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千趣会・新中計のポイントは? 通販事業の在庫圧縮に注力、19年までに体制整備へ

 千趣会は、2018年12月期から始まる3カ年の中期経営計画を策定した(本紙1629号で既報)。

 新中計では、赤字転落の要因となっている通販事業ベルメゾンの抜本改革を断行。徹底的なコストダウンを図って来期(18年12月期)の黒字転換を図る。

 2020年度の連結業績について、売上高は1290億円と16年度の水準に戻すほか、営業利益35億円、当期純利益30億円を経営目標とし、「3年かけて最低限の利益を出せる会社にするために不退転の覚悟で臨む」(星野裕幸社長)とする。3年後の通販事業の売上高は1000億円、営業利益は14億5000万円を目指す。

 ベルメゾン事業の来期は在庫圧縮に注力する。これまで、カタログの発刊時期に合わせてロングスパンで在庫を積んできたものの、衣料品不況もあってとくにファッション商材が売れず、在庫過多で評価損が増えたほか、値下げ販売で原価率が上昇した。

 このため、カタログベースのロングスパン型、スケールメリット型の調達から脱却し、多頻度少量発注を実現するのに加え、消化仕入れや在庫連携、メーカー直送などによる低在庫リスク商品を活用していく。

 同社によると、在庫回転月数は11年度の3・0カ月に対し、前中計でSPA(製造小売り)型開発を目指した戦略ミスによって16年度は5・2カ月まで増え、財務数値に大きく影響した。これを3・0カ月水準に戻し、在庫金額を100億円未満に抑える。

 また、昨今は各商品ジャンルで尖った専門性が必要になっていることを受け、「とくにファッション領域は勝てる分野に特化してニッチな市場で戦う」(星野社長)としており、アウター衣料などの不採算ジャンルからは撤退し、カタログは基本的に2媒体に絞る。

 人件費、管理費にもメスを入れる方針で、頒布会時代の全国拠点は大都市圏を除いて閉鎖する。

 徹底的なコストダウンと並行し、新中計では従来型の総合通販から専門店集積型の事業モデルを目指す考えで、"勝負できる"各カテゴリーの専門店がそれぞれの領域でECをベースにした事業モデルを再構築し、損益管理を行う。

 同社では、「権限と責任があいまいだった」(星野社長)ことを反省し、19年をメドに専門店の体制を完成させる。専門店ごとに分社化はしないものの、権限と責任を明確化する。

 現時点では、マタニティ・ベビーやインテリア、フォーマルウエア、大きいサイズ、グルメなど十数件の専門店を計画しているという。

 各専門店は「ベルメゾン」の冠で事業を展開。"ほどよく流行りやオシャレを楽しむ層"を共通のターゲットに定め、生活シーンに寄り添い、気持ちに先まわりしたアイデアと価格、デザインのバランスをとる。

 大きいサイズの衣料品は30億円未満の売り上げを早期に50億円規模に引き上げるほか、「インテリアもできるだけ伸ばし、雑貨を含めてベルメゾン事業の中核に育てる」(星野社長)という。15年10月に立ち上げたジャンル横断型の基幹ブランド「ベルメゾンデイズ」についてはインテリアを中心に30代女性をターゲットにしたブランドに再構築する。

 また、同社ではスマホEC時代に入って会員数が落ち込んでいることからスマホ対応を強化。10月からベルメゾンネットのUI・UXを改善し、買い上げ率が上昇するなどの成果も出始めているという。また、DMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)が11月から本格稼働し、1to1マーケティングを強化できる体制を整えている。

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