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企業動向 Archive

フェリシモ・コレクション事業の現状① 間口広げたレッスン商品、"大人の会話術"など人気に

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 近年、売上高の減少が続くフェリシモ。2017年2月期における連結売上高は、前期比10・7%減の309億円。10年前の07年2月期連結売上高541億円と比較すると大きく減らしている。

 同社は、色・柄・デザインの違う商品が毎月1回届くコレクション(定期便)が主力事業だ。業績不振を受けて、前期からファッションアイテムについては、消費者がデザインを選べるジャストワン(指定買い)で購入できる商品の数を増やす方針に切り替えた。「好きな色や柄の服が買いたい」という顧客の声に応えたもので、商品が買いやすくなった一方、単発での購入で終わるユーザーが増加し、今中間期においては新規顧客の獲得数こそ増加したものの、継続顧客数のカバーには至っていない。

 今中間期における「服飾・服飾雑貨」の売上高は、前年同期から8・2%減となる99億5400万円だった。同社では「ジャストワン商品を増やしたことで、『選べることは嬉しい』という顧客の声は多く、返品率が減少している。また、コレクションの企画は『どの色や柄が来ても良い』と思ってもらうことが重要だが、ジャストワンはトレンドカラーなどを扱いやすくなったし、商品価格も幅広く設定できるようになったので、素材にこだわった商品企画が増えてきた」(広報部)と効果を説明しているが、現在のところ、売り上げ減少に歯止めはかかっていない。

 一方で、雑貨を中心として、引き続き継続率を意識したコレクション商品の開発も進めている。近年、ユニークな商品を展開しているのは、レッスンプログラム「ミニツク」。生活や社会におけるさまざまな課題の解決や、想いの実現を提供するためのコレクションシステムとして展開しているもので、回数限定の予約商品となっている。

 同社クラスター開発本部コレクション企画事業部の赤木圭史部長は「『大人からでも上達できる・美文字レッスンプログラム』や『お金となかよしになるプログラム』など、日常の課題や『ちょっと興味がある』という趣味などに気軽に取り組めるプログラムを揃えている。資格を取るための通信教育は、時間とお金が必要なのでハードルが高くなることが多いが、ミニツクはできるだけ安く、テキストも読みやすさを重視して間口を広げている」と話す。

 最近のヒット商品は「使えるおりがみプログラム」。折り紙を使って簡単な容器や花などを作れるというもの。また、変わったところでは「人付き合いが楽しくなる 大人のことば遣いプログラム」も人気となっている。職場の上司や家族や近所など、身近なシーンを想定して、会話のテクニックを伝授するというものだ。段階を追って、さまざまな切り口で「話し方」を説明。12カ月で「会話の達人」になれるという触れ込みで販売している。夏から販売をスタートし、好調に推移しているという。

 赤木部長は「例えば、美文字レッスンは通信教育にもたくさんあるが、当社の顧客ニーズに合致した企画にできるかが重要だ」と話す。
(つづく)

スタートトゥデイ PBを年内にスタート

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 スタートトゥデイは10月30日、業界の内外から注目を集めていた同社のプライベートブランド(PB)について、年内に通販サイト「ゾゾタウン」での販売を始めると発表した。来春には海外での販売もスタートする。

 PBの全容は明らかにしていないものの、IoTを含む科学やテクノロジーの力を駆使して"究極のフィット感"を実現するブランドであることや、展開する商品は「超ベーシックなアイテムで、誰でも1本や2本は持っているもの」(前澤友作社長)だという。

 ベーシックな商品を究極のフィット感で提供するためにも、従来のアパレルブランドが使用したことのない機械設備を利用。「世界で戦える品質と価格帯のPBになる」(同)と自信をのぞかせており、数年以内にゾゾタウン事業の規模(前期約2000億円)を超える収益の柱に育てる。
 同時に、前澤社長は"ローリスク・ハイリターン"のビジネスモデルであることを強調。在庫を多く抱えない事業展開でリスクヘッジを行う。

 「ゾゾタウン」に出店するアパレルブランドとの競合を懸念する声もあがる中、デザインや価格で競合しないように配慮。「ゾゾで売れているアイテムをコピーして売るようなことはしない」(前澤社長)とし、今までのアパレルにはない考え方、技術でファッション産業に貢献したいという。

 同社は今第2四半期(7~9月)に、PB商品で"究極のフィット感"を実現するための機械設備に約9億円、海外現地法人の設立に約2億円を投じているのに加え、PBのプロダクト研究開発と海外でのブランディングとマーケティングに関連する業務委託費として10億円を計上。商品の生産については「世界中の良い工場を使って、世界に向けて販売していく」(前澤社長)。

 国内では年内に通販サイト「ゾゾタウン」で販売をスタート。他社サイトでの取り扱いや実店舗の出店は計画していない。来春には米国とドイツでの展開を皮切りに海外販売に乗り出す。米国ではロサンゼルス、ドイツはベルリンに現地法人を設立済みで、それぞれ現地で通販サイトを開設する計画だ。

 会員数や取り扱い商品数も含めてマス化が進む「ゾゾタウン」だが、前澤社長は「まだまだ限られた人にしかサービスを提供できていない」としており、同社初のPBではファッションに興味のない人や嫌いな人にも利用してもらえるブランドを目指す。

スクロール M&A戦略を強化、今期中にも数社買収

 スクロールがM&A(企業の合併・買収)戦略を強化する。今期は化粧品製造販売のT&Mとキナリを買収したほか、8月には釣り具やアウトドア関連商品などを扱うミネルヴァ・ホールディングスを子会社化することを発表している。スクロール本体は個人向け通販から撤退、化粧品や健康食品、ブランド品などのネット販売を子会社で手がけている。M&Aで商材を拡大することにより、今後の成長につなげる。

 今期中にも2~3社を買収する予定。「業態としてはネット販売企業、当社では扱っていない商材を手がける企業の子会社化も検討している」(鶴見知久社長)とする。現在はスクロール本体で扱う生協向け通販「通販事業」の比重が大きく、連結売上高の57%、連結経常利益の69%を占めている。M&Aを進めることで、個人向けネット販売の「eコマース事業」や化粧品・健康食品の「健粧品事業」を強化する。

 中間期における化粧品・健康食品の「健粧品事業」の業績は、新たに「24hコスメ」のナチュラピュリファイ研究所、「TV&MOVIE」のT&Mと「草花木果」のキナリが子会社として加わったことで、売上高は同71・0%増の22億2900万円となった。

 一方、利益については、のれんの償却(約1億8000万円)が影響したほか、豆腐の盛田屋におけるヒット商品「豆乳よーぐるとぱっく玉の輿」のインバウンド需要減少もあり、同87・1%減の6800万円と大幅減益になった。

 今後は上記化粧品子会社3社の事業を拡大する。今期中にも数億円を広告宣伝費として計上する計画。ナチュラピュリファイ研究所とT&Mについては、店頭ルートが主であることから、来年2月にあるバラエティーショップなど小売店舗の棚替え時期にあわせて販促費を投入する。一方、7月に資生堂から買収したキナリについては、通販ルートが90%以上を占めているが、「まだ資生堂とインフラを共有しているので、切り離しが終了してからブランディングを変えていきたい」(鶴見社長)とする。

 中国事業では、中国テレビ通販最大手の上海東方希傑商務と提携、9月からテレビ通販番組で豆腐の盛田屋で扱う商品の販売を開始している。今後は上海東方希傑も日本進出を計画しており、その際はスクロールの持つ通販機能でサポートするという。

 ソリューション企業のスクロール360では、2019年をめどに、関東地方に物流センターを開業する予定。浜松市の物流センターと同じ機能を備えたもので、関東地方のネット販売企業の物流を受託する。「関東圏の倉庫は、既存のクライアントからも要望が多い」(同)。また、子会社化を予定しているミネルヴァ・ホールディングスでも、大阪市内の物流センターで業務受託をしていることから、関西でも事業を拡大していく。

 中間期の連結業績は、売上高が前年同期比3・5%増の299億2800万円、営業利益が同21・7%増の12億900万円、経常利益は同22・5%増の12億7500万円、当期純利益は同6・4%増の7億7500万円だった。売上高はほぼ計画通りに推移ししたほか、利益については、通販事業(生協事業)においてカタログ掲載商品数・ページ数の見直しや配布の効率化を進めたことで、想定以上に収益力が回復した。

 なお、通期業績については、買収した化粧品子会社の組織体制強化や事業拡大に向けた費用投下が見込まれることから、当初予想を据え置いた。


京都きもの市場 展示販売会社を吸収へ、来春には名古屋・大阪に実店舗

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 着物のネット販売を手がける京都きもの市場は、今期(2018年7月期)中をメドにグループ会社で着物の展示販売事業を行う京都シルクを吸収する。また、近くオープンする福岡天神店に加え、来春には名古屋と大阪にも実店舗を構える計画で、既存2店舗を含めたリアル展開を強化。ECと実店舗、展示販売会の3チャネルをフル活用して顧客の期待を上回るサービスを提供していく。

 京都シルクは全国で着物の展示販売会を運営しており、地方での小規模販売会も含めて年間約550回開催。着物好きの顧客を開拓する専門部隊として事業拡大してきたが、グループのスケールメリットを最大化するためにも京都きもの市場が当該事業を吸収し、ウェブ連携を強めた展示販売会に刷新するとともに、リアルの場ならではの付加価値も提供する。

 今年8月からは京都シルクの8チームのうち、2チームを京都きもの市場に転籍させ、同社内に展示販売会チームを新設。段階的にチームを移して統合を進める。現在、京都きもの市場が運営する展示販売会を増やしており、通販サイトでチェックした商品を会場で確認できるリクエストシステムを導入したほか、〝声がけを控えるリボン〟も用意し、自分のペースで買い物を楽しみたいニーズにも応えている。

 展示会の集客でも、従来は開催地域周辺に新聞折り込みチラシで告知してきたが、自社通販サイトでの露出を中心にウェブ広告も一部活用しており、折り込みチラシだけの集客に比べて来場者数は約2倍に増えた。ただ、地方ではウェブ集客の効果が少ない傾向もあり、地域性を考慮しながらチラシも含めて投資配分を決定。集客力を高めて売り上げのトップラインを上げていく。

 一方、従来の展示販売会の運営ノウハウを継承し、ネットでは扱えないメーカーの着物を提案したり、職人が直接、来場者に着物のストーリーなどを伝えるなどして、顧客の期待に応えるとともに、一定の利益率を確保できる体制を整えて展示販売会を運営する。

 実店舗は既存の京都店、銀座店に加えて11月3日に福岡天神店を開設するほか、来年3月頃に名古屋と大阪にも出店する計画だ。通販会員や展示販売会の購入実績などを考慮し、一定の顧客数が見込めるエリアに出店する方針で、各店の店長には京都シルクで展示販売会にたずさわってきた経験者を配置する。

 実店舗では、通販サイトで気になった商品を事前決済した上で最寄りの店舗に取り寄せられるサービスを実施しており、当該商品は店頭でキャンセルもできることから、店舗が増えれば通販を含めた複数チャネルを利用する顧客は増加すると見ている。

 17年7月期の売上高は、京都きもの市場が約16億8000万円、京都シルクが約14億4000万円の合計約31億2000万円だが、3年以内に年商50億円以上を目標に掲げる。そのためにも、「今期はビジネスモデルを変革する勝負の1年になる」(田中敬次郎社長)としている。

 今後、展示販売会はより首都圏での回数を増やすのに加え、着物を装う機会を作るためにも、さまざまなリアルイベントを仕掛け、顧客との接点拡大に努める。
 

「ロハコ」が挑む商品差別化策② "お守り"のようなコンパクト、2つのメーカーのコラボ商品も

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  アスクルが運営する日用品通販サイト「ロハコ」は大手メーカー各社とともに店頭で目立つことを前提とした商品ではなく、ECでの販売をコンセプトに「暮らしに馴染む商品」を開発している。今回、新たに各メーカーから発表され、「ロハコ」などで販売を始めるものの中から、注目すべきユニークな商品をいくつか紹介していく。

                                                                         ◇

 「身だしなみやメイク直しといった化粧アイテムとしてだけでなく"気持ち"を後押しできる"お守り"のようなコンパクトを」。オルビスでは鏡の部分に「スマイルマーク」を描いたコンパクト「スマイル オン ミー」(写真㊤)を開発した。「ここぞというプレゼンや面接の際に緊張して表情がこわばってしまうこともあると思うが、そんな時に、コンパクトを開くと、スマイルマークに誘導されるように自然と自分らしい笑顔になれるはず」(商品企画部ブランド戦略・デザインチームの丸橋加奈子氏)というユニークな発想の商品となっている。

 同商品は来年1月から「ロハコ」およびオルビスの通販サイト限定で発売する予定。

 オルビスでは「スマイル オン ミー」のほか、ジュエリーのようなきらきらと輝く形状で「サプリは摂取すると目の届かない場所にしまってしまい、ついつい摂取するのを忘れがちだが、ジュエリー感覚で常に身に着けることで忘れずに摂取できる」(同)というピーチとミントのフレーバーのビタミンDサプリメント「ジュエリーサプリ」および同サプリを収納するペンダントタイプのサプリケースを開発している。「ジュエリーサプリ」は10月上旬から「ロハコ」で先行販売を開始しており、自社通販サイトでは12月から販売予定している。なお、サプリケースはコンセプト商品のため、発売は未定としている。

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 「置くだけでトイレが明るくなる」。「ロハコ」の暮らしに馴染む商品は各メーカーはそれぞれ開発する形が基本だったが、初めてメーカーをまたいで生まれたのが、大王製紙とエステーによるトイレ周り商品「見せるトイレコーディネート」だ。

 エステーのトイレ用消臭剤「消臭力」と大王製紙のトイレットペーパー「エリエール トイレットティシュー」およびトイレ用クリーナー「エリエール ミチガエルトイレクリーナー」の3商品をトイレに出しっぱなしにしてもおしゃれに見える統一された柄のパッケージとしたもの。「見せることで、トイレのコーディネートと家事が楽になる商品」を目指したようだ。

 なお、柄のデザインは子花柄をモチーフとした「ナチュラルシンプル」と緑の草原をイメージした「ボタニカル」(写真㊦)、鳥が北欧テイストで描かれた「北欧」の3つを用意しており、サイト上で人気投票を行い、最も得票数が高かったデザインを来年2月に「ロハコ」などで販売するようだ。

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 このほか、ユニ・チャームのタイル柄のかわいらしい収納ケース付で目に届かない場所にかくさず、部屋に出しておいても馴染むため、気がついたときにすぐ使って掃除できる掃除用具「ウェーブハンディワイパー」(発売未定)やカルビーの一食分ずつ、波佐見焼をモチーフにデザインされたパックに個装した家庭用のほか、プレゼントもできるシリアル「フルグラデザインBOX」(10月から発売)、オリーブの木をイメージしたかわいらしいデザインでそのまま食卓においてもおしゃれなJ‐オイルミルズのオリーブオイル「AJINOMOTO オリーブオイルエクストラバージンFRUTIA PREMIUM」(発売未定)、9つの部屋のあるマンションをモチーフにしたストックボックスの各部屋にそれぞれ135ミリリットルの缶ビールと1缶がぴったりはいるグラスを入れた女性の需要を意識したサッポロビールの「ミニ☆クロ(ミニ黒ラベルマンション)」(発売日未定)、トマトの苗と袋のままで育てられる培養土をセットにして手軽に栽培でき、"食育"に役立つカゴメの「"農"体験キット」(10月から予約受付)など様々なメーカーからユニークな商品が発表されている。
(つづく)


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