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楽天の広告事業戦略 "購買への貢献"軸に出稿可能、外部広告主の比率40%へ

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 楽天子会社の楽天データマーケティングでは、ナショナルクライアント向けの広告商品を強化している。現在、楽天の広告取扱額は2018年で約600億円となる見込みだが、運営する仮想モール「楽天市場」出店者向けが大半を占めている。今後は企業が楽天市場内にブランドサイトを設置できる広告商品などの販売を強化し、楽天市場出店者以外の外部広告主の広告出稿を増やす。2021年には2000億円の広告取扱額を見込んでいるが、このうち外部広告主の比率を約40%まで上げたい考えだ。

 ナショナルクライアントが出稿するデジタル広告は自社サイトへの誘導が一般的であり、購買への寄与が分かりにくくなっている。また、現在主流となっている運用型広告の場合、CPC(クリック単価)で評価されるため、不正なクリック「アドフラウド」や、自社のブランドが傷つきかねないサイトに出稿してしまう「ブランドセーフティー」、さらには実際の広告閲覧率を示す「ビューアビリティー」が低いのではないか、といった問題をはらんでいる。

 楽天の広告商品は、同社のコントロール下にある楽天市場内への配信が中心。そのため、アドフラウドやブランドセーフティーといった問題が起きにくい。また、楽天市場外のユーザーを取り込むために、外部メディアへも楽天のデータに基づいた配信も行っている。こうしたメディアは楽天のコントロール下にないため、ブランドセーフティーは担保しにくいが、クッキー(サイトの利用情報)と楽天IDを紐付けることができれば、ユーザーのプロフィルが分かるという利点がある。

 広告は、楽天市場内に設置したナショナルクライアントの商品紹介ページにリンク。そこから実際に商品を販売している、楽天市場店舗のページへと飛び、購入につなげる仕組みだ。購買への貢献度が明確になっている点が大きいため、楽天データマーケティングの有馬誠社長(=写真)は、「売れそうにない媒体には出稿しない、売れる媒体にはもっと出稿するというPDCAサイクルが回しやすい」とメリットを説明する。CPC広告のようにクリック単価を基準としていないため、購買データによる最適化が可能となっており、「クリックは多いが購買にはつながらない」といった媒体を排除することができる。実際に、クライアントである自動車パーツ企業の場合、広告の総クリック数は従来の配信手法と比較して60%減となったものの、商品ページ到達数は60%増、楽天での購買数は4倍に跳ね上がったという。

 企業がブランドサイトを設置できる広告商品「RMPブランドゲートウエイ」はP&Gやサントリー、花王、任天堂、日本コカ・コーラ、カネボウなど20社以上が利用している。出稿する広告はバナー広告が中心だが、将来的には楽天市場内の検索広告も活用する予定。企業が楽天市場に出店していない場合は、モール内で自社商品を販売する他社の店舗へと誘導する。

 価格は年間プランが月300万円(下層ページ追加設置費用は1ページあたり月150万円)、半年プランは同350万円(同200万円)となっている。従来の企業サイトと比較して、閲覧数や滞在時間が大きく伸ばすことができる点をアピールし、売り込む。

 また、楽天市場での購買を基準にした「RMPセールスエクスパンション(仮称)」は、楽天市場の購買導線(検索結果)や楽天内外のDSPに配信される。参考価格は100万円~。

 さらに、楽天のビッグデータを分析・活用する「RMPカスタマーエクスパンション」(キャンペーン価格は300万円~)や、電通との共同開発商品で、購買者のテレビ視聴状況を「見える化」しスポットCMの購入に活用する「RMP スタジア」のパイロット版も展開している。

 近年はアマゾンも広告事業を強化しているが、楽天データマーケティングの有馬社長は「アマゾンは巨大な自動販売機で指名買いが多いが、楽天市場は『店員のレコメンデーションつき』システムなので、滞在時間はアマゾンより長い。楽天市場の方がブランドイメージの形成など、購買に柔らかくつながるような展開をしやすいという評価をクライアントからいただいている。また、会員数と性別・年代のカバー率にも一日の長がある」と楽天の優位性を強調する。

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