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消費者庁 「研究レビュー」検証へ、WG設置し3月めどに課題抽出

 消費者庁が、機能性表示食品の機能性に関する科学的根拠について、「研究レビュー」の検証事業を行う。学識経験者らで構成するワーキンググループ(WG)の設置を民間に委託。来年3月末をめどに結論を得る。目的は制度の適切な運用など、制度全体の課題抽出にある。ただ、個別レビューの根拠の妥当性に踏み込めば、不適当な事例への対処が必要になり、審査と同等の効力をもたらす可能性もある。同庁食品表示企画課は詳細について、「現時点では話せない」としている。

 「研究レビュー」(以下、レビュー)を検証することで、制度を適正に運用するための課題を抽出し、レビューの質を高める方策を検討する。10月30日から受託先の募集を始めており、11月27日に入札を行う。

 WGは、レビューの専門知識を持つ10人ほどの学識経験者で構成することを求めている。消費者庁の届出に関するガイドラインに示す「システマティックレビューの実施手順に係る考え方」「PRISMA説明チェックリスト」「機能性の科学的根拠に関する点検表」などとの整合性をみる。

 対象は、10月31日までの届出。122商品が受理されているが、このうち「研究レビュー」による102件が対象になる。ただ、中には、同じ原料、レビューを行うものなど重複もある。

狙いは、「制度の課題抽出」か「レビューの妥当性評価」か

 事業に対し、「検証結果から個別案件の指摘に踏み込むのであれば、届出制の趣旨を越え、実質的な審査と同等になる」と、複数の業界関係者は警戒感を露わにする。

 制度は「事前届出制」を採用。消費者庁も情報開示により監視機能が働く〝事後チェック制〟であることを強調してきた。だが、〝事後チェック〟の主体は、あくまで消費者団体や有識者、企業などと理解されている。民間委託とはいえ、行政主導で検証されれば審査と同等と感じるためだ。

 ただ、別の関係者からは「レビューの中身が正しいかどうか、評価するのがメーンではないのでは」との声が聞かれる。受託を目指す民間の提案によるが、一つひとつのレビューの〝再現性〟を検証することは相当な時間を要するため、短期間で行うのは現実的に難しい。事業の主眼は、各社のレビューの手順等の外形をチェックすることで共通の課題を洗い出すことが目的とみるためだ。

 実際、各社のレビューの質には差が生じてもいる。「そもそも、届出制とした時点で、制度は性善説に立っており、各社のレビューのレベルに差が生じる可能性も前提としている。(届出の)ルールに沿ってないものが淘汰されるのは当然であり、監視も行うが、それが中心に置かれた制度ではないと感じる」とみる。

東京農大、SRの検証事業に着手

 一方、これとは別の動きとして、すでに東京農業大学がレビューの質の検証に関する研究の実施を表明してもいる。「UMIN臨床試験登録システム」には責任研究者として同大の上岡洋晴地域環境科学部教授、共同研究者として機能性表示食品の検討会委員を務めた津谷喜一郎教授らが名を連ねている。

「『機能性表示食品』制度における機能性に関する科学的根拠の検証―届け出られた研究レビューの検証事業」

 消費者庁は11月9日、入札に関する説明会を行う。検証事業の要件等は以下の通り。

 WGメンバーは、生物統計学や医療統計学の専門家、臨床・疫学研究の文献検索に熟練した司書など「学識経験者5人以上」、栄養学や食品学に精通した「有識者2人以上」を含め、3人以上は大学教授相当を求めている。

 すべてのレビューの検証ではなく、ランダム抽出で複数に絞ることも可能。ただ、その場合も機能性関与成分などに偏りが生じない配慮は求めている。また、メタアナリシスによるレビューはすべて対象にする。現状では「メディスキン」や「アサヒスタイルバランス」、「カゴメトマトジュース」など計14件がメタアナリシスによるもの(10月23日時点)。

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