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企業動向 Archive

グラッドの現状と成長戦略は?㊤ 売上高が100億円を突破

 2-1.jpgフラッシュセールサイトを運営するGLADD(グラッド)は、サイト開設から約8年が経過し、会員数240万人、売上高は100億円を突破するなど順調に成長している。昨年9月には社名とサイト名を「グラッド」に変更し、次の成長ステージに向けた取り組みを加速している。今年1月に共同COOに就任したマーケティング担当の渡辺サブリナ氏(=写真㊨)とMD担当の香取純一氏に足もとの事業環境や、事業拡大に向けた基本戦略などを聞いた。


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世界文化社 主力媒体の刷新で手応え

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世界文化社の通販は、前期(2017年3月期)に仕込んだ企画の成果が出始めている。

 同社では、今年2月の春号から主力の総合カタログ「家庭画報セレクション」を大幅刷新。60代後半~70代という主要顧客層を大事にしながら、一世代若い消費者にも楽しんでもらえるカタログを目指している。

 媒体のディレクションやコンセプトワークについては外部パートナーの力も借り、50~60代の新大人世代をターゲットに季節ごとの関心事マップを作成。テーマとターゲット層を明確にした品ぞろえを春号から強化した。また、業務軽減を目的としたシステムを導入したこともあり、バイヤーがこれまで以上にバイイングに費やせる時間を増やした。

 春号では、雑誌「家庭画報」と連動した企画を展開したのに加え、新たに百貨店が主販路の婦人服ブランド「レリアン」の取り扱いを開始したほか、5月発刊の夏号(=画像)では同じく百貨店向けブランド「エルミダ」とコラボ商品を展開している。

 また、従来から高価格帯の商品が売れるのが強みではあるものの、プライスゾーンがアッパーに寄り過ぎていることもあって、中価格帯のややデイリーなファッション商材の品ぞろえを強化。手が届きやすく、衝動買いしやすい1万円台の商品を充実させている。

 さらに、顧客の関心事に沿った品ぞろえだけでなく、トレンドを作り出す出版社としてのDNAを大事にした企画「家庭画報バイヤーお薦め こだわり逸品」のコーナーも春号から展開中だ。

 同社では、「家庭画報セレクション」のページ当たりの売り上げを従来の30%増という高い目標を設定しているが、夏号の売り上げは前年に比べて約20%増と成果が出てきており、8月下旬発刊の秋号では目標の達成を目指す。

 中価格帯ゾーンについては、対象商品を30%程度増やしていることもあってページ当たりの売り上げは春号から高いハードル(30%増)をクリアしているようで、細かい検証はこれからだが、「新客を開拓できている感覚がある」(岡部徳彦上席執行役員ブランドビジネス『モノ』事業本部本部長)としている。

 ECチャネルでは、昨年後半から検索回りやメルマガといった集客面やコンテンツ制作などの予算を強化。前期のEC化率は10%前後だが、2月ころから少しずつ比率が高まっているという。

 同社は、読み物コンテンツの拡充や動画制作にも挑戦しており、読み物ではヒット商品で高級スーパーなどを通じた店舗販売も行う「家庭画報のえびめん」新作の食べ方提案を同社バイヤーも登場して訴求する。動画は実用品の使い方などを伝えるのに活用している。

組織変更を実施

 世界文化社にとって、今年は「家庭画報」が60周年、通販事業が50周年を迎える節目の年で、4月には"新・出版ビジネスへの挑戦"と題した事業方針を発表。あらゆるモノとコトをビジネス領域ととらえ、とくにモノについては、「モノ消費からコト消費」と言われる今だからこそ、コンテンツの制作力を生かしてストーリーのある"本物"を持つことによる心豊かな生活を提案していく。

 新方針に伴い、4月1日付けで組織変更も実施。従来の通販事業本部はブランドビジネス『モノ』事業本部となり、リテール商品部(旧商品企画部)とリテール企画部(旧営業企画部)、リテールCS部(旧お客様サービス部)に加え、「MD戦略部」と「プロパティビジネス部」を新設した。

 MD戦略部はリピート商品や戦略商品の開発、雑誌と連動した商品開拓を軸に、健康・美容関連市場で幅広い消費者にアプローチする仕組みを作る。プロパティビジネス部は同社の編集力、ブランド力、販路をフル活用したコラボ商品企画や信頼を担保にしたライセンス商品の協業先開拓により、顧客の裾野を広げる。例えば、「家庭画報」のブランドネームを冠した商品開発を行い、取り組み先の販路を活用し流通させることも可能とする。

 まずは、現業の通販カタログやECを基盤としつつ、プロパティビジネス部を育成していく。

 なお、今秋には雑誌「きものsalon」が中心となって着物関連商品に特化した通販サイトをスタートする計画もあるようだ。

法人向け健康サービス 通販大手で好感触

企業の「健康経営」に対する意識の高まりを受け、健康食品を扱う通販大手の法人向け事業が活性化している。ファンケルは、総合サプリメント企業としての強みを活かし展開。ディーエイチシーやわかさ生活は、「ダイエット」や「アイケア」などノウハウを持つ分野を強みに展開している。

 従業員の健康に配慮した職場環境を整える「健康経営」は、生産性向上や、優秀な人材の確保といった観点からも注目されている。

 ファンケルは、管理栄養士など有資格者が月額1万円ほどの負担で健康づくりに関する個別指導を行う「健康増進プログラム」を展開する。昨年から事業を本格化。今年4月、組織再編の中で新たに「法人営業部」を設置し強化している。

 「健康増進プログラム」では、総合サプリメント企業としての強みを活かし、自社商品も提供する。商品の購入代金の15%をファンケル側で負担。割引価格による提供で導入が進み「感触の良さを感じている」(池森賢二会長、今年5月の決算説明会で)としており、すでに数十社が導入・検討を進めている。中には購入代金の85%を自社で負担。従業員に無料で提供するなど福利厚生の観点から特色にする企業も現れ始めているという。

 ディーエイシーはダイエットコンテスト「DHCダイエットアワード」などで培ったノウハウを背景に、15年に法人向け「DHCメタボ脱出減量プログラム」を開始。15社への先行導入を経て、昨年、事業を本格化した。

 在籍する医師10人を含む薬剤師、管理栄養士など有資格者30人(昨年3月時点)が個別に減量をサポート。ダイエット関連の遺伝子検査キットを使い、体質に合った減量プランを提案する。主力の置き換え食「DHCプロティンダイエット」を割引価格で提供するほか、日々の体重や体脂肪率、食事内容を管理する。

 昨年7月には、医療機関に通院中の患者にまで対象を広げ、「DHC患者様減量サポートプログラム」も開始。医療機関の案内を受けて患者から申し込みを受ける形で、「フォーミュラー食(DHCプロティンダイエット)」の提供や減量サポートを行い、医療機関で指示される食事療法を補完する。

 わかさ生活は、昨年末から企業・団体向けに「出張健康セミナー」を開始。すでに十数社が利用しており、1社で複数回に渡り利用する企業もある。

 「出張健康セミナー」は、企業の規模を問わず1回から受講できる手軽さが売り。現在、コールセンター部門を含め管理栄養士など有資格者が104人在籍(今年4月時点)しており、企業の実情に合わせて開催回数やテーマを決める。

 例えば、健康診断結果に基づく指導を求める企業にはメタボリックシンドローム対策を、内勤業務が多くパソコンなど事務作業が多い企業には目の健康講座を行う。セミナーを通じ、自社で提供する遺伝子検査キットやサプリメントを紹介する機会にもつなげている。

 通販企業以外でも健康サービスに取り組む企業は現れている。

 サントリー食品インターナショナルは、メタボ該当者や予備軍の割合が08年から6年連続で全国ワースト2位となり、県民活動として健康への取り組みを推進する宮城県を皮切りに、トクホ飲料「サントリー伊右衛門 特茶」を使った「特茶健康プログラム」を開始。今年5月、県内企業の人事・総務担当者約120人を集め説明会を行った。8週間に渡る特茶の提供に加え、日常的な運動習慣のちょっとした変化やクックパッド監修による食事の見直しのアドバイスなど、手軽に始められる点を強みにする。オフィス内のサントリー対象自動販売機とアプリケーションを連携させ、飲料を購入したり、歩数でポイントが得られる健康支援サービス「GREEN+(グリーンプラス)」も展開している。

マガシークの井上社長に聞く ファッションECの成長戦略㊦

特別撮影でクリック数増加、7月に古着のECを開始

201.jpg 前号に引き続き、マガシーク(本社・東京都千代田区)の井上直也社長(=写真)に成長戦略などを聞いた。

――キュレーションサイト「マガカフェ」は。

 「昨年4月から1年間取り組んでみて、『マガカフェ』の来訪者数は想定通りだったが、『マガシーク』への流入は少なく、売り上げ貢献度が低かったため今後の戦略を見直しているところだ。記事自体は悪くなかったと思うし、福袋など特定の話題では売り上げにつながることもあったが、消費者が"欲しい"と思う瞬間を演出する記事を量産することは難しい。今期の新客開拓の予算は『マガカフェ』以外に振っていて、ウェブ広告などを増やしていく」

――「マガシーク」内で商品の魅力を高めるコンテンツ作りは。

 「特別撮影にはかなり力を注いでいる。月2回、何品番か選んでロケ撮影やスタジオ撮影を行いながら相当凝った写真に仕上げていて、その代り、その商品の在庫をたくさん積んでもらう交渉をブランドさんと行う。特別撮影した商品のクリック数は通常撮影の商品と比べて2~3倍多くなり、販売にもつながっているため、今期から特別撮影の専任チームを作った。撮影回数も2回から4回に増やす。競合のモールと差別化できる商品画像にこだわり、動画も含め、よりお客様が買いたくなる瞬間を演出する」

――メールマーケティングの成果も出ている。

 「1to1マーケティングではシナリオを作って結果を検証し、良いものを残して次のシナリオを作るということを繰り返すが、精度とスピードはかなり改善している。ケータイのマーケティングが得意なドコモからさまざまなアドバイスをもらい、当社の『dファッション』チームが真っ先に結果を出し、『マガシーク』などに応用している。また、メルマガ制作で時間がかかっていた部分を分析し作業内容を見直したことで、担当者をさほど増やさなくてもメルマガの本数はこの1年で2倍以上になっている」

――EC支援事業も案件が増えている。

 「ブランドさんは自社ECを強化してもっとジャンプアップさせたいと考えているので、EC支援の商談は非常に活発で、波がきていると感じる。自社ECの開発・運営を受託したブランドさんの商品は当社の倉庫で保管するため、在庫量自体が増えることで『マガシーク』での販売強化にもつながる。ブランドさんの自社ECを伸ばすためにもいろいろなアドバイスをしており、高級婦人服を手がけるレリアンさんや、ロンドン発のライフスタイルブランドを展開するキャスキッドソンジャパンさんなどのECは想定以上に伸びている」


――百貨店のEC支援にも積極的だ。

 「前期は三越伊勢丹ホールディングスさんや阪急阪神百貨店さんのEC支援を始めたが、品ぞろえを絞るのではなく、各百貨店で取り扱いのないブランドも販売するなど間口を広げられれば、もっと伸ばせると思う」

――新しく挑戦したいことは。

 「今期は古着などのユーズド事業を始める。ベクトルグループさんと組んで当社のお客様から本格的に中古品を集める。従来のトレジャーファクトリーさんとの連携では買い取り商品を渡すだけだったが、今回のスキームではベクトルさんが買い取った商品を当社の『アウトレットピーク』で販売する。ささげ業務や査定が終わったユーズド品は当社の物流センターに保管して一定期間、商品を独占的に販売できる。それ以降はベクトルさんの古着通販サイト『ベクトルパーク』や彼らの連携先ECモールでも販売する。ゆくゆくはベクトルさんが独自で買い取った商品も、当社のお客様に人気のブランドや状態の良いアイテムであれば『アウトレットピーク』で販売していく計画もある。まずは、ユーズド品の買い取りを6月7日から、販売は7月から始める。控えめな計画ではあるが、今年度中に月間2000点の販売を目標にしている」

――単独で展開する選択肢はなかったのか。

 「ブランド品の買い取りには査定のノウハウが必要で、査定や古着のささげに慣れたベクトルさんとタッグを組んだ。当社はサイトでの告知はもちろん、商品購入者にチラシを同梱するなどして従来よりも古着の調達に力を注ぐ。『アウトレットピーク』で古着を販売するが、ブランド数や商品点数が増えてくればユーズド専用の売り場を設けることも視野にある」

――オンラインレンタル事業も検討していた。

 「ファッションレンタルの事業化も検討してきたが、返却された商品でレンタルに回せないものの出口戦略が難しかった。古着のECがあれば出口になり得る。レンタルも諦めたわけではないが古着が先と判断した」

――今期の目標は。

 「18年3月期は取扱高で250億円を目指したい。引き続き『dファッション』が成長ドライバーとなり、EC支援も大きく伸ばしたい。前期で4期連続の増収増益となり、足腰がかなりしっかりしてきたため、次のチャレンジに向けて布石を打つ1年にしたい」
(おわり)



アダストリア「好調続くECの戦略は?」 ブランド横断型の企画を強化

301.jpg 大手アパレルのアダストリアはウェブ事業の強化に積極的で、2017年2月期のEC売上高は前年比34・4%増の291億円となるなど、近年もっともEC売り上げを伸ばしている企業のひとつだ。

 同社の場合、ECを伸ばす上で欠かせない"ブランド力"が高いのはもちろん、各ブランドを手がける部隊(営業部)が在庫配分も含めてECの成長を考慮した運用を行っていることがベースにある。アダストリアは自社ECの欠品時にセンター在庫から引き当てる取り組みを行っているが、ウェブ事業が高成長を続ける中、センター在庫の引き当てはEC売上高全体の数%と低いことからも、各ブランドの運用力の精度が分かる。

 前期は、18ブランドを取り扱う自社EC「ドットエスティ」の会員特典を高める目的で、従来はブランドごとに開催していたシークレットセールなどを「ドットエスティ」全体でも実施した。同社は各ブランドについているファンが多いが、同セールなどはブランドごとに開催するよりも自社EC全体で取り組んだ方が複数ブランドを購入する比率が高まるという。

 「ドットエスティ」をプラットフォームとして活用するのはLINEでも同じで、「ドットエスティ」公式LINEアカウントでは全ブランドの合同企画を展開するなどして成果を得ている。

 昨今、消費者はシーズン性の高いイベントなどへの関心が高いことから、例えば母の日に照準を当てた企画をブランド横断型で展開してコーディネートを提案したり、各ブランドが縦に売りたい商品を集めて企画を組むこともある。その際、同社はECに必要なさまざまな機能を内製化している強みを生かし、特集ページをスピーディーに作成したり、自社スタジオで企画用の撮り下ろしを行うこともあるようで、営業部の運用力とウェブ部隊のコンテンツ制作力が合わさってEC売り上げを伸ばしている。

 会員特典の強化もあり、前期末までに「ドットエスティ」会員は560万人に拡大。想定よりも速いスピードで会員獲得に成功しているが、会員数を伸ばすだけでなく、会員の質も同時に高めたい考えで、会員ランクの改定やアプリの刷新などは行ってきている。

302.jpg 同社では顧客との結びつきを深めるためにも、行動履歴に基づいた1to1メールや、LINEとのID連動などに取り組んでおり、1to1メールでは購入商品を使ったスタイリング提案を行うほか、プライスダウン情報やカゴ落ちユーザーに再訪問を促すメールなどが購入率向上につながっているようだ。

 今後は、企業視点によるパーソナライズではなく、顧客に"気づき"を与える情報発信にも力を注ぐことで「売り上げだけではないコミュニケーションをさらに強化したい」(田中順一WEB営業部長=写真)とする。

 同社は全社的にマルチブランド戦略を推進しており、アパレル商材だけでは囲い込めない潜在顧客に対し、ライフスタイル商材やスポーツウエア、家具などにまで間口を広げることで、会員一人ひとりとのマッチング率を高めたい考えだ。

 機能・サービス面では、実店舗とECのどちらで商品を購入してもポイントが貯まったり、過去の購入商品とサイズ比較ができる機能やレビュー投稿機能など、リアルとウェブのどちらでも見れたり、参加できたり、使えるという機能を備えてきたが、今後は通販サイトに商品やブランドの情報量をさらに増やすことで、当たり前のように来訪してもらえる環境を整えるほか、ECで買って実店舗で返品できるような利便性が高まるサービスの導入も視野にある。

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