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2018年3月 Archive

JADMA 健康被害対応で指針、業界団体で初、運用もサポート

 日本通信販売協会(=JADMA)が「サプリメント摂取による体調変化に関する申し出対応マニュアル」を策定した。消費者からの申し出に適切に対応するために、企業が最低限整備すべき事項を定めたもの。3月22日に行った「サプリ塾」で公開した。これまで業界団体が具体的な対応マニュアルをまとめた例はなく、策定は健食業界で初めて。会員以外にも広く公開し、活用を促すことで企業の対応力の底上げを図る。

 「対応マニュアル」は、消費者からの申し出に対応する体制の整備や、対応窓口の告知、法令・行政対応、返金・返品対応など6項目についてまとめた。厚生労働省で医薬品の「重篤副作用疾患別対応マニュアル」の策定委員を務め、薬物性肝障害に詳しい神代龍吉久留米大学教授が監修。策定にあたり、厚労省や消費者庁、国民生活センター、消費者団体の助言も得た。

 整備すべき体制として、社内部門間の役割分担や、販売者と製造者が異なる場合の消費者対応、賠償に関わる責任の所在の明確化を求めた。また、学会報告など最新の知見に基づく判断を行うための情報収集、相談窓口担当者の教育訓練、専門的知識と持つ担当者や医師・薬剤師等の助言が得られる体制の構築など企業が平時に行うべき対応を整理。電話相談窓口の名称や電話番号などを製品パッケージに目立つよう記載することも求めた。体制整備を自社で確認できる31項目の「チェックリスト」も作成した。

 実際の対応面では、「本人・家族・医療従事者」など申し出者の確認や、症状の軽重を問わない摂取中止の案内など「ヒアリング項目」を整理。企業が行うべき申し出内容の記録や保存、評価など「対応フロー」や、「ヒアリング項目例」「記録フォーム例」も併せて示した。申出内容の重篤度や因果関係の評価は、医療機関や学会、行政機関の情報を参考にし、外部の専門家の監修を受けることが望ましいとした。

 申し出内容を評価する際に、重篤な体調変化や、拡大のおそれがある体調変化があった場合、医師等の専門家の意見を聞いた上で、必要に応じて保健所や消費者庁など行政機関に報告を行うことも求め、「重篤な健康被害」の具体的を示した。また、返金や返品の要求、治療費の請求に対する企業側の姿勢も触れた。

 ただ、申し出内容の重篤度は判断が難しい面もある。今後、JADMAでは実際の運用を通じて「対応マニュアル」の改定を行っていく考え。また、会員企業に寄せられた申し出に対し、医師等の専門家が所属する学会と連携して因果関係の客観的評価を適切に行うためのサポートを行う。行政機関への報告の必要性など判断に関するアドバイスも行う。これら協会の役割も明記した。

 今後もセミナーなどを通じて実際の相談業務における活用事例を示していく。学術団体と連携して、因果関係を客観的に判定する仕組みの構築も目指す。

インターネットで物品レンタル、注目サービスの状況は? 大手通販も参入、市場拡大へ

 ウェブサイトを通じて家具や家電、衣料品などの物品を貸し出す「ECレンタルサービス」が盛り上がりを見せている。大手通販のディノス・セシールも昨秋から家具レンタルで参入するなど市場の拡大も続いているようだ。中でも注目されるプレイヤーの各サービスの現状や狙いなどについてみていく。

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ファンケル中期経営計画 3年後に売上高1260億円、ブランド多角化で海外展開も加速

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 ファンケル3年後に1260億円の売り上げを目指す。化粧品はブランドを多角化、健康食品はパーソナルサプリメントの発売による独自市場の創造に成長力を求める。20年度以降の継続成長を見据え、海外の本格成長に向けた布石も打つ。前中計で成長の原動力になった広告先行戦略を維持しつつ、収益性にもこだわり営業利益は126億円を目指す。3月23日、2018年度(19年3月期)を初年度とする中期経営計画の中で発表した。

 化粧品事業は今期、約649億円の売り上げを見込む。主力の「ファンケル化粧品」は国内売上高が450億円超となり、単一ブランドとして成長の余地が狭まる中、新ブランドを立ち上げる。

 現在の中心顧客層は30代後半から50代半ば。すでに手薄だった60代以降の女性向けに「ビューティブーケ」を立ち上げている。今春にはアラサー世代、19年にはアラフォー世代向けに低価格帯ブランドを立ち上げ、ドラッグストアなど流通ルートで展開する。海外はアジアで中国、香港、台湾、シンガポールのほか3~4カ国に進出。北米も来期に外部ECサイトに出店して再進出。グローバルブランドとして確立を目指す。

 
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子会社のアテニアは今期に約110億円の売り上げを見込む。3年後にこれを150億円まで引き上げ、海外進出に向けた準備を進める。北米中心に展開する「ボウシャ」は今期に約30億円の売り上げを見込む。今後、欧州、中近東で展開し、3年後に1・5倍の売り上げを目指す。

 「ボウシャ」は、化粧品専門店のセフォラへの卸を通じて北米約1000店舗、アジア約300店舗で展開。今後、EUの計19カ国で約900店舗、中近東約50店舗に販売網を広げる。セフォラが進出していないイギリスは独自の販路を築く。

 健食事業は、今期に約355億円の売り上げを見込む。現在、国内売上高に占める機能性表示食品の割合は45%(昨年12月時点)。今後、「カロリミット」「えんきん」に続くスター商品として、中高年向けの機能性表示食品「内脂サポート」の展開を強化する。商品の統廃合も進め目的に応じて選びやすい商品体系にする。来期中に問診を通じて最適な健食を提供するパーソナルサプリも発売する。

 海外は、中国市場を最重要市場と位置付け展開。昨年、中国で免税店や医療機関の運営を行う中国国際医薬衛生公司と販売代理店契約を締結しており、3年後の事業化に向けた準備を進める。

 チャネル戦略では、自社通販で今夏に通販と店舗の顧客のデータ共有化を進めるほか、外部のビッグデータを活用してCRMを最適化する。直営店は、3年後に205店舗を計画(17年度末で197店舗)。内外美容提案をベースに、メーク強化型店舗など立地に応じて役割を明確化する。流通ルートは化粧品が1万2000店舗(14年度は7700店舗)、健食が6万店舗(同4万7000店舗)と拡大の余地が少なくなっていることから一店舗あたりの売り上げ拡大を図る。

 広告戦略は、年間70~80億円だった広告投資を前中計で150億円規模に引き上げた。今中計もこれを維持。「正直品質。」という企業スタンスを伝える企業広告と商品広告の両輪で進める。商品広告はネットへのシフトを進め、効率化によりねん出した費用を新ブランドの投資に充てる。



本格成長へ基盤固め

【島田和幸社長との一問一答

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 新中計発表に際し、島田和幸社長は「売上高、営業利益とも当初目標に届かなかったがV字回復を果たした」と成果を口にした。

 前中計(15~17年度)で広告先行成長戦略に踏み切り、売り上げは14年度の776億円を底に回復。今期は1075億円を見込む。06年度に記録した1010億円を超え、11年ぶりに過去最高を更新する。一方、前中計を振り返り、計画が未達に終わったことに「足りないのは実行力」とも話した。

 今中計では既存事業の成長を維持しつつ収益性にこだわり、海外の本格成長に向けた基盤固めを行う。20年度に営業利益では、12年3月期に記録した115億円を超える過去最高益を目指す。3月23日の新中計発表における一問一答は以下の通り。

 ――前中計未達の背景に「実行力」の不足をあげた。要因と解決に向けた取り組みは。

 「15年度に広告先行戦略に舵を切ったが、それまで広告投資を先行できず、四半期ごとの利益を優先してきたことが一例。経営サイドの反省もある。(従業員の取り組みも)レベルは相当上がったが、まだ抜け漏れはある。(改善の)積み重ねと考えている」

 ――海外展開の狙いは。

 「既存事業の成長余地はまだあり、20年までの成長を支える。ただ、21年以降を考えると今から新しい芽を育てなければいけない。国内はOEMやBtoB事業など新規事業、海外は化粧品を全世界で、健食をまず中国で。3年後に海外売上高比率は11%(現在9%)、ハードルは高いが30年に25%を目指す」

 ――数値目標は売上高が3年で約17%増、営業利益は約63%増。試算の背景は。

 「本来、これだけ売上増があれば営業利益ももう少し伸びる。ただ、昨年から宅配運賃の値上げがあり、商品配送やカタログ・DM発送、出荷業務などトータルで年間15億円ほどアップする。地域限定正社員制度の導入で人件費も数億円増加するため営業利益は弱めの伸びとみている」

 ――新センター増設と今後の物流戦略は。

 「物流の課題は、『運賃値上げ』と『物量増加』の二つ。これをどう吸収するか。一つは昨年からカタログ発送部数を減らした。30代半ばまでのお客様はスマートフォン、PCの情報提供中心に3~4割部数を削減すると年間数億円の削減になる。また、4月下旬から一律100円の運賃をいただく。送料無料を止めた」

 「『物量増加』は売上拡大の影響。ピーク時に当日出荷できないケースが一部ある。現在、千葉県柏市に物流拠点があるが、3~4年以内に関西圏に新拠点を稼働させる」

 ――化粧品のアジア展開の販路は。

 「直営店中心に拡大する。とくに中国、香港はプレミアムブランドの位置づけ。高級百貨店でカウンセリング主体に展開する。ただ香港ではネット販売導入のテストを終えており取り組みは進める」

 ―この先3年間の設備投資の計画は。

 「製造関連で44、45億円。優先すべきは健食の供給能力の増強。化粧品はこの3年は既存3工場で対応する」

 ――化粧品の新ブランドと既存ブランドのすみ分けは。

 「中心顧客は30代後半から50代半ば。19年に予定するアラフォー向けは今の客層だが通販や直営店より手軽に、ドラッグストアで購入できるブランドを想定する」
 

ロコンド シャディの全株を共同取得、ラオックスと投資会社運営、ITと販路拡充で経営改善へ

 靴とファッションのネット販売を手がけるロコンドは、投資事業会社のLキャピタルトーキョー(LCT)を設立し、同社を通じてニッセンホールディングスからギフト販売大手シャディの全株式を20億円で取得することを決めた。併せて、LCTをロコンドの業務提携先であるラオックスとの合弁会社体制に移行し、ロコンドのITと物流インフラや、ラオックスと中国親会社によるインバウンド需要の取り込みや海外販売力を生かすことでシャディの企業価値向上に乗り出すことになった。

 株式取得に関する契約は3月26日に締結し、譲渡日は4月27日。ロコンドがLCTを通じてシャディの全株式を取得後、ラオックスがLCTの第三者割当増資を引き受け、LCTの持株比率はラオックス60%、ロコンド40%となる。ロコンドは業務のデジタル化やオムニ化を可能にする各種プラットフォームサービスの導入先拡充を図るとともに、シャディが生み出す利益を主力のEC事業に投下していく考え。

 シャディの2017年2月期連結業績(14カ月の変則決算)は売上高約706億に対し、営業損失が約8億円、当期純損失が約9億円と苦戦しており、今後、ロコンドとLCTの社長を務める田中裕輔氏がシャディの取締役会長兼経営改革プロジェクトリーダーに就任し、シャディの井原章善現社長とともに経営改革を迅速に実行する。

 シャディはロコンドのプラットフォームサービスや開発中の基幹システムを導入してシステム費用を削減し、業務の生産性向上を図るほか、2020年度までにシャディのEC売上高を50億円まで引き上げるという。

 シャディの経営改革プランの詳細は同社各拠点の実地調査も行って4~5月中に策定する。6月からは第1フェーズとして利益改善を徹底。システム内製化によるシステム費用の大幅抑制やオペレーション内製化による外部委託費用の抑制に取り組むことで月間1億円の固定費削減を図る。

 9月からは第2フェーズとして売り上げ拡大に着手。通販サイトの最適化やECチャネルの拡充、ファッションや電化製品など商品ラインアップの強化に加え、ラオックス店舗との連携も始めることでインバウンドおよびグローバル売り上げの拡大につなげる。

 ロコンドは昨年、日本事業を譲り受けたグローバルファッションブランド「マンゴ」で自社プラットフォームサービスをフル活用し、業務生産性の向上やECを軸とする売り上げ拡大策を展開。日本のEC売上高を前年比3・2倍にしたのに加え、黒字化にも成功したことから、今後はファッション領域に限定せずデジタル化やオムニ化で企業価値向上を実現できるM&Aを実施していくことを明らかにしていた。

 今回はその第1弾で、中国市場に強いラオックスの店舗網も加わることで、「シャディの経営を時代の最先端に引き上げたい」(田中裕輔社長)としている。

ブルックス 「未病」改善で施設開設、食・癒し・運動を実践する場に

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 コーヒーや茶類の通販を行うブルックスは4月28日、「未病バレー『BIOTOPIA(ビオトピア)』」を神奈川県足柄郡大井町にオープンする。神奈川県、大井町、ブルックスグループの3者が協定を結び開設を進めてきた「未病」の改善をテーマにした大型施設で、今回、第1期の施設が完成。「食」「癒し」「運動」に関して体験できる施設で、通販顧客をはじめ幅広い層の来場を図っていく。

ブルックスは今年10月に創立50周年を迎えるが、創業以来、コーヒーや茶類というし好品を販売してきたことから、顧客の健やかな日常のサポートという点から「未病」(健康と病気の境目)を改善する事業を取り組むことにしたという。大型施設はこれまで3年にわたり神奈川県などと協議し、同社の大井町の保有地で完成した。

 ビオトピアは全長3キロメートルの長方形の約60万平方メートル(後楽園球場約13個分)に多様な施設を設け、「マルシェ」「森の道」「ステージ」「オフィス」「森の学校」「ステージ」「フィールド」を第1期の施設としてオープンする。第2期以降で「スパ」「フィット」「ヴィラ」の開設を予定している。

 マルシェでは地元の美味しい特産品の食材やオーガニック野菜を入手できる「me―byoエクスプラザ」など「食」が楽しめるコンテンツを提供。このほかに工場直送コーヒーや和の雑貨などを販売する「幸修園カフェ」、フレンチシェフが地元食材を使い提供する「フレンチレストラン」はじめ、「和食レストラン」や「キッチンスタジオ」などを用意する。

 「運動」に関しては、森の学校がアクティビティを提供するもので、アウトドア教室やみかん狩りなどを楽しめ、フィールドは敷地が3万5500平方メートルのオール芝生の施設でサッカー場や野球場を用意する。これらに加えヨガ教室なども行っていく。

 「癒し」を提供する森の道は、全長5・4キロメートルにわたり四季折々の森林浴を楽しむことができる。森の道は3月に森林セラピーソサエティから67カ所目の「森林セラピー」として認定を受けている。

 なお、オフィスはブース型賃貸オリフィスで、上層階には未病企業を集める。

 小川社長(=写真)は3月20日のオープンに関する発表会見で「3月20日を『未病の日』として定め、昨年11月に記念日協会から認定を受けた。季節の変わり目でもあり、桜も咲き始めるなど活発になる時期でもあり、体の状態と未病を考える日にしてもらいたい」と述べ同日にオープン発表した意義を説明した。発表会見では行政関係者や食、癒し、運動のそれぞれの専門家も登壇し、それぞれの未病の改善との関係性などについて語った。

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