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千趣会が挑むリアル展開 インテリアを通販の中核に、"専門店化"へ初の実店舗

1-1.jpg 千趣会は、来期(2018年12月期)からスタートする3カ年の新中期経営計画で従来型の総合通販の看板を下ろし、"専門店集積型"のビジネスモデル確立を目指す。専門店のひとつとして、3カ年で通販事業ベルメゾンの中核に強化するのが雑貨を含めたインテリアカテゴリーだ。11月1日には大阪に同社初となるインテリアの実店舗を本格オープンするとともに、新規事業のグルメスタジオを併設して新たな顧客接点の場を設けた。千趣会再成長の象徴とも言える同ショップの戦略とは。


 千趣会がインテリアショップ「ベルメゾンライフスタイリング堀江」を開設したのは大阪・南堀江の一角で、同エリアはおしゃれ家具の店が集まる激戦区だ。

 リアル店舗の競合ひしめく南堀江で勝ち残るために、千趣会では手ごろな価格設定の家具・インテリアをそろえ、憧れのライフスタイルを手の届く価格で実現したい消費者層、こだわりがあるものの賢い消費をしたい30代女性をメインターゲットに据え、通販企業の強みを生かしたショールーミング型店舗として展開する。

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 また、初のインテリアショップには女性コンシェルジュが常駐し、3DシミュレーションとVR(仮想現実)を活用した部屋のコーディネート提案によるコンサルティング販売を行うとともに、併設する新タイプの料理教室「グルメスタジオ フーバー」との相乗効果を発揮し、教室利用者への物販も行う。

 同インテリアショップでは、店内のすべての商品を通販サイト「ベルメゾンネット」で購入できる。来店客は注文番号が記載された店頭のフライヤーやカードを見て自身のスマートフォンなどから注文できるほか、店頭に設置した端末で在庫や納期を確認したり、類似商品を検索するなどした後、スタッフが注文して自宅に配送する。その際、スタッフはコールセンターと同等の丁寧な接客と購入アドバイスで対応するとしている。

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 雑貨やファブリック(生地製品)小物などは店頭レジ決済で持ち帰ることもできるが、同社は通販利用が85%、持ち帰りが15%と見ている。

 同店の強みとなるコンサルティング販売では、コンシェルジュが「ベルメゾンネット」に掲載しているインテリア・雑貨約8万8000点の品ぞろえから来店客の予算や好み、ライフスタイルに合った納得の家具選びをサポートする。

 その際、新しい家具などを配置した部屋を3Dシミュレーターでリアルに再現。店内に設けたVRスペースでは3Dの部屋を専用のスコープを装着して確認できる実感・体感型のコンサルティングが売りで、単なる空間の提案にとどまらず、"暮らしの提案"を心掛ける。また、接客を通じて消費者の生の声を集め、新商品の開発に生かしていく。

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 店頭には家具約110点、ファブリック製品約200点、雑貨約190点、合計500点程度の商品を置き、月やシーズンごとにアイテムを入れ替えるが、大型家具などを除き、顧客が実際に見たい商品を堀江店に取り寄せられるサービスも始める。

イベントで集客も

 ショールーミング型のインテリアショップでは、併設のグルメスタジオを含めて429平方メートルという広い売り場面積を活用し、人気インスタグラマーが教える撮影テクニック講座やインテリアコーディネート講座、著名な収納アドバイザーによるレッスンといった各種イベントも開催し、参加者にSNSで拡散してもらうことで集客効果も期待する。

 同社では、来店客は家具・インテリアへの興味が高い南堀江の浮遊客が51%、既存のベルメゾン会員が30%、料理教室の利用者が12%、インテリア相談窓口利用者が7%と試算。初年度(18年度)の来店客数は約1万9000人、購入者数約3500人、平均客単価2万9000円、売上高1億円を計画する。

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 通販チャネルにおける家具・インテリアの客単価は1万5000円程度のため、店舗では2倍程度を見込んでいるほか、インテリア相談窓口についてはトータル提案でセット販売比率を高め、客単価10万円を目標にしているという。

 将来的には、他社ブランドの商品も販売するコンサル型代理店ビジネスや、インテリア相談単体での事業モデルも模索するのに加え、グルメスタジオと連携した店内イベントを仕掛けて堀江店を成功させ、東京や名古屋、福岡、東北・北海道エリアを候補に3~5店舗を開設したい意向だ。

 インテリアショップの出店形態については、売り上げがコンシェルジュ相談窓口とフライヤー経由が中心で、レジ決済は20%程度にとどまる見通しから路面店を中心に検討していくが、家賃契約が可能であれば集客力の高いショッピングモールなどへの出店もあり得るという。


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【星野裕幸社長が語る実店舗の役割とは?】

「新しい顧客接点の場」

 当社は62年前に「こけし」の頒布会で創業して以来、女性の声に常に耳を傾け、いま何が満たされていないのかを考えて商品化してきたが、この部分が最近は弱ってきており、業績悪化につながっている。もう一度原点に立ち返り、女性の声にしっかりと耳を傾け、取引先企業とも情報を共有して新商品の開発に生かしていきたい。

 今回、新しい顧客接点の場として雑貨・インテリアのリアルショップと新しいタイプの料理教室のフーバーをオープンした。リアルショップでは、まさに顧客の要望を聞きながら商品を提案し、品ぞろえの中に顧客の望むものがなければ開発に生かしていく。リアルからネットに送客するショールーミング型の店舗として展開し、コンサルティング販売をフェースツーフェースで行うが、将来的にはAIなどを活用して通販送客を強化することにも取り組めたらいい。

 フーバーは顧客参加型で、一緒に料理を作ったり食べたりするだけでなく、教室で使う調理器具などもそろえて購入できるようにする。食材についても継続的に購入してもらえる仕組みを作っていく。フーバーはなるべく早いタイミングで東京などの大都市圏に出店していきたい。

 来期からスタートする3カ年の新中期経営計画では、総合通販から専門店の集積型に移行していく。当社の強みが生かせる"勝てる分野"に絞って専門店を展開する。今回、リアル展開をスタートした「インテリア」と「グルメ」の両領域も専門店として強化していく。


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