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2017年12月 Archive

楽天 ビックカメラと新会社、配送やO2O施策強化

 楽天は12月19日、家電量販店大手のビックカメラと合弁会社を設立すると発表した。ビックが楽天の仮想モール「楽天市場」に出店する「ビックカメラ楽天市場店」を「楽天ビック」として4月に刷新。大型家電の設置や配送面などで利便性を向上させるほか、独自商品の開発も検討する。

 両社が出資する新会社を3月までに設立する。社名や出資比率などは未定。楽天ではビックと組んだ理由について、「ネット販売でも店舗で商品を確認したい、店舗で受け取りたいというニーズは大きく、これに対応した」(広報)とする。楽天ビックの出店料や販売手数料については非開示。

 楽天ビックでは大型家電の設置サービスを強化する。例えば、液晶テレビを購入したユーザーが設置を希望した場合、楽天市場店では「セッティング券」を別途購入する必要があったが、こうした手間を省いてテレビ購入と同時に設置サービスを追加できるようにする。据え付けまでスムーズに依頼できるサイトにすることで、大型家電の売り上げ増につなげる。

 配送面では、東京23区内における当日配送に対応。当面はビックの倉庫から商品を出荷するが、今後は子会社であるRakuten Directの倉庫も活用し、当日配送エリアを拡大していく予定だ。

 O2O関連では、楽天ビックからビック店舗の商品在庫を確認したり、楽天ビックで購入した商品をビック店舗で受け取れたりするサービスも提供する。楽天グループの「楽天スーパーポイント」もビック店舗で貯まる・使えるようにする。ポイントを貯める際はビックのポイント、楽天ポイントのどちらかを選ぶ形となる予定だ。なお、ビック子会社であるコジマやソフマップとの連携は行わない。

 システム面でも両社で開発を進め、楽天市場の店舗管理システム「RMS」を使わない形とする。家電通販に特化したインターフェイスとなる予定だ。独自商品に関しては「どんなものを開発するかは決まっていないが、楽天ビック専用になることも、ビック店舗も含めて取り扱うこともありうる」(同)とする。

 事実上、楽天による家電直販となるため、楽天市場に出店する家電のネット販売企業に影響が出ることも考えられる。出店する家電ネット販売A社では「楽天市場内の家電販売が楽天ビックに集約されるわけではないので、そこまで大きな影響はないのではないか」とみる。同B社は「大型家電の設置は得意分野なので、サービスレベルを上げる必要がある。ただ、大手2社が手を組むことで『ネットでも設置が必要な家電を買える』という事実が広がれば、顧客層拡大につながる」と前向きに捉える。一方、同C社では「良いことは一つもないだろう。率先して価格を乱すことはないと思うが、動向を注視したい」とした。

マークスタイラー ショールーミングストア開設、自社ECと連動し人気商品など展示、新客と購入回数増狙う

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 レディースファッションブランドを手がけるマークスタイラーは12月14日、自社通販サイト「ランウェイチャンネル」と連動したショールーミングストアをパルコ運営の渋谷SR6にプレオープンした。

 「ランウェイチャンネルラボシブヤ」は"店舗で試着してネットで買う"という消費行動の拡大に合わせ、ショールーミングに特化したマークスタイラー初の体験型ストアで、その場で商品を売らない分、来店客には人気アイテムなどを自由に試着して写真を撮ってもらい、SNS投稿を通じた新規顧客の獲得などにつなげる狙いだ。

 1階には同社が手がける「マーキュリーデュオ」や「ムルーア」など全17ブランドの新作アイテムや予約商品、ウェブ限定品などを常時30~40型(色やサイズ違いも入れると約250SKU)を展示(画像(上))。開設時はアウターとデニムを展開しているが、テーマや企画は高い頻度で変えるほか、通販サイトのランキング掲載商品も週単位で入れ替えて鮮度を保っていく。

 気に入った商品は、店頭のタブレット端末で商品タグを読み込むと、通販サイトの商品詳細ページに遷移して専用のQRコードが表示されるため、来店客はスマホで当該商品をお気に入り登録して帰宅後にゆっくり検討したり、その場で通販購入の手続きをすることもできる。

 店舗2階にはメークスペース、Wi―Fi環境や電源を完備した休憩エリアも用意。ショールーミングを楽しみながらゆっくり過ごせるほか、試着した姿を撮影できるフォトジェニックなコーナーも設けた。また、ネットとリアルをつなぐ新しいテクノロジーをいち早く取り入れる"ラボ"として体験型ストアの目玉となる大型の3Dスキャナーを導入した(画像(下))

 同スキャナーは、パルコとベンチャー企業のサイキックVRラボが手がけたもので、数秒で全身を360度撮影するため、商品着用時の後ろ姿なども確認できる。

 3D画像はQRコードから来店客のスマホなどにも取り込めるようにしており、SNSに投稿することも可能だ。
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 マークスタイラーでは、商品を売らない店舗で来店と試着の心理的なハードルを下げ、自社ブランドの人気アイテムなどを自由に試着してもらうことで、周辺の自社ブランド店舗や自社通販サイトへの送客につなげる。まずは200万人の既存会員にショールーミングストアを告知。東京近郊の顧客に来店を促して撮った写真をSNSで拡散してもらい、それを見た新規客が来店するという循環を作っていく。

 そのためにも、「試着だけでは来店数が限られてしまう」(北島健一EC本部本部長)とし、春の本格オープンに向けては3Dスキャナーなどのテクノロジーに加え、インフルエンサーの来店イベントや人気ヘアサロンとのコラボなども計画。来店客の声を聞いてさらなる企画、コンテンツの拡充を図る。また、社内のスタッフ、インフルエンサーにも撮影場所として活用してもらい、認知度を高める。

 一方で、「『ランウェイチャンネル』としてのKPIは新規顧客開拓と購入回数の拡大」(北島本部長)としており、ウェブ上の広告やクーポン施策などの販促とは異なる新しい顧客アプローチへの挑戦という意味合いもあるようだ。

 来期(2019年2月期)は、気になる商品を取り寄せできる場所としてもショールーミングストアを活用。来店客に試着や3D撮影をしてもらい、気に入らなければキャンセルもできるようにする。現状、自社通販サイトには店舗受け取りの機能はなく、ショールーミングストアでニーズやオペレーションの確認ができれば、各ブランド店舗への横展開にもつなげる。


TSI ECストラテジー アプリのネイティブ化に着手、表示速度や安全面に強み

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 TSIホールディングス傘下のTSIECストラテジーは、グループの自社EC強化と顧客の利便性向上を図るため、決済までアプリ内で完結するネイティブアプリ化を各ブランドで進める。

 TSIグループは前期(2017年2月期)の後半から今期初めに各ブランドで、ブラウザで簡単にアプリを制作できるサービス「ヤプリ」を使ったスマホアプリを相次いで始動。スマホでもストレスを感じずに商品カタログやルックブックなどを閲覧でき、顧客基盤となるメンバーズカード機能のある「ヤプリ」を第1弾として採用した。

 アプリの利用者を増やすため、店頭販売員の啓蒙活動に力を注ぎ、各ブランド店舗の協力を得ながら顧客接点をモバイルに集中。アプリはEC機能に特化せず、メンバーズカード機能を持たせたことで使用頻度が高まり、既存の会員証カードからアプリへの移行が順調に進んだという。

 TSIECストラテジー管轄の会社集計では、前期のモバイル購入比率は70・7%、そのうちアプリ経由は6・1%だったが、今第2四半期はモバイル購入比率が74・3%、アプリ経由は14・2%に拡大。「ヤプリ」を活用したアプリの成果が短期間で出た。

 アプリ展開の第2弾は、ブラウザを介して動作する一般的なウェブアプリから、スマホなど端末の処理で動くネイティブアプリ化を進める考えで、表示速度の速さやセキュリティー対策などに強みを持つ米プレディクト・スプリング社のモバイルコマース用プラットフォームを日本で初めて採用。まずは「ナチュラルビューティー」や「ピンキーアンドダイアン」などグループの6ブランドを展開するモール型の「東京スタイル公式オンラインストア」が18年1月初旬にネイティブアプリをスタートする。

 米社のプラットフォームはアップルの決済サービス「アップルペイ」がモジュールとして実装されているため、タッチID(指紋認証)でのログインや決済に対応。ユーザーが購入を決めてから決済までのスピードが格段に速くなるという。日本では現在、決済代行会社がモジュール開発を進めており、東京スタイルのネイティブアプリでアップルペイが利用できるのは春頃の見込み。

 アプリ運営者が顧客のカード情報を持たないため、ユーザーは安心して、しかも楽に決済できるため、日本でもモバイル系スマートペイの活用は増える見込みだ。

 新アプリは支払い方法でカード決済を選んでも、カメラマークをタップするとカメラが起動し、利用者がクレジットカードを撮影するだけで必要な情報を自動的に読み込むが、この場合も運営者側にカード情報は記録されない仕組みで、「セキュリティーの主導権は運営者ではなく、消費者にあることが大事になる」(柏木又浩社長)としている。

 アプリの検索窓の横にバーコードマークがあり、カメラ機能を使って気になる商品のタグを読み込むとECの商品ページに遷移するため、お気に入り登録すれば自宅でゆっくり検討できる。

 TSIでは東京スタイルを皮切りに、春までにさらに4つのネイティブアプリ化を計画。「ローズバッド」と「パーリーゲイツ」のほか、「マーガレット・ハウエル」もしくは「MHL」の3ブランドでアプリを刷新するのに加え、「ナチュラルビューティーベーシック」や「フリーズマート」などサンエー・ビーディーが手がける6ブランドの通販サイトを2月1日に「BDモール」として統合し、2月末~3月初旬にはネイティブアプリもローンチする。

 TSIグループはネイティブアプリ化による表示速度の改善や、タッチIDやカメラ機能などによる快適な買い物体験を提供することで、EC売上高に占める自社ECの比率向上にもつなげる。

消費者庁 イーチャンスに措置命令、カーケア用品「キズ消える」根拠なし


 消費者庁は12月19日、生活雑貨やカー用品等の通販を行うe―chance(=イーチャンス、本社・東京都品川区、加藤順一社長)に景品表示法に基づく措置命令を下した。販売する自動車ボディの傷補修剤について、簡単に傷が判別できなくなるほど消すことができるかのように表示していた。
 対象商品は、自動車の傷補修剤「レニュマックス」。広告は昨年3月から今年4月までの約1年に渡り展開していた。主にBS放送のテレビコマーシャルを展開。期間中に773回放映していた。ほかに地上波地方局、CS放送でも同様の放送を行っていたが、大部分はBS放送であったため認定はBS放送のCMのみ。

 広告では、「レニュマックス」について、「あっという間にキレイに!」といった表現とともに、塗るだけで傷が判別できなくなるように見える映像、「サッとなぞって乾かすだけ」「びっくりするほどすっかりキズが見えなくなってしまうんです」などと表示していた。

 消費者庁では、「不実証広告規制」の規定に基づき表示の合理的根拠の提出を求めた。イーチャンスから資料は提出されたが、裏付けとなる根拠とは認めなかった。

 提出資料は、「レニュマックス」による自動車の傷補修に関するもの。広告は「塗って乾かすだけ」と表示していたが、実際の試験方法は「回転させながら磨く、といったものだった」(消費者庁)という。また、傷補修の効果も傷をわずかに軽減したり目立たなくするものであり「見えなくなったり消えるものではなかった」(同)としている。

 イーチャンスは措置命令に「厳粛に受け止め関係者、誤解を与えた消費者にお詫びする。今後同じようなことをしないよう(社内でも)周知徹底する」とコメント。期間中の商品販売額は、「(課徴金調査の関係があるため)非公表」。CM放映は今春すでに終えている。今後の販売の継続には「取引先から要望がある場合は店頭等への卸は対応する」としている。顧客への返金は「現時点で決まっていない。今後検討する」とした。

まくびープラネット アフィリエイトを最適化、媒体別に効果分析しLP改善へ

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 アフィリエイト広告の活用で課題となるのは、大半の媒体に汎用性の高い同一クリエイティブのランディングページ(LP)を使わなければならない点だ。ただ、実際の掲載サイトは個々のアフィリエイターによって異なる。サイトによってLPとの相性も違う。成果報酬型広告の運用支援を行うMacbeePlanet(=まくびープラネット)は、これら無数にあるサイトを個別に分析、改善できるツールを開発した。

 事業者にとって成果報酬型の「アフィリエイト広告」は取り掛かりやすい広告手法の一つ。16年のネット広告の市場は前年比約15%増の2000億円を超える見込みだ。

 ただ、市場拡大とともにその運用は難しくなっている。広告主の数が増える中で成果報酬が高騰し、アフィリエイターも顧客を獲得できるLPの見極めにシビアなっているためだ。有力アフィリエイターに扱ってもらうのは難しく、一方でASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)への月額登録料は負担になる。運用で成功するには、個々の掲載サイトに応じたLPの最適化が不可欠だ。

 こうした中、まくびープラネットが11月から提供を始めた新ツールが「Robee(ロビー)」だ。アフィリエイターの掲載サイト一つひとつにフォーカスして獲得効率などを分析、これに応じてLPを改善できるもの。無数にある掲載サイトを管理し、改善できるツールは初めてとみられる。

 最大の特徴は、掲載サイトごとにLPの直帰率や流入数、読了率、コンバージョン率を把握できること。サイトの先にあるユーザー属性や購入プロセス、ユーザー心理を分析し、サイト単位でLPを改善できる。

 例えば、「60代、コスメ」で検索してきた女性にはLPのファーストビューや体験談、くちコミも同世代のもの採用したLPを表示。フォントサイズの大きくし、コンテンツを簡素化するなどして読了率を高めるといった対応がとれる。

 同様に「サンプル」検索から誘導されたLPにはアップセル、LPへの流入段階で購入意識の低いフェイスブック広告の接点に対してはポップアップ表示でキャンペーンを打ち出すなど購買意欲を喚起したりできる。同じ検索ワードからの流入に対して二つのLPの比較テストも行える。

 ユーザーのIPアドレスから、アクセスエリアを特定できる「どこどこJP」とも連携。閲覧エリアに応じたポップアップやLPの表示も行える。

 LPの画像切り替えでは、同じURLで管理できるのも特徴。異なるURLのLPを用意することなく、画像を変更できる。事業者にとって複数のURLの管理・運用は負担になるが、同一URLで管理できるため人的リソースの削減にもつながるという。

 まくびープラネットは、成果報酬型広告の運用コンサルティングだけでなく、商品の認知向上に向けたプロモーションなども手掛ける。

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