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成功するインスタグラムの通販活用、商機は"画像"にあり

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企業の販促に画像共有SNS「インスタグラム」を使うケースが増えている。商品画像などを投稿するというシンプルな形が多いが、ユーザーの共感を呼び情報拡散のきっかけになっているようだ。広告のようにコストをかけず、アイデア次第で多くのユーザーにリーチできるという意味では他のソーシャルメディアと同じ。しかし"画像訴求"という点で消費者に刺さりやすく、ツイッターやフェイスブックとは一線を画す。すでにインスタ活用で成果をあげる企業も出てきている。

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ストライプインター、「いいね」数で商品の販売量を決定

「いいね数により発売数が決まります!」。

 「アースミュージック&エコロジー」などのレディースブランドを手がけるストライプインターナショナルは3月5日、展開するアパレルブランド「イーハイフンワールドギャラリー」から新レーベルを始めた。

 新レーベル「サーカス」は、ネット上で多くのファンを抱えくちコミの拡散などに影響力を持つ"インフルエンサー"に着目。イーハイフンのターゲット層である10代後半から20代前半の女性たちから人気のモデルやタレント十数人をインフルエンサーに起用し、インスタグラム経由で商品を発表する。

 インフルエンサーの起用には、それぞれ目安としてインスタグラムで6万人以上のフォロワーを抱え、ファッション感度が高くこだわりを持つ人物などを同社で選んだ。

 インフルエンサーは各自が3~5アイテムのデザインを担当し、完成した商品を本人が順次インスタグラムで告知する。商品画像がアップされてから24時間の「いいね」の数に比例した数量を店頭と通販サイトで販売するという仕組み。

 商品は、インフルエンサーからイメージをヒアリングしてデザイナーが形にし、サンプルを修正していく。デザインからインスタグラムでの告知、店頭に並ぶまでに2カ月程度かかる。
通販サイトは「即完売」に

 「コラボ商品1つ目の発表!」。2月末、サーカスの第一弾としてタレントの菅本裕子(ゆうこす)さんがデザインした商品を、自身のインスタアカウントで告知した。発表と同時にインスタグラム上では「いいね」が増え、24時間のうちに「いいね」数は2万近くにのぼった。

 告知した商品は3月5日から店頭に並んだが、自社通販サイト「ストライプクラブ」では少し早目の3月4日午後10時から発売した。

 同社イーハイフンワールドギャラリー事業部の福田雅樹部長代理によると、自社通販サイトでは発売と同時に「即完売だった」という。数量は非公表だが「そこそこの在庫は用意していた」(福田氏)ものの、販売開始から数秒で売り切れた。

 背景には、ゆうこすさんがサイトの発売前からインスタグラムで告知をしてフォロワーを"あおった"ことも影響したとみている。通販サイトでは初回分が完売したためその後は予約販売に切り替えている。

 新レーベル「サーカス」では、これまでのイーハイフンのブランドイメージに捉われることなく、インフルエンサーの個性を生かすことで新たな顧客の獲得につなげるという狙いがある。実際、ゆうこすさんが商品を告知したインスタグラムのコメント欄には「ほんとにほしい」「絶対買います」といった投稿が寄せられている。

 また、サーカスの仕組みであれば「いいね」数に応じて商品の数量を決めることで、消費者の潜在的なニーズを見極め、適正な在庫量を確保できるというメリットもある。つまり在庫リスクの低減が期待できるというわけだ。

 イーハイフンの顧客である若年層はインスタグラムの活用頻度が多い。そうした層をにらんで展開した新レーベル。「どういう風にSNSを使ったマーケティングを行うかという意味で、今回はいい事例だった」(同)と手応えを感じている。

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東の食の会、リアルな利用シーン知る機会に

東日本の食の復興を目指す団体、東の食の会は3月8日から同月22日まで、インスタグラムでキャンペーンを実施した。鯖の缶詰「サヴァ缶」の発売に合わせて行ったもの。「サヴァ缶」を使った料理画像や、インテリアとして缶詰のパッケージデザインを見せた写真の投稿が目立ち、リアルな利用シーンを知るきっかけになったという。

 キャンペーンは3月8日に、新商品「サヴァ缶パプリカチリソース味」の発売に伴い実施。「オリーブオイル漬け」と「レモンバジル味」を展開し、3アイテム目となる。同日を「サヴァ缶の日」として記念日を登録し、全国展開を加速させる。

 インスタグラムでの販促は、これまでに「サヴァ缶」でタグ付けされた画像が2000件程度自然発生していたことに着目。他の缶詰にはないビジュアルの良さを強みに、販促効果が期待できるとして企画した。

 キャンペーンは「サヴァ缶」を使ったアレンジ料理や、缶詰を部屋で飾っている写真の投稿を募集し、投稿の中から抽選で5人に「サヴァ缶」をプレゼントする内容。専用のハッシュタグ「#サヴァ缶」「#サヴァ缶第3弾キャンペーン」を付けて参加を促した。

 ターゲットはすでに「サヴァ缶」を知っている既存のユーザーとし、ファンに向けて興味を喚起する狙い。フェイスブックやインスタグラムの自社アカウントを通じて告知した。

 期間中は2週間で95件の投稿があった。写真映えする料理アレンジや飾り方をしている画像が多かったほか、定期的に画像を投稿するユーザーもいたという。パッケージデザインが良く、写真との親和性が高いことを再認識できたと評価する。インスタグラムで見えたリアルな利用シーンを踏まえて、今後のプロモーション実施につなげていく。

 「サヴァ缶」は東日本大震災の復興支援を目的に開発。東の食の会がプロデュースし岩手県産が販売する。累計160万缶を販売するロングセラー商品で、他の缶詰にないデザイン性と国産鯖を使用した品質の良さに加え、復興支援の価値感が、購買意欲の喚起につながっているという。

アイランド、良質な画像で認知高める

コミュニティメディアのデザインなどを手掛けるアイランドは、ヤフーが運営する復興支援を目的に東北商品を扱う仮想モール「東北エールマーケット」と連携して、2月16日から3月16日まで、インスタグラム上でキャンペーンを行った。良質な画像の投稿をきっかけに認知度の向上を目指したもので、「東北エールマーケット」のインスタグラムアカウントのフォロワー増加に貢献。閲覧した他のユーザーが料理画像に使われている食材を購入するケースもあった。

 販促企画は「クッキングラマー・プロジェクト『#日本が元気になるご飯』feat.東北エールマーケット」。専用ハッシュタグ「#日本が元気になるご飯」を付けて投稿を募集した。

 アイランドの料理カテゴリーのインスタグラムユーザーのネットワーク「クッキングラマー・プロジェクト」を活用。インスタグラムユーザーは画像の投稿を通じた社会貢献への参加意識が高く、ハッシュタグを使って想いを表現するケースが目立つという。「東北エールマーケット」は、インスタグラムユーザーとの親和性が高いと判断した。

 企画の告知には、人気のインスタグラムユーザー3人を起用。「東北エールマーケット」で取り扱うかきといちご、郡山産野菜をそれぞれ提供し、食材を使った料理画像を投稿してもらった。

 「東北エールマーケット」への送客は、キャプションに記載した「東北エールマーケット」のアカウント名を経由して行う。主催者のプロフィールページへ遷移させて、外部リンクを経由して通販サイトへ誘導した。

 投稿した人気インスタグラムユーザーの3人の合計フォロワー数は約16万人で、アイランドの「クッキングラム」の公式アカウントのフォロワー数は約9万人(それぞれキャンペーン時)。「クッキングラム」アカウントでは、他の投稿を再投稿する「リポスト」を行って、フォロワーへの認知度を高めた。

 インスタグラム内の波及効果は高いようで、「東北エールマーケット」の公式アカウントのフォロワー数は、6日間で2倍に増加した。人気インスタグラマー3人の投稿に共感したユーザーが「同じ料理を作りたい」「応援したい」などとして、商品購入につながったケースもみられた。





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