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2018年2月 Archive

注目の新興モールに迫る 中国越境ECの次代の売り場は、物流、集客、強みは様々

 未だ衰えを見せない中国向けの越境EC市場。競争環境が激化する中で、最近は独自の物流スキームや集客力を武器に有力な日本ブランドの出店開拓を図る新たな越境ECプラットフォームの存在が際立っている。アリババやジンドンといった先行する大手仮想モールでの出店だけではうまく売り上げを伸ばし切れていないような日本企業にとって、果たして救世主となれるのか。注目の新設モールを中心に、その特徴や魅力を詳しく見ていく。


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アマゾンの前期決算 日本の売上高は1割増、円換算では1兆3360億円に

 米アマゾン・ドット・コムが公表した前期(2017年12月)における日本(=アマゾンジャパン)の売上高は前年比10・2%増の119億700万ドルだった。同社が2月2日に米証券取引委員会に提出した年次報告書で明らかにした。同年の平均為替レート(112・2円)で円換算すると1兆3360億円となり、2016年12月期の日本の売上高を円換算した数字(※同年の平均為替レート109円で計算)は1兆1768億円だったため、それとの比較では13・5%の増収となった。

 アマゾンジャパンは前期、配送業者の配送費値上げ要請や同社が取引先などに対して課していた競合サイトと同等かより安い価格・最多の品ぞろえとしなければならないなどの条件が独占禁止法に抵触する恐れがあるとの公正取引委員会の指摘を受けて取引条件の見直しを行ったり、虚偽の参考価格を掲載するなどで景品表示法違反で消費者庁より措置命令を受けるなど様々な問題で揺れたものの引き続き、品ぞろえの拡充や有料会員「アマゾンプライム」の増加施策などが奏功、また、恒例の夏の大規模セール「プライムデー」などの販促策も好調で売れ行き自体は順調に推移した模様。一方で4月からは生鮮品販売サービス「アマゾンフレッシュ」を、9月からは法人向けのネット販売「アマゾンビジネス」をスタート。11月からはAIスピーカー「アマゾンエコー」の販売も開始するなど既存事業だけでなく、さらなる成長のための一手も展開している。また、スピード配送「プライムナウ」用の新たな配送拠点を6月に東京・三鷹市内に設けて同サービスの対象エリアを広げたり、10月には拡販に注力するファッションアイテムの専用配送拠点を大阪・藤井寺市内に新設するなど設備投資も着実に行い、物量のさらなる拡大に備え抜かりなく準備を整えている。

 なお、米アマゾンが公開した日本事業の売上高はアマゾンによる直販分や仮想モール事業における手数料収入など日本のアマゾンの売上高となり、「マーケットプレイス」に出店・出品する他社の売り上げを含んだ日本のアマゾンの流通総額ではない。流通総額は明らかにしていないが、関係筋によると2・2兆円程度となっている模様。

 同報告書では日本以外にも地域別の売上高も公開しており、米国、ドイツ、イギリスの2016年売上高はそれぞれ1204億8600万ドル(前年比33・3%増)、169億5100万ドル(同19・8%増)、113億7200万ドル(同19・1%増)、それ以外の地域の合計売上高は同53・8%増の171億5000万ドルだった。

 米アマゾン全体の2017年12月期の連結決算は売上高は前年比30・7%増の1778億6600万ドル、純利益は同27・9%増の30億3300万ドル。売上高の内訳はデジタルコンテンツを含む仕入れ商品の直販「オンラインストア」が同18・5%増の1083億5400万ドル、「店舗販売」が57億9800万ドル(主に昨年子会社化した米食品スーパーのホールフーズの売り上げのため、前年比は出ない)、マーケットプレイス事業などでの手数料収入などの「サードパーティーセラーサービス」が同38・6%増の318億8100万ドル、有料会員「アマゾンプライム」の会費や定期販売ビジネス関連などの「サブスクリプションサービス」が同52・0%増の97億2100万ドル、グループのアマゾンウェブサービスが展開するクラウドサービスの売り上げなどの「AWS」が同42・8%増の174億5900万ドル、広告サービスやクレジットカード契約など「その他」が同57・7%増の46億5300万ドルとなっている。

ショップチャンネル 東京都と組み特番放送、「キラリ!東京ブランド」"東京の名品"紹介

3-1.jpg 「東京が持つ様々な魅力が形となった商品や生産品を紹介したい」。通販専門放送を行うジュピターショップチャンネル(JSC)は2月15日、東京都と組んで在京の事業者や生産者の優れた商品を都内からの生中継で紹介、販売する特別番組「東京都×ショップチャンネル特番『キラリ!東京ブランド』」の放送を行った。東京都が販売商品を公募し、選考を通った食品や雑貨、工芸品など24商品を紹介、販売した。うなぎのかば焼きやのりの佃煮など食品を中心に予想を上回る売れ行きとなり、同特番全体の売り上げも計画通りの実績を上げたようだ。

 特番「キラリ!東京ブランド」は東京都が都内中小企業の支援のためにテレビやインターネットなどのメディアを活用して販路開拓に取り組むメディア活用販路開拓支援事業の一環として、東京都とJSCとが連携して実施することになった初の特番で、東京都が昨年5月16日から6月27日まで「東京都メディア活用販路開拓支援事業テレビ通信販売番組出品企業募集」と題して都内の中小事業所を対象に、ウェブやチラシなどで商品を公募し、応募のあった100超の商品から「テレビ通販という販路に向いた商品や価格帯、在庫量などを加味してショップチャンネルさんらと話しあった上で決定した」(東京都・産業労働局商工部の原郁海外販路開拓担当課長=写真㊤)という24商品を当日は午前10~12時と午後2~5時半の合計5時間半にわたって、紹介・販売した。

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 なお、通常、JSCの番組は都内の同社の収録スタジオから放送するが、今回はスタジオではなく、皇居や東京スカイツリーなど東京らしい名所を一望できる東京・半蔵門の某所に番組司会者のキャストや紹介商品を製造する事業者らゲストが出向き、生中継で商品の特徴などを訴求した。

 番組では冒頭、「本日は皆様に東京が持つ様々な魅力が形となった商品や生産品をご紹介したいと思います」と小池百合子都知事がVTRで出演しコメントした後、老舗の鰻店「喜川」によってすべて手焼きで仕上げたうなぎのかば焼きを真空パックした「老舗江戸前の味!神田明神下 喜川のふっくら国産うなぎ蒲焼」を当日限りの特別価格として税・送料込5980円で紹介したほか、納豆メーカーの保谷納豆のこだわりの製法で作った納豆をフリーズドライ加工として、様々な料理に使用するなど多彩なアレンジできるほか、長期保存も可能な「炭火造り!こだわりサクサク納豆」(税・送料込3990円=当日限りの特別価格)などの食品や、八丈島産の明日葉を使ったサプリメント「八丈島産 明日葉100%使用 健康的な毎日に"明日葉匠粒"」(税込6480円=同、2本セットは同8980円=同)、バラの繊細な姿をステンレスを加工して表現したブローチ「ブロッソ ローズブローチ」(Lサイズ=税込2万1600円、Sサイズは同1万9440円)などの健食や雑貨なども紹介した。 「通常の特番ではこれまで販売実績のある商品なども紹介するが、今回はすべて東京都が公募して集まった新規商品を販売するため、少し不安もあったがふたを開けてみれば非常によい商品が集まった。手ごたえを感じている」(JSCの井原正登マーチャンダイジング3部統轄兼エレクトロニクス&フード&アザーズグループ長=写真㊦)という。

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 特番で紹介した商品の売れ行きについてスタート直後の状況は「出足から売り切れが続くなど予想の50%増くらいで推移しており、順調」(井原氏)としており、特番全体でも食品を軸に売り上げを堅調に伸ばし、もともと高い数値を掲げていた売上目標に対してもほぼ計画通りの実績を上げたとしている。

 JSCでは通常、通販番組は都内のスタジオで撮影しているが、年2回程度のペースで日本各地から生中継を行い、その地域を代表する場所から時には各自治体の首長らを出演させ、特別感を醸し出させながら地場の隠れた名産品を紹介する特別編成番組「日本を見つけよう」を実施しているが、今回は「東京都の中小事業者の皆様は色々と素晴らしい技術や商品を持っているが、販路・売り方の面で難しい側面が出てくる。そこをサポートしたい。これまでも見本市などの出展支援など色々とやってきたが、メディアが発達し、色々な形で直接、(消費者に商品を)お届けできるツールが出てきたことから、その1つとして今回はテレビ通販に注目して東京の中小事業者の販路開拓につなげていきたいと考えた」(原課長)として東京都が実施するメディア活用販路開拓支援事業でJSCとの取り組みを事業認定し、商品募集などの面で東京都が全面協力するなどこれまでの「日本を見つけよう」とは一線を画した試みとなっていることから、「日本を見つけよう」ではなく、「キラリ!東京ブランド」という別の番組タイトルで行うことにしたという。

ストライプインターとソフトバンク 百貨店ECモール開始、高品質ブランドで差別化図る

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 「アースミュージック&エコロジー」などアパレルブランドを展開するストライプインターナショナルは2月15日、ソフトバンクと共同で百貨店アパレルを扱う仮想モールを立ち上げた。F2層をターゲットに百貨店向けの高品質ブランドを取りそろえ、他の仮想モールと差別化を図る。仮想モール内では試着やスタイリングなどによりオンライン上での接客サービスの充実を図る。ブランド数や店舗数の減少など地方の百貨店が抱える課題の解決を目指し、3年で取扱高100億円を計画する。

 立ち上げたのは「ストライプデパートメント」。開始時点で約600ブランド・6万点以上の商品を取りそろえる。レディース8割、メンズが2割で、取扱商品のうちアパレルが6割で、雑貨が4割という構成。大人向けの高品質・高感度ブランドを集めたという。今後はブランド数を拡充し、年内に1000ブランド、2年目には1500、3年目には2000ブランドにする計画。

 同モールでは接客面を強化する狙いから3つのサービスを提供。1つ目が「試着」でユーザーが自宅に商品を取り寄せて試着できるというもの。試着後に気に入った商品のみを購入し、それ以外は送料無料で返品できる。返却後に購入品だけを決済する。

 2つ目は「スタイリング」。アンケートやチャットを使い、ストライプインターのスタッフがスタイリングを提案。3つ目は「チャットボット」での対応。「IBMワトソン日本語版」を活用し、空色が提供するチャット接客システム「OK SKY」を導入して24時間問い合わせに対応する。回答結果を学習することで問い合わせの70%は即時回答できるようにしていく。

 データ活用も行う。顧客が持つ衣料品の情報を「クローゼットデータ」として登録できる機能を搭載。クローゼットデータをもとにスタイリングやレコメンドの精度を高める。同データは出店するブランド側にも提供することで、商品企画の精度向上などを支援する。

 また、コンテンツの充実も行う。ファッションコンサルタントやエディターらを起用し、ファッションに関する編集記事を定期的に掲載する。

 集客面ではソフトバンクのモバイル会員のうちF2層に向けたリーチを図るほか、3月にはヤフーと共同で広告キャンペーンも実施する。また、ストライプインターが運営する自社通販サイト「ストライプクラブ」の顧客を送客したり、ID連携も行う。

 会員獲得の広告のほかに、AIや物流などで100億円の投資を見込む。ただ、当面は画面デザインやオンライン接客といったオペレーションの向上を優先し、CMなどの大型の広告投資は来年以降に行っていく。

10年で取扱高1000億円

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 2月15日に都内で行われた記者発表の場でストライプインターの石川社長は新モール開設について、地方の百貨店の苦境を挙げた。取扱ブランド数の減少や、閉館に追い込まれるところもある中で「百貨店のファンの買う場所が減ってきているのが現状。それを解決したい」(石川社長)とし、「日本一のデパートメントECを作っていきたい」(同)と述べた。

 取扱高は今年で16億円、3年目には100億円を計画。将来的的には3000ブランドを取りそろえ、会員数300万人、取扱高1000億円を目標に掲げる。石川社長は取扱高1000億円達成の時期として「10年でやりきれるのではないか」とする。

 新モール開始に先だってストライプインターとソフトバンクは昨年2月に合弁会社「株式会社ストライプデパートメント」を設立。資本金は4億4000万円、ストライプインターが77・8%、ソフトバンクが22・2%出資。新会社の社長にはストライプインターの石川社長が就いている。ストライプインターがECの企画と運営を担い、ソフトバンクはデジタルマーケティングなどデジタルテクノロジー関連を手がけていく。

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写真は記者発表でソフトバンクの藤長国浩執行役員と握手を交わすストライプインターの石川康晴社長(中央)

「茶のしずく」集団訴訟、京都地裁で初の賠償命令、弁護団は判決不服として控訴へ

 旧「茶のしずく石鹸」による小麦アレルギー発症問題を巡る集団訴訟で京都地裁は2月20日、製造元のフェニックスに対し、製造物責任法(PL法)上の責任を認める判決を下した。「茶のしずく石鹸」を巡り、全国で行われている集団訴訟で判決が下されたのは初めて。「石けんに欠陥があった」として京都や滋賀などの女性17人に計約920万円の支払いを命じた。

 フェニックスは、控訴など今後の対応について「今後検討する」(被告代理人の協和綜合法律事務所)としている。一方、京都弁護団は、「(原料製造の)片山化学工業研究所に対する請求が認められておらず、製造元のフェニックスに対する判決内容も被害の算定額が低すぎる」と、判決を不服として控訴する意向を示している。

 原告の京都弁護団(団長=浅岡美恵弁護士)は、製造販売会社2社に計約1億2300万円の損害賠償を求めていた。判決では、フェニックスのPL法上の責任を認めた。一方、小麦アレルギーの原因とされる原料を製造していた片山化学工業研究所に対する請求は棄却した。

 京都弁護団の原告団は44人。「茶のしずく石鹸」を販売していた悠香は、原告全員と計約5670万円の和解金額を支払うことで和解が成立している。フェニックスは、うち3人と計約126万円を支払うことで和解していた。その後、24人とも和解が成立したが、和解に至らない17人と係争が続いていた。

 「茶のしずく石鹸」を巡る集団訴訟は2012年に始まり、全国に28の弁護団が立ち上がっている。当時、集団訴訟の原告数は約1300人、損害賠償請求額の総額は約140億円に上っていた。

 悠香とフェニックスはこれまで、東京や京都なの弁護団との一部和解を含め18地裁の原告計550人と和解が成立している(昨年8月時点)。和解金額の総額は約8億9000万円。悠香はこれまでの和解で約6億9000万円、フェニックスは約2億円の和解金額を支払うことで決着している(同)。和解金額の支払いは、責任の度合いなどに応じて2社で一定の割合ずつ負担する形。これまで和解が成立した18地裁では、悠香が約80%を負担している。

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