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三陽商会 EC事業の現状と戦略は?㊤ 3カ年でEC倍増、順調な出足

 3-1.jpg三陽商会は、今期(2017年12月期)からスタートした3カ年の新経営計画でEC事業の本格強化に着手している。16年12月期のEC売上高約42億円に対し、最終年の19年12月期は80億円を目標に掲げており、計画達成には年平均成長率24%程度が必要となる。

 そのため、EC売上高の約74%を占める自社ECの基盤強化に向け、主力の通販サイト「サンヨー・アイストア」(=画像)の機能拡充やパーソナル対応の強化に加え、EC専用商材の拡充やEC専用ブランドの開発にも取り組む。

 今期のEC売上高は前年比25・3%増の57億円を計画するが、不採算ブランドを休止した影響や、全社的に在庫圧縮を進めるなどEC事業にとっては「今期が正念場」(杉澤幸毅執行役員)とするが、上期のEC売上高は前年同期比27・4%増の28億4000万円で、「想定以上に順調なスタートを切った」(同)という。

 自社ECに限定すると、「サンヨー・アイストア」および15年秋冬に始動したブランド「ブルーレーベル/ブラックレーベル・クレストブリッジ」の専用サイトを合わせたEC売上高は前年同期を約3割上回った。

 自社ECでは3月末にマーケティングオートメーション(MA)ツールを導入したほか、4月初旬にウェブ接客ツールも実装し、1to1マーケティングの精度を高めた。同社はMAをベースにしながらも、非会員向けの施策はウェブ接客でフォローするなど住み分けている。決済面では「楽天ペイ」との連携を始めたほか、6月にはゲスト購入機能を追加した。

 オムニチャネル化の取り組みでは、リアル店舗とECの顧客情報を統合し、自社ECでも店頭でも共通のポイントが貯まって使える会員制度「サンヨーメンバーシップ」が昨年9月頃から本格始動しているが、今年2月には百貨店に構える大部分の売り場でもメンバーシップがスタートしたことで、母数が多い既存店頭顧客のEC利用にもつながっているようだ。

 メンバーシップが浸透してきたことで、実店舗とECとが連動した販促もできるようになった。最近ではプレミアムフライデーに合わせ、自社ECか店頭で買い物をすると通常よりも高いポイントを付与するキャンペーンを実施。とくに2月の第1弾ではECと店頭の双方で期間中の売り上げ拡大に寄与するなど一定の成果があったという。

 5月半ばには会員証機能付きのメンバーシップ専用アプリを開始。通販利用も可能なため、オムニ施策を補完するアプリとして活用したい考え。

 また、同社では「サンヨー・アイストア」で完売したアイテムを店頭在庫から引き当てて販売する「お取り寄せ購入」サービスを14年4月にスタートしているが、EC売り上げへの貢献度が増している。

 「お取り寄せ購入」は、通販サイトで欲しい商品の在庫がない場合、商品詳細ページの「お取り寄せ購入」ボタンをクリックすると、在庫がある実店舗の業務端末にリクエストが届き、対応できる店舗が取り寄せ依頼に応える仕組みだ。

 当初は、各ブランドで取り寄せ依頼に対する積極性に温度差があったが、リクエストに応えた店舗・販売員の評価浸透に加え、経営改革委員会を中心としたECの啓発活動もあってブランドごとの考え方も平準化してきており、この1年で取り寄せリクエストの成功率が大きく改善。自社EC売上高に占める取り寄せ販売の比率は10%弱まで拡大している。

 また、同サービスの開始当初は運用が煩雑になるためセール期は中止してきたが、最近ではセール初日と2日目以降はサービスを再開。ウェブ上で商品を押さえたい消費者ニーズもあって、セール期の取り寄せ販売比率は20%程度まで高まるという。 (つづく


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