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JADMAの「サプリ塾」 被害収集の課題浮き彫り、定期解約理由に「体調に合わない」

 「定期購入解約の理由に『体調に合わない』を上げるケースが非常に多い」。健康被害情報の収集の難しさが改めて浮き彫りになった。食品衛生法改正に向けた厚生労働省の「取りまとめ」では、健康食品の「被害報告の義務化」が方針の一つに盛り込まれている。ただ、実効性確保には販売現場の実態を踏まえ、その対象を明確にすることが必要になりそうだ。

 12月1日、日本通信販売協会(=JADMA、事務局・東京都中央区、阿部嘉文会長)のサプリ塾が行ったセミナーで明らかになった。顧客から寄せられる「健康被害対策」をテーマにしたもの。健食通販大手3社の相談窓口の担当者らを招き、パネルディスカッションが行われた。

 聞こえてきたのは、顧客から寄せられる「健康被害」への対応の難しさ。共通して口にしたのは、定期コースの解約理由として訴えられるもの。「定期コース中止の際に"体に合わない気がするからやめたい"が断トツ」といった声があがった。

 健康被害というと下痢や便秘など消化器系の症状、かゆみや湿疹など皮膚関連の症状が分かりやすい。ただ、"何となく合わない"というのも立派な被害関連の情報。無視できるものではない。
 聴講した事業者からは「そういった理由ならば解約しやすい」という見方も聞かれた。ただ、それでも事業者には顧客の発言の詳細や真意を汲み取る真摯な努力が求められる。

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 顧客の状態を正確に把握する面での苦労もある。

 相談窓口では、「個々の体調、(商品の)ほかに飲んでいる薬、健食も違うため、気持ちに寄り添いながら対応する」という。

 ただ、因果関係の判断には、現在の状態や摂取期間、摂取量、賞味期限、飲み合わせ、ロット番号などの把握などが必要。「顧客の状態が心配だが、聞かなければいけない項目があまりに多い。どうしても一方的になってしまう」といった声も聞かれた。一方で中には「(瑕疵を)認めろ」「治療費を出せ」「情報公開するぞ」など脅迫に近い苦情も寄せられる。

 情報収集の面でも課題は残る。各社専用の対応窓口を設置。管理栄養士など有資格者が中心となって対応する。ただ、情報が寄せられるのは専用窓口ばかりではない。受注窓口の担当者が被害情報に接する場合や定期コースの解約理由としてあげられるケースもある。一方でオペレーターは、新人からベテランまでさまざま。「報告すべきかどうか、各オペレーターの判断が入らないよう教育していくことが難しい」という声もある。大手のように体制が強固でなく、ノウハウもない新興企業などがこうした情報を精査していくのはより難しそうだ。

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 サプリ塾でこれまで2度に渡り講師を務め、薬物性肝障害など健康被害に詳しい神代龍吉久留米大学医学部教授は、こうした状況に「感情的なやり取りになりかねない中で、実際に摂取期間や体質など詳細を尋ねていくのは難しい」と一定の理解を示す。

 ただ、「情報量で圧倒的に勝る事業者が徹底して(情報)公開する態度があってもよい」とも指摘。医薬品の場合、承認時の治験数は数百から多くても数千。販売後は、利用者が圧倒的に増える。このため、健康被害をはじめ最新情報を収集、更新する「ドラッグインフォメーション(DI)」という自社商品の管理を実施。これをもとに、商品の説明書に「○%の確率で湿疹が発生している」といった統計情報を記載するケースもある。パネルディスカッションでは「国民の半数が健康食品を利用している。現状をよい方向に導くためにも野放しはいけない」(神代氏)とも指摘した。

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