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アスクル  大型物流拠点で火災、個人向け通販への影響大きく

 2-1.jpgアスクルの埼玉県内の大型物流拠点「アスクルロジパーク首都圏」で2月16日に火災が発生し、運営する通販サイト「LOHACO(ロハコ)」で首都圏を含む東日本エリアからの受注を停止した。受注は当日夜に一応、再開したものの、販売可能商品は一部に限られているほか、同社の大きな強みである「当日配送」に対応できなくなるなど当面、配送面に影響が出る模様で、業績への影響が懸念される。

 火災が発生した「アスクルロジパーク首都圏」(所在地・埼玉県入間郡三芳町上富1163)はアスクルが約200億円を投資して、2013年7月に稼働を始めた地上3階建て、敷地面積は約5万5062平方メートル(延床面積は約7万2126平方メートル)の同社が全国に持つ物流センターの中でも最大規模の広さを誇る基幹センターで主力の法人向けオフィス用品通販事業のほか、近年、急成長をみせている個人向け通販サイト「ロハコ」の東日本エリアの物流を担うメイン拠点だった。

 アスクルによると当日午前9時頃、同センターで火災が発生した。消火しようとした男性従業員5人が煙を吸い、そのうち2人が煙によるやけどを負い、救急搬送されたが、翌日に2人とも退院した。火災はなかなか勢いを失わず、2月19日には倉庫内でスプレー缶などへの引火が原因と推測される爆発も発生。三芳町から近隣住民に避難勧告が発令され、3世帯10人が避難する事態となるなどした。アスクルでも近隣住民に対し希望者にホテルを手配したり、特設ダイヤルを設置するなどの対応を行った。なお、火災発生から6日目の2月21日時点でも鎮火のメドはたっていない(※その後、2月22日の午後9時30分で火災はほぼ鎮圧、2月28日午後5時時点で鎮火したと発表)。出火原因については「詳細は分かっておらず、調査中」(同社)という。

 火災の影響で「ロハコ」において同センターが主に物流を担っている東日本エリアからの受注を停止。16日午後1時時点で東京や栃木、群馬、茨城、埼玉、千葉、神奈川、山梨など首都圏のほか、青森、秋田、岩手、宮城、山形、福島、新潟などの東北地域や静岡、長野、愛知、北海道の顧客からの受注を停止した。なお、主力事業の法人向けオフィス用品通販事業についても埼玉、山梨、長野、群馬、栃木の顧客事業所からの受注を停止した。

 「ロハコ」はその後、「アスクルロジパーク首都圏」とともに「ロハコ」の物流を担っていた横浜の物流センター「アスクルロジパーク横浜」から、東日本の各エリアに出荷する形で午後6時から「ロハコ」のサイト上に「東日本エリアのご注文可能商品」というページを別途設けて当該地域からの受注をまずは売れ筋の約1000点から再開した。ただ、横浜の拠点は法人向けオフィス用品通販を含めて約3万5000種類の商品を在庫しているものの、「ロハコ」用の商品は埼玉の拠点の約7万点に対し、少なく2月21日現在では「注文可能商品」は30万点超(通常は約50万点)となっているものの、主には「ロハコ」が展開するマーケットプレイス機能を利用し出店している外部事業者の商品で、また、注文可能商品との表示はあるが、アスクルの直販商品については"在庫切れ"と表示され、実際には販売できていない商品も散見される。同社によると現在、「直販商品のうち、3万点が東日本エリアへは出荷できない状態」だという。今後は「大阪センターからの発送なども検討しており、注文可能商品は順次、拡大していく」(同社)としているものの、一定期間の販売機会ロスは避けられない模様だ。

 なお、法人向けオフィス用品通販に関しても当日午後6時頃から受注を停止していたエリアからの受注を再開。法人向け通販事業は「ロハコ」よりも稼働する物流センターが多いこともあり、主に東京・青海の物流拠点を軸にカバーして販売商品を限定する事態にはなっていないようだ。

 また、「アスクルロジパーク首都圏」の復旧のメドは「現時点ではたってない」(同社)としており、当面、配送面でも影響が残る見通し。「ロハコ」では東日本エリアについて、午前10時までの受注分は首都圏では当日、午後6時までの受注分では翌日(北海道、青森、秋田は除く)に配送してきたが、当面は最短で翌々日の配送となるようだ。

 なお、「ロハコ」の新たな配送サービスで昨夏からスタートさせ現在、都内5区と大阪3区で実施する1時間刻みの配送時間帯指定配送サービス「ハッピー・オン・タイム」についても火災の影響で、火災が発生した2月16日には東京のほか、大阪についても対応を停止していたが、同18日からは再開。大阪3区は従来通りと完全復旧し、東京5区は受注日当日の配送は当面実施せず、翌日からの配送時間指定に対応する。

 法人向け通販についても埼玉、山梨、長野、群馬、栃木の顧客事業者からの受注分については従来よりも当面、配送リードタイムが1日多くかかるようだ。埼玉県内のうち、さいたま市は受注日当日に配送する当日配送エリアに該当していたが当面は最短で翌日に、他の対象エリアはこれまで翌日配送だったが翌々日の配送となるという。

 今回の火災でよる直接的な損害はもちろん、「ロハコ」の火災当日の受注停止および最大商圏である首都圏を含む一部地域で販売商品が制限されることによる販売機会ロス、強みの1つである当日・翌日配送など即配が一定期間、できなくなることなどが業績へどう影響を及ぼすことになるか懸念されるが「現在、業績への影響は精査中」(同社)としている。

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