Home > 企業動向 Archive

企業動向 Archive

ポーラ・オルビスHD 山田養蜂場に子会社売却、資源集中で収益強化へ

 ポーラ・オルビスホールディングスが流通向け卸を主軸に展開する子会社2社を売却する。強みとするダイレクトマーケティングに経営資源を集中させ、収益基盤の強化を図る。譲渡先は、山田養蜂場ファーマフーズ。両社は2社が持つ流通基盤を活かし、事業強化を図る。

 10月3日の取締役会で全株式譲渡を決めた。ドラッグストアなど流通向け卸を展開するpdcは山田養蜂場に、テレビ通販向け卸などを行うフューチャーラボはファーマフーズに売却する。譲渡額はそれぞれ12億円(売却手続き等で生じた費用を差し引いた譲渡価格は22億円)。年内の譲渡を予定している。

 ポーラ・オルビスHDでは、現中計(14~16年)で収益基盤の強化に取り組む。強みのダイレクトマーケティングや中、高価格商品に経営資源を集中させ、投資効率の向上を図る。連結業績に与える影響は精査中としている。

 一方、山田養蜂場では、pdcが持つ流通基盤を主に化粧品事業で活かす。これまで素材探索など自社の研究基盤を活かした商品開発力を強みに通販してきた。化粧品卸は行っておらず、ギフト向けなど一部で卸を行ってきた健康食品でも販路の活用を検討する。pdcはドラッグストアやスーパー、バラエティショップに販路を持ち、主力商品では1万5000店舗ほどへの流通実績もあるとみられる。

 機能性素材の製造販売を主軸に展開するファーマフーズは、自社通販の強化にフューチャーラボの持つ知見や販路を活かす。テレビや紙、ウェブなどで通販を展開。16年7月期の通販売上高は、前年比約3倍となる約20億円と急成長している。健食が約8割を占めており、フューチャーラボの買収で化粧品を第2の柱に育てる。今後、強みとする素材開発力を活かして商品開発を行うほか、クロスセルや自社コールセンターにおけるアウトバウンドなど販売面でシナジー創出を図る。

 pdcはマス向けのスキンケアを展開。売上高(15年12月期)は前年比1・5%増の約27億円。営業利益は800万円(前年同期は2億4300万円の損失)、純利益は200万円(同1億8800万円の損失)だった。

 フューチャーラボの売上高(同)は同16・1%減の約13億円。営業損失は2億3400万円(同4700万円の利益)、純損失は1億4400万円(同3800万円の利益)だった。

 譲渡先の2社ではpdc所属の約60人、フューチャーラボ所属の約40人の従業員の雇用は継続する見通し。

資生堂、通販専用ブランド立ち上げ

3-1.jpg
資生堂が通販専用ブランドを立ち上げる。花王やコーセーなど制度品大手が専用ブランドで通販市場に参入する中、資生堂は2012年春の参入からこれまでかたくなに流通で展開する既存商品にこだわってきた。新ブランドの展開は9月21日から開始。通販サイト「ワタシプラス」を中心に展開するほか、グループの旗艦店、一部の外部サイトでもあつかう。

 新ブランドは「PLAYLIST(プレイリスト)」(画像)。口紅やマスカラ、アイライナー、チークカラーなどメーク品を中心にしつつ、スキンケアもあつかう。9月に14品目31品種(ノープリントプライスによる展開として市場想定価格は税込2500~5500円、化粧用具を除く)を発売。11月1日から冬に向けたカラーメーキャップなど7品目12品種を追加投入する。ブランドミューズには、世界的に活躍するファッションモデルのユミ・ランバードさんを起用する。

 顧客コミュニケーションは主にウェブで行い、販路もブランドサイトや通販サイト「ワタシプラス」、一部外部ECサイトへの卸に絞る。外部ECは当面、アスクルが展開する「LOHACO(ロハコ)」のみで展開(5面に関連記事)。1年ほどの検証を経て、ほかの外部EC活用も検討する。

 一方で店舗販売は、資生堂の旗艦店「SHISEIDO THE GINZA(シセイドウ ザ・ギンザ)」(東京都中央区)のみで行う。

 ターゲットとするのは、仕事や育児で忙しい20~30代の若年層女性。ブランドは、来店など時間を問わずコミュニケーションできるウェブを通じて新規顧客との接点拡大を図る戦略的位置づけを占める。

 新規獲得は、ユーザーが好むアーティストが選んだ「アーティストキット(サンプルサイズのセット)」(有料)で行う。ブランドサイトでユーザーは好みのメーキャップを手がけたアーティストを指名。「なりたいイメージ」や「知りたいメーキャップ」「肌の色」という3つの質問に答えた上で、顔写真をアップロードする。指名を受けたアーティストが商品を組み合わせた独自のキットを組み、これを届ける。

 新ブランドの認知拡大について、現段階で予定するのは美容情報誌のタイアップ広告のみ。テレビや雑誌等への純広告の出稿は予定していない。

 現在、「ワタシプラス」の会員数は公表しておらず、新ブランドの売上目標も非開示。登録会員数は12年末の段階で60万人と発表していた。

 専用ブランドを展開しなかった理由は、「これまでカウンセリングや売り場づくりで美容提案してきたが、ウェブでも提案できる環境が整ったため」(同社)としている。

 新ブランドは、資生堂に所属するヘア&メーキャップアーティスト約40人の知見を活かしたものになる。これまでもファッションショーや撮影、商品企画をバックステージで支えてきたが、直接ブランドを手がけるのは初めて。ブランド名には、好みの音楽や動画を集めリスト化するのと同様、自分だけのコスメリストを作ってほしいとの意味合いを込めた。

日本サプリメント、トクホ全品許可取り消し

2-1.jpg
日本サプリメントが販売する特定保健用食品(トクホ)の全製品の販売を終了する。自主検査により、トクホ許可の前提となる「関与成分」が含まれていないことなどが判明したため。ただ販売を終えるトクホは、同社に近い関係者によると「95%前後の売り上げを占める」との情報もある。日本サプリメントは、「売上構成比は非公表」としているが、今後の事業運営に極めて深刻な影響を与える可能性もある。

業績への影響について、「まずは顧客からの信頼回復が優先のため答えられない」(日本サプリメント)とする。ただ、本紙推計で2015年12月期は前年比23%減の47億円と落ち込んでいる。今期も「数億円の利益は出ているものの現段階で40億円を割る見通し」(前出の関係者)との話も聞かれる。

 また、今回のケースは、景品表示法の「優良誤認」などの問題に発展する可能性もある。これに執行を担う消費者庁表示対策課「食品表示対策室」は、「個別事案には答えられない」とする。ただ、仮に容器包装(広告)の表示が著しく誤認させるものと判断されれば、4月以降の製品売上高が課徴金の対象になってしまう。

 疑義が生じながら9月15日の消費者庁への報告までに2年半かかっている商品もあることで、顧客への悪影響も避けられそうもない。現在、商品現品を持つ顧客への返品、返金を行っているが、手元に商品がない顧客には、「確かに問い合わせはあるが多寡を判断できておらず、対応できていない」(日本サプリメント)という状況。リピートの顧客基盤が支える単品通販にあって既存顧客にも重大な影響を及ぼしそうだ。

 消費者庁は9月23日、問題が発覚した6製品の表示許可を取り消した。日本サプリメントも同17日付でホームページでお詫びを掲載している。

 取り消しを受けたのは、「ペプチドエースつぶタイプ」など「ペプチド」シリーズ4製品と「豆鼓エキスつぶタイプ」など「豆鼓」シリーズ2製品。それぞれ「血圧が高めの方に」「糖の吸収をおだやかにする」といった表示を行っていた。

 「ペプチド」シリーズの問題は、外部からの指摘を受けて発覚した。トクホ申請時と異なる分析方法で検討したところ"規格値を下回っている"との指摘を受けて確認。「LKPNM(アミノ酸5種が結合したもの、5ミリグラム)」を関与成分としていたが、これを満たさない疑義が生じた。LKPNMを含む「かつお節オリゴペプチド」のレベルでは、許可表示同様、血圧への作用は確認できたという。

 「ペプチド」シリーズを受けてほかのトクホ製品の自主点検も実施したところ、「豆鼓」シリーズでも問題が発覚。シリーズは、「トリス(0・18ミリグラム)」を関与成分としていた。ただ、現在の分析技術で検証した結果、申請時にトリスとして特定していた成分が、トリスとは異なる成分であることが分かったという。「豆鼓エキス」のレベルでは糖の吸収をおだやかにする作用が確認されたが、トクホの許可には特定の保健の用途を発揮する"関与成分"の特定が必要になる。

 問題が発覚したのは、「ペプチド」シリーズが14年2月、「豆鼓」シリーズが15年4月。消費者庁への報告に2年半以上を要していることになる。この点について日本サプリメントは、「(エキスの活性は)確認されており、作用は確認されていた。検証を行っていたため報告が遅くなった。お客様にご迷惑をおかけしお詫び申し上げたい」としている。

 「ペプチド」シリーズのトクホ許可は01年11月(一製品は05年)、「豆鼓」シリーズは01年と03年。サプリメント形状でトクホを取得した製品は珍しく、これを強みにテレビ通販などで売り上げを伸ばしていた。

オットージャパン・大久保武執行役員に聞く、ファビア事業の戦略は?㊦

021.jpg 前号に引き続き、オットージャパンの大久保武執行役員兼ファビア事業部門長にファッションブランド「ファビア」の事業戦略などを聞いた。

渋谷で期間限定店を展開、コレクションラインも投入

――ウェブマーケティングでは"マルチチャネル化"をキーワードに掲げる。

 「従来はメールならメール、LINEならLINEといった具合に、ひとつのメディアを介してコミュニケーションをとってきた。今後は、例えばカート放棄メールを送っても開封していない会員にはフェイスブックでカートに入ったままの商品を広告として表示したり、ショートメッセージを活用して商品の配送状況を知らせたりする。また、通販カタログを届けたユーザーの購買状況を把握し、購入に至っていない顧客にはマーケティングオートメーションツールを使ってフォローメールを送る取り組みも今秋冬シーズンから始める。各種メディアをバラバラにではなく、横串にして顧客コミュニケーションのマルチチャネル化を実現したい」

――お知らせなどが重複することはないのか。

 「LINEでコミュニケーションがとれるユーザーにメールは送らないなどの制限は設ける。バランス感覚が大事で、顧客にとって"心地よいパーソナライゼーション"を目指したいし、競合に先んじてコミュニケーションのマルチチャネル化で成果を出したい」

――ECを主戦場とするブランドにとって、通販カタログやルックブックの役割は。

 「紙媒体はマーケティングツールとしての役割も担っている。とくにブランドのコンセプトや世界観を表現したルックブックは従来よりも多く配布している。活字も載ってはいるが、当社としては"エモーショナルバリュー(感情にうったえる価値)"をファッションブランドとして提供することを目指している。ルックブックに共感したユーザーがパソコン版のサイトやスマホサイトを訪れているし、通販カタログやフライヤーを届けるとウェブの売り上げも連動して伸びるなど紙媒体の効果は出ている」

――リアルショップの展開は。

 「今秋冬シーズンはポップアップストアを都内に2店舗開設する。10月6~19日は渋谷駅・東急東横店西館1階SHIBUYAスクランブルⅠポップアップステージAに、11月3~23日までは渋谷ヒカリエShinQs4階イベントステージ4に『ファビア』の期間限定店を構える。来年はさらに力を入れたい」

――実店舗の展開強化で商品政策に影響は。

 「リアル店舗の展開に合わせて、『ファビア』では10月からは従来よりもワンランク上のコレクションを初めて投入する。裏地にこだわって脱いでもおしゃれな商品など、一歩大人の女性になれるアイテムを中心に約20型を展開する予定だ。ボトムやトップス、ワンピース、アウターなどコレクションでコーディネートが組めるようにし、カタログやウェブでも特集を組む。コレクションラインの価格は通常商品に比べて20~30%高い設定だ」

――強化カテゴリーなどは。

 「『ファビア』ではワンピースが商品構成比、売り上げ構成比ともに高いのが特徴だが、ブランドコンセプトでもある働く女性を応援するためにも、シューズを強化する。履き心地と格好良さを両立した新コンセプトの靴を17年春夏から投入したい。靴のポテンシャルは高いと見ている」

――今秋冬における商品面の差別化策は。

 「今秋はニットを強化しており、暖かく吸放湿性に優れた混紡糸として知られるミリオンホットを使用したトップスやニットワンピースなどを展開する。また、昨年の冬は暖冬の影響でアパレル各社はアウターに苦戦されたが、『ファビア』はアウターの消化率が高かった。今冬も各ブランドはアウターを作り控えているようだが、『ファビア』はアウターの型数は減らさない。商品ごとの奥行はそれほど積まないが、ラインアップはしっかりとそろえることにしている」
(おわり)

ヨドバシカメラ 東京23区で注文から2時間半の短時間配送、24時間再配達も

031.jpg ヨドバシカメラは9月15日、通販サイト「ヨドバシ・ドット・コム」において、短時間配送サービスを開始した。対象となるのは東京23区と三鷹市・調布市・狛江市の一部地域で、今後拡大する予定。アマゾンジャパンでも有料会員向けに、受注から最短1時間で届けるサービスを都内の一部で展開しているが、ヨドバシのサービスは追加料金不要となっている。ヨドバシでは新たに食料品の取り扱いも開始しており、サービス拡充でアマゾンを追撃する。

 サービスの名称は「ヨドバシエクストリーム」。昨年2月より都内一部地域を対象に、試験的に実施していた、注文から約6時間で配送する「ヨドバシエクスプレスメール便」の対象地域を広げ、内容を拡充したものとなる。

 通販サイトで扱う商品を、価格によらず1商品から配送料金無料で、最短2時間30分以内に届ける。対象商品は、通販サイトの取扱商品約456万品目のうち、売れ筋となる約43万品目。サービス開始にあたり、東京23区内全域、13カ所に配送拠点を開設した。約300台の配送車両で配達する。

 また、取扱商材も拡充。同日から食料品の取り扱いも開始した。調味料や食用油、インスタント食品、ドレッシング、麺類、菓子など食料品の販売を始めたほか、米や飲料、日用品の品揃えも増やしている。

 自社配送による注文・出荷から配送まで一貫したサービスと、IoTの活用により、効率的な配送・再配達を行う。配達開始時に、1分単位での配送予定時刻を自動的にメールで知らせるほか、小型の商品は受け取りのサイン不要で、郵便受けに投函。配送完了時に自動メールでユーザーに通知する。不在で配送届けできなかった場合も自動メールで知らせるほか、ユーザーが外出先から再配達の指示をすれば、地域専任の担当者が帰宅の時間など、予定に合わせて届ける。

 また、再配達時のユーザーからの要望にきめ細かく応えるために、24時間受け付けの再配達受付用の自社コールセンターを開設し、中野区と杉並区限定で24時間再配達の試験運用を行う。今後はユーザーの反応を見ながら、対応地域を拡大する予定だ。

 ヨドバシカメラの2016年3月期ネット販売売上高は、前期比25・6%増の992億円。ライバルとなるアマゾンジャパンでは今年4月、全商品配送料無料サービスを廃止(書籍除く)している。ヨドバシでは、配送サービスの大幅拡充でアマゾンを追う。

藤沢副社長「24時間再配達地域拡大はニーズに応じて」

 短時間配送サービス「ヨドバシエクストリーム」について、藤沢和則副社長に聞いた。

 ――サービスの対象地域は東京都以外にも拡大するのか。

 「具体的にどこからとは決まっていないが、順次拡大する」

 ――IoTの活用について具体的に教えてほしい。

 「専用端末が配送車両や配送拠点にあり、どこに荷物があるかをすべてリアルタイムで管理しており、再配達や配車などを効率的に行う」

 ――24時間再配達の対象地域拡大については。

 「どの程度のニーズがあるかを把握しているところなので、ユーザーの要望に応じて追加していきたい」

 ――コールセンターも24時間対応だ。

 「再配達対応だけでなく、他の顧客サービスも含めて行う。以前から24時間対応は行っており、機能を追加した」

 ――無料の短時間配送サービスで採算をとるのは難しいのでは。

 「一般論としてはそうなるのだろうが、詳しいことはコメントを控えたい。カバーできると思っている」

< 3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13

全ての記事一覧

Home > 企業動向 Archive

Amazon出品サービス
Search
Feeds

△ ページtopへ