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企業動向 Archive

【安野社長聞く ベルーナの成長戦略①】 「MD強化で『リュリュ』成長へ」、根強いデフレマインドも影響

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 ベルーナの前期業績は、売上高が前期比10・7%増の1616億7300万円、営業利益は同19・5%増の130億800万円で過去最高の売上高・営業利益を達成した。ただ、宅配便の運賃値上げの影響を受け、主力の総合通販事業が減益になるなど、外部環境の変化も大きい。同社では20~30代向け衣料品通販「リュリュ」で他社ブランドの取り扱いを開始するなど、新たな事業展開も進めている。安野清社長に今後の成長戦略などを聞いた。

 ――前期業績を振り返って。

 「やはり『宅配便ショック』に尽きる。運賃値上げに関しては、総合通販事業・専門通販事業を合わせて営業利益ベースで10億円弱減った。マインド的にも影響しており、アクセルを思うように踏み込めなかった面もある。また、商品発送だけではなく、ダイレクトメール発送にも影響しており、当社のようなカタログを中心とした通販企業にとっては本当に大きかった。そんな中でも業績面ではほぼ目標を達成したので、良くやったのではないかと思う」

 ――4月からは総合通販において、購入金額によらず送料を徴収するようにした。

 「有料化で運賃増を吸収する形になるが、レスポンスがどうなるか。少なからず影響するとは思うし、単価が減る恐れもあるが、上げなければいけない状況だった。消費者が慣れてくるのを待つしかない」

 ――今年5月の総合通販事業売上高は前年同月比で微減だった。

 「送料有料化の影響も若干あるだろうし、デフレマインドが続いていることもある。当社とは年齢層的にもあまり重ならないが、フリマアプリの普及もデフレマインドの持続に一役買っているのでは。そのため、経営者のハンドルさばきは今まで以上に大事になってくる」

 ――今年はこうした傾向が続くのか。

 「夏・盛夏商戦に関しては、前年比で若干マイナスになりそうだが、利益は確保したい。最終的には通期で増収に持っていく予定だ。商品企画(MD)やベンダーのマネジメントなど、改善する余地は十分あるので、見直しを進めている。企画室ごとに問題を診断し、処方せんを書いて方向性を決めていく」

 ――問題点とは。

 「例えば、きちんとターゲットの把握ができているか。仮設・検証についても本当の意味で実行できているか。ベンダーのマネジメントをしっかりできているかなどといったこと。ただ、効果が出るには少し時間がかかるので、来年の春商戦からは良くなると思う。今期の総合通販事業については、2桁成長は厳しいだろうが、ある程度は伸ばしたい。ただ、運賃値上げによる経費増があるので、カタログのページあたり効率を上げていかなければならない」

 ――ターゲットのぶれとはどんなものか。

 「サブターゲットの商品が売れたからといって注力しすぎると、メインターゲットが弱くなってしまう。例えるなら幹が弱まって枝葉が強くなるようなものだ。担当者だけでは気づきにくい部分なので、経営企画室や営業推進室がしっかり軌道修正する。まだこうしたチェック機能は弱いので改善していきたい」

 ――今後の成長に向けたエンジンは。

 「1つはメンズ系。もう1つはインナー系で、どちらも伸びる余地が大きいと思っている。また、リュリュについては取り組みがいまいちなので、しっかりした診断・処方せんを出して改善したい。ネット販売は現在システム開発を進めており、完成後にアクセルを踏み込みたい」

 ――リュリュの前期売上高は減収だった。

 「成長軌道に乗るにはまだ時間がかかる。問題点は紙でいくのかネットでいくのか、その位置づけが中途半端だったことで、ネット主体でいかないと駄目だ。リュリュの根強いファンはいるが、それだけでは行き詰まるので、新規顧客を獲得するためにどうするか」

 ――課題はMDか。

 「世の中の若い女性に受ける商品が、今のリュリュにあるのかということ。そこをクリアした上でどうネット見せるか、という部分については新しいシステムが必要なので、現在構築している」
(つづく)


トゥ・プリティHD 日本サプリメント買収、度重なる処分で業績低迷

 富山常備薬グループなど複数の通販会社を運営するトゥ・プリティホールディングスが、健康食品通販を行う日本サプリメントを買収した。キューサイから日本サプリメントの全株式を取得。譲受日、株式の取得価額などは公表していないが、両社とも株式の譲受(譲渡)の事実は認めている。

 キューサイは、株式譲渡の理由について「新たな株主のグループに入り、シナジー効果を実現しながら成長することが(キューサイ)にとっても日本サプリメントにとっても最適と判断したため」としている。

 両社とも株式譲渡(譲受)の詳細は明らかにしていない。ただ、複数の関係筋の話を総合すると、譲渡日は6月1日とみられる。日本サプリメントは、今後も当面は増田社長が続投するとみられ、「社名変更を検討している」といった話もある。トゥ・プリティホールディングスは、今後の運営の詳細については「回答を控えたい」としている。

 日本サプリメントをめぐっては、2016年9月、血圧関連と血糖値関連のトクホ計6製品について消費者庁から取り消し処分を受けた。

 消費者庁は以降も同社に対する調査を継続。昨年2月には、品質管理を怠るなどトクホの許可要件を満たしていないとして景品表示法に基づく措置命令を下した。同6月には総額約5400万円の課徴金命令を下した。

 主力のトクホは、「ペプチドエースつぶタイプ」と、「豆鼓エキスつぶタイプ」。ピーク時の13年に売上高は約78億円に達していたとみられる。ただ、度重なる処分を受けて企業イメージが低下。顧客離れを招き、17年12月期は前年比61%減の13億円(本紙推計)まで売り上げが落ち込んだとみられる。

 トゥ・プリティホールディングスは、医薬品通販を行う富山常備薬グループをはじめ、複数の通販会社、広告代理店、医薬品・健食の製造会社を傘下に持つ企業グループ。グループ企業数は明らかにしていないが、中核企業の一つ、富山常備薬グループの売上高は、前年比46%増の156億8300万円(17年8月期、民間信用調査期間調べ)。2022年にグループで1000億円の売り上げを目指すとしている。

【田中恵次社長に聞く ショップチャンネルの現状と今後㊦】 大人の女性の認知アップに注力、今期の業績も「前年以上へ」

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 前号に引き続き、通販専門放送を行うジュピターショップチャンネル(JSC)に前期の振り返りと今期の方向性について聞いた。

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 ――目先の売り上げだけを追うのではなく、先を見据えて数年後のエース商品を育成する取り組みを積極的に行っていきたいというのも前期(2018年3月)の方針の1つだったと思うが、未来のエース商品の育成の進捗はどうか。

 「積極的に進めてきた。前期から販売を始めた新商品数は前の期の約2割増しだ。もちろん、その中で期待通りのもの、そうではなかったものはあったわけだが、未来のエース商品となる種まきは臆せずにどんどんやっていかなければいけないと思っている。エース商品の育成についても進めてきた。例えば昨年5月に実施した特別編成のセール特番『夏いち!』で『オールニューショップスターバリュー(SSV)』を行った。これまで『SSV』(特におすすめ商品を紹介する特別枠)では紹介したことのないSSV初登場商品ばかりを集めた企画だ。非常にインパクトのある企画でお客様にも喜んでいただけた。このほかにも毎年11月1日に実施する年間最大規模の大型特番『心おどる、大創業祭』でも例年はそれこそ超エース級の売れ筋商品のみを集めて紹介してきたが少しその形を変えた。前期は11月1日だけでなく、1~2日の2日間、『大創業祭』を実施したのだが、2日目には、当社での人気と一般市場での人気を併せ持った"超エース予備軍"や"準エース"の商品ばかりを集めた企画を行ったが非常に手ごたえを感じた。お客様から高い支持を頂いている今の超エース商品は一朝一夕でできたわけではなく、皆が大切に育てた結果であり今後もより積極的に将来の超エース商品を育てるための試みは積極的にやっていきたい」

 ――ちなみに『大創業祭』の全体の結果はどうだったのか。

 「売上高で言えば2日間トータルで約43億円だった。20周年の記念で様々な試みを実施した前の期の大創業祭はある種、特別でそれには及ばなかったが、当初の見込みは上回ることができ、手ごたえを感じている。商品の力はもちろん、放送に合わせて事前に『今年はダブル』と大創業祭のCMなどを積極的に放送したりなどの試みも奏功したと思う」

 ――3月には番組で販売したテレビや冷凍カニの表示が景品表示法に違反するとして消費者庁から措置命令を受けた。業績への影響は。

 「業績の面で言えば、明確な影響は出ていない。ただ、お客様からの叱咤激励は頂いた。当社は当社のファンであるお客様に支えられている会社だ。皆様の期待を損なわないよう、そういう指摘は今後、受けることがないように再発防止策をしっかりと立てて取り組んでいる。これまでもしっかりとやってきたつもりだが、今回の消費者庁からの不十分であるというご指摘を踏まえ、お客様に誤認を与えないようこれまで以上にしっかりとやっていきたい」

 ――前期は増収増益と好調に着地したが、今期(2019年3月)の業績の見通しは。

 「特に公表していないが売上高、利益ともに前期以上にはしたい」

 ――12月1日からは「新4K8K衛星放送」がスタートし、ショップチャンネルも4Kで通販番組の放送を始める。

 「商品、番組がより美しくお客様にお届けできる素晴らしい機会で非常に楽しみにしている。投資はかさむが将来も見据えてしっかりやっていきたい」

 ――投資とは。

 「12月1日の4K放送開始時点では現行放送を画像処理して4K画質にアップコンバートする形で放送するが、そのための設備の導入などだ。なお、2021年3月までに必要な放送機材や設備をすべて整え、アップコンバートではない4K映像である『ピュア4K』で放送を始める予定で、それに向けて設備の検討などを進めていきたい」

 ――現状の課題は。

 「もともと中心のお客様である "大人の女性"にぜひもっと当社を知って頂き、ファンになって頂きたいと考えている。つまり、当該層への認知アップが課題だ。30代後半から40代前半といった"次のお客様"になり得る若い年代の獲得も重要だが、優先順位としてまずは既存のコアターゲット層をもっと深掘りしていくべきだろう。我々は様々な調査を行っているが、他の通販事業者との比較でみてもまだまだ認知度が低い。もっと知って頂ければ、まだまだお客様になって頂ける方は多いと考えている。そのため、今期から新しいお客様への認知拡大施策の際などに打ち出すコミュニケーションワードを『大人の女性に選ばれてNo〓1』とした。これまでは『我々はテレビ通販のナンバーワンの企業です。信頼してお買いものをしてください』と訴求してきたが、何もテレビ通販と限定する必要はない。そうするとテレビ通販自体に関心がない方はそれで興味を失ってしまうかもしれないからだ。我々のビジネスはテレビ通販がコアだが、強みの本質は売り方ではなく、我々が厳選したほかでは買えない"商品"だ。洗練された選択眼の高い大人の女性の方にぜひとも当社の商品の品ぞろえや価値を認めて頂きたく思っている」

 ――"大人の女性"への認知拡大策とは具体的には何をするのか。以前はテレビCMを放送したこともあったが。

 「マス広告を打つというよりはターゲットに確実にリーチできる方法で訴求していきたい。そのため、料理研究家の大原千鶴さん、バレリーナの吉田都さん、盆栽家の山田香織さん、イラストレーターの石川三千花さんというその道の達人であり、人生を豊かに自分らしく楽しむ『目利き力』を持った"大人の女性"である4人の方にご協力頂き、我々のコーポレートアイデンティティを表現する映像やフリーペーパーを作成した。映像はCMとして自局を中心に放送を始めている。今後は例えばターゲットとしている層がお住まいになる沿線でのデジタルサイネージも検討している。また、『めききの扉』と題したフリーペーパーを4月に創刊して関東圏で新聞折り込みで配布したりしている。なお、創刊号では大原さんへのインタビュー記事や当社のバイヤー、キャスト(司会者)らの記事、お客様によるおすすめ商品紹介と当社番組の視聴方法などを紹介している。このほかにも様々な施策を検討している。大人の女性により当社を知って頂くにはどうすべきかアナログ、デジタルの表面から色々な施策を検討し、実施してお客様基盤をより拡大していきたい」(おわり)

【堀内泰司社長に聞く 協和の成長戦略とは】 売上高は400億円を視野に、IT投資で最適な顧客提案を目指す

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 協和が新たな成長戦略に打って出る。コラーゲンやプラセンタの原液美容液に代表される「成分訴求」で新市場を創出し、これまで堅調な成長を果たしてきた。一方、業績は200億円の大台を前に足踏み状態が続く。成長戦略では、技術革新が進むIT分野への投資を強化。通販への活用を進めることで最適な顧客提案につなげ、次の成長に向けた成長基盤を築く。堀内社長に今後の戦略を聞いた。

 ――前期(18年1月期)は189億円と微増で着地した。背景は。

 「訴求力のある強力な商品を出せていなかったことが要因だ」

 ――今期の目標は。

 「前年並みの190億円から200億円の売り上げを計画している。今後、売上高は400億円まで拡大したい。顧客数は現状の65万人から100万人まで広げ、お客様と同じ価値観を持つコミュニティの構築を目指したい」

 ――具体的に注力する点は。

 「研究分野では、主に化粧品に使っている『プラセンタ』について、美容・健康分野への応用を視野に機能性に関する知見を深めていく。プラセンタに続く新素材の研究も行う」

 ――研究分野への投資の予算計画は。

 「予算はあるが、状況に応じて検討する。これまで協和は『商品企画力』と『マーケティング力』という通販に不可欠な"知恵"の部分に特化してきた。製造工場やコールセンターを自社で持たず、他社のリソースを活用することで成長を果たしてきた。今後もその方針は変わらず磨いていく。企業理念として『知恵の協業』を掲げ、他社や研究機関との連携の中で進めてきた。『プラセンタ』についても大学や研究機関と連携しながら研究を進めていく」

 ――成長には強力な単品商材が不可欠だ。今後の商品開発の計画は。

 「主力の『原液美容液』を強化する。ニーズの多様化に応じて現在、『コラーゲン』や『プラセンタ』、『サイタイ』など複数の種類の商品を展開しているが、今後もさまざまな種類の『原液美容液』を提案することを考えている」

 ――「原液美容液」がヒットした背景は。

 「"効果実感"が得られることもあるが、お客様は今使っている化粧品を使いながら『プラス購入』できる。価格も1日あたり約100円で、リーズナブルに使える。複合的な理由でヒットしている」

 ――IT分野での投資を強化する狙いは。

 「AI(人工知能)やⅠoT(モノのインターネット)などここ数年の技術革新の通販への応用はすでに始まっている。ただ、そこから顧客ニーズやライフスタイルに合った最適な提案を行うには、お客様からどういった情報を引き出し、情報収集して分析するかを定めていくことが必要になるだろう。そのために投資する」

 ――成果として、パーソナライズ化を今以上に深化させるのか。

 「お客様と同じ価値観を持てるレベルにまで高めたいと考えている。社内では『一元論』と呼んでいるが、中心顧客層は50代前後。前向きで自分の価値観を明確に持っているという特徴がある。そのターゲットに絞り、最適な提案が行えるよう知見を深めていく。コールセンターではアウトバウンドに取り組む中で、アウトバウンドを敬遠するお客様もいるが、最適な提案であればその評価も変わると思う」

 ――何が変わるのか。

 「これまで顧客ニーズを想定し、売れると見込んだ商品を販売してきた。極端な言い方をすれば"売ってみなければ分からない"という状況だった。だが、今以上にお客様を知ることができれば、科学的な分析から提案が行え、強固な関係を築くことも可能になる。どのような顧客情報に価値を見出し、収集し、ニーズを把握するか、という部分が企業にとってノウハウになりうる」

 ――具体的にどう活用する。

 「二通りの活用の仕方がある。一つは、チャットボットによる顧客対応や音声認識による伝票の自動作成など業務効率化に向けた活用になる。もう一つはそこで削減された人材を活用して、個々の顧客とのコミュニケーションを充実させていくことにあてていく」

 ――売上高400億円を目標としている。以降の成長力はどこに求めるか。

 「今年4月にアリババと戦略的パートナー契約を締結した。両社で連携して販売を強化する取り組みだ。仮想モール『Tモール国際』を含め中国では『原液美容液』が国内同様に好調で、現在月1億円(出荷ベース)を売り上げている。今後、『独身の日』に向けた企画などを行い、『Tモール国際』における露出を高めていく」

 ――中国市場における販売戦略はどう考えていくか。

 「定期購入という文化がない。10万人の顧客基盤を構築できた時点で現地に合わせたCRM戦略も検討したい」


【田中惠次社長に聞く ショップチャンネルの現状と今後㊤】 前期も増収増益に、"20周年の実績"を上回る

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 通販専門放送を行うジュピターショップチャンネル(JSC)の業績が好調だ。創業20周年の記念の年となった前々期(2017年3月)は様々な特別番組や商品展開、また大規模なプロモーションを仕掛けるなどし、売上高および利益ともに2ケタ増と近年ない大幅な成長を遂げたが、昨年4月に前社長からバトンを引き継ぎ社長に就任した田中氏のもと、「20周年の成長を一過性のものにしない」として臨んだ前期(2018年3月)は売上高、利益ともに前の期を上回って着地した。田中社長に前期の状況と今期以降の方向性などについて聞いた。

 ――2018年3月期の業績(売上高が前年比5・3%増の1630億9800万円、営業利益が同2・7%増の277億200万円、経常利益が同4・0%増の280億1800万円、当期純利益が同2・8%増の191億7500万円)は増収増益で創業20周年で様々な試みなどを行い、近年にない成長を見せた前々期(2017年3月)の実績を上回った。

 「当社にとって前々期は創業20周年の特別な年でお客様に感謝を伝えようと様々な取り組みを行った結果として、久々に(売上高および利益で)2ケタ増を達成できた。ただ、期待以上に成長できたために、当期(2018年3月)の業績に関しては前年を上回るのはなかなか難しいだろうなと考えていたが、期待以上の成果を出せた」

 ――要因は何か。

 「創業20周年の年に実施した様々な施策などにより新規顧客が増え、お客様の総数が増えた。そのお客様へメルマガやDMなどの各種CRM施策を強化するなどし、できるだけ継続してお買い上げ頂けるように努めてきたがそれがある程度、成果を上げることができた。また、引き続き、新規顧客の獲得を進め、顧客基盤の継続的な拡大を図ってきた。20周年ほどではないが、前期もそれに準ずるくらい顧客基盤を拡大できたことは大きいと思う」

 ――新規顧客獲得の具体的な施策は。

 「当社の番組を放送頂いているケーブルテレビ局のコミュニティチャンネルでの放送時間を少しずつ各局で増やして頂いたり、"第2ネットワークID"もあるため、より視聴者の接触率が高いチャンネルの方で放送頂くようにしたり、画質をハイビジョン化して頂いたり、我々の番組を見て頂けるお客様の数を増やしてきたことに加えて、20周年の時に行ってまだショップチャンネルをご存じないお客様にリーチできるなど一定の効果があったテレビ放送に合わせて、各全国紙などへの新聞広告や地方局でのインフォマーシャルを出稿して目玉商品を訴求する取り組みを前期はより強化して新聞広告は期中に合計26回、インフォマーシャルは8回、行った。ちなみに前々期は新聞広告は13回、インフォマーシャルは4回だったため、倍以上、実施したことになる。前々期は大きなセール時など特別編成番組などに合わせて行っていたが、前期は例えば、特別なイベントではなくても、『SSV』(毎日、特におすすめ商品を紹介する特別枠)で紹介する売れ筋商品と連動させて出稿するなどのトライアルも試みた。結果は様々だが、総じて成果は出せたと思う」

 ――株主であるケーブルテレビ大手のジュピターテレコム(JCOM)やKDDIとの連携は。

 「JCOMには加入者に毎月送る会報誌の表4に広告を掲載したり、KDDIの『au』利用者が閲覧するポータルサイトのバナーなどで特番や商品の告知を行うなどの試みは引き続き実施しており、効果は出ている。また、JCOMではケーブルテレビサービス加入者が使用する専用テレビリモコンにショップチャンネルへ切り替わる専用ボタンを付けて頂き、昨年8月から新規利用者に配り始めているがこれも効果が出てきている」

 ――昨年4月1日から有料多チャンネルサービス「JCOMTV」の視聴世帯向けに毎日午前12時からの1時間は独自番組を放送し、他の時間は既存チャンネルの生放送を1時間遅れで再放送する「ショップチャンネルプラス」をスタートしたが状況は。

 「予定通り順調だ。番組は基本的に本放送の1時間遅れの再放送だが、放送面の拡大という意味で、新規客獲得を含め売り上げ面でも一定の成果は上げている。今年1月からは画面の右側に本放送を流す"小窓"を付けて、生放送を行う本放送に誘導する試みも始めている。また、午前12時から1時間の枠で実施している独自の番組については本放送での紹介商品に合わせて身に付けられる"あわせ買い"を促すような商品を紹介してみたり、他の時間枠でも再放送ではなく、独自の番組を流してみたりと色々と試している。色々と試しながら『ショップチャンネルプラス』の視聴者数やお客様の基盤が安定してきた段階で、独自の番組や商品についてももっと考えていきたい」

 ――昨年3月にテレビ番組の放送に合わせたタイムラインを前面に打ち出し、テレビ通販との連動性を強化する形で通販サイトを刷新した。また同7月には簡単に商品を購入できるスマホアプリ「タッチでアプリ」の配信を開始したがこうした施策の手ごたえは。

 「ウェブが充実したことで売り上げ増に貢献していることは間違いない。お客様はテレビも見るし、ウェブで商品検索を行ったり、ストリーミングも見る。番組ガイドも見られる。購入の際もコールセンターに電話されることもあれば、アプリだったり、PCのブラウザなども利用される。ウェブだけではないが、お客様とのコンタクトポイントの充実に努めた結果、お客様が当社に触れて頂きやすい環境や機会が増えたことが成果につながっていることは間違いないだろう」(つづく)


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