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【テレマーケティング売上高調査】 上位30社合計で7.7%増に

 1-1.jpg通販新聞社はこのほど、テレマーケティング事業を行う各社の2016年度売上高を調査した。売上高上位30社の合計は1年前に実施した前回調査と比べて7・7%増加し、9813億7500万円となった。30社のうち6社が2桁で増収しており、2桁減収の企業はなかった。新規案件の獲得や既存業務の拡充などによって多くの企業が堅調に売り上げを伸ばしたようだ。減収している企業も他の業務の縮小や提案不足など本業以外の一時的な要因とみられ、業界全体として好調さをうかがわせる結果となった(=表参照)。

 2016年度の上位30社の合計売上高は、前年調査から7・7%増加して9813億7500万円となった。

 2桁増収は、4位りらいあコミュニケーションズ、15位ビーウィズ、17位カスタマーリレーションテレマーケティング、19位WOWOWコミュニケーションズ、23位スリープログループ、25位ベルウェール渋谷の6社。

 30位のうち上位10社の順位は前年調査から変動はなかった。

 1位のトランスコスモスはデジタルマーケティングやコールセンターなどで大口顧客の事業が拡大したほか、海外では中国でコールセンターやEC支援事業が好調に推移した。

 2位のNTTマーケティングアクトは前々期から継続的に行っているコンタクトセンタ事業以外での業務見直しの影響で減収に。ただ、コンタクトセンタ事業は伸長しており、臨時福祉給付金や各種事務処理代行を中心とした受託業務などが拡大している。

 3位のベルシステム24ホールディングスは既存顧客の案件拡大に加え、筆頭株主である伊藤忠商事との協業を強化。伊藤忠商事の取引先やグループ会社から業務を受注して増収に寄与。ベルシステム24では従業員の待遇改善の一環として前期から有期雇用社員の正社員登用や地域限定社員などの制度を開始。今年10月からは継続雇用期間6カ月以上のコールセンター管理者やスタッフなど有期雇用社員約2・2万人を対象に、順次無期雇用化を進めていく。

 4位のりらいあコミュニケーションズは既存業務が好調に推移したほか、電力関係などの新規案件も受託して2桁増収に。今期の売上高は同12・5%増の1082億円と予想。昨年買収したフィリピンのコールセンター企業の売り上げが計上されることなどから1000億円を超えるもよう。

 5位のKDDIエボルバはグループ外の業務開拓を進めており、前期はインフラ系や金融、自動車メーカーなどの案件を新たに獲得した。売上高のうちグループ外のシェアは約4割にのぼっている。グループ内ではMVNO関連や電報サービス「でんぽっぽ」の業務が伸長した。

 6位のNTTソルコ&北海道テレマートは昨年7月に本社機能を札幌に移し、10月1日付でNTTソルコが子会社のNTT北海道テレマートを合併、社名を変更した。前期は本社機能の大幅なスリム化などでコスト改善を図った。合併により旧2社をまたいだ新規案件を獲得したものの、売り上げは横ばいとなった。

 7位のTMJは主力のコールセンター業務で金融やサービス関連の既存業務が伸びたほか新規の取引先も開拓、通販系の案件も獲得している。バックオフィス業務は横ばいで推移。全体の売上高のうち親会社のベネッセグループ以外の売り上げが7~8割を占める。

 9位の日立システムズは全体の売り上げのうちおよそ半分がグループ以外の業務。前期は日本に進出する海外メーカーやIT系企業などの新規案件を開拓し増収となった。


4期連続で2桁増も

 10位以下では、11位のNECフィールディングは保守や物流、修理といった強みを活かしたセンター運営を展開し、ITサポート主体から新たな領域拡大に動いている。

 12位の富士通コミュニケーションサービスは売上高のうち通販やECを含む「流通・通販」が17%を占める。前期はEC関連などの既存業務が拡大し、新規案件も獲得している。

 15位のビーウィズは本紙推定ながら前期比20%増と大幅増収となったもよう。新規案件を獲得して増収に寄与。今期も20%程度の増収を目指すとみられる。

 17位のカスタマーリレーションテレマーケティングは4期連続で2桁増収となった。売上高のうち通販系案件が占める割合は3割程度。前期は通販系でアウトバウンド業務の案件が増加したほか、インバウンドでも大型案件を受託。新エネルギー関連の案件も獲得している。既存業務では通信キャリアの取引が拡大。今期は売上高100億円を計画している。

 19位のWOWOWコミュニケーションズはBtoC向けのネット販売事業で大型アーティストのライセンス商品がヒットし大幅増収に。売り上げの多くを占めるコンタクトセンター事業も5%程度の増収で推移した。

 23位のスリープログループは16年3月にアウトバウンドのコールセンターを運営するJBMクリエイトを買収した影響で大幅な増収となった。インバウンドを手がけるスリープロ単体でも前期比9%の増収で拡大。スリープロはIT関連のサポート業務を主力とするが、前期から通販系業務の強化に動いている。

 28位のバーチャレクス・コンサルティングは西日本エリアでの新規開拓を強化したほか、既存業務も堅調に推移し増収となった。今期は7月に大阪・梅田に開設した新オフィスを軸に西日本での案件開拓を推進する。


通販系も多くが好調

 通販系を主力とする企業では、13位のキューアンドエーグループのディー・キュービックは既存の案件が拡大。同社はインバウンドが中心だが、アウトバウンドの業務も増加した。

 16位の日本トータルテレマーケティングは売上高のうち通販系案件が65%を占める。前期は業務の標準化・効率化・システム化などで生産性向上に取り組んだ。ただ、新規と既存双方の顧客に対する提案に注力できず減収となった。今期は各種品質KPIを見直し、コスト削減や業務効率化などで事業基盤の再構築を行う。

 20位のJPツーウェイコンタクトは通販系案件が75%程度を占める。前期は一部の既存業務で剥落があったものの、新規の通販案件を複数獲得して売上高は微増に。

 22位のテレコメディアは総合通販などの新規案件を獲得したほか、既存業務も拡大し増収となった。売り上げの約6割程度が通販案件とみられる。今期は60億円の売り上げを目指す。

 25位のベルウェール渋谷は通販系の案件やカスタマーサポートなど幅広く新規業務を獲得、既存業務も伸ばして2桁増収となった。ベルウェール渋谷単体では売上高は13%増の27億6800万円だった。

 29位のダーウィンズは今年3月末に東京のセンターを増床。アウトバウンドだけでなく、強化しているインバウンドも好調に推移している。今期は売上高20億円を目標に掲げる。


【テレマ業界の重要課題とは】
1位は「人材の獲得」、採用難で「定着化」も上位に


 1-2.jpg本紙ではテレマーケティングランキングに合わせてコールセンター各社にアンケート調査を実施。アンケートでは「最重要項目は何ですか?」と尋ね、複数の選択肢の中から該当する項目を選んでもらい、それを集計した(=㊨グラフ参照)。

 その結果、12ポイントで1位となったのは「オペレーターなど人材の獲得」だった。「人材の定着化」も9ポイントで3位となり、昨今の人材不足の深刻さを浮き彫りにする結果となった。

 「人材の獲得」を選択した企業は「有効求人倍率は年々上昇しており、当業界に限らず人材の確保は大きな課題。特に当業界では人材の規模はほぼそのまま事業の規模に直結するため、運営人員の確保は最重要課題」や、各地に拠点を構える企業も「どこも採用難で最重要課題と捉えている」と回答した。

 「定着化」を選んだ企業は「優秀な人材が定着し、業務に対する習熟度を上げていくことが、サービス品質の維持向上、業務効率化等において極めて重要。また、採用が難しくなっており、採用コストの抑制という意味でも重要」や、「特に管理者の定着率向上により、品質向上を目指す」との理由を挙げている。

 また、「獲得」と「定着」双方を選んだ企業も多く、その理由を見ると「業務品質を維持・向上するためにも優秀な人材の確保および人材の定着化で経験値を溜めていく必要がある」といったものや「人材獲得と定着化は一体で取り組む」、「一定のスキルや経験値を有する人材の採用、定着化が難しい」
「採用が難しい状況の中で、一人一人の従業員の重要性は相対的に高まっており、人材の定着化、離職防止施策は最重要項目」などが見受けられた。

 そのほかにも「事務や小売りなど対象が異なる職種も時給が上昇しており、もはや時給を上げるだけでは採用できない状況。せっかく採用できても短期間で離職されては意味がない」や、「労働市場の変化に伴い人材の確保が困難になってきており、既存人材の定着により人材不足を発生させない取り組みが必要」といった声も。


「ノンボイス」が2位

 2位は11ポイントで「ノンボイス領域の展開強化」。各社の理由によると、「従来の電話によるコミュニケーションが減少傾向。コールセンター業界も価格競争が進み、飽和状態。デジタル分野等の顧客接点拡大に伴う新たな事業範囲の開拓が急務」といったものや、「ボイスのみに依存しない事業基盤の確立および事業拡大を見据えて」、「スマートフォンからのアクセスがメインになってくる中、ノンボイスでの対応機会も必然的に増大すると認識している」などの声が寄せられた。

 また、「ノンボイス」だけでなく、3位の「AIの活用」も同時に選択しているケースも目立った。2つを選んだ理由としては「エンドユーザーのスマホ普及・利用時間の増加等に応じた、コミュニケーション戦略の支援が必須」や、「クライアントのニーズも多様になる中で、チャットをはじめとしたノンボイス領域へのサービス拡充やAI活用は必須」、「コンタクトセンターは自己解決化・自動化の2軸のITを有効に活用する必要性がある」、「コンタクトセンターの費用はほぼ人件費のため、いかに人的コストを削減するかが課題」といった見方があった。

 そのほかの項目では7ポイントで5位となった「新規案件の開拓」の選択理由を見ると、「順調に規模が拡大しているが、既存業務だけにとらわれず、新規案件は引き続き開拓していきたい」との声が。

 なお「その他」の理由は「人材育成」や「RPAの活用」を挙げている。


※2015年度テレマーケティング売上高調査の結果はこちら
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