Home > 企業動向 Archive

企業動向 Archive

楽天 爽快ドラッグを89億円で買収、ケンコーコムと連携も

 楽天は10月28日、日用品・健康関連商品ネット販売大手の爽快ドラッグ(同・東京都千代田区、小森紀昭社長)を買収すると発表した。爽快ドラッグ全発行済み株式を、親会社である住友商事などから約89億円で買い取る。楽天では、商品ジャンルごとの強化を進めており、「楽天市場」内でも知名度の高い爽快ドラッグを子会社化することで、商品価格と配送サービスの競争力を高め、日用品直販事業の売り上げ増を目指す。

 爽快ドラッグの2016年3月期売上高は、前期比20・6%増の310億8000万円だった。日用品通販「爽快ドラッグ」のほか、ベビー関連商品の通販サイト「ネットベビー」、ペット用品通販サイト「快適ねこ生活」などを運営している。「爽快ドラッグ」は、楽天市場の優秀店舗を表彰する「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー(SOY)」のグランプリを7年連続で受賞していたほか、ヤフーの「ヤフーショッピング」などでも表彰される有名店舗。また「ネットベビー」も楽天SOYで上位に入るなど知名度が高かった。

 株式の約95%は住友商事が保有しており、株式譲渡は12月の予定。爽快ドラッグの小森紀昭社長は続投する。その他の役員体制は未定。ヤフーなど楽天の競合他社が運営する仮想モールの店舗は運営を継続する。

 楽天では買収の理由について「生活用品と日用品向けネット販売は成長分野として重要視しており、ジャンル戦略強化の一環」と説明。同ジャンルは価格や配送日数が購入の決め手となることから、サービス強化で売り上げ増につなげる方針。

 楽天では今年3月、日用品などのネット販売を行うケンコーコムを完全子会社化しており、今後は商品の販売拡充や、物流インフラ・システムの効率化、人材・ネットワーク・データといった経営リソースの最適化といった両社間の連携を進める。爽快ドラッグはこれまで、各社仮想モール内の有名店舗として売り上げを伸ばしてきたが、商品によっては届けるまでの日数が遅くなるなど、配送周りが弱点となっていた。楽天子会社となることで、インフラ強化も期待できそうだ。

 楽天では、楽天市場内の「楽天24」での日用品ネット販売事業をケンコーコムが手掛けている。今後の「楽天24」の運営体制については「未定」(広報グループ)とする。

 日用品ネット販売では、ヤフーの連結対象であるアスクルが運営する「ロハコ」が売り上げを伸ばしているほか、アマゾンジャパンやヨドバシカメラも注力するなど、価格競争や配送面でのサービス競争が激化している。爽快ドラッグとケンコーコムの前期ネット販売売上高を合算すると500億円を大きく超えるため、一定のスケールメリットも期待できそう。

 ただ、日用品やベビー用品、ペット用品を扱う楽天市場出店店舗にとっては、有力な競合がモールを運営する楽天の子会社となるため、反発がある可能性も。また、取扱商品が似通った2社の価格戦略や商品戦略も変わってきそうだ。楽天の舵取りが注目される。

スクロール シニア向け衣料を縮小、アパレルは生協向けに注力

 スクロールでは、おしゃれな年配女性をターゲットとしたカタログ「ブリアージュ」を縮小する。現在の会員に向けたカタログ発行にとどめ、今後は大きな投資は行わない方針。同カタログは2013年3月に創刊。14年3月期から15年3月期にかけて、累計20億円の販促費を投入したこともあり、16年3月期の事業売上高は約20億円となっていたものの、採算が取れていなかった。同事業の縮小により、アパレル通販売上高の大半は生協会員向けが占めることになる。

 事業縮小に至った理由について、鶴見知久社長は「競争が厳しかったことと、絶対的な会員数が少ない中で投資を続けてきたが、この時代に紙媒体を中心とした出稿で事業を新たに立ち上げるのは予算的にも厳しかったこと」と説明している。

 今後もカタログ発行は続けるものの、「広告出稿などの投資をしながら顧客リストを拡大することはしない」(鶴見社長)としている。ブリアージュブランドの商品については、生協顧客向けにも提供する。

 化粧品・健康食品事業では、子会社である豆腐の盛田屋の化粧品「豆乳よーぐるとぱっく玉の輿」の中国国内の販売許認可(CFDA)を取得。すでに、同商品を25万個輸出するなど、立ち上がりは好調に推移している。今後は、ASEANでの販売も計画する。

 健食子会社の北海道アンソロポロジーでは、北海道の食材を販売する通販サイト「三ッ星北海道」が好調に推移。北海道産食品カタログを利用した株主優待サービスを事業化している。今後は「北海道ブランドを活用した商品でビジネスを拡大したい」(鶴見社長)としており、機能性食品など北海道関連の商品開発、株主優待サービスの本格化、海外卸ビジネスなどに取り組む方針。

 スクロールの今中間期連結業績は、売上高が前年同期比9・2%減の289億2100万円、営業利益は同32・4%減の9億9300万円、経常利益は同31・0%減の10億4100万円、当期純利益は同43・8%減の7億2800万円で当初予想を下回った。

 「通販アパレル事業」は春夏と秋商品が苦戦し、売上高は前年同期比17・2%減の105億8400万円、セグメント損益は5800万円の黒字(前年同期は1400万円の赤字)。化粧品・健食の「通販H&B事業」では、中国国内において販売を開始したものの、日本国内における「インバウンド需要」が一巡したことや、ブランド化粧品をネット販売するイノベートが価格競争激化で苦戦。売上高は前年同期比21・3%減の38億2400万円、セグメント利益は同41・4%減の4億8400万円となった。

 一方、利益面では、減収による粗利減が響き減益とはなったものの、広告宣伝費や経費を削減することで縮小幅を抑えている。

 上期の不振を受けて、通期連結業績見込みも下方修正。売上高は590億円(当初予想は650億円)、営業利益は9億5000万円(同22億5000万円)、経常利益は10億円(同23億円)、当期純利益は6億円(同18億円)を見込む。


ファーストリテイリング  来春にオムニチャネルを本格化

 3-1.jpg「ひとつの目安として掲げていたが、今の現実的な売り上げから考えると3兆円が妥当。しかし、あくまでも5兆円達成のために会社を変えていきたい」と語ったのは、ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長(=㊨写真)。10月の決算発表会の席上で2020年度に予定していた連結売上高目標を引き下げたことを明らかにした。値上げによる実店舗での販売不振などが背景にあり、巻き返しに向けては今春に開設した都内有明の多機能型物流センターを拠点としたオムニチャネル戦略の推進が一つの鍵となっている。

 同社では17年春をめどに同センターの最上階(1万6500平方メートル)のオフィスに主要なビジネス機能を集約して、実店舗と通販サイトが融合した「デジタルフラッグシップストア」の構築に向けた準備を進めていくという。

 具体的には通販での購入履歴を集積してそれに応じた顧客別の商品情報を発信していくことや、店舗決済、クリック&コレクト、コンビニ受取などの強化。セミオーダー商品の拡充に伴う「マイサイズ登録」の導入や、通販限定の商品・色・サイズの拡大などを同センター主導で実践していく考え。

 10月21日には特別サイズ対象商品の拡充を行い、柔道家の井上康生さんとタレントの高橋愛さんをイメージキャラクターに起用して、大柄や小柄な人でも通販サイトでは適正サイズが手軽に購入できることを訴求。

 また、通販商品の受け取り方法の多様化に向けても、ヨーロッパの実店舗で導入しているクリック&コレクトを日本でも取り入れることを宣言しており、「今までは各国ベースでECをやっていたが、グローバルに統一して、(クリック&コレクトなど)配送内容自体も新しい方法でできるだけ費用をかけずにやっていきたい」(柳井会長兼社長)と語った。

 今後は有明と同様の多機能型物流センターを札幌、仙台、名古屋、大阪、神戸など国内10カ所に開設する考えで、中国、欧州、北米の海外でも稼働させることを計画する。中期目標としては、デジタル(ウェブ)マーケティングを基盤とした「アパレル情報製造小売業」という新しい業態の確立を目指し、連結売上高の約5%を占めるユニクロ通販売上高(421億6700万円)についても30%まで引き上げる考え。

 なお、子会社で低価格カジュアル衣料を扱うジーユーについてもデジタルマーケティングの強化を図る考えで、今後は通販会員数の増加に伴ってパーソナライズ化した情報サービスの提供を実施し、配送や決済のテコ入れも図っていく。ジーユーの前期業績は売上高が前年比32・7%増の1878億円で、この内約5%が通販売上高となっており、ユニクロと同様に中長期的には30%まで構成比を高めていく方針。

楽天  食品の"認定制度"開始、まずはスイーツから

 2-1.jpg楽天は10月19日、運営する仮想モール「楽天市場」で販売する食品について、高品質な商品を認定する制度を開始した。第1弾としてスイーツジャンルを対象として運用を開始。「くり屋南陽軒」が販売する「100%本物の栗きんとん」など、7商品を選定した。同モールでは今年に入ってからジャンルごとに特化した戦略を展開しており、認定制度のスタートで食品関連流通額の底上げを狙う。

 認定制度の名称は「楽天グルメセレクション」。食品ジャンル店舗からエントリーのあった商品から、社内で選んだ42商品について、18日に試食審査会を実施。日本スイーツ協会代表理事の辻口博啓氏ら5人の特別審査員による審査のほか、同モール利用者による審査も行った。

 第1回の認定商品は「柏屋オンラインショップ 楽天市場店」の「柏屋薄皮饅頭こし」、「抹茶スイーツ宇治茶 伊藤久右衛門」の「宇治抹茶生チョコレート」、「金沢百番街」の「宝達」、「神戸モリーママ」の「ラスク・マリアージュ」、「サロンドロワイヤル」の「プレミアムピーカンナッツ」、「くり屋南陽軒」の「100%本物の栗きんとん」、「おいもや」の「おいもやの二代目干し芋」。このうち、グランプリには「100%本物の栗きんとん」が、審査員特別賞には「柏屋薄皮饅頭こし」が選ばれた。

 同社では2006年からその年の人気食品を表彰する「楽天グルメ大賞」を、14年からは美食家と一般ユーザーがおいしいスイーツに投票する「スイーツグランプリ」を実施しているが、認定制度として刷新した。同社が「オリジナル商品の購入理由」について、顧客を対象に調査したところ、スイーツジャンルは他ジャンルに比べて、「おすすめ機能」や「ランキング」、「商品レビュー」を重視するユーザーが多いことが分かったという。

 認定商品は年4回選ぶ予定。今後はスイーツだけではなく、食品ジャンル全体に認定制度を拡大する。認定制度の有効期限は2年間となる。今回は特別審査員が添加物の有無や"自然なおいしさ"を重視したこともあり、認定商品は和菓子が目立つ結果となった。

 認定商品のランディングページを作り、ユーザーを誘導する。今後は「うまいもの大会」など同社が開催するイベントで認定商品を前面に出すほか、検索結果の優遇も検討する。高品質な食品に「お墨付き」を与えることで、流通額の底上げにつなげる。同社ECカンパニーディレクター・フード&ドリンク事業部ジェネラルマネージャーの城戸幸一郎執行役員は「『デパチカ』にプレミアムコーナーを新設するイメージだ。楽天が良い意味で発信源となり、日本の食生活を変えていきたい」と意気込んだ。

企業横断セール「いい買い物の日」今年も実施へ ヤフーやニッセンなど39社がセールやキャンペーン展開

3-1.jpg
「買い物をしない理由がない日。最高の買い物ができる日にしたい」――。ヤフーらが主導となって11月11日を「いい買い物の日」と設定し、昨年から始めた複数の企業が参加して行う大型セールを今年も実施する。参加企業は昨年の5社から39社に拡大。ヤフーの仮想モールやネット競売などのほか、ニッセンなどの通販企業や三越伊勢丹ホールディングスなど有店舗小売業者らも参加しそれぞれ販促企画やセールを行う。テレビCMも行い、「いい買い物の日」参加企業の関連売上拡大を図る狙い。

 ヤフーはソフトバンクやファミリーマートなど参加企業39社と「いい買い物の日」と題して10月18日から11月30日にかけて、それぞれ通販サイトや実店舗でセールや販促キャンペーンを行う。初開催となった昨年はヤフーら5社のみが参加するにとどまっていたが今回から、ニッセンや三越伊勢丹ホールディングス、青山商事、ウエルシア薬局、JXエネルギー、マルエツ、キタムラ、ドトールコーヒー、吉野家、エディオン、夢の街創造委員会、BookLiveなど複数の「Tポイント」加盟店が参加するなど規模を拡大、それぞれTポイント還元キャンペーンなどを展開する。

 ヤフーでは仮想モール「ヤフーショッピング」で購入額の11%のポイント還元を行うほか、グループの通販サイト「ロハコ」でのセールなどを行う。ファミマではポイントが当たるくじを実施する。今回から参加したニッセンでは10月18日から11月14日にかけて対象商品の購入者全員に「Tポイント」を通常の11倍付与する試みを行う。またグループのシャディも参加しており、期間中に同社の実店舗や通販サイトでの商品購入者の中から抽選で1111人に同じくTポイントを1111ポイント付与する。このほか、吉野家が200円以上の食事をした来店回数に応じてのTポイント付与を、BookLiveは電子書籍1万点以上を111円で販売するキャンペーンを、三越伊勢丹ホールディングスは対象商品の2万円以上の購入者に高級紅茶テーバック20袋入りのプレゼントを行う。

 また各社横断の共通キャンペーンとしては10月18日から11月14日まで「すごい!! スピードくじ」と題したネット上のクジ引き企画を実施する。高級車や人気家電、電子マネー11万円分、買い物券11万円分など参加各社が提供する豪華な景品が当たるくじ引きを1日1回、引くことができるもの。豪華景品のほか、「Tポイント」も付与して、参加各社の商品購入を促す。

 さらに10月18日から11月24日まで「いい買い物の日」の目玉企画である「スピードくじ」の訴求をメインとしたテレビCM「めくって当たる篇」を東京、大阪、愛知、北海道、福岡で放映。「いい買い物日」の認知度を高め、各社の売上拡大につなげたい考え。

< 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11

全ての記事一覧

Home > 企業動向 Archive

Amazon出品サービス
Search
Feeds

△ ページtopへ