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企業動向 Archive

「ロハコ」が挑む商品差別化策① 「ほかでは買えない商品を」、大手メーカーと組み開発

 
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アスクルが展開する日用品を中心とした総合通販サイト「LOHACO(ロハコ)」ではアマゾンなど競合他社との差別化を図るため、大手メーカーと組んで「ほかでは買えない商品」の開発を積極化している。

 アスクルでは2014年から大手メーカーを対象に社内に「ロハコ」で収集した各種ビックデータをもとにマーケティング戦略や商品開発などの研究ができる「LOHACO ECマーケティングラボ」を設置しており、参加するメーカーとともに通常のパッケージデザインのように店頭での購入を前提に、気付いてもらい、手に取ってもらえるよう商品名やメーカー名を大きく、また様々な色を使った目立つデザインとは一線を画した通販ならではの生活空間で浮かない暮らしになじむデザインの商品を開発しており、すでに「ロハコ」内でもそうしたデザインやコンセプトの様々な商品を発売中で、2016年に販売した陶器のようなかわいらしいデザインが印象的な花王の「ビオレU泡ハンドソープ」などはそのデザイン性のよさなどから、これまで同商品を使っていなかった新規顧客の獲得にも成功する形で、アスクルによれば通常品の実に35倍の売れ行きとなるなど一定の成果をすでに上げつつあるようだ。

 アスクルが各メーカーとともに開発する「暮らしに馴染む商品」は一昨年から展示会を開催し、その年に開発した商品を披露してきたが、今年も10月6日から同11日までの6日間、東京・代官山の商業施設「代官山T‐SITE」内の一角で「暮しになじむLOHACO展2017」と題して開催。アサヒ飲料や味の素、ネスレ日本など大手メーカー48社による「くらしに馴染む」をコンセプトに開発した商品全61商品を展示した。

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 今回も各メーカーからユニークな商品が開発されたほか、これまでにはなかったメーカーをまたいだシリーズ商品なども展示されており、注目を集めている。(つづく)

ドゥクラッセ 2年後に婦人服で300億円へ

 DoCLASSEは、主力の婦人服ブランド「ドゥクラッセ」を2年後(2019年7月期)に300億円規模の事業に育てる。当該事業の17年7月期実績は通販チャネルが116億円、実店舗が40億円の合計156億円だが、2年後には通販で200億円、店舗で100億円を狙う。

 中高年女性の体型をカバーしつつトレンドをとり入れ、品質を重視しながらも手ごろな価格で提供できる婦人アパレルが少ないことや、広告媒体の費用対効果などを鑑みて、「今が攻め時」(林恵子社長)と判断。新聞広告をさらに強化するほか、数年前は効果が少なかったテレビCMのテストにも再挑戦する。

 同社は10年前の創業時から新聞広告による新客獲得を推進。ノウハウを蓄積しており、新聞購読部数は減少しているものの、今後2年間は効果が見込めるとして徹底的に活用する。加えて、主要顧客層である中高年層に響く媒体としてテレビも活用し、新規の取り込みを加速する。

 マス媒体でアプローチする新客は通販チャネルだけでなく、前期末時点で32店舗、今期は46店舗、来期には62店舗体制を目指す実店舗への送客効果も見込んでいる。新聞広告には1品番だけを掲載しており、新聞に掲載した商品の実店舗での売り上げが他の商品に比べて5~10倍に跳ね上がることから、マス媒体の活用は店舗事業にも好影響を与えると見ている。

 同時に、店舗から通販送客できるスマホアプリの開発も進めており、通販チャネルから店舗、店舗からウェブを中心とした通販への相互送客を活発化させたい考え。

 また、前期実績で16億円の通販売り上げがあるメンズ商材も強化する。最近では新聞広告での露出を増やしているのに加え、実店舗についてもレディースとの複合店を増やす計画のほか、メンズ単独店も視野に入れる。

 2年後300億円の目標達成に向けては実店舗事業の底上げも不可欠だが、「ドゥクラッセ」の店舗は大手セレクトショップやファストファッションブランドと比べて1店舗当たりの売上高と売り場面積が小さいため、今期はMDの強化とともに店舗の大型化に着手。9月中旬には横浜市都筑区の郊外型ショッピングセンター「ノースポート・モール」に既存店平均と比べて約2・4倍の広さとなる280平方メートルの売り場を構えており、大型店の運営をテストする。

前期は好調維持

 創業10年目に当たる17年7月期については、婦人靴ブランド「フィットフィット」を含めたグループ売上高が前年比35・5%増の210億円に拡大。「創業時は10年後に300億円を描いていた」(林社長)としながらも、実店舗を含めた規模拡大などにより、中高年女性が試しやすい価格で販売できる"価値ある商品"が増えたことや、カタログや新聞広告などを見た消費者が通販チャネルだけでなく実店舗にも来店するサイクルが色濃くなったこともあり、計画値に対して前期は21億円上振れして着地した。今期はグループ売上高282億円を計画する。また、「次の10年ではマダム向け衣料で5本の指に入るブランドを目指し、世界にも打って出る」(林社長)とし、引き続き注目を集めそうだ。

しまむら  来年メドにEC開始へ、店舗受取り型でサービス化

 カジュアル衣料大手のしまむらは、来年をメドにウェブで注文した商品を最寄りの店舗で受け取れるサービスを始める。当面は宅配には対応しないが、利用状況や費用対効果などを見極めて本格的なEC参入や専用倉庫の確保なども視野に入れる。ユニクロなどSPA(製造小売り)型のファストファッションブランドがEC展開を加速する中、しまむらは仕入れ型の事業モデルで、低単価かつ多品種が特徴のため通販参入には消極的だったが、ファストファッション領域でEC利用が拡大していることなどを受け、デジタル化に踏み切る。

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大手小売りのEC・店舗連動㊦ ユニクロ、イケア 期間店でEC在庫活用、ネット販売の認知拡大図る

前号に引き続き、大手小売りの実店舗とネット販売の連動について、今回は「期間限定売り場」を使った送客施策について見てみる。

ユニクロは店舗でネット商品を販促

 ユニクロが9月14日から実店舗で取り組んでいるのは、ネット特別展開商品であるセミオーダーシリーズの期間限定売り場を使った販促。

 同商品シリーズは2015年から男性向けのシャツで開始し、翌年にはジャケットでも展開。17年2月には同様に女性向けにもシャツ・ジャケットのラインアップで開始している。注文に際しては実店舗で採寸を受け、全サイズ・色柄などを取りそろえている通販専用の倉庫からピックアップして配送される仕組み。実店舗では置ききれないサイズ・型の在庫が必要なセミオーダー商品を通販が補完したサービスで、2回目以降の購入については採寸データが残っていることからネットだけで注文が完結できる。

 9月14日から都内の銀座店を皮切りに、国内大都市5店舗で同商品シリーズの期間限定特設フロアを最大1カ月の期間で展開。加えて全国131店舗の売り場も刷新して、ポップなどで同サービスの利用方法などを分かりやすく解説するようにした。まだ同商品を知らない顧客層に向けて専用フロアによる大規模なポップで認知を広げ、まとめ買いのセールも合わせて実施することで、気軽に採寸・試着を利用してもらう試みとなっている。

 なお、男性シャツについてはサイズ169型・828通りのバリエーションで、最短翌日配送の税別価格2990円。男性ジャケットはサイズ64型、2112通りのバリエーションで、最短7日配送の同1万4900円(うち、補正代2000円)。採寸はスーツ販売の専門教育を受けた店舗スタッフが行う。

 同社によると同商品の購入者のリピート率は8割となっており、特にメンズシャツについては2、3着目の購入率が高くなるという。「リピート率は高まっているが、認知度ではまだ低く、良さを伝えきれていなかったので、商品理解を進めたい。オンラインの特別展開商品をこの規模で(実店舗で)展開するのは今回が初めて」(同社)とし、今後も同サービスを試しやすい売り場づくりを実店舗で進めていく考え。

イケアではQRコードから送客

 家具・インテリアでも、期間限定店舗からのネット送客が始まっている。イケアグループの日本法人であるイケア・ジャパンは9月14日~16日、都内の商業施設「二子玉川ライズ」において期間限定店舗を開設した。

 店舗スペースは650平方メートルで、10月から発売を開始するペット向けのインテリア商品をはじめ、リビングルームセット、小物、雑貨、食品などを展示して販売。飲食やキッズスペースも完備している。

 今年4月よりネット販売を本格開始した同社では、これまでの期間限定店舗では実施していなかったネット販売との連携企画を今回から初めて取り入れた。店舗内のルームセット展示の横にはQRコードを掲載し、店舗内にいるスタッフの誘導のもと、来訪者が気になる商品についてはコードをスマートフォンなどで読み込むことで通販サイトで購入できるようになっているという。「限られたスペースで在庫をたくさん置けるわけではないので、気になる商品はネットでの購入を促していく。商品は送り先の近隣店舗から届ける仕組み」(同社)とした。

 既存のイケア実店舗に来店していない新規顧客層や休眠顧客の開拓が狙いで、二子玉川を選んだ理由としては同社がターゲットとしている子連れのファミリー層に人気のエリアであることなどを理由としている。

 なお、11月3~5日にも大阪府の「万博記念公園駅」付近の商業施設で同様の仕組みの期間限定店舗を開設する予定。

 家具・インテリアといった店内に在庫を大量に置きづらい大型商品であっても、QRコードといった購入導線を取り入れることで顧客の手間を少なくネット送客ができるようにしている。
      (おわり)

機能性表示食品 「葛の花」に措置命令へ 新制度で初、処分10社前後か

「葛の花由来イソフラボン」を含む機能性表示食品(以下、葛の花)の広告をめぐり、消費者庁が10月中にも景品表示法に基づく措置命令を下す方針だ。消費者庁は、命令の方針に「(処分等について)公表前に一切話すことはなく、調査の有無を含め一切公表していない」(表示対策課)とする。だが、「葛の花」を販売する複数の企業には9月下旬、すでに措置命令の方針とともに、課徴金納付命令の方針も言い渡されている。

処分は、消極的にみて「葛の花」の表示をめぐり新聞への社告掲載を行った企業を含む5~8社とみられる。「10社を超える」とみる業界関係者もいる。課徴金納付命令の方針もあわせて伝えられており、処分公表とセットの命令になるとみられる。

 過去、社告掲載を行った企業のいずれも「あたかも商品を摂取するだけで痩身効果が得られるかのような表示を行っていた」と認めており、処分の内容は、ダイエット訴求の表示に対する「優良誤認」とみられる。

 通常、景表法の処分をめぐる手続きは、措置命令の方針を伝えられた後、最低2週間の猶予をもって事業者側に「弁明の機会」が与えられる。今回、複数の企業が処分方針を伝えられたのは「9月15日以降、21日あたりまで」(業界関係者)。10月初旬には弁明を終え、その後、処分が判断される計算になる。

 弁明が認められれば処分の方針は変わる。ただ、過去に処分が行われた事例では「書きぶりが多少変わっても、処分自体が取りやめになったことはない」(元行政職員)というのが通例だ。

 問題は、処分が東洋新薬に及ぶかだ。「葛の花」はいずれも東洋新薬がOEM供給するもの。広告をめぐっても営業資料の提示や販促支援など関与が疑われていた。

 東洋新薬は、消費者庁からの措置命令方針について改めて「答えられない」(9月26日時点)と回答。複数の業界関係者は製造元を処分しないとみている。

 今回、実際に処分に至れば機能性表示食品に対する初めての行政処分になる。ただ、処分をめぐり、事業者の不満も蓄積している。テスト販売などわずかな販売期間にも関わらず、処分の方針を通達された企業もいるためだ。「表現を逸脱する企業の巻き添えを食った」と話す事業者もいる。

 処分は、故意、過失を問うものではなく、厳正に対処される。ただ、行政関係者からも「スマホ広告では怪しい健食が溢れている。今もさんざん野放しにしておいて機能性表示食品の処分を行うのはおかしい」「表示対策課は(新制度の)検討会にも参加しておらず、趣旨も理解していない。取り締まりを厳しくすれば企業側も意気消沈して制度が伸びない。企業の味方をするわけではないが、市場の健全化を考えれば企業にもプラスになるような指導をするのが行政マンの本来の役割」との声が聞かれる。

 「葛の花」の処分は、機能性表示食品市場の行く末にも影響しそうだ。

「お詫び社告」5社目

東洋新薬がOEM供給する機能性表示食品をめぐる「お詫び社告」は9月26日、新たにやまちやが日刊紙に掲載、5社に至った(ニッセンはサイトのみのお詫び掲載)。今回の社告がこれまでと異なるのは、明確に自らの景品表示法違反を認めていること。具体的な表示期間、表示内容にも言及する。消費者庁の調査も大詰めを迎えている。

 やまちやは、販売する「葛の花由来イソフラボン入り きょうの青汁」について、日本経済新聞、産経新聞に社告を掲載、自社通販サイトでもお詫びした。

 「葛の花由来イソフラボン」を含む機能性表示食品(以下、葛の花)をめぐるこれまでの社告掲載は、「あたかも商品を摂取するだけで(略)痩身効果が得られる」とは認めるものの、具体的表現への言及はない。

 一方、やまちやは昨年8月1日から5月11日にかけて、ウェブのランディングページ(LP)で記載した具体的表現を掲載。走っている女性のシルエットのイラストと「つらい運動」、ケーキの絵に「×印」をつけたイラストと「食事制限はムリ!」、お腹のイラストと「頑張らないダイエットをサポート!!」といった表示について、「あたかも痩身効果が得られるかのように示す表示だった」としている。

 表現について過去の社告のように"不適切"との判断ではなく、「景表法に違反するもの」と認めている点も異なる。

 やまちやも、消費者庁による調査の事実は認めた。昨年8月の発売後、早い段階でLPの表示に問題があるとの判断から修正したものに切り替えて広告運用していた。ウェブ広告担当者の退職を受けた引き継ぎに伴う広告運用のミスから「修正前の広告が一部ウェブ上に残っていた」(同社)という。

 ただ、広告に関する消費者庁の指摘は受け止め、今後、広告の管理・運用を徹底して再発防止を図る。「お客様に誠実に対応し、組織体制の強化する」(高木社長)としている。すでに「葛の花」を愛用する顧客もいることから、表示を見直した上で商品の販売は継続していく。

 やまちやの年間売上高(2016年12月期)は、前年比10%減の約17億円。今期は同6%減の約16億円を見込んでいる。

 「葛の花」の表示をめぐっては、5月末、スギ薬局が「お詫び社告」を掲載して以降、テレビショッピング研究所、日本第一製薬が社告を掲載。ニッセンがサイトにお詫び文を掲載している。


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