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企業動向 Archive

日本サプリメント、トクホ全品許可取り消し

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日本サプリメントが販売する特定保健用食品(トクホ)の全製品の販売を終了する。自主検査により、トクホ許可の前提となる「関与成分」が含まれていないことなどが判明したため。ただ販売を終えるトクホは、同社に近い関係者によると「95%前後の売り上げを占める」との情報もある。日本サプリメントは、「売上構成比は非公表」としているが、今後の事業運営に極めて深刻な影響を与える可能性もある。

業績への影響について、「まずは顧客からの信頼回復が優先のため答えられない」(日本サプリメント)とする。ただ、本紙推計で2015年12月期は前年比23%減の47億円と落ち込んでいる。今期も「数億円の利益は出ているものの現段階で40億円を割る見通し」(前出の関係者)との話も聞かれる。

 また、今回のケースは、景品表示法の「優良誤認」などの問題に発展する可能性もある。これに執行を担う消費者庁表示対策課「食品表示対策室」は、「個別事案には答えられない」とする。ただ、仮に容器包装(広告)の表示が著しく誤認させるものと判断されれば、4月以降の製品売上高が課徴金の対象になってしまう。

 疑義が生じながら9月15日の消費者庁への報告までに2年半かかっている商品もあることで、顧客への悪影響も避けられそうもない。現在、商品現品を持つ顧客への返品、返金を行っているが、手元に商品がない顧客には、「確かに問い合わせはあるが多寡を判断できておらず、対応できていない」(日本サプリメント)という状況。リピートの顧客基盤が支える単品通販にあって既存顧客にも重大な影響を及ぼしそうだ。

 消費者庁は9月23日、問題が発覚した6製品の表示許可を取り消した。日本サプリメントも同17日付でホームページでお詫びを掲載している。

 取り消しを受けたのは、「ペプチドエースつぶタイプ」など「ペプチド」シリーズ4製品と「豆鼓エキスつぶタイプ」など「豆鼓」シリーズ2製品。それぞれ「血圧が高めの方に」「糖の吸収をおだやかにする」といった表示を行っていた。

 「ペプチド」シリーズの問題は、外部からの指摘を受けて発覚した。トクホ申請時と異なる分析方法で検討したところ"規格値を下回っている"との指摘を受けて確認。「LKPNM(アミノ酸5種が結合したもの、5ミリグラム)」を関与成分としていたが、これを満たさない疑義が生じた。LKPNMを含む「かつお節オリゴペプチド」のレベルでは、許可表示同様、血圧への作用は確認できたという。

 「ペプチド」シリーズを受けてほかのトクホ製品の自主点検も実施したところ、「豆鼓」シリーズでも問題が発覚。シリーズは、「トリス(0・18ミリグラム)」を関与成分としていた。ただ、現在の分析技術で検証した結果、申請時にトリスとして特定していた成分が、トリスとは異なる成分であることが分かったという。「豆鼓エキス」のレベルでは糖の吸収をおだやかにする作用が確認されたが、トクホの許可には特定の保健の用途を発揮する"関与成分"の特定が必要になる。

 問題が発覚したのは、「ペプチド」シリーズが14年2月、「豆鼓」シリーズが15年4月。消費者庁への報告に2年半以上を要していることになる。この点について日本サプリメントは、「(エキスの活性は)確認されており、作用は確認されていた。検証を行っていたため報告が遅くなった。お客様にご迷惑をおかけしお詫び申し上げたい」としている。

 「ペプチド」シリーズのトクホ許可は01年11月(一製品は05年)、「豆鼓」シリーズは01年と03年。サプリメント形状でトクホを取得した製品は珍しく、これを強みにテレビ通販などで売り上げを伸ばしていた。

オットージャパン・大久保武執行役員に聞く、ファビア事業の戦略は?㊦

021.jpg 前号に引き続き、オットージャパンの大久保武執行役員兼ファビア事業部門長にファッションブランド「ファビア」の事業戦略などを聞いた。

渋谷で期間限定店を展開、コレクションラインも投入

――ウェブマーケティングでは"マルチチャネル化"をキーワードに掲げる。

 「従来はメールならメール、LINEならLINEといった具合に、ひとつのメディアを介してコミュニケーションをとってきた。今後は、例えばカート放棄メールを送っても開封していない会員にはフェイスブックでカートに入ったままの商品を広告として表示したり、ショートメッセージを活用して商品の配送状況を知らせたりする。また、通販カタログを届けたユーザーの購買状況を把握し、購入に至っていない顧客にはマーケティングオートメーションツールを使ってフォローメールを送る取り組みも今秋冬シーズンから始める。各種メディアをバラバラにではなく、横串にして顧客コミュニケーションのマルチチャネル化を実現したい」

――お知らせなどが重複することはないのか。

 「LINEでコミュニケーションがとれるユーザーにメールは送らないなどの制限は設ける。バランス感覚が大事で、顧客にとって"心地よいパーソナライゼーション"を目指したいし、競合に先んじてコミュニケーションのマルチチャネル化で成果を出したい」

――ECを主戦場とするブランドにとって、通販カタログやルックブックの役割は。

 「紙媒体はマーケティングツールとしての役割も担っている。とくにブランドのコンセプトや世界観を表現したルックブックは従来よりも多く配布している。活字も載ってはいるが、当社としては"エモーショナルバリュー(感情にうったえる価値)"をファッションブランドとして提供することを目指している。ルックブックに共感したユーザーがパソコン版のサイトやスマホサイトを訪れているし、通販カタログやフライヤーを届けるとウェブの売り上げも連動して伸びるなど紙媒体の効果は出ている」

――リアルショップの展開は。

 「今秋冬シーズンはポップアップストアを都内に2店舗開設する。10月6~19日は渋谷駅・東急東横店西館1階SHIBUYAスクランブルⅠポップアップステージAに、11月3~23日までは渋谷ヒカリエShinQs4階イベントステージ4に『ファビア』の期間限定店を構える。来年はさらに力を入れたい」

――実店舗の展開強化で商品政策に影響は。

 「リアル店舗の展開に合わせて、『ファビア』では10月からは従来よりもワンランク上のコレクションを初めて投入する。裏地にこだわって脱いでもおしゃれな商品など、一歩大人の女性になれるアイテムを中心に約20型を展開する予定だ。ボトムやトップス、ワンピース、アウターなどコレクションでコーディネートが組めるようにし、カタログやウェブでも特集を組む。コレクションラインの価格は通常商品に比べて20~30%高い設定だ」

――強化カテゴリーなどは。

 「『ファビア』ではワンピースが商品構成比、売り上げ構成比ともに高いのが特徴だが、ブランドコンセプトでもある働く女性を応援するためにも、シューズを強化する。履き心地と格好良さを両立した新コンセプトの靴を17年春夏から投入したい。靴のポテンシャルは高いと見ている」

――今秋冬における商品面の差別化策は。

 「今秋はニットを強化しており、暖かく吸放湿性に優れた混紡糸として知られるミリオンホットを使用したトップスやニットワンピースなどを展開する。また、昨年の冬は暖冬の影響でアパレル各社はアウターに苦戦されたが、『ファビア』はアウターの消化率が高かった。今冬も各ブランドはアウターを作り控えているようだが、『ファビア』はアウターの型数は減らさない。商品ごとの奥行はそれほど積まないが、ラインアップはしっかりとそろえることにしている」
(おわり)

ヨドバシカメラ 東京23区で注文から2時間半の短時間配送、24時間再配達も

031.jpg ヨドバシカメラは9月15日、通販サイト「ヨドバシ・ドット・コム」において、短時間配送サービスを開始した。対象となるのは東京23区と三鷹市・調布市・狛江市の一部地域で、今後拡大する予定。アマゾンジャパンでも有料会員向けに、受注から最短1時間で届けるサービスを都内の一部で展開しているが、ヨドバシのサービスは追加料金不要となっている。ヨドバシでは新たに食料品の取り扱いも開始しており、サービス拡充でアマゾンを追撃する。

 サービスの名称は「ヨドバシエクストリーム」。昨年2月より都内一部地域を対象に、試験的に実施していた、注文から約6時間で配送する「ヨドバシエクスプレスメール便」の対象地域を広げ、内容を拡充したものとなる。

 通販サイトで扱う商品を、価格によらず1商品から配送料金無料で、最短2時間30分以内に届ける。対象商品は、通販サイトの取扱商品約456万品目のうち、売れ筋となる約43万品目。サービス開始にあたり、東京23区内全域、13カ所に配送拠点を開設した。約300台の配送車両で配達する。

 また、取扱商材も拡充。同日から食料品の取り扱いも開始した。調味料や食用油、インスタント食品、ドレッシング、麺類、菓子など食料品の販売を始めたほか、米や飲料、日用品の品揃えも増やしている。

 自社配送による注文・出荷から配送まで一貫したサービスと、IoTの活用により、効率的な配送・再配達を行う。配達開始時に、1分単位での配送予定時刻を自動的にメールで知らせるほか、小型の商品は受け取りのサイン不要で、郵便受けに投函。配送完了時に自動メールでユーザーに通知する。不在で配送届けできなかった場合も自動メールで知らせるほか、ユーザーが外出先から再配達の指示をすれば、地域専任の担当者が帰宅の時間など、予定に合わせて届ける。

 また、再配達時のユーザーからの要望にきめ細かく応えるために、24時間受け付けの再配達受付用の自社コールセンターを開設し、中野区と杉並区限定で24時間再配達の試験運用を行う。今後はユーザーの反応を見ながら、対応地域を拡大する予定だ。

 ヨドバシカメラの2016年3月期ネット販売売上高は、前期比25・6%増の992億円。ライバルとなるアマゾンジャパンでは今年4月、全商品配送料無料サービスを廃止(書籍除く)している。ヨドバシでは、配送サービスの大幅拡充でアマゾンを追う。

藤沢副社長「24時間再配達地域拡大はニーズに応じて」

 短時間配送サービス「ヨドバシエクストリーム」について、藤沢和則副社長に聞いた。

 ――サービスの対象地域は東京都以外にも拡大するのか。

 「具体的にどこからとは決まっていないが、順次拡大する」

 ――IoTの活用について具体的に教えてほしい。

 「専用端末が配送車両や配送拠点にあり、どこに荷物があるかをすべてリアルタイムで管理しており、再配達や配車などを効率的に行う」

 ――24時間再配達の対象地域拡大については。

 「どの程度のニーズがあるかを把握しているところなので、ユーザーの要望に応じて追加していきたい」

 ――コールセンターも24時間対応だ。

 「再配達対応だけでなく、他の顧客サービスも含めて行う。以前から24時間対応は行っており、機能を追加した」

 ――無料の短時間配送サービスで採算をとるのは難しいのでは。

 「一般論としてはそうなるのだろうが、詳しいことはコメントを控えたい。カバーできると思っている」

【DDoS攻撃の実態とは】 「DNSアンプ」で接続不能に

 9月2日から3日にかけて、断続的につながらない状態となっていたヨドバシカメラの通販サイト。サーバーに対し、複数のマシーンが大量のデータを送りつけることで過剰な負荷をかける「DDoS攻撃」が行われたのがその原因だ。

 DDoS攻撃対策ソリューションを手掛ける、アーバーネットワークスの佐々木崇SEマネージャーは「DDoS攻撃にはさまざまな手法があり、攻撃者は組み合わせて攻撃してくることが多い」と話す。今回のヨドバシカメラのケースで使われたとみられるのが「DNSアンプ攻撃」と呼ばれる手法だ。

 DNSとは「ドメイン・ネーム・システム」の略で、インターネット上のホスト名(例えばyodobashi.com)」とIPアドレスとの結びつきを管理するためのものだ。ウェブブラウザーなどからホスト名を入力すると、DNSサーバーに問い合わせ、対応するIPアドレスを引き出しブラウザーに渡す。ブラウザーではそのIPアドレスで当該サイトのウェブサーバーと通信するという仕組み。
 
 DNSアンプ攻撃はこの仕組みを悪用したものだ。攻撃者はパソコンなど複数端末からDNSサーバーにリクエストを送る。この際、自分のIPアドレスを攻撃したいサイトのものに偽装する。例えば今回のケースでいえば、攻撃する端末のIPアドレスをヨドバシカメラのそれに偽装。端末から発したリクエストはヨドバシカメラのサーバーへと戻ってくるわけだ。
 
 DNSのリクエストは、問い合わせする時より応答時の方がデータ量は数十倍に膨れ上がるため、回線の帯域幅を越えて一般ユーザーは接続不能となる。つまり、威力が増幅されるため「アンプ攻撃」と呼ばれている。「例えていうなら、往復はがきの返信先を無関係な人に偽装するようなもの。身に覚えがないはがきが大量に届き、さらに重い荷物まで付加されている」(佐々木氏)。通販サイトとは無関係な、世界中のDNSサーバーから大量のパケットが送りつけられるため「ネットワークの上流に対策用のデバイスがない限り、ウェブサイト側はどうしようもない」(同)。
 
 DNSアンプ攻撃は、大量のデータを送りつけることで回線をパンクさせてしまうというものだが、「アプリケーションレイヤーへの攻撃」の場合は、普通の通信とデータ量としては変わらないのに、サーバーに負荷をかけることができる。サーバーに対してゆっくりと、分割してサーバーに問い合わせをすることで負荷が増す。「例えるなら『あ』『い』『う』『え』『お』と1つの文章を分割してはがきで送りつけるようなもの」(同)。
 
 こうしたDDoS攻撃は、「ボットネット」を利用して行われることが多い。ボットネットとは、マルウエア(ウイルス)に感染し、犯罪者に乗っ取られたパソコンなどの端末によるネットワークのこと。外部から司令を受けてさまざまな攻撃を行う。悪意あるサイトにアクセスしたり、マルウエアが仕込まれた文書を起動したりすることで、OSやソフトウエアのぜい弱性を突かれてマルウエアに感染し、乗っ取られる。こうした端末が「踏み台」として犯罪者に利用されるわけだ。
 
 最近ボットネットの端末として多くみられるのがIoT関連。「パソコン以外のデバイスはネットにつながっていてもセキュリティー対策が施されていないことが多く、攻撃者にとってはやりたい放題」(佐々木氏)。例えば、監視カメラがマルウエアに感染し、DDoS攻撃に加担するケースなどもある。セキュリティー対策が施されていないだけではなく、リモートログインする際に入力するID・パスワードが初期設定のまま使っているユーザーも多く、そこを突かれて乗っ取られ、マルウエアを仕込まれるのだという。
 
 そもそも、ボットネットは攻撃者が構築したとは限らない。誰かが作ったボットネットを活用し、攻撃するケースもあるわけだ。佐々木氏によれば、ロシアや中国、アメリカなどには「DDoS攻撃代行サービス」を提供するサイトもあるという。つまり、金さえ払えば誰でもボットネットを借り、DDoS攻撃ができるわけだ。
 
 こうした攻撃者は何を目的にしているのだろうか。主義主張を示したり、技術力を誇示したりするケースもあれば、「DDoS攻撃をやめてほしければ金を振り込め」といったケースもある。中には「何らかの理由でそのサイトに腹を立てた」ことで仕掛ける攻撃者もいる。例え通販サイトは身に覚えがなくても攻撃を受けるリスクは常にあるといえるだろう。
 
 では、DDoS攻撃への対応策はあるのか。まずはネットワークの上流である、インターネットサービスプロバイダー(ISP)が提供する対策サービスを利用するのが一般的。アーバーネットワークスはISP向けに対策ソリューションを提供しており、ISPのサービスとしては月額数十万円が一般的なライン。ただ、小規模なISPの場合、対策サービスを提供していない場合もあるので、注意が必要だ。
 
 ただ、アプリケーションレイヤーへの攻撃については「ISPからすると回線の帯域を消費しないので、ISPには影響がなく対策してもコストばかりかさんでしまう。そのため、自前での防御を考える必要がある。サーバーの手前にDDoS攻撃への防御装置を導入しないと、さまざまな手法のDDoS攻撃を防ぐことは難しい」(佐々木氏)。
 
 消費者にも大きなインパクトを与えた、今回のヨドバシへのDDoS攻撃だが、ヨドバシ以外にも8月末から9月初めにかけて、出版社の技術評論社のサイトや、画像掲示板「ふたば★ちゃんねる」など、さまざまなサイトがDDoS攻撃を受けたことが分かっている。これらサイトへの攻撃に関連性があるのかは不明だが、「著名な通販サイトのサーバーダウン」はインパクトが大きいだけに、今後も注意が必要だ。
 
 今回のヨドバシのケースでいえば、昨年度の売上高は1000億円近いため、1日サイトが止まるだけでも、単純計算では2億7000万円以上の売り上げが消えることになる。佐々木氏は「今はどの通販サイトでもファイヤーウォールを入れているだろうが、同様にDDoS攻撃への対策も必須だ」と説く。

オットージャパン・大久保武執行役員に聞く、ファビア事業の戦略は?㊤

 2-1.jpgオットージャパンは、2016年秋冬シーズンから同社のオリジナルファッションブランド「ファビア」のブランディング強化に乗り出すほか、1to1コミュニケーションの本格着手など、同ブランドの成長スピードを速める取り組みが目白押しだ。「ファビア」のスタート時からブランドの舵取りを担う大久保武執行役員兼ファビア事業部門長(=写真)に、ECを軸にした事業展開の成果や今後の戦略などについて聞いた。

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