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今上半期のヒット商品は? 機能性、高付加価値商品が売れ筋に

 1-1.jpg使いやすく、機能性のある商品が人気に──。今上半期における有力通販企業各社の売れ筋商品は速乾性を追求したタオルや汗対策を施したノースリーブシャツなど使い心地のほか、プラスアルファーの機能性や付加価値などを備えた商品が特に顧客から支持を集めて、売れ行きを伸ばしているようだ。また、そうした売り上げをけん引する戦略商品について積極的な販促活動を仕掛けたことなども売り上げ増に貢献しているようだ。今年度も折り返しを迎えた中、上半期はどのような商品が各社で売れたのか。売れ行きを伸ばした背景とともに各社の上半期におけるヒット商品を見ていく。

 千趣会はふんわりとした綿の肌触りと驚きの速乾性を追求した「速乾ふんわりタオル」(右上画像)が今上期の大ヒット商品だ。テレビCMを含めたクロスメディア展開や連動したキャンペーンの効果もあって、昨年に引き続き、今年もベルメゾンで人気、売り上げ数量ともにナンバーワンのタオルだ。

 同商品は肌に触れる表面は高品質の綿で、芯は速乾性のあるポリエステルの二層構造の糸を使用。しっかり厚みがあるのに毛羽落ちしにくく、早く乾いてさらっとするのが特徴で、商品レビューの評価も高い。商品のタイプはフェイスタオル(税別499円)とハンガーに干せるバスタオル(同799円)、バスタオル(同1590円)の3種類で、一度に3~4枚購入すると5%、5枚以上で10%を本体価格から割り引く"まとめ買いお得商品"の対象に指定している。

 千趣会は当該商品は復活会員の獲得に強く、獲得後の継続率が高いことから、今春にテレビCMを含めたクロスメディア展開を実施した。テレビCMについては認知促進期間の3月と、需要期である4月の2回に分けて放映。満開の桜をモチーフにしたCMで"春はタオルの買いかえどき"というメッセージを打ち出した。加えて、CM連動の販促企画として3月4日~4月14日の間、通販サイト「ベルメゾンネット」ではタオルを購入するとエントリーでき、ポイントや商品券などが当たるキャンペーンを展開。同施策の成果もあり、CMを放映した3月4~13日、4月1~10日の販売枚数は前年同期比7倍以上になったという。

 今後は、テレビCMを見て初めてタオルを購入した顧客を対象に、リピートを促すような施策を検討していく。

 1-2.jpgディノス・セシールではセシール事業で展開する脇部分の大きめの汗取りパッドで脇汗対策を施した「スマートドライ汗取りパッド付きノースリーブ」(右画像=税別1290~1890円)が前年同期比35%増と好調な売れ行きとなっている。ノースリーブながら脇にパッドが密着、アウターから見えにくいことに加えて、汗ジミやにおいが気にならない加工も人気のよう。カタログの巻頭で限定トレンドカラーを追加したことやウェブでの販促強化の結果、特に40代を中心に新規獲得に貢献ことなども売れ行きアップにつながったようだ。「女性の汗についてのお悩みは年間を通じてのこと。今後も引き続きチラシ・ウェブなどでの新規顧客を獲得するための年間定番商材として育てていきたい」(同社)という。

 ディノス事業では売れ筋のEMS機器シリーズの最新商品として4月からリニューアル販売を始めた「シェープビートダブルコア」(税別8万9400円)が発売当初から売れ行きを伸ばしているようだ。「リニューアルとともに実績のある商品であり、ディノスでしか購入できないなどの付加価値」(同社)などが奏功したとしている。今後も引き続き戦略商品としてカタログ含め、ウェブやDMなどでの露出や販促企画も含め販売を強化していく考えだ。

 なお、今上期での売れ筋商品はこのほか、セシール事業ではカタログ「レディースセシール」で販売した大人の女性がエレガンスにもカジュアルにも着まわせる素材として綿レーヨンの強撚糸を使用し、カタログ上でのキャッチコピーを「ハイツイストニット」とし特別感の演出を行ったことなどが奏功して当初計画比で120%増となった「ロングニットカーディガン」(税別4990円~)や昨年販売していた類似商品に同社限定のシェイプ機能を加え、オリジナリティを打ち出したことや7~8月に実施したウェブキャンペーンが奏功した美容機器「吸引エステ リポノディスリム パワーシェイプ」(同1万9500円)など。ディノス事業では"おいしいトーストが焼ける"と世間で話題を集める中でしっかりと在庫を確保して迅速に販売したことなどで予測の倍以上の売れ行きとなったトースター「バルミューダTHE トースター」やかき氷器ブームに乗って準備数を大きく上回る勢いとなったかき氷器「かき氷きょろちゃん」などが売れ筋となったとしている。

 1-3.jpgフェリシモでは毎月1回の頒布会形式で展開する機能性ブラジャー「肩甲骨をらくらく意識でからだしなやか ノンワイヤーヨガ気分ブラの会」(右画像=月1枚・税別2762円)が7月末時点で約69万着を売り上げるなど売れ行きを伸ばしているようだ。同商品は背中部分でクロスする幅広のたすき型ストラップの力で、自然と肩甲骨を意識し、胸が広がり、自然と背筋が伸び、よい姿勢を保てるというもの。またノンワイヤーでリラックスできる着け心地がよいことなども人気のよう。昨夏から今夏にかけてテレビCMを全国各地で放映し、CMと連想してウェブサイトでの導線作りを工夫したことなどもヒットにつながったようだ。

 ベルーナはフレンチリネンを使用したロング丈の「フレンチリネン美シルエットロングシャツ」(税別1990~2490円)がカタログや折込チラシ、ネットでの通販のほか、直営店で売れ行きを伸ばしているようだ。同商品のテレビCMを5月からスタートしたことで「ミセス層向けファッションブランドとしての認知向上が図れ、通販と店舗での相乗効果が生まれた」(同社)という。同商品はシーズン商品のため、今期は販売を終えているが、今冬は同じく低価格・高付加価値商品である「あったか裏フリースチェック柄ロングシャツ」をCM、店舗、通販との連動で拡販を強化していくとしている。

 1-4.jpgスクロールでは「ニットテーパードパンツ」(右画像=税別5900円)がソフトな履き心地のよさと季節性に合った素材感、またタックを入れたデザインとベーシックで使い勝手のよさなどから顧客から支持を得て今上期の売れ筋商品となったよう。また同社ではカタログで1ページを使い商品詳細を丁寧に伝えたことに加え、「コーディネート例を多く紹介し、お客様の手持ちのファッションとの組み合わせがしやすいことをアピールした」(同社)ことも奏功したようだ。「来春夏も履き心地をよりよくするために素材を改良して、今期並みの売上確保を計画する予定」(同)とする。
 
 靴の通販大手のヒラキでは夏向け商品として発売した「PITT SANDAL(ピット・サンダル)」が今上期でヒットとなった。同社で"大ヒット商品"のラインと位置付けている20万足越えを5年ぶりに果たし金額ベースでも1億300万円を売り上げている。

 今夏の靴市場で人気の高い足にフィットする仕様のサンダルで、キッズサイズも含めて15センチメートル~27・5センチメートルを展開。家族でのまとめ買いなどが多く見られた。ヒットの理由は「上場10周年記念」の一環で設定した税別価格499円という低価格戦略。他社で展開する同系統のブランドサンダルが1万円前後する中でワンコインで買える手軽さが人気となった。

 加えて3~5月にかけて関東、関西、東海、福岡、北海道においてテレビCMを実施。全国のスーパーや100円均一ショップなどに無料カタログを32万部設置するとともに税込5400円以上の購入者を対象に抽選で最大1万円分のクーポンを進呈する「上場10周年記念キャンペーン」を2月から毎月実施していた。またSNSで話題になったということも追い風になった。女性向けキュレーションアプリの「Locari」で5月に配信された記事で同商品が夏のコーディネートの注目アイテムとして掲載。単純な効果測定は難しいものの、記事が出た時期の同社通販サイトへの訪問者数が増えたという。

 季節商品であるため、今後は在庫限りの販売となっている。なお、今秋冬向けとしては同様に499円の上場10周年記念価格で"スリッポンタイプ"のスニーカーも発売している。


【隠れた売れ筋は?】 時短調理キットがヒット
スマホケースや猿のぬいぐるみも


 今上期の注目すべき隠れたヒット商品についても見ていく。

 食材宅配各社ではカット野菜や下味肉などをセットにした短時間で調理できるキットがヒットしているようだ。らでぃっしゅぼーやでは「私が仕上げる10分キット」の売れ行きが好調で直近でも7月単月の販売数は前月比で50%増と売れ行きを伸ばしている。時短訴求に加え、使用野菜が有機・低農薬など安心安全面のほか、現在までに50種以上まで増やした季節に合わせた商品展開、野菜と下味肉だけでなく魚料理や洋食、麺料理などへの展開を広げたこと。加えて働く母親だけでなく、シニア層や子供でも調理が可能な点などターゲットを広くとれる訴求をしたことなどが奏功しているようだ。今後はパーティー向けや高級ラインなど贅沢な食事シーンに合わせた10分キットの開発なども行い、販売増を図っていく。

 大地を守る会でも8月から販売を始めた時短調理セット「おやさいdeli kit」が発売開始から1カ月間で受注点数が8254点、売上ベースでは1300万円と好調な売れ行きとなっているようだ。「短い時間で簡単に作れるが素材や調味料にこだわりを持つことで時短への罪悪感を減らし、浮いた時間でごはんの後にゆとり時間を持ってもらうという提案が受け入れられた」(同社)ことや、インフルエンサーにサンプルを送付してSNSによる認知拡大を促すなどの取り組みも奏功したようだ。今後は長期保存できるキット惣菜の開発のほか、「仕事や子育てで忙しい30~40代だけでなく食べられる量が減ってくる高齢者層にも需要があるはず。高齢者層への販促を強化していきたい」(同)とする。
 
 携帯電話関連商品を販売するHameeハミィ)では「iFace First Class iPhoneケース」(税抜2600円~)が優れたグリップ感と豊富な色展開が受けて今年の販売個数は50万個以上の出荷。累計の販売数量はグローバルで850万個超とヒットしている。もともとは商品の側面に使用した耐久性と弾力性に優れたTPUウレタン素材による耐衝撃性をメインに訴求してきたがファッションアイコンになる「独自性の高いフォルム」と「11色の豊富なカラーバリエーション」に加え、「豊富なキャラ展開」を行い、10~20代の女性というファッションに感度の高い層を中心にSNSでの発信やくちコミを促せたことがヒットにつながったようだ。

 1-5.jpg海外向けにアニメやゲームのキャラクターグッズなどをネット販売しているTokyo Otaku Modeトーキョーオタクモード)では今年の干支である申(さる)年にちなんだ猿のぬいぐるみ「AMUSEさるだんご」(右画像)が中国でヒットしているようだ。1500円のスタンダードや3000円のBIGサイズなどを展開。昨年末からアリババグループが運営する越境仮想モール「天猫国際(Tモール・グローバル)」で販売を始めたところ約1000個、220万円を売り上げた。

 同社によると、「Tモール・グローバル」では毎月のイベントに合わせて商品のタイトルを工夫し検索の流入を獲得することが大事だという。そこで昨年末には「申年 プレゼント」、2月の春節前には「春節 プレゼント」などとタイトルを付けて訴求。また、出店している店舗では4500円(298元)以上の購入で送料無料としているがBIGサイズは送料込3000円とし、単品の購入率向上も図った。

 当初は申年を迎える時期のプレゼント需要を見込んでいたが、春節を過ぎた後でも子供から友人、恋人へのプレゼントとしてロングセラーとなった。400件を超えるレビューには「デザインがかわいい」といった内容の記述が多く、申年に加えデザインが気に入られたことがヒットの要因のようだ。同商品はすでに廃盤となっているため、同社では新シリーズの販売を待ちつつ、来年の酉(とり)年に備えて"鳥グッズ"を仕込んでいる。



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