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異業種コラボで"価値"創出

 技術力、商品開発力、集客力など自社では持ちえない"力"を持った異業種の企業同士がタッグを組み、コラボレーションすることで、これまでになかった商品やサービスなどを生み出し、その"新たな価値"によって予想以上の高い訴求力をもたらすことは多い。異業種企業間のコラボレーション事例の中でも通販事業者にとって注目すべき、ユニークな取り組みなどについてみていく。

【RIZAP×タイガー魔法瓶】

共同で低糖質訴求、助言サービスも


1-1.jpg 共同で低糖質訴求、助言サービスもRIZAPグループ子会社のRIZAPは5月8日、タイガー魔法瓶と組んだサービスを開始した。タイガーが開発した米粒状加工食品「とらひめ」と、とらひめ専用の調理器のほか、RIZAP専属管理栄養士の栄養サポートや特製レシピなどを組み合わせたものだ。RIZAP通販サイトから購入できる。

 通販サイトでは、とらひめ(10袋で税別3800円)や、とらひめ調理器(税別4万8000円)が買えるほか、とらひめの定期配送サービスを申し込むことができる。また、購入者へのサービスとして、とらひめ調理器を使った低糖質食品のレシピや、RIZAPの専属管理栄養士がアドバイスするサービス「ごはん診断」を無料で提供。ごはん診断では、食事の写真と診断目的(ダイエット・健康など)を投稿すると、管理栄養士からアドバイスをもらえる。また、今後は調理器に対応した低糖質食品の販売も予定している。

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 RIZAPでは健康関連事業に注力しており、健康に欠かせない要素であるフード事業の強化を打ち出している。髙谷成夫取締役(=写真㊨)は、タイガーと組んだ理由について「高品質な商品を作ってきた実績とノウハウがあるほか、同社の『日本の健康寿命を伸ばす』というビジョンに共鳴したから」と説明。米飯から低糖質なとらひめへの主食の置き換えを図るもので、ダイエットに興味がある消費者が主なターゲット。飽きの来ないよう、レシピも提供することで継続利用を促す。目標などは明らかにしていないが、「世の中に周知するために、戦略的な展開をしてきたい」(髙谷取締役)という。

 一方タイガー側では、RIZAPと組むことで、とらひめや調理器の認知向上と販路拡大を図る。販路については「しっかり説明して販売しないと継続利用してもらえないので、RIZAPスタジオでの販売とネット販売が中心になる」(同)。


【サイバーエージェント×大阪大学×東急不動産HD】


ロボットによる接客と広告媒体の可能性探る

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 ネット広告代理店大手のサイバーエージェントは大阪大学、東急不動産HDと共同で、"ロボット"による顧客対応と広告媒体としての可能性を探る実証実験を実施した。今年3月と4月、それぞれ12日間にわたって東急不動産HDが運営する東京・高輪の長期滞在型ホテル「東急ステイ高輪」の廊下やエレベーター前に画像認識技術や無線端末による個人識別技術などと連携した卓上対話型ロボットを置き、前を通る宿泊客に対し、あらかじめ用意している複数のシナリオを用いて話しかけたり、あいさつをする試みだ。

 実証実験は今後も継続していくとし、挨拶や雑談だけでなく、宿泊客からの質問に応じるようにするほか、多言語対応で訪日外国人にもそれぞれの言語で応対できるようにする。また、廊下でうろうろする人に自動販売機の設置場所や、雨の日に傘の貸し出しサービスを教えたり、ホテル近隣の飲食店や土産物屋を紹介するような試みを今後、2年をメドに行っていき、「ロボットの必要性の認識という意味で東京オリンピックが(普及の)大きなきっかけになるはず」(大阪大学の石黒浩教授=写真中央)とし、2020年前後での実用化を目指したい考え。

 実証実験では今後、スタッフ数減少や訪日外国人の増加、顧客の多様化などで人によるきめ細かい顧客対応が難しくなる部分をロボットが助け「ホスピタリティやおもてなしを進化させたい」(東急不動産の山内氏=写真右)という顧客対応としての役割のほか、ロボットを新たな「広告提供媒体」と捉え、その可能性を探る意味合いもあるようだ。「人間による情報提供はプレッシャーだが、人型ロボットは媒体と人間の中間的な立ち位置であるため、自然な形で(情報を)受け取ることができるはず」(石黒教授)という。実際に企業から広告出稿を募る段階は先になりそうだが、「日常的にロボットと接触し、人とロボットとのコミュニケーションが増えていくと広告媒体としての可能性も増してくる」(サイバーエージェントの内藤貴仁上級執行役員=写真左)とし、実証実験を通じてPC、スマホの次の広告媒体としての可能性を探る考え。

 通販企業にとってもロボットを運営する店舗で接客に活用できたり、効果的な広告出稿媒体となる可能性もあり、行方が注目されそうだ。


【ジンズ×美容院】

美容師が眼鏡を提案 


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眼鏡ブランド「JINS(ジンズ)」を展開するジンズは4月から美容院と連携して来店客に眼鏡を提案するサービスを始めた。ジンズが提供している仮想試着の仕組みを活用。美容院の客がヘアスタイリストのアドバイスを受けながら髪型に合った眼鏡を探し、気に入った商品が見つかればその場で通販サイトを通じて購入できるという仕組み。美容院という新たなタッチポイントを使い、新規客へリーチを図る狙いだ。

 ジンズの新サービス「サロンdeメガネ」では、連携している美容院のスタッフが来店客の待ち時間や合間に眼鏡選びをアドバイスする。そのときのヘアスタイルやヘアカラーに合った提案を行うほか、客の"なりたいイメージ"を踏まえてヘアスタイリストがプロの目線で一緒に選択する。

 その際に利用するのが眼鏡の仮想試着システム「ジンズ バーチャルフィット」だ。自分の顔写真をスマホやタブレット端末で撮影してサーバーにアップロードすると、自身の画像に合わせて好きな眼鏡を"試着"できる。2000種類以上の眼鏡を試せるという。

 仮想試着によって気に入った眼鏡が見つかれば、QRコードかURLを自身のスマートフォンで読み込み、通販サイト「JINSオンラインショップ」で購入手続きを行う。

 この仕組みを使うと商品は自宅に届くため、美容院の来店客は手荷物が増えることはない。届ける商品にはジンズの実店舗で度付きレンズに交換できる「レンズ交換券」を付け、度付き眼鏡を購入するハードルを下げている。配送料は無料で、ジンズの店舗やコンビニなど自宅以外の受け取りも可能という。

年内で1000店舗に

 サービスに参加する加盟美容院には参加費用や販売ノルマはなく、来店客が眼鏡を購入した際にはジンズがインセンティブを支払う。サービス開始時点では首都圏や近畿など100店舗の美容院で開始し、年内には加盟美容院を全国1000店舗まで拡大する計画。

 美容院で眼鏡を提案する際のツールとして専門の眼鏡ヘアカタログを新たに制作し、各美容院やジンズの店頭に設置。カタログでは最新の眼鏡100本と100通りのヘアスタイルのコーディネートを掲載。フレームやレンズカラーの種類など眼鏡選びに役立つ情報も盛り込んでいる。

 ジンズと美容院が連携して始まった顧客接点拡大の試み。眼鏡とヘアスタイルという親和性の高い組み合わせだけに、どのくらい潜在客の掘り起こしにつながるのか、注目されそうだ。


【ベネッセ×JAL】


"思い出に残る旅"で接点拡大


 
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ベネッセコーポレーションは今春から、日本航空(JAL)と共同プロジェクトを始めた。親子でJALを利用してもらい、通信講座「こどもちゃれんじ」との接点の拡大を目指す。

 共同プロジェクトは「こどもちゃれんじ」の30周年を記念して展開する。旅は幼児の成長の機会につながるものの、親にとっては公共交通手段を使った移動に悩みがあると分析する。親子で安心して利用でき、思い出に残る時間となるようにサポートし、ターゲットとの接点拡大を図る。

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 まず、機内誌「SKYWARD」で連載を開始するほか、機内エンターテインメントで、キャラクター「しまじろう」の番組の配信を始める。さらに、子どもの搭乗時に、ペーパークラフトを配布する。乗り物での移動中や待ち時間を楽しく過ごせるようにサポートする。

 このほかに、マイレージバンクカードに「しまじろう」の限定デザインカードの取り扱いを開始する。12歳以下の子どもを対象としたもので、JALグループ便の搭乗時に子どものマイルを貯めることが可能。将来にわたって親子で旅を楽しんでもらいたい考え。4月25日から、ホームページや、空港カウンターなどで配布する専用申込書で受け付ける。

 7月からは機内限定で、「しまじろう」や「JAL機」などのぬいぐるみ3点セットを販売。今秋をメドに、しまじろうデザインのJAL機の就航も予定する。





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