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「隠された天下り」消費者庁の闇を探る① 「処分に手心」実態を追及

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民進党が消費者庁による天下り問題の本格追及に乗り出した。文科省の問題に端を発した問題は、ついに消費者庁に飛び火。強大な執行権限を背景にした「規制」と「天下り」を巡る真相が着々と明らかになり、民進党は「他省庁より利益相反が強い」と問題視。実態解明を急ぐ。

天下りの見返りに手心?

 「消費者庁の天下り追及を本格化する」。民進党に近い関係者からそんな話が寄せられたのは2月8日、衆院予算委員会で井坂信彦議員がこの問題を取り上げた翌日だった。翌9日には党内で消費者問題を扱う「消費者・食品安全部門会議」を開催。消費者庁の川口康裕次長、日下部英紀参事官、佐藤朋哉取引対策課長、坂田進総務課長らに加え、経産省、監視委、内閣府人事局幹部に出席を要請。追及が始まった。

 「天下りの見返りに業務停止が相当の企業に手心(行政指導等で済ませること)を加えることがなかったか」。井坂議員はこう「規制」と「天下り」の関係に斬り込んだ。

 問題視するのは、消費者庁取引対策課課長補佐だった水庫(みずくら)孝夫氏による14年当時のジャパンライフへの行政指導。のちの処分を見ると、違反行為の認定は訪販・連鎖販売で「15年1~2月」、預託法で「昨年7~9月」(=表)。井坂氏は、「(14年は)違反がなかったのか。違反がありながら指導ですませたのか。(その実態があれば)今後もありうる。きちんと調べたのか」と畳みかけた。

 消費者庁とは、「個別事案には答えられない」「処分は適切」と押し問答が続いた。だが、国センに寄せられたジャパンライフの相談件数は「156件(13年)」「165件(14年)」「165件(15年)」と高水準で推移。15年に突然違反に手を染めたとはなかなか考えにくい。

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紋切型の逃げ口上

 同じく民進党の大西健介議員は、立入検査から処分まで1年半近くを要したことに疑問を呈した。ジャパンライフの調査時期は国会における特商法改正審議と重なる。「審議に影響があることを気にして引き延ばしたのではないか」と指摘した(=表)。

 この点に消費者庁の明確な回答はなかった。だが当時、消費者庁に近い関係者は、「件の職員(注・水庫氏)の問題が炎上すれば改正審議が吹っ飛びかねない」と話していた。規制官庁による天下り問題にもかかわらず、報じたのも朝日新聞と共同通信のみ。「庁の記者クラブには資料も配られなかった」(担当記者)という声も聞かれた。

 もう一つ、問題視するのは業務停止の効果が実効性のないものになっていること。ジャパンライフは、処分前の昨年9月、すでに対象業務を終了。本紙取材に「店舗展開に切り替え今も全国で販売を続けている。終わった行為で処分された」(同社)と影響を感じさせなかった。

 「適切に調査して処分した」と消費者庁は相変わらずの紋切型で逃げ口上を打つ。だが、民進党は(1)行政指導期間中の違反事実の有無、(2)同様の処分事案の通常の処理期間に関する資料提出を要求。追及を続ける。

「面識ある」が認めない

 「面識のある職員はいる」。ジャパンライフの会社案内に法律顧問として紹介されている水庫氏の確認を部会で求められ、消費者庁は「庁に在籍した職員の経歴と一致する」と認める。だが、監視委に天下り認定された職員とイコールであるかは明言を避け、「認定されたのは課長補佐級の法執行関連業務を担う職員」と話すのみ。「処分の調査期間にも接触はなかった」とする。

 それにしても、「知らない」というならまだしも、"知っているのに答えない"というのは、消費者行政を担う規制官庁としてあまりにさみしい。法律上の規則が回りくどい回答にさせているのだろう。だが、ここまで問題が大きくなる中、消費者に真に向き合う態度と言えるか。甚だ疑問だ。(つづく)

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