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"連帯感"で企業力を高めろ

 1-1.jpg昨今、社内コミュニケーションの活性化に力を注ぐ企業が増えている。社内イベントや社内報などを通じて部署内や部署間の一体感・連帯感を高め、モチベーションの向上や業務効率の改善、企業理念の浸透など、さまざまな効果が期待されている。通販企業についても規模の大小を問わず、会社のトップが従業員の意見を聞いたり、自分の考えを直接発信する場を設けることで信頼関係を構築し、企業としての総合力を高めようとしている。社内コミュニケーションの強化に積極的な企業の取り組み状況をみていく。

千趣会  社長ブログで情報発信


 千趣会は、社内およびグループ内の情報共有と風通しのよい会社作りに向け、ウェブ社内報などを通じた情報共有を進めている。
 
 今年1月、田邉道夫前社長からバトンを引き継いだ星野裕幸社長は、"改善ではなく改革"を旗印に、社員が自由に意見を言える環境、失敗を恐れずに新しいことにチャレンジできる風土作りを急いでいる。
 
 星野社長は「明るく元気な会社、家族のような会社になろう」というメッセージを従業員に発信しており、その前提となる社内コミュニケーションの活性化に自らも率先して取り組んでいる。

 千趣会では、従業員向けの情報サイトであるウェブ社内報「B.STATION」を今年に入ってリニューアルし、サイトの中央上部には星野社長のブログ「BORN TO RUN」(=㊨上画像)を就任直後にスタート。自分の考えや日々の出来事、ベルメゾンの店舗に行った話、グループ会社の施設を訪問して感じたことなど、さまざまな内容を月平均8・6回の頻度で更新している。

 1-1-1.jpgウェブ社内報には、従業員を紹介するコーナー「笑顔マイスター」と「笑顔のツボ」(=㊨画像)も展開。前者は従業員が自分の趣味や特技などを紹介するもので、後者はバイヤーが登場して商品開発にかける熱い思いなどを語る。

 その他には、誰でも自由に投稿できる「スマイルブログ」のコーナーや、グループ会社情報、人事情報、社内交流会の開催案内などを発信。とくに、従業員が登場したり、参加できるコンテンツを増やしている。

 同社の場合、「B.STATION」は社内でネット接続すると最初に立ち上がるように設定しており、自然と社内情報に触れる機会を増やすことで、従業員が自分の業務だけでなく、さまざまな人や業務内容、商品・サービスに関心を持ったり、グループ内での自分の立ち位置を知ることができるほか、大阪と東京の両オフィスやグループ会社などとの距離感を縮めることにも一役買っているようだ。

 ウェブ社内報を管理・運営する広報部では、更新された情報を分かりやすく表示したり、各コーナーには顔写真も掲載するなど、閲覧しやすく、読みやすくする工夫をしていることもあり、今上期(1~6月)における「B.STATION」のページビュー数は前年同期比65%増と大幅に伸びている。また、約1300人が閲覧できる環境の中、星野社長のブログは1月のスタート以降、常に一番見られているコンテンツだという。

 一方で、千趣会はウェブ上だけでなく、リアルイベントも重視しており、従業員同士が仕事や仕事以外でも自由に意見を言い合ったり、笑い合える場を設けている。

 1-2.jpg全社的には、社員の自由参加で花見や交流会を開いているほか、笑いで疲れを吹き飛ばすことを目的に、大阪本社近くの寄席で千趣会主催の寄席も開催している(=㊨画像)。

 若手社員向けには、上司を介さずに星野社長と若手がお茶とお菓子を囲みながら、ざっくばらんに語り合う場を設け、互いの理解を深めて現場力や実行力の向上につなげたり、コミュニケーションについて部長やマネージャーといった管理職と星野社長が互いの考えを確認し合う場も設定しているという。


ドゥクラッセ  ランチ会で情報共有

 ドゥクラッセは、ランチ会などの社内イベントを通じて働きやすい職場作りや事業改善、意思疎通の迅速化などにつなげている。

 1-3.jpg同社は、林恵子社長と本社で働く社員、コールセンタースタッフで月1回の交流ランチ会を開催している。(=㊨画像)出席者はコールセンタースタッフ210人の中から毎月、ランダムに選出。年1回は林社長とランチを囲むこととし、最近は毎回20人前後が選ばれる。

 交流ランチ会は、会社の顔とも言えるコールセンタースタッフを労うとともに、普段は商品を作っている本社社員や林社長に、レポートだけでは届けきれない顧客の生の声や困っていることを直接伝える場になっており、実施にランチ会で出た話題から新しい商品アイデアや事業の改善に向かうケースは多いようだ。
 
 子育て中のコールセンタースタッフが多いため、会食はランチとし、バスの送迎付きで和食店などで食事をする。ただ、「もっと時間を無駄にせずにみんなと話をしたい」という林社長の意向を受けて、10月からは移動時間のかからない本社会議室で実施することになったが、その分、「今月は○○県の特産品をそろえた○○弁当」などといったように、メニューにもこだわった記憶に残るランチ会にしたい考え。
 
 また、今年1月からは従来のランチ会に加え、「シャッフル5(ファイブ)Lunch制度」を始めた。同制度は異なる5部門の従業員が5人以上でランチをする際に補助金を支給するもので、本社勤務の従業員であれば雇用形態に限らず誰でも年間5回まで補助金が受けられる。
 
 同社では、普段は接する機会の少ない他部門との交流や情報交換の場を設けることで、職場環境の改善だけでなく、新たなアイデアの創出やビジネスシーズを発掘し、サービス力の向上にもつなげる狙いだ。現状、シャッフルランチはパパ社員とママ社員や、新卒採用の内定者とのランチ会など、さまざまな組み合わせで日常的に開催されているという。
 
 1-4.jpgランチ会以外でも、年中行事に合わせて催しを実施。一大イベントになっているハロウィーンでは、本社社員やコールセンタースタッフが仮装して業務に臨んでいる(=㊨画像)。
 
 同社では、とくにコールセンター業務については「日々の仕事を楽しんでいるかどうかが電話の声に表れ、顧客に伝わる」という考えのもと、出社することが楽しいと思える空間作りを大事にしており、実際、さまざまなイベントやモチベーション向上策もあって、コールセンタースタッフの離職率は毎月1%と少ないことが、同社の強みになっている。


waja  刺さる本をプレゼント

 海外ファッションのネット販売を手がけるwaja(ワジャ)は、「本」を切り口にした社内コミュニケーションの活性化策に取り組んでいる。

 1-6.jpg同社では、働きやすい職場環境の整備と、普段は接点が少ない他部署のスタッフとコミュニケーションをとりやすくする目的で、各従業員の誕生日に、その人に"刺さる"本を贈る「ササル本プレゼント」企画を13年4月から実施している(=㊨画像)。

 これは、従業員の誕生日を祝うためのバースデー委員会のアイデアから生まれたもので、予算をそれほどかけなくても喜んでもらえるほか、部署間のコミュニケーション向上にもつながっているようだ。
 
 同社では毎月、誕生日を迎えるスタッフに本を選ぶプレゼンター1人をくじ引きで決めてもらう。選ばれたプレゼンターは「どんな本を贈ればバースデースタッフが喜んでくれるか」を考え、事前にランチや飲みに誘ったりして相手の好みを知り、本を買うことが条件となっている。

 プレゼンターはみんなの前で、なぜその本を選んだのかを発表することで、ほかの従業員もバースデースタッフの普段とは異なる一面を知る機会になったり、プレゼンター自身にとっても人前で話す練習になるという。最近では、「ササル本プレゼント」で贈られた本の感想を朝礼で発表する企画もスタートした。

 1-5.jpgまた、14年3月には「ビブリオバトル」企画をスタートしている。ビブリオバトルは「知的書評合戦」とも呼ばれ、参加者同士が本を紹介し合い、もっとも読みたいと思う本を投票して決定する催しだ(=㊨画像)。

 wajaの小安光司会長と村田高宗社長の誕生月に当たる3月と9月にのみ実施する特別企画で、毎回、小安会長と村田社長がテーマを発表。それに沿って2人に刺さる本をチームごとに5分間のプレゼンを行い、小安会長と村田社長、オーディエンスの投票でチャンプ本(読みたくなった本)を決定するという流れだ。

 チームは役職や業種の垣根を越えてグルーピングしており、それぞれがコミュニケーションをとりながら贈る本を決めるため、スタッフの連帯感を高める機会になっているようだ。

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