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企業動向 Archive
NTTドコモ らでぃっしゅぼーやを買収、ローソンと資本業務提携も
ドコモは1月31日から3月12日にかけて、TOBを実施し、完全子会社化を視野にらでぃっしゅぼーやの発行済株式と新株予約権を合わせて51・0%(370万6600株)以上の取得を目指す。全株式を取得した場合の買収総額は約69億円となる見込み。子会社化後は、数人の役員を派遣する予定だが、らでぃっしゅぼーやの現経営陣は変更しない意向。
ドコモは成長戦略として、本業である通信事業の周辺領域に事業を拡大させており、外食大手との共同出資会社設立や気象情報配信会社との資本業務提携などを行ってきた。通販でも09年にテレビ通販大手のオークローンマーケティングを買収している。今回のらでぃっしゅぼーやの買収もその一環だとしている。
らでぃっしゅぼーやの買収後は、同社の事業拡大を進める意向。具体的にはドコモが持つ約6000万人の顧客をらでぃっしゅぼーやの宅配事業に送客。携帯電話の請求書を通じた紹介やドコモの独自ポイントを活用した販促、スマホ向けのポータルサイトでの告知などの実施を検討する。
また、ドコモのノウハウを活用して、らでぃっしゅぼーやのモバイル通販を強化。アプリの開発などを視野に、これまで未対応だったスマホやタブレット端末での注文に対応させる。加えて、宅配の申込みをペーパーレスで行えるようにするなど手続きを簡略化して高齢者などの新規客を開拓。さらにタブレット端末などを活用し、生産者が申告する生産履歴などの情報をリアルタイムで収集することも検討するようだ。
また、本業の通信事業とのシナジーにも期待する。らでぃっしゅぼーやの既存客約11万人に対して、ドコモ端末利用を推進する。利用頻度の高い日常食品の販売でパケット定額制に誘導し、「全体の底上げにつなげたい」(ドコモ)など、利用頻度の高い食品の取り扱いを開始し、パケット通信料金の収入拡大につなげたい考え。
さらにドコモは1月30日にローソンとの提携についても発表。ドコモは子会社化後のらでぃっしゅぼーや株式の最大20%をローソンに譲渡、3社で業務提携を行なうもの。なお、ローソンは、らでぃっしゅぼーやに代表権を持つ副社長を1人派遣する予定。
ローソンは食品の製造小売を強化したい狙いで、これまでも、らでぃっしゅぼーやと食品のネット販売を行う合弁会社の「らでぃっしゅローソンスーパーマーケット」を展開してきた。業務資本提携を通じて、らでぃっしゅぼーやのノウハウを共有化することで有機野菜などの商品調達力の向上を目指す。
今後、らでぃっしゅぼーやの商品をローソン店頭で販売することなども予定し、ローソンの持つ物流機能を共同活用し効率化する。また、ローソンはドコモと連携しスマホやタブレット端末を店頭の販促に利用する考え。
通信とコンビニの大手がタッグを組んだ今回の買収および業務提携は注目されるところだが、業界関係者からは早くも「ドコモが(旨みの少ない食材宅配事業に)あえて参入した意味が見えない」など今回の買収・提携を疑問視する声が挙がっているようだ。
賞味期限のある生鮮品を扱う食材宅配は過剰在庫を出さないよう需給のバランスを見ながら、生産量などをコントロールしたり、生鮮品を扱うために特殊な物流が求められるなどシビアなオペレーションが求められる難しいビジネス。また、有機・低農薬野菜などの場合は特に生産量を一気に拡大するのは難しいことに加え、消費者の間で食品に対して安心・安全への関心が高まっているとは言え、比較的高額な食材宅配を利用する世帯は限られた層であり、急激な売り上げ拡大もまた難しいわけだ。
今後、事業規模を拡大させていくには、利用者の拡大策はもちろん、商品の供給量拡大のため、有機野菜や低農薬野菜の生産者を開拓する必要がありそうだが、「そう簡単にはクリアできない」(業界筋)問題のようだ。こうした問題をどう捉え、らでぃっしゅぼーやの舵をどうとっていくのか。あえて、「食材宅配」というビジネスに参入したドコモの真意や思惑を含めて、行方を注視する必要がありそうだ。
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ミクシィとDeNA 「mixi」にモール開設、3月下旬メドに〝ソーシャル性〟前面に
両社は3月下旬をメドに、SNS「mixi」上に仮想モールを開設する。モール名称は未定。出店店舗の開拓やサポート、システムの提供はDeNAが担当する。運営は共同で行っていく考えだ。「mixi」ユーザー以外が閲覧できるかどうかは未定としている。
現在決定している出店店舗は、ビッダーズに出店している「ローソンHMVエンタテイメント」「サンリオ」「セシルマクビー」の3店。ビッダーズ出店店舗以外でも、ミクシィとビッダーズの中心利用層である10~30代女性向けの商品を扱う店舗にも参加を促していく構想だ。
モールの具体的な内容は未定だが、「mixiチェック」ボタンなどで情報を"共有"できるSNSの仕組みを活かした形になることは確か。「適切なタイミングで自然にモノが買える」(DeNA)ことを重視しているという。また、企業・個人が無料で作成できる「mixiページ」との連携については「(連携で)いろいろな効果が高まると思うので、可能性はある」(ミクシィ)としている。
対応デバイスについては非公表だが、「ソーシャル性を重視したサービスにしたい」(同)ことから、「mixi」へのトラフィックが多く、SNSとの相性がいいスマートフォンを重視する可能性が高そうだ。
出店料の徴収は現在は考えておらず、売り上げの数%を両社が分配する形になる。
同取り組みは発表後、「すぐに数百の引き合いがあった」(DeNA)という。いまだ試行錯誤が続く「ソーシャルコマース」市場で成功事例を創出できるか、注目を集めそうだ。
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本誌フルフィルメント調査(上) 配送業者は宅配2強で83%
本紙調査では、「最も利用している運送会社」は「佐川急便」と「ヤマト運輸」で、2社の利用率を合わせると全体の83・3%に上った。
「佐川急便」を最も利用する企業が全体の45・0%を占め、1年前に実施した前回調査から1ポイント増えて首位を守った。一方の「ヤマト運輸」は38・3%で、前回(41・0%)からは若干落とした。
「ヤマト」と「佐川」以外では、「郵便事業会社」が11・7%、「自社便」が3・3%、「その他の配送会社」は1・7%だった。
一方、「運送会社を選ぶ基準」については、重要な順に3項目を選んでもらい、これをポイント化して集計したところ、「コスト」が138ポイントと最も多く、これまでの調査と同様に配送コストを抑制する向きが根強いものの、「輸送品質」との回答も127ポイントで首位に肉薄したほか、「全国配送への対応力」が64ポイント、次いで「顧客の評判」が32ポイントと順位を前回からひとつ上げ、通販実施企業が重視していることが分かった(図表を参照)。
また、「輸送以外の付加価値提案」を挙げる企業も10ポイントに増加した一方、「海外配送への対応力」を選択した企業はまだなかった。
過去1年間に運送会社を変更した企業(5社)にその理由を聞いたところ、「配送品質が悪かったため」(グランマルシェ)と品質重視の傾向がうかがえるケースもあったが、全体としては「総合的に判断した」(マガシーク)や「全体的なサービスの質を考慮した」(ゴールドウイン)などの意見が強かった。(つづく)
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オットージャパン・田中会長が語る成長戦略「ネットで他社商材販売へ」
――専務兼CFOから会長に就任した。
「財務の責任者としてこの数年は事業・経営計画の立案から実行まで携わってきた。M&Aや事業提携などの案件も見てきており、事業規模の拡大に向けてはとくに事業提携を手がけたい」
――同時に社長も交代したが、役割分担は。
「私は会社全体の運営を任されており、バランスを見て投資の舵取りをする。独オットー社から来てもらったベルンハルト・シャフラー社長には商品部門とマーケティング、ECを任せている」
――強化分野は。
「ネット販売と基幹のカタログ、フルフィルの3分野だ。とくにネット販売は年率約20%伸びており、成長を加速させるため9月をメドにプラットフォーム事業を始める。自社通販サイトに他社のブランド・商材を取り込んで、売り上げを伸ばしていく。そのためのシステム投資も行う」
――取り込む商材は。
「オットーの特徴である"インターナショナルファッション"とテイストが合致すれば、アパレルにこだわる必要はない。グループ企業の商材をはじめとした衣料品はもちろん、雑貨やコスメ、メンズ衣料もあり得る」
――進捗状況は。
「交渉を始めているが、ブランドの数にこだわるのではなくクオリティーを重視して、親和性の高いものを選別する。基本的には30~50代女性という自社サイトの客層にマッチした商材ということになるが、幅広い年代が支持するものは良い商材とも言える。そうした商品も開拓する」
――既存のECは。
「昨年9月にスタートしたスマートフォンサイトは予想以上に好調で、ECやモバイル通販の急成長をけん引している。これをさらに強化する。プラットフォーム事業を除き、コアのレディースアパレルのEC化率は3年間で50%台にしたい」
――カタログは。
「主力のカタログで利益を出し、ECの投資に充填する。当社の2大カタログのうち、とくに『オットーマダム』は消費者の支持が高く収益率も良い。これを秋号から拡大する。ページ数を増やして商材の幅を少し広げ、新しい客層を獲得したい。強みであるエレガント系のテイストと大きく異なる商材を扱うのではなく、これを補強していく。『オットーウィメン』については、これまで以上にウェブとの連携を図る」
――フルフィルは。
「サイト構築から受発注、マーケティング支援、ロジスティクスまでトータルで提供できる。有力海外ブランドも支援しており、隠れた収益源だ。きめ細かいサービスで伸ばしていく。プラットフォーム事業では一気通貫型のフルフィルサービスで簡単にECを始められることが強みになる」
――実店舗は。
「拡大路線を継続する。固定ファンも増えており、プロパー商品を売る店舗を増やしたい。アウトレット店の展開は、トップブランドが出店する場所に限定してブランドイメージを維持している」
――事業提携については。
「オットーブランドは良質のテイストを持っていて値ごろ感があるため、他社でも売れると自負している。グループの商材も自社サイトや他の小売りチャネルでも売っていきたい。今は変化を取り込める企業が勝つ。スピード感のある企業と組んで売り場を広げたい」
――社員に何を求める。
「まずは、お客様志向。迷ったら顧客に聞こうと言っており、座談会などで顧客の声を吸い上げている。創造性とスピード感の両立も大事だ。会長に就任してすぐ経営陣と従業員が顔を突き合わせて対話できる場を作った。事業戦略への理解を共有するのが目的で、小船でそれぞれが漕ぎ出すのではなく、大船となって同じゴールを目指したい」
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くちコミの健全性守るには?【藤代裕之氏に聞く】 『リスク大きい"ステマ"』
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三越伊勢丹通信販売のネットスーパー 百貨店顧客と接点拡大へ
昨年10月22日、大地を守る会と組んで展開してきた食品宅配サービスを拡大し、「三越伊勢丹エムアイデリ」としてネットスーパー市場に参入。日常的に良質な商品や生活を求める消費者に対し、百貨店を核としたグループ全体で接点を増やす。
そのため、百貨店で扱う人気の惣菜や、三越日本橋本店から全国の老舗銘菓などを届ける「デパ地下便」もスタート。生鮮食品やグローサリーはグループ企業が運営する食品スーパーとも連携し、品ぞろえは従来の1・5倍の1200品目に増やした。
通販商材についても、缶詰などカタログではセット売りが基本のアイテムも1個単位で販売する。
また、ネット完結型ではなく、毎週、専用のカタログを発刊して電話で注文を受けることで、比較的に年齢の高い顧客層にも配慮した。
配送エリアは一部地域を除く関東全域に広げ、午後3時までの注文で翌日の指定時間帯に手渡しで届ける。
従来型の食品宅配からネットスーパーへの切り替えに当たり、東京・葛西地区に新たな配送センターを設けて配送業者も変えたのに加え、これまでは大地を守る会が主体だったカタログ制作も、すべて三越伊勢丹通信販売が編集する体制に移行している。
今回、同社グループは首都圏で初めて「三越伊勢丹」ブランドを使用。顧客はネットスーパーの業態であっても「百貨店」のサービスと受けとめており、求められる水準は高い。そのためにも注文時に顧客の生の声が聞けるコールセンターは大事で、ネットスーパー専用の席数をこれまでの3倍に増やして対応している。
現状、旧サービスの会員が引き続き主要顧客で、買い物弱者など新規会員も想定を約3割上回って推移しているものの、定期配送を望んでいた既存客の離脱もあって、初年度2万人の会員目標にはもう一段の集客策が必要な状況だ。
同社では、百貨店店頭でサービスを紹介するなど百貨店顧客へのリーチを強めているが、今後はウェブ限定商品やセールの実施などで、いかにネットを主要受注ツールにできるかも採算面では課題となりそう。
また、ノウハウを持つカタログやテレビ通販とは異なり、受注商品を翌日に届けること自体が初めてのため、「奇策はなく、確実性を重視する」(志田尚之・宅配営業部宅配企画マネージャー)としており、需要予測の精度向上も不可欠だ。
食品宅配事業の売上高は、2011年3月期が15億円弱だが、これを初年度でほぼ倍増の27億円、将来的には100億円を目指す。
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世界文化社 美容室と連携し新規開拓、「家庭画報」読者取り込みへ
同社は前期、通販戦略の一環としてカタログのラインアップを拡大。年6回のレギュラーカタログに加えて季節ごとに特別号を発行し、レギュラーカタログとのシナジーを誘発させた。また、特別号には4ページ程度のチラシも挿入。顧客の購買意欲の促進を図った。こうした施策が奏功し、通販売上高は前期比8・3%増を達成。過去最高だった前々期の数字を更新した。
ただ、これまでは既存客に向けた通販展開がメーンだったため、今後はさらなる通販の成長を見据え、最重要課題として新規客の開拓に取り組む。アウトバウンドやチラシ同梱などリピート向上のための施策も継続しつつ、潜在顧客である「家庭画報」読者にアプローチしていく構想だ。
そうした取り組みのひとつが、美容室へのカタログの設置だ。比較的高所得な女性客が多い、青山や銀座などに店舗を構える美容室と連携し、店舗での閲覧用カタログ「家庭画報ショッピングサロン」を設置。6冊のカタログを1冊にまとめたもので、興味を持ったユーザーに無料カタログを送付する仕組みだ。
同取り組みは開始から1カ月ほどで300超の申し込みが来た。今後は、さらに多くの美容室やエステなどで展開する可能性もあるとする。カタログに「家庭画報」のチラシも同梱し、「ショッピングと本誌の両方のファンを増やす」(世界文化社・通販事業本部駒田浩一本部長)考えだ。
また、ネット販売でも新規開拓に力を入れる。同社は2010年4月に自社通販サイトを大幅に刷新し、使い勝手の改善などを行った結果、刷新前に3%ほどだった占有率は現在7%まで拡大した。
これをより拡大するため、今期は、前期から行っているリスティングやアフィリエイトなどのネット広告を強化。外部サイトへ出稿するほか、これまでほぼ食品ジャンルに限られていたリスティングのキーワードを全ジャンルに拡大する。既存の45~55歳の働いている女性を取り込む構想で、「純ネット客」の流入を増やして顧客基盤を拡大したい考えだ。
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「食べログ」にやらせ投稿、口コミの信頼性揺らぐ
カカクコムによると、やらせ業者から「食べログへ好意的な口コミを多数書き込んでランキング順位を上げる」といった営業を受けたという通報が、昨年1月に飲食店からあったという。同社の調査では、業者は39社に上る。なお、価格比較サイト「価格.com」で同様の業者が横行している可能性について、本紙の質問に同社は回答していない。
同社では、業者に「やらせ」の中止を要請、応じない場合は法的措置も検討するという。また、「価格.com」開設時から行っている口コミ投稿の全件監視により、不自然な口コミを特定し、削除する方針。さらに、恣意(しい)的なランキング操作を防ぐため、ランキングの仕組みを変更するとしている。
ただ、こうした対応ではやらせを完全に防ぐのは難しく、やらせとは判別しにくい内容で投稿するなど、業者がより巧妙な手段を使う可能性も高い。「食べログ」のアカウント取得条件を厳しくするといった対策は、投稿数の減少につながるため、導入しにくいとみられる。同社ではこうした対策の導入可否について、本紙の質問に回答していない。
口コミを利用したやらせに違法性はあるのだろうか。消費者庁では昨年10月、口コミ情報を自ら、もしくは第三者に依頼して掲載する際に「著しく優良または有利であると一般消費者に誤認されるものである場合には、景品表示法上の不当表示として問題となる」との見解を発表している。
これは、例えば実際には地鶏を使っていないのに「地鶏がおいしかった」と書きこむなど、事実とは違う内容の口コミが不当表示にあたるというものだ。ただ、「とてもおいしい」というような投稿はあくまで「感想」であるため、取り締まることはできない。
消費者庁表示対策課では、今回の「食べログ」問題について、「優良誤認させる口コミがあったとすれば問題になる」とする。つまり、やらせ自体が景表法違反となるわけではなく、口コミの内容如何(いかん)というわけだ。
また、高い点数を付けてランキングの順位を操作した件については「ランキングを作っているのは事業者(飲食店)ではなくカカクコムであるほか、点数が示すものがはっきりしないため、問題とするのは難しい」(表示対策課)。店に付けられる点数が「料理の味」なのか「(価格や量などの)サービス」なのかが切り分けられず、「優良誤認」と「有利誤認」のどちらにあたるかも判別しにくいためだ。
現状では今回のようなやらせの口コミや、広告と消費者に知らせず、口コミにみせかける「ステルスマーケティング」を取り締まるのは難しい。
とはいえ、こうしたやらせが横行すれば、消費者の口コミへの信頼は大きく低下するだけに、各事業者には、口コミの透明性確保のための対策が求められる。
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ジュピターショップチャンネル、インフォマーシャルを開始へ
JSCがインフォマーシャルを放映するのは1月16日から。BS2局(BS朝日、BS11)とCS8局(LaLa TV、FOX、チャンネルNECO、ホームドラマチャンネル、KBS、ファミリー劇場、スーパードラマTV、AXN)で3月末まで合計300回、放映する。
インフォマーシャルの内容は「一般的なインフォマーシャルの形に近い。ナレーションの声は(JSCの番組に出演中の)キャスト(番組司会者)のものだが出演はしていない。ゲストが出演して商品を説明したり、商品の使用前・使用後の比較で効果を訴求したりしている」(同社)という。なお、インフォマーシャル用の特別価格やセット販売は行っていないという。顧客からの反応を見るため、3つのインフォマーシャルは放映期間中、様々な時間帯で繰り返し放映する予定。
インフォマーシャル展開は「売り上げよりも『ショップチャンネル』自体の認知度向上が目的」(同)とし、インフォマーシャル経由でBS、CSの視聴者を同社の通販専門放送の視聴に誘導するための一環としている。
JSCは視聴世帯数の拡大のため、運営するCS専門チャンネルや契約を結ぶ全国のケーブルテレビ局経由での番組放映に加え、テレビ局から放送枠を購入して番組の放映を行なう試みを積極的に進めており、BS朝日、BSフジ、日本BSで通販番組のサイマル放送を実施。今年1月2日からは独立UHF局の東京メトロポリタンテレビジョンでもサイマル放送をスタート、地上波でも番組放映を始めている。
今後も視聴者が多い地上波を含め、自社番組をテレビ局各局で放映していきたい考えのようだが、サイマル放送の場合、テレビ局が放映前に内容などを考査しにくく、放送枠の販売に難色を示す局も少なくないと見られるため、JSCは事前に考査でき、放送枠取得のハードルが低いインフォマーシャルの展開で「売り場」の拡大を迅速に進めたい狙いもある模様。
インフォマーシャルの今後については「まずはテスト的な位置付けで反響や効果などを見極めた上で決めたい」(同)としているが年商1000億円超のJSCが本格的にインフォマーシャルに打って出てきた場合、競合として、また放送枠の取得などの面で既存のテレビ通販事業者にも影響が出てくる可能性もあり、行方が注視されそうだ。
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フェヴリナ・神代亜紀社長に聞く、経営建て直しへの一手は? オペレーターの声活用、3年後売上高50億円へ
――経歴からお伺いしたい。
「2001年、43歳の時にアウトバウンドを手掛ける『カスタマーフレンド』としてエバーライフに入社した。それまでは主婦業に専念しており、オペレーターの経験も営業の経験もまったくなかった」
「そこで、営業成績上位のオペレーターの、電話でのやり取りを記録したカセットテープを繰り返し聞いて『どうすればお客様が心を開くか』ということを学び、実践した。その結果、営業の数字を上げていくことができた。その後、新人のオペレーターを指導することになり、営業の時間は減ったが、成績は保ち続けた」
「エバーライフが化粧品を手掛けることになった際、新ブランド『フェヴリナ』のコールセンターのチーフとして異動した。高級路線の化粧品として『ナノアクア』を売りだしたのだが、当初はインフォマーシャルを使ってもなかなか売れない状態だった」
――その後、化粧品部門は「フェヴリナ」として分社化した。
「3期目に売上高9億2000万円、利益も出た。1年分の購入で3割引きにするなど、まとめ買い割引制度を導入することで売れるようになったと思う。ただ、最近はクレジットカードの規制が厳しくなったこともあり、定期コース中心に移行した。その影響で販売単価が下がっている」
「07年に発売した『ジェルパック』のピークが来たことが大きい」
――その後、売り上げが下降し、前期は最終赤字となった中での社長就任となる。
「第1期を除けば、単体では初の最終赤字だ。ここまで数字が落ち込むと、空気を一新する必要がある」
――社内やコールセンターの雰囲気も悪くなっていた。
「そうだ。遠藤英樹前社長も忸怩(じくじ)たるものがあったと思う」
――社長交代には、エバーライフ創業者で、現在もフェヴリナの大株主である井康彦元社長の意向もあったのでは。
「井氏は経営にはほとんどタッチしていない。ただ、何かを変えなければならないとは感じていたと思う」
――赤字の原因はどこにあるのか。
「マーケティングの問題だと思う。3年間新規顧客が増えておらず、ボディーブローのように効いている。当社は高級化粧品が主力だが、デフレが進む時代とのズレがあった。『ジェルパック』ピーク時は新規顧客も順調に増えていたが、競合他社から類似商品が多数発売されたことも大きい」
「ただ、最近は低価格商品を投入し、マーケットの声に耳を傾ける方針に転換している。3990円の『ウォータークレンジングジェル』という、当社としては低価格商品のインフォマーシャルを9月から放映しているが、新規顧客が増加中だ」
――その他の商品戦略は。
「『7GFセラム』という美容液も売れている。これは1万5750円という高い商品ではあるが、メディアでは宣伝していない。カスタマーフレンドがおすすめするアップセル商品で、非常に好評だ。『化粧水の前につける』という点が差別化ポイントとなっており、リピート率も高い」
――ビジネスモデルに変更はあるか。
「それはない。顧客とカスタマーフレンドとの『絆』を重視するのが当社の強みだ。ただ、アウトバウンドを望まない顧客がいるのも事実なので、ネット販売の活用など、ニーズに合わせた対応を取らなければならない」
――受注ツールの比率は。
「電話が9割、ネット販売が1割だ。電話のうち、アウトバウンドが8割、インバウンドが2割。顧客の主力層は50代女性となる」
――黒字転換の見通しや、今後の目標売上高は。
「単月黒字化は今期中に、通期黒字化は来期果たしたい。ただ、黒字にするのは媒体費を削れば簡単だが、それでは新規が増えずにジリ貧だ。局の選び方も重要だろうし、低価格商品で獲得した新規に対し、何を販売していくかも重要だろう。顧客が何を望んでいるかを読み取るため、現在は商品開発や販促などにカスタマーフレンドの意見を取り入れている」
「売上高に関しては、2013年3月期は20億円に戻し、15年3月期には50億円台に乗せたいと考えている」
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ジャパネットたかたの高田明社長に聞く 今後の通販戦略は? "脱・テレビ"に向け始動
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セシール 海外で商品展開積極化、韓国で下着をテレビ通販
韓国での「セシレーヌ」商品の展開では、CJHSとライセンス契約を締結。セシールがライセンサーとして商品の企画や監修を担当し、CJホームショッピングが商品の製造および販売を行う形とした。
商品は、CJHSが運営する70分の生番組「CJ O ショッピング」で紹介。セシールのインナー担当者のインタビューなどを交えた。現地顧客の嗜好に合わせ、デザインにラグジュアリーさなどを採り入れたのが特徴で、単品ではなくデザインが異なる5種類のブラやショーツなど14点のセットで販売。テレビでの販売価格は15万8900ウォン(日本円で約1万1000円)で、韓国の通販としては高価格帯になる。
セシールによると、韓国では日本製インナーの品質に対する信頼感が高く、今回の商品展開では、"日本のナンバーワン通販下着メーカーの商品"として訴求。
番組放映終了後は、CJHSの通販サイトで商品を販売しており、受注状況などを見た上で2回目以降の番組放送を検討するという。
セシールは「セシレーヌ」のブランドで、12月1日から中国の仮想モール「天空9城」を運営する天空商務(蘇州)有限公司へのストッキング等の商品供給を開始。ライセンス契約を結び海外で商品を展開するのは韓国が初めてだが、今後も、顧客の嗜好や商習慣を熟知する現地事業者と連携した海外での商品展開を進める考えのようだ。
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資生堂 仮想モール運営へ、旅行会社、家電など13社参加
新サイト「ビューティー&コー」は、モール参加企業の通販サイトに誘導する玄関口との位置づけ。美容ジャーナリストなど専門家による情報発信、ユーザーのくちコミ機能を有した総合情報サイトの側面を持ちつつ、参加企業の通販サイトにつなぐ仮想モールとしての機能も果たす。サイト上で商品の販売は行わず、誘導先となる各社の通販サイトで販売する。
参加企業は基本的に1業種1社に絞った。現在、出店が決まっているのは、JTB(旅行)や講談社(出版)、スターツ出版(同)、ル・クルーゼジャポン(キッチン用品販売)、パナソニック(家電)、サンエー・インターナショナル(アパレル)のほか、資生堂グループの資生堂、アユーララボラトリーズ、エテュセ、キナリなど13社。モール開設までに資生堂本体もオンラインショップ機能を持つサイトを開設する。1業種1社を基本としているが「顧客の利便性を考えると絞ることは適切でないかもしれない。今後、参加企業のボリュームが増す中で検討する」(同社)としている。来年度末までに50社以上の参加を目指す。
集客は、購入金額に応じた独自のポイントプログラムに加え、参加企業とコラボ企画や限定商品を展開して図る。資生堂は「花椿CLUB」という会員組織を持つが、現在、ここではポイントプログラムを導入していない。ポイントの利用はモール内に限定する。
ただ、ポイントは商品購入には使えず、美容に関する体験型企画の提供を考えている。
体験型企画について、「あくまで一例だが、例えばモダンアートを見に美術館に行った時、初見では中々理解するのが難しいが、キュレーター(学芸員)が解説してくれると分かりやすい。そこで美術館の閉館後や貸切でキュレーターの案内を受けることができるツアーがあれば面白い。そうした体験型エンタテインメントを提供する」(同社)としている。
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2011年の10大ニュース――悠香問題「人ごとではない」、送料無料は〝当たり前〟に
4位に入ったのは「悠香の自主回収問題」。今年通販業界で起きた事件としては、最も世間を騒がせたといえるだろう。単品通販からの投票が目立ち「一般的な原料によるトラブルだけに対応が難しい」という声のほか、「人ごとではない」との声もあった。
基幹商品である洗顔石けん「茶のしずく」に含まれる「加水分解コムギ末」が小麦アレルギーを引き起こすとして、5月に同社が自主回収を発表。一方で、来春にも各県で結成された被害者弁護団が集団訴訟の準備を進めていることも分かっており、問題は長引きそうだ。
同社では、「加水分解コムギ末」がアレルギー発症の可能性となっている事実を、09年末から10年初頭にかけて医師などから指摘されていたにも関わらず、何の対策も打ってこなかったほか、顧客に対しては少額の「お見舞い金」で解決しようとするなど、リスク軽視と被害者への対応のまずさが問題を大きくした要因といえる。読者からは「顧客の声を社内で共有する仕組みや、トラブルに早急に対応できる体制が必要」と、今回の事件を教訓とする意見があった。
5位は「送料無料が活発化」。昨年、アマゾンが購入金額によらず送料を無料にするサービスを恒常化したが、今年は家電量販店の通販サイトが相次いで送料無料キャンペーンを実施した。6月にヨドバシカメラが開始したのを皮切りに、7月には最大手のヤマダ電機のほか、ビックカメラなども開始。さらには、ネット専業大手のストリームも追随した。「サービスとして『当たり前』になりつつある」との声に代表されるように、「送料無料」が消費者の間で一般化する可能性がある。
一方で問題となるのは送料をどこで吸収するか。商品価格に上乗せするケースも考えられるだけに「消費者からの誤解を招かないようにすべき」との声が聞かれた。
6位には「通販市場、4兆5000億円に」がランクイン。10年7月の調査では伸び率が鈍化したものの、今年7月調査では前期比10・8%増と成長が再加速。「これからまだ増えるだろう」との意見がみられた。
7位となったのは「円高が進行」。歴史的な円高は国内製造業に大きなダメージを与えており、海外へ商品を輸出する通販企業からは「影響が大きい」との声が聞かれた。ただ、直貿比率の高い通販企業にとっては、円高は原価率低減の要因となりうるほか、海外生産や拠点設置には有利な要因ともなる。円高傾向は定着しており、各企業の対応が注目されそうだ。
同じポイントで7位に入ったのは「節電商品が人気」。東日本大震災後の電力不足を受けて、各社で節電対策商品が売れた。ディノスでは、節電・防災関連商品が順調で、今中間期はカタログ通販売上高が2桁増に。読者からは「エコに対する消費者の意識が変わった」「来年も扇風機やこたつなどの節電商品が売れるのでは」との意見があった。
9位は「リアル店舗との融合進む」。紙媒体では取り込めない層の取り込みに向けて、実店舗の出店を強化する動きが活発化している。ベルーナは茨城県に衣料品の開設。また、セシールでは下着の実店舗「ソッポソッピ」において、店舗を主軸にカタログ・ネットへ顧客を誘導する流れとしている。読者からは「実店舗と通販の連動は一層重視される」と予測する声が聞かれた。
同じく9位は「TPP参加交渉へ」。関税が撤廃されれば程度の差はあれ通販市場にも影響が出るのは必至なだけに、今後の動向が注目される。
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千趣会、衣料品カタログ再編――ライフスタイル別提案強化
今回のファッションカタログ再編では、基幹カタログの「暮らす服」のほか、「メンズ暮らす服」「大人の服」「ファッションプラス」を新カタログに集約。「わたしの着たい服」として、シングル・ディンクス向けの「愉しむ人へ」、育児ママ向けの「微笑む人へ」、ベルメゾン主要顧客(30代半ば~40代半ば)向けの「輝く人へ」、45才以上向けの「柔らかな人へ」の4誌に分けて展開する。
また、各カタログのイメージモデルとして、「愉しむ人へ」に大政絢さん、「微笑む人へ」に豊田エリーさん、「輝く人へ」に小西真奈美さん、「柔らかな人へ」に黒田知永子さんを起用。カタログ表紙にイメージモデルの画像を使うほか、巻頭で企画ページを掲載する。
一方、今回のカタログ再編では、新たな試みとして4誌で統一的に商品を開発。各カタログの掲載商品は、衣料やインナー、シューズ、雑貨など約1万3000~1万5000品番。各カタログ全体の約8割が同じ商品となるが、これにより商品の型や媒体の効率化を図る。
一方、カタログに掲載する商品の構成部分で、商品を利用シーンやテイストなど開発単位で捉える"カセット方式"の考え方を導入。カタログごとにカセットの組み合わせや商品の見せ方を変え、ターゲット層のライフスタイルなどに応じた商品提案を行う。
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【ニュースの断層】 医薬品販売有識者会議 関係団体にヒアリング
有識者会議の委員は9人の構成で、中立・公正な議論をする狙いから、ビジネス上の利害関係がない学者や弁護士などを委員に選定。委員が医薬品販売制度に関する専門家ではないため、10月28日の第1回会合では医薬品販売制度に関する経緯説明などを行い、「まず、問題意識の共有を図った」(JACDSの宗像守事務総長)という。だが、その方向性は、ネット販売に"問題あり"との見方が優勢のようで、第2回会合として行われた事業者側へのヒアリングでも、その一端をうかがわせる場面が見られた。
ヒアリングに出席したのは、JACDS(店販)、日本置き薬協会(配置販売)、日本漢方連盟(店販および通販)、全国伝統薬連絡協議会(通販)、ドラッグストアを運営するモリスリテール(ネット販売)。各団体・事業者が商品の陳列や販売方法、相談応需の体制などを説明し、委員が質問をする流れで進められたが、店販および配置販売は認められたモデルとして質問を省き、通販・ネット販売を行う団体・事業者に質問するという形だ。
また質問の内容としては、漢方薬および伝統薬で店舗が廃業した場合の顧客対応や電話での相談応需体制などだったのに対し、ネット販売については、仮想モールに関する質問が中心。仮想モールで医薬品を販売する場合の最終的な販売責任の所在、仮想モール間における医薬品販売のルール共有化の状況など、仮想モール関連の質問を中心とした質問が出された。
これに対しモリスリテールは販売責任は出店者側にあるとし、仮想モール間のルール共有化が図られていない印象があると回答。また、ネット販売の問題点に関する質問に、CtoCで第1類医薬品が売られるケースがあるのではないかとした。
さらに事務局側が説明を補足。厚労省が設けた「医薬品新販売制度の円滑施行に関する検討会」で、三木谷会長兼社長が仮想モール運営事業者に最終的な販売責任がないと発言したことに触れ、「海外では運営者が責任を問われる事例が増えている」とし、欧州で医薬品ネット販売を行っているのは、全て店舗を持つ事業者だと付け加えた。
有識者会議での議論は、国内で正規の許可を得て店舗を運営する事業者の一般用医薬品のネット販売の在り方のはずだが、事務局側が捕捉説明として、本筋の議論とは直接的に関係のない海外の事例を持ち出した背景には、ネット販売の問題点を強調する狙いもあるようだ。
一方、何故、ネット販売のヒアリング対象だけ事業者なのかだ。有識者会議事務局は、日本オンラインドラッグ協会(JODA)にもヒアリングへの出席を打診したが、都合により辞退したためと説明。事務局をつとめるJACDSの宗像事務総長によると、JODAは事務局に入れることなどを要望し、「一度出席すると言っておきながら突然辞退した。敵前逃亡のようなもの」と不快感をにじませる。
だが、JODAの言い分は少々違う。JODAでも「中立・公正な場で医薬品ネット販売のあり方を議論することに異論はない」(事務局)が、利害関係のあるJACDS単体で事務局を担っていること、会合を全て公開して欲しいとの要望に対し委員の都合により確約できないと回答されたことなどから、「"中立・公正"に疑問を感じ、出席を見合わせた」(同)という。また、ヒアリングに出席する意向を示し辞退したとする有識者会議側に対しても、「もともとヒアリング出席するとは言っていない」(同)とし、認識の異なる説明に不信感を持っているようだ。
有識者会議では今後、来年2月まで毎月1回のペースで開催し、検討結果を厚労省や関係団体に提示する考えだが、ネット販売についてはバイアスの掛かった議論が進められる懸念もありそうだ。
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悠香巡る集団訴訟の行方、全国14都道府県が弁護団結成、来春メドに集団訴訟
悠香(本社・福岡県大野城市、中山慶一郎社長)の「茶のしずく石けん」(旧製品)による小麦アレルギー発症を巡り、各県で結成された被害者弁護団が集団訴訟の準備を進めている。結成された弁護団は全国14の都道府県。11月20日には都内で情報共有化を目的に合同会議を開き、製造物責任法(PL法)に基づく損害賠償を求め足並みを揃えていく方針を固めた。各報道機関による報道も再燃しており、被害者の数はさらに増えることになりそうだ。
複数の弁護団に準備状況を聞く限り、集団訴訟は来春となる見通し。
東京弁護団の中村忠史弁護士は、「できれば全国で同時期に集団提訴という形を取りたい」と話す。大阪弁護団の日高清司弁護士も「各弁護団の準備状況は異なるが、社会問題に発展する可能性がある問題。アピールという言葉は適切でないかもしれないが、裁判所に重大な問題と認識してもらう上でも一緒に(提訴)できたらいい」とする。
ただ、各弁護団の準備状況にはばらつきがあり、原告も確定していない。
東京弁護団は、現状、問い合わせのあった相談者に対し、個別相談を行っている段階。対象となる相談者は70人、これまで20~30人の聞き取りを終えている。ただ、一般紙各紙の報道を受けて問い合わせは急増しており、「やっと知ったという人がどんどん来ている。憶測だが、相談者の数も倍になる可能性がある」(中村弁護士)とする。
大阪弁護団では、個別相談の希望者が100人を超えたという。ただ原告の確定には至っておらず、今後、症状の確認、プリックテスト(皮膚テスト)の実施、提訴の意思確認、受任手続きといった段階を踏んでいく方針。
このほか、北海道弁護団は80~90件の問い合わせが寄せられている段階。福岡弁護団も100件近い問い合わせが寄せられている。愛知弁護団は9月以降、2度に渡る被害者説明会に70~80人が参加している。
ただ、各弁護団に対する問い合わせは、他県の弁護団と重複する可能性があるほか、県外からの相談も含まれている。
中村弁護士も「北関東、千葉、山梨から相談が寄せられているが、弁護団が結成されておらず受け皿がない。今後、各県の弁護士会に働きかけていく」としている。
このほか、宮城、新潟、埼玉、神奈川、京都、兵庫、広島、佐賀、鹿児島で弁護団が結成されている。
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ジェイド「ロコンド」、仕入れ形態を多様化、来春アパレル開始へ
同社は、今年2月に靴の通販サイト「ロコンド」を開設。テレビCMの積極活用で認知度を高め、垂直立ち上がりを見込んでいたが、震災後の事業環境の変化やIT投資の遅れなどから軌道修正を余儀なくされていた。
ただ、99日間の返品無料サービスや、電話で靴選びを手助けするビジネスモデルが徐々に消費者の支持を得てきていることに加え、当初の仕入れ形態(買い取り販売)にこだわらない柔軟な体制に移行したことで品ぞろえが強化されてきており、初年度(2012年2月期)は売上高20億円を狙える状況という。
従来からの取り扱いブランドを中心に買い取り販売は継続しているが、委託販売型とショップインショップ型(モール型)での取り扱いを強化。同社としては買い取りによって生じる在庫リスクを低減できる一方、ブランド側も「ロコンド店」として品ぞろえを強化できるメリットがある。
今秋冬シーズンからはスペインの靴ブランド「カンペール」が委託販売型で、アパレル大手のワールドがモール型で参加し、人気ブランドが集まりつつある。
来春シーズンでの品ぞろえ強化に向けては、すでに靴のセレクトショップやマルキュー系ブランドの取り扱いが決まり、大手セレクトショップなどの参画も協議中だ。
靴のセレクトショップは有力スニーカーブランドなども販売しており、モール型で展開して品ぞろえの強化につなげる。また、現状は30代女性が主力のため、マルキューブランドの取り扱いで20代前半の女性を開拓する。
商品カテゴリーについては8月下旬にバッグの販売を始めたのに続き、来春をメドにアパレルも視野に入れる。サイト開設当初は3年以内の取り扱いを目指していたが、メーカー・ブランドからのリクエストが強いため商談を前倒ししている。レディース衣料を中心に、大手セレクトショップ、駅ビル系ブランドなどの取り扱いを優先する。
ジェイドはアパレルにも99日間の返品無料サービスを適用。「買ってから選ぶ、買ってから悩む」というコンセプトを靴以外にも定着させたい意向で、先行するバッグと同様、商品に大きなタグを付け、これを外すと返品できない仕組みとする。
一方で、利益率の高い自社プライベートブランドの開発も強化。同社では7月にメンズのビジネスシューズを、10月にはレディース向けパンプスなどを企画・開発し、顧客の支持を得ている。今後、協力工場の拡充にも着手して、メンズを中心に商品バリエーションを増やすことで収益基盤の強化を図る。
「ロコンド」は、品ぞろえが強化されてきたことで、会員数は10万人前後、1日平均の訪問者数は約3万5000人に拡大している。
10月28日には、伊藤忠テクノロジーベンチャーズなどが7億円の第三者割当増資を実施。商社が持つファッションブランドとの取り組みを加速するとともに、IT面では新システムを開発中で、基幹システムを含めた全面入れ替えを来年3月に予定しているという。
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スタイライフ 通販誌の中国展開見直し、国内に経営資源を集中
同社は、中国では昨年春から「ルックス」のダイジェスト版を人気ファッション誌に挟み込んでトライアルを開始。一定の成果を得たとして発刊元の中国紡織出版社と組み、「シンウェイルックス」を同年12月以降、4回発刊するなど成長市場の同国で本格的な事業化を目指していた。
しかし、日本の「ルックス」を中国側で翻訳し、現地で発刊する頃には人気商品の在庫が底をついているケースも少なくなく、「このまま続けても中国の消費者に迷惑をかけるだけ」(藤田雅章社長)とするなど、オペレーションや商品供給面での準備不足が表面化。また、スタイライフが期待したほどのプロモーションが中国側で行われなかったこともあり、早期の収益化は難しいと判断した。
このほど契約期間の1年を迎えるのに当たって戦略を見直し、同出版社との契約を終了した。
雑誌事業については、国内でも収益力が弱まっているため、在庫コントロールの強化や、広告の対象をライフスタイル関連商材に広げるほか、ブランドブックなどの臨時増刊号を発刊して収益機会の拡大を図ることにしている。
また、11月21日と12月中旬に2段階で計画するファッション通販サイト「スタイライフ」の刷新など、好調なネット販売事業に投資を集中し、経営基盤の立て直しを急ぐ。
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中国発バッグECの日本展開は? MBB 投票形式で商品決定、返品受付は年内継続
中国で急成長中のネット販売企業を親会社に持つ同社は、今年7月18日にバッグの通販サイト「Mbaobao(エムバオバオ)」を開設。毎週、平均して100型の新作を投入する品ぞろえと低価格を武器に、バッグのファストファッションブランドとして参入した。
テスト期間と位置づけたスタート直後の3カ月は、5000円台を中心とした本革バッグが売れ筋となり、中国との共通点を確認できた一方、本国では人気の格安な合皮バッグは反応がいまひとつで、購入単価は当初見込みの4000円台から8000円程度だった。
同社ではMDの精度を高めるため、京都近辺の大学生など自社のアルバイトスタッフの人脈を活用した市場調査を積極化。親会社が用意した新商品の写真や商品詳細情報、モデル着用画像などの新作リストから、欲しい商品に投票してもらうというアナログ的な手法を毎週実施し、日本の消費者に支持される商品の投入に努めている。
ただ、投票ではシンプルでどんな服装にも合わせやすいバッグに人気が集中する傾向があるため、同社バイヤーがトレンドを踏まえた商品のバリエーションを維持できるようにしている。
また、中国側では掴みきれない日本人好みのデザインを増やすため、11月からは日本のバッグメーカーから仕入れた商品の販売をテストしている。現状、2社の商品を取り扱い、ブランド名を付けずに販売しているが、さらに2社との交渉も進めているという。
一方、ファストファッションブランドとしてサイトの訪問頻度を高める取り組みを重視。新商品の投入はもちろん、毎日のようにサイトの見せ方を変えたり、エンターテイメントの要素を加えて消費者に飽きられないようにしている。
例えば、週替わりで新しい企画を実施。商品購入時にウェブ上でルーレットを回してもらい、999円を上限に割引額を決める企画では、何度もルーレットに挑戦する傾向が見られたほか、開催時間を限定したフラッシュセールも集客効果を発揮したという。今後、フラッシュセールの手法は会員に限定し、顧客の囲い込みにつなげることも視野にあるという。
サービス面では、初めての購入を促す目的から、オープン後1カ月間の期間限定で返品を受けるキャンペーンを実施したところ、返品率が4%に届かなかったため、「バッグの品質と価格設定が受け入れられている」(神山大二COO)と判断。年内は返品対応を継続する。
また、9月にカスタマーサービスセンターを立ち上げ、電話で商品選びの手助けや受注にも対応。ネット販売に不慣れな消費者も安心して利用できるようにした。
現状、集客についてはリスティングやウェブ広告を中心に取り組んでいるほか、大手カタログ通販にチラシを同梱したり、11月中旬の1週間は大丸東京店に期間限定店を出店した。
今後も東京、大阪といった大都市をターゲットに期間限定店舗を出店し、ネットユーザー以外にもアプローチして、認知度の向上に努める。
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ケンコーコム、上期増収も利益出ず――コスト構造見直しへ
今上期のリテール事業(国内)では、自社運営のPCの本サイトのほかyahoo支店、楽天支店など各チャネルとも2桁増の売り上げとなったが、特に目立ったのは楽天支店の伸びだ。上期累計の売上高は約36億円で、前年同期比50%弱の増加。構成比も約49%と最も高く、本サイトを10ポイント近く上回っている。
また、その他に分類されるチャネルも上期累計の売上高が前年同期比5倍増の4億2700万円と高伸したが、これをけん引したのが「楽天24」。楽天24の売上高は上期累計で2億8100万円だが、特に第2四半期(単体)が2億4000万円と急増。楽天支店、楽天24ともに、ミネラルウォーターの拡販で売り上げが伸びたという。
半面、利益面では苦戦が続いた。その要因のひとつは送料無料ライン引き下げに伴う購入単価の下落だ。受注件数の増加で売り上げ自体は高伸したが、一方で、発送関連費用などが増加。上期の販管費は前年同期比42・5%増の30億8700万円、売上高販管費率36・4%と2・3ポイント上昇し利益を圧迫した。
また、海外から輸入したミネラルウォーターの不良在庫化という震災特需の見誤りも響いた。同社では震災発生直後の品薄状態が当面続くと見て、ミネラルウォーター109万ケース(500ミリリットル×24本入り)を輸入したが、実際の商品が入荷した5、6月頃には、水の供給が安定化。結果、過剰在庫となったミネラルウォーターの値下げ販売を余儀なくされ、ミネラルウォーター関連で約3億円の損失になった。
今上期は、震災特需などから売り上げは順調に拡大したが、同時に利益面での脆弱さが際立った形で、同社としても下期は、売り上げの拡大とともに"利益体質"強化にも力を入れる考え。
まず、売り上の面では、取扱商品数を上期末時点の15万アイテムから17万アイテムへ拡充するほか、「楽天24」や「アマゾン@マーチャント」などの活用、スマートフォンやフェイスブックの対応を積極化。商品の拡充および顧客との新たな接点作りで売り上げの拡大につなげる狙いで、同時に、これまで引き下げ競争の様相を呈していた送料無料ラインも固定化し、購入単価の安定化を図る。
一方、利益面では、変動費を中心としたコスト構造の見直しで利益率の安定化を図る方針で、仕入原価や物流費用、販促費用などの見直しを進め、下期単体での営業黒字化(4800万円の利益)を目指す意向。通期の連結業績は、売上高が前期比34・0%増の176億5400万円、営業損失3億9000万円、経常損失4億4200万円、当期純損失4億7300万円を予想する。
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ベルーナ、衣料品の店舗開設――カタログ商品扱う店は初
守谷市のショッピングセンター「イオンモール守谷」に「ベルーナ」を出店した。店舗面積は約280平方メートルで、約7000種類の商品を揃えている。
商品は1990~2990円と、安い価格帯のものを中心にラインアップした。ただ、カタログに掲載する商品をすべて扱っているわけではないことから、購入客には同社のカタログを渡し、通販サイトやカタログでのリピート購入を促す。
今後は店舗単体で利益を確保できるようにするほか、店舗と通販のシナジーを生み出せる体制の構築を図る。
同社の今中間期は、化粧品や健康食品などの専門通販に広告費を投下したことで、前年同期比では減益となった。
化粧品のオージオの固定客(継続して購入する客)数は、前中間期の12万6000人から14万人に増加。一方、健康食品のリフレの定期客数は同19万5000人から26万3000人に増えた。今後もテレビや新聞・雑誌の露出を増やしたり、既存客へのアプローチを行ったりすることで、売上拡大を狙う。2012年3月期の専門通販事業の売上高は、前期比9・4%増の222億円、13年3月期の売上高は同15・8%増の257億円を計画している。
海外展開も強化する。ワインの卸販売に加えて、健康食品の中国での展開を予定。将来的にはカタログも活用したい考えだ。中国だけではなく、ベトナムやタイなどへの進出も考慮する。
総合通販事業では、資材の高騰と中国での人件費増加で、原価率が1ポイント悪化。直貿比率が約8%と低いことから、円高のメリットはなかった。ただ、資材の価格が落ち着いてきたことから、今期末の原価率は0・5ポイント増となる見込み。
また、ソリューション事業では、物流関連の余裕が少ないことが、他社からの受託関連を伸ばす上でのネックになっていることから、新しい物流センターを埼玉県東松山市に新設する。広さは約11万5000平方メートルで、14年夏には稼働する予定。衣料品関連を新センターに集約することで、空いたスペースを受託関連で活用する計画だ。
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オリンパス 損失隠し認める、ヒューマラボなど買収資金で穴埋め
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石橋楽器店 ネット比率3分の1に、在庫連動を実現
同社の通販サイトでは、実店舗の商品が購入できるほか、中古品も販売している。これまでは商品情報がそれぞれ違うサーバーに保存されていたことから、ショッピングカートが別々になるなど、使い勝手が悪かった。
今回の刷新では商品情報を一元化。カートを統一したほか、検索窓も一つに揃えた。新品も中古品も同じ画面で表示するようにしたことから、同社では「ついで買いを誘いやすくなったのではないか」(EC事業統括課の滝沢壮一郎次長)と期待する。
同時に、楽天市場などのモールや基幹サーバーとの連携も実現。これにより、在庫連動が可能となった。特に、中古品は"一品もの"が多く、店舗で売れた場合に在庫表示への反映が遅れると、消費者からの問い合わせに対応しなければならないケースが増える。在庫連度を実現したことで「大幅に手間が減らせる」(同)という。
また、スマートフォン専用サイトも導入。同社では携帯3キャリアで公式サイトを展開しているが、高額商品が多いこともあり、モバイル経由の売上高は全体の数%にとどまっている。今回のスマホ用サイトはコンテンツを自動変換するもので、モバイル売り上げの拡大につなげたい考えだ。
同社の売上高に占めるネット売上高比率は、他の小売企業と比べるとかなり高い数字となっている。各店舗の在庫をネットで販売していることも伸びている理由の一つだが、「既存店の店頭での売り上げも好調だ」(同)という。
関東地方など店舗のある地域では、ネットと店舗を共に活用する顧客が増えているほか、店舗のない地域でも「イシバシ楽器」のネームバリューを活かす形で売り上げを伸ばしている。楽器は専門性の高い商品だけに、不具合があった際などでも安心できる専門店に優位性があるようだ。
同社は2012年にも上海に店舗を開設し、中国へ進出する。同社では「楽器人口はまだ多くないが、成長の余地は大きい」(同)と見ており、同時に中国語の通販サイトも展開したい考えだ。
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スクロール、テレビ通販会社に出資、10月から協賛型番組放映
10月に放映された番組で、スクロールはヘアブラシや女性用のムダ毛処理機を提供した。2カ月に一度新番組を収録し、全国の地上波各局で放映する。今後は化粧品や健康食品なども提供する予定だ。
スマイルテレビは、東京テレビランドの創業者で元社長の佐々木敏郎氏が立ち上げたテレビ通販会社。スクロールが筆頭株主となっており、ほかには講談社系広告代理店の第一通信社、物流関連のアップル流通が出資している。
スクロールがテレビ通販で商品を販売するのは初めて。堀田社長は、出資の狙いについて「テレビとネットを融合したビジネスモデルを確立するため」と説明する。テレビで露出度を高めながら、動画を活用したネット販売や、折込チラシなどでも商品を販売。媒体費用に見合うだけの売り上げを上げるために、さまざまなメディアを活用して採算を取る。
同社の2011年9月中間期の連結売上高は、前年同期比3・0%増の291億5500万円、営業利益は同2・1%減の15億2400万円、経常利益は同2・9%増の17億2300万円、当期純利益は同10・5%増の9億9300万円だった。東日本大震災の影響が軽微だったことや、販売管理費の削減を進めたことで、売上高・利益ともに期初の見通しを大幅に上回った。
セグメント別では、通販アパレル事業の売上高は同1・1%減の122億3800万円、セグメント利益は同33・1%減の5億1500万円。在庫の早期処分で原価率が上昇し、大幅な減益となった。
一方、クールビズ対応商品が好調だった通販インナー事業の売上高は、同15・3%増の50億9700万円、セグメント利益は同6・7%増の4億8000万円。通販非アパレル事業は、コンビニで配布した雑貨カタログの売り上げが好調に推移し、同5・4%増の86億4900万円、セグメント利益は同150・4%増の5億5800万円となった。
10年3月期までの「通販事業」「生協事業」という区分では、通販事業の売上高が同9・4%減の約65億円、生協事業の売上高は同10%増の約174億円。通販カタログの発行部数を絞り込む一方で、生協カタログは部数を増やしている。
2012年3月期の連結業績予想は、売上高が前期比6・3%増の600億円、営業利益が同18・2%増の19億円。コンビニ配布が好調な雑貨カタログの伸びが貢献し、下期の通販事業売上高は前年同期比で20%増となる見通し。
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オリンパス子会社のヒューマラボ、5年で売上高300倍見込む、過大な見積もり明らかに
同社が公表した資料によると、化粧品・健康食品通販のヒューマラボを買収したのは2007年9月から08年4月にかけて。ヒューマラボはがん細胞増殖抑制など免疫力を高める健康食品を販売しており、内視鏡を中心とした医療関連事業の強化が目的。第三者株主から買ったとしているが、同社では「投資ファンド経由で買収しており、(購入先となる)株主の詳細は分からない」(広報・IR室)としている。投資会社のジェイ・ブリッジと関連した会社から買ったとの報道もされているが、「把握していない」(同)という。
また、一部報道では、ヒューマラボなど3社の買収を仲介したのは横尾昭信氏と横尾宣政氏の兄弟とされる。これについても同社は「認識していない」(同)とする。なお昭信氏は、オリンパスの子会社となった投資会社、ITXの社長を勤め、2010年にはJALUXの社長に就任している。
買収直前となる、2007年4月~08年3月までのヒューマラボの売上高は8600万円。利益面は「非公表」(同)とするが、純損失を計上していたとみられる。当初の事業計画では、買収5年後となる13年3月期の売上高見通しは約269億円。実に300倍以上もの成長を見込んでいたことになる。売り上げの中心は通販を予定していたのかなど、具体的な計画については「お答えできない」(同)という。
しかし、12年3月期事業計画での売上高目標は、約22億円にとどまっている。当初見通しと大きく乖離(かいり)した理由について、同社では「お答えできない」(同)とする。
ヒューマラボでは今後、シイタケ菌糸体エキスから抽出した「コアレム」を化粧品にも配合して販売するとしているが、売り上げ目標や販路などの事業計画は「お答えできない」(同)としている。
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オリンパス問題 巨費投じ健食通販買収、1年後に大幅減損処理
問題となっているのは、2008年に行った英医療機器メーカー・ジャイラスの買収時に、ファイナンシャルアドバイザーに巨額の手数料を支払ったこと。06年から08年にかけて化粧品・健康食品通販のヒューマラボなど3つの小企業を買収した際、700億円以上もの資金を投じていることの2点だ。
報道を受けてオリンパスが開示した資料によると、ヒューマラボの買収総額は231億9900万円。買収が完了した08年4月から、1年もたたない09年3月には183億7000万円の減損処理を行っている。資源リサイクルのアルティス、電子レンジ用容器のNEWS CHEFも同様に減損処理を実施しており、減損の総額は買収額合計734億円の75%以上にも及ぶ。
オリンパスでは、減損処理の理由を「リーマンショックなど外部環境の悪化を考慮した」と説明する。同社は3社の売上高など財務状況を明らかにしていないが、帝国データバンクによれば、ヒューマラボの07年12月期売上高は7000万円。減損処理を行った09年3月期の売上高は1億5000万円、当期損失は7億6200万円だ。さらに、官報に掲載された09年3月期の決算公告では債務超過に陥っていることが分かる。
業界関係者によると、同社は2005年6月、シイタケ菌糸体培地培養エキス「L・E・M」の普及を目的に設立された。通販を本格化したのは2008年1月で、「L・E・M」を使用した女性向けサプリメントを発売。同社では08年2月の本紙取材に対し「3~5年で売上高56億円を目指す」と説明していた。
広告費数億円を投下し、テレビCMや中吊り広告などを展開し認知度を向上。「医師を招いたセミナーを通じて新規客を獲得しており、アウトバウンドによるリピート率も約7割に達していた」(業界関係者)という。
また、化粧品事業では基礎化粧品「アージュレス」をラインアップ。昨年は折込チラシを中心に広告を展開し、チラシではオリンパスの関連会社である点をアピールしていた。ただ、巨額の赤字を計上していたもようで、オリンパスの子会社化以降は少なくとも2回社長が交代するなど、経営は迷走しているようだ。
直近の売上高が7000万円に過ぎない企業に232億円もの資金を投じて買収したことになるが、オリンパスは「DCF法により298億~393億円の価値があると評価した」と正当性を主張する。DCF法は3~5年程度の事業計画を立て、成長した際の企業評価を現在の価値に置き換えて評価額を算出するというもの。つまり、数年後には年商数百億円規模に成長していなければならないわけだが、帝国データバンクによると、ヒューマラボの11年3月期の売上高は9億円にとどまっている。M&Aに詳しい弁護士は「事業計画自体がずさんだったのでは」と指摘する。
また、多額の減損処理に至った経緯も説明不足だ。先の弁護士は「売り上げ自体は伸びており、(株価に影響を受けない)非上場企業がリーマンショックを理由にするのは不自然だ」と話す。
さらに問題となってくるのが、多額の売却益を得たヒューマラボの元株主。これについてオリンパスでは「お答えできない」(広報・IR室)としているが、一部報道によれば、ヒューマラボなど3社の元株主は海外ファンドだという。ファンドを運営する企業、ファンドに出資している企業も含め、オリンパスは不透明な資金の流れを明確にする必要がありそうだ。
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ライオンの浜田勝俊主任部員に聞く・有力メーカーの通販戦略
――通販事業の今期売上高は50億円を目指されていますが、達成できそうですか。
「あと3週間ほどで超えます。今期は計画値よりだいぶ上ブレします」
――「ラクトフェリン」を主力に7アイテムを展開されていますが、個別商品の状況は。
「売り上げの約8割は定期顧客に支えられています。今期は通販事業全体の伸びが前年同月比60%増(前期は本紙推計で37億円)で推移している状況で、全品が前年を大きく上回っています」
――今年5月には田七人参を配合した「糖質習慣」を発売しましたが、発売後の状況は。
「現状はネットでクリエイティブを検証している段階ですが、まだ新規獲得のCPOが計画値に達していません。ただ、クロスセルが好調なこと、また、初回定期の申し込みが多いことが特徴となっています」
――商品特性により適した媒体も異なると思いますが、商材別の戦略は。
「押しなべてしか言えませんがネットの広告費率が全体の約半分と非常に高いのは特色の一つですね。(ネットの受注比率も)約50%と、健食通販では極めて高い数字ではないでしょうか」
――各社、ウェブマーケティングは強化していますが、低コストで新規獲得が望める一方、顧客育成の観点からみると、組織上、新規獲得と育成の担当部署で連携が取れていないなど課題を残すケースもみられます。
「当然、担当者同士が意識する目標値は異なるわけで、どの企業でも抱える悩みだと感じます。いくら初回CPOが低くても引き上げ率が悪い媒体は意味がありません」
――その辺りの対応は。
「KPIとして定期獲得のCPOを重視し、良ければ2つの部隊を評価する。結局は連帯責任ですよね。そうしなければ(組織自体)おかしくなってしまいます」
――継続顧客育成の面でもネット周りの施策が中心ですか。
「その点、ネットの世界だけでCRMを回すことにこだわっていません。基本は『アウトバウンド』『DM』『メール』その組み合わせになります」
――ネット経由の顧客へのアウト活用はそぐわない印象があります。
「確かにありますが、アウトが向かないと運命論で決めてしまうのではなく、やり方次第というのが結論ですね。電話のタイミングや内容次第」
――どういった使い方をしていますか。
「デモグラフィック属性や行動履歴、入り口媒体、注文時間など...それらマトリクスの作成から時間別にアウトをかけていくことで徐々に『このパターンの人はこの時間は駄目』『ここは一番引き上がる』といった傾向が見えてきます。マトリクス全てが駄目ならばネット経由の顧客にアウトが効かないという結論もあるでしょう。でも決してそうではありません」
――少し検証して駄目というのはもったいない。
「そう感じます」
――いつ頃からの取り組みになりますか。
「通販事業の開始当初からになります。健食業界の歴史から言えば参入は後発ですし、そもそも業界の定石も知りません。ですからやれることはやってみようという考えが根本にありました。また、ネット市場が拡大する中、ネット周りの施策を厚くすることも当初から志向してきました」
――長年検証される中で見えてきた。
「そうですね。まだ事業を開始して約4年ですが、当然、最初はオーダーレートも悪かった」
――今ではCRMのプログラムもある程度確立されてきていますか。
「まだ各々の指標を高める必要はありますし、やはり疲弊もします。組み合わせを変えつつ検証していますが、この点、アウトをしていると顧客の家庭環境の様子も伺え、マーケティングに活かせる部分もあります」
――今後の課題は。
「一つは物量の拡大に質を落さず対応していくこと。今はアウトソーシングを活用しての事業拡大がベースにありますが、今後はリスクマネジメントの観点からも複数拠点の活用を視野に入れています。もう一つは、ウェブマーケティングを活用し、定期客の引き上げ率を高め、離脱率抑制を図ること。もっとネットでやれる領域があるだろうと考えています」
――具体的には。
「一つはネットの起点となる『オンラインショップ』の機能拡充や、ソーシャルメディアを活用した顧客エンゲージメント(顧客との深い関係性の構築)の向上ですね。『エンゲージメント』は10年程前からブランディングの世界ではさかんに言われてきたことですが、商品の売買を行う領域でもこれを築ける施策を進めようと。市場への参入は後発ですが、この分野はまだ先を行くプレーヤーはいません」
――顧客とダイレクトのコミュニケーションを行える特性を備えている点で、社内的なプレゼンスも変わってきていますか。
「通販に限らず『ダイレクト』をキーワードに何かできるのではないかという議論はさかんに起こってきています」
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オットージャパン、VIP向けパーティー開催
同社ではパーティーに先立ち、協賛するソプラノ歌手、ダヴィニア・ロドリゲスさんのリサイタルコンサートにVIP会員50組100人を招待。オットー顧客専用の受付を設け、スムーズに座席まで案内できるようにした。
来場者はオットーの秋冬ファッションを身にまとい、女性同士で参加する顧客が多く、夫婦で来場する姿もあった。
リサイタル後、隣接する会場でクローズドパーティーを開催。宮部会長、ハンフェルト社長の挨拶に続き、リサイタルを終えたばかりのロドリゲスさんも登場して会場を盛り上げた(写真)。
その後、9月から実施してきた顧客のコーディネートセンスをウェブ上で競うコンテスト「オットー・ベストドレッサー・アワード2011」の受賞式を開催した。
モデルの滝沢沙織さんがオブザーバーを務めた同コンテストは、一次審査を通過した10人が本戦に進出。オットー秋冬商品の着回しを特設サイトで披露してもらい、消費者による投票数でベストドレッサーを決めた。
会場ではグランプリにダイヤモンドネックレスとオットー買い物券を、準グランプリ2人にも賞品を贈った。
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デジタルダイレクトなど5社、"リモコン通販"開始
「ひかりTV」内のサービスの1つで、テレビのリモコン操作で商品を選び、テレビ画面上で決済まで完結できる通販プラットフォーム「ひかりTVショッピング」に10月24日から参加したのはデジタルダイレクト、JALUX、成城石井、JFRオンライン、東急ハンズの通販実施企業5社。JFRオンラインは昨年12月から「ひかりTVショッピング」でおせちなどをすでに販売してきたが、今回から形式を変え、改めて出店したという。
「ひかりTVショッピング」のトップページ(画像)にショップ一覧を設け、出店ショップに誘導する。10月24日時点では先の5社と今年4月から「ジャパネット楽々リモコンショッピング」と名称で単独で参画していたジャパネットたかた、ぷららの直営ショップで計7ショップ。
各社はぷららとドロップシッピングに近い形式で連携。商品選定は各社が行うようだが、決済など実販売はぷらら側が行い、「売り上げの数%を頂く」(NTTぷらら・坂東社長)出店モデルのようだ。なお、ジャパネットたかたのみ、自らが「商品選定から決済まで行い、当社(ぷらら)が送客する形」(ぷらら)となっているという。
各社が販売する商品は食品や雑貨などが中心。デジタルダイレクトやJFRオンラインはおせちなど、JALUXは独自企画のカップ麺や旅行用品など。成城石井は高級食品など、東急ハンズは雑貨を販売予定。各社の参加により、「ひかりTVショッピング」で販売されている商品数は現状の約500点から年末をメドに1000点まで増える見込み。
ぷららによると、現状の「ひかりTVショッピング」の売れ筋はテレビやオーディオ機器などで日商(流通総額)は「200万円から多い時で4、500万円程度」(同)としており、通販メディアとしてはこれからというところ。ただ、「リモコンで注文から決済まで完結できる利便性に期待」(デジタルダイレクト)、「お客様に近いテレビを使った新販売手法に注目」(JFRオンライン)などの声もあがっており、参加企業からの期待値は高い。多くの消費者にとって身近なテレビを介して、これまでリーチできなかった新規層の獲得を見込んでいるようだ。
「開始時期は調整中」としているが、今年後半から来年にかけて今後、「ひかりTVショッピング」にはローソンや、「HMV」の名称でCDやDVDなどを販売するローソンHMVエンタテインメント、「ジュンク堂書店」を運営するHON、「スポーツ専門店の「スポーツオーソリティ」を展開するメガスポーツの4社が順次、参加する予定としている。
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デル、「ソリューションプロバイダー」へ――価格競争から脱却
企業向け用途が中心となる同社の直販ビジネスだが、一般消費者向けも売り上げの約30%を占めている。幅広いユーザー層を対象とした「インスパイロン」、ハイエンド向けの「XPS」、ゲーマーをターゲットにした「エイリアンウェア」という3つのラインアップを展開する。
近年はメモリーやCPUといった部品の価格下落が進んでおり、パソコンの単価は年々落ちている。こうした中で同社では「他社の価格競争に追随しない」(コンシューマー・セールス本部のユー・レイモンドオンラインビジネスグループ本部長)方針に転換。国内市場全体ではシェアを落としているという、一部調査会社の調べがある一方で、消費者向け事業の売り上げは「増えている」(同)という。
消費者に「使い方を提案」することで、パソコン以外の周辺機器やソフトなどもあわせて販売する。例えば、年賀状制作が目的であれば、プリンターやインク、年賀状用のソフトも提案できる。また、近年は動画を編集する機会が増えており、編集ソフトへのニーズが増している。パソコン購入時のほか、購入後もメールなどで提案し、単価維持に努めている。
ハードウエアメーカーとして成長してきた同社だが、他社に価格で対抗するだけでは利益率は下がる一方。顧客のニーズに合わせた付加価値を提案する「ソリューションプロバイダー」への転換を進めていく。
また、デルといえばBTO(部品の組み合わせが指定できる注文方式)形式が有名だが、注文を受けてから生産するため、配送までに10日以上かかるのが難点だ。
そこで、あらかじめ構成を決めることで、翌営業日の出荷を可能にした「デル特急便」に対応したモデルを増やしている。最近では「『特急便』対応モデルの売り上げ比率が50%に近づいている」(レイモンド本部長)という。
近年は直販だけではなく、家電量販店への卸売も増えているが、今後は直販以外で購入した顧客の通販サイトへの誘導も課題となる。また、デルでは世界的にソーシャルメディアの活用に力を入れており、社員向けにソーシャルメディアのトレーニングコースを設けている。日本でも「デルとの信頼関係を築きあげる」(同)ツールとして、フェイスブックなどを活用していく。
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ゴールドウイン スマホ比率6%に、課題は離脱率低下
同社では、ネットサービスのイードが提供するシステムを導入し、昨年9月にiPhoneブラウザーなどに対応した。スマートフォン向けサイトの通販売上高に占める比率は約5%で推移していたが「8月からシェアが伸びており、直近では6%に達した」(ダイレクトマーケティンググループ)という。
これに対し、フィーチャーフォン経由の売上高が占める比率は約2%。同社の場合、顧客層の中心が30~40代男性ということもあり、フィーチャーフォンで買い物をする消費者はあまり多くなく、集客にもあまり力を入れてこなかったことが低い売り上げの原因だ。そのため、主力顧客層の利用度が高いとみられるスマートフォンには「早めの対応をする必要があると考えていた」(同)という。現在の課題はエントリーフォームでの離脱率の低下だ。パソコン向けに比べて高いことから、フォームの最適化サービスを導入し、コンバージョンレートの向上につなげる。
同社はメーカーのため、通販サイトでの値引き販売はできない。そこで、会員向けに送料や代引手数料を無料にしたり、サイトの使い勝手をこまめに改善したりすることで、コンバージョンレートの改善に努めている。
昨年11月には直営店とポイントを統一。以前は店舗でもブランドごとにポイントが分かれており、「エレッセ」のカードが「ノースフェイス」では使えない状態だったという。ポイント用のサーバーを別に設けることで対応、同時に還元率も3%から5%とした。
また、以前から要望の強かったクリアランスセールも昨冬から開始した。こうしたセールは卸販売との兼ね合いから、二の足を踏む部分もあるようだが、直営店のセールからやや時期を遅らせることで対応した。
今後はネットで注文した商品の直営店での受け取りなど、さらなる連携も進める方針だ。
同社の2011年3月期ネット販売売上高は、前期比35%増の5億5300万円。今期もスマートフォン経由の売上高増などから増収を予想しており、同24%増の6億8800万円を見込んでいる。
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サニーヘルス 健康をトータルサポート、さわやか元気を吸収合併
一時、500億円の売り上げ規模を擁したサニーヘルス。この数年、業績面での苦戦が続いていたが、同社では「すでに底は打った。今は、拡大を図る時期にある」と語る。これまで「マイクロダイエット」をはじめとするダイエット関連商材のイメージが強かったが、これからの事業拡大の方向性は、健食の展開を絡めた幅広い健康ニーズへの対応。「健康を全面的にサポートする」(同社)という。
その布石はすでに打たれており、今夏頃から健食の新商品投入を積極化。6月に「DHA&EPA+フコキサンチン」を発売したほか、8月に「ブルーベリー300倍パワー」、9月に「100種類の栄養青汁」「レスベラトロール PREMIUM」を投入するなど、矢継ぎ早に新商品を発売しており、商品の内容をみても、認知度の高い素材を幅広く展開する。
これと並行して社内体制の整備も推進。そのひとつが11月1日に予定するさわやか元気の吸収合併だ。
さわやか元気は2004年設立で、サニーヘルスをダイエット関連事業に特化した企業とするため、同社が扱っていた健食等の健康関連事業を06年8月にさわやか元気に移管しているが、今回の吸収により、顧客基盤の相互活用などを進めるとともにグループ経営の効率化を図る。
すでに双方の顧客に対し、商品案内の同梱なども行っているようもようで、今後も「互いの顧客を紹介しあう」(同)という。社内体制としては、当面、さわやか元気を事業部として存続し、1、2年程度をかけてシステム的な統合を進めるとともに、コールセンター機能の整備を進める考え。"さわやか元気"のブランドについては、既存顧客に愛着があることを踏まえ、存続させるという。
サニーヘルスでは、商品ラインンアップ拡充と並行して、「チャネルも広げていく」(同社)としており、薬局・薬店など店販での商品展開も強化していく構え。攻めに転じる体制を着々と整えている状況だ。
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らでぃっしゅローソンスーパーマーケット 製造小売型ネットスーパー開始、3年以内に黒字化へ
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有力小売りのネット戦略、ナラカミーチェ、ウェブ専用商品を展開
シャツ・ブラウスを製造・販売するナラカミーチェ(本社・東京都港区、宮内正史社長)は、マルチチャネル戦略の一環としてネット販売を強化する。11月からネット専用商品を販売し、大手テレビ通販への卸に偏り過ぎない通販展開を目指す。
同社は自社通販サイトのほか、仮想モールでは昨年7月に「楽天市場」、同年11月からは「アマゾン」にも出店している。
今後、ヤフーやビッダーズへの出店も計画する中、ネット顧客を取り込むには"ウェブ上の適正価格"での提案が不可欠と判断し、ネット専用商品の開発に着手。まずは「楽天市場」でテスト販売し、アマゾンなどへも水平展開。ネット上で売り切る体制を目指す。
通常、「ナラカミーチェ」の商品単価は1万7000円程度だが、ネット専用商品は1万円を切る価格で販売して自社サイトとの差別化を図るとともに、新規ネット会員の開拓を本格化する。
まずは11月初旬をメドに20型でデビューし、その後は毎月4型程度の新作を投入するという。
ネット専用商品の開発に当たっては、クイックレスポンスに対応できる日本メーカーと組んだが、将来的にボリュームが大きくなれば中国生産で対応することも視野にある。
一方、自社通販サイトでは主力ラインを丁寧に見せて販売。今年は商品の奥行きを前年比で1・5倍にしてネット受注の伸びに対応している。
2012年3月期は通販全体で約6億円を見込んでおり、うちネット販売は2億円強を計画する。来期はネット販売で3億円、うち他社サイトでは1億5000万円を販売する計画で、ネット専用商品を起爆剤のひとつとしたい考え。
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JSCの篠原社長が語る、ショップチャンネルの現状と今後、「今上期は4~5%の増収に」
ジュピターショップチャンネル(JSC)は9月28日、都内の本社ビルで記者説明会を開催し、篠原社長が近況と今後の戦略などについて語った。それによると3月に発生した震災に伴う業績への影響も5月の大型連休前後までにほぼ回復し、客単価も上昇傾向にあるという。また、視聴世帯数の目減りが懸念されていた7月のテレビ放送の完全デジタル化後も、それ以前と「数字(業績)はほとんど変わることなく推移している」としており、今上期(4~9月)は「ここ数年の成長率を上回るペースの増収率」になるもようで前年同期比では4~5%増で推移する見通しのようだ。篠原社長が説明会で語ったJSCの近況と今後の戦略とは。(一部抜粋および要約)
当社はこれまで増収を維持してきており、今期も上半期までは順調で、ここ数年の伸び率よりも高い成長率で増収を維持できそうだ。震災後、5月のゴールデンウィークくらいからほぼ震災前の状況に戻っており、客単価も上昇傾向だ。ただし、これから厳しい環境の中で勝ち抜き生き残っていくためには、今後の成長戦略が重要で様々な準備を開始している。
これまでの当社の成長要因は一貫したオペレーション体制を高いレベルで維持、強化してきたこと。また、「商品」と売り場である「番組」の強化で高い販売力を構築してきた。例えば、お得な目玉商品を紹介する夜12時からの「ショップ・スター・バリュー(SSV)」でつい先日のことだが、震災後の対策グッズというところで、「ブラック&デッカー」のLEDライトバーを1日の過去最高販売個数となる5万個超を販売した。ちなみに売上額ベースでの1日の過去最高記録は「ダイソン」の掃除機で6・4億円超を売り上げた。また毎年11月1日に行う特番で昨年は日商の最高額である13億円超を記録し、最高日商を更新した。
これまでの基本の施策は変えないが、今後は時代の変化に対応した施策も行っていかねばならない。「地デジ化」にこれに伴う視聴環境の変化で懸念された視聴者の減少はあまり影響なく、数字(売り上げ)も従来までと大きな変化は見られなかった。ただ、今後、お客様との接点が多様化、変化していくことは間違いないからだ。
現状、テレビをコアにネット、ケータイ、店舗、カタログなど様々な媒体でお客様との接点を増やし、視聴環境の変化に対応していこうとしている。一環として7月上旬から、通販サイト内でテレビ放送と同等の高画質で通販番組映像の無料ストリーミング配信を始めた。また、iPhoneやiPadでショップチャンネルの「番組ガイド」や「カタログ」が見られるアプリの配信も始めた。さらに来るべきインターネットテレビのため、昨年3月から、ジュピターテレコム(JCOM)が同社のケーブルテレビの加入者などを対象に展開するサービスを活用し、過去に放送した番組を視聴者が好きなときに視聴できる「SHOPオンデマンド」を開始している。
各方面で接点を増やしつつも、基本である商品力、番組力の強化を愚直にしていくということが成長力の肝であることは間違いない。目玉番組でしっかりと売り上げを作れるコア商品を販売しつつ、様々なお客様の嗜好にあった番組を作り、それぞれのターゲットに訴求していく。
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ワールド子会社、Fウォーカー事業を譲受、20代向けにEC本格展開へ
今回の事業譲受に伴い、FWに在籍する約130人の従業員はファッション・コ・ラボが引き受け、FWは清算される。
FWが抱える会員の氏名、住所、電話番号、メールアドレス、購入履歴といったデータはファッション・コ・ラボに引き継がれて管理し、親会社(ワールド)とのデータ連携はないとする。
現状、取り引き先ブランドが重複するケースもあるため、通販サイト「ファッションウォーカー・ドットコム」に運営サイトを集約し、効率化を図るほか、物流面なども統合してシナジーを出す。
両社がターゲットとする20代女性はトレンドに敏感で、かつ嗜好変化のスピードも速いため、当該層から常に支持を得るサイトを維持するにはこれまで以上にスピードを伴ったマーケティング力とシステム開発力が不可欠だ。
こうした環境下、FWの川田氏が中嶋社長の経営手腕やネット販売のノウハウなどを評価し、また、ワールドの信用力を武器に、「ファッションウォーカー」の新たな成長戦略を描くことを提案したようだ。親会社のバルビゾンの了承も得て事業譲渡が決まり、川田氏はファッション・コ・ラボの常務執行役員に就任した。
ファッション・コ・ラボは、ワールドが衣料品ネット販売市場の拡大を見据え、モバイル通販などで実績のあるモバコレ元社長の中嶋築人氏を招へいして今年4月に設立。9月に通販サイト「スタイル・ヴィレッジ」を開設してマルキュー系ブランドを販売している。
一方のFWはファッションイベント「東京ガールズコレクション(TGC)」の公式通販サイトでもある「ファッションウォーカー・ドットコム」とモバイル通販サイト「ガールズショッピング」が主力事業。「ファッションウォーカー」の取り扱いブランドは約300、60万人近いメルマガ会員を有し、2011年8月期の売上高は80億円規模と見られる。
今後、新体制でも「ファッションウォーカー」とTGCの連携は継続するようで、ファッション・コ・ラボでは同サイトの基盤を強固にすると同時に、ネットへの反応が早い若年層の開拓に向けて新たな事業開発にも着手するという。
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オルビス ウェブマーケティングの新組織、獲得から育成まで一貫フォロー
オルビスではこれまで、新規獲得の戦略を「マーケティング戦略部」が担い、既存客のフォローは紙媒体をベースとする「カタログコミュニケーション部」と、ネット中心の「デジタルコミュニケーション部」が行ってきた。ただ、「デジタルコミュニケーション部」はショッピングサイトのユーザビリティ向上など、ECサイトの運営管理、利便性の向上を図ることが主な役割となっていた。
新たに設置した「マーケティング推進部」は、「デジタルコミュニケーション部」と「マーケティング戦略部」を統合・再編したもの。人員は「カタログコミュニケーション部」の約2倍。背景には、受注チャネルとしてネットの重要性が日増しに高まっていることがある。
オルビスのネット受注の比率は40~50%。月次で変動の幅があるものの、ネットの技術革新に伴う新たな新規獲得手法が確立されてきたほか、コスト効率の点からも新規獲得に対するネットの依存度は高まっている。
一方で既存客フォローは、会報誌など旧来からの紙媒体がベースとなっている部分があり、「あくまで例えだが、『ネットリテラシーが高い方にもかかわらず、一方で分厚いカタログが送られてくる』なんて人もいた」(同社)という。依然として紙媒体の重要性は認識しつつも、ネットユーザーに対するフォ
ロー施策の充実は課題となっていた。
また、最近では、SNSの普及などでくちコミ評価の重要性が高まり、企業側のネットを通じた情報発信力も高まっている。くちコミが製品購入の重要な判断基準となる中、1年ほど前からはサイト内のくちコミ評価を増やす取り組みも行い、これまで約2万件蓄積している。
紙媒体をベースとした従来型のコミュニケーションは、顧客セグメントの管理をはじめ、いかにコストを抑え効率よくフォローを行うか、スケールメリットを活かす部分がある。一方でネットはコストが安く、あらゆる施策を展開できるメリットがある。顧客の購買行動をネットと紙媒体に切り分けるのは難しい。だが、ネット上の施策が導線となって顧客となった後、コミュニケーションまで一貫してネットで完結する顧客が増える中、ネットで獲得した顧客をどう育成していくかは各社共通の課題となっている。
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楽天 英国EC市場に参入、プレイ社買収し欧州戦略の基軸に
プレイ社は英国で第4位のネット販売事業者で、通販サイト「プレイコム」を展開。顧客数は約1400万人。商品数は約700万点で、CDや本、家電、服、アクセサリーなどを幅広く扱っている。自身で商品を販売するほか、楽天のように出店者が販売するマーケットプレイス型も手がけている。2010年1月期の売上高は503億9100万円。
楽天は今回、プレイ社を約2500万ポンド(約33億円)で買収。欧州で、すでに子会社化しているフランスのプライスミニスター社やドイツのトラドリア社と連携させ、商品の相互供給やノウハウの共有、人材交流などを行っていく考えだ。ブランド名は当面変更しないが、いずれ変更する可能性もあるとしている。
楽天の海外進出は台湾、タイ、中国、米国、インドネシア、フランス、ブラジル、ドイツに続く9拠点目。三木谷社長は27カ国への進出を明言しており、今後も海外進出を積極化していく方針だ。
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スクロール、TGCのアフターパーティーで新ブランド披露
ショーではモード系の「BLACK」、スイート系の「Rosa」の順に10名のモデルが登壇し、観客を魅了した。
多数のブランドが登場するTGCと違い、アフターパーティーでのファッションショーはコーストのみ。デビューブランドがアフターパーティーでショーを行うのは初めてだという。KOAST.ブランドマネージャーの鈴木孝幸氏は、「オンリーワンのショーなので、(TGCよりも)アピールしやすい」と出展の狙いを話す。ショーの写真を雑誌広告などでも活用していく予定だ。
ギャル系ファッションを中心とした新ブランドは2ライン用意。あくまで店頭ブランドを意識したラインアップだ。特に、モード系の「BLACK」は「ほかのブランドにはあまりないもの」(鈴木氏)だという。
新ブランドを担当するのは、基幹媒体「ラプティ」と「ララント」から選ばれた4名。最新の流行を取り入れた20~40の新商品を毎週金曜日に通販サイトに追加する。同社では、F1層にターゲットを絞った「SPA(製造小売業)通販」の構築を目指し、トレンド性の高い商品を短期間で投入できる体制を構築している。新商品は企画から2~3カ月で市場に投入。販売からは約3カ月で売り切る仕組みとする。ただ、極力在庫を残さないためにも、売れ行きが悪い商品は1~2週間で見切りをつけて、セールで処分する。なお、カタログ通販では一般的な定番商品は用意しない。
中心価格帯はラプティよりやや高めとなる4000~6000円ということもあり、価格戦略ではなく、ブランディングを重視。SNSを積極的に活用し、知名度向上につなげる。同社では「顧客との接点を増やすためにも、ネットだけではなく、雑誌やイベントも活用したい」(鈴木氏)としている。
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高島屋の通販、"AKB消費"が業績に貢献
震災後、放射線の影響から飲料水など「安全・安心(A)」へのニーズの高まりを背景に、無店舗販売への信頼性が問われる中でも、百貨店の看板が信用に結びついた。
また、未曾有の震災を経て「家族・絆(K)」を再認識した消費者が多く、母の日や父の日需要の拡大を見据えて商品のバリエーションを増やしたことが当たり、母の日は前年の4割増し、父の日は同7割増しを記録した。
中元商戦では消費マインドの落ち込みを懸念したものの、「消費を止めないことが重要」(青木事業部長)と判断し、東北の商材を強化して臨んだ結果、ネット受注が2桁増となり、売り上げは大型店の中元に匹敵する規模となった。
また、「防災・備蓄(B)」に対する意識の高まりを受け、水やトイレットペーパーなどの量の確保を重視。とくに飲料水は在庫を切らさなかった。
一方、今上期は創業180周年企画も売り上げ拡大に貢献した。例えば、昭和40年代に日本橋高島屋の大食堂で人気だったカレーライスの復刻版をレトルトで商品化。当時の仕込み担当者を見つけて味を再現したところ、ほかのカレーの7倍を売るヒットとなった。
同社では、プロモーション面でも新たな取り組みに着手。6月に通販サイトでブログをスタートして生産者のこだわりやバイヤーの思い入れを紹介することにした。カレーでは、初めてモニターを集めてレビューを公開する取り組みも行った。
9月2日には新たにフェイスブック(FB)ページを開設。消費者との双方化に向け、いずれはFB上でモニターを募集するなど、消費者参加型の開発に取り組む。
同社では、大食堂のカレーがヒットした経験から、開発ストーリーが商品価値のひとつになっていると分析。また、「味の再現」というキーワードが通販商材には有効と判断し、下期にも新しい商材で仕掛ける。
11月に石原プロモーション(石原軍団)の炊き出しメニューを商品化する。今年4月に石原軍団が石巻市で炊き出しを行った際、高島屋グループが食材の提供やボランティアを派遣したことが、今回のコラボにつながったようだ。まずはカレーと豚汁を、来年にはおでんとぜんざいをカタログとネットで販売し、売り上げの一部を寄付する。
「支援の輪を一過性のものにしないためにも、炊き出しメニューを商品化することで復興支援を継続できる」(青木事業部長)としている。
また、下期はおせちと歳暮商戦に力を入れる。おせちでは、サンケイリビング新聞社と協業。同社が発行する「リビング新聞」の主婦レポーターをおせち作りの工場に派遣し、「ヘルシーおせち」や「欲張りおせち」をテーマに食材を選定してもらう。商品化の過程を見せることで消費者の期待感を膨らませる。
なお、高島屋では受注が9月にずれ込んだカタログ秋号の売り上げを除けば、今上期は3~4%のプラスとなる見通し。
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アデランス ネット販売、「お試し」で出足好調
販売する男性向けのヘアケア商品「ヘアリプロ」は、同社のヘアサロンでの育毛サービスで使用してきたもので、卸販売などは行っていなかった。消費者には、長期にわたるサロンでの使用実績があることや、育毛に関するノウハウの蓄積、育毛メーカーとしてのアデランスのブランドをアピールする。
ヘアリプロのテレビCMは放映しているものの、通販サイトへの誘導は行っていない。「アデランスが行う通販」の認知度向上が課題となるが、あまり大きな予算は投下できないのが実情だ。ただ、SEOなどの施策で「認知度は徐々に上がってきている」(徳永輝之WEB・ECサイト担当部長)という。
3月には電話での注文を可能にした。ネット販売になじみのない、高齢の顧客もいることから始めたものだが、「効果は出ている」(徳永部長)ようだ。また、5月にはお試し購入を、7月には定期購入の仕組みを導入。化粧品や健康食品では一般的な定期購入だが、育毛業界ではこれまで活用実績はなかったという。お試しの導入で直近の売り上げは大きく伸びており、成果が出始めている。
現在、ヘアケア商品を販売する「アデランス公式通販サイト」のほか、女性用かつらやウィッグを販売する「フォンテーヌ」、若い女性向けのウィッグ販売サイト「ラブズチェンジ」の3サイトを開設している。ショッピングカートは3サイトで統一されており、購入画面に別サイトのバナー広告を掲示している。フォンテーヌの商品を購入した顧客がラブズチェンジに移動するなど、「思った以上に効果はある」(同)という。
通販の顧客は、男性の場合30~40代、女性は40~50代が中心となり、サロンの顧客よりも10歳程度若い。徳永部長は「(サロンへの来店に比べて)気軽に行動を起こせる通販の特性が出ているのではないか」と推測する。
4月にはアマゾンの法人向け仮想モール「マーチャント@amazon.co.jp」に出店した。元々自社サイトのみでスタートした理由は「顧客情報をダイレクトに得るため」(徳永部長)だ。アマゾンへの出店で間口を広げた格好だが、楽天市場など他の仮想モールへの出店も検討課題となる。
今後は認知度向上とともに、お試し商品を購入した顧客の定期購入への移行が課題となる。同社は、髪に関する悩みの電話相談を長年手掛けてきたことから、コールセンターでの顧客対応には強みがある。ただ、電話での商品販売に関しては実績がないため、アウトバウンドについては外部委託も平行して行う。
また、スマートフォンなどモバイルへの対応も課題だ。ネット販売事業の目標売上高は公開していないが、早期に売り上げを拡大することで業績立て直しにつなげる。
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楽天 ロシアECに出資、第三者割当増資引き受け進出の足がかりに
オゾン社は1998年から、ロシア最大の通販サイト「OZON.ru」を運営。書籍やDVD、電化製品、ソフトウェア、ゲーム・音楽ソフト、子供商品、アパレル、家具など150万超の商品を扱っている。会員数は約520万人。通販サイトのほかに、旅行予約サイトや配達サービスも展開している。
ロシアの2010年のEC市場規模は約4995億円。2015年には約9409億円まで拡大するとされており、楽天はオゾン社への出資で同市場に参入したい考えだ。
楽天では近年、27カ国へ進出する計画を進めており、これまでに台湾、タイ、中国、米国、インドネシア、フランス、ブラジル、ドイツでネット販売を開始している。
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ケーズHD、通販の注文を店舗から発送、コスト削減し露出強化
これまで茨城県内の倉庫から全国に商品を発送していたが、現在は全国約360の店舗からそれぞれ発送する形とした。商品の梱包や配送は、手の空いた時間に店舗の店員が行うため、一部のウェブ専用商品を除いて通販での梱包・発送要員が不要となり、コスト削減にもつながっている。
同社営業企画部の塩康隆課長は「従来の仕組みでは1日に300件程度しか出荷できず、売り上げ拡大にも限界があった」と話す。
消費者から注文が入ると、住所から一番近い店舗の在庫を確認。在庫に余裕があるようならその店舗から発送、難しい場合は2番目に近い店舗から発送するようにする。店舗ごとに通販への割り当ての「枠」が決まっており、これを超過する場合は別店舗に振り分けられる、というわけだ。枠は十分に余裕をもって設定されているため「現在の数倍の注文数になっても、発送遅延などの問題が起きることはない」(塩課長)。
また、配送業者を佐川急便に統一したことで、配送コストも削減された。仮に店舗間を「たらい回し」にされて、距離がある店舗からの発送となっても「料金は変わらない」(同)という。注文当日に発送できる件数が増え、サービス競争力が高まった。
今年7月には購入金額によらず送料を無料にした同社。以前の仕組みではサービス開始による注文増には「とても対応できなかっただろう」(同)。成果はさっそく出ているようだ。
とはいえ、店舗にとって通販からの注文の梱包や配送は「余計な手間」ともいえる。そこで、通販の注文を発送した場合、売り上げは店舗に計上される形とした。これならば店としてもモチベーションが保ちやすいわけだ。また、店員になるべく負担をかけないため、手間のかかるギフト包装にも対応していない。
削減されたコストは、広告など露出度を高める施策に投資する。以前から活用していたアフィリエイトのほか、今後はポータルサイトへの純広告出稿やSEOの強化を進め、新規会員獲得ペースを加速したい考えだ。
ケーズデンキの店舗では、提示するだけで現金値引きや長期無料保証の自動手続きが受けられる「あんしんパスポート」というサービスを展開している。すでに1000万人を超える会員を抱えており、同サービスと連携できればネット会員も急増するのは確実だ。
ただ、会員データとの連動が難しいほか、「店舗の顧客を通販が奪う」ことになりかねないため、実装を見送った。とはいえ、消耗品をネットで買うと自動的に3%値引きになるなど、あんしんパスポートでうたうメリットの導入は進めている。こうした特徴をアピールすることで、リピート率の向上につなげる。
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スクロール、衣料品の新ブランド、20代前半女性が対象、毎週新商品を投入
新ブランドの名称は「KOAST.(コースト)」。同日に通販サイトを立ち上げた。同社の基幹媒体「ラプティ」は20代後半~30代前半の女性が中心だが、新ブランドはそれよりも若い20代前半を対象とする。
新ブランドはギャル系ファッションが中心で、モード系の「BLACK」とスイート系の「Rosa」の2系統で展開する。中心価格帯はラプティよりやや高めとなる4000~6000円。スタート時は秋物を中心に約160種類の商品を販売するが、毎週新商品を追加。最盛時には300~400種類の商品が販売される形となる。トレンド性の高い商品を随時投入することで、F1層の取り込みを図る。
新ブランドはネット販売が中心となるが、カタログも発行する。発行部数は未定だが、年度内に2回発行する予定だ。
また、知名度向上にSNSを積極的に活用する。サイトのトップページからツイッターとフェイスブックでの書き込みが閲覧可能となっている。今後は販促だけではなく、顧客の意見を商品企画にも取り入れたい考え。
9月16日には、都内で開催される東京ガールズコレクションのアフターパーティーでファッションショーを行い、新ブランドをアピールする。
同社では、F1層にターゲットを絞った「SPA(製造小売業)通販」の構築を目指し、トレンド性の高い商品を短期間で投入できる体制づくりに取り組んできた。新ブランドは総合通販以外にも、ユニクロなどのファストファッションを競合として意識しており、早期に認知度を高めたい考えだ。
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ミクシィが描くプラットフォーム戦略とは? mixi内で通販可能に
「mixi」で通販――。
国内SNS大手のミクシィ(本社・東京都渋谷区、笠原健治社長)は8月31日、自社SNSサービス「mixi」内で企業が通販などを行えるソーシャルページの提供を開始した。
無料で自分のページを作成できるもので、動画を利用するなど自由なレイアウトが可能。外部ベンダーのアプリを利用して通販を行うこともできる。ページをフォローしているユーザーのアクションは他のユーザーと共有される仕組みで、くちコミによる集客も期待できそうだ。
すでに複数の通販事業者が同サービスの利用を開始しており、今後も多くの企業が「新たな売り場」を求めて参加するとみられる。競合するフェイスブックも先行して同様のサービスを展開しておりこれに追随する形となるが、国内でのユーザー数で勝るミクシィだけに、今後、より大きなシェアを獲得する可能性はある。しばらく注目を集めることは必至だ。
開始したサービスは「mixiページ」。個人・法人を問わず誰でも無料で自分のページを作成することができる。「つぶやき」や「日記」「新着情報」などの基本機能に加え、動画や画像を表示させるなど自由にレイアウトすることが可能。自社商品を陳列することもでき、外部ベンダーのページアプリなどを利用して同ページ上で通販を行うことも可能だ。
ただ、「mixi」ではセキュリティの問題でページ内での決済はできないため、通販を行う際は外部サイトへのリンクという形になる。だが今後、ミクシィではクレジットカードの利用を可能にする「mixi決済」の提供を予定しており、その場合はページ内での決済が可能になるようだ。
「mixiページ」の最大の特徴は、情報の"共有"だ。ユーザーはページ作成者を「フォロー」することができ、「フォロワー」にはページが発信する情報が届く。届いた情報に対してフォロワーがコメントや「イイネ!」を投稿すると、フォロワーの「mixi」のホーム画面にそれらの行動が表示され、「mixi」内の友人と共有できる仕組みとなっている。つまり「フォロワーの次の段階までアプローチできる」(ミクシィ)わけで、ページで紹介した商品やセール情報などがフォロワーに「チェック」や「コメント」されれば、その情報が「フォロワーの先」まで届くわけだ。
ミクシィではリアルの友人・知人との「閉じた」交流が多く、共有された情報はある程度、信頼性が保証されているため、うまく活用できれば、通販事業者はフォロワー経由による新たなユーザーの獲得などが期待できそう。通販企業が利用するにあたっては、いかに情報を「フォロワーの先」にまで届けられるかがポイントになりそうだ。
集客はこうしたフォロワー経由の集客のほか、自社サイトからの誘導が一般的。また、「mixiページ」は公開しているコンテンツのため、検索経由のユーザーを集めることができる。さらに、時期は未定だが、「mixi」内に表示する有料のバナー広告も用意する考えだという。
同ページの作成数は、リリース2日後の時点で約8万件。通販企業では楽天や千趣会、イマージュ、アイム、夢展望などがページを作成し、セール情報や商品紹介などを行っている。現時点ではほとんどは紹介までに留まっているが、アイムのようにカートまで表示し、購入時に自社サイトに遷移させるなどの事例もあり、今後、「mixi決済」や他ベンダーのアプリなどで決済手段が整えば、同ページでの通販展開が増加する可能性は高い。
フェイスブックの「フェイスブックページ」と競合するが、国内で2400万人超のユーザーを抱えるミクシィのサービスだけに、より多くのユーザーへのアプローチが期待できる。注視する価値はありそうだ。
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消費者庁の健食審議、中間整理 具体策乏しく
消費者庁「健康食品の表示に関する検討会」の論点整理を受け、継続審議していた消費者委員会が8月23日、中間整理をまとめた。だが、ここで指摘された内容は先の検討会ですでに問題提起され、十分議論しつくされたものばかり。消費者団体や弁護士が中心となる消費者委だけに、検討会では業界サイドの反対や実現可能性の観点から退けられていた意見が再度蒸し返される形で盛り込まれた。ただ、健食表示のあり方について抜本的な解決策を提示するには至らず、委員会メンバーも8月末で任期を終えることになる。
消費者委で継続審議を求められていたテーマは、健食表示の効果的な規制や適切な情報提供の仕組みの検討について。消費者委では昨年12月以降、6回に渡り、関連する行政機関や業界団体、食品の専門家などからヒアリングを行い、議論を重ねてきた。
今後、検討が必要な課題として中間整理に盛り込まれたのは、従来の「表示」に「広告」を加えるなど法改正を伴う食衛法の規制対象拡大や、事故情報に関する事業者からの報告義務化、薬事法や健増法違反の表示に対する消費者団体による差止請求権の付与など「健康増進法・食品衛生法と景品表示法の連携による法執行力の強化、制度の拡充」に関わる8項目、錠剤・カプセル型食品の表示規制、含有成分や錠剤・カプセル型食品の届出制の導入など「機能性表示を巡る制度の見直し」に関わる6項目など。
だが、消費者委の審議は当初から「健康食品の表示に関する検討会」の焼き直しの感が強かった。ヒアリングに招かれたのも、検討会メンバーを出した国センや日本健康・栄養食品協会、日本通信販売強化などの行政機関や業界団体、検討会メンバーだった神山美智子弁護士など。検討会のヒアリングで呼ばれた日本医師会も再び招聘されるなど重複が目立った。「専門知識にかけるメンバーが議論の中心を担っていたという点ではむしろ、議論の内容は劣化している」と、傍聴の印象を話す健食業界関係者もいる。変わった点と言えば、消費者委の中心メンバーが消費者団体や消費者問題を専門とする弁護士であることから、検討会の論点整理で採用されなかった意見が、公然と提言に盛り込まれていることぐらいだ。
法執行にあたり、国と地方自治体との連携や地方自治体間の連携のあり方を「早急に検討すべき」としている点や、消費者にアドバイスできる専門家の養成や適切な情報提供のあり方について「アドバイザリー・スタッフに求められる役割を明確にすべき」としている点などは、今更言われるまでもないことであり、投げやりにすら思える。
消費者委には8月末で現メンバーの任期が終えるため、早急に一定の結論をまとめる必要があるという事情もあったのだろう。審議を行った意味があるかははなはだ疑問だが、いずれにしろ今回示された中間整理は、さらなる検討を必要とするものばかり。ここで示された提言がそのまま消費者庁の施策として反映される可能性は低いとみられる。
消費者委では今後、新メンバーに議論を引き継ぐことを望んでいるようだが、新たな消費者委の下で改めて方針が決定されることもあり、「スケジュールや方針がどう変わるか分からない」(消費者委員会事務局)としている。
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スタートトゥデイ、上海に新会社設立、9月末から中国展開
設立したのは「ゾゾタウン上海」。資本金は4000万香港ドル(約4億円)で、代表取締役にあたる董事長はゾゾタウン香港の前原正宏董事長が兼務する。設立時の従業員は25人で、スタートトゥデイから10人、アリババから15人という構成。
スタートトゥデイでは9月末から中国でサービスを開始する予定で、アリババグループの淘宝網(タオバオ)のネット販売プラットフォームを利用し、中国版「ゾゾタウン」の開設と「タオバオモール」への出店を行う。開始時はブランドを選定して100弱に絞る一方で、ジャンルについては様々な商品を取りそろえる方針。新会社は中国版「ゾゾタウン」の構築・運営や「タオバオモール」への出店などの業務を担っていく。
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ブックオフオンラインのモバイルサイト、売上高は当初見込み下回る
同社の通販サイトはこれまで、パソコン向けサイトしかなく、利用者からはモバイルサイトの開設を求める声が多かったという。
モバイルサイトの初年度売上高は全売上高の約10%になると予想していたが、「今のところ1割には達していない」(柳重光マーケティング部長)という。伸び悩んでいる理由の一つとして挙げられるのが、スマートフォンの急速な普及だ。モバイルサイトの開発スタート時は、まだスマートフォンの保有比率は低かったが、状況が大きく変化した。ただ、現状ではスマートフォン専用サイトの開設は「予定していない」(同)という。
また、モバイルサイトにはパソコン向けサイトと同等の機能を設けたものの、携帯電話の場合、商品の検索性などの使い勝手はどうしてもパソコンより悪くなってしまう。
同サイトでは、希望する商品が入荷した際に「入荷お知らせメール」を1日1回、利用者に送っている。携帯電話を利用する場合、メールを受ければどこでも購入できるという利点はあるものの、希望の商品だけでは送料無料のラインとなる1500円に届かず、他に欲しい商品を探しているうちに売り切れてしまう、というケースも少なくないようだ。さらには、公式サイトではないためキャリア決済が利用できず、決済に時間がかかるという難点もある。
そこで、メールマガジンに500円のDVDを多数掲載するなど、携帯電話での利用機会を増やしてもらうための提案を強化している。また、送料無料ラインに達するための的確なレコメンドも必須となる。今後は、購入・閲覧履歴による顧客の細かいセグメント分けが重要になりそうだ。
ただ、モバイルならではの売れ筋商品も出てきている。若い女性の購入比率がパソコン向けより高いこともあり、男性同士の恋愛を題材とした「ボーイズラブ」と呼ばれるジャンルの商材が目立って売れているという。モバイル専用コンテンツを作成するなど、強化を進めている。
近年は書籍を扱う通販サイトで送料を無料にする動きが広がっている。ただ、同サイトは中古を中心に扱っており、100円の古本もあるなど新刊書籍の通販サイトに比べると単価が安い。さらには、値引きのできない新刊に比べて、価格や品揃えなどで競合との差別化が可能だ。
とはいえ、古本だけで1500円分を購入するのは、利用者にとってややハードルが高いのも事実。同社では「出張買い取りの集荷料金が無料になる30点というラインも含めて検討したい。ただ、コストアップ策に踏み込むには、まだ時間がかかりそうだ」(柳マーケティング部長)とする。
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三越伊勢丹、食品宅配事業を強化――売上高100億円目指す
同社は今秋から、毎日利用してもらえる会員制の食品宅配サービスを目指して「三越伊勢丹エムアイデリ」を開始する。
これまで、大地を守る会と提携して宅配サービス「三越くらしの御用達便」を展開し、売り上げを伸ばしてきたが、共働き夫婦の増加や少子高齢化の進展などから「顧客の日々の食生活を豊かにできる宅配事業は"のびしろ"が大きい」(勝田潤一社長)と判断。百貨店の信用力をベースにサービスの幅を広げ、利便性を高めることで事業拡大につなげる。
取り扱い商品については、ボリュームの大きい大地を守る会の有機野菜に加えて、デイリー品を中心に独自仕入れ品を約10倍に拡大。商材全体でも従来の約800点から1200点に広げる。
具体的には、三越や伊勢丹のデパ地下で人気の総菜やスイーツを毎週70点以上紹介。三越で展開する全国の老舗銘菓「果遊庵」や名産品「味匠庵」の商品を三越日本橋本店から届ける「デパ地下便」もスタートする。
生鮮品やグローサリーはグループ企業が運営する食品スーパー「クイーンズ伊勢丹」とも連携して、こだわりのデイリー品を提案。競合との差別化を図る。
配送面では、従来の1都4県から関東全域(一部地域除く)に広げ、午後3時までの注文で翌日の指定時間帯に手渡しで届ける。
配送時間は午後2時~同4時、4時~6時、6時~8時、8時~9時の4時間帯で、配送用の専用箱や保冷剤はその場で回収するという。
一方のオーダー面では、これまでは商品を届ける際に次回の注文を受けるのがメーンだったが、新サービスでは電話注文を午前10時~午後7時まで対応するのに加え、ファックスやウェブサイト、モバイルサイトでも24時間受け付ける。
ウェブサイトでは、レシピからの簡単な購入やおいしい食べ方、感想を投稿できるレビューなど会員向けのコンテンツを用意する。
三越伊勢丹通信販売は新サービスの導入に伴い、従来の大地を守る会の運営スキームに変えて新たに東京・葛西地区に配送センターを設け、消費者への宅配も郵便事業会社の「ゆうパック」に変更する。
宅配事業の売上高は、2011年3月期が15億円弱だが、これを初年度でほぼ倍増の27億円を目指す。
また、新客獲得に力を入れ、さまざまな媒体で訴求するほか、百貨店が持つ友の会会員にもアプローチして初年度に2万人を確保したい意向だ。
なお、「エムアイデリ」は入会・年会費は無料で、月額利用料315円が必要。送料は315円(一部地域630円)、1回の購入金額が7350円以上で送料無料。会員には、定番のデイリー品のほか、旬の食品などを紹介するカタログを毎週届ける。
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JIMOS 中国でテレビ通販を開始 国営放送の通販子会社の番組で
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主婦の友ダイレクト "ネットへの転換"本格化、初の単品通販も開始
同社ではカタログからネットへのシフトを推進。具体的には、現在発行しているカタログはサイズを以前より小さいA4サイズに縮小。不採算商品をカットして売れ筋に注力する方針を打ち出し、ページ数も従来の200ページ前後から、130ページ程度に削減した。
また、購入金額に応じて割引するキャンペーンを実施しているが、通販サイトからの注文には、通常の割引率よりさらに2%を上乗せする形を採用。ネットへの誘導を図り利益率を向上させる。
通販サイトでは売れ筋ジャンルにブランドページを設置し、「商品をじっくり見てもらう」(同)ことを重視。また、こうした売れ筋ジャンルでは、オリジナル商品の比率を高めるなど独自色を強める。「特徴のあるものだけに特化していく」(同)ことで他サイトとの差別化につなげる構想だ。
ただ、カタログも削減するだけではなく、浮いた制作費を活かしてコンパクトな特別号を発行するなどの施策を実施。購買履歴を詳細に分析し、実績客を対象に売れ筋商品や節電グッズなど最近の人気商品を紹介するもので、効率的に売り上げを拡大させる考えだ。
こうした取り組みと並行する形で、初の自社開発の単品通販も開始した。じゃがいもに含まれる素材「ポテイン」を使ったもので、自社通販の中心層である出産直後の女性層などをターゲットに仮定し展開。単品チラシを主力カタログ「トマ・トマ」やJALUXのカタログに同梱したほか、主婦の友社とコラボし、純広告やタイアップ記事を女性誌に掲載、レスポンスを試した。結果としてはシニア層や30歳以上のママ層に好評だったという。
まだテスト段階のためグループ内での宣伝・販売に留めているが、効果検証が終わり次第、早ければ下期の年末以降に外部の媒体でも販売していく計画だ。今回の第一弾商品が軌道に乗れば「いずれは幅広く他のリピート品も狙っていきたい」(同)とし、単品通販を通販事業の新たな柱に育てる構想を描いている。
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ユナイテッドアローズ テレビ通販を強化へ、商材拡大や中継に変化も
同社は、販売チャネル拡大の一環としてアパレルの比率が比較的高いJSCのテレビ通販を活用。昨年11月にUA原宿本店ウィメンズ館(東京都渋谷区)から生中継して以降、順調に新規顧客の獲得につなげている。
テレビで販売するほとんどのアイテムが店頭に並ぶ前の先行販売商品で、売り切れたら店頭では買えないというMD戦略をとったことも、消費者の購買意欲を掻き立てているようだ。
過去5回のオンエアのうち、3月中旬に予定していた春物商戦の初回放送は震災の影響から4月にずれ込むなど想定外となったが、トータルではUAの販売計画を大きく上回っているという。
同社では、テレビ通販に本腰を入れるため専任のMD担当を配置。高い水準での品質確認や番組用の台本づくりなどにも取り組み、MDの精度向上に努めており、今年11月以降もセール月以外はオンエアしてさらなる顧客開拓を狙う。
ただ、これまで店頭から生中継した2回は週末の午後10時以降というゴールデンタイムだったものの、スタジオ放送分は月曜の午後8時、水曜午後7時のオンエアとなるなど、放映枠はバラバラ。結果、UAの放送はザッピングでの視聴者が多く、今後は"指名買い"を目指して毎回決まった枠で放映できるようJSC側と協議していく。
一方のMD面では、UA以外の別ブランドの投入も検討。ライフスタイル提案を強めるほか、クリスマス商戦などに向けては、「財布やキーケースなどメンズ雑貨も販売できたら面白い」(田中和安UA本部ウィメンズ商品部部長)とする。
また、10月中旬に店頭から生中継する回では、これまでの原宿本店ではなく、関西の店舗から中継することを模索。原宿本店はテレビ通販の中継に合わせて放送機材の格納庫を設置するなどの対応をしており、電源の確保などインフラ面の課題がクリアできれば違う雰囲気の店頭を紹介できるほか、当該店舗の販売員のモチベーション向上にもつながるとしている。
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エイボン・プロダクツの羽鳥成一郎社長CEOに聞く、通販戦略 来年、新ブランド投入し若年層を開拓
――4月下旬に、通販サイト「エイボンオンラインショップ」を開設し、訪販ユーザー以外の新規客の開拓に乗り出した。ネット販売本格化の狙いは。
「今後の成長を考えると市場のセグメンテーションがキーになるだろう。ネット販売は若年層向けにマーケットのセグメンテーションが可能だ。これまで訪問販売員の"エイボンレディ"一本で販売してきたため、消費者の価値観の変化や人口動態の変化などを踏まえたマーケティングを行ってこなかった。エイボンレディの年齢に比例して顧客の年齢層も上がった。一方で20~30代の若い層の認知度が低かった。若年層はいずれメーンの消費者になるので、今から築くべきと判断した」
「ネット販売は訪販会員ではない方が直接購入できる仕組みだ。ネット販売に進出した意味はそこにあり、ブランドや商品、サービス、イメージなどに共鳴してくれる方やそうでない方にどう訴求していくかが重要になる」
――非会員向けの通販は訪販とバッティングしないのか。
「通販は自分用に購入するため、友人などに商品を販売するエイボンレディとはそもそもの購入目的が異なる。通販顧客をエイボンレディに誘導することは戦略的には行わない。ただ、新聞や雑誌に通販広告を出稿することで認知度が高まるため、既存のエイボンレディにとってもプラスになるだろう。今後は若年層向けの新ブランドを立ち上げる予定でバッティングはないとみている」
――新しく立ち上げるブランドの構想は。
「詳細は言えないが、来年中の発売を予定している。今は準備期間として、市場分析を行っている状況だ。エイボンのブランドや商品特徴、購入方法などで反応してくれる方にまずはアプローチしていきたい」
――新規客獲得は順調に進んでいるか。
「上期の売上高は非常に好調で、期待以上の結果を出している」
――奏功した点は。
「新聞や女性誌、ポータルサイトへ広告を出稿している。特に好調だったのは40代向けの女性ファッション誌で、見開き2ページを使って基礎化粧品『ミッションY』シリーズのトライアルセットを紹介した。これまでやってこなかったチャネルでブランドやイメージを伝えると多くの反応があり、ネットの受注比率が高かった。今後、広告費をかなり投下して、広く新規客を獲得していきたいと考えている」
――新規客獲得に『ミッションY』シリーズを選んだ理由は。
「同商品は1980年代に販売を開始したロングセラー商品で、発酵テクノロジーによる処方を採用している。年齢ではなく商品の特徴でセグメントできる商品だ。日本が生んだ知恵に対する信頼感と安心感があり消費者のし好に合致している」
――コンタクトポイントとしてコールセンターも重要視している。
「コールセンターは130席を用意しており、人数の拡大と質の向上、システムの強化に注力している。雑誌広告の受注窓口としても機能し、受注時に会社の特徴などを紹介することで本商品の購入につなげている」
――カタログの刷新も計画している。
「当社ではマガジンと呼んでおり、これまではエイボンレディ向けに発行していた。今後は通販顧客にも配布する予定で、これまでは商品と価格とモデルしか掲載していなかった内容を見直す。今秋をメドに読んでいて楽しくなるような魅力的な内容に変えていく計画だ」
――今後の売り上げ目標は。
「2015年には全体売上高330億円を目指している。当社の顧客との接点はエイボンレディやカタログ、実店舗、コールセンター、インターネットの5つで、通販と訪販の2つの販路を持つユニークさが強みとなるだろう。上期の通販は期待以上の結果で、訪販も伸びている。通販広告のPR効果が訪販にもプラスになっている」
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大手家電量販の通販サイト 相次ぎ送料無料に、サービス向上で新規獲得へ
ビックカメラの「ビックカメラドットコム」では、7月22日から送料無料キャンペーンを開始した。キャンペーンの期間は明記していないが、「他社の動向を踏まえたい」(広報・IR部)としている。ライバルのヨドバシカメラでは、送料無料サービスを恒常化する方針を打ち出しており、対抗する可能性は高いといえそうだ。なお、子会社のソフマップの通販サイトでの対応は「未定」(同)という。
また、ヤマダ電機では、キャンペーン開始の理由を「(通販サイトの)利用頻度向上と顧客の利便性向上のため」(広報部)としており、期間や恒常化の有無に関しては「未定」(同)とする。
これまでの送料無料条件だった3000円以上の購入だった(ヤマダとケーズは1万円以上)。家電製品は高額な商品が多く、送料無料の条件から外れるのは一部の周辺機器や消耗品、ソフト関連などに限られている。ただ、ヨドバシカメラでは、先行して送料無料キャンペーンを開始したアマゾンジャパンを意識して、CDやDVD、ブルーレイなどの品揃えを拡充している。他の家電量販店も、サービス面で競合のヨドバシに対抗する必要があると判断したとみられる。
家電量販店各社の店舗は飽和状態にあり、成長余地の大きいネット販売に注力する企業が増えている。サービス向上で新規客を取り込みたい考えだ。送料無料に関してはアマゾンがサービスを恒常化しているほか、楽天の「楽天ブックス」もキャンペーンを続けている。家電量販店は知名度が高いだけに、「送料無料」が消費者の間で一般化するきっかけになる可能性もありそうだ。
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近鉄百貨店 導線や利便性改善に着手、主力の食品で情報発信強化
訪問者の利便性改善に向けては今年3月、通販サイトにテキスト解析技術を取り込んだ検索システムを導入。具体的な商品情報がなくても、「なめらか」など感覚的なキーワードでも検索でき、高度な検索に不慣れな消費者でも目的の商品にたどり着きやすくした。
同システムでは、大きな検索窓にキーワードが表示され、クリックすると関係する商品が一覧で出てくるため、文字入力が不要だ。
同社では、カテゴリーを横断した検索により、ウィンドーショッピングのように思いがけない商品を発見する購買促進効果を期待している。
同時に、強化中のコスメ、グルメ、特選品ギフトの3カテゴリーでは個別の検索ページを用意。当該分野では人気商品を表示するなどサイト情報の充実を図っている。
一方、消費者とのタッチポイント強化に向け、5月には通販サイト内で展開するメーンコンテンツで、関西圏の名産品やお取り寄せ商品を紹介する「関西ぐるメディア」のiPadアプリ「KAN・GURU(かんぐる)」をスタート。新たな媒体チャネルとしてネットユーザーの獲得を目指している。
「かんぐる」アプリは「関西ぐるメディア」と、バイヤーが名品について熱く語る「男たちの美味倶楽部」など3つのコンテンツで構成。百貨店が推薦するグルメや関西で話題の逸品などを発信し、通販サイトへ誘導する。
また、7月上旬にはフェイスブックにネットショップの公式ページを開設。幅広い消費者へのPRを目的としたもので、通販サイトの関連情報を発信する場として活用してファン獲得につなげる。
ウェルカムページではプレゼントキャンペーンや人気商品の特集を掲載するほか、「関西ぐるメディア」のコラムを発信。「いいね!」ボタンを押したユーザーのウォールには、通販サイトのコンテンツや画像・動画などを表示するという。
同社ではオンライン上の施策を強化することで、ネット販売売り上げを2011年2月期の約4億5000万円に対し、今期は6億円を計画する。
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花王 育毛剤通販に参入、50代女性の悩み、トータル支援
強い単品商材、新客との接点に
花王では現在、「オリエナ」のエイジングケアライン「バイタルサプライ」シリーズで化粧水と美容液を展開。スキンケアは、2ステップのシンプルステップで訴求しており、商品に自信もある。トライアルキットからの引き上げや定期コースへの誘導で事業は軌道に乗りつつある。
ただ、スキンケア市場は日増しに競争が激化しており、「オールインワンゲルのように"これ1個で全てOK"というほど強い訴求力は持っていない」(同社)ことは課題となっていた。ブランド自体の認知もまだ低く、スキンケアで接点の得られない顧客の獲得には"次の一手"を打つ必要があった。
強い単品商材の必要性。その答えが、育毛剤「バイタルサプライ育毛エッセンス」(130ミリリットル、税抜き4200円)だ。消費者の低価格志向が進む中、客単価が約1万円で推移する「バイタルサプライ」シリーズで商品を拡充しても、相当意識の高い顧客でなければこれ以上の単価アップは図れず、得策とは言えない。そうであれば、"別の財布の紐"を開けさせよう、というわけだ。
〝お悩み解決〟が通販の原点
花王によると、女性用の育毛剤市場は130億円規模。7割の女性は髪に何らかの悩みを持っている一方、ウィッグや育毛剤を日常的に使う女性は15%程度とされ、依然として大きな伸びしろがある。
花王もすでに店頭市場で育毛シャンプー「セグレタ」を展開するが、「商品の説明を聞きたい気持ちはあっても"恥ずかしさ"が先に立って聞けず、手に取ってもらえない」(同)。結果として、潜在ニーズはありながら"育毛"を前面に打ち出したプロモーションは行えず、「セグレタ」も"地肌エステ"と、奥歯に物の挟まったような表現しかできていないのが現実だ。
対して、"お悩み解決商品"に最適なのが通販という業態。市場の約6割のシェアを握っているとされる。ただ、根拠があいまいな商品も少なくない。これに対し、花王には長年に渡る事業展開で培ってきたエイジングケア技術がある。これを背景に、相性の良い通販という業態と組み合わせることで勝機を見出そうというのだ。育毛剤とスキンケアの両面から顧客にリーチし、トータルエイジングケアブランドとして確立できれば、顧客とより深い結びつきを築くことにもつながる。
有効性と即効性で顧客囲い込み
商品も面白い。有効性、という面では、競合他社の多くが独自の医薬部外品指定成分を持てずにいる中、「セグレタ」にも配合する独自成分「t―フラバノン」(西洋オトギリ草に含まれる有効成分の構造を元に開発した成分)を配合している。
もう一つ、こだわったのが即効性。育毛剤には髪の毛一本一本を立ち上がらせ、ボリューム感を出すポリマーを配合している。使ってすぐに得られる期待感は、継続利用につながる重要な要素と判断するためだ。
ウェブとチラシで新規獲得強化
花王では8月1日からウェブと折り込みチラシで展開をスタート。ウェブでは、ミニサイズ(1週間分のお試しサイズ)を600円で展開し、本商品購入にはミニサイズを特典につける。まずはヤフーのバナー広告などで訴求力のあるコピーとビジュアルを見極め、折り込みチラシでは本商品を展開していく。
投資回収期間は、購入単価の関係でスキンケアより長くなることが予想されるため、定期コースなどで継続率を高め、年間購入回数を増やすことが一つのカギとなる。このため、定期コースは約10%オフの3800円(税抜き)で展開。さらに詰め替え用ボトルも用意し、3000円台前半の価格でリピートへのハードルを下げる。来年には、スカルプケアのライン充実を図り、シャンプーなどの展開も予定しているようだ。
花王が育毛剤――。トイレタリー関連で事業の基礎を創り上げてきた花王にとって"らしい戦略"と言えるかもしれない。
化粧品業界における「ソフィーナ」や、食用油市場における「エコナ」など、異業種から殴り込みをかけ、確固たる地位を築き上げてきた花王。通販市場でも存在感を発揮するブランドとなるか、動向が注目される。
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千趣会、「節電時期に!」シリーズがヒット――商品名の工夫が奏功
現在、好調な売れ行きを見せているのは、「節電時期に!汗ジミ防止素材を使用した通勤OKな美人フリルカットソーワンピース」(税込価格5990円)。汗ジミ対策素材の使用した、通勤や仕事中のOLのお悩み解消商品で、「節電時期に!」シリーズとして他に汗ジミ対策素材使用の「半袖カットソー」(同3990円)、冷感素材を使用した「裾ギャザークロップドパンツ」(同5990円)、「ノーカラーカットソージャケット」(同6990円)を展開している。
このうち「フリルカットソーワンピース」は、発売後1カ月で、200着以上(金額ベース約120万円)を販売。「ベルメゾンネット」で扱う全商品の中ではインパクトはあまり大きくないが、ネット限定商品のワンピースでヒットの目安となる「4カ月で売り上げ400万円」(同)を上回るペースで推移している。
「カタログでは、まず考えられない商品名」(広報)。売れ行きが好調なネット専用のオリジナルカットソーワンピースについて、同社はこう語る。確かに、独特の商品名だが、これはネットでの販売方法を研究した結果、行き着いたものだ。
千趣会ではオリジナルネット限定商品の強化を推進。今年1月にEC商品開発部を設置し、商品企画から販売まで1カ月で完結する体制を構築している。
並行して、ネットでの売り方の研究も進めてきたが、その中で改めて見えてきたのがネットでは機能性のある商品が売れる傾向にあり、「機能から商品を検索するケースが多い」(同)こと。そこで、オリジナルのネット限定商品のネーミングに、機能面を中心とした検索キーワードを組み込むことにした。
実際、「フリルカットソーワンピース」の商品名を分解すると、顧客の関心が高い"節電"、お悩み解消機能の"汗ジミ防止素材使用"、利用シーンを想定した"通勤OK"など、様々な切り口の検索に対応したキーワードを盛り込んでいる。これにより、顧客が探している商品をヒットしやすくし、検索結果の一覧表示から、ひと目で機能や商品特徴がわかるようにすることで、購買につなげているわけだ。
また、商品画像についてもひと手間をかけ、機能切りの検索で商品を見つけた顧客が具体的な利用シーンをイメージできるようにオフィス風景を背景に撮影しカタログ風の商品画像を使用。カタログでの知見を活かした商品の見せ方の工夫も同商品の好調を支える要因だ。
千趣会では現在、OL層の開拓がひとつのテーマとなっているが、これに対応した「節電時期に!」シリーズ商品の好調な滑り出しに、手応えを感じているようだ。
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新日本製薬、生薬卸の事業化推進
生薬卸事業の展開にあたっては、自社の岩国本郷研究所を通じ栽培技術の研究を推進。今回の「カンゾウ」の試験栽培は、この取り組みをもとにしたもので、自治体との連携を通じ、農家に栽培ノウハウを提供。現在、現在、熊本、新潟、青森の3市町村と提携しており、今後、さらに提携自治体および生産農家の拡大を進める。
取り組みとしては、まず、土壌や気候など、「カンゾウ」の栽培に適した環境かを検証してから本格的な生産に入るもようで、実際の卸事業の開始は3、4年程先になる見込み。初回の収穫量としては、200トンを計画しているという。
現在、日本で医薬品などに使われている生薬の多くは海外からの輸入ものだが、新日本製薬では、生産国で農薬問題などが生じ輸入規制がかかった場合、国内医薬品メーカーの原材料調達が困難になると予測されることから、生薬卸事業の展開に乗り出すことにした。
この布石として、2006年末に山口県岩国市と連携し、同市内に生薬栽培の研究・試験栽培拠点となる岩国本郷研究所を開設。同研究所での取り組みを通じて栽培する「カンゾウ」を自社商品の原材料として使用するといった試みも構想している。
今回の「カンゾウ」についても、同研究所で栽培方法を研究。すでに栽培方法に関する特許も申請しているという。
「カンゾウ」は、日本の気候にも適しているとされ、国内の医薬品などで多く使われていることから、同社としても、卸事業が緒につけばニーズはあるものと予測。今後、国内で使用される「カンゾウ」の1割程度を供給できるようにすることを目標に展開の拡大を進め、生薬卸を新たな事業の柱に育成していく構えだ。
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楽天、法令順守の甘い認識――出店店舗が埼玉県警に摘発
店子の摘発を受けた今回の事態に際し、楽天では「今年3月半ばにウェストインペリアルに表示の修正を依頼し、一端は修正した」と仮想モールが健全に管理されていることを強調する。だが、修正後の状況については「分からない」(同)としており、結果として摘発に至ったことを考えると、その後も違法表示は野放しだったことになる。これではコンプライアンスに対して甘い認識だったと言わざるを得ない。
楽天では、薬事法順守に向けた取り組みとして定期的にパトロールを実施しており、各店舗には営業・コンサルティング業務の担当社員が必ず一人は付いている。これまでも問題があれば改善を依頼し、退店に至った店子もあるという。
ただ、パトロールの頻度や実績、これを担当する部署など体制の概要については「(抜け道を探る悪質な事業者に)裏をかかれることになるかもしれないため明かせない」(同)としている。
さらに今回の事件を受けても「現時点で対応は考えていない。出店者の中には悪意なく瑕疵でやってしまうところもあるので(違法表示を)排除できるよう頑張りたい」(同)と話すに留め、従来のスタンスを変える姿勢は見られない。
だが、問題は警察当局による薬事法の摘発に"悪質性"は考慮されないということだ。確信犯、瑕疵を問わず、警察は、条件を満たせば摘発に動く。楽天が従前のような認識でモール管理を行っているのであれば、責任を放棄しているのと同義であり、認識を改める必要があるだろう。
ネット広告の監視状況も楽天の認識ほど甘いものではない。
今回、摘発に動いたのは、埼玉県警「サイバー犯罪対策課」。ネット上の犯罪行為の監視強化を目的に今年四月の組織変更で県警本部内にあった「サイバー犯罪対策センター」を格上げして発足した部署だ。同課は課長以下、61人の捜査員がネット上の犯罪行為を監視しており、摘発も5月にネットパトロールで表示を発見して以降、わずか2カ月で行われている。
通常、薬事法関連事犯となれば日常的に県の薬務課と連携体制にある所管部署が摘発にあたるケースが一般的。県警内でも薬事法関連事犯は「生活環境第2課」が担当している。
だがサイバー犯罪対策課は薬事法に限らず、ネットが絡むあらゆる事案の捜査を行う部署。そのため、県の薬務課や消費生活センターとの連携体制については「日常的に連携しているわけではない」(同課)としており、今回の摘発も県の薬務課や消費生活センターから事前に情報提供を受けていないという。ウェストインペリアルに対する指導実績の有無についても「課では把握していない」(同)。つまり、過去の指導実績などは勘案せず、違法事実に基づき即摘発に動いているということになる。
埼玉ではないが、今年5月には神奈川県警がネットパトロールを端緒に相次いで健食の販売事業者2社を摘発しており、捜査の端緒としたネットパトロールについて「さまざまな媒体を見ているが、ネットを見れば(違法表示が)氾濫しているから手っ取り早い。その中で見つけるのが主流になりつつある」(神奈川県警)と、有効な手段の一つになっていることを窺わせている。
県警があらゆる角度からネット上の違法表示に目を光らせるようになった今、楽天もこれまでの認識を改める必要がある。でなければ、「楽天市場」に対する消費者の信頼の失墜が、いずれは自らの首を絞めることになる。
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【ニュースの断層】悠香の「茶のしずく石けん」、自主回収巡る状況は?
大野城市に拠点を置く本社は1階が商品発送所、2階が食堂、3階がコールセンター、4階が事務所という構成になっている。だが、回収の発表から食堂は回収製品の保管庫となり、事務所も回収製品の荷ほどきをするスペースと処理を終えた顧客情報をPCに入力するスペースに配置が分けられた。
コールセンターは社員を含め常時300人前後のコールアテンダントが対応する体制。今年1月には、研究開発部門などの分社化を発表。広告制作会社として独立した「ジーナ」は、福岡市内に拠点を移したが社員を呼び戻し、回収に全力を注ぐ体制を整備した。
これまで顧客から返品、交換のために寄せられた製品は12~13万個(7月8日時点)。だが、中には他社製品や、使いかけの状態で自社製品との特定に時間のかかるものもあり、過去の購入履歴との照合など対応を終えた個数は約10万個に上る。このうち約7割が交換を希望する顧客だが、最終的な回収個数は「確定が難しいため私見だが60~70万個に達するのではないか」(商品部品質保証課・竹田典雄氏)との見通しだ。
「また言い訳しよる」。回収を巡る対応にも苦慮しているようだ。
通常、受注対応のため4、5分で終わっていた電話は10~30分、中には2時間もの長時間にわたる顧客もいるが、今回、悠香にとって不幸なのは、自主回収の原因となった「加水分解コムギ末」のアレルギーが過去に例のない新しい症例だっただけでなく、専門的な知識を必要とする事案であることだ。顧客の"なぜ"に回答しようと新しい知見であることを説明しようにも言い訳ととられ、「回収=粗悪品」との理解となる。結果として、回収を巡る事情に精通した社員などが説明に当たらざるを得ず、窓口の人員も増員ができない状況が続いている。
さらに今後、回収期間が長引くことが今期(12年6月期)の業績にも大きく影響を与えることになりそうだ。
今回の自主回収は厚労省が医薬品医療機器総合機構と連携して行う「医薬品・医療機器等副作用報告制度」に則って行われたもの。回収の完了報告を行う必要があり、福岡県薬務課との調整で8月31日を一応の期限とした。状況に応じて延長する可能性もあるが、すでに回収のピークは過ぎているという。
だがこの間、差し替えによる対応を除き、一切の広告展開を中止。9月以降の広告再開のめども立っていない。回収発表から約1カ月は受注件数もほぼゼロの状態となっており、その後も回収の専用電話回線のみならず、全ての電話に回収に関する電話がかかってくるため、受注ができていない状態が続いている。
一部にメールやファックスによる受注も寄せられているが、通常2~3日だった配送リードタイムは10日~2週間に延びているという。定期顧客の解約も把握できておらず、フリーダイヤルの負担も重くのしかかってくる。
今後、製造委託先との損害賠償の調整に発展する可能性もあるが、「話し合いの上で調整するが、今は回収に全力を挙げているため話し合いの調整も出来ていない状況」(竹田氏)としている。
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GRJが描く成長戦略、堂山昌司新社長に聞く
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ベルーナ、安野清社長に聞く「今後の成長戦略」③ 「化粧品や健食、増収路線へ」
専門通販事業は減収増益だった。
「やや踊り場に差し掛かっているが、下期から増収に転じたいと考えている。今期は一定の利益額の確保をしながら、成長性を追求する予定だ。短期経営計画の最終年度となる、2013年3月期には利益と売り上げの成長を両立させたい」
「各事業の今期売上高は、化粧品のオージオは前期比9%増の50億円、健康食品のリフレは同14%増の53億円を見込んでいるが、もう少し上積みできると思う。一方でグルメは苦戦している。東日本大震災の影響で三陸の水産物が入荷しなくなったことが大きい」
増収に向けて販促費を積み増すのか。
「そうだ。折込チラシをはじめ、インフォマーシャル、新聞・雑誌広告、フリーペーパーなどさまざまな媒体を活用する。これまでは折込チラシに頼りすぎている面があったので、バランスを考えたい」
インフォマーシャルはどの局で放映しているのか。
「BS・CSに加えて一部地上波でも放映している。しっかりとテレビにも取り組みたい」
化粧品や健食は有名メーカーの参入もあり、競争が激化している。伸ばすためのポイントは。
「根性かな(笑)。もちろん、インテリジェンスを伴う必要はあるが。今までは取りこぼしていた部分が多すぎるので、特別なことをするというよりも、やるべきことをやれば成長できると思っている。どちらも、100億円規模まで成長するには商品力、ネットへの対応、サービス、マーケティング戦略など総合力が問われるのではないか」
グルメ事業ではワインの中国展開を開始した。
「上海を中心に卸事業を展開している。マーケットは大きいので成長の余地はあるだろう。将来的には国内と同等の100万本の在庫を揃え、他の地域や中国以外のアジア各国にもネットワークを広げていきたい」
海外でのワイン通販の展開は。
「B〓Cに関してはまだ何ともいえない。ただ、フルフィルメントさえ整備すればネット販売の展開は可能だ」
実店舗にも力を入れる。
「震災の影響で延期していたが、今年中にも50~60代の女性をターゲットとした店舗を、首都圏に2~3店オープンする予定だ。ベルーナの名前を前面に出して新規顧客を獲得していきたい。重要なのは通販との相乗効果だろう」
店舗をオープンすることで通販と食い合いになる部分もあるのでは。
「店に置いてある商品はほんの一部。店で購入した後に、家でネットやカタログを使って注文するなど、プラス効果が期待できる」
将来的には全国展開するのか。
「まずは実験店の状況を見てからだ。ビッグビジネスを目指したいとは考えている」
封入・同梱と通販代行サービスのソリューション事業が好調だ。
「本業の通販が好調なことが大きい。現在は通販への参入企業などを対象に、新規開拓も進めている。ライバルは多いが、本業が良ければソリューションの営業もやりやすいと思う」
フルフィルメント関連での設備投資は考えているか。
「来年にも基幹システムを刷新する。現在のシステムは2年前に導入したばかりだが、予想よりも購入点数の増加速度が速いためだ。前回の切り替えではリードタイムの短縮などサービスレベルが向上したが、今回は内部の効率向上を目指す。例えば、クレームや常連客にはベテランのオペレーターが対応するといったものだ。また、商品開発に活かせるような顧客の声を、全社員が共有できるようにする」
「物流センターもパンク気味なので、来年秋には間に合うように増設したいと考えている。まずは1万坪程度のセンターを開業し、状況に合わせて1万坪ずつ拡大していけるような場所が理想的だ」
総合通販事業の売上高1000億円を達成した後の目標は。
「社内的な目標はあるが、対外的にはまだ公開していない。売り上げ目標ありきというよりも、スケールの大きな仕事をしたい。社内を燃える集団にするのが社長の仕事だが、少しずつできていると思う」
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新社長に聞く、百貨店通販次の一手は? JFRオンライン、榎本朋彦社長、顧客対応力をウエブに移植
百貨店の強みはネットに生きているのか。
「百貨店のコンサルティング力や販売手法はネットでも有効なはずだが、これを生かせていないのが現状だ。例えば靴を店頭で販売する際、顧客が求めるサイズの前後サイズや色違いを持っていくことは、ネット上ではザッポスがやっていることに近い。本来ならコンサルティングのノウハウを持つ百貨店がサービス化しなければいけない」
リアルとネットの違いもある。
実店舗では行っているのに、ネット販売は新しい世界だと思い違いをして採用してこなかったわけだ。消費者が買い物をするときに求めるものは店舗でもウェブでもそんなに変わらないはず。ネット販売では削られてきたサービスを見直したい」
成長市場に乗り遅れた感がある。
「ネット販売が成長市場と言っても、実際には儲かっていない企業がほとんどで、成長に中身(利益)が伴っていないのが現状だろう。業界が"業態"として成り立つまでに、百貨店ならではの高いロイヤルティの構造を構築したい」
カギとなるのは。
「一般的に『顧客流出』という言葉は離脱客のことと思われがちだが、百貨店の場合は、例えば月に4回買っていた人が3回に減ることを意味する。こうした高い水準で愛着度を高める仕組みを作り出すことが、この業界の中で地位を高めていくことにつながると考えている」
スケジュール感は。
「3カ年の前半は従来の基盤を強固にすることが中心だが、それ以降は仕掛けの部分を重視する。百貨店としてウェブで本来の力を発揮できるように、いろいろなトライアルをしたい」
ネット以外でも顧客との接点を作る。
「その通りだ。百貨店は店舗というワンチャネルだが、通販はいろいろなチャネルを包括している。リアル店舗以外のすべての販売チャネルを対象に、コミュニケーションツールを開発していく」
新しいチャネルの活用は。
「NTTぷららが運営する『ひかりTVショッピング』に参加して、昨年12月からカタログ商品を投入している。まだトライアルの段階だが、第一弾のおせち料理は予想以上に売れた。3月からは『大丸松坂屋通信販売』の看板で出品し、生活用品や食料品を中心に家具なども展開している」
親会社がスタイリングライフ・ホールディングスに資本参加した。
「スタイリングライフ傘下の通販会社のライトアップショッピングクラブとは時間をかけて、取り組める部分からチャレンジしていきたい。お互いに古くから事業を展開しており、既存顧客を大切にしながら新しい発想も取り入れたい」
JFRオンラインの出だしは。
「今期の業績はマルコレ事業の減収もあって前年並みか微減を計画している。3カ年ではグループにインパクトを与える規模にしたい。カタログの売り上げは落とさず、2014年2月期をめどに現在5%のウェブ比率を25%に引き上げたい」
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ベルーナ安野清社長に聞く「今後の成長戦略」②
「ネット、伸びしろはある」、ミセス層の新規獲得狙う
――ミセス層向けの成長戦略について。
「前期も3~4%の成長を果たしている。ネットを伸ばしていくことに加え、アイテム数を増やし、リピート率を向上していくことに尽きるだろう。これは若年層向けもミセス層向けも同じだ」
――リピート率は他社よりも低いのか。
「他社の数値を正確に把握しているわけではないが、低いのではないかを認識している。リピート率にしてもリードタイムにしても、当社は他社に比べて劣っていた。ようやく他社に追いつきつつあるのが現状だ。逆に言えば伸びしろがあるということ」
――サービス面での改善ポイントは。
「例えば、レコメンド商品をコールセンターのオペレーターのパソコン画面に出したいと考えている。リードタイムに関しても、業務フローを改善すればもう1日くらいは縮められるかもしれない。ただ、必ずしも早く届ければお客様が喜ぶというわけではない。『4日以内に届ける』というお客様とのコミットを守ることが重要だ。システムの転送を早くしたり、物流会社とのやりとりを頻繁にしたりすることで、もう少し安定するのではないか」
――今後は価格競争もさらに厳しくなるのでは。
「当社の場合、ミセス層向けが強いため、他の総合通販とがっぷり四つに組んでいるわけではない」
――綿花など原材料価格の高騰や中国での人件費高騰が問題となっている。対策は。
「1年前に比べるとかなり厳しい状況だ。ただ、当社の場合、直貿比率が低くメーカー経由が多いため、ダイレクトに値上げが跳ね返ってきているわけではない。アイテムの集約など、メーカーとともに高騰した分を吸収すべく努力している」
――商品の値上げは考えているのか。
「安易にはできない。ただ、一部は値上げせざるをえないかもしれない。業績へ影響してくることも考えられるが、媒体費削減などで調整していきたい」
――単価の高い家具や寝具は不振が続いている。最近の動向は。
「今期に入ってからは持ち直している。とはいっても落ちるところまで落ちたというのが正直なところ」
――前期のネット販売売上高は約99億円。このうちモバイル経由は。
「約25%だ」
――昨年、モバイル通販サイトをGNTが運営するソーシャルメディアのショッピングコーナーとした。成果は。
「売り上げは伸びている。コミュニティーとの連動については、部分的に伸びることはあるものの、全体に影響を及ぼすには至っていない。カタログを見て携帯電話で注文する顧客がまだまだ多いからだ。ただ、今後スマートフォン対応を進めれば、モバイルからの新規顧客獲得が重要になってくる。今までよりもスピーディーな顧客対応が求められるだろう」
――スマートフォン対策については。
「使いやすさを重視したい。ネット販売売上高もモバイル通販の売上高も、伸び率でみれば若年層向けの方が高いが、金額ベースではミセス層向けの方が成長している。そのため、20~30代向けに特化するわけにはいかない」
「サイトの情報量を増やすには薄くて小さい文字を使えばいいが、それではミセス層が離れてしまう。とはいえ、あまり大きな文字はファッションサイトには合わない。格好良さと見やすさを両立しなければならない。また、購入までのクリック回数を減らして離脱率を下げたり、サイトの見やすさやクリックしやすいボタン配置など、ミセス層が使いやすいようにサイトデザインも若年層向けとは変えたりする必要がある」
――ミセス層向けのネット対応が重要になってくる。
「ここだけは競合他社に付け入らせてはいけない部分だ。ただ、ブランド認知は高いので他社よりはやりやすい。最近はカタログを送付していない顧客のネットでの購入も増えている」
――効率的な新規獲得策は。
「熟年層の集まるコミュティーを活用したい。また、熟年層の利用度が高いサイトもある。例えば、株のオンライントレードサイトは熟年層が頻繁に使う。こうしたサイトへの出稿は無理だが、利用者が閲覧するサイトに広告を出すことができれば効率的な新規が獲得可能なはずだ」(つづく)
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新社長に聞く、百貨店通販次の一手 JFRオンライン・榎本朋彦社長
紙媒体のテコ入れに重点、マルコレ改革は〝背水の陣〟
――通販事業のテコ入れを託された。
「昨年1月にJフロントリテイリング傘下の通販事業を管掌し、再編・統合を任された。9月には当社前身の大丸HSの社長となり、半年経った今年3月に大丸松坂屋百貨店のネット販売事業を分割吸収してJFRオンラインを発足させた」
――百貨店からネット販売を離した目的は。
「百貨店とネット販売では業務のあり方がまったく違うし、成長機会を逃さないためには意思決定のスピードが非常に大事だ。投資の優先順位を考慮しても百貨店から独立したほうがいいと判断した。ただ、店頭商材を扱う大丸と松坂屋の通販サイトは百貨店と切り離せない部分があり、当社が百貨店のサイト運営を受託する形をとった」
――社名をJFRオンラインとした。
「名前は社内公募で決めた。"オンライン"としたのは、文字通りネット販売が成長に欠かせないツールであることと、顧客とのつながり(パイプ)をイメージした」
――新会社の舵取りは。
「当社の基幹はカタログ事業だ。百貨店通販サイトの受託分を除けばカタログの売上高が95%を占めている。この屋台骨をグラつかせてはいけない。今期はカタログのテコ入れが重点課題。売り上げがそれほど伸びなくても、一定の利益を出せるようにする」
――どこから着手する。
「カタログ通販は仕事の仕方を大きく変える。トップダウンによる仕事のあり方を改め、各スタッフが責任をもって動けるようにする。現状は顧客分析やコールセンターの対応力強化など土台固めに取り組んでいるところだ。当面は小さな変化を積み重ねることが大事。カタログは大きく伸びる分野ではないが、今のシニア層にはフィットしている」
――新規顧客の開拓は。
「従来、大丸HSの顧客は関西圏が主力だ。今後、百貨店を出店している地域での顧客開拓を進める。具体的には、名古屋や北海道、首都圏を強化する。昨年、松坂屋のお膝元、中部圏で折込みを打つときに『大丸松坂屋通信販売』としたことで、反応が良かった。現在も名古屋への折込みは継続している」
――一方でネット販売の強化は。
「ウェブについては基盤が脆弱で、いったん潰して作り直すくらいの気持ちが必要だ。基幹のカタログがしっかりとしているうちに手を打つ」
――化粧品のマルコレをウェブ事業に転換した。
「マルコレ事業は独り立ちしないといけない。これまでのようにカタログを発刊しながらネットを強化するやり方では、ウェブビジネスとしての成長は限定的だ。このため、カタログを廃止してウェブに特化した。カタログをやめることで既存顧客とのコミュニケーションツールを失うことは分かっていたが、退路を断つ覚悟で決めた。ウェブで生きていくことの意思表示でもある」
――その影響は。
「マルコレ事業の売上高は10年2月期の約4億3000万円に対して、前期は約3億3000万円だった。前年下期からカタログ発行部数を半減させたことが響いた。今上期も売り上げは厳しい数字となりそうだ。
ただ、今年3月に基幹システムや物流、フルフィルをすべて切り替えた。5月にはモバイルサイトの開設やウェブ上で肌診断のコンテンツを立ち上げるなど、これまでにないスピードで取り組んでおり、ウェブ事業の素地はできつつある」
(つづく)
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有力各社の次の一手は? 爽快ドラッグ ネット独自の差別化模索、メーカーとの連携カギ
ひとつ目のポイントとなる「品ぞろえと価格」のうち、品ぞろえについては、毎年1万アイテム程度のペースで増加を続けており、前期末時点の取扱商品数は約6万8000アイテム。今期は8万アイテム程度にまで拡大させる計画で、新たなカテゴリーとして園芸やアウトドア関連商品の取り扱いも視野に入れる。
商品展開の上でポイントになるのは価格設定。特に同社が扱う商材は、一般小売店でも購入できるNBの食品や飲料、日用雑貨などが中心。価格競争が激しく、大手店舗小売業のバイイングパワー、ネット販売のオペレーションコストなどを考えると、価格面で差別化を図るのは難しい。
そこで同社が力を入れようとしているのが、店舗小売業とは焦点をずらした商品の展開。そのひとつが業務用の大容量商品の取り扱いだ。
例えばスティックタイプのコーヒーの場合、店頭と同じ形態の商品では価格での差別化は難しい。だが、店頭では通常扱わない大容量商品であれば、数量1個あたりの単価で割安感を打ち出すことができ、購入頻度の減少など利便性の向上も図れる。このほかに、ネット販売用にアソートした商品なども拡充していく意向で、「取引先のメーカーやベンダーと深く取り組んでいくことが重要」(小森社長)とする。
2点目の「物流」では、09年3月に大阪で自社物流センターを開設。取扱商品数の増加にあわせ順次機能を拡張してきた。
同センターの設置は、売れ筋商品の在庫増強による欠品機会損失の低減などを目的としたものだが、最近では「倉庫作業のオペーレーションがこなれ、アイテムを拡充しても回せるようになった」(同)。このため、取扱商品数の拡充を進める一方、従来、受注発注だった商品の在庫を自社で持つ形を進め、リードタイム短縮を図るなどの取り組みを進める考えだ。
3点目は「集客」。この部分では、コンスタントに新規顧客が獲得できているが、今期は、既存の顧客基盤の活性化にも注力し、購買履歴などをもとにした顧客ごとの商品提案で、リピート購入の促進を図る考え。
現状でも、東日本大震災発生後、「初めてネットを利用するという顧客が増えた」(同)など、新規は獲得できている。ただ、「爽快ドラッグ」で商品を購入したと意識している人は少ないというのが同社の認識。このため、細かな商品提案でリピート購入を促し、顧客との関係性を深める考えだ。
また、4点目の「使いやすさ」で同社が着目しているのはスマートフォン。携帯電話の場合、商品の見やすさや操作性に課題があったが、スマホでは、PCに近い感覚で使用できることから、「買い合わせをされやすい」(同)傾向があるという。スマホについては購入単価の上昇効果も期待できることから、今後対応を強化する考えのようだ。
昨今、GMSなど有力店舗小売業がネット販売の取り組みを積極化しており、今後、ドラッグストアでもネット販売に本腰を入れてくることも考えられる。その意味では爽快ドラッグにとって、競合相手が増えることになるが、「有力な店舗小売業の参入は、ネット販売市場の拡大につながり、新しい顧客も連れてきてくれる」(小森社長)と前向きな捉え方。今後、市場の拡大に対応したネット専業ならではの差別化策を早期に確立させ、成長路線を維持していく構えだ。
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ヤーマン、中期経営計画を発表――3年後売上高300億円へ
ヤーマンが策定した3カ年の中期経営計画「チャレンジ300」での売り上げ計画は12年4月期が前期比11・9%増の220億2000万円、13年4月期が同13・5%増の250億円、14年4月期が20・0%増の300億円。
ヤーマンでは自社の強みとして、肌の悩みに対し化粧品や美容家電などの自社開発商品をワンストップで提案できることを挙げる。今後の商品展開については「美顔器」や「脱毛器」「化粧品」の既存カテゴリーで年間2~3アイテムの新商品を投入する計画で、ヒット商品の多様化を図り商品ラインアップを充実する。加えて、ヘアケアやオーラルケアなど新カテゴリーで年間1~2アイテムの新商品を提案し、定番商品を創出を図る。
中計では自社通販と店舗向け卸販売、通販向け卸販売の3販路それぞれで10~20%増で推移する計画。3販路の連動を進め、通販向け卸販売では新商品の投入を積極化しテスト販売を行う。
テレビ通販は新規客獲得の入り口と位置付け、効率化を図りながら拡大する。インフォマーシャルはレスポンス広告と認知広告の2つの目的で投下し「インフォマーシャルをきっかけにマスの認知度を高め、店舗・通販向け卸販売の収益向上につなげる」(山崎社長)とする。
今期は29分のインフォマーシャルに加え、2分と4分の短尺の通販番組を作成。番組冒頭に「きれい大好きヤーマン」のコピーを挟み、"ヤーマンブランド"の認知度向上を図る試みも始めた。
テレビ通販で高まった認知度を生かし店舗向け卸販売の拡大も進め、取り扱い店舗数を増やす考え。脱毛器など美容家電取り扱い店舗数は現状の4992店舗から3年後をメドに1万2997店舗まで増やす。また、化粧品取り扱い店舗数についても、現状の2702店舗から4532店舗まで拡大する計画だ。
中計での利益計画は営業利益が12年4月期で同16・9%増の20億1700万円、13年4月期で同18・9%増の24億円、14年4月期で31億円を計画。経常利益は12年4月期が14・1%増19億3900万円、13年4月期は同18・6%増の23億円、14年4月期は30・4%増の30億円を見込む。研究開発と広告宣伝に投資を行っていく計画。
また、新規事業として医療機器分野への進出を計画。家庭で使用できる医療機器の分野は未発達で「厚労省の承認を得れば、3年間は他社の参入がなく市場独占できる」(同)と判断。保有する特許技術を生かして商品開発行う考え。
また、海外進出も視野に入れており、中国を中心としたアジア地域や欧米に向けて美容家電やウェルネス家電、化粧品を展開するもよう。「中国など現地のニーズを見て日本製品を提案する」(同)考え。欧米に向けては医療機器分野を開拓する方針。今期を海外進出の準備期間として、販路やアイテム、販売手法を決定し、3年後をメドに収益の回収につなげたい考えだ。
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【新社長に聞く・百貨店通販、次の一手は?】②三越伊勢丹通信販売 勝田潤一社長
「2011年3月期の300億円弱を境に反転させ、5年以内に400億円を目指したい。そのためには新規事業の育成と既存事業のブラッシュアップが必要。400億円の根拠は、過去10年間で一番売り上げの大きかったのが2001年度の424億円で、早くこの水準に戻したい」
――成長戦略の核となるのは。
「宅配事業だ。店頭は来店頂いて初めて商いが成立する世界だが、宅配は顧客の日々の食生活を押さえることができる。ネットや電話一本ですぐに頼める宅配事業はのびしろが大きいし、顧客に喜んでもらえる。まだ15億円弱の売上高だが、これを初年度で24億円、5年以内に75億円にしたい」
――相当な変革が必要になる。
「新規顧客の獲得に向けて、いろいろな媒体で訴求していく。友の会など、手を付けてない顧客にもアプローチする計画だ。10月1日からは従来のサービスエリアを拡大する。また、商品の拡充も含め、共働きの家庭などに喜ばれるビジネス形態に変えていくつもりだ」
――商材も広げる。
「百貨店というと"ハレの日"のイメージが強いが、われわれ通販では毎日、顧客とかかわりたい。そうなると、オムツも欲しいとか、いろいろなニーズが出てくるだろう。ボリュームの大きい大地を守る会の有機野菜に加えて、三越伊勢丹グループの持つ商材を厚くすることで、競合との差別化を図っていく。基本的には商品センターで受注商品をピックアップするが、一部の商材は店頭から届けることも考えている。商品調達や物流の課題をクリアして、規模拡大につなげる」
――既存の中核事業でも拡大は可能か。
「5年で100億円の増収を目指すが、そのうち60億円を宅配で、残りの40億円をカタログとテレビ通販で積み上げる。宅配は日用品のため単価が低い。いままでの倍の買い物をするかというと、そうはならないので、顧客の数を増やしていくことが重要だ。カタログとテレビについてはサプライズの提供につながるMD改革を推し進めることで、40億円以上も目指せると考えている」
――テレビ通販は苦戦しているが。
「前期は震災による影響もあったが、現状のテレビ通販はやや独自性に欠ける。いかに顧客の顔を浮かべながら商品選びをしていくかが大事。実際に、こだわった商品は売れている。こだわりが足りないから業績が振るわない。いい商品がそろわなければ、"商人"としての魅力、戦闘力は落ちるのが当たり前だ」
――『レディス4』も4月に刷新した。
「キャスターが少し替わり、商品の提案も番組の後半になった。番組と商材の連携を強化する特集の組み方に変えた。番組と通販商材で"興味の連携"が図れれば、数字も付いてくる楽しい番組になる。テレビ東京と連携して、そういう番組作りを目指す。当社が発行するカタログの逸品とのクロスメディア展開なども有効だ。少し目先を変えて、視聴者にワクワク感を与えないとマンネリ化してしまう」
――ネットの活用は。
「現状、ギフトを中心としたネット活用は店舗側に任せているが、ずっとこのままでとは考えていない。現行のシニア層の下の年代、ニューシニアはネット受注にシフトしてくるだろう。店舗では近々、ウェブのプラットフォームを改修するので、通販向けのシステムを作り込む必要がある。外部から専門的な人材を確保することも必要になるかもしれない」
(つづく)
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ヤフー ローソンと物販などで連携、コンビニで仮想モール商品の販売など
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【新社長に聞く・百貨店通販、次の一手は?】①三越伊勢丹通信販売 勝田潤一社長
(聞き手は本紙記者・神崎郁夫)
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JALUX ネット中心にシフト、9月にサイト刷新、30代向けの品揃えに
同社は今年の9月に大規模なシステム改修を予定。現在、通販サイトを刷新する準備を進めている段階だ。
刷新により、まず検索利便性を向上させる。商品を購入しやすくなるほか、ネット上でのキャンペーンや企画なども従来に比べ「実現しやすくなる」(同)見込み。ユーザーのサイト利用率向上につなげる。
商品ラインアップも変更する。ウェブ主体の戦略にシフトする以上、中心顧客層もこれまでの40~60代からネットを日常的に利用する30~40代に変わるため、この層に合わせた品揃えや見せ方が必要になるわけだ。詳細は未定だが、これまでの通販色の濃い見せ方から、品質を維持しつつ「楽しんでいただける通販ページ」(同)への脱皮を図る考えだ。
同時に、各媒体のスタンスも変更。旅がテーマの女性向けカタログ「ノマディータ」やビジネスマン向け機内誌のダイジェスト版「フライトショップ」、機内誌「JAL SHOP」をすべて通販サイトと連動させる。これまでの中高年層向けの内容を若年層向けにそれぞれ変更し、通販サイトへの誘導を狙う。「JAL SHOP」では女性向けアパレルも扱う計画だ。
総合カタログの「JALワールドショッピングクラブ」や「グルメファーストクラス」はターゲット、見せ方ともに従来通りで展開する。
今期はこうした取り組みと並行して、健食や化粧品の単品通販も本格化する。ウェブ主体の戦略には合致しないが、「我々の既存の通販モデルとは別の位置付けと捉えている」(同)。現在はカタログへのチラシ同梱やラジオなどでトライアルを実施している段階で、商品が定まり次第、原資を集中して新聞やテレビで販売していく構想だ。
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通販各社の4月度売上高 総合通販は回復基調に、広告宣伝の再開が好影響
千趣会の2011年4月度の売上高(連結)は、前年同月比トントンの130億6200万円だった。3月は同9・3%減となったが、売り上げが回復している。同社では「想像以上の回復」(東京総務・広報部)としており、4月に開始したテレビCMや新聞広告なども奏功したようだ。商品では、節電関連商品や汗対策グッズなどが好調に推移した。
ニッセンの4月度(3月21日~4月20日)売上高は同0・9%増となり、前月度の同8・2%減からプラスに転じた。このうち、インターネット経由売上高は同6・0%増となり、3月度の同8・4%減から売り上げが大幅に伸びている。
セシールでは、4月度の売り上げ実績について具体的な数値は公表していないが、前年同月並みで着地したようだ。同社によると、4月上旬は震災の影響があり、ほぼ全てのカテゴリーが低調に推移。だが、月後半は、首都圏で放映したテレビCMの効果などから盛り返し、月前半の不振をカバーした。機能訴求型商品のCMなど、戦略的な商品訴求をしたほか、トレンドのチノパンが好調に推移したことなどが奏功し、前年並みの水準を維持した形だ。
一方、ベルーナの4月度売上高は同14・1%減となり、3月度の同8・3%減からマイナス幅が拡大した。日本製紙の石巻工場が被災したことで同社のカタログ用紙が廃棄処分となり、夏カタログの配布に遅れが出たことが原因。4月の総合通販の売上高は前年同期比19・0%減だった。ただ、同社では「(震災の影響は)現状では大きなものではない」(安野清社長)としており、秋冬シーズン以降は当初見込みの伸び率を予想している。
スクロールの4月度売上高は、同1・4%減で微減に。3月度は同5・0%増だった(前年同月は昨年4月に子会社となったイノベートの売り上げが計上されていない)。震災の業績への影響に関しては「消費意欲の落ち込みを感じる部分はある」(経営企画部)としている。
ネット販売企業では、スタートトゥデイの4月度の商品取扱高が前年同月比51・0%増の52億1600万円となった。3月は震災の影響を受けて約10日間、出荷業務を停止したため同5・4%増となったが、4月は震災前の水準に戻った。返品受け付けを開始したほか、ポイント還元率の引き上げなどが売り上げを押し上げる要因となったようだ。ケンコーコムの4月度リテール事業の売上高は、同20・8%増の11億1900万円で3月に続いて大幅増。ミネラルウォーターや日用品など震災関連商品の受注が急増し、月次売上高は過去最高となった。
家電販売の「PCボンバー」を運営するアベルネットでは、震災のあった3月度売上高は同30%減で大幅減収となったものの、4月度は前年同期を上回る売上高となったようだ。価格の下落傾向が続いている薄型テレビなどが好調に推移した。
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トップインタビュー、ケンコーコム後藤玄利代表 震災後体制作りを最優先
――今期のテーマに「インフラ企業としての責任を果たす」ことを掲げている。現在の取り組みの状況をお聞きしたい。
「震災後の体制移行が重要になっている。震災によって乱れた商品の需給の復旧を進めるのと並行して、福岡への一部本社機能の移転やシステムのクラウド化、宇都宮の倉庫移転などの体制整備を進めている。夏までにそれを全て終わらせることが今の最優先課題だ」
――5月16日に福岡オフィスを開設したが、現在の体制は。
「20人程度でスタートした。半数は福岡で採用している。東京に残っている管理系やシステム系の社員も、決算処理、システムのクラウド化作業が終わってから福岡に移ってくる。5月末で約40人体制になるだろう」
――この数年の業績を見ると収益性に課題があるようだが、震災後の体制移行によるコスト的なメリットは。
「今、10%強ある固定費をどれだけ下げられるかを考えると、東京よりも福岡の方がオフィス賃料や人件費が安い。実際に動かしてみなければ、コスト削減効果が分からない部分もあるが、将来的に効いてくるはずだ」
――楽天グループの投資会社・RSエンパワメントが資本参加し、筆頭株主になった。楽天グループの経営への関与を取沙汰する声もあるが。
「RSエンパワメントはあくまでも投資会社。当社のビジネスに関与するということはない。第三者割当による資金調達で自由度が高まり、震災後の体制整備がしやすくなったのは確かだ。しかし、ビジネスの部分で直接的な関係はない」
――本業の健康関連商品ネット販売での取り組みは。
「米国の子会社などグローバルな商品調達機能を活かし、海外からの輸入商品を増やそうと考えている。すでに米国や欧州から、ミネラルウォーター、乾電池、シリアル、洗剤などを輸入しており、アイテム数は100近くある。今回の震災では、国内メーカーの工場の被災などで商品調達が滞るケースもあったが、輸入商品を増やし、有事の際に安定的に商品を供給できるようにする。また、品揃えの面で差別化につながる部分もある」
――販促の面では。
「従来から行っている健康関連情報の提供について、もっと顧客とインタラクティブにやろうと考えている。また、注目されているソーシャルコマースについても、ある程度準備は終わっている。震災後の体制作りがひと段落してから、そのあたりを加速させたい」
――海外事業が今後の成長のドライバーになると思うが、現状は。
「まず、ケンコーコムシンガポールは、日本の邦人を中心にサプリメントや医薬品のネット販売を行っているが、全体の売り上げは医薬品の動向とかなりリンクしている。前期は日本のOTC市場の落ち込みが影響する形になった。シンガポールは、中国・アジアが成長するから有望なビジネスになる。今は邦人向けが中心だが、しっかりと基盤を確立させた上で、アジアのマーケットを掴みにいくのが本来あるべきミッションになる」
――中国では現地企業と組み、店舗向け卸とネット販売を行う計画だが、将来的な売り上げ・利益への貢献度をどのように見ているのか。
「現地企業とビジネススキームなどを詰めている段階で、将来的な事業規模については、まだ何とも言えない。ただ、あまり時間を掛けられない案件でもある。今期中に事業を開始できればと考えている」
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ケンコーコム、"インフラ企業"の基盤確立へ
ケンコーコムが今期のテーマとして、まず掲げているのは「ライフライン企業としての責務を果たす」こと。先の東日本大震災では、受注商品の配送遅れや宇都宮の物流センターが被災し、業務を一時停止せざるを得なかったことなどから、有事に備え安定的に商品を供給できる体制を整える。
具体的な施策としては、米国の子会社などを通じたグローバルな商品調達の推進や宇都宮の物流センターの移転など。グローバル商品調達は、先の震災でメーカーなど国内の取引先が被災し、水や食品など必需品の確保難しくなったことを踏まえ、海外からの輸入商品を拡充するもので、すでにミネラルウォーターでも実績がある。さらにシリアルや洗剤、乾電池などへ取り組みを広げている状況で、同社としては、他サイトにはない輸入商品による差別化で、価格競争からの脱却を図る狙いもあるようだ。
また、宇都宮にあった物流センターについては、すでに千葉県市川市に移転を完了。これにより顧客の半数が所在する首都圏でのサービス向上を図るとともに、有事の際に安定的な商品供給が行えるようにする。
次に掲げるテーマは、「震災後体制への迅速かつスムースな移行」で、具体的な内容は、福岡への本社機能の一部移転やシステムのクラウド化など。何れも、有事に備えたリスクヘッジを主眼としたもので、「東京と福岡の2カ所でオペレーションをする体制を整え、首都圏で震災があった場合でも、業務を継続できるようにする」(後藤代表)。
また、第3のテーマとして、売り上げの拡大と固定費の抑制による「低限界利益率でも利益が出せる体制作り」を挙げているが、賃料や人件費の安い福岡への一部本社機能の移転や自社運営システムからクラウド化への移行により、固定費の低減を図る考え。コストの削減効果については公表していないが、「現在、10%以上ある固定費の抑制を考えると、将来的に効いてくる」(同)と見る。
このほかに「アジアマーケットへのビジネス展開」のテーマでは、中国での日本商品の卸およびネット販売の展開に向けた準備作業を推進。今期中にも事業をスタートさせたい考えだ。
まず、今期は、震災後の業務の正常化を最優先課題と位置付け、今夏までに一連の対応を完了させる考え。その上で、健康関連情報を活用や、ソーシャルコマースの展開など、売り上げの拡大に向けた取り組みを積極化させる方針だ。
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スタイライフ、パルコと在庫一元化構想
同社が描くブランドとの在庫連動は、「商品さえ預けてくれれば、スタイライフとパルコが持つすべての売り場で無駄なく売る」(岩本社長)仕組み。
まずは「スタイライフ」やKDDIとの「au oneブランドガーデン」、4月に出店した「スタイライフ パルコ・シティ店」といったネット販売用の在庫を厚くしてもらう。一方で、スタイライフは通販雑誌「ルックス」を軸に中国展開を始めていることもあり、同媒体を通じた中国向け販売や、将来的にはパルコのリアル店舗への配送も視野に在庫一元化を進めたい意向だ。
スタイライフは自社倉庫にブランドが持つ通販商材の多くを確保することで、ブランドの直営通販サイトのフルフィル業務受注につなげたい狙いもある。
パルコはリアル店舗のテナントを「スタイライフ」サイトに誘致することで、同時に「スタイライフ パルコ・シティ店」のブランド拡充につなげる取り組みを始めており、フルフィル面などが弱点のモール運営を補完したい考えのようだ。
ネット販売とブランドの在庫連動については、スタートトゥデイが、主力ブランド2社と取り組みを開始。物流拠点「ゾゾベース」と、ブランドが店舗向けの配送拠点に持つ配分が決まっていない在庫(フリー在庫)の情報を共有化している。「ゾゾ」で当該ブランドの商品在庫がなくなった場合でも、フリー在庫があればサイト上に「取り寄せ」と表記し、ブランドの配送拠点から「ゾゾベース」を経由して購入者に届ける。
これに対し、スタイライフの場合は自社倉庫にフリー在庫を確保する。実現すれば、各サイトの受注状況に合わせて商品を無駄なく迅速に発送できる反面、メーカー側は1商品当たりの在庫を相当数、スタイライフに預ける必要があるだけに、販売チャネルとなる各サイトの販売力が重要になりそうだ。
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ベルーナ、店舗展開を本格化――今秋にも衣料品店オープン
50~60代の女性をターゲットとした店舗を2~3店オープンする。当初は今春にも取り組む予定だったが、東日本大震災の影響で計画が一時止まっていた。
店舗のスタッフに関しては「専任ではなく、企画のスタッフに兼任させる形を考えている」(安野清社長)。まずは首都圏に実験店をオープンし、将来的には本格展開する計画だ。
3月に開設した業務用食品スーパーの月間売上高は2000万円弱。当初はスタート時で3000万円、その後は5000万円を目標としており、未達となっている。そのため、1階を一般消費者向け、2階を業務用に分けるなど、テコ入れを進めている。また、グルメプロで扱っている食品を掲載した折込チラシを作成しており、7月にも実験的に配布する予定。安野社長は「通販事業との相乗効果を高めていきたい」としている。
同社の2011年3月期の連結売上高は約1034億6000万円、連結営業利益は67億330万円だった。13年3月期にはそれぞれ1235億円、90億円まで高める計画を打ち出している。主力の総合通販の売上高を拡大するほか、同事業のデータベースを活用した専門通販、受託事業を強化。さらには店舗、海外展開などを進めることで計画を達成したい考えだ。
総合通販では、若年層向け事業「リュリュ」「ルアール」の強化に注力しており、11年3月期の売上高は前期比29・7%増の127億3000万円だった。取り組みが遅れていたネット販売に関しても、同36・4%増の98億9000万円で、売上高に占めるネット販売比率は前期から3・3ポイント増の14・9%となった。このうち、若年層向けでは同4・5ポイント増の47・1%まで高まっている。若年層向けやネット販売の強化により、15年3月期には総合通販事業の売上高を1000億円まで高める計画だ。
東日本大震災が業績に及ぼす影響に関しては、日本製紙の石巻工場が被災したことで同社のカタログ用紙が廃棄処分となり、夏カタログの配布に遅れが出たことから、4月の総合通販の売上高は前年同期比19・0%減(速報値)となった。ただ、秋冬シーズン以降は当初見込みの伸び率を見込んでおり、今期の連結売上高は当初計画から2・7%減の1090億円で着地する見通しだ。また、今後の用紙調達に関しては、輸入紙を増やすことで対応する。
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さわやか元気 "グン様"人気で好発進、韓国化粧品ブランド総発売元に
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スクロール、家具・雑貨事業を強化、PB増やし価格競争力高める
家具・雑貨を扱う「ライフファッション事業」では、カタログ「生活雑貨」を発行している。主力の衣料品通販よりも安定した収益が見込めることから、取り扱いを強化することで利益率改善につなげる狙いだ。
コンビニ・書店向けカタログの設置場所を増やすほか、楽天市場に出店する店舗や、携帯電話向け通販サイトの販売を強化。商品戦略としては、価格競争力を高めるため、直輸入商品の品揃えを充実させる。また、大型商品の取り扱い拡大に向けて、保管や物流体制の見直しも進める。販売する商品に関しても、現在は取り扱いの少ない男性向け商材やペット関連・家電のほか、キャンプ用品など季節商材の品揃えを、ネット販売中心に強化する。
主力のアパレル事業に関しては、前期から進めてきたカタログ制作期間短縮や、スピーディーな在庫処分などの取り組みを引き続き進める。また、M&Aに関しても積極的に検討する。具体的には「数十億~100億円規模の単品通販企業を買収したい」(堀田守社長)という。こうした施策により、2016年3月期には連結売上高1000億円を達成したい考えだ。
同社の2011年3月期連結決算は、売上高が前期比1・4%増の564億6000万円、営業利益は同26・2%減の16億700万円、経常利益は同23・1%減の18億2800万円だった。昨年4月に化粧品通販のイノベートを子会社化したことで売上高は微増となったが、消費不振や東日本大震災の影響を受け通販事業が不振だった。
同社では今期から、セグメント区分を変更し、通信販売事業(生協事業も含む)を「アパレル」「インナー」「非アパレル」の3つに分割した。前期までの「通販事業」「生協事業」という区分では、通販事業の売上高が前期比13・9%減の約140億円、生協事業の売上高は同2・3%減の約314億円となる。
新たに子会社となったイノベートの売上高は41億円だった。買収前の売上高60億9900万円と比較すると、32・8%の減収となる。前経営陣による薬事法違反が発覚したことなどが影響した。収益悪化を受け、6億6600万円の減損損失を計上した結果、連結の当期純利益は前期比76・9%減の3億8200万円となった。
12年3月期の連結業績は、売上高が前期比2・6%減の550億円、営業利益は同19・1%減の13億円、経常利益は同18・0%減の15億円を予想。一方、当期純利益は前期計上した特損がなくなるため、同135・4%増の9億円を見込む。堀田守社長は「4月に入ってから受注は回復しているものの、震災の影響で不確定要素が多いため保守的な数字とした」としている。
前期大幅減収となったイノベートに関しては、薬事法違反の対象商品回収がほぼ終了したことなどから、今期の売上高は50億円を見込んでいる。
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ギルト・グループ 日米でソフトバンクが出資、商材の拡充や新規事業加速
米ギルトは1億3800万米ドル(約115億円)をソフトバンクや既存投資家、ゴールドマン・サックスなどによるシンジケート投資で調達。このうちソフトバンクは6250万ドル(約52億円)を出資したという。
ギルトは新たな資金を元に、数カ月以内にグルメ・フードを扱う通販サイトやメンズファッションを定価で販売する新サイトを米国で開設。ブランド品を期間限定、数量限定で割引販売するビジネスモデルの枠組みにとらわれない事業を展開することで新たな成長基盤を構築したい意向だ。
また、既存の「ギルト」サイトで扱う商品の拡充や、米国の7都市で展開する体験型クーポンサイトの取り扱い地域を拡大する計画という。
一方の日本法人、ギルト・グループについては、米ギルトとソフトバンクの折半出資会社に移行することで両社が合意。6~7月にもピーター・グラスカー氏が引き続きCEOを務める格好で新生ギルトをスタートし、ソフトバンクグループの持つ売り場やメディアを活用して新規顧客の開拓を加速すると見られる。
なお、日本のギルト会員は現在60万人強。高級ブランドの購入意欲が高い会員が多いのが特徴で、昨年3月にはソフトバンクグループのヤフーと、期間限定でブランド品の定価販売に乗り出したこともある。
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コーセー、ネット販売に参入、流通基盤弱い2ブランドで
オンラインショップは「ジルスチュアート」「アウェイク」でそれぞれで立ち上げる。両ブランドとも「明確な世界観を持つブランド」(同社)であるため、1サイトに複数ブランドが混在することによるブランドイメージの混乱を避け、オンラインショップの運営は、各ブランドの担当部署が担う。今後、他ブランドの取り扱いについては「(ネット市場の拡大など)市場の情勢を踏まえ検討中」(同)としている。
コーセーにおいて、「ジルスチュアート」「アウェイク」の2ブランドは、企業ブランドを前面に押し出さず、独自色の強いブランドイメージを築いた外郭ブランドとして知られる。「ジルスチュアート」は20~30代女性を主なターゲットにしており、「アウェイク」は同30代を主な顧客層に抱える。
これまで両ブランドとも百貨店や専門店流通を販路としてきたが、国内店舗数は48(ジルスチュアート)と15(アウェイク)。全国に流通基盤を構築するには至っていないため機動的な展開が可能で、ネット販売により、新規顧客と接点を築けると判断した。
また、両ブランドは、コーセーの取り扱いブランドの中でも比較的ネットやモバイルと親和性の高い若年層を主な顧客層とする点からもネット販売が有効と判断したようだ。展開にあたっては、百貨店や専門店との事前調整を行い、「すでに了解は得られている」(同)という。
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ロッテドットコムジャパンの野村佳史COOに聞く・日本市場攻略の勝算 中小乱立のネット市場に勝機
――日本をはじめ、今後アジア展開を見据えています。最初に日本市場に目をつけた理由は。
「1つは厳しい競争環境に晒される日本市場で勝ち抜き、競争力を身につけるため。また、今後、アジア展開していく中、日本でブランドを確立することがプラスに働くと考えたためです」
――化粧品を選択した理由は。
「化粧品市場全体をみてもeコマースの占める領域は2000億円前後でそれほど大きくない。化粧品通販の中でもまだ小さく、成長の余地があると考えました」
――ただ、国内化粧品市場は厳しい競争環境に晒されていますが。
「eコマース分野では、まだ『書籍分野におけるアマゾン』のような圧倒的な存在感を示す企業は生まれていませんし、上位プレーヤーの寡占化も進んでいません。また、化粧品業界全体の低価格化が進行していますが、ネット上では高品質・高価格帯の化粧品はそれほど扱われていません。その中で専門知識を持つスタッフのアドバイスの下で販売するスタイルは、価格訴求が中心の化粧品通販サイトと一線を画すものと考えています」
――どのような販売スタイルで差別化を図られるのか。
「商品は著名な美容ジャーナリストやバイヤーの方のセレクト商品や日本初上陸となるブランド、国内ブランドも展開します。また、今夏にはオンラインカウンセリングを導入し、個々の顧客に最適な商品を提供できるスタイルを確立します」
――そのほかに考えている顧客サービスは。
「送料無料や翌日配送、ポイントプログラムなどは随時追加していきます。チャットやメールによる美容相談の仕組みも構築していきたい」
――最初から高価格帯商品の購入に結びつけるのは容易でないと思いますが。
「本商品購入につなげる施策としてブランドサイドと協力し、サンプルやトライアルキットの展開も行っていきます」
――2000アイテムもの商品を取り扱うとなると、カウンセリングによる比較提案も難しい。
「その点はデータベースの整備と専門知識を持つスタッフの育成の両輪で考えていきます。顧客が望むことは、数あるブランドの中で"本当に自分に合ったものは何か"を探すこと。店頭にある各ブランドの販売コーナーでは比較が難しく、気軽に美容部員に声をかけることもできません。"敷居が高い"と感じている顧客にカウンセリングを通じて商品提供することが顧客満足につながると考えています」
――3年で300億円の売上高を目標にされていますが初年度の目標は。
「公表していませんが、短期的な数値目標より日本でプレゼンス(存在感)を確立することが重要と考えています」
――システム投資もされていると思うが、損益分岐の売上高は。
「その点も公表していませんが、3年後に目標の規模に達すれば、十分素晴らしいビジネスができると考えています」
――M&Aによる事業拡大は検討していますか。
「積極的に検討します」
――今後、どう知名度の向上を図りますか。
「夏から秋にかけ、ターゲットとする30~40歳代の認知向上を図る大規模なプロモーションを行います」
――今後、化粧品以外の商品群も扱いますか。
「化粧品と親和性の高いビューティー関連やヘルシー関連の商品拡充は行っていきます」
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ジャパネットたかた TVリモコンで通販、テレビ上で〝購入〟まで完結
ジャパネットたかたがNTTぷららなどと連携して開始したのは「ジャパネット楽々リモコンショッピング」。ぷららが展開する光回線を使用したテレビ向け映像配信サービス「ひかりTV」の会員、約141万人を対象としたもので、テレビのリモコン操作のみで通販番組で紹介する商品を購入できる仕組みだ。なお、収益モデルは実際に売り上げが上がった場合に一定の割合をたかた側が、ぷららに支払う成果報酬型を採っている。
ジャパネットたかたは以前から「ひかりTV」で同社のCS通販専門放送「ジャパネットチャンネルDX」を配信中。この通販番組を見ながら気に入った商品があった場合、通常はデータ放送を見るためのリモコンの中にある「dボタン」を押すと、テレビ画面がL字の画面に切り替わり、画面の左側と下部に詳しい商品の詳細が表示され、購入までリモコン操作のみで完結できる。
通販番組の紹介商品の購入のほか、好きな時にビデオ・オン・デマンド(VOD)で商品説明の映像を閲覧し、購入することも可能。「ひかりTV」のトップ画面上の「ショッピング」から「ジャパネットショッピング」に入ると、常時、5~10商品程度のVODで閲覧でき、購入できる。VODでは「ひかりTV」限定の特価商品なども展開する計画のようだ。
商品注文時に必要な住所や名前などの個人情報は、ぷららが会員登録時に取得した情報を会員の許諾を取った上で、たかた側にサーバーを介して、伝達する仕組みをとっており、注文毎の住所入力などは不要だ。
テレビを使ったネット販売は他社でも実施しているが、リモコン操作による個人情報入力がネックとなり、最終的な注文時にはテレビ画面にQRコードを表示し、モバイル通販サイトに誘導するパターンなどが多く、テレビのみでショッピングを完結できずにいた。「ジャパネット楽々リモコンショッピング」の場合は、個人情報の入力が必要ないため、購入までテレビ画面上だけで完結でき、利用者側の利便性は高いようだ。
たかたは今後、商品数などを増やしながら、「楽々リモコンショッピング」経由の売り上げ拡大を図っていく考え。
星井副社長に聞く「リモコン通販のポイント」 〝新しい試み〟に手ごたえ
◇
――開始の経緯は。
「これまでは『ひかりTV』で当社の衛星放送を流していた。今回の話は昨秋に頂いたが、エコポイント特需などで手一杯だった。ようやく今年1月からテレビ画面用のサイトの開発を始めてようやく開始に至った」
――テレビでのネット販売の可能性は。
「リモコンでショッピングをするという新しい試みに非常に手ごたえを感じている。テレビでのネット販売の場合、リモコンで操作するというのが難点だ。特に住所などの入力が一番ネックだ。リモコンではやはり無理だ。今回はそれは必要ないため、可能性を感じる。また、リモコンは基本、上下左右という操作性しかないため、これを前提とした画面作りにせざるを得ないが、結果的にそれが分かりやすい導線を生み操作性も向上した。今回は非常に操作しやすいユーザーインターフェイスが作れたと思う」
――今後の展開は。
「スタート時は5~10品を紹介している。商品は増やすが、増やしすぎるとお徳感など訴求ポイントがぼやける可能性あり、バランスを見ながら品ぞろえを増やしていく。同じネット販売でもPCとは異なるはずでむしろテレビを使ったネット販売の方が当社と親和性が高いかも知れない。今後に期待したい」
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イマージュHD 育毛剤通販参入へ、テレビCM放映も
子会社のイマージュに「Jコンテンツ事業部」を設け、新事業を育成する。育毛剤はシャンプーやトリートメントを中心に、育毛関連の補助器具なども販売する。
育毛剤などのヘアケア関連商品は、いわゆる"お悩み商材"であることから、テレビ通販やネット販売で扱いやすく、近年は売り上げを伸ばしている通販企業も目立つ。イマージュでは、主力の衣料品通販の売り上げが、競争激化のあおりを受けて下降線をたどっている。育毛剤をはじめ、さらなる事業の多角化を進めることで売り上げ減に歯止めをかける狙いだ。
メーンの販路としてはネット販売を想定。化粧品通販での販促手法を適用するほか、タレントを起用したテレビCMの放映も検討しており、新規顧客獲得に力を入れる。また、昨年秋に休刊した、30~40代女性を対象としたカタログ「イマージュ ルージュ」の顧客リストも活用する。
化粧品「ライスフォース」などを販売する子会社アイムでも、新商品の投入を予定。インフォマーシャルのほか、テレビCMの放映など、販促費を積み増すことで、新規顧客の獲得と既存顧客の離反を防ぐ。
アイムではここ数年、収益性を重視し投資や販促を控えてきたため、売り上げが55億円前後で伸び悩んでいる。
2011年2月期の新規顧客数は約18万人だった。12年2月期では、上半期は前年同期並みの約9万人を予想しているが、販促の効果が出てくる下半期は、倍増となる約18万人の獲得を目標とする。
イマージュHDでは、株式公開買い付け(TOB)によるMBOが2月に成立しており、6月28日に上場廃止となる予定だ。経営再建のスピードを速めることで、早期の再上場を目指す。
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高島屋のネット販売、店頭との連携強化で生き残りへ
店頭連動では在庫の共有化に着手する。同社は2008年に店頭のアパレルと化粧品をネット販売する「ファッションモール」を開設。ネット用に在庫を確保して運営してきたが、横浜店(横浜タカシマヤ)の在庫と一元化することで取扱品目の拡大や奥行きの改善につなげる。
まずは5月から化粧品で取り組みを開始。横浜店は国内百貨店の中でも化粧品の売り上げがベスト5に入る大型店で、品ぞろえに加えて商品個々の奥行きが増すという。横浜店で取り扱いのない商品も引き続き展開し、通販サイトが一番の品ぞろえとなるようにする。
店頭販売員に協力を要請し、カウンセリングやサンプル提供などコスメの特徴ともいえる機能を付加し、店頭受け取りサービスの導入を視野に来店促進にもつなげる。
ファッション分野では下期から横浜店と在庫連動をスタートし、品ぞろえとサイズバリエーションの拡充などに取り組む。
通販サイトでは先行して、着まわし術をビジュアルで見せる取り組みを開始(画像)。セット買いの比率が増えるなどの効果が出ており、今後、店頭スタッフのノウハウもとり入れることで旬のアイテムの買い回りを促す。
同社では「店頭との連携を深めることが百貨店通販の生きる道」(青木和宏クロスメディア事業部長)としており、店頭とネットで相互送客する仕組みにも取り組む。
昨年、店頭で「育メンコーナー」を設置した際、個々の商品にQRコードを付けたところ、育児関連グッズは職場全体で贈ったり、自宅で家族と相談して決めるケースが多いことなどから、当該商品にモバイルからの流入が増えたという。こうしたウェブ集客に加え、ウェブから来店につなげる取り組みも今期中に具体化したい意向という。
一方、ネット商材の開発に当たっては今年2月、初めてネット専任のバイヤーを起用し、食品やリビング商材などのテコ入れを図っている。
食料品については物産展担当のチーフバイヤーがネット専任となったことで、全国の厳選した食品を在庫は持たず、産地直送方式で品ぞろえを強化し、季節性の高い商品を除いていつでもネットで購入できるようにする。
同社は今期、カタログとネット、テレビの3メディアすべてで増収増益を計画。足元では創業180周年企画が業績を押し上げており、12年2月期のクロスメディア事業部売上高は前年比6・3%増の191億6000万円を計画している。
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通販各社の3月度売上高――総合通販、軒並み減収
千趣会の2011年3月度の売上高(連結)は、前年同月比9・3%減の104億7800万円だった。今年1月以降、毎月前年をクリアしてきたが、東日本大震災の発生が影響した。
ニッセンホールディングスの3月度(2月21日~3月20日)売上高は同8・4%減に。地震発生直後は被災地をはじめ、全国的に受注が大きく落ち込んだという。
ベルーナの3月度売上高は同8・3%減となり、7カ月ぶりの前年割れに。通販関連事業で受注が落ち込み、主力の総合通販事業も同8・4%減だった。なお、2011年3月通期の連結売上高は、前期比3・4%の増収となったもよう。
また、セシールでは、月次の売り上げ実績を公表していないが、「3月は厳しかった」(広報)とする。震災発生直後、防寒衣料やライトなどが特需的に動きを見せたが、被災した東北地方への商品発送ができなかったことや関東圏での消費冷え込みが影響した。
ネット販売企業では、スタートトゥデイの3月度の商品取扱高は、前年同月比5・4%増の41億7300万円だった。今期は、ほとんどの月で前年同月比50%越えを続けてきたが、当該月は物流拠点「ゾゾベース」が震災の影響から1週間程度、出荷業務を停止したことが響いた。
家電販売の「PCボンバー」を運営するアベルネットの3月単月売上高は、同30%減と大幅減収。家電エコポイント廃止直前の特需が期待できたはずだが、仙台にある支店サイトが運営休止を余儀なくされたほか、消費不振のあおりを受けた。
一方、1、2月と変わらない増収基調で推移したのはケンコーコム。2011年3月度ネット販売(リテール事業)売上高は、同13・0%増の10億200万円。ミネラルウォーターやトイレットペーパー、保存食など震災関連商品の受注が急増し、リテール事業の売り上げが高伸した。
携帯電話のアクセサリーを販売する、ストラップヤネクストは本社が計画停電の影響を受けたものの、3月売上高は同30%増で推移。太陽光で充電できるソーラーパネルを搭載した携帯電話用充電器「ソーラーチャージeco」の売り上げが急増したことが大きい。
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ゆうパック、離脱覚悟の採算改善策――郵便物と混載でコスト削減
郵便事業会社は2010年7月、「ゆうパック」と日本通運の「ペリカン便」を子会社の宅配便事業会社JPエクスプレス(JPEX)に統合。展開に当たっては、日通側の仕組みをベースにした情報システムを導入するほか、物流拠点などインフラの再編を実施。荷物をJPEX、郵便物をJPが担当する体制を構想していた。
今回の見直しは、いわば昔の「ゆうパック」のスキームに戻すもので、具体的には、今年6月をメドに、送達速度を速める狙いで切り分けていた宅配便の輸送を郵便物のトラックと混載する形に変更し、コストの削減を図る。もともと宅配便の輸送を別立てにしたのは、午前中に荷物を届けることを重視したためだが、郵便物との混載により、午後に届ける荷物が多くなるという。
JPでは、宅配便と郵便物の混載により年間300億円程度の経費節減を見込む。だが、化粧品通販などの場合、主婦の在宅率が高い午前中の早い時間帯の配達体制が手薄になるため、顧客に対する利便性低下につながる恐れもある。
また、JPは今年度の事業計画の中で、大口の法人顧客など必要な顧客との取引条件見直しにも言及。詳細についてJP側は明言を避けているが、単価の引き上げが俎上に上がることも考えられる。採算性のためのサービスレベル低下に加え、単価アップ交渉となると、通販事業者など荷主企業の「ゆうパック」離れは必至だ。
JP側でも、荷主企業の離脱を織り込んでおり、今期の「ゆうパック」取扱個数は前年比8・2%減の3億1600万個を予想するが、有料の新サービスを投入し巻き返しを図る意向で、既に郵便集配ネットワークを活用した当日配達のほか、オークションや薄物・小物に対応したサービスの開発を計画する。
郵便ネットワークを活用した当日配送は、全国各地の統括支店へ顧客企業等が荷物の持ち込むと、当該統括支店の担当エリアの受取人へ当日中に荷物を配達するというもの。これまでにも、地域によっては当日配達ができるケースはあったが、オペレーションを確立し、新たなサービスメニューにする考えだ。
昨年7月の「ゆうパック」「ペリカン便」統合直後に発生した大規模な遅配問題のイメージが残る中、荷主企業の離脱覚悟で「ゆうパック」の採算性改善に乗り出すJP。ニッセンなど有力通販事業者を荷主に持つが、商品配送面のサービス品質が重視されている中での今回の見直しは、通販事業者の離脱を招く可能性もありそうだ。
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新生"いきいき"再生への道筋、いきいきの宮澤孝夫社長に聞く
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ケンコーコム、本社機能を福岡に移転、計画停電の対応で、事業運営安定化狙う
東京の本社については、メーカーやベンダーなどとの商談の必要性などから、営業担当のみを残し、コールセンター機能を含む他の部門を、物流拠点のある九州・福岡に移す。まだ、詳細は決まっていないが、交通のアクセス等がよい福岡市天神周辺で物件を探している状況で、5月から順次、各部門の移転を始める予定だ。
一方、システムのクラウド化についてはこの4月から9月にかけて、順次移行を進める。現在、同社では自社運用型のシステムを使用しており、業容の拡大に対応したシステムの増強に合わせ、クラウド対応のシステム構築も視野に入れていたが、今回の震災を受け、前倒しして取り組みに着手。リスクヘッジとともに、減価償却費や保守費用の低減効果などのコスト的なメリットも見込む。
ケンコーコムは今回の震災で、本社設備などには直接的なダメージはなかったが、交通機関の乱れが従業員の出勤に影響。顧客対応に十分な人員の安定的な確保が難しいことなどから、コールセンター機能を一時停止するなど、一部業務に支障も出ている。
今後、電力の需要期に当たる夏場に計画停電の実施が予定されていることから、安定的な事業運営ができる体制作りが必要と判断。中長期的な成長に向けた社内構造の見直しの意味合いもあり、本社機能の移転とシステムのクラウド化を行うことにした。
なお、同社は今回の本社機能の移転およびシステム見直しに伴い、今期決算で固定資産除却損を計上する予定だが、金額については「現在、算定中」(管理本部)としている。
今夏に関東圏で予定される計画停電では、当該地域に拠点を持つ通販企業や物流等のフルフィルメント事業者、商品の供給元のメーカー・ベンダーの業務などへの影響が懸念されており、今後、対応策を講じる通販および関連企業が増えていきそうだ。
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通販企業の被災地支援策・千趣会 被災者・顧客の視点重視、〝ひと工夫〟で効果的な展開
千趣会では、3月11日に義援金を寄付することを発表した際、自社で扱う商品を支援物資として提供する意向を示していた。支援物資の寄付にあたっては、被災者が必要とするものを挙げてもらうため、現地災害対策本部に提供できる商品のリストを提示。これをもとに70万点の商品を用意し、被災地への発送を始めた。
一方、ベルメゾンネット上で行っている「ベルメゾン募金」では、通常の商品購入ページを使った募金の仕組みを導入。他社の場合、募金専用のページや外部の募金サイトに遷移するものもあるが、操作が分かりにくいこともある。これに対し千趣会では、顧客が通常の買物と同じ感覚で募金の口数(1口500円、最大99口まで募金可能)などを選べるようにすることで、募金活動への参加を促進。その成果もあり、開始から6日目に当たる3月23日の段階で861万7500円の募金が集まったという。
このほかにも支援策の拡充を進めており、グループ会社のモバコレが3月24日から、サイト上でチャリティーTシャツの販売を開始(8面に関連記事)。全国で展開するリアル店舗全13店(「暮らす服」「ベルメゾンマーケット」「ミニラボ ラトリエ 青山」)でも募金箱を設置し、募金活動を始めている。
さらに社員を対象にした試みとして、給与天引き方式の募金も行っている。社員自身が給与から募金する金額(1口1000円、特に上限はなし)を申請する仕組みで、4月分の給与から反映。因みに、3月22日の段階で約337万円が集まっているという。
もともと千趣会には、環境などの問題意識の高い顧客が多いが、被災地支援策に顧客や被災者のニーズを勘案した仕掛けを盛り込み、社員も支援に協力することで、被災地の早期復興に寄与していく構えだ。
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「計画停電」通販各社への影響は? 各種業務に影響、関東圏の消費落ち込みも懸念
「計画停電」の対象地域に物流センターなどの拠点を構える通販事業者は多く、影響も出始めている。
千趣会では鹿沼商品センター(栃木県鹿沼市)が計画停電の対象地域に所在しており、従業員の出勤や商品発送などで影響が出ている状況。勤務シフトも、午前中に計画停電が実施される場合は午後からの出勤、午後からの実施の場合には、通常出勤で計画停電前に終業する形で、商品の発送数量が「計画の50~70%前後」(広報)にとどまっているという。
同センターでは地震発生時、自家発電設備を活用しシステムの稼働を維持したが、計画停電の影響が夏場にも出る見込みであることから、センター全体の電源が賄えるよう、自家発電設備のキャパシティー増強工事を進めるとしている。
ベルーナでは、上尾市の本社のほか、管内のコールセンター、物流センターなどが計画停電の対象地域となっており、コールセンターの場合は、停電となった時間は他の地域のセンターに回すことで対処。物流センターや本社業務に関しても、停電時には業務が一部停止するが、「午前中に停電が予定されている場合は出勤を遅らせる、夕方に予定されている場合は早めに業務を終わらせるなどの対策を取っている」(経営企画室)という。
ケンコーコムでは、今のところ本社がある東京都港区が計画停電の対象地域から外れているため機能的な支障はないが、「社員の出勤に影響が出ている」(MD部)という。これに付随して、安定的なコールセンター人員の確保が難しいことから、電話対応を一旦停止し、メールベースで顧客対応をしている状況。今後、本社所在地域が計画停電の対象となることも想定し、データセンターの分散化なども検討しているという。
一方で栃木の宇都宮物流センターについては、計画停電の対象地域に所在。計画停電が実施された場合、従業員の出勤に支障があり、「3時間程度の停電でも、前後の準備作業があるため、稼働率が半分から3分の1程度になる」(同)とする。計画停電の実施は長期にわたる見込みであることから、対策の検討も必要と見ているようだ。
ディノスでは東京・町田市にある物流センター「ディノスロジスティクスセンター東京」が計画停電区域となっている。今のところ、実際には一度も停電になっていない状況だが、商品のピッキング中などに突然、停電しラインが途中で止まると問題が発生するため、計画停電が実施される際は、すぐに作業を完全にとめられる等の準備は整えているという。
オークローンマーケティングは物流業務を委託するNTTロジスコの「千葉物流センタ」が計画停電対象の千葉・市川にある。これまで実際には停電は実施されていないようだが、停電予告に従い、システムを事前に落とすなどの対応が必要となり、拠点の操業時間の短縮などを一部実行したとしている。
全日空商事では、計画停電の影響として、自社の物流倉庫で検品や梱包などの作業が停止することによる出荷の遅れを挙げている。ただ、通販サイト上で遅配に関する説明などを行っているため、顧客からのクレームや問い合わせはないようだ。
一方、計画停電の対象地域の外に拠点を構える企業では当然ながら、直接的な影響はないようだ。ただし、そうした企業も今後、じわりじわりと「計画停電」の影響を受けることになるかもしれない。
計画停電の対象地域は東京都内を一部含む関東県内で広く実施されている。これにより、関東圏に拠点を置くメーカーやベンダーの営業活動が滞る可能性がある。そうなると通販企業にとっても商品調達面で影響が出てくる恐れもある。
さらに深刻なのは関東圏の消費需要が落ち込むこと。関東圏は全国を相手にする通販企業にとっても最大の商圏と言えるが、停電が起こることでその間、当該地域在住の消費者はテレビやパソコンが使えなくなる。
実はこれは通販企業にとっては深刻でインフォマーシャルを放映しても視聴可能世帯が目減りし、売り上げは当然、平常時よりも落ち込むことが予想される。これについては様々なテレビ通販企業から懸念の声がすでに挙がっている。
また、通販企業にとってもはや欠かせない「売り場」である通販サイトが停電で顧客が利用できなくなることで業績に大きな打撃を与えることは必至だ。
とりあえず、計画停電はいったん4月で終わる予定だが、電力需要が増加する夏場には再度実施される公算が高いようだ。さらにこのままでは現在は計画停電エリアから除外されている大商圏である都内も多くの区で実施されるとの話もある。各社は計画停電の実施状況を注視する必要がありそうだ。
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放射性物質・健食への影響 顧客対応に限界、行政も適切な対応策示せず
飲食物への放射性物質の影響が取沙汰された3月17日以降、厚生労働省は飲料水や野菜等に放射性物質の暫定基準値や摂取制限の基準を示した。
ただ、問題はこの基準に健食など加工食品の取扱いが含まれていないこと。指針のない中、健食各社の顧客対応は各々の判断に委ねられている。
3月25日時点で各社に寄せられた商品の安全性に関する問い合わせはいずれも「数件程度」。微妙なニュアンスの違いで顧客の受け取り方は異なるが、実際の対応や想定回答は3つに類型される。
一つは「生産拠点が原発から遠い」というもの。だが流通過程を経る中で関東を中心に放射性物質が検出される中、十分な説明と言えるだろうか。
続いて「震災前に製造・納品した商品」というもの。ただ、これも言外に震災後に納品された商品への不安を増すことになりかねない。
「自社の安全基準をクリアした原料を使用している」という回答もあり、震災後に納品された商品に対する説明など前出2例を補完する形で説明するケースもある。が、いずれも放射性物質が付着していないことを確実に説明しうるものではない。最終的には1品ずつ検査するほかないからだ。
ただ、検査器を使い点検しても健食には許容される放射性物質の基準値はなく、事業者として判断しようがないのが実際。口頭の説明も実証されれば「表示」と見なされるため、対応には限界がある。
これに対し、健康増進法や食品衛生法を所管する消費者庁食品表示課では、「口蹄疫問題のように不適切な表示があれば対応する」とした。口蹄疫問題の際には、感染した牛肉等が流通していないのに「宮崎県産の牛肉は使用していない」と、根拠のない不安を与える表示を行わないよう指導した過去がある。ただ、「現状、消費者から問い合わせはない」として問題化していないとの認識だ。
一方、景品表示法を所管する同庁表示対策課は、「健康を損なうものでなければ問題ないが、点検していないのに『震災前に納品したので』『安全基準で確認しているから』安全というロジックは、実際、放射性物質が検出された場合、優良誤認にあたる」とする。ただ、点検したとしても判断基準がないのは前段で示した通り。同課も「問題は消費者がどう認識したか。問題視するレベルなら各段階で取るべき措置は検討できる」としており、すぐに指導対象とする可能性は低そうだ。
とはいえ、問題は事業者が対応の判断基準とすべき指針がないこと。行政サイドも"適切な対応策"には難渋を示す。
食品表示課に聞くと、「一義的には業界を指導する立場にある農林水産省が前面に出てまず対応する話」と回答。食衛法に放射性物質の安全基準がないため管轄外となるようだが、農水省も「厚労省の指針に基づき事業者を指導するが健食には言及していない」(総合食糧局流通課)と対応しない。
当の厚労省は「健食など加工食品は食品安全委員会で連日議論しており、近く結論が出る」(食品食監安全課)としたが、食安委は「健食の取り扱いについて議論していない。放射性物質の人体への影響に関する結果を受け、商品別の対応は厚労省が指針を示すのでは」と、明快な答えは得られなかった。
結局のところ厚労省の見解を待つほかなさそうだが、日本通信販売協会は、「政府発表以上の踏み込んだ対応を行うと、被災地域に対する風評被害を生ずることになり得る」との見解を示している。適切な対応策を行政サイドが示せない中、最小限の説明で消費者に理解してもらうことが肝要といえそうだ。
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キリンHD、グループシナジー発揮――通販3割増収へ
キリンHDでは昨年1月、グループのキリンビールやキリンビバレッジ、小岩井乳業、キリン協和フーズの4社で横断ブランド「キリン プラス―アイ」を立ち上げた。
同ブランドでは第1弾としてオルニチン配合の食品や飲料を展開。協和発酵バイオも原料供給や機能性に関する学術面から貢献した。
当初、展開する清涼飲料水やビール、食品の「糖質ゼロ」「ノンアルコール」「低カロリー」といった機能性から人気を得たが、グループ各社の広告展開に加え、キリンHDが全国でイベント開催や新聞広告を主体的に展開。さらに、医師や料理研究家をメンバーとする「オルニチン研究会」を発足し、マスコミ向けセミナーなどで学術的アプローチを開始したことで、徐々に素材の認知度が向上。意識調査では、知名度が発売前の8%から24%まで高まったという。ターゲットとする40代女性層に限ると37%という高いものだ(昨年6月時点)。
こうした取り組みが奏功して「キリン プラス―アイ」では前期50億円の目標を大幅に上回る80億円の売り上げを確保。原料供給も前年比約5倍に伸びたという。
ただ、今後に課題も残す。「オルニチン」の知名度の高まりに対し、「キリン プラス―アイ」の認知度が10%と低迷している点だ。
キリンHDでは、オールアバウトで有識者による連載を持つほか、オールアバウト会員を対象にしたメルマガを配信。認知向上を図ると共に、今期売上高120億円をめざす。
また、協和発酵バイオでは、「オルニチン」の好調を背景に今期も2ケタ増収をめざす。
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ショップチャンネルとQVC、地震で休止の生放送再開
JSCは3月11日の地震発生後、ライブ放送を休止し、録画番組に切り替えたが数時間後には番組の放送を休止、同時に通販サイトもサービスを休止した。東京・中央区のスタジオや放送設備、物流センターがある千葉・習志野市の「茜浜センター」内の商品や建物自体の被害は軽微だったものの、「安全確認や公共交通の混乱、計画停電の影響などを見定めるため」(同社)、地震発生後から6日間は事業を休止し、3月18日からまずは午前9時から午後3時までの6時間と放送時間を短縮してライブ通販番組の放送を再開。野菜ジュースやファンデーション、掃除用品などを紹介した。放送時間は18日から21日までは6時間とし、22日からは12時間に伸ばし、25日からは通常通り、24時間のライブ放送とする予定。
QVCジャパンは千葉市内でも海岸に近い美浜区に本社を構えており、地震発生後、従業員の安全を確保するため、本社および千葉・佐倉にある商品センターからも従業員を退去させたため、地震発生当日から通販番組の放送、ネット販売を休止した。商品センターは一部被害が発生した模様。その後、計画停電などの影響で8日間は業務を停止していたが、20日からはカスタマーコンタクトセンターを再開させ、商品の問い合わせ業務を開始。23日からは24時間のライブ放送を、同時に通販サイトでの受注も再開させた。
ただ、両社とも被災地への配送は休止。また、メールマガジンの配信停止など地震の影響はまだ残っているようだ。3月22日現在でJSCは東北6県と茨城県への商品配送は停止。QVCでも東北6県の配送休止のほか、関東圏では日付指定、時間指定を受け付けていない。また、両社ともメールマガジンの配信を休止している。
地震に伴う施設や商品の破損、放送休止による機会損失などについては「全社一丸となり放映再開を最優先しており、被害額の算定は現時点では行えていない」(JSC)としている。
なお、今回の震災の被災者や被災地域へJSCは義援金として通販番組の放送を再開した3月18日当日の売り上げ全額(8743万7223円)と従業員からの募金を日本赤十字社に寄付。また、支援物資として同社でも売れ筋の野菜ジュース「ミリオンの国産緑黄色野菜ジュース」を10万本寄贈する予定。QVCでも日・米・英・独・伊のQVCと合同で、1億1000万円の寄付を決定。加えて、放送を再開させた3月23日の午前10時から放送した「東日本大震災 復興支援番組」での売り上げ全額(約2300万円)を日本赤十字社に寄付した。
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食材宅配、「安心感」届ける――地震の混乱はなし
両社は自社便で配送し、顧客に対面で商品を手渡している。その時に次週に配送する商品の注文を受け付ける。この注文をとりまとめ、入荷日を指定して生産者やメーカーに発注する仕組みだ。一部の常温品を除き生鮮品や加工品などほとんどの商品で毎日仕入れを行い、仕入れ当日の午後もしくは翌日午後に出荷する仕組みのため、「震災後にお届けした商品は『震災前の受注分』となり、確実に商品を届けることができ、震災直後に広がった(食品の品薄などの)混乱を避けることができた」(らでぃっしゅぼーや)という。
今後、米などの食品やトイレットペーパーなど日用品については需要が急増する可能性もあるが、これについても対面で注文を受け付けるビジネスモデルにより、1週間先のユーザーのニーズを把握し、柔軟に対応することができるという。
食材宅配は1週間単位で販売する商品が入れ変わる仕組みで、最初の数日分の受注データをもとに、その週の受注分を決定する独自の受注予測を行っている。この受注予測をもとにメーカーに増産を依頼する。これまで自主基準に合致する複数の中小メーカーと直接取引して囲い込んできた、メーカーとの強い連携で確実に商品を調達することが可能だという。
らでぃっしゅぼーやでは取引メーカーを全国に持つ強みを活用。岩手県の飲料水メーカーの操業不能を受け、奈良県や岐阜県のメーカーからの仕入れに切り替えて対応。また、品薄が深刻化するトイレットペーパーなどは被災地以外のメーカーに増産を依頼したほか、商品調達が難しい東北地方の米は他の産地や異なる品種を提案し、需要の増加に対応する方針だ。「代替品の過不足は自社で負担し、増額分は請求せず減額分を返還するようにした」とする。
大地を守る会でも産地や生産者をブランド化して販売していた牛肉や水産品を除いて、欠品した商品を代替商品に切り替えて販売。「契約しているのは中小メーカーで、大手卸先がないため一般流通の在庫に左右されず通常通りに在庫を確保することできた」ようだ。さらに混乱を避けるため注文数の制限や在庫数を限定した販売も行う。「注文のあったユーザーの中からランダムで抽選して優先する。次回入荷時に抽選から外れたユーザーに優先してお届けする」とし、商品が行き渡るように配慮するとしている。
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クーポン共同購入サイト グルーポンなど地震義援金を募集
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消費者庁 景表法違反でUAに近く措置命令、38商品で原産国誤表記
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ディノス、新規顧客の開拓に本腰、新聞広告やCSで初回購入促す
新聞広告は従来、産経新聞を使い、平日午前の主力テレビ通販番組(フジテレビ系)が放映される月~金に全5段広告を毎回出稿し、番組紹介商品を掲載、番組の視聴誘導を促す役割として活用してきたが、新規顧客開拓を強化するため、今下期(昨年10月)から、新聞広告の新たな使い方のテストを開始した。
「ヒット商品」や「お試し商品」など掲載し、見込み客の初回購入を促す新規顧客獲得策として活用。また、広告出稿量も変更。従来のように月~金すべてで全5段広告を出稿するのではなく、場合によっては、3日分の段数を使い、15段の全面広告を出稿し、効果的なクリエイティブを探るテストも始めた。
現在までに空気清浄機や高機能ミキサーなどのヒット商品や、サプリメント「万田酵素『超熟』」や化粧品「オーアンジェ」のお試しセットなどを全5段または全15段広告を使って掲載してきた。中でも今年1月に1回、2月には2回にわたって全15段広告で訴求した「魚沼産こしひかり 一等米無洗米2キロ」はお試しとして価格を980円としたことや冬の時期にとがずに炊ける無洗米を訴求できたことなどで「想定以上の反響」(同社)として一定数の新規顧客を獲得できた模様。
新聞広告だけでなく、3月7日からは「LaLaTV」と「ムービープラス」のCS局2局で痩身効果が期待できるサポーター「ターボセル」の120秒の短尺インフォマーシャルの放映を開始。従来のテレビ通販事業とは別に新客獲得策として実施したもので反響を見ながら今後、化粧品のお試しセットなども展開していく模様だ。
ディノスは昨年6月の組織改正で新設した「マーケティング本部」が主導となり、減収傾向に歯止めをかけるべく今後も新規顧客獲得策を積極化する意向。
今期にテストした各媒体での広告戦略を見ながら新たな期が始まる4月以降は新客開拓予算を増やし、ネット広告はもちろん、紙媒体などでも商品ごとの顧客のLTV(ライフタイムバリュー)を考慮しつつ、食品や化粧品のほか、衣料品など様々な商品の売れ筋やお試しを広告で打ち出し、初回購入を促進、新規顧客獲得を積極化していく考えだ。
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注目企業のネット販売戦略とは? ジェイドの秋里英寿社長、実店舗の"当たり前"をネットで
今年2月15日、全品送料無料で商品到着後99日間であれば返品できる靴の通販サイト「ロコンド」を本格始動させたジェイド(本社・東京都渋谷区)。コンシェルジュが電話でも靴選びの手助けをするという日本ではまだ新しいビジネスモデルで差別化を図る。3年後に年商1000億円という高い目標を掲げる同社の秋里英寿社長に基本戦略について聞いた。
なぜ靴の通販を始めたのか。
「ネット通販は好きでよく利用するが、サイズがはっきりしていて安心して買えるサイトを使うことが多く、自分でも靴の通販にはハードルがあった。世界のいろいろな事業モデルを研究して、日本には大規模なネットの靴屋がないと思い、工夫次第では成長できると考えた」
日本ではアマゾンが先行している。
「靴の通販市場は小さく、これを大きくしていくことが最優先だ。競合のシェアをとったとしてもパイは小さい。ただ、競合を含め小売企業の商売の工夫は学んでいる」
返品は多そうだ。
「ネットで靴が売れないのはサイズの問題が大きい。家で試着できればいいが、送料をとられたら試着代がかかるのと一緒。そこで送料無料、返品無料にして99日間の返品期間を設定すれば誰でも安心して試せる。納得いくまで何度でも返品して欲しい。一方で、ネットだと在庫を集中管理できるため、少ないサイズや珍しいカラーも含めて幅広く消費者に提供できる。店舗よりも何十倍も大きな品ぞろえが作れるのは強みだ。不利な点は知恵と工夫、コストでカバーし、強みは伸ばす。その観点から送料・返品無料、1万点の品ぞろえに行きついた」
コンシェルジュの存在もカギになる。
「クレジットカードの番号を預けることが不安な消費者もいる。スタッフの顔が見えて、声が聞けてという小売店舗で当たり前に行っている顧客サービスを通販でも提供する。例えば、自身の服装に合った靴を選んでほしいと言われれば、喜んで提案させてもらう。これも実店舗では自然なこと。ネットでは削られてきた部分を残して差別化につなげたい」
本格始動してからの状況は。
「"行ける"という思いは持っている。ネットで靴を定価販売するというビジネスでも、すでに多くの顧客に購入してもらっている。結局のところ、どれだけ返品されてもリピートしてもらえるかが重要。ザッポスは顧客満足度が高く、75%というリピート率に支えられている。これを目指したい。最初のシーズンとしては数十万人くらいに購入してもらいたい」
テレビCMを始めた。
「『ロコンド』での買い物に安心感を持ってもらうことが第一で、CMでは名前を売ることに集中した。日々のトラフィックが10万以上になってきていて、やはりテレビの効果は大きい」
アマゾンが1年間返品OKとした。
「あまり長い期間に設定しても、履かない靴を家に置いておくのは邪魔だ。当社がアマゾンに追随して1年間にすることは意味がないし、そこに労力を使うよりは、別の工夫で顧客満足度を上げたい」
季節感がはっきりしている衣料品を扱う場合の返品ポリシーは。
「今後3年間で衣料品にも分野を広げるが、靴の返品率や返品期間をしっかりと見て設計する必要がある。シーズン性の高い商品と、そうでないものではビジネスモデルは変わってくる。ただ、当社のサイトは前払いなので長く手元に置いておく顧客は少ないと踏んでいる」
原則定価販売だ。
「基本的には定価だが、まったくセールをしないのも現実的ではない。一般的な小売店舗と同じで、シーズン終盤にはセールも行うが、激安チャネルにはならない」
1年後の姿は。
「靴の市場自体が縮小している中で、定価販売するサイトとして卸やメーカーにも認められるサイトを目指す。この先のネット販売市場を考えたときに、ネットでも売りっぱなしでなく、きちんとした小売りとして、顧客満足の高いビジネスモデルを確立したい」
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消費者委の健食議論 〝消費者視点〟を失念? 「用法用量」表示で意見対立
第3回会合では医薬品にのみ認められる「用法用量」などの表示を巡り、消費者委とヒアリング団体の意見がぶつかった。
ヒアリングには、日本通信販売協会(JADMA)と日本健康・栄養食品協会(日健栄協)が参加。JADMAでは、利用者から「飲み方が分からない」といった声が寄せられていることを背景に、適切な情報提供のあり方について意見。会員各社の大半は注意表示を行っていることを説明する一方、薬事法との関係から用法用量の説明ができないことなどを課題の一つに挙げた。
また、日健栄協も健食が食品に分類されることから摂取量などを説明できない状況にあることを説明した。
だが、田島眞委員(実践女子大学生活科学部教授)は、「食品はいくら食べても良いというのが基本。
用法用量を表示すべきでない」と指摘。これに対し、日健栄協では「いくら食べても良いと言われれば消費者は効くまで飲むが、それは適切な使い方ではない。一定の目安量は必要」と反論した。
また別の一幕では、下谷内冨士子委員(全国消費生活相談員協会)が、ヒアリング団体が健食を「飲む」と表現することについて「さきほどから"飲む"という表現を使われるが、健食はあくまで食品。表現に違和感があることを自覚してほしい」と、法律上、食品に分類されることに固執する場面もみられた。
消費者委の目的は、法律の枠組みに捉われることなく、消費者目線で適切な情報提供のあり方を探ることのはず。法律上の定義や、細かなニュアンスに固執することがさして重要なこととも思えない。
顧客の声を背景に"消費者視点"を意識した提案を行うJADMAや日健栄協に対し、既成の枠組みにこだわる消費者委。今会合で見られた意見交換は今後の審議の行方を不安視させるに十分なものだった。
JADMA・宮島会長の発言要旨
「表示」は消費者の権利、利用実態から課題読み解く
日本通信販売協会(JADMA)の宮島和美会長は利用実態や顧客の声など"消費者視点"に立ち、健康食品が抱える問題を読み解いた。発言の一部を抜粋する。
生活に根付く健食、約4割が利用
宮島会長はまず、自治体や調査会社が行った利用実態に関わる複数の調査データを報告。いずれも約4割近い消費者が日常的に利用している結果が得られていることを背景に、「消費者の生活に深く根ざしている」とした。
利用者の声から課題を分析
また、自らが会長を務めるファンケルの顧客データを基に、利用者の"リアル"な声を伝えることにも努めた。
ファンケルで日常的に健食を利用する顧客は約103万人(直近7カ月の購入者数)。月間約1万5000件の問い合わせを受けており、「商品説明」が約8割を占めるという。その中から「何に良いかはっきりと書いて欲しい」「飲み方が分からない」などの問い合わせを抜粋。消費者が抱える悩みの根幹を示した。
また、最近では「医薬品との相互作用」に関する相談が増加傾向にあることを指摘。ファンケルでは薬剤師や管理栄養士を配置した相談窓口でこれに対応できるシステムを導入しているとした。
疾病予防の可能性に言及
続いて健食の可能性と課題を説明。「薬事法上、予防という表現が認められていないことは承知しているが、敢えて使わせていただく」と前置きしつつ、疾病予防に役立つ可能性に言及。DHAや葉酸など一部の機能性成分は予防効果が科学的に実証されているとした。国内でも大手企業を中心に大学との共同研究などが行われているが、薬事法との絡みから情報提供できないことを課題に挙げた。
一方、問題点としては、誇大広告や医薬品成分を含む商品の流通、ねずみ講的な販売システムの跋扈を挙げ、「まじめな事業者が得るべき販売機会を失っている」と、懸念を示した。
今夏めどに「登録制」を導入
こうした市場環境下、JADMA会員企業の総売上高が通販市場の約7割をカバーすることを背景にした自主規制も紹介。
表示や安全性に関わるガイドライン運用に加え、今夏をめどに会員企業の扱う商品名や安全性のチェック体制等のデータベース化を進める「登録制」を導入するとした。
最後に、健食を巡る議論に必要な視点として米国のケネディ大統領が示した消費者の4つの権利(安全である権利、知らされる権利、選択できる権利、意見を反映させる権利)を挙げ、これに対応する(1)製品の品質の向上や研究の推進、(2)注意喚起や機能性表示、(3)相談窓口の充実に取り組む必要性を示した。
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中山慶一郎社長に聞く「悠香が描く成長戦略とは?」 分社化で業務の質向上へ、内製化が生んだ弊害を解消
――昨年5月、トイレタリー関連12アイテムの販売を終了した経緯は。
「これまで当社の商品は無農薬茶葉を使用していることなど素材中心の商品訴求を行い、愛用者から茶葉を使った別の商品の要望があればその都度、シャンプーなどの商品を開発してきました。ただ、素材に惹かれて購入されているのかを突き詰めた時、"ちょっと待てよ"と。喜びの声の多くはシミの悩みが解消したというものです。にもかかわらずこのままシミ対策以外のラインを広げていくと"お茶の商品を扱う会社"というイメージを持たれるのではないかと。これでは顧客が望むことからかい離していくと考えました」
――売り上げの拡大を図る上では商品ライン拡充や、マルチチャネル化に顧客との新たな接点を見出す企業もあります。逆にコンセプトを絞り、メッセージ性を強める道を選ばれた。
「集中こそが力を生むという考えです。(コンセプトにしろ商品にしろ)分散化すれば社員教育の浸透も遅れますし、在庫数が増えれば配送効率も悪化していかざるを得ません。何より顧客が離れ、数ある会社のうちの一つになってしまう。顧客に存在価値を見出してもらえる業態とは何かを考えた時、顧客の一番深い悩みに徹底的にフォーカスした会社が今後残るのではないかと考えました」
――『茶のしずく』でこれまでのような伸びに限界を感じたということはないか。
「成長は続くと思いますが、鈍化すると考えています。広告媒体はほぼ出し尽くした感がありますし、従来のような成長は期待できません。今後は『シミ対策化粧水』『シミ対策クリーム』などシミ対策に特化した商品ラインの拡充を図りつつ、500億円の規模までじわじわ伸ばしていくイメージを持っています」
――単品での成長は難しい。
「『茶のしずく』で400億円、石けん市場のシェア40%程度は確保できるかと思います」
――それが限界だと。
「それ以上はマーケティングコストが嵩み、費用対効果が合わなくなると思います」
――シミ対策化粧水と同クリームの販売動向は。
「売り上げに占める割合は『茶のしずく』が6~7割、それ以外の商品群が3~4割になりますが、その大部分を占めているのが2商品です」
――今期の見通しは。
「微増となる310億円前後の売り上げを見込んでいます」
――今年1月、各業務別に分社化した狙いをお聞きしたい。
「一つは部門間に生じてきた"馴れ合い"など内製化が生んだ弊害を解消し、人材育成を図ることです。顧客に迷惑をかけるようなミスがあっても『すみません』の一言で済んでしまい、それが社全体にどういう影響を及ぼすことになるか考えなくても業務が回っていく。内製化にはそうした風土を醸成してしまう側面があります。分社化により明確な取引関係ができますし、管理者はより管理者意識を持つようになると考えました」
――そのほかには。
「専門性の高い人材を確保することです。研究開発やシステム開発分野の技術者の方たちが当社に何を求めるかと考えた時、よく分からない。各業務に特化した会社であれば人材が確保しやすいと考えました」
――分社化によって各業務の質を高めていくことは分かりますがもう一つ、悠香で培ったノウハウを外販されていくのか。
「将来的には考えています」
――今後の成長を考えた時、めざすところは「外販」による成長なのか、各事業会社の質を高めることによる通販会社としての成長なのか。
「何年後か分かりませんが外販は行いたいと考えています。ただ、まずはグループの基盤づくりから始めます」
――「外販」は目標なのか。
「目標ではありません。ただやるからには各事業会社で日本一の会社を目指したい。そう考えた時、委託業務をこなすことで経験を積まなくては会社も育ちません。ですから外販も必要と考えます」
――今後、通販の新規事業展開は考えているのか。
「進出する分野は固まっていませんが、単品通販モデルの事業は考えています。イメージとしては悠香のようにカテゴリーキラーとなる会社を立ち上げ、グループとして成長をめざします」
――方法としては業務別の分社化ではなく、単品商材ごとに完結した通販会社を作っていくことも考えられた。
「悠香のノウハウを活かすことでトータルディスカウントを実現できる形を選びました。新たな通販会社を一から立ち上げようとするとコスト面の負担が大きい」
――新規事業の構想は。
「健康食品や高級ラインの化粧品、逆に低価格の化粧品を中心に取り揃えるような会社も考えられます」
――健食では特にどのような分野に興味を持たれているのか。
「脳卒中や心筋梗塞といった病気には血管の健康が大きく関わっていると思います。これを運動療法や健食などさまざまなアプローチによって、トータルで支援できる事業ができればという構想は持っています」
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好調企業のトップに聞く・HRKの岩本社長インタビュー
――通販を始められた経緯は。
岩本社長(以下、岩本)「病気にかかり、薬や体の事を独学で学ぶ中、自分に必要なものを商品化したのが始まりです」
――初めて商品化した商品は。
岩本「女性は体が冷えると便秘が始まり、血液の循環が悪くなるなど病気が近づきます。そう考えた時に保温性の高いストッキングが良いのではないかと思い開発しました。自ら縫製して工場とやり取りし、商品化に数年かかりました」
――なぜこれほど成長をみせるのか、どこに強さがあるのか不思議に感じる部分がある。どのようにしてこれまで顧客基盤を築かれたのか。
岩本「病気をした経験を活かし、自ら健康になれるような取り組みを多くの方に伝え、『世の中の女性を元気にしたい』と思いました。そのために『第二の人生』という本を書き、希望があれば無料で進呈しました。これがくちコミで広がり、本の中で紹介していたストッキングを求められる方がいて自然に顧客が増えていきました」
――すでに300万部配られている。
岩本「今だに老人ホームや病院から"送って下さい"という声を頂きます。商売として始めたわけではありませんが、伝える中で商売につながりました」
――社長自らが出演するラジオ番組を持たれ、テレビ出演や講演活動もしている。ビジネスと深いつながりはあるのか。
岩本「ありません。HRK代表であることや社名を自ら明かすことはありませんし、個人として出ています」
――意識されてはいないが、自然と良い循環になっているのではないか。
中村浩之専務(以下、中村)「顧客が調べれば分かることではありますが、"商品を購入するまで知らなかった"という方も多くいます」
――何が顧客心理を引きつけているのか。
岩本「既存客向け会報誌『感謝』の中で連載している『道しるべ』(社長自らの経験に基づく人生訓などを示すコーナー)の存在も大きいです。連載への感想を手紙で頂きますが手書きで返信しています。機嫌を取るようなことはしたくないし、時には『間違っているよ』と真っ直ぐ伝えることもあります」
中村「これを毎月読みたくて商品を買われる方もいます」
――メディアへの出演や文筆活動を通じて"社長ファン"が多くいると。
中村「多いですね。本を書けば20万部は売れます」
岩本「中には、(メディア出演や文筆活動について)"おかしな会社"と取られる方もいると思います。ただ、『行動を伴っていると見てもらえるよう頑張ろう』と言い続けてやってきました」
――それがコアな顧客層ともなっている。
中村「そうですね」
――会報誌の配布部数は。
岩本「12月に100万部を突破しました」
―今期は売上高150億円を目指している。
岩本「200億円に到達しそうな勢いです」
――利益は。
中村「前期並みの約20%をめざしています」
――12月の月次ベースの売上高は。
中村「約8億円です」
――現状のペースでは、売り上げ目標の達成が難しいが。
中村「昨年末に社長が自ら出演する形の新しいテレビCMを開始しましたが、その反響が大きいこと。また3月以降、出稿を控えていた折り込みチラシの展開エリアを拡大していきます」
――CMのマーケティングコストとして年間、どの程度を見込まれているのか。
中村「20億円を最低ラインとして、後は状況に応じ拡大します」
岩本「ただ、売り上げ拡大を図ることが最大の目的ではないと考えています。儲かる会社はいくつもあると思いますが、果たして本当に顧客の役に立っているのか――。それを見極めることも経営者の役割だと思っています」
――「売り上げの拡大が最大の目的ではない」と言われるが企業が成長し続けるために何が必要と考えているのか。
以下、すべて岩本社長の回答「顧客は(企業の考えを)見抜く目を持っていると感じます。そう考えた時、顧客を見てどれだけ裏表なく商売ができるかが重要だと思います」
――事業の存続には当然、売り上げの維持・拡大を見据えた戦略が必要ではないか。
「これまで明確に売り上げを意識した戦略会議というものはやったことがありませんね。数字を追って計算高く顧客の裏をかこうとするとうまく行きませんし」
――そうは言っても現場では緻密に計算されているのでは。
「社員には常日頃『お客様の事だけ考えなさい』と言っています。その中で提案を受けることはありますが、戦略と言えばそれだけです。こうした考えを"きれい事"と思われる方もおられると思いますが」
――ついそう思いたくなってしまう。
「そこが企業が成長するか否かの別れ道だと思っています。通販は顔が見えない分、余計に顧客と心を通わせることが必要だと感じます。そのために創業時からこだわりを持って作ってきたのが物流センターです」
――というと。
「委託した方がコストは安く済みますし、普通、(特に中堅企業は)物流センターを持つことはしないと思います。ただ、商品が届くまでが自分たちの仕事との自覚を持つため、内製化することはコスト以上に価値があると思います」
――そのほかにこだわりを持たれている部分はあるか。
「顧客を元気にするには、まず社員が健康で豊かでなければならないと考えています。そう考えて、栄養バランスの取れた食事を提供する社員食堂やキッズルーム(託児施設)を無料で開放し、環境づくりを行いました。そのような成果もあって社員同士は非常に仲が良く、職場結婚後、子供を生んだ後も夫婦で働く社員もいます。そうして売り上げとは別の部分に時間を費やしてきました」
――今後の展望についてお聞きしたい。上場を目指されるのか。
「考えていません。上場できるほど信用力のある会社は目指していきたいと考えています」
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ベルーナ、業務スーパーに参入――多店舗展開も視野
店舗の名称は「グルメプロ 上野毛店」。半径1キロメートルに競合となる食品スーパーがないことから、テスト店舗の出店先として最適と判断した。店舗は2階建てで、面積は約700平方メートルとなる。初の出店となることから、業務用スーパーで販売経験のある従業員を揃えている。
主な顧客としては中小飲食店を想定しているが、近隣は住宅地なことから「業務用途での来店と一般消費者の来店の比率はほぼ半々になるのではないか」(松田智博経営企画室室長)としている。飲食店に対してはポスティングチラシで、消費者に対しては折込チラシで集客を図る。
同社の食品通販は頒布会が中心だが、近年売り上げが伸び悩んでいる。「通販だけでは接触できる顧客が限られている」(同)ことから、実店舗への進出で販路拡大を狙う。業務用スーパーは一般消費者向けに比べ、まとめ買いが多いため、利益を確保しやすいと判断し、試験的に出店する。
約4000品目を取り扱う。生鮮食品は国産を中心とするほか、同社が頒布会で扱っている加工食品やワインなども店舗で販売する。店舗での販売動向や、接客することで得られるマーケティグのデータやノウハウを通販へ還元。店舗で扱う生鮮食品を通販で販売することも考慮している。
店舗で獲得した新規顧客の通販への誘導に関しては「衣料品や家具など、別ジャンルの商品を提案していきたい」(同)として、店にベルーナのカタログを置く予定だ。
同社では昨年11月、茨城県古河市にアウトレット店を期間限定でオープンするなど、実店舗展開を進めている。業務用スーパーに関しては「販売動向次第では多店舗展開を考えたい」(同)としているほか、将来的には衣料品関連の実店舗も開設したい考えだ。
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高島屋・青木事業部長に聞く――「ネット販売の拡大に本腰」
――46歳で事業部長に就任された。
「これまで、通販に従事したのは1年足らずで、どっぷりと通販に浸かっていないからこそ新しいマーケット開拓をしていきたい。まずは市場分析をしっかりと行う。前年実績を基にした企画の組み立ては改める」
――百貨店通販の課題は。
「とくにネット販売では、ギフト主体の品ぞろえが百貨店通販の現状だが、中元・歳暮自体が縮小傾向にある中で、いつまでもギフト頼みではいけない。ただ、日々のギフトは百貨店が期待されている部分も大きい。食料品などでは信用力で優位性が発揮できる」
――食料品以外では。
「百貨店店頭が効率化を追求する中で、面積効率の観点からタンスや収納家具、絨毯などは売り場を縮小してきた。そういった商品こそ無店舗販売の出番だ。店頭がそぎ落としてきた商品群を補完する役割もある。一方で、通販がインキュベーション機能を担い、ネットで評判だからリアルでも売り場を構えるという動きがあってもいい」
――ネット販売を強化される。
「例えば店頭商品を購入してもらう場合、来店か外商かが選択肢だったが、これからはネットも活用して顧客に近づいていく。ただし、中元・歳暮など既存のニーズをネットに置き換えるだけでなく、新しい分野を開拓していく必要がある」
――新分野の開拓に向けては。
「2月1日付でネット専任のバイヤーを置いた。店頭MD本部の食料品とリビング部門で活躍していたスタープレイヤーに来てもらった。1人は高島屋全店舗の物産展を仕切るチーフバイヤーで、全国を隅々まで回っている。リアルの物産展では扱えなかった商材の中にはネットなら販売できるものもある」
――ネットを軸に通販のテコ入れをされる。
「従来、店頭商品を中心にネット販売していたが、ネット商材の開発にも力を入れる。本気でネット販売を拡大していく決意の表れだ。昨年12月、役員の前でネットビジネスの拡大を宣言した。これを実現するのにふさわしい人材を要求して来てもらった。できるだけ早くネット販売売り上げをいまの約40億円から100億円にしたい」
――カタログ通販は。
「市場の変化に対応できる体制をつくる。店舗の人員をカタログにも送りこんでいる。今回の人事で画期的なのは、20代半ばの社員4人を含め、店舗から通販に10人以上が異動した。若い人の発想をとりいれていきたい。また、通販では初めて女性のマネージャー3人も加わり、組織は画期的に活性化された」
――テレビ通販は。
「枠の拡大も視野にある。タレントの起用方法や物作りの裏側など、メディア特性を生かした見せ方を工夫する必要がある。テレビは顧客開拓の側面もあり、テレビで獲得した消費者を違うチャネルでも囲い込みたい」
――チャネルをまたいだ取り組みを強化される。
「従来のように、『どのチャネルでいくら売れた』ではなく、例えば、カタログで告知してネットに誘導し、店頭で売れてもいい。チャネル間の連携は強化する」
――ネットスーパーについては。
「店舗型とセンター型の在庫の持ち方など、ビジネスモデルを見極める必要がある。有望な市場の1つとして見ている」
――三越伊勢丹や、Jフロントなどは通販部門を別会社化してきている。
「当社では、店頭との連携を深めることが百貨店通販の生きる道だと考えている。店舗で培った信用力を生かしながら、新しい発想を付加していきたい」
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セシール フェイスブックの活用開始、海外展開の布石にも
「アニタ・アレンバーグ」は、ネット限定のファストファッションブランドの位置付けで展開しているもの。有店舗アパレルブランドの相次ぐネット販売参入で、競争が激化しつつある中、セシールでは、都内渋谷区に期間限定店舗を開設するほか、カタログの促進など、多角的なチャネルの方向性を探っている。
無論、現在の主力はネット販売で、「ネットから新規顧客を獲得する方向性に変わりはない」(島元大輔常務執行役員)が、ブランド立ち上げ当初にインパクトのあったネット広告も効率が低下するなど、従来のネットマーケティング手法だけでは集客が徐々に難しくなっている状況。同社でも「従来とは違うアプローチの仕方を考えなければならない」(同)としている。
このため、同社が取り組もうとしているのが「フェイスブック」の活用。既に他の通販事業者でも注目しているが、セシールでは、「キーワード広告の場合、対象がセグメントされてしまうが、『フェイスブック』は自分達が買って欲しい層にアプローチができる」(同)とし、すでに「アニタ」のファンページも開設しているという。特に告知を行っていないこともあり、ファンページ登録者は数十人規模という状況だが、まずは商品など「アニタ」に関する情報提供を行い閲覧者の反応を見ていく考え。
「アニタ」については、将来的に海外での展開も構想しており、セシールでは全世界で5億人以上のユーザーを有する「フェイスブック」が有力なツールになる可能性があると予測。このため「今年中に海外向けの情報提供を行っていきたい」(島元常務執行役員)考えだ。
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高島屋 ネット販売強化で再浮上へ、ネット商材の開拓加速
高島屋は2月1日付けで、店頭MD本部の食料品とリビング部門の中心メンバーだったバイヤー2人をネット専任バイヤーとしてクロスメディア事業部に配置した。
従来、同社では店頭商材をネットで販売するのがベースだったが、ネット専任バイヤーの配置でネット商材の開拓・開発を強化。「ネット販売を拡大していく決意の表れ」(青木和宏クロスメディア事業部長)とする。
食料品については、これまで高島屋20店舗の物産展を仕切っていたチーフバイヤーがネット専任となったことで、北海道から沖縄まで全国の厳選した食品をいつでもネットで購入できるようにしたい意向だ。
食品やリビング部門を中心としたネット限定商品の開発は来期の上期(11年3~8月)中に着手する計画という。
人事面ではさらに、店舗から通販部門に10人以上が異動し、20代半ばの若い社員も積極的に起用。"通販慣れ"していない若手の発想力をとりいれる。
また、クロスメディア事業部では初めて女性のマネージャーも3人配置するなど、「組織は画期的に活性化された」(青木事業部長)という。
一方、ネットを活用した新規事業として、ネットスーパーを有望な市場と位置づけ分析を続けており、商品の在庫の持ち方、いわゆる「店舗型」と「センター型」のビジネスモデルなどを見極め、来期中に具体化させる。
高島屋では、「通信販売サイト」「オンラインショッピング」「ファションモール」の3つに分かれていた通販サイトを昨年3月に「高島屋オンラインストア」に統合し、店頭の品ぞろえに近づけたものの、サイトの一時閉鎖などの影響もあって伸び悩んでいるのが実情だ。
クロスメディア事業部全体の売上高も11年2月期は前年比1・2%減の約179億円を見込むなど減収傾向が続いており、ネット販売を再浮揚への足がかりとする。
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"住所や名前"不要の通販、「おみせdeツーハン」ディノスなどが参加へ
2月14日から全国の「サークルK」と「サンクス」の店舗に専用通販カタログを設置。顧客はその中で気に入った商品を同じく店内にある店頭端末で注文、店のレジで代金を支払うと後日、商品が当該店舗に届き、いつでも受け取れる仕組み。サークルKサンクスは来店促進策としても期待する。
この通販サービスの"売り"は注文時に自宅の「住所」や「名前」などの個人情報の入力が不要なこと。通販は買い物の1つの手段として一般化しているが、やはり、「通販を利用しない層」というのは確実に存在する。理由は様々だろうが、1つには個人情報を第三者に開示することへの抵抗感などもあるかも知れない。
「おみせdeツーハン」が通販の1つの形として定着するかどうかはスタート前の現時点では未知数だが、これまで獲得しえなかった顧客層を開拓できる可能性はありそうで、すでにディノスや化粧品通販を行うアイムなど複数の通販企業が「おみせdeツーハン」用のカタログを用意することを決めている。他の通販各社もその行方を注視しておく必要はあるかもしれない。
「おみせdeツーハン」は全国に展開する「サークルK」と「サンクス」のコンビニ店舗のうち、店頭マルチメディア端末「カルワザステーション」を設置している約6000店で開始する。
対象店舗は店内の専用コーナーに通販カタログを設置。その通販カタログを見て気に入った商品があった顧客は「カルワザステーション」でカタログに記載されている商品番号と注文数、配達の遅れなどトラブル時のための連絡用として電話番号を入力後、注文内容と配達予定日などが印刷された受付票を受け取り、店内のレジで商品代金を支払い、引き換えチケットを受け取る。その後、注文商品が最短3日で当該店舗に届けられ、顧客は好きな時間にいつでも引換えチケットと交換で商品を受け取ることができる仕組みだ。
通販カタログを設置する店内の専用コーナーでは常時2~4つのカタログを置き、半月または1カ月で入れ替えを行う予定だという。
2月14日のスタート時点ではディノスとサークスKサンクスの通販子会社のときめきドットコムがそれぞれ専用通販カタログを用意して約30点の商品を販売する。
ディノスはティッシュやトイレットペーパーを入れる「ペーパーPot」(2835円)などのインテリア小物を販売。ときめきドットコムは「LEDバックライト19型液晶テレビ」(1万9800円)や「京商1/43スケールミニカー」(4750円)など家電や趣味系雑貨などを販売する。なお、ときめきドットコムでは「おみせdeツーハン」専用のカタログを毎月発行する予定としている。
3月からはイマージュグループのアイムも参加してオリジナル化粧品「ライスフォース」のトライアルキット(1890円)などを展開。名古屋テレビも3月から愛知・岐阜・三重の3県の店舗のみの限定ながら、名古屋発のキャラクター「ぬいぐるみのラパン」の関連グッズである「ラパンぬいぐるみ」(1600円)、「文具セット」(1660円)を販売する予定。なお、4月からはアイリスオーヤマが参加。回転モップなどの掃除用具や家電などを販売するという。
今回のサークルKサンクスの試みが新しい通販の形として定着するかは現状、何とも言えないところ。過去にも若干、形は異なるものの、他のコンビニチェーンでも店頭端末を使って、通販企業の商品を注文できるようするサービスなどもあったが結局、店頭端末で商品を注文する必然性がなく、あまり浸透しないまま、頓挫してしまった経緯がある。
ただ、今回の場合は住所や名前などの個人情報の入力が必要ないという点がユニークで、個人情報の開示に懸念を示し、普段は通販を利用しない層を獲得できる可能性もある。
また、コンビニ店頭の目立つ位置にカタログが設置されることで副次的に新規顧客開拓につながる可能性もある。そういった点からも通販各社は行方を注視する必要がありそうだ。
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有力各社次の一手は?ニッセンHD―㊦ カギはスマホと店舗、出店ペース加速も
ニッセンの2010年12月期インターネット経由の売上高は、前期比6%増の約647億円で、売上シェアは51・8%に達した。このうち、スマートフォンを含むモバイル経由の売上高は、前期比12%増の約188億円。パソコン経由以上の伸びを示しており、11年12月期も16%増の約218億円を見込んでいる。
中でも成長が期待できるのはスマートフォン関連だ。前期のスマートフォン経由の売上高は約2億円とまだまだ小さいものの、11年12月期の売上高はモバイル売上高のうち10%、12年12月期は同じく30%と急速な伸びを予測している。2月半ばにもスマートフォン対応の第1弾サービス、上期中にも第2弾サービスを投入し、さらに使い勝手をよくしていく。
ニッセンの佐村信哉社長は「従来の携帯電話経由の売り上げがスマートフォン経由の売り上げに置き換わっていけば、平均単価も上がり、売上高が増え収益性も高まるだろう」と話す。電話からの受注単価を10とすれば、パソコン経由は8で携帯電話経由は6。これに対し、スマートフォン経由は「パソコンと携帯電話の中間となる7くらい」(佐村社長)という。受注単価が低迷傾向にある中、スマートフォンの普及が単価を押し上げる起爆剤となりそうだ。
実店舗に関しては、大きめサイズの衣料品を販売する「スマイルランド」を多店化する方針。現在、兵庫県尼崎市と宮城県仙台市に開設しているが、昨年10月から黒字化している。
「今のままでも利益の出る店舗を全国に12店は出せるが、iPadを活用して店舗で販売していない商品をネットで検索できるようにするなど、効率を1・5倍に上げることができれば、20数店舗は出店可能だ」(同)。また、店舗周辺に在住する顧客一人当たりの売り上げは、カタログ経由からも上がっていることから、さらに出店ペースを加速できる可能性もあるという。
今期は4~5店をテスト的に出店。iPadなどを使った効率的な仕組みが整えば、通常の衣料品や家具・インテリアなどを販売する店舗の開設も視野に入れる。
前期は過去最高の稼働客数と新規顧客獲得数を記録したニッセン。佐村社長は「香里奈さんを起用したテレビCMでブランドイメージが向上し、新規顧客獲得にも大きく貢献している」と胸を張る。ただ、若年層の取り込みを意識するあまり、中高年層へのアピールがおろそかになっている点は否めない。
同社でもシニア層向けの「ここいろ気分」を創刊したり、男性向け衣料品を増やしたりするなど、弱点を補強するための施策を進めているが、競合他社からは「香里奈さんのテレビCMイメージが強すぎるため、若い女性以外の離反を招く可能性もあるのでは」(総合通販企業の幹部)との指摘もある。
「ニッセン=香里奈」のイメージ戦略は諸刃の剣となる可能性もあるわけだ。同社の目論み通りに、幅広い年代からの新規顧客獲得に成功するか。まずはお手並み拝見といきたい。
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衣料品ネット販売の成長戦略は? ファッションウォーカーの川田隆太社長
このほど筆頭株主がブランディングから、不動産事業などを手がけるバルビゾンに異動したファッションウォーカー(FW=本社・東京都港区)。メディア連携に強みを持ちながらも、"ネット販売専業"として事業基盤の強化に舵を切る。新社長に就任した川田隆太氏に、バックヤード改革や海外展開など今後の成長戦略について聞いた。
株主の異動で何が変わるのか。
「当社は『東京ガールズコレクション(TGC)』や、ブランディングのモバイルファッションサイト『ガールズウォーカー』といったメディアの通販機能としてスタートした会社だ。クロスメディアの取り組みは変わらないが、ネット販売事業そのものを強くするための基盤固めが大事で、そのための舵取りをする。都内の一等地に資産を持つバルビゾンが株主となったことで信用力が増し、ブランド側からは好意的な意見をもらっている」
前社長との違いは。
「大浜前社長はメディアの人。彼が築いた自由闊達な社風を残しながらも、金融出身者として足元を見据える。販売機会ロスを生じさせないよう取引先ブランドとのコミュニケーションを密にしたり、消費者のフォロー体制を充実させる」
経営目標は。
「前期から12月決算を改めて8月決算とした。10年8月期の売上高は8カ月の変則決算で約60億円だった。現在、向こう3年間の計画を策定している。中期的には100億円以上を目標にしていきたいが、足元の実力は年間80億円規模だ。まずは業務フローを徹底的に見直す。物流、システム、フォロー体制など強化すべき点に早急に取り組み、既存顧客へのサービスを拡充する」
具体的には。
「通販サイトに商品をアップするまでの日数や、消費者への配送リードタイムの短縮などが課題だ。商品はあるのに(消費者が)買えないという事態はなくさないといけない。業務工程を見直し、パートナー企業とも相談しながら改善していく」
F1層に影響力を持っている。
「若い女性をメーンターゲットとした戦略は変えない。当該層に魅力的なサービスを提供して需要を喚起し、マーケットを拡大させたい。その中には海外へのアプローチも必要になる」
中国で販売連動に取り組む。
「消費者向けとしては初めての『TGCin北京』が5月に開催される。日本で培ったクロスメディアのノウハウを中国で試す。まずは中国のルールや規制に合わせてテストマーケティングを始める。日本からの商品供給やフロントページの作成など商品が購入できる窓口を作る。日本のTGCほど大規模にはならないが、出演するブランドの商品は売れるようにしたい。中国の購買力は確実に上がっている。関税や通貨の切り上げなど、ネット販売に向けた条件がそろう前にインフラを整備しておくことが大切で、現地のパートナー企業と仕組みを構築する」
TGC名古屋開催では初めて独自のステージを設ける。
「2月中旬に開催される『TGCin名古屋』での販売連動は当社がプロデュースするステージの商品だけだが、販売手法ではこれまで以上に連動感を持たせた。人気5ブランドとのコラボ商品をステージで披露し、ネット販売だけでなく会場内のブースや松坂屋名古屋店といったリアルの場もフル活用する」
FWとしての提案力が試される。
「表現の場を得たわけで、当社にしかできないメッセージや価値を発信していく。ゆくゆくは複数ブランドの商品を組み合わせた、よりリアルな見せ方も実証していきたい。これはとくにウェブを中心に表現していく」
F1層に向けたイベントが増えている。
「イベントが増えれば、当然、若い女性たちも飽きがくる。ファッションは流行りもので、流行りがあれば廃りもある。買い手があってのビジネスということを履き違えなければ、面白い提案はし続けられる」
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Zoom in「eビジネス推進連合会」 1周年でカンファ開催、引き続き医薬品規制撤廃など課題に
カンファレンスでは、始めに三木谷会長が「日本におけるeビジネスの現況と展望」をテーマに講演。スライドを使って日本の財政状況や各国のネット活用状況、日本のEC化率の低さなどを解説したほか、eビジネスの今後について「今年の大きなテーマは電子書籍、インターネットTV、電子マネー。この3つがポイントになるだろう」と見解を披露した。
eビジネス推進連合会の今年の主要課題については、まず全体課題を「ネットを使った産業振興のための政策パッケージを首相に提出」に設定したと発表。その上で、個別課題として「一般用医薬品の通信販売規制の撤廃」などを挙げ、「官僚や政治家が既得権益を守るための象徴的な案件。断固戦っていく」と意気込みを述べた。
続いて行われたパネルディスカッション(写真)では、「eコマース2011年の展望」をテーマに、スタートトゥデイの前澤社長やヤフーの宮坂執行役員、楽天の小林常務などが登壇した。「海外展開」や「ソーシャルメディアの活用」「スマートフォンなどの新デバイス」「物流」など、近年話題のキーワードについてそれぞれ自社の戦略を披露。前澤社長は物流について、「物流でしか勝てない、というほど物流は大事。参入障壁が高い分野だからこそ、注力して強みとしている」と持論を述べた。
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CJオーショッピング 〝プライム〟を買収、韓国最大手のTV通販企業が子会社化
1月27日、韓国の有力企業グループであるCJグループ傘下の大手テレビ通販企業、CJOSの李海喜(イ・ヘソン)代表が来日し、プライムショッピングと都内で資本業務提携調印式(写真)を開催。1月31日付でCJOSはプライムが実施した第三者割当増資を引き受け、同社株式62・6%を取得した。株式取得額は非公開。資本参加後にCJOSは役員などを派遣するもようだが社長は引き続き、田端氏となる。増資後の筆頭株主はCJOS、第2位は田端社長、3位は岡澤隆取締役、4位は岡澤氏が社長を務める広告代理店のアドツープラド。持株比率は不明。
CJOSとの資本提携を受け、春先をメドに商号を「株式会社プライムショッピング」から「株式会社CJプライムショッピング」に変更する計画。また、テレビ通販番組などで表示するロゴなども刷新する予定だ。
関係筋によればCJOSは日本での通販事業開始のため、CJグループの日本法人であるCJジャパンを介して数年間、日本市場を調査。独力での事業立ち上げや既存通販企業の買収などを検討してきたと見られる。
プライムは債務超過状態の解消を図り昨年1月に金鉱山開発のジパングと合併したものの、すぐに袂を分かち、昨年11月から再び「プライムショッピング」として再スタート。今後の事業展開上や再上場を図るために安定した親会社と資金が必要だったことから両社の思惑が合致したようだ。
CJOSは今後、子会社化したプライムが持つ事業インフラを介して日本市場に効率的に参入する。さらにプライムの商品調達力を活用して韓国のほか、「東方CJ」(中国・上海)、「天天CJ」(中国・天津)、「スターCJ」(インド)などアジア各国のテレビ通販企業にも日本商品を投入、売上高拡大を図る。
プライムは食品や雑貨などの韓国のテレビ通販でのヒット商品の販売のほか、物販以外の面でもCJグループが権利などを持つ「韓流ドラマ」をプライムが保有するCSチャンネルで放映することなども視野に入れている模様。また、増資資金を使い、ITシステム投資や通販サイトの強化、通販枠の買い増しなどに充てる計画。これにより、現状、80億円と見られる年商を2~3年以内に300億円程度まで拡大させたい考えのようだ。
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有力各社の次の一手は?「ニッセンHD」―㊤ ネット軸に通販事業強化、店舗など周辺事業も本格化
通販事業売上高のうち、BtoBなどを除くニッセンの通販売上高は前期比0・3%減の約1250億円と、ほぼ前年並みの水準を維持した。けん引役はネット販売で、前期はほぼ毎月前年をクリアする形で推移。通期の売上高は同6%増の647億円で、特にモバイルは、売上高が2桁増の188億円と好調だった。また、ネット会員数も同14%増の890万人に拡大。女優の香里奈さんのイメージキャラクタ起用など、若年女性層を意識したブランド再構築の取り組みが寄与したもようで、今期はネット売上高で695億円、ネット会員数1000万人突破を目指す。
一方、前期の主要商材の売上高をみると、アパレルが前期比0・4%増、家具・インテリアが同4・6%増と復調。両カテゴリーとも上期は前年を下回っていたが、下期に盛り返した。アパレルは「コンパクトダウン」などの戦略商品が好調に推移。家具・インテリアは、ネット限定商品や「暮らしのデザイン」商品が伸長したという。
「暮らしのデザイン」については、08年に買収したものだが、ニッセンの通販サイトでの商品展開、フルフィルメント関連業務のニッセンへの集約などが奏功し、売り上げ・利益とも順調に推移。販売関連の機能でニッセンの事業基盤を活用し、商品企画などに特化させるという手法は、「今後のM&Aにも参考になる」(ニッセン・佐村信哉社長)とする。
また、ニッセンはこれまで、価格訴求型の戦略を前面に打ち出していたが、「安いだけでは売れなくなった」(同)という。
理由としては、他業態も含めた価格競争が進展する中で、顧客が敏感に反応しなくなっていることなどが考えられるが、一方で、国産の完成品をメーンに比較的高単価の「暮らしのデザイン」商品が順調に推移。アパレルなどでも価格プラスαの要素を持った商品の反応がいいことから、価格プラスαの値頃感を訴求していく意向で、高付加価値商品を提供できる開発力の強化を今期の重点施策のひとつに設定。「商品を安く作れる力を持ちながら、素材などで(顧客に)"これはいいね"と言われるような商品を増やしていきたい」(佐村社長)とする。
同時に、SPAによる価格競争力の強化策として商品調達体制の見直しも進める。現状、アパレルについては9割以上を中国で製造しているが、今後の人件費上昇を睨み、数年後に2、3割程度をベトナムやバングラディッシュで製造できる体制を整備。家具・インテリアでも、インドネシアやマレーシアでの製造を現在の3割程度から5割以上に引き上げる考えだ。(つづく)
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三井物産、中国の大手テレビ通販に出資
三井物産が出資したのは中国国営テレビ局、中国中央電視台社(CCTV)のグループで「中視購物」のブランド名でテレビ通販事業を行う中国国際総公司(CITVC)に対し、商品供給や物流などバックヤード全般を支援・代行するCCTVショッピング(CCTVS=本社・北京市)。三井物産は同社が実施した第三者割当増資および既存株主からの譲渡でCCTVSの株式25%を取得した。株式取得額は「非公開」(同社)としている。
三井物産によると、CITVCは中国第3位のテレビ通販会社で安徽省や雲南省、浙江省、天津市などでケーブルテレビを介して、パソコンやカメラなどの電気製品や家庭用品、家電などを中心にテレビ通販展開を行っているという。関係筋によると、中国の外資規制で三井物産はCITVCに直接、出資できないため、CITVCが手がける通販の商品調達や物流などバックヤード全般を引き受けるCCTVSに今回、三井物産は出資。間接的に中国のテレビ通販企業に参画した格好だ。
出資に伴い、三井物産はCCTVSに副総経理(=副社長)として役員を派遣。また、スタッフも数人送り込み、グループの通販企業でこれまで培ってきた商品仕入れルートや品質管理などの日本のテレビ通販のノウハウや09年3月に買収した台湾のテレビ通販企業「ショップネット」における中華圏でのテレビ通販の知見などを注入。また、金額は明らかにしていないが、今回の三井物産からの出資金の大部分は撮影スタジオや物流センター、ITシステムの増強に使用される予定でCITVCの業績拡大を図っていく。
今回の出資によるCITVCの具体的な業績目標については明らかにしていないが、三井物産によると中国のテレビ通販市場規模は09年度で約2500億円。今後、年率30%増で成長し、2014年度には8000億円まで拡大すると試算しており、「少なくとも(CITVCの)業績は年率30%増以上で推移させたい」(三井物産)としている。
中国のテレビ通販を巡っては今回の三井物産の出資のほか、昨年8月に伊藤忠商事が中国テレビ通販4位の「ラッキーパイ」に出資するなど日本の商社の中国でのテレビ通販進出が加速している。
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有力企業・次の一手――スクロール堀田守社長「カタログ再建に注力」
――2011年3月期も期末に近付いているが、通販事業の業績をどう評価するか。
「点数をつけるなら50点程度。生協事業を除いた通販の売上高は減少しているが、利益は確保できているからだ。売上減に歯止めをかけるにはカタログ通販 として伸びるための施策が必要になってくる。カタログでブランディングを行い、ネット販売をマッチさせるという形でないと事業が成り立たない」
「今はカタログの配布部数を削減し、販促費を抑えることで利益を出しているが、来期からは戦略を変えていく。今期は『たとえ売り上げが大きく減ったとし ても利益確保を優先するように』と言明していたのだが、それはメドが立っている。来期は売り上げを一定のラインで維持しながら利益も確保していきたい。簡 単なのはカタログの部数を増やすことだが、これでは以前に戻ってしまいかねない。工夫が必要になるだろう」
――スマートフォンやiPadなどの新規媒体に目を向ける企業が増えている。
「そういった新規媒体の活用や海外進出などが現状の体制で大きな効果をもたらすとは思えない。もちろん露出度を上げるのには役立つだろうが、『モノが売 れる』ことに直結しない。まずはカタログ立て直しを優先し、新しいツールはあくまで効率を上げるためのものとして使うべきではないか」
――新規顧客獲得を考えた場合、新たなメディアを積極的に使わざるをえないのでは。
「集客することで事業を拡大できるのか、そしてそれが儲けにつながるのかが問題だ。そのモデルを確立する前に新しいものに手を出しても意味がないのでは」
「上り調子のときであれば積極策も良いのだが、今は総合通販のビジネスモデル再構築が最優先。新規事業に注力すれば、それだけリソースを割くことになる。我々の直面している現実は非常に厳しく、戦力を分散することはできない」
――カタログに関してはネットへの移行をさらに進めるのか。
「例えて言うならネット販売は空中戦。効率良くポイントは攻められるが、地上戦、つまりカタログ通販のように面は攻められない。端的に言って、カタログ を完全にネット販売に置き換えるのは難しい。どの総合通販もネット化が進むと同時に売り上げも減少しているのが実情だ。当社の場合、生協事業を除いた通販 の売上高は約200億円だが、もしカタログを全廃したら50億円程度まで落ち込むのではないか。新たなビジネスモデルを構築し、従来型のカタログとネット などの新媒体をどうマッチさせるか。カタログの顧客とネットの顧客をどう整理するか。こうした問題に一丸となって取り組み、解決策を見出さなければ手の打 ちようがなくなる」
――市場は今年も厳しい状況が続くと考えているのか。
「会社の状況は悪くないが、マーケットは非常に厳しい。衣料品市場の規模はバブル崩壊以降、右肩下がりとなっている。さらにファストファッションなどに 定番の低価格商品を持っていかれており、残りを従来型の百貨店や通販などが取り合っているわけだ。こうした現実をきちんと認識しないと企業として生き残れ ないだろう」
――来期もM&Aは積極的に展開する。
「インターネットの分野ではあまり慎重にならず、既存の商材、ビジネスを補強するような案件関しては積極的に買収していきたい」
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アクアクララ 宣伝・販促に積極投資、妊産婦強化し新規1万軒に
同社は現在、アクティブ会員が36万軒で、そのうち一般世帯向けのBtoCが8割以上を占める。全国の会員に対しては約80のFC店が水の宅配を行う。前期は広告宣伝と販促に7億円弱を投じた。これは売上高の13%を占め、09年9月期の2倍に相当する。
広告展開ではイメージキャラクターにタレントの谷原章介さんを起用。有名芸能人による初の全国規模のスポットCMで認知向上に注力した。
また、09年10月にはイオンモールと組み同社が展開する全国の商業施設で試飲会を開催。「とにかく利用してもらう機会を多く設けた」(経営戦略室)施策で、試飲会場には新規の受付窓口を併設、申し込み増加につなげた。
「水」という商品の特質から、結婚、出産、引っ越しなど家族環境や住環境が変化した際に会員申し込みをすることが多い。その中でも妊産婦は体に良いものを摂取しようという意欲が強いと判断し、「ベビアクアプラン」という妊産婦向けの特別プランを導入して積極的に訴求した。
並行して昨年4月にベビー用品のコンビと提携。コンビ名義でアクアクララ商品のPR展開を図った。こうした試みの結果、前期1年間で妊産婦世帯の新規申し込みが約1万軒に達した。
CM展開や試飲会、特別プランなど「あの手この手と全力疾走を続けた」(同)ことが、ブランドの認知向上に寄与。前期は会員の純増数で約4万5000軒に達した。加えて酷暑による気象要因も売り上げ増をけん引し、FC本部の売上高は過去最高となる53億8000万円を達成した。
今期は、前期以上の予算を投じて広告宣伝や販促を仕掛けていく考えで、アクティブ会員40万軒以上、売上高58億円を目標に据える。
2月からはノーリツと共同開発した新型のウォーターサーバーの取り扱いを開始。ワンランク上の安全管理基準を備えたウォーターサーバー投入でサービス向上を図り、さらなる新規の獲得を狙う。
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夢展望 ブランディングで若年層開拓、今期海外展開を本格化
夢展望の売上高の内訳はモバイル通販が9割を占める。好調要因は従来から展開する独自のブランディングだ。同社はこれまで、ターゲット層が講読する雑誌へ衣装を貸し出すと同時に広告も出稿。大手仮想モールでのランキングやニュース番組などでの露出を増やし認知度を向上してきた。
前期の顧客数は70~80万人、メルマガ会員は100万人。認知度が高まったことで若年層の新規客の開拓が進み、平均年齢も低下傾向にある。
また、モバイルを意識した商品開発も奏功。前期はペチコートとショートパンツを組み合わせた「ペチパン」がヒット。3カ月で6000枚を販売し、半年間で累計1万枚を販売するヒット商品となった。
モバイル通販は商品画面が小さく商品訴求力が弱いため、商品開発の段階で豊富なカラーバリエーションを用意。「ペチパン」は白や黒に加え、ピ広告画像などに映えるパルテルカラーなども取り揃えた。これがモバイル通販のデメリットをカバーし、「カラーバリエーションやバイカラーの配色などがインパクトを強め、衝動買いにつながった」(同)という。
今期は日本でのノウハウを活かして海外展開を本格化する。中国と台湾に設置した現地法人を活用し、雑誌やタレントへの衣装貸し出しなどを行い認知度の向上を図るほか、現地に撮影スタジオを開設し、ユーザーのニーズに合致した商品訴求を行っていく方針だ。
同社は海外展開の準備として2008年、中国に現地法人を開設し、09年には台湾で現地法人を立ち上げ、昨年はタオバオとバイドゥに出店。今期はこれらのネット販売を本格稼働させ、モール内に広告も出稿していく予定だ。
さらに2月には上海にプレスルームを開設。雑誌社やタレントなどに商品を貸し出し、商品の露出を拡大する。「中国のギャルファッションマーケットを5年かけて創っていく」(同)考え。
今後、中国展開については専用の物流拠点や撮影スタジオを開設。専属モデルを起用して画像の制作も行う。中国でも日本と同様の品揃えとするが、現地のトレンドに合わせたサイトを作り商品訴求を行う考え。「将来的には日本と中国、台湾で同時MDなどグローバルな展開も構想する」(岡社長)とする。
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ジャパネットたかた 東京スタジオが本稼動、バラエティ富んだ番組作りへ
「なるべくたくさんのゲストを呼んで、バラエティに富んだ番組にしていきたい」。ジャパネットたかたは昨秋から稼動させ始めた東京・港区内に設置した同社初の在京の番組収録スタジオ「東京スタジオ」の本格的な活用を始めた。
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昨年まではCS専門チャンネルの番組収録でのみ使用されてきたが、東京スタジオで撮った1月4日の生番組ではCS専門チャンネルと同時にUHF4局にも同時再送信し、地上波放送でも活用を始めた。
今年からは地上波の番組でも積極的に東京スタジオを活用。在京のスタジオという立地を生かし、タレントなどのゲストの出演を増やすなどで、バラエティに富んだ番組作りに貢献させたい考えだ。
東京スタジオは2010年7月に同社が関係会社2社とともに東京・三田の複合ビルに開設した東京事務所の一角に設けた収録スタジオとなる。長崎・佐世保の本社スタジオと比べて広さはないが、セットは2セット、組むことが可能(=写真)。窓からは「東京タワー」が望め、番組でもその眺望を活用した演出なども取り入れるようだ。
昨年までは同社のCS専門チャンネル「ジャパネットチャンネルDX」でのみ活用してきたが、年明けからは地上波でも活用を開始。東京メトロポリタンテレビジョン、奈良テレビなどUHF4局と「ジャパネットチャンネルDX」で放送した1月4日の2時間の新春初売り生番組では、東京スタジオと本社スタジオをつなぎ、交互に商品を紹介していく構成として、東京スタジオからは高田社長が元バレーボール選手の大林素子さんなど3人のゲストとともに薄型テレビやマッサージチェア、ローヤルゼリーなど紹介した。
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都内にある同スタジオは立地的にゲストとなるタレントを呼びやすいため、今年は積極的に東京スタジオを活用してこれまで以上に、ゲストを頻繁に番組に登場させるなどで番組の構成や演出面に幅を持たせ、訴求力向上を図りたい考えだ。
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イマージュHD、MBOで非上場化へ、販促費の積極投下行う
前々期まで5期連続の最終赤字となっていた同社では、ここ数年投資や販促費を抑制してきたことで、売上高はじり貧状態だった。非上場化により短期の業績変動に左右されない体制とし、新規事業や新商品の育成、顧客獲得への投資を進める。成長事業である化粧品通販での販促手法を衣料品通販にも適用することで、新規顧客を獲得する狙いがある。
みずほフィナンシャルグループが運営する投資ファンドが出資する「TKMホールディングス」を設立し、11日から2月22日まで株式公開買い付け(TOB)を実施する。買い付け予定の株数は1405万8000株で、下限は923万1780株。買い付け総額は最大で約44億円となる見込み。買い付け価格は314円で、7日の終値に12%のプレミアムをつけた。
今回のMBOには、創業者で前社長の南保正義氏から株式売却の意向が示されたことから、安定株主を確保する狙いもある。創業家一族が保有する全株式(発行済み株式の約44%)をTKMホールディングスに売却する。
上場廃止後も現経営陣は続投する。MBOの成立後は、明賀正一社長も出資する予定だ。大株主となる投資ファンドと連携して経営を立て直し、再上場を目指す。
同日発表されたイマージュホールディングスの第3四半期(3~11月)決算は、売上高が前年同期比24・2%減の109億5500万円、営業利益は同35・7%減の5億5700万円で減収減益だった。「イマージュ」の姉妹カタログ「イマージュ ルージュ」を休刊するなどカタログの部数を削減したこと、猛暑の影響で秋冬カタログの立ち上がりが不振だったことなどが響いた。化粧品事業の売上高も計画をやや下回っている。
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「有力各社次の一手は?」㊦ ガシー・レンカー・ジャパン 顧客との関係再構築へ
「プロアクティブ」発売以来、インフォマーシャルの集中投下によって認知度を急速に上げ、売り上げを伸ばしてきたガシー・レンカー・ジャパン(GRJ)。一方、その反響の速さが国内市場で長年実績を積み上げてきた競合他社と比べ、顧客サービスの面で遅れをとることになっていたことは想像に難くない。幅広い顧客層へアプローチしていくため、顧客との"距離感"を縮める戦略は喫緊の課題となっていた。
「30歳代以上の女性層は"大人ニキビ"に限らず、アンチエイジング、美白、シミといった悩みを複合的に抱えている。"思春期ニキビ"と異なり、普段は美白対応の化粧品を使い、ニキビができた時に(プロアクティブを)取り入れるといった使われ方が今後増えてくるのではないか」。GRJでは、今後のニキビケア市場の展望をこう捉える。その中で選んでもらうブランドとなるため、改善したのがセットラインアップだ。
従来、主力3アイテムを中心に1種類のみで展開してきた初回購入セットだが、そのバリエーションを「顔ニキビ用」4種、マイルド処方の「敏感肌向け」2種、「ボディケア用」2種の計8種に増やした。各セットには個々の顧客の肌状態を意識したアイテムを追加。当然、生産予測、在庫管理などキメ細かなオペレーションを要求されることになるが、「生産、在庫負担を考慮した上でも優先度の高い課題」(マーケティング部)として、顧客満足度の向上を図る。
加えて、サポート体制も強化する。注文時にニキビの炎症の有無や頻度、ニキビの現われる範囲など肌状態をカウンセリング。通販サイトにも「オンラインカウンセリング」を導入し、顧客の肌状態を「軽度」「中度」「重度」などと判断して、ニーズに合致した商品提供に努める。
また、相談受付体制も多い時で60~70人のオペレーターが対応していたが、取りこぼすケースもあったため「電話予約サービス」やチャットによる相談対応、看護師と管理栄養士各1人を配置して行う「プロフェッショナルサポート」(予約制)も導入。サービスの幅を厚くすることで顧客がアクセスしやすい環境を整えていく。
さらに顧客サービスの充実と合わせて取り組むのが、ロイヤリティの向上だ。従来、利用の少なかったポイントプログラムをテコ入れし、継続購入や客単価アップを図る。
これまでGRJでは購入金額に対するポイントを付与して商品交換などのサービスを展開、09年末にはロイヤリティの高い会員を「GRJクラブ」として組織してきた。ただ、定期コースの利用から他の商品に対するポイント利用につながらず、GRJクラブ会員も「全体の数%」(マーケティング部)程度。イベント参加、美容情報の提供といった特典は一部の会員に限られていた。
新ポイントプログラムでは、ステージアップボーナスを導入。「メンバー」(年間購入金額換算で0円から)「プレミアム」(同2万5000円)、「VIP」(同8万円)、「VIPプレミアム」(同12万円)とし、商品購入や友達紹介、誕生日月などの条件でポイントを付与していく。顧客に動機付けを与え、ポイント利用を促していく。当面は商品交換から始め、段階的にサービスの充実を図っていく考えだ。
各種サービスの強化によって顧客満足度向上を図るGRJ。だが、サービスの拡充は時として企業の利益を圧迫する負担となることもある。これらの施策が、ニキビケア市場においてGRJのさらなる飛躍を生むことになるか、今後の展開が注目される。
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カクヤス オフィス用品通販に参入、社長にアスクル出身者
カクヤスは12月17日付でオフィス用品販売大手の米オフィス・デポから全額出資の日本法人であるODJの全株を取得、完全子会社化した。買収額は明らかにしていない。ODJが現在、展開中の通販カタログやネット販売事業は継続しつつ、新たな販路として本業の宅配ルートを活用するもよう。同社は2010年10月にも花弁宅配のフローリィネットを買収、飲食店へ花の宅配を行っていることから、同様にカクヤスが展開する店舗の周辺の飲食店などを顧客とした送料無料での酒類・飲料の宅配事業で培った顧客や宅配ルートに、文具やトイレットペーパーなどの生活雑貨の販売、通販カタログの配布など行うもの見られる。また、カクヤスの酒販店舗の一部をオフィス用品販売店「オフィス・デポ」に変更して店頭販売や配送拠点などにする可能性もあるようだ。
ODJ買収に伴い、同社社長にカクヤスの細谷武俊副社長が就任。細谷氏はアスクルで執行役員を務めた経験があり、「新生ODJ」にアスクルノウハウを注入し、オフィス用品通販事業の売り上げ拡大を図っていくもよう。
ODJは米オフィス・デポとダイイチ(現エディオングループ)との業務提携で97年から日本市場での本格参入を開始。実店舗と通販でビジネス拡大を図ったものの、アスクルに代表される国内オフィス用品通販事業者との競争で次第に勢いを失い、09年の店舗事業から撤退、通販事業に特化していた。
事実上、アスクルとの争いに敗れ規模縮少を余儀なくされたODJをアスクル出身の細谷社長がどう再生し、対抗していくのか。今後が注目されそうだ。
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「有力各社、次の一手は?」㊤ ガシー・レンカー・ジャパン 〝日本向け処方〟を訴求
10代の男女を中心とする、いわゆる"思春期ニキビ"への対応商品を中心に形成されてきたニキビケア市場は昨今、20~30代女性の社会進出に伴い、仕事上のストレスなど外的刺激が原因となる"大人ニキビ"を含め、市場が拡大している。
民間信用調査機関の調べによると、09年のニキビケア市場は、前年比横ばいの312億円。治療を伴うものから化粧品まですそ野は幅広いため正確な数字を把握することは難しいが、化粧品の国内市場全体に陰りが見えることを考えると、成長が期待される分野といえるだろう。
こうした中、GRJも「プロアクティブ」発売以来、2ケタ成長を続け、前々期(08年12月期)売上高は約23%増の約171億円(民間信用調査機関調べ)で着地している。
だが、前期売上高は約9%増の186億円(同)前後だったとみられ、伸び率は鈍化。"大人ニキビ"という新たな市場に向けて各社こぞって攻勢をかけており、競争が激化している。「ニキビケア化粧品ブランドとしての地位を維持するため、何が必要なのか」。既存客や「プロアクティブ」未経験者へのアンケートを通じて見えてきたのが"日本向け処方"であることの再訴求だ。
◇
既存客や「プロアクティブ」未経験者の男女580人を対象にした調査では、半数以上が「効果があれば国内、海外ブランドにこだわりはない」と回答したものの、44%は"あえて国内ブランドを好む"という結果が得られたという。理由の多くは、「安心感」「肌に合いそう」というもの。海外ブランドの商品は依然として「肌に強そう」といった印象が根強い反面、開拓の余地が残されていることも分かった。もともと日本向けに処方を変えた商品だが、シェア拡大には改めてメッセージを発信する必要があった。
◇
商品訴求では、テレビやネット、雑誌、屋外広告など全方位で「日本人の肌にぴったり」「日本人のニキビ肌を研究してリニューアル」など日本向け処方であることを強調。新たに「日本人の肌を考えたプロアクティブ」というアテンションマークも作成し、商品や広告で表示していく。
また市場を二分する思春期ニキビと大人ニキビに合わせてイメージキャラクターを起用。例えば、ミス・ユニバースをめざす日本人女性のコーチとして著名なイネス・リグロンさんの場合、「オレンジページ」などライフスタイル誌を中心に出稿。思春期ニキビの悩みを抱える子供の親向けにメッセージを発信していく。ターゲットに併せた雑誌の選択であらゆる世代にアプローチしていく。
商品自体も「リペアリングクリーム」の有効成分を150%増量し、「リペアリングトリートメント」としてリニューアルを実施。パッケージは、次の購入目安となるオレンジラインを引いた。
これら商品や商品マーケティングの変更と併せて実施したのが、セット商品のライン拡充やポイントプログラムの改訂など顧客サービスの向上を図る施策だ。(つづく)
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ジャパネットたかたの高田明社長に今期の戦略を聞く
今期(2010年12月)の事業の状況と来期以降の戦略などについて、ジャパネットたかたの高田明社長に聞いた。(聞き手は本紙編集長・鹿野利幸)
今期の業績見通しは。
「もともと今期の売上高は1600億円くらいいけばいいと思っていたが、その予想は上回りそうだ。ただ、まだどの程度までいくか分からない。(エコポイント特需で薄型テレビの)注文を多く頂いているが、モノがなく出荷ができずお客様にご迷惑をかけている状態だ。商品の発送が12月いっぱいまでに間に合えば(2010年12月期の)売上高は1800億円を超えるはずだが、(出荷が間に合うかどうかは)微妙なところだ。恐らく1750~1800億円程度で着地すると思う。売上高が伸びたのはありがたことだが、お客様には(商品の出荷が遅れ)ご迷惑をかけており、(エコポイント特需は)決してよいことばかりではないと思っている」
チャネル別の状況について伺いたい。
「『テレビショッピング』は通販枠の出稿量を増やしているわけではないので、(総売上高に占める)割合は昨年とあまり変わらない。『ペーパーメディア』はDMなどを中心に多少、伸びそうだ。『ネット販売』は伸びている。ネットの真水売上高(※他媒体に依存しないネット販売単独の売上高)も前年は400億円弱だったが、今期は550~560億円くらいになりそうで、総売上高の約3割に達しそうだ。なお、ネット経由すべての売上高合計は600億円を超えると思う」
経常利益はどのくらいになりそうか。
「これも商品の出荷状況次第だが、前年の経常利益(約104億円)よりも確実に1割以上は伸びると思う。恐らく120~130億円前後になると思う」
今期の増収増益の一因にはエコポイントを追い風とした薄型テレビの販売増があると思うが、ほかに要因はあるのか。
「テレビの影に隠れているが、掃除機や冷蔵庫、洗濯機、エアコンなど、これまで売り上げがさほど大きくなかった商品をこの1年間で確実に増やし育てている。そうした商品の売り上げも上がってきている。例えばエアコン、冷蔵庫は昨年比で3倍くらい売れている。新しい商品の育成は今年の初めから意識的にやってきた。今期に入ってすぐ全社員に向けてメールを出した。家電エコポイントが終了し、地デジ移行に伴う買い替えも来年には落ち着く。これまでのようにテレビによって売り上げがけん引される状況ではなくなると。"テレビの次"にどんな商品を販売すればよいか考えよ、という内容だった」
社員からの返信はあったのか。
「結構あった。健康関連器具や太陽光パネルはどうかとか。面白いところでは電気自動車とか(笑)。今後、どのような商品を販売していくか、世の中の動きなどを見ながら、これは私がトップとして判断しながら、やっていきたいと思っている」
テレビ通販枠や新聞折込チラシなどの広告出稿量は昨年とほぼ同じ量とのことだが、「売り場」を増やさずに売上高を上げるのは難しいのではないか。
「媒体費を増やせば売上高は増えるが、それではとても利益を伸ばせない。また、当社はすでに社員が500人を超えており、人件費も上がっている。そのため受注の品質・効率、媒体の製作能力や品質を高めることで、経費を増やさずに売り上げを上げていかねばならない。今期(の増収増益見通しは)はこれらを進めてきた結果だ」
受注の品質や効率アップ、媒体の制作能力向上が今期の大幅な増収に寄与したとのことだが具体的には何をしたのか。
「昨年5月に福岡市内に新設したコールセンターを本体から独立させ、今年9月から『ジャパネットコミュニケーションズ』(※同社社長は高田明社長の長男の高田旭人氏)という別会社を作った。これまでオペレーター業務は業務委託だったが、より改善するには直接、オペレーターを雇用して1歩踏み出していく必要があると判断した」
媒体の制作能力向上とは。
「ハウスエージェンシーをこのほど分離し、『エスプリングアジャンス』(※同社社長は高田明社長の長女の高田春奈氏)という別会社を作った。ここは東京に事務所を構え、当社とは別の視点でジャパネットの媒体や営業戦略を考えており、この半年は相当、力になってきている。
また、当社の専門チャンネルを強化している。今年10月からチャンネル名を『ジャパネットチャンネルDX』に変え、同時に一部でハイビジョン放送も始めた。10月には毎週土曜日に24時間生放送を行った。11月に入っても6時間、深夜に3時間の生放送などを行ってきた。10、11月の2カ月間の売上高は昨対比で2倍近くまで伸びていると思う。24時間の生放送などを継続していく場合、商品はもちろん、『語り手』ももっと必要だ。語り手は今年新たに3人入れ、総勢8人だがまだ足りない。来年は50人くらい新入社員が入る予定なので、その中からまた語り手を増やしていきたいと思っている。専門チャンネルは自分たち独自のチャンネルなので、(地上波などとは)違った色で支持されるチャンネルにしていきたい。私は色がついてしまっているので、新しい若いスタッフが中心になり作っていける体制でしっかり広げていきたい」
今年7月に都内に事務所を開設し、その中に新しいスタジオを作った。それも媒体の制作能力向上のための一環か。
「同じような番組では飽きられてしまう。常に新しいものを加えていく必要がある。東京スタジオでは主にタレントさんなどに出演を依頼する際に使用しようと思う。佐世保スタジオまではなかなか来られない方も東京スタジオならば問題ない。すでに10月の生放送を東京スタジオでやり、私もそちらに行ってタレントさんを呼び、佐世保のスタジオと連動しながら番組を作った。面白い番組作りに役立てていきたい」
物流サービスの改革にも本腰を入れるようだ。
「先の専門チャンネルの強化、まだ伸びる余地が大きいカタログの強化。またメディアミックスの推進を図っていくためには物流インフラの強化が重要だ。今年の初めに課題で物流改革を掲げ『目指せ!アマゾン』と改善に着手したが、エコポイント(によるテレビの販売増)で頓挫してしまった。来期以降は春日井のある物流センターの改善のほか、自前の物流拠点の設置も視野に物流改善をより強化する」
来期の方向性は。エコポイント特需の反動があると思うが。
「影響はあるだろう。ただ、テレビの販売がゼロになるわけではない。仮に3割下がったらその分は別の商品で充てればよい。冷蔵庫、洗濯機、エアコン。まだまだ弱いところを拡大していけばよい。また、今までと全く発想を変えた商品が出てくるかもしれない」
投資計画は。
「去年も物流拠点やコールセンターの新設などかなりの投資をして今年は何もしないと思っていたが、東京事務所やスタジオを出した。また、社員寮として本社近くにワンルームマンションを一棟建設中だ。加えて東京、春日井、福岡と拠点が分散してきたため、テレビ電話会議システムを導入しテレビで会議できる仕組みを入れた。それぞれの拠点に合計15機ある。先ほどの物流拠点への投資も含めて2、3年先を予測しやらねばならないことは思い切ってやる」
年商2000億円が見えてきたが来期の売上高計画は。
「まだ考えていない。今年は出来すぎた。売上高は1500億円に戻ってもかまわない。売上高に固執すると改善はできなくなる。今年と同じように伸びる必要はない。中長期を見据えて売上よりインフラの改善を進めていきたい」
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資生堂子会社のアユーラ、ネット販売好調
アユーラは昨年9月にポイントサービスを導入。購入金額の1%を1ポイント(1円)として付与する形でスタートさせたが、今年4月、特典を強化して年間購入金額や誕生日月にボーナスポイントを付与する「クラスサービス」を始めた。
「クラスサービス」は、年間購入金額10万円を超えるロイヤルカスタマーを基準に上位クラス(購入額10万1円以上)を設定。一方、平均購入単価が8000円前後で推移することを参考に、顧客育成を目的とした初回クラス(同1万1円~2万円)も設けた。
アユーラでは半期ごとにリピート率の調査を実施するが、サービス導入以降、41%(08年下期~09年上期)から46%(09年下期~10年上期)に伸長している。
百貨店系化粧品ブランドは、百貨店が独自のハウスカードを持つ関係上、割引特典に消極的な姿勢を示す企業がほとんど。このため各社はネット販売でも限定プロモーションやプレゼント贈呈などで集客を図っているが、新規客を獲得しても一過性のものに終わり、休眠するケースも少なくない。
アユーラの場合、割引特典に二の足を踏む各社を尻目に、通販の定石を踏んだことが奏功したといえそうだ。
さらに、アユーラの成長を後押しするのが幅広い商品ラインアップを活かした限定プロモーションの展開だ。
アユーラのコンセプトは東洋美容に基づく"癒し"。創業来、現代女性のライフスタイルの見直しを切り口として、スキンケアやベースメーク、ボディケアやヘアケア、フレグランス、お香など多岐に渡る商品を取り揃えてきた。中でも、中国の伝統的な全身マッサージ法「活沙(かっさ)」を取り入れたマッサージ用品「ビカッサプレート」や入浴剤「メディテーションバス」が特徴的な商品だ。
アユーラでは、これら商品を活かし、新商品発売や定番商品の再喚起、人気商品の提案を目的に限定キットを展開。当初は年6回程度企画していたが、今年に入り、徐々に企画のスパンは短くなっているという。
また、職場のランチタイムなど時間帯を区切りプレゼントを贈呈するタイムキャンペーンなどの試みも実施。常に顧客に飽きを感じさせないよう工夫している。
現在、アユーラのネット登録会員は約5万人。ネット経由の売上高は構成比15%前後で推移する。ただ、メールニュースの配信を含めれば約12万人の会員を抱えており、成長になお余力を残している。「店頭に行く顧客もゼロではないが、登録会員の動向をみるとサイト利用客と店舗利用客の多くは重ならない」(高山奈保美マーケティング部部長)としており、ネット上で顧客と接点が拡大していることは通販専業企業にとっても脅威になりうる。
今上期(11年3月期)のモバイルの伸長率は前年同期比30%増、PCは同15%増。数年のうちにネット経由の売上高を18~20%程度にまで高める考えだ。
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10大ニュースから読者の声――iPadに期待
4位に入ったのは「iPad上陸」。米アップルの多機能情報端末iPad(アイパッド)が5月末に発売された。直感的な操作性による使いやすさや、画面の見やすさ、さまざまなアプリなどが特徴で、幅広い年齢層の利用が見込まれる。すでに大手通販企業も活用しており、「人々の消費行動や生活様式まで変革しうる可能性を持っている」「比較的紙媒体に近いツールとして活用できるため注目している」「高齢者でも利用できるPCとして大きなインパクトとなる」など、iPadが秘めた可能性に期待するコメントが多かった。
5位は「ツイッター大流行」。昨年から兆しはあったものの、今年に入ってからは多くの通販企業が自社のアカウントを開設し、情報を発信するようになった。とはいえ、目に見える成果を出している企業はごく少数。「市場形成が従来とまったく異なる、人・場所・タイミングで行われることを前提として商品を売っていかなければならない」という意見に代表されるように、ソーシャルメディアを効果的に活用したマーケティング手法の確立を課題として挙げる企業は多いようだ。
同数ポイントで5位には「通販市場、4兆円超も鈍化傾向」がランクイン。カタログなど従来型の通販は縮小する一方。ネット販売に関しても市場こそ拡大しているが、それは新規参入企業の増加があってこそ。今年は有名ネット販売企業が倒産したり、事業を手放したりするケースも目立った。「(成長が)鈍化傾向にある市場において、事業体質の見直しが重要になる」「2、3年前であれば、ある程度放っておいても伸びていた通販売り上げが、今はバブルが弾けたがごとく勢いを感じなくなった」といった声は、競争激化による厳しい現状を示している。
そんな中でイベント出展や実店舗に活路を見出す企業も増えており、「相次ぐリアル進出」が7位となった。ファッションショーや百貨店での展開のほか、ヤフー、楽天はそれぞれ百貨店と組んで物産展を開催した。「実店舗とインターネットとの融合により、いかに拡販していくかを模索する時代」「ネット、カタログを有効活用し、実店舗と連携しなければならない」「通販の活性化と、その反面となる競争激化を如実に表している」などの意見が寄せられた。
「ネット販売企業がテレビCM」が8位。スタートトゥデイをはじめ、昨今はネット販売企業のCMは珍しくない。背景にはCMの影響力低下による広告料値下げという要因もあるようで、「通販企業にもCMを積極展開できる値ごろ感が今後さらに期待できる」との声も聞かれた。
今年の大きなトピックスといえば、同ポイントで8位に入った「猛暑」だろう。9月に入ってもまったく衰えることのない暑さが影響し、カタログ通販各社の秋冬商戦は苦戦を強いられた。ただ、こうした気候の思わぬ変動は毎年起きる可能性があるため、手をこまぬいているわけにはいかない。「温暖化に伴い、猛暑や暖冬など気候変動に伴う消費動向が著しく変化している。それらに合わせた従来にない柔軟な予測・対応・新提案などが求められる」とのコメントもあった。
10位には「ヤフーが『グーグル検索』採用」が入った。導線としての検索エンジンの重要性は言うまでもないが、両社の提携で「SEOテクニックが大きく変わり、業界内でもその対応力によって売り上げ勢力図が変わる」可能性もある。
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【海外通販のキーマンに聞く】ネオ・ウィング代表取締役 片桐文夫氏
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公取 ヤフーと米グーグルの提携、改めて「問題なし」
公取委は今年7月、ヤフーと米グーグルから独占禁止法上の問題について相談を受け、その際に「問題ない」と回答。その後、楽天などが「情報独占につながりインターネットサービスの公正な成長を阻害する」として独禁法に基づく調査を求めていたため、提携の進捗状況などについて調査を行っていた。
調査の結果、検索サービスに関しては、ヤフーが独自の分析や情報を付加するため検索結果が異なる場合があるとし、独自性は確保されていると判断。また、検索連動型広告でも、(1)運営はそれぞれが独自に行う(2)ヤフーの検索連動型広告の情報にアクセスできるのは米グーグルの一部の技術者のみで、広告システムの保守管理等の業務に限定されるなどの点から、情報共有などは行われず、両社が活発に競争していくものと判断したとする。
公取委では今後の対応について、専門のメールアドレスを設置するなどし「引き続き注視していく」としている。また、調査を求めていた楽天は「引き続き十分な検証と活発な議論が行われていくことを期待している」とした。
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東京高裁 医薬品ネット販売規制訴訟、ネット・対面の優劣議論に疑問符、
ケンコーコムなど控訴人側が控訴審で求めているのは原判決(1審判決)の取り消しのほか、医薬品ネット販売を行うことができる権利(地位)の確認、昨年2月に公布された薬事法施行規則等の一部を改正する省令の医薬品ネット販売規制に関わる条項の無効確認と同規定取り消しなど。
第2回口頭弁論は、都築弁護士と控訴人、被控訴人がディスカッション的なやり取りをするという「非常に珍しい」(控訴人訴訟代理人・関葉子弁護士)形で審理が進められた。その中で裁判所側がまず、関心を示したのが違憲審査基準の問題で、控訴人が主張する憲法22条違反について、職業選択の自由の侵害、営業の自由の侵害のどちらに当たると捉えているのかを確認した。
これはそれぞれの事案によって違憲審査基準が異なることを踏まえたものだが、控訴人側は、医薬品販売の殆どをネットに頼っている事業者がある一方で、配置販売業等のような許可制による職業選択の自由がないと指摘。さらに従来認められていたネット販売の禁止は営業権に関わるとして、両者に該当する可能性があるとした。
さらに今回の医薬品ネット販売規制が一般用医薬品の副作用事故という有害性をなくすための消極的規制に当たるとした上で、「有害性が立証されていないにもかかわらず、規制をするのはおかしい」(控訴人訴訟代理人・阿部泰隆弁護士)と指摘。これまでネット販売で特段の問題が起きていないこと、副作用事故の発生率が1000万件に3件程度であることを挙げ、「規制をするに足りる水準ではない」(同)とした。
これに対し被控訴人の国側は、もともと改正「薬事法」はネット販売を想定したものではないとした上で、ネット販売だけではなく店舗販売も選択できるため、職業選択の自由の侵害には当たらないと反論。営業権の問題についても、副作用事故の防止という国民の利益を前提に考えるべきとし、副作用被害の抑止の合理的な手段が対面販売になると主張した。
一方、都築裁判長は一連のやり取りを受ける形で、ネット販売と対面販売の優劣が1審の争点となったことに触れ、「(論点は)規制の必要性・合理性にあるのではないか」と指摘。実際の副作用被害の発生状況や情報提供方法など、規制導入前後の実態や問題点を重視する考えを提示した。
これは、従来認められていたネット販売の規制による控訴人側の営業面の影響を勘案したものだが、控訴人側にとってはさらに追い風になる方針と言える。1審での控訴人側の規制導入の背景となる立法事実や合理性の問題点指摘に対し、国側は論点をはぐらかし続けてきたが、控訴審ではこれまでのような国側の論点の"はぐらかし"が通用しなくなるためだ。
控訴人側も高裁が打ち出した方針を前向きに捉えており、ケンコーコムの後藤社長は会見で、裁判所が論点は何なのかを理解しようとしたことを評価。「議論が噛み合った形でしっかりとした結審を出して欲しい」とした。
次回の口頭弁論は、来年2月17日を予定。医薬品ネット販売規制を巡る訴訟は、来年5月末の経過措置期間切れまで半年を切った段階で、ひとつの転換点を迎えたと言えそうだ。
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トレンド・リポート 営業力が勝敗分ける? 活気づくクーポン券共同購入
日本では4月20日にピクメディアが「Piku(ピク)」でサービスを始めた。次いで5月にキラメックスが「カウポン」で参入。その後、ネットプライスらが出資したディールメートの「キューポン」やリクルートの「ポンパレ」、USENの「ピタチケット」など同様のサービスが相次いで誕生した。
8月には本家である米グルーポン社が日本に上陸。同業のクーポッドを買収し日本でビジネスを展開。その後もテレビ局の参入などがあり、現在のところ参加企業は増加する勢いを見せる。
もっとも、チケットを扱う店舗の開拓やユーザーの集客面などでは、営業網や資本力を持つ大手企業が有利とも言われる。
例えばリクルートの場合、「ホットペッパー」「ホットペッパービューティー」「じゃらん」「ケイコとマナブ」といったグループ内の他の媒体を活用して飲食・学び・エステ・旅など様々な商品を扱えるのが強みだ。リクルートの営業マンも、店舗側の繁忙期や閑散期など時期や状況に合わせて「ポンパレ」や他の媒体の提案を使い分けているという。
また、ユーザーの集客面でも他媒体のサイトから「ポンパレ」に送客するという具合に複数の媒体を有効活用する。加えて、11月からはCM放送を開始。同様のサイトが多い中で「ポンパレ」の認知度を高める狙いだ。
有線放送事業などで他業種にわたり約65万店舗をカバーし、グルメ情報サイト「グルメGYAO」やクーポン検索サイト「タウンピタ」を運営するUSEN。持ち前の営業網やサイト運営のノウハウなどを発揮して「ピタチケット」を展開する。
そもそも「ピタチケット」は、宇野康秀会長が主導するプロジェクトで、宇野会長自身が直接営業にも出向いていくという力の入れようだ。
他のベンチャー系企業が同サービスにすべてのリソースを投じている一方で、USENでは「ピタチケット」などクーポンビジネスを契機としてさらに規模の大きいメディアビジネスを立ち上げるのが最終的な狙いのようで、今後、「ピタチケット」を運営する中で吸い上げたノウハウや戦略をどう展開していくかも注目される。
「これからは、いいチケットを出せるか営業力の勝負になる」。
ある企業の担当者はこう指摘する。今は参入企業の増加が続くが、今後は淘汰が進んで最終的にはリクルートやUSEN、あるいは本家を親会社に持つグルーポン・ジャパンなど組織力や資金力を有する企業だけが残っていくのか。いずれにせよ当分は激しい競争が続きそうだ。
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ニュースの断層、12月からエコポイント半減 家電ネット販売各社、在庫確保に苦戦
12月1日に家電エコポイント制度が改定され、付与されるポイントがこれまでのほぼ半分となった。そのため、対象となる薄型テレビなどを買い求める客が家電量販店に殺到し、11月のテレビ販売は大きな伸びを見せたようだ。
家電のネット販売企業の駆け込み需要はどう推移したのだろうか。「ECカレント」を運営するストリームでは、「10~11月の液晶テレビ販売は好調に推移したが、商品確保に苦労しているのが現状だ。ボーナス商戦に入る12月が例年を下回ると予想されるため、トータルではトントンではないか」(作佐部光浩専務取締役)とする。通常、液晶テレビなどの高額商品が売れるのはボーナス支給後の12月。ところが、今年は商戦が1カ月早まったこともあり、12月は前年割れを覚悟せざるをえない状況だ。
「PCボンバー」を運営するアベルネットも「量販店ほど活況を呈しているとはいえない」とする。「商品が入れば売れるのは確かだが、メーカーも生産が追いついておらず、量販店に優先的に回しているようだ」(床鍋義博経営企画部部長)。
「A―PRICE」のMOAでも状況は同じ。「売り上げは伸びており、人気商品はやや高い値付けでも売れる状況だが、品薄状態が続いている」(岩崎康志COO)という。
ネット販売企業が在庫確保に苦労しているのはなぜだろうか。一つは家電メーカーの生産が間に合っていないことだ。エコポイントの半減を政府が告知したのは10月に入ってから。メーカーは最大の商戦となる12月に合わせた生産スケジュールを組んでいるため、イレギュラーともいえる今回の駆け込み需要に対応できていないようだ。中には、11月に購入しても、顧客に届くのは1カ月遅れになるケースもあるという。必然的に、量販店に比べれば販売規模の小さいネットショップに回す商品は少なくなる。
もう一つは量販店の販売が絶好調なこと。大手量販店の一部店舗では、「横流し」に近い形でネットショップに在庫を安く売るケースがみられる。店舗が課せられた販売ノルマを達成するための苦肉の策といわれているが、テレビが売れている以上はこうした「横流し」も不要となり、必然的にネット販売市場に流れる商品が少なくなる――というわけだ。
ネット販売企業にとっては、活況だったとは言いづらい今回の商戦。ただ、エコポイント終了もさることながら、薄型テレビを軸に業績を伸ばしてきた各社にとっては、来年の地デジ完全移行後の販売の落ち込みが最大の懸念となる。安売り一本やりから脱却するための施策が求められそうだ。
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有力各社次の一手は? 再春館製薬所、ネット上の顧客行動分析に本腰
再春館製薬所(本社・熊本県上益城郡、西川正明社長)が今年11月、新たにアクセス解析ツールを導入し、ネット上の顧客行動分析に本腰を入れ始めた。これまで電話中心の顧客マネジメントによって各種マーケティング施策を展開してきたが、ネットを含め、より正確なマスメディアの評価指標を確立するためだ。電話で培ったノウハウを活かし、将来的に新たな顧客接点の場も創造していく。
「新しいCMを展開する度、オペレーターは緊張感と期待感を持って放送を待っている。しかし、請求数が予測に届かないこともあり、サンプル請求数がリアルタイムで表示されるコールセンターの大画面モニターを見て、皆、表情を曇らせている」。年々メディア効率が悪化する中、再春館製薬所がその一因と捉えたのが顧客行動の変化だ。
これまでCMの放送から電話受付に直結していた顧客行動は、ネットの普及を受け、自ら情報収集するなど"ディレー(遅れ、時間差)"がかかるようになってきたのではないか。これを裏打ちするように注文の際に請求のきっかけを聞くと、媒体を特定せず"何となく"という回答が目立つようになっていたという。「いつ顧客と接点が生まれたのか」「接点を生んだ媒体は何か」。顧客行動を間接的な検索行動を含めて把握するため、ネットは外せない要素となっていた。
また、女性のライフスタイルの変化に対応することも課題となっていた。
従来、再春館製薬所では平日午前8時~午後6時の時間帯を中心にテレビCMを展開。電話による受注が約7割を占めていた。
しかし、ターゲットとなる30歳代以降の女性層の社会進出に伴い、PCやモバイルなどネットは、コールセンターの営業時間外の受け皿として重要な接点の場になりつつあった。
こうした社会情勢の変化を受け、今年7月にネットの顧客行動分析を行う「人が真ん中プロジェクト」を発足。今年11月にアクセス解析ツール「サイトカタリスト」を導入した。
これまで別の解析ツールを利用していたが、1時間や1日単位のデータ抽出が一般的な中にあって同ツールは、15秒間隔のデータ抽出が可能なため、CMの反応を細かく分析できる。また、過去にさかのぼり、サイトを訪れた顧客との接点を探ることも可能だ。
社内的にも、電話主体のコミュニケーションを重視するあまりネットが軽視されがちな中、抽出データのレポート化が容易で情報共有化が行いやすいことが選択理由となった。
まず、第一段階として取り組むのがネットを含め、CMや新聞などマスメディアの新たな評価指標を確立すること。12月の新CM展開に合わせてプロジェクトを進め、1月以降、媒体選定に役立ていく。さらに、ネットの顧客データ管理を電話と同水準にまで高めていく構想もある。
現在、電話では購入サイクルや購入期間に応じて顧客をマネジメント。各セグメントで専任部署を設けてフォロー施策を展開している。また、主力7アイテムの購入を「4点率(基本4アイテムのみの購入)」「7点率(全アイテム購入)」に分類。より効果実感を得られるよう、セット使用を勧めるトークも磨き上げてきた。
今後はネットでも電話で行ってきた顧客マネジメントの考えを活かすなど、フォロー体制の構築を進める。注文に至るフローやサイト内の回遊性、ネット広告の離脱率なども分析し、請求数増加にむけたサイト改善や新コンテンツも検討していく。
再春館製薬所では今年4月、月1回の経営会議でサイトのPV数やユニークユーザー数の定期報告を開始。意識改革はすでに始まっている。
現在、ネット経由の売り上げ比率は10%台。まだ明確な目標は打ち立てていないが、PCやモバイル、電話の利用客は重ならない部分もあるため「顧客接点を拡大し、比率を高めていきたい」(インターネット企画部)としている。
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かどや製油 「ごまセサミン」を投入、拡販図り10億円をめざす
「当社の原料供給先が300億円のマーケットを持っている。我々としても10億ぐらいは販売しないと」。
11月8日、中間決算説明会の席上。かどや製油が夏から販売を始めた健康食品「ごまセサミン」について小澤社長はこう展望を述べた。ここでの「原料供給先」とは、セサミン市場のシェアを握るサントリー。
そもそも、ごま由来の成分であるセサミンの取り扱いについては、サントリーが長らく特許権を所有していた。20年間の期限が切れたのが昨年7月。セサミンが"解禁"となり、ごま油で国内50%のシェアを持つかどや製油としても「原料だけを販売していては駄目」(小澤社長)と自社で製品化した。
かどや製油が販売する「ごまセサミン」は、90粒入りで税込4410円、270粒入りで同1万290円。この価格帯は、サントリーウエルネスの「セサミンEプラス」の価格帯と全く同じ。
さらに「セサミンEプラス」の場合は1日3粒を目安とするが、3粒当たりのセサミン含有量は10ミリグラム。一方、かどや製油の「ごまセサミン」は、3粒当たりにセサミンを15ミリグラム含んでいる。
つまり、全く同じ価格を設定する2商品を比べると、1粒当たりの単価では「ごまセサミン」の方が割安になる。「中身を濃くして値段は安く」(同)というわけだ。
かどや製油が通販展開を開始したのは昨年7月。最初に通販限定商品として「黒ごま&オリゴ」を投入した。練り上げた黒ごまに乳果オリゴ、蜂蜜、黒砂糖を加えたもので、主に女性層をにらみ商品を開発した。折込チラシなどで販促を図ったところ、今年3月までで当初の目標の2倍である700万円の販売額となった。そして、満を持して投入した「ごまセサミン」。今のところ新聞広告や折込チラシで訴求しており、自社通販サイトをメーンに販売しながら、試験的に一部の生協の共同購入も利用。最も効果的な販売チャネルを模索中とする。
下期である2010年10月からはこれまでの製品紹介の段階から進み、本格的に拡販へ乗り出す構え。第一段階として10億円の売り上げを目指す。ごま油の認知を武器にどこまで市場に食い込めるか。セサミンの健食を巡る動きに注目したい。
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丸井 ネット重点志向の強化へ、店頭連動やサイトを充実
店頭連動の取り組みでは、ネットで購入した商品の試着や受取り、返品ができる「ウェブチャネルパーク」を09年4月に新宿マルイ本店に設置して以降、同年11月には丸井シティ池袋、丸井静岡店、なんば丸井の3店舗に展開。今年9月にはマルイシティ横浜に設置して計5店舗体制としたが、今後も対象店舗を拡大させ、顧客の利便性向上に努める考え。
コンテンツ面では今年11月中旬、通販サイト内にギフト商材の購入を手助けするコンテンツ「マルイプレゼントナビ」を新設(画像)。シーン別や相手の属性、価格帯、ブランド別などでギフトを選べるほか、贈り物のマナーを発信するコーナーを設けて、主力顧客の若年層の参考となるようにした。
同コンテンツでは、通販サイトのメルマガ会員4万人強から回答を得て、クリスマスに欲しい商品など、消費者の本音に迫る企画を掲載し、欲しい商品のランキングに即したアイテムを提案するなどの工夫をしている。
一方の商品面では、顧客の意見を取り入れて開発したプライベートブランドの販売が好調だ。例えば、レディースシューズでは、「ラクチンきれいパンプス」など、長時間歩いても、つま先や指の付け根などが痛くなりにくいパンプスを開発。店頭顧客を集めて詳細な足サイズを測定し、最新のデータで木型作りから取り組んだという。
完成した商品は、ウェブ先行販売を実施していることに加え、開発情報やレビューなどを充実させることでネット購入を促しており、ヒット商品が生まれているようだ。
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ヤマダモール、出足苦戦か――店舗から失望の声も
11月15日にオープンした、家電量販店最大手のヤマダ電機(本社・群馬県高崎市、山田昇会長)が運営する仮想モール「ヤマダモール」。さっそくテレビCMの放映を開始したほか、店頭にもチラシを設置し、「今月のオススメ商品!」として、モールで販売する食品などを掲載した。しかし、出店店舗からは早くもモールの集客力に関して失望の声が上がっている。
オープン時に揃ったのは、食品や衣料品、雑貨を扱う店舗など、約350。ただ、個々の店舗をみると、楽天市場で売り上げ上位に来るような、いわゆる有名店舗は数えるほど。消費者に対するアピール不足の感は否めない。さらに問題なのは、「在庫なし」の商品が非常に目立つこと。商品すべての在庫がなく、画像も表示されていないという店舗も少なくない。
雑貨などを販売するA店もその一つ。担当者は「ヤマダから話があったのが9月で、審査に合格したのは10月中旬。商品登録が間に合わなかった」と明かす。つまり、直前に出店を決めた店舗が多く、商品がそろわないままオープン日を迎えてしまったというのが真相のようだ。
モールでは家電関連は原則として扱わない方針としていたが、実際には液晶テレビなどを販売する店舗も出店している。AV関連商品を扱うB店は、商品登録の仕組みについて「事前に担当者に連絡し、許可が出たものは翌日以降に商品コードが発行される」と話す。つまり、ヤマダで販売する商品と重なる場合は、事前チェックの段階で許可が降りないとみられる。B店のオープン後5日間の販売実績はゼロ。担当者は「認知度の高い会社ということもあり契約したが、今のところは期待はずれだ」と話す。
1000余りの商品を登録したC店も状況はほぼ同じ。19日までの5日間で販売した商品はわずかに一つ。C店はヤマダモール出店店舗の中でも数少ない有名店だけに、他店舗の販売状況も推して知るべしだ。
C店の担当者は「ヤマダはネット販売ではあまり実績がなく、ウェブプロモーションが良く分かっていないのでは」と指摘する。商品の多くが在庫切れという状態では、来訪した消費者も直帰してしまい、二度と訪れない可能性が高い。
携帯電話向けサイトのみのオープンというのも集客がおぼつかない原因の一つ。ネットショップにとっては「プロモーションはPCサイトの方が仕掛けやすい」(C店)からだ。来年2月にPCサイトも開設予定とはいえ、同時オープンで大々的に仕掛けた方が話題を呼んだのでないか。
商品価格の設定も出店店舗の懸念となっている。価格の決定権はヤマダが持つが、現状は「卸販売と同様に、こちらが提示した価格にヤマダが上乗せして販売している」(C店)。B店、C店ともに、今のところ提示した価格で交渉は成立しているようだが、モール内では同じ商品を複数の店舗が販売することはないだけに、今後同じ商品を別の店舗がより安い価格で出してきたらどうなるのか。そのため、C店では他店と重ならない商品を選んで販売しているという。
売上高2兆円超を誇る同社は圧倒的なバイイングパワーを持つが、それは店舗があってこそ。現状のヤマダモールは売り場としての魅力は薄い。「見切り発車」の感も拭えないだけに、まずは利用者が買い物をしたくなるモールを作り上げるのが先決だろう。
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ケンコーコム、リテール事業が初の減収
リテール事業の伸び悩みには、折からの消費低迷や前年のパンデミックス特需の反動減などもあるが、最も影響が大きかったと言えるのは、取扱商品数の減少。今中間期末時点の取扱商品数は11万8865品目で、前年同期比2万2499品目の減少となっている。
この背景にあるのは、昨年11月から始めたサイト掲載商品の情報管理料の徴収。徴収する金額は僅かで、売れ筋商品では影響がないレベルだが、回転が鈍い商品の場合、相対的に負担が大きくなり、離脱する取引先もあった。このため取扱商品数が減少したわけだ。
これに対し同社でも、新規商品の取り扱い拡大を推進。だが、当初は、社内的な体制の問題などから、新たな掲載条件による商談が進まなかったため、商品数を思うように伸ばせなかった面もあるという。
これまでロングテールを基本戦略に据え、取扱商品数の拡大を成長のドライバーとしてきたが、今中間期においては、このスキームが上手く機能しなかったわけだ。
また、ケンコーコムでは、ネット販売事業者の間で活発化している、送料無料等の特典を通じた実質的な価格競争も影響したと指摘する。
実際、昨年頃から楽天ブックスやアマゾンが送料無料の取り組みを積極化しており、この流れがネット販売事業者の間で拡大。ケンコーコムが今年9月下旬から行っている送料無料の税込購入金額を通常3990円から2800円にするキャンペーンでも、すぐに競合ネット販売事業者が送料無料の購入金額ラインを2480円に引き下げ。ケンコーコムでも急きょキャンペーンの送料無料ラインを同水準に引き下げるなど、競争が激しくなっている状況だ。
上期の苦戦を受け、ケンコーコムは下期に競争力を立て直し、来期以降、再度利益体質の強化を図る考え。主力のリテール事業については、送料無料購入金額ラインの引き下げキャンペーンによる拡販とともに、成長のドライバーである取扱商品数を今期中に14万品目にまで戻し、基盤を整える。通期の連結業績予想は、売上高135億6000万円、営業損失2億円を見込むが、今後、リテール事業が月商11億円を維持(9月は約9億円)できれば、来期以降、黒字に転換すると見る。
シンガポール子会社を通じた海外向けネット販売、医師や医療機関向けの海外承認医薬品の個人輸入事業、さらに中国での小売および卸事業の展開(計画)など、業容拡大に向け先行投資がかさむケンコーコム。今上期は、ドロップシップ事業や取引先商品のプロモーション等を行うメディア事業は増収を果たしたが、リテール事業の不振を補完しきれるまでの規模には達していない。屋台骨であるリテール事業の復活は、今後の事業展開の行方を左右することにもなる。
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ヒラキの9月中間、猛暑で受注が減少
中間期業績のうち通販事業の占有率は、第2四半期の苦戦が響き前中間期より2・8ポイント減の45・3%。好調だった総合店部門を下回った。
当期は、商品力の強化を狙い低価格の新商品を投入。「399円新10人10色キッズスニーカー」や「714円ファッションレイン」、「499円もこもこボアブーツ」などを発売した。特に「ボアブーツ」は、10月時点で約30万足を販売するなど受注をけん引するヒット商品となった。
ただ、8月中旬以降、記録的な猛暑で顧客の購買意欲が減退。7~8月上旬は好調だったが、9月は「例年の売り上げの77%程度まで落ち込んだ」(向畑達也社長)という。ただ、10月以降は客足が戻ってきているとし、販促・受注・物流等の一層の効率強化などで売り上げ回復に努める構えだ。
こうした取り組みの一環が生産委託先の拡大だ。生産の中心である中国で資材や人件費が高騰しているとし、委託先を東南アジア各国まで拡大するなど新規開拓を強化。まずは12月~3月に活発化するスクール商品で、衣料品の生産基点をバングラディッシュにするなどし、低価格戦略を推進する考えだ。
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ベルーナの専門通販、テレビ活用を積極化
今期の専門通販事業では、上期と下期に投入する媒体費の比率を変更。9月中間は媒体費を抑制したことで、売上高は同10・0%減の95億1400万円となった。食品関連のほか、健康食品のリフレ、化粧品のオージオも減収だった。一方、セグメント利益は12億1300万円となり、前年同期の営業利益からは76・1%増となっている。
同事業では現在もテレビ通販を手掛けているが、「年間の計画を定めた形で、ボリュームを増やしていきたい」(安野清社長)という。商品やキャンペーンもテレビ通販に合わせる。
同社の主力となる総合通販事業では、低単価商品の拡充やサービスレベルの向上などでリピート率が上昇しており、アクティブ会員数が増加に転じたことで今期は増収基調で推移。中間期の連結業績も増収増益となった。ただ、専門通販の各事業は近年売り上げが伸び悩んでいた。
テレビ通販を積極的に活用するほか、雑誌や新聞への掲載も増やす。また、食品関連では新たに有機野菜の取り扱いを開始するほか、ワイン事業では卸販売と中国での販売を強化する。今後は増益のペースを維持しながら、売り上げを伸ばしていきたい考えだ。
売れ筋商品の情報収集などを目的に、実店舗も拡大する。ショッピングセンターで展開する呉服店のほか、今月には茨城県古河市にアウトレットストアをオープン。
また、食品関連も来年に店舗をオープンする予定だ。同社ではカタログやネットのほか、テレビや店舗、卸を活用することで「各チャネル間で売れ筋商品の情報を共有し、シナジー効果を上げていきたい」(同)としている。
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好調ネット販売企業の研究 アイエストレーディング、売上高19%増の37億円
「12月の受注ピークを迎える前に、11月でオリジナルのムートンブーツは完売する見通し」と魚住社長は語る。同社では自社開発のムートンブーツの取り扱いをゴールデンウイーク後から開始し、8月までに数万足を販売。今シーズンまでに17万足を販売する計画だ。
ムートンブーツはもともと、モバイル通販の強化を目的に投入された戦略商品だった。主力のブランド雑貨と比べてファッションは検索性が低く、衝動買いを誘発しやすいと分析。PCでは開拓できなかった新規客層をモバイル通販で開拓する狙いがあった。
ムートンブーツはモバイル通販に合わせた価格帯を設定するため、徹底したコストカットを実施。ブーツの開発にあたり中国との直接取引を行い、中間業者に支払うマージンをカット。工場にとって閑散期である春から夏にかけて製造ラインを稼働させ、自社で検品するなどし、780円と980円の低価格に設定した。
また、直接取引によりムートンブーツの品質が向上。ブーツの返品率は0・2%と、前の期と比べて大きく改善することができた。「何十回と現地工場に訪問し、細かなクオリティーチェックを実施したことが良かった」(魚住社長)とした。
ブーツのヒットはモバイル通販比率の向上に寄与。モバイル通販比率は25%まで高まり、前の期と比べて10ポイント上昇。これまで開拓できなかった20代前半の新規客層の開拓にも寄与し、メルマガ会員数は「目標とする50万人達成までもうすぐ」(同)となった。
利益面については粗利益率は通常の25%以上30%未満を維持。「コストを抑制した商品開発で調整したことが奏功した」(同)とする。
モバイル通販は今期中をメドに月商1億円を目指す。将来的には売上比率を4割まで高めたい考えで、今期はファッションカテゴリーの品ぞろえを強化。「回遊性を高め、既存客を活性化する」(魚住社長)考えだ。
前期好調だったムートンブーツは今期も取り扱う方針で、2月から製造を開始するという。品質を重視した前期から進化させ、防水や防臭加工のほか、インソールなどの付加価値を提案していく。
また新たにレインブーツの品ぞろえを強化。今年2月に発売したメンズビジネスシューズが3000足を販売したことで需要があると判断。製造工場を中国に切り替え、最も安価なもので1280円の低価格帯で販売。ブランドアイテムの取り扱いも決まっており、レインブーツは通期で13万足を販売する計画だ。
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ケンコーコム、中国進出を本格化 現地企業と組みネット販売と卸を展開
中国消費者向けの健康関連商品の販売は、10月28日付で設立した香港の子会社、康康股〓有限公司 (本社・香港、英語名・KenkoKom Co;Limited)と、中国で化粧品やベビー用品などのカタログ、ネット販売を手掛ける天津红孩子商貿有限公司(同・中国天津、同・Tianjin RedBaby Trading Co;Ltd.)が連携して展開する計画。すでに康康社と天津红孩は業務提携の基本合意に達している。
康康社はケンコーコムの100%出資(資本金は1万香港ドル)で、ケンコーコムのヘレン・チャン氏がCEOに就任。社員は、ケンコーコムの中国人社員を中心に構成する。
取扱商品などの詳細はまだ固まっていないが、天津红孩子社の通販サイト「Redbaby」に出店するような形で健康関連商品を販売する方向で検討を進めるようだ。
一方、中国での卸事業は、現地消費者の間で日本製の健康関連商品に対するニーズがあると判断し展開するもの。この部分では、中国で400店超のドラッグストアチェーンを運営する老百姓大葯房连锁有限公司(同・中国湖南省、同・LBX Pharmacy Chain Co;Ltd.)の店舗で、ケンコーコムが扱う日本製商品の販売に関する検討を行うことで合意。今後、詳細を詰めていく。
ネット販売事業者が海外で事業展開を行う場合、知名度や物流や決済などの仕組み構築などが課題になるが、ケンコーコムではすでに顧客基盤があり、インフラも整備されている現地企業と組むことで早期に事業を軌道に乗せたい考え。実際の事業開始時期や事業規模の見込みなどは不明だが、後藤社長は10年度中間決算の説明会で、今回の提携を通じ「中国での事業展開の橋頭堡を造る」との考えを示した。
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在京キー局5社の上期通販実績① グランマルシェが"復活" 日テレが首位、ディノス苦戦
今上期のキー局のテレビ通販売上高で首位に立った日本テレビ放送網の上期通販売上高は前年同期比5・9%増の55億1000万円で推移。なお、同時に発表した通販事業の利益は同1・3%増の6億1800万円と増収増益だった。主力の平日午前枠を中心にポータブルカーナビ「ニュートライウインポケット」や掃除機「ダイソンDC22タービンヘッド」、「日テレ限定genten牛革オリジナルバッグ」などの売れ筋商品が堅調に売り上げを伸ばした。また、「みのもんたの売れるにはワケがある!」など通販特番が好調に推移したほか、日テレの通販特番を放送する系列の地方局の増加などによる通販枠の拡大なども増収に貢献したようだ。
2番手につけたディノスの上期のテレビ通販売上高は同17・4%減の42億8800万円(総売上高は260億4400万円でそのうち通販売上高は241億6500万円)と減収だった。前年上期はエクササイズ運動器具「シェイプビート」のヒットなどで主力の平日午前の通販枠での売り上げが好調に推移し、3割近い増収となったが、今上期はヒット商品が出ずに苦戦したようだ。
テレビ朝日の上期通販売上高は同5・9%減の41億9900万円。今上期から祝日の場合、毎回ではないが、主力の午前の通販枠を平日の通常放送よりも拡大。そこに掃除機「ダイソンDC22」やマッサージチェア「VECHプレミアム」、エアコン、電子辞書など定番の売れ筋商品を展開し同枠自体は前年上期を上回って推移したものの、前年上期には2本あった通販特番が1本に減ったほか、深夜枠が苦戦。また、客単価も下落傾向のようで前年同期比では若干の減収となった。
前年上期は度重なる番組改編や深夜枠の減少などで苦戦し、キー局5社中、唯一の減収だったグランマルシェはこの上期は見事に復活を遂げた。上期の総売上高は同26・2%増の67億6200万円でそのうち、ラジオ通販(8億2000万円)やカタログ・DMなどの紙媒体による通販(4億7000億円)、テレビ通販に紐付かないドラマやアニメのDVD販売などのネット・モバイル単独でのネット販売(5億1000万円)、系列局との連携通販事業(5億2000万円)や店舗事業などのその他事業(1億7000万円)の売上高を除くテレビ通販売上高(※前年上期はドラマDVDなどの「ネット・モバイル通販売上高」を加算していたが、今回からテレビ通販での紹介商品のネット販売売上高のみ加算)は同36・6%増の41億円だった。
前年上期は通販枠が紐付く情報番組の度重なる刷新で通販コーナーの名称や放送時間の変更で視聴者が定着しにくかったことに加えて当時、放送した世界陸上の影響で深夜枠が大幅に減少するなどで苦戦を強いられたが、今上期は朝の人気情報番組「はなまるマーケット」の後に放送される午前枠を中心に好調に推移。また、今上期から金曜午後に約15分の新たな通販枠を保有できたほか5月と7月に放送した通販特番や5月と9月に放送したレギュラー枠で売れ筋商品を集め紹介するミニ特番なども堅調に推移し前年上期の苦戦から一転、テレビ通販は大幅な増収に転じた。なお、今上期の売れ筋商品は真珠やダイヤなどのアクセサリー、羽毛布団、エクササイズ器具、ポータブルカーナビなどだったとしている。
前年上期から平日の午前8時台で12分半の通販コーナーを展開するテレビ東京ダイレクトは同番組が安定的に売り上げを上げ始めており、この上期は堅調に推移した。40代の主婦層のニーズに合致するジュエリーや補正下着、生活用品などの売れ筋を中心に売り上げを伸ばした。今上期のネット販売売上高を含む自社通販売上高は同4・5%増の16億9300万円。なお、通販枠販売事業(23億4700万円)を含めた通販関連事業は同7・1%増の40億4000万円だった。総売上高は同8・7%増の42億500万円。
前期まで続いた各局の急激な通販事業の規模拡大は今期に入り、一旦の落ち着きを見せた格好だ。各社ともこれ以上のテレビ通販枠の拡大が難しい中、DMなど紙媒体へのチャレンジ(テレビ朝日)や他社と組んだネット販売事業の強化(グランマルシェ)、独自ポイント付与(日テレ)など次の成長のための種を各社とも蒔き始めている。それらの新しい芽の成功が今後のキー局通販の成長の1つのカギになりそうだ。(各社の上期の状況や下期からの戦略などの詳細は次号から連載)
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スクロールの中間決算詳報、経費削減奏功し営業増益
スクロール(本社・浜松市中区、堀田守社長)の2010年9月中間決算は、売上高が前年同期比1・8%増の282億9400万円、営業利益が同41・3%増の15億5700万円で増収増益となった。売上高は消費低迷の影響を受け減少したものの、化粧品ネット販売のイノベートを子会社化したことでカバー。一方、利益面では経費削減が奏功。経常利益は同37・4%増の16億7400万円、当期純利益は同20・4%減の8億9900万円で、繰越欠損金解消により減少した。
売上高こそ期初の計画を下回ったものの、利益面では計画を大きく上回る結果となった。採算の取れないカタログの部数を減らしたほか、用紙代を削減。原価率こそ57・6%で前年同期から0・6ポイント悪化したものの、これは4月に買収したイノベートの原価率が約77%と高かったことが原因。同社を除けば逆に1・1ポイント改善している。中国との直接貿易を増やすなどの取り組みの成果が出ているようだ。また、全社的な経費削減プロジェクトを推し進め、3億3500万円削減した。
同社では今期から、セグメント区分を変更し、通信販売事業(生協事業も含む)を「アパレル」「インナー」「非アパレル」の3つに分割した。前期までの「通販事業」「生協事業」という区分で売上高を比較すると、通販は前年同期から約15%の減収、生協は微増となったようだ。
イノベートの中間期売上高は約22億円。09年10月期の売上高は60億9900万円だったことを考慮すれば、売り上げは伸び悩んだ格好だ。8月に同社が過去販売した化粧品に表示違反があったことが発覚し、回収を余儀なくされたことが影響している。なお、スクロールでは違反はイノベート前経営陣の主導で行われていたとみており、前社長の吉本雅則氏らに対し「刑事、民事の両方で法的措置を講じる」(堀田守社長)としている。
11年3月期の売上高は、前期比7・8%増の600億円を見込んでおり、期初の予想から50億円下方修正した。一方、営業利益は同5・6%増の23億円となる見込みで、期初予想を据え置いた。中間の営業利益は、予想を約5億円上回っただけに保守的な見通しだが、その理由について堀田社長は「綿花の高騰と中国での生産の状況が良くないこと」を挙げる。
現在、中国では労働力不足が深刻化しており、アパレル関連に従事する労働者が減少。そのため賃金が急騰し、採算が合わなくなってきているのが実情だ。「品質管理が厳しく、ロットの小さい日本企業のオーダーは効率が悪く後回しにされがち。特に、労働者が休暇を取る旧正月の時期は生産スペースの確保が厳しくなりそうだ」(同)という。
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"新生プライム"が事業開始、社名は「プライムショッピング」、田端社長で再始動
11月1日付で設立および事業を開始したのは「株式会社プライムショッピング」。ジパングHDから物販事業部門(旧プライム)を3億円で取得したADエージェンシーが同日付で商号変更したもの。決算期は12月で資本金は5000万円。本社は東京・六本木に設置した。なお、従業員数は36人で、ジパングHDの物販事業部門の人員をほぼそのまま継承したようだ。
代表取締役社長にはプライム創業者の田端一宏氏が就任。取締役は3人で前身のADエージェンシー社長で広告代理店、アドツープラド社長の岡澤隆氏、旧プライム時代に取締役だった松田健氏、ゲーム会社のセガのCOOなどの経歴を持ち、顧問契約を結んでいた香山哲氏が就任した。なお、株主構成は不明だが、同社によればプライムショッピングの大株主は田端社長だという。
事業内容はこれまで通り、テレビ通販を軸にDMやアウトバウンド、ネットによる通販事業。これに自社開発商品などを通販実施企業や量販店などを対象とした卸販売となる。今後の戦略については「今年12月に迎える1期目の決算終了後に改めて事業戦略などの経営計画を策定する」(同社)としており現状、詳細は不明。ただ、テレビ通販を軸にネット販売や卸先の実店舗で拡販を図っていく旧プライム時代に策定しつつも累積債務などで身動きがとりにくく、思うような施策が打てなかった戦略を新会社で進めていく考えのようだ。
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スタートトゥデイ、ヤフーと業務提携へ データベース活用の布石、ポイント利用で集客
今回の業務提携では、スタートトゥデイが保有する国内外のファッションブランドの商品情報をヤフーに提供することで、同社ポータルサイトの検索結果や「ヤフー!ショッピング」、ファッション総合サイトの「ヤフー!ファッション」で扱うアイテムにスタートトゥデイの商品情報が表示できるようになり、ファッション好きなユーザーへのサービス強化につなげる。
一方、スタートトゥデイのファッション通販サイト「ゾゾタウン」では、ヤフーユーザーのIDやポイント、決済機能(ヤフー!ウォレット)が利用できるようになり、ヤフーからの集客を図る。ただし、ゾゾポイントとヤフーポイントを交換する仕組みは作らない。
スタートトゥデイでは、「ゾゾタウン」へのアクセスの約20%がヤフー経由ということもあり、同社との提携で新規顧客の開拓を加速したい考え。
今回の提携はスタートトゥデイが"次のフェーズ"として取り組むファッションデータベースのオープンプラットフォーム戦略の第1弾でもある。
同社では、「音楽業界には音源を管理する機能、団体が存在するが、ファッションにはない」(前澤友作社長)とし、「ゾゾタウン」で取り扱う商品のカット写真や詳細な採寸などのデータベースをオープン化。これをブランドの通販サイトや検索サイト、メディアサイト、SNS、店頭ディスプレーなどで使用できるようにすることで"ゾゾ水準"の情報提供が可能になり、アパレルのEC化率向上につながるとする。
同社では、データベースをオープン化することで、在庫情報の一元化や、ブランドの囲い込み、関係強化にもつなげる狙いだ。
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再浮上へ!百貨店の挑戦⑤ 大丸松坂屋百貨店の場合、来春、新生「マルコレ」へ
2006年12月に当時の大丸が立ち上げた「マルコレ」は、キャリア女性を中心に顧客を増やしており、最近では、アパレルやリビングへとカテゴリーを広げている。
今春夏シーズンは、婦人衣料では初めて大手アパレルのOEMによる「マルコレ」オリジナルブランドを開発。カタログを発刊しない時期にネット上でジャストシーズンの商品を投入し、カタログ客をネットに吸い上げる仕掛けを試した。
こうした新しい企画もあってアパレルの売り上げは右肩上がりで、全体の底上げにつながるなど一定の成果を上げている。
しかし、「マルコレ」に占めるコスメの売り上げ比率は、当初の80%程度に対し、足元では約60%まで縮小。コスメ自体の伸び率も鈍化している。
衣料品では服好きのネットユーザーの開拓につながったが、継続客として囲い込むには次々とオリジナル商品を投入する必要があり、利幅の少ないOEMでは限界がある。
一方、主力のコスメはリピート率が高く、安定的な収益を確保している。同社では、カテゴリーの拡大などが主要顧客の混乱を招いているとして再度、経営資源を集中。「コスメに期待している消費者に全力を傾け、120%の満足を得たい」(池田隆広WEB通販推進部マネジャー)とする。
秋冬シーズンからコスメ中心の見せ方を強めているが、抜本的な改革は来年3月から。コスメ以外のカテゴリーは一時的に取りやめ、通販サイトも大幅に刷新して"コスメ通販"の「マルコレ」を前面に出す。
新生「マルコレ」では、取り扱いブランド、品番ともに3倍程度に増やす。ただし、"店頭にはない"という特徴や、バイヤーがセレクトした商品を提案する形は変えない。
このため、現状ではひとつのブランドをフルラインで販売しているケースは少ないが、人気ブランドについては品ぞろえを厚くするほか、新規ブランドの開拓も進める。
また、コスメ分野を拡充し「美肌」を作るための世界観に重点を置く。例えば「インナービューティー」のカテゴリーを新たに設け、サプリメントやドリンク類を扱うなど「美肌」に向けた切り口を複数用意して、他社サイトとの差別化を図る。
ネットユーザーの獲得に向けては、ブログやSNSなどの活用も視野にある。最近ではアフィリエーターを集め、一押し化粧品の特徴や使い勝手を説明してブログに書いてもらい、同社のランディングページに誘導する試みも始めた。今後、コスメへの原点回帰を図ることで主力顧客との結びつきを強めるとともに、ネット顧客をいかに開拓できるか注目される。
(おわり)
《通販 2号 03面
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AFC-HD 地方局とタイアップ企画、地元の人気タレントを起用
子会社のエーエフシーの10年8月期通販売上高は、前期比17・9%減の21億3900万円。今年2月には、子会社のけんこうTVがCS放送の通販専門チャンネル、「240スタイル」を買収したことから、広告宣伝を新聞広告からテレビ中心にシフトしたものの、番組考査などの問題から自社の健康食品を販売する番組を計画通り放映できず、大幅減収となった。
今期は不要な放映枠を削減するなど、広告戦略を見直すことで「売り上げは急激に回復している」(淺山雄彦社長)という。また、テレビ向け商材や、若い世代を対象とした商品の開発も進める方針で、通販売上高は前期比10・3%増の23億6000万円を見込んでいる。
また、テレビ通販ではローカル局との取り組みを全国で行うことでブランド力を強化するほか、企業から受け取る協賛金などを原資に保有する番組枠で通販展開する「協賛型」から、自社商品のみを放映するインフォマーシャルに切り替えることで、顧客の反応に合わせて商材を替えるなど、機動的な対応を行いたい考えだ。新聞広告でも、前期出稿していなかった読売新聞や地方紙での展開を進める方針。
エーエフシーの卸販売売上高は、前期比11・2%増の12億3700万円だった。イメージキャラクターにタレントの石黒彩さんを起用するなど、AFCブランドの認知度向上を図ったことや、500円の健康食品のラインアップを拡充したことなどが奏功し、増収となっている。
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有力メーカーの通販戦略「サンエー・インターナショナル」 無店舗販売を強化、ネット中心に3年で65億円
同社は、小売市場でのチャネルシフトに対応し、無店舗事業を強化。一環として、9月末から自社通販サイト「セレクソニック」内にオーガニック商品などを集めたサイト「セレクソニックスーパーストア」を開設した。
新サイトは、自然派コスメなどを扱う「ビューティー」、ジュエリーなどの「グッズ」、デザイン家電やペット関連グッズなどを扱う「ホーム」の3カテゴリー約30ブランドでスタート。ファッションアイテム以外にも領域を広げた格好だが、「当社の顧客に使ってもらいたい商品を丁寧に販売していく売り場」(安藤慎一郎EC戦略事業部長)とし、服以外のライフスタイル提案につなげる。
また、業容拡大の一歩を踏み出した「セレクソニック」では、09年2月に創刊した季節誌「SWAK(スワック)」とのクロスメディア展開を強化。新サイトの開設と同時に発刊した最新号では、オーガニックコスメをクローズアップ。ウェブ上では伝えきれない情報を補えるよう、Q&Aでオーガニックコスメを理解できるようにした。
また、サンエーでは自社ブランドの商品をネット中心に販売する「無店舗製造小売」のビジネスを育成する。一環として、今秋冬シーズンには、おしゃれな下着を好むF1層をターゲットにしたブランド「ビアンチェリ チュチュ」を立ち上げた。
同社では、下着類はネット販売との相性が良いと判断。一度使ってもらうことで抵抗感をなくしたいとして、「セレクソニック」の女性客2万人に対し、購入商品に同ブランドのフリーサイズ商品を同梱して送るなどの施策を実施している。
一方、1年前に開始したジュピターショップチャンネルを通じてのテレビ通販は、主要ブランドに対象を拡大。店頭で販売する前の商品を先行販売し、売れ残っても実店舗で販売できるようにすることで、在庫リスクを軽減する。今後、主力ブランドはシーズンごとに放映できる体制を整える。
なお、同社は来年6月にアパレルの東京スタイルとの経営統合を計画。同社はQVCでテレビ通販専用ブランドを展開しており、今後は、両社の強みを生かして多様化する販売チャネルに合わせた無店舗販売の事業モデルを確立する。
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夢展望、デコメ配信するモバイルサイト
夢展望は10月18日、装飾メール(デコメ)を配信するモバイルサイトを開設した。社内デザイナーが監修するほか、通販サイトに起用した雑誌モデルが装飾メールをデザインする。装飾メールの配信を通じて10代の若年層を囲い込む考え。本業の通販サイトと相互に送客し、通販事業の拡大につなげる狙い。今後、雑誌広告などを活用した集客を検討しており、初年度は100万人の会員獲得を目指す。
開設したのは「夢展望デコメ」で、コンテンツ事業を行うポッケ(本社・東京都渋谷区、廣瀬周一社長)と業務提携して展開。まず、ドコモの公式サイトとしてスタートし、順次auやソフトバンクでも行う。
同サイトでは装飾メール素材1万点を用意し、毎月600種類を追加。素材のデザインは夢展望のデザイナーが監修し、通販顧客のし好に合致した素材を提案する。
また、女性ファッション誌「小悪魔ageha」のモデルがデザインした手書きの素材を配信するほか、利用者が参加できる「メールコンテスト」の展開も予定。装飾メール素材のタイムセールなども視野に入れる。装飾メール素材のプレミアム感を高め、サイトの活性化につなげる考えだ。
月額使用料として315円を徴収し、利益をポッケと分配する仕組み。ポッケとの業務提携や社内デザイナーによる素材の考案でサイト運営コストを抑制。粗利益の低い衣料品ネット販売の利益改善につなげる。
初年度に100万人の会員獲得を目指し、毎月出稿する雑誌広告を活用して集客するほか、ポッケの持つデジタルコンテンツ配信サイトなどと連携して新規客の開拓を強化する。装飾メールの配信を通じて通販サイト「夢展望」の認知度を高め、ポイントや特典などを活用して通販サイトへ誘導する方針。
夢展望のモバイルサイト利用者は20代が中心となるが、「前年と比べて4歳も低年齢化している」(岡社長)という。装飾メール配信事業で早期に10代女性を開拓し、目標とする売上高100億円を突破したい考えだ。
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売上100億への"一手"とは──八幡物産の八幡清志社長に聞く・その2
主力のサプリについて。新聞広告は。
「全国紙にも出稿しているが今は地方紙の比率が高い。15段広告や5段広告を出している。効率の良い媒体に毎月数千万程度出稿している」
ネット販売は。
「今、若い層を対象にしたネット向けの商品開発を進めている。TVショッピング向けの商品は年齢層が高いので売上的には限度がある。それと、システムも2012年の1月から新システムに切り替えるつもりだ。それに合わせてサイトも刷新することになる。刷新でひとつ考えているのは、中国、韓国、英語に対応した形のサイトだ。注文もそこで受け付けられるようにしたい」
海外の話が出たが現地での通販状況は。
「台湾はテレビ通販をしていたが、思うように売り上げが伸びず苦戦している。中国では2011年1月に会社を設立する。上海に拠点を置く100%子会社だ。現時点では外資の企業に対して通販の営業許可がおりない。最近一部メディアで解放するような報道がなされたが、現実的にはまだ少し先になりそうで当面はBtoB。店舗でのBtoCも近い将来実施したい。サプリメントと化粧品を販売する」
具体的には。
「実店舗に商品を卸すバイヤーや、内資の通販や組織販売をしている企業などに向けて商品を販売する。構想では、中国国内で販売しつつ、そこを拠点にしていずれ東南アジアにも進出したいと思っている。実は、今はインドネシアから引き合いが来ている。富裕層に日本のサプリを販売するわけだ。インドネシアはイスラム教なので戦略的にも「ハラル」(宗教上で禁止されている食材が使用されていないか証明する制度)を申請中だ」
他に前期からの取り組みは。
「今年の春から、週1回で30秒の企業広告を始めた。朝の数番組への提供だが、これは長期戦と考えている。始めたからといってすぐに売り上げが伸びるわけではないので。長い年数をかけてじわじわ浸透させていければと思っている。ブランディングの一環で、グルコサミンを出して、開発した商品のこだわりを見せている。商品を開発した工場や原料を出すなどだ。原料はカニなので、カメラマンに真冬の日本海を5日間船に乗って撮影させ地獄に近い体験をさせてしまった。企業価値を高めるために今やっておいたほうがいいと判断した」
サプリから化粧品へのクロスセル効果は。
「それはあまりない。サプリはサプリ、化粧品は化粧品ということだろう。サプリと化粧品は年齢層が違うのも大きい」
新商品の開発は。
「育毛剤を考えている。これはもう少し先になりそうで、今は素材を吟味して試作を重ねている状況だ。他の商品同様、『自然派』というキーワードを全面に出したものになるだろう」
今期見込みは。
「売上高は71億6600万円、経常利益が3億3000万円を見込んでいる」
今期の課題は。
「定期購入の解約率はどう下げるか。テレマーケティングやDMなどでコミュニケーションを取りながら色々な手法でチャレンジしたい」
売上げ100億円も視野に入ってきた。
「あと2年かな、と見ている」 (おわり)
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再浮上へ!百貨店の挑戦③ 高島屋の場合、店頭MDの紙媒体発刊
高島屋は、通販サイトで販売する店頭MDのファッションアイテムを小冊子にまとめてカタログ通販顧客に同送し、店頭とカタログ、ネットのどのチャネルでも購入できる仕組みを試している。
同社は、昨年9月にカタログがメーンの「通信販売事業部」と、通販サイトを手掛ける「ネット販売事業部」を「クロスメディア事業部」として一体化。これを機に、複数のチャネルを連動させて相互補完し、販売機会を最大化する体制を目指している。
この一環として、通販サイトの人気コンテンツ「タカシマヤファッションモール」で販売する店頭の旬のアイテムを、新しい紙媒体「タカシマヤファッションモールカタログ」(A4判、16ページ)としてまとめ、カタログ顧客の囲い込みや新規客の獲得につなげる取り組みを始めた。
6月初旬に創刊した夏号では、衣料品を中心にコスメを含めた35点をピックアップして掲載。通常、通販サイト「ファッションモール」のコンテンツではマネキンに商品を着せた画像を使用しているが、メーンの通販カタログと同様に外国人モデルを使って制作。その画像を通販サイトでも使用するようにした。
掲載商品には全国の高島屋で取り扱いのある店舗名やインターネットの検索窓も表記し、実店舗や通販サイトでも購入できることを伝えて送客の仕組みを作った。
配布先は、高島屋のファッションカタログ「アイトゥロア」顧客のうち、新媒体と親和性の高い30~40代女性約18万人で、「アイトゥロア」夏号と同送した。
また、「日経プラスワン」に広告を掲載し、カタログ請求の電話番号と通販サイト「ファッションモール」のURLを記載し、集客を図った。
ただ、新カタログを創刊するのに当たり、2つの大きな問題があった。1つは、店頭の"旬"の商品を販売するため、カタログ制作に長い時間をかけられない。もう1つは、店頭で販売する商品は1アイテム当たりの在庫が限られている点だ。
創刊号は企画から2カ月でスピード発刊したこともあり、アパレルメーカーの全面的な協力を得るのは難しく、在庫を十分確保できずに売り逃した部分があった。追加発注できたアイテムは、電話によるアウトバウンドを試みたが、最終的な売り上げは計画の50%程度にとどまったという。
これを受けて、9月初旬に発刊した秋号では、掲載商品数は変えずに商品の奥行きでメーカーの協力を得た。
露出面では新聞広告に加え、新たに40~50代の読者層を持つファッション誌に広告を掲載。マガジンハウスの「クロワッサンプレミアム」と光文社の「HERS(ハーズ)」を活用した。さらに、新宿店と連携して店頭顧客の一部にもカタログを送付して新媒体の認知度向上を図った。
その結果、売上高は前回の1・3~1・5倍となる見込みだが、11月初旬に発刊する冬号では、さらに奥行きを追加したい考えで、協力してもらえるメーカーとの連携を強化する。
高島屋は、新媒体に取り組む中で、ウェブ校正の導入など、従来よりも短期間でカタログを発刊できる手法を確立し、ゼネラルカタログにも応用したい考え。(つづく)
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千趣会 休眠復活のプロモテスト、専用カタログも展開
今回の取り組みは、かねてから掲げていた下期の施策のひとつで、テレビCMやラジオCM、新聞折込チラシを使ったメディアミックスを限定地域で行い、休眠顧客を掘り起こすというもの。
10月から福岡および広島、岡山の各地域でテレビCMや新聞折込チラシを投入。並行してテストの専用カタログ「ベルメゾンコレクション」(ベルコレ)を展開している。
「ベルコレ」は、「私たちの暮らす服」「すむとこ」「リミースタイル」など、既存カタログの中からピックアップしたインナーやファッション、雑貨などの売れ筋商品を掲載。体裁は、タテ296ミリメートル×ヨコ182ミリメートル、300ページで発行部数は約17万部。当該エリアの休眠顧客に送付するほか、折込チラシから請求できるようにしている。
また、同カタログでは、「ベルメゾンネット」やデジタルカタログのURLを入れたネット誘導枠を各ページに設けるほか、ネット受注限定で500円の割引特典を付与するなど、ネット誘導を強化しているのが特徴だ。
現状、他地域で同様の休眠顧客の掘り起こしを行うかは未定。千趣会では今期に入り、男性やアラフィフ向け、大きめサイズなど、幅広い客層・ニーズに対応したカタログを創刊。かつて接点のあった休眠顧客に、新カタログを知ってもらい、利用につなげる狙いもあると見られる。
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売上100億への"一手"とは──八幡物産の八幡清志社長に聞く
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再浮上へ!百貨店の挑戦②、伊勢丹の場合㊦、通販ユーザー獲得に照準
伊勢丹(本社・東京都新宿区、大西洋社長)は、ファッションアイテムのネット販売で"量"を売る戦略にチャレンジしている。従来から、新宿店の店頭商材を通販サイト「アイオンライン」で販売しているが、取扱商品は限定的で、しかもネット販売専用の在庫を持たないため、中長期的な成長戦略を描くのには限界があった。
そこで、09年9月に新宿店メンズ館と同じ商品を扱う「イセタンメンズオンラインショップ(以下、イセタンメンズ)」を開設。「アイオンライン」がハウスカード会員を対象に尖ったファッションアイテムを販売するのに対し、「イセタンメンズ」では新規ネットユーザーの囲い込みを目指してナショナルブランドの商品も扱い、ネット販売用の在庫を持つことになった。
量を売る戦略に舵を切ったことで、繁雑化するバックヤード業務について、「ゾゾタウン」を運営するスタートトゥデイの子会社に委託。これは、スタートトゥデイがネット販売専業のシステム構築で実績を持つことや、同社会員の半数が男性のため、「ゾゾタウン」で買い物をするファッション好きのネットユーザーを取り込めると判断したからだ。
実際に、「イセタンメンズ」会員の約半数が新規のネットユーザーだ。また、スタートトゥデイのフルフィル対応力により、商品配送は「アイオンライン」の最短5日から、「イセタンメンズ」は同3日で届くようになった。
一方、量を売るために、削ぎ落としたサービスもある。例えば、「アイオンライン」や店頭では衣服をハンガーにかけたまま届けるサービスがあるが、「イセタンメンズ」では提供できないほか、ギフト包装も受け付けないなど、"早さ"を優先したネット販売を推進する。
伊勢丹では、当面はメンズ館の取り扱いブランド、商品数の30%をネット販売でカバーする方針だが、現状は店頭商材の10%程度を扱うのにとどまっている。というのも、ハイエンドブランドが他のアパレルの動向を気にして出店や商品投入の拡大に消極的だからだ。
しかし、顧客の購買行動を分析すると、デザイナーズブランドなどハイエンド商品の購入者に新規のネットユーザーが多いため、同分野の拡充は新規客獲得に向けた生命線と言えそうだ。
このため、今秋冬シーズンにも「イセタンメンズ」をリニューアルし、ハイエンド商品を前面に出すなど、新規客を意識したサイトの作り込みを行う考え。また、「アイオンライン」では一部のブランドでトライアルしているツイッターなど、SNSの活用も検討する。
「イセタンメンズ」を開設して1年が経過し、売り上げは初年度の計画を上回ったものの、会員数は目標に届いていないという。
伊勢丹が量を売る戦略でメンズ館を選んだのは、レディースに比べて規模が小さくテストしやすいからだ。「イセタンメンズ」が軌道に乗れば宿店本館の婦人服も視野にあるだけに、品ぞろえを充実させて結果を出したいところだ。(つづく)
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テレビ東京ダイレクト、昼の情報番組で通販開始
テレビ東京ダイレクト(TXD=本社・東京都港区、木綿克己会長)が平日昼の生活情報番組で通販を開始した。10月4日からスタートしたテレビ東京の生放送の生活情報番組の1コーナーとして、収録映像と番組本編での商品紹介を合わせ約15分間の通販コーナーを展開、想定視聴者の50代主婦の取り込みを狙う。TXDはすでに平日午前8時台の情報番組内で通販コーナーを持っており、平日に帯で2つの通販コーナーを展開することになる。通販売上高の拡大に寄与しそうだ。
テレビ東京とTXDの共同制作で10月4日からスタートしたのは「7スタBratch!(ブラッチ)」。放送日時は月~金の午後12時30分~午後1時25分。番組司会者にはタレントのパトリック・ハーラン氏を起用した。テレビ東京の本社1階に新設されたオープンスタジオ(通称7スタ)からの生放送で50代前後の主婦層を主な視聴者ターゲットとしている。
番組内容は人気グルメ店などをランキング形式などで伝える「パトリックチョイス」と人気ファッション誌の読者モデルかつ現役大学生12人で組織した「Bratch隊」が主婦に役立つ情報をレポートする「Bratch隊が行く!」など生活情報を柱に構成する。
番組後半に事前収録の約12分半の商品紹介映像と生番組部分で司会者から商品に関する質問という形で行う商品紹介(=写真)の合計で約15分間の通販コーナーを展開する。基本的に毎回、1商品を紹介する形で初日の10月4日は安眠枕「フィベールピロー」を紹介。5日は電子レンジ対応容器、6日はフィットネス器具を紹介した。スタート直後は実績のある売れ筋商品を販売するが、今後は視聴者層に合致する様々な商品ジャンルをテストする考えだ。
TXDは昨年4月から、テレビ東京と共同制作の平日午前8時台の生活情報番組「ものスタMOVE」の中で約15分の通販コーナーを展開中。「ものスタ」での通販売り上げが好調に推移していることから、今回の「7スタBratch!」の開始に踏み切ったようだ。TXDはこれで平日に帯で2つの通販枠を保有したことになり、今期以降の通販業績の拡大に寄与しそうだ。
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ニュースの断層、どうなる?プライムの行方、新たな城で"再スタート"か?
噂。それは今回、ジパング・ホールディングスが9月28日付で発表したテレビ通販事業を主力とする物販部門を切り離して、11月にも広告代理店に3億円で売却するという件に絡んだもの。要は以前から「ジパングHDが通販事業を売却したがっているらしい」という噂が出ていた訳だ。
ジパングHDと言えば、今年1月に老舗テレビ通販企業として知られる「プライム」が金鉱山採掘の「ジパング」を吸収合併する形で誕生した企業。「通販と金探鉱」という業種の異なる事業を手がける異色の企業は、誕生当初からある意味で注目を集めていた。両社の合併によるメリットや相乗効果がまったく見えないためだ。
実際のところ、両社の合併の目的は相乗効果云々ではなく、長らく債務超過状態から脱却できずに苦しい経営を強いられてきたプライムと、すでに店頭公開を果たしているプライムとの合併でコストをかけず、「上場」して金探鉱事業拡大に必要な資金を投資家から集めたいジパングの思惑が合致したもの、と見る業界関係者も多かった。
今年1月の誕生から約10カ月で主力事業の1つである通販事業を切り離し、金探鉱事業に経営資源を集中させるというジパングHD。同社の代表取締役社長でプライム創業者の田端一宏氏も11月に予定する物販事業の売却と同時に同社社長を退く予定。言ってみれば、ジパングHDは「プライムと合併する前の『旧ジパング』に戻った」わけだ。
「プライム」として見れば、「ジパング」に"上場"(※現在、ジパングHDは裏口上場を防ぐ「決まり」に該当しており、上場再審査を受けている)という"旨み"だけを取られて、会社から叩き出された構図に見える。つまり、「ジパング」の上場に利用されただけ。では、旧プライム陣は「ジパング」に恨み骨髄か、というと実はそうでもないという憶測もある。
その根拠が冒頭の業界の噂だ。それが本当だとすれば、田端氏を中心とした旧プライム陣営は、むしろジパングHDから出たがっていた、と見られるからだ。「ジパング」が「プライム」を上場に利用したように、「プライム」もまったく毛色の異なる「ジパング」と初めから長く一緒にやっていきたいというよりも、「上場」という見返りに膨らんだ赤字を解消してくれる割り切った関係と見ていたのではないか。
かつてプライムは腹筋運動器具「アブトロニック」で空前のブームを作り、テレビ通販企業の代名詞的な存在となった。また、そのプライムを率いていた田端社長は「時の人」となり、田端氏の経営手腕やヒット商品の種を見つける確かな視点を評価する業界関係者は多かった。その後はヒット商品に恵まれず、次第に業績が悪化。債務超過状態に陥っていくわけだが、今でもプライムが持つテレビ通販ノウハウや田端氏のテレビ通販事業の手腕を評価する関係者は多く、実際、一時代を築いた力は本物であろう。
今回の一連の動きで、「プライム」は多くのものを失ったように見えるが、その一方で会社を潰すなどテレビ通販を行う上で重要な「信頼」は失うことなく、新しい試みを行うのに邪魔となっていた「赤字」と目先の業績の増減で罵声を浴びせる「うるさい株主」と決別することに成功した。
今後、ジパングHDの物販事業は旧プライム時代に取引のあった中堅広告代理業のアドツープラドの関連会社で同社社長の岡澤隆氏が社長を務めるADエージェンシーが継承する予定。ADエージェンシーでは本紙の取材に対して、現在、詳細を詰めている最中で人事を含めて具体的なことはお話できない、としている。ただ、冒頭の噂が事実ならば、岡澤社長の下に田端氏が説明をしに行った可能性は高く、同社を「新たな城」として、田端氏を含む身軽になった旧プライム陣営が新たにテレビ通販事業に挑むと考えるのが自然だろう。
無論、詳細が分からないため、憶測の域は出ないが、仮にこの憶測が事実だとすれば、是非ともプライムおよび田端氏の再起を祈りたい。かつてのテレビ通販の雄が再び、返り咲くことができるか。期待したい。
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有力通販企業の研究・ドクターシーラボ(下)――カギ握るは〝シニア層〟、健食・高級化粧品拡販へ
可処分所得が高く、一旦、顧客化してしまえば他社製品に浮気しにくい「40代女性」を意識した製品開発や広告宣伝など、時節を巧みに読んだ戦略の妙で同社の通販事業は前期も引き続き、前年比3割増と高い成長力を維持している。
とは言え、同社の成功の前に同様の戦略を採る競合他社も出始めており、ドクターシーラボの通販事業が前期までと同じように、いつまでも成長力を維持できるかは疑問が残る。しかし、同社ではすでに次の手を打ち始めているようだ。その1つとして挙げられるのは前回でも触れた「シニア層への深掘策」だ。
◇
「40代を意識した新規開拓施策を進めることで、50代以上のお客様を獲得することができた」。前期の増収ポイントについて聞くと、同社の小杉裕之財務部長はこう説明した。50~60代のいわゆる「シニア層」を獲得できたことは同社の通販を「次のステージ」に押し上げることを可能にしたと言えそうだ。つまり、より可処分所得が高く、より帰属意識の高い通販企業にとっては「有望な層」を軸とした拡販策が打てるからだ。
そのことで特に伸びが期待できそうなのは、まず健康食品。前回も触れた通り、すでに前期から化粧品で獲得したシニア層に青汁など親和性の高い健食を提案し、前期の健食の売上高は10億7600万円と飛躍的に伸びた。この健食の拡販を今期からはさらに強化していく意向のよう。シニア層に特化した製品開発とともに、前期から始め、シニア層へのアプローチには実効性のあることが分かったラジオ通販などのチャネルで今期の売上高は前年比57・9%増の17億円、来期には26億円、来々期には38億円と現在の4倍弱の売上規模まで拡大させたい考えだ。
シニア層の獲得で期待できるもう1つの拡販策は高級化粧品の拡販だ。同社では主力化粧品ブランド「ドクターシーラボ」のほか、若い年齢層に向けた「ラボラボ」。そしてもう1つこれまで主に百貨店での対面販売ルートで販売してきた比較的、高額な化粧品ブランド「ジェノマー」を展開している。これを今年4月ころから通販でも販売を始めている。ちょうど同じ頃に創刊されたシニア向け会報誌「シーラバー倶楽部」でだ。これにより、当該層に訴求して、「ジェノマー」の育成を図っていく考えだ。
先の「シーラバー倶楽部」創刊やシニア層専用ダイヤル設置(前号7面参照)など「シニア層」への施策を強化する同社。これに加えて、リピート率アップのため、これまで年に数回だったお手入れ会など「リアルイベントの頻繁な開催」や全商品対象を目指す「定期配送の強化」も今期から実施、中計達成に向け突き進む。思惑通りに成長を維持できるか。行方を注視したい。 (おわり)
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再浮上へ!百貨店の挑戦①――伊勢丹の場合
「ネットデパ地下」を展開、一見さんの定着が課題に
伊勢丹(本社・東京都新宿区、大西洋社長)は、旧来型の百貨店通販から脱皮し、ネット活用を前面に出した施策を矢継ぎ早に打ち出している。
一環として今年1月、相模原店と府中店の直営2店舗で百貨店版のネットスーパー「伊勢丹ネットデパ地下」を開始した。
両店の競合となるGMSや食品スーパーが相次いでネットスーパー事業に参入しており、同社としても成長市場でのトライアルを開始した格好だ。
また、両店は昨年、閉店時間を早めたため、営業時間内に来店できなくなった顧客のCS改善にもつなげる狙いで、ネットで受注した商品をその日のうちに届ける取り組みは百貨店では初めて。
小規模投資で始動した「ネットデパ地下」の仕組みは、専用のオペレーション室を食品売り場のバックヤードに設置し、ウェブ担当者が受注業務を担う。1日4便の時間設定に合わせて食品売り場の担当者にピックアップを指示して店頭商品を確保するため、ネット販売用の在庫を持たない、いわゆる「店舗型」だ。
バックヤードの広さの問題もあり、1日最大45件の受注が可能なシステムを組んでいるという。
目指したのは「百貨店らしいネットスーパー」。生鮮食品や乾物、飲料といった日常品以外にも、ギフト用のケーキや老舗店の惣菜など商品構成を厚くし、包装などのサービスでも違いを出した。
しかし、売り上げの80%が生鮮食品や飲料で、とくに野菜が多いという。受注も午前中がピークで、その日に使う食材を購入するケースが目立ち、スーパー系と完全な競合関係にあるようだ。
集客策ではこれまで、両店の周辺に住むハウスカード保有客にDMを送付したほか、ポスティングも実施。折り込みチラシでケーキなど「ネットデパ地下」の限定品を企画した際には、新規客のオーダーも重なり、作業場がパンクしたことも。
しかし、現状では会員の80%が店頭顧客で、普段は百貨店を利用しないネットユーザーの獲得と定着化は課題のひとつ。
現在は、店舗全体のチラシの食品コーナーで、「ネットデパ地下」で扱う商品には専用のマークを付けて利用を促すほか、店頭客に向けては店内の電子POPでもPRする。
今後は、生鮮食品などを運営基盤にしながらも、限定品や買い得品を定期的に開発して商品ラインアップの"鮮度"を維持し、新客を取り込む。
また、会員登録をしているものの購入経験のない消費者が50~60%と高いため、メルマガによる情報発信など、初めての買い物につながる施策を試す。2年目には黒字化の目安となる年商4000万円を確保し、展開店舗の拡大にめどをつけたい考え。 (つづく)
《通販 8号 03面 07》
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マルチメディア放送の石川昌行取締役に聞く〝次世代メディア〟の可能性は?
――マルチメディア放送の特徴は。
「『ワンセグ』のようなリアルタイムの普通の放送もあるが、放送波を使って、通信と同じようにファイルを使って端末に送り届ける『蓄積型』が今までにない試みだ。プッシュ型でコンテンツを送ることができるわけだ。また、全国をカバーできるのが今までの地上放送とは異なっている。一度に同じものを送ることができるわけだ」
――蓄積型のメリットは。
「蓄積される、ということ。自分から取りにいく必要がないわけだ。通信だと重い動画は難しかったが、このサービスは放送波なので相当リッチな高精細のものが送れる。例えば前の日の夜中に送っておけば、次の日の朝には、エリアの外でもどこでも好きな時に見ることができる。基本は毎日見る、生活に密着したサービスだと思っている。携帯は肌身離さず持っているメディアなので、習慣的に見るということを重視したい」
――どういうコンテンツを揃える予定なのか。
「未定だが、できるだけ数を多くしたい。いろいろなコンテンツを月額で見放題のパッケージにして入れていこうと思っている。その中には通販番組もあるかもしれないし、ゲームや新聞、音楽などもあるだろう。つまりデジタルファイルになるものであればなんでもいいわけだ」
――核となるコンテンツは。
「総合的な編成になると思う。総合編成というと普通のテレビのように感じるかもしれないが、プラス電子書籍やゲーム、いろいろなアプリケーションなどをすべて含んだ総合編成だ。放送というと動画など映像を連想し勝ちだが、デジタルデータならなんでも送れるのでそこが今までと異なる新しい部分だろう」
――通販ではどのようなことができるのか。
「まずストリーミング形式では、リアルタイムで通販番組などを見てそのまま商品を購入する、ということができる。ただ、それはあまり目新しさがない。それにリアルタイムで場を盛り上げるやり方は、ユーザーの見る時間を特定できない問題もある。それよりも、ファイル蓄積型で、同じような嗜好を持った人にファイルを送るやり方が魅力があると考えている。過去にどんなファイルを見ていたのかを参考に『この人にはこんなファイルがいいだろう』とセグメントして送ることができるわけだ。その人のライフスタイルに合ったものを継続的にお勧めしていく、というのは通販向きだと思う。ただ時間はバラけてしまうので、どう付加価値をユーザーに出していくかが重要になってくる」
――ユーザーはどう獲得していくのか。
「端末をまず出さなければいけない。5年間で対応端末は5千万台出す。ここでまずベースができる。ユーザーが携帯を買いにきたときがチャンスなので、店頭で勧誘してできるだけ加入してもらう。おそらく始めは出荷数も少ないので、最終年度に向けて多くなっていくイメージだ」
――類似のサービス「モバHO!」(※東芝子会社が提供していた移動体向け放送)は5年ほどで終了したが勝算は。
「このサービスでは端末の普及、サービス内容、値段のレンジ、この3つが重要だが、この3つを『モバHO!』は外していたのかなと。我々は、まず端末は5千万台出すことでクリアしている。サービス内容は『ファイル蓄積型』という新しいものだし、他のコンテンツを流用するのでは意味がないと思っているので、そこも変える。料金は『モバHO!』より安い300円。もちろん、これらを変えたから成功するとは言えないが」
――契約数はどれぐらいを見込んでいるのか。
「端末は5千万台を出荷して、そのうち2~3割とすれば1千万超ぐらいにはなると思う」
――利用料金は。
「あるボリュームは定額300円で見放題にして、映画などのコンテンツはプラス一本何百円、などの特別料金にする形を考えている。帯域の制限もあるので品質の高いコンテンツをパッケージで提供したい。ユーザーにはその中から欲しいものを選んでもらう」
――収益の分配は。
「いろいろな形があると思う。我々が調達してきてお金を支払う形もあるし、レベニューシェアのモデルもある。その辺りはいろいろな方法を組み合わせ検討したい」
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有力通販企業の研究・ドクターシーラボ(上)――通販売上高、3割増と快進撃
中計によると2013年7月期の売上高目標は470億円と現状より150億円の積み増しを計画する。中計達成のカギとなるのが主力の通販事業の成長だ。ちなみに中計最終年度の通販売上高目標は271億8000万円と前期比で約90億円の増加となっている。同社の中計について通販事業を中心に見ていく。
まず、現状の業績を確認していきたい。9月9日発表の2010年7月期決算の売上高は前年比22・7%増の317億8900万円。内訳は「通販」が同30・2%増の181億6700万円、「対面販売」が同5・8%増の44億3100万円。「卸販売」は同18・5%増の84億2000万円。「海外事業」は同18・4%増の7億6900万円。なお、通販売上高に占めるネット販売売上高比率は36・6%で売上額は約66億4900万円(モバイル売上高は約19億4300万円)。
増収効果と通販の売上拡大による人件費圧縮、会報誌やDMの発送部数の削減などで営業利益は同54・9%増の83億7000万円、経常利益は同55・4%増の83億7600万円、当期純利益は同54・2%増の46億9900万円だった。全体の増収の主因は主力の通販事業の3割を超える成長にある。
当期の通販事業は一定期間内に定期的に商品を配送する「定期配送」の対象商品拡充や毎月送付する会報誌を既存の「シーラバー」とは別にシニア層向けや20代向けに3誌体制としたことによるリピート購入率アップ。
また、前年の戦略に引き続き、40歳以上をコアターゲットとした新規顧客開拓策を展開したことも奏功したようだ。全国紙での新聞広告は年間約7億円の予算を使い、出稿。また、BS、CS局での3~4分の短尺インフォマーシャル(テレビ通販)は年間約6億円を投じて、「アクアコラーゲンゲルエンリッチリフトEX」「BBパーフェクトクリーム」「アクアインダーム」など売れ筋商品の初回購入を促した。これとは別に15秒のテレビCMも年間3・5億円をかけて放映。主に「エンリッチリフトEX」を告知して、40代を中心とした顧客開拓を進めた。この結果、今年7月末で通販登録会員数は662万人と前年比で116万人の純増となり、広告で訴求した売れ筋商品を中心に売り上げを伸ばした。
こうした施策に加えて、40代以上の顧客開拓を意識したことで結果として、50代以上の可処分所得の高いシニア層の取り込みに成功。化粧品のみならず、「コラーゲンドリンク」や「青汁」など当該層に親和性の高い健食が売れるようになり、これらを踏まえ、ラジオ通販を開始して健食を拡販。この結果、期末の健食の売上高は前年比114・8%増の10億7600万円(ほとんどが通販)と大きく売り上げを伸ばし、通販全体の増収に貢献したようだ。
今期も強気の姿勢は崩さない。今期の通販売上高は205億円を予想。発表した中計では来々期には271億8000万円まで通販売上高を拡大させる計画だ。(つづく)
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オットージャパン、百貨店などに出店加速
同社は、50代女性をメーンターゲットにした実店舗「オットー・コレクション」をカタログや通販サイトと同じ商材で展開する。販売チャネルを拡充することで既存顧客のニーズに合ったサービスを提供するとともに、従来のカタログ展開ではリーチできない新規顧客層の開拓につなげるのが狙いだ。
実際に、昨年10月にオープンした京王百貨店新宿店の1号店では、店頭客の50%以上を「オットー・コレクションメンバーズカード会員」として囲い込みに成功しており、その半数が百貨店の顧客で、残りが自社の既存顧客と、「顧客を送客し合っている構図が明らかになった」(同社)という。
1号店は昨年12月以降、単月ベースで販売計画を上回って推移。カタログ商材を売るというMDを組んだことや、店舗運営とVMDではグループのエディー・バウアー・ジャパンの全面的な協力を得たことも販売好調の一因となっている。
このため、オットージャパンでは、グループの総合力を生かしながら、相互集客が見込める百貨店などを候補に店舗事業を強化することで、比較的リスクの少ない展開が可能と判断したようだ。
一環として、9月8日には松坂屋上野店に2号店を開設。オープン日は大雨にもかかわらず初日の予算を達成するなど、2号店の出だしは好調。今期中(11年3月期)にもさらなる出店を計画しており、カタログ通販企業の店舗展開として、ひとつの成功モデルとなるか注目が集まる。
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HRK・中村専務に聞く――来期売上高200億円へ
創業来、業績が急速に拡大している。前期(09年9月期)売上高は約50億円だが今期は。
「80億円近くになる見通しです」
業績拡大の要因は。
「(直接的な要因ではありませんが)"世の中の女性を元気にしたい"という代表(岩本社長)の経営理念を社員が実践し、それが顧客に伝わることで好循環が生まれていることが一つの要因です」
というと。
「化粧品や健康食品を販売する会社として、まず社員が健康で美しくなければならない。その実践として企業サイドは、無料の社員食堂やキッズルームを設け、社員の働く環境や体調管理をサポートしています。これは会社が軌道に乗り始めて開始したことではなく、創業来の取り組み。結果として、社員は顧客サービスの充実に集中できますし、日常的に作業効率や顧客サービスの充実を図る提案が行われています。このことが顧客のリピート率の向上にもつながっている」
それが顧客にも伝わっている。
「そうです。また、創業来、代表の考えを示した『第2の人生』という著書を無料で配布しており、今では300万部超に達しています。この著書からくちコミが生まれ、紹介などで顧客が増えてきたのが実際のところです」
現在の会員数は。
「再購入していただいている顧客は約90万人になります」
岩本社長はラジオのパーソナリティとしても活躍されている。これは通販事業を開始後のことか。
「そうなります。8年ほど前にRKK(熊本)でスタートしました。ただ、会社や商品については一切触れず、代表個人の考えを情報発信する目的で各メディアを活用しています」
結果的にはそうした活動が新規獲得にもつながっている。
「どこまで新規獲得につながっているかは分かりませんが、RKKの好評を受けて、徐々に放送枠が増えてきました。今ではTBS(関東)、RKB(福岡)、CRK(大阪)、MBS(同)と、5本のレギュラー番組のパーソナリティを務めています」
ラジオショッピングは行っていない。
「会社や商品と切り離して代表個人として出演させて頂いているので、広告宣伝活動は行っていません」
では、通販で中心となっている媒体は。
「ラジオ以外は全て行っています。中心となっているのはテレビと折込チラシになります」
テレビはどういった形で展開されている。
「タレントの青田典子さんや熊田曜子さんを起用して30~90秒のテレビCMや30分のインフォマーシャルまで全て。CSや地上波地方局で展開しています」
関東エリアは。
「これからですね。これまでケーブルテレビやCSでは展開してきましたが、今後、関東エリアを含め地上波主要局での展開を強めていくところです」
マーケットがさらに拡大することになるが、来期(11年9月期)売上高はどの程度を見込まれているのか。
「200億円です」
目標達成に向けた戦略は。
「現状は発送処理が追いつかない状態ですので今年11月に2拠点目となる物流センターを開設し、国内全エリアの翌日配送を実現して顧客サービスの充実を図ります。バックヤードの整備を進めるため、これまで新規媒体の開発も進めていなかった。関東エリアでのCM展開をはじめ、あらゆる面で取り組みを強化します」
新商品の投入は。
「出す予定ではいますが中途半端なものは出せないので最終段階で中止となる場合もあり、確定はしていません」
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【ニュースの断層】 東京都がもしもに表示改善指示
東京都によるともしものDSサービスを利用するドロップシッパー(登録会員)の通販サイトで販売されている商品に不当表示を発見。もしもに文書などで再三 の注意を行った上、24商品について表示の裏づけとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めたところ、「合理的根拠と認められるものではなく、案件によっ ては資料自体が提出されないものもあった」ために指導に踏み切り、表示修正や改善措置の文書での報告などを求めた。
在庫を持たずに通販 サイトを開設でき、実際の商品はメーカーから顧客に発送される通販サイトの一形態であるDSは主婦などの副業としても人気が高い。しかし近年、特商法違反 でDS仲介業者に業務停止命令が出るなどDSを巡る問題は多い。が、それらは「振り込め詐欺」まがいの悪質業者だ。今回のもしもは上場企業で知名度も高い ネットプライスドットコムのグループで、「悪質さ」とは程遠い存在。なぜ、東京都からの再三の注意に従わず、表示改善指示を下され、社名公表されるに至っ てしまったのだろうか。
東京都によると、もしもに冒頭のような消費者に誤認を与えるような表示が見られたため、改善するよう約2年前か ら再三、口頭注意。今年に入ってからは文書での注意を行ったが、「改善されないため(今回の処分に)踏み切った」(東京都の生活文化局消費生活部取引指導 課の松下課長)という。
とは言え、もしも側も「できる限り、迅速に問題表示の修正などの対応は行っていた」と同社の肥田大輔取締役は説明する。ただ、「東京都と当社との間で"スピード"に関する認識にズレがあったのだと思う」とする。どういうことなのか。
通常、法に抵触する表現があった場合、処罰を受けるのは販売責任者の当該通販サイトの運営者だ。DSでも本来的には責任はサイト運営者、ドロップシッパーにある。
ところが、もしもでは手軽にDSを利用してもらえるよう販売主体者は個別のドロップシッパーに負わせず、同社が販売責任者となる規約を設けているため、東京都はもしもにドロップシッパーのサイトにおける不当表示を改善するよう注意を行ってきたわけだ。
ただ、商品が販売されているサイトはドロップシッパーが管理している。その会員数は30万人超と膨大だ。東京都から指摘を受け、もしもが改善しようとして も個別のドロップシッパーに周知させるのに時間がかかるほか、もしもからの情報を見逃すドロップシッパーもおり、東京都が納得する素早さで「不当な表示」 を改善させるのは難しかったようだ。
無論、ドロップシッパーはもしもの専用画面からメーカーから用意された商品説明文やコピーを参考に 表示を行っている。「メーカーからの説明文やコピーに景表法上、問題のある表現もあり、そこで修正しておくべきでチェック体制が不十分だった」ともしもも 認めている。今後はチェック体制強化のほか、過去販売した累計約17万の商品もデータベースを再確認し、必要があれば修正や削除をし、再発防止を図ってい くという。
とは言え、販売責任者はこれまで通りドロップシッパーではなく、もしも。法的な責任を問われないドロップシッパーにどの程 度、売りである「手軽さ」を損なうことなく適正な表示を徹底させられるか。表示が誤っていた場合、いかに素早く修正できるか。誤表示をさせない方法など抜 本的な解決策がなければ、同じ事態を招きかねない。大手EC関連事業者のミスはネット販売市場全体のイメージに悪影響を与えかねない。同社の再発防止策を 注視したい。
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バスクリン、通販事業を強化へ 健食・化粧品の投入も視野に
バスクリンは9月1日にツムラライフサイエンスから社名を変更した。「健やかで心地よい生活を提供する」を理念に、東洋医学の知見を生かした商品開発を強化する。同日開催した新社名発表会で古賀社長は「成長基盤の1つとして、生薬のこだわりを伝えられる有力なチャネルとして通販事業を強化する」とした。
同社は09年10月から、生薬を活用した女性向け育毛剤「髪姫」で通販を展開。新聞折込チラシや新聞広告を活用した新規客獲得は好調で、通販売上高は計画比10%増で推移しているとした。
今年度中は現状の折込チラシや新聞広告を活用した新規客の開拓を継続する方針。生薬100%のこだわりや、髪のボリューム改善など、訴求点を変えながらクリエイティブや配布エリアなどのテストを行う計画だ。
バスクリンでは今年10月に茨城県の筑波研究学園都市に研究所を新設。フレグランス室や入浴剤評価室などを設置して入浴剤の研究を行うほか、4000種類の生薬のサンプルを保管し、新商品の開発に注力する。
研究所のノウハウを活用して通販向け新商品の開発を行う。育毛剤などのヘアケア商品以外に、植物素材の原料を使用した基礎化粧品や健康食品の開発を視野に入れる。4月に立ち上げた通販専門部署と研究所が連携して、消費者のニーズをみながら商品開発を実施していく考えだ。
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【老舗企業の成長戦略】 ヴィトワ・徳永社長に聞く
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ニュースの断層、ヤマダ電機が仮想モール、店舗・チラシ・TVを活用
11月に携帯電話向けサイトとして「ヤマダモール」を開設。パソコン向けは遅れて来年1月のオープンとなる予定。食品や衣料品、雑貨などを扱うネット販売事業者を募集しており、すでに300社の出店が決まっている。ヤマダが出店者から商品を仕入れて販売するのが、楽天市場など既存の仮想モールとの最大の違いとなる。決済や配送なども同社が請け負う。同社の店舗や毎週発行するチラシのほか、テレビ通販も活用し、集客を図る。初年度の取扱高は20億円を見込んでいる。
他社の仮想モールに出店しているネット販売事業者を中心にアプローチしており、「家電製品以外の商品を、当社が仕入れて販売する形にしたい」(WEB事業部の茂木弘事業部長)という。
販売価格はヤマダが決める。決済や配送なども同社が請け負うが、食品などを直送したい場合は、出店者が行うことも可能だ。また、顧客情報は同社が管理する形となる。
出店料は初期費用9万8000円(9月末までの申し込みで無料)と月額2500円。さらに、販売価格の2%を徴収する仕組みだ。「費用面の負担が少ないのは事業者にとってメリットとなるだろう。さらには当社が持つさまざまなインフラが活用できることもアピールしたい」(同)。
その一つがポイントサービスだ。同社の携帯電話向けポイントサービス「ケイタイdeポイント」が利用可能。モールでの商品購入時のポイント付与率は一律1%で、原資は同社が負担する。
モールへの集客方法としては、500万人のケイタイdeポイント会員を誘導。10月からはテレビCMや新聞広告でも宣伝する。店舗では、まず同社の都市型店舗「LABI」のイベントスペースで催事を行う。いずれは店舗にヤマダモールのコーナーを設け、ヒット商品などを販売する。さらには、同社が毎週3000万枚発行する、チラシも活用していく。
ヤマダでは秋から、子会社のプインプルが手掛ける化粧品のテレビ通販を行う予定だが、それとは別にヤマダモールとしてのテレビ通販も来年1月から地方局で放映。出店店舗の商品を複数紹介する番組となる予定で、テレビ通販に興味はあるが、費用面がネックの事業者が対象。番組制作もあわせて、通常の半額以下で提供する予定だ。
「既存のモールに対向するつもりはない。あくまで実店舗を補完するもの」(同)という今回の新サービス。ヤマダの店舗では生活雑貨など、家電以外の商品の拡充を進めているが、これまで取り扱いの少なかったジャンルの商品を店舗に置くことで、さらなる集客を図る狙いがある。
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JIMOS 加藤氏招き通販広告セミナー
講師には以前、所属していた広告代理店で大手の健食や化粧品など数多くの通販事業者のネット広告戦略を担当、各社の業績を拡大させた実績を持つ加藤公一レオ氏(現・売れるネット広告社社長)を招き、ネット広告のクリック率やサイトの成約率、リピート購入率を高める具体的な方法論やポイントなどを解説する。加藤氏のほか、JIMOSの小野寺洋通販広告研究所所長も実際のJIMOSの通販チラシなどを分析しながら、成功するクリエイティブやキャッチコピーのポイントなどを解説する。
会場は東京・六本木の「六本木アカデミーヒルズ49」。「午前の部」は午前10~午後2時45分。「午後の部」は午後1~4時45分。内容はともに同じ。参加費は無料だが、事前申込が必要で定員は50人。詳しくはJIMOS(電話=03―5785―6150)まで。
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セシール、好調「アニタ」拡販積極化、アパレル商材を大幅拡充
「アニタ・アレンバーグ」は、"「今」の流行を、「今」安く"をコンセプトにしたネット販売専用のファストファッションブランドで、脱ベーシックなどをキーワードに"とがった"商品を展開する。商品の製造は中国で行う。
今秋冬シーズンの新商品は9月1日から順次販売を開始。トータルの新商品数は120品目で、このうちバッグや靴が25~30品目程度になる。昨年の秋冬展開では、約60品目の新商品を展開、うち約20品目がバッグや靴だったが、アパレル関連商材を拡充し、今春の展開で好調だったルームウェアの品揃えを厚くしたほか、昨シーズンにはなかったマフラーなどの展開も行う。
セシールでは、中心客層である40代よりも若い20~30代女性層の開拓を狙いに、「アニタ・アレンバーグ」を展開。現状、同ブランド商品購入者のうち新規顧客は30~35%で、30才前後が中心だが、全体的には既存顧客の利用が多く、年齢層も50代まで幅広い。
特に既存顧客については、同ブランドの商品が従来のセシールにはない目新しいものと映り、バッグや靴などが好調に推移。新規顧客についても、バッグや靴から入ってくるケースが多いが、同社としては、ファストファッションブランドとして「アパレルを売っていきたい」(島元大輔常務執行役員インターネット事業開発本部長)とする。このため、今秋冬シーズンではアパレル関連商品を拡充。顧客の商品選択肢を広げ、"次の購入"につなげる考えだ。
同社では、「アニタ・アレンバーグ」の課題として「アパレルの拡大と、ブランド認知度の向上」(同)を挙げており、アパレルの拡大では、購入履歴のある顧客へのDM等による商品告知などを積極化。また、ブランド認知度向上の面でも、秋冬新商品の発売前にマスコミやアフィリエイターを招いて内覧会を開催。新聞等の媒体やネット上でのくちコミを通じ、ブランドを訴求していく構えだ。
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コカ・コーラウエスト、飲料事業強化でキューサイ買収、約360億円で全株式を取得
コカ・コーラウエスト(コカ・ウエスト=本社・福岡市東区、吉松民雄社長)は8月30日、同日開催した取締役会で、キューサイ(同・福岡市中央区、藤野孝社長)を買収することを決議したと発表した。「青汁」などの健康関連商品の製造・販売を手掛けるキューサイの商品開発力に着目したもので、10月をメドに同社の発行済み全株式を約360億円で取得し、完全子会社化する。コカ・ウエストではキューサイを傘下におさめることで、健康分野への対応を強化。健康飲料の開発など本業の飲料事業を中心にシナジー効果を追及していく構えだ。
コカ・ウエストによると、今回の買収話はキューサイの株式を保有するファンドから打診があったもの。同社では、かねてから健康分野への参入を検討しており、「(通販の)顧客基盤や商品開発力があり、総合的に可能性を検討してキューサイの株式取得を決めた」(事業開発部)という。
10月1日付でNIF―JIP投資事業組合等のファンドなどが保有する全株式(30万2755株)を359億2200万円で取得。コカ・ウエストからキューサイに役員を派遣する予定だが、「基本的には現経営陣に事業を運営してもらう」(同)としており、既存の通販事業などについても、大きく変える考えはないとする。
具体的な連携策などについては、「これからキューサイと協議していくことになる」(同)が、同社の吉松社長は会見で、「中長期的には健康飲料の開発などで相乗効果を出したい」と発言しており、本業である飲料事業の強化で、「青汁」や「ヒアルロン酸コラーゲン」を展開するキューサイの商品開発力が活かせるとみているようだ。
青汁を中心に食品通販を手がけるキューサイは2006年10月、株式の非公開による柔軟かつ機動性のある事業展開を狙いに、経営陣による企業買収(MBO)を実施。ヘアケア分野への参入のほか、置きサプリメントや介護食宅配など、事業の多角化に取り組み、09年10月期の単体売上高は207億7300万円としている。
キューサイは、コカ・ウエストによる子会社化について、「まだ契約を締結した段階で、具体的な方向性の話し合いはこれから」(広報担当)としながらも、「コカ・コーラグループの高いブランド力やネットワークの活用が期待できる」(同)としており、今後の事業展開にプラスになると見ているようだ。
コカ・ウエストが主戦場とする飲料市場は商品の改廃が早く、競争も激しい。その意味では、キューサイの商品開発力が活かせる場面は多いと言えるが、キューサイが主力とする通販事業で具体的なシナジー効果が得られるかは不明。自販機や小売店ルートで不特定多数の顧客を相手にする飲料と、特定の顧客の定期購入をベースとする健食通販では、販売戦略などが全く異なるためだ。この点については、コカ・ウエストも認識しているもようで、キューサイの事業運営を現経営陣に任せるのも、その表れと言える。
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Voice ゴルフダイジェスト・オンライン 石坂信也社長「新DBでCRM強化」
第2四半期(4~6月)のネット販売事業の売上高は、前年同期比6・3%減の19億1200万円。メーカーからの仕入れ条件改善や、アパレル関連など利益率が高い商品にシフトしたことで粗利率は向上したものの、初めて客単価、購入者数、注文件数のすべてが前年同期の実績を割り込んだ。
その原因について「ひとつはレジャー関連の市場が縮小していること。もうひとつは、ポイント付与率を下げたことではないか」と分析する。
利益率を向上するための施策だが、「ネット販売の利用者はポイントへの期待が高い。付与率の見直しでサイトの魅力が薄れた、と感じた顧客がいるのは否めない」という。
ただ、ポイント付与率をすぐに戻すことには否定的だ。「一律にポイントを付与するのではなく、商品・顧客・時間帯・期間によって、柔軟に設定する必要がある。そのためにも新しいデータシステムの導入が不可欠だ」。
現在、新しいデータベースシステムを構築している。「一人ひとりの顧客との関係性を強化するためには、充実したデータベースが必要だし、その分析結果をマーケティング施策に連動させなければいけない」。1to1マーケティングや、ロイヤルカスタマーへの対応強化は急務だが、同社ほどの規模になると、ある程度自動化しなければならない。新データシステムが今後の成長を支える存在となりそうだ。
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伊藤忠商事 中国TV通販に参入、韓国企業と業界3位に出資
伊藤忠は、ロッテグループとSPC(特別目的会社)を設立して8月初旬にラッキーパイの発行済み株式の63・2%を取得。両社は今後4年間で100%の取得を目指す。出資比率は非公開だが、ロッテグループが過半を取得。伊藤忠からも役員を派遣する。
ロッテグループは、傘下に韓国テレビ通販大手のロッテホームショッピングを持っており、彼らのノウハウと、伊藤忠の中国における商品調達力や物流などのネットワークを生かす。
伊藤忠では、今回の出資を通じてラッキーパイを新たな販売チャネルとして活用。09年に持分法適用子会社化した中国の杉杉集団がライセンスを持つアパレルブランドや、伊藤忠自身が契約するブランド、日本企業の独自商品などを伊藤忠が仲介して中国市場に投入する。
出資先のラッキーパイは中国第4位のテレビ通販会社で、上海市や重慶市、山東省、河南省、雲南省、黒龍江省の6つの地域でテレビ通販事業を展開。一部では24時間放送や生放送も手がける。09年12月期の売上高は約68億円で、家電製品や携帯電話などが主力。中国では、女性のテレビ通販利用者が増えており、衣料品や化粧品分野の拡充が事業拡大には不可欠な情勢だ。
伊藤忠によると、2009年の中国テレビ通販市場は約3000億円。10年は前年比30%増の3950億円程度が見込まれており、今後も高い伸びが期待できる成長市場という。ラッキーパイも、4年後には200億円規模の売上高を目標としている。
なお、中国のテレビ通販では、売上高約50億円(09年12月期)のANV社に繊維商社のNI帝人商事や日本のキッチン用品大手などが昨年8月以降、それぞれ数%を出資。ANVのテレビ通販番組に商品を供給しはじめており、売り上げ面でも一定の成果を上げているようだ。
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消費者庁、09年度の景表法運用状況公表――措置命令等は大幅減
09年度における執行状況は、措置命令および排除命令の法的措置が12件(全て表示)だったほか、警告が前年比3件減の6件(同)、注意が同155件減の396件(表示377件、景品19件)。いずれも前の年を下回る件数で、景表法4条2項の適用は1件もなかった。
事件の内容としては冷凍コロッケの原材料やうなぎ蒲焼の原料原産地など食品に関する不当表示やカシミヤ混用率など衣料品に関する不当表示が比較的多く、このほかに保存用容器の抗菌効果、布団のカシミヤ混用率など通販事業者の広告に関する不当表示で措置命令を出している。
前年と比較して措置命令・排除命令事件が大幅に減少したが、消費者庁では、類似した不当表示で複数の事業者を摘発する事案が少なかったこと、公取委から消費者庁に移ってきた担当職員が司令塔部門にも割り振られ、執行部門の人員体制が手薄になったことなどが要因と分析。このほかに、都道府県による指示件数は同5件増の26件。このうち食品に関するものが12件だった。
一方、インターネット広告の対応では、一般消費者約80人を電子商取引表示調査員(公取委時代は電子商取引調査員)に委嘱し、ネット広告の不当表示を監視。09年度は調査員から925件の報告があり、問題が認められた168サイト・119事業者について景表法遵守の啓発メールを送信。このうち半数以上で表示の改善が見られたとしている。
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資生堂子会社のイプサ、通販強化へ
資生堂子会社のイプサがネット販売を強化する。8月17日に通販サイトの大幅なリニューアルを実施。顧客からの美容相談にチャットを通じて対応する新サービスを開始した。ネット販売を強化し、2016年をメドにネット経由の売上高を現状の約4%から20%前後にまで引き上げる考えだ。
イプサでは、サイトリニューアルに伴い、新たにチャット機能を追加した。平日の午前11時~午後8時の時間帯、常時5人のスタッフが無料で美容相談に対応する。
チャットでは、店舗チャネルの展開で培ってきたカウンセリング力を活かす考え。百貨店で接客経験のある美容部員をスタッフに起用。顧客からの相談は商品や肌トラブルの悩み、肌全般に関する質問などさまざまなため、店舗同様、リアルアイムで対応できるチャットが有効と判断した。
サイト集客は現状、リスティング広告を中心に行っている。当初はリスティングとバナー広告を展開。新規獲得を進めたが、リピート客の育成につながらず、フォロー施策の展開やリスティング広告の精度を高めることが必要と判断した。このほか、くちコミサイト「@コスメ」のブランドコミュニティを通じた情報発信や、今年7月に開始したツイッターなどソーシャルメディアを活用した集客も強化する。こうした施策の展開により、ネット経由の売上高を年率25~30%高めていく。
イプサがネット販売強化に乗り出すのは、通販チャネルがドラッグストアやGMSと並び、化粧品の有望な販売チャネルとして台頭してきたため。出産や育児、仕事など女性のライフスタイルの変化に対応するものだ。
イプサは1986年に設立。売上高は非公表だが、売上高の68%をスキンケアが占めており、このうち、化粧水と乳液の機能を持たせた化粧液「メタボライザー」が28%(4~7月実績)を占める主力商品。通販は98年末からファックスや電話、ハガキで対応している。
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秋冬商戦の出だしは――猛暑の影響懸念
秋冬商戦の出だしだが、やはり連日の猛暑の影響で、「いまだ夏物に動きがあり、秋物へ消費がまわらない状況」(千趣会)。無論、猛暑で夏物が売れること自体は良いが、長く猛暑が続けば、秋冬商品に深刻なダメージを与えかねない。「受注時期がよりジャストシーズン化してきており、9月の気温は(秋冬商戦に)かなり影響すると思う」(セシール)、「猛暑で『秋シーズン』が飛んでしまわないが懸念」(日本生活協同組合連合会)という声も。
そんな中、消費を喚起しようと各社は様々な試みを始めている。面白い事例としてはスクロールが雑貨カタログ「生活雑貨」を「ランキングBOOK」として1冊丸ごと「ランキング」という切り口で展開。「購買モチベーションが低い時期と認識し、売れ筋商品の拡販に徹底的に注力する」ための構成だという。同カタログ内の「バイヤーイチオシランキング」で使用感を意識して訴求している「伸縮パソコンデスクD」などに特に期待しているようだ。
また、ディノスでは「ディノスリビング」でテレビ通販との連動企画を巻頭で実施。冬のマストアイテム(ヒーター、羽毛布団など)を早割り10%OFFで販売するなどの試みを実施している。
それでは秋冬商戦のスタート段階ではどういう傾向が見られるのか。ジャストシーズン化を進め、各社とも秋号、秋冬号を発刊するタイミングが以前に比べて遅く、「現状ではまだわからない」(スクロール)という企業が多いようだ。
7月下旬にカタログを発刊してすでに秋冬商戦のスタートを切ったディノスでは「リビング系はほぼ前年並みのスタート。美容健康系はやや苦戦、特に高単価商材の動きが鈍く、単価が下がる傾向がみられる」という。ファッションはカタログ別では「ダーマ」「ルール」は好調。「カーラ」は前年並みで推移している。
具体的に売れ行きの良い商品は掃除機「エルゴラピード」(写真)。スタイリッシュなデザインと機能性でもともとディノスでは人気商品だが、新機能をプラスしてバージョンアップ。また、カタログの表4での展開で売り上げが伸びているようだ。このほか、猛暑の影響からか「遮熱カーテン」に動きがあるようだ。また、家具・インテリアでは「壁面収納シリーズ」が全般的に好調な滑り出し。夏号からプライスダウンした「マガレコシリーズ」もまずまず、としている。
婦人靴「リゲッタアンクルパンプス」もコンフォートながら幅広く履きこなせるデザインがうけてヒット中。このほか、テレビ通販でも好調な運動器具「エアリーシェイプ」も今秋号のカタログ巻頭でのTV企画効果もあり昨年を上回って推移しているようだ。
千趣会では猛暑を理由に秋冬商戦の出だしは「衣料品ではブラウスやカットソーなどの薄物の売れ行きが良い。またショートブーツも好調」だという。また、冬本番からは裏フリースパンツや蓄熱、発熱カットソーなどの防寒機能アイテムを拡充する予定としているが「モニター調査段階ではこれらのアイテムは好調」として、一定の手ごたえを感じている。インテリア関連は猛暑で「秋物へ消費が回らない状況」。だが具体的な商品は明らかにしていないが「目新しいモノについては好調な滑り出し」としている。
秋冬商戦の予想は?
ディノスでは今秋冬商戦について「リビング系は、ほぼ前年並みないしは微増と予測。美容健康系は低単価傾向の動きが気になるところ。ファッションも、媒体ごとに多少のバラつきはあるが、全体では前年を上回る予想。全体として、少しずつですが、消費が戻りつつある傾向を感じる」と回答している。スタートを切ったばかりの秋冬商戦。今後、どうなるのか。各社の奮戦が期待される。
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緒方社長に聞く、らでぃっしゅぼーやの今期戦略──低価格帯商品で顧客を活性化
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ディノス TV通販でネット誘導へ、ネット注文分のみ送料無料に
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スクロール 輸入化粧品を自主回収、薬事法違反が発覚
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ニュースの断層、ヤマト運輸とDヤマザキ、宅急便取扱店契約締結
ヤマト運輸は7月26日、山崎製パン系のコンビニチェーン「デイリーヤマザキ」(DY)と取扱店業務契約を締結し、9月1日から系列の「デイリーヤマザキ」および「ヤマザキデイリーストア」で「宅急便」と「クロネコメール便」の取り扱いサービスを開始すると発表した。それまでDYでは「ゆうパック」の発送受け付けなどを行っていたが、取扱個数の減少が続き、店舗への集客効果が見込めないと判断。豊富なサービスメニューを持つ「宅急便」に乗り換えた形だ。
デイリーヤマザキは、全国にコンビニの「デイリーヤマザキ」および「ヤマザキデイリーストア」を約1650店展開する中堅コンビニチェーン。もともと日本通運の「ペリカン便」を扱っていた関係で、7月1日からのJPによる宅配便事業統合に伴い「ゆうパック」として店頭での宅配便の取り扱いを行っていた。
今回、DYがヤマト運輸と「宅急便」の取扱店契約を結んだ理由は、集客効果の1点に尽きると言っていい。
もともとコンビニでは、店舗集客力を高めるために様々なサービスを扱っている。コピーサービスや通販商品代金等各種料金の収納代行もその一例だ。宅配便の取り扱いも同様で、荷物の発送申し込みで来店した客が、店頭商品をついで買いするといった効果を期待しているわけだ。
無論、この前提になるのは一定数以上のサービス利用が見込めることだが、2009年度のペリカン便」は前年比41・4%減。コンビニ店頭での発送申し込みも減少し、集客効果も弱まっていたと見られる。
DYとしては、「ゆうパック」統合に伴う告知強化などで取り扱いの拡大も期待していたはずだが、統合直後に大規模な遅配問題が発生。これが「宅急便」へ乗り換えを決断する動機になったようだ。
ヤマト運輸等によると、かなり前からDYと「宅急便」の取り扱いに関する協議を進めていたとするが、実際に両社が「宅急便」取扱店契約を結んだのは7月16日で、丁度、「ゆうパック」の遅配問題がひと段落した時期。「ゆうパック」取り扱いによる集客力効果に疑念を持つDYが、遅配問題で「宅急便」の切り替えを決断した。そう考えるのが自然な流れだろう。
一方、DYの「宅急便」に乗り換えによる具体的なメリットのひとつは「宅急便」自体の取扱個数が堅調に増加していること。さらにサービス内容の豊富さがある。実際、DYが9月から扱うのは、「宅急便」(発払・着払)や「ゴルフ宅急便」「往復宅急便」「オークション宅急便」のほか、「クロネコメール便」、クロネコメンバーズ会員向けに提供する「宅急便 店頭受取りサービス」など。特に、増加傾向にある通販関連荷物の取り込みを考えた場合、コンビニ側にとって「店頭受取りサービス」は魅力的な集客ツールになるはずだ。
現状、ローソンやサークルKサンクス、ミニストップ、am/pmなど有力コンビニチェーンが「ゆうパック」の発送取次ぎ等を行っているが、「宅急便」の取り扱いでDYが集客効果をあげれば、他チェーンが追随してくることも考えられ、コンビニ店頭での通販購入商品の受け取りがより広く利用される可能性もありそうだ。
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ヤフー、検索でグーグルと提携 リスティング広告も切り替え、SEOは新対策が必要?
ヤフー(本社・東京都港区、井上雅博社長)は検索サービスでグーグルと提携する。年内をメドに、これまで採用していた米ヤフーの検索エンジンからグーグルの検索エンジンに変更。米ヤフーがエンジンの開発を中止することやユーザーの検索への要求水準が高まっている現状を鑑み、現時点でグーグルの検索エンジンが機能面でベストと判断。検索結果はヤフーが独自の調整を加えるため最終的にはグーグルの結果とは異なるが、通販事業者はこれまでとは異なるSEO(検索エンジン最適化)の対策を迫られそうだ。
同時に、検索連動型広告配信システムもグーグルのシステムを採用。ただ、入札形式で広告の掲載可否や順序を決める「マーケットプレイス」は引き続きヤフーが運営し、広告主の獲得などは独自に行っていく方針としている。
ヤフーは、これまで採用していた米ヤフーの検索エンジン「YST」をグーグルのものに変更する。ただ、検索サービスには「日本のヤフー独自のチューニングを加える」(ヤフー広報)ため、検索順位はグーグルのサイトとは異なる結果が反映されることになる。このためSEOについても、現在の「ヤフー対策」とは異なる取り組みが必要となるが、本来のグーグルの検索結果とも異なるため「ヤフージャパン固有のチューニングに対する対策」(同)が求められそうだ。
検索エンジン同様に、検索連動型広告配信システムもグーグルのシステムを採用する。ただ、キーワードに値段を付け入札形式で順位などを決める「マーケットプレイス」はこれまで同様ヤフーが運営するため、ヤフーがデータを提供してグーグルが運用するというイメージに近いようだ。
広告の出稿料については現在の米ヤフーに支払っているコストと「それほど変わらないと思う」(同)ことなどから、大きく変わる可能性は低いとみられる。
また、今回の提携では、ヤフーはオークションやショッピングなどの最新のデータをグーグルに提供する。直接データを提供することで、グーグルがロボットでデータ収集を行う現在の形よりも新しく精度の高い検索が実現できるとみる。終了したオークション結果などが検索結果に反映されなくなるなどの改善が期待できるようで、ユーザーの利便性を向上させ利用を促進させたい考えだ。
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JIMOSが描く成長戦略とは?田岡敬社長に聞く、化粧品を軸に成長「今下期から積極的に攻める」
――売上高が堅調(※08年度は年商約80億円、09年度は約84億円、10年度が約88億円=本紙推定)だが、その要因は。
全体としては業績を伸ばしているものの、注文単価(現状の平均注文単価は9000円弱)はジリジリと下がっている感覚はある。ただ、その中で基幹化粧品ブランド『マキアレイベル』の人気商品『薬用クリアエステヴェール』(美容液ファンデーション)を入り口として新規顧客の獲得が順調に進んできたことが大きい。新規顧客の開拓は特に昨年の秋口からは絶好調といってよい。
――どう新規顧客を獲得しているのか。
数年前までは新聞折込チラシなどの紙メディアがメーンだったが、現状では紙メディアは一旦、止めて『テレビ』と『WEB』で効率的な新規顧客開拓を進めている。現状、7割はテレビ、残り3割をネットで獲得している状況だ。テレビはBS局や地方局などで29分のインフォマーシャルや2分の短尺ものを放送している。これまで弱かったWEBは昨年の秋から本格的に力を入れ始めた。昨夏と現在を比較すると、WEB経由での会員獲得数は月ベースで4倍になっている。
獲得できた新規顧客に対し、しっかりとCRMを行い、リピーター化できている。当社は数年前からオーナー企業でなく、きちんとデータに基づいた『PDCAサイクル』を回すことができる体制になってきたことも大きい。ものすごいヒット商品があるわけではないが、効率よく新規顧客を開拓し、リピートを手堅く回せている。
――新規顧客を獲得できているポイントは。
当社は広告にせよ、商品開発にせよ、お客様の声を聞くようにしている。グループインタビューなどを本当に重ねてお客様の生の声をベースに広告や商品を作ったりと。あとはお客様にアンケートをお願いしてそれを次のクリエイティブに生かすこともしっかりできているからだと思う。ちなみに直近のインフォマーシャルでは『薬用クリアエステヴェール』はエイジレスな商品なので『親子で体験』のような内容でコアターゲットである40~50代に向けた訴求をしている。
――今期の方針は。
ここ2~3年で基礎体力はついた。今期は次の成長戦略に向けた様々な仕込みをやっていきたい。1つは現在、テスト販売中の『マキアレイベル』とは別の化粧品のラインを下期から投入しようと思っている。ターゲットは『マキア』よりも少し上の50代でオイルをベースとした自然由来の基礎化粧品だ。嗜好の異なる新規層の開拓を図る。
健康食品のテコ入れも行う予定だ。健康食品事業と化粧品事業は完全に別々だった。ただ、ターゲット層は重なる部分もあり、下期からは化粧品のお客様に向けて当社の健康食品も提案していこうと思っている。まずはテストを行い、相性を見てみたい。ここも大きな伸びシロはあるはず。
あとはマルチチャネル化を進めていきたい。具体的にはQVCなどのテレビ通販企業などへの卸だ。現状、当社はほとんど卸はやっていないが、現状、通販化粧品はコモデティ化してきており、いつでもどこでも購入できることが当たり前となっている。当社からでも買えるし、他社の通販を通じても買えるという状態が非常に重要だ。若年層の開拓にも期待している。これも下期から動き出したいと思っている。
また、グループのサイバードとの連携を強化していく。強化し始めたWEBでの広告やランディングページ、メルマガなどの製作など一緒にできる部分はあると思う。グループのリソースを活用しながら効率的に業績を伸ばしていきたい。
――中期的な目標や戦略は。
3~5年後には年商150億円はいきたい。そのためには現状、売上高の9割を占め、好調な化粧品をさらに強化していく。通販市場は伸びているがこれからは過当競争が激しくなってくるはず。いいポジションにいる化粧品でまずは勝ち切るために、先に述べた新たな化粧品ラインの投入や『マキアレイベル』の刷新なども考えている。また、今上期から上海で化粧品でネット販売のテストを始めた。これについても手ごたえは悪くない。今後は現地のテレビ通販企業への卸や価格帯などもいろいろと検討、テストしていきたい。期待しているところだ。
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09年度ネット販売市場調査 「物販は15%増の3兆3600億円
同調査は、次世代電子商取引推進協議会(ECOM)の協力を得て、昨年11月から今年2月に実施。事業者を対象にしたヒアリングや消費者へのアンケート、文献調査などからまとめた。調査対象期間は09年1月~12月。
消費者向けのネット販売市場は、全体では前年比10・0%増の6兆6960億円で、EC化率は同0・3ポイント増の2・1%増。このうち、「物販」の市場規模は前年から4270億円増えて3兆3600億円となり、全体の成長率よりも高い伸びを示した。
「小売業(物販)」の業種別では、すべての分野で市場規模が拡大したが、とりわけ「医薬化粧品」が前年比30・8%増、「食料品」が同28・7%増、「自動車・パーツ、家具・家庭用品・電気製品」が同22・1%増と高い伸びを示した(図表を参照)。
EC化率が最も高いのは「総合」の3・6%で、前年に比べて0・4ポイント上昇。次いで、「自動車・パーツなど」の2・8%(前年比0・4ポイント増)、「医薬化粧品」の2・1%(同0・5ポイント増)と続く。「衣料・アクセサリー」と「食料品」はともに1%にも満たない。
今回は、「ネット販売によるトラブル」についても調査。過去1年間でトラブルに遭遇した消費者の割合は31・7%で07年の調査に比べて4・8ポイント増えた。
トラブルの内容で最も多いのが「配送された商品が壊れていた・賞味期限が切れていた・サービス内容に不備があった」で、全体の33・1%を占めた。次いで、「商品配送が遅れた・サービスの提供がタイムリーに受けられなかった」(31・8)、「購入した商品とは異なるものが届いた・サービス内容が違った」(19・9%)などとなった。
なお、トラブルの遭遇率は、同様の調査を実施した韓国(78・8%)や中国(68・7%)、ドイツ(50・3%)、英国(49・9%)、フランス(47・5%)、米国(44・1%)と比べて日本(31・7%)は割合が低く、比較的安全に利用されている。
しかし、トラブルに見舞われた際に購入先や行政機関などへ相談しない割合が38・6%と他国に比べて極めて高いことから、経産省では消費者の相談に対応するための体制整備が必要としている。
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TOPに聞く・オークローンマーケティング ハリー・A・ヒル社長 「新商品なし」でも25%増収に
不況はチャンスと通販枠を拡充
――2010年3月期は増収増益で売上高、利益とも過去最高額だった。「ビリーズブートキャンプ」で急激な成長を遂げた08年度の業績をも超えた。好調要因は何か。
「まずテレビ通販のメディア枠を増やしたことだ。不況は当社にとってはチャンスだと考え、前期はこれまでより15%くらい枠を増やした。不況で外出を控え、在宅率が高まると考えたからだ。するとテレビの視聴も増し、自宅で過ごす時間で学習や運動、ダイエットなど自分に投資する人が増えるだろうと。実際、その通りで拡充したテレビ通販を中心に業績を伸ばすことができた」
――前期のヒット商品は何だったのか。
「面白いことなのだが、前期は目立った新商品はなかった。当社は主に米国で商品を調達するが、この年は米国は元気がなく、新商品が少なかったことなどが理由だ。では業績をけん引したものは何だったのかと言うと、継続的に販売している既存の主力商品群だ。『コアリズム』は一昨年に少し売れすぎ若干、落ちたが、ほぼすべての商品が前年比で増収となった。例えば『トゥルースリーパー』(低反発マットレス)と『ヒルズダイエット』(ダイエット用食品)の売上高は前年比で30%増。『レッグマジックX』(運動器具)は20%アップ。すごいのは『トゥルースリーパー』は販売開始から7年目。『ヒルズダイエット』は4年目だが、前期が過去最高の売り上げだったこと。このほか『マジックブレット』(フードプロセッサー)も5年目で1番の売り上げとなった」
――通販枠を増やしたからか。
「それもあるが、それだけではない。当社は特定のヒット商品に依存するビジネスではなく、安定的な売り上げを上げられるブランド(※商材別に『ショップジャパン』『ヒルズコレクション』『エクサボディ』の3ブランドを展開中)とロングセラー商品をこの数年間、作り上げてきた。また、前期は映像製作、映像表現のレベルアップやアフターサービスの強化などの基礎となる能力の強化に注力した。これにより、商品に対するロイヤルティと顧客満足度が上がり、リピート率が上がったからだと思う」
――映像製作のレベルアップとは。
「細かいことの積み重ねなので具体的には言いにくいが、お客様に映像で何を訴えたいかだ。単に商品の特徴を伝えるよりも、『商品を使ってどう変わるか』を重視してきた。そういった意味でわかりやすさや訴求力を高めるべく、昨年は映像に積極的に愛用者のご意見を取り入れた。例えば昨年は『トゥルースリーパー』の愛用者であるタレントのピーターさんに出演して頂き、非常にお客様からの反響が良くなった。愛用者は以前から出演させているが、ここ数年は海外の愛用者ではなく、日本人の愛用者を登場させる回数を圧倒的に増やしてきた。このあたりもレスポンスアップに貢献していると思う」
――アフターサービスの強化とは。
「例えば『ヒルズダイエット』では昨年7月ごろに、通常のコールセンターとは別に、定期購入者であれば無料で栄養士と相談でき、ダイエットに関するアドバイスが受けられる専用ダイヤルを設置した。『ヒルズダイエット』でダイエットを開始するに当たって『どういう風にやればよいのか』『何に気をつけねばいけないのか』『どう商品を使えば効果的か』などを当社が依頼した栄養士約20人が相談を受けるものだ。『トゥルースリーパー』では一昨年からだが、購入者全員により良い睡眠のための『スリープマニュアル』を配布している。『こういう姿勢で寝たらより効果的ですよ』というようなものだ。
販売したら終わりではなく、『ダイエット』や『熟睡』などお客様が商品で実現したい目的が達成できるように支援した。実際、『ヒルズダイエット』は我々の行動支援で成功率が高まっているようだ。『トゥルースリーパー』はお客様の満足度が高まり、低反発の効果が弱くなる3年後に、リピートで購入頂けるお客様が全体の30%と非常に多い。お客様が目標を達成できれば、当社へのロイヤルティは高まる。そうなれば必然、リピート率も良くなるということだ」
――通販以外のチャネルはどうか。
「リテール(小売店舗への商品卸)が伸びている。数年前に一旦、卸先も絞って、再スタートしたが、去年の年末あたりから卸先を一気に増やした。ブランドによってリテールの戦略変えているが『ヒルズコレクション』は卸展開を強化して取引先は前年の3倍。『ショップジャパン』でも2倍くらいは増えたと思う。先ほど映像製作の話をしたが、基本的には店舗でもデジタルサイネージで同じ映像を売り場で流してもらっている。良い映像はテレビで流しても店舗で流しても反応は良い。ここは今後も強化する」
ドコモとの連携進捗状況は?
――昨年4月にNTTドコモと資本提携を結んでから1年が経過した。業務連携の進捗は。
「前期の増収増益にどれだけドコモとの相乗効果が貢献したのかといえば、ほぼゼロだ。資本提携後、すぐには具体的な連携は難しいため、この1年はお互いについて勉強し最近になって動き始めてきた。マクロ的に言うと、当社のモバイル経由の売上高と利益が最近、すごく伸び始めてきた。これまで当社のモバイル経由の売上高は全体の4%(ネット売り上げは全体の3割程度)だったが、この数カ月間は毎月、1~2%くらいずつ全体の売り上げに占めるモバイル通販のシェアを伸ばしている。特に『ヒルズダイエット』や『レッグマジックX』などはモバイル経由の伸びが良い」
――何がモバイル通販を押し上げているのか。
「お客様がモバイルで注文しやすくなったことが大きいと思う。前期はテレビ通販枠を増やしたが、テレビを見たお客様が昨年に開設したドコモのiモード内の3つの公式サイト(『ヒルズコレクション』は昨年2月、『ショップジャパン』『エクサボディ』は昨年9月に開設)で注文できたり、モバイルが使いやすくなったと思う。他には今年4月から『ドコモポイント』(賞品などに交換できるドコモの独自ポイント)の対応を開始したが、良い反応があった。当社のモバイルサイトで商品を購入頂いたお客様に商品購入額100円に付き、1ポイントを付与している。またポイント付与だけでなく、『ドコモポイント』の交換対象商品としてモップやフードプロセッサーなど3商品を提供したが、ドコモがびっくりするくらい当社の商品の交換が多く手ごたえを感じた。
また、『ドコモ動画』でタレントのいとうあさこさん出演の『ヒルズダイエット』のショートムービーやスポットCMを流した。非常に話題になり、アクセスもよく『ヒルズダイエット』のモバイル通販売上高だけでなく、ネット販売全体の売上高を押し上げている。現状(今第1四半期=4~6月)のネット販売売上高は前年同期比20%増となった。ドコモと様々な連携を進めることで、それぞれ単体の施策というよりも、よりクロスメディア展開が積極化し、お客様にとって買いやすくなったと思う。ほかにドコモとの連携で言うと、ドコモの決済サービス『iD』はすでに開始した。『DCMX』も一部のブランドで導入し始めたところだが、本格的には来年度からになる。今、様々なプロジェクトを進めている最中だ」
来年4月に基幹システムを刷新
――前期は好調だったが、今期はどうか。
「2011年3月期は前期比で10%程度の増収増益を目標としているが、第1四半期は予算を達成でき、良いスタートをきれた。今期も通販枠は多少、増やすつもりだ」
――今期は大型の新商品はあるのか。
「米国も元気を取り戻し、面白い商品がいくつか出てきた。例えば犬のしつけ用DVD『パーフェクトドッグ』。始めたばかりだが、レスポンスはいい。また、7月中旬からテスト販売を始めたスプレー式ファンデーション『ルミネスエアー』も期待している。前期も好調だった『レッグマジックX』だが、5月のイベントで、新色(白とピンク)を発表したのだが、反応がよく、売り上げも伸びている。このほか、本来は来年度の主力商品として考えていた『レッグマジックX』の後継機『レッグマジックサークル』だが、まだインフォマーシャルは未放映で納期も2カ月後になるにも関わらず、ネット注文が結構入っている。『アブサークルプロ』(運動器具)も来期から本格販売する商品だが、非常に反応はよい」
――今期は年商500億円の大台に乗りそうだ。業容拡大に備えたバックヤード強化などの投資は考えているのか。
「新たな配送センターの立ち上げなどを考えているが、決定しているのは基幹システムの刷新だ。来年4月からのカットオーバーに向けて、現状、構築中だ。現状のシステムでは年商規模では650億円くらいが限界だ。システムの刷新で現状の3~4倍の売上規模になっても十分に対応できる。また、お客様が電話、ネット、モバイル、店舗などどこで商品を購入されてもフォローできるようになる。こうした投資は常に先を見ながら実施してきている」
――今後の通販市場についてはどう見るか。
「通販はどんどん人々の生活に入ってきている。するとより伝統的なブランドも通販に参入してくるだろう。大分、垣根はなくなったと思うが、やはりまだ通販会社は一般の会社に比べ、ランクが低く見られがちだ。だが、様々な会社やブランドが参入することで通販のイメージはよくなるはずだ。ただ、逆にこれからの通販市場はより良い商品、強いブランドメッセージがない企業は、競争に勝てなくなる。当社としては非常に面白い状況だと考えている」
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アッカ、動画サービスの導入を容易に
アッカが始めた新サービスは「ムービープロバイダー」。動画を使用したサイトに見られる動作環境の鈍さを解消するために、ポップアップ画面で動画を見せるのが特徴だ。
動画配信用のサーバーはアッカが持ち、消費者が通販サイトの動画再生ボタンを押すと、データセンターで情報に応じた動画を再生。サイト上では別ウインドウで表示されるため、導入する通販サイトには負荷がかからない(図を参照)。
通販事業者は、動画ボタンを作ってリンクをはる必要はなく、動画ボタンのカスタマイズや動画の尺の長さも自由に設定できるという。
導入コストは、1品番当たり3000円からで、サーバーの使用料は現在のところ無料で対応する。
動画サービスは、アッカが持つ愛知県瀬戸市の撮影スタジオと、今年3月に開設した川崎市の新拠点で対応する。商品が到着して4日後をめどに通販サイトにアップする。
アパレル通販サイトに動画を導入する場合、静止画像とは異なり、動画用のポージングなどをモデルに教育する必要があるが、アッカでは今年5月に開催した通販連動型のファッションイベント「ガールズアワード」に実行委員会の一員として参加。運営を担当した通販サイトで多くの動画を取り入れてきた実績があるのが強みだ。
アパレル商材以外でも、雑貨などは使い方を動画で見せることができるため、ウェブ上の表現が広がる。
今後、中国市場に進
出する企業にとって、既存サイトの説明文をすべて中国語に訳すことは手間のかかる作業だ。文章は必要な部分に限定し、商品を訴求したいポイントを動画で補うことで、言葉の行き違いなどから想定される返品率の低減も期待できそうだ。
アッカでは、今秋冬シーズンからアパレル分野で先行して動画サービスが導入される見通し。
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ディノス、過去最大のサマーセール
ディノスが開始したセールは「夏のいいもの大セール」。通販サイト内にセールの専用ページ(=画像)を開設し、衣料品、寝具、インテリア、生活雑貨、家具、美容健康関連商品、食品、スポーツ関連用品など約1700点を対象に値下げ、値引き幅は従来価格から10%~75%の値引きとなる。例えば「フリル付きラメボーダーワンピース」は9900円から3割引の6930円。「エアースプリングマットレスシングル」は8万4000円から7割引の2万5200円で販売される。
セール開始にあわせて、フジテレビ系の情報番組「知りたがり!」内でディノスが持つ通販コーナー「いいものプレミアム」でセール情報を告知。7月の16日、19日、20日の3回にわたって「夏のいいもの大セール」の内容を番組内で紹介、通販サイトへと誘導した。テレビ通販コーナー内で催事イベントなどの紹介を行うことはあるが、ネット販売サイトのセールについてテレビで告知するのは珍しいようだ。
ディノスはこれまでも夏期にセールは行ってきたが、ターゲットは既存顧客中心で、告知はメルマガが主。また、商材ジャンルやカタログタイトルごとに個別にセールを実施しており、開催の日程や期間などはバラバラだった。
今回のセールは新規顧客獲得も狙い、複数の商材にまたがって一斉に値下げ。また、セール情報をテレビで告知することで、視聴者を連動するネット販売サイトに誘導して、新規顧客獲得につなげたい考えだ。
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ヤフー、CCCのTポイントと提携
ヤフーはCCCと、ポイントサービス、広告事業、地域事業、インターネットサービスの事業領域などで提携する。このうち「ポイントサービス連携」では、「Tポイント」を「ヤフー!ショッピング」に導入。具体的には、ユーザーが「ヤフー!ショッピング」で買い物をする際に獲得するポイントを「ヤフー!ポイント」と「Tポイント」の好きな方から選択できるようにする。付与する「Tポイント」は「ヤフー!ポイント」と同じで、購入料金100円につき1ポイントとなる。
また、サービス参加店を利用することで獲得できる「Tポイント」を「ヤフー!ショッピング」でも使えるようにする。Tポイントサービス」の参加店はTSUTAYAやファミリーマート、カメラのキタムラ、ドトールコーヒーショップなどと幅広く、こうした様々な層のユーザーを「ヤフー!ショッピング」の新規客として獲得していきたい考えだ。
ヤフーでは、他社ポイントサービスの導入はこれまでは「ハードルが高かった」(広報)ため行っておらず、今回が初めての試みとなる。なお、「交換する必要がないだけのユーザビリティを提供できる」(同)との考えから、今回の連携では「ヤフー!ポイント」と「Tポイント」の交換はできない仕組みとなっている。
今後は「ヤフー!オークション」やデジタルコンテンツの分野でも「Tポイント」連携を検討していく計画だ。
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有店舗企業の通販戦略 良品計画(下) ポータルと差別化徹底
一時期、ネットストアのトップページに会社の事業案内などを入れていたことがあった。ポータルサイトと通販サイトとの区別がつかず、買い物客から分かりづらいとの指摘を受けたという。そのため、ネットストアの「店」としての役割をはっきりさせるため昨年、ポータルサイトとはページを切り分けた。
現在のトップページは、商品カテゴリー一覧や新商品情報、商品検索など買い物に関わるものだけを掲載している。「商品一覧も細分化して当初の倍ぐらいまで増やした。実店舗と同じように食品と食器を並べるなど商品にたどり着きやすいように配置も見直している」(同)とする。
ネットで先行予約販売実施
同社ではネットだけで買い物を完結させる会員はそれほど多くは無いと考えている。過去に行った、ネットストア利用者への電話聞き取り調査でも「ネットを見てから店に行く」「忙しい時は、店で見たことのある商品をネットで買う」という回答を多く得たこともあった。そのため、ネットと実店舗とが連携するような仕組みを常に念頭に置いて取り組んでいる。
実店舗で展開するネットストア会員獲得キャンペーンなどはその際たるものだが、他にも、同社で3年ほど前から採用している衣料品の「ネット先行予約販売」がこれにあたる。
同企画は当初、衣料品のチームが季節商品の出荷計画数を出すために、市場動向を把握したいということから立ち上がった。
昨年は冬物コートを対象に、真夏にネットで予約販売を実施。すると、消費者の反応が意外によく、クリック数によって人気の色柄がはっきりと予測できるまで集計できた。その結果、生産計画を見直して追加生産発注し、実店舗、ネットともに冬場の販売に備えることができたという。
「物販」が主目的のネット販売に「テストマーケット」という役割を加え「宣伝販促」も実践させる。それが最終的に、実店舗とネットの互いの顧客をフォローする連携体制を生みだすという仕組みだ。
有店舗小売業にとって、ネット販売の売り上げが伸長することは、必ずしも「是」とはならない場合もある。しかし、通販に参入しておきながら、実店舗の売り上げを守るために、ネット販売のコンテンツを塩漬けにしてしまうようなことがあっては非常にもったいない。
補完関係を生み出す仕組み作りには、コストも時間もかかるが、いったんその形ができてしまえば、連携できる取り組みの幅は広がる。
同社のように、モバイルも含めてその連携の輪を形成することで、多チャンネルから消費者にアプローチすることができる。そしてはじめて、顧客が持つ限られた時間を購買活動へと向かわせることが可能となるのではないだろうか。
(おわり)
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JSCの篠原社長に聞く──2009年の振り返りと今期の戦略は?
──09年度(2010年3月期)は前年同期比(※08年度は15ヶ月変則決算のため、08年4月~09年3月との比較)で増収増益だった。業績を伸ばせたポイントは何か。
「前期は番組力と商品力を意識して強化してきた。『見て頂ける番組』をきっちりと作りこむ。そのためには当然、番組に見合う『良い商品』が必要になる。番組力と商品力をパッケージと捉えて、両方をしっかりできたことが大きかったと思う。
また、不況で小売市場全体が厳しい中、大手の化粧品やアパレルメーカーさんなどを中心に既存販路以外に新たな販路や手法を模索されている中、我々のテレビ通販というチャネルを活用頂くケースも昨夏あたりから非常に増えてきた。知名度や訴求力の高い有力メーカーの商品を販売したり、それに伴う新しい番組ができてきた。これらも番組力や商品力の強化につながった部分だと思う」
──客単価は。
「現在の市況では客単価はさすがにしんどかった。番組力や商品力の強化で新規顧客獲得での客数アップと既存顧客の購買頻度を高めて、業績を上げていったということだ。そうなると注文数が増え、変動費はあがるが、商品については安易な価格訴求に走らず、バリューを追求した。そうしたことなどで一定の粗利を確保でき、経費効率の悪化をカバーして、わずかだが増収と増益の両方を達成できた」
──具体的に業績面で効果を上げた番組や商品とは。
「番組で言うと、昨夏に開始した2つの看板番組が大きい。1つは"アラフォー"をターゲットにした『ヴィーナスナビ』と当社のプライベートブランドを軸に紹介する『ショップチャンネルシグネチャー』だ。この2番組はコア顧客層に向けて相当な準備をして立ち上げた番組で期待していたが、きちんと定着したのかなと思っている。それから深夜帯の番組も状況を見ながら模様替えをして一定の成果が出てきている。今年2月から開始した『ももえり流!可愛くハッピーライフ』や『渡辺美奈代のセレブレッスン』などだ。若い世代を中心に深夜帯の視聴者を増やせているなどの効果が出てきている。
また、先ほど申したように新たにテレビショッピングでやってみようという大手の化粧品やアパレルメーカーの商品や、楽天さんなど様々なパートナー企業さんとの番組などが全体としての商品力、バリュー感を高めたのではないかと思う」
──前期はネット販売のほか、カタログの展開なども始めた。テレビ以外のチャネルの状況は。
「ネットでは08年4月から『ミラベラ』という海外ブランド品の通販サイトを始めたのだが、好調に推移している。ネット販売はもちろんだが、昨年9月から『ファッションサイトミラベラ』という名称の番組を始め、そうしたブランドがテレビにも参加して頂けるようになった。ブランドさんが我々の番組での表現について安心頂き、テレビ通販についても参加して頂けるという流れができつつある。これは番組力や商品力の強化という点からも大きなことだ。非常に期待している。
カタログは昨年1月からファッション系とノンファッション系のカタログを半期に1回、発行している。なるべくカタログ限定商品で構成し、それをテレビでも紹介している。テレビからカタログへ、その逆とサイクルができつつあり、カタログで安定的な売り上げを稼げるようになってきた。カタログ用の商品開発を進め、ページ数も増やしていきたい」
──今期もすでに第1四半期(4~6月)が終了したが、業績はどうか。
「今期も増収増益を目標に進めているが、予定通りだ。4、5、6月と前年同月はきちっとクリアできている。基本的な戦略は前期と同様、番組力、商品力の強化だ。今期は前期に立ち上げた様々な番組や取り組みを定着、定番化させていく。また、新しい試みとしては今年5月に熊本県民テレビ(KKT)と組んで『日本を見つけよう~九州~』と題し、熊本県産品を紹介する生中継番組を放送した。KKTさんに機材やスタッフを含めて中継では協力頂き、またKKTでも同日、サイマル生放送をしてもらった。地上波とのコラボは今回が初の試みだが当日の売り上げに関しても一定の反響があり、非常に可能性を感じた。他の局でも同様の試みをしていきたい。常にアンテナを張って、新しいことにもチャレンジしていく」
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有店舗企業の通販戦略 良品計画(中) "着せて"見せるが奏功
衣料品売上高が前年比25%増
有店舗小売業界だけにとどまらず通販業界にまで及んだ、2009年のアパレル不況。
日本通信販売協会(JADMA=事務局・東京都中央区、宮島和美会長)によると、2009年度の「衣料品」通販売上高は前年度比5・5%減の3431億8900万円。前年比を上回った月が1度もなく、年度を通じて厳しい結果となった。特に、下期の暖冬が追い討ちをかけたように、冬の定番品でもある高価格帯のアウター類の出荷が低迷。アパレルを取り扱う通販各社では悲鳴が上がっていた。
しかし、その状況下において良品計画(本社・東京都豊島区、金井政明社長)のネットストアの売り上げを支えたのは「衣料品」だった。最大の理由はサイト内に導入した新コンテンツ「コーディネートカタログ」にある。
同コンテンツは、それまで衣料品単品だけの掲載だけで終わっていたページ構成を、根本から変更したもの。「婦人」「紳士」「子ども」「マタニティ」とカテゴリー分けして、それぞれのページ内でオススメの洋服着こなしパターンを、モデルに着せて全身画像で表示するサービスだ。
さらに「部屋着」「外出用」といったシーン別や「リネン(麻)」「オーガニックコットン」のような素材別で検索することも可能。画像はクリックすると拡大し、正面、後ろ、横向きと、モデルが立つポーズも変わる。閲覧者に衣服の印象を深く伝えるように工夫している。
コーディネート画像は、1カテゴリーにつき100種類近くを掲載。開始当初は半分程度だったが、モデルに着せて見せる効果は非常に高く、組み合わせが多いほど閲覧者にクリックしてもらえることに気がついたという。
また、ヘアターバンやバッグなどの服飾雑貨についても、顧客から大きさが伝わりづらいとの声があったため、同コンテンツの中でモデルに持たせて1つのコーディネート例として掲載。同社では「なるべく、雑貨と衣服とをかみ合わせて見せていくように変えていった」(web事業部)とする。
その結果、昨年9月頃から衣料品の売り上げ伸び率が上期を上回るようになり、最終的には2010年2月期の商品別売上高で前年比約25%増という高い伸びを示した。まさに、ネットストアの売り上げけん引役となったのだ。
実店舗とネット販売の絶対的な違いは、顧客と対話ができないこと。しかし、画像やテキスト表現でそれを補うことができるのがネットの力。実店舗のスペースではディスプレイできないほどの数の衣料品を、消費者に見やすい形でうまく視覚表現できたことが、今回の結果につながったとも言える。
(つづく)
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アスクル、個人向け通販を本格化、今秋メドに新サイト開設
アスクル(本社・東京都江東区、岩田彰一郎社長)は今秋、新たな個人向け通販サイトを開設する。現状、一部のユーザーのみが閲覧可能なプレサイトでテストしているようで、コミュニティを軸とした通販サイトとなる模様。アスクルは昨年、ネットプライスドットコムと組み、個人向け通販事業に本腰を入れると表明。今春以降に通販サイトを新設する予定としていたが遅れていたようだ。年商2000億円規模の同社が満を持して立ち上げる個人向け通販サイトが注目される。
昨年、アスクルの完全子会社として新設し、今年2月にネットプライスドットコムが資本参加したアスマル(本社・東京都江東区、酒川美代子社長)を通じて、既存の個人向け通販サイト「ぽちっとアスクル」とは別に、新たな通販サイト「アスマル」がすでにテスト運営中のようだ。現状の「アスマル」は関係者に限定して参加、閲覧できるクローズドサイトで「使い勝手などをテストしている」(岩田社長)という。
詳細は不明だが、「文房具」や「飲料・食品」などアスクルが法人向け通販で得意とする商材や北欧のデザイナーと開発したデザイン性の高いPB商品を販売中。それに加えて、「1dayプライス!」と呼ばれる販売期間を1日限定とし飲料などを格安で販売する試みも行っているようだ。これはネットプライスが得意とする仕組みで同社のノウハウが活かされているようだ。
物販機能に加えて、コミュニティ機能を1つの軸とする模様で「並んでいる商品を買うだけでなく、買い手と売り手で作り上げていく」(岩田社長)サイトを目指しているようだ。ユーザーとメーカー担当者が参加するコミュニティで商品開発などをするものと見られ、「どういうコミュニケーションの仕方がいいか実験中」(同)とする。
法人向けオフィス用品通販としては最大手の同社が手がける個人向け通販サイト。今秋にはテストを終え、アスマルの本格オープンに踏み切る予定だ。ちなみに2010年5月期における個人向け通販の売上高は前年比20・9%増の22億5000万円。社内目標ベースだが、今期には約60億円、来期は約240億円まで拡大し、黒字化。来々期には600億円弱まで拡大させたい意向だ。
そのためには先行する競合サイトから顧客を奪い得るような特色のあるサイト作りが必須となりそう。現状、まだその詳細は見えないが今秋の本格オープンの段階でどういったサイトになっているのか、期待される。
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ディノスと丸井、家具の相互供給開始、カタログや店舗で互いの商品を紹介・販売
ディノスが今回、販売を始めるのは丸井のインテリアブランド「in The ROOM(インザルーム)」のPB(プライベートブランド)商品。取扱商品点数は約140点。中心価格帯はソファが約10万円、カーテンは約3万円など。
7月30日から全国の主要書店で販売する家具・インテリアの通販カタログ「house styling(ハウススタイリング)」の今秋冬号の巻頭特集ページ(=写真)で紹介。巻頭特集は数ページを割いて「趣味の時間も2人一緒に」「友達と過ごす楽しい時間に」などの切り口で、「掛け布団カバー」(9900円)や「カバーリングソファ パフューム」(7万8000円)のほか、カーテンやラグマットなどの丸井のPB商品を自社商品と組み合わせ、コーディネート提案する。なお、7月23日から配布する既存会員向けカタログでは1ページで丸井の商品を紹介している。
今回は電話受注には対応せず、ネット販売のみ。カタログの巻頭特集から「ハウススタイリング」の通販サイトに顧客を誘導し、購入を促す仕組み。
一方、丸井も7月30日から、百貨店「マルイ」で展開する「インザルーム」の売り場の一画でディノスが「ハウススタリング」で展開する「LONG&LOWダブルベッド」(12万8000円)や「ナイトテーブル」(1万4800円)、「Tolomeoランプ」(4万7250円)など10点の独自商品を同じく自社商品と組み合わせて、展示・販売する。スタート時点でディノス商品を展示・販売するのは「ららぽーと豊洲店」
「なんばパークス店」「西宮ガーデンズ店」内の「インザルーム」となる。
なお、丸井では実店舗内での紹介に加えて、サイト内でもディノスの商品を紹介。ただ、サイト上では直接的な販売はせず、ディノスの通販サイトに送客する形をとるようだ。
ディノスおよび丸井が、他社の展開するブランド名を打ち出した形で商品供給を受けたり、共同販促を行なうことはあまり実績がなく、珍しい試みのようだ。
今回の連携はディノスにとってはインテリア分野における商品力強化の一環。自社による独自商品に加えて、「インザルーム」が得意とするインテリア性の高いファブリック関連の商品の供給を受けることで、MD強化につながると判断したようだ。また、実店舗での商品露出で新規顧客獲得も期待しているようだ。
丸井は自社商品の新たな販路として期待しているようだ。ディノスの通販カタログ「ハウススタイリング」(年2回、約200万部発行)や通販サイトで多くのディノス顧客に、商品を露出・販売できるため、売り上げ拡大のほか、認知拡大も狙う考え。
ディノスでは丸井との相互商品供給や共同販促など各社施策を通じ、まずは1年間で1億円程度の売り上げを見込んでいるようだ。
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有店舗企業の通販戦略 良品計画(上) 「待機状態」の会員は5%
「たった1日で1万人がネットストアの会員になったこともあった」(web事業部)。担当者が明かしたその数字が、そのまま"無印ブランド"の高い人気をあらわしている。
会員獲得のために、昨年同社が仕掛けたのは、実店舗を使った勧誘活動だった。モバイルからネットストア会員登録することで10%オフのクーポンをダウンロードできるようにし、それを実店舗で掲示すると割引が適用されるキャンペーンを行ったのだ。全国すべての店舗で行い、メールアドレスだけの簡易な登録フォーマットにしたことで、大量の会員獲得につながったという。
同社では「お店からネットへの誘導として非常にうまく行ったパターン」(同)と説明する。そのほかにも実店舗での会員獲得手段として、ネット会員の利便性を表記した商品カタログの陳列などを行っている。
会員引き込む「5つの特典」
ネットストアの会員に特徴的なのが、いわゆる「待機状態」が少ないこと。同社によると(昨年12月の時点で)会員の95%が商品購入の実績があり、購買が止まっている会員は実に5%にしか過ぎないという。
そこまで会員が購買活動を継続する理由は、既存のブランド力に加えて、ネット会員限定の「5つの特典」にあると言える。
その1つ目が会員登録時に配布される500円クーポン、次に購入金額5250円からの配送無料サービス。そして、特に人気が高いとされる、季節商品やデザイン・仕様変更に伴う在庫処分品を集めた「ファクトリーアウトレット」サイトの利用権利。さらに年数回開催している10%程度の割引セール。最後に、希望者対象のアンケートや、モニタリングでの会社招待といった、コミュニティーへの参加を呼びかけたイベントの実施だ。
アンケートに関しては回答内容が、同社が運営する「くらしの良品研究所」での商品開発に大きく関わることもあり、会員からの注目度は非常に高い。多い時は、1案件につき1万件以上の回答が集まることもあるという。過去に、アンケートやモニターの意見を参考に「ベランダ菜園キット」や「体にフィットするソファー」などが、商品化されている。
定期的なイベント実施でサイトの閲覧機会を増やし、会員を巻き込んだモノづくりも行うことで、ブランドへの親近感を与える。これらの活動すべてがファンの育成につながっているのだ。
売上伸び率回復が課題
同社の2010年2月期のネット販売売上高は、前期比9・9%増の82億2800万円。全事業(売上高1643億4100万円)に占める構成比は同0・6ポイント増の5・8%となった。
都内最大規模の有楽町店舗の年間売上高はすでに超えており、その数字は軽視できないものとなりつつある。
好調な成長を続けているが、もちろん、懸念材料がないわけではない。その1つが「売り上げ伸び率」だ。伸び率は2007年2月期が前年比22・2%増、08年2月期が同20・6%増と、過去2年連続で20%超えを実現していた。しかし、09年2月期は同9・9%増にとどまり、一気に2ケタを割り込んでしまう。
「当然この数字では許されない」(web事業部)との言葉通り、今期は2ケタ増を確保することを至上命題としている。
伸び率低下の最大の原因は客単価の下落。サイト内での購入者数は、ここ数年間でほとんど変わりないが、高単価・大型商品の低迷が大きく響いたもよう。ステーショナリーやハウスェアなどの小物雑貨は伸びている一方で、家具関連の商品の動きが落ちてきたと同社では分析している。
今期はテコ入れ策として、部屋の家具選びをサイト内で支援する「家具・インテリアシミュレーター」を3月5日に開設。
ユーザーが購入希望の家具をクリックすると、サイト上の部屋のイメージ画面に、選択した家具が出現するもの。カーテンやソファー、テーブルなど8種類以上の家具を扱っている。部屋の画面は、床板の色やカメラアングルを変更することも可能で、多種多様なユーザーの部屋にイメージを近づけられるようにした。
サイト上には家具の合計金額も掲示されるため、商品の単品販売だけではなく、トータルコーディネートでの需要も掘り起こす狙い。不振の大型商品販売で巻き返しを図る。
(つづく)
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TOPインタビュー ベルーナ・安野清社長③「中国進出、ワイン卸から」
「伸び悩みの原因は、こだわりが薄れていたことだろう。表面的な取り組みになっていた」
こだわりとは。
「商品しかり、マーケティングしかり、サービスしかり、事業プランしかりだ」
事業別では、グルメ関連の2010年3月期売上高は前期比4・8%減の118億1000万円だった。
「売り上げはやや犠牲にして、収益性を重視する戦略を進めている。今期には効果が出てくるのではないか。また、今後はワインの成長を見込んでおり、11年3月期の売上高は前期比10%増の34億円になりそうだ。カタログはややマイナスだが、ネット販売と卸販売が伸びると予想している」
化粧品のオージオは、売上高は15・8%減の47億3000万円だったが、営業利益は14・5%増の6億3000万円となり、利益率が大幅に向上した。
「顧客の離脱が多く、新規獲得の効率も悪くなっているため、媒体を絞ったことで売り上げが落ち込んだ。グルメと同じく収益性を優先したが、もう少し成長性を重視するべきだったと思っている。今後は成長性と収益性のバランスをいかに取るか、そして商品開発とマーケティングの見直しに取り組む予定だ。これまでのブランドを維持しながら、旬のブランドを開発して成長性を促進する。現状は踊り場に差し掛かっているが、いずれは数倍の売上高にしたいと思っている」
健康食品のリフレの売上高は、前期比16・0%増の49億5000万円だった。
「媒体戦略に改善の余地あるので、見直しを図りたい。強くなりそうな商品は揃っているので、ブルーベリーの『ブルーベリー&ルテイン』など主力商品を拡販していく」
中国進出に関しては。
「逐次行う。ただし、消耗戦をする気はない。まずはワインの卸からスタートし、ネット販売に進みたい。そして、状況を見ながら化粧品、健康食品を販売する。ワインに関しては、経済的に豊かになっていることもあり、中国での需要は確実に増している。ワインなら国際価格なので、極端な安売りをせずに販売できるが、衣料品は中国価格になってしまうので非常に厳しい。6月か7月にはテスト販売を行いたい」
単品通販事業全体では、売上高350億円を目指すとしている。達成への具体策は。
「全事業を伸ばしていきたい。商品力の強化も重要だが、まずはマーケティング面を改善しなければいけないと思っている。そして、サービスの見直しや、顧客フォローを進めることで解約を減らしたい。収益性を重視しすぎた面があるので、全体の収益性に配慮しながら投資していきたい」
BOT事業は増収となったが、通販代行サービスの収益性改善が課題となっている。
「新規クライアントに対して、価格面でのメリットを提示して受託の契約を結ぶケースが多かったが、継続してもらうことで収益性を改善したい。また、さまざまなメニューを持っているので、例えばコールセンターだけではなく、メーリングも提案する、といった取り組みを進めていく」
不動産関連のプロパティ事業と金融関連のアドバスド・ファイナンス事業の縮小傾向は続くのか。
「そうだ。不動産関連については、賃貸事業だけ残して資産の売却を進める。金融関連は営業貸付金残高を減らしている」
懸案となっている、コンプライアンス順守に関する取り組みは。
「どんな問題が発生しているのか、毎月報告を聞いている。社員の意識も高まっており、逆に萎縮(いしゅく)するくらいだ。薬事法、景品表示法については特に注意している」
新たな中期計画の策定は予定しているか。
「今期中にも3年の中期経営計画を策定する予定だ。カタログ事業は年10%の成長性をキープしたいと思っているが、ネット販売がポイントになるだろう」(おわり)
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大丸松坂屋、リユース品の通販開始へ
買い取り対象となるのは「ルイヴィトン」など国内外の有名ブランドで、バッグ、時計、衣料品などを中心に約250ブランドを計画。専用の通販サイト「ソーシャルネット」を7月1日に開設し、対象ブランドを公表する。
大丸松坂屋は現在、リユース品の在庫はなく、サイトを開設して下取りを開始。約1カ月後からネット販売をスタートする。同社では、百貨店顧客はタンス在庫が豊富な消費者が多いと見られることや、ネット販売市場の成長を見込んで事業化を決めた。
下取りには会員登録が必要で、不用になったブランド品を送ってもらい、受け取った翌日には査定額をメールで知らせ、消費者の了承が得られれば金額を振り込む。査定額が気に入らなければ、同社が返送料を負担するという。
査定は、提携先の専門業者が実施。実店舗では対応できないため、通販サイトを通じての下取りに限る。
また、商品の売買に際しては、同社と利用者が売買金額の2・5%ずつを負担し、複数ある指定のNPO団体に寄付する。利用者は、寄付を断ることや、複数あるNPOを選択することができる。
リユース市場の参入については、「査定と寄付の両面で、百貨店の安心感が強みになる」(同社)とする。
大丸松坂屋は、リユース品のネット販売で初年度5億円、2~3年後には10億円の売り上げを計画。1年目に5億円を販売した場合、同社と消費者がそれぞれ売買金額の2・5%を負担すれば、2500万円が指定のNPOに寄付される計算だ。
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新社長に聞く―イマージュ・沼田社長「化粧品子会社のノウハウ活かす」
(聞き手は本紙記者・川西智之)
昨年12月に副社長に就任してから約半年で社長に昇格することになった。
「昨年、『イマージュ復活に向けて、アイムと協力して進められる部分はないのか』という話が出て、その流れで副社長に就任することになった。5月の株主総会後に社長となったわけだが、アイムの社長も引き続き務めているので、実務面はすべて私が取り仕切る形だ。アイムの成功事例を取り入れるという点では、やりやすくなった面はあるものの、責任の重さを痛感している」
半年間でどのような取り組みを行ってきたのか。
「東京ガールズコレクションへの参加に始まり、テレビ通販の開始など、ブランドの知名度向上を目指した取り組みを実施した。これまでは予算を縮小する中で、利益重視の戦略を取ってきたが、バランスを考えながら広告戦略を展開しているわけだ。もちろん、投資がすべて回収できているわけではないが、良い部分と悪い部分は見えかけてきている。良い部分をピックアップして、新規獲得につなげていきたいと思っている」
具体的には。
「ウェブでの広告の出しかた、テレビやイベントの効果的な使い方だ」
ウェブ広告はかなり増やしているのか。
「増やしてはいるが、アイムほどの予算は取っていないため、大量出稿ではない。ただ、いろいろな『気付き』がある。売れなかったらすぐに出稿をやめるというのではなく、きちんと分析・検証して良い部分も見出していく。こうした取り組みは、アイムでの経験を活かしたものだ」
商品企画で変えていく部分はあるのか。
「ややアイテム数を絞り、1アイテムあたりの販売数を増やしたいと思っている。初回発注における在庫のリスクを減らす分、広告を上積みして、これまでタッチできなかった人たちにアピールしていきたい。単に安売りをアピールするだけでは駄目で、広告の表現手法、出稿方法の工夫や、アウトバウンドなども重要になってくるだろう」
イマージュとアイムの連携については。
「これまでアイムは30代後半から50歳までがメーンだったが、ウェブ広告を大幅に増やしているため、最近は25歳前後が中心だ。これはイマージュの顧客層と重なっている。広告関連など、イマージュとアイムで共同戦線を張っていきたい。また、両社間での情報交換を頻繁に行っている。アイムが培ったネット販売のノウハウに関しては、すべてイマージュに応用していく。もちろん、すべてを活かせるわけではないが、過去の広告に比べれば格段に良くなってきている」
通販代行事業も強化している。
「当社はきめ細かいフォローに強みがある。出荷代金が安いだけならその場限りだが、リピートにつながれば顧客にとっては一番良いわけだ。アイムのデータをもとに、コンサルティング的なこともできるのが強みとなる。価格で勝負する気はないが、かといって相場に比べて料金が高いということはないはずだ」
衣料品通販も年々競争が激化している。生き残り策は。
「プラスオンの価値を創出するしかないだろう。イマージュらしさを、顧客に分かりやすい形でアピールしていきたいと思う」
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TOPインタビュー ベルーナ、安野清社長②「テレビにチャレンジ」、ミセス層もネット強化へ
「タイミングが合えばやりたいとは思っている。ただ、まだ低速走行で様子見している段階なので慎重にいきたい。売り込みは多いのだが、これといった案件がないのが実情だ」
──カタログ事業の売上高1000億円という数字をイメージしているとのことだが、達成するためには、ミセス向け事業の成長も不可欠となる。
「年4~5%前後の成長が必要だ。リストの収集と掘り起こしを今まで以上に強化したい。また、弱くなってきている折込チラシも課題となるだろう。現在、年間購入回数は平均2・5回弱だが、どこまで増やせるかがカギだ」
──家具関連は苦戦が続いている。
「マイナスが続いており、商品力強化が一番の課題となる。リピートを促進するには品質向上が重要だが、チェック体制強化や業者の選別により、ここ数年で飛躍的に向上した」
──テレビの活用は考えているのか。
「チャレンジしたいとは思っている。どの程度の予算を投入するかなど、具体的なことは決まっていないが、予算のうち半分はテレビCM、半分は単品通販などのインフォマーシャル的なものにしたい。テレビCMについては、ベルーナの知名度向上を目指したイメージCMだ。短期的な効果を期待するのは難しいだろうが、長い目で見たい」
──ネット販売の2010年3月期売上高は72億5000万円だった。
「売上高は目標をやや下回ったが、チャネルとして利益を優先したオペレーションを行った。配送日数を大幅に削減した効果がかなり出ており、顧客から『こんなに早く届くなんて』などとお褒めの言葉をいただくことが多くなった」
「今年からは配送予定日を注文時に告知できるようにしたが、キャンセル率の低下に大きく貢献している。早いだけでいつ届くか分からないという状況では、キャンセルや引き取り拒否が起きてしまうからだ。配送までのリードタイムの短さに関しては、他の総合通販と比べても上位に位置するのではないか」
──最近はアマゾンジャパンや楽天など、即日配送を打ち出すネット販売企業も出ている。さらなるリードタイム短縮は考えているか。
「これ以上縮めようとすると、コストが増加して顧客に負担してもらう形となってしまう。現状が最適なサービスレベルではないか。風呂で例えれば熱ければいいものでもなく、ぬるければいいものではなく、重要なのは"湯加減"だ」
──モバイルに関しては、独立した通販サイトとしての展開をやめ、GNTが運営するソーシャルメディアのショッピングコーナーとした。
「従来からの顧客からしてみれば違和感があるかもしれないが、ベルーナのブランドは前面に打ち出している。現状のモバイル通販は黒字を出すのが難しい状況で、他の総合通販もモバイルでの集客には苦労しているのではないか。そのため、リスクヘッジの意味も込めて、モバイルのプロであるGNTと組んだわけだ。ただ、将来的にトレンドが変われば、自社サイトを構築して自社で運営するという選択肢も出てくるだろう。GNTとの協業は、いうなれば楽天との付き合いと同じことだ」
──移行後の状況は。
「ベルーナのことを良く知らなかった顧客が増えている。今までのやり方ではアプローチできなかった層だと考えれば、今回の取り組みは成功ではないか」
──モバイル経由の売上高は。
「ネット販売売り上げのうち、約28%だ」
──今後のネット販売での新規顧客獲得策は。
「これまでネット販売に力を入れていなかったこともあり、先行事例を参考にすることで20~30代に関しては順調に獲得できている。CPOも劇的に低い値だ。また、50~60代についても、当社がパイオニアとしてネットでの成功事例を作りたいと思っている。これまでの取り組みで、熟年層に当たるための法則ができつつある。今シーズンと秋冬でテストを行い、うまく行けば来期にアクセルを踏みたい」 (つづく)
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出版社の通販戦略① アシェット婦人画報社、旬のコーデで"即買い"を誘導
「エル・ジャポン」や「婦人画報」などのファッション誌を手がけるアシェット婦人画報社は、2009年1月に住友商事グループの一員となったのを機に、同年9月に通販サイト「エル・ショップ」を開設した。
住商が日本で展開する「バーニーズ」や「マークジェイコブス」などファッションブランドの販売窓口として、グループのジュピターショップチャンネルを軸に、ネット販売や紙媒体などを複合的に活用した"マルチチャネル戦略"を推進しており、一環として、アシェット婦人画報社も新たな事業モデルの構築に取り組んでいる。
「エル・ショップ」開設当初はグループのブランドなどラグジュアリー路線が目立ったが、現在はコンセプト通り、新進ブランドなど「エル」の世界観でセレクトした商品を扱うサイトとして商材の幅を広げている。
集客面では、ウェブ雑誌「エル・オンライン」から誘導し、同サイトの会員を中心に顧客化に成功している。また、雑誌「エル・ジャポン」のブックインブック(12ページ)で毎号、通販サイトを紹介。小冊子で紹介する商品は電話でのオーダーも受け付ける。
「エル・ショップ」は、ファッション感度の高い消費者が利用しているのが特徴。セールを待たず、ジャストシーズンでプロパー(正価)商品を購入する顧客が多いという。
このため、旬のオリジナルコーディネートで商品を提案したり、パリやニューヨークなどで見かけた、おしゃれな女性のスナップを掲載し、身に着けている商品と同じテイストの商品を購入できるようにするなど、「エディターならではの提案力を強みに、その場で買いたくなる工夫をしている」(大勝裕子コマース本部副本部長)という。
また、カスタマーサービスの視点が高いリピート率につながっているようで、例えば、昨年12月には顧客全員にクリスマスカードを送るなど、アナログな手法で顧客の心を掴んでいる。
さらに、優良顧客を中心に人気のスイーツを手書きのサンクスレターを添えてプレゼントするなど、「手間を惜しまないサプライズが顧客から支持され、想定以上に高いリピート率につながっている」(出浦直子コマース本部ECマーケティング部)とする。
時には、他社サイトで見かけた商品が欲しいというリクエストがあり、顧客が地方在住の場合などはメーカーに問い合わせ、その顧客のために買い付けたこともある。
今期は、「エル・オンライン」からの誘導をさらに強化する。約16万人のオンライン会員へのメルマガで通販サイトを紹介したり、商品受注会のレポートを掲載することで、ファッション感度の高い消費者を囲い込む。
また、一定金額以上の購入でボーナスポイントやプレゼントなどを付与するキャンペーンを実施し、客単価向上を目指す。
今年2月からは2カ月に1回、ウェブ上で先行受注会を開催。在庫リスクを軽減できる施策として回数や商品カテゴリーを増やして実施する。
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JADMAの将来像を聞く、宮島和美会長インタビュー「事務局改革に着手」
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「航空系」通販、捲土重来への"一手"②、全日空商事、ネット専業にシフト
カタログ・機内誌通販中止、サイト刷新、MDも変更
「今までのビジネスモデルでは厳しい」。
搭乗客の減少で苦戦が続く航空系通販。全日空商事(本社・東京都港区、中野雅男社長)の2010年3月期の通販売上高は前期比6%減で、特に機内誌・カタログなど紙媒体は苦戦し、ともに二桁減の減収だった。ただ、対照的にネット販売売上高は同60%増と大幅な増収。売上高で全チャネルのトップに躍り出た。同社ではこうした現状をみて、ビジネスモデルの転換が必須と判断。「選択と集中」の結果、「紙媒体通販からの撤退」を決断した。カタログは休刊、機内誌通販も中止。"ネット専業の通販"に舵を切った。
同社の2010年3月期の通販売上高は同6%減の31億9500万円(1271号で既報)。チャネル別に見ると、機内誌は同50%減、カタログは同30%減と大幅減だが、対照的にネット販売は同60%増と好調で、チャネル別の売上高でトップとなった。
理由としては、機内誌で積極的に通販サイトへの誘導を行っていたことに加え、前々期から開始しているマイレージプログラムとの連携サービスが大きい。同サービスは全日空の顧客を取り込むために開始したもので、全日空のマイレージプログラム「ANAマイレージクラブ(AMC)」のマイルと通販サイト「astyle」のポイントを、1マイルを1ポイント分として交換できる仕組み。この施策でサイト利用率が向上し、メルマガ会員は1年間で倍の20万人となった。
このようにネット部門は好調だったが、機内誌・カタログは売り上げが減少してもコストが変わらず、収支構造が厳しい状態。「従来の機内誌で新規客を獲得し、カタログ、ネットでリピートしてもらうビジネスモデルが壊れてきた」(WEBセールス部・海野尚二部長)。また、分析した結果、カタログでしか注文しない顧客はあまりいなかったことも分かった。
そこで、カタログを休刊し、機内誌はサイトへの誘導ツールに変更するなど紙媒体での通販を中止。部署名も変え、"ネット専業通販"という新たなビジネスモデル構築に踏み切った。従来のカタログ顧客には、ハガキやメルマガなどで複数回にわたって告知した。
具体的なネット販売戦略としては、まず「ユーザビリティの改善」に取り組んだ。これまでカタログの受注ツールだった通販サイトをリニューアルし、使い勝手を重視した仕様に変更。例えばヘッダーを常時、サイト上部に出すことでユーザーがサイト内での自身の移動状況を把握できるようにし、ページ間の移動を容易にできるようにした。また、レコメンドエンジンも導入。購入単価の向上につなげる狙いだ。
デザインも大幅に変更した。一覧性を重視し、カタログでは紙面の関係で乗り切らなかった色などもサイトではすべて掲載。「見て楽しめる」(同)デザインを心がけた。さらに、マーケティング面も改良。ログ分析を取れる仕組みにしたことで、ユーザーの購入までの動向や離脱状況が追えるようになった。
システム部分以外では、これを機に商品戦略を変更した。これまでは「いわゆる『通販商品』が多かった」(同)が、「自分たちの立ち位置を考えると価格勝負は難しい」(同)と考え、ブランドとのコラボレーションや海外セレクトショップの商品を主としていく。従来型の商品は今後は仕入れず、「品質重
視」をコンセプトに展開していく構想だ。
今期のネット販売売上高の目標は前期比50%増の24億円。約2000万人のAMC会員の取り込みを狙うほか、ネット広告に本格的に取り組むことで外部客を獲得し、目標達成を狙う。
(おわり)
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注目企業の次の一手 ストリーム、劉海涛社長、「課題は知名度向上」今期からブランド戦略展開
前期は減益に終わったほか、単体では減収となった。
「イーベストと特価COMを子会社化したことで増収とはなったが、仕入れや倉庫、運営フローを統合したことで機会損失が起きた。ただ、突貫工事を行い数カ月で終わらせることができたため、最低限の損失で済んだ。そのため、第1四半期と第2四半期は厳しかったが、第3四半期はトントン、第4四半期はマイナス分を取り返している。第4四半期からは統合した効果が出てきているわけだ」
倉庫は1カ所に統合したのか。
「そうだ。ただ、今期は5月に倉庫を千葉県の市川市から、神奈川県の厚木市に移転した。以前は大きな倉庫に間借りしていたが、新倉庫は一棟借りで自社運営だ。面積も2000坪から3000坪となったため、白物家電など品揃えを拡充したほか、出荷効率が向上し、物流経費削減につながっている」
倉庫管理システム(WMS)も導入した。
「自社で物流を運営するためには不可欠なものだ。業務フローが改善されれば、当然経費も1~2割は削減できる」
昨年11月にはECカレントで送料無料になる購入金額を5000円から8000円に引き上げた。送料無料キャンペーンを行う会社が増える中で、流れに逆行しているのでは。
「他社と同じことする必要はない。重要なのは一つの注文でどれだけ利益が取れるかだ。確かに、注文数は多少下がったが、平均単価は上がっている。送料関連での過剰なサービス合戦は赤字を拡大するだけだろう」
ECカレントのほか、イーベストと特価COMと家電関連では3サイトを運営している。今後の運営体制に変化はあるのか。
「将来的には統合する可能性もあるが、顧客が大きくバッティングしているわけではないので、現在の体制を継続する予定だ。イーベストはベスト電器に親近感を持つ顧客が多いし、特価COMにもパソコン関連を中心に固定客がいる」
3年前の上場時は売上高1000億円の早期到達を掲げていたが、前期の連結売上高は約336億円だった。現状では難しいのでは。
「目標を捨てるわけではないが、停滞していることは事実だ。当社の問題だけではなく、環境の変化もあった。当時は安売りだけで1000億円を達成できると思っていたが、そうはいかなかった。きちんと利益を出しながら、売り上げを伸ばしていく。そのために重要になってくるのはブランド力だろう。知名度が上がれば、安売り路線から舵を切ることもできるからだ。ただし、"安い"というイメージは維持していきたい」
どのようなブランド戦略を展開するのか。
「今期の後半から取り組む。具体策はこれから考えたい。先般発表されたサービス産業生産性協議会の顧客満足度ランキングでは、ECカレントが2位となったが、売り上げ面で効果があった。もっと知名度を上げていきたい」
劉社長は以前から、ライバルとしてアマゾンを意識する旨の発言を繰り返してきた。今後アマゾンに対抗するには何が必要か。
「当社の場合、アマゾンに対しては家電専門という優位性があり、他の家電関連のネット通販に対してはシステム面での優位性がある。ただ、アマゾンには知名度の点で圧倒的に負けている。ブランド戦略を展開するにも段階が必要で、まずは物流面の不安をなくす必要があった。さらに、今後はEDI(電子データ交換)を構築し、雑貨など、家電以外の商品も取り扱っていきたい。この2つをクリアすれば、次のステップに進むことができるだろう」
食料品や生活雑貨を取り扱うヤマダ電機の店舗のようなイメージのサイトになるのか。
「そうだ。家電だけではリピートしてもらうのは難しい」
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TOPインタビュー ベルーナ、安野清社長①「リピート促進に注力」、低価格品拡充で業績回復
2010年3月期は最終赤字から回復し、カタログ事業の売り上げ減にも歯止めがかかった。
「カタログ事業は下期に回復基調に転じた。今期もこれを継続したい。その最大の要因は、高価格帯を残しつつ、低価格帯の商品を増やしたことだろう。もう一つはネット販売の伸長。当社の顧客は中高年層が多く、ネットにはなじまないと考えていたが、若年層向けを伸ばすには欠かせない。今後は20~30代向けに関しては、他社並みのネット比率を実現したい」
低価格帯の構成比が増えると、粗利益率は落ちるのでは。
「確かに若干落ちるが、媒体費で調整していく。ただ、注文数が大幅に増加しているので、問題は物流費をどこで吸収するかだろう。倉庫内作業を最適化するために、配送業者を絞るといった工夫もしている」
客単価はどの程度下がったのか。
「約15%下がった。商品単価も約30%下がっているが、その分同時購入点数が上がっており、従来は2点を切っていたものが、3点を超えた。客数も、若年層では40%以上、トータルでも20%以上増えている」
同時購入点数の増加は、システムの刷新による配送日数の削減が効果を発揮しているのか。
「そうだ。また、かつては極端に言えば、欠品となってから商品を追加で仕入れるという形だった。現在は、顧客サービスの観点から、欠品は絶対に起こしてはならない、というように担当者の意識も大きく変わった」
「配送日数に関しては、頒布会が中心だった頃の感覚が抜けていなかったという反省がある。現在は4日を切っており、在庫のある商品であれば翌日配送も可能だ。もちろん、キャンセル率低下にも貢献した」
リピート率向上にもつながる。
「当社の場合、新規顧客の獲得に強みがあったが、それに甘えて顧客リストの活用に関しては遅れていた。今後はカタログ発行の合間にハガキを送るなど、リピート促進を今まで以上に図りたい。ネット販売に関しては、1カ月以内にリピートする顧客は定着する傾向があるが、最初の購入から3~4カ月リピートのない顧客は掘り起こしが難しくなる、というように二極化している。一度購入した顧客に対し、いかに短いスパンで案内できるかが勝負だろう。ネットとカタログで顧客の傾向に大きな差があるわけではないが、レコメンドがあるので同時購入点数はネットの方が多い」
前期のカタログ発行部数は。
「前半は約10%減、後半は若干減。トータルでは10%弱減らしている。今期については、前期並みか、顧客リストが増加傾向にあるので、やや増やすかもしれない。折込チラシに関しては年々レスポンスが悪くなっているため、減少傾向にある」
若年層向け事業の強化を打ち出した。
「20~30代女性を対象にした『リュリュ』『ルアール』の10年3月期売上高は約98億円だが、これを250億円まで増やしたい。仕入れのロットが小さいとやりづらいので、規模を拡大しなければならないわけだ。中高年層はネット販売を伸ばすといっても限界があるが、若年層はまだまだ伸ばす余地がある。来季は若年層向け事業のネット販売比率が50%を超える見込みだ」(つづく)
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アスカコーポレーション・急成長の"光と影"④ 商品発注は納期直前?、改革困難な企業体質
当時を知る化粧品受託業者によると、「経営破たんに関連して盟友関係にあったジュポンインターナショナルとも一時的に関係が悪化した。新たな供給元が中々見つからず、うちにも3度来たが付き合いたくないと全て断った」という。結局、関東のある受託業者に落ち着いたがこの会社、「長続きしなかった」(前出の関係者)というのだ。
理由はあまりに厳しい取引条件にあるという。先の関係者は続ける。
「アスカでは月1回、取引業者を集め連絡会議を開く。その際に示されるのが委託商品の販売量の推移。業者はその販売量から次回生産量を推測して生産する。だが実際、発注書が切られるのは納期の直前ということもある。取引関係にある事業者は"買い取ってもらえた試しはなく、泣き寝入りするしかない"と漏らしていた」というのだ。
在庫処分を理由に買い叩かれることもあり、現在取引関係にある別の業者も「金回りは良く支払いは遅滞しないが、値引き交渉で揉めたという話はよく聞く」と漏らす。
実際、アスカはその急成長の影で多くのトラブルを抱えてきてもいる。2000年には前身の「アスカ」が商標権侵害訴訟で敗訴。09年5月には百貨店に勤務する店舗スタッフが店舗閉鎖に伴う解雇を不当とし、大阪地裁に提訴している。
また、業界関係者からは「都内の企業と訴訟が発生し、敗訴で2億円前後の支払いが発生した」「国内外の仕入れ先3社と商品の加工費等の支払いに関して係争中。契約金額の値引き要請が問題となっているよう」といった噂や話も聞かれる。
昨年のJAS違反事件以降、アスカでは表示責任者の配置など社内規定を設け、外部の法律コンサルタントとも契約。「以前とは全く違う様相を呈している。今後、何か別の要素がない限り見逃すことはない」(お客様相談室・片山氏)としている。
だが、これまで多くのトラブルを抱え対外信用の面でマイナス要因を抱えるだけでなく、過去には薬事法違反の疑いで指導を受け、商品実用新案法違反で南部社長が書類送検されるなど、コンプライアンスの面でも弱さをみせてきた。企業体質の転換を図るのは並大抵ではないだろう。
カタログでは「アスカは逃げも隠れも致しません。代表の私が顔をさらけ出すことで、責任の所在を明らかにしてまいります」と語る南部社長。本紙では南部社長に取材を申し込んだが自ら応じ、数々の疑問に答えることはなかった。
(おわり)
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楽天、インドネシアで仮想モール、メディア大手と合弁会社、モール間で商品相互供給も
設立する合弁会社の出資予定額は約3億8400万円で、出資比率は楽天が51%、グローバル・メディアコム社が49%。社長は楽天から派遣する。
具体的な設立時期や社名は未定だが、仮想モールは「楽天」の名称が付く可能性が高いようだ。
開始当初は、インドネシア国内から出店店舗を募り、同国の消費者向けに商品を販売する。ただ、将来的には日本の楽天市場や台湾、タイ、中国、米国版との連携も視野に入れる。一例としては、日本の楽天市場で「インドネシア版楽天市場」の商品を購入できるようにするなど、モール間で「商品を相互供給する」(楽天)形が考えられるようだ。なお、インドネシア版の出店店舗数、商品数の目標は未定。
楽天では今年度中に海外10カ国に進出する計画を打ち出しており、5月20日には米国バイ・ドット・コムの買収を発表している。次の進出先は非公表だが、同社では「以前からの方針」(同)としてアジア市場への進出を積極化しており、次の進出先もアジアとなる可能性が高そうだ。
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「航空系」通販、捲土重来への一手①、JALUX 主婦の友Dと連携強化、独自商品で差別化図る
JALUXの通販事業の3月期業績は、売上高が前期比18.7%減と2桁の減収(前号に既報)。
目立つのは紙媒体の苦戦だ。媒体別に見ると、機内誌の売上高は、ページ数の削減や搭乗客数減少の影響を受け、前期比28.7%減と大幅な減少。カタログ部門も食品カタログは横ばいだったものの、総合カタログは部数、ページ数、発行回数を削減。規模を縮小した結果、売上高は同16.5%減と落ち込んだ。
こうした既存媒体の「縮小路線」は今期も継続。カタログは「大きな削減は考えていない」(三浦雅彦通販企画部長)が、発行回数は見直す方向で検討している。具体的には特選号や新春号などを削減するようで、回数を絞り1号あたりの収益性を高める考えだ。
ただ、既存媒体の縮小はコスト削減には寄与するが、売り上げ拡大や新規客の獲得にはつながらない。通販事業の飛躍のためには"守り"一辺倒ではなく同時に"攻め"の戦略も必要になる。
そこで同社が取り組む"攻め"の1つが、昨年子会社化した主婦の友ダイレクトとの「連携強化」だ。前期は媒体間での商品の相互掲載に終始したが、今期はより積極的に連携する。具体的には、主婦の友社、主婦の友ダイレクト、JALUXの「3社連携」で通販を実施。主婦の友社のシニア向け雑誌「ゆうゆう」誌上で、商品供給をJALUX、誌面の編集を主婦の友社、販売や編集部との調整、受注などを主婦の友ダイレクトが担当する形で、女性向けアパレルなどを販売する。
JALUXは自社通販の顧客とほぼ同じ層がターゲットになるため、「商品面で強みが活かせる」と判断。既に4、6月号で開始しているが実際「良い反応があった」(同)という。今後は商品が充実する秋、冬に積極展開する意向で、有望な「売り場」として育てていきたい考えだ。
また、こうした「シニア向け通販」計画の一環として、主婦の友ダイレクトと共同での独自商品の開発も検討する。詳細は未定だが、健康器具やサプリ、アパレルなどが有力な候補。利益率の高い独自商品の拡充は今期の重要課題の一つでもあり、前期より5~10%ほど拡充する意向を示している。また、前述のシニア商材のほか、「航空系」の強みが活きる「トラベルファッション商品」分野を充実させる考えで、商品次第では他媒体での露出も検討していく構想。「他社にないもの」を追求し巻き返しを図る。 (つづく)
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アスカコーポレーション・急成長の"光と影"③ 違反は委託先のせい?
「南部社長は『自分たちは悪くない。委託先が作ったものをまるっきり信用していた。全然知らなくて驚いている』と、しきりに語っていた」。説明会に参加した取引業者の一人は、その時の様子をこう説明する。
さらに、「『関東に本拠を置く大手化粧品会社○○に密告された。おれは絶対許さない』といったニュアンスの言葉も口にしていた」という。
調査過程で農水省が情報提供元について明かすことは有り得ない。農水省では、違反商品の委託先が多岐に渡ることから約半年の調査期間をかけて各事業者の聴取を行い、「委託先は言われるまま作っただけ」と判断。アスカを表示責任者と認定している。
にもかかわらず、仮にこのような説明がなされたとすれば、南部社長が顧客と向き合う姿勢は偽りであることになる。違反の事実を真摯に受け止めず、責任転嫁していることになるからだ。
これについてアスカでは、「事実かどうか確認できない。受け取り方の違いから生まれた誤解では」とする。だが農水省の調査過程でも、責任転嫁を繰り返すアスカの体質は垣間見えてくる。
農水省では昨年8月、110番に寄せられた情報を元に、調査を開始した。その時点ですでに"オーガニック"を商品名に使うなど明らかな違反が見られたため、これを指摘。この際対応した担当者は、表示の改善を約束したという。
だが、9月に改めて調査に入った際、改めて驚かされることになる。当該月に発売した新商品でまたしても違反表示がみられたからだ。
調査に入った担当官は、「普通の会社は、違反事例があれば情報共有して別の商品でも注意するのが当たり前でしょ。にもかかわらず、性懲りもなくまたやっていた」と呆れる。しかも、新商品について再度改善を口頭指導すると、「『顧客の不利益となるため受注のあった商品は販売しなければならない。新しい表示の商品ができるまで売り続ける』と抗弁した」というのだ。結果的に違反と知りながら販売を続けていた"確信犯"ということになる。
説明会における南部社長の言葉が真実か否か、真相は藪の中だ。だか、取引事業者や行政サイドの話から浮かび上がる企業体質が真実であるとすれば、過去から現在に至るアスカの事業展開の手法の中に、真実を探る糸口が見えてくるはずだ。(つづく)
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ベルーナ、若年層向け事業強化
10年3月期のカタログ事業売上高は、前期比3.0%減の645億2400万円。このうちネット販売売上高は同26.3%増の72億5000万円だった。ネット販売の比率は11.6%だが若年層向け事業「リュリュ」「ルアール」に限ると、42.5%となり前期から10.3ポイント上昇。新規顧客獲得に貢献した。
低価格商品のラインアップ拡充が購入率増につながっており、若年層の多いネット販売では大きな効果を発揮している。11年3月期のネット販売売上高は105億円を見込んでおり、若年層向け事業ではネット販売比率が50%を超えると予想。ネット販売強化のほか、商品力の強化や新規顧客の開拓などにより、若年層向け事業の売上高は年3―40%の成長を見込んでいる。
カタログ事業全体では、11年3月期も低価格路線を推進することで、売上高は前期比9.3%増の705億円を予想。年10%の増収を達成することで5年後には1000億円に到達する見込みだ。
一方、単品通販事業では、今期中にも中国でワインの販売を開始する。「まずは卸売りからスタートし、その後ネット販売を行いたい」(安野清社長)としており、将来的には健康食品や化粧品の中国での展開も視野に入れる。単品通販事業の10年3月期売上高は、前年同期比13.9%減の217億700万円。マーケティングの見直しや商品力強化により、5年後の売上高は350億円を計画している。
同社は金融・不動産関連事業を縮小し、カタログ事業や単品通販事業といった本業の通販に注力することで、収益の回復を目指す方針を打ち出している。
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ハウスのダイエット補助食品、全国展開で巻き返し
「J―ダイエット」は、レトルトのカレーやパスタ等の通常食タイプのダイエット補助食品で、1日3食のうち、2食をミールメニューとライトメニューで代替するもの。顧客フォローなどの部分で米国のニュートリシステム社とライセンス契約を結び展開している。
全国展開に当たり見直したのは、まずトライアル商品の価格。顧客が商品を認知していても購入しない理由として価格を挙げる声が多かったことを受けたもので、従来二週間コースだけだった初回限定のお試し商品に1週間コースを追加。割引率も30%から50%(2週間コースで税込9800円、1週間コースで同4900円)に引き上げ、トライアル購入の促進を図っている。
また、広告展開の手法についても見直した。昨年10月からのテスト展開では、女優の黒木瞳さんと久保純子さんを起用したスポットCMから、ネットに誘導する戦略をとっていたが、商品特徴が伝えられず、「ダイエットのCMらしくなかった」(同社)という課題が浮上していた。
このため、全国展開にあわせて放映しているCMでは、元テニスプレイヤーの杉山愛さんを起用。杉山さんがCMの中でダイエット宣言を行い、第二弾以降のCMでその後の経過を放映する形で連続性を持たせるほか、杉山さんのダイエット経過情報を自社サイトで提供するなど、ネットとの連携も強化した。
また、使用する媒体も広げ、6月頃をメドにBSやCSでの中尺インフォマーシャルの投入や、新聞広告および折込チラシの展開を行う予定。これに伴い、受注窓口もネット以外に電話やFAX、ハガキにも対応できるようにした。
一方、顧客のフォロー体制についても強化している。特に、アウトバウンドについては、これまで顧客の目的に応じた対応やスケジュールなどの「ルールが明確ではなかった」(同)ことから、ルールを作り対応を徹底。同社でもアウトバウンドは商品の継続利用を図る上で重要なツールと位置付けており、顧客との会話の中から課題を広い上げ、次の施策に活用するといったスキームの確立を目指す。
ハウス食品では、「J―ダイエット」を今後の成長のドライバーと位置付け。ダイエット補助食品は通販の中でも難しい商材だが、テスト展開での反省を踏まえ、事業の拡大を進める構えだ。
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アスカコーポレーション・急成長の〝光と影〟② JAS法違反受け、顧客に陳謝
アスカの事業展開の1つの特徴といえるのは、南部社長自らのキャラクターだろう。会員に送られるカタログや折り込みチラシには「南部のイチ押し」「南部の一言」といった形で随所に社長自らの言葉が紹介され、商品の開発秘話から化学合成物質の危険性、経営理念を語っている。"石油会社に勤めた経験から石油製品の有害性を研究した"とする社長の本領発揮というわけだ。
複数の著書を執筆していることや、オーナー社長であることを踏まえても、南部社長自ら広告塔となり、そのキャラクターがアスカの販売戦略に深く影響を与えているといえるだろう。では、そのキャラクターとは、いったいどのようなものなのか。これを探る手がかりとなる例を紹介したい。
「慎んでお詫び申し上げます」。昨年12月に起きたアスカによるJAS法違反事件直後、会員向けに配布したカタログに掲載された一文だ。表情豊かないつものカタログとは一転、殊勝な面持ちで社長自らカタログ誌面に登場している。
ここで南部社長はJAS法違反を振り返り、違反商品について、「日頃より商品に関する全ての情報公開を心がけ、お客さまに嘘偽りのないよう、製造委託先、製造元に対して十分な確認を行ってまいりましたが、(略)正しい情報を把握しきれず適正な表示ができないまま商品の発売になってしまったことが、今回の大まかな経緯です」と、会員に事の顛末を説明。さらに、「有機JAS法への認識の甘さ、また製造元に対する管理不行き届きにほかなりません」と、陳謝している。
今回のJAS法違反で不適正表示を受けた商品は25品目。延べ約26万人に40万点、17億円分販売され、「健食では過去最大規模の偽装」「ウソ表示」などと一般紙に報道された。食への信頼を揺るがしたその社会的な影響を考えれば陳謝も当然だろう。
一方で、「まさか、自らの会社で間違いが起こるとは思いも寄らなかったというのが正直な気持ち」と心情を吐露。今後の方針として「アスカは逃げも隠れも致しません(略)これまで通り代表である私が顔をさらけ出すことで、責任の所在を明らかにしてまいります」「今後は一層、お客さまと真摯に向き合い(略)身を粉にして邁進いたします」と、これでもかというくらいに顧客と真摯に向き合おうとする姿勢を表現している。
だが、こうした南部社長の言葉に、ある取引事業者は首をかしげる。違反直後、取引事業者を集めて行われた説明会では、全く別の説明がなされていたというのだ。
顧客に語られることのない南部社長の発言とは、いったいどのようなものだったのか。 (つづく)
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トウ・キユーピー 通販の商品戦略を見直し、品揃え絞り鶏卵系訴求
栄養補助食品では、得意の「ヒアルロン酸」を使用した「ヒアロモイスチャー」のほか、ビタミンCなど複数の素材のソフトカプセルを組み合わせた「元気メイト」などを販売してきたが、一般的な素材を使用した商品では自社の特徴が出し切れないと判断。品揃えを絞込むことにした。25品目程度ある商品のうち、技術力が活かせる鶏卵関連素材の商品や、売り上げが見込める商品を残す方向で、順次絞込みを推進。最終的に10~15品目となる見込みだ。
また、「ヒアルロン酸」等の鶏卵関連素材の商品は、これまでの知見を活かし強化拡充を進める。「ヒアルロン酸」については、女性向けの美容系商品を中心に他社でも販売を行っているが、美容とは異なる切り口の商品で差別化を図る意向で、7月にも新商品を投入。「元気メイト」は11月をメドに終売とし、使用素材等を見直した商品を展開する。
一方、2年ほど前に担当部署を設け、本格的な通販の取り組みを始めた介護食も強化する。これまでは介護食自体の認知度が低く、売り上げ規模も小さかったが、今年に入り新聞広告出稿頻度を月7回程度に拡大。この施策が奏効し、この数カ月の介護食通販の売り上げは「前年比2倍のペースで推移している」(富岡博常務取締役)状況、でリピート率や「広告の保存率が高い」(同)という。
同社の前期(2009年9月期)通販事業売上高は20億円超。現状、栄養補助食品8割、介護食2割の構成比だが、介護食を育成し、「栄養補助食品と介護食を通販事業の両輪にする」(田村社長)考え。今期の通販事業売上高は10%程度の増収を見込む。
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アスカコーポレーション・急成長の〝光と影〟 石油製品の有害性で訴求 創業わずか10年余りで100億円へ
まず、設立から現在に至る業歴を振り返る。
アスカコーポレーションは前身となる「アスカ」を1994年、大分県で興した。同社が倒産後、活動の舞台を福岡に移し、事業を引き継ぐ形で99年にアスカコーポレーションを設立する。
昨年12月時点の役員構成は、代表の南部氏のほか、専務取締役の神田圭生氏、取締役の南部昭子氏、監査役の南部裕美氏。株式の8割を南部社長が、2割を神田専務が保有している。
その販売手法も独特だ。南部社長自身、石油会社に勤めていた経験から石油製品の有害性を研究し、消費者に化学合成物質の危険性を徹底的に訴える手法を取る。そこから生まれたコンセプトが"天然主義"だ。スキンケアを主軸に健食など約500アイテムを取り扱う。
販売チャネルも通販に留まらず、03年頃に店舗チャネルに進出。全国の百貨店へ出店を加速させ、一時は48店舗を展開するまでになった。最近では商品イメージを高める手段として、モンドセレクション受賞商品であることを積極的に訴求。登録顧客数も100万人を突破したとされる。
民間信用調査機関の調べによると前期(09年8月期)売上高は前期比2%減の110億円。売り上げ構成は、化粧品が約7割を占め、健食などが3割程度とみられる。
急成長を遂げる企業の多くは、その過程でインフラ整備やコンプライアンス体制の確立、コスト削減策の実施を迫られ、何らかの"ひずみ"が生じることも少なくない。これは致し方ない面もある。だが、そのバランスが行き過ぎたものになると、その存在は危ういものとなる。
"天然主義"を謳い文句に創業わずか10年余りで売上高100億円超を誇る企業へと成長したアスカ。その事業展開の手法に行き過ぎの面はなかったのか。その光と影を探っていく。 (つづく)
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ヤフー 中国でネット販売開始、タオバオと相互取引へ
「タオバオ」は中国最大の通販サイトで、登録ユーザー数は約1億4500万人。2009年の取扱高は、前年比2倍の約3兆円となっている。
ヤフーは、「タオバオ」内に新たに開設される通販サイト「淘日本(タオジャパン)」内で、「ヤフー!ショッピング」出店店舗の商品を販売する。サイト開設時の商品数は約800万点を予定しており、ベビー・マタニティ、家電、アパレル、アクセサリーなどの日本製品を中心に展開していく計画だ。
出品の基準は「ヤフー!ショッピング」出品時と同じだが、輸出入に法的規制がある商品や販売免許が必要な商品は除外する。将来的には、こうした除外対象に該当しない全出店店舗の商品の出品を目指していく考え。
中国での決済はアリババグループのネット決済「アリペイ」を採用。商品説明文などは、双方で機械翻訳を実装することで対応する。なお、出品料については「現在最終協議中」(ヤフー)としている。
同様に、ヤフーはトップページ内に「タオバオ」商品を扱う「ヤフー!チャイナモール」を開設。「ヤフー!ショッピング」や「ヤフー!オークション」からも誘導する。
掲載商品数は約5,000万点で、中国製の低価格なアパレルやアクセサリー、カバン、IT周辺機器、雑貨などを扱っていく。商品は今後、順次拡大していくとし、最終的には「タオバオ」の約4億5,000万品目のうち、輸出入の法的規制などに該当しない「すべての商品の取引を目指す」(同)構想を立てている。
大手仮想モールによる中国でのネット販売参入は、今年1月に楽天が中国検索最大手の百度(バイドゥ)と合弁会社を設立することで合意、今年の後半をメドに「中国版楽天市場」を開設すると見られている。また、日本の大手通販企業の参入も近年、増加しており、仮想モールも多く開設されている。ヤフーの参入でこうした勢いがより加速する可能性は高いが、中国でのネット販売は認知度や商習慣の違いなどから、成功事例がまだ多くはないのが現状。今後、どのように成功事例を作っていくのか、ヤフーや楽天の取り組みに注目が集まりそうだ。
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スクロール トレンドに合わせ商品開発、東京支店の人員倍増
トレンドに合致した商品を需要のある時期に販売するため、今年の夏カタログからは衣料品カタログ「ラプティ」の制作期間を従来の8カ月から4カ月に短縮した。これに伴い、商品開発のスタッフを東京に異動させ、最新の流行を取り入れたり、需要期を判断したりしやすい体制とする。なお、「本社機能や物流機能は浜松に残す」(堀田守社長)という。
M&Aも積極的に展開する。今年4月に化粧品ネット販売のイノベートを子会社化。秋にはOEM提供を受けた化粧品を、スクロールのプライベートブランドとして発売する予定で、衣料品事業と顧客層を共有することで受注を拡大、化粧品事業の売上高を100億円まで伸ばす計画だ。スクロールでは、今後も衣料品とのシナジー効果が見込める企業のM&Aを計画しており、2012年3月期までの2年間で、新規事業やM&Aへの投資費用は約30億円を予定している。
また、クラウドコンピューティングを取り入れる形で通販システムを刷新する。完成は2012年3月期を予定しており、投資額は28億円となる見込みだ。
新規のM&Aや化粧品事業の拡大などにより、3年後の2013年3月期には売上高750億円(10年3月期比で34.7%増)、経常利益は38億円(同59.9%増)を目指す。
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Zoom in ニッセン調査 「子供手当」59%が〝貯金〟、教育費・身の回り品購入も
同調査は、3月中旬にニッセンのオンライン会員を対象に実施。1,874人から有効回答を得た。
まず、「子供手当」の使途意向(複数回答)についてたずねたところ、「貯金」とする回答が最も多く、59.1%を占有。子供のいる世帯の生活防衛意識の高さを裏付けるものと言える。ただ、「貯金」だけという回答は17.5%で、手当てを消費にも回す意向が強いという傾向が見られた。
「貯金」以外の使途意向で多いのは、「子供の学費や塾・お受験代」の56.5%と「洋服や家具、文具等の身の回り品」の38.2%。これに「家族旅行・レジャー」と「普段の生活費全般の補てん」が各18%台で続いており、家計の負担が大きいと見られる教育費への充当、あるいは子供の普段着の購入費用に充てることを考えている世帯が多い。
一方、世帯の年収や子供の人数によって、使途意向には微妙な違いもあり、世帯年収別で見ると学費やお受験代の使途意向が年収400万―600万円未満の世帯で58.5%と最も多い(世帯年収400万円未満49.7%、同600万円以上52.0%)。半面、子供の身の回り品の購入意向では、年収400万―600万円未満世帯と400万円未満世帯がともに30%台なのに対し、600万円以上の世帯は46.2%に達する。このほかに、子供の人数が多い世帯ほど、学費やお受験代、身の回り品への使途意向が強い傾向が出ている。
因みに「子供手当」で親が子供にあげたいものは、男の子、女の子とも普段の洋服が最も多く、次いで男の子では本やCD、DVD、女の子では靴や鞄、ファッション雑貨。
経済効果が期待薄の「子供手当」。その恩恵を享受するためには、世帯ごとの状況を勘案した商品提案が不可欠と言えそうだ。
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らでぃっしゅぼーや 野菜、日常食品を値下げ、売上高は5%増の234億円めざす
今期、パンや牛乳、ソーセージなどの加工食品、冷凍惣菜、納豆などの7品目で値下げを実施。6月下旬から30アイテムを掲載し、年間で100アイテムまで拡充する予定。
このほかにも、「現状、180円の送料を安くする制度の導入も検討している」(緒方社長)とした。
加えて、野菜については一部商品で10%の値下げを実施し、2―3年後に全体で2―3%以上の値下げを行う計画。前期に立ち上げた農業法人「らでぃっしゅファーム和郷」が初年度黒字化を達成し、今後、北海道や九州などへ農業を拡大することも検討していることから、作業の効率化と仕入れコストの削減で野菜の低価格化を目指す。「有機農産物のプライスリーダーを目指す」(緒方社長)方針とした。
これに伴い、週刊カタログの掲載商品を10%増やし1,100アイテムを提案する。カタログは4ページ増やして52ページとし、値下げした日常的な食品や、隔週掲載商品の売れ筋アイテムの露出を拡大。1号あたりの売り上げは2,000万円の上乗せを予定する。
また、ネット販売については今年6月に本格化する予定で、初年度は1億円の売り上げを見込む。1商品から注文可能で最短3日で届ける利便性と、良質で低価格な食品の販売を打ち出し、「他社へ流出してしまった顧客や、宅配を利用しない世帯年収の高い共働きの家庭の受け皿として位置付けていく」(緒方社長)考え。
今期、販管費については前年比4.9%増の78億9,000万円を予定。従来の折込広告を中心としていた新規客獲得を、ネットにシフトし、アフィリエイトやリスティング広告、SEOへ販促費を投下。またイベントへの参加や他社とのアライアンスによる相互送客を強化していく考え。「プロモーションコストは前期並みを予定しているが、昨年からのシステム刷新に関するコストを計上する」(緒方社長)ため販管費は前年を上回る見込み。
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西谷義晴社長に聞く、デジタルダイレクトの今後の戦略は?
「まずネット販売の強化を」、〝食品〟が今後の成長のカギに
――昨年末にDDの新社長として就任した。社長就任の経緯は。
「三菱商事とイオンとの包括業務提携の一環としてDDの第3者割当増資をイオンが引き受け、イオングループがDDの株式を60%持つ親会社となった。私は当時、イオンの(通販事業などを管轄する)ノンストア事業の担当執行役であり、自らDDの今後の成長責任を負うという意味で社長となった。5月の人事異動でイオンの執行役を降り、今後はDDの専任となる」
――今後、DDの舵取りを行なっていくわけだが、まずは前期(2010年3月)の業績を振り返ってもらいたい。
「まだ数字は確定していないが、減収減益になることは間違いない。昨年8月の個人情報漏えい事件以来、通販サイトを休止にしてきた影響は大きい。利益面でも9カ月間におよぶサイト休止に伴う損失が発生している。例えば、通販サイトはイオンビスティに委託してシステムからゼロベースですべて作り直し(4月26日から通販サイトは再開)、これまでのシステムはすべて特損となった。利益はわずからながら黒字となったが影響は大きかったと思う」
――今期以降の業績拡大のために乗り越えねばならない課題は。
「課題だらけだ。1番はEコマース事業が遅れていること。現状の会員数は400万人を越えている。しかも、可処分所得などが高いシルバーエイジという非常に良い顧客層を抱えている。こうした会員を本当に活かしきれているのかということだ。DDはこのくらいの規模の会社には珍しくテレビ、カタログ、ネットというチャネルをしっかりと持ち、マルチメディアで商売を行なえている。ただ、私はクロスメディア、クロスマーチャンダイジングができていないと思っている。テレビでお客様を掴む、それをカタログへとつなげ、カタログの中からどうやってネット販売につなげるかという構造を、商品をキーとして展開していけば強い企業になると思う」
――ただ、ネット販売の強化と、現状の中高年層というネットにあまり慣れ親しんでいない顧客に向けた拡販策は相反する部分もありそうだ。
「そうだ。中心顧客層はシルバーエイジでありながら、今からの時代の方向として、Eコマースにウエイトを置かざるを得ないという難しい状況だ。とは言え、今の段階では苦しいが、育てていかねばならない。そのため、まずは休止していた通販サイトを立ち上げ、カタログやテレビの受注手段ではない、ネット単独でのビジネスを育てて行く必要があると思う。ここでどう若い世代の新規顧客を獲得しつつ、現状の50、60代のお客様を引っ張っていけるのか考えるべきだろう」
――新たな試みとしてイオンとの連携策もあろうかと思うが。
「具体的には言えないが例えば、イオンには1,800万人のクレジットカードフォルダーがいる。また『WAON(ワオン)会員がいる。売り場では『孫カード』を持たれているお客様がいる。そうした色々な会員財源は活用していきたいと思っている」
――今後の成長戦略のカギとなるのは。
「通販事業者に限ったことではないが、高齢化社会の中における最大の課題は『ミールソリューション』だと思う。着るものなどは不況の折、多少、セーブできるが、『食べない』というわけにはいかない。また、高齢者自身の買い物もそうだが、介護や子育てでなかなか、日々の買物に出かけられない方々も今後、増えてくるだろうと思う。私はイオンでネットスーパーを立ち上げたが、顧客様から『午前中にパソコンを叩けば、お昼にはその日の食材が自宅に届く。非常に便利だ』と大変感謝された。DDでも食品は1つのカギになるのではないかと思う」
――具体的には。
「もちろん、DDではイオンのネットスーパーのような日常の食材を販売するものでない。日々の食生活にちょっと彩りを与えるような付加価値の高い食品になるだろう。例えばすでに販売しているが高級漬物や冷凍握り寿司など。私もその漬物を食べたが『こんな漬物があるのか』と思うほど美味しかった。もちろん、ビジネス的には衣料品の構成比が下がって食品が上がってくれば利幅は減るし厳しいが、社会的な変化を考えれば、やはり食品はカギになるはずだ。お客様が自分では探しにくく、隠れた美味しい食品を開発、または探してくることが会社が今後も存続できる理由付けになってくるだろうと思う」
――今後の目標は。
「まずは年商100億円超えが目標だ。そのためには繰り返しになるがEコマースの強化が必要だ。例えば、今、野菜が高騰しており、無駄なく野菜を使える『ちゃんぽん』の販売を強化したいと思っても、カタログでは迅速な対応は難しく、販売機会のロスを産んでしまう。今後の社会的な変化などに対応するためにはネット販売の強化は欠かせない。総売上高に占める割合は4割を超えていきたい」
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広がるツイッターの通販活用――ドクターシーラボ編
「実はすでに10以上の『ツイッター』のアカウントを持って"つぶやいています"」。化粧品販売のドクターシーラボも「ツイッター」を活用する一社だ。今年に入り、本格的にツイッターの活用を開始。現状、本アカウント「ドクターシーラボツイッター」(=画像)のほか、店舗や対面販売など販路別、「ジェノマー」や「ラボラボ」といったブランド別など十数のアカウントを取得。それぞれ「詳細は言えないが今後、様々な仕掛けや試みを実施する」(同社)とする。
「まだ、始めたばかり」とするが四月十六日から同社の商品の中から欲しい商品名とその理由をつぶやくと抽選で十人に化粧品1年分(12個)をプレゼントする「おねだりツイートキャンペーン」を開始したところ、本アカウントのフォロワー数が一挙に増え、現状では800を突破。つぶやけばつぶやくほど当選確率が高まることからフォロワー数は増加し続けているよう。それに伴い通販サイトへの送客に効果が出てきているようだ。
今後、同社がツイッターで特に期待するのは「顧客の声」の収集。これまでもSNSサイトやコミュニティサイトなどで顧客の生の声を収集してきたが、即時性の高いツイッターで顧客が感じる肌の悩みや同社製品の使用感などを素早く収集、商品開発やサイトのコンテンツ制作に生かす。
4月下旬に立ち上げた「たるみケア」に特化した情報サイト「顔のたるみ研究所」でも同サイト用にツイッターのアカウントを立ち上げた。同サイトのTOPページにはツイッターへと誘導するバナーを記載。「今後、ツイッターでお客様の声を収集して、役に立つコンテンツ作りを目指す」(同社)としている。
(つづく)
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スタートトゥデイ、オークション会社を子会社化
同社では、通販サイト「ゾゾタウン」を頻繁に利用する"服好き"の顧客は、不用になった衣料品をネット上のオークションや下取りなどの二次流通サービスを利用していると分析。こうした既存顧客へのサービス向上を図ることで、囲い込みを一段と強化する狙いだ。
クラウンジュエルの09年9月期の売上高は5億1400万円、営業損益が1400万円。売り上げは二桁成長を続けており、利益面も赤字ではあるが改善傾向にあるという。
スタートトゥデイは現在、200万人を超える会員を獲得しており、「ゾゾタウン」の利用者にオークションや下取りサービスを紹介することで、クラウンジュエルの業績拡大にもつながると判断した。
今回の資本提携で、「ゾゾ」本体で中古のファッションアイテムを扱う路線はなくなったと言える。
スタートトゥデイでは二次流通の仕組みを早急に固めたい考えで、「ゾゾ」で買って「クラウンジュエル」で売り、再び「ゾゾ」で買ってもらうサイクルを目指す。
ただし、クラウンジュエルは現在、「ゾゾタウン」の競合サイトを展開するスタイライフと業務提携して同社サイトの顧客から不要になったファッションアイテムの買い取りサービスを実施している。
このため、「ゾゾタウン」を通じた下取りサービスの開始時期も注目されるが、ファッション通販サイトのリーディングカンパニーとして、消費者を混乱させない仕組み作りが必要になりそうだ。
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日本通信販売協会、厚労省に要望書提出
JADMAの次期会長に内定している宮島和美副会長は4月13日、長浜博行厚生労働副大臣を訪問。PTにおいて(1)サプリメントの有効性・安全性に関する科学的検証の推進、(2)サプリメントの有効性に関する表示制度の導入の二点について議論することを求める要望書を提出した。
その中でサプリメントの「健康の保持・増進効果」「生活習慣病の予防・改善効果」を科学的に評価し、これに伴う表示制度を導入することで消費者の適正な利用が推進されることや、制度確立が虚偽・誇大広告の排除、医療費の削減につながる可能性があることを述べている。
消費者庁の「健康食品の表示に関する検討会」についても触れ、制度確立に当たっては、「保健機能食品制度」を改変して表示可能な枠組みを拡充。その上で省庁間の議論やPTにおける科学的評価を踏まえ、新制度を導入することを求めた。
会談で宮島副会長はサプリメントの市場規模が一兆円超に達することなどを背景に、業界に対する理解を求めた。
これに対し長浜副大臣はサプリメントについて「予防医療の立場から健康づくりに役立ち、健康維持のために必要である」との認識を示した。
ただ、PTで行われる議論の具体的内容への言及は避け、「業界として評価されるよう自主努力してほしい」とした。
今年2月に発足したPTでは、統合医療推進に向けて、漢方やサプリメントなど約30の代替医療分野について科学的検証の可否を論じることが決まっている。ただ、広範に渡る内容のため、サプリメントがどういった位置づけで議論されるかは不透明な状況にあった。こうした状況を受けて、JADMAは要望書の提出。重要課題として議論する必要性を訴えた。
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ニュートリション・アクト 異業種からの通販参入、初年度売上高10億目指す
ニュートリション・アクトが通販参入に踏み切った背景にはIPO(新規上場)を目指す中、原料供給やOEM事業に続く第三の収益の柱としてBtoC事業に期待するところが大きい。全社的な理解を得ての参入となるため、「億単位の投資で育成を図る」(総合企画部)考えだ。
通販事業開始に当たっては大手カタログ通販やネット販売企業で経験豊富な人間を専任スタッフに起用。2008年頃から準備を進めてきた。
初年度10億円という売り上げは健食業界が不況に見舞われる中で大きな目標といえるが、これを下支えするのが、不二製油から買収した「SOISIS(ソイシス)」ブランドの通販事業だ。
「ソイシス」は、不二製油が06年以降、中高年の健康志向に応える「ソヤファーム」ブランドと共に、美容系の健食通販ブランドとして育成してきたもの。2万4000件の顧客リスト(休眠を含む)を有し、安定的な顧客基盤と期待する。
一方、他社と差別化を図る上で欠かせないのが、素材メーカーの強みを活かした"独自素材"の健食展開。これまで多くの健食通販企業は独自素材で成長を果たしてきたからだ。
ニュートリション・アクトでは南フランス産メロンから抽出した「メロングリソディン」と、キャッツクロー由来の「AC―11」というアンチエイジング訴求の成分を主力の健食に配合。「リ・ハ・ダ」(税込7350円)と、これをバージョンアップさせた「悠々美的」(同3万2000円)の2アイテムを展開する。
両商品は"アンチエイジング"という同じコンセプトで30~40歳代の女性層にアプローチするものだが、対象とするターゲットは区別。「リ・ハ・ダ」や「ソイシス」を1月に開設した通販サイトで販売する一方、「悠々美的」は、これとは別のキャンペーンサイトで富裕層向けプロモーションを展開する。
特に「悠々美的」は、3月から約1カ月に渡り東急、小田急、京王の首都圏私鉄沿線で交通広告を展開したほか、30歳前後を対象にした女性誌18誌に広告を出稿。一気にブランド浸透を図った。
こうした展開がブログで話題になったことからくちコミが生まれ、3万円という高額ながら新規獲得は好調に推移。「消費者は少なからず『商品力=価格』といったイメージを持っており、より期待の持てる商品を求める女性の欲求がレスポンスにつながったのでは」(同)と分析する。
ただ、「悠々美的」「リ・ハ・ダ」共にユニークな独自素材を使うだけに「顧客に伝えにくい」(同)点は今後に課題を残すところ。4月以降も複数の雑誌に出稿を予定しており、商品訴求に最適なキャッチコピーを模索し、プロモーション展開を図っていく。
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高島屋 ネット販売で"モール構想"、サイト統合で地ならし
同社は今年3月、「通信販売サイト」「オンラインショッピング」「ファションモール」の3つに分かれていたサイトを「高島屋オンラインストア」に統合。モバイル通販サイトも開設して利便性の改善と商品ラインアップの強化を図った。
これを機に、ネットと他のメディアミックスを推進。まずは、トライアルとしてカタログ顧客にネット商材を提案する。
具体的には、店頭商材を販売する「ファッションモール」のコンテンツから、比較的購入しやすい価格帯の衣料品やコスメを集めて、16~20ページ程度のミニカタログを制作。30~40代の女性向けファッションカタログ「アイトゥロア」の顧客に対して同ミニカタログを同送してレスポンスを検証する。今後、テレビ通販とネットの連携など、あらゆるメディアミックスの形態を模索するという。
また、「高島屋オンラインストア」への統合で、ようやくネット上の"本館"を整備した同社。効率化が求められがちなネット販売において、"買い物を楽しむ"という原点に返り、百貨店には店舗を構えていない専門店も呼び込んで、ネット上で一大ショッピング街を構築したい考え。
サイトのフロント部分は高島屋が担当し、同社の決済システムを活用することで、一度に買い回りができる仕組みを構築したい考え。
当面は新サイトの品ぞろえを充実させるが、リアルではショッピングモールなどの店舗開発を手掛けるグループ企業を抱えており、こうしたノウハウも生かして百貨店が取り組むネット販売のあり方を模索していく。
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フェリシモの新中期計画、2013年2月期にはネット受注率80%目指す
前中期経営計画では、最終年度である10年2月期の売上高は677億5900万円、経常利益は58億6900万円を目標としていたが、実際には売上高は489億4600万円(前期比9.8%減)、経常利益18億1000万円(同49.1%減)と未達に終わった。
不況による消費の冷え込みが影響したほか、前期は衣料品の販売不振などにより客単価が下落。季節商品の在庫軽減のための値引き販売を行ったことで利益を圧迫した。なお、営業利益は17億3800万円(同48.7%減)、当期純利益は8億7100万円(同54.7%減)。ウェブ・モバイルからの受注率(10年2月)は前期から約4ポイント増の52.6%だった。
新中計では、新事業として「しあわせ生活プログラム」を立ち上げる。これは、現在の「コレクションシステム」(フェリシモが選んだ色・形の商品が毎月届く)に「複合的な価値をプラスしたもの」(大井実取締役コーポレートスタイルデザイン本部長)。生活や社会におけるさまざまな課題の解決や、想いの実現を提供する事業モデルだという。
たとえば、同社のヒット商品「500色の色えんぴつ」であれば、「子供がぬり絵で遊ぶことで知育につながる」、「家族全員でお絵かきを楽しむことで絆が深まる」など、商品の継続購入で生まれる、新たな付加価値を全面に押し出す商品群となる。長期予約型など、継続購入を促す商品を投入するコレクション事業とあわせて、新事業の販売・プロモーションを実施することで長期継続顧客の構成比を上げる。
また、前中計で新事業として立ち上げを予定していた、色や形など商品選択の幅を広げたり、回数を増やせたりするなど自由度を持たせたモデル「コネクション・システム」については、顧客や市場環境の変化に伴い、見直しを進めていたが、今期から本格展開を開始。同じく前中計の新事業となる、これまで取り扱っていない商品を、他社と協力して提供する「コラボレーション・システム」は実験的にさまざまな商品を展開してきたが、食品に絞った新事業として立ち上げる予定。「他にはない、特徴的な商品を販売する」(同)という。これらの新事業は、13年2月期には業績に寄与する見込みだ。
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消費者庁 QVC、住金物産に措置命令、「景表法」で3件目、返金対応では不十分と判断
問題の商品は、08年1月18日から09年9月11日までの計5日間、QVCジャパンで放映され、同社の通販サイトも含めて販売された「二層式掛布団カシミヤ&メリノウール」。
掛布団に使用している中綿の素材を「上層ウール100%、下層カシミヤ80%、ウール20%」としていたが、実際には上下層ともにウール100%だった。
住金物産によると、問題の商品はすべて、07年に中国の協力工場で製造された。工場側から提出されたサンプルは検査したが、製品自体の検査は行わなかったという。
QVC側の商品検査によって誤表記が明らかになったため、住金物産でも検査し、誤表記の事実を確認した。
番組では住金物産の名前を出していないため、QVCが窓口となって当該商品の購入者1331人に事実を説明。居場所の分からない1人を除いて昨年中に商品代金を返金済みという。
これについて消費者庁では、「誤表示が問題となっており、購入者への返金対応だけでは不十分。番組内でお詫びをするのが最善では」(表示対策課)とする。
なお、住金物産では今回の措置命令を受けて、消費者の誤認を排除するため4月1日付けで全国紙2紙にお詫び広告を掲載。「今後は製品段階での検査をさらに徹底するとともに、社内への周知を図る」(広報部)としている。
解説、QVCへの措置命令について
新年度がスタートする前日の3月31日付で消費者庁がQCVジャパンなど2社に下した景表法違反に伴う措置命令。こうした消費者庁の動きに対し、通販業界から疑問と批判の声が早くも出始めている。
まず、「措置命令」という重い処分を下す必要があったのか、ということ。違反の事実が広く報道されてしまうなど通販企業にとってはダメージの大きい「社名公表」は昨年11月に消費者庁から「消費者への注意喚起」という名目で、すでになされている。
また、QVCではこの11月の社名公表の時点で当該商品を販売した1331人への送料を含めた返金を実施。昨年中に「どうしても連絡が取れなかった1人を除く、1330人への返金を終えた」(同社)という。
さらに当該商品の誤表記はQVC側の自主的な商品検査によって明らかになり、住金物産を通じて消費者庁に報告したという事実。同社では昨年1月に公正取引委員会からプラスチック製のスプーンやフォークを「木製」と表記したことに関して景表法違反による排除命令を受けた。このため、再度、既存商品についても抜き取り検査などの品質検査を実施したところ、判明したものだ。
無論、「誤表記」を行なったQVC側にも落ち度はあろう。ただし、社名も公表され、返金も終わり、消費者庁に「誤表記」の事実を自ら報告している。にも関わらず、また、「このタイミングで措置命令というのはいかがなものか。同情する」(業界関係者)との声が挙がるのも当然だろう。
昨年11月の社名公表の際にも、一般紙なででも広く報道され、今回も同じ案件で、報道された。恐らくQVCに対して多くの消費者は良くないイメージを抱いたことであろう。「同じことで(措置命令を)2回受けたようなものだ」(別の業界関係者)。
「違反は違反」というのが消費者庁にスタンスなのだろうが、すでに返金すら終わっている今回の件で一体、どれだけの消費者被害が起こりえるのだろうか。逆に消費者庁のこうしたスタンスでは、事業者を萎縮させ、過ちを消費者庁には報告せず、隠蔽する事業者が出てくる事態を招く可能性もある。
そして措置命令を出した日付も気になるところ。「行政機関特有の事情」があると見る関係者も多い。新年度を迎える前までに処分すれば、今回の処分は09年度の実績となる。「昨年度は華々しく消費者庁が創設された記念の年だ。1件でも多くの『実績』を作りたく、駆け込みで年度末に処分したのでは」(業界筋)と指摘する声もある。仮にこれが事実だとすれば、役所都合で処分されたQVCにとってはたまったものではなかろう。
いずれにせよ、通販事業者にとっては甚大なダメージを与える「措置命令」。だからこそ消費者庁はこの権限を慎重に行使すべきだろう。
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医療品通販訴訟の判決、"ネットは対面に劣る"、形式的な仕組みで判断、実態の検証はなく
今回の訴訟で原告側が求めていたのは、一、二類医薬品の郵便等販売(通販)が行える権利の確認のほか、厚生労働省が作成した改正省令中の薬事法施行規則に盛り込んだ医薬品ネット販売規制に関する改正規定の無効確認および同規定の取り消し。主張の概要は、改正省令による過度の医薬品通販規制は法の委任範囲を超え、憲法で保障された職業選択の自由を侵害するというものだ。
これに対し、東京地裁の判断は、まず改正省令規定の無効および取り消しの訴えについて、医薬品ネット販売規制が限られた特定の者のみを規制するものではなく、抗告訴訟の対象には当たらないとして却下した。その上で違憲性の主張について、現在の日本のIT環境下では、営業活動の様態に対する緩やかな規制では一般用医薬品の適切な選択と使用、副作用による健康被害防止という改正「薬事法」の規制目的が十分に達成することができないとして合憲と判断。省冷制定の手続きにも違法性は認められず、法の委任範囲を超えるものではないとした。
これらは医薬品ネット販売規制を巡る議論で厚労省等が主張してきたもので、規制導入賛成派だった薬業関連団体でも、「これまで我々が主張してきた正当な判決」(日本薬剤師会)とする。言い換えれば、国の主張を丸ごと踏襲した内容だが、この判決で問題なのは「対面販売よりも通販が劣ると司法が判断したこと」(ケンコーコムの後藤社長)だ。
判決要旨を見ても、対面販売では購入者の性別や体格、顔色、表情、声質を見聞きできるのにネット販売はそれができないなどとし、「インターネット販売は対面による販売に及ばず、両社の間には相当の有意な差異があるといわざるを得ない」と明言。さらにネット販売事業者が講じる安全性確保策や自主規制案でも「この差異を克服し得る方策が示されているとは認めがたい」と断じている。
だが、これは形式的な仕組みだけの話。医薬品の対面販売の現場で情報提供等の対応が徹底できているのかは不透明で、実際には使用者がメールで知人などに医薬品の購入を依頼し薬局等で医薬品を購入することもできる。つまり、対面販売の現場での対応状況が十分に検証されないまま、ネット販売が体面劣るという司法判断が下されたと言わざるを得ないのだ。
原告側は今回の判決を不服とし控訴する意向で、今年二月、楽天とヤフーが中心となって設立した「eビジネス推進連合会」でも、ケンコーコムの訴訟を後方から支援する意向を表明。会員企業に一連の問題に関する情報提供などを行っていく考えのようだ。既得権益者に押し切られる形で導入された医薬品ネット販売規制だが、同連合会が訴訟の支援に動き出すことで、ネット業界共通の課題という認識が広がっていきそうだ。
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アユーラ 通販売上2桁増へ、ポイントプログラム導入が奏功
資生堂グループのアユーララボラトリーズは1994年の設立以来、百貨店を中心に約80の店舗網を敷く。百貨店業界の冷え込みで多くの店舗事業者が苦戦を強いられるが、アユーラの場合、少し事情が異なるようだ。「現代女性の"癒し"をテーマにしたコンセプトが不況下で当たっている」(販売企画部)というのだ。
アユーラは明確に敏感肌向けをうたっているわけではないが、そのコンセプトは東洋美容を取り入れた"癒し"。女性の社会進出に伴う、仕事上のストレス等のリフレッシュを目的にした入浴剤や、睡眠不足解消を目的にしたスキンケアがヒットしている。ターゲット層は30代前後の女性。90年代後半に起きたヨガブームなどを背景に徐々にコンセプトがみじかになり、店舗売り上げは横ばいを維持する。
一方、設立以来、電話やハガキで対応してきた通販もライフスタイルの変化に対応し、昨秋から強化に乗り出した。昨年10月、購入金額に応じてポイントを付与するプログラムを通販限定で導入。今では売り上げ構成比が10%超にまで高まり、15%に迫る勢いという。今期(10年3月期)の通販売上高も前期比約2ケタ増となる見通しだ。
現在、新規獲得はネットのリスティングやアフィリエイトが中心。設立から10年以上が経過して知名度があり、くちコミでサイト集客ができているという。ウェブ会員には月2回のオンライン通信と同メールニュースで新商品情報を流し、アフターフォローを行う。
また、百貨店を主軸とする中で重視するのがカウンセリング。対面販売を念頭に置いた商品が少なくないからだ。10人のコールセンタースタッフには、月1回商品説明のロールプレイング研修を行うほか、隔月で新商品勉強会などを行っている。
ただ、課題を残す部分も少なくない。ウェブ会員は増加しているものの、「限定コスメ等の購入後、休眠する顧客が少なくない」(同)ことだ。顧客の購入履歴等の分析を加えたターゲティングもまだ未着手。顧客の継続化やクロスセル促進は今後の課題となっている。
今年4月からは年間購入金額に応じた顧客のセグメントを開始。ポイントプログラムを強化して顧客の囲い込みを図る考えだ。
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敏感肌向けブランド2社の戦略・ディセンシア編
まず、注目されるのがポーラ・オルビスホールディングス(HD)傘下の子会社であるディセンシア(本社・東京都品川区、小林琢磨社長)だ。
HDの社内ベンチャー制度の1号案件として2007年から事業展開する同社は今年2月、2代目社長に小林氏(写真)が就任した。主力の保湿クリームに採用する特許技術を開発した初代社長は「研究畑」の出身。1方の小林氏は、02年のポーラ入社以降、1貫して「マーケティング畑」を歩んでおり、「創業者の理念を継承しつつ、シェア獲得に挑む」(小林社長)と意気込む。
創業から2年、これまでのディセンシアはブランド認知の浸透に力を注いできた。これには創業時の経緯も関係している。
アトピー研究の過程で得た特許技術を背景に"製品ありき"でブランドを立ち上げた同社は、グループの2本柱に成長した「ポーラ」「オルビス」の知名度や信用力、リストを活用することなく、これまでブランドを育成してきた。「2社が持つイメージが影響すること」(同)を懸念したためだ。このため創業時、わずか2アイテムをラインアップした時点で銀座に店舗を出店。ブランド認知を高めてきた。これには、敏感肌向けブランドにとって対面販売によるカウンセリングが重要であることも関係している。一方で媒体戦略でもブランド認知に重点を置く。
女性誌への出稿はタイアップ広告が中心。「順広告を出稿して特許技術をPRしても読んでもらえない」(同)ためだ。著名人の信用力でブランドの知名度を補うことで読者の興味を引き、複雑な特許技術の説明に目を向けてもらう。これにネットのSEO対策やリスティング広告を組み合わせることでサイトに集客。新規客を獲得してきた。
だが、シェア獲得に向け、課題を残す面もある。「複雑な特許技術」の説明だ。従来、"乾燥性敏感肌"をキーワードにコアターゲットとなる層へ訴求してきた反面、商品訴求がおろそかになっていた面があったという。
これを昨年末頃から改善。特許技術を"バリア膜"というキーワードに置き換え、商品訴求を始めたところ新規獲得も好調に推移し始めたという。
前期(09年12月期)売上高は前々期比2倍増で着地。「敏感肌の方にもコスメを使う楽しさを伝えたい」と語る小林社長は、"コスメ系"にこだわり、シェア獲得という次なるステップに挑む。(つづく)
女性の社会進出に伴い、肌に感じる外的刺激やストレスが増加する中、自称"敏感肌"の女性は七割に達し、敏感肌向けスキンケアの市場は「約800億円に上る」(業界関係者)とされる。敏感肌向けスキンケアが注目される中、市場には医薬品に近いイメージで訴求する商品とは別に、化粧品のイメージを重視する"コスメ系"事業者も存在する。その"コスメ系"と目されるディセンシアとアユーラの二社が転換期を迎えている。取り組みの現状を追った。
まず、注目されるのがポーラ・オルビスホールディングス(HD)傘下の子会社であるディセンシア(本社・東京都品川区、小林琢磨社長)だ。
HDの社内ベンチャー制度の1号案件として2007年から事業展開する同社は今年2月、2代目社長に小林氏が就任した。主力の保湿クリームに採用する特許技術を開発した初代社長は「研究畑」の出身。1方の小林氏は、02年のポーラ入社以降、1貫して「マーケティング畑」を歩んでおり、「創業者の理念を継承しつつ、シェア獲得に挑む」(小林社長)と意気込む。
創業から2年、これまでのディセンシアはブランド認知の浸透に力を注いできた。これには創業時の経緯も関係している。
アトピー研究の過程で得た特許技術を背景に"製品ありき"でブランドを立ち上げた同社は、グループの2本柱に成長した「ポーラ」「オルビス」の知名度や信用力、リストを活用することなく、これまでブランドを育成してきた。「2社が持つイメージが影響すること」(同)を懸念したためだ。このため創業時、わずか2アイテムをラインアップした時点で銀座に店舗を出店。ブランド認知を高めてきた。これには、敏感肌向けブランドにとって対面販売によるカウンセリングが重要であることも関係している。一方で媒体戦略でもブランド認知に重点を置く。
女性誌への出稿はタイアップ広告が中心。「順広告を出稿して特許技術をPRしても読んでもらえない」(同)ためだ。著名人の信用力でブランドの知名度を補うことで読者の興味を引き、複雑な特許技術の説明に目を向けてもらう。これにネットのSEO対策やリスティング広告を組み合わせることでサイトに集客。新規客を獲得してきた。
だが、シェア獲得に向け、課題を残す面もある。「複雑な特許技術」の説明だ。従来、"乾燥性敏感肌"をキーワードにコアターゲットとなる層へ訴求してきた反面、商品訴求がおろそかになっていた面があったという。
これを昨年末頃から改善。特許技術を"バリア膜"というキーワードに置き換え、商品訴求を始めたところ新規獲得も好調に推移し始めたという。
前期(09年12月期)売上高は前々期比2倍増で着地。「敏感肌の方にもコスメを使う楽しさを伝えたい」と語る小林社長は、"コスメ系"にこだわり、シェア獲得という次なるステップに挑む。(つづく)
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B4F・カイエール社長が語る成長策
ドイツでは、親会社の業績が絶好調だ。
「筆頭株主のプライベート・セールス・ゲーエムベーハーは07年9月に『ブランズ・フォー・フレンズ』を開設して、2年で会員250万人、売上高100億円を超える企業に成長した。今年は倍増の200億円以上を見込んでいる。リピート率の高さと、クチコミによる会員数の増加が高成長の原動力だ。会員の80%が招待客と聞いている。この成功体験を移植し、日本でも2年後に会員250万人と100億円の売上高を目指す」
オープン当日はいろいろな場所でツイートされた。
「サイト開設に合わせて、新宿駅に巨大な看板広告を掲載した。広告には当社ロゴの入った『iPhone』用のケースを貼り付け、通行人が持っていけるようにしたが、用意した1250個が15分でなくなった。ツイッターで『新宿でオレンジ色のケースをゲットした!』などとつぶやいてくれたことが大きい。
交通広告は定期的に取り組むのか。
「新宿以外でも渋谷や表参道、青山一丁目など、東京メトロの主要駅で展開する。それぞれの場所で、"期間限定"で広告展開することで、当社のビジネスモデルを伝えられるのではと考えた」
実際に、会員数として表れているのか。
「サイト開設後、1週間で5万人の会員獲得を目標にしていたが、オープン初日にこの数字をクリアした。第2ステップは1カ月後に10万人だが、これも超えそうだ」
このビジネスモデルの強みは。
「ブランドのイメージを損なわずに在庫を消化して、現金化できるのが最大の特徴だ。在庫処理のソリューションとして活用してもらうために、日本の市場に合致していて、しかも日本にある商品、つまり在庫だけを販売する。代理店を通さない並行輸入はしない。」
ブランド側の認識も変化している。
「最近では、ブランドの認知度向上や、新規顧客を開拓する販売チャネルとして活用されている。このビジネスモデルで、日本は5年後には2千億円の市場に成長するポテンシャルがある。アウトレットモールなど競合となるビジネスが存在するが、日本の消費者は目が肥えている。当社が提供する商品の価値を分かってもらえるはずだ」
商品政策は。
「当社で販売するブランドは国内外を問わない。ここで言うブランドとは、ラグジュアリーということではなく、信頼できるメーカーということ。当初は週に3―4ブランドを投入するが、1年後には毎日1ブランドを投入する。ファッションだけでなく、ビューティー、インテリア、家電、食品など生活を彩るアイテムをそろえることで、デイリーにアクセスしたくなるサイトにする。30代の女性を軸に置きながらも、幅広い顧客層を狙っている。商品カテゴリーが片寄らないよう、システマチックに毎月2回、各カテゴリーの商品を販売していく」
商品ジャンルが広がると相当安い商品も出てきそうだが、客単価に影響は。
「当社では、客単価にはフォーカスしていない。一番大事なのは顧客満足だ。顧客がどこに満足を感じるのか、常にそれを求めていく。商品や価格、サイトの使い勝手、配送などあらゆる面で支持されるサイトにしていく」
日本で成功するためのキーワードは。
「しつこいようだが顧客満足に尽きる。クチコミをベースにしているビジネスモデルでは、顧客満足度を高めることが最優先だ。それには、まず一度、体験してもらわないと話にならないわけで、商品の幅を厚くする理由もそこにある。もちろん、クチコミだけでなく、効果的なプロモーションがあれば挑戦する」
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セシール、新ブランドでF1層の既存客活性化
新ブランドの「フィズ」は、20代後半を中心とした20―30代女性をターゲットとしたもの。「テッパン旬のアイテムだけのプチプラブランド」をコンセプトに、商品の6割以上を3千円未満とするなど割安感を持たせている。
カタログは年1回の発行で、創刊号(A4判52ページ、発行部数50万部)では110品目の商品を掲載。OLの日常を想定しカットソーから雑貨まで幅広い商品を扱い、コーディネイト提案に力を入れているのが特徴だ。
同社はこの数年、若年層顧客の開拓に力を入れており、F1層向けのブランドとして2008年に「ノラ」、09年に「アニタアレンバーグ」を投入。中価格帯のファッション衣料を中心に扱う「ノラ」は、従来のカタログではリーチできなかった新規顧客の開拓を狙いに店舗販売や卸、ネットを組み合わせた事業モデルを展開。1方、「アニタアレンバーグ」は雑貨を中心とした低価格ファッションブランドとしてネット特化型の新規顧客獲得を進めてきた。
これに対し、今回の「フィズ」は20代後半の既存顧客の性化や休眠顧客の掘り起こしを狙ったもので、カタログも休眠を含む既存顧客向けに配布。同社としては、カタログで掘り起こした休眠顧客をネットに誘引していく意向で、カタログの各ページにサイトURLや検索窓を掲載するほか、カタログにはないコーディネイトをネットで紹介。さらにネット限定商品の投入なども計画する。
現状、同社の主要顧客は40代女性だが、既に接点のあるF1層にアプローチを強化することで、顧客基盤の拡充を効率的に進める構えだ。
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ディノスとセシール 共同で持株会社設立でフジグループの通販拡大
ディノスとセシールは株式移転(※既存会社の発行済株式すべてを新設の株式会社に取得させることで新たに親会社を設立する制度で、既存の会社は新会社の完全子会社になる)でFDMを4月1日付で新設する。FDMは東京・中野に本社を構える。資本金は1億円。代表取締役会長にはディノスの石川社長、代表取締役社長にはセシールの上田CEOがそれぞれ就任した。取締役にはディノスから長広勲常務、セシールからは益村雄二CFOが就任。FMHは増田繁執行役員常務経営企画局長、保田眞宏経営企画局経営管理担当局長の両氏を取締役に、羽原毅執行役員財務局長を監査役として派遣した。
FDMはFMHを完全子会社とするフジグループの通販事業部門の中間持株会社としてディノスとセシールを傘下に置き、今後、両社の各経営資源を組み合わせながら、通販事業の拡大や収益性向上を進めていくものと見られる。
両社の連携策については昨年5月、FMHがセシールの買収発表時に(1)顧客リストの相互活用(カタログの相互送付、カタログの統合、顧客リストの統合など)(2)地域性の補完、商品性の補完(3)コールセンター・物流センターの相互利用(4)カタログコスト(用紙代、印刷費、通信費など)の低減(5)共同システム関連投資の低減(6)組織体制・人事制度の見直し等による費用の適正化などを掲げていた。
また、昨年末に本紙の単独インタビューに応じたセシールの上田CEOは「重複する家具・雑貨の仕入先を一本化して価格競争力をつける、あるいは衣料品でもディノスが当社の調達ルートを使いマージンを増やすといったこともできるだろう」など両社の具体的な連携の方向性について見解を示している。
ただ、それらの具体策や実施時期などについては「現状、具体的なものはまだ決まっていない」(ディノス広報)としている。
しかし、大規模な連携は実施していないものの、両社は昨年から部分的に連携を開始。互いの通販サイトで通販カタログ請求の相互リンクや、顧客への商品配送時に商品チラシなどを互いに同梱する試みなどだ。今年に入ってからはセシールの独自化粧品「アルマード ラ ディーナ シリーズ」をディノスの美容健康系商品の通販カタログ「ディービューティー」春夏号の表三に掲載し、販売するなどの一歩進んだ連携なども始めている。
企業文化が異なる大手総合通販企業同士の連携がどう進展し、FMHの思惑通りに互いにシナジーをもたらし、両社の業績拡大につながるのか。今後の展開が注目される。
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スクロール 化粧品通販を買収、美容関連を強化
3月11日に基本合意書を締結した。イノベートの2009年10月期の売上高は60億9900万円。ネットを中心に事業を展開する化粧品通販としては最大手となる。運営する「コスメランド」はブランド化粧品の値引き販売が目玉。出店している楽天市場では「ショップオブザイヤー」で08年の総合2位となるなど、スクロールの主力顧客でもあるF1層への知名度は高い。
スクロールでは、04年から化粧品など美容関連商材を販売する通販サイト「きれいみつけた」を運営しているが、売上高は通販事業全体の8%にとどまっている。イノベートの買収により、手薄な化粧品事業の売り上げを拡大するほか、イノベートの持つ化粧品ネット販売のノウハウも吸収する狙いがある。なお、イノベートの吉本雅則社長は退任し、スクロールから後任を派遣する予定だ。
「コスメランド」はブランドを変えず、引き続き通販サイトを運営する。将来的にはスクロールの「きれいみつけた」との連携や統合なども視野に入れるが、当面は両サイトを別々に運営する形となりそうだ。
スクロールでは目標となる売上高1000億円の達成に向けて、積極的にM&A(買収・合併)を仕掛ける方針を打ち出している。主力顧客が重なるネット販売企業を買収することで、本業となる衣料品通販とのシナジー効果を期待する。
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通販各社のキャリア採用の状況 OLMは70人の大量採用、"即戦力"求めて各社積極化
主な通販企業の今年度のキャリア採用の状況は下の別表通り。中でも目立つのは前述したOLMの70人弱という大量雇用数だ。同社では来年度もほぼ同数のキャリア採用者数を予定しており、中途採用を軸に社員数を拡充させていく考えだ。
不況で優秀な新卒者が採用しやすい状況であることは間違いない。OLMでも今年度の新卒採用は10人。しかも「エントリー数が増加して28倍の競争率の中から選んだ」"精鋭"だ。スクロールでも「予想以上の応募者があり、厳選採用できた」。「例年よりも多くの母集団の中から選抜できた」(ジャパネットたかた)、「新卒採用は5年ぶりで学生への知名度は低かったが、会社説明会の出席率、その後の選考の参加率が非常に高かった」(オットージャパン)としており、今年の新卒採用は企業側有利の採用戦線だった。
とは言え、「買い手市場と言われるが、優秀な学生を確保するのは容易ではない」(セシール)や「『買い手市場』だったと断言したいところだが、一部の優秀な学生層を多数の企業で取り合っている状況だった」(ゴルフダイジェスト・オンライン)、「優秀な学生は複数の内定をもらうので、最終的に当社に就業するとは限らない」(山田養蜂場)、「欲しい人材は(景気の影響を)あまり受けないため(「買い手市場とは言えない」(ケンコーコム)など、「本当に欲しい人材」を首尾よく採用するのは容易ではないことが伺える。
それに加えて、やはり、不況下では悠長に社員教育を施す余裕がない企業も多いと推察され、一部の企業では即戦力化が期待できる(キャリア採用実施の理由は上表参照)キャリア採用を強化させているようだ。不況でも業績を伸ばすジャパネットたかたでは今年度採用した新卒51人(大学・大学院卒が44人、高校卒が7人)に加えて、4月後半からは「大々的なキャリア採用の募集・選考を行なう」(同社)としている。
業績の回復をはかるには何と言っても「人材ありき」。一般企業が人材採用を抑える中、来るべき景気回復に備え、新卒、キャリアに関わらず「優秀な人材」を確保する通販企業が多いようだ。
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ニッセン JPとの連携で戦略推進、カタログ展開やBtoBでJPのインフラ活用
今回の提携で最初に具現化する施策は、4月からのJPへの商品配送等の委託。ニッセンとしては、従来ヤマト運輸に委託していた商品配送業務を全面的に切り替える形だが、その判断材料のひとつとなったのがコスト的なメリットだろう。
ニッセンの年間商品発想個数は約2000万個。仮にJPへ配送業務を切り替えることで従来よりも単価(運賃)が10円下がっただけでも、単純計算で年間2億円のコスト削減になる。単価等の詳細は公表していないが、ニッセンの佐村社長は包括提携の発表会見で、「コストメリットは多少ある」としており、収益性の維持や価格訴求型の戦略を進める上でコスト削減のインパクトが小さくないことをうかがわせる。
無論、コスト的なメリットがあったとしても、サービス品質が低下すれば、顧客離れを引き起こすことにもなりかねないが、JPへの配送業務委託のポイントとなったのは、家具・インテリアなど大型商品配送に付帯するサービスの拡充だ。
JPでは「ゆうパック」におさまらない大型商品の配送は行っていなかったが、今回の提携を受け、協力物流事業者のネットワークを活用した配送体制を構築。サービス面でも配送リードタイムが従来よりも短縮されるほか、配達時間帯指定対応商品や組立配送サービスの展開エリアなどが拡充される。ニッセンでは、家具・インテリアの苦戦が続くが、これまで取りこぼしが少なくなかった引越需要を取り込みなどで、配達時間帯指定等のサービス拡充が有効と判断した形だ。
また、今回の包括提携では、販売チャネルの拡大や経営効率化に向けた共同の取り組みについても検討を行う。
具体的な検討作業はこれからだが、販売チャネルの拡大策で実現しそうなのが郵便局でのニッセンのカタログ配布。
ニッセンでは、かねてから書店やコンビニ等での無料カタログ配布を積極的に行っているが、地方では書店やコンビニが少ない地域もある。これに対し全国にくまなく張り巡らされた郵便局網を活用したカタログの展開ができれば、顧客獲得機会の拡大につながるわけだ。このほかに、ニッセンが行うチラシ同梱等のBtoB向け事業についても「(JPに)手伝ってもらう」(佐村社長)としており、JPから顧客企業の紹介を受けるなどの形で連携を図っていく意向だ。
ニッセンでは、今期からの中期経営計画でシニア市場および中国市場への本格参入を盛り込んでおり、JPグループが持つ顧客基盤やインフラの活用ができれば、中計の目標達成にも寄与することになる。また、JP側としても、ニッセンとの提携により宅配便事業の顧客基盤拡充につながるほか、他の通販事業者等への大型商品配送サービス提供に向けたノウハウの蓄積、JP自らが手掛ける中国向け仮想モールの強化などでニッセンと連携するという道筋も見えるわけだ。
いわば"相思相愛"の提携というわけだが、不安要素がない訳ではない。大型商品の配送ひとつを取っても、JPが複数の協力物流事業者に業務を委託する形で、均質なサービスの提供といった面で不透明な部分がある。事業戦略上のパートナーとしてJPを選んだニッセン。果たして思惑どおりに取り組みが進むのか、今後の動向が注目されるところだ。
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ニュースの断層・住宅版エコポイント始動 交換先に通販事業者、収益への貢献度は?
先の「家電版」でもポイントの交換先として、通販事業者も選出。今回の「住宅版」でも別表の通り、複数の通販事業者が選ばれ、環境に配慮した商品などを 「交換商品」として用意している。「住宅エコポイント」はポイントの交換先である通販企業にとっても収益に貢献し得る「通販市場の景気刺激策」となり得る のだろうか。
「住宅エコポイント」は一定の省エネ基準を満たした新築住宅や「エコリフォーム」を期間内に工事着工した人などに付与する独自ポイント。
とは言え、"エコ"を重視する企業姿勢は今後、1つの訴求点として重要となってくるはず。短期的な収益への貢献度は低いかもしれないが、「(エコポイン トの商品交換提供事業者になることは)長期的には消費者への絶好のPRになる」(同)可能性も。効果の程は未知数だが「住宅エコポイント」が通販市場の景 気も刺激してくれることを望みたい。
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ベネッセ 〝体験〟切り口の通販、「かけっこ」など子供の目標別の商材を
開始したのは「スキコソ」。子どもの興味関心が高い「スポーツ」や「サイエンス」、「料理・工作」の3カテゴリーを用意。立ち上がりは18アイテムを展開し、独自商品やセレクトアイテムを販売した。
「スポーツ」カテゴリーではアキレスと共同開発した運動靴「瞬足」や「折りたたみ鉄棒」などを提案。"上達のコツ"をテーマにしたオリジナルリーフレット「もっと早く走るための虎の巻」や「鉄棒名人になれるワザ」をセットした。リーフレットと一緒に使うことで上達し、達成感を体験できるとした。
ターゲット層は小学生低学年の子どもを持つ母親。小学生低学年の9割が「体育」に関心があるものの「かけっこ」や「鉄棒」などの一部種目に苦手意識があることがわかった。苦手意識の克服や知的好奇心の喚起で訴求し、顧客の獲得を図る。
まず、進研ゼミを中心としたDMにチラシを同梱。5月中旬にカタログを創刊する予定。進研ゼミユーザーを中心に認知度を高め、クロスセルを発生させる考え。
また、「ベネッセショッピングモール」内で通販ページ「スキコソ」を開設。また就学前の子供向け生活雑貨を扱う「すっく」内で告知するなどし、子どもの成長段階に合わせて既存客を誘導するもよう。今後、トライアルとして高学年向けの商品も提案していく計画。
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ニッセン ロジ業務を全面委託、郵便事業会社と提携し苦戦の家具テコ入れ
今回の包括提携の骨子は、ニッセンによるJPグループへのロジスティクス業務の委託と、営業機会の拡大に向けた包括的な検討の2点になる。
ロジスティクス業務については、4月からJPに委託する予定で、「ゆうパック」で扱えないサイズの商品はJPの協力会社を通じて対応する。
家具・インテリアについては、景況の悪化に伴う住宅新築着工件数の減少などからニッセンでも苦戦を強いられているが、JPへの業務委託により、配送リードタイムの短縮や配達時間帯指定(一部地域)、組み立て配送サービスのエリア拡大など、関連サービスを拡充。 3、4日掛かっている配送リードタイムを1、2日短縮させるほか、現状、大型商品の「2、3割しかできていない」(ニッセンの佐村社長)配達時間帯指定の対象を広げ、引越需要の獲得につなげる意向で、決済メニューの拡充や女性スタッフによる配送組立サービスなども検討していく考えだ。
また、営業機会拡大の面では、郵便局でのニッセンのカタログ配布などの販売チャネル拡大や経営効率化の施策を検討。これに付随して、中国向けの仮想モールなど、JPが手掛ける通販関連事業でのニッセンとの連携なども考えられるが、「頭の中にはあるが、まだ具体的なものはない」(JPの鍋倉社長)という。
一方、JPでは、6月に子会社のJPエクスプレスが行う宅配便事業を継承。「ペリカン便」と「ゆうパック」の事業統合認可を巡る混迷で、通販事業者など荷主企業の離脱も伝えられているが、年間商品発送個数約2,000万個を有するニッセンを取り込むことで、存在感を高める考えだ。
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消費者庁、健康食品規制で劇的変化?
「健食表示も関連法規が多岐に渡るという食品と同様の問題を抱えている。"監視指導に協議会をうまく使うことができないか"という話は庁内にある」。消費者庁食品表示課では、協議会の今後の位置づけをこう話す。
事の発端は2月に消費者庁が発表した「消費者行政の充実・強化のためのプラン」だ。この中で消費者庁は「消費生活相談体制の強化」「法執行強化」「相談員の処遇改善」を課題に挙げている。中でも気になるのが「法執行強化」の部分。食品表示の監視は、全県に置かれる「食品表示監視協議会」と、省庁間の連絡会議である「食品表示連絡会議」(連絡会議)を軸にすることが明記されており、これに健食も含む気配があるのだ。
協議会は関係法令が多岐に渡る食品表示の問題で情報交換を密にし、執行力強化を図るもの。メンバーには地方厚生局と地方農政事務所などの出先機関、各県の表示関連法担当者が参加する。
会合の開催数は自治体によりバラつきがあるが、月1回程度開く東京都では「偽装表示問題で立ち入り調査の日程調整や適用法令の相談を行い、業務の効率化を図っている」(食品監視課)としており、この協議会を経て処分に至る事例もあるという。
一方の連絡会議は農林水産省、警察庁、消費者庁、オブザーバーとして厚生労働省が入っている。ただ、これまでは農水省が事務局を務めていたため、食品衛生法やJAS法関連の事案処理が大半を占めていた。
だが、表示関連の法律が消費者庁に移管されたことで事務局も消費者庁に移動。前段で消費者庁が話すように、従来と様相を一変させそうなのが健食表示に対応する健増法なのだ。
◇
すでに、協議会には消費生活相談センター(消セン)の所長を新たなメンバーとして迎え入れることが決定しており、相談分析と法執行の迅速な連携を図っていく方針を明らかにしている。グラフに示すように消センに寄せられる健食表示に関わる相談は高水準で推移しており、健食を対象に含むことになれば狙い打ちされるのは明らかだ。
さらに消費者庁では「健康食品の表示に関する検討会」で健食表示の適正化に向けた審議をしており、健増法の運用強化によって表示適正化を図るシナリオが見え始めている。
地方の08年の健増法指導実績は926件(事業者の事前相談約500件を含む)。少ない数字とは言えない。だが、地方が持つ健増法の執行範囲は拘束力を持たず、社名公表もない「指導」が限界。これに従わない場合、国が「勧告・命令」を行うことになるが、これまで至った件数はゼロ件。実効性のないことが度々指摘されてきた。今後、執行権限の委譲と合わせ、地方の運用強化が図られてもおかしくはない状況といえる。
これについて消費者庁では「可能性はあるが、検討会の議論もあるので(協議会で健食を対象にするかの)判断はまだ早い」(食品表示課)としている。
だが、地方に出先機関を持たず、監視人員が不足する消費者庁が協議会を使うのは当然の帰結といえる。今後、この協議会がどういった使命を帯びることになるか、その動静に注目が必要だ。
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らでぃっしゅぼーや、ネット販売参入で新規客取り込み
ただ、同じ食品の販売でもこれまでの「宅配」と「通販」では似て非なるもの。宅配の場合は特定の会員に毎週、だいたい決まった量の商品を配送すればよいが、通販の場合、その時々で配送量にもばらつきがあり、配送期間も一週間というわけにはいかない。また、野菜など生鮮品の場合、売れ残ったら在庫にするわけにはいかず、予測を見誤るとダメージは大きい。こうした点をらでぃっしゅぼーやはどのように克服しネット販売を行っていくのだろうか。
まずは発注について。宅配事業の場合は、配送時に翌々週お届け分のカタログを配布し、次の配送時に注文用紙を回収。回収した注文用紙を入力し、メーカーや生産者に受注分を発注する。賞味期限の長いものであれば一週間分まとめて納品してもらい、配送曜日ごとに出荷する。注文数に応じて発注するため出荷後は一時的に配送センターが空になるため、在庫管理の負担が少なかった。
一方、ネット販売「eらでぃっしゅ」の場合では配送までのリードタイムを最短3日としているため、それには宅配とは異なり、在庫を抱えなければならない。そこで宅配の物流センターとは別に新たに「武蔵浦和」にネット販売専用の配送センターを設置し、在庫を保有する毎週水曜日のサイトを更新後の受注状況を見て1週間の受注を予測。発注分は翌日に納品してもらい最短で翌日に出荷。サイト掲載期間中に在庫が足りないことが分かるとその段階で再度発注し翌日に納品。翌々日には出荷できる体制となる。これにより最短3日のリードタイムを実現し、在庫ロスを最低限にとどめている。
ただ、予測発注を見誤ると賞味期限のある食品では商品廃棄によるコストロスが生じかねない。10万人の会員制宅配とは異なり、早期に1定のリピート客を確保しなければ精度の高い受注予測は困難とみられる。
そこで展開するのは定期購入サービス「マイらでぃボックス」だ。旬な野菜と果物のセット商品で、毎週決まった曜日に届けるもの。あらかじめ登録した牛乳、たまごなど日配品20品を「マイらでぃボックス」と1緒に届ける。利用頻度の高い日配品でユーザーの継続利用を促す考えだ。
「マイらでぃボックス」が順調に稼働すれば、1週間の受注予測が立てやすく、アイテムによってはロスなく発注することも可能。早期に収益を安定させ「将来的には宅配事業と同程度の売り上げ規模へと拡大させたい」(同社)考えだ。
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ネット業界の団体成立、楽天・三木谷社長が会長に
「(薬事法の改正は)"改悪"だと思っている」。
同日開催された「eビジネス推進連合会」設立総会後の記者会見での、三木谷社長の発言だ。
会見では、現在の入会状況や団体人事、事業計画などを発表。入会状況は現在、「一般会員」が238社、「賛助会員」が1427社の計1665社で、入会企業には千趣会やスクロール、ケンコーコムなどの通販企業も名を連ねた。
連合会の初代会長には前述の通り三木谷社長が就任。副会長にはヤフー井上社長、幹事はサイバーエージェントの藤田社長、監事にはフューチャーアーキテクトの金丸CEO、事務局長にはヤフーの別所法務本部長が就任した。
連合会の今後の事業計画としては、「政策提言活動」「eビジネス白書発行」「ワーキンググループ」「ネット定期調査」「会員向け勉強会」などを発表(表参照)。活動内容の具体的な手順や詳細については今後、幹事会等で決めていくとしている。
こうした施策の中でも特に比重を置いて進めていくと見られるのが、「政策提言活動」だ。前回、苦杯を嘗めた「医薬品の通信販売」や、「インターネットを利用した選挙活動」に関する政策提言を行っていくというもので、「いろいろなところにある過剰な規制を抑止する」(同)ことがその目的となる。
これまでは楽天を含め、個々の企業がそれぞれ対応してきたが、「個別では苦しくなった」ことが今回の団体設立につながったもよう。まだ表面化していないとして具体名は避けたが、「省庁が今検討している不合理な類似の規制」に対して各ネット企業が結束し、極端に言えばある種の"圧力団体"として抑止していくそれが同連合会の描く青写真のようだ。
こうして動き出したネット業界最大の団体。現時点ではまだその実力を云々することはできないが、今後、さらに会員数を増し勢力を拡大すれば、思惑通り過度の行政介入への「ストッパー」となり得ることも期待できる。いかに会員各社が連携し"一枚岩"となれるかそのあたりが今後の成否を左右すると言えそうだ。
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ニッセンHD 定時株主総会で佐村氏の取締役選任付議、副社長就任の見方も
今回の発表は、現役員の任期満了を受けたもの。株主総会では、片山利雄社長はじめ取締役7名(うち4人は社外取締役)の再任、新任取締役として佐村氏の選任などを付議する。中核となる通販での事業経験が中期経営計画の達成に向けた推進力になるというのが、佐村氏の選任理由だ。
ニッセンHDでは当初、通販、現販、金融の三本柱でグループの業容拡大を図る計画だったが、法整備などの環境変化もあり、実質的には通販事業一本でグループ全体を支えているのが実情。2009年12月期の業績を見ても、現販事業は催事事業からの撤退で減益要因が払拭されたものの、売上高は大幅に減少。金融事業についても、売り上げ規模は20億円弱と小さく、当面は通販事業に頼らざるを得ない状況だ。
このため、新たに策定した中期計画では、通販事業のブラッシュアップ、中国市場やシニア市場への展開を図る一方、通販周辺での新規事業創出を構想。金融事業および現販事業でも通販の顧客基盤活用を視野に入れるなど、通販を軸にグループの成長を目指す内容で、通販事業を担当してきた佐村氏のニッセンHD取締役就任は不可欠というわけだ。
一方、ニッセンHDの経営体制についても、社長兼CEOの下に副社長兼COO、CFOを置き、さらにシニア市場等の事業開発や海外、インフラ、通販、金融、現販の各担当を配置する形に刷新。カギとなるのは、全事業を統括する副社長兼COOだが、証券アナリスト等の間では佐村氏が就任するとの見方が濃厚だ。これについてニッセンHDは、「発表したこと(株主総会への取締役選任の付議)以上のことはお答えできない」(広報担当)とするが、すでにニッセンHD側では、一部の証券アナリスト等に説明をしているもようで、トップ交代の布石ではないかとの憶測も流れているようだ。
通販事業を柱に新たなグループ戦略を進めるニッセンHD。かじ取り役となる新体制との動向が注目されるところだ。
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決済代行会社が"夜逃げ" 代金未回収で連鎖倒産の恐れも
ある通販サイトを運営する渡辺利明さん(仮名)も事務所に押し掛けた一人。サイバー社の決済代行サービスを利用しており、1日には12月分のクレジットカードによる売り上げが支払われる予定だった。
しかし、2日になっても代金は振り込まれず、気になっていたところに「飛んだ」という知らせ。事務所には事情の分かる人間はおらず、怒り心頭に発した渡辺さんは、サイバー社の佐藤智聡社長の自宅まで訪ねたものの、「すでにもぬけの殻だった」という。
サイバー社は、2006年に決済代行大手のゼウスの社長だった佐藤氏が立ち上げたベンチャー企業。加盟店は中小ネット販売事業者など約1200社とみられるが、実は同業他社の間では「サイバー社は危ない」という話はささやかれていたという。
業界では後発なだけにネットだけではなく、対面型の決済端末を導入して飲食店などもターゲットにしていたものの、この分野は大手が圧倒的に強く、システム開発費用も大きなものになるからだ。調査会社によれば、初期投資1億円以上の資金負担が経営を圧迫し、苦しい資金繰りを強いられていたという。
渡辺さんは「1月分まではカード会社からサイバー社に代金が支払われていたようだ。被害額は400万円ほどになりそう」と怒りをあらわにする。事業者にとっては2カ月分が未回収となるだけに、連鎖倒産も引き起こしかねない。
サイバー社はウェブサイト上で事業継続が困難なこと、法的整理を視野に入れていることなどを説明。さらに8日には専用の問い合わせ窓口を設置したことをサイト上で告知した。ただ、依然として佐藤社長とは連絡が取れず「夜逃げ」が続いているもようだ。
手数料の値下げ競争が続く決済代行業界。サービス強化のためにはシステム投資が必要なため、経営状態が悪化している企業は多いとみられる。ネット販売事業者は自衛のためにも、利用する決済代行業者を吟味する必要がある。
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スクロール・堀田守社長に聞く、不況下で打つ次の一手は?、「SPA通販」構築へ、夏号から商品開発期間半分に
昨年10月の社名変更にあわせてキャンペーンを展開した。
「通販では『ラブ&サプライズキャンペーン』として、顧客参加型のイベント、セール商品の販売、ブーツのキャンペーン、さらにはレコメンド・レビューなど顧客との双方向機能を取り入れた。また、F1層が中心となる通販に比べて、生協の顧客は『ムトウ』という名前への親しみがあるので、新社名を認知してもらうためのさまざまなキャンペーンを実施した。この半年は社名変更にあわせて、顧客との関係を深めるという取り組みを行ってきたわけだ」
第3四半期(4―12月)は減収減益に終わったが、減益幅は縮小している。
「売り上げが落ちても収益バランスを崩さないような仕組みになってきている。当社はF1層に特化したビジネススタイルだが、競合は同業他社ではなく、実店舗だという意識を持つことが必要ではないか」
ユナイテッドアローズのようなSPA(製造小売業)のほか、ユニクロやH&Mといったファストファッションなど、競合は多い。
「通販というビジネスモデル自体が実店舗と競合するようになった。価格面もさることながら、顧客との接点を持ち、通販にはないスピード感がある。顧客に還元するためのイベントや、イベントに便乗した商品の販売は店舗では当たり前のことだが、これまで通販にはそういう発想が足りなかったのではないか。店舗はいかに顧客との接点を増やすかを考えて、スピード感を持ってさまざまなアプローチをしている」
「翻って通販は、3カ月に1回カタログを出したら、あとはぼーっとコンピューターの前で受注を待っているだけ。『今の時代にこんなスタイルで成り立つのか』と現場に問いかけている。こまめに情報を発信し、顧客とのコンタクトの頻度を上げる必要がある。そのスタートが社名変更のキャンペーンだ」
具体的には今後どういった取り組みを行うのか。
「ネット受注比率が上がっているのが一つの武器。シーズン単位で全体を包含したキャンペーンを行うほか、『ラプティ』などのブランドサイトでは、イベントという位置づけでサイトの中で集客を行い、顧客へのアプローチの頻度を上げていきたい」
商品開発ではどのような取り組みをするのか。
「これまではカタログ発行の10カ月前から商品を仕込んできたわけだが、夏号からは企画から商品化、カタログの売り場づくりまでの期間を半分にしたい。また、カタログはある程度の部数を発行しないとアクティブ顧客が減るという"常識"にも挑戦しなければならない。利益が取れる見込みのない販促費を使う必要はないし、あらかじめページ数を決めて、売れない商品でも載せてカタログを"埋める"という発想もおかしい」
「現在のネット受注比率は七三%。F1層が中心のため、ライバルはSPAショップだ。あらゆる世代をカバーする総合通販とは違う、独自のビジネスモデル『SPA通販』を構築したい」
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″台湾"で通販開始、中国進出の試金石か
ディノスは今年1月にフジ・メディア・ホルディングスと現地企業の亞哲國際開發が合弁で新設した現地法人、富士亞哲多媒体股〓有限公司(FujiAtetsu Multimedia Inc〓=本社・台北市、〓國州会長)に商品を卸す形で台湾での通販を始める。富士亞哲多媒体は二月八日に通販サイト「fuijidinos」を開設。同サイトはディノスから商品を調達し、ディノスの商品のみをネット販売する。
スタート時点ではディノスの既存商品の中からアパレルやキッチン用品、インテリア雑貨など41品番を掲載。商品選定は現地法人とディノスで協議。「台湾の消費者に合致する商品を選ぶ」(ディノス広報)としている。今後、反応を見ながら徐々に商品数は増やしていく予定。カタログ通販の開始については「未定」(同)。台湾向け卸で初年度3億円の売り上げを見込む。
ディノスではこれまでもテスト的にアジア地域でカタログ通販などを実施してきたこともあったが、本格的な海外進出は初めて。台湾での通販開始は中国本土やそのほかの中国語圏各国進出の試金石と見られる。通販企業の海外進出を巡っては千趣会やニッセン、セシール、フェリシモなどカタログ通販大手のほか、スタイライフやケンコーコムなどネット販売事業者も本格進出に乗り出している。
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インタビュー・佐倉住嘉社長に聞く、カタログハウスの今後の戦略
カタログハウスは1月1日付けで社長人事を行い、高橋章氏に代わり、同社特別顧問の佐倉住嘉氏が新社長に就任した。同社の新たなトップとして舵を取ることになった佐倉氏はインターネットやモバイルを軸とした新しいメディアの活用を強化。現行のビジネスの「殻を破る」と話す。老舗通販企業であるカタログハウスを今後、どう導いていくのか。佐倉社長に今後の戦略や方向性について聞いた。(聞き手は本紙編集長・鹿野利幸)
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千趣会09年12月期連結 売上高6.9%減の1472億円、消費低迷で通販苦戦
事業部門別の売上高では、カタログ事業と頒布会事業を合わせた通販事業が同9.4%減の1,309億6,700万円、営業損失22億8,500万円(前の期は28億6,600万円の利益)。その他の事業は売上高が同19.2%増の163億2,500万円、営業損失1億9,000万円(同4億3,900万円の損失)だった。
通販事業のうちカタログ事業の売上高は前期比9.3%減の1,196億1,000万円。顧客一人当たりの年間注文回数は前期並みの2.9回を維持したものの、低価格志向の強まりやネットへのシフトの進展に伴い、受注単価が1万2,267円と686円下落。新規顧客の獲得が思うように進まず年間購入者数が減少したことも響いた。商品群別では、単価が比較的高いインテリアが前期比15.4%減と最も落ち込みが大きく、特に家具や収納用品などが低迷。一方、ネット売上高は、671億3,000万円と前期比1.2%の増加で売上構成比を56.1%とした。
一方、連結ベースの損益面では、会計基準の見直し等に伴い棚卸商品の評価損が約23億円増加したことなどから、売上高原価率が53.6%と1.9ポイント上昇。販管費について全体で約32億円を削減したものの、営業損失を計上する形となった。また、減損損失や投資有価証券売却損など特別損失17億2,600万円(前期比8.8%増)を計上したことなども響いた。
今期も消費環境が厳しい状況が続くと見ており、通期の連結業績は売上高が前期比3.4%減の1,423億円と減収を予想。半面、利益面では損益分岐点の引き下げを進める意向で、営業利益21億円、経常利益20億5,000万円、当期純利益16億5,000万円と黒字転換を見込む。
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夢展望 ドラマ連動で通販開始、日テレ7と共同で出演者の衣装をネット販売
夢展望と日テレ7が共同制作したドラマは「恋に効くショートドラマ The dream valentine,s day!!!」。日テレ7が視聴者から募集したバレンタインやホワイトデーにまつわる実話をもとに制作した1話3―5分のショートドラマで制作は日テレ7、出演者や着用商品の選定は夢展望が決定した。
ドラマは商品ジャンル別に「ガーリーカジュアル編」「プリンセス編」「グラマラス編」の3部作(全6話)を制作。出演者は人気ファッション誌モデルの鈴木亜美・亜耶姉妹、高橋真依子や菅野結以を起用。ドラマ内で着用したアウターやワンピース、カットソー、靴など約50商品は連動する夢展望の通販サイトで販売する。価格帯は580―5,980円。
同ドラマは1月21日から夢展望および日テレ7のサイト上で配信を開始した。これに加えて、1月26日から日テレ7が日テレの深夜枠で保有する通販番組「夜明けのマルシェ」でも全6話を順次、放送する。
ドラマの配信および放送にあたって、視聴を促すために、日テレ7の販路であるセブンイレブンやイトーヨーカドーなど実店舗を活用。店舗店頭にPOPを設置して、ドラマを配信するサイトへ顧客を誘導する。夢展望ではドラマ連動型のネット販売で潜在需要の喚起を図るほか、テレビでの放送で知名度向上と新規客獲得を狙う。
ドラマと連動した通販展開としては、昨年、関西テレビが制作したドラマ「リアル・クローズ」で出演者が着用した商品の一部を連動するネット販売サイトで販売。当該商品がすぐに完売するなど好調だった模様。テレビ局の広告収入が目減りする中、テレビを活用した物販展開は既存のテレビ通販番組という方式以外でも増えそうだ。
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新日本製薬 中国で化粧品通販展開へ、今春にも現地法人設置
化粧品や健康食品等の通販を手掛ける新日本製薬(本社・福岡市中央区、後藤孝洋社長)は、今春にも中国へ進出する。現地法人を設け、基礎化粧品を中心に通販と店販を行う予定で、初年度で売上高を1億円とする計画だ。同社はこの数年、基礎化粧品の「ラフィネ」シリーズが好調で、前期(2009年11月期)の通販売上高は、前期比20%増の161億円と高伸。好調な基礎化粧品を軸に業容の拡大を推進、中国での事業展開に当たっては、現地法人の株式上場も視野に入れる。
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インデックス 中国で仮想モール展開、TV・カタログも視野に
このたびの業務提携では、中国国内でテレビ、カタログ、ネットによる通販を行うことで合意。
まずは「最も確度が高い」(インデックスHD)仮想モール事業から展開する。
開設する仮想モールでは、インデックスがサイト構築やポイントなどのシステム面を担当。フォアレングループが店舗の招へいや商材の調達などを行う形となる見込みだ。
ただ、中国で商品を販売したい日本の通販企業も出店店舗の対象として見ており、そうした企業の窓口としての役割をインデックスが担当する構想のようだ。まだ構想段階で具体的な計画は決定していないため、出店店舗の目標数などは不明。
また、インデックスグループでポイントサービス会社を抱えている強みを活かし、ポイント交換サービスにも着手。購入者に対しポイントを付与して仮想モールで利用できるようにするほか、テレビやカタログの通販などでも使える仕様にする考えだ。
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ネットプライス、ビヨンド社など 合弁会社を新設、高級ブランドを格安でネット販売
ネットプライスはデジタルガレージ(DG)とビヨンド・ザ・ラック、海外投資家と共同で合弁会社「ブランディシモ」を立ち上げ、ビヨンド社がカナダで展開する会員制ネット販売の日本版サイトを開設。1月下旬から営業を開始する。本社は東京・千代田区に置いた。
出資比率は明らかにしていないが、ネットプライスおよびDGの出資比率は20%以下のようだ。新会社の社長には「国内外のファッション事情に精通し、通販サイトの運営などの経験がある」(ネットプライス広報)高岸Jules治恵氏が就任。なお、同氏は出資会社との関係はないようだ。
新会社では登録会員制通販サイトを新設。高級ブランドの衣料品や貴金属、鞄を定価の50―70%引きで基本は一ブランドごとに「イベント」と称して2日から4日間という期間限定で販売する。1月下旬の販売開始時は週に3イベントから開始。半年以内に1日7イベントを毎日立ち上げるとしている。
展開するブランドについては「一流ブランド」(同)としているが具体名は現状、明らかにしていない。今後、販売期間が限られていることで在庫保持期間を短縮、現金化できる強みを武器に過剰在庫を抱えるブランドなどに参加を呼びかけ、初年度で250社と取引したい考えで「日本ではあまり値下げされていない商品なども幅広く取り扱う予定」(同)としている。
今後は出資会社であるDGグループが保有する集客ノウハウなどを活用し、新規登録会員を拡大させる考え。初年度の売上高目標は10億円を見込む。
会員制かつ期間限定で一流ブランドを格安で販売するネット販売モデルは米ギルト・グループが先行して展開中。昨年3月には日本法人を立ち上げて、日本でも同様の形でネット販売を展開。ギルトによれば、日本では今年末までに会員100万人、4年以内に売上高500億円が目標としているが、開始半年の売り上げは「計画の1.5倍で推移している」としており、好調に推移しているようだ。
ネットプライスはギルトと同様にカナダや米国で昨年2月から会員制でブランド品のネット販売を行い、1年足らずで40万人の会員を集め、好調なビヨンド社などと組み、日本で会員制ネット販売を行うことで、ギルトに日本法人と同様に一定の需要が取り込めると判断した模様だ。
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ニュースの断層・7&iHD ネット販売、成長戦略軸に、〝勝ち組連合〟を構想
7日に開設した「セブンネットショッピング」は、セブンアンドワイやイトーヨーカ堂の通販サイトを統合した、いわばグループの基幹となる通販サイトで、運営は書籍やDVDのネット販売で実績を持つセブンアンドワイ(12月7日付でセブンネットショッピングに社名変更)が担当する。
サイトについては、書籍やDVD、雑貨、食品など11カテゴリー・500万アイテムを扱う「ショッピング」と「こだわり専門店」で構成。
このうち「こだわり専門店」については、既に32の専門店が出店しているが、「スタジオジブリ」「avex SHOP」など、強いコンテンツを持つショップが名を連ねる。この背景にあるのは、やはり7&iHDの販売力や商品開発力の高さなどに対する期待感だろう。
「こだわり専門店」への出店業者としては、まず「セブンネットショッピング」での売り上げの獲得を目指すことになるが、7&iHDが百貨店やGMS、コンビニなど多様な業態を持っており、幅広い客層へのアプローチが期待でき、7&iHD側との商品共同開発、あるいはグループ店舗での商品販売など展開の拡大の可能性も出てくる。無論、7&iHD側としても、有力なコンテンツホルダーの取り込みにより、ネット販売とリアル店舗双方での差別化につながるわけだ。
こうした点については、7&iHDでも、既に「流通クラウドプラットポータル」という構想を打ち出している。
これは、7&iHDグループの商品開発力や販売力と取引先が持つ商品やサービス、技術などの経営資産を互いに共有し、新たな価値を創造するというもので、メディア、コンテンツ、メーカー、店舗の各分野で取り組みを進める方針だ。
実際、メディア分野では提携関係にあるヤフーとの取り組みを行うほか、出版社やDVDメーカー、プロダクション等との連携を強化する意向で、「こだわり専門店」に出店するavexとコンテンツ制作を行うことも視野に入れる。また、ネットでのテストマーケティングや予約販売など、新たな販売機会の提供を通じたメーカーとの関係性強化、「セブンネットショッピング」で収集した顧客属性情報等のグループ各社での共有も進める考えだ。一方、今回の取り組みでは、リアル店舗とネットを融合したモデルの構築を標ぼうしているが、この点でも強みを持つ。商品の受け渡し・決済の主戦場となるコンビニを見ても、「セブン―イレブン」は、全国37都道府県で約1万2,500店舗(09年11月末現在)を展開するが、酒類や加工食品等のネット販売「セブン―イレブンネット」の展開を通じ、加盟店側のオペレーションはこなれており、ネット販売に対する意識も高いはず。ネット販売での商品の受け渡しや決済などに不安を感じる顧客も少なくないが、既に店頭で質の高いサービスを提供できる素地はあると見ていいだろう。
既に他の大手流通企業でもネットの取り組みに力を入れているが、依然、店舗の補完的な位置付けから脱し切れていない観もある。「セブンネットショッピング」に関し2012年に売上高1,000億円を計画する7&iHD。ネットをグループ成長戦略の主軸に据え、既存の経営資産を絡めながら新たな流通の勝ち組連合を作っていくという戦略は、他の有力流通業者にインパクトを与えることにもなりそうだ。
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東京都 「薬事法」違反の広告掲載、広告主えがおに〝異例〟の処分
「東京都食薬eマガジン」は月2回発行されているメルマガで、登録会員数は約4,700百人。配信は、まぐまぐに委託している。
今回問題となったのは、11月27日発行の「東京都食薬eマガジン」の冒頭に「PR」と題して掲載された健食通販品事業者えがおのPR広告。「べルト周りが苦しくて・・・"ポッコリが気になっていた"俺が、『最近スリムになったわね』って久しぶりに妻にホメられた。ホメられたのは○○パワーのおかげ!そのパワーの秘密って?」というコピーの下に「えがおの黒酢」のキャンペーンサイトにリンクするURLを記載したもので、リンク先のサイトでも類似した表現を使い、男性の腹部の画像を掲載していた。
この内容について、一部の健食関連事業者などが「メタボリック症候群を暗示している」(関係者)として都に抗議。薬事監視課に問い合わせた関係者は、「都は、問題のメルマガを見ておらず、広告表示のことも把握していなかった」という。メルマガ配信を担当する福祉保健局によると、薬事監視課だけではなく、「他の表示関係担当部署にも、問い合わせがきている」(食品医薬品情報係)状況だ。
一方、広告の内容について薬事監視課では、「ポッコリ」「スリム」「○○パワー」といった文言から、「医薬品的な効能効果を暗示し、未承認医薬品の販売に当たる可能性がある」と指摘。えがおの本社が所在する熊本県に情報提供を行う意向だ。
今回の問題を巡っては、メルマガを発行する東京都、広告主のえがお、メルマガ配信を受託するまぐまぐの3者が関与しているが、それぞれ対応に問題があったと言える。
まず、都に関して言えば、自らが発行するメルマガに掲載される広告の内容を全く関知していなかったことが挙げられる。メルマガに掲載する広告はまぐまぐ側で決めるもので、都に選択権はなく、メルマガ本文とは一切関係がない。これが当初の都のスタンスで、11月30日にメルマガ臨時号を出し、同様の主旨を伝えている。
だが、事業者を指導する立場にある都のメルマガに法令違反が疑われる広告が掲載されること自体、事業者側の混乱を招くことになる。この点については、一部の事業者からも強い反発があったもようで、都でもメルマガへの広告掲載を取り止め、有料化する方向で検討。「監督不行き届きで、事業者の誤解を招きかねない広告が掲載され、申し訳ない」(食品医薬品情報係)としている。
無論、広告を制作したえがおにも問題がある。同社によれば、広告制作はコンサルティング会社に委託しおり、熊本県に内容を照会した上で各媒体に出稿しているという。ただ、中には、自治体によって「薬事法」に抵触すると判断されかねない内容のものもあったようで、今回のケースは都の基準でアウトになったというのが同社の見方だ。
えがおでは、今回の問題を受け、当該キャンペーンサイトを停止。まぐまぐに対しても、改めて広告出稿に関する照会を行う考えで、場合によっては「メルマガへの広告出稿を止めることも検討する」(同)としている。
一方、健食通販事業者からは、「都のメルマガに健食通販の広告を載せること自体、配慮に欠けるのではないか」とし、広告掲載メルマガの選定手法を疑問視する声が浮上しているが、まぐまぐでは、自社の掲載基準に基づき広告主や代理店と相談した上で広告を掲載するメルマガを選定していると回答。「都のメルマガを指定して広告を掲載することはあり得ない」とするえがお側の主張と食い違う点もあるが、法令違反と見なされる広告の掲載事例が出た以上、内容チェック等の対応を再考する必要もありそうだ。
三者三様に問題はあるが、都の立場を考えれば自らが発行するメルマガへの法令違反が疑われる広告掲載を見逃した責任が大きいのは確かだ。
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フジ・メディアHD セシールを完全子会社化、通販の中間持株会社設置へ
フジ・メディア・サービスは今年5月から7月にかけてセシール株の公開買い付けを行い、11月25日現在で持株比率78.06%に当たる3,382万3,229株を保有。これまで、フジ・メディアHDとディノス、セシールの三社で通販事業の展開手法などについて検討を進めてきた。今回の株式交換契約の締結は、通販事業における施策の展開や意思決定の迅速化、経営資源の有効活用を図るためにセシールの完全子会社化が必要と判断したもので、来年1月に各社が開催する臨時株主総会で承認を得る運びだ。
セシールは、2月24日付で上場廃止となり、株式交換契約の効力発生日である来年3月1日付でフジ・メディア・サービスの完全子会社となる予定。フジ・メディア・サービス以外の株主に対しては、上場廃止の代替措置として一株当たり180円を支払う。
一方、ディノスとセシールの連携ついては、フジ・メディアHDグループ内に通販事業を統括する中間持株会社を設け、両社をその傘下に置く方向で検討を進める考え。当初は合併も有力視されていたが、「これまでの検討作業を踏まえ、総合的に判断した結果」(セシール広報室)、中間持株会社方式を選択したという。
現状、中間持株会社方式を選んだ具体的な理由は不明だが、合併により間接部門の統合などの効率化が期待できる半面、両社が保有するブランドや顧客情報、社員の扱いなどの問題もあったと見られる。フジ・メディアHD側では、通販事業を新たな収益の柱にする意向があり、両社が得意とする分野に注力しながら、双方の顧客基盤を活用し展開の拡大を図ることが得策と判断したようだ。
具体的な連携策については、これから詳細を詰めていく段階だが、まず双方の顧客基盤を有効活用することから着手。既に11月5日からそれぞれの通販サイトに相互リンクを張り送客をする試みを行っており、今後、既存顧客へのカタログやチラシの送付なども行う見込みだという。
ただ、他の通販企業の見方は冷ややかで、「客層があまりにも違い過ぎ、上手くいくとは思えない」(某総合通販経営トップ)といった声も浮上。フジ・メディアHD側の思惑通りにシナジー効果が得られるか、今後の動向が注目されるところだ。
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好調企業の研究・健康ホールディングス 「クッキー依存」から脱却、M&Aも積極展開
ダイエットクッキーのネット販売で名を馳せ、順調に売り上げを拡大してきた同社(創業当時は健康コーポレーション)の業績が悪化しはじめたのは、07年度のこと。売り上げのほとんどを占めていたダイエットクッキーの類似商品が多数登場し、競争が激化。売り上げ不振に加え、広告宣伝費が重くのしかかかり、08年3月期は赤字に転落した。
同社では、クッキーの売り上げに依存した体制から脱却すべく、事業の多角化を図った。07年2月に、美容機器の製造やOEMを手がけるジャパンギャルズを買収。08年1月から売り出した家庭用超音波美顔器がネット販売で大ヒットとなった。好調の理由は、「定価3万8,800円の本体を980円で販売」という宣伝文句。専用のジェルを3本購入する必要があるが、割安感から興味を引かれる消費者は多いようだ。
今期に入ってからも、欠品が出るなど好調を維持。子会社で健康食品や美容機器を販売する、健康コーポレーションの09年9月中間期の営業利益は、2億7,700万円(前年同期は5,600万円の営業損失)。3年前(06年9月中間)の営業利益は、ほとんどがクッキーによるものだったが、現在は売り上げの約8割が美顔器。「ジェルで稼ぐ」という販売形態が奏功し、利益面でも業績回復に大きく貢献している。
利益が回復したもう1つの理由は、広告を効率の良い媒体に絞ったこと。以前は売り上げを拡大するため、大量に出稿していたが、現在は「黒字になる広告に限定している」(瀬戸健社長)。美顔器だけではなく、クッキーでも利益を出せる体制となった。
また美顔器では、ジェルを定期的に発送する販売形式を採用しているが、「今後は投資効率を考えて、新規獲得よりもジェルの定期継続に力を入れる」(同)ことで、利益率のさらなる向上を目指す。
瀬戸社長は「美顔器はダイエットクッキーの5倍の速度で売り上げを伸ばしている」と話す。大手家電メーカーの参入など、美顔器市場の成長性の高さから、同社では今後も売り上げはまだまだ伸ばせると見ているようだ。ただ、同社の場合、ダイエットクッキーで売り上げを伸ばしたものの、類似商品の登場により大きく売り上げを落とした過去がある。同じ轍(てつ)を踏む心配はないのか。
「誰でも参入できるクッキーに比べて、一定の投資が必要な美顔器は参入障壁が高い。さらには、家電メーカーとも販売形態が違う」(同)。類似商品が登場した場合でも、サービスレベルやブランド力の向上などで差別化を図る考えだ。
今後はM&A(合併・買収)も積極的に展開する予定で、通販会社の買収も視野に入れる。
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サンギ 通販事業復活へ、10月からネット販売開始
「芸能人は歯が命」。タレントの東幹久さんと高岡早紀さんを起用し、テレビCMで知名度を上げ、ドラッグストア等でも商品を展開する同社だが、もともとは通販をメーンとしてきたことは意外に知られていない。
同社が通販を本格的に開始したのは、「アパガード」シリーズを発売した1985年頃で、店販での展開を積極化し始めたのは先述のテレビCMを投入した95年頃からになる。
それまで通販で展開していたのは、「アパガード」シリーズの最上位商品「アパガードロイヤル」と健康飲料の「おから茶」。新聞や雑誌などの紙媒体で新規顧客を獲得する手法で売り上げを伸ばし、ピーク時で7億円を売り上げていた。メーンの客層は50代女性。この層は一度商品の良さが分ければ、ブランドチェンジをしにくいが、同社でも「商品に対するロイヤルティが高い顧客が多い」(コンシューマー事業本部事業戦略部)という。
自社の特徴を反映した独自性の高い商品を持ち、強固な顧客基盤も有する。こうした点では、メーカー通販の基本的な成功の条件を揃えていた同社だが、店販へ本格参入して以降は、広告出稿を抑えたことなどもあり、通販事業は失速。前期(08年3月期)の通販売上高は5,000万円程度(全社売上高は約27億円)となっていた。
こうした状況を踏まえ同社は、今期から通販事業の取り組みを積極化。この一環として、ネット販売に乗り出した形だ。
今回のネット販売で主眼としているのは、まず、これまで疎かになっていた新規顧客の獲得だ。 10月に開設したサイトでは、店販商品も含む同社の全商品を販売。これには、店販チャネル(全国約2万店)の補完の意味合いもあるが、特にネットとの親和性がある若年層顧客の開拓につなげたい考え。このほかに、今期に入ってから週刊誌への広告出稿も再開。「そこそこレスポンスが取れている」(同)という。
通販事業の復活に乗り出したサンギ。現状、ネット販売の専任部署は設けておらず、受注業務なども外部に委託している形だが、業容拡大に合わせ、体制の強化を図っていくものと見られる。その足掛かりとして、今期は通販売上高1億円を目指す。
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キューサイ 健食の職域販売開始、5年後に売上高50億円計画
今回の"置きサプリ"は、30―40代のオフィスワーカーの獲得を狙ったもの。今年1月から半年間、福岡市内でテストを行ったところ、1事業所当たりの平均年間売上高が4万円になる計算と予想以上の成果があったことから、オフィスの多い東京都内での展開に乗り出すことにした。
"置きサプリ"で扱っているのは、「粉末青汁」や「もろみ酢」など通販でも扱っている商品で、容量を変え1個100円で販売。オフィスに設置する商品説明付きの販売什器に取り付けられた料金箱に代金を入れて商品を購入する仕組みで、週1回の頻度で商品の補充および代金の回収を行う。現状、6品目での展開だが、これを10品目程度にまで拡大させる意向で、"置きサプリ"専用商品の投入も視野に入れる。
一方、都内での展開に当たっては、置き菓子事業を手掛けるオフィス・コンビニエンス・デリバリー(OCD)と提携。OCDが自前で構築した置き菓子ルートを活用し、"置きサプリ"設置先の開拓を行うほか、商品補充や代金回収も受託する。このほかに営業活動を他社に委託し、キューサイ独自の販売ルート開拓も行う。
現状、キューサイの主要客層は50代以上となっており、"置きサプリ"を足掛かりとした若年層の通販利用にも期待している。11月からスタートした東京都内での動向を見た上で、他の大都市部での展開も検討していく考えだ。
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プライム 金探鉱のジパングと合併、ジパング・HDに商号変更、債務超過から脱却へ
プライムは1月1日付でジパングを株式交換方式で吸収合併する。存続会社はプライムでジパングは解散する。これに伴い、プライムは同日付で商号を「株式会社ジパング・ホールディングス(JHD)」に商号変更。また、ジパングの松藤民輔社長を含む同社の取締役クラス7人が「新生プライム」となるJHDの取締役に就任する予定で既存のプライムの取締役5人とあわせて、12人の役員体制となる。なお、同社の通販ブランド「プライム・ショッピング」という名称は継続して使用する。
前期(09年3月)末で純資産約35億円のジパングの吸収合併により、プライムは財務状態を改善・強化。これにより、前期決算で陥っていた債務超過状態から脱却。懸念されていた2期連続の債務超過状態による上場廃止を免れることになりそうだ。
また、資金繰りが改善されることで、ネット販売を軸とした通販事業の体質改善を進める。加えて、ジパングの金鉱山の探鉱事業や金の生産事業などを手がけられるようになり、新たな事業も展開。景気に左右されがちな小売業のリスクを軽減する狙い。
一方のジパングは米ネバタ州に保有する2つの金山を軸に金の生産事業を展開中。プライムとの合併で同事業拡大のための人材確保とプライムが持つテレビメディアによる告知効果で投資家集めに期待。これにより、新たな海外の金山の買収を進める狙いがある。
また、ジパングは昨年10月にアスクリンクと合併。これに伴い、温浴施設やホテル、飲食店の運営などの事業なども手がけている。これらの事業とプライムの通販を含む小売事業との相乗効果などを視野に入れているようだ。
プライムはここ数年、ヒット商品の不在などが影響して業績低迷から抜け出せず、前期(09年6月)は売上高が約69億円、営業損失は約17億円を計上。また金融事業撤退に伴う特損発生などで債務超過に陥っていた。今回打った今回のジパングとの合併という一手。これにより、債務超過という危機から脱却。またプライムが中期経営計画でも発表していたネット販売などを軸とした次代の通販事業への脱皮を実現できる当面の資金も獲得できたことになる。
とは言え、プライムのここ数年の業績低迷の本質的な原因は「売れる商品を生み出せない」ことが大きく、この問題がクリアされねば、今回の資金と機会は水泡に帰す可能性もある。今後、ネット販売などの「売り場」の強化を進めつつ、いかに根本である「ヒット商品」を生み出せる体質を作り出せるかに通販事業の復活のカギがありそうだ。
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ケンコーコム 来年、アジアで通販開始、シンガポール拠点に医薬品中心のサイト開設
ケンコーコムは9月、シンガポールに健康関連商品の国際的なネット販売事業を手掛ける現地法人「ケンコーコム シンガポール プライベート リミテッド」(以下KCシンガポール)を設立。資本金は1,000万円(ケンコーコム100%出資)で、社長にはケンコーコムの朝倉大輔リテール統括室長が就いた。
10月26日にKCシンガポールが運営する通販サイトを開設し、日本製の商品を中心に第1類および第2類医薬品など約2,500アイテムを販売。商品は、現地の委託物流事業者の倉庫に在庫し、航空便で各国の顧客に届ける。
販売方法としては個人輸入の形で、配送料金は一律650円(購入代金8,000円以上の場合は無料)。在庫のある商品であれば、注文から1週間前後で届けられるという。決済は日本円でクレジットカードに対応する。
同社では海外向けの事業展開について、00年に「ケンコーコム」サイトを開設した当初から視野に入れていたが、広告表示や健康食品等の輸入販売など過剰な規制のある日本を拠点とした展開は難しいと判断。今年6月の改正「薬事法」施行に伴う医薬品ネット販売の規制強化で、医薬品の売上高が大幅に減少している状況などもあり、このタイミングで海外事業に踏み出したようだ。
一方、今回の事業は、海外在住の日本人や海外の顧客を前提にしたものだが、実際には日本国内の顧客も商品を購入することができる。この点については、海外法人が運営するもので、厚生労働省にも「法的な問題はないことを確認している」(後藤社長)という。
今後、ケンコーコムでは、日本の顧客を想定した展開で決済や物流の仕組みが正常に稼動するかを確認し、年内中にも海外在住日本人向けの事業を本格化。来年にはアジア向けの展開に着手する計画で、健康食品や化粧品などの取り扱いも進める意向だ。
同社の試みは、広告表示等の規制が過剰な日本を拠点に、海外事業を拡大させることは困難という判断によるものだが、他のネット販売事業者でも、同様の動きが出てくる可能性もありそうだ。
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ガシー・レンカー・ジャパン 優良顧客の会員制度発足、キックオフパーティーに80人出席
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イマージュHD 衣料品販売で提携模索、8月中間は黒字転換
イマージュホールディングスは、衣料品販売で外部企業との提携を目指す。2009年8月中間の連結業績は、通信販売事業の採算改善などにより、利益面で当初の予想を上回ったものの、衣料品カタログでは個人消費低迷の影響を受け、一人あたりの購入単価の低下が顕著となっており、下期は販売効率の悪い顧客へのカタログ配布を取りやめる方針。今後はネット販売へ注力するほか、会員を保有するネット企業などと組むことで、販路を広げたい考えだ。
客単価の低下傾向が長期間続いていることもあり、提携による販路拡大を狙う。提携する企業に関しては「通販企業に限らず模索したい」(明賀正一取締役)としている。
カタログ部数を削減することや、秋冬カタログの立ち上がりが弱含みなこともあり、2010年2月期の連結売上高は従来予想を15億円下回る前期比27.4%減の190億円と予想している。
営業利益と経常利益は据え置いているものの、当期純損失は店舗販売事業撤退による追加損失が発生しない見込みとなったことから、従来予想を5,000万円上回る5億円の黒字(前年同期は28億1,000万円の赤字)を予想する。
2009年8月中間の連結業績は、営業損益が4億400万円の黒字(前年同期は4億1,000万円の赤字)となった。店舗販売事業から撤退したことで黒字に転換。従来の予想を1億5,400万円上回った。一方、売上高は通信販売事業が計画通りに推移したものの、店舗から撤退したことで前年同期比27.9%減の90億8,400万円だった。
経常損益は3億5,600万円の黒字(前年同期は4億3,500万円の赤字)。当期純損益は、投資有価証券売却益1億円と南保正義前社長が役員退職慰労金を辞退したことによる債務免除益1億9,700万円を特別利益として計上したことで、3億7,000万円の黒字(同17億3,600万円の赤字)となった。
通信販売事業の売上高は前年同期比12.1%減の88億6,700万円。衣料品カタログの購入単価が低下したほか、化粧品の売上高も前年をわずかに下回った。営業利益は単価の低下による配送費負担の上昇や、安売り商品の販売比率が高まり利益率が低下したことなどにより、5億9,700万円(同26.7%減)となった。
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ニトリ 店舗・通販ともに業績好調、値下げ品目拡大が奏功
ニトリは実店舗、ネット販売ともに業績が好調だ。今年上期(3―8月期)の全社売上高は前年同期比18.8%増の1,388億円、営業利益は同50.9%増の237億円、純利益が同30.3%増の112億円となった。ネット販売の詳細は公表していないものの、今年3月から始めたアウトレットコーナーなどが人気で売り上げは好調に推移。年間トータルでは昨年度の30億円強を大きく上回る見通しだ。
今上期のニトリの躍進は、昨年5月に行った「値下げ宣言」の効果が大きい。商品の材料仕入れ先の見直しによる原価低減効果と、前年同期比約9円の円高によるメリットから、売れ筋商品の値下げに踏み切ったニトリ。一度値下げした商品は元の価格に戻さない方針で、段階的に対象商品を約2,000品目まで広げた。
値下げにより上期の客単価は前年同期比6.8%のマイナスとなったものの、客数は同18.9%増を記録。店舗、ネット販売ともに値下げしていない商品も"ついで買い"され、結果として大幅な増収増益につながったようだ。下期以降については、「値下げ効果は限定的」(似鳥昭雄社長)としており、昨年後半からの大幅な成長局面は一服しそうだ。
一方で、のびしろの大きいネット販売では成長が続く見通し。現在、通販商材は実店舗に比べて半分以下のため、これを早急に店舗の80%程度までラインアップを整え売り上げ増につなげる。
この一環として、物流拠点では壊れやすい商品の梱包・配送実験などを行っており、ネット限定商品の開発とともに通販商材拡充への取り組みを加速するという。
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ディノス、専用電話で顧客対応、「ダーマコンシェルジュ」細かな疑問に素早く回答
ディノスは9月24日、高額衣料品カタログ「ダーマ・コレクション」の顧客向けに服選びの助言や細かい疑問に対応する専用電話での接客を開始した。受注用コールセンターでは対応しにくい商品の風合いやコーディネートなどの疑問や助言を専用スタッフが対応する。衣料品は他ジャンルと比べ返品率が高い。事前に商品の特徴を伝えることで、返品率の低減と顧客満足度を高める。今後はアップセルも実施し、売上増にもつなげる狙い。
開始した高額衣料品カタログの顧客向け専用電話対応サービスは「ダーマコンシェルジュ」。ディノスの本社内のコールセンターのスペースの一角に専用回線を用意。東京・台場にあった実店舗「ダーマ&カーラ」(今年7月末に閉店)のスタッフのほか、新規に採用した衣料品販売経験者など8人の専用スタッフが対応する。対応時間は午前10時から午後6時。
ブース近くに実際の商品を置いて、当該商品を手に取りながら、カタログ上では判断ができない「風合い」や「サイズ選択」、「このブラウスにはどんなボトムスが似合うのか?」といった質問への助言などに対して電話で対応する。
従来から美容健康商品や家具・インテリアの質問に特化した専用ダイヤル「ハウスタナビ」や「美健ダイヤル」を設けてきたが、対応するのは商品知識に関する教育を施したコールセンターのコミュニケーターだった。衣料品の場合、機能の説明ではなく、着心地や風合いなどの質問が大半であることから、初めから衣料品販売の経験がある専門知識を持ったスタッフに対応させた。
同サービス開始の狙いは返品率の低減。同社によると、他のジャンルに比べて、ファッションアパレルは返品率が高い。素材に毛皮や皮など自然素材を使用したものの場合、収縮性がないためにサイズへの不満が高く、かつ高額であるために結果として返品につながるようだ。「事前に商品の特徴やメリット、デメリット、商品のケア方法などを伝えることで買物時の満足度があがり、結果として返品率も低くなる」(「ダーマコンシェルジュ」責任者のファッション部・門脇千恵子氏)。
今後は「普段着用するブランドを伺い、それに合致した商品の提案なども行ないたい」(同)としてアップセルも検討。また、返品率の変化や利用状況などを見ながら「ダーマ」以外の衣料品に関しても同様のサービスを広げる考えだ。
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ムトウ、10月から「スクロール」に 社名変更で販促強化、キャンペーン費用3億5,000万円
ムトウが10月1日の社名変更にあわせてキャンペーンを行う。10月から静岡県を中心にテレビCMを放映するほか、ラジオ番組の提供・出演や車両広告なども展開。通販事業では「スクロールスペシャル」として、ブーツや下着などをセール価格で販売する。生協事業でも特別媒体を発行し、企画商品を掲載する。同社では、今期中にキャンペーン費用として3億5,000万円を見込んでいる。
ムトウは「スクロール」に、子会社のムトウマーケティングサポートは「スクロール360(さんろくまる)」に社名を変更する。これに伴い、10月から静岡県を中心に、20―30代の女性をターゲットとして、夜の時間帯にCMを毎日放映する。放映地域は徐々に広げていくという。CMはニューヨーク・パリ・ミラノで撮影。来年からはミニ番組の提供も行う予定だ。
プロバスケットボールbjリーグの「浜松・東三河フェニックス」とスポンサー契約を締結したほか、地元のFM局への番組提供や堀田社長の番組への出演、静岡県内のJR東海道線や遠州鉄道の車両広告なども展開する。同社では「3年ほどのスパンで認知度を高めたい」としており、社名が変わったことを告知するのではなく、「スクロール」という新ブランドが登場したことをアピールしたい考えだ。
通販事業では「ラブ&サプライズキャンペーン」を行う。限定感・おしゃれな女性が企画したこと・お得感を前面に打ち出した「スクロールスペシャル商品」を販売。文化女子大学の学生と共同で開発した2,990円のブーツや、1,990円のロングTシャツ、女性下着大手のトリンプとの共同企画商品などを売り出す。ネット通販のほか、10月1日に発行する冬号のカタログにも掲載する。
ネット販売では、新たに購買履歴から関連商品を表示するレコメンドや商品レビューを導入。大型家具の組み立て設置サービスも、ネットからの申し込みを可能にした。その他、さまざまなブーツを紹介する「Boots!100 Styleコンテンツ」などの企画も行う。
生協事業では「HAPPYスクロールキャンペーン」として、旅行券やギフト券などが当たる全国一斉キャンペーンを行うほか、カタログは本紙7,750万部に加えて、社名変更記念として特別媒体を1,750万部発行する。
キャンペーン・PR費用は合計で約3億5,000万円を予定しているが、販促キャンペーンは売り上げ増でカバーできるため、実質的には約1億7,000万円かかる見込み。
同社では中期の目標として、売上高1,000億円の達成を掲げており、「今後はM&Aも検討したい」(堀田守社長)としている。
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デジタルダイレクト、顧客の個人情報が流出 海外から不正アクセスでカードの不正使用被害も
デジタルダイレクトによると個人情報が漏れたのは同社が運営する通販サイト「saQwa(サクワ)ネットショッピング」と「fun style shopping(ファンスタイルショッピング)」の顧客の個人情報。現時点で流出が確認されているのは有効期限切れを含むクレジットカード情報が約5万2,000件、メールアドレス情報は約2万9,000件。このほか、ユーザーIDやログインパスワード、氏名、性別、生年月日、電話番号、住所などが流出した可能性があるという。
同社によると6月29日にカード会社から、同社の顧客のクレジットカードが他社で不正利用されている懸念があると連絡を受け、社内のシステム部門で調査した結果、「そのような事実は確認できなかった」(重光社長)ことからカード会社にその旨を回答。ただ、7月13日に念のため、セキュリティ会社にも相談。その後、8月11日に再度、カード会社からカードの不正利用がある、と連絡を受け、再調査したところ、「2件の攻撃があった」ことが判明。8月20日にサイトを休止してセキュリティ会社にログ解析を依頼し、同31日に、海外からの不正なサーバーアクセスで個人情報の流出があったという報告書を受け取ったという。
同社では8月21日時点で経済産業省と日本通信販売協会に連絡。クレジットカード各社と協議して不正利用防止策としてモニタリング強化を要請したという。不正アクセスに気がつかず、2カ月に渡ってカードの不正利用が続いたことについて同社では「6月の時点ではカード会社からの情報もあくまで"疑い"だった。きちんと調査するにはサイトを休止する必要があるが、(サイトの休止は)当社だけでなくパートナー企業の収益にも絡む問題で慎重な対応が必要だった」(重光社長)としている。
個人情報が流出した可能性がある顧客にはメールと書面でその旨を連絡。また、特設専用回線を設けた。現状、電話での受注を受けているが、通販サイトは閉鎖中。再開の時期については、システムおよびマネジメント体制の強化が終了するまで、臨時休止を継続するとしており、「復旧の時期は未定」(同)。ギフト券の贈与など顧客への今後の対応については「まずは調査や対策が優先であり、現時点では未定」(同)。サイト休止で発生する被害額は「まだ試算できていない状況」(同)としている。
なお、今回の個人情報の流出で先日発表したイオンとの資本提携は留保。「当初は8月末に株式譲渡が行なわれ、子会社となる予定だったが、今回の件にメドが付くまで、三菱商事の100%子会社として対応する」(同)としている。
今年8月には大手芸能事務所のアミューズが運営する通販サイトでも海外からの不正アクセスで個人情報が流出している。相次ぐ個人情報の流出はネット販売への不信感を消費者に与える可能性が高く、ネット販売市場全体への悪影響が懸念される。
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厚労省、特例販売の通販は〝脱法〟 医薬品通販訴訟の求釈明に回答
医薬品ネット販売継続の権利確認等を求め、ケンコーコムとウェルネットが提起した行政訴訟で原告が提出していた求釈明の回答で厚労省が、特例販売業許可を取得した企業が広範囲に医薬品通販を行った場合、行政指導等の対象になるとの見解を示していたことが明らかになった。9月1日、東京地裁で開かれた2回目弁論終了後の会見で原告側が言及したもの。一部の伝統薬事業者が特例販売業許可を取得し、新聞広告等使って第2類相当の医薬品通販を行っているが、厚労省側が脱法行為に当ると見なした形になる。
原告側は、求釈明(1回目)で、6月1日以降、店頭での情報提供が十分に行われていないことに対する取り締まりの考え方、特例販売業許可取得業者による通販が脱法に当たるか否かの見解、店頭では顧客が断れば第1類医薬品でも情報提供の必要がないのに対しネット販売だけ厳格に情報提供を規定する理由について、厚労省に回答を求めていた。
このうち、特例販売業関連について厚労省は、特例販売許可の範囲を超えて広く郵便等販売(通販)を行った場合、同許可の趣旨に反するため、都道府県による行政指導や、業務停止、許可取消の対象になると回答。問題は「許可の範囲」だが、もともと特例販売業は近隣に薬局等がない僻地の対応策で都道府県が認可することなどを考えると、全国の顧客向けに通販を行うのは認められないということになる。
一部の伝統薬事業者では、駆け込み的に特例販売許可を取得して医薬品通販を続けているところもあるが、今後の事業展開に影響が出そうだ。
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ファッション衣料品上場3社の第1Q、増益はゾゾ1社のみ マガシークとスタイライフ、主力の売り場で苦戦
ファッション衣料品上場3社の第1四半期(4―6月)決算がこのほど出揃った。唯一、2桁増収となったスタートトゥデイだけが増益を達成。一方、マガシークとスタイライフはそれぞれ2.4%と4.1%の増収となるも、マガシークは減益、スタイライフは赤字となり、明暗が分かれた(表参照)。特にマガシークとスタイライフは主力事業としている売り場や媒体での苦戦が目立った。
売上高が前年同期比25.5%増の30億7,100万円と四半期ベースで過去最高となったスタートトゥデイは、4月から実施している送料無料施策が功を奏し、出荷件数を前年の1.5倍(54万253件)に伸ばした。懸念された平均出荷単価の下落は前年同期比1,829円減の1万1,831円、販管費は同2.9ポイント増にとどめた。
送料無料施策は休眠顧客の活性化にも効果を発揮した。アクティブ会員48万人強のうち、8%以上が復活した会員だった。一方、総会員数の増加は11万6,096人となり、前年同期に比べ7,197人減少している。
マガシークは主力サイト「マガシーク」の売上高が前年同期比0.5%減の15億3,700万円と上場以来初の前年割れとなった。不況の影響を踏まえ、もともと正価が値ごろなカジュアルブランドを新規に取り揃えたことや、セールを6月中旬から前倒しで実施したことが、購入単価の下落につながった。
一方、アウトレット商品を専門に販売するサイト「アウトレットピーク」は売上高が前年同期比13.1%増の4億9,500万円と2桁伸長した。
また、利益面では減益となるも、期初計画値に対しては営業利益で245.3%増となり、予想を上回る進捗となった。新規開拓したブランドの仕入れ掛け率が、想定よりも低かったことが寄与した。
スタイライフは自社で発行する通販雑誌の不調が影響し、赤字となった。当該事業の売上高は前年同期比31.5%減の4億9,100万円、営業損益は8,000万円の損失(前年同期は6,400万円の利益)となった。
他2社と比較して唯一、雑誌の自社媒体を持つ。しかし、昨今の出版不況の影響や発行する2誌で社内競合が起きたため、雑誌の実売率が低下。これに伴い通販売上高も減少した。
今後は通販雑誌「ルックス」と同姉妹誌「大人ルックス」で編集長を分ける。メーン顧客の年齢層が6―7歳、差が開くように紙面内容を変え、さらには「大人ルックス」を年2回から4回発行に増やすことで売上増を狙う。
ネット販売については、売上高が前年同期比2.5%増の8億300万円、営業損益は5,500万円の損失(前年同期は1,500万円の利益)だった。受注件数は増加したものの客単価が減少、利益率の低下を招いた。また、今秋にKDDIと共同で開設するauにおけるファッション通販サイトに向けた先行投資が利益を圧迫した。
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12月決算総合通販3社の中間期、消費低迷で軒並み減収に ネットは順調に拡大 収益性改善と価格対応課題 下期取り組み強化へ
12月を決算期とする有力総合通販企業三社の2009年中間期業績が出揃った。今上期は、千趣会、ニッセン、セシールとも昨年来の景況悪化の影響で春カタログ商戦が苦戦し、通販事業全体では、いずれも減収減益を余儀なくされた。ただ、その中にあっても、ネット部門は順調な拡大を見せた。各社は、当面厳しい消費環境が続くものと見ており、今後カタログからネットへのシフトをさらに進め収益性の改善を図るとともに、顧客ニーズに対応した価格訴求型の施策を強化していく構えだ。
各社の通販事業売上高は、千趣会が前年同期比7.3%減の683億9600百万円(頒布会事業含む)、ニッセンが同1.7%減の681億1000万円(関係会社含む)、セシールが同9.0%減の295億2900万円で、いずれも減収だった。各社が挙げる減収要因は、カタログを中心に消費低迷で苦戦したことだが、配布の効率化や制作費の抑制、ネットへの誘引の一環として、カタログの発行部数を絞り込んだことも影響。ニッセンやセシールの場合、ネット限定の値引きセールを行ったことも減収要因となったようだ。
また、顧客の購買動向としては、低価格志向の強まりを受け、受注単価が下落。千趣会が前年同期比4%減の1万2580円、ニッセンが同5%減の1万8163円だった。セシールでは上期受注単価の金額を公表していないが、月次情報によると6月までの累計で同4.5%減となっている。商材的にも、高単価商材の動きが鈍かったもようで、各社とも家具インテリアの落ち込みが大きかった。この背景には、景況の悪化に伴う新築住宅着工件数の下落などもあるが、売り上げへの影響も小さくはなかったようだ。
また、インターネット経由の売上高については、千趣会が同5.6%増の347億8700万円で売上高構成比60.6%、ニッセンが同10%増の307億円で同73%と拡大。セシールでは、ネット売り上げの詳細を公表していないが、売上構成比が39.5%と前期末比3.9ポイント上昇し、金額ベースで116億6000万円になる計算で、各社とも、ネットへのシフトの取り組みが進展した形だ。
特に純ネット売り上げが伸びており、千趣会が同17.1%増の210億6800万円、ニッセンも同18.5%増の224億円と2桁の増加。ニッセンの場合、特にモバイルが好調で売上高が同20%増の82億円、うち純ネットが同51.9%増の41億円だった。
一方、利益面は振るわず、千趣会が4億5300万円の営業損失(前年同期は16億1800万円の利益)を計上。ニッセンでも営業利益が同69.5%減の10億8000万円と大幅な減益にとなり、セシールでは連結ベースで2億200万円の営業損失(同6700万円の損失)となり、前中間期よりも損失幅が拡大した。
各社ともカタログ制作費等の販管費の削減を進めたが、売り上げの不振や、バーゲン商品の在庫増加、在庫処分の実施などで商品原価率が悪化。千趣会の場合、棚卸資産評価方法の変更に伴う商品評価損の拡大が響き、営業損失を計上する形となった。
今上期は、消費低迷の影響で苦戦を強いられたが、各社では、顧客の低価格志向に十分対応できなかった面があると分析。このため下期は、ネットへのシフトを進め収益体質を強化していくと同時に、低価格志向への対応にも本腰を入れる構え。
この一環として、千趣会ではインテリア・雑貨の秋冬カタログで、「スペシャルプライス」等として特別価格商品を訴求。ニッセンでも、海外からの商品調達先の見直しに着手しており、セシールでは、上期中に動きが見られた機能性や素材に特徴を持つ商品の開発を強化するほか、休眠顧客の掘り起こしに取り組むとしている。
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イオン、通販事業に本格参入 デジタルダイレクトを子会社化、2年後年商100億円に
スーパー大手のイオンが通販事業に参入する。8月下旬をメドに三菱商事の通販子会社、デジタルダイレクト(DD)に出資、連結子会社化。同社の通販カタログやテレビ通販枠を活用し、衣料品や食品などを通販展開する。店舗やカード会員を活用し、2011年度にはDDの売上高を百億円まで拡大させる。資金力、商品力、知名度を持ったイオンの通販参入は通販市場にも大きな影響を与えそうだ。
イオンとグループのイオンクレジットサービス(ICS)はDDが8月下旬に実施する第三者割当増資を引き受け、新株3,324株を取得。取得金額は数億円と見られる。増資後の株主構成はイオンが35%、ICSが20%で合計55%となり連結子会社化する。残りの45%は引き続き、三菱商事が保有する。
イオンは約1,700万人のクレジットカード会員に対してカタログを送付。加えて店舗でのカタログ配布や掲載商品を販売するなどで、通販の新規顧客の獲得を進める。商品ではイオンの商品調達力を活かし、食品や衣料品などを中心に販売するようだ。また、DDとイオンの物流拠点やコールセンターを共有化で関連コストを削減、収益力を高める。DDの売上高は09年3月期で約67億円。これを2年後に100億円まで拡大する計画。
イオンはこれまでもネット販売を行ってきたが、ここ数年、水面下で複数のカタログ系通販企業に買収を打診してきた模様で成長分野である通販への本格参入を画策してきたようだ。商品力および資金力、知名度の高い同社の通販参入は強力な競合という意味で通販企業に影響を与えそうだ。
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クレジットカードの不正利用 本人確認導入進まず、企業の意識改革が不可欠
不正に入手したクレジットカードの情報が通販サイトで悪用されるケースが目立っている。カード番号に特殊な計算式をあてはめることで他人のカード番号を割り出す「クレジットマスター」と呼ばれる手法を用い、通販サイトなどで買い物をしたとして、6―7月に3人が摘発されたほか、7月に明らかになったアリコジャパンのカード情報の流失事件では、不正使用の多くは通販サイトでの商品購入だった。背景には、カード番号と有効期限を入力するだけで購入できるセキュリティーの低さがある。
他人のカード番号を不正に利用して家電製品を購入したとして、中野署が6月に窃盗容疑などで逮捕した、大阪市の無職の女が利用していたのが「クレジットマスター」という手法だ。実は、クレジットカードに記載されている16桁の番号には規則性がある。自分や知人名義のカード番号を元に、ある計算式にあてはめることで実在する別のカード番号を割り出すことができるのだ。以前は手動で計算を行っていたのだが、最近は計算を自動で行ってくれるソフトが登場、敷居が大きく下がった。あとは「合致する有効期限をしらみつぶしに入力して割り出せば、他人になりすましての買い物が可能」(日本情報安全管理協会)になるわけだ。
スキミングのように特殊な器具が不要で、しかも他人のカードを読み取る必要もないため、足がつきづらい。カード業界では10年ほど前から被害が報告されていた古典的な手口ではあるのだが、摘発されたのは初めてだという。
JCBによると「(クレジットマスターが)特に増えていることはない」(総合企画部)という。それでも、消費者にとっては防ぎようのない犯罪だけに、利用される通販サイト側の対策が重要になってくる。
本人認証の仕組みを取り入れている一部の大手を除き、多くの通販サイトはカード番号と有効期限を入力するだけで商品の購入が可能だ。アリコジャパンの情報流失事件を見ても分かるように、これが犯罪者につけこまれる隙となっている。カード会社や決済代行会社も、3Dセキュアなどの本人認証の仕組みの導入を薦めてはいるものの、その分費用は高くなる。また、情報の入力項目を増やすことで消費者に手間をかけさせることを嫌うサイトも多く、導入は進んでいないようだ。
とはいえ、当然のことながらこうした不正使用が起きた場合、消費者には責任が発生しない。損をするのはあくまで事業者側だ。中小の多い通販サイトでは、これまでセキュリティーに関して無頓着だったという企業は珍しくないが、いつまでも同じ姿勢では消費者からの信頼を失うことになりかねない。
もちろん、カード業界の対策も重要だ。こうしたカード犯罪の危険性を事業者側に周知していくにとどまらず、本人確認に関する統一ルールを作ることも必要になるだろう。ただ、ブランド間の連携など難しい問題もあるだけに、まずは事業者の意識改革が焦眉の急。
クレジットマスターだけではなく、通販サイトからの情報流失やサイト閲覧によるウイルス感染などが相次ぐ昨今。消費者のセキュリティーに関する意識の高まりは確実だけに、より安心して購入できるサイトの構築が求められそうだ。
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アイケイの業績回復への取り組み "商品開発型"へ脱皮
生協ルートを通じた通販代行事業などを手がけるアイケイは今期の重点課題として、自社開発商品の企画・流通を積極化する。雑貨類と食品類で粗利益率の高い自社商品の拡充を進めるほか、主力商材の「ローカロ生活」シリーズを充実させ、拡販体制を整える。販路別の戦略としては生協ルートや一般ルートでのカタログへの提案を強化するなどし、増収につなげたい考えだ。前期業績は2億9600万円の営業損失を計上するなど、2008年5月期に続き2年連続の赤字決算だったアイケイ。早急な立て直しが求められている格好で、飯田社長は「これまでの『BtoBtoC型』から『商品開発型』への蛻変(ぜいへん)を目指す」と表明。商品力の強化を積極化し、営業利益率7%を達成したい構えだ。
同社の09年5月期の業績は、売上高が前期比18.3%減の79億8000万円と大幅な減収だった。
構成比で全売上高の75%を占める主力の生協ルートでは、各地域の生協でのカタログ企画統合で売り場が減少。百貨店や通販企業などへの販売を行う一般ルートも消費マインド低下により不振。消費者への直接販売を行うBtoCルートも新商品「ゾーンぞうすい」のテレビ通販が早期撤退により2桁減になるなど、苦戦が続いていた。
ただ、「前期の第4四半期が底だったと思う」(飯田裕社長)とし、今期は業績回復の見通しを立てている。
そのための施策として、商品面では、まず粗利益率の高い自社開発商品の開発に注力する。靴などの雑貨商品を50点、食品40点を新たに開発し、11年5月期までに自社商品比率を現在の約倍の6割強まで高める構想を打ち出している。
また、中核ブランドの「ローカロ生活」については、「まだ(ローカロは)通販ブランドで、メジャーではない」(同)とみており、ドラッグストアなど店頭での売り上げを伸ばし、メジャーブランドになることが重要と判断。そのためには品質に加え、「価格が重要」(同)とみており、製造ラインの見直しなどを通して販売価格の引き下げに着手し、拡販に向けた体制を整えていく考えだ。
販路別の戦略では、生協ルートにおいて、現在、新たな売り場の獲得が順調に進んでいることや、地方の雑貨類カタログ企画が徐々に戻りつつあることなどで、8月以降、「完全な勝ち戦に転じる」(同)と予測。同ルートの売上高は、前期比15%増の69億2400万円と2桁増を見込んでいる。
一般ルートでは、得意先カタログへの単品提案強化やテレビ通販企業への提案商品の拡大を計画。
また、BtoCルートでは靴の「足楽屋」や総合食品の「喰ing」などの自社サイトで、SEO対策を強化してサイトの認知度を向上させる。同時に、時期は未定だが、楽天やぐるなびなどの大手仮想モールへの出店を予定しており、集客力向上を図る。前期の同ルートの売上高に占める構成比は約3%で、今期中に4.7%まで高めたい考えだ。
2期連続の赤字を計上するなど、苦戦が続くアイケイ。果たして目論見通り業績回復を実現できるのか、真価の問われる年になりそうだ。
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