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2018年11月 Archive

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【レンタルの新潮流③】 「サブスク」をアピール、中古のイメージ払拭を狙う

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 ネットレンタルを手がける企業の中には、自社サービスを表現する際に「サブスクリプション」という言葉にこだわるところもある。

 サブスクリプションは英語で「定期購読」の意味で、サービスを一定期間提供して定額制で代金を徴収するビジネスモデル。前号でとりあげた家具レンタルのカマルクジャパンの「サブスクライフ」は、そもそも「家具とサブスクリプションを結び付けた」(町野健社長)ことで生まれたサービスだ。

 さらに踏み込んで、テレビCMで「サブスク」をアピールする動きも出てきている。

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 「アースミュージック&エコロジー」などのアパレルブランドを展開するストライプインターナショナルでは、専用アプリを通じて月額制のファッションレンタルサービス「メチャカリ」を展開。同社メチャカリ部の澤田昌紀部長によると「レンタルだと中古のイメージがあるため最近は"サブスクリプション"で打ち出している」と述べる。

 「メチャカリ」の商品はすべて新品を提供する。店頭に並ぶのと同じタイミングで貸し出すため、その時のトレンドを反映したアイテムをラインアップできるのが売りだ。

 10月にアイドルグループを起用して実施したテレビCMでは、新品を扱っているという強みを伝えることにフォーカスした。15秒のCM内で「新品の服、借りホーダイ!」「ファッションもサブスクへ。」と大々的に訴求したのだ。

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 「メチャカリ」の開始は2015年9月。現在、他社ブランドも含め、約50ブランドを貸し出しており、アプリのダウンロード数は83万にのぼる。一度に貸し出す点数別に3つのプランを用意。3点借りることができる「ベーシック」(月額5800円)、4点の「スタンダード」(同7800)、5点の「プレミアム」(同9800円)をラインアップしている。

 「メチャカリ」で獲得した有料会員のうち7割が同社の新規顧客。レンタルを接点に新たな層にリーチできていることになる。ただ、レンタルから自社通販サイト「ストライプクラブ」や店舗への流入は「ごく一部」(澤田氏)にとどまる。

 レンタルとECの相乗効果は今後の課題と言える。それでも現状では2つのビジネスが顧客を奪い合っていない点を評価し「まずはメチャカリのユーザーを増やす」(同)という方針だ。

 そこで実施しているのがテレビCM。「メチャカリ」のCMは今回で今回で3回目。1回目はサービスの開始時。2回目は1年前の秋冬物の立ち上がりの時期で、今回も同じタイミングで放映した。

 その結果、7月末時点で8000人だった「メチャカリ」のアクティブの有料会員数は、1万2000人にまで拡大した。CM放映前から掲げていた、今期中(19年1月末まで)に有料会員1万人という目標も突破した。

 中古ではなく新品をそろえているという強みを打ち出すために、「サブスク」というキーワードを使って仕掛けたイメージ戦略が奏功したとも言えるのかもしれない。(つづく

消費者庁「反論書面」から発覚 「4・13事務連絡」再来か、個別表現挙げ「目」を暗示

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 だいにち堂が消費者庁を相手取り、行政処分の取り消しを求めた訴訟は10月31日、東京地裁で第1回公判が開かれた。だいにち堂は、処分当初から消費者庁の景品表示法運用が「恣意的」であると指摘。一方の消費者庁は、処分は妥当として争う姿勢を示した。注目すべきは、消費者庁が反論書面でアイケア関連の健康食品の広告に使った個別表現や商品名をあげ、目の健康に対する"暗示"を指摘していること。訴訟の結果は健食業界に大きな影響を及ぼす可能性がある。

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【高島屋 通販チャネルの上期取り組みは?】 新聞広告で有料会員獲得、構造改革で収益改善進展、買取りの再開も視野

 高島屋のクロスメディア事業部は、今上期(3~8月期)の売上高が前年同期比14・0%増の76億800万円と大幅に伸長した。カタログ事業は2年前に紙媒体の季刊誌化などの構造改革を行って売り上げを落としていたが、底を打って回復。上期は8%強伸びた。EC売上高も約24%増と好調を維持した。当該期は運賃値上げの影響があったものの利益面も踏ん張り、収支改善が順調に進んでいるようだ。

 カタログは、アクティブ顧客数が計画の26万人を上回った。とくに、受注単価が一般顧客と比べて約1・4倍という有料会員制度「ハイランドクラブ会員」に対し、従来は顧客負担だった返品送料を同社負担に、通常送料も1万円以上で無料にするなど特典を見直したことで減少に歯止めをかけ、上期は3000人程度増えたという。

 当該期は、初めて全国紙の新聞広告(全5段)でハイランドクラブの紹介をし、広告紙面にはがきサイズの申込書も付けた。同社では、新聞広告で開拓した新規客の稼働率は40%程度と高いこともあり、8月に2回実施。下期も実施する計画だ。一方、ハイランドクラブ会員に対するLTV向上策については「まだ不十分」(郡一哉クロスメディア事業部長)とし、同会員を分析して品ぞろえの改善につなげる。

 上期における高島屋全体のEC売上高は約81億円となり、通期では当初計画(157億円)を上回る183億円程度での着地を見込むなど好調だ。そのうち「高島屋オンラインストア」は上期実績が前年同期比34%増の54億円、通期で130億円超(前期は109億円)を見込んでいる。

 当該期のECチャネルは中元商戦が約30億円まで拡大し、前期の歳暮商戦(29億円)を超えた。中元、歳暮、おせちは消費者の買い方が変化。百貨店店頭からの流入や、新規のネットユーザーを獲得しているという。また、母の日商戦は前年同期比33%増の4億5000万円、父の日は同30%強伸びて3億2000万円だった。

 苦戦していた内祝いギフトについても、カタログギフト「ローズセレクション」で内祝い用の品ぞろえを強化。カタログギフトは送料無料で送れることもあって好調に転じている。

 決済面では、NTTドコモの「d払い」が決済手段として定着している。既存顧客よりも若い層の開拓につながっているようで、「d払い」がEC売上高の4・6%を占め、友の会決済(3%弱)のシェアを抜いた。

 マーケティングのデジタル化では、MA(マーケティングオートメーション)ツールでシナリオの知見を貯め、メルマガと連携してリピート率の向上につなげているほか、レコメンドシステムを導入。サイト訪問者の行動履歴に合わせてコンテンツの出し分けなどを行っている。

 コスト削減面では、マスターデータ管理の省力化に注力。RPA(ロボティクスプロセスオートメーション)をテスト導入して効果が出ており、カタログ事業にも導入していく方針だ。

中価格帯を強化

 下期については、中価格帯の婦人衣料強化の一環として新企画「スタイル・プリュ」のチラシをカタログと同送し、反響がいいようだ。当該企画の取り扱い商品はPBではなく、協力会社からの仕入れ商材で、まだ十数型と品ぞろえは少ないものの、アクティブミセス向けに軽量ダウンコートやロングカーディガン、テーパードパンツなどを提案。基幹カタログの巻頭商材より値頃で、ついで買いも期待できる中価格帯衣料のニーズが確認できたという。

 今後、百貨店友の会向けの会報誌「ハミングタイム」でも「スタイル・プリュ」を展開していく考え。また、クロスメディア事業部では現状、取引先との買い取り契約は行っていないが、この2年間でカタログの収益が改善し、在庫水準も低くなったことから、今後は買い取りを再開して「スタイル・プリュ」を強化することも視野にある。

 買い取りは利益率が高く、バイヤーの育成にもつながるほか、「顧客の声を反映した商品作りにさらに踏み込める」(郡事業部長)とする。

 高島屋は、リアルの売り場では神戸と酒々井(千葉県)にアウトレット店を開設し、百貨店店頭で展開するPBの在庫を買いやすい価格で提供しており、通販のPBについても最後の受け皿になり得ることから、買い取りの再開も検討する。

 また、ハイライドクラブ会員に対しては、返品送料無料の特典を付けたことから、購入ハードルの高い靴などの品ぞろえ強化とサービス告知を連動して行い、LTVの向上につなげる。

 ECでは、グループの衣料品通販サイト「タカシマヤファッションスクエア」と「高島屋オンラインストア」のIDを共通化したのを機に、キャンペーンを実施して相互利用を促すほか、品ぞろえの面では百貨店ブランドの拡充を図る。

RIZAPグループ M&A凍結し路線転換、今期赤字で子会社売却も視野 

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 RIZAPグループは、新規のM&A(企業の合併・買収)を凍結し、拡大戦略を見直す。同社では近年、業績不振企業をターゲットに積極的な買収を続けてきており、グループ会社は過去2年間で52社増加していた。ただ、経営再建が遅れている子会社があることから、今後は新規のM&Aを取りやめ、収益改善が難しい事業や、当初想定していたグループ間のシナジーが見込めない事業については縮小や撤退、売却を検討する。瀬戸健社長は「今後は選択と集中という形で、コア事業に経営資源を投入する」と話した。

 11月14日に開催された記者会見で瀬戸健社長が明らかにした。同日、今期連結業績予想を下方修正しており、売上収益は2309億円(当初予想は2500億円)、営業損益は33億円の赤字(同230億円の黒字)を見込む。営業利益に関しては、化粧品のジャパンゲートウェイなど、子会社化してから1年以内の企業の経営再建が遅れていることによる下方修正(総額71億6000万円)、構造改革の関連費用(同83億5000万円)、予定していたM&Aで発生を見込んでいた「負ののれん」による利益がなくなること(同103億6000万円)などで赤字に転落する。

 同社が近年繰り返していたM&Aは、業績不振企業を対象としていたことから、実際の買収額が当該企業の純資産を下回っており、差額となる負ののれんは、同社が採用する国際会計基準において、当期の営業利益に組み込まれていた。新規のM&Aを凍結することで、今期見込んでいた負ののれん発生益がなくなり、営業赤字となる見込みだ。

 瀬戸健社長(=写真(左))は「負ののれんで発生する純資産を活用して経営再建するのが当初の目論見であり、順調に進んでいたが、去年や今年行ったM&Aにおいては、再建が完了する前に加速度的に買収を実行しており、今回のような形で損失を計上してしまった」と説明。今後は経営再建が完了するまではM&Aを行わない方針。グループ会社の早期再建や縮小や撤退、売却を行うほか、主力となるライザップ関連事業を中心とした成長事業への投資を進める。すでに、SDエンターテイメントのゲームセンターやボーリング場、映画館事業については譲渡が決まっている。

 6月に就任した松本晃代表取締役(=写真(右))は「(入社前には同社のことを『おもちゃ箱のようだ』と評していたが)実際にグループ会社を回ってみたところ、『壊れたおもちゃ』もあることが分かった。不況産業に属している、立て直しが厳しい会社があり、瀬戸社長の『ヘルスやビューティーを通じて自己実現する』というビジョンにそぐわない会社もあった」と話す。8月後半から瀬戸社長と構造改革について話し合いを進め、「痛みを伴うことを覚悟して、再生に向けて最終的には私の意見をたくさん聞き入れてもらった」という。

 また、一部では他の経営陣との対立も報道されていた松本氏だが、「私と瀬戸社長が対立したことは一度もない。他の経営陣との対立は存在しているが、これは健全な対立であり、会社にとって必要な対立だ」と強調した。

 なお、RIZAPグループの今中間期決算は、売上収益が前年同期比74・3%増の1091億500万円、営業損益は88億2900万円の赤字(前年同期は49億8700万円の黒字)、税引前損益は97億500万円の赤字(同43億7700万円の黒字)、親会社の所有者に帰属する四半期損益は85億3200万円の赤字(同29億3200万円の黒字)だった。

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