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【ユニクロの松山真哉部長に聞く AI接客アプリの狙いとは?㊤】 対話から新しい購買体験、ECを「副業」から「本業」へ

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 ユニクロは7月、AIによるチャット接客機能「UNIQLO IQ(以下IQ)」を公式アプリに本格搭載し、新たな購買体験の提供に乗り出している。EC誘導をはじめ、膨大な対話の積み重ねが有用なマーケティングデータとして活用されることも見込まれる。アプリ開発の中心となったグローバルデジタルコマース部の松山真哉部長に詳しい話を聞いた。

 ――この数年間、ユニクロの中でECを取り巻く環境が変化している印象を受ける。

 「会社で『有明プロジェクト』を進めていく中で、大きくは3つのことを実現しようとしている。1つはオンラインとオフラインを統合した新しい購買体験をつくること。2つ目がデジタルやテクノロジーを活用しながら、顧客の要望を即、商品に反映させる仕組みをつくること。3つ目は、そうしたことを実現するために働き方自体を変えていかなければならないため、こうしたオフィスを作ってワンフロアで1000人が一緒に働くことで変えていくということ。

 IQに関しては、1つ目の『新しい購買体験』を提供するための取り組み。そうした意味では、私たちはECというものは正直ずっと副業という位置づけで、メインである実店舗を支えるという考えだったが、これからはそれを本業化していくということ。今は人材もそうだが、このオフィス自体も下が倉庫になっており、そこからECの荷物を配送するという物流設備面での投資もかなり行っている」

 ――ハード面以外の投資については。

 「今は例えば支払い方法の多様化という点で『後払い』や『Apple Pay』の導入。また、実店舗のレジで清算した商品をECから送るといったサービスや、コンビニ・店頭受け取りも行っており、今はかなり利用が伸びてきている。これに加えて新しい購買体験として今回の『チャットショッピング』を新たに提供することになった」

 ――チャットショッピングに注目した経緯は。

 「今は、実店舗で買うという行動から、ECでの購入になり、それがモバイルベースになるといった流れがある。その中で現在消費者に一番使われているコミュニケーションツールが『LINE』や『Facebookメッセンジャー』といったチャット形式のインターフェースとなっている。そうした背景から、対話をしながらショッピングができるという購買体験を提示したかった。いつも(ページを)開いて頻繁にメッセージを確認するなど、日常で一番時間を使っているツールだと思う」

 ――顧客とコミュニケーションを図る機能は当初から意識していた。

 「有明プロジェクトもそうだが、常に双方向のコミュニケーションを図って、何か要望を聞いて商品に反映したり、改善したりして『このように変わりましたよ』と伝えていくサイクルを作っていきたいと考えている。顧客との一番身近な接点となるモバイルアプリを、そうした場にしていきたいと思っていた」

 ――運用は専任チームが行っているのか。

 「カスタマーセンターのチームの1つに位置付けていて、担当者数名が専任者として取り組んでいる。もちろんプロジェクトとしては開発など様々な部署も関わってくる」

 ――AIの基になる教師データについては試験運用を開始した昨年9月から作っていたのか。

 「まだ、利用実績がない段階ではある程度憶測で作っていた面もあるが、その大元もカスタマーセンターへの問い合わせ履歴やFAQなどでのデータをベースにしている。象徴的なこととして、(顧客からの質問は)フリーテキストで入力することができるが、初めはその質問の約50%に答えることができず、自分たちが想定している使い方とはまったく違うと感じた。そこで、専任チームが毎日ログを見て教師データをどんどん作っていく作業を愚直に行った。

 また、何カ月に1回か、IQの幅広い世代の利用者の方に集まってもらいグループインタビューを行っている。そこでの話し合いに基づいて機能改善している。さらに、月に1回の月度朝礼の後などで、CS表彰を受けているような実店舗スタッフに定期的に時間をもらって、普段顧客から受けている質問内容や満足された対応事例をヒアリングして反映させている」(つづく)


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