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企業動向 Archive

スクロール M&A戦略を強化、今期中にも数社買収

 スクロールがM&A(企業の合併・買収)戦略を強化する。今期は化粧品製造販売のT&Mとキナリを買収したほか、8月には釣り具やアウトドア関連商品などを扱うミネルヴァ・ホールディングスを子会社化することを発表している。スクロール本体は個人向け通販から撤退、化粧品や健康食品、ブランド品などのネット販売を子会社で手がけている。M&Aで商材を拡大することにより、今後の成長につなげる。

 今期中にも2~3社を買収する予定。「業態としてはネット販売企業、当社では扱っていない商材を手がける企業の子会社化も検討している」(鶴見知久社長)とする。現在はスクロール本体で扱う生協向け通販「通販事業」の比重が大きく、連結売上高の57%、連結経常利益の69%を占めている。M&Aを進めることで、個人向けネット販売の「eコマース事業」や化粧品・健康食品の「健粧品事業」を強化する。

 中間期における化粧品・健康食品の「健粧品事業」の業績は、新たに「24hコスメ」のナチュラピュリファイ研究所、「TV&MOVIE」のT&Mと「草花木果」のキナリが子会社として加わったことで、売上高は同71・0%増の22億2900万円となった。

 一方、利益については、のれんの償却(約1億8000万円)が影響したほか、豆腐の盛田屋におけるヒット商品「豆乳よーぐるとぱっく玉の輿」のインバウンド需要減少もあり、同87・1%減の6800万円と大幅減益になった。

 今後は上記化粧品子会社3社の事業を拡大する。今期中にも数億円を広告宣伝費として計上する計画。ナチュラピュリファイ研究所とT&Mについては、店頭ルートが主であることから、来年2月にあるバラエティーショップなど小売店舗の棚替え時期にあわせて販促費を投入する。一方、7月に資生堂から買収したキナリについては、通販ルートが90%以上を占めているが、「まだ資生堂とインフラを共有しているので、切り離しが終了してからブランディングを変えていきたい」(鶴見社長)とする。

 中国事業では、中国テレビ通販最大手の上海東方希傑商務と提携、9月からテレビ通販番組で豆腐の盛田屋で扱う商品の販売を開始している。今後は上海東方希傑も日本進出を計画しており、その際はスクロールの持つ通販機能でサポートするという。

 ソリューション企業のスクロール360では、2019年をめどに、関東地方に物流センターを開業する予定。浜松市の物流センターと同じ機能を備えたもので、関東地方のネット販売企業の物流を受託する。「関東圏の倉庫は、既存のクライアントからも要望が多い」(同)。また、子会社化を予定しているミネルヴァ・ホールディングスでも、大阪市内の物流センターで業務受託をしていることから、関西でも事業を拡大していく。

 中間期の連結業績は、売上高が前年同期比3・5%増の299億2800万円、営業利益が同21・7%増の12億900万円、経常利益は同22・5%増の12億7500万円、当期純利益は同6・4%増の7億7500万円だった。売上高はほぼ計画通りに推移ししたほか、利益については、通販事業(生協事業)においてカタログ掲載商品数・ページ数の見直しや配布の効率化を進めたことで、想定以上に収益力が回復した。

 なお、通期業績については、買収した化粧品子会社の組織体制強化や事業拡大に向けた費用投下が見込まれることから、当初予想を据え置いた。


京都きもの市場 展示販売会社を吸収へ、来春には名古屋・大阪に実店舗

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 着物のネット販売を手がける京都きもの市場は、今期(2018年7月期)中をメドにグループ会社で着物の展示販売事業を行う京都シルクを吸収する。また、近くオープンする福岡天神店に加え、来春には名古屋と大阪にも実店舗を構える計画で、既存2店舗を含めたリアル展開を強化。ECと実店舗、展示販売会の3チャネルをフル活用して顧客の期待を上回るサービスを提供していく。

 京都シルクは全国で着物の展示販売会を運営しており、地方での小規模販売会も含めて年間約550回開催。着物好きの顧客を開拓する専門部隊として事業拡大してきたが、グループのスケールメリットを最大化するためにも京都きもの市場が当該事業を吸収し、ウェブ連携を強めた展示販売会に刷新するとともに、リアルの場ならではの付加価値も提供する。

 今年8月からは京都シルクの8チームのうち、2チームを京都きもの市場に転籍させ、同社内に展示販売会チームを新設。段階的にチームを移して統合を進める。現在、京都きもの市場が運営する展示販売会を増やしており、通販サイトでチェックした商品を会場で確認できるリクエストシステムを導入したほか、〝声がけを控えるリボン〟も用意し、自分のペースで買い物を楽しみたいニーズにも応えている。

 展示会の集客でも、従来は開催地域周辺に新聞折り込みチラシで告知してきたが、自社通販サイトでの露出を中心にウェブ広告も一部活用しており、折り込みチラシだけの集客に比べて来場者数は約2倍に増えた。ただ、地方ではウェブ集客の効果が少ない傾向もあり、地域性を考慮しながらチラシも含めて投資配分を決定。集客力を高めて売り上げのトップラインを上げていく。

 一方、従来の展示販売会の運営ノウハウを継承し、ネットでは扱えないメーカーの着物を提案したり、職人が直接、来場者に着物のストーリーなどを伝えるなどして、顧客の期待に応えるとともに、一定の利益率を確保できる体制を整えて展示販売会を運営する。

 実店舗は既存の京都店、銀座店に加えて11月3日に福岡天神店を開設するほか、来年3月頃に名古屋と大阪にも出店する計画だ。通販会員や展示販売会の購入実績などを考慮し、一定の顧客数が見込めるエリアに出店する方針で、各店の店長には京都シルクで展示販売会にたずさわってきた経験者を配置する。

 実店舗では、通販サイトで気になった商品を事前決済した上で最寄りの店舗に取り寄せられるサービスを実施しており、当該商品は店頭でキャンセルもできることから、店舗が増えれば通販を含めた複数チャネルを利用する顧客は増加すると見ている。

 17年7月期の売上高は、京都きもの市場が約16億8000万円、京都シルクが約14億4000万円の合計約31億2000万円だが、3年以内に年商50億円以上を目標に掲げる。そのためにも、「今期はビジネスモデルを変革する勝負の1年になる」(田中敬次郎社長)としている。

 今後、展示販売会はより首都圏での回数を増やすのに加え、着物を装う機会を作るためにも、さまざまなリアルイベントを仕掛け、顧客との接点拡大に努める。
 

「ロハコ」が挑む商品差別化策② "お守り"のようなコンパクト、2つのメーカーのコラボ商品も

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  アスクルが運営する日用品通販サイト「ロハコ」は大手メーカー各社とともに店頭で目立つことを前提とした商品ではなく、ECでの販売をコンセプトに「暮らしに馴染む商品」を開発している。今回、新たに各メーカーから発表され、「ロハコ」などで販売を始めるものの中から、注目すべきユニークな商品をいくつか紹介していく。

                                                                         ◇

 「身だしなみやメイク直しといった化粧アイテムとしてだけでなく"気持ち"を後押しできる"お守り"のようなコンパクトを」。オルビスでは鏡の部分に「スマイルマーク」を描いたコンパクト「スマイル オン ミー」(写真㊤)を開発した。「ここぞというプレゼンや面接の際に緊張して表情がこわばってしまうこともあると思うが、そんな時に、コンパクトを開くと、スマイルマークに誘導されるように自然と自分らしい笑顔になれるはず」(商品企画部ブランド戦略・デザインチームの丸橋加奈子氏)というユニークな発想の商品となっている。

 同商品は来年1月から「ロハコ」およびオルビスの通販サイト限定で発売する予定。

 オルビスでは「スマイル オン ミー」のほか、ジュエリーのようなきらきらと輝く形状で「サプリは摂取すると目の届かない場所にしまってしまい、ついつい摂取するのを忘れがちだが、ジュエリー感覚で常に身に着けることで忘れずに摂取できる」(同)というピーチとミントのフレーバーのビタミンDサプリメント「ジュエリーサプリ」および同サプリを収納するペンダントタイプのサプリケースを開発している。「ジュエリーサプリ」は10月上旬から「ロハコ」で先行販売を開始しており、自社通販サイトでは12月から販売予定している。なお、サプリケースはコンセプト商品のため、発売は未定としている。

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 「置くだけでトイレが明るくなる」。「ロハコ」の暮らしに馴染む商品は各メーカーはそれぞれ開発する形が基本だったが、初めてメーカーをまたいで生まれたのが、大王製紙とエステーによるトイレ周り商品「見せるトイレコーディネート」だ。

 エステーのトイレ用消臭剤「消臭力」と大王製紙のトイレットペーパー「エリエール トイレットティシュー」およびトイレ用クリーナー「エリエール ミチガエルトイレクリーナー」の3商品をトイレに出しっぱなしにしてもおしゃれに見える統一された柄のパッケージとしたもの。「見せることで、トイレのコーディネートと家事が楽になる商品」を目指したようだ。

 なお、柄のデザインは子花柄をモチーフとした「ナチュラルシンプル」と緑の草原をイメージした「ボタニカル」(写真㊦)、鳥が北欧テイストで描かれた「北欧」の3つを用意しており、サイト上で人気投票を行い、最も得票数が高かったデザインを来年2月に「ロハコ」などで販売するようだ。

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 このほか、ユニ・チャームのタイル柄のかわいらしい収納ケース付で目に届かない場所にかくさず、部屋に出しておいても馴染むため、気がついたときにすぐ使って掃除できる掃除用具「ウェーブハンディワイパー」(発売未定)やカルビーの一食分ずつ、波佐見焼をモチーフにデザインされたパックに個装した家庭用のほか、プレゼントもできるシリアル「フルグラデザインBOX」(10月から発売)、オリーブの木をイメージしたかわいらしいデザインでそのまま食卓においてもおしゃれなJ‐オイルミルズのオリーブオイル「AJINOMOTO オリーブオイルエクストラバージンFRUTIA PREMIUM」(発売未定)、9つの部屋のあるマンションをモチーフにしたストックボックスの各部屋にそれぞれ135ミリリットルの缶ビールと1缶がぴったりはいるグラスを入れた女性の需要を意識したサッポロビールの「ミニ☆クロ(ミニ黒ラベルマンション)」(発売日未定)、トマトの苗と袋のままで育てられる培養土をセットにして手軽に栽培でき、"食育"に役立つカゴメの「"農"体験キット」(10月から予約受付)など様々なメーカーからユニークな商品が発表されている。
(つづく)


オイシックスドット大地 5年で売上高1000億円、中国・上海で食品宅配を開始

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 オイシックスドット大地は5年以内に売上高1000億円の達成を目指す。10月に大地を守る会を吸収合併し経営統合した。達成に向けて食品宅配事業では両社のブランドを維持し、料理キットのトップシェアを獲得する。また、来年度から中国での食品宅配事業をスタートさせる。同月12日開催した事業戦略発表会で藤田会長が「両社の強みを生かして事業をすすめていく」とあいさつした。

 売上高1000億円の達成は、22年度に達成する見込み。売上高と会員数について、それぞれ毎年約20%増で推移する計画。月間購入単価は年間3%増での伸長をめざし、1万6000円とする。高島社長は「売上高1000億円は目指すべきスタートライン。体に良い食べ物を販売する当社がニッチであることは不十分。早期に実現したい」とした。

 売上高達成に向けた施策の1つは、料理キット市場でのシェア獲得だ。料理キットの製造拠点の増強を計画しており、今年度中に生産能力を2・5倍に拡充する。大地を守る会が外注していた料理キットの製造を自社に切り替えていく。

 今秋以降に、新商品としてタレントやレシピ本とのコラボキットを投入する。大人用の主菜と副菜を調理しながら、子ども用のとりわけごはんを作れるキットを本格展開する。また、年末年始のイベント向けの料理キットのメニュー数は前期と比べて1・8倍に増やす。日常使いのほかにイベント需要を取り込み売り上げ拡大につなげていく考え。

 このほか、SNSなどを活用したネットマーケティングや、自社配送トラックの稼働、店舗内専用コーナーなどでの認知度向上を目指していく。

 客単価の向上については、「オイシックス」顧客の販売機会の拡大を図ることで達成する。「オイシックス」の客単価1万2000円に対し、大地を守る会の客単価は2万円と高いという。非食品の取り扱いを本格化することや、会員制度の強化などで成長する方針。
上海で食品の 定期宅配を開始

 新しい事業展開として、海外展開をすすめる。9月19日に、中国・上海に現地法人「上海愛宜食食品貿易有限公司」を設立した。香港の現地法人オイシックス香港の100%子会社で、資本金は180万人民元。代表にオイシックスドット大地の高橋大就氏が就いた。

 通販サイトを開設して、まずは現地で調達した野菜など数十品を販売する。オイシックスの安全基準をクリアしたものを厳選して取り扱い、定期購入サービスを展開する。

 年会費や入会金は無料で、配送日時の指定にも対応する。これまで強みとする品質管理ノウハウや、マーケテイングノウハウを活用して事業の拡大を図る。年内に、上海に住む日本人に向けてサービスをスタートし、来年をメドに中国人向けに展開し本格化する。

 海外展開については、オイシックスが2010年にオイシックス香港を立ち上げて、越境ECを展開。大地を守る会が中国NGO団体と合弁会社を設立し、現地で生産した商品を販売してきた。「安心安全のトップブランドであることで、中国でのシナジーが期待できる。現地の消費者の安心安全な食品に対するニーズに対応したい」(高島社長)とした。

ネスレ日本 ファンケルと共同プロジェクト、

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 ネスレ日本とファンケルが栄養・健康分野で共同プロジェクトに取り組む。ネスレが展開する「ウェルネス アンバサダー」向けのカプセル製品を共同で開発。10月12日から専用のウェブサイトで販売する。現在、「ウェルネス アンバサダー」の会員数は1万5000人。CM展開などプロモーションを本格化し、年内に新たに4万人の会員獲得を目指す。

 ネスレは今年3月、「抹茶」で手軽に健康習慣をサポートする「ウェルネス アンバサダー」を開始した。ファンケルの研究開発力や技術力など、両社の強みを活かしつつ、「健康寿命の延伸」への貢献を目指す。

 3月から展開していたのは、4種類の「ウェルネス抹茶」(価格はいずれも税込1350円)。今回、ファンケル監修のもとでリニューアルした。日本人の食生活で不足しがちなビタミン、ミネラルの種類と量を適切に配合した。

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 新商品も販売する。ファンケルが自社で展開するダイエット対応の機能性表示食品「カロリミット」に含まれる「ギムネマ酸」や「桑の葉エキス」を配合した「ウェルネス抹茶カロリミット」(同)を発売。また、全粉乳を中心につくったミルクカプセルに健康と美容をサポートする成分を配合した「ウェルネスラテ」の展開も始める。

 「ウェルネスラテ」は、ファンケル独自の「HTCコラーゲン」、「食物繊維」、「シトルリン」と「BCAA」などの成分を配合した3商品(同)を展開する。

 「ウェルネス アンバサダー」は、日本で独自に開発したサービス。健康や美容をサポートするプラス成分を配合した専用カプセルを、コーヒーマシン「ネスカフェ ドルチェ グスト」で楽しめるもの。マシンは会員登録し、定期購入など一定の条件を満たすことで、無料で利用できる。

 サービス面でも個々の会員に応じたパーソナル化を進める。専用のウェブサイトでは、日々の食事内容を振り返る「食事チェック」と、生活習慣を振り返る「生活習慣チェック」という2つの方法から、自分にあった「ウェルネス抹茶」と「ウェルネスラテ」の組み合わせなど、おすすめのカプセル製品を確認することができる。

 より深い健康情報を知りたい会員には、個別のアドバイスも行う。1日分の食事を記録してデータ送信する「食事分析」では、自分にあったカプセル製品の提案を受けられるほか、食事スコアやダイエットアドバイス、レシピなどよりパーソナライズされた情報を提供する。11月からは会員に専用のLINEアカウントを提供。食習慣のアドバイスを無料で行うサービスも始める。

 生活習慣のサポートだけでなく、これを起点に栄養・健康分野で新しいプラットフォーム構築を目指していく。すでに記憶力を鍛えるプログラム「ブレインHQ」の展開などを始めており、今後も商品・サービスの充実を図っていく。

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