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【日本トイザらス EC事業の成果と今後㊥】 実店舗と在庫連携強化、欠品解消で物流工程も効率化へ

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 玩具などを販売する日本トイザらスでは物流費高騰に伴う負担を軽減するため、商品配送の効率化や実店舗とECでの在庫連携などを強化している。

 まずは実店舗で商品が欠品している際に、店内の専用カウンターのタブレットなどで通販サイトの在庫を確認してその場で注文できるサービス「ストア・オーダー・システム」(画像)を拡充。これまでは利用対象を自転車やベビーカーといった大型商品中心に絞っていたが、昨年5月からは全商品で対応するようにした。店内に配置するタブレットについても各店舗2台以上配置するようにしていった。

 また、通販の物流センターに在庫がない商品について、実店舗の在庫から顧客に出荷する「シップ・フロム・ストア(SFS)」サービスについても昨年7月より対象アイテム数を以前の7~8倍まで拡充している。通販の物流センターに在庫がなくても実店舗に在庫がある限り、通販サイト上では「在庫あり」となるため、100%に近い形で欠品率の改善が進んだという。

 SFSに関しては、顧客がいる近隣の実店舗から出荷する仕組みであるため、特に同社の通販物流センターがある兵庫県神戸市と千葉県市川市から離れた地域にいる顧客にとっては、商品がより速く届くといったメリットも生まれている。

 これらの実店舗との在庫連携施策は、欠品率をなくすといった効果だけでなく、昨今の配送料の値上げ問題への対応にも大きくつながる。

 同社では昨年より3辺サイズ合計で2メートル以上を超える自転車やベッド、大型遊具といった一部の大型商品について、一律送料を1950円から6000円に値上げしている。しかし、顧客の近隣店舗からの配送案件が増えたことで、地域によっては物流センターからの顧客への配送よりも物流コストが大幅に軽減できるため、大型商品を除いた商品についてはまだ値上げをせずに済んでいるという(現状は1回の受注につき4900円以下の場合は送料590円)。「物流事業者の値上げは大きく影響を受けたが、当社の強みとして全国に約160の実店舗がある。顧客を近隣の(送料がかからない)実店舗に誘導していくことは大事になる」(eコマース本部の西原慎祐シニア・ディレクター)とする。

 大型商品については送料値上げの影響で今年度は苦戦が見られるものの、今年から通販サイトでの告知を見て実店舗で買い物する顧客に対して割り引きするようなサービスを数回実施するなどテコ入れを図っている。

受け取り先も拡大図る

 そのほかにも自社内での物流スキームだけでなく、仕入れ先であるメーカーとの物流連携も強化する。メーカー(の倉庫)から顧客に直接配送するもので、以前から500アイテム程度を対象に取り組んでいたが、今後は拡大を図っていく。同社の物流センターを経由せずに送れることから顧客にとっては配送リードタイムが短くなり、同社にとっても物流工程の短縮によるコスト削減効果が得られるという。

 また、通販購入商品を近隣の実店舗で受け取れる「イン・ストア・ピックアップ」も並行して強化。これまであまり実施していなかった店頭受け取りに関するプロモーションを積極化し、利用を促していく。

 関連して、受け取り先についても自社の実店舗だけでなく、コンビニエンスストアでの受け取り先エリアを拡大していくことを目指す。さらに、今年度上期中にはヤマト運輸の営業所での受け取りを開始する考えで、郵便局での受け取りや駅前の宅配ロッカーの活用なども今年中の開始を視野に入れている。「不在時の再配達など、配送業者の作業負荷をいかにして減らしていくか。顧客とのタッチポイントを広げていけるかだと思う」(西原シニア・ディレクター)とした。

 元々、通販を行う有店舗企業にとって、「店頭受け取りサービス」自体は自社の実店舗に集客するひとつの戦略という意味合いがあったが、現在では物流費の高騰に伴い、そういった視点も変化。自社の拠点にこだわらず、顧客とのタッチポイント拡大を図ることで集客以上のメリットが生まれるという考え方ができているようだ。(つづく)


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