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2018年6月 Archive

100~200円の上げ幅に<主要企業の送料改定は?> 昨秋~4月がピークだが今後も

1-11.jpg 宅配便各社の運賃値上げから、通販企業の顧客に求める送料を改定する動きが続いている。ヤマト運輸や佐川急便が値上げに踏み切った昨年秋から、日本郵便の今年3月の値上げ後の年度変わりとなる4月までに多くの企業が改定し100~200円程度上げたところが多い。さらに7月に値上げを予定している通販企業も少なくない。宅配便大手3社は、現状も値上げ交渉を必要とする取引先が残されていることなどもあり、今後も暫く送料改訂を迫られる通販企業が相次ぐと見られる。

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【田中惠次社長に聞く ショップチャンネルの現状と今後㊤】 前期も増収増益に、"20周年の実績"を上回る

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 通販専門放送を行うジュピターショップチャンネル(JSC)の業績が好調だ。創業20周年の記念の年となった前々期(2017年3月)は様々な特別番組や商品展開、また大規模なプロモーションを仕掛けるなどし、売上高および利益ともに2ケタ増と近年ない大幅な成長を遂げたが、昨年4月に前社長からバトンを引き継ぎ社長に就任した田中氏のもと、「20周年の成長を一過性のものにしない」として臨んだ前期(2018年3月)は売上高、利益ともに前の期を上回って着地した。田中社長に前期の状況と今期以降の方向性などについて聞いた。

 ――2018年3月期の業績(売上高が前年比5・3%増の1630億9800万円、営業利益が同2・7%増の277億200万円、経常利益が同4・0%増の280億1800万円、当期純利益が同2・8%増の191億7500万円)は増収増益で創業20周年で様々な試みなどを行い、近年にない成長を見せた前々期(2017年3月)の実績を上回った。

 「当社にとって前々期は創業20周年の特別な年でお客様に感謝を伝えようと様々な取り組みを行った結果として、久々に(売上高および利益で)2ケタ増を達成できた。ただ、期待以上に成長できたために、当期(2018年3月)の業績に関しては前年を上回るのはなかなか難しいだろうなと考えていたが、期待以上の成果を出せた」

 ――要因は何か。

 「創業20周年の年に実施した様々な施策などにより新規顧客が増え、お客様の総数が増えた。そのお客様へメルマガやDMなどの各種CRM施策を強化するなどし、できるだけ継続してお買い上げ頂けるように努めてきたがそれがある程度、成果を上げることができた。また、引き続き、新規顧客の獲得を進め、顧客基盤の継続的な拡大を図ってきた。20周年ほどではないが、前期もそれに準ずるくらい顧客基盤を拡大できたことは大きいと思う」

 ――新規顧客獲得の具体的な施策は。

 「当社の番組を放送頂いているケーブルテレビ局のコミュニティチャンネルでの放送時間を少しずつ各局で増やして頂いたり、"第2ネットワークID"もあるため、より視聴者の接触率が高いチャンネルの方で放送頂くようにしたり、画質をハイビジョン化して頂いたり、我々の番組を見て頂けるお客様の数を増やしてきたことに加えて、20周年の時に行ってまだショップチャンネルをご存じないお客様にリーチできるなど一定の効果があったテレビ放送に合わせて、各全国紙などへの新聞広告や地方局でのインフォマーシャルを出稿して目玉商品を訴求する取り組みを前期はより強化して新聞広告は期中に合計26回、インフォマーシャルは8回、行った。ちなみに前々期は新聞広告は13回、インフォマーシャルは4回だったため、倍以上、実施したことになる。前々期は大きなセール時など特別編成番組などに合わせて行っていたが、前期は例えば、特別なイベントではなくても、『SSV』(毎日、特におすすめ商品を紹介する特別枠)で紹介する売れ筋商品と連動させて出稿するなどのトライアルも試みた。結果は様々だが、総じて成果は出せたと思う」

 ――株主であるケーブルテレビ大手のジュピターテレコム(JCOM)やKDDIとの連携は。

 「JCOMには加入者に毎月送る会報誌の表4に広告を掲載したり、KDDIの『au』利用者が閲覧するポータルサイトのバナーなどで特番や商品の告知を行うなどの試みは引き続き実施しており、効果は出ている。また、JCOMではケーブルテレビサービス加入者が使用する専用テレビリモコンにショップチャンネルへ切り替わる専用ボタンを付けて頂き、昨年8月から新規利用者に配り始めているがこれも効果が出てきている」

 ――昨年4月1日から有料多チャンネルサービス「JCOMTV」の視聴世帯向けに毎日午前12時からの1時間は独自番組を放送し、他の時間は既存チャンネルの生放送を1時間遅れで再放送する「ショップチャンネルプラス」をスタートしたが状況は。

 「予定通り順調だ。番組は基本的に本放送の1時間遅れの再放送だが、放送面の拡大という意味で、新規客獲得を含め売り上げ面でも一定の成果は上げている。今年1月からは画面の右側に本放送を流す"小窓"を付けて、生放送を行う本放送に誘導する試みも始めている。また、午前12時から1時間の枠で実施している独自の番組については本放送での紹介商品に合わせて身に付けられる"あわせ買い"を促すような商品を紹介してみたり、他の時間枠でも再放送ではなく、独自の番組を流してみたりと色々と試している。色々と試しながら『ショップチャンネルプラス』の視聴者数やお客様の基盤が安定してきた段階で、独自の番組や商品についてももっと考えていきたい」

 ――昨年3月にテレビ番組の放送に合わせたタイムラインを前面に打ち出し、テレビ通販との連動性を強化する形で通販サイトを刷新した。また同7月には簡単に商品を購入できるスマホアプリ「タッチでアプリ」の配信を開始したがこうした施策の手ごたえは。

 「ウェブが充実したことで売り上げ増に貢献していることは間違いない。お客様はテレビも見るし、ウェブで商品検索を行ったり、ストリーミングも見る。番組ガイドも見られる。購入の際もコールセンターに電話されることもあれば、アプリだったり、PCのブラウザなども利用される。ウェブだけではないが、お客様とのコンタクトポイントの充実に努めた結果、お客様が当社に触れて頂きやすい環境や機会が増えたことが成果につながっていることは間違いないだろう」(つづく)


ドゥクラッセ 新宿アルタに最大店舗、グループ14億円強が目標

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 DoCLASSE(ドゥクラッセ)は6月22日、東京・新宿のファッションビル「新宿アルタ」にグループの大型店舗を開設した。統一感のある店舗デザインや新たな商品の見せ方、幅広い品ぞろえなどで新規顧客層の開拓にも挑み、当該店で2019年7月期にアパレルブランド「ドゥクラッセ」のレディースで9億5000万円、メンズで2億5000万円、婦人靴の「フィットフィット」で2億2000万円、合計14億2000万円の売上高を目標とする。


 同社は前期(17年7月期)のグループ売上高が前年比35%増の210億円に拡大。とくに主力ブランドのドゥクラッセは通販売り上げの比率が高いものの、ブランド認知向上や新客開拓、スケールメリット追求などを目指して実店舗の拡大にも本腰を入れている。

 ただ、ドゥクラッセ1店舗当たりの売り上げは約1億6000万円、平均売り場面積は約115平方メートルで、有名セレクトショップやファストファッションブランドと比較すると大きな差があるという。

 そこで、ドゥクラッセは店舗の大型化を推進。今回の新店は新宿アルタ1階の大部分を占めており、婦人服が約340平方メートル、紳士服が約142平方メートル、婦人靴が約70平方メートル、合計面積は約552平方メートルと過去最大の店舗で、同店の成功を足がかりに大都市での大型店開発に力を注ぐ。

 新宿アルタ店のドゥクラッセについては、婦人服の商品面では売り場が広い分、各カテゴリーで従来店舗よりも品ぞろえの幅を広げる。商品自体は既存ターゲット層(ミドルエイジ)向けだが、若干若めの消費者にも受け入れられやすいスタイルで表現する。

 VMDの面では、若めの層にも響きやすい少しトレンド寄りのファッションアイテムをマネキンが着用して見せる商品ステージを設置(画像(上))。店の入り口正面から奥のメンズ売り場に向けて一直線に商品ステージを並べ、ステージの高さを徐々に高くすることで奥まで見通しがきく工夫をしている。また、メンズ売り場には夫婦で来店した男性客が休憩できるコーナーも設けている。

 店舗オペレーションについては、ファストファッションブランドで大型店の運営に慣れた人材を新たに採用したほか、ドゥクラッセだけでスタッフ20人体制で臨む。

 一方のフィットフィットも都内の既存店から精鋭を新店に集めて8人体制でスタート。次の成長に向けた店作りとして、婦人靴の売り場もドゥクラッセとの統一感を持たせつつ、ブランドカラーの赤が印象的な売り場とした。これまでもドゥクラッセと隣接した店舗展開はあるがグループで一体化した店舗は初めてで、靴に合わせた服や、服に合わせた靴も提案し、両ブランドで相互送客につなげる。

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 また、新宿アルタ店では靴がよりきれいに見える陳列を意識。靴を棚に一列に並べるのではなく、"しずく"をモチーフにした什器で見せたり、カテゴリーの近いアイテムを同じエリアに配置することで、好きなテイストの靴を探しやすくする工夫も施した(画像(下))。

 商品面では、フィットフィットの主要顧客層は40~60代女性だが、少し若い層の開拓も狙い、通販チャネルと新宿アルタ店だけで展開する商品として、夏らしい水玉のようなパンチングがさわやかなウエッジサンダルとフラットパンプニーカーの2型を投入。フィットフィットは税別9900円~1万3000円くらいの靴が多いが、両アイテムは同8900円とより試しやすい価格で提案する。

 新宿アルタ店は19年7月期にグループ合計14億円強の売上高を目標に掲げる。西の旗艦店として店舗事業をけん引する大丸梅田店はドゥクラッセが年商約6億円、フィットフィットが同約3億円規模だが、乗降客数世界一と言われる新宿駅近くに立地し、店前通行量の多い新宿アルタのポテンシャルや売り場面積を考慮し、新店では大丸梅田店を大きく上回る売り上げを目指す。




     アルタで第二の青春を


         <林社長との一問一答

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 過去最大面積の店舗を開設したドゥクラッセの林恵子社長(写真)に、新宿アルタ店にかける思いや新たな挑戦などを聞いた。

 ――新宿アルタに店舗を開設した。

 「いまの50代が20代だった頃の新宿はディスコやジャズ喫茶もあってイケてる街だったみんなが新宿アルタの前で待ち合わせをした。その年代は子どもも巣立ち、夫婦ふたりの生活に戻って第二の青春を楽しむとき。新店は『またアルタで逢おうね!』を合言葉に第二の青春を輝かせる手助けができたらいい」

 ――過去最大面積の店舗だ。

 「ブランドの世界観が出せるお店を目指している。当社は単品として強い商材と、スタイリングで面白くなるアイテムの2種類がある。通販カタログではそのふたつを同時に表現できるが、当社が展開するほとんどの実店舗では坪数が足りず、十分に特徴を打ち出せていない。大型店を開設することで分かりやすくなる。カタログを見なくても、"実年齢で輝く"というブランドコンセプトを体現できるお店にしたい」

 ――買いやすい価格帯も強みのひとつだ。

 「当社ブランドの価格帯であれば、自由に商品を見て試着をしてもらった上で、今までチャレンジしたことのないスタイリングやアイテムにも挑戦しやすい。若者の特権ではなく、幅広い年齢層にファッションを楽しんでもらいたい。意外性のあるスタイリングも提案し、お客様から『ドキドキする』『わくわくする』と言われるお店を目指す」

 ――MDや見せ方だけでなく、オペレーションも大変だ。

 「ここまで大きなお店は初めてで、オペレーションも含めて大変だが、創業してからの11年間、初めてのことばかりだった。最初からうまくいくとは思っていない。やり続けて少しずつ前進すればいい。大丸梅田店も最初は自信がなかった。失敗ばかりでも、ひとつずつ学習することで何か新しいものが見えてくると信じて突き進んできた」

 ――18年7月期はグループで売上高282億円を掲げるが、順調に伸びていると聞く。

 「実店舗が増えていることもあるが、物作りを頑張っている。『良い商品を安く』という部分では以前よりも少しは力がついてきたし、その価値を伝える能力も進歩してきている。あとは、お客様が欲しいときに欲しい商品がないといけないが、ここは非常に奥が深く、少しずつだがさまざまなやり方をトライ&エラーで挑戦している。こうした取り組みがすべてそろってきたことが、順調な業績につながっている」

 ――さらなる成長に向けた課題は。

 「新聞広告に本格的に取り組んで約4年が経ち、広告活用の仕方はうまくなってきた。お客様のことを理解し各部署の連携も良くなってきた。一方で、新聞は年配の人しか読まない媒体になってきていて、想定以上に高年齢に片寄っている。顧客層として45歳~65歳をメインにしたいが、想定よりも年配の方が増えている。新聞を活用しながら、実店舗やECでも新客をしっかり獲得しなければいけないし、テレビCMなども検討していく」


【張本貴雄社長に聞く 分社化、新体制での今後の戦略㊦】 CROOZ SHOPLIST 有店舗ブランド開拓進む、秋に倉庫新設で物流拡充

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 前号に引き続き、クルーズの子会社でファッションECモール「ショップリスト」を運営するCROOZ SHOPLISTの社長に就任した張本貴雄氏に、今期最優先で取り組むべきテーマや中長期的な展望などについて話を聞いた。

           ◇

 ――中長期ビジョンの「年間購入単価2万円」に向けて、年4回のメガセールで1回当たり5000円という購入額を一つの目安としているが、そこへの展開としては。

 「現状の年間購入額は約1万4000円。あとは1回5000円程度の買い物で2万円近くになる。5000円を年間購入者数160万人にかけるだけで80億円くらい変わる。ここが金脈となるところだが、そこに対して顧客に無理して買わせてしまうと絶対にLTVは続かない。

 1000円の商品を年間12回買う人もいれば1回に2万円分買う人もいるなど様々なので、あまり『2万円』や『購入回数』をドライバーにはしていない。明確に取り組んでいるのは欲しい商品にすぐ出会えてギャップを生じさせないというところ。確かにメガセールをやっているが、『ガンガン売っていく』ということではなく、一つのお祭りとして新規にとって買いやすい環境をつくるという狙いがある」

 ――では一番重視しているKPIとは。

 「購入単価ではなく、訪問者数とコンバージョンを見ている。訪問者数が500万人を超えていることは事実。この人たちが100%買ってくれるためにはどうするべきかということを一番に考えている」

 ――そのために今期取り組んでいくこととは。

 「とにかく、リアル店舗を持つブランドの出店開拓を進めること。以前(2016年秋)にフォーエバー21さんに出店していただけたが、それは(他の出店者誘致において)大きなフックにもなった。直近で言えば、ワールドさんやストライプインターナショナルさんにも出店していただいたが、こうした大手アパレルに出ていただけると動き出す企業が出てくる。

 今までショップリストはウェブブランドが集まるサイトと認識されており、リアルの会社にとって『数千億円の売り上げを持つアパレル企業がなぜ200億円規模のモールに出店するのか』ということを言われていた。しかし、実際にショップリストが成長しており、(アパレル企業の)EC化率が伸び悩む中で出店の判断をしてもらえるようになってきている。

 また新たに出店が決まっているところもあり、今期はかなりの数のリアルブランドが拡充できる。これはSEOの観点からも非常に良く、また顧客にとっても普段から使い慣れているブランドがあることで安心感も持てる。リアルのブランドだけに限らず、1年間で純増100ブランドというイメージで行ければ。もちろん『ファストファッション』という領域は崩さないでいく」

 ――そのほかに強化すべきポイントは。

 「やはり、買いやすさの部分。現状で130万SKUを扱っていて、約1万5000平方メートルの倉庫に約100万SKUを保管している。今年11月にはそこから車で10分程度の距離に約4万5000平方メートルの新しい倉庫を作る。旧倉庫もそのまま残すため、保管倉庫として使える。今後は保管スペースが何倍にもなって届くスピードも速くなるので、ユーザーギャップを埋めることができる。

 また、ブランドによってサイズの測り方も異なるので、自分たちの基準をしっかりと持って顧客に対して視覚的に分かってもらえるようにきっちりと整備していく。(オンライン試着サービスの)『バーチャサイズ』を導入したのもそうした理由からで、テクノロジーで担保している」

 ――集客面では、モールとも連動したウエブマガジン「LiSTA」を3月に創刊した。

 「幻冬舎さんと組んで行っているが、これからは1年に1回、紙媒体を出すことも決まっており、この秋冬のタイミングで出す予定。雑誌社のコンテンツを作る力というものはやはりすごい。今後は全部自前やるというよりかは、それぞれの世界でのトップランカーと一緒に組んでやるという考え方になる」

 ――他のファッションモールで力を入れているPBへの興味は。

 「中長期ビジョンの1000億円を達成するまでは全く考えていない。達成した時に、やるかやらないかを考えるだろう。やはり今の自分たちの規模ではPBを考える段階にないと思う。利益率も高いものなので良いとは思うが、今ではない。

 また、PBとは企業にとってのプライベートブランドであって、顧客にとってのプライベートではない。顧客にとってのPBとは、別に企業がオリジナルで作ることではなくて、適正な価格帯やデザイン、サイズ感で、買って本当に良かったと思えるもの。そうした商品と出会える確率を上げることが自分たちプラットフォームの役割だと思う。」 (おわり)

JADMA 阿部会長が再任、「消費者の信頼」獲得図る

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 日本通信販売協会(=JADMA)は、オルビス顧問の阿部嘉文氏が会長に再任された。6月22日開催の定時総会で承認を得た。再任を受けたあいさつで阿部会長は、協会に対する「消費者の信頼」を入会メリットにしていくと話した。このため、新たに迎えた任期で地方の行政官庁との連携を強化し中小事業者と接点を築く。ただ、「消費者の信頼」は2016年就任時も掲げたもの。昨年には「ジャドマ倶楽部」も発足したが、加入は「一ケタ」(事務局)。協会の信頼と認知向上は険しい道のりとなりそうだ。


ジャドマ倶楽部入会「一ケタ」 

 協会は、発足から35年を迎えた。通販は生活になくてはならない社会インフラになりつつある。

 一方、会員数は、前年比(昨年3月)15社減の462社(今年6月時点)。減少に歯止めがかからない。明確な入会メリットを打ち出せず、存在感が希薄化していることが原因だ。

 再任にあたり、阿部会長は「利益誘導型の"業界団体"は社会に受け入れられなくなっている。協会の果たすべき役割を考える中、自主規制の取り組みなどで消費者の信頼を勝ち得、これを加盟各社の信頼につなげたい」と話し、新たな協会のあり方を模索する。ただ、同様の目標は前任期でも掲げていた。成果について「正直大きな成果につながっていない」とする。こうした中、今任期で地方の行政官庁との連携を強化する。

 昨年は、売上高2億円未満の中小の通販実施企業支援を目的に「ジャドマ倶楽部」を発足。セミナー開催や法律相談を通じ接点を築き、将来的な入会を期待する。

 3年前から東京都と連携して産直品を扱う事業者向けのセミナーや商談会も開催。開催は、静岡、熊本など地方自治体にも広がりつつある。一方、成人年齢引き下げなどを受けて自治体からの講師派遣の要請も増えており、自治体との接点は増加している。これら機会を認知向上や企業との接点に活かす。就任後の懇親会では、「地方でビジネスをするとなるとまず通販。支援を種まきに、『ジャドマ倶楽部』、入会につなげたい」と話した。来賓の消費者庁の川口康裕次長は「特商法に基づく自主規制団体として一層の努力、役割を果たしてもらいたい」とあいさつした。

 定時総会で決定した新任役員は、副会長の塙雄一郎氏(三井物産)と、理事の津村昭夫氏(TBSホールディングス)。




  川口次長「制度は事後チェックありき」


      機能性「グラブリジン問題」

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 機能性表示食品に対する景品表示法に基づく調査をめぐり、消費者庁の川口康裕次長は「制度は、『事前届け出』『事後チェック』であることは各所で説明してきた。『機能性―』はない、というのは違う」と、調査が行われる可能性に言及した。「グラブリジン」を含む機能性表示食品に対する調査(本紙1659号既報)を受けたもの。日本通信販売協会の総会後の懇親会で「個別案件には答えられない」との前提に立った上で触れた。

 事後チェックで明らかになった要件の不備に、健康増進法など他法令で対処する可能性には「それもそうだが、(景表法で問題視するか否かとは)別の問題」とした。

 「グラブリジン問題」をめぐり、同庁表示対策課、食品表示企画課はともに「個別案件に答えることはできない」と口をつぐむ。

 食品表示企画課では、一般論として届出された科学的根拠の疑義が明らかになった場合、「届出要件を満たしていないとして『撤回(もしくは変更)』を促す」とする。ただ、あくまで「撤回」の判断は、届出を行った事業者側にある。強制はできず、「指示・命令等の執行権限を持っているのは表示対策課になる」とする。「グラブリジン」をめぐる調査の経緯の詳細は不明だが、届出側の「撤回」の有無の判断が影響した可能性はあるかもしれない。

 「弁明書」はすでに提出されているが、処分の判断はこれから。複数の関係筋の話を総合すると調査を受けたのは、明確に否定する1社を除く「4~5社」とされる。前号掲載までに回答が得られなかった健康食品の製造・販売を行うファインは「消費者庁から指摘を受け、『弁明の機会』があり合理的根拠を説明しているところ」と調査の事実を認めた。

 ただ、調査をめぐっては行政関係者から「指導で十分」といった声があがる。制度を活用するある上場企業関係者からは「経営上、(ほかの事業に影響を与える)リスクも高く、活用をやめるべき」といった声があがっていると話す。


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