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月刊ネット販売調べ 2015年度のネット販売市場、主要300社で3兆2522億円

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本紙姉妹誌「月刊ネット販売」の調査結果によると、2015年度のネット販売実施企業上位300社の合計売上高は約3兆2522億円で、前年の2兆9380億円から10・7%拡大した。今回もアマゾンジャパンが2位以下に圧倒的な大差をつけて首位を獲得。上位企業で「総合」や「家電」の一部で前年割れとなったところもあったが、おおむね増収となっている。(9月26日発売の「月刊ネット販売」10月号「第16回ネット販売白書」に300社の売上高ランキング表と商材別の市場解説を掲載)

ランキングの上位企業(左表は上位30社までを抜粋して掲載)を見ると全体でトップとなったアマゾンジャパンは、1兆円に迫る売上高となるなど、前年と比べて20%以上増加している。独自ポイントである「Amazonポイント」の付与権限を開放して出店者が自由に付けられるようにしたほか、詳しい商品詳細ページを作成できる仕組みなどを導入するなど出店者の支援策の積極化などが奏功したほか、直販に関しても専門ページの新設に加え、セール企画の拡充や、"1時間以内配達"をはじめとする有料会員向け特典の新機軸にも取り組んだことなどが結果につながった。

 また、前回調査で3位だったヨドバシカメラが前年比25・6%増となり2位に上昇。主力の家電に加え、書籍や日用品のほか今期は食料品の取り扱いも開始。配送面でも追加料金なしでの当日配達などがあり、消費者の支持を集めている。また、スタートトゥデイも前回の10位から6位にランクアップしている。

 一方でニッセンが全体的な販売不振で前年比16・2%減と売り上げを落とし、前回の4位から7位まで後退。ディーエイチシーも推定ながら前年比二桁減となっている。

総合・日用品ではアスクル伸長

 商品カテゴリー別に順位を見ると、「総合・日用品」分野でアマゾンジャパンに次いで2位となったのが千趣会。消費増税後の反動減の長期化やテレビCM削減などによる新規会員数とアクティブ会員数の減少が響き、前年よりも数字を落としている。同分野で6位となったアスクルの「LOHACO」については前年比64・7%増と大幅に伸長。親会社のヤフーの仮想モールのセールと連動したポイント増量などの販促施策やテレビCMでの顧客開拓が順調に進んだことが寄与している。爽快ドラッグも前年比20%以上の増収を果たして上位につけており、ベビー用品やペット用品のEC専業社のM&Aや飲料・ペット用品など特定カテゴリーに特化した専門サイトなどを各仮想モールに出店する多店舗展開で安定的な成長を遂げているもよう。

衣料品はゾゾの一人勝ちが続く

 「衣料品」分野では、スタートトゥデイの「ゾゾタウン」が今年も独走。280ショップという過去最大の新規出店で品ぞろえの幅を広げたほか、出店ブランドとの協業による積極的なクーポン施策も実施。商品取扱高でも同23・6%増の1595億円となるなど大きく伸びている。次いで2位となったファーストリテイリングは初めて通販売上高(一部法人向けも含む)が300億円の大台を突破。「ヒートテック」や「ウルトラライトダウン」などの定番商品が好調に推移したほか、オリジナルTシャツが作成できるアプリ「UTme!」の機能を拡充したことも奏功した。次いで3位だった丸井についても強化カテゴリーのシューズとバッグが前年比二桁増と好調を維持した。

化粧品はオルビスが首位に

 「化粧品」分野は国内市場が2兆円規模で横ばいが続く中、オルビスが首位を獲得(健食を含まない化粧品のみの推定値は前年比3%増の200億3000万円)。そのほか、ニキビケア市場をけん引するガシー・レンカー・ジャパンも情報サイト「ニキペディア」の運営を始めるなど、テレビからウェブを中心とした露出に切り替えて顧客獲得を図った。

家電量販が躍進ヨドバシの独走

 ヨドバシカメラがトップを走る「家電・PC」分野では、今回も家電量販店の躍進が目立っている。2位となったのは楽天市場やヤフーショッピングなどで"大賞"の常連企業でもある上新電機。4位にはキタムラがランクインしており、デジタルカメラの販売が減ったことで減収となったが、店頭でのネット会員募集やタブレットを使った取り寄せ販売などは引き続き強化している。ジャパネットたかたは5位となっており、前々期からテレビショッピングの放送や新聞折込チラシの配布タイミングに合わせて連動するコンテンツや商品をトップに持っていく「メディアミックス」施策などの成果が出たようだ。

食品はネットスーパー台頭

 「食品」分野では今回もイトーヨーカ堂がトップを獲得。2015年3月にネットスーパー専門店舗「セブン&アイ ネットスーパー西日暮里店」を稼働させたことで、配送便が拡大し受注件数が増えている。2位はセブン&アイグループのセブン・ミールサービスがランクインしており、コンビニエンスストアから商品を届けるビジネスモデルで、配達店舗数を1万4100店舗に拡大したことでサービスの認知度が高まった。また、3位のオイシックスはスマホのナビゲーションや商品画像の改善を行ったことで客単価が伸び、前年比で二桁の増収となっている。

ダイエット食品が目立った健食

 「健康食品」分野はダイエット対応を切り口とした商品が躍進。ファンケルが「カロリミット」で若年層の開拓を進めたほか、機能性表示食品制度も積極的に活用。通販参入からわずか数年で総売上高が100億円規模になったライオンは、ソーシャルログインや人工知能が顧客からの問い合わせに対応する「バーチャルエージェント」を導入するなど、ウェブマーケティングに特化した動きを見せている。順調に市場が拡大する一方で、行政によるダイエット健食に対する規制もここ数年で厳しくなっており、誇大広告の監視件数の拡大に加えて、専門家集団による表示根拠の適切性の判断やその後の処分につなげる体制の構築などを図っている。

書籍・DVDもアマゾンが圧倒

 「書籍、CD・DVD」分野でも、アマゾンジャパンが3999億6000万円(推定値)で引き続きトップを獲得。集客力と各種キャンペーンによって書籍・DVDともに売り上げを拡大させた。注目企業としては、大日本印刷(DNP)グループのトゥ・ディファクトが電子書籍で伸びており、今期に入っても通販サイトの大幅なリニューアルを実施。丸善やジュンク堂といった同じDNPグループの書店との連携を深め、サイト内で店舗の売れ筋をリアルタイム表示したり、サイトを通じた店頭取り置き・取り寄せなどを可能にしている。また、ブックオフオンラインについても、前年比15%以上増加。物流倉庫の増床に加え、実店舗からの書籍在庫移動も進めた。20年3月期には売上高100億円を目指している。

【表の見方】

調査は2016年7~8月、通販・通教実施企業約1000社に対し行った。無回答の企業に関しては取材データや公表資料、民間信用調査を基に本紙推定値「※」)を算出した。「受」は受注比率から算出した売上高を示す。

 調査対象は「個人向け物販」でデジタルコンテンツやチケット販売、宿泊予約、金融などの非物販のほか、オフィス用品などBtoBは調査対象から外した。

 「前期実績」は15年6月~16年5月に迎えた決算期、「今期見込み」は16年6月~17年5月に迎える決算期。増減率は前の期の数値が判明していない企業や、変則決算のため比較できない場合については掲載していない。

 表内項目の「全通販売上高の占有率」は原則、総通販売上高に占めるネット販売売上高の占有率を示す。

 表中、企業名横の「◎」は次の理由による。(9)イトーヨーカ堂はネットスーパーの売上高(10)キタムラは宅配売上と店舗受取売上を合算した「EC関与売上」の数値(17)マウスコンピューターは店舗売上などを含む(19)MOAは卸を含む(24)T―MEDIAホールディングスはネットメディア事業、映像・楽曲配信事業、DVDレンタル事業などを含む総売上高




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