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企業動向 Archive

ベルーナの安野清社長に聞く① 「店・ネット・紙の連携重要に」

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ベルーナの2016年3月期連結業績は、専門通販事業や店舗販売事業が好調だったことで増収となったほか、総合通販事業の収益が改善したことで営業利益が増加した。前期はネット販売を強化しており、特にカタログを経由しない、ネット完結受注が増えている。「総合通販事業を強化することなどで、19年3月期を最終年度とする中期計画の目標を前倒しで達成したい」と語る安野清社長に今後の方針などを聞いた。


──前期業績を振り返って。

 「連結の営業利益がほぼ予定通りに推移した。また、本業である総合通販事業が良くなってきている。店舗事業ではアパレル店舗の出店を進めているが、店舗とネット販売、さらにカタログ通販3者のシナジー効果をどう発揮するかが今後の課題となる

 「より効果を高めるにはテレビCMの放映も重要だが、そうなるとコストを回収しなければならないので、現在58店あるアパレル店舗は200から300まで増やし、ネット販売とカタログもさらなるパワーアップが必要だろう

──そのために重要なことは。

 「商品の原価率や媒体費などをどのようにコントロールするか、そして商品の企画力だろう。定番だけではなく、冒険も必要だ。割合でいうなら、定番が70~80、冒険が20~30というバランスがちょうど良いのではないか。現場はどうしてもコンサバに走りがちな部分もあるが、意図的に冒険しないといけないこともあるので、そこは上がフォローする必要がある。ただ、時代の変化に対応した発想であることが前提だ。商品企画は普段から引き出しを増やし、行動範囲を広げ、新たな発想を生み出さないといけない

──総合通販事業は増収増益だった。稼働会員数は15年3月期比で減っているが、客単価は伸びている。

 「年間の購入回数を増やしてもらうために、顧客との接触機会を増やす取り組みを進めている。パンフレットやタブロイド版、休眠顧客に対しての在庫処分チラシなど、紙媒体の総発行回数を増やしている

 「また、ネットからのアプローチも増やしている。もちろん、採算が合わないと意味がないので、デッドラインを決めて媒体費をコントロールしているわけだ。新規売り上げ、顧客リストの有効活用、休眠客の掘り起こしという3つの観点から、採算を考えて媒体費を投入している

──新規顧客は主にどの媒体から獲得しているのか。

 「かつてはチラシだったが、現在はネットが一番で30~40%。50~60代については、まだチラシからの新規獲得がメインだが、その下のミセス層についてはチラシとネットがほぼトントンまで来ている。若年層はほぼネットからの獲得だ。若年層だけではなく、ミセス層において、ネットから新規客を取り込めている点が大きい。ただ、ネットの顧客は浮気性というか、安定性や継続性に課題がある

 「一方で紙媒体に関しては、継続性は見込めるが、コストがかかりすぎる。ただ、その部分を考慮してもネットにシフトしないといけない時期といえるだろう。これからはネット販売で会社を維持しなければならない時代だ。当社の場合、他社と比較するとネット販売に出遅れたので、まだまだ未成熟。ようやく格好がついてきた段階だが、別の見方をすれば、今後のポテンシャルには期待できるといえる

──ネットからの新規獲得について、どんな手法を利用している。

 「昨年は基礎固めするという位置付けで、王道の販促手法を活用し、筋肉質な体制づくりを進めた。特に検索連動型広告とSEOについて徹底的に磨いた。検索連動型広告については、効率でみると媒体費率は約25%。ただ、既存客が検索連動型広告経由で流入するケースもあり、純粋な新規客に限ると100%程度で、まだ紙媒体よりも高い水準だ。今年はこの水準がもっと押し下がり、ボリュームも取れているし、媒体費率も改善しつつある

──ネット販売の広告予算は。

 「20数億円となる。既存顧客に対しては、メールマガジンなど無料の販促も使えるので、ネットの媒体費率については、紙媒体に比べると10ポイントほど低くなっている」   (②につづく

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【マガシークの井上社長に聞く】 ファッションECの成長戦略は?㊦

021.jpg 前号に引き続き、マガシーク(本社・東京都千代田区)の井上直也社長(=写真)に事業の好調要因や成長戦略などについて聞いた。

――サテライト戦略の成果と課題は。

 「ひとつの在庫を複数の売り場で販売することにより、販売力と仕入れ力を高めることがサテライト戦略の狙いだ。『マガシーク』以外では、NTTドコモと共同運営する『dファッション』が想定以上に順調だ。ただ、近鉄百貨店さんとの衣料品通販サイト『ハルカススタイル』はまだまだ小粒の状態。集客は百貨店側に任せているが、店頭にポスターを貼ったりするなど、ウェブからウェブへの集客にはなっていない。今後は当社もウェブマーケティングの部分で協力しながら伸ばしていきたい」

――今後もサテライトサイトを増やすのか。

 「『ハルカススタイル』以外でも百貨店との協業を進めたい。店頭で欠品している商品のウェブ受注なども含めた体制が構築できれば、サテライトサイトの認知も高まるし、使ってもらいやすくなる」

――主力サイトの新客開拓については。

 「前々期は『クリテオ』など既存客への広告に力を注いだが、前期はウェブ広告を前年の7割くらいに絞り、新規開拓用に集中した。今期は4月に始めたキュレーションメディア『マガカフェ』からの流入にも期待している。ウェブ広告を増やすのではなく、雑誌を見て欲しくなった商品を購入してもらうという『マガシーク』の原点に返り、『マガカフェ』のファッション情報で消費者の"欲しい瞬間"を演出する。最初の半年間はPVを増やすことに集中する。ロケットベンチャーと組んでスタートしたが、ゆくゆくは社内でもノウハウを蓄積し、部分的に内製化することもあり得る」

――オフラインでの露出などは。

 「今期は1万人規模のリアルイベントでのクーポン配布なども行っていく。客層が近い異業種とアライアンスを組んでファッション以外のイベントで露出する。イベント自体に協賛するというよりは、入場券にポイントクーポンを刷り込んだりするイメージだ」

――「マガシーク」内で"欲しい瞬間"を演出する工夫は。

 「当然ながら消費者の欲しいアイテムを切らさない努力は大事だ。また、商品画像の強化にも取り組んでいて、ロケ撮影なども増やしている。当社ではトリミングなども重視し、一部のアイテムではあえて服をすべて見せずに興味をひきつけ、詳細ページに誘導したりしている。"もう少し見たくなる写真"というのもキーワードだ。そういう画像はクリック率も高く、詳細ページでしっかり在庫があればコンバージョンにつながる。ここぞというアイテムにはスペシャルな画像を用意する。取引先ブランドとの在庫連携が進展し、画像の同一化が進んでいるため、差別化につながる画像は大事だ。同時に、ブランドの協力を得ながら、1アイテムで1000~2000点売れる商品を増やしていく」

――メルマガ経由の売り上げ拡大にも力を注いでいる。

 「現状、メルマガ経由の売上高は2割程度まで増えているが、3割くらいは目指したい。以前からシナリオメールは専門チームを作って『マガシーク』と『dファッション』で強化している。カートに入れっぱなしの商品が残り1点になったり、値下がりしたときにお知らせするベーシックなものも含め、多種多様なシナリオを考えてテストを繰り返している。今後は『マガカフェ』のコンテンツをメルマガに掲載したり、各ブランドのトップページにあるコンテンツを抽出し、そのブランドを好みそうなユーザーに絞り込んでファッションニュースを届けたりということもCRM施策として強化する」

――今後の成長速度については。

 「17年3月期は前年比20%以上の増収は狙いたい。売り上げが伸びれば利益もついてくる。計画通りの売り上げを確保することが大事だ。トータルの取扱高は前期に約170億円となったが、これを早く300億円、400億円規模にもっていきたい」


――注目しているサービスなどは。

 「ファッションのオンラインレンタルサービスについては『マガシーク』で扱うアイテムがすべてレンタルできたら面白いし、ニーズはあるとみている」(おわり)

集英社「通販事業好調の要因は?」㊤ 前期の通販売上は55億円に

 集英社の通販事業が好調を維持している。2106年5月期の通販売上高は計画通り、前年比約22%増の55億円で着地し、今期は70億円強を目標とする。同社の好調要因について見ていく。

 前期は、昨年9月に主力通販誌「エクラプレミアム」以外の通販ページをすべて掲載する「フラッグショップカタログ」(年2回発刊)の名称を「フラッグショップマガジン」に刷新するとともに、マガジン用の独自ページを展開。発行部数も従来の6万部から10万部に増やした。

 今年3月発刊の第2号では、ヨンアさんを表紙モデルに起用(画像)。ヨンアさんが登場する巻頭企画を中心に在庫を積んで臨んだほか、バッグなどを手がける「トプカピ」とのタイアップページも展開した。

 巻頭ページでは、キャリアファッションを提案するブランド「ベイジ〓」のノーカラージャケット(税別3万9000円)などがよく売れたほか、通販顧客の声から生まれたオリジナルブランド「スアデオ」の提案ページでは袖ボリュームブラウス(同6900円)が大ヒットとなるなど、幅広い価格帯で成果が得られたようで、同マガジン発刊効果による売上高は、リニューアル号の2億円に対し、第2号は目標の3億円を達成した。

 次号の秋号では、「フラッグショップマガジン」用の独自企画を増やすほか、ファッションブランドとのタイアップページも強化したい意向だ。また、同マガジンを送っている上位10万人の平均客単価は会員全体の倍以上となる約3万1000円と高いことや、マガジンを通じたヒット商品も出ていることから、取引先ブランドの協力を得ながら、さらに在庫を確保して臨みたい考え。

 また、「フラッグショップマガジン」ではコンセプトや商品カテゴリーを絞った増刊号にも着手。今年5月下旬には、時代に流されないファッションの定番商品40点を提案する「スタンダードブック」を発刊し、上位顧客3万人に配布したほか、6月中旬にはネックレスやブレスレットなど14アイテムを紹介する「ジュエリーブック」を増刊号として展開した。

 ファッション通販サイトは新着商品が多く、定番商品が埋もれてしまう傾向もあることから、使い続けても古くならないアイテムを紙媒体やサイトのコンテンツとして展開することで再度、需要喚起する。「スタンダードブック」は成果が得られれば、今秋にも第2号を発刊したい考え。

 一方、集英社のファッション誌に紐付いた売り場として急成長しているのが「LEEマルシェ」だ。同社が選定するファッションアイテムやブランドの別注商品だけでなく、LEEオリジナルブランドの「トゥエルブクローゼット」や雑貨など複数の柱がそろったことで、売り上げが読める主力ビジネスのひとつになった。

 今年3月中旬には「LEEマルシェ」から雑貨に特化したカタログ「定番、雑貨の本。」(10万部)を創刊。巻頭で"ワザあり家電"を特集するなど、初めて大々的にトースターやコーヒーメーカーなどの家電を扱い、手応えを得ている。

 また、「LEEマルシェ」では10周年を記念したポップアップストアの展開に積極的で、今年3月以降、TSUTAYAとタッグを組み、横浜みなとみらい店に雑貨コーナーを設けたほか、5月中旬からは「枚方T―SITE」内に3カ月間のショップを開設中だ。加えて、秋には大手百貨店や商業施設への出店も計画している。(つづく)

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大地を守る会  中国事業の売上高が6倍に、今期は単年度黒字化へ

 3-1.jpg大地を守る会の前期(16年3月期)の中国事業の売上高が前期比508%増の1億3000万円となった。品ぞろえの拡大と、店頭向け流通の拡大が寄与した。今期は、売上高は1500万元(日本円換算で同73・0%増の2億2500万円)を計画し、単年度黒字化を目指す。

 中国事業は北京富平学校との合弁会社「富平創源」を通じて、週1回の食品宅配を展開。北京近郊を展開エリアとし、自社農場の生産の安定化や有機農業に取り組む生産者との提携が進み品ぞろえを拡充。立ち上げ時から取り扱う野菜セットのほかに、鶏卵や肉、米、雑穀、茶葉、ドライフルーツなどを取り扱い、単価のアップや購買頻度の向上に貢献した。

 加えて、販路の拡大による新規客獲得と認知度の向上が進んだ。企業の従業員用の福利厚生として導入され顧客の増加に寄与。また、高級スーパーへの卸販売も開始し、現在8店舗で取り扱い認知度の向上につながっている。

 中国では有機野菜は通常の野菜と比べて2~数十倍の価格で販売されており、「食の安心・安全」が社会問題化しているという。ブログ「微信(マイクロブログ)」で、農薬や肥料などの栽培情報や、大地を守る会による現地での栽培指導の様子を公開。あわせて、藤田社長が参加した中国現地で行う消費者教育活動などを紹介し、安全性を啓蒙した。

 今期は、品ぞろえの拡充を図り、規格外野菜の商品化を進める。また、外部の仕入先の開拓を進め、野菜以外の商品アイテムの開発を強化する。

 仮想モール「タオバオ」での販売強化の一環で、単品商品の取り扱いを強化する。宅配顧客の単品購入の需要に対応するほか、中国での認知度向上を図り新規客獲得につなげる。加えて、消費者グループや飲食店などと提携して販路を拡大し、消費者教育に注力して有機農産物の安心安全で訴求する方針。

【マガシークの井上社長に聞く】 ファッションECの成長戦略は?㊤

 2-1.jpgマガシークは、親会社のNTTドコモと共同運営する衣料品通販サイト「dファッション」が成長をけん引しているようだ。今期(2017年3月期)はリアルイベントを活用した「マガシーク」サイトの新客開拓や、1to1メルマガの精度向上で既存顧客のロイヤル化を図るほか、4月に始動したキュレーションメディア「マガカフェ」からの集客にも挑戦する。マガシークの井上直也社長(=写真)に事業の好調要因や成長戦略などについて聞いた。

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