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新生活・年度末商戦、各社の取り組みは?

1-1.jpg 「クリスマス」「年末・年始」「ボーナス」など通販事業者にとって重要な"商戦"は1年の間にいくつもあるが、今まさに行われている3~4月の「新生活商戦」もまた就職や進学などで発生する様々な買い物需要を取り込めるまたとない重要な商戦と言える。今回の通販各社の新生活商戦とは。また同時期に各仮想モールで展開されている年度末に向けた大型セールの状況もあわせて、今年の新生活・年度末における各社の販売状況について見ていく。
【通販各社の今年の新生活商戦の状況は?】
送料無料、セット販売などで需要獲得


 まず総合通販各社の新生活商戦の状況を見ていく。ディノス・セシールでは新生活商戦の企画としてディノス事業では1月末からウェブ上で週代わりで対象商品を変えながら、売れ筋商品に限定数量で"おまけ"を付けたり、期間限定で価格を下げるなどの「新生活応援キャンペーン」を実施中。セシール事業でも3月1日から1カ月間、「家具収納用品 新生活応援キャンペーン」をウェブ限定で実施した。あわせてディノス事業では「壁面収納家具の取付け無料キャンペーン」と「TV台引取り&送料無料キャンペーン」を、セシール事業でも通常、配送料が必要な家具・収納用品が期間中は無料とする取り組みを行った。この結果、ディノス事業では「狭い場所でもたっぷり置けるオールステンレススライド水切り」などキッチンのシンク周り商品など、セシール事業ではソファー・デスク・書棚・収納用品・カーテンなどの売れ行きが順調に推移しているようだ。

 新生活商戦の現在までの状況についてはディノスおよびセシールの両事業とも前年同期比で「売れ行きのいいジャンルがある一方、苦戦しているカテゴリー・ジャンルもあり、トータルで見るとほぼ横ばい」(同社)としている。

 千趣会の新生活商戦では家具収納商品が売れ行きを伸ばしているようだ。2月19日から4月11日まで実施する大型商品送料無料キャンペーンの効果などが奏功しているという。「引出し付きダイニングセット」(税込3万7692~8万892円)などの付加価値の高い商品などが順調に売り上げを伸ばしているという。このほか、3月上旬に開始したテレビCMなどでも取り上げたタオル「速乾ふんわりタイル」の売れ行きが好調だとしている。新生活商戦の全体の状況については「家具の好調などで客単価は上がっているが、ライフスタイル系ジャンル(家具・ファブリック・雑貨)全体の売り上げは、前年同期よりもやや悪い状況」(同社)という。

 スクロールの新生活商戦は1月末に配布した家具・インテリアカタログでスタート。「大型商品だけでなく、衝動買いできる雑貨商材を強化した」(同社)結果、「客単価は下がったが、発注アップにはつながっている」(同)とし比較的好調に推移しているようだ。なお、売れ筋はベッドで特に「収納力を備えたベッド」(同)としている。

 1-2.jpg新生活にはなくてはならない家電だが、家電通販の状況はどうなのか。家電、パソコンなどを取り扱う通販サイト「PCボンバー」を展開するアベルネットでは2月16日から5月15日まで「春の新生活応援特集!」を実施中。新生活に必要な家電を格安でセット販売する「新生活応援ボンバー特価品」を展開しており、空気清浄機や布団乾燥機、スティッククリーナーをセットにした「新生活花粉対策特価品セット」や食器洗い機やマッサージャー、調理家電をセットした「家族喜ぶ新生活特価品セット」などを販売している。

 売れ筋はハイアールの家電をセットにした「炊飯器・掃除機・電子レンジセット」(税込1万6800円)や「洗濯機・冷蔵庫・炊飯器・掃除機・電子レンジセット」(同6万5800円)などが人気のようで、同社では「一定の需要があるうえ、例年同様のセット商品を販売しており、知名度が上がっている」(同社)ことに加えて、「セット商品は価格比較サイトに掲載しないため、自社サイトでのキャンペーンページ展開及びメルマガでの訴求に力を入れた」(同)ことなどで売れ行きが伸びているようだ。

 今年の新生活商戦における現在までの状況は「毎年ラインナップが違うため、純粋比較はできないが売上状況は現在までのところ、前年同期と比較して、横ばいの状況」(同)としている。また、今後については「今回、新たな試みとして特定の目的に役立つ商品をセットで販売したが、目的買いのお客様は、そのうちのどれかひとつだけを購入したかったりするため、想定通りの売上になっていない印象だ。もっとも例年、4月以降に売上が伸びていることから、5月の中旬までによりいっそうの販促を図る予定」(同社)としている。

 新生活商戦は通販各社でも一般化しつつあり、その分、競争が激化している。実際、アベルネットでも「来年はセット商品購入者にプラスアルファで1アイテム購入してもらう働きかけを強め、さらに踏み込んだ価格設定で訴求するなどの必要性を感じている」としており、今後は従来の施策に加えた新たな取り組みが差別化のポイントになりそう。来年も各社の知恵を絞った販促策が繰り広げられそうだ。


【仮想モールの年度末セールの状況は?】
ポイント増量策で好調に


 仮想モール各社が年度末に向けて実施した各種セールも概ね順調だったようだ。
 楽天の「楽天市場」では3月26~31日まで割引販売のほか、店舗買い回りのキャンペーンを行う大型セール「楽天スーパーセール」を実施した。同社によると「インテリア・寝具・収納ジャンルや家電ジャンルなどが好調」(同社)だったという。具体的には一眼レフや車、米やシャンプーなどの売れ行きがよかったようだ。なお、今回のセールでは新たな試みとして、セールが終了した3月31日の午前2時から「スーパーセール感謝企画」として店舗買い回りキャンペーンの期間を24時間延長。期間中に1000円以上の買い物をしたユーザーにスーパーセール期間と合算して買い回り店舗数に応じてポイントを増量するもの。また期間中に使用可能なクーポンも発行した。

 1-3.jpgアマゾンジャパンでは3月25日から、3日間限定の大型セール「スプリングタイムセール」を開催した。同日正午から10分おき(午前1~8時の時間帯は除く)に実施するタイムセールで様々なジャンルの商品の中から顧客評価指数であるカスタマーレビューが平均4つ星以上(最高5つ星)の商品などを中心に、1万点以上を期間中に販売。年会費を徴収する有料会員「アマゾンプライム会員」には一般ユーザーよりも30分早くタイムセールに参加できる特典をつけた。

 セール中、特に売れ行きが良かった商品は10分おきに登場した商品が多く紹介された「注目のタイムセール商品」および人気の商品を24時間販売する「特選タイムセール」で紹介した商品で、同社が販売するアプリやアプリ内課金アイテムの購入時に使用できる独自通貨「Amazonコイン」やKindle本(電子書籍)、独自ブレット端末の「Kindle Fire」などのほか、パソコン(Apple iMac MK442J/A)、テレビ(LG 43V型 4K対応フルハイビジョン液晶テレビ IPS 4Kパネル/ウルトラスリムボディ)、空気清浄機(シャープ 加湿空気清浄機 プラズマクラスター搭載)、水(アサヒ飲料おいしい水富士山 2リットル6本入り×2箱)、洗剤(アタックNeo抗菌EX 洗濯洗剤濃縮液体 Wパワーつめかえ用)などが人気だったようだ。

 「スプリングタイムセール」の実施は今回が初めてのため、単純比較はできないものの、「前年同期よりもトラフィック、売り上げともに大きく増加した」(同社)という。

 ヤフーの仮想モール「ヤフーショッピング」も3月25日から「すごい年度末セール」と題した大型セールをスタート、同31日まで実施した。昨年末から実施しているセール・ポイントキャンペーンが好調だったことを受けて、同セールでも買いまわり最大20倍となる「お買い物リレーキャンペーン」(ジャンル問わず、2ストアで4倍、3ストアで6倍、4ストアで8倍、10ストアでは20倍のポイント付与)やその他キャンペーンを含めて最大31倍となるポイント増量施策を「前年対比2倍の規模」(同社)で実施。また、前年同期のセールでは実施していなかったテレビCMによる告知も行い、販促を強化した。

 この結果、「食品、家電全般、DVDなどのパッケージメディアの売れ行きが好調」(同)に推移し、セール期間中の「流通総額が前年同期比で約2倍」(同)となったという。理由については「ポイントが最大31倍となる大型プロモーションを打ち出し、ストアにもタイムセール商品をはじめ、多数の値ごろ感のある商品を出品頂くことで、セールの盛り上がりを作ることに成功。結果として3月中旬までの好調な流通を維持・拡大し、期間中の流通総額が約2倍という好結果につながった」(同社)とする。

 DeNAが展開する仮想モール(「auショッピングモール」「DeNAショッピングモール」)は2月29日から3月2日までポイントを最大30倍と増量したり、一部商品を半額とした「ラッキーセール」を実施した。セールでは目玉企画として実施した2時間限定タイムセール企画がツイッターなどのSNSによる拡散施策なども手伝い、好調だった模様。特にスイーツを中心としたグルメ商材のタイムセールの売れ行きが好調だったようだ。これらの結果、流通総額は計画値に比べ、「auショッピングモール」では8%増、「DeNAショッピング」は10%増となったとする。

 ジオシスが運営する仮想モール「Qoo10」では3月9~13日に「春の感謝セール」を実施した。同社負担で1回で5000円以上の購入者に「1000円クーポン」を2万5000円以上では「5000円クーポン」を買い物カゴで配布する「カートクーポン」のほか、日替わり数量限定で販売する特価商品、最大7割引きでブランド品を販売する企画などを展開。春のファッションアイテムを中心にファッションカテゴリーが順調で「今年1月と2月に実施したセールとの比較では流通総額は増加傾向となった」(同社)という。

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