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千趣会、JFRと共同PB展開、第1弾は「ケイカラット」刷新

1-1.jpg千趣会は、昨年4月に資本業務提携を結んだJフロントリテイリング(JFR)との協業体制を強化し、共同のプライベートブランド(PB)を3月から本格始動する。共同PBは、商品の企画生産から販促、顧客情報の活用などを両社共同で行い、多様化する消費者のニーズや購買スタイルに対応できる"オムニファッションブランド"として展開する。第一弾は、千趣会が手がける50代女性向けのファッションブランド「Kcarat(ケイカラット)」をリニューアルし、百貨店店頭を含めた販売チャネルの多層化(オムニ化)に加え、幅広い顧客層に合わせた商品ラインの多層化にも挑む。

千趣会とJFRは提携直後から「業務提携推進委員会」を立ち上げて商品の販売・開発やECビジネスの拡大といったプロジェクトを協議し、販売面では期間限定で千趣会の通販サイトやJFR傘下の百貨店店頭など双方の売り場でPBを販売するなどしてきたが、商品の企画・開発でも連携し、共同PBの展開に乗り出す。

 共同PBのキーワードは"オムニファッションブランド"で、商品をオムニチャネルで販売するのにとどまらず、チャネルを超えた顧客・購買情報を一元管理することで、さまざまなチャネルを使い分ける消費者にデータ分析を通じた最適なアプローチ手法と提案力でブランドの"ファン化"を図る狙いだ。

 両社は、共同PBの開発と投入スピードを速めるためにも、まずは千趣会が2010年に立ち上げて以来、販売が好調で、百貨店顧客との相性も良い50代女性向けのオリジナルブランド「ケイカラット」に着目。従来の通販ブランドから両社のオムニファッションブランドとしてリニューアルし、百貨店にも売り場を設ける。

 また、「ケイカラット」は既存商品を複数チャネルで販売するだけではなく、千趣会の商品開発・生産機能をベースにしながら、大丸松坂屋百貨店が企画・開発に参画することで百貨店顧客の声を商品作りに反映させるほか、商品の共同発注や共同仕入れ、在庫共有にも着手するという。
プレミアムなど3ラインで構成

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 新生「ケイカラット」は、これまで通りモデルの黒田知永子さんがプロデュースし、従来のブランドイメージと価値観を保ちつつも、両社の強みを生かして価格とテイストの幅を広げ、「スタンダード」と「プレミアム」「フェイバリット」の3つの商品ラインを打ち出すことで、通販のマス顧客から百貨店顧客、さらには消費者のメリハリ消費に加え、購買方法の多様化に対応する。

 スタンダードラインは、すべてのコーディネートの軸となる上質な天然素材のベーシックアイテムを展開する。プレミアムラインは、シルクなど格上の素材を贅沢に使用したこだわりアイテムを展開。フェイバリットラインは、黒田さんらしさをもっとも表現する旬のアイテムやモード感が高い商材を提案する。加えて、店頭を中心に黒田さんがセレクトしたグッズも取り扱う。

 商品構成は、スタンダードラインが全体の70%、プレミアムラインが20%、フェイバリットラインが10%で、軸となるスタンダードラインをしっかりと品ぞろえした上でプレミアムラインが厚みを出し、シーズンごとに新鮮味のあるフェイバリットラインが色を添える構成とすることで、マスから百貨店の優良顧客まで満足できるラインアップとする。

 3つの商品ラインは、黒田さんのファッション経験に基づくもので、消費者がそれぞれ好きなラインから選んで組み合わせることで多彩なコーディネートが可能としており、例えば、羽織りものひとつで「日常使い」から「上質感」に、「スタンダード」から「旬」に、「ベーシック」から「ファッション性」にと印象を変えることもできるという。

 商品ラインごとの中心価格帯はスタンダードラインのパンツが9000円、ジャケットが1万5000円、プレミアムラインではパンツが1万5000円、ジャケットが2万3000円、フェイバリットラインはパンツが1万8000円、ジャケットが2万7000円などで、既存のナショナルブランドに比べて約2割安い設定とすることで、"バリュー感"を訴求していく。

大丸5店舗にショップ開設

 「ケイカラット」の販売チャネルとしては、リアル店舗とネット、カタログを活用する。
 実店舗については、3月11日に大丸梅田店(売り場面積38・5平方メートル)、同月12日に大丸神戸店(同41・8平方メートル)、同月16日に大丸札幌店(同44・5平方メートル)と大丸京都店(同40・6平方メートル)、同月18日に大丸東京店(同67・3平方メートル)にそれぞれショップをオープンする。

 店頭では、百貨店顧客のニーズに応えるフェイバリットラインのシーズンテーマを中心にファッション性を高め、そこにプレミアムラインとスタンダードラインを組み合わせることで重層的な商品群を展開。52週MDの視点で鮮度の高い商品投入を行い、実際に消費者が手にとれるリアルなチャネルで顧客接点を強める。また、黒田さん自身がセレクトしたグッズも扱う。

 ウェブチャネルについては、千趣会の「ベルメゾンネット」のほか、大丸松坂屋百貨店が運営するファッション通販サイト「クリック&コレクト」で販売する。

 ウェブでは"いつでもどこでも"に応えるポータルチャネルとして全商品ラインを展開。ECのプッシュ特性を生かしたオンタイム提案に加え、気候やトレンドの変化に対応する。また、メール販促やタイムリーなクーポン配布などで顧客接点の頻度を高める。

 「ベルメゾンネット」内の当該ブランドサイトは3月1日にリニューアルオープンを予定しており、カタログ未掲載商品を毎月新着で紹介するとともに、サイトでしか見られない黒田さんおすすめのシーズンコーディネートなどの情報も充実させる。

 千趣会が発行するカタログについては、情報の一覧性が高く、ブランドの世界観を醸成しやすいため、シーズン提案をメーンに"日常"中心のスタンダードラインを展開。これにプレミアムラインと一部のフェイバリットラインで商品群を再編集する。

 ただ、従来型の物販のみのカタログ編集ではなく、発刊頻度を高めてヘビーユーザーのためのファンブック的な要素も含めた情報提供を行う。

 実際、2月中旬発刊の「ケイカラット」カタログ(A4判・36ページ)では、「黒田知永子さんの普段の日々(CHIEKO 'S FAVORITE)」と題したページを設け、黒田さんの日常が垣間見られる内容とした。

 また、両社は自社の店舗や通販サイトにとどまらず、路面店や外部の商業施設、他社通販モールへの出店も視野に、ブランド力の強化と売り上げの拡大を狙う。

オムニブランド第二弾は婦人靴

 「ケイカラット」のオムニチャネル戦略については、実店舗では顧客の購買履歴を把握した上で、3つの商品ラインの品ぞろえやコーディネートを、店頭に設置したタブレット端末やサイネージを活用しながら接客する。また、千趣会のフルフィルメントを活用することで、店頭では取り扱いがない商品であっても通常のEC並みのスピードで届ける。

 さらに、通販サイトで利用できるクーポンを配布するなどして店頭からウェブ送客も行う一方、ベルメゾン会員向けにもメールマガジンなどで店舗の情報を発信して送客するなど相互送客にも着手する。

 こうした取り組みを通じて、実店舗と通販の垣根を超えた利用を促進し、どんなシーンでも「ケイカラット」を購入してもらえるようなファン化を進める。

 新生「ケイカラット」の売り上げ目標は、16年度に16億円(千趣会12億円、大丸松坂屋百貨店4億円を計画)とし、3年後の18年度には30億円(千趣会20億円、大丸松坂屋百貨店10億円を計画)を掲げている。

 また、オムニファッションブランドの第二弾については、今秋をメドに婦人靴を共同展開する計画のようだ。今後、新たなブランド開発も視野に、両社でマーケティングや企画から物作りに取り組み、オムニブランド全体では18年度に90億円まで広げたい意向だ。

 なお、今春に本格デビューした基幹ブランドの「ベルメゾンデイズ」についても、千趣会では将来的にオムニブランドとして強化・育成したい考えのようだ。

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千趣会×黒田さんの取り組みは?

千趣会は、2007年からモデルでタレントの黒田知永子さんと組んでファッションブランドの開発に取り組んでおり、タッグ歴は約9年になる。

 07年当時は千趣会の40代女性向けのブランド「ラシサ・デラックス」を共同企画して話題となり、10年には50代女性向けのファッションブランド「ケイカラット」を黒田さんがプロデュースする形でスタートした。

 「ケイカラット」の商品購入者数は10年~14年までの実績値で132万人に上り、注文回数5回以上、10点近くを購入したコアなファンは2000人を超えるなど、黒田さんとタッグを組んだブランドはベルメゾンの中で常に安定した人気を得てきたという。

 昨年は、ファッション好きで裕福な50代をターゲットにしたカタログ「ヴィアラモ」を5月に創刊し、その目玉として「ケイカラット」を展開。

 9月には、大丸神戸店と松坂屋名古屋店に「ケイカラット」のポップアップショップを1週間限定で初出店し、トークイベントで黒田さんが着用したシャツは開催当日に完売となるなど百貨店顧客からも支持された。

 「ケイカラット」の顧客層の中心は40代後半から50代で、当該層は千趣会の通販事業においても、この5年間で約1・6倍に増加しており、購入金額も伸びている。

 今回、Jフロントリテイリングとの協業でオムニファッションブランドとしてリニューアルした「ケイカラット」は、子育てが終わって仕事も楽しめる段階になり、人生を謳歌できる経験値を積み重ねてきた"ブリリアントエイジ"をターゲットとする。
 上質カジュアルの体現者である黒田さんが手がける「輝く女性のリアル・シック・クローズ」をブランドコンセプトに、洗練された大人服を提案する。

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