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楽天市場・出店者向け広告の現状㊦ 効果開示、店舗から好評

 楽天が今夏以降投入した広告の新商品だが、まだ間もないこともあって「店舗の反響はそれほどでもない」(春山宜輝シニアマネージャー)という。ただ、クーポンアドバンスについては「非常に効果が高いという声が多く、利用は右肩上がりで伸びている」(同)。クーポンによる値引きに効果があるといっても、単に値引き額が大きければいいというわけではなく、それでは他店舗との値引き合戦になってしまう。楽天の持つデータやアルゴリズムを用いて、最適な値引き率を調整できる点が大きい。

 一方、CPA広告については「バナー広告と似たような種類の広告なので、露出するページで収益性が全く変わってくる」(同)。そのため、まだ露出ページが少ない点が根本的な課題だ。

 同社では今夏から、一部広告で効果開示を開始した。現在開示しているのは、CPC広告とバナー広告。バナー広告については、ノンジャンル広告(イベント系)のみ効果開示しており、来年早々にもジャンル広告の効果も開示する予定だ。

 広告効果のレポートを閲覧するには別途申し込みが必要で、1クリックあたり6円が上乗せされる仕組み。春山シニアマネージャーは「活用している店舗はまだ少ないが、利用店舗にインタビューしたところ、好評だった」と話す。「PDCAサイクルが回しやすくなった」「広告出稿による効果が分かりやすくなり、社内で決裁を通しやすくなった」という声が出ているという。実際に、CPC広告のレポート閲覧店舗においては、広告予算を利用前より増やした店舗の数が減らした店舗の数を上回っている。

 ECコンサルタントに対しても広告のKPI(成果指標)のレクチャーを行っており、こうした知識と開示されるデータをあわせて「以前よりも店舗に効果的な改善提案ができるようになってきている」(春山シニアマネージャー)。効果開示を決める前は、社内にもネガティブな声はあったという。ただ、現状では「開示によるプラスがマイナスを上回っている」(同)。店舗にとっての最大の課題はコンバージョン率(CVR)をいかに高くするか。これは楽天だけで改善できるものではなく、店舗による取り組みも重要だ。レポート閲覧で成果を把握し、CVRを高めていくための取り組みが必要になってくる。広告効果については、来年中にも一部を除き、基本的に全広告で開示していく方針だ。

 また、広告についてはスマートフォン向けアプリでの表示が課題となっている。現在、スマホからの流通が50%を超える一方、スマホアプリを活用するユーザーも増えている。「アプリ上で店舗による広告が露出できていないので、来年中にも実現したい」(春山シニアマネージャー)。これはアプリの開発が伴うため、簡単に実現できるものではない。現状は、アプリ上に表示される企画バナーをクリックした先(スマホ向けのウェブ)でないと店舗の広告が表示できない。アプリを起動した際の画面に広告を表示できるようにすれば、集客も大きく伸びるはずだ。「スマホ経由ユーザーのうち、約半分はアプリの利用者。アプリユーザーに魅力ある店舗の広告を提案できていないというのは、メディアとしてはまだまだ不十分だと認識している」(春山シニアマネージャー)。

 ただ、あまり広告が増えるとユーザーの意図しない誤タップを呼び、結果的にアプリを使わなくなってしまうケースも考えられる。春山シニアマネージャーは「単純に期間保証型広告を掲載すると、ユーザーと無関係な広告が狭いエリアに密集してしまう。ユーザーに合致した広告が表示できるよう、慎重に進めていきたい」と話す。 (おわり)

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