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企業動向 Archive

2016年度トクホ市場 6400億円で横ばい推移、通販市場は16%増で過去最高

 2016年の特定保健用食品(トクホ)の市場は、前年比1・1%増の6463億円だった。昨年横ばい推移にとどまったトクホの通販市場は再び拡大。同16・7%増の283億円となり、過去最高を記録した。構成比は4・4%と各流通の中で最も低い。日本健康・栄養食品協会(=日健栄協)が4月3日に発表した。

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「トクホの大嘘」の真実㊤  「大嘘は言い過ぎ」、消費者の問合せ「ほとんどない」

 2-1.jpg週刊新潮が2週に渡り「トクホの大嘘」と題し、トクホの効果を疑問視する記事を掲載した。難消化性デキストリン(以下、難デキ)の根拠論文などを挙げ、「トクホは国とメーカーによる壮大な消費詐欺」「脂肪吸収抑制はインチキ」と断じる。だが、記事にコメントを寄せるお歴々を見ると「健食否定派」のオンパレード。トクホ批判に「反響ないから」と、消極姿勢を見せる業界団体の腰砕けにも批判の声があがる。


「効果なし」断定も

 まず、記事を振り返りたい。記事は大きくトクホの効果の問題、根拠論文の質の問題、安全性の問題の三段構えの構成。一部論文をアカデミアなどに批判させた上、トクホ全体を指して「大嘘」と断定し、広告の誇大ぶりも指摘している。

 インパクトがあるのは、難デキに「脂肪の吸収を抑制する効果はない」と断定した部分。論文から、摂取群と比較対照群で排便量に2倍の差があるように見えるものの、排出されなかった脂肪量の差はわずか1・2%と山本啓一千葉大学名誉教授のコメントとともに紹介。同じく体脂肪に作用するケルセチン配糖体も摂取群と比較対照群の10・30平方センチという腹部脂肪面積の差も実際の変化は微々たるもの、と高橋久仁子群馬大学名誉教授のコメントで指摘している。作用メカニズムを検証する論文の質の問題にも切り込み、安全性はトクホにも多用される人工甘味料をあげ、科学ジャーナリストを名乗る渡辺雄二氏のコメントから健康被害の疑念が払しょくできないことを指摘している。


「針小棒大」に語る

 ただ、「大嘘」とまで断じてしまうことは議論を呼びそうだ。

 業界からも「データは決してネガティブなものではなく、効果も『どれだけ抑えれば良い』という話じゃない。より効くものじゃないと意味がないという話になるが、極端に効くものは逆に安全性の問題がある」(企業A社の研究職)、「あらゆる食事内容、状況を反映させた試験は現実問題できないのが研究の限界。こうした議論は起こるが統計的に有意差が出たことは尊重されるべき」(業界団体関係者)といった声が上がる。中には、「根拠の弱い論文を見つけてきて全体がインチキと針小棒大に語っている。『大嘘』は言い過ぎで虚偽誇大表示」(企業B社の研究職)といった声もある。


大反響?

 「大反響!」と銘打って第2弾を報じたものの、名指しで指摘を受けた企業への問い合わせは「ほとんどない」(キリン)、「それほどない」(サントリー食品インターナショナル)、「数件の問い合わせはあったが、国の許可を受け手順を守って販売していると伝えている」(アサヒ飲料)といったもの。「記事に対するコメントの予定はない」と声を揃える。

 すぐに反応したのは、難デキトップシェアの松谷化学のみ。「数字をいじくって見られているが、効果、作用メカニズムの信頼性に問題はない」とコメント。ただ、問い合わせがわずかであることから「当初抗議も考えたが、現状のままであれば収束に向かう」と話す。

 「メーカーと組んだ消費詐欺」と指摘された消費者庁も「とくに一部週刊誌の記事にコメントすることはない。トクホは消費者委員会、食品安全委員会などで専門家の意見を聞いて有効性・安全性を確認している」と、制度の適切性を説明。消費者に混乱が広がる懸念には、「記事を受けて、ということではなく(制度を)知らない人もいるので消費者教育はしなければいけない」と話すにとどめる。

 とはいえ、記事には注意が必要だろう。というのも記事にコメントを寄せる面々の素性など、多くの消費者は関心を持たないのだから。それこそ記事でも指摘される「バイアス」が生じかねない懸念があるからだ。   (つづく

リアルマックス、動画や商品説明で差別化

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リアルマックスは、ゴルフクラブやゴルフ用品の通販サイト「アトミックゴルフ」を運営している。2016年9月期の売上高は22億円に達するなど、業界での存在感を高めており、楽天市場の「ショップ・オブ・ジ・エリア(SOA)2016」中国・四国エリアに選ばれた。4年後には年商50億円を目指している。

 中古ゴルフクラブのフランチャイズ店からスタートした同社が、楽天市場に出店したのは2002年頃。ヤフーのネット競売「ヤフオク!」における中古クラブ販売でネット販売に参入した同社だが、楽天ではスタートからわずか3カ月で月商1000万円を達成したという。

 「当時は価格競争がそこまで激しくなく、価格を下げてたくさんの商品を掲載した点が成長の要因ではないか」(同社取締役本部長の槇田晴吾氏)。朝日ゴルフ用品のオリジナル商品を中心に、コストパフォーマンスの良い商品を多数取り扱うことで、売り上げを伸ばした。ネットの安売り店であることから「有名メーカーからは嫌われたこともあった」(同)が、あまり有名でないブランドの商品は、店舗で取り扱いが少ないことから、優先的に仕入れることができたという。

 現在は、新しいモデルの1つ前のモデル、つまり「型落ち」品を中心に取り扱っている、新モデルに比べると、すでに価格が落ち着いていることもあり、値下げ競争に巻き込まれることが少ないためだ。また、取り扱い商材のうち、クラブの比重が非常に高いのも特徴となる。メインの商材は、クラブやキャディーバッグなどをセットにした初心者用セット。近年はセット内容に関してメーカーから提案を受けることもある。「以前はゴルフ用のアパレルやゴルフグローブ、ゴルフボールなども多く扱っていたが、単価の低いものは取り扱いをやめるなど、かなり品数を絞った」(同)。

 例えば、クラブとグローブを同時に注文した場合、グローブの在庫がなければメーカーに発注しなければならないので、発送が遅れる。アパレルなどは利益率という面では高いが、単価は低い。出荷の数を減らし、注文単価を上げることで配送効率を高めているわけだ。ネット販売開始当初は80%が注文を受けてからの発注だったが、現在は80%が在庫商品を販売。価格競争に巻き込まれにくい商材をバイヤーが仕入れているという。

 競合との差別化という点では、商品に対するバイヤーのコメントや、クラブの説明動画、試打動画など動画掲載も積極的に行っている。また、購入客向けサービスとして、買ったクラブで試打した動画を送ってもらい、ワンポイントアドバイスをするといったものも考えているという。配送面では東京に物流センターを開設する予定で、全体の約40%を占める関東圏の顧客への配送日数が削減される。

 最近はネットでクラブを購入する消費者が増えているが、ゴルフ市場全体を見た場合、縮小傾向にある。「小規模なブームはあるがすぐに収束し、特に若い人たちはゴルフをやらない。ゴルフ場利用料が下がり、年配者がゴルフに行く機会は増えたが、クラブの売り上げは増えていない」(同)。ただ、クラブの価格も安くなっているため、ゴルフを始めやすい状況にはなっているという。

 そのため、同社では近年、レッスンスタジオを開設し、ゴルフ人口を増やすための取り組みも行っている。レッスンスタジオの会員向け優待などアトミックゴルフとのコラボレーションや、アトミックゴルフ顧客を集めてのゴルフコンペなども考えている。

アマゾンジャパン、法人向け専用通販サイト「日本版アマゾン・ビジネス」をスタートか

アマゾンジャパンは今秋にも、企業のオフィスや工場、病院などで使用される各種の消耗品や商材などを販売する法人向けの専用通販サイトを新設する模様。複数の関係筋が本紙に明らかにした。

 米国やドイツのアマゾンではすでに法人向け専用のBtoB通販サイト「アマゾン・ビジネス」を展開中で、新サイトは"日本版アマゾン・ビジネス"と見られる。アマゾンジャパンでは法人向け新サイトについて「やるともやらないとも現時点では何も話せない」(同社)としており、詳細は不明だが、複数の関係筋によれば、新サイトの立ち上げ時期は早ければ8~9月ころになるようだ。米アマゾンなどが展開する「アマゾン・ビジネス」ではアマゾンによる直販商品のほか、外部事業者も出店できるようにし、様々な法人向けの間接資材などの商品を取り揃えている。また、顧客事業者が使いやすいよう発注担当者の注文を責任者などが確認できる機能などを付加した法人向け専用購買システムを提供するなどの試みや掛け売りなども実施しているよう。「日本版アマゾン・ビジネス」がどのような形になるのか詳細は不明だが、米社などと同様の形になる公算は高そうだ。

 米アマゾンでは法人向け間接資材の販売を強化しており、アマゾン内に開設した「産業・研究開発用品ストア」を強化する形で2012年には50万点以上の関連商品を販売する「アマゾンサプライ」を開始し、法人通販に本腰を入れ始め、2015年4月にはさらに規模を拡大させ、「アマゾン・ビジネス」として再スタート、法人向け通販をさらに強化している。

 米本社のこうした動きに呼応する形でアマゾンジャパンでも法人向け通販を強化してきており、2015年6月に産業用資材や研究開発用品などの間接資材の取扱商品数を大幅に拡充し専用ページ「産業・研究開発用品ストア」を同社サイト内に新設。また、昨年2月にはオフィス用品など企業用の商材を集めた専用ページ「BtoB(法人向け・業務用)商材ページ」を同社通販サイト内に新設し、これまで別々に分類していた法人向け、業務用、SOHO向けの商品を集約。オフィス用品、産業・研究開発用品、DIY・工具、パソコンおよび周辺機器、キッチン家電、厨房機器や照明などの総合家電、通信機器など取り扱う法人向け・業務用の商品を集めたページを立ち上げ、法人向け通販を強化してきた。日本でもいずれかのタイミングで「アマゾン・ビジネス」をスタートすると見られていたが、ようやく9月をメドに展開に踏み切る模様だ。

 日本ではアスクルやカウネット、大塚商会、MonotaROなどが法人向け間接資材の通販で先行し、し烈な争いを繰り広げているが、アマゾンの本格参戦ではさらなる競争の激化が予想される。アマゾンはもちろん、国内勢がどのような対応策をみせるか、法人向け通販市場の動きが注目されそうだ。

ドクターシーラボ 公式サイト1カ月半停止のなぜ、顧客離反で11億円の売上減に

 化粧品通販のドクターシーラボの公式通販サイトが3月14日、1カ月半ぶりに"再開"した。

 当初、2月8日に通販サイトをリニューアルオープンする予定だったが、同サイトによると「1月31日から実施したシステムメンテナンスのため、公式サイトサービス再開が大幅に遅れた」とし、新サイトの公開を延期。その間は"つなぎ"として仮設サイトを設置して対応していたが、一部の商品しか購入できなかったり、購入者に付与する独自ポイントが利用できないなどの状態が3月14日の"再開"まで続いていた。

 同社の通販売上シェアの46%(※今上期時点)とほぼ半数を占めるネット販売が1カ月以上と長きに渡って正常に機能していなかったというのは異常な事態と言える。同社に何があったのか。

 ドクターシーラボの親会社、シーズ・ホールディングスは3月13日に通期業績を下方修正した。理由の1つは「新公式サイト開設の延期に伴う通信販売の減少」(同社)だ。同社取締役の小杉裕之財務部長によると、「2、3月に当初購入頂けるであろうと考えていた想定顧客数に対して10%程度が(新サイトの公開延期で)"離反"したであろうとの仮説を立てた。その場合、下期は11億円程度の売り上げを失うことになると思う」という。幸い今期は「毛穴ローション」などを軸にインバウンド需要を獲得できていることや海外、特に中華圏での販売が好調で通販で失うであろう売り上げの半分はカバーできる模様だが、上期(8~1月)まで非常に順調に業績を伸ばしてきた同社の勢いを新サイト開設の遅れが削いだことは間違いないだろう。

 しかもこの下期の出だしは通販事業にとってある意味で再スタートを切る勝負の時であり、非常に悪いタイミングでの失態だった。これまでの"ルール"を大きく変えるところだったからだ。

 同社では2月6日から新たな優良客向け優待特典制度を変更した。「Ci:Labo33(シーラボ・サーティースリー)」と称した新制度では過去3年間で同社商品の税込購入額が2万円を超える顧客を対象に商品購入時に、これまでの購入額によって定めた「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「ダイヤモンド」という4段階のステージと1回の購入額に応じて、顧客に「サンキューポイント」と呼ばれる独自ポイントを還元するものだ。なお、貯めた「サンキューポイント」は1ポイント1円として同社商品の代金に充当できる。

 従来までの制度は同社でのこれまでの累計購入額によって決まる「ランク」によって、商品購入時に適用される割引率が変わるステップアップ割引を展開してきたが、"購入期間"を設けておらず、一度、ランクが上がった顧客は半年以内に一度でも購入すればランクが下がらない仕組みだったため、原則、常に割引価格で商品が購入できるようになっており、それが利益率悪化の一因となっていたようだ。こうした状況を新制度の稼働させることで特典を"割引"でなく、"ポイント付与"とし行き過ぎていた過度な割引を抑え原則、定価で販売できるようにすることで利益率アップを図る考えだった。

 本来であれば、サイト刷新とほぼ同時期に行うことで、スムーズにこの優待特典制度を定着させて、「その効果(優待特典制度)だけでも、下期に15%程度の増収効果を見込んでいた」(小杉部長)とし、新サイトを通常通りにオープンしていれば、今期の通販事業は間違いなく増収で着地していたはずだったよう。つまり、「11億円の減収効果」以上のマイナスインパクトを新サイトの公開遅延がもたらした格好だ。

 では、なぜ1カ月半にも渡ってサイト公開が遅れたのか。これについては「まだ、(サイト刷新作業を実質的に担当していた外部企業の)ベンダーさんとの"落としどころ"が決まっていないので具体的にどこが悪かったとは言えない。当社の管理不足もあったと思うが、基本的にはベンダーさんの管理が少し弱かった。現在、責任については落としどころを模索している状況」(小杉部長)と歯切れが悪い。要はサイト刷新作業が当初よりも遅れ、公開に間に合わなかったということだろう。

 ではなぜ、そもそも作業にそこまで大幅な遅れが生じることになったのか。これについては「今回は基幹システムとEコマースサイトを再構築することになったわけだが、こういうと無責任に聞こえるかも知れないが当社の長い歴史の中で(両方ともが)"想像以上に"複雑化していた」(石原社長)とし、想定よりも様々な作業に時間を要した模様だ。

 とは言え、石原社長が言う通り、同社は新興企業ではなくある程度、長い歴史を持ち、ネット販売ビジネスにも精通し、まして上場も果たしている企業だ。「複雑さが"想像以上"だった」ことが通販のほぼ半分のシェアを持つ通販サイトを1カ月半にも渡って停止させた理由とは何ともお粗末な話だ。同社では今後、再発防止のために「緩かったプロジェクトのマネジメント体制を外部のコンサルも含めてしっかり構築し直して、もう一度引き締めていきたい」(小杉部長)とする。

 新サイト公開遅延の本当の影響が分かってくるのはこれから。「10%の顧客の離反で11億円の販売機会損失」は仮説に過ぎない。石原社長曰く「私がお客様の立場であればよく分からない、ずっと"仮設"のサイトでなんて絶対に商品は買わない」と評する公式サイトの停止中に設置していた不完全な仮設サイトを前に、離反してしまった顧客は果たして同社の仮説通りの数なのか。そして、離れてしまった顧客は再び戻ってくるのだろうか。加えて、新たな優待特典制度は売り上げを押し上げる効果はあるにせよ、これまで割引価格で購入できていた顧客にとっては実質、値上げとなるわけで、離反を機にそうした顧客は簡単には戻ってこない可能性も否定できない。

 公式サイト停止による離反客が来期以降にもたらす業績への影響について「具体的には分からない。(公式サイト停止で)お客様の絶対数が減ったことは事実でしょうから、これからの我々がどう新規客、休眠客を呼び込めるか。これに集中してやっていきたい。ただ、(公式サイト停止に伴う離反客が)通販全体の売り上げにものすごく影響があるかというと決してそんなことはないと思う」(石原社長)とする。本当にそうなのか。同社の今度の業績や動向が注目されそうだ。

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