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企業動向 Archive

機能性表示「解禁」と「規制」 暗転する新市場① 打ち込まれた"楔" 「葛の花」販売企業を一斉聴取

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安倍首相による健康食品の「表示解禁」宣言で導入された機能性表示食品制度は、届出の公表件数が1000件を超えた。トクホは導入から四半世紀を経て約1200件。導入から約2年でトクホを凌ぐ勢いだ。制度活用のすそ野が拡大した背景には、トクホにはないシステマティックレビュー(SR)による機能性評価を採用、中小企業の活用が進んだことがある。だが規制緩和から一転、今年5月、スギ薬局による「お詫び社告」騒動を機に新市場に楔が打ち込まれようとしている。

3社が「お詫び」

 規制改革の一環で導入された機能性表示食品をめぐる状況が変化したのは5月だ。ドラッグストアチェーンのスギ薬局が販売する機能性表示食品「葛の花プレミアム青汁」(=画像)など3商品について突如、広告が不適切であると自らの非を認める「社告」を掲載。以降、6月にテレビショッピング研究所、8月に日本第一製薬が同様の社告掲載に至ったためだ。

 3社に共通するのは、「葛の花由来イソフラボン」を含む機能性表示食品(以下、葛の花)を販売していたこと。東洋新薬の独自原料であり、機能性表示食品として26社(未発売、販売休止を含む)にOEM供給するものだ。

 「社告」掲載の経緯にスギ薬局は消費者庁からの指摘を「ございません」と否定。テレビショッピング研究所も「自主的に判断した」とする。ただ、複数の関係筋の話では消費者庁による「葛の花」の広告調査は十数社に上り、今年6月下旬には販売する企業への一斉聴取が行われている。

「任意」聴取の背景

 「通常の手続きと異なる雰囲気を感じた」。調査を受けた企業の関係筋は、その様子をこう話す。

 そもそも、スギ薬局の「お詫び社告」に始まった騒動は当初から釈然としない点があった。景品表示法に基づく措置命令を行う際の通常の手続きと異なるためだ。

 「いわゆる健康食品」を対象にした調査であれば、消費者庁は多くの場合、「合理的根拠の提出要求権限」を行使。提出された資料から「表示」との整合性を判断する。

 だが、今回、調査を受けた企業の中には「正式な書面」による根拠要求を否定している企業もある。"任意"で根拠を提出し、表示管理体制や出稿媒体に関する消費者庁の要請に応じた。

 手続きが異なる理由の一つは、対象が機能性表示食品であることが関係しているだろう。制度は企業の自己責任による届出制。企業はあらかじめ根拠資料を提出し、これに沿った届出表示を行う。要は、消費者庁は法的拘束力のある権限を行使せずとも一定レベルで「根拠」と「表示」の整合性を判断できるわけだ。

 調査段階での「社告」掲載は、「課徴金」への対策があるとみられている。処分を前に一定の要件を満たした上で自主的な返金措置を講じれば、課徴金対象期間の短縮や課徴金額が減額されるためだ(本紙1609号既報)。

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本丸は東洋新薬?

 「葛の花」で一つに結ばれた企業への一斉聴取もさまざまな憶測を呼んだ(消費者庁は、調査について「個別案件に答えられない」と回答)。

 景表法上、広告の一義的な責任はあくまで販売者だ。ただ、表示への関与が深い場合、処分の対象となる「表示主体者」が供給元に及ぶ可能性もゼロではない。また、健康増進法は「何人も」を規制対象にしている。

 根拠集めで販売企業に依るところが大きい健食に比べ、機能性表示食品はSRによる届出の場合、商品供給側と販売側が密接に関わる。加えて、「葛の花」は、東洋新薬が販促をサポートする"営業資料"を販売側に示してもいた。このため、調査当初、「本丸は東洋新薬ではないか」「任意聴取でもあり、自らに累が及ばないのでは」と考える販売事業者もいた。

 だが、7月下旬、複数社に「課徴金」の調査依頼がきたことで企業の望みはもろくも打ち砕かれることになる。「課徴金」は景表法の措置命令とセットの運用が決まり。その調査依頼がくることは、いわば"詰み"の状態であるためだ。消費者庁の狙いはどこにあるのか。そして、東洋新薬の関与はいかに判断されるのか。
(つづく)

スタートトゥデイの好調要因は?㊤ 栁澤孝旨副社長兼CFOに聞く 「ECの成長はとめられない」

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ファッション通販サイト「ゾゾタウン」運営のスタートトゥデイは好業績が続いている。昨年11月には「ツケ払い」と「買い替え割」の新サービスを開始し、成長を後押ししている。今期の出だし(4~6月)も計画を上振れするなど引き続き高いポテンシャルを示したこともあり、8月1日には時価総額が1兆円を突破して話題になった。4月1日に新設した副社長職を兼務する栁澤孝旨CFOに衣料品ECの事業環境や好業績の要因などを聞いた。

4月1日に副社長に就任した。

 「当社はいま、初のプライベートブランド(PB)を作ろうと社長の前澤がかなり力を注いでいる。会社を不在にすることも多く、前澤が不在時のフォローをするために副社長というポストを新設した。事業規模が大きくなってきたことも理由のひとつだ。立場的にはプレッシャーを感じなくもないが、実際にやることはそんなに変わらない。CFOは以前から務めているし、あくまで『番頭』という認識でいる。創業者である前澤の事業意欲は高く、会社に対する愛は誰よりも強い。当社は商品取扱高5000億円という中長期目標を立てているが、前澤はその先を見据えた上でPB展開を考えている」

番頭ということで、かなり細かい部分まで気になる性格か。

 「そうでもない。血液型もO型で、割と細かいことは気にしないが、大局の中で要点だけはきっちりと取り組むタイプだと思っている」

ファッションEC市場での立ち位置は。

 「当社の立ち位置はECのプラットフォームで、ブランドさんあってのサービスだ。ファッション市場が横ばい、もしくは縮小している中でブランドさんは厳しい環境に置かれているが、当社がブランドさんの売り上げを伸ばすための場として手助けしたいという立場は変わっていない」

事業環境は。

 「実店舗とEC、もしくはカタログとECという比較で言うと、デバイスの革新もあり、世界的な流れとしてECの成長はとめられない。その中で成長を続けることで、各ブランドさんをサポートしたい」

5年ほど前に事業計画の未達を経験したが、この数年は力強さが戻っている。

 「5年くらい前に計画値に対して未達となった時期は、いまほど各ブランドさんがECチャネルに積極的とは言えない環境だった。前澤を含め、当社はアクセルの加減をよくコントロールできていると思う。我慢が必要なときは無理にアクセルを踏み込まない。当時、マーケットからは"成長鈍化"と言われたが、いずれ時流がくるのは分かっていた。とくにこの2~3年はその時流に乗っているため、アクセルを踏んでいる。ブランドさんがEC強化に本腰を入れていることを加味しながらアグレッシブな事業計画を立て、それを達成してきている」

規模の差こそあるが、他の衣料品ECモールも成長している。

 「そうした環境は当社にとっても好ましいことだと思っている。ファッションのEC化率を高めていくことが喫緊の課題で、当社だけでなく、他社のモールも成長することでECに慣れた消費者が増えれば、ファッションEC全体がもっと盛り上がる。ブランドさんが自社でECを強化している現状も良いことだと思っている。当社のやるべきことに愚直に取り組むことが最優先で、競合モールに対してはあまり危機感をもっていない。競合するかしないかは取引先のブランドが重なるかどうかだと思うが、現状はそこまで重なっていないと思う」

商品単価の下落傾向をどう見ている。

 「お客様のニーズに合ったブランドをそろえていくことが基本ポリシーだ。最近ではネットSPAブランドの需要が高いこともあって誘致している。価格コントロールの部分はブランドさんの戦略や問題で、当社としてはブランドさんがやりたいことを実現していく。それがセールや値引き販売であれば当社としても対応せざるを得ない。一方で、値引きにはなるが、ブランドクーポンをサービスとして提供し、極力セール前に商品を購入してもらえるように努めている」

常連のブランドの中には成長率が鈍化している企業もあるようだ。

 「個別の取引先ブランドさんで言えばもちろん浮き沈みはある。数多くのブランドさんに出店してもらっていることによる埋没感は常に気にしている。そのための対応策としては、例えば、ユーザーに対するパーソナライズ対応を強化することで、お気に入りのブランドなどがなるべく埋没しないようにしていきたい。ただ、直近の売り上げを見ると、『ゾゾタウン』の売上高トップ10を占めるブランドさんは古くからの取引先が多く、あまり顔ぶれも変わっておらず、引き続き売り上げを伸ばしているのが分かる」
(つづく)


千趣会「MD・売場改革を推進」 中期経営計画を取り上げ、MDは機能性を重視へ

 千趣会は、衣料品を中心とした通販事業の不調に伴う業績悪化を受けて、2018年12月期を最終年度とした中期経営計画を取り下げ、10月下旬までに新3カ年計画を策定する。

 顧客戦略について従来の中計では、30~50代女性を5つのセグメントに分け、個別対応で顧客拡大に着手。衣料品では30代キャリア向けの新媒体「リルネ」、50代向けには「ヴィアラモ」を創刊するなど、セグメントごとに媒体を展開したが、結果的にアプローチが手薄となり、強かった育児ママや主婦・パート層でも顧客数を減らした。

 商品戦略では、顧客戦略に基づく過剰な商品開発の結果、商品力が低下して不良在庫も増えた。また、SPAによる利益追求を前提とした基幹ブランド「ベルメゾンデイズ」を15年9月に立ち上げたが、開発商品と不良在庫が増加。ライフスタイル系は健闘しているものの、衣料品の不振は深刻で、「ジャンル横断型にしたことが戦略ミスだった」(星野裕幸社長)と振り返る。

 こうした顧客戦略・商品戦略を反省し、今後はターゲット層のリアルなニーズに沿った品ぞろえへの再構築を行うとともに、オリジナル商品開発は厳選して在庫リスクを抑える。

 3年連続での赤字を見込んでいる通販事業は18年度の黒字化が目標で、「ファッションの出血を止めることが大事」(星野社長)とする。

 ファッション系は縮小による効率化を推進。40代後半~50代向け商品や、大きいサイズ商品に注力することになる。

 また、デザインと価格で勝負してきたMDを改め、機能性定番商品に開発を集中。吸水・速乾や冷感といった"機能性価値"を頂点にデザインと価格のバランスをとっていく。非定番商品はショートサイクル化して在庫が残らない事業モデルを目指す。SPA志向から、委託先工場が開発・生産した商品を自社ブランド名で販売するODM志向へと切り替える。

 一方でライフスタイル系は大幅拡大を目指し、「デイズ」をライフスタイルの中核ブランドとしてリブランディングする。加えて、エントリー、ミドル、アッパーブランドと戦略的に品ぞろえを強化し、とくに家具とファブリックを伸ばす。

 新客開拓の柱である育児領域では、評価の高いオリジナル商品をフル活用。ウェブマーケティングに力を注いで再成長につなげる。

 販売面ではメインの売り場をECとし、接客品質の向上を追求する。カタログは"売り場"ではなく"販促ツール"の役割に転換し、「計画的に縮小していく」(星野社長)。また、従来の制作作法から脱却し、工程を短縮してフレキシブルな対応を行えるようにする。

楽天 「優良店制度」を開始、上位1%を優遇、マークを表示

 楽天は7月26日、出店者向けのイベント「楽天EXPO 2017」を都内で開催した。当日は、三木谷社長の講演のほか、楽天市場における下期の事業戦略を公開。同社が認定した優良店舗の商品を、仮想モール内検索で優遇する制度を始めたことを明らかにした。

 三木谷社長(=写真)は「ブランド」をテーマに講演した。「突き詰めるとインターネットもブランディングが重要。自分の店舗や商品のブランドを深く深く深く深く考えるいいチャンスではないかと思い、このテーマにした」(三木谷社長)。

 同社では7月、グローバルにおけるブランド浸透を図るため、コーポレートロゴを刷新するとともに、国内外で展開するグループサービスのロゴを「Rakuten」ブランドを核としたものに変更。スペインのサッカークラブ「FCバルセロナ」とのグローバルパートナーシップを展開する中で、各サービスロゴの共通性を高めるなど、一体的なブランド構築・強化を行っていくことで、国内外における楽天ブランドの一層の認知向上を図るのが目的だ。

 三木谷社長は「FCバルセロナと楽天の目指す方向性は近い。アマゾンは自分たちが売り、足りない部分を店舗が補う形だが、当社は店舗の皆さんに盛り上がってもらうやり方だ。つまり、皆さん一人ひとりが(FCバルセロナのスター選手である)メッシでありネイマールであるという発想で運営している」と店舗が主体である点を強調。FCバルセロナとの協業の意義については「チームを使ったブランディングをしていく予定で、海外でも楽天ブランドの認知は進むだろう」とした。

 これまで国内でも、プロ野球の楽天イーグルスやJリーグのヴィッセル神戸などを通じ、ブランド力強化を進めてきた同社。「楽天ブランドをグーグルやフェイスブック、アップルのレベルまで高めていく。単純に有名というだけでなく、哲学がしっかりあることが重要。モアザンなカンパニー、モアザンなサービスを推進していきたい。店舗が成功し、幸せになってもらうことが一番重要なポイントだ」(三木谷社長)。

 河野奈保常務執行役員は流通ランク上位の店舗数を公開。今年6月時点の月商1億円以上の店舗は159(昨年6月は135)、3000万円以上は735(同635)、1000万円以上は2236(同2162)、300万円以上は6033(同5863)で、成長が続いている。

 野原彰人執行役員と黒住昭仁執行役員は楽天市場における下期の事業戦略を説明した。同社では、店舗向けの「満足度アンケート」の結果を取り入れたサービス改善を進めており、下期はRMS(店舗管理システム)における商品情報更新の効率化や、無料通話アプリ「バイバー」を利用した新たなログイン方法の追加などを行う。

 出店店舗向けの電子掲示板「RON会議室」を刷新。楽天からメールで配信されたサポートニュースをウェブから確認できるようにしたほか、興味やジャンルが共通する店舗同士で集まって話し合うことができるよう、コミュニティー機能を追加。また、運営上の悩みや疑問点を解決するために、質問コーナーを設けている。

 昨年9月に導入した、店舗がルール違反を犯した際に点数を付与し、累積点数で違約金などの罰則を課したりする「違反点数制度」については「違反点数を加点された店舗は年間で2%に満たない。それも、意図して権利侵害品売るようなケースや、薬機法違反をするといったものだ。楽天市場のクオリティーは上がっている」(野原執行役員)。制度開始移行、低評価レビュー率は半減したという。

 一方で3月に「月間優良ショップ」制度を開始。これは、同社が認定した店舗(上位1%)の商品については、パソコン検索すると「月間優良ショップ」アイコンが表示されるというもの。今後はスマートフォン経由やスマホアプリ経由の検索でもアイコンが表示されるようにする。また、不審ユーザーの楽天への通報フォームの導線を強化しており、不審ユーザーからの注文については、受注画面で警告表示が出るようにした。

 店舗向け決済代行サービス「楽天ペイ(楽天市場決済)」については、4月から一部の新規店舗で運営を開始しており、8月からは既存店舗での導入が始まる。今後のスケジュールとしては、11月に導入を拡大、12には受注APIの仕様を公開する予定だ。

 スマホでの注文が多くなっていることから、商品情報の最適化を進める。これまではパソコンでの表示を前提としていたため、商品名の前に【3000円以上送料無料】【店内全品ポイント5倍】など、モール内検索で有利になるような販促がらみの情報を付加することが多かった。ところが、画面の小さいスマホで閲覧すると商品名が表示されず、離脱の原因となっていた。

 そこで同社では、データ最適化やサーチロジック強化などを進めている。商品登録ガイドラインを9月に公開する予定で、今後はこのガイドラインに沿った商品登録を進める。「商品登録の際に、どういった情報をどの項目に入力すべきかを明確にした」(黒住執行役員)。「送料無料」や「ポイント5倍」といったプロモーションの情報については入力する欄を分けるようにした。

 サーチロジック強化については、ガイドラインが守られた商品を検索結果の上位に表示する。商品とは無関係なキーワードの記載や商品ページでの隠し文字などを禁止し、表示する順位を大きく下げる。黒住執行役員は「買い物しやすいサイトにすることで、途中で離脱するユーザーのうち、少なくとも3割は購買に転換できるのではないか」と説明している。

野原執行役員に聞く「楽天市場の戦略」

「品質向上で流通増額」、不審ユーザー対策を強化

032.jpg  楽天の野原彰人執行役員(=写真)に、楽天EXPOで公開した楽天市場の下期戦略などについて、狙いを聞いた。(聞き手は本紙記者・川西智之)
 
――違反点数制度の導入で低評価レビューが減った。

 「店舗からはいまだに『罰金を取るのはどうか』という意見がある。ただ、結果としてクオリティーが上がったのは確かだ。一方で『処分が重すぎる』と意見があった違反については付与する点数の見直しを進めたり、新たルールを設ける際は一定の猶予期間を設けたり、現実的な着地を目指している。低レビュー減少とともに流通額も伸びているという事実もある」

――点数の累積で強制退店につながったケースは。

 「月1件あるかないか。ただ、意図的に違反をする店舗は前からあったわけで、当社はクレジットカード売り上げを抑えることができるため、制度導入でこうした店舗が儲からなくなったのは大きい」

――月間優良ショップ制度導入の狙いは。

 「アメとムチではないが、違反点数制度とは逆に、クオリティーの高い店舗についてはどんどん露出してもらう。何をもって『優良』とするかだが、基本的にはデータ分析ツール『R―Karte』の項目にある、顧客対応やレビュー数、配送遅延状況などの評価点による。月ごとに店舗は入れ替わるが、選ばれれば励みになるのではないか。R―Karteの評価点を見れば、どこを改善すれば良いのかが分かるので良い循環が生まれる」

――優良ショップに選ばれたことで、売り上げ増につながるケースもあるのか。

 「そうだ。認定されたことでキャンペーンをする店舗もあったし、差別化の大きなポイントになるのでは。何よりも、店舗がクオリティー向上への意識が向く点が大きい」

――不審ユーザー対策強化について、代引き注文したのに商品を受け取らないなど、悪質ユーザーの排除は店舗にとって重要なテーマだった。

 「店舗からは『配送業者から情報をもらえば規制できるだろう』との声もあったが、それは個人情報なのでできない。店舗が通報しやすい仕組みを作ることで、例えば複数店舗から同一ユーザーに関する苦情があれば、不審ユーザーと定義することができる。『楽天は店舗は取り締まってもユーザーは全然取り締まらない』というような声が出ることもあるが、そうではないことをメッセージとして示したい」

 「ここ数年、店舗の声を吸い上げる努力が弱かった部分はあると思う。RON会議室の刷新もその一環だが、店舗の声をきちんと取り入れていきたい」

――7月から象牙製品の販売を禁止した。

 「グローバル戦略を考えてのものだ。確かに、日本では街中で象牙の印鑑を買えるのだが、その説明では世界的には納得してもらえないだろう」

――有名店舗が他の店舗をコンサルティングする企画「R―Nations」も2年目に入った。初年度、月商1000万円という目標を達成した店舗はどの程度だった。

 「ほぼ半数はコミットラインを超えた。しかも、企画が終わってからも成長し続けている。ノウハウを得たことはもちろん、企画によるコミュニティーが生まれたことで、店長同士が刺激しあって伸びているのではないか」


――スーパーポイントアッププログラム(SPU)は流通額の伸びへの効果はあるか。

 「リテンション(既存客の維持)に効いている。SPUは楽天のヘビーユーザーならすぐ分かるが、ライトユーザーや新規ユーザーがメリットを理解するには時間がかかる。三木谷は漢方薬に例えているが、ようやく浸透してきたのではないか。ただ、新規ユーザーや会員ランクの低いユーザーに対する認知をいかに上げていくかは今後も課題となる」


タカミ 初の海外店舗出店へ、「プレステージブランド」の確立目指す

 3-1.jpg化粧品通販を行うタカミは7月21日、中国・香港に初の海外店舗を出店した。出店するのは、ラグジュアリーブランドを中心に扱う化粧品専門の商業施設「Facesss(フェイシス)」。「プレステージブランド」として確立を目指しており、今後もコンセプトが合致する「フェイシス」を中心に出店を検討していく。

 出店するのは、香港を代表する大型ショッピングモール、タイムズスクエア内に展開する「フェイシス」。主力の角質美容水「タカミスキンピール」をはじめ、サプリメントなどを除く化粧品の大半を扱う。専任のアドバイザー(美容部員)も配置。化粧水の前に使う「タカミスキンピール」の特徴など使用方法を説明しつつ、"プラスワン"のスキンケアの習慣化の浸透を図る。

 スキンケアブランド「TAKAMI(タカミ)」は、直接の卸ルートは持たないものの、中国の通販サイトやSNSで人気が高まっていた。香港では、特徴的な青い容器から「小藍瓶(シャオランピン)」の愛称で親しまれ、年々利用者が増加。これまでも海外から出店依頼が寄せられていた。

 今回出店を決めた「フェイシス」は、化粧品のラグジュアリーブランドや美容商品を扱うことを特徴にしている。今回の出店を含め、香港で3店舗目を展開している。

 タカミは今後の成長を目指す中で「プレステージブランド」として確立を目指しており、目指すブランドイメージと「フェイシス」のコンセプトが合致したことから出店を決めた。日本国内で定着しつつあるスキンケア習慣の海外での普及を目指す。

 国内でも複数の店舗でアドバイザーの配置を始めている。これまではロフトやプラザなどバラエティショップ、メイクアップソリューションでの展開が中心。アドバイザーの配置も一時的なカウンセリングイベントなどにとどまっていた。

 今年4月には、従来の百貨店やバラエティショップとは異なる化粧品売り場の構築を目指す「GINZA SIX」が都内にオープン。タカミも初めてアドバイザーを配置する店舗を出店した。6月にリニューアルした「銀座ロフト店」にも配置。通販顧客が対面でのコミュニケーションを求め来店する機会も増えており、既存店を含め店舗コンセプトと合致する場合は適切な使用方法や習慣化に向けてアドバイザーを増やしていく方向性を持っている。

 主力商品は、「タカミスキンピール」。2005年の発売から現在、月4万人以上の顧客が利用するロングセラー商品になっている。国内では通販のほか、ロフトやプラザなど30店舗に卸販売を行う。

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