性誌やウェブ広告、家電量販店やバラエティショップなどにも活用し、新規顧客の開拓につなげていく考え。

 インフォマーシャルはCSやBS、地上波などで放送する予定。放送のスケジュールは「未定」(伊藤千保美取締役副社長営業本部長兼先端電子事業部長)とし、今後決定する方針。

 今秋冬シーズンで「ミスト」は3色で10万台の販売を計画。「ソニック」と「スリム」はそれぞれ3万台の販売を見込む。

 同社はこれまで通販卸で好調だった商品をテレビや雑誌などの自社通販で展開。その後、家電量販店への卸販売で販路を拡大するマルチチャネル戦略を実施してきた。

 今回の「プラチナエステ」シリーズで、新発売するミストは乾燥対策で訴求することから季節性があるため、従来の手法では販売機会の損失を招くと分析。また、今回の3アイテムは、プラチナゲルマローラーのシリーズ商品として位置付ける。累計150万台を販売したヒット商品の高い認知度を活かすことが可能と判断し、複数のチャネルで一斉に販促することにした。


出版社の通販戦略「エンターブレイン」 高い〝付加価値〟追求

232.jpg オリジナル商品や動画番組など、自社媒体の特性をフルに発揮した仕掛けで通販を行っているのが、ゲーム情報誌「週刊ファミ通」などを発行するエンターブレインだ。同社では、複数の媒体のネット販売をまとめた総合通販サイト「エビテン」を展開する。その中でもっとも売り上げシェアの大きい「ファミ通」では、商品のゲームに限定でオリジナルグッズを付けるなど高い付加価値を追求。また、商品ページでは実況プレイ動画などのプロモーションビデオを、ユーチューブ上では声優と担当者による"掛け合い"が売りの商品紹介を行うなどの取り組みも実施。「エンターテインメント性の高さ」を重視した"ならでは"な通販展開を行っている。



  同社が総合通販サイト「エビテン」を開設したのは2008年5月。それまでは自社出版物を販売する「やや読者サービス寄り」(セールスプランニング部・酒井朋喜部長)のサイトだったが、ネット販売が軌道に乗り、業績も上がってきたため「幅を広げて本格的にやっていこうと」(同)考え、より収益を意識した通販サイトにリニューアル。雑誌と連動する複数の通販サイトをまとめた現在の形になった。

  現在、「エビテン」に設置しているのは「ファミ通」の通販サイト「ファミ通販」やゴルフ雑誌の「ゴルメカ セレクト」、アーケードゲーム専門の「アルカディ屋」など11サイト。すべてが雑誌と連携しているわけではないが、それぞれが独自の「色」を出し、他のサイトとは異なった商品を構成している。

  これらの中で、もっとも売り上げシェアの大きいのが「ファミ通販」だ。売り上げは月々の取り組みによって差が出やすいため正確値を取るのは難しいが、大体「(通販全体の)20%前後を占める」(同)とし、同社通販の核の部分を担っている。

  「ファミ通販」の特徴のひとつが、商品のゲームソフトに限定のオリジナルグッズを付けた「ファミ通DXパック」だ。例えば、7月はDSソフト「メタルマックス」に、ゲーム中に登場するアイテムの「ドラム缶」をセット品として付加。椅子やゴミ箱として使用できるもので、当然制作費はかかるが、ここでしか買えない「ファミ通ならではの付加価値」(同)を付けることでゲームの売り上げにつなげる狙いがある。

  現在はゲームとのセットだが、今後はそれに限らずDVDなどでの展開も検討。「看板商品」(同)を強化し付加価値戦略を進めていく方針だ。

  これと並ぶもうひとつの「ファミ通販」の特徴が、動画による訴求だ。エビテンの商品ページにゲームの実況プレイ動画などを掲載するほか、有料動画「ファミ通TV」のダイジェスト版「ファミ通832」をユーチューブ上で毎週金曜更新で展開。この中で、3分程度で声優とネット販売の担当者が通販商品を紹介している。

  同コーナーは声優と担当者らの軽妙な「掛け合い」が売りで、特に制約はなく、「面白おかしく紹介してもらっている」(同)。商品説明を担当者が行い、声優が「視聴者目線」で説明を受けるというのが基本線で、視聴者が楽しめて商品の特徴も伝わりやすい構成となっている。動画経由の流入の正確な計測がしづらいため実績は不明だが、視聴者数は順調に増えており、今後はログを埋め込むなど何らかの手法を確立し、マーケティングに活かしていく考えだ。

ANV社 中国TV通販で女性客で開拓、帝人グループと連携深める

 中国でテレビ通販を展開するアジア・ネットワーク・ベンチャーズ・リミテッド(ANV社=本社・中国上海市、金泳秀CEO)は、同社に出資する帝人グループのNI帝人商事(同・大阪市中央区、北野弘社長)と連携してアパレル分野などの商品提案力を高め、増加傾向にある女性顧客の囲い込みにつなげる。年内には、自社スタジオを整備して生放送を開始する計画で、混戦が予想される同国のテレビ通販業界で現在の4番手からビッグ3入りを目指す。

 ANV社は、上海市をはじめ江蘇省、浙江省、広東省、山東省など中国沿岸部を中心に約60都市で1600万の視聴世帯をカバーするテレビ通販のネットワークを構築している。24時間放送で30分ごとに1商品を販売するため、1日に投入するアイテムは48商品。客単価は6000~7000円という。

 これまで、中国のテレビ通販はデジタル家電や家庭用品が主力だったが、テレビ通販で買い物をする女性客が増えていることもあり、衣料品や化粧品といったファッションアイテムの販売が伸びている。これに伴って、同社でも客単価は従来の1万円程度から下落しているのが実情だが、売り上げ構成比はファッション分野が家電、家庭用品と肩を並べるまでに拡大している。このため、同社に出資するNI帝人商事と連携して女性向け商材を強化し、当該層の囲い込みを狙う。

 ANV社には、昨年8月に帝人グループのNI帝人商事が5・9%を出資したほか、日本のキッチン用品大手や健食企業も数%の株式を取得している。

 NI帝人商事とは、共同で商品開発チームを設置。ANVが持つ顧客データを基にアパレルおよびホームファニシングシ商品の開発を行っており、昨年末からは女性用の保温下着やマフラー、カシミヤセーターなどをNI帝人商事ブランドで販売。現在は、同社との開発商品を1日1商品は放映するなど、連携を深めている。

 一方で、日本企業の商品を中国の通販番組で紹介する取り組みも同時に行っており、まだ大ヒット商品は出ていないものの、これまでに洗濯袋やマッサージ器などを番組に投入している。

 同社によると、中国のテレビ通販は当面は年率50%程度の高成長が見込まれており、放映枠の獲得競争やテレビ局と通販企業の合弁会社設立など、各地で陣取り合戦が激化しているという。

 テレビ番組については全国放送、省エリア放送、都市エリア放送の3つに分かれているものの、各都市でどの番組を放映するかはローカル局が握っておりANV社としても各地域のテレビ局との提携を進めることで視聴エリアの拡充を図る。

 また、現在はスタジオを借りて録画放送しているが、自社スタジオを整備して年内にも生放送を開始する。まずは1日2~6時間程度でスタートする計画で、「ライブ放送や商品の品質、物流サービスを重視して競合との差別化を図る(中西浩史取締役)考えだ。

 ANV社では、09年12月期のテレビ通販売上高約50億円に対し、11年12月期には150億円を目標にしており、そのうち10%はNI帝人商事の商品を販売したい意向。


出版社の通販戦略⑤ 枻出版――趣味の雑誌から読者誘導

4men.jpg 枻出版社(は、昨年実施した通販サイトのシステムや物流、MD面などの改革によって収益体質の構築に成功した。今期は、発刊する雑誌とメーカーとのコラボなど付加価値の高い商品展開を加速するとともに、雑誌読者のサイト誘導を強化する。

 同社は、趣味と生活に焦点を当てた雑誌が特徴。定期刊行物とムック本を合わせて年間約500冊を発刊するなど、スピード感を武器に新しいライフスタイルを提案しており、「読者サービスの一環として通販を強化している」(大沼篤志WEBメディア推進部部長)。

 通販は、ポータルサイト「サイドリバー」(画像)で展開。自社サイトのMDは、人気雑誌の編集者が取材先のメーカーと作るコラボ商品などが主体で、これにメディア推進部が商品数やサイズ展開などを過去の実績から後方支援して展開している。

 昨年は、4~7月にかけて自社サイトのコストダウンを図る目的でシステムを変更したほか、委託先の物流企業も変え、バーコードを活用した商品管理体制を整備。

 また、商品面では、他社サイトでも手に入りやすい商品はふるいにかけ、付加価値商品の比率を高めたことなどで、収益力が高まったという。

 通販サイトへの集客強化策としては、入り口となるサイトを増やしており、自社刊行物を冠にしたサイトを増やして物販の拡大につなげている。

 例えば、昨年開設した男性向け総合誌「ライトニング」サイトをはじめ、ハーレー専門誌の「クラブ・ハーレー」や男性ファッション誌「セカンド」などで媒体専用サイトを開設し、これが雑誌とネット販売の売り上げにつながった。

 今年一番のヒット商品は1~2月に販売した釣りのルアー。ルアーメーカーの代表でバスフィッシングのプロでもある今江克隆さんがプロデュースした商品は、初回販売分3000個が即完売したため追加生産し、最終的に約1万1000個を販売したという。

 ただ、顧客はレアな商品を求める傾向にあるため、多くのコラボ商品については限定数量で販売するなど、「商品価値を下げない売り方をしたい」(大沼部長)とする。

 今期は、各雑誌の読者ハガキのウェブ化を推進。読者情報を収集してメルマガなどを配信し、関連ムックの紹介と物販への誘導を図る。

 また、昨年11月初旬から実施している送料無料キャンペーンが好評で、09年度の会員数はこうした施策が奏功して前年比30%程度増えており、送料無料はすでに今年9月末までの継続を決めている。同社では09年12月期の通販売上高(雑誌のネット販売含む)は4億円規模で黒字化を達成、今期は5億円程度を目指す。

ヤマトロジ、テレビで販路拡大支援

 ヤマトロジスティクスは、地方の食品事業者向けにテレビを活用した販路拡大支援の取り組みに乗り出した。自社で確保したテレビの番組枠を複数の事業者に提供し、新たな売場に活用してもらうというもので、この7月から広島テレビでテスト的に番組の放映を開始。地方に所在する食品事業者の販路拡大支援を通じ、商品配送の取り扱いの拡大を図る狙いで、他地域での展開も視野に入れる。

 今回の試みは、YLCが広島テレビから昼間5分の番組枠1クール(7~9月の3カ月分)を調達して展開するもの。番組は5分で、毎週火曜日午前11時25分から放映、鹿児島や熊本など九州の食品事業者の商品を紹介している。

 また、商品配送の部分では「トゥデイ・ショッピング・サービス」(TSS)を活用し、昼12時までの注文商品を夕方に届ける体制を構築しており、番組内で、紹介する商品を夕飯のお供にといった形で訴求。これが顧客の購買意欲の喚起にもつながり、7月5日の1回目の放送では、82件の注文のうち20件が当日配送だったという。

 一方、番組枠の調達や制作費用を考えると地方の中小事業者が単独でテレビを活用するのは難しいが、複数の事業者が参加しているため、1社当たりの負担が軽減されるのがメリット。因みに、各食品事業者は地元九州を基盤に事業を展開してきたが、テレビを通じ広島の顧客に商品を販売できる点を評価しているという。

 YLCでは、1回目の放送での好感触を受け、今後、この取り組みを他地域に広げる考え。
 現在は5分の番組で1回に紹介できるのは1、2社の商品に止まっているが、将来的には長尺番組で複数の商品を提案し、「TSS」を通じた商品同梱の展開も構想する。

出版社の通販戦略④ インフォレスト "世界観"でキャバ嬢に訴求

 4-2.jpgキラキラしたデコレーションが醸し出す独特のビジュアルで、店頭に並ぶファッション誌の中で異彩を放っているのがインフォレストのギャル系ファッション誌「小悪魔ageha(アゲハ)」だ。「読者の30%はキャバクラ嬢」という同誌の通販は、同社の通販事業の柱。前期売り上げは5億円と、通販事業全体の約半分を占めている。現在は媒体の認知度が向上し、「キャバ嬢」以外にも、高校生から30代まで読者層を拡大しつつある。ただ、今期は競合他社の急増やメーカーの低単価傾向の影響で苦戦。売り上げは減収の約4億円を見込むなど、ここにきて若干伸び悩んでいる状況だ。独自商品の開発など"次の一手"を模索し、局面の打開を図る。


 「小悪魔ageha」で通販を開始したのは2007年11月。「雑誌の購読者をウェブに転換して事業を興せないかと」(Web事業開発部・近藤貴久統括マネージャー)考えたのがきっかけだ。
 
 通販は誌面で商品を紹介し、URLやQRコードからPCサイトやモバイルに誘導する形。利用者のほとんどが若者層であることや雑誌との親和性の高さなどにより、受注の約8割がモバイルだ。そのため、PCサイトで購入率やクリック数などのデータを取得し、モバイルサイトで人気商品を前面に出すなどが基本的な戦略になっている。

 「ageha」では毎月8ページで通販を展開する。1ページあたりの商品の掲載数は最大20点程度。在庫リスクを考慮してメーカーへ委託する形が基本で、サンプル作成、誌面の撮影を経て、適切な量を発注して自社の倉庫に在庫する。
 
 同誌では一貫した「agehaの世界観」(同)を出すため、「age嬢」と呼ばれる専属モデルに編集長が直接コーディネートする。この「agehaの世界観」が通販でも強みのひとつ。世界観を表す商品群が独特であるため、"モデルのファッションを真似したい読者"に「ここでしか買えない商品」を独占的に提供できるからだ。
 
 ただ、開始時は独占状態だった同ジャンルだが、同誌の成功を見て、最近では競争が激化。楽天市場などに店舗を構え安く販売するネット販売事業者が急増したほか、メーカーが直接販売するケースも増えており機会損失を生むなど売り上げに影響が出始めたという。
 
 こうした背景や低年齢の読者が増加している傾向もあり、同誌では商品構成の変化を着々と進めている。比較的高価でユーザーを限定するドレスから、幅広い層に好まれるワンピースやルームウェアの扱いを拡大。商品の平均単価は1万円弱から7000円程度まで低下するなど、商品構成は「2年半前とはだいぶ変わった」(同)。
 
 また、「ageha8月号」では「激安」特集を実施。3000円以下で購入できるアイテムを揃え、売れ筋のワンピースを多く掲載した。初めての試みだったが、売り上げは好調だったという。
 
 今後は独自商品の開発も検討する。これまではコストをかけない方針により行わなかったが、通販強化の一環として他ブランドとのコラボ企画による独自商品も視野に入れていく。商品力を強化することで、新たなユーザーの開拓や購入率の向上などにつなげていく。

ジェイオーディの德田社長に聞く──不況下のシニア向け通販の行方

 4-1.jpgカタログ通販を手がけるジェイオーディは、60歳以上の顧客をメーンターゲットに前期(2010年6月期)は増収増益での着地を見込んでいる。百貨店など、同年代の顧客を持つカタログ通販の多くが苦戦を強いられる中、堅実な事業運営を行っている。同社の德田勝稔社長に、前期の業績や今後の事業展開について聞いた。(聞き手は本紙取締役業務局長・青木実)



──他のカタログ通販が苦しむ中、増収増益を見込んでいる。
 
 「前期、売上高は出荷ベースで前年比0・1%増の281億円、経常利益は12・2%増の20億円となりそうだ。平均単価は5%ぐらい下がったが、販売数量は伸びている。前期は、品質に問題のない輸入紙が入ってきて、紙代が下がった。これが一番大きい。紙の質を元に戻せたことが、売り上げにも影響した。前々期に減収減益となった原因の大部分は紙代だと分析している」
 
──足元の価格政策はどうか。
 
 「なるべく商品単価は下げたくない。デフレ経済の中で、戦略的に下げている商品は一部あるが、安直な値下げはしない。全商品のうち、値下げしたアイテムは数%に過ぎない。仕入れ販売でそれ以上やると収益を圧迫する。ニトリやユニクロのように製販一貫でないと、安売りして利益を確保することは難しい」

──経済の動きが早い。
 
 「確かに、1年先ですら予想するのは難しい。仕入れや買い取り販売を含め、事業環境の変化に合わせて、その都度、ジャッジを早くする。当社が顧客から求められているのはブランドイメージではなく、"小回り"にあると認識しているし、それが競合との差別化につながる」
 
──新規顧客層の開拓はできているのか。
 
 「新聞折込みで30~50代が入ってくるケースもあるが、定着させるカタログがない。売り上げを伸ばすためには新しい媒体も必要だが、まだ人材面で戦力が整っていない。主要顧客が60歳以上なので、55歳くらいまではターゲットにしたいが、現段階で40代まで攻める気持ちはない。まずは、新しい層を取り込める商品を既存媒体で地道に載せていく」
 
──力を入れている商品カテゴリーは。
 
 「当社の場合、大手カタログと比べると年齢層も取扱商品の幅も狭い。健康食品や化粧品など、定期購入が期待できる美容・健康分野を強化する。ただ、単品通販となるとアウトバウンドが必要になる。顧客にアウトバウンドをするのが良いのか、方法論も含めて構築する必要がある」
 
──300億円が目前だが、今期の計画は。
 
 「平均単価に下げ止まり感がない中で、今期は前期の281億円を割らないことが大事だ。今が底値と見られる紙代や、景気動向にも注視している。利益率を維持しながらでないと、売り上げだけ伸びても意味がない。今は力を蓄える時期。内部体制の強化は課題のひとつで、会社の成長に人材が追いついていない。自前主義にこだわって戦力を強化したい」
 
──M&Aについての考えは。
 
 「M&Aの手法には魅力を感じていない。やり方にもよるだろうが、社風の違う企業を買収しても、かかる労力と生み出すものがバランスしない。日本では、中身の良い会社はあまり売りに出ない。悪くなる原因があるから会社が傾くわけで、その中で仕事をしている従業員を変えていくのは大変だ。時間はかかっても、自社で一から人材を育てていく」



活発化する通販企業の店舗活用、セシール、価格訴求で利用促進


「フィズ」の期間限定店、ネット連携も強化


セシール(本社・高松市、上田昌孝CEO)は7月1日、都内渋谷区にF1層向けブランド「Fizz's(フィズ)」の期間限定店舗「Fizz's SUMMER CLOSET」を開設した。ブランドの認知度アップなどを主眼としたもので、8月8日まで営業。価格訴求型の展開で新規顧客の開拓を図るほか、新たなネットとの連動策も盛り込んでいる。

 セシールは今年4月下旬から5月末にかけ、都内渋谷区にネット限定ファストファッションブランド「ANITA AREBERG(アニタ・アレンバーグ)」の期間限定店舗を出店。実際に商品を手に取れる場を設けることで、ブランドの認知度を高める狙いで出店したものだが、20代半ばの女性客の来店が多く、「ターゲットとするF1層にピンポイントでアプローチできた」(広報室)という。

 今回開設した「フィズ」の期間限定店舗は、こうした顧客開拓効果を踏まえたもので、「アニタ」店舗と同じ場所(東京都渋谷区神南1―4―8)に出店。「Fizz's」の2010年夏アイテムを扱い、通常価格の最大70%オフで販売するなど、顧客が気軽に商品を試せるようにしたのが特徴だ。

 一方、ネットとの連動の部分では、既存顧客向けに「フィズ」サイトからダウンロードしたアンケート用紙を持参し回答すると、さらにオフ価格で商品を購入できるようにするなど、従来とは異なる施策を導入。このほかに、ネットでシークレットセールの告知なども行う。

 「アニタ」店舗では、ネットとの連動策として、ブロガー向けの商品撮影コーナー設置、店内液晶モニターによる顧客のレコメンド表示などを実施。この取り組みでは、十分な成果は得られなかったようだが、「フィズ」では新たな試みを盛り込み、通販・ネット販売への誘引を図る構えだ。



注目企業の媒体戦略、あきゅらいず美養品、手描きイラスト採用、商品イメージとマッチ

スキンケア用品の通販を展開するあきゅらいず美養品(本社・東京都三鷹市、南沢典子代表)では、オリジナルイラストのチラシやDMを使い、顧客との接点作りに取り組んでいる。今年1月には日本郵便が主催した全日本DM大賞で、DMの「みわ通信」が金賞を受賞するなど、その取り組みは着実に成果となって表れている。

 受賞が決まった時は「本当に報われたと思った」(南沢社長)と振り返る。全5信の「みわ通信」は、中身から封筒まですべて手描きのイラストが漫画形式で描かれている。担当スタッフが苦労しながら作成していた姿を知っているだけにその喜びは大きかった。
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 手描きイラストを採用したことについては「商品や会社の雰囲気にもよるが、うちはネット広告よりも紙のほうが合っている」(同)と分析する。手書きのイラストで消費者に親しみやすさと親近感を与えることに成功。他媒体とあわせてキャンペーンのレスポンス率や、リピート率が向上したという。

 同社では、折込チラシの「すっぴんLIFE」に関してもイラストを使用しているが、メーンとなっているのは写真だ。扉絵の南沢社長自身の「すっぴん写真」に加え、チラシ内では社員の顔写真つきの感想や、顧客からの投稿写真も掲載している。

 数年前に5万部程度で開始した同チラシも、最初の1週間は注文がまったくなかったが、その後すぐに電話がパンクするほど注文が殺到。売上拡大とともに、今では発行部数も100万部以上まで伸長した。シンプルさがコンセプトの商品とギャップが生じないように、使用感をありのまま伝える部分を押し出した内容が奏功したのだ。

 現在、ページ内に掲載している写真は創業時からの顧客。「この方は毎年会社に来てくれて、新入社員に商品などに対する思いを伝えてくれている」(同)。普段顧客と対面できない通販企業にとって、貴重な経験になっているという。

育成から実践へ

 昨年度は人材育成に重点的にコストをかけた。定期セミナーなどを実施し、正社員、パート、年齢を問わず参加を募集した。「あきゅらいずのDNAを伝承させるために非常に内容の濃いものだった」(同)という。

 今年度はその成果を示す段階。今後、経営陣は一歩引いてサポートに回り、マーケティングや企画、広告出稿計画などを社員に任せていく方針。「かなり人材のインフラが整ったので、自分たちで考えて経営に参加してほしい」と展望を語った。


出版社の通販戦略③ 集英社 委託から〝自社通販〟へ、「ノンノ」で通販大特集

032.jpg 「『ノンノ』史上最大規模」。  集英社では、5月5日発売号の女性ファッション誌「non―no(ノンノ)」で、右のコピーを掲げた「通販特集」を実施した。コピー通り過去最大規模となる約50ページの特集で、複数の企画を立ち上げて人気ブランドの商品などを通常の数倍紹介。PCやモバイルサイトへの誘導を行ったほか、「失敗なしの通販マニュアル」など読み物系ページも通販で統一するなど、徹底した通販特集を展開した。「ノンノ」は約1年前から自社通販型に切り替えており、同社の通販売り上げの多くの部分を占める。今期、「ノンノ」を含めた自社通販売上高は約40%増の10億円を見込んでおり、広告収益が減少するなか、「ノンノ」などを原動力とし通販を「新たな収益源」として成長させたい考えだ。

 集英社では現在「ノンノ」を含め、「エクラ」や「モア」など8誌で通販事業を展開している。通販を収益の柱とする「エクラ」では電話やFAXでも受注を行っているが、雑誌からPC・モバイルのサイトへ誘導するのが基本的な通販モデルだ。

  以前はマガシークに委託する形で通販を行っていたが、倉庫やコールセンターを稼動させるのに必要な「一定の在庫量を確保できるようになった」(ブランド事業部ダイレクトマーケティング室・佐野明夫室長)ため、自社通販型に変更。「ノンノ」は昨年の2月から自社通販に切り替えた。マガシークへの委託は現在1誌のみで行っている状態だ。

  通販サイト「FLAGSHOP」の会員数は約10万人。売り上げの半分は「エクラ」「モア」が占めるが、「ノンノ」も自社通販へ移行した今後、有望と見ているようだ。

  5月に実施した特集「50Pまるごと!ノンノ通販大特集」では、通常4~6ページの通販企画を大幅に拡大。「コラボ通販大祭り」「3900円福袋」など複数のコンテンツを用意し、通常の約8倍となる約250型を掲載した。受注は「FLAG SHOP」内の「non―no s☆mall」やモバイル通販サイトで対応。PCでは電子化した誌面で商品をクリックすると商品購入ページに移動する仕組みにした。

  モバイルへは各商品に印刷したQRコード経由で誘導。「モバイル経由の売り上げが約6割」(同)だった。モバイルサイトには本誌と同じキャッチコピーを入れるなど、購買を喚起する見せ方を重視した。特集では、福袋が販売開始後すぐに完売するなど単価の安い商品が好評だったという。

  今後は、通販企業のような「雑誌から離れた通販展開も必要」(同)と見ている。OEMなどによる独自商品の開発も視野に入れ、さらなる通販強化を図っていく構想だ。

ドクターシーラボ 無料サンプル配布を強化、「航空機」や「温泉」で実施

 化粧品通販のドクターシーラボが「航空機」や「温泉」など一風変わった場所で自社商品のサンプル配布などを行い、拡販を強化している。6月下旬から、成田からホノルルやパリに向かう飛行機の乗客を対象に主力商品などのサンプル配布を開始。10月からは温泉施設とタイアップし、8月に発売する新商品の名前を冠した入浴場を設置し、同じく入浴者を対象にサンプル配布を行なう計画だ。積極的な拡販策を展開し、新規顧客を開拓、売り上げ拡大を図る狙い。

 6月17日から日本航空の「成田―ホノルル」と「成田―パリ」の2路線で「アクアコラーゲンゲルエンリッチリフトEX」と「BBパーフェクトクリーム」の無料サンプルの配布を始めた。

 両路線(1日4便ずつ)を利用する女性の乗客(男性は希望者)に機内で客室乗務員が手渡しで配布。同時にフライヤーも渡し、特別なセット販売を紹介、初回購入を誘導する。サンプル配布個数は4万4000個。なくなり次第、終了する。

 フライト中の航空機内は気圧や空調で乾燥状態。ただ、近年、液体物の機内持ち込みは制限されており、機内で化粧品を使用できない。このため、同社の保湿ゲルや多機能ファンデーションのサンプルを配布することで乗客が効果を実感しやすく、新規顧客開拓に有効だと判断したようだ。なお、客室乗務員にも事前に無料サンプルを配布し、乗客へのさりげないプッシュなども期待しているようだ。

 また、10月2日から、新発売の「薬用アクアコラーゲンゲル美白」の販促の一環で神奈川・箱根の温泉施設「箱根小涌園ユネッサン」の施設の一画に「アクアコラーゲンゲル美白が体感できるコラーゲンやビタミンCたっぷりの美白風呂」(同社)という「アクアコラーゲンゲルBIHAKU風呂」(=写真=イメージ)を設置し、利用者を対象に化粧品のサンプル配布などを行なう計画。

 これまでも別の温泉施設でサンプリングを行ない、「反響が高かった」(同社)ことから今回、「ユネッサン」とのタイアップを決めた模様。「家族連れの多い夏休み時期を避けて、女性同士のお客様が多くなる時期」(同)である10月から入浴場を開設し、効果的なサンプリングを実施したい考え。

出版社の通販戦略② 世界文化社編ーーネット受注30%へ 

4kata.JPG 「受注チャネル」から「ブランディングサイト」へ。
 世界文化社(本社・東京都千代田区、鈴木美奈子社長)では、ネット販売の強化を推進している。大日本印刷C&I事業部と連携し、今年の4月22日、自社通販サイトや主力雑誌「家庭画報」公式サイトを大幅に刷新。これまでカタログの読者しか利用できなかった通販サイトを、「家庭画報」本誌や他サイトと連動した「ブランディングサイト」に変貌させることで、顧客のロイヤルカスタマー化を実現する計画だ。出足は、開始から20日間で当初目標の月間1100万円の受注をクリアするなど好調に推移。まずはカタログ顧客のネットへの誘導を進める考えで、通販サイトの受注比率を現在の2・5%から2012年10月までに30%まで高める構想を描いている。

 刷新したのは通販サイト「家庭画報ショッピングサロン」と家庭画報公式サイト「家庭画報.com」で、新たにコミュニティサイト「家庭画報コミュニティ」も開設。「コミュニティ」では上顧客同士が交流する掲示板や新商品の開発コーナーなどを設置した。

 「家庭画報.com」「家庭画報ショッピングサロン」には水先案内人となる「コンシェルジュ」を置いた。コンシェルジュは「家庭画報」元編集長の今井朗子副本部長で、特集企画や商品の紹介、自ら目利きした商品の解説を行っている。

 通販サイトは、カタログの商品番号を入力する形式から誰でも利用できる仕様に変更。サイトへはネット広告のほか、外部から獲得したコミュニティサイトのユーザーを誘導するなどしてリピーター化を図っていく。

 また、季節に合わせた「ネット限定」企画を展開するほか、商品ランキングやバイヤーの「こだわりセレクト」など、コンテンツの充実を具現化。「目新しさを出してユーザーを惹きつける」(通販事業本部副本部長・竹間勉氏)考えだ。

 ネット限定商品は現在は数点だが、家庭画報本誌との連動企画として、8月から誌面で紹介した商品をサイト限定で購入できる取り組みに着手する。感触をみてカタログにも落とし込む計画だ。

 同社ではブランディング計画として、(1)既存読者をサイトへ誘導(2)新読者の獲得(3)新ビジネスモデルの確立を段階的に行う。このうち現段階の(1)では、カタログや本誌で告知するほか、チラシを入れるなどして誘導を促進。現在は「FAX利用者がネットに以降している」(同)状態だが、今後より告知を積極化して電話受注の顧客へネット利用を浸透させる考え。

 これらの施策を進め、まずは10月の第1段階終了時点でネット売り上げを1億円にする。最終的には「10億円まで引き上げる」(同)構えだ。

フェアトレードカンパニー・ミニー社長に聞く「買い物で公正貿易に貢献を」

4top.jpg フェアトレード(公正な貿易)商品を扱うフェアトレードカンパニーは来年、20周年を迎える。"フェアトレードファッション"の普及に奔走するミニー社長に、日本での活動や通販事業について聞いた。(聞き手は本紙記者・神崎郁夫)

 5月に都内で開催した「世界フェアトレード・デー」には800人が集まる盛況ぶりだった。

 「フェアトレードのシンポジウムや主力ブランド『ピープル・ツリー』のファションショーなどを行った。商品の背景に何があるのかを聞いてもらったり、消費者に直接、商品を見てもらう場として重要なイベントだ。とくにファッションショーは好評だった」

 若者の姿が目立ったイベントだった。

 「日本の13の大学が熱心に協力してくれたし、高島屋も実店舗でイベントを開いてくれた。若者には、政治家にならなくても買い物でフェアトレードに貢献できるということを伝えられた。ファストファッションが蔓延する世の中でよいのか、環境や人権などの観点から考えるきっかけになったのではないか」

 来年は節目の年だ。

 「『ピープル・ツリー』は日本で20周年を迎える。ようやく大人の仲間入りをしたという感覚だ。企業としては安定してきたが、バングラディシュなど生産現場でワークショップを開くなど地道な活動が非常に多く、マーケティングやブランディングなどに十分、人とお金を投入できていない。消費者のライフスタイルの中にフェアトレードを根付かせるのが使命で、とくに、子供たちに知ってもらえるよう活動していきたい」

 若者向けの新ラインも好評のようだ。

 「『ピープル・ツリー、ラブフロムエマ』は初めて若い人に向けて提案するラインだが、実際には、30~40代の消費者も購入してくれている。同ラインで小さいサイズを初めて投入し、支持されたため、『ピープル・ツリー』でも、Mサイズを少し小さくすることにした」

 新しい取り組みは。

 「次の秋冬カタログではファッション性を強く意識した作りにする。プロのアシストもあったが、ほとんどの商品で自分が撮影した写真を初めてカタログに使う。自分が撮影することでより統一感が出てイメージに近いものができあがりそうだ」

 通販事業の業績は。

 「09年12月期の通販売上は2億4600万円。今期は、上期見込みが1億4600万円で、前年同期比4%増で推移している。数年前まではカタログの比率が高かったが、いまは70%以上が自社通販サイトをメーンにネットで受注している」

 カタログのあり方も変わってきそうだ。

 「通常、春夏物は2月下旬と4月下旬の2回に分けてカタログを発刊している。今年はこれに加えて、4月に両カタログのダイジェストを1冊にした小冊子を発刊し、新規顧客開拓に活用している。ライフスタイル誌に挟み込んだり、オーガニックシャンプーを扱う美容室に置かせてもらったり、オーガニック食品の宅配便に同梱したりと、フェアトレードと親和性の高い媒体を通じて認知度を高める」

期待の新客獲得媒体──リクルート「タウンマーケットティーヴィー」

 4-2.jpg通販企業にとって欠かせない新規顧客の獲得。それゆえ、新客を獲得するのに有効な広告出稿媒体選びもまた重要だ。メディアの多様化で消費者の目が分散する昨今、どんなメディアに注目して広告を出稿すれば効率的に新規顧客を獲得できるか。通販実施企業が今、注目すべき「新客獲得メディア」について見ていく。(今後、不定期で掲載)


  「"新聞"はいらない。でも"テレビ欄"は見たい」。リクルートが08年から一部地域限定で配布を始めた無料情報誌「タウンマーケットTV(ティーヴィー)」(=写真)が注目されている。
 
 同誌は「1週間のテレビ番組情報を集めたタブロイドタイプのフリーペーパー」でテレビ欄のほか、番組の紹介や出演者やタレントのインタビューなどを掲載。若い世帯を中心に自宅で新聞を定期購読しない、新聞無読層も「日々のテレビ欄を無料で配達してくれるならば欲しい」という人は多いようで、同誌の購読を希望する世帯は増えているようだ。
 
 そして、この「タウンマーケットTV」。すでに一部の通販事業者からも注目され始めているようだ。その理由は同媒体が「新聞無読層」へのリーチに有効で、新規顧客獲得媒体として期待できるためだ。
 
 実際、同誌と一緒に同送されるチラシを見ると、地域のクリーニング店や不動産の物件情報チラシに混じり、化粧品や健康食品、生活雑貨を販売する複数の有力通販企業のチラシが目に入ってくる。しかも、一定の効果がある証左なのか、継続してチラシを挿入し続ける通販企業が多いようだ。

 現状、「タウンマーケットTV」は東京・町田と都内6区(目黒・世田谷・中野・杉並・品川・大田)、神奈川県の相模原・川崎・横浜を配布対象地域として、購読希望世帯に毎週金曜日、無料で送付している。

 購読者には情報誌を無料で送付する代わりに、居住する地域の店舗・施設、通販事業者の折込チラシも届けられる仕組みだ。ここに折込チラシを入れている某健食通販実施企業の担当者によると、「(一般紙への折込チラシに比べて)反響もよく、若い世代の獲得にもつながっている」という。
 リクルートによると現状、約55万世帯に配布中で中心読者は「自宅で新聞をとらない30~40代」だという。こうした層はそもそも新聞折込チラシではリーチできない。また、新聞を購読していない以上、通常、折込チラシを目にすることがなく、チラシに目を通す読者が多く、必然、レスポンスは高いようだ。

 「自社の商材は50代以上がターゲットだと思っていたが、(タウンマーケットで広告したら)30代が獲得できた」「30代、40代の新規客を獲得でき、CPO(顧客獲得単価)も合格基準」と広告主である通販企業からの評価も高く、期待も大きいようで「大小、様々な通販実施企業様から広告の出稿を頂けている」(リクルートの担当者)としている。

 では、「タウンマーケットTV」への広告費用はどの程度なのか。配布エリアや配布部数など細かく指定でき、また、日々、購読者が増えている状況のため、料金はケースバイケース。例えば「今年6月11日号で世田谷区(配布エリアの設定上、一部、目黒・杉並・大田区を含む)限定での折込チラシ(B4判)」の場合、料金は25万9248円。「3カ月で3回」「6カ月で6回」などの長期の広告出稿契約の場合は割引される。ちなみに折り込みめるチラシサイズはA5~B4サイズまでで冊子では厚さが6ミリくらいまでであれば対応できるようだ。

 また、「タウンマーケット」本誌にも広告出稿可能で、これも掲載面やサイズによるが「1ページサイズ」の場合、140万円~200万円となっている。

千趣会イイハナ、「母の日商戦」DM活用し売上高15%増、「遊びの要素」随所に

  4-1.jpg千趣会イイハナの今年の母の日商戦期の売上高は、前年比15%増と大幅な増収だった。先行販売期間に新たに実施した、ネットにダイレクトメール(DM)を組み合わせたキャンペーンが奏功し、同期間における受注は前年の約3倍を達成。キャンペーンにおける購買件数も目標値を63%上回るなど好調で、先行販売期間に十分な数の受注を獲得できたことで商戦期本番のトレンドの予測精度が向上、増収につながったようだ。

 
 同社では3月以降激化する「母の日商戦」のトレンドを把握する目的で、2月13日から約一カ月間、先行販売を実施。昨年の実績客にDMを発送しキャンペーンサイトへの誘導を行った。昨年も同期間にDMを活用した先行販売を実施し、9分類にセグメントしたユーザーに違うURLを振るなど追跡可能にして、全商品を5%引きにするキャンペーンを行ったが、「なかなか集客に結びつかなかった」(杉本伸二統括マネージャー)という。
 
 そうした背景から、今回はDM自体に仕掛けを施した「1000円割引キャンペーン」を実施。DMは、赤いフィルムを使った仕掛けが特徴の「Pop'nWeb(ポップンウェブ)」を採用。カードには特設サイトへのURLやキャンペーンに参加するための抽選番号を記載して、キャンペーンへの興味を喚起した。
 
 サイトは赤いフィルムを使うことで抽選結果が分かる仕様にするなど「遊びの要素」(同)を盛り込んだ。「ワクワク感」を作り出すため、あえてページ数も増やしたという。「抽選中」という文字もわざと数秒間表示する仕組みにし、ユーザーが参加して楽しめる仕掛けを意識した。
 
 こうした仕掛けが奏功し、DMを使った同キャンペーンでの購買率は前年の約3・5倍となる7%を実現。購買件数は目標より63%増加の7670件を達成した。DMの総発送数は公表していないが、4回に分けて発送した効果でキャンペーンへの参加率は右肩上がりで推移した。
 
 母の日商戦はここで得たデータを基に仕入れを実行。最有力と見られる売れ筋商品のほか、2、3番手と想定した商品の品揃えも充実させるなどし、前年比15%増と好調に推移したという。次回は再アプローチを厚くするなどして参加率をさらに向上させ、売り上げにつなげる構えだ。

カタログ通販の店舗展開、オットージャパン、百貨店への出店を加速


新たな収益源に強化へ


オットージャパン(本社・東京都世田谷区、ウルリッヒ・ハンフェルト社長)は、新宿の京王百貨店で展開している実店舗の売り上げが計画を上回って推移していることを受け、新規出店を加速する。まずは顧客属性が近い百貨店に照準を定め、首都圏や大阪を候補に今期(2011年2月期)中に2~3店舗を計画。来期以降も東名阪を中心に出店を進め、マルチチャネル戦略の一環として、実店舗をカタログやネット販売に次ぐ第3の柱としたい意向だ。
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 オットージャパンは昨年10月、京王百貨店新宿店に50代女性をメーンターゲットにした「オットー・コレクション京王新宿店」(写真=売場面積約50平方メートル)を出店。京王も50歳代以上が顧客の多くを占めることから、カタログや通販サイトと同じ商材で店頭MDを展開。既存顧客の利便性向上と、新規顧客の開拓に取り組んできた。

 カタログMDと区別しない戦略が奏功し、12月以降は単月ベースで売り上げが計画を上回り、12月~4月の累計でも予算を達成。店頭にカタログを置くことで「来店客との会話のきっかけになっている」(同社)。会話が弾んで滞留時間が長くなることが店内の賑わいにつながり、フリー客の入店を促すという好循環が生まれつつあるという。

 リアル店舗の出店に当たっては、店舗運営やビジュアルマーチャンダイジング(VMD)などでグループのエディー・バウアー・ジャパンの全面的な協力を得たほか、販売スタッフは百貨店を得意とする販売代行会社とパートナーシップを組んだことも販売好調の一因となっているようだ。

 オットーでは、店頭客の50%以上を「オットー・コレクションメンバーズカード会員」として顧客化に成功しているが、同会員の半数が新規客(京王顧客)、残り半数がカタログ・ネットの既存顧客と、互いに顧客を送客している構図が明らかになった。

 集客策としては、京王のイベントフライヤーをオットー顧客にカタログ同梱する一方、オットーも京王が定期的に顧客に送付している会報誌に新客向けのカタログを同封。新客のレスポンスは「通常よりもかなり反応が良い」(オットージャパン)とする。

 ウェブ上でも、相互にバナーをはって顧客を誘導するほか、オットー商品を数型ではあるが京王の通販サイトでテスト販売を開始。売り上げは小さいものの、展開期間や投入型数ともに拡大する方向で協議している。

 現在、京王店舗ではカタログ商材の10%も展開できておらず、当面はカタログ・ネット商材を使ったマルチチャネルビジネスの精度を高める。

イマージュ、テレビ通販開始、BS・CS・地方局で放映

イマージュ(本社・高松市、沼田憲孝社長)が、テレビ通販を開始した。6月4日から、BS放送とCS放送、地方局で衣料品を販売する番組を放映。イマージュグループではこれまで、化粧品子会社のアイムが販売する「ライスフォース」などのテレビ通販を展開していたが、イマージュの商品にスポットを当てた番組を放映するのは初めてとなる。20代女性をターゲットに、新規顧客開拓を狙う。
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同社では5月まで、ファッションイベント「第10回 東京ガールズコレクション2010(TGC)」に参加した際の映像を利用したテレビCMを放映。商品の注文に結びつくなど、徐々に販促効果も上がっていることから、商品をアピールするテレビ通販番組の放映に乗り出す。

 番組時間は3分と4分の2種類。BSとCSのみならず、TGCのCMで効果が高かった地方局でも番組を流す。6月は100本以上放映する予定だ。放映終了時期は未定。放映する時間は分散しており、「費用対効果の高い枠や放送局を探りたい」(イマージュ事業本部の山北教仁販売促進課長)としている。

 初回放映時に販売したのは、ネット販売やカタログでヒット商品となっている「洗える3点セットスーツ」(税込7980円)。同商品は夏物衣料だが、6月中旬からは全シーズンに対応した「洗える4点セットスーツ」(同1万500円)も販売する予定だ。

 ターゲットが20代女性のため、番組のクリエーティブも「通常の通販番組とは違い、明るくておしゃれなイメージを持ってもらえるように工夫した」(同)という。

 イマージュでは、3月に通販会社としては初めてTGCに参加したほか、ツイッターなど、ソーシャルメディアの本格活用も開始しており、今期からブランド戦略に力を入れている。販路拡大により、イマージュブランドの浸透を図る。




はちや、注目の販促策、美術展とコラボ企画奏功、商品のラグジュアリー感演出

オリジナルバッグブランド「シンク ビー!」を販売するはちや(本社・大阪市阿倍野区、河合真之介社長)が朝日新聞社主催の「ボストン美術館展」と共同で進めるコラボレーション企画が奏功している。はちやは、美術展の絵画作品をイメージした商品を企画。自社通販サイトやテレビ通販、美術展の特設会場などで販売しているが、会期中に掲げた1億5000万円の売り上げ目標を達成する見通しだ。
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 共同企画は美術展の会期中(4月中旬~8月末まで)、限定商品の共同販促を行うもの。露出する各メディアで会期のクレジットを入れるなど美術展の告知を条件に、出展する絵画作品の画像を広告などに利用できる。「絵画作品のイメージが商品のラグジュアリー感を演出し、ブランディングにもつながる」(河合社長)として企画した。

 一環として、同社初となる新聞広告もこれまで計九回出稿。上段で美術展の告知記事を掲載するなどを条件に、絵画作品のイメージを使い、経費率が50%を下回る形で新規獲得につながったもよう。

 このほか、会期中に朝日新聞社の運営するショッピングサイト「朝日イベント・プラス」や、自社通販サイト、楽天市場店、直営店、テレビ通販で販売している。

 はちやでは、「美術展の来場者の感性と、自社商品が持つイメージがマッチする」(同)として美術展とのコラボレーションを構想。今回の成功を踏まえ、今後、美術展とのコラボレーション企画を積極展開する考え。すでに、国内で開催予定の複数の美術展と交渉に入っている。

 一方で美術展を主催する朝日新聞社でもコラボ企画により来場者の客単価が上がるなどメリットは大きかったようす。

 美術展では、16世紀から20世紀にかけて活躍した西洋絵画にインスピレーションを得た「オペラハウスシリーズ」と「リッピシリーズ」を製作。バッグや財布など5アイテムで、価格は税込1万500円から2万9400円。ゴブラン織り生地などを用いて作品の世界観を再現している。

千趣会、ⅰPadに電子カタログ配信、「メンズ暮らす服」で展開、新たな利用シーン想定

千趣会(本社・大阪市北区、行待裕弘社長)は5月28日から、「ipad」を活用したデジタルカタログ無料配信の実証実験を開始した。携帯電話のアプリケーション開発等を手掛けるヤッパ(同・東京都渋谷区、伊藤正裕社長)と共同開発したもので、まず男性向けファッションカタログ「メンズ暮らす服」で取り組みを推進。画面に触れてページをめくる感覚で電子書籍が読むことができる「ipad」と、これまで蓄積してきた紙カタログの経営資産を融合した新たな商品訴求方法などの確立を目指す。
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千趣会では、電子書籍技術を持つヤッパと連携し、昨年6月から次世代対応の研究サイト「ベルメゾン・ラボ」の取り組みとして、「iPhone」「iPod touch」向けの電子カタログ配信を行っている。
 
今回の「iPad」向け電子カタログは、この技術を活用したものだ。まず、「ipad」向けに配信するカタログは、今年3月に発刊した「メンズ暮らす服」。日本での発売から間もない「ipad」のユーザーがIT関連に敏感な男性層が多いとの見方から、男性向けのカタログから取り組みを始めることにした。

 画像はPCの電子カタログのデータをベースにしたもので、「iPad」の大きな画面を活かしカタログ見開き表示機能を付加。また、インデックスページを設けるほか、「ベルメゾン・ラボ」で別途テストしていた「特集ギャラリー」の機能を応用し、画面に表示する複数の中から、感覚的を選べるようにするなど検索性も高めた。

 また、「iPhone」「iPod touch」向けの電子カタログでは当初、商品の注文は電話等で行う形だったが、「IPad」向けでは電子カタログの画面下部の注文ボタンから「ベルメゾンネット」に遷移し、商品を注文できる仕組みを導入。「iPhone」等向けの電子カタログについても、同様の機能を付加している。

 電子カタログの内容については、定期的に更新していく計画。将来的には「iPad」で電子化したカタログ全てを配信することも視野に入れる。
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 同社では、「iPhone」での電子カタログ配信で「画面をタッチして商品を探すということの可能性を感じた」(デジタルメディア部上辻大介氏)としており、特に「iPad」については、PCよりも起動立ち上がりが早く、操作も簡単であることなどから家庭内で利用されるデバイスになると予想。「もともと、紙カタログは家庭や職場に散らばっていたもの。『iPad』を活用した電子カタログは、それに近い形になるのでは」(同)と見ている。


ニューヨーカー、接客にiPad活用ーーモバイル通販への誘導も

4kata.jpg ニューヨーカーは5月22日から、実店舗の販促にタッチパネル式端末「iPad」を使い、商品情報量を増やす試みを始めた。商品説明やコーディネート紹介などの通販サイトのコンテンツを、iPadを使って来店客に見せ、商品の提案や訴求に役立てるものだ。

 近年、実店舗アパレルのネット販売は、実店舗とは対象的に成長続ける。そうした中、ネット販売を活用して苦戦する実店舗の建て直しを図るべく、ネットと店舗の融合が進んでいる。ニューヨーカーのiPadを使った取り組みを見る。

 ニューヨーカーが実店舗「イオンレイクタウン越谷店」で導入したのは五反田電子商事が提供する「ミライタッチ for iPad」。通販サイトの商品情報や新着情報、コーディネートなどのコンテンツを再編集し、「iPad」に搭載。実店舗スタッフはiPadを操作しながら接客することができるものだ。

 従来、実店舗では店員による接客を通じて購買率を高めてきた。しかし通販サイトと比較すると実店舗の商品検索機能や情報量が少なく、利便性の高いネット販売に顧客が移行。結果、来店客の減少を招いていた。ニューヨーカーではiPadを通じて実店舗の情報量を充実させ、来店客の増加を目指すことにした。

 iPadの利点は幅広い年齢層で利用できること。コンビニやATMなどでタッチパネル式端末が普及し、誰に対しても均一的に情報を提供することが可能。加えて、搭載機能をアプリとして配布できる強みもある。デジタルカタログとしての二次活用で、通販への送客も期待できる。

 ニューヨーカーではiPadに通販サイトで展開する「コーディネート」を搭載。画面を上下に分割し、トップスとボトムスを表示。上下それぞれの画面をスクロールすることで例えば「シャツ」に合うパンツや、「スカート」に合うトップスを検索できる。

 さらに「商品一覧」では取り扱う全商品を、アイテム別に表示。好みの商品を簡単に検索することが可能。ユーザーは商品詳細ページを通じ、実際に手に取る前にデザインやカラーバリエーション、サイズ、素材などを知ることができる。

 これにより、店内を回遊しなくとも目的の商品を探すことが可能。また、一度に複数の商品を閲覧できるため、気に入った商品にも辿り着きやすくなる。こうした利便性の向上は、複数点買いの誘発にもつながりそうだ。
 全商品ページにQRコードを表示し、モバイル通販への誘導も実施。実店舗から通販への送客を図り、実店舗で取りこぼしたユーザーの囲い込みにつなげていく。

パルシステム、カタログ刷新で野菜・果物の品揃え拡充

 パルシステム協同組合連合会は5月17日、カタログ三媒体を刷新した。従来と比べて八ページ増やし、野菜や果物の青果ジャンルの品ぞろえを充実させた。収穫からお届けまでのリードタイムを短縮し、新鮮さを実感できる野菜を毎週7―10品目掲載する。信頼感が高まりやすい青果の購入品目を増やし、顧客の継続率を高める狙い。顧客一人当たり青果3アイテムの購入を目指し、購入点数を15品目まで拡大させたい考えだ。

 今回のカタログ刷新は冷凍品専用の新物流センターが稼働したことに伴うもの。既存の物流センターの取り扱いが冷蔵品と青果のみとなったため、センターに発生した余剰を生かして、品ぞろえを増やす体制が整った。

 加えて、物流センターの見直しで、青果のピッキングを午後に行うスケジュールに調整。これにより当日収穫したものを入荷できるようになり、実施収穫から配送までのリードタイムを1日短縮。最短で前日に収穫した野菜をお届けできる仕組みを構築した。

 物流体制が整ったことを受け、小さな子どもを持つ母親向けの週間カタログ「yumyum」と、食べ盛りの子どもを持つ家庭向けのカタログ「mykitchen」、大人だけの家庭向け「Kinari」を刷新。それぞれを8ページ増やし、取り扱いアイテム数は約110点増やし600アイテム以上を掲載する。
 リードタイムが短く鮮度の良さが実感できる野菜は「産直いきいき品質」マークを付与し、毎週七―十アイテムを掲載。加えて、半分にカットした野菜や小規格商品などの充実を図った。これにより「yumyum」と「mykitchen」の掲載青果品目はおよそ20―30アイテム増えたもようだ。

 特に「YUMYUM」では、新たに野菜のセット商品「YUM・産直野菜やりくりセット」(598円)を発売した。忙しい平日3日間の食事に対応したもので、ジャガイモや人参、玉ねぎなどの定番野菜六アイテムをセット。調理時間が10―20分と短いレシピを紹介し、使い勝手の良さで訴求する。

ベネッセ 「雑誌+食品」を直販で、事業の"すき間"を埋める

 3-2-1.jpgベネッセコーポレーションは9月から中高年層をターゲットにした新規事業を開始する。これまで生活事業として妊娠や出産、子育てなどを介護事業として施設の運営など複数の事業を展開してきたが、これらの事業間でターゲットの"すき間"があると判断。新たに「旅」をテーマにした雑誌を創刊し、50代以上の新規客層を開拓する。雑誌の通販を通じて新規顧客の開拓を図り、将来的には通販も検討していくもよう。
 
 開始したのは「LTV(ライフタイムバリュー)事業」で、"生きがい"をコンセプトに展開する。これまで年代ごとにターゲットを想定し、子育てや育児、家事、語学習得などをテーマにした事業を展開してきたが、50代のシニア世代へのサービスは無かった。しかし、これら層は少子高齢化に伴って、今後人口の増加が見込めると判断。雑誌の直販で新規顧客を開拓し、雑誌の読者に対して順次、新たな商品やサービスを提案していく考えだ。
 
 創刊する雑誌は「にほん日和」(A4変形サイズ、オールカラー、100ページ、毎月1890円、送料込)。雑誌はベネッセが直販し5万部強を発行する予定。雑誌や付録のガイドブックを活用して実際の外出を楽しめる内容としたほか、雑誌と一緒に届ける特産品で、実際に外出しなくても旅気分を味わえるようにした。

 雑誌では写真を中心に地域の文化や食、自然、歴史、祭などを紹介。雑誌には毎月地域の名産品や食べくらべセットなどの食品を付けて届ける。加えて、実際の外出時に持ち歩ける都内近郊の名所を紹介するポケットサイズのガイドブックなども提供していく。

 創刊号となる9月発刊予定の10月号では紅葉をテーマにした特集「地元に愛される素敵な紅葉&温泉へ!」を掲載。隠れた名所や観光スポット、地元の人がおすすめするグルメを、写真を中心に特集する。付録は「横浜銚子屋の朱鞠小豆ぜんざい」で、ポケットガイドでは「江戸東京のおすすめ和菓子処」を紹介する予定。

 11月号以降は「道の駅」を特集するほか、「栗」を使用したスイーツのお取り寄せも特集。付録とする特産品は「北海道まぜごはんの素」を予定しており、ピケットガイドでは「上野」をテーマに紅葉と美術を紹介する。
 
 ターゲット層は首都圏の50代以上の元気な「アグレッシブエイジ」を想定している。これまで、これら層への事業を行っていないため、まずはターゲットを特定する必要があると判断。すでに5月17日から、新聞に冊子を折り込むなどして新規客の開拓に着手した。今後、立ち上がりの状況を見ながら通販展開も検討していくようだ。

集英社 「ノンノ」で通販特集、50Pで人気商品をアピール

 3-1-1.jpg集英社は通販事業を積極化している。五月五日発売の女性ファッション誌「non―no(ノンノ)」で、過去最大規模の50ページで通販特集を展開。複数のコンテンツを立ち上げて読者に人気のブランドの商品を紹介し、PCサイトやモバイルに誘導した。「ノンノ」通販は、約1年前に委託型から自社通販に移行。今期、「ノンノ」を含めた自社通販事業の売上高は大幅増となる約10億円を見込んでおり、新たな収益源として成長させたい考えだ。

 現在、「ノンノ」を含め8誌で通販事業を展開。今年2月に登録制への切り替えを行い、会員数は約10万人。以前はアパレルEC事業者と組んで委託型で通販を展開していたが、倉庫に保管する在庫が一定量を確保できたことで自社通販にシフト。現在は「LEE」のみマガシークと組んで委託型で行っている状況だ。

 「ノンノ」で実施した特集は「50Pまるごと!ノンノ通販大特集」。同誌で通常4~6ページの通販企画を拡大したもので、50ページにわたって読者に人気のアパレルブランドの商品を紹介した。
 
 3-1-2.jpg特集では、「コラボ通販大祭り」「3900円福袋」「幻の売り切れアイテム全リスト」など複数のコンテンツを用意した。商品数は、通常の約8倍となる約250型を掲載。19日まで送料を無料にし、購買を促進した。
 
 受注は公式サイト上に設置している通販サイト「FLAG SHOP」内の「non―no s☆mall」やモバイル通販サイトで対応。PCサイトは電子化された誌面上で商品をクリックすると、商品購入ページに移動する仕組みにした。

 また、各商品にQRコードを印刷し、モバイル通販サイトへの誘導も実施。「モバイル経由の売り上げが約6割」(ダイレクトマーケティング室・佐野明夫室長)のため、同誌の読者層の中心である10代女性の利用を考慮した。モバイルサイトには本誌のキャッチコピーを入れるなどし、購買を喚起する見せ方を重視した。

 同特集は、福袋が販売開始後すぐに完売するなど、概ね単価の安い商品が好評だったという。今後は通販独自商品の開発なども視野に入れ、通販強化につなげる構えだ。

〝売れる〟カタログ拝見「ディノスウィズ」 8万円のミキサーが好調、「ずっと使えるサプリ」と訴求

4b1.jpg 「これはミキサーではありません。キッチンに置く健康用品です。」。ディノスが4月に創刊した通販カタログ「ディノスウィズ」で販売を始めたミキサー「ヴァイタミックス」が当初の予想を大幅に上回り、売れているようだ。価格は約8万円と高額であるにも関わらず、「現状、商品の手配が大変な状況」(同社)と順調な勢いで出荷数量、売り上げを増やしているようだ。好調さの理由は価格に見合う多彩な機能性などの商品力に加えて、「キッチンの置く健康用品」という健康志向の顧客に響くコピーや見せ方など訴求方法にもあったようだ。

  ディノスが4月1日に創刊した「ディノスウィズ」の表3(=写真)で紹介したミキサー「ヴァイタミックス」(価格・7万9,800円)の売れ行きが順調なようだ。これまでヒットしたジューサーと比べて、倍以上の売り上げになる見込みのようだ。

  好調な売れ行きを支えるのは、その高い機能性だ。一般のミキサーに比べて、3―5倍のパワーで野菜や果物の皮や種もまるごとすりつぶせ、口当たりも滑らかで栄養素の高い野菜ジュースなどを作れる。また、刃の回転による摩擦熱で、例えば、野菜、水、コンソメなどを入れて4分程度、回すと簡単に「暖かいスープ」も作れるという。

  こうした「ヴァイタミックス」の特徴や機能性について分かりやすく訴求するため、カタログ誌面上で「これはミキサーではありません。キッチンに置く健康用品です。」というコピーを掲載した。その理由として「高級化粧品やサプリメントよりも、"ずっと使える79,800円のミキサー"という選択。」と説明。

  強力なパワーで野菜や果物を丸ごとジュースにして摂取できることを「健康をサポート」。エイジングケア効果があるが加熱すると破壊される"酵素"を採るために加熱しないジュースやアイスクリームを簡単に作れることを「エイジングケア」。この2つの特徴をカタログで訴求した。

  ジューサーやミキサーではなく、「キッチンに置く健康用品」として値段が高い理由を説明。ディノスによると購入者の大半は45歳前後。健康を意識し始める層にこうした訴求が響いたこともヒットの背景にあるようだ。

  ディノスによると、カタログ「ディノスウィズ」では「ヴァイタミックス」のほか、"自然な風"を再現し冷えすぎない扇風機「バルミューダデザイングリーンファン」(価格・3万3,800円)など「価格は高くても、価値をしっかり訴求できているアイテムが好調」(同社)としている。

クリス・ホロビンCEOに聞く「QVCジャパンのこれからの戦略は?」

4a1.jpg  「今期、年商1,000億円へ」。通販専門放送を行なうQVCジャパンが不景気の中、順調に業績を伸ばしている。前期(2009年12月)では初の年商800億円超えを達成。今年に入ってからも、順調に業績を伸ばしている模様で今期は年商1,000億円の大台を目指すとしている。同社を率いるクリス・ホロビンCEOに前期の事業内容と今期以降の戦略や方向性について聞いた。 (聞き手は本紙編集長・鹿野利幸)

今期年商1,000億円へ、認知度向上など積極化

――09年12月期の業績は。
 「売上高は前年比1.6%増の811億円。利益は3.8%増(※金額は非公表)で増収増益だった」

――増収の理由は。
 「お客様への『バリュー』を向上させることに注力したことだろう」

――「バリュー」とは。
 「お客様は単に安い価格の商品が欲しい訳ではなく、お得感や高品質などの"付加価値"を求められている。これを追求した。例えば化粧品で言えば、従来は100ミリリットルだったものを150ミリリットルで販売した。内容量は5割増しだが、値段は2割しか増やさなかった。前期はジュエリーも好調だったが、品質や独自性にこだわった結果だと思う。端的な例としては100万円の独自デザインのジュエリーなども売れている。『バリュー』を追求することでお客様からご好評頂いた」

――不況の影響はなかったのか。
 「寝具など買い替えの必然性がない商材などは苦戦した。あとは全体的にこの経済状況を考えればどうしても商品の平均単価は下がってしまうという影響はあった。ただ、お客様にはこれまでよりも多く、また頻繁に商品を購入頂き、むしろ一客あたりの平均客単価は昨年よりも上がっている。販売数量の伸びは売上高の伸びの倍以上となっている。要は『複数買い』をして頂けるようになった」

――「複数買い」を促す具体的な施策は。
 「要は商品の選択肢を増やした。例えばTシャツなどをご提案する際に『カラーが選べる2点セット』としていくつかの色を用意して、1枚購入される場合、価格は4,000円。もし2枚購入されるなら7,000円でと。セットで購入されればお得な価格になり、かつお客様が好きな色柄のものを選べるわけだ。こうした『選べる』という訴求は08年の後半くらいから衣料品やジュエリー、化粧品、日用雑貨など各カテゴリーで積極的にやっていくようにした。こうした試みは奏功したと思う」

――増益の理由は。
 「増収効果のほか、無駄を省き、本当にビジネスにおいて重要なものだけにコストを掛けるように見直したことは大きい。また、ベンダーとの協力も密にして商品コストを下げた。このほか、配送時の段ボールを改良したり、様々な部分でコスト削減を行なった結果だ」

――今期の計画は。
 「大きなチャレンジだが、売上高は今期1,000億円を達成したい」
 
――年商1,000億円には前期比で2割以上、伸ばす必要がある。施策は。
 「成長戦略として3つのゴールを設定した。『誰もがQVCの存在を知っている』『誰もがQVCの番組を見ることができる』『どの家庭にもQVCの商品が必ずある』。

 今年から当社としては初めて広告を出した。全国紙への広告出稿や交通広告も実施。ヤフーなどのポータルサイトへのWEB広告も出した。今年はもっとこうした広告宣伝にお金をかけて強化していこうと考えている。

 次に『番組を見ていただく』ためにどんなプラットホームでも対応する。ケーブル局や衛星、BSデジタルなどでQVCの番組が見られるようにするほか、ネットやIPTV、携帯電話でもライブなどで番組が見れるようにしている。新しいメディアやデバイスが出てきた場合も積極的に利用したいと思う。なお、3Dテレビではすでにテストを開始している。

 私たちの存在を知ってもらい、いつでも番組を見て頂ける環境を整え、非常に斬新で説得力があり、当社でしか購入できない商品を探し出し提供して、多くのお客様に購入頂きたい。

 第1四半期(1―3月)終了時点では年商1,000億円の目標を達成できるくらい順調に推移している。品質保証基準を厳格にし、関連法を遵守しながら、本当にお客様にとってよいサービスを提供して目標を達成したい」
 

注目カタログ拝見・JTB商事 海外土産10方面で発刊、仏コスメ「ロクシタン」を掲載

 旅行土産の宅配事業などを展開するJTB商事は4月、海外お土産カタログ「らくらく帰国」の2010年度版を、海外合計10方面で発刊した。

 今回の目玉企画として、フランスのコスメブランドを扱うロクシタンジャポンとの共同企画商品を、各コースすべての裏表紙に掲載した。

 掲載したのはロクシタンの売れ筋商品の中から、ハンドクリームやシャンプーなど、1,000―1,500円の商品が中心。3―6個のセットにして、お土産配布用のロゴ入りギフト紙袋とあわせて発売する。ロクシタン商品シリーズの初年度販売目標金額は2,000万円としている。JTB商事では「コスメや健康というキーワードは、今後通販でますます強くなる商材だと考えている」(ギフト仕入部)とした。
 
 10方面合計の掲載商品数は約2,000アイテム。商品の入れ替えは例年通り約3割程度となっている。カタログサイズはA4版で、16―72ページ。発行部数は10方面合計で約600万部。旅行代理店のほか、書店などで配布している。

 方面別の強化策としては、万博を5月に控えている中国・上海方面向けのスポット企画として「上海特別版(A4版、チラシ)」を発行。はすの実月餅やウーロン茶クッキーなど合計22品を組み合わせた「上海らくらくパック」を税込価格2万5,000円で発売。単品合計価格よりも2,720円割り引いている。

 また、2008年秋から年1回で発行しているシルバー富裕層向けの別冊カタログ「欧州探訪(A4版24ページ)」についても、最新号ではフランス、イタリア、ドイツの高級ワインを中心に掲載。5,000円を超える格付けの高い商材を取りそろえた。在庫数が限られている商品が多いため、カタログ未掲載の商品についても自社通販サイトに定期的に掲載して、クロスメディア展開している。

 同社の09年度の通販事業(海外・国内・旅行用品)の売上高は約75億円。08、09年はリーマンショックや鳥インフルエンザ問題の影響を受け、団体海外旅行客などの需要が落ち込んでいた。今年度についてJTBグループでは、旅行需要の回復を見込んでおり、海外旅行客数を前年比8%増と予測している。JTB商事も旅行客増加を受けて、海外お土産カタログの利用者数を同10%増まで伸ばしていく方針だ。

ハーバー研究所 初のレスポンス型TVCM、〝無料〟訴求でCPO改善

041.jpg  ハーバー研究所は4月中旬から、リフトアップを目的とした美容液「リフトアップセラム」を訴求するテレビCMを開始した。これに連動して新聞広告や折込チラシを出稿するほか、4月下旬から女性誌への純広告を出稿にも着手。サンプルを30万人に無料配布することで訴求し、新規客獲得につなげる。レスポンス型のテレビCMは初の試みだが"無料"の訴求力が強いことから、新規客1人当たりの獲得単価は通常広告よりも安価になると予想する。

 テレビCMの放送は4月12日から開始。関東は日本テレビに出稿し、全日型のスポットで投下したほか、名古屋などの主要都市で展開。5月連休明けから関西や九州、広島などに投下する予定。5月以降は、地域ごとの販売子会社が出稿媒体を選定し、6月末まで展開していく計画だ。

 これに合わせて、朝日新聞や読売新聞に広告を出稿。加えて、4月下旬からは、新たに女性誌やファッション誌7誌に純広告を出稿する。従来から展開していた雑誌の連合広告を合わせると12誌での展開となる。

 また、通販サイト上の専用ページ「女っぷり向上委員会」を設置し、リスティング広告も開始。CMや紙媒体で誘引したユーザーを専用ページに誘導し取り込んでいく。

 クリエイティブは女優の萬田久子さんを起用。ハリと弾力のある肌に導くことで女っぷりをあげることを想起させる内容とした。紙媒体とテレビCMのビジュアルを統一しインパクトを高めるようにした。
 ターゲットは25歳以上の女性。無料サンプルユーザーに、「リフトアップセラム」の専用リーフレットやカタログを同梱し、本商品の購入につなげる。

 また、リフトアップセラムの継続購入につながらなかったユーザーには、カタログを通じスクワランや美白美容液を提案し、顧客の獲得につなげていく考え。

 今回のキャンペーンの販促費は非公開とするが、無料での訴求が寄与し新規客獲得数がこれまでより増加すると予想。1人当たりの獲得コストはこれまでより安価になることを見込んでいる。

《通販 8号 04面 10》

 

ピーチ・ジョン、ムック本の売れ行き好調

4kata.jpg ピーチ・ジョン(本社・東京都渋谷区、野口美佳社長)が4月2日に発売したムック本「pj Special」(写真)の売れ行きが好調だ。夏号カタログの先行パブリシティとして位置付けており、コンビニを中心に発売1週間で三万冊以上を販売。夏号商品を中心に選択した紙面作りやクーポンの配布などで、ムック本購入者を5月発刊予定の夏号カタログにつなげている。

 ムック本の目的は、5月に発刊予定の夏号への誘導と、春号の需要を再喚起すること。発刊後に受注のピークを迎え、「カタログ一号のユーザーの興味が有効期間の3カ月間持続しない」(同社)と分析。顧客との接点を増やし、次号に誘導する。

 ムック本に掲載した127アイテムのほとんどが夏号に掲載商品となる。夏号の主力商品であるシルクのスリップを表紙に器用した吉川ひなのさんに着用させたほか、今季トレンドとなるプリントもののアウターを紹介。掲載商品もデザイン性を重視して選定し、商品を売る見せ方とは異なり、コーディネートを中心に提案した。

 夏号カタログへの誘導の仕掛けとして、ムック本に掲載した夏号商品購入者には500円のクーポンを配布。加えて、夏号カタログ請求時と友人紹介時にそれぞれ300円のクーポンを発行。夏号カタログ以降で一定の金額以上の購入時にクーポンを使用できるように設定し、ムック本で誘導した顧客の客単価アップにつなげる考えだ。

 ムック本のもう一つの狙いは春号商品を再喚起すること。春号商品は八アイテムと少ないものの、ムック本で販売しない商品をコーディネートに組み込んで既存商品の露出を拡大。また、下着は機能・ジャンル別にオリジナルラインを紹介する特集「PJランジェリーCollection」を掲載。既存商品の認知度を高めた。

 発刊後の立ち上がりは好調で、2000年から2年間イメージキャラクターだった吉川ひなのさんを、改めてムック本の表紙に起用したことが奏功。「成功とされる2万部を上回った。吉川さん着用のタンクトップも売れ筋商品となっている」(同社)という。

キタムラ・信貴通販事業部長に聞く――テレビ通販参入の狙い

4men.jpg カメラ販売のキタムラ(本社・横浜市港北区、浜田宏幸社長)は4月、テレビ通販に参入した。4月7日からBSデジタルで週2回、30分番組を放映し、デジタルカメラなどを販売する。最大の特徴は配送時に同社店舗での商品受け取りができることで、全国に店舗を有する強みを活かして売り上げ拡大を図る。参入の経緯や今後の戦略について、通販事業部の信貴博彰部長に聞いた。
(聞き手は本紙記者・川西智之)

 2月に通販事業部を発足した。

 「当社ではこれまでネット販売を展開してきたが、販路拡大に向けてテレビ通販や新聞広告・折込チラシを利用した通販を行うことにした。デジタルカメラの普及でプリントの需要が減少しているが、店に足を運んでもらえるきっかけがあれば、当社のプリントサービスを活用してもらえるのではないか。そのためにも店舗受け取りサービスを推進する」

 「同サービスを導入済みのネット販売では、約9割の顧客が店舗受け取りを選択しているが、テレビ通販でも初回放送時は約5割が店舗での受け取りを選んでいる。今後も店で受け取れるという部分を強調していきたい」

 店舗受け取りのメリットは。

 「まず配送料が無料ということ。さらには、受け取りの際に『使い方が分からない』など、不安なことを店員に質問できるし、故障の際には修理依頼もできるわけだ。一度店に行けば、何かあったときにまた行きやすくなり、店の売り上げにプラスアルファが生まれるだろう」

 初回放映時の反響は。

 「予想していた数字は達成できた」

 どんな商品を販売するのか。

 「初回はコンパクトデジカメ、一眼レフデジカメ、デジタルビデオカメラなど幅広く販売した。あまりカメラに詳しくない人、主婦やシニア層がターゲットだ。いろいろな商品を試し、反響によって変えていく」

 放送枠は広げていくのか。

 「最初の3カ月間は実験期間として、そこから増やす予定だ。初年度の売り上げ目標として30億円を掲げているので、ホップステップジャンプで伸ばしていきたい」

 家電関連のテレビ通販では、ヤマダ電機が撤退し、ビックカメラもまだ大きな売り上げにはなっていない。30億円という数字はかなり高い目標では。

 「店舗があることを前面に打ち出したいと考えている。カメラのような趣味の商品は、お客様もこだわりを持って使うだけに、店舗で詳しい店員に説明してもらえるというのは、かなりの安心感につながるのではないか」

 テレビ通販以外の展開は。

 「テレビの反響を見てから、新聞広告も活用していく。その際はテレビ通販を展開していることをアピールする予定だ。今後はダイレクトメールやカタログの活用にも取り組みたい」

キタムラ テレビ通販に参入、今期売上高30億円見込む

 カメラ販売のキタムラがテレビ通販に参入する。4月7日からBSデジタルで週2回、30分番組を放映し、デジタルカメラなどを販売。今後は顧客の反応を見て放送枠を拡大する予定だ。配送時に同社店舗での商品受け取りができるのが特徴で、全国に店舗を展開する強みを活かす。2011年3月期には30億円の売上高を見込んでいる。

 キタムラではこれまでデジカメなどのネット販売を手がけてきたが、販路拡大に向けて今年2月に通販事業部を立ち上げた。今後はテレビ通販や新聞広告・折込チラシを利用した通販を行う。

 BS―TBSで毎週水曜日午後5時から、BS日テレで毎週木曜日午前11時から放送する。デジカメのほか、レンズやビデオカメラなど、同社で取り扱う商品を幅広く販売。記録メディアや三脚などをセットにして提案する。番組は店舗内で撮影し、店員が商品説明にあたる。商品の受注は外部に委託するが、商品の詳しい説明が必要な場合は同社のスタッフが対応する。

 ターゲットとなるのは、デジタルカメラにあまりなじみがない主婦層や中高年層。当初は初心者向けのデジカメなどを販売するが、「顧客の反応を見ながら、テレビではどんな商品が売れるのかを試していきたい」(通販事業部の信貴博彰部長)としている。販売する商品は順次差し替える予定だ。

 消費者は商品の注文時に、宅配と全国に約1000店展開する「カメラのキタムラ」での商品受け取りを選ぶことが可能。店舗受け取りは配送料金がかからないことが利点となる。すでに導入済みのネット販売では、約九割の顧客が店舗受け取りを選択しており、テレビ通販でも初回放送時は約5割が店舗での受け取りを選んだ。店舗受け取りを促進することで、来店時の「ついで買い」も見込んでいる。通販で買った商品の使い方が分からなかったり、故障したりした際でも気軽に問い合わせ可能な点や、店舗なら一眼レフのレンズなどアクセサリーを追加で購入できる点をアピール。また、撮影した写真の店舗でのプリントを百枚までできるお試し券をセットにするなど、写真のプリントを促すことで店舗の集客力を強化する。開始から3カ月間は実験期間とし、放送枠の拡大やBSデジタル以外での放送も検討する。今後は新聞広告での通販も予定している。

折込リポート

今回から2回にわたり、首都圏のモニターポイントを用いて2009年1年間における折込広告全体の傾向と通販折込広告の出稿状況を探る。

 1回目の今回は、折込広告全体の傾向に焦点をあてる。2009年1年間で1世帯に配布された折込広告枚数は、首都圏平均で6659.6枚(1ヶ月平均555.0枚)、前年比11.0%減で前年実績を下回り、3年連続の減少となった。

 厳しい経済状況を反映し、1世帯あたりの広告枚数が前年を上回った月はなく、すべての月で減少したが、7月以降は減少幅を縮めている。
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◆◆サイズはB4が主流、曜日構成比は変動も◆◆
 サイズでは、全体の6割を占める「B4」が主流。前年から引き続き「B4」サイズへの集中傾向が見てとれる。印刷の刷り色数では、3色以上の「多色」中心に変化はなく、その割合は年々高くなっている。

 出稿曜日別では、週の後半に占める割合が高い傾向は例年通り。しかし例年「土曜日」「日曜日」に出稿頻度が高かった業種(不動産・自動車・求人等)の出稿が低調だったことで、曜日構成比に若干の変動も見られた(※グラフ(1)参照)。

◆◆◆最も出稿頻度が高かったのは「スーパー」◆◆
 月別の出稿状況を見ると、「3月」(670.4枚)をピークに、「1月」(591.2枚)、「7月」(572.0枚)の順に出稿枚数は推移した。「3月」は季節要因となる入学、進学、転居等を控えていることや、新年度を迎える流通企業が多いことなどから例年1年間で最も出稿が高まる傾向にある。これに対し、「2月」「8月」は低調月となり、月間平均枚数の555.0枚を大きく下回った(※グラフ(2)参照)。

 続いて業種別の傾向。最も出稿頻度が高かったのは「食品主体のスーパー」で、全折込広告の9.9%と大きなウエイトを占めている。1ヶ月平均55.1枚、前年比0.7%減とほぼ前年実績を維持。次いで多く見られたのが「パチンコホール」で40.6枚。以下多い順に「不動産仲介など」31.5枚、「塾・予備校」30.6枚が続く。

 「塾・予備校」も前年比0.8%減に留まった。また、月別の推移を見ると、1、3、6、11、12月では前年実績を上回るなど、新学期、夏期・冬期講習といった、児童・生徒獲得が期待出来るタイミングでの出稿をより強化した様子がうかがえた。長引く景気低迷の影響を受け、広告・販促費の見直しや最適化を重視し、好機に照準を合わせた販促を行った広告主が多かったように見受けられた。

◆◆◆
 以上は2009年における折込広告全体の傾向であるが、最後に通販折込広告にも触れておくと、
通販折込広告の占有率は折込広告全体の4.8%(320.5枚)、前年比98.8%であった。苦戦を強いられた折込広告の中で、通販折込広告は前年比1.2%減に留まるなど、底堅く推移した。

 次回は2009年1年間の通販折込広告について詳しく見ていく。
 (朝日オリコミ 紙田智美)
www.asaori.co.jp


千趣会 一押し商品チラシで展開、品質と価格の印象刷新、取引先など事業所にも配布

千趣会(本社・大阪市北区、行待裕弘社長)は今年の夏商戦で従来と異なる商品・媒体戦略を展開している。夏商戦の一押し商品として、品質とともに価格競争力を備えた日傘やTシャツなど5アイテムを開発、これを専用サイトおよびチラシを使って訴求していくというものだ。消費者の間で価格志向が定着する中、品質はいいが高いという従来のイメージから品質がよく価格も手頃という方向にシフトさせたい意向で、既存顧客だけではなく事業所へのチラシ配布も行うなど、幅広い客層の開拓につなげる構えだ。


今回の取り組みは、"ベルメゾンは「いいけど高いね」を「品質なっとく、うれしい値段」に変えます。"をキャッチコピーに展開しているもので「プリントTシャツ」(税込価格790円)、「晴雨兼用UVケア日傘」(同2290円)、「涼感ブラ」(同1290円)、「うさぎのタオルキャップ」(同1480円)、「2WAYお買物バッグ」(同1680円)を投入。いずれも素材や機能面での特徴、価格競争力を持たせたオリジナル商品で、「夏の快適アイテム」として訴求している。

 チラシは商品同梱などで、既に接点のある顧客等をメーンに配布。発行部数は約300万部になる。A2判程度のサイズで、表裏8コマのうち、「プリントTシャツ」と「晴雨兼用UVケア日傘」を各2コマ分、「涼感ブラ」と「うさぎのタオルキャップ」、「2WAYお買物バッグ」を各1コマ分のスペースを使って商品紹介をしている。

 「夏の快適アイテム」のチラシについては、事業所等への配布も行う。同社は今期の新たな試みとして、社員や取引先向けの新たな媒体の発行を計画していた。今回のチラシはその一環となるもので、事業所向けで約2万部の配布を予定する。

 同社としては、当該商品の投入でデフレ環境に対応した新たなイメージ作りを図る狙いから、既存カタログではなくチラシをメーンにした展開とするとともに、取引先等へのイメージの浸透を図る考えのようだ。

 一方、通販サイトの「ベルメゾンネット」では、各商品のポイントとなる素材や機能を画像入りで細かく説明するほか、各商品の説明コーナーの下部に関連した機能を持つ商品のページや、カテゴリー別の特集ページへのリンクをはるなど、「夏の快適アイテム」を入り口に、クロスセルやアップセルにつなげる試みも盛り込む。

 リーマンショックの影響で消費が冷え込んだ昨年、他の総合通販が価格訴求を前面に打ち出した施策を積極的に展開する中で、千趣会はこの流れにやや出遅れた観があったが、品質と価格競争力を備えた商品の投入と、新たな媒体展開で巻き返しを図る考えのようだ。


創刊カタログ拝見・セシールの「Fizz」 ネット中心の展開視野、コーディネート提案強化

 セシールは3月23日、F1層女性向け新ブランド「Fizz(フィズ)」の専用カタログを発行した。20代後半の働く女性をメーンターゲットにしたもので、OLの生活シーンを勘案した商品紹介やコーディネイト提案などを意識した誌面構成としているのが特徴。同ブランドで、F1層休眠顧客の掘り起こしを進め、さらにネットへの誘引につなげる考えだ。

 カタログ「フィズ」は、既存顧客向けに展開。既に接点を持つ顧客へのアプローチの方が、全くの新規を獲得するよりも効率的だということがある。既に展開しているF1層向けの「NORA(ノラ)」および「ANITA ARENBERG(アニタ・アレンバーグ)」は、新規顧客の獲得を狙いとしたもので、前者が店舗および卸、後者がネットを中心に活用。これに対し、「フィズ」では、自社の強みを生かすことができ、既存顧客になじみのあるカタログを使い休眠復活につなげる戦略のようだ。

 「フィズ」では20代後半をメーンに20―30代で子供のいない女性をターゲットに設定し、カットソーを中心に全身コーディネイトができるような形で商品を展開。価格も商品の約6割を3,000円未満に設定している。

 カタログ誌面では、OLの日常生活を意識した構成としており、出勤時、会議、アフターファイブ、休日といったシーンに応じた形で商品を提案する「"女子な"1週間実況中継」のコーナーを巻頭に掲載。このほかにコーディネイト提案にも力を入れており、「ラクしてオシャレな『重ね着手帖』」では、Tシャツとショートパンツ、ストールなど、1万円未満でおさまる休日向けのファッションコーディネイトを提案。さらにページ端に切り込み線の入った商品写真を載せ、顧客が自由にコーディネイトを試すことができるようにするといった工夫を盛り込んだ。

 一方、カタログの発行は年1回とし、ネットで順次新しい商品を投入していく。ネットを活用した旬な商品の展開については、既に「アニタ・アレンバーグ」でノウハウを蓄積しており、このほかにもネット専用商品の投入も計画。ゆくゆくはネットをメーンとした展開としたい考えのようだ。

JSC 気鋭デザイナーと新ブランド、新番組で高感度な30代女性取込み

032.jpg ジュピターショップチャンネル(JSC)は3月28日、パリコレなどで活躍するデザイナーのラファエレ・ボリエロ氏を起用した独自アパレルブランドを販売する通販番組を始めた。デザイン性や素材にもこだわったワンピースやパンツなど11商品を展開。また、通常、ボリエロ氏のブランドの価格帯は2、30万円だが、新ブランドでは2万円程度まで抑えた。有力デザイナーを起用したデザイン性で30代女性への訴求力を高める狙い。

  新通販番組は「ドンナブラムール バイ ラファエレ・ボリエロ デビュー」。一流ブランドのデザイナーを経て、自身のブランド「REQUIEM」を立ち上げ、パリコレなどでも活躍するボリエロ氏がJSCとコラボして立ち上げた「DONNA GLAMOUR by RAFFAELLE BORRIELLO」の商品を販売。ボリエロ氏自らが番組のゲストとして出演。ジャケットやワンピース、ニットなど11商品の特徴やモデルのコーディネイトについての説明など行なった(=写真)。

 同ブランドはボリエロ氏のデザインを基に、JSCの取引先のコーサカインターナショナルがパターンを起こしサンプルを作り、昨夏から改良を重ね商品化したもの。特徴はボリエロ氏が得意とする洗練されたエレガントなデザイン性やデザインに合わせて素材などを変える等のこだわり。加えて、価格帯を1万円後半から3万円後半と抑えている点。「素材の質を下げず、その中で可能な限り価格を抑えた」(市川泉マーチャンダイザー)。

 「(ボリエロ氏の)ファーストライン(「REQIEM」)の価格帯は20、30万円と高額。そのインスピレーションから落ちてきた高いデザイン性を持った商品が日本のブランドと同等かそれ以下で購入できるという点で非常にお得感があるはず」(市川氏)としている。

 今回の放送以降、4月と5月にも2時間規模の番組を放映予定。今回は「アーバン」をテーマとした商品を紹介したが、「ラッフル」や「レース」などテーマとしたデザインの商品を紹介する。また、9―11月にも秋冬物で毎月、放送することが決まっている。

 トップデザイナーを起用しつつ、価格を抑えたブランドでターゲットの30代の感度の高い有職女性層への訴求力を高める。今後もデザイナーの起用など「価格勝負ではない付加価値のある」(同)商品開発に注力する考えだ。

ボリエロ氏に聞く、新ブランドの特徴は?

031.jpgのサムネール画像JSCとのコラボレーションブランド「ドンナグラムール バイ ラファエレ ボリエロ」を立ち上げ、テレビ通販開始のため来日したパリコレなどで活躍するトップデザイナーのラファエレ・ボリエロ氏に新ブランドの特徴などについて聞いた。

  ――立ち上げたブランドの特徴は。
 「私のブランド(「REQUIEM」)の"エスプリ"をある程度、残しながら、洗練されたデザイン、素材やディテールにもこだわっています。日本の皆様に特別なコレクション、を是非、ご提供したいということで実現した企画です」

 ――パリコレなどで活躍されるトップデザイナーが日本のしかもテレビ通販企業とコラボレーションするのは珍しいがきっかけは。
 「JSCの(篠原)社長が直々にパリにある私のアトリエを尋ねて下さって、そこで私のコレクションに目を通して、気に入って頂き、是非、クオリティの高い商品をお客様にご提供したい、ということで『ではコラボをしましょう』とお受けしたわけです」
 
 ――トップデザイナーがテレビでコレクションを販売するというのはあまり聞かない。抵抗感はないのか。
 「確かに従来通りであれば、ショールームである一定のお客様に自分のコレクションを紹介する形が主流でした。ただ、現在では色々なご紹介の仕方があると思うんですよ。例えばインターネットを使ってモノを売る、あるいはテレビ通販で多くのお客様にご紹介するなどです。今回、コラボするJSCはたまたまテレビというチャネルで通販される企業でした。JSCを通じて、クオリティと素材にこだわったコレクションをより多くの皆様にご紹介していきたいと思っています」


09年の新聞拡販誌広告出稿状況㊦ サントリーが大幅増

 2009年のクライアント別出稿状況のうち上位20社を見てみると、14社が化粧品・健康・医薬品関連の企業となり、昨年の12社から増加している。上位陣の顔ぶれに大きな変化はない。昨年に続き1位はアートネイチャーで、広告料は2億4477万円となっている。広告料は前年比10.8%増。ページ数は35ページと少ないが、単価の高いハガキ広告であることが影響したようだ

 2位は悠香で昨年と同じ順位だった。広告料は2億223万円で、前年比25.0%増。順調な売り上げ拡大と比例するように、拡販誌への出稿金額も伸びている。年によって出稿順位が乱高下する企業が多い中で、同社は2005年から5位以内をキープしているのが特徴だ。

 3位は講談社フェーマススクールズ(1億5828万円)で、引き続き趣味・文化部門のトップとなっている。4位は富士産業(1億1959万円)で昨年の6位からランクアップした。

 5位のサントリーウエルネスは、09年4月に新設した健康食品事業会社。順位は昨年(サントリーでランクイン)の10位から5位となり、広告料も前年比70.3%増の1億938万円となった。

 6位以下では、7位の手づくり自然食友の会が昨年の53位から大幅にランクアップ。ヘルシーハウスも昨年の34位から十1位に順位を上げている。昨年は25位だったユーキャンも19位に入った。一方、ここ数年出稿金額を伸ばしていた世田谷自然食品は順位を3位から6位に落とし、広告料も同31.6%減の1億392万円となっている。

 その他の分野では、アメリカンホーム保険会社など保険関連がランキングから姿を消した。

 2009年の商品名別出稿状況では、上位十商品のうち、1位となったアートネイチャーの「プリマドンナ/セレア」と8位の「オーダーメイドウィッグ/プリマイルミナ」、十位のアデランス「ソフトウィッグ」を除いて化粧品・健康食品関連が占めている。

 2位となった富士産業の「薬用リリィジュ(トライアルセット)」は54ページとなり、ページ数ではトップに。3位は世田谷自然食品の「グルコサミン(半月分お試しキャンペーン)」だった。悠香は「茶のしずく」と「粋・薬用美白クリーム」がページ数、推定広告料とも並んで4位にランクインしている。

 「健康補助食品」と「化粧品」に絞ってみると、健康補助食品の広告料は前年比5.9%増の8億2027万円となったものの、化粧品の広告料は同10.2%減の6億2925万円となった。健康補助食品で最も多かったのは「グルコサミン系食品」で、広告料は2億242万円。次いで「卵加工食品」「酢系」「ローヤルゼリー・プロポリス系食品」だった。化粧品で最も多かったのは「シャンプー・リンス」で1億6637万円。次いで「石けん」、「基礎化粧品」となっている。(おわり)

ツムラ、女性向け育毛剤通販に本腰

 ツムラライフサイエンス(本社・東京都港区、古賀和則社長)は4月から、女性向け育毛剤の通販を本格化する。通販の専門部門を立ち上げ、折込チラシや新聞広告で拡販する。生薬100%の女性向け育毛剤「髪姫」について、漢方や生薬に裏付けする効果の実感や、脱毛症のメカニズムなどを説明し新規客を開拓する。難しいイメージのある生薬について育毛のメカニズムを分かりやすく説明し、早期に通販売上高5―10億円を目指すもよう。

 通販本格化については4月1日に、専門部署を立ち上げ通販の担当者を配置する。広告費を投下し、新聞広告や折込チラシを展開するほか、将来的にはテレビ通販なども視野に入れるようだ。3月16日に開いたプレスセミナー後に古賀社長は「顧客数を増やし、メーカーとしての貢献度を高めていく」とした。

 通販展開する育毛剤「髪姫」(医薬部外品)は有効成分生薬100%で、ショウキョウチンキやセンブリエキス、ニンジンエキスの生薬を配合。モウコタンポポ根エキスと牡丹エキスを組み合わせた。

 「髪姫」は09年10月に発売。新聞広告や折込チラシで50―60代をターゲットにテスト販売を実施。生薬の組み合わせや使用感、商品説明を中心としたもの複数パターンを用意しクリエイティブテストを行ってきた。

 「反響が良く、当初見込みより好調な立ち上がりとなった」(古賀社長)という。

 同社では髪の密度が少ないことが脱毛の悩みの根拠になっており、他人に気付かれにくく相談しにくいため悩みが深いと分析。血流の流れを促進し太く成長する毛髪を増やすことで、育毛材の効果の実感につながるとしている。

 広告では生薬による効果実感の裏づけとして、原料研究の経過を踏まえた育毛のメカニズムで訴求する方針。生薬は産地や生育環境などで品質にばらつきが生じやすいため、使用する生薬は産地や使用部位、抽出方法などの原料製造から条件を特定し独自で開発。モウコタンポポ根エキスとの組み合わせで相乗効果が生まれることなどの研究実績などを紹介し、商品の信頼度を高めていく考え。

 ツムラライフサイエンスは4月1日から、社名を「バスクリン」に変更する。「入浴剤の歴史を踏まえ、"人々の健康"を社会的意味と考えている。毛髪も健康と密接につながる。新社名の意味の理解を深めていく」(古賀社長)とした。

JSCと大丸松坂屋  コラボでTV通販、大丸東京店から"生中継"

 ジュピターショップチャンネル(JSC)は3月19日、大丸松坂屋百貨店と組んで、百貨店と連動したテレビ通販番組を放送する。大丸東京店内の売り場から3時間の生中継を行ない、先行販売商品や両社の限定販売商品などの婦人服や靴、鞄などを紹介する。両社は一昨年11月にも同様の取り組みを行い、有名ブランドのバッグをテレビ通販と百貨店店舗の連動で共同販売を行っているが、生中継番組を放送するのは初めて。JSCは百貨店客など新規顧客獲得を、大丸松坂屋はJCSのテレビ通販客の店舗への集客を狙う。


 JCSは大丸松坂屋百貨店に組み、3月19日の午後2時からと同5時から合計3時間に渡って通販番組「ショップチャンネル フロム 大丸東京店」を放送する。番組では同店舗の売り場から生中継で婦人服ブランド「アンタイトル」(価格帯・9975円~2万7300円)や婦人靴「バークレー」(同・1万2600円~1万4700円)、婦人バッグ「ADMJ」(同・3万5700円~26万2500円)など、同番組だけの限定商品や新作の先行販売商品など合計15商品を百貨店の仕入れ担当者とJSCの司会者がブランドの特徴などを交えながら紹介する内容。

 紹介商品はJSCのテレビ通販、大丸東京店で販売するほか、大丸の札幌店や神戸店、松坂屋名古屋店では「バークレー」を、大丸梅田店では「ADMJ」を販売する。

 両社は番組放送に先駆けて共同告知を展開。大丸東京店では新聞折込チラシやサイトでの告知のほか、同17日から同店一階のシューウインドウで紹介する商品を陳列しつつ、番組の映像を店頭で流すなどして番組企画を告知する、JSCは自社でのCMやサイトで告知する。
 
 両社は一昨年11月に今回と同様、「ADMJ」のバッグをテレビ通販と実店舗の連動で共同販売を行っている。JSCはいまだ同社のテレビ通販を知らない層の新規顧客獲得、百貨店はJSCの顧客の来店促進につなげたい狙いのようだ。

セシール  ブックインブックで新ブランドを訴求

 セシールは3月23日に発行する30~50代女性向けのファッションカタログ「レディースセシール」2010夏号で、新ブランド「私たちの輝き服。」の訴求を強化する。年齢とともに現れる体形の変化などの悩みに対応した商品の新ブランドとして、ブックインブック方式による特集企画を掲載。シルエットを美しく見せるための機能の説明やコーディネイト提案などを通じ、ブランドコンセプトの理解深耕や認知度向上を図る。


 「私たちの輝き服。」の特集は16ページにわたって展開する。既存カタログに新ブランドを投入する場合、この数年はカタログの中の1コーナーとして展開とするケースが多かったが、体形の変化等の悩みに対応した商品というコンセプトが明確で、顧客のニーズも高いことなどからカタログよりもサイズが一回り小さいブックインブック方式を採用。顧客がカタログを手に取った際に気付きやすいようにした。

 同ブランドでは年齢を重ねた大人の女性に商品を提案するという形になっており、ブックインブックの表紙は落ち着きのある青を基調としたデザインにしている。

 巻頭の見開きを使ってブランドコンセプトなどを説明しており、誌面は「ほそ見え」「着映え」「大満足」という角度で構成。「ほそ見え」で立体グレーディングの採用でスリムに見えるスーツなど機能的な部分にスポットを当てるほか、「着映え」では、着こなしやコーディネイトによる商品提案を強調。「大満足」では、商品の機能的な付加価値に対する値頃感を訴求した形にしている。全般的には、モデルのカットを大きめに使い、顧客が商品を着用した際のイメージをしやすい形にしているのが特徴だ。

 「私たちの輝き服。」については、「レディースセシール」の冬号でもブックインブックの展開を構想。顧客の反応が良ければ、独立したカタログとして展開することも視野に入れているようだ。
 


注目カタログ拝見、リンベル グルメ商品大幅入れ替え、都道府県別特集企画も開始

食品や雑貨のギフトカタログを展開するリンベル(本社・東京都中央区、東海林秀典社長)は、2月1日発売の最新カタログ「グルメシリーズ」について、商品の入れ替えやデザイン変更など大幅なリニューアルを実施した。詳細な売上高は明らかにしていないが、発売から1カ月が経過した現時点で、昨年以上に出足は好調だという。

 リニューアルしたのは、全8コースの内、3885円(システム料・税込み)の「サターン」から1万1235円(同)の「ビーナス」までの計6コース。

 焼菓子などを扱う「洋菓子舗ウエスト」やベーカリーの「浅野屋」など人気の高い老舗ブランド店を中心に、4割程度の商品を入れ替えた。

 デパ地下やアンテナッショップでの市場調査をもとに人気商品を選定しており、他社のカタログでは掲載されていない店もいくつかある。

 また、これまで地方別に組んでいたエリア特集に加え、今回から都道府県別の特集企画も約10―20ページにわたって掲載を開始。初回は、従来からグルメ人気の高い京都府と、果物やブランド牛などの産地でもある山形県の商品を掲載した。

 同社によると、京都と山形は、百年以上の老舗店が全国でも1、2番目に多く、今回の選定の決め手になったという。

 「グルメシリーズ」は年1回発行で、掲載商品数は各コース約70―460点。これまで商品追加などの内容改訂はあったが、大掛かりな商品入れ替えは今回が初めてとなる。リニューアルにより、6コース合計で前年比約10%増の売上高66億円を目指す。

 食品のカタログをリニューアルした理由について同社は「ここ数年、『物から食』、『物から体験ギフト』という流れが出てきたと感じる。この需要に乗り遅れないようにしたい」(販売事業本部)とする。
 
 今後同社では、自社サイトによるネット販売にも力を入れていく方針。2007年から開始した会員制度について、特典を設けるなどの案も検討している。

09年の新聞拡販誌広告出稿状況㊤、J&U調査、出稿総額は前年下回る、朝日の新媒体が部数半減

広告代理店ジェイアンドユー(本社・東京都新宿区、大井建男社長)の調査によると、新聞拡販誌・主要八誌の2009年(1―12月)における広告出稿総額は24億8020万円となり、前年を5・7%下回った。ページ数は昨年とほとんど代わっていないものの、朝日新聞の拡販誌刷新に伴い、広告単価が減ったことが響き減少している。なお、広告料金は正規料金の85%を想定して試算している。

 広告ページ数は前年の1135ページから1137ページとなり、ほぼ現状維持だった。ページ数は05年以降毎年減少していたが、〇七年からはほぼ同じページ数となっている。

 主要八誌では、産経新聞の「くらしの百科・大阪」を除く媒体で広告料が減少した。朝日新聞では「暮らしの風」を昨年10月に刷新し、「スタイルアサヒ」を創刊。発行部数がほぼ半分になったことで、広告料も値下げとなっている。一方、読売新聞でも昨年6月に「読売家庭版」を刷新し、生活情報誌として「リエール」を創刊したが、広告料は据え置いている。

 拡販紙への出稿量は、審査の厳格化などから04年の約34億5000万円をピークに減少しており、09年の広告料は、04年よりも28・2%減となっている。10年は他の媒体でも発行部数の削減と広告料の値下げが予定されており、朝日新聞拡販誌の広告料値下げの影響が通年で現れることも含めて、大幅な減少となりそうだ。拡販誌は中高年の主婦層に効率的にアピールできる媒体として、通販事業者にとっての利用価値は高いとみられるが、新聞の発行部数減少の影響が如実に現れているようだ。

 販売手法別の出稿量では、全体の63・5%を直販が占めた。直販部門の出稿金額は16億6418万円で、前年から8・6%減少している。ただ、通販企業の出稿が多い「キャンペーン」や「サンプル提供」は大幅に増加しているため、3者を合計して前年の数字と比較した場合は2%減となっている。カタログ請求は前年比18・2%増の4億4852万円。大半を通教企業が占める「資料請求」は同90%減の655万円で大幅減だった。

 商品分類別の出稿額・出稿ページ数では、引き続き健食・化粧品が大半を占めた。「化粧品・健康・医薬品」の出稿額は前年比0・3%増の18億1341万円となっている。衣服(肌着類含む)の出稿額は1億7124万円で、同30・3%増となり同じく微増だった。

 また、「宝飾品・アクセサリー」や「保険」が大幅に減少。特に「保険」は04年出稿額の0・4%まで落ち込んだ。

 「化粧品・健康・医薬品」の出稿総額に占める割合は69・3%となり、前年から0・5ポイント増加。なお、調査を開始した98年の「化粧品・健康・医薬品」の出稿額は11億9900万円で占有率が47・2%だった。(つづく)

創刊カタログ拝見・フェアトレードカンパニーの「ラブ フロム エマ」

 英女優エマ・ワトソンが協力、「ピープル・ツリー」に若者向け新ライン投入

 フェアトレードカンパニーは2月25日、人気の英女優とコラボレーションした同社初の若者向けブランドを開発し、カタログを創刊した。従来、同社の顧客層は30―40代がメーンだが、新ラインを展開することで若い層にも当該商品を浸透させるとともに、フェアトレード(公正な対価の商取引)への認知度アップを図る。

 創刊したのは「ピープル・ツリー、ラブフロムエマ」(B5判変型・36ページ)。「ハリー・ポッター」シリーズなどで活躍した女優のエマ・ワトソンさんと16―24歳向けの新ラインを立ち上げた。エマさんはクリエイティブ・アドバイザーとして参加。商品の素材選びやカラー、Tシャツの絵柄などをアドバイスし、19歳というエマさんの感覚を商品作りに生かした。

 カタログのモデルはエマさん自身や友人が務め、英国で行われた野外ロケにも無償で参加したという。

 掲載商品の約八割はフェアトレード認証を受けたオーガニックコットンを使用。Tシャツからドレス、スカート、ショートパンツまでカジュアルなアイテムに加え、手編みのサマーニットやリサイクルプラスチックを使ったアクセサリー、手刺しゅうのピンバッチなど、個性的な商品もラインアップ。レディース、メンズ、ホーム・アクセサリー分野全体で51型をそろえた。

 新カタログは、はがきかインターネットで申し込み可能で、300円(送料含む)で販売する。

 商品の販売は、日本ではカタログ通販のほか、同社の通販サイトと直営店に加え、高島屋の店舗と通販サイトでも取り扱う。高島屋は新宿本店で3月10日から約2週間、イベントスペースを設置し、フェアトレードを発信する。

 同カタログでの販売目標は英国と合わせて5,000万円を見込んでいる。なお、エマさんは、10年秋冬、11年春夏シーズンでも新ラインの商品作りに参加する予定。

ディノス 料理番組連動の通販好調、出演者着用「エプロン」予想上回る受注

041.jpgディノスが2月23日から開始した料理番組と連動した通販が好調に推移しているようだ。番組の出演者がデザインし、番組内でも身に付けているエプロンをメーンに番組内で使用した調理器具などがディノスの通販サイトで購入できる仕組み。深夜番組かつ番組内でもディノスの通販サイトへの目立った誘導はしていないにも関わらず、エプロンの反響は高いようで「予想を上回る受注」(同社)。実際に同社サイトの「売れ筋ランキング」でも同商品は1位となっている。ディノスは今後も同料理番組と連動した商品紹介および通販を行っていきたい考え。

 ディノスは2月23日放送の料理番組「ゆきなんち」(フジテレビ、放送時間は午前1時20分―2時20分)と連動した通販を開始した。同番組はタレントの木下優樹菜さんが芸能界の友人を招いて手料理を振舞う形式のトーク&料理番組でディノスは番組内でタレントが着用、使用した商品を通販サイトで販売するもの。

 通販番組ではないため、出演者が「ディノスで購入できます」というコメント以外に受注電話や商品番号の表示など直接的な通販への導線は行なっていない。ただ、番組サイトのコンテンツなどからディノスの通販サイトへのリンクを張っている。

 番組内では木下さんがデザインし、番組中、木下さん自身が常に着用しているフリルやリボンがついた可愛らしいオリジナルエプロン「木下優樹菜オリジナルエプロン」(税込6,980円)のほか、料理コーナーで使用した「NEWドイツ製万能キッチンスライサー」(同5,880円)や「サーモス真空断熱パスタクッカー」(同4,980円)、「チリスチーズグレーター」(同3,150円)、「チョコレートファウンテン」(同5,800円)などの調理器具を紹介した。

 メーンのエプロンは番組内で木下さんがずっと着用していたこと。また、番組中に木下さんが「ディノスで購入できます」と発言したことなどで、「予想を上回る受注」(同社)だった模様。実数などは明らかにしていないが、ディノスが通販サイト上に掲載している直近の売れ筋ランキングの「キッチン・家電。生活雑貨ジャンル」では直後に1位を獲得するなど、順調な売り上げを上げているようだ。そのほかの紹介商品についても、一定の売り上げはあげている模様。なお、エプロンは購入希望者を募った上での抽選販売で商品の実配送は3月中旬になるようだ。

 料理番組「ゆきなんち」は現状、不定期の番組だが、次回の放送日は3月16日(放送時間は午前1時25分―2時25分)に決まっている。次回の放送でもディノスは今回と同様にエプロンのほか、調理器具など番組と連動させた形での商品の紹介や、番組視聴者への通販サイトへの誘導を図っていく予定。

 今回の「ゆきなんち」と同様、通販番組以外の通常番組と連動し、通販サイトなどに誘導する試みとしては昨年、フジテレビの土曜昼の情報番組「バニラ気分」(現在は終了)内の料理コーナー「マツケンレシピ」でも調理器具で実施しており、時には驚くほどの販売量となることもあった模様。通常番組内で自然な形での商品紹介は通販マインドの低い視聴者からも反響は高いようだ。

ピジョン、衣料とベビー用品でカタログ分冊

4k.jpg  ベビー用品などを製造販売するピジョン(本社・東京都中央区、大越昭夫社長)は、英ベビー用品・アパレル製造小売りの日本での独占販売権を取得したのを受け、2月14日に英社ブランドの通販カタログを創刊した。初年度は、年2回発刊して取扱商品や価格帯などを検証。翌年以降の商品政策につなげる。ピジョンは、同日付けで通販サイトも開設しており、同ブランドの通販事業で初年度3億円、5年後の2015年1月期には20億円の売上高を目指す。

 創刊したのは「ママス&パパス」の総合版(写真左=A4判・144ページ)とアパレル版(写真右=同・60ページ)の2冊。英ママス&パパス社が展開する3000以上のアイテムのうち、日本の消費者が受け入れやすい価格帯の商品を総合版で約700、アパレル版は約300、計1000アイテムに絞って提案する。

 ピジョンが販売契約を結んだ英社は「子育てにもファッション」をコンセプトにデザイン性の高いベビー服やマタニティー、ベビーカー、寝具、玩具などを展開。商品分野が多いため、英国と同様に分冊形式を採用した。

 総合版ではブランドの世界観を重視し、単品で商品を見せるよりは、子供部屋を丸ごと提案するような形で紹介し、消費者にまとめ買いを促す。

 新ブランドのコンセプトを広めるため、得意のベビーベッドとベビーカーを中心に訴求し、ベッドはオリジナルのデザインを保ちつつも、日本の安全基準をクリアできるよう手直しするなど日本仕様にした。

 アパレル版については、両面表紙の体裁とし、左開きでベビー服を、右開きではマタニティー服を提案。両カタログともに年二回の発刊を計画しており、当面は受注状況を見極めながら、商品政策を検証する。

 集客面では、ピジョンのポータルサイト「ピジョンインフォ」の会員約五十万人からセグメント分けして告知したほか、ベビー雑誌に広告を打って、カタログ請求してもらった。通販サイトもカタログの創刊に合わせて開設しており、サイト上でカタログの中身を閲覧できるようにしている。

 また、カタログに掲載している主力のベビーカーで、ボディーや色、柄、オプションパーツなどを自由にカスタマイズできる商品「ルナミックス」は、育児用具などを輸入販売している「ボーネルンド」の全国十五店舗で三月一日から展示するなど、ブランド認知度を上げる取り組みに注力する。

ケイ・センス、通販冊子リニューアルで商品の"見せ方"変更

4t.jpg 角川・エス・エス・コミュニケーションズ(本社・東京都港区、太田修社長)と千趣会(同・大阪市北区、行待裕弘社長)の合弁会社で、シニア向けビジネスを手掛けるケイ・センス(Kセンス=同・東京都港区、松原眞樹社長)は、定期購読誌「毎日が発見」と付属する通販冊子「いろどり」を刷新した。画一的だった商品の見せ方を見直し、誌面にメリハリをつけたほか、中心顧客が読み物好きなシニア層であることを踏まえ、商品説明などを拡充。Kセンスでは千趣会が持つフルフィルメント機能の活用など、通販部門の基盤強化を進めてきが、顧客の拡大に乗り出した形だ。

 「毎日が発見」は、シニア層をターゲットにした月刊の定期購読誌で、直近の購読者数は約10万人。旅行やグルメ、健康、節約などをテーマにした企画記事を中心に掲載しており、定期購読者向けに衣料品や健康関連雑貨などを扱う通販冊子の「いろどり」、書籍通販冊子の「ほんだな」を展開している。

 「毎日が発見」および「いろどり」を刷新したのは、今年1月下旬に発行した2月号から。「毎日が発見」では、従来、表紙に使用していた片岡鶴太郎さんのイラストを、童話・絵本作家のいわさきちひろさんのイラストに変更し、温かみのあるイメージを訴求。企画等の構成は、ほぼ従来通り「連載をしっかりと見せる」(通販事業部)形にしている。

 一方、通販冊子の「いろどり」では、大幅な見直しを行っており、媒体名を「暮らしのいろどり」(A4判、56ページ)に変更した。

 誌面についても、従来、商品掲載スペース(1ページ4品目程度)を同じ大きさの枠に区切り、それぞれの枠の中で写真やスペックなどを掲載する形だったが、今回のリニューアルでは商品掲載スペースの画一的な枠を無くし、誌面の自由度を向上。1ページ当たりの使用画像点数を増やし、商品スペックの表を1カ所にまとめて掲載するほか、商品画像への機能説明、商品に対する専門家等のコメントを載せた。

 また、服飾評論家で京都市観光協会副会長を務める市田ひろみさんが京都の逸品を紹介するというストーリー性を持たせた企画ページを掲載。このほかに、千趣会と連携して全国各地の麺類や釜飯などを扱う頒布会ページも新たに設けている。

 通販の利用客層が読み物好きなシニアであることを踏まえ、今回のリニューアルでは商品の機能説明等を強化。また、頒布会のページでは、現地の店舗写真や地図のイラストを入れ、読者が旅行に行きたくなるような仕掛けも盛り込んだ。

 通販冊子リニューアル後の受注状況としては、「商品によりバラツキがある」(同)が、顧客情報の分析などでノウハウを持つ千趣会と連携し、通販部門の拡大を進める意向。通販冊子についても、「毎日が発見」の記事と連動強化や、「暮らしのいろどり」を通販総合冊子と位置付け、全国各地の逸品や美容・健康などに特化した媒体を投入することも検討する考えだ。

日本ロレアル 春夏カタログ、自然コスメの立ち上がりが順調

 日本ロレアルで通販を行うクラブ・クレアター・ボーテ事業部の春夏カタログでの売り上げが好調だ。新商品のオーガニックコスメや刷新した口紅、まつ毛美容液などが予想を上回る立ち上がりとなっているようだ。春商戦全体でも新商品のヒットや今後発行予定のDMの効果で前年同期を上回って推移するもようだ。

 カタログ「クラブ・クレアター・ボーテ」は1月18日に発刊。新商品85アイテムを含む約300アイテムを掲載し、前年同期並みの品ぞろえとした。

 カタログスペースと売り上げが連動しないとの判断から、カタログページ数は前年同期号と比べて8ページ減らし、60ページとした。カタログの見せ方はメリハリを持たせつつ新商品を分かりやすく提案。各ブランドの新商品を1ページで大きく見せる一方、定番商品は1ページに複数商品を掲載するなどし、誌面の効率化を図った。同送チラシにボリュームを持たせることで掲載アイテムが埋没しないように工夫した。

 新商品として提案を強化したのはオーガニック認証「エコサート」を取得したオーガニックコスメ「ビオエクシジョン」。巻頭4ページを割いて提案した。化粧品の処方方針を示せるメリットがあることから、商品への信頼感が高まると分析した。

 同商品はフランスのプロバンス地方の自然をイメージして訴求。パラベンやシリコン、合成着色料など不使用で、コスメビオの基準も説明して提案。価格についてもデビュープライスと銘打ち、他ブランドと比べて安価な点を強調した。

 こうした施策により、「ビオエクシジョン」は当初予想を上回って推移。現状クリームやボディミルクなど4アイテムだが、年間を通じて基礎化粧品やボディケアアイテムなど約10アイテムを提案していく計画だ。
 
 春商戦については、2月に発刊したバレンタインをテーマにしたDMが好調。今後、前年に好調だった桜をテーマにしたDMを発刊する予定で、今期春商戦でも順調に推移する見通し。「今春商戦は伸びが期待できる要因が多い」(担当者)という。

カタログハウス テレビ通販に着手、テレ朝の通販番組で売れ筋4商品紹介

 カタログハウスがテレビ通販を始める。2月27日に放送するテレビ朝日の通販特番で枕や調理器具、掃除機など売れ筋4商品を愛用者のコメントを交えながら紹介する。カタログハウスでは今後、自社媒体のほか、テレビを初めとする他社媒体を活用した通販展開を強化するとしており、テレビ通販への着手はその一環と見られる。今回の結果などを踏まえながら、テレビ通販を継続的に実施していくか判断していく考えのようだ。


 カタログハウスはテレビ朝日とのタイアップ企画として、2月27日にテレビ朝日系で放送する通販特番「この春イチオシ!幸せのごほうび...」(放送時間は午後1時59分から午後4時)のうち、前半の約1時間で基幹カタログ「通販生活」などで売れ筋の4商品を紹介する。

 紹介するのは家庭用パン焼き機「釜伸び職人」(「通販生活」での売価は税込2万4799円)、安眠枕「メディカル枕」(同1万2800円)、充電式コードレス掃除機「マキタの掃除機」(同1万3230円)、ハンディフードプロセッサー「バーミックス」(同2万9925円)。

 番組ではタレントの山田五郎氏をナビゲーターとして、カタログ「通販生活」の誌面さながらにメーカーや愛用者のコメントを交えて、商品を紹介する構成とするようだ。カタログハウスでは「少しでも独自のテイストのものが作れればと思っている」としている。
 
 なお、テレビ朝日の通販特番の後半1時間はテレビ朝日が自社通販として真珠ネックレスやスニーカーのほか、タレントの国生さゆりさんと共同開発したバッグの3商品を紹介する予定。

 カタログハウスでは今後の戦略の一つとして「カタログなど自社媒体だけではなく、多様化するメディアを活用していく」(佐倉社長)としており、テレビを初め、インターネットやモバイルなど様々な自社媒体以外のメディアを活用して、販路を広げていく考え。今回のテレビ通販の開始もそうした戦略の一環と見られる。

 ただ、テレビ通販の今後の継続については、初めての試みであるために、結果などを見ながら慎重に判断していきたい考えだ。
 
 一方、テレビ朝日ではカタログハウスとのタイアップ企画の狙いについては「新規商材の確保」(同社)としており、条件が合致すれば、こうした連携を進めたい意向のようだ。

ヤーマン、TV、雑誌、店頭で一斉販促、短尺の通販番組を全国に

ヤーマン(本社・東京都江東区、山崎貴三代社長)が、クロスメディア戦略を積極化する。テレビ通販は従来から展開していた29分のインフォマーシャルに加え、新たに3―4分の短尺を全国展開。同時に女性誌への広告出稿や大手通販や家電量販店などへの卸販売強化で露出を積極化、認知度及び売り上げを高める考え。

クロスメディアで拡販するのは脱毛器「ノーノーヘア」とミネラルファンデーション「オンリーミネラル」の二アイテム。脱毛器「ノーノーヘア」は2010年に直販と卸販売を合わせて20万台を販売し、売上高60億円を予定。そのうち3分の1強を直販で売り上げる考えで、「販促のタイミングをチャネル間で合わせて一斉に展開する」(伊藤千保美取締役副社長)計画だ。
 
まずは自社のテレビ通販では脱毛器の先端を付け替えられる「ノーノースマート」を2月中旬から3―4分のインフォマーシャル、4月からは60秒のCMをそれぞれ全国で放送する。同時に、女性誌への出稿を行うとしており、まずは2―3月で複数の雑誌で合計16ページを展開する。

また、卸販売ではこれまでは1局にとどまっていた地上波キー局でのテレビ通販への卸販売を3局に拡大する。自社サイトではキャンペーンページを立ち上げ、製品へのデコレーションをユーザーから募集し口コミの拡大につなげるほか、家電量販店やバラエティーショップ2000店舗で専用の什器を設置する。  

またミネラルファンデーション「オンリーミネラル」は3月から、29分のインフォマーシャルを見直し、15秒と30秒のインフォマーシャルを全国で放映する。「これまでのCSやBSでの展開と比べて2―3倍の露出となる見込み」(池主匡志第三健康機器事業部第一部部長)という。

加えてバラエティーショップ400店舗で3月1日から、脚付きの展示台を用意し、店舗の入り口などに目立つように設置するほか、女性誌や美容雑誌を中心に広告を展開する。  

今回のクロスメディア展開に合わせて3月から「デビューキット」を発売。ミネラルファンデーションを使用した経験のないユーザーの開拓を目指し、1950円とした。実店舗への卸販売は5万個を販売し売上高は1億円を計画。直販売上高は「店舗の3倍」(池主部長)を予定する。

注目DM拝見・あきゅらいず美養品 全日本DM大賞で金賞、〝手書き〟で親しみやすさ演出

041.JPG  スキンケア用品の通販を展開するあきゅらいず美養品は1月26日、郵便事業会社が開催した全日本DM大賞で準グランプリとなる金賞を受賞した。

  受賞したのは、昨年冬に開始した、洗顔石けんなどを購入した顧客に送られるDM「みわ通信」(全5信)。同社宣伝部の新入社員である坂井美輪氏が自身の体験をもとに、商品理解を深めていく過程をレポートしたもの。主人公の「さかいみわ」が商品を使用した感想や、社内での出来事などを漫画で描いた。

  封筒も5種類のイラストがあり、文面の約95%は手書きにするなど、手作りDMで親しみやすさを演出。差出人も「さかいみわ」本人とするなど、あくまでも私信形式にこだわり、顧客との距離を近づけるよう工夫した。

  同DMは、購入後3週間以内に1―3信を送付、リピート購入に至らない顧客には4、5信を送付している。初回購入の商品に同梱するアンケートもイラストや手書き文章が主体となっている。

  これまで、同社が購入者に送っていたDMは、商品の使用説明やスキンケア解説などが中心の内容だった。「みわ通信」の開始により、他媒体の広告効果と合わせて顧客からのレスポンス率は50%、リピート率も5%向上した。現在では、顧客から日に10件ほど問い合わせやファンレターが来るようになったという。

  あきゅらいず美養品は「詳細な検証はこれからだが、今後もこの形式でDMを作成していきたい」(メディア編集局)とする。

優良顧客向け新カタログ・三越 旬の冬物婦人服を提案、〝値ごろ感〟で手応え掴む

 三越の通信販売事業部は、昨年12月に発刊した優良顧客向けの新カタログで手応えを掴んだ。〝シーズン性〟と〝値ごろ感〟を重視した商品開発により、通常のカタログよりもレスポンス率で3%程度、ページ当たりの売上高は約30%それぞれ向上したという。

 同社が発刊したのは「ジャストシーズン・カタログ」(A4判・約20部)。本格的に寒くなり始めた12月初旬に、需要の高まるコートやマフラーなどの婦人衣料を中心に50ページで構成、約100アイテムを商品政策から新たに組み立てて、作成した。

 従来、12月初旬には重要顧客向けに、その年のカタログに掲載した商品から三越の〝一押し〟を集めた「三越・季節のベストカタログ」を送付していたが、今回はこれに発想の異なる新カタログも同封した。

 新カタログの発刊に当たっては、足元の消費の落ち込みが厳しいことから、約3カ月という短い期間で企画し、〝旬の商品〟だけを、値ごろ感を出して販売する方針で臨んだ。

 通常、カタログの企画段階から実際の販売までは半年近くを費やす場合も多いが、発刊までの期間を短くすることで、より消費者の求める価格帯やトレンド、シーズン性を反映させることができたという。

 また、配布先が優良顧客のみで受注数量が予想しやすかったため、委託商品、買い取り商品ともに調達量を絞り込んで、無駄の少ない生産体制で展開。その結果、従来よりも値ごろ感のある価格設定が実現した。

 例えば、トレンドのチェック柄と無地のリバーシブル仕立てで、2通りに着用できるダウン入りのコート(税込み1万5,800円)などが売れ筋で、商品のシルエットや品質、価格面を総合的に判断して購入している顧客が多いようだ。

 新カタログの受注期間は短く、役割は限られるものの、三越では1月初旬に新春カタログを発刊しており、「繁閑の差を埋め、うまく新春号にバトンをつなげたのでは」(同社)と分析する。

 今後、新カタログの実績を詳細に検証し、今冬の発刊に生かす。また、今夏には「ジャストシーズン・カタログ」の夏版を発刊したい意向だ。

 夏物衣料については、使用する生地も薄く、値ごろ感が出しにくいため、単価を下げるのではなく素材転換などによるお得感の演出など、新たな取り組みが必要になるとしている。

JSC 地場産品を生中継で販売、衣料品中心に8点を紹介

004.jpg ジュピターショップチャンネル(JSC=本社・東京都中央区、篠原淳史社長)は1月13日、優れた地場産品を紹介するテレビ通販番組を放映した。同日、都内で開催された展示会で出展された商品の中から、JSCがピックアップ。会場内の特設ステージから生中継で衣料品を中心に八点を紹介した。4万円を越す高単価商品も即時に完売するなど、顧客からの評価も上々だったようだ。今後も他社では購入できない希少性の高い地場産品などを積極的に販売していきたい考え。

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ファミマ・ドット・コム CVS売り場とCS連動、パッケージ広告展開、アニマックスと組み開発

41.gif大手コンビニ、ファミリーマートのEC事業子会社でネット販売等を手掛けるファミマ・ドット・コム(FDC=本社・東京都豊島区、浦元康彦社長)は昨年12月から、CSのテレビCMとファミリーマート(FM)店頭の広告媒体を連動させたパッケージ広告の販売を始めた。CSのアニメ専用チャンネルを運営するアニマックスブロードキャストジャパン(AMX=同・東京都港区、滝山正夫社長)と組んで展開するもので、現状アニメのテーマソング等を扱うレコード会社をターゲットにしているが、通販の広告手段として活用の可能性があるのか、動向が注目されるところだ。
 
 今回開発したパッケージ広告は、AMXのミュージッククリップ型CM「BOOST!」と、FM店頭のPOSレジ液晶POPおよび店内BGMを連動させたもの。「BOOST!」は、1分間(前後各5秒のバンパーを含む)の商品告知CMで、レコード会社が扱う商品の楽曲名やアーティスト名、発売日、ジャケット写真、動画などを使った形で展開。放映時間は火曜日から月曜日の夜9時から午前4時、放映回数は2週間で15回になる。   
 
 一方、CVS店頭では、1時間に1回の頻度で60秒の店内BGMを、POSレジの液晶POPで1時間に約5回、12秒間の画像を放映。料金体系は、広告投入エリアのFM店舗数と展開期間に応じて算出する仕組みだが、「基本は全国展開になる」(FDC総合企画部)という。
 
 FDCとAMXは昨年、アニメキャラクターを使ったオリジナル商品の開発で提携し、FDCの通販サイトで「ケロロ軍曹」の武者節句人形や「銀河鉄道999」のセル画入り楯を販売している。オリジナルのコンテンツを拡充したいFDCと、番組視聴者の拡大を図りたいAMXの思惑が一致した取り組みで、AMXが保有する広告枠を使ったテレビCMの放映、FM店頭の無料誌や店内BGMなどを活用した共同販促を展開。今回のパッケージ広告は、この取り組みをベースにしたものになる。  

  FDCとしては、CS放送の各ジャンルで有力な番組を持つ事業者と連携し、ネット販売で扱うオリジナル商品の拡充を図る方針で、この一環として音楽チャンネルのスペースシャワーTVが昨年開設した通販サイトの運営も担当。パッケージ広告の部分でも、「将来的にスペースシャワーと連携することは考えられる」(同)としている。  

  FDCでは、これまでにもFM店頭の広告媒体としてPOSレジ液晶のPOPや店内BGMのほか、店頭情報端末「Famiポート」やレジカウンターに備え付けられたラックでのリーフレットの展開などを提案してきたが、CSと連動したパッケージ広告で、新たなクライアントの獲得を進め、広告事業の拡大につなげる考え。  

 全国約7500店舗、30代を中心に1日平均来店客数約700万人(男性62%、女性38%)を擁するFM店舗とCSが連動したパッケージ広告。現状、CS番組との兼ね合いからターゲットとするクライアントが限定的で、広告放映のタイミングなど実際の効果が不透明な部分もあるが、通販商品の受け渡しや代金決済の拠点として機能してきたCVSが新たな広告塔になるのか、通販事業者としても気になるところだ。

総合通販各社 インテリア・雑貨の効率化推進、カタログの再編・誌面見直しなど

 有力通販事業者の間でインテリア・雑貨のカタログ展開手法を見直す動きが広がっている。景況悪化を背景にした新築住宅の着工件数減少や、顧客の低価格志向の強まりなどから、総合通販などでも、大型家具を中心に苦戦を強いられている。こうした状況を踏まえ各社は、客層や取り扱い商材の絞込み、カタログの再編、商品の掲載方法の見直しといった効率化を推進。インテリア・雑貨のテコ入れに注力している状況だ。

 千趣会では、近く発行する春カタログから、インテリア・雑貨カタログを再編。これまで「わたしたちの新住まいと雑貨」「ホームベース」「新生活館」を展開していたが、新たに「sumutoco(すむとこ)」と「Remie Style(リミースタイル)」に集約する計画だ。
 
「すむとこ」は、「新住まいと雑貨」と「ホームベース」を統合した生活雑貨の総合カタログ、「リミースタイル」は暮らしを楽しむ、生活インテリアのセレクトカタログの位置付けで展開。カタログの絞り込みで制作費を抑制するなど効率化を推進。収益性の改善の改善につなげる。
 
 セシールでも12月発行の「暮らしがすきになる本」春夏号で誌面を刷新、従来1ページに10アイテム程度の商品を掲載していた「詰め込み型の誌面」(広報室)を改め、1ページを使い、重点商品を見せるという試みを行っている。
 
 売れ行きの良い商品や重点商品に絞った訴求により、効率的に受注を獲得することを狙ったもので、重点商品等については、サイズやカラーのバリエーションを拡充し、細かなニーズに対応。一方で、カテゴリー全体としてのアイテム数を減らしており、カタログのページ数も前年比で10数ページ抑えている。
 
 同社の場合、特に30代顧客のレスポンスが落ち込んでいるもようで、誌面での商品の見せ方を変えることにより、需要の喚起を図る考えだ。
 
 このほかにニッセンでも、今秋からインテリア・雑貨の方向性を見直し、新カタログ「One Room Style(ワンルームスタイル)」を発刊している。同カタログは、都会の一人暮らしをターゲットにしたもので、小型家具や雑貨をメーンに展開する。家具・インテリア市場全体としては、新築住宅の着工件数などから、冷え込んでいるが、同社では入学や就職などで、毎年1人暮らしを始める人がいることに着目。需要が見込める層にターゲットを絞り込み、着実に受注を獲得していく戦略だ。

ワールド メンズカタログを創刊、「スタイル・メン」ブランド間の買い回り期待

041.jpg アパレル大手のワールドは11月28日、メンズブランドの最新作を紹介するカタログを創刊した。同社では、レディース衣料の通販マガジンを発刊しているが、メンズ向けは今回が初めて。自社で展開するメンズブランドの認知度向上を図るとともに、カタログ形式にすることでブランドを横断して購入してもらうのが目的。カタログには、通販サイトのアドレスやQRコードを印刷してネット販売への誘導につなげる。

 新カタログは「スタイル・メン」(=写真)。創刊号は68ページ建てで、発刊部数などの詳細は明らかにしていないが、通販サイトの利用者に部数限定で送付しているという。

 主力のメンズブランド「タケオキクチ」や「TK」「ボイコット」などを中心に冬物の衣料やバッグ、靴など最新アイテムを紹介。創刊号では、クリスマスギフト特集を組み、男性へのプレゼントを考えている女性も囲い込む内容とした。

 商品は、パソコンとモバイルの自社通販サイト「ワールドダイレクトスタイル」で受注するほか、電話によるオーダーも受け付ける。

 QRコードはページごとに作成し、モデルが着用するコーディネートをそのまま購入できるようにしている。

 また、PCの通販サイトでは新カタログのデジタル版をスタートし、商品をクリックすると詳細ページに飛べるようにしたほか、カタログの特設ページも設置。掲載商品のファッションショーや人気スタイリストによる着回し術などを動画で紹介することで、買い回りにつなげる。

 さらに、「スタイル・メン」のタイトルは使わずに、掲載しているブランドごとに誌面を抜き刷りして店頭で顧客に配布し、ネット販売と店舗誘導につなげる取り組みにも活用する。
 新カタログの発行頻度は決まっておらず、創刊号での販売状況などを検証しながら今後の発刊スケジュールを固めるという。

 同社の顧客層は20―30代女性がメーン。02年に女性向けの通販マガジン「ルナ」を創刊し、現在は年4回の頻度で発刊しており、メンズカタログ創刊で男性顧客の拡大を狙う。
 

スタートトゥデイ 初の通販ムック発売、宝島社で発行、ゾゾを丸ごとPR

041.JPG スタートトゥデイは11月26日、通販サイト「ゾゾタウン」で販売する商品を掲載した初の通販ムックを発売した。メンズとレディース向けの2冊を宝島社のムック本シリーズから発行。それぞれ人気ブランドの付録が付き、当該ブランドのファンを中心に新規顧客の開拓につなげる。

  発売したのは「ZOZOMOOK(ゾゾムック)」(部数非公開、A4判、メンズ80ページ、レディース96ページ、税込1,300円)。全国の書店とオンライン書店、レディース版のみコンビニでも販売する。付録はメンズ、レディース共に、人気の5ブランドのポーチ5点セットとなる。

 ムックで紹介するブランド数はメンズとレディースを合わせて約180ブランド。「Cher」や「X―girl」といった雑誌読者に人気が高いブランドや「ユナイテッドアローズ」や「ビームス」などの大手セレクトショップなど、「ゾゾタウン」で取り扱いのある人気ブランドとショップを抽出した。商品点数はメンズとレディースの合計で900品目。特に、「ゾゾタウン」限定アイテムを訴求した。

 商品には7桁の注文コードを設定。特設サイトで注文コードを入力すると商品詳細ページへ飛ぶ。一方、ムックが手元になくてもブランド検索などを用いて、掲載商品を購入することができる。受注受付期限は設けておらず、ムック購入者に限定した、キャッシュバック制度などの掲載商品購入に関した特典もない。

 掲載商品の仕入れはブランドやショップによって買取りと委託(消化仕入れ)に分かれる。特定ブランドを特集するいわゆる「ブランドムック」ではなく、「ゾゾタウン」を内包する玄関サイト「ゾゾリゾート」の公式ガイド本といった趣。制作費はスタートトゥデイが負担している。

 商品紹介ページの他に、「ZOZOの歩き方」と冠した特集を設け、「ゾゾリゾート」の紹介や、前澤社長と「ア ベイシング エイプ」のデザイナー兼プロデューサーであるNIGOさん、インテリアデザイナーの片山正道さんの対談などを掲載。「ゾゾタウン」および「ゾゾリゾート」の認知度向上と理解の深耕を目指した。

 通販誌や通販ムックはスタイライフが「ルックス」(増刊号含めて年6回発行)を、「SLY」「moussy」などの人気ブランドを展開するバロックジャパンリミテッドが「シェルター」(年4回発行)を展開している。

 ただ、「ルックス」が通販サイトを持たず、雑誌を購入しないと商品が選べないのに対し、「シェルター」と「ゾゾムック」は先に立ち上がっている通販サイトと完全連動する形をとり、ムックを購入しなくとも商品が選べるという違いがある。

 スタートトゥデイは通販ムックの継続展開について「現段階では何も決まっていない」(同社秘書広報ブロック)とするが、ファッションアパレルのネット販売最大手の同社が、紙媒体にどれだけ踏み込んでいくのか、その動向に注目が集まる。

コンコルディア JSCでクロコ鞄が好評、5,000万の販売目標クリア

 バッグメーカーの枡儀子会社のコンコルディアは、今年9月に立ち上げた新ブランドが大手テレビ通販で好評だ。希少価値の高いクロコダイルやアリゲーターに、ファッションアイテムとしての意匠性を追求した新しいスタイルのバッグが消費者の支持を得ているようだ。

 同社は、新ブランド「ロンエキャレ・パー・アカミネ」の爬虫類ラインを通販戦略の目玉として展開。天然のクロコダイルを使用したバッグを値下げせずに、ジュピターショップチャンネル(JSC)を通じて販売する。

 JSCに初めて商品を投入した9月中旬の放送では、バッグと財布を合わせて160本販売し、約3,800万円の売り上げを計上した。

 コンコルディアを代表して番組に出演した井上喜充専務はジーンズ姿で登場し、普段使いのできるクロコバッグを視聴者に発信した。

 「桐箱」に「白手袋」というイメージで扱われることの多いクロコダイルを、ファッションアイテムの一つとして販売する同社のスタイルが受け、販売数も伸びたことから急遽、11月15日に追加放送が決定した。

 2回目の放送でも、クロコのハンドバッグ(約30万円)と財布(約8万円)を投入。クロコの価値を下げる売り方はせず、付属品としてカードケースを付けることで顧客満足につなげた。

 バッグの質感や、腑(ふ)と呼ばれる皮模様の大きさなど、天然クロコダイルの希少価値を視聴者に訴える一方で、フォルムなど意匠性へのこだわりも説明した。

 この結果、投入したバッグ180本、財布75本の計255本がほぼ完売し5,000万円以上の販売計画をクリア。「値下げをしなくても高級バッグがテレビ通販で売れることを証明できた」(井上専務)とする。

 同社では今後も、JSCを販売窓口として活用。「爬虫類バッグは高級フォーマル向きという概念を払拭し、普段使いされる文化を作っていきたい」(同)という。

千趣会 地デジ対応の通販展開手法確立へ、とちぎテレビとデジタル放送通販

 千趣会は、とちぎテレビと組み、デジタル放送を活用したテレビ通販を始めた。2011年の地上波デジタル放送完全移行を睨んだ取り組みで、夕方の地元情報番組内に専用コーナーを設け、動画での商品紹介と並行して、デジタル放送で商品の詳細やレビューなどの情報を提供。顧客の購買行動を検証する。同社では、地デジ完全移行が大きな商機になると判断、その特性を活かした商品の見せ方や購買意欲喚起の手法などの早期確立を目指す構えだ。

 千趣会では、07年にプロジェクトチームを設け、ユビキタス時代に対応した事業展開の方向性を検討してきた。その中で11年の地上波デジタル放送への移行に伴う環境変化が商機になるとの方向性が示されたことを受け、08年から関連情報の収集を推進。さらに実証実験として、とちぎテレビと連携によるテレビ通販の展開に乗り出した。一方のとちぎテレビ側では、広告収入が減少傾向にある中、データ放送を活用した新たな事業展開を検討。データ放送を活用したテレビ通販の展開を構想していた千趣会と思惑が一致し今回の取組みに至った。

 今回の実証実験は、とちぎテレビが毎週月曜から金曜の帯で夕方六時から放映している情報番組「イブニング6」内に、「ハローベルメゾン!」の名称で5分間の通販コーナーを設けて展開。同コーナーは毎週水曜日の夕方6時30分頃からの放映で、商品紹介の映像と合わせ、データ放送で商品に関連した情報を提供するというのが基本的な構成だ。

 商品紹介の映像は栃木県内にある「ベルメゾンマーケット宇都宮店」内で撮影し、同店の店長ととちぎテレビのアナウンサーの掛け合で商品の機能などを紹介。「イブニング6」の別の曜日を担当するアナウンサーを起用することで、視聴者が親近感を持てるようにした。

 デジタル放送では、商品詳細やショッピングガイド、カタログ請求などの情報を提供するほか、「ベルメゾンネット」に寄せられた顧客からの商品レビューを紹介。また、「イブニング6」の放送中にテレビリモコンの「Dボタン」を押すと、画面両脇に「ハローベルメゾン!」の告知を表示するといった仕掛けも盛り込んでいる。

 特に、今回の実証実験で力を入れているのは、データ放送での商品レビューの提供。既にネット販売で顧客の購買意欲喚起の効果が実証されているが、これをデジタル放送テレビ通販に移植した場合に、顧客がどのような購買行動をとるのかを検証していく。

 今回のテレビ通販では、電話とテレビ画面に表示するQRコードを使った携帯電話からの注文に対応するが、携帯電話の場合、テレビリモコンの「Dボタン」を押してデジタル放送を表示、携帯電話のカメラでQRコードを撮影し、注文サイトにアクセスするという流れになる。顧客が実際に商品を注文するまでの手順が多いため、商品紹介の段階で強い購買意欲を喚起する必要があり、その一ツールとして商品レビューを活用する狙いだ。

 「ハローベルメゾン!」で扱う商品(毎週2商品を紹介)についても、「レビューが多い商品を選定している」(EC事業開発部)。11月4日の1回目放送では「高さが変わる子供クッション」と「どっちも花柄サンダル」、11日の2回目放送では浴室周りの商品を紹介しているが、いずれも、レビューが多い商品だという。

 一方、今回の取り組みは、リアル店舗とも連動しており、この一環として「ベルメゾンマーケット宇都宮店」にテレビ通販で紹介した商品の専用売場を設置。これまで店舗への来店促進策はチラシがメーンとなっていたが、テレビによる店舗への誘導効果も検証する。

 千趣会はこれまで、カタログ、店舗、パソコン、モバイルを連携させる形で、商品の展示機能や受注機能を提供してきたが、第5の柱としてテレビモニターの活用を推進。現状、放送回数がまだ少なく全体的な傾向は把握しきれていないが、これまでの展開では、「番組放送中に携帯電話からの注文があり、テレビを見た顧客が週末に店舗へ来店するケースもあった」(同)という。今後、商品紹介画像とデータ放送の情報量のバランスや商品価格の表示方法など、より踏み込んだ検証作業を行っていく考えだ。

ピジョン 新カタログ来年2月創刊、ベッド軸に子供部屋提案

004.jpg ベビーグッズなどを製造販売するピジョンは、英ベビー用品製造小売りと日本での独占販売契約を結び、来年2月1日に英社ブランドのカタログを創刊する。カタログの詳細は詰めている段階だが、ベビーベッドをコアアイテムに、家具や壁紙、玩具など子供部屋を"丸ごと"提案する新しいタイプのカタログになりそうだ。

  ピジョンが販売契約を締結したママス&パパス社は、「子育てにもファッション」をコンセプトにデザイン性の高いベビー服やマタニティー、ベビーカー、寝具、玩具など幅広い商品を展開する。  商品の単品売りよりはブランドの世界観を重視しており、新カタログでも空間をプロデュースする売り方を継承するとみられる。

  創刊号では、英社が展開する約2,500アイテムのうち、日本の消費者が受け入れやすい価格帯の商品約1,000アイテムを販売する計画という。

  ページ構成などの詳細はこれからだが、日本市場で新ブランドの特徴とコンセプトを広めるため、ベビーベッドとベビーカーなどがキーアイテムになるようだ。

  英国では、ベッドを軸に子供部屋をコーディネートする発想があるといい、日本でも「まとめ買い」を促す。ベッドはオリジナルのデザインを保ちながら、日本の安全基準をクリアできるよう手直しした。主力のベビーカーも10型を販売する。

  初年度は、年に2回カタログを発刊して取り扱いジャンルや価格帯などを検証。翌年以降の商品政策につなげる。

  集客面では、ピジョンの情報サイト「ピジョンインフォ」の会員約50万人のうち、セグメント分けして告知するほか、ベビー雑誌に広告を打ち、カタログ請求してもらう。

  一方、通販サイトは広告掲載するベビー雑誌発刊日のタイミングを考慮し、カタログの約半月前にスタートする。開設時の商材はカタログと同様だが、アパレルは四半期ごとに商品が入れ替わるため、新作の入荷に合わせて更新するようだ。

  なお、ピジョンは英社ブランドの通販事業で初年度3億円、5年後の2015年1月期には20億円の売上高を計画する。

島根県 折込チラシで地場商品を拡販、県産品を通販で支援

 島根県が、県内通販事業者の支援に乗り出した。11月から、観光地に関連した県の特産品を紹介する折込チラシを発行する。山陰中央新報社と連携して食品通販事業者を広告料金5,000円で募集。関西や山陰、中国地方の地方紙を介して折込チラシを配布する。これまでもブランド推進課は小売店舗などで特産品フェアを実施していたが、輸送コストがかかり他県と比べて価格競争力が弱まるデメリットがあった。商品をユーザーに直接発送できる通販のメリットを生かし、特産品の販路拡大につなげる考えだ。

 配布する折込チラシは「しまね美味紀行」(発行は島根県観光連盟、B3判、2つ折り)。観光客の誘致と県特産品の販路拡大が狙い。今年度は2月までに毎月4回配布し、来年度以降は季刊発行する。各号で観光地を1カ所ずつピックアップし、観光地にちなんだ加工品や生鮮食品、工芸品を紹介する。

 広告として17商品を掲載。観光地を紹介する特集面では9商品を、観光地と関連しない商品を紹介できる通常面は8商品を掲載する。紙面では読者プレゼントを行い、折込チラシを見てもらえるように工夫した。

 これまで、島根県では海産物や和菓子、そばなどの特産品をPRするため、スーパーなどでのフェアや商談会を開催。日本海に面した立地条件を理由に商品輸送コストがかかっていたほか、小ロット商品の取り扱い拡大が困難だった。通販ではこうした課題を解消できるだけでなく、ユーザーのリピート購入が見込めると判断した。

 折込チラシは山陰中央新報社の企画会社中央新報セールスセンターと連携して15万部を配布する。広島県と岡山県へ3万部を配布し、大阪や兵庫、京都へ各2万部を、香川へ愛媛は1万部ずつ投下する予定。人口20万世帯以上の都市を基準に配布エリアを決め、地方に強い新聞を使い投下する。「広告一枠5,000円の格安でも、予算内で行える」(島根県ブランド推進課)という。

 第1弾となる11月16日発行分では「松江・玉造温泉」を紹介。松江城や郷土料理などの観光情報に関連した漬物や和菓子、酒などの九商品を提案する予定だ。

 12月号では「出雲大社」を、1月号では「温泉津温泉、石見銀山」、2月号では「津和野、益田から浜田」を特集する。「出雲大社」の紹介では縁結びをテーマとする計画で、主婦層層だけでなく独身女性へも訴求していきたい考えだ。

パルシステム カタログ戦略見直し 〝働く母〟テーマに出産から入学まで対応

 パルシステム生活協同組合連合会は2010年メドに、小さな子どもを持つ母親向けカタログの見直しを図る。競争の激化で新規客獲得が苦戦しているほか、乳幼児期以降の情報が不足などで顧客の離脱を招いていた。そのため、紙面上のテーマを乳幼児から母親に変更し、第1子の出産から小学校入学前までの食生活をカバーする品ぞろえを提案する。生活様式の多様化を意識したレシピ内容なども充実していく計画。子育てをテーマにしたコミュニティサイトを本格化し、ライフタイムバリューの向上につなげる考え。

 パルシステムでは乳幼児を持つ母親向けに「YUMYUM(ヤムヤム)」を展開。これを入り口として子どもの成長に合わせて、食べ盛りの小学生を持つ家庭向けに「mykitchen」を、義務教育終了後の中高年夫婦向けに「Kinari」を提案している。

 食品宅配市場では、食への関心が高まる第1子出産時を新規客獲得の好機とし、事業者間の競争が激化。パルシステムが展開する「YUMYUM」においても、08年度の受注人数は横ばいと伸び悩んでいた。また、「食べ盛り」を意識した次ステージのカタログとの食事のボリュームのギャップが大きく、幼児期への成長タイミングに合わず離脱してしまうユーザーがいた。

 2010年に実施する「YUMYUM」の見直しでは、次ステージへの移行率を高めるため、子どもの成長範囲を「赤ちゃん」から「小学校入学前まで」とステージを拡大し、食べ盛りの子どもを意識した「my kitchen」とのギャップを埋める考え。

 強化するのはライフスタイルに合わせたレシピの提案。働く母親をターゲットとし、忙しい平日に向けて短時間で調理できるレシピ「特急ごはん」や加工食品を紹介。また、休日向けメニューとしてレシピと食材を掲載する。家事と仕事の両立をテーマに、料理の知識や技術を習得できる内容とする。

 品ぞろえについては大人向けの食材を強化。イタリアンやエスニックなどの加工品を強化するほか、家族構成や食卓シーンの違いに対応しやすいブロック肉などの食材を充実していく。定番商品についても掲載枠を増やし、受注の取りこぼしを防ぐ考え。

 ネットでは、SNSサイト「YUMYUM CLUB」を本格化する。現状では乳幼児を持つ母親600人参加し、会員同士の意見交換やアンケートや商品モニターの協力を促してきた。10月下旬からは商品開発プロセスを公開するほか、サンプル販売を通じて商品モニター調査などを実施し、顧客の囲い込みにつなげる。

 

カタログハウス 冬の定番集めたカタログ創刊、暖房器具や肌着など77点を紹介

 カタログハウスは10月上旬、暖房器具など冬の定番・人気商品を集めた新カタログ「冬じたく」を創刊、基幹カタログの「通販生活」秋冬号とともに配布を開始した。当該カタログは従来、「通販生活」などで掲載していた暖房器具や寝具、肌着など冬の人気商品を切り出し、1冊にまとめたもの。人気商品を別冊とすることで、一商品あたりの露出を高め、売り上げ拡大につなげる狙い。
 
 「冬じたく」は基幹カタログ「通販生活」の秋冬号と一緒に配布した別冊カタログ。体裁はA4判、107ページ。掲載商品は発熱素材入りの肌着やオイルヒーター、羊毛敷布団、衣料品など定番商品を中心に、インフルエンザの大流行で需要の高いと思われる感染予防に役立つマスク用フィルターや気化式加湿機など77点。

 従来まで冬商品は「通販生活」などで紹介されていたが、新商品は「通販生活」に、定番品は「冬じたく」にと掲載を分け、一つ一つの商品が埋もれず、目立たせるように今年から分冊化した。

 すでに通販生活の春号では定番品カタログ「ソロー」を、夏号では夏の定番商品を集めた「夏じたく」を創刊し分冊カタログとしている。今回の「冬じたく」もこの一環で冬に役に立つ商品を集めたカタログとなる。

 カタログ構成は著名人や愛用者の声に基づいて商品を紹介する同社定番の形。巻頭では「08年度発熱衣類ベストテン。」として「発熱ソックス」(価格・4,600円)や「インナーパンツ」(5,400円)、「発熱腹巻き」(4,200百円)など10点を紹介。

 また、昨今のインフルエンザの流行を受け、専門家へのインフルエンザ対策のインタビューとともに、予防に役立つマスク用フィルター「グラフトシャットフィルター3枚組」(930円)や加湿し過ぎない加湿機「ボネコ気化式加湿機」(3万6,000円)、鼻洗浄機「ハナクリーンα」(7,500円)、「自然素材のど飴」(2,000円)など8点を紹介した。

 このほか、「からだに効く冬の寝具。」として「ミンシャン羽毛布団(シングル)」(4万6,000円)や「銅の湯たんぽ」(1万1,239円)など寝具や防寒具を。また、「『肌しっとり』を守るためにやめられない私の習慣。」として「生の椿油」(6,800円)や「日本酒ローション」(5,600円)などの化粧品を紹介した。

 今後も「冬じたく」は毎年10月の通販生活秋冬号に合わせて発刊、配布する予定。

住金物産 通販参入も売上伸びず、地上波からBSに軌道修正

 住金物産がファッション誌などと協業してスタートした通販番組「MOSTI.tv(モスティ・ドット・ティービー)」が、開始半年足らずで早くも正念場を迎えている。番組独自の目玉商品が少ないことなどもあり、雑誌読者のF1層を十分に囲い込めずにいる。売り上げなどの詳細は公表していないが、苦戦しており、これまでテレビ東京系列で放送していた番組を、10月からはBS日テレなどに変更。新たな視聴者層の獲得を求めて再スタートを切る。

 

 住金物産は、「JJ」や「sweet」などのファッション誌四誌とコラボした番組を週1回の頻度で放送。番組と連動した通販サイト「MOSTI.jp」に誘導し、ネットで販売するスタイルを採用している。

 

 初年度(20103月期)は15億円の売り上げを見込んでいるが、前半戦は計画を大きく下回っているのが現状。ブランドの限定品や、女性ファッション誌とアパレルメーカーとの共同開発商品、モデルとのコラボ商品などの目玉商品が当初計画通りに投入できていないという。

 

 同社はアパレルメーカーのOEM生産が中心で、従来の百貨店対応型の組織・人員体制ではスピーディーな仕掛けができなかったようだ。

 

 雑誌読者の十分な囲い込みもできておらず、「番組内容の変更も含め、テコ入れが必要」(同社)とする。テレビ東京系列で放送していた番組は、10月からBS日テレとCS放送のFOXなどに切り替えた。

 

 一方、半年間で百以上のブランドを番組で取り上げ、これまで取り引きのなかったアパレルメーカーと共同で商品開発を手掛けるなど、OEM生産の間口が広がったのはメリットのひとつ。

 

 コラボで番組作りを進めているファション誌四誌との関係は堅持していく方針で、番組の著作権を共同保有する立場も維持し、通販サイトでの動画配信を続ける。

 

 新たな放映局での再スタートを切ったが、「とくにネット販売は今後も成長性の高い市場として、ノウハウを吸収することが大事」(同社)とする。

 

 住金物産は、数年前にもモバイル通販に参入したが撤退を余儀なくされており、新たにチャレンジしたクロスメディア型通販で納得のいく結果を出したいところだ。

JSC 阪急阪神百貨店と共同販促、「はちや」のバッグ、TVと店舗で相互送客

1241_paper.JPG ジュピターショップチャンネル(JSC)が阪急阪神百貨店と組み、テレビ通販と店販で鞄の共同販売を始める。「はちや」が展開するバッグブランドの新作をJSCが1016日と21日に通販番組で販売。阪急阪神は同14日から有楽町の店舗のイベントスペースで当該商品を販売、店頭には大型モニターを設置してJSCの通販番組の映像を流す。共同販売の実施でJSCと阪急阪神は互いの顧客をテレビ、店舗に送客する。JSCが百貨店と連携した共同販促を行なうのは昨年に実施した大丸との試みに続き、2回目。

 JSCと阪急阪神百貨店が共同で販売するのは鞄メーカーのはちやが展開するバッグブランド「Think Bee(シンク ビー)!」の今秋冬の新作バッグや小物など。また、JSC、有楽町阪急、はちやの3社限定企画商品のバッグ「ピンクマーガレット」(=写真)も販売する。同ブランドの鞄はJSCでも売れ筋商品で、幅広い年齢層に人気が高いという。

 JSCは新作の中から3,500円―22,000円の商品14点を、1016日(午前1時~)および同21日(午後7時~)の特別番組「ジャストハート」(各1時間)で紹介する。一方、阪急阪神百貨店は1014日―27日まで有楽町阪急1階の17坪程度のイベントスペースで当該商品を販売する。

 JSCと阪急阪神百貨店は互いの顧客を送客するため協力。JSCの通販番組では商品紹介のほか、当該商品を共同販売する有楽町阪急の売り場の様子や店長のインタビューなども放送して、番組視聴者を有楽町阪急に誘導する。阪急阪神は有楽町阪急の売り場に大型モニターを設置、JSCの通販番組「ジャストハート」を流し、売り場での販促効果のほか、店舗来店者にJSCをPR。視聴促進を促す。このほか、3社で通販サイトやメルマガなどで共同販促を行なう予定。

 JSCは昨年11月に百貨店の大丸と組み、今回と同様に有名ブランドのバッグをテレビ通販と実店舗の連動で共同販売を行っている。百貨店など有力小売業者と共同販売を行うことで、売上高拡大に加え、いまだJSCを知らない層への視聴促進を促し、新規顧客獲得を図りたい考え。

フェリシモ、親子服カタログ「アノネ」秋号で値ごろ感ある商品を拡充  コレクションは一部値下げ、〝親子服〟を買いやすく

 フェリシモは親子おそろいの洋服を提案するカタログ「ano:ne(アノネ)」秋号において、価格と原価設定の見直しを図り、値ごろ感のある商品を増やした。「アノネ」は親向けと子供服のおそろいのコーディネートを提案しているが、購入金額が単品購入と比べて高くなり、それが購入の阻害要因にもなっていた。秋号からは一部で価格を見直し、また通常よりも原価率の高い商品を採用することで、買いやすさを訴求する。

 カタログ「アノネ」秋号(A4判、236ページ、税込価格280円)は巻頭で「親子応援プライス」と銘打った特集を組んだ。以前から子供服に合わせて母親や父親の洋服もコーディネートすることを提案してきたが、値ごろ感のある商品を増やすことで、従来よりも低価格でそろえられると訴求する。

 具体的には、フェリシモが「コレクション」システムとして販売している商品のうち、15商品について値下げした。取引条件の見直しやコスト削減などによって値下げを実施。値下げ幅は最大33%、平均で18%の値引きとなる。例えば、Tシャツで大人向け2,000円が25%オフの1,500円に、子供向けで1,500円が33%オフの1,000円に値下げした。

 親子おそろいのコーディネートを購入しやすくするため、通常の原価設定よりも高くした商品も採用して価格を抑えた。例えば秋号から発売した新ブランド「まいにちベーシック」では、ボーダーの長袖Tシャツが大人向け1,200円、子供向け980円とし、価格を抑えた分、原価率は通常よりも高くなった。こうした商品は全部で35品になる。既存「コレクション」商品の値下げ商品と合わせ、全50商品を「親子応援プライス」としてカタログで表示し、消費を喚起した。

千趣会、電子カタログに〝書き込み〟 大日本印刷と共同開発

090903_mediap.jpg千趣会は825日、デジタルカタログにコメントを書き込めるサービスを開始した。大日本印刷と子会社のDNPデジタルコムと共同で開発した。カタログにシールを貼るような感覚で、ネット上のデジタルカタログに感想や意見などを書き込むことができる。当初は、テストサイト「ベルメゾン・ラボ」でサービスを行うが、今後は通販サイト全体での展開も視野に入れる。

新サービスの名称は「ぺたカタ」。利用者は、好みのデザインのシールを選び、デジタルカタログのページに貼り付けるとともに、「このチェックの服かわいい」などと商品の感想を書き込むことができる。

ブログなどの商品レビューに比べて、気軽に投稿することができるほか、他の人が貼り付けたシールにコメントを書き加えることもできる。商品の使い勝手について質問するなど、コミュニティーとしての活用により、通販サイトの活性化が見込めるという。

シールのデザインは、導入企業ごとに用意する。〝OK〟〝いまいち〟など、貼るだけで意見が表明できるタイプを選ぶことも可能。

カタログを閲覧する際には、貼り付けられたシールを全て表示するモードのほか、自分の書き込んだシールのみ閲覧するモード、シールを全て隠すモードも用意。シールが多いページを選んで閲覧する機能もある。

導入企業にとっては、管理モードから集約したくちコミ情報を活用できるというメリットがある。なお、不適切なコメントは削除できる。

サービスの初期費用は25万円で、月額利用料は3万円から(いずれも税抜き)。大日本印刷では、91日から他の通販企業向けにサービスを開始している。また、コメントを分析して重要なキーワードを表示する機能なども追加する予定だ。2010年度までに同サービスの売上高は1億円を見込んでいる。


千趣会「私たちの新住まいと雑誌」、秋冬号で価格訴求強化 「ナイスプライス」等の表示、誌面で分かりやすく説明

090827sensyukai.jpg 千趣会は、秋カタログの展開で価格訴求の取り組みを積極化しているようだ。特に上期苦戦した家具・インテリアについては、「私たちの新住まいと雑貨」(=写真)の誌面上で「スーパープライス」「ナイスプライス」として、買い得感を持たせた商品の訴求を強化するとともに、値下げ商品の掲載数も拡充。春夏号では、カタログ制作期間の兼ね合いで、"リーマンショック"を背景にした顧客の低価格志向の高まりに対応しきれない面もあったが、秋カタログから体制を整え、顧客ニーズの取り込みを進める。

 今回の「住まいと雑貨」秋カタログでは、モノの本質を高く評価する顧客へのアプローチとして、50代女性を意識した取り組みを推進。この一環として価格の要素も加えた誌面作りとした。

同社では、以前から買い得感を持たせた商品を「スーパープライス」「ナイスプライス」として訴求していたが、今回の秋カタログでは、昨今の社会情勢を踏まえプライス表示の定義を明確化。各プライス表示の定義は「スーパープライス」が「ベルメゾンが特にお奨めする"品質と価格に挑戦した"商品」、「ナイスプライス」が「ベルメゾンがお奨めする"お買い得"商品」で、目次ページを使いこの定義に関する説明を表記することにより、顧客の理解深耕と当該商品への興味付けを図っている。

 「スーパープライス」と「ナイスプライス」に該当する商品の掲載数は前者が約700品番、後者が約1,900品番で、誌面では「SUPER PRICE」「NICE PRICE」のピクト(マーク)をつけて訴求。カタログ巻頭ページで「スーパープライス」商品の「ソフトスリッパ」(12足税込490円―5足以上390円)、裏表紙で「スーパープライス」商品の「多機能アイロン台」(税込7,990円)を掲載するなど、顧客の目を引く形にしており、このほかに値下げ商品についても、掲載数を増やした。

 千趣会では、上期の段階で目立った価格戦略の動きは見られなかったが、今回の取り組みを足掛かりに顧客の価格志向への対応を強化、巻き返しを図る考えのようだ。



ゴルフダイジェスト・オンライン、フリーペーパーを創刊 認知度向上、新たな広告主獲得も

GDO.jpgゴルフダイジェスト・オンライン(GDO=本社・東京都港区、石坂信也社長)は09年8月28日、フリーペーパーを創刊する。通販サイト「GDO SHOP.com」で商品を購入した顧客のほか、同社の中古ゴルフクラブ販売店「ゴルフパラダイス」や、ゴルフ場、ゴルフ練習場など約600カ所で配布する。サービスの認知度向上を目指すほか、紙媒体への進出により新たな広告主獲得を狙う。広告売り上げやフリーペーパー経由の通販サイトでの売り上げなど、合わせて1億円の売上高を見込む。

 

フリーペーパーの名称は「GDOスタイルブック」(=画像)。春と夏の年2回発行を予定しており、創刊号の発行部数は7万部。サイズはA4で、84ページとなる。ゴルフ場での配布など、インターネット以外での販促を行うことで、これまでGDOのサービスを知らなかったゴルファーにアピールする狙いがある。

通常のフリーペーパーよりもページ数が多いこともあり、プロゴルファーのインタビューなど、ゴルフファンが楽しめる記事を充実させることで、ゴルフ雑誌に近い体裁を取る。

記事中でゴルフグッズやゴルフファッションなどの商品を紹介することで通販サイトの売り上げ拡大につなげる狙いがあるほか、広告からサイトへの誘導も行う。また、ゴルフ場予約や通販など、GDOのサービスの利用法も説明する。

紙では紹介しきれない情報をウェブで補完したり、ウェブへの誘導により紙媒体への出稿効果を測定したりするなど、インターネット広告とフリーペーパーを組み合わせた広告が展開できる。

インターネットをあまり活用していないゴルフファンは多いため、ウェブ広告が主流だった広告主にとっては、紙媒体への出稿により顧客層を広げることが可能となる。一方、ゴルフ用品の高級ブランドの一部には、ウェブへの出稿を行わない企業もあることから、GDOにとっては新規広告主の獲得につながる。


ニッセン、物語閲覧でネット誘導 絵本仕立ての巻頭企画、秋カタログで展開

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 「物語の続きはネットでご覧下さい」――。ニッセンは8月発行の秋カタログに絵本仕立ての企画ページを設け、カタログから自社サイトに顧客を誘導するという一風変わった取り組みを行っている。主人公に同社のイメージキャラクターである女優の田中麗奈さんを起用し、絵本の世界観を出しながら商品を訴求。絵本への感想など、顧客からの書き込みメッセージを金額に換算し、福祉団体に寄付するという社会貢献活動の要素も取り入れた新機軸の試みだ。

同社は今年、「Heart to heart~つながってるね、ココロ。~」をキャッチフレーズに毎シーズンのカタログ巻頭で「女性」「環境」「子供」を支援する社会貢献型の販促企画を実施。今回の絵本企画は、この一環として展開するもので、「子供」の支援をテーマに設定した。

絵本のタイトルは、「ハートのかけら」。ハートのかけらを探す旅に出た田中麗奈さん扮する主人公が、様々な体験を通して大切なコトに気付いていくという内容で、身近にある幸せに気付くことの重要性を伝える。

カタログでは、巻頭8ページで企画を展開し、6ページ分でストーリーとともに、商品を着用した田中さんの写真で商品を訴求。掲載商品は、「ティアードワンピース」「ポンチョ」「ハーフパンツ」「フリル付スカート」など6アイテム(中心価格2,9903,990円)で、絵本の世界観に合致したものを選定し、20代後半―30代女性向けに提案している。絵本仕立ての背景イラストの制作はウェブディレクターのRyo Imuraさんが担当した。

 また、カタログに掲載しているのは物語の途中まで。全編はネット上で閲覧する仕組みとすることにより顧客をカタログから自社通販サイトに誘導する仕組みで、814日に専用サイトを開設する予定。カタログ未掲載の画像を動画で見られるようにするなど、ネットで顧客の購買意欲を喚起する試みも盛り込んでいる。

さらに今回の取り組みでは、顧客に絵本の感想や未来の子供たちに向けたメッセージなどの書き込みを受け付け、書き込まれたメッセージの件数を金額に換算し、財団法人「がんの子供を守る会」に寄付する。他社でも、対象商品を設定し売上金の一部を福祉団体等に寄付する試みが行われているが、書き込みを利用することで、顧客やコンテンツの閲覧者が気軽に社会貢献活動に参加できる形にした。

 大手総合通販では、カタログからネットへのシフトに取り組んでいるが、絵本のストーリー展開を切り口にサイトへの誘導を図るという今回の企画の動向が注目されるところだ。

ニッセン、家具・インテリアの媒体刷新 一人暮らしカタログ創刊、「暮らしのデザイン」マンション向けに特化

ニッセンは、家具・インテリアカタログの展開方法を見直す。近く一人暮らし向けのカタログを創刊するほか、グループ会社の暮らしのデザインが手掛けていた雑誌カタログ「暮らしのデザイン」についても、秋カタログからコンセプトを刷新。都会のマンション暮らしを想定した内容にする。家具・インテリアは、住宅着工件数の減少などから市場全体が不振で、通販事業者でも苦戦を強いられている。これに対し同社は、より安定的な需要が見込める一人暮らし等にフォーカスした商品提案で、同カテゴリーの活性化を図る構えだ。

新たに投入するカタログは「One Room Style(ワンルームスタイル)」(68ページ)で、一人暮らし用の小型家具や、雑貨など149アイテムを掲載する。これまでニッセンで扱っていた一人暮らし向け商品を集約した別冊カタログ的なもので、ニッセン顧客向けに展開。「暮らしのデザイン」で扱っていた一人暮らし向け商品も一部掲載する。

一方、「暮らしのデザイン」についても、9月発行予定の秋カタログからコンセプトを刷新。都会のマンション暮らしにフォーカスし、従来のグレードからターゲット顧客にフォーカスした内容にする。都会のマンション暮らしに適した小型家具を中心に掲載するもようで、このほかに、自宅での過ごし方も勘案し「ルームウェアなどにも力を入れていく」(佐村社長)考え。媒体は、暮らしのデザインが発行主体となり店売りで展開。雑誌社と連携し、「記事を使いながら商品を見せていく」(同)意向だ。

現状、住宅着工件数の減少などを背景に、家具・インテリア市場は低迷しているが、ニッセンでは、学生や新社会人などの一人暮らしが毎年出てくることに着目。ニッセンに一人暮らしの顧客が多く、それに対応した商品を既に持っていることなどもあり、一人暮らしやマンション暮らしに的を絞った媒体展開を行うことにした。

また、昨年6月にニッセンホールディングスが子会社化した暮らしのデザインについては、今年6月に同社の通販事業をニッセンに移管しており、これまでに暮らしのデザインは、コールセンター受注業務やカタログ制作等でのニッセンの仕組みの活用で、コスト削減を実現している。販売面では、品揃えの重複や価格設定の兼ね合いから、ニッセンとの十分な相乗効果を発揮できていなかったが、今回の取り組みを足掛かりに連携を強化していく考え。

インフラッツ、雑誌コラボ商品が人気 自社と市場通販でジーンズ8000本販売

メンズアパレルのネット販売を展開するインフラッツ(本社・東京都目黒区、松永燈樹社長)は男性ファッション誌とコラボして商品化したジーンズが、発売から約3カ月で8000本を売る大ヒットとなっている。雑誌への信頼が商品の付加価値を高めたほか、既存顧客向けの先行予約販売などの施策が奏功した。

インフラッツはジーンズやダウンジャケットを主力とするメンズアパレルの製造小売業を展開。主な販路は仮想モール店舗だが、07年秋から「スマート」(宝島社)、08年秋から「サムライELO」(インフォレスト)の誌上通販ページに商品を供給するようになった。

今回、発売から約3カ月で8000本を突破したのは、独自ブランド「ジョニア ジーンズ」とサムライELOのコラボ商品(写真=カラーチェックプリントロールアップデニム、税込4990円、5色展開)。大柄のチェックを後ろポケットと裾の折り返し部分にプリント。流行のチェック柄で、ジーンズに直にペインティングされたデザインなどが支持された。

人気色はグリーンで、販売本数の4割を占める。なお、スマートともコラボ商品を展開しているが、一型で8000本売れた商品はこれが初めて。

誌上通販だけでなく、インフラッツが運営する通販サイトでも販売した。特に、商品がサムライELOに掲載される1カ月前に、インフラッツが運営する仮想モール店舗などで先行予約を開始。掲載号は六月号(4月24日発行)だったが、掲載紙面が発行される前にサイトだけで3000本を売った。予約期間中は1000円割引としたことも寄与した。

7月1日には、楽天市場のポイントを10倍とする4時間限定のタイムセールを実施。このセール開催をサムライELOに出稿している広告に記載して告知。雑誌読者の誘導も図り、4時間で430万円を売り上げた。

商品は9月号に再掲載が決定。また、同じデザインでショート丈のショートパンツも展開した。

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